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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】伸縮性実装基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20240308BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
H05K1/14 C
H05K3/36 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022551319
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2022014498
(87)【国際公開番号】W WO2022254908
(87)【国際公開日】2022-12-08
【審査請求日】2022-08-25
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-31
(31)【優先権主張番号】P 2021093823
(32)【優先日】2021-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】松本 匡彦
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】寺谷 大亮
【審判官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-174067(JP,A)
【文献】特開平7-50462(JP,A)
【文献】特開2017-147379(JP,A)
【文献】特開2004-303944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K1/14
H05K3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性配線基板と、前記伸縮性配線基板の表面に実装されるモジュールと、を備える伸縮性実装基板であって、
前記伸縮性配線基板は、伸縮性基材と、前記伸縮性基材上に配置された伸縮性配線とを備え、
前記モジュールは、多層基板と、前記多層基板の主面に実装された複数の電子部品と、前記多層基板の主面に設けられて、前記伸縮性配線基板に電気的に接続される複数の第1電極および第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とを前記多層基板の内部で電気的に接続する内部配線と、を備え、
前記モジュールは、前記第1電極が複数個集中して配置される領域である第1電極配置領域、及び、前記第2電極が複数個集中して配置される領域である第2電極配置領域を有し、
前記モジュールは、内部配線と、前記内部配線によって電気的に接続された前記第1電極及び前記第2電極と、からなるノード電極ペアを有し、
前記ノード電極ペアを構成する前記内部配線と、前記伸縮性基材上に配置された前記伸縮性配線とが、前記伸縮性配線基板を平面視した際に交差しており、
前記内部配線は、金属配線であり、
前記伸縮性配線は、金属粉とエラストマー系樹脂からなる混合物である、ことを特徴とする伸縮性実装基板。
【請求項2】
前記ノード電極ペアを構成する前記第1電極と前記第2電極との間の最短距離が、前記伸縮性配線の最小線幅よりも長い、請求項1に記載の伸縮性実装基板。
【請求項3】
前記ノード電極ペアを構成する前記第1電極と前記第2電極との間の最短距離が、前記伸縮性配線の最小線幅と前記伸縮性配線の最小間隔の2倍値の合計よりも大きい、請求項1又は2に記載の伸縮性実装基板。
【請求項4】
前記モジュール中に設けられた前記内部配線の最小線幅は、前記伸縮性配線の最小線幅よりも短い、請求項1~3のいずれか1項に記載の伸縮性実装基板。
【請求項5】
前記モジュールを構成する前記多層基板の積層数は、前記伸縮性配線基板を構成する前記伸縮性基材の積層数よりも多い、請求項1~4のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【請求項6】
前記伸縮性配線は、前記伸縮性基材上で交差していない、請求項1~5のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【請求項7】
前記モジュールは、前記多層基板の両面に前記電子部品が実装された両面実装モジュールである、請求項1~6のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【請求項8】
前記第1電極配置領域は、前記モジュールを平面視した際の一辺に位置しており、前記第2電極配置領域は、前記第1電極配置領域が配置されている辺と対向する辺に位置している、請求項1~7のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【請求項9】
前記内部配線は、すべて金属配線である、請求項1~8のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【請求項10】
前記ノード電極ペアを複数有し、
ノード電極ペアを構成する内部配線同士が、前記多層配線の内部において、平面視で交差している、請求項1~9のいずれかに記載の伸縮性実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮性実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生体に接触させて生体データを測定する機器が求められている。そのような機器として、例えば、伸縮性基材と、該伸縮性基材上に搭載される電子部品とを備える機器が挙げられる。このような機器はストレッチャブル基板ともいい、伸縮性基材の伸縮によって生体に密着して配置され、生体の動作に追随することができる。
【0003】
上記機器では、生体データを測定するだけでなく、電磁波を照射したり、微小電流を生体に流すことで、生体を癒したり、自然回復を早めるといった使用方法も提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、伸縮性を有する材料からなる基材(伸縮性基材ともいう)と、基材よりもヤング率の大きい材料からなるアイランドと、を具備する伸縮性基板において、アイランドを基材に埋め込み、アイランド上に素子(電子部品ともいう)を形成することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-162124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載したような伸縮性基板においては、生体データを取得するために、対応する電子部品が伸縮性基板に実装されている必要がある。そのため、様々な生体データを一度に取得するために、できるだけ多くの電子部品を実装することが求められている。
【0007】
しかしながら、特許文献1のような伸縮性基板では、搭載される電子部品の数が増加するほど、柔軟性が失われるという課題があった。
【0008】
また、伸縮性基材に搭載される電子部品の数が多くなるほど、回路が複雑化してしまう。回路が複雑化すると、伸縮性配線を引き回すために必要な伸縮性基板の面積が増加するので、伸縮性基材に係るコストが増加してしまう。しかしながら、生体に直接接触する伸縮性基材は、衛生面を考慮して使い捨てにされる場合があるため、製造コストを抑えることが求められている。
【0009】
さらに、電子部品を迂回して伸縮性配線を引き回す関係上、伸縮性配線同士を交差させる必要が生じやすい。伸縮性配線同士を交差させる箇所では、上下方向に重なる伸縮性配線同士の間に、絶縁のための絶縁層を設ける必要があり、伸縮性配線基板の柔軟性が低下してしまうという問題があった。
加えて、伸縮性配線は、通常の金属配線と比較して導電性が低い。そのため、伸縮性配線基板全体の配線抵抗の上昇を抑制するために、伸縮性配線の配線長はできるだけ短くすることが求められている。
【0010】
図1は、従来の伸縮性実装基板の一例を模式的に示す上面図である。
図1に示す伸縮性実装基板501は、伸縮性基材511と、伸縮性基材511上に設けられた伸縮性配線513と、伸縮性基材511上に直接実装される10個の電子部品520とを備える。
【0011】
図1に示す伸縮性実装基板501では、破線X及び破線Yで示す領域において、電子部品520同士を接続する伸縮性配線の一部が交差するクロス配線が生じている。そのため、伸縮性実装基板501の伸縮性の低下が問題となる。
さらに、伸縮性配線を引き回す関係から配線長が長くなり、配線抵抗の増加も問題となる。
【0012】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、伸縮性実装基板全体の柔軟性を維持しつつ、電子部品の実装密度の向上と製造コストの低減を両立させることができる伸縮性実装基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の伸縮性実装基板は、伸縮性配線基板と、上記伸縮性配線基板の表面に実装されるモジュールと、を備える伸縮性実装基板であって、上記伸縮性配線基板は、伸縮性基材と、上記伸縮性基材上に配置された伸縮性配線とを備え、上記モジュールは、多層基板と、上記多層基板の主面に実装された複数の電子部品と、上記多層基板の主面に設けられて、上記伸縮性配線基板に電気的に接続される複数の第1電極及び第2電極と、上記第1電極と上記第2電極を上記多層基板の内部で電気的に接続する内部配線と、を備え、上記モジュールは、上記第1電極が複数個集中して配置される領域である第1電極配置領域、及び、上記第2電極が複数個集中して配置される領域である第2電極配置領域を有し、上記モジュールは、内部配線と、上記内部配線によって電気的に接続された上記第1電極及び上記第2電極と、からなるノード電極ペアを有し、上記ノード電極ペアを構成する上記内部配線と、上記伸縮性基材上に配置された上記伸縮性配線とが、上記伸縮性配線基板を平面視した際に交差している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、伸縮性実装基板全体の柔軟性を維持しつつ、電子部品の実装密度の向上と製造コストの低減を両立させることができる伸縮性実装基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、従来の伸縮性実装基板の一例を模式的に示す上面図である。
図2図2は、本発明の伸縮性実装基板の一例を模式的に示す斜視図である。
図3図3は、本発明の伸縮性実装基板の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図4図4は、図2及び図3に示すモジュールの斜視図である。
図5図5は、図2及び図3に示す伸縮性実装基板のモジュールが実装されている領域を拡大した透過上面図である。
図6図6は、本発明の伸縮性実装基板を構成するモジュールの別の一例を模式的に示す斜視図である。
図7図7は、図6に示すモジュールを伸縮性配線基板に実装した状態の一例を模式的に示す透過上面図である。
図8図8は両面実装モジュールの一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の伸縮性実装基板について説明する。なお、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更されてもよい。また、以下において記載する個々の好ましい構成を複数組み合わせたものもまた本発明である。
【0017】
図2は、本発明の伸縮性実装基板の一例を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、伸縮性実装基板1は、伸縮性配線基板10と、モジュール100とを備える。
【0018】
伸縮性配線基板10は、伸縮性基材11と、伸縮性基材11上に配置された伸縮性配線13とを備える。
【0019】
伸縮性基材11は、例えば、伸縮性を有する樹脂材料から構成される。樹脂材料としては、例えば、熱可塑性ポリウレタン等が挙げられる。
【0020】
伸縮性基材11の厚みは特に限定されないが、生体に貼り付けた際に生体表面の伸縮を阻害しない観点からは、100μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。また、伸縮性基材11の厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。
【0021】
伸縮性配線13は、導電性粒子と樹脂を含んでいることが好ましい。例えば、導電性粒子としてのAg、Cu、Niなどの金属粉と、シリコーン樹脂などのエラストマー系樹脂からなる混合物が挙げられる。
導電性粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、0.01μm以上、10μm以下であることが好ましい。
【0022】
伸縮性配線13の厚みは特に限定されないが、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。また、伸縮性配線の厚みは0.01μm以上であることが好ましい。
【0023】
伸縮性配線13の線幅は特に限定されないが、0.1μm以上であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。なお、伸縮性配線13の最小線幅とは、伸縮性基材11上に配置された伸縮性配線13のうち、線幅が最も短い部分の線幅を指す。
【0024】
本発明の伸縮性実装基板において、伸縮性配線は、伸縮性基材上で交差していないことが好ましい。例えば、図2に示す伸縮性実装基板1において、伸縮性配線13は、伸縮性基材11上で交差していない。
【0025】
伸縮性実装基板においては、伸縮性基材に搭載される電子部品の数が増加する程、回路が複雑化する。回路が複雑化すると、伸縮性配線同士を伸縮性基材上で交差させたクロス配線を形成する必要が生じやすい。しかしながら、クロス配線を形成すると、クロス配線を形成した領域における伸縮性実装基板の柔軟性が低下してしまうという問題が生じる。
また、クロス配線を形成するためには、製造工程を追加する必要が生じる。例えば、下層となる伸縮性配線の上に絶縁層を設け、その上にさらに伸縮性配線を設けるといった工程が必要となる。このような製造工程の複雑化は、製造コストの増加を招き好ましくない。
【0026】
例えば、図1に示す伸縮性実装基板501では、Xで示す領域、及び、Yで示す領域において、合計3つのクロス配線が生じている。従って、伸縮性実装基板501を製造する際には、伸縮性基材511上に伸縮性配線513を形成する工程を設けた後、さらに、絶縁層を形成する工程、及び、上層となる伸縮性配線を形成する工程が必要となる。
伸縮性配線が伸縮性基材上で交差していないと、伸縮性実装基板にクロス配線を設けるための製造プロセスが必要なくなり、製造コストを低下させることができる。また、クロス配線が形成されることによって伸縮性配線基板の柔軟性が低下してしまうことを抑制できる。
【0027】
伸縮性配線基板10の表面には、後述する電子部品と電気的に接続するための電極30(30a、30b、30c、30d、30e)及び電極40(40a、40b、40c、40d、40e)が設けられている。
これらの電極は、伸縮性基材11上に配置された伸縮性配線13と接続されている。
【0028】
電極は、導電性粒子と樹脂を含んでいることが好ましい。導電性粒子及び樹脂としては、伸縮性配線13と同様のものを好適に用いることができる。
【0029】
伸縮性配線基板には、電子部品が実装されていてもよい。
例えば、図2に示す伸縮性配線基板10上には、電子部品120が実装されている。
【0030】
伸縮性配線基板に実装される電子部品は、生体データを取得する電子部品や、電磁波を照射する電子部品であることが好ましい。
生体データを取得する電子部品としては、例えば、加速度センサ、温度センサ、酸素飽和度センサ、水分センサ等が挙げられる。
生体に電磁波を照射する電子部品としては、コイル部品が挙げられる。
【0031】
伸縮性配線基板に実装される電子部品は、封止樹脂等で覆われていてもよい。
電子部品が封止樹脂で覆われていると、電子部品が水分の影響により電子部品の特性が低下することを防ぐことができる。
【0032】
図3は、本発明の伸縮性実装基板の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図3に示す伸縮性実装基板2は、伸縮性実装基板10上に実装された電子部品及びモジュールが封止樹脂170で封止されている以外は、図2に示す伸縮性実装基板1と同様である。
図3に示す伸縮性実装基板2では、伸縮性配線基板10上に実装された電子部品122が、封止樹脂170で封止されている。
【0033】
伸縮性配線基板に実装されるモジュールは、封止樹脂等で覆われていてもよい。
モジュールが封止樹脂で覆われていると、モジュール及びモジュールに実装された電子部品の特性が、水分の影響により低下することを防ぐことができる。
図3に示す伸縮性実装基板2では、伸縮性配線基板10上に実装されるモジュール100が、封止樹脂170で覆われている。
【0034】
従来の伸縮性配線基板に実装される電子部品を封止樹脂で覆う場合には、例えば以下のような問題が生じていた。
封止樹脂は製造工程上の誤差などを考慮して、通常、電子部品よりも大きい領域を覆うように形成される。しかしながら、封止樹脂は伸縮性基材のような柔軟性を持たない。そのため、電子部品の数が増加するほど、伸縮性基板の表面を覆う樹脂の割合が増加し、伸縮性基板の柔軟性が低下してしまうという問題が生じやすい。この問題は、電子部品を覆う封止樹脂同士が接触してしまう程度に電子部品の実装密度が高まった際に、特に顕著となる。
すなわち、電子部品を封止樹脂で封止する場合には、電子部品の実装密度が高ければ高いほど、伸縮性基板の柔軟性を低下させてしまうという課題があった。
【0035】
これに対して、本発明の伸縮性配線基板は、モジュールを用いることで伸縮性配線基板に直接実装される電子部品の数を減らすことができるため、モジュールを封止樹脂で覆うことにより、電子部品を水分の影響から保護しつつ、電子部品の実装密度の向上と、伸縮性配線基板の柔軟性の低下の抑制を両立させることができる。
【0036】
封止樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0037】
本発明の伸縮性実装基板は、平坦部を有していることが好ましい。
例えば、図2に示す伸縮性実装基板1では、電子部品122の上面が平坦となっている。従って、伸縮性実装基板1は平坦部を有しているといえる。伸縮性実装基板が平坦部を有していると、伸縮性実装基板を取り扱う場合に、実装機等を使用した際の吸着用部位として利用できる。
【0038】
なお、伸縮性配線基板に実装される電子部品やモジュールを封止樹脂で覆った場合も、封止樹脂の上面が平坦であれば、実装機などを使用した際の吸着用部位として使用できる平坦部となる。
例えば、図3に示す伸縮性実装基板2では、モジュール100を封止する封止樹脂170の上面、及び、電子部品122を封止する封止樹脂170の上面が平坦となっている。従って、伸縮性実装基板2は平坦部を有しているといえる。
【0039】
図4は、図2及び図3に示すモジュールの斜視図である。
図4に示すモジュール100は、多層基板110と、多層基板110の主面に実装された複数の電子部品120と、多層基板110の主面に設けられた複数の第1電極130(130a、130b、130c、130d、130e)及び第2電極140(140a、140b、140c、140d、140e)と、第1電極と第2電極とを多層基板の内部で電気的に接続する内部配線と、を備える。
なお、図4に示すモジュール100において、多層基板110の主面に実装される電子部品120の数は9個である。
【0040】
複数の第1電極130(130a、130b、130c、130d、130e)が集中して配置される領域(図4中、破線で示す領域A)が、第1電極配置領域Aである。
複数の第2電極140(140a、140b、140c、140d、140e)が集中して配置される領域(図4中、破線で示す領域B)が、第2電極配置領域Bである。
【0041】
第1電極配置領域Aに配置される第1電極と第2電極配置領域Bに配置される第2電極のうち、内部配線により接続されている2つの電極は、ノード電極ペアを構成する電極である。ノード電極ペアについては後述する。
【0042】
第1電極配置領域Aは、モジュールを平面視した際の一辺100aに位置しており、第2電極配置領域Bは、第1電極配置領域Aが配置されている辺100aと対向する辺100bに位置している。第1電極配置領域Aと第2電極配置領域Bとが、モジュールの対向する辺にそれぞれ位置していると、第1電極配置領域Aに配置される電極と第2電極配置領域Bに配置される電極との最短距離を長くすることができる。
【0043】
従って、本発明の伸縮性実装基板においては、第1電極配置領域は、モジュールを平面視した際の一辺に位置しており、第2電極配置領域は、第1電極配置領域が配置されている辺と対向する辺に位置していることが好ましい。
【0044】
モジュールには、複数の電子部品が実装されている。
多層基板に実装される電子部品としては、増幅器(オペアンプ、トランジスタ等)、チップコンデンサ、チップ抵抗等が挙げられる。電子部品を実装する際の形態は特に限定されず、ベアチップ、ボールグリッドアレイ(BGA)、チップスケールパッケージ(CSP)、表面実装部品(SMD)等として実装されてもよい。
【0045】
本発明の伸縮性実装基板は、複数の電子部品が実装されたモジュールを備えるため、伸縮性配線基板上に直接実装される電子部品の数を減らすことができる。
【0046】
モジュールを構成する多層基板は、絶縁層が複数積層されてなる。
【0047】
多層基板の絶縁層の積層数は、特に限定されないが、4層以上であることが好ましい。
【0048】
本発明の伸縮性実装基板において、モジュールを構成する多層基板の絶縁層の積層数は、伸縮性配線基板を構成する伸縮性基材の積層数よりも多いことが好ましい。
【0049】
絶縁層を構成する材料としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等の樹脂や、低温焼結セラミック材料等が挙げられる。
【0050】
絶縁層を構成する上記樹脂は、紙やガラス繊維からなる基材に含浸されていてもよい。
【0051】
低温焼結セラミック材料とは、セラミック材料のうち、1000℃以下の焼成温度で焼結可能であり、内部配線となる金属材料として好ましく使用される銀や銅との同時焼成が可能である材料を意味する。
低温焼結セラミック材料としては、SiO-CaO-Al-B系ガラスセラミック又はSiO-MgO-Al-B系ガラスセラミックを含むことが好ましい。
【0052】
多層基板は、内部配線を備える。
内部配線は、多層基板の主面に設けられた複数の電極を、多層基板の内部で電気的に接続する。
【0053】
内部配線は、多層基板に設けられた第1電極と第2電極とを接続していてもよいし、多層基板に設けられた第1電極又は第2電極と多層基板に実装された電子部品とを接続していてもよいし、多層基板に実装された複数の電子部品同士を接続していてもよい。
【0054】
内部配線を構成する材料としては、銅、銀、錫、ニッケル、金及びこれらの合金等が挙げられる。
【0055】
モジュールの内部に設けられる内部配線の一例について、図5を参照しながら説明する。
【0056】
図5は、図2及び図3に示す伸縮性実装基板のモジュールが実装されている領域を拡大した透過上面図である。
図5では、電極30(30a、30b、30c、30d、30e)及び電極40(40a、40b、40c、40d、40e)が設けられた伸縮性配線基板上に、図4に示すモジュールが実装されている。
図5中、二点鎖線で示す矩形形状が、伸縮性配線基板10上に実装されるモジュール100の位置を示している。
【0057】
図5では、図4に示すモジュール100の第1電極130(130a、130b、130c、130d、130e)及び第2電極140(140a、140b、140c、140d、140e)が、平面視において、それぞれ、伸縮性配線基板上に設けられた電極30(30a、30b、30c、30d、30e)及び電極40(40a、40b、40c、40d、40e)と重なるように配置されている。従って、モジュール100と伸縮性配線基板とは、電極を介して電気的に接続されているといえる。
【0058】
図5に示すように、モジュール100を構成する多層基板110は、内部配線150a及び内部配線150bを有する。
【0059】
本発明の伸縮性実装基板では、本来伸縮性基材上に配置される伸縮性配線の一部を、モジュール内の内部配線として実装しているといえる。伸縮性基材上に配置される伸縮性配線の一部を、モジュール中に配置される内部配線に置き換える事によって、必要な伸縮性基材の面積を減らすことができる。従って、伸縮性基材の面積を減らすことで、伸縮性実装基板を小型化及び低コスト化できる。
【0060】
内部配線150aは、第1電極130aと第2電極140dとを電気的に接続している。内部配線150aにより接続された第1電極130aと第2電極140dは同じ電位となる。
内部配線150bは、第1電極130bと第2電極140aとを電気的に接続している。内部配線150bにより接続された第1電極130bと第2電極140aは同じ電位となる。
【0061】
本明細書では、内部配線を通じて同じ電位となる2つの第1電極と第2電極のペアをノード電極ペアともいう。すなわち、第1電極130aと第2電極140dはノード電極ペアであり、第1電極130bと第2電極140aはノード電極ペアである。
図5に示すように、モジュール100は、ノード電極ペアを2組有する。
【0062】
ノード電極ペアを構成する2つの電極(第1電極130aと第2電極140d、及び、第1電極130bと第2電極140a)は、第1電極配置領域A及び第2電極配置領域Bに分かれて設けられている。換言すると、ノード電極ペアを構成する2つの電極は、同じ電極配置領域に配置されない。
【0063】
本発明の伸縮性実装基板においては、ノード電極ペアを構成している内部配線と、伸縮性基材上に配置された伸縮性配線とが、伸縮性実装基板を平面視した際に交差している。
例えば、図5に示す伸縮性実装基板1では、内部配線150a及び内部配線150bが、電極30dに接続される伸縮性配線13並びに電極40c及び40eに接続される伸縮性配線13と、それぞれ交差している。
【0064】
上述した内部配線の構成は、モジュール内に形成された内部配線ではなく伸縮性配線を用いた場合に、伸縮性配線同士が交差してしまう例であるといえる。従って、本発明の伸縮性実装基板は、伸縮性基材上にクロス配線が形成されるような伸縮性配線の配置を回避できる構成を備えているといえる。従って、クロス配線の形成に伴う伸縮性実装基板の柔軟性の低下、及び、製造コストの増加を抑制することができる。
【0065】
本発明の伸縮性実装基板においては、モジュールを平面視した際に、ノード電極のペアを構成する内部配線同士が、多層基板の内部において、平面視において交差していることが好ましい。
例えば、図5では、ノード電極ペアを構成する内部配線150aと、別のノード電極ペアを構成する内部配線150bとは、モジュール100を平面視した際に交差している。
なお、内部配線150aと内部配線150bは、多層基板の異なる層に位置している。従って、平面視において内部配線150aと内部配線150bが交差していたとしても、内部配線150aと内部配線150bは電気的に接触していない。
【0066】
モジュール100中に設けられた内部配線150a及び内部配線150bの線幅(図5中、両矢印wで示す長さ)は、伸縮性配線13の最小線幅(図5中、両矢印wで示す長さ)よりも短い。
【0067】
すなわち、本発明の伸縮性実装基板において、内部配線の最小線幅は、伸縮性配線の最小線幅よりも短いことが好ましい。内部配線の最小線幅が、伸縮性配線の最小線幅よりも短いと、モジュールの配線密度を、伸縮性基板の配線密度よりも高くすることができるため、伸縮性実装基板の小型化に寄与する。
【0068】
内部配線の最小線幅は特に限定されないが、例えば100μm以下であることが好ましい。
【0069】
第1電極配置領域Aに配置される第1電極と、第2電極配置領域Bに配置される第2電極との間の最短距離は、両矢印Lで示される長さである。この長さLは、伸縮性基材11上に配置される伸縮性配線13の最小線幅wよりも長いことが好ましい。
すなわち、ノード電極ペアを構成する第1電極と第2電極との間の最短距離が、伸縮性配線の最小線幅よりも長いことが好ましい。
長さLが長さwよりも長いと、第1電極配置領域Aに配置された第1電極と第2電極配置領域Bに配置された第2電極との間に、伸縮性配線13を通過させることができる隙間が存在しているといえる。そのため、伸縮性配線基板10とモジュール100との間に、平面視においてモジュール100を横切るような伸縮性配線13を設けることが可能となる。
【0070】
伸縮性配線の最小間隔とは、2本の伸縮性配線を平行に配置するときに、互いに干渉しないようにパターン形成ができる最小の間隔である。伸縮性配線の最小間隔は、伸縮性配線を構成する材料、伸縮性基材を構成する材料、及び、伸縮性実装基板と接続される電源の電圧等により適宜決定される。
伸縮性配線の最小間隔は、例えば、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
【0071】
上記長さLは、伸縮性配線の最小線幅と伸縮性配線の最小間隔の2倍値の合計よりも大きいことが好ましい。
長さLが、伸縮性配線の最小線幅と伸縮性配線の最小間隔の2倍値の合計よりも大きいと、伸縮性配線基板とモジュールとの間に、電極間の長さLを2等分する点を通る最小線幅の1本の伸縮性配線を、電極と干渉しないように配置したパターンを形成することができる。
【0072】
すなわち、本発明の伸縮性実装基板においては、ノード電極ペアを構成する第1電極と第2電極との間の最短距離が、伸縮性配線の最小線幅と伸縮性配線の最小間隔の2倍値の合計よりも大きいことが好ましい。
【0073】
上記長さLは、伸縮性配線の最小線幅の2倍値と、伸縮性配線の最小間隔の3倍値の合計よりも大きいことが好ましい。
長さLが、伸縮性配線の最小線幅の2倍値と、伸縮性配線の最小間隔の3倍値の合計よりも大きいと、伸縮性配線基板とモジュールとの間に、電極間の長さLを3等分する2点をそれぞれ通る最小線幅の2本の伸縮性配線を、隣接する電極及び隣接する伸縮性配線と干渉しないように配置したパターンを形成することができる。
【0074】
上記長さLは、伸縮性配線の最小線幅の3倍値と、伸縮性配線の最小間隔の4倍値の合計よりも大きいことが好ましい。
長さLが、伸縮性配線の最小線幅の3倍値と、伸縮性配線の最小間隔の4倍値の合計よりも大きいと、伸縮性配線基板とモジュールとの間に、電極間の長さLを4等分する3点をそれぞれ通る最小線幅の3本の伸縮性配線を、隣接する電極及び/又は隣接する伸縮性配線と干渉しないように配置したパターンを形成することができる。
【0075】
なお、図2図3図4及び図5に示すモジュール100では、すべての電極(第1電極130及び第2電極140)がモジュール100の辺100a及び辺100bに配置されているが、本発明の伸縮性実装基板においては、モジュールの辺から離れた位置に電極が配置されていてもよい。
【0076】
モジュールの辺から離れた位置に電極が配置されている例について、図6を参照しながら説明する。
【0077】
図6は、本発明の伸縮性実装基板を構成するモジュールの別の一例を模式的に示す斜視図である。
【0078】
図6に示すモジュール102は、図4に示したモジュール100の電子部品が実装されていない主面に、さらに電極130f、130g、140f、140gを設けたものに相当する。すなわち、図6に示すモジュール102は、図4に示すモジュール100とは表裏が逆となっている。
電極130f、電極130g、電極140f及び電極140gはいずれも、モジュールの辺から離れた位置に設けられた電極である。
【0079】
ここで、モジュールに設けられた電極が、第1電極配置領域と第2電極配置領域のどちらに帰属するかを決定する際、当該電極がノード電極ペアを構成している場合には、内部配線により接続される対となる電極が配置されている電極配置領域とは別の電極配置領域に帰属するものとする。一方、モジュールに設けられた電極がノード電極ペアを構成する電極ではない場合には、平面視において最も近い位置に配置されている電極が配置されている電極配置領域に帰属するものとする。
【0080】
まず、図4に示すモジュール100と同様に、電極130a、130b、130c、130d及び130eは、第1電極配置領域Aに帰属する。また、電極140a、140b、140c、140d及び140eは、第2電極配置領域Bに帰属する。すなわち、電極130a、130b、130c、130d及び130eは第1電極であり、電極140a、140b、140c、140d及び140eは第2電極である。
【0081】
平面視において、電極130fに最も近い位置に配置されている電極は、第1電極130bである。第1電極130bは、第1電極配置領域Aに帰属する電極であるから、電極130fも第1電極配置領域Aに帰属する。すなわち、電極130fは第1電極である。
【0082】
平面視において、電極130gに最も近い位置に配置されている電極は、第1電極130dである。第1電極130dは、第1電極配置領域Aに帰属する電極であるから、電極130gも、第1電極配置領域Aに帰属する。すなわち、電極130gは第1電極である。
【0083】
平面視において、電極140fに最も近い位置に配置されている電極は、第2電極140bである。第2電極140bは、第2電極配置領域Bに帰属する電極であるから、電極140fも、第2電極配置領域Bに帰属する。すなわち、電極140fは第2電極である。
【0084】
平面視において、電極140gに最も近い位置に配置されている電極は、第2電極140dである。第2電極140dは、第2電極配置領域Bに帰属する電極であるから、電極140gも、第2電極配置領域Bに帰属する。すなわち、電極140gは第2電極である。
【0085】
従って、図6に示すモジュール102では、第1電極配置領域Aに、7つの第1電極(第1電極130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g)が配置されている。また、第2電極配置領域Bに、7つの第2電極(第2電極140a、140b、140c、140d、140e、140f、140g)が配置されている。
【0086】
図7は、図6に示すモジュールを伸縮性配線基板に実装した状態の一例を模式的に示す透過上面図である。なお、図7では、伸縮性実装基板上に設けられた伸縮性配線のうち、モジュールを構成する電極と電気的に接続されない伸縮性配線のみを図示し、その他の伸縮性配線を省略している。
【0087】
図7では、電極30(30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g)及び電極40(40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g)が設けられた伸縮性配線基板上に、図6に示すモジュールが実装されている。
図7中、二点鎖線で示す矩形形状が、伸縮性配線基板上に実装されるモジュール102の位置を示している。
【0088】
図7では、図6に示すモジュール102の第1電極130(130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g)及び第2電極140(140a、140b、140c、140d、140e、140f、140g)が、平面視において、それぞれ、伸縮性配線基板上に設けられた電極30(30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g)及び電極40(40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g)と重なるように配置されている。従って、モジュール102と伸縮性実装基板とは、電極を介して電気的に接続されているといえる。
【0089】
図7に示すように、モジュール102を構成する多層基板は、内部配線150c及び150dを有する。
内部配線150cは、第1電極130fと第2電極140gとを電気的に接続している。内部配線150cにより接続された第1電極130fと第2電極140gは同じ電位となる。
内部配線150dは、第1電極130gと第2電極140fとを電気的に接続している。内部配線150dにより接続された第1電極130gと第2電極140fは同じ電位となる。
従って、第1電極130fと第2電極140gはノード電極ペアであり、第1電極130gと第2電極140fはノード電極ペアである。
図7に示すように、モジュール102はノード電極ペアを2組有する。
【0090】
図7には、モジュール102を図面縦方向に横切る伸縮性配線13を示している。第1電極配置領域Aに配置された第1電極と第2電極配置領域Bに配置された第2電極との間の最短距離(図7中、両矢印Lで示される長さ)は、伸縮性配線13の最小線幅wよりも長くなっている。そのため、伸縮性配線基板10とモジュール102との間に、平面視においてモジュール102を横切るような伸縮性配線13を設けることが可能となる。
【0091】
本発明の伸縮性実装基板に用いられるモジュールは、多層基板の両方の主面に電子部品が実装された両面実装モジュールであってもよい。モジュールが両面実装モジュールであると、同一面積に実装可能な電子部品及び配線数を増加させることができるため、モジュールを小型化することができる。
【0092】
図8は両面実装モジュールの一例を模式的に示す断面図である。
図8に示す両面実装モジュール200では、多層基板210の一方主面210aに電子部品220a、電子部品220b及び電子部品220cが実装され、一方主面210aと反対側の主面である他方主面210bに電子部品220dが実装されている。
他方主面210bには、電子部品220dの他に端子230が備えられており、端子230が伸縮性配線基板10上の電極40と電気的に接続されることで、伸縮性配線基板10上に実装される。
両面実装モジュール200は、封止樹脂170により封止されている。
【0093】
本発明の伸縮性実装基板は、例えば、伸縮性配線基板を準備する工程と、モジュールを準備する工程と、伸縮性配線基板にモジュールを実装する工程と、により得ることができる。
【符号の説明】
【0094】
1、2 伸縮性実装基板
10 伸縮性配線基板
11 伸縮性基材
13 伸縮性配線
30、30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g 伸縮性配線基板上の電極
40、40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g 伸縮性配線基板上の電極
100、102 モジュール
100a、100b モジュールを平面視した際の辺
110 多層基板
120、120a、120b、122 電子部品
130、130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g 第1電極
140、140a、140b、140c、140d、140e、140f、140g 第2電極
150a、150b、150c、150d 内部配線
170 封止樹脂
200 両面実装モジュール
210 多層基板
210a 多層基板の一方主面
210b 多層基板の他方主面
220a、220b、220c、220d 電子部品
230 端子(外部電極)
501 伸縮性実装基板
511 伸縮性基材
513 伸縮性配線
520 電子部品
、A 第1電極配置領域
、B 第2電極配置領域
、L 第1電極配置領域に配置された第1電極と第2電極配置領域に配置された第2電極の最短距離
内部配線の線幅
伸縮性配線の最小線幅
X、Y クロス配線が形成された領域

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8