(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01R 31/367 20190101AFI20240308BHJP
G01R 31/382 20190101ALI20240308BHJP
G01R 31/387 20190101ALI20240308BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
G01R31/367
G01R31/382
G01R31/387
H01M10/48 P
H01M10/48 301
(21)【出願番号】P 2022549542
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 CN2022081476
(87)【国際公開番号】W WO2022213789
(87)【国際公開日】2022-10-13
【審査請求日】2022-08-17
(31)【優先権主張番号】202111215850.X
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518199702
【氏名又は名称】深▲せん▼市徳蘭明海科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN POWEROAK NEWENER CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】19F, Tower 1, Kaidaer Building, Tongsha Road No.168, XiLi Town, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, 518000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】馬 輝
(72)【発明者】
【氏名】倉 文涛
(72)【発明者】
【氏名】雷 健華
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-59206(JP,A)
【文献】特開2012-189373(JP,A)
【文献】特開2021-71321(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0045587(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107741568(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110687462(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110646737(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/36
H01M 10/48
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
【請求項2】
【請求項3】
【請求項4】
【請求項5】
【請求項6】
【請求項7】
コンピュータで実行可能なコマンドが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータで実行可能なコマンドは、コンピュータに請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を実行させるために用いられるものである、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年10月19日付けに中国国家知識産権局に提出された202111215850.Xという出願号である中国特許出願(出願名称:「リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」)による優先権を請求し、その全ての開示は本願に援用により組み込まれる。
【0002】
本出願は、リチウム電池のSOC推定という技術分野に関し、例えば、リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウム電池の製造及び集積技術の発展に伴い、リチウムイオン電池が有する高いエネルギー密度、高い単体電圧及び比較的長いサイクル寿命などの優位性が絶えず掘り起こされて、新エネルギー自動車、エネルギー貯蔵電源などのシステムの主な選択になっている。エネルギー貯蔵電源については、リチウム電池のSOC(荷電状態)をどのように正確的かつリアルタイム的に推定することは、エネルギー貯蔵電源の核心技術の一つである。正確的なSOC推定は、電池の過充電、過放電などの非正常的な作動方式を避けて、電池の使用寿命を延ばして、安全事故の発生率を下げることができる。
【0004】
しかし、従来技術においては、通常的に機械学習アルゴリズムを用いてオフライン訓練によって、電池の電圧、電流、温度などとSOCとの間のマッピング関係を得て、そして、実測データをモデルに代入してSOC推定値を計算によって得る。しかしながら、この方法においては、通常的に単一のグローバルモデルを構築するので、複数の動作モードでのSOCの局所的過程の特徴を表現することに不利であり、しかもSOC推定精度が不足し、信頼性が悪いようにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願が解決しようとする技術的課題は、リチウム電池のSOC推定値の精度及び信頼性を向上するために、リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本出願による実施例が採用する技術案は、次のとおりである:リチウム電池のSOC推定方法が提供されており、前記方法は、
異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得ることと;
サンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得ることと;
テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択することと;
前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得ることとを含む。
【0007】
任意的に、前記リチウム電池の状態データは、リチウム電池の充放電電流、端子電圧、温度のうちの少なくとも一つを含む。
【0008】
任意的に、上記した前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得ることは、
K-meansアルゴリズムを用いて前記サンプルセットをクラスタ分析し、複数のサンプルサブセットを得ることを含んであり、ステップは、
サンプルサブセット個数Nと最大反復回数N
interを初期化することと;
前記サンプルセットから、ランダムにN個のサンプルの状態データをN個のサンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)の中心μ
1、μ
2、...、μ
j、...、μ
Nとして選択することと、ここで、Xは状態データを表し、YはSOC値を表し、μはクラスタ中心を表し、かつ1≦j≦N;
k=1、2、...、N
interとすることと;
N個のサンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)をそれぞれ空集合(X
j,Y
j)=φ(j=1、2、...、N)に初期化することと;
毎サンプル(x
i,y
i)の状態データx
iと各クラスタ中心μ
jとの間の距離を計算することと、ここで、x
iはあるサンプルの状態データを表し、y
iはあるサンプルのSOC値を表す;計算式は次のとおりである:
サンプル(x
i,y
i)を最小のd
i,jが対応するサンプルサブセット(X
j,Y
j)に帰属し、サンプルサブセット(X
j,Y
j)=(X
j,Y
j)∪(x
i,y
i)を更新することと;
更新後の各サンプルサブセットのクラスタ中心
を計算することと、ここで、
はj番目のサンプルサブセットのサンプル個数である;
であれば、サンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)を出力することと、ここで、k=1、2、...、N
inter;
そうでない場合、反復回数が前記最大反復回数N
interに達するまで、k←k+1とすることとを含む。
【0009】
任意的に、上記したサンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得ることは、
部分的最小二乗回帰法を用いてサンプルサブセットごとに相応のPLSサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのPLSサブモデル関数を得ることを含んでおり、
前記PLSサブモデルは以下のように表現する:
ここで、T
j、U
jはj番目のPLSサブモデルのスコア行列であり、P
j、Q
jはj番目のPLSサブモデルの負荷行列であり、E
Xj、E
Yjはj番目のPLSサブモデルの残差行列である;
前記スコア行列は線形回帰により関連つけられる:
ここで、B
j、E
jはそれぞれj番目のPLSサブモデルの対角行列及び回帰残差行列である;
前記複数のサンプルサブセットのPLSサブモデル関数は次のように表現する:
ここで、fはサブモデル関数を表す。
【0010】
任意的に、上記したテストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算することは、
前記テストされるサンプルの状態データx
textをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データx
1、...、x
j、...、x
Nに加えて、新たな状態データ(X
1,x
text)、...、(X
j,x
text)、...、(X
N,x
text)を得ることと;
X
jと(X
j,x
text)の間の第1の発散情報値K
jを計算することと、ここで、前記第1の発散情報値K
jの式は次のとおりである:
ここで、Σ
1、σ
1はそれぞれX
jの共分散行列及び平均値であり、Σ
2、σ
2はそれぞれ(X
j,x
text)の共分散行列及び平均値であり、traceは行列のトレースを求めるための演算子である;
前記第1の発散情報値K
jを正規化処理して、第2の発散情報値
を取得することと含む、ここで、前記正規化の式は次のとおりである:
。
【0011】
任意的に、上記した前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択することは、
を事前設定発散情報値εと比較して、事前設定発散情報値ε以上の
が対応するサブモデルを、接近する選択されたサブモデルとすることを含んでおり、前記選択されたサブモデルの集合の表現式は次のとおりである:
ここで、N
cは選択されたサブモデルの総個数である。
【0012】
【0013】
任意的に、上記したテストされるサンプルのSOC値を計算によって得ることは、以下の式を用いて計算することによって得られる:
。
【0014】
上記の技術的課題を解決するために、本出願による実施例が採用する別の技術案は、次のとおりである:リチウム電池のSOC推定装置が提供されており、前記装置は、
異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得るための取得モジュールと;
サンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得るためのモデル作成モジュールと;
テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択するための選択モジュールと;
前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得るためのSOC計算モジュールとを含む。
【0015】
上記の技術的課題を解決するために、本出願による実施例が採用する更なる別の技術案は、次のとおりである:コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供されており、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータで実行可能なコマンドが記憶されており、前記コンピュータで実行可能なコマンドは、コンピュータに上記のような方法を実行させるために用いられる。
【0016】
上記の技術的課題を解決するために、本出願による実施例が採用する更なる別の技術案は、次のとおりである:電子デバイスが提供されており、前記電子デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を備えており、
前記メモリに前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコマンドが記憶され、前記コマンドは前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され、前記少なくとも1つのプロセッサに上記のような方法を実行させることができる。
【0017】
上記の技術的課題を解決するために、本出願による実施例が採用する更なる別の技術案は、次のとおりである:コンピュータプログラム製品が提供されており、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムはプログラムコマンドを含み、前記プログラムコマンドが電子デバイスにより実行される時に、前記電子デバイスに上記のような方法を実行させることができる。
【0018】
本出願による実施例は、リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供されており、前記リチウム電池のSOC推定方法、装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得て、そしてサンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得る。クラスタ分析の方式で非線形リチウム電池システムを区分近似線形化して多段の局所的線形サブモデルを得て、単一のグローバルモデルの汎化能力が低いという欠点を回避した。テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択して、最後には前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得る。これにより、相関サブモデルを選別する時に、サンプルの確率密度分布の観点から、サンプルセット間の確率密度分布の差異を十分に考慮して、これをもって相関サブモデルに重みを割り当て、最終的なSOC推定の出力を行って、SOC推定結果がより高い精度と信頼性を有するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
1つ又は複数の実施例について、その対応する図面によって例示的に説明するが、これらの例示的な説明によって実施例を限定することはなく、図面において、同じ参照数字ラベルを有するエレメントは、類似なエレメントであることを表し、特に明記しない限り、図面における図がスケールを制限しない。
【
図1】本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法のフローチャートである。
【
図2】本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法の推定結果図である。
【
図3】本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定装置の構成ブロック図である。
【
図4】本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法の電子デバイスのハードウェアの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本出願の目的、技術案及び利点をより一層明らかにするように、図面及び実施例に基づいて本出願をさらに詳細に説明する。ここで説明された具体的な実施例は、本出願を釈明するためのものだけであり、本出願を限定するものではないことは理解されるべきである。
【0021】
なお、矛盾しない限り、本出願に係る実施例における各特徴は相互に結合でき、いずれも本出願による保護範囲にある。また、装置の模式図において、機能モジュールの分割を行って、かつフローチャートに論理的な順序を示したが、いくつかの場合には、装置の模式図におけるモジュールの分割、あるいはフローチャートにおける順序と異なる分割、あるいは順序で、示されるあるいは説明されるステップを実行してもよい。
【0022】
特に定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は、本出願の技術分野に属する技術者によって一般的に理解される意味と同じである。本出願の明細書で用いられる用語は、具体的な実施形態を説明するためのものだけであり、本出願を制限するためのものではない。本明細書で用いられる用語「及び/又は」は、1つまたは複数の関連するリストされた項目のいずれか及びすべての組み合わせを含む。
【0023】
図1を参照して、
図1は、本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法のフローチャートであり、
図1に示すように、この方法のステップは、次のようなステップを含む。
【0024】
S1、異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを取得するステップ。
【0025】
前記サンプルサブセットは、(X1,Y1)、(X2,Y2)、...、(Xj,Yj)、...、(XN,YN)を含んでおり、ここで、1≦j≦Nであり、Nはサンプルサブセットの総個数を表し、Xはサンプルサブセットの状態データを表し、YはサンプルサブセットのSOC値を表し、ここで、(X1,Y1)、(X2,Y2)、...、(Xj,Yj)、...、(XN,YN)はそれぞれ複数のサンプルの集合であり、即ち、(X1,Y1)={(x11,y11)、(x12,y12)、...、(x1a,y1a)}、(X2,Y2)={(x21,y21)、(x22,y22)、...、(x2b,y2b)}、...、(Xj,Yj)={(xj1,yj1)、(xj2,yj2)、...、(xjc,yjc)}、...、(XN,YN)={(xN1,yN1)、(xN2,yN2)、...、(xNn,yNn)};xはあるサンプルの状態データを表し、yはあるサンプルのSOC値を表し、かつA=a+b+c...+nであり、Aはサンプルセット内のサンプルの総個数を表す。
【0026】
具体的には、前記状態データは、リチウム電池の充放電電流、端子電圧、温度のうちの少なくとも一つを含んでおり、あるサンプルの状態データxの表現式はx=[I,U,T]であり、I、U、Tはそれぞれリチウム電池の充放電電流、端子電圧、温度のサンプリング値である。
【0027】
前記SOC値とは、前記リチウム電池の満充電状態での容量に対する前記リチウム電池の残存容量の比であり、前記SOCの取りうる値の範囲は0%~100%であり、前記SOCの値が0%に等しい時に、前記リチウム電池の放電が完全的に行われることを示し、前記SOCの値が100%である時に、前記リチウム電池が満充電状態にあることを示しており、前記SOCの取りうる値を知ることにより、前記リチウム電池の運転を制御することができる。
【0028】
各動作モードにおいて、毎組の状態データxが一つのSOC値yに対応して、状態データxは独立変数であり、その対応するSOC値yは従属変数であり、前記独立変数xを入力モデルとし、前記従属変数yを出力モデルとして、前記独立変数xと前記従属変数yとの間の関係を計算によって得て、前記リチウム電池のSOC推定モデルを取得する。
【0029】
上記のステップの過程で採集によって得られたサンプルセットをすべて訓練セットとすることで、SOC推定モデルを得ており、具体的な応用過程において、作成されたSOC推定モデルに対して正確さのテストを行うために、異なる動作モードでのサンプルセットを訓練セットとテストセットに分けることができ、例えば、サンプルセットの75%を訓練セットDtrain={Xtrain,Ytrain}をとし、他の25%をテストセットDtest={Xtest,Ytest}とする。
【0030】
具体的には、前記クラスタ分析は、非線形リチウム電池システムをセグメント化して近似線形化するためのものである。
【0031】
具体的には、前記クラスタ分析は、既存のいずれか一つのクラスタ分析アルゴリズムを採用してもよい。一つの実現方式では、K-meansクラスタアルゴリズムを採用してサンプルセットをクラスタ分析し、具体的なステップは、次のようなステップを含む。
【0032】
S11. サンプルサブセット個数Nと最大反復回数N
interを初期化する;
S12. 前記サンプルセットから、ランダムにN個のサンプルの状態データをN個のサンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)の初期のクラスタ中心μ
1、μ
2、...、μ
j、...、μ
Nとして選択して、μはクラスタ中心を表し、かつ1≦j≦N;
S13. k=1、2、...、N
interとする;
(a)N個のサンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)をそれぞれ空集合(X
j,Y
j)=φ(j=1、2、...、N)に初期化する;
(b)各サンプル(x
i,y
i)の状態データx
iと各クラスタ中心μ
jとの間の距離を計算して、ここで、x
iはあるサンプルの状態データを表し、y
iはあるサンプルのSOC値を表す;計算式は次のとおりである:
(c)サンプル(x
i,y
i)を最小のd
i,jが対応するサンプルサブセット(X
j,Y
j)に帰属し、サンプルサブセット(X
j,Y
j)=(X
j,Y
j)∪(x
i,y
i)を更新する;
(d)更新後の各サンプルサブセットのクラスタ中心
を計算して、ここで、
はj番目のサンプルサブセットのサンプル個数である;
(e)
であれば、サンプルサブセット(X
1,Y
1)、(X
2,Y
2)、...、(X
j,Y
j)、...、(X
N,Y
N)を出力して、ここで、k=1、2、...、N
inter;
(f)そうでない場合、反復回数が前記最大反復回数N
interに達するまで、k←k+1とする。
【0033】
S2、サンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得るステップ。
【0034】
ステップS1におけるクラスタ分析後のサンプルサブセット(X1,Y1)、(X2,Y2)、...、(Xj,Yj)、...、(XN,YN)に対して線形回帰演算を行って、前記リチウム電池のSOC回帰分類モデルを取得する。
【0035】
任意的に、部分的最小二乗回帰法(PLS)を用いてサンプルサブセットごとに相応のPLSサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのPLSサブモデル関数を得る。PLSは、統計学的手法であり、主に主成分分析の特徴を用いて、予測変数と観測変数とを新たな空間に射影することで線形回帰モデルを探るものである。
【0036】
PLSサブモデルは以下のように表現する:
ここで、T
j、U
jはj番目のPLSサブモデルのスコア行列であり、P
j、Q
jはj番目のPLSサブモデルの負荷行列であり、E
Xj、E
Yjはj番目のPLSサブモデルの残差行列である。
【0037】
スコア行列Tj、Ujは、各指標変数と抽出された共通因数との間の関係を表し、ある共通因数でのスコアが高ければ高いほど、前記指標変数と前記共通因数との間の関係が密接であることを表明する;負荷行列Pj、Qjとは、各原始変数の因数表現式の係数であり、主に抽出された共通因数が原始変数に与える影響の程度を表現する;残差行列EXj、EYjとは、サンプルの観測値からサンプルの推定値を引いたものである。
【0038】
前記スコア行列は線形回帰により関連つけられる:
ここで、B
j、E
jはそれぞれj番目のPLSサブモデルの対角行列及び回帰残差行列である;対角行列とは、主対角線以外の要素がすべて0の行列である。
【0039】
最後には、複数のサンプルサブセットのPLSサブモデル関数は次のように表現する:
。
【0040】
任意的に、主成分回帰(PCR)を用いてサンプルサブセットごとに相応のPCRサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのPCRサブモデル関数を得る。PCRサブモデルは次のように表現する。
【0041】
具体的には、j番目のサンプルサブセット(X
j,Y
j)に基づいて、サンプル行列X
jを標準化処理して、その共分散行列Σ
jは次のように表すことができる:
これをスペクトル分解する:
Σ
jP
i,j=λ
i,jP
i,j(i=1、2、3、...h);
ここで、hは主成分個数であり、P
i,jは共分散行列の特徴ベクトルであり、λ
i,jは降順に並んだ特徴値である。代表的な主成分を抽出して原始データにおける大部分の変化を解釈する:
ここで、t
i,j=X
jP
i,jは主成分ベクトルである。最後には、複数のサンプルサブセットのPCRサブモデル関数は以下のように表現する:
ここで、β
i,jは回帰係数であり、Nはサンプルサブセット個数である。
【0042】
S3、テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択するステップ。
【0043】
上記した加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算することは、KL発散
によって計算されることができ、これは、状態データの変化前後の確率密度分布の差異の大きさを判断する。
【0044】
具体的には、テストされるサンプルの状態データx
textを取得し、前記テストされるサンプルの状態データx
textを各サンプルサブセットの状態データx
1、...、x
j、...、x
Nに加えて、新たな状態データ(X
1,x
text)、...、(X
j,x
text)、...、(X
N,x
text)を取得して、X
jと(X
j,x
text)の間の第1の発散情報値K
j(KL発散)を計算して、ここで、前記第1の発散情報値K
jの式は次のとおりである:
ここで、Σ
1、σ
1はそれぞれX
jの共分散行列及び平均値であり、Σ
2、σ
2はそれぞれ(X
j,x
text)の共分散行列及び平均値であり、traceは行列のトレースを求めるための演算子である。
【0045】
前記第1の発散情報値K
jを正規化処理して、第2の発散情報値
を取得して、ここで、前記正規化の式は次のとおりである:
が大きいほど、x
textとX
jとの類似度が高いこと、即ち、x
textとX
jとによって特徴付けられたリチウム電池の動作モードが近いことを表明する。そのため、サンプルの確率密度分布から、Nc個の比較的大きな
が対応するサブモデルを選択する。
【0046】
具体的には、第2の発散情報値
を事前設定発散情報値εと比較して、事前設定発散情報値ε以上の
が対応するサブモデルを、接近する選択されたサブモデルとする。選択されたサブモデルの集合の表現式は、
であり、Q
cは次の式で決定される:
ここで、N
cは選択されたサブモデルの総個数である。
【0047】
S4、前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得るステップ。
【0048】
各選択されたサブモデルの重みは、第2の発散情報値
に関連しており、選択されたサブモデルにおける各選択されたサブモデルの重みを
とする;
ベイズの全確率式から、その重みはさらに次のように表すことができる:
ここで、
であり、
ここで、
はテストサンプルx
textがX
sに属する事後確率であり、P(X
s)はX
sが現在のリチウム電池の動作モードを説明できる事前確率であり、
はx
textがX
sにより生成されることができる確率を表す。
【0049】
各サブモデルが選択されて統合に関与する確率がいずれも等しいと仮定すると、
である。
【0050】
選択されたサブモデルごとに割り当てられた重みに基づいて、そのサブモデル関数をさらに結合し、テストサンプルxtextが対応するSOC統合推定出力結果を得る。
【0051】
任意的に、部分的最小二乗回帰法(PLS)を用いてサンプルサブセットごとに相応のPLSサブモデルを作成する時に、前記テストサンプルx
textが対応するSOC統合推定出力結果は次のとおりである:
。
【0052】
主成分回帰(PCR)を用いてサンプルサブセットごとに相応のPCRサブモデルを作成する時に、前記テストサンプルx
textが対応するSOC統合推定出力結果は次のとおりである:
。
【0053】
いくつかの実施例では、前記リチウム電池のSOC推定方法は、前記リチウム電池のSOC推定モデルを取得した後、前記モデルを検証することをさらに含む。前記リチウム電池のSOC推定モデルを取得した後、二乗平均平方根誤差と平均相対誤差により前記リチウム電池のSOC推定モデルから得られたSOC値を検証して、前記リチウム電池のSOC推定モデルに基づいて得られたSOC値が正確かどうかを判断することができる。
【0054】
具体的には、前記誤差項の式は次のとおりである:
ここで、lはテストサンプル個数であり、
はSOC真値であり、
はSOC推定値である。
【0055】
前記リチウム電池のSOC推定モデルの検証結果は下表に示すとおりである。
【0056】
図2を参照して、
図2は、本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法の推定結果図であり、直線は前記リチウム電池のSOC真値を表し、破線は前記リチウム電池のSOC推定モデルに基づいて得られた推定値を表しており、
図2に示すように、前記リチウム電池のSOC真値と前記リチウム電池のSOC推定値は同一の直線に似ている。
【0057】
実測では、前記リチウム電池の端子電圧、充放電電流、および温度のうちの少なくとも一つをリアルタイム的に取得して、前記リチウム電池のSOC推定モデルに入力することで、前記端子電圧、前記充放電電流、および前記温度を得ることが対応する前記リチウム電池のSOCに対応する値を取得する。
【0058】
関連技術の場合とは異なり、本出願による実施例は、リチウム電池のSOC推定方法が提供されており、前記リチウム電池のSOC推定方法は、異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得て、そして、サンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得て、次に、テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択し、最後には前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得る。このようにして、リチウム電池のSOC推定値を得て、リチウム電池のSOC推定値の精度と信頼性を向上する。
【0059】
図3を参照して、
図3は、本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定装置の構成ブロック図であり、
図3に示すように、前記リチウム電池のSOC推定装置1は、取得モジュール11と、モデル作成モジュール12と、選択モジュール13と、SOC計算モジュール14とを含む。
【0060】
前記取得モジュール11は、異なる動作モードでのリチウム電池の状態データと対応するSOC値とを採集してサンプルセットを作成して、前記サンプルセットをクラスタ分析して複数のサンプルサブセットを得るために用いられる;
前記モデル作成モジュール12は、サンプルサブセットごとに相応のサブモデルを作成して、複数のサンプルサブセットのサブモデル関数を得るために用いられる;
前記選択モジュール13は、テストされるサンプルの状態データをそれぞれ各サンプルサブセットの状態データに加えて、かつ加える前後の各サンプルサブセットの状態データの変化値を計算し、前記変化値に基づいて、テストされるサンプルに近い少なくとも1つのサブモデルを選択されたサブモデルとして選択するために用いられる;
前記SOC計算モジュール14は、前記選択されたサブモデルに重みを割り当て、テストされるサンプルのSOC値を計算によって得るために用いられる。
【0061】
なお、上述のリチウム電池のSOC推定装置は、本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法を実行することができ、かつ方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を備える。リチウム電池のSOC推定装置の実施例において詳細に説明しない技術細部については、本出願に係る実施例により提供されるリチウム電池のSOC推定方法を参照できる。
【0062】
以上に説明された装置の実施例は、模式的なものだけであり、その中、上記した離間部品として説明されるユニットは、物理的に離間してもよいし、離間しなくてもよく、ユニットとして表される部品は、物理的なユニットでもよいし、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの箇所に位置してもよいし、複数のネットユニットに分布されて位置してもよい。実際の必要に応じてその中の一部又は全部のモジュールを選択して本実施例考案の目的を実現できる。
【0063】
図4を参照して、本出願に係る実施例は、電子デバイス30を提供しており、前記電子デバイス30は、少なくとも1つのプロセッサ31(
図4において、1つのプロセッサ31を例にとる)と、前記少なくとも1つのプロセッサ31に通信接続されるメモリ32(
図4において、バスで接続されることを例にとる)と、を備える。
【0064】
ここで、前記メモリ32に前記少なくとも1つのプロセッサ31によって実行可能なコマンドが記憶され、前記コマンドは前記少なくとも1つのプロセッサ31によって実行され、前記少なくとも1つのプロセッサ31に上記のリチウム電池のSOC推定方法を実行させることができる。
【0065】
メモリ32は、一つのコンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体として、本出願に係る実施例におけるリチウム電池のSOC推定方法に対応するプログラムコマンド/モジュールのような、不揮発性ソフトウェアプログラム、コンピュータで実行可能な不揮発性プログラム及びモジュールを記憶することに用いられることができる。プロセッサ31は、メモリ32に記憶される不揮発性ソフトウェアプログラム、コマンド及びモジュールを実行することによって、電子デバイス30の各種の機能アプリ及びデータ処理を実行し、即ち、上記の方法に係る実施例におけるリチウム電池のSOC推定方法を実現する。
【0066】
メモリ32は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム記憶領域には、システム、少なくとも1つの機能を取り扱うために必要であるアプリプログラムを記憶できる。また、メモリ32は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体メモリデバイスを含む。いくつかの実施例においては、メモリ32は、オプションとしてプロセッサ31に対して長距離に設置されるメモリを含む。
【0067】
前記1つ又は複数のモジュールは前記メモリ32に記憶され、前記1つ又は複数のプロセッサ31により実行される時に、上記のいずれの方法の実施例におけるリチウム電池のSOC推定方法を実行し、例えば、以上に説明される
図1における方法のステップを実行する。
【0068】
上記の電子デバイスは、本出願に係る実施例により提供される方法を実行でき、方法の実行に対応する機能モジュールを備える。本実施例において詳細に説明しない技術細部については、本出願に係る実施例により提供される方法を参照できる。
【0069】
本出願による実施例の電子デバイスは、以下のような様々な形態で存在するが、これらに限定されない:
(1)ウルトラモバイルパソコンデバイス:このようなデバイスはパソコンの範疇に属し、コンピューティング機能及び処理機能を有して、一般的にモバイルでインターネットにアクセスできる特性も備えている。このような端末には、PDA、MID、及びUMPCデバイスなどを含み、例えば、iPadである。
(2)サーバ:コンピューティングサービスを提供するデバイスであり、サーバの構成は、プロセッサ、ハードディスク、内部記憶装置、システムバスなどを含んでおり、サーバは汎用のコンピューターアーキテクチャと類似しているが、高い信頼性のサービスを提供する必要があるため、処理能力、安定性、信頼性、安全性、拡張性、管理性などの方面において比較的高い要求がある。
(3)その他のデータ相互機能を有する電子装置。
【0070】
本出願に係る実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供されており、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータで実行可能なコマンドが記憶されて、このコンピュータで実行可能なコマンドは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されて、例えば、以上に説明される
図1における方法のステップを実行し、
図3における各モジュールの機能を実現する。
【0071】
本出願に係る実施例は、コンピュータプログラム製品が提供されており、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ読み取り可能な不揮発性記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムはプログラムコマンドを含み、前記プログラムコマンドが前記電子デバイスにより実行される時に、前記電子デバイスに上記のいずれの方法の実施例におけるリチウム電池のSOC推定方法を実行させことができ、例えば、以上に説明される
図1における方法のステップS01~ステップS04を実行し、
図3におけるモジュール11~モジュール14の機能を実現する。
【0072】
以上に説明された装置の実施例は、模式的なものだけであり、その中、上記した離間部品として説明されるユニットは、物理的に離間してもよいし、離間しなくてもよく、ユニットとして表される部品は、物理的なユニットでもよいし、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの箇所に位置してもよいし、複数のネットユニットに分布されて位置してもよい。実際の必要に応じてその中の一部又は全部のモジュールを選択して本実施例考案の目的を実現できる。
【0073】
以上の実施形態の説明によって、各実施形態が、ソフトウェアに汎用なハードウェアプラットフォームを加えることによって実現されてもよく、もちろん、ハードウェアによって実現されてもよいことは、当業者にとって明らかである。上記の実施例方法の中の全部又は一部のフローの実現が、コンピュータプログラムが関連するハードウェアにコマンドを与えることによって成されることは、当業者にとって理解できる。上記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、このプログラムは実行される時に、上記の各方法の実施例のようなフローを含んでもよい。その中、上記の記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory;ROM)、又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory;RAM)などであってもよい。
【0074】
最後に説明する。以上の実施例は、本発明の技術案を説明するためのものだけであり、これを制限するものではなく、本出願の主旨下、以上の実施例又は異なる実施例における技術特徴同士はお互いに組み合わせることができ、ステップはいずれの手順で実現でき、また、上記のような本出願の異なる局面での多くの他の変更があるが、説明の簡略化のために細部に提供されなく、前記実施例を参照して本出願を詳細に説明したが、当業者にとって理解されるべきように、依然として前記各実施例に記載される技術案に対して修飾し、又は、その中の一部の技術特徴を同等に置き換えることができ、これらの修飾又は置き換えは、対応する技術案を実質的に本出願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させることはない。