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特許7450746情報処理方法、装置、機器及びコンピュータ読取可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】情報処理方法、装置、機器及びコンピュータ読取可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/02 20090101AFI20240308BHJP
   H04W 72/25 20230101ALI20240308BHJP
   H04W 72/56 20230101ALI20240308BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20240308BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240308BHJP
【FI】
H04W72/02
H04W72/25
H04W72/56
H04W24/10
H04W92/18
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022552168
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 CN2021078236
(87)【国際公開番号】W WO2021170108
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-09-12
(31)【優先権主張番号】202010131484.9
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】趙 亜利
(72)【発明者】
【氏名】王 達
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Remaining Issues of Sidelink CSI Reporting[online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting#109 R2-2000229,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2000229.zip>,2020年02月13日
【文献】Huawei, HiSilicon,Further discussion on the Sidelink CSI reporting related issues[online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting# 109 R2-2000711,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2000711.zip>,2020年02月14日
【文献】LG Electronics Inc. (Rapporteur),Summary of contributions to MAC for 5G V2X with NR Sidelink[online],3GPP TSG-RAN WG2 #109-e draft3_R2-200xxxx,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2001962.zip>,2020年02月24日
【文献】OPPO,Allow padding when UL grant size is larger than 8 bytes[online],3GPP TSG-RAN2 Meeting #104 R2-1818776,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_104/Docs/R2-1818776.zip>,2018年11月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用される情報処理方法であって、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うか、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うことを含
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うことは、
もし前記サイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
もし前記サイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含み
前記CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
各々の前記CSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む、情報処理方法。
【請求項2】
もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることは、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もしリソース伝送の伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うことは、
もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを前記第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを前記第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
前記CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第一条件は、
前記CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含み、
前記CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信することを含み、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、何れか1つの方式で構成されるものであり、
前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれ、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものであり、
又は、
前記CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定することを含み、
前記プロトコル規定には、
前記CSI MAC CEに対応する前記HARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定され、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものであり、
又は、
前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である、請求項又はに記載の方法。
【請求項6】
記第二条件は
記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることをさらに含む、請求項又はに記載の方法。
【請求項7】
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うことは、
選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定することを更に含み、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするサイドリンクインターフェース制御情報(SCI)によってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしており、
前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行うことを更に含み、
1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルの優先ビットレート(PBR)による制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けず、
1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行うことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
端末に適用される情報処理装置であって、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うための第一処理モジュール、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うための第二処理モジュールを含
前記第一処理モジュールは、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第一確定サブモジュール、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第二確定サブモジュールを含み
前記CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
各々の前記CSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む、情報処理装置。
【請求項10】
もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一確定サブモジュール又は前記第二確定サブモジュールは、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする場合、具体的に、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするために用いられ
記第二条件は
記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることをさらに含む、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第二処理モジュールは、もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄するために用いられる、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを前記第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを前記第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い前記第一ターゲットを確定することを含む、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む、請求項11又は12に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年2月28日に中国で出願された中国特許出願第202010131484.9号の優先権を主張し、その内容の全ては、参照により本願に組み込まれる。
本開示は、通信の技術分野に関し、特に、情報処理方法、装置、機器及びコンピュータ読取可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
より効率的に通信するために、端末間のサイドリンクが導入されている。説明の便宜上、端末間のサイドリンクリンクは、Sidelinkリンクとして定義され、それに対応する無線インターフェースがサイドリンクインターフェースと呼ばれ(Sidelinkインターフェースとも呼ばれる)、ネットワーク側機器と端末との間のセルラー通信リンクは、Uu linkリンクと呼ばれ、それに対応するインターフェースがUuインターフェースと呼ばれる。図1に示すように、UE1とUE2との間は、Sidelinkリンクを介してサイドリンクを行い、UE1及びUE2と、ネットワーク側機器との間は、Uu linkリンクを介して通信する。
【0003】
サイドリンクの場合、UE1とUE2との間のサイドリンクインターフェースのチャネル品質をUE1が知れるようにするために、UE2は、CSI(Channel State Information、チャネル状態情報)をUE1へフィードバックする必要がある。前記CSIは、CSI MAC(Media Access Control、メディアアクセス制御)CE(Control Element、制御エレメント)を介して伝送される。
【0004】
CSI MAC CEに対して、物理層は、レイテンシーバウンドという遅延制限を導入している。サイドリンクインターフェースについて、サイドリンクインターフェースのスケジューリングを実行する際、如何にCSI MAC CEのレイテンシーバウンド制限を考慮するかに関しては、未だに明確な解決案が関連技術にない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、全ての伝送可能なCSI MAC CEがそれに対応する遅延制限を超えないことを保証し、不要なCSI MAC CE伝送を回避するために、情報処理方法、装置、機器及びコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一局面によれば、本開示の実施例は、端末に適用される情報処理方法であって、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うか、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースのTB(Transport Block、伝送ブロック)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うことを含む、情報処理方法を提供している。
【0007】
そのうち、上述のサイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うことは、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含む。
【0008】
そのうち、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることは、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含む。
【0009】
そのうち、上述のサイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記リソース伝送の伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うことは、
もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄することを含む。
【0010】
そのうち、上述のCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含む。
【0011】
そのうち、前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0012】
そのうち、CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信することを含み、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、何れか1つの方式で構成されるものである。
【0013】
そのうち、前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するHARQ(Hybrid automatic repeat request、ハイブリッド自動再送要求)フィードバック(feedback)構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれ、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0014】
そのうち、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定することを含む。
【0015】
そのうち、前記プロトコルには、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定され、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0016】
そのうち、上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
上述の各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルのLCP(Logical Channel prioritization、論理チャネル優先度)restriction(制限)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0017】
そのうち、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うことは、
選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定することを更に含み、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするSCI(Sidelink Control Information、サイドリンクインターフェース制御情報)によってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしている。
【0018】
そのうち、前記方法は、
前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行うことを更に含み、
1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルのPBR(Prioritized Bit Rate、優先ビットレート)による制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けない。
【0019】
そのうち、前記方法は、
1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行うことを更に含む。
【0020】
そのうち、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0021】
そのうち、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0022】
第二局面によれば、本開示の実施例は、端末に適用される情報処理装置であって、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うための第一処理モジュール、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うための第二処理モジュールを含む、情報処理装置を提供している。
【0023】
そのうち、前記第一処理モジュールは、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第一確定サブモジュール、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第二確定サブモジュールを含む。
【0024】
そのうち、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一確定サブモジュール又は前記第二確定サブモジュールは、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする場合、具体的に、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするために用いられる。
【0025】
そのうち、前記第二処理モジュールは、もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄するために用いられる。
【0026】
そのうち、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含む。
【0027】
そのうち、前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0028】
そのうち、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0029】
第三局面によれば、本開示の実施例は、端末に適用され、送受信機と、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサ上で動作可能なプログラムとを含む情報処理機器であって、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うか、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行う手順を実行するためのものである、情報処理機器を提供している。
【0030】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする手順を実行するために更に用いられる。
【0031】
そのうち、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする手順を実行するために更に用いられる。
【0032】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄する手順を実行するために更に用いられる。
【0033】
そのうち、上述のCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含む。
【0034】
そのうち、前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0035】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信する手順を実行するために更に用いられ、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、何れか1つの方式で構成されるものである。
【0036】
そのうち、前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれ、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0037】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定する手順を実行するために更に用いられる。
【0038】
そのうち、前記プロトコルには、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定され、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0039】
そのうち、上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
上述の各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0040】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定する手順を実行するために更に用いられ、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするSCIによってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしている。
【0041】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行う手順を実行するために更に用いられ、
1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルのPBRによる制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けない。
【0042】
そのうち、前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行う手順を実行するために更に用いられる。
【0043】
そのうち、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0044】
そのうち、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0045】
第四局面によれば、本開示の実施例は、プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサによって実行されると、上記に記載の情報処理方法におけるステップが実現される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【発明の効果】
【0046】
本開示の実施例では、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクディスティネーションIDの選択を行う際、又はCSI MAC CEを含む伝送ブロックを物理層が伝送する際に、CSI MAC CEの遅延制限を考慮する必要があるため、本開示の実施例に係る技術案を利用すれば、サイドリンクインターフェースで伝送されるCSI MAC CEが何れもCSI MAC CEの遅延制限要件を満たしているCSI MAC CEとなることを保証でき、不要なCSI MAC CE伝送が回避される。
【0047】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介するが、明らかなことに、以下で説明される図面は、あくまでも本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的な労働を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】関連技術におけるサイドリンクの模式図である。
図2】本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートその一である。
図3】本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートその二である。
図4】本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートその三である。
図5】本開示の実施例による情報処理装置の構造図である。
図6】本開示の実施例による情報処理機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術案を明確且つ完全に説明するが、明らかなことに、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者によって創造的な労働を払わずに得られた他の実施例は、全て本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0050】
図2を参照して、図2は、本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートであり、前記方法は、端末に適用されるもので、図2に示すように、以下のステップ201を含む。
【0051】
ステップ201は、(a)サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うか、又は、(b)サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースのTBにCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うことである。
【0052】
ここで、新しいデータ伝送とは、サイドリンク端末間の最初のデータ伝送を指し、新しいデータ伝送のリソースとは、最初のデータ伝送用のリソースを指す。
【0053】
ステップ201(a)について、本開示の実施では、次のようにいくつかの状況に分けてサイドリンクディスティネーションIDの選択を行ってもよい。
状況一、もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする。
状況二、もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、第一条件を満たしているCSI MAC CE、及び第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CE及び論理チャネルの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする。
【0054】
CSI MAC CE及び論理チャネルが何れも各自の優先度を持っているため、第一条件を満たしているCSI MAC CE、及び第二条件を満たしている論理チャネルが確定された後、条件を満たしているCSI MAC CE及び論理チャネルの優先度を比較することが可能である。
【0055】
前記第一条件は、CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。ここで、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0056】
前記第二条件は、
(1)前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルのLCP restrictionパラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
(2)前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルのLCP restrictionパラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
(3)前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
(4)前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いことと、のうち、1つ又は複数を含む。
【0057】
上記2つの状況において、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、以下の(1)~(3)のうち、何れか1つの方式で、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとしてもよい。
(1)端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする。例えば、端末自体のアルゴリズムにより、少なくとも1つのCSI MAC CEの中から、ターゲットCSI MAC CEを選択する。
(2)各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択する。ここで、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
(3)各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする。
【0058】
ステップ201(b)について、もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄する。
【0059】
本開示のいくつかの実施例では、上述のサイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのチャネル状態情報メディアアクセス制御制御エレメント(CSI MAC CE)に従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うことは、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含む。
【0060】
本開示のいくつかの実施例では、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることは、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとすることを含む。
【0061】
本開示のいくつかの実施例では、上述のCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含む。
【0062】
本開示のいくつかの実施例では、上述のCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
上述の各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含む。
【0063】
本開示の実施例において、CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、以下の(1)及び(2)を含む。
【0064】
(1)ネットワーク側機器によって構成する方式である。つまり、端末は、ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信することであり、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、少なくとも1つの方式で構成されるものである。
【0065】
また、前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれてもよく、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル(enable)又はディセーブル(disable)を構成するためのものである。
前記伝送タイプとしては、ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト等が含まれる。
【0066】
(2)プロトコルで規定する方式である。つまり、本開示の実施例では、プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定してもよい。前記プロトコルには、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定されてもよく、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル(enable)又はディセーブル(disable)を構成するためのものである。
【0067】
本開示の実施例では、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクディスティネーションIDの選択を行う際、又はCSI MAC CEを含む伝送ブロックを物理層が伝送する際に、CSI MAC CEの遅延制限を考慮する必要があるため、本開示の実施例に係る技術案を利用すれば、サイドリンクインターフェースで伝送されるCSI MAC CEが何れもCSI MAC CEの遅延制限要件を満たしているCSI MAC CEとなることを保証でき、不要なCSI MAC CE伝送が回避される。
【0068】
上記実施例に加え、ステップ201(a)については、
選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定することを更に含んでもよく、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするサイドリンクインターフェース制御情報(SCI)によってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしている。
【0069】
ここで、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0070】
上記実施例に加え、リソース割り当てを行ってもよい。具体的に、前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行うことであり、1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルのPBRによる制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けない。
【0071】
1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行う。
【0072】
本開示の実施例において、SCI(Sidelink Control Information、サイドリンクインターフェース制御情報)によってスケジューリングされた新しいデータ伝送について、ディスティネーションアドレス(destination)の選択をMAC層が行う際、又はCSI MAC CEを含むデータブロックを物理層が伝送する際に、CSI MAC CEの伝送遅延の制限を考慮する必要がある。以下、異なる実施例を掲げて本開示の実施例に係る情報処理方法の実現手順を詳述する。
【0073】
図3を参照して、図3は、本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートである。図3では、MAC層がディスティネーションアドレスを選択する際にCSI MAC CE レイテンシーバウンド(latency bound)制限を考慮する例を挙げて説明する。当該方法は、図3に示すように、以下のステップ301~305を含む。
【0074】
ステップ301は、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースに対して、伝送すべきサイドリンクディスティネーションIDを選択することである。
【0075】
このステップは、MAC層にて実行され、MAC LCP(Logical Channel Prioritization、論理チャネル優先度付け)手順の一部となる。
【0076】
現在の伝送可能なデータパケットにCSI MAC CEが含まれていれば、CSI MAC CEのレイテンシーバウンド制限を考慮する必要があり、即ちCSI MAC CEのレイテンシーバウンド制限に従って、条件を満たしているCSI MAC CEを選択することになり、具体的な選択方式は、以下の何れか1つの方式であってもよい。
方式1:CSI MAC CEのトリガ時刻で、当該CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドと同じ長さのタイマーをスタートさせ、MAC層がdestinationを選択する際、もしSCIによって指示された伝送時刻で、前記CSI MAC CEに対応するタイマーがタイムアウトしていなければ、前記CSI MAC CEが条件を満たしているCSI MAC CEであると確定する。
方式2:SCIによってスケジューリングされた新しいデータ伝送に対して、SCIによって指示された伝送時刻と、現在ペンディング(pending)されている各CSI MAC CEのトリガ時間との間の時間差を確定する。もし或るCSI MAC CEに対応する時間差が、当該CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンド未満であるか、又は当該CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンド以下であれば、当該CSI MAC CEが条件を満たしているCSI MAC CEであると確定する。
【0077】
ここで、CSI MAC CEのレイテンシーバウンドを確定する方式は、以下の2つがある。
【0078】
方式1は、ネットワークの構成に従って確定する方式であり、具体的に、以下の方式1.1~1.5が有り得る。
【0079】
方式1.1は、レイテンシーバウンドをUEに基づいて構成する方式であり、
方式1.2は、レイテンシーバウンドをUEのサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式であり、
方式1.3は、レイテンシーバウンドをUEのサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスの組み合わせに基づいて構成する方式であり、
方式1.4は、レイテンシーバウンドをUEのサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及びcast type(伝送タイプ)の組み合わせに基づいて構成する方式であり、
方式1.5は、レイテンシーバウンドをUEのサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス、cast typeの組み合わせに基づいて構成する方式である。
【0080】
方式2は、プロトコルで規定する方式であり、即ち、CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドをプロトコル内で直接に規定する。
【0081】
ここで、CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが端末によって受信される時刻である。
【0082】
さらに、前記MACは、条件を満たしているCSI MAC CE、及び条件を満たしている論理チャネルの中から、最も優先度の高いCSI MAC CE又は論理チャネルを選択してから、選択されたCSI MAC CE又は論理チャネルに対応するサイドリンクインターフェースディスティネーションアドレス(destination)をターゲットdestinationとする。
【0083】
ここで、CSI MAC CEの優先度を確定する方式としては、ネットワークがCSI MAC CEを構成するときに、前記構成情報内でCSI MAC CEの優先度を構成するか、又は、プロトコルでCSI MAC CEの優先度を例えば常に1となるように規定する。
【0084】
最も優先度の高いCSI MAC CEが同時に複数存在している場合、具体的にどのCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDをサイドリンクディスティネーションIDとして選択するかについては、具体的に以下の方式1~方式3がある。
【0085】
方式1は、サイドリンク端末の実装に依存して、最も優先度の高い複数のCSI MAC CEからCSI MAC CEを選択することである。
【0086】
方式2は、各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEを選択することである。
【0087】
方式3は、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ一定の条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルと同一サイドリンクディスティネーションIDに帰属するCSI MAC CEを選択することである。
【0088】
上記論理チャネルが満たす必要のある条件としては、
論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多い(Bj>0)ことと、
前記新しいデータ伝送用のリソースがType1事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルに対応するLCP restrictionパラメータ内で構成されたconfiguredSLGrantType1Allowedが「許可」として設定される必要があることと、
前記新しいデータ伝送用のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルに対応するLCP restrictionパラメータ内で構成された事前構成済みグラントリストに前記事前構成済みグラントの番号が含まれる必要があることとのうち、1つ又はその組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0089】
ステップ302は、選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、伝送を許可される論理チャネル及びCSI MAC CEを確定することである。
【0090】
サイドリンク端末は、前記ディスティネーションアドレスに帰属し且つ以下の条件を満たしている論理チャネルを、データ伝送が許可される論理チャネルとし、かかる条件としては、
論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記新しいデータ伝送用のリソースがType1事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルに対応するLCP restrictionパラメータ内で構成されたconfiguredSLGrantType1Allowedが「許可」として設定される必要があることと、
前記新しいデータ伝送用のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルに対応するLCP restrictionパラメータ内で構成された事前構成済みグラントリストに前記事前構成済みグラントの番号が含まれる必要があることと、
論理チャネルのHARQフィードバック構成が、その帰属するディスティネーションアドレス内の最も優先度の高いCSI MAC CE又は論理チャネルのHARQフィードバック構成と同じであることとになる。
【0091】
サイドリンク端末は、前記ディスティネーションアドレスに帰属し且つ以下の条件1及び条件2の何れかを満たしているCSI MAC CEを、伝送が許可されるCSI MAC CEとする。
【0092】
条件1は、CSI MAC CEがトリガされた時点で、前記CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドと同じ長さのタイマーがスタートされ、MAC PDU(Protocol Data Unit、プロトコルデータユニット)の伝送時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこととなる。
【0093】
条件2は、CSI MAC CEに対して、それに対応するMAC PDUの伝送時刻とそのトリガ時刻との差分を確定した結果、前記差分が前記CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンド未満であるか、又は前記CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンド以下であることとなる。
【0094】
ステップ303は、選択されたサイドリンクディスティネーションIDにおける伝送を許可される論理チャネルに対して1番目のラウンドのリソース割り当てを行うことである。
【0095】
ステップ302で選択された論理チャネル及びCSI MAC CEに対して1番目のラウンドのリソース割り当てを行う。1つのサイドリンクディスティネーションID内で論理チャネル及びCSI MAC CEにリソースを割り当てる場合、1番目のラウンドのリソース割り当ての時にCSI MAC CEにリソースが割り当てられ、CSI MAC CEへのリソース割り当ては、PBRによる制限を受けない。他の論理チャネルについては、1番目のラウンドのリソース割り当ての時に、優先度の降順で、PBR要件に従ってリソースが割り当てられる。
【0096】
ステップ304は、選択されたサイドリンクディスティネーションIDにおける伝送を許可される論理チャネルに対して2番目のラウンドのリソース割り当てを行うことである。
【0097】
ステップ303での1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネル優先度の降順で、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可される論理チャネルの残りデータ分にリソースを順次に割り当てる。
【0098】
リソース割り当ての結果に従って、MAC PDUを生成する。
【0099】
ステップ305は、MAC PDUに対応するSCIのHARQフィードバック指示を物理層へ指示することである。
【0100】
前記MAC PDUにおける最も優先度の高いCSI MAC CEの場合、CSIに対応するHARQフィードバック構成に従って、SCIにおけるHARQフィードバック指示を確定する。
【0101】
前記CSIに対応するHARQフィードバック構成の具体的な確定方式としては、以下の通りである。
ネットワーク側機器がCSI MAC CEのレイテンシーバウンドを構成するときに、CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成を前記構成情報で更にキャリーさせることである。前記HARQフィードバック構成は、CSI MAC CEに対してHARQフィードバックのイネーブル(enable)/ディセーブル(disable)を構成するものとなる。
【0102】
プロトコルでCSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドを規定するときに、CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成を同時に規定し、即ち、CSI MAC CEに対して、HARQ フィードバックのイネーブル/ディセーブルを構成することである。
【0103】
図4を参照して、図4は、本開示の実施例による情報処理方法のフローチャートである。図4では、物理層がデータブロックを伝送する際にCSI MAC CEのレイテンシーバウンド制限を考慮する例を挙げて説明する。当該方法は、図4に示すように、以下のステップ401~403を含む。
【0104】
ステップ401は、MAC PDUを生成することである。
【0105】
MAC層は、サイドリンクディスティネーションIDの選択を実行する際、完全にCSI MAC CE及び論理チャネルの優先度に従って、最も優先度の高いCSI MAC CE又は論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを選択してから、当該サイドリンクディスティネーションID内のCSI MAC CE、及び条件を満たしている論理チャネルにリソースを割り当てるようにし、条件を満たしている論理チャネルの確定については、図3に示す実施例を参照できる。
【0106】
ステップ402は、前記MAC PDUを物理層に渡すことである。
【0107】
ステップ403は、物理層がデータを伝送する際に、CSI MAC CEの伝送遅延に従ってデータパケット破棄判定を行うことである。
【0108】
前記MAC PDUにCSI MAC CEが含まれていれば、物理層がデータ伝送を実行する際にCSI MAC CEのレイテンシーバウンド制限を考慮する必要がある。具体的に、物理層は、MACによって指示されたMAC PDUを受信した後、もし前記MAC PDUにCSI MAC CEが含まれていれば、以下の条件1及び条件2の何れかが満たされる場合、前記MAC PDUを破棄する。
【0109】
条件1は、CSI MAC CEがトリガされた時点で、前記CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドと同じ長さのタイマーがスタートされ、前記MAC PDUの伝送時刻で、前記タイマーが既にタイムアウトしていることとなる。
【0110】
条件2は、CSI MAC CEに対して、それに対応するMAC PDUの伝送時刻とそのトリガ時刻との差分を確定した結果、前記差分が前記CSI MAC CEに対応するレイテンシーバウンドよりも大きいこととなる。
【0111】
ここで、CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが端末によって受信される時刻である。
【0112】
上記説明から分かるように、本開示の実施例を利用すれば、サイドリンクインターフェースで伝送されるCSI MAC CEが何れもCSI MAC CEのレイテンシーバウンド(遅延上限)用件を満たしているCSI MAC CEとなることを保証でき、不要なCSI MAC CE伝送が回避される。
【0113】
本開示の実施例は、端末に適用される情報処理装置を更に提供している。図5を参照して、図5は、本開示の実施例による情報処理装置の構造図である。情報処理装置が課題を解決する原理は、本開示の実施例における情報処理方法と似ているため、当該情報処理装置の実施については、方法の実施を参照でき、重複部分を繰り返して述べない。
【0114】
図5に示すように、情報処理装置500は、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うための第一処理モジュール501、又は、サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行うための第二処理モジュール502を含む。
【0115】
選択的に、前記第一処理モジュール501は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第一確定サブモジュール、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、第一条件を満たしているCSI MAC CE、及び第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CE及び論理チャネルの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第二確定サブモジュールを含んでもよい。
【0116】
選択的に、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一確定サブモジュール又は前記第二確定サブモジュールは、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする場合、具体的に、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするために用いられる。
【0117】
選択的に、前記第二処理モジュール502は、具体的に、もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄するために用いられる。
【0118】
選択的に、前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0119】
選択的に、CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信することを含み、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、何れか1つの方式で構成されるものである。
【0120】
選択的に、前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれ、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0121】
選択的に、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定する方式は、
プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定することを含む。
【0122】
選択的に、前記プロトコルには、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定され、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0123】
選択的に、前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0124】
選択的に、前記装置は、選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定するための第一確定モジュールを更に含んでもよく、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするサイドリンクインターフェース制御情報(SCI)によってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしている。
【0125】
選択的に、前記装置は、前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行うための第一割り当てモジュールを更に含んでもよく、
1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルの優先ビットレート(PBR)による制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けない。
【0126】
選択的に、前記装置は、1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行うための第二割り当てモジュールを更に含んでもよい。
【0127】
ここで、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、CSI指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0128】
本開示のいくつかの実施例では、前記第一処理モジュールは、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第一確定サブモジュール、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするための第二確定サブモジュールを含む。
【0129】
本開示のいくつかの実施例では、もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、前記第一確定サブモジュール又は前記第二確定サブモジュールは、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとする場合、具体的に、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするために用いられる。
【0130】
本開示のいくつかの実施例では、前記第二処理モジュールは、もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄するために用いられる。
【0131】
本開示のいくつかの実施例では、CSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択することを含むか、又は、
CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第一条件を満たしているCSI MAC CEを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含む。
【0132】
本開示のいくつかの実施例では、前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0133】
本開示のいくつかの実施例では、CSI MAC CEと論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することは、第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、CSI MAC CEと条件を満たしている全ての論理チャネルとの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定することを含むか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属する最も優先度の高い論理チャネルを確定することは、各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定することを含み、
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0134】
本開示の実施例による装置は、上記方法の実施例を実施可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似しており、本実施例は、ここで繰り返して述べない。
【0135】
本開示の実施例は、端末に適用される情報処理機器を更に提供している。情報処理機器が課題を解決する原理は、本開示の実施例における情報処理方法と似ているため、当該情報処理機器の実施については、方法の実施を参照でき、重複部分を繰り返して述べない。図6に示すように、本開示の実施例の端末は、プロセッサ600及び送受信機610を含み、
プロセッサ600は、メモリ620内のプログラムを読み取り、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、サイドリンクインターフェースのCSI MAC CEに従ってサイドリンクディスティネーションIDの選択を行うか、又は、
サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースについて、もし前記新しいデータ伝送のリソースの伝送ブロック(TB)にCSI MAC CEが含まれていれば、含まれているCSI MAC CEに従ってデータパケット破棄判定を行う手順を実行するためのものであり、
送受信機610は、プロセッサ600の制御の下でデータを送受信するためのものである。
【0136】
図6において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでもよく、具体的には、プロセッサ600を代表とした1つ又は複数のプロセッサと、メモリ620を代表としたメモリとの各種回路が繋げられている。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータや電力管理回路等の様々な他の回路を互いに繋げることも可能であるが、これらは、当分野において公知されているため、本明細書において、さらなる説明をしない。バスインターフェースは、インターフェースを提供するものである。送受信機610は、複数の素子(要素)であってもよく、即ち送信機及び受信機を含んでもよく、伝送媒体にて様々な他の装置と通信するための手段を提供するものである。様々なユーザ機器に対して、ユーザインターフェース630は、必要なデバイスを外部又は内部で接続可能なインターフェースであってもよく、接続されるデバイスは、小型キーボード、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティック等を含むが、これらに限定されない。
【0137】
プロセッサ600は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理の管理を担っており、メモリ620は、プロセッサ600による操作実行時に使用されるデータを記憶可能である。
【0138】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CEのみがあれば、第一条件を満たしているCSI MAC CEの中から最も優先度の高いCSI MAC CEを第一ターゲットとして選択し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
もしサイドリンクインターフェースには、伝送を必要とされるものとしてCSI MAC CE及び論理チャネルデータの両方があれば、第一条件を満たしているCSI MAC CE、及び第二条件を満たしている論理チャネルを確定し、条件を満たしている全てのCSI MAC CE及び論理チャネルの優先度を比較して、最も優先度の高い第一ターゲットを確定し、前記第一ターゲットに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするステップを実行するために更に用いられる。
【0139】
もし前記第一ターゲットには、CSI MAC CEが少なくとも1つ含まれていれば、プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
端末の実装に従って、少なくとも1つのCSI MAC CEの中からターゲットCSI MAC CEを選択し、前記ターゲットCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、CSI MAC CEのトリガ時刻と前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻との間の差分A1を計算するとともに、CSI MAC CEに対応する遅延制限と前記A1との間の差分A2を計算し、最もA2の小さいCSI MAC CEに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとして選択するか、又は、
各々のCSI MAC CEに対して、各々のCSI MAC CEと同じディスティネーションアドレスに帰属し且つ第二条件を満たしている最も優先度の高い論理チャネルを確定し、各々のCSI MAC CEに対して選択された最も優先度の高い論理チャネルの優先度を比較してターゲット論理チャネルを確定し、前記ターゲット論理チャネルに対応するサイドリンクディスティネーションIDを前記サイドリンクディスティネーションIDとするステップを実行するために更に用いられる。
【0140】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
もし含まれているCSI MAC CEが第一条件を満たしていれば、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースにて前記TBの伝送を行い、そうでなければ、前記TBを破棄するステップを実行するために更に用いられる。
【0141】
前記第一条件は、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないこと、又は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることを含む。
【0142】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
ネットワーク側機器の構成情報であって、前記CSI MAC CEの遅延制限を構成するための構成情報を受信するステップを実行するために更に用いられ、前記CSI MAC CEの遅延制限は、
端末に基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID及びディスティネーションアドレスに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式と、
端末のサイドリンクインターフェースのソースID、ディスティネーションアドレス及び伝送タイプに基づいて構成する方式とのうち、何れか1つの方式で構成されるものである。
【0143】
前記構成情報には、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に含まれ、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0144】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
プロトコル規定に従って、前記CSI MAC CEの遅延制限を確定するステップを実行するために更に用いられる。
【0145】
前記プロトコルには、
前記CSI MAC CEに対応するHARQフィードバック構成と、
前記CSI MAC CEの優先度と、
前記CSI MAC CEに対応するスケジューリング要求リソース構成とのうち、少なくとも1つの情報が更に規定され、
前記HARQフィードバック構成は、前記CSI MAC CE用にHARQフィードバックのイネーブル又はディセーブルを構成するためのものである。
【0146】
前記第二条件は、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースがType1タイプの事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータにType1タイプの事前構成済みグラントが含まれていることと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送のリソースが事前構成済みグラントのものであれば、前記論理チャネルの論理チャネル優先度制限(LCP restriction)パラメータに前記事前構成済みグラントの番号が含まれていることと、
前記論理チャネルに伝送可能なデータが存在していることと、
前記論理チャネルに対応するトークンバケットにおける使用可能なトークンの数が0よりも多いこととのうち、1つ又は複数を含む。
【0147】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
選択されたサイドリンクディスティネーションIDに対して、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEを確定するステップを実行するために更に用いられ、前記サイドリンクディスティネーションID内における伝送を許可されるCSI MAC CEは、前記サイドリンクディスティネーションIDをスケジューリングするSCIによってトリガされたものであり、且つ、
CSI MAC CEのトリガ時刻で、CSI MAC CEの遅延制限と同じ長さのタイマーがスタートされ、前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻で、前記タイマーがタイムアウトしていないことと、
前記サイドリンクインターフェースの新しいデータ伝送の時刻とCSI MAC CEのトリガ時刻との間の差分がCSI MAC CEの遅延制限未満であるか、又はCSI MAC CEの遅延制限以下であることとのうち、少なくとも1つの条件を満たしている。
【0148】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
前記サイドリンクディスティネーションID内でリソース割り当てを行う際、CSI MAC CE及び/又は論理チャネルの優先度の降順で、1番目のラウンドのリソース割り当てを行うステップを実行するために更に用いられ、
1番目のラウンドのリソース割り当ての際、論理チャネルにリソースを割り当てる場合に論理チャネルのPBRによる制限を受け、CSI MAC CEにリソースを割り当てる場合にPBRによる制限を受けない。
【0149】
プロセッサ600は、前記プログラムを読み取り、
1番目のラウンドのリソース割り当てが完了した後にリソースが残っていれば、リソースがなくなるか、又は全ての論理チャネルにリソースが割り当てられるまで、論理チャネルの優先度の降順で2番目のラウンドのリソース割り当てを行うステップを実行するために更に用いられる。
【0150】
ここで、前記CSI MAC CEのトリガ時刻は、チャネル状態指示情報(CSI)指示を含むSCIが前記端末によって受信される時刻である。
【0151】
本開示の実施例による機器は、上記方法の実施例を実施可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似しており、本実施例は、ここで繰り返して述べない。
【0152】
本開示の実施例は、プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供しており、当該プログラムがプロセッサによって実行されると、上記情報処理方法の実施例の各手順が実現されるとともに、同じ技術的効果も達成できるが、重複を回避するために、ここで繰り返して述べない。ここで、前記のコンピュータ読取可能な記憶媒体は、例えば読取専用メモリ(Read-Only Memory、ROMと略す)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略す)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0153】
説明すべきなのは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語又は他の任意の変体は、非排他的な包含をカバーするものであり、一連の要素を含む手順、方法、物又は装置は、これらの要素を含むことだけではなく、明示的に列挙されていない他の要素、又はこの手順、方法、物若しくは装置に固有の要素を含む。さらなる制限がない限り、「1つの…を含む」という表現によって限定された要素は、当該要素を含む手順、方法、物又は装置に他の同一の要素が存在することを排除しない。
【0154】
上記の実施形態に対する説明から、当業者は、ソフトウェアに、必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加えるという形態で、上記実施例の方法を実現可能であると明確に分かることができ、勿論、ハードウェアによっても実現可能であるが、多くの場合は、前者は、より好適な実施形態となる。このような理解に基づいて、本開示の技術案の本質的部分、あるいは従来技術に対する貢献をもたらす部分は、ソフトウェア製品の形で具現化することができ、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコンやネットワーク機器等であり得る)が本開示の各実施例に記載の方法を実行可能にするためのいくつかの命令を含む。
【0155】
理解できるように、本開示に記載のこれらの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、又は、その組み合わせによって実現可能である。ハードウェアによる実現について、各モジュール、ユニット、サブユニット又はサブモジュール等は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSP Device、DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本開示に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はその組み合わせの中に実現可能である。
【0156】
ソフトウェアによる実現について、本開示の実施例に記載の機能を実行するモジュール(例えばプロシージャ、関数等)によって、本開示の実施例に記載の技術を実現することが可能である。ソフトウェアコードは、メモリに記憶されてプロセッサによって実行されることが可能である。メモリは、プロセッサの内部、又は、プロセッサの外部で実現可能である。
【0157】
以上、図面を参照して本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は、あくまでも例示的なもので、限定的なものではない。当業者は、本開示の啓示の下で、本開示の主旨及び請求項の保護範囲から逸脱することなく、多数の形態を作り出すことができ、それらの全ては、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6