(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】カバー部材及びユニット体
(51)【国際特許分類】
E04F 13/08 20060101AFI20240311BHJP
F16B 35/04 20060101ALI20240311BHJP
F16B 5/10 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
E04F13/08 B
F16B35/04 A
F16B5/10 L
(21)【出願番号】P 2021102132
(22)【出願日】2021-06-21
【審査請求日】2023-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】592018294
【氏名又は名称】トライエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 正司
(72)【発明者】
【氏名】石田 岳男
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-079580(JP,A)
【文献】特開2003-041683(JP,A)
【文献】特開2017-020540(JP,A)
【文献】特開2004-257119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00-13/30
F16B 5/00- 5/12
F16B 23/00-43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボルト部材とナット部材により他部材に取り付け固定される被取付部材に取り付けられるカバー部材であって、
前記被取付部材に取り付ける取付部と、
前記ボルト部材の回転を規制する規制部と、を有し、
前記規制部は、前記ボルト部材の頭部に近接又は当接するように配置され、
前記規制部が基礎板部と規制板部を有し、
前記基礎板部が本体部から延設され、
前記規制板部が前記基礎板部と直角をなす方向に延設され、
前記規制板部が前記ボルト部材の頭部に近接又は当接するように配置されていることを特徴とするカバー部材。
【請求項2】
ボルト部材と、
ナット部材と、
被取付部材と、
請求項
1に記載のカバー部材と、を備え、
前記被取付部材が前記ボルト部材と前記ナット部材により他部材に取り付け固定され、
前記被取付部材に前記カバー部材を取り付けて形成されることを特徴とするユニット体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルト部材とナット部材が振動等によりボルト部材とナット部材の螺合が意図せず緩んで脱落することを防止するカバー部材及び当該カバー部材を備えるユニット体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一の金属部材に他の金属部材を取り付ける際に、ボルト・ナット等の締結具が使用されることが知られている。そして、この締結具を覆い隠す目隠し装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された目隠し装置は、前後の巾をストリンガー(1)の水平な棚板部(11)の前後の巾に対応する巾に形成した天板(30)に、高さをストリンガー(1)の立上壁部(10)の高さに対応する高さとした垂直な壁板(31)を接続させて、左右方向に連続するアングル状のカバー(3)を形成し、天板(30)の前縁部には、ストリンガー(1)の立上壁部(10)の上縁部に設ける係合部(5)に係脱自在に係合する係合部(4)を設け、垂直な壁板(31)の下縁部には、ストリンガー(1)の水平な棚板部(11)の後縁部に設ける係合部(7)に係脱自在に係合する係合部(6)を設けて、カバー(3)を、ストリンガー(1)の上に被せ、係合部(6)の係合によりストリンガー(1)に組み付けるものである。
【0004】
また、ルーバー(L)は、取付金具(2)によりストリンガー(1)に取り付け固定されている。目隠し装置は、この取付金具(2)の頭部(20)側を覆い隠すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の目隠し装置は、取付金具(2)の頭部(20)側を覆い隠し、外観に現れないようにしているものの、取付金具(2)の回転防止機構は一切設けられていない。そのため、地震による振動、ルーバー(L)、ストリンガー(1)及び取付金具(2)の熱による膨張・収縮や、ルーバー(L)やストリンガー(1)が風を受けて繰り返し振動することにより、取付金具(2)が徐々に回転し、取付金具(2)の緩みや脱落の虞があった。
【0007】
そこで、本発明は以上の問題点を解決し、締結具を目隠しし、風雪による経年劣化の進行を遅らせると共に、外部環境の作用により締結具が意図せず緩んで脱落することを防止するカバー部材と、当該カバー部材を備えたユニット体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るカバー部材は、ボルト部材とナット部材により他部材に取り付け固定される被取付部材に取り付けられるカバー部材であって、前記被取付部材に取り付ける取付部と、前記ボルト部材の回転を規制する規制部と、を有し、前記規制部は、前記ボルト部材の頭部に近接又は当接するように配置され、前記規制部が基礎板部と規制板部を有し、前記基礎板部が本体部から延設され、前記規制板部が前記基礎板部と直角をなす方向に延設され、前記規制板部が前記ボルト部材の頭部に近接又は当接するように配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るユニット体は、ボルト部材と、ナット部材と、被取付部材と、請求項1に記載のカバー部材と、を備え、前記被取付部材が前記ボルト部材と前記ナット部材により他部材に取り付け固定され、前記被取付部材に前記カバー部材を取り付けて形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るカバー部材及びユニット体によれば、外部環境の作用により締結具が脱落することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図2】第1の実施形態のカバー部材の一部を切り欠いた状態を示す斜視図である。
【
図3】第1の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【
図4】第2の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図5】第2の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【
図6】第3の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図7】第3の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【
図8】第4の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図9】第4の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【
図10】第5の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図11】第5の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【
図12】第6の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の斜視図である。
【
図13】第6の実施形態のカバー部材を取り付けた状態の左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。なお、第2の実施形態~第6の実施形態は、本発明の実施形態ではない。
【0013】
図1に示すように、第1の実施形態のカバー部材1は、建築物の外壁等(図示せず)にルーバー2を取り付け固定するストリンガー3に取り付けて使用するものである。ルーバー2が本発明の他部材に相当し、ストリンガー3が被取付部材に相当するものである。
【0014】
図2及び
図3に示すように、カバー部材1は、矩形板状に形成された本体部11と、本体部11の上端部に形成された上側係止部12と、本体部11の下端部に形成された下側係止部13を有する。本体部11の内面部11Aの上下方向中央位置には、ビスホール14が形成されている。ビスホール14は、本体部11の長手方向の全長に連続して形成されている。本体部11の内面部11Aであって、ビスホール14の上側部分には、規制部15が形成されている。内面部11Aは、ビスホール14と規制部15が形成されている部分以外は平坦に形成されている。本体部11の外面部11Bは平坦に形成されている。
【0015】
上側係止部12は、内面部12Aに突設された係止爪部16を有し、外面部12Bは平坦に形成されている。下側係止部13は、内面部13Aに突設された係止爪部17を有し、外面部13Bは平坦に形成されている。係止爪部16、17は、本発明の取付部に相当するものである。
【0016】
規制部15は、本体部11から立設された基礎板部18と、基礎板部18と直角をなす規制板部19と、規制板部19と直角をなし、本体部11と反対側方向に延設された保持板部20と、を有する。基礎板部18は、本体部11となす鋭角θが約45度になるように延設されている。なお、鋭角θは45度に限らず、任意の角度とすることができる。この角度は、後述するように規制板部19がボルト部材31の頭部31Aに対向するような角度にする必要があるため、カバー体1の取付角度等を考慮して決定される。
図3に示すように、カバー部材1をストリンガー3に取り付けた状態で、基礎板部18と保持板部20は後述する縦板部22側方向に水平(後述する横板部23と平行)に延設され、規制板部19は横板部23側方向(縦板部22と平行)に延設される。
【0017】
規制板部19の短手方向の幅Wは、後述するボルト部材31の頭部31Aの対角距離よりも僅かに長く形成されている。
【0018】
本実施形態のカバー部材1は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、本体部11と、上側係止部12と、下側係止部13と、ビスホール14と、規制部15は、一体に形成されている。また、基礎板部18と、規制板部19と、保持板部20は、全て同一の厚さを有する矩形板状に形成されている。
【0019】
規制板部19の外面部19Aには、合成樹脂等で形成された衝突音軽減部材21が貼り付けられている。衝突音軽減部材21は、保持板部20の上面部20Aにも当接しており、保持板部20が衝突音軽減部材21を支持している。なお、本実施形態の衝突音軽減部材21は、外面部19Aの長手方向全長に連続して設けられているが、ボルト部材31の頭部31Aに当接する部分にのみ断続的に設けてもよい。また、衝突音軽減部材21は必須の構成ではなく、規制部15とボルト部材31との衝突音が発生しないような場合には設けなくてもよい。
【0020】
ストリンガー3は、
図3に示すように、左側面視略L字状の板材により形成されている。ストリンガー3は、縦板部22と横板部23を有し、縦板部22と横板部23の接続部分にはビスホール24が形成されている。縦板部22の先端部22Aには、カバー部材1の係止爪部16が係止する係止受部25が形成されている。また、横板部23の先端部23Aには、カバー部材1の係止爪部17が係止する係止受部26が形成されている。
【0021】
縦板部22には、後述するボルト部材31を挿通する長孔27が縦板部22の長手方向に所定の間隔で複数穿設されている。このボルト部材31は、ストリンガー3にルーバー2を取り付け固定するものであるため、隣り合う長孔27の間隔により、隣り合うルーバー2の間隔が決定される。
【0022】
横板部23には、後述するボルト29を挿通するボルト孔28が横板部23の長手方向に所定の間隔で複数穿設されている。このボルト29は、ストリンガー3を下地胴縁4に取り付け固定するものである。隣り合うボルト孔28の間隔は、ストリンガー3を介して下地胴縁4に取り付けられるルーバー2の固定強度を考慮して決定する。
【0023】
本実施形態のユニット体は、カバー体1と、ストリンガー3と、ボルト部材31と、ナット部材32を有して構成される。
【0024】
ここで、カバー部材1の取り付け方法について説明する。下地胴縁4に締結具であるボルト29とナット30によりストリンガー3を取り付け固定する。次に、締結具であるボルト部材31と板状のナット部材(座金)32によりストリンガー3にルーバー2を取り付け固定する。ボルト部材31は、ストリンガー3の長孔27に挿通し、ルーバー2の内側に配設されたナット部材(座金)32に螺合させる。
【0025】
次に、カバー部材1をストリンガー3に取り付ける。このとき、カバー部材1の係止爪部16を係止受部25に係止し、カバー部材1の係止爪部17を係止受部26に係止する。また、規制部15の規制板部19と衝突音軽減部材21は、ボルト部材31の頭部31Aに対向する位置となる。そして、カバー部材1をストリンガー3に取り付けることにより、衝突音軽減部材21が全てのボルト部材31の頭部31Aに当接する。なお、衝突音軽減部材21が弾性変形してボルト部材31の頭部31Aに押し当てられた状態とすることで、ボルト部材31の意図しない回転や緩みの防止効果を向上させることができる。本実施形態では、規制板部19とボルト部材31の頭部31Aとの間に衝突音軽減部材21が配置されているため、規制板部19と頭部31Aは近接した状態となっているが、衝突音軽減部材21を設けずに、規制板部19と頭部31Aを近接した状態としたり、頭部31Aに規制板部19を当接させてもよい。規制部15の保持板部20とボルト部材31の頭部31Aとの間には、僅かに隙間が形成されており、保持板部20と頭部31Aが接触し難くなっている。このように、ボルト部材31の頭部31Aは、カバー部材1により覆われ、カバー部材1とストリンガー3により形成されるカバー内空間P1に位置する。
【0026】
最後に、カバー部材1とストリンガー3の両端部に形成される開口部5を閉塞部材6(
図1参照)で閉塞し、閉塞部材6を2箇所のビスホール14、24にビス止めする。カバー部材1とストリンガー3を長手方向に連続して複数配設する場合には、最も外側のカバー部材1とストリンガー3の端部に形成される2つの開口部5のみを閉塞部材で閉塞すればよい。
【0027】
以上のように、本実施形態のカバー部材1は、ボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定されるストリンガー3に取り付けられるカバー部材1であって、ストリンガー3に取り付ける係止爪部16、17と、ボルト部材31の回転を規制する規制部15と、を有し、規制部15は、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ボルト部材31の頭部31Aが衝突音軽減部材21に当接しているため、ボルト部材31が所定量以上回転することを規制し、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。また、ボルト部材31の頭部31Aがカバー部材1により覆われるため、ボルト部材31の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。
【0028】
また、本実施形態のカバー部材1は、規制部15が基礎板部18と規制板部19を有し、基礎板部19が本体部11から延設され、規制板部19が基礎板部18と直角をなす方向に延設され、規制板部19がボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、衝突音軽減部材21をボルト部材31の頭部31Aに確実に当接させることができる。また、ボルト部材31の頭部31Aの位置が設計値よりも僅かにカバー部材1に接近している場合であっても、規制部15が板状に形成されていることから、規制部15が本体部11側に僅かに撓むことで、ボルト部材31の頭部31Aの位置のズレを吸収することができる。
【0029】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材32と、ストリンガー3と、カバー部材1と、を備え、ストリンガー3がボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3にカバー部材1を取り付けて形成されることにより、カバー部材1の奏する効果を備えたストリンガー3ユニットとして使用することができる。
【0030】
以下、第2の実施形態について
図4及び
図5を参照して説明する。本実施形態において、上記第1の実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のカバー部材41は、平坦な板状に形成された規制部42を有するものである。
【0031】
規制部42は、本体部11のビスホール14の上側部分に本体部11となす鋭角θが約45度になるように延設されている。なお、鋭角θは45度に限らず、任意の角度とすることができる。この角度は、後述するように規制部42の先端面部43がボルト部材31の頭部31Aに対向するような角度が選択されるため、カバー体41の取付角度等を考慮して決定される。
【0032】
カバー部材41をストリンガー3に取り付けた状態で、規制部42は縦板部22側方向に水平(横板部23に平行)に延設され、規制部42の先端面部43がボルト部材31の頭部31Aに対向した位置となる。規制部42の長さLは、先端面部43が頭部31Aに当接するか、先端面部43が頭部31Aに近接し、頭部31Aとの間に僅かに隙間が形成される長さに形成されている。本実施形態のカバー部材41は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、本体部11と、上側係止部12と、下側係止部13と、ビスホール14と、規制部42は、一体に形成されている。
【0033】
本実施形態のユニット体は、カバー体41と、ストリンガー3と、ボルト部材31と、ナット部材32を有して構成される。
【0034】
本実施形態では、衝突音軽減部材21が設けられていないが、先端面部43を被覆するように規制部42に衝突音軽減部材21を取り付けてもよい。この場合、衝突音軽減部材21が頭部31Aに当接するように、規制部42の長さLを決定する。
図5に示すように、ボルト部材31の頭部31Aは、カバー部材41により覆われ、カバー部材41とストリンガー3により形成されるカバー内空間P2に位置する。
【0035】
以上のように、本実施形態のカバー部材41は、ボルト部材31とナット部材32によりルーバー2材に取り付け固定されるストリンガー3に取り付けられるカバー部材41であって、ストリンガー3に取り付ける係止爪部16、17と、ボルト部材31の回転を規制する規制部42と、を有し、規制部42は、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ボルト部材31の頭部31Aが規制部42に近接又は当接しているため、ボルト部材31が所定量以上回転することを規制部42が規制し、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。また、ボルト部材31の頭部31Aがカバー部材41により覆われるため、ボルト部材31の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。
【0036】
また、本実施形態のカバー部材41は、規制部42が本体部11から延設された平坦な板状に形成され、規制部42の先端面部43がボルト部材31の頭部31Aに対向すると共に、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、簡素な形状の規制部42を設けることのみで、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。
【0037】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材32と、ストリンガー3と、カバー部材41と、を備え、ストリンガー3がボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3にカバー部材41を取り付けて形成されることにより、カバー部材41の奏する効果を備えたストリンガー3ユニットとして使用することができる。
【0038】
以下、第3の実施形態について
図6及び
図7を参照して説明する。本実施形態において、上記実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のカバー部材51は、ストリンガー3Aの縦板部22に取り付け固定するものである。
【0039】
本実施形態のカバー部材51を取り付けるストリンガー3Aは、ビスホール24と係止受部26が形成されておらず、横板部23の先端部23Aは平坦に形成されている。また、本実施形態のストリンガー3Aは、本発明の被取付部材に相当し、取付金具6により下地胴縁4(
図6及び
図7には図示せず)に取り付け固定される。
【0040】
カバー部材51は、規制部である規制板部52と、規制板部52の上辺部52Aから直角方向に延設された上板部53と、規制板部52の下辺部52Bから直角方向に延設された下板部54と、下板部54の先端辺部54Aから直角方向に延設された取付部である下側当接板部55と、を有する。上板部53の先端辺部53Aには、ストリンガー3Aの係止受部25に係止する取付部である係止爪部56が形成されている。上板部53と下板部54は、規制板部52から同一の方向に平行に延設されている。
【0041】
本実施形態のカバー部材51は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、規制板部52と、上板部53と、下板部54と、下側当接板部55は、全て同一の厚さを有する矩形板状に形成されている。なお、上板部53の先端辺部53Aには係止爪部56が形成されているため、先端辺部53Aのみ板厚が異なる。
【0042】
本実施形態のユニット体は、カバー体51と、ストリンガー3Aと、ボルト部材31と、ナット部材32を有して構成される。
【0043】
規制板部52の内面部52Cには、衝突音軽減部材21が貼り付けられている。なお、本実施形態の衝突音軽減部材21は、内面部52Cの長手方向全長に連続して貼り付けられているが、ボルト部材31の頭部31Aに当接する部分にのみ断続的に貼り付けてもよい。また、衝突音軽減部材21は必須の構成ではなく、規制板部52とボルト部材31との衝突音が発生しないような場合には設けなくてもよい。本実施形態では、規制板部52とボルト部材31の頭部31Aとの間に衝突音軽減部材21が配置されているため、規制板部52と頭部31Aは近接した状態となっているが、衝突音軽減部材21を設けずに、規制板部52と頭部31Aを近接した状態としたり、頭部31Aに規制板部52を当接させてもよい。
【0044】
ここで、ストリンガー3Aにカバー部材51を取り付ける方法について説明する。先ず、ボルト29とナット30によりストリンガー3に取付金具6を取り付け固定し、図示しない締結具により取付金具6を下地胴縁4に取り付け固定する。次に、ボルト部材31と板状のナット部材(座金)32によりストリンガー3Aにルーバー2を取り付け固定する。ボルト部材31は、ストリンガー3の長孔27に挿通し、ルーバー2の内側に配設されたナット部材(座金)32に螺合させる。
【0045】
次に、カバー部材51の係止爪部56をストリンガー3Aの係止受部25に係止すると共に、下側当接板部55をストリンガー3Aの縦板部22に当接させる。そして、縦板部22と下側当接板部55を複数のビス57で固定する。このとき、衝突音軽減部材21がボルト部材31の頭部31Aに当接する。このように、ボルト部材31の頭部31Aは、カバー部材51の規制板部52と上板部53と下板部54に覆われ、縦板部22と上板部53と規制板部52と下板部54により形成されるカバー内空間P3に位置する。
【0046】
以上のように、本実施形態のカバー部材51は、ボルト部材31とナット部材32によりルーバー2材に取り付け固定されるストリンガー3Aに取り付けられるカバー部材51であって、ストリンガー3Aに取り付ける係止爪部16及び下側当接板部55と、ボルト部材31の回転を規制する規制板部52と、を有し、規制板部52は、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ボルト部材31の頭部31Aが規制板部52に近接又は当接しているため、ボルト部材31が所定量以上回転することを規制板部52が規制し、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。
【0047】
また、本実施形態のカバー部材51は、規制板部52から延設された、上板部53と下板部54を有し、規制板部52と上板部53と下板部54がボルト部材31の頭部31Aを覆うことにより、ボルト部材31の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。
【0048】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材32と、ストリンガー3Aと、カバー部材51と、を備え、ストリンガー3Aがボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3Aにカバー部材51を取り付けて形成されることにより、カバー部材51の奏する効果を備えたストリンガー3Aユニットとして使用することができる。
【0049】
以下、第4の実施形態について
図8及び
図9を参照して説明する。本実施形態において、上記実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のカバー部材61は、ストリンガー3Bの縦板部22にビス止め固定するものである。
【0050】
本実施形態のカバー部材61を取り付けるストリンガー3Bは、ビスホール24と係止受部25、26が形成されておらず、先端部22A、23Aは平坦に形成されている。また、本実施形態のストリンガー3Bは、本発明の被取付部材に相当し、取付金具6により下地胴縁4(
図8及び
図9には図示せず)に取り付け固定される。
【0051】
本実施形態のカバー部材61は、規制部である規制板部62と、規制板部62の上辺部62Aから直角方向に延設された上板部63と、規制板部62の下辺部62Bから直角方向に延設された下板部64と、上板部63の先端辺部63Aから直角方向に延設された取付部である上側当接板部65と、下板部64の先端辺部64Aから直角方向に延設された取付部である下側当接板部66と、を有する。上板部63と下板部64は、規制板部62から同一の方向に平行に延設されており、同一形状である。一方、上側当接板部65と下側当接板部66は、反対の方向に延設されており、同一形状である。
【0052】
本実施形態のカバー部材61は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、規制板部62と、上板部63と、下板部64と、上側当接板部65と、下側当接板部66は、全て同一の厚さを有する矩形板状に形成されている。
【0053】
規制板部62の内面部62Cには、衝突音軽減部材21が貼り付けられている。なお、本実施形態の衝突音軽減部材21は、内面部62Cの長手方向全長に貼り付けられているが、ボルト部材31の頭部31Aに当接する部分にのみ断続的に貼り付けてもよい。また、衝突音軽減部材21は必須の構成ではなく、規制板部62とボルト部材31との衝突音が発生しないような場合には設けなくてもよい。本実施形態では、規制板部62とボルト部材31の頭部31Aとの間に衝突音軽減部材21が配置されているため、規制板部62と頭部31Aは近接した状態となっているが、衝突音軽減部材21を設けずに、規制板部62と頭部31Aを近接した状態としたり、頭部31Aに規制板部62を当接させてもよい。
【0054】
本実施形態のユニット体は、カバー体61と、ストリンガー3Bと、ボルト部材31と、ナット部材32を有して構成される。
【0055】
ここで、ストリンガー3Bにカバー部材61を取り付ける方法について説明する。なお、ストリンガー3Bを下地胴縁4に取り付け固定する方法と、ルーバー2をストリンガー3Bに取り付け固定する方法は、上記第3の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
先ず、カバー部材61の上側当接板部65と下側当接板部66をストリンガー3Bの縦板部22に当接させる。そして、縦板部22と上側当接板部65及び下側当接板部66を複数のビス57で固定する。このとき、衝突音軽減部材21がボルト部材31の頭部31Aに当接する。このように、ボルト部材31の頭部31Aは、カバー部材61の規制板部62と上板部63と下板部64に覆われ、縦板部22と規制板部62と上板部63と下板部64により形成されるカバー内空間P4に位置する。
【0057】
以上のように、本実施形態のカバー部材61は、ボルト部材31とナット部材32によりルーバー2材に取り付け固定されるストリンガー3Bに取り付けられるカバー部材61であって、ストリンガー3Bに取り付ける上側当接板部65及び下側当接板部66と、ボルト部材31の回転を規制する規制板部62と、を有し、規制板部62は、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ボルト部材31の頭部31Aが規制板部62に近接又は当接しているため、ボルト部材31が所定量以上回転することを規制板部62が規制し、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。
【0058】
また、本実施形態のカバー部材61は、規制板部62から延設された、上板部63と下板部64を有し、規制板部62と上板部63と下板部64がボルト部材31の頭部31Aを覆うことにより、ボルト部材31の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。
【0059】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材32と、ストリンガー3Bと、カバー部材61と、を備え、ストリンガー3Bがボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3Bにカバー部材61を取り付けて形成されることにより、カバー部材61の奏する効果を備えたストリンガー3Bユニットとして使用することができる。
【0060】
以下、第5の実施形態について
図10及び
図11を参照して説明する。本実施形態において、上記実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のカバー部材71は、ストリンガー3Bの縦板部22と横板部23にビス止め固定するものである。本実施形態のカバー部材71を取り付けるストリンガー3Bは、第4の実施形態と同一形状である。
【0061】
本実施形態のカバー部材71は、規制部である規制板部72と、規制板部72の上辺部72Aから直角方向に延設された上板部73と、上板部73の先端辺部73Aから直角方向に延設された取付部である上側当接板部74と、規制板部72の下辺部72Bから直角方向に延設された取付部である下側当接板部75と、を有する。上板部73と下側当接板部75は、規制板部72から反対の方向に延設されている。
【0062】
本実施形態のカバー部材71は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、規制板部72と、上板部73と、上側当接板部74と、下側当接板部75は、全て同一の厚さを有する矩形板状に形成されている。
【0063】
規制板部72の内面部72Cには、衝突音軽減部材21が貼り付けられている。なお、本実施形態の衝突音軽減部材21は、内面部72Cの長手方向全長に連続して貼り付けられているが、ボルト部材31の頭部31Aに当接する部分にのみ断続的に貼り付けてもよい。また、衝突音軽減部材21は必須の構成ではなく、規制板部72とボルト部材31との衝突音が発生しないような場合には設けなくてもよい。本実施形態では、規制板部72とボルト部材31の頭部31Aとの間に衝突音軽減部材21が配置されているため、規制板部72と頭部31Aは近接した状態となっているが、衝突音軽減部材21を設けずに、規制板部72と頭部31Aを近接した状態としたり、頭部31Aに規制板部72を当接させてもよい。
【0064】
本実施形態のユニット体は、カバー体71と、ストリンガー3Bと、ボルト部材31と、ナット部材32を有して構成される。
【0065】
ここで、ストリンガー3Bにカバー部材71を取り付ける方法について説明する。なお、ストリンガー3Bを下地胴縁4に取り付け固定する方法と、ルーバー2をストリンガー3Bに取り付け固定する方法は、上記第3の実施形態及び第4の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
先ず、カバー部材71の上側当接板部74をストリンガー3Bの縦板部22に当接させ、下側当接板部75をストリンガー3Bの横板部23に当接させる。そして、縦板部22と上側当接板部74を複数のビス57で固定し、横板部23と下側当接板部75を複数のビス57で固定する。このとき、衝突音軽減部材21がボルト部材31の頭部31Aに当接する。このように、ボルト部材31の頭部31Aは、カバー部材71の規制板部72と上板部73に覆われ、縦板部22と横板部23と規制板部72と上板部73により形成されるカバー内空間P5に位置する。
【0067】
以上のように、本実施形態のカバー部材71は、ボルト部材31とナット部材32によりルーバー2材に取り付け固定されるストリンガー3Bに取り付けられるカバー部材71であって、ストリンガー3Bに取り付ける上側当接板部74及び下側当接板部75と、ボルト部材31の回転を規制する規制板部72と、を有し、規制板部72は、ボルト部材31の頭部31Aに近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ボルト部材31の頭部31Aが規制板部72に近接又は当接しているため、ボルト部材31が所定量以上回転することを規制板部72が規制し、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材(座金)32、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。
【0068】
また、本実施形態のカバー部材71は、規制板部72から延設された、上板部73を有し、規制板部62と上板部63がボルト部材31の頭部31Aを覆うことにより、ボルト部材31の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材(座金)32の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。
【0069】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材32と、ストリンガー3Bと、カバー部材71と、を備え、ストリンガー3Bがボルト部材31とナット部材32によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3Bにカバー部材71を取り付けて形成されることにより、カバー部材71の奏する効果を備えたストリンガー3Bユニットとして使用することができる。
【0070】
以下、第6の実施形態について
図12及び
図13を参照して説明する。本実施形態において、上記実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のカバー部材81は、ナット部材89を覆うものである。本実施形態のカバー部材81を取り付けるストリンガー3Bは、第4の実施形態及び第5の実施形態と同一形状である。
【0071】
本実施形態のカバー部材81は、規制部である規制板部82と、規制板部82の上辺部82Aから直角方向に延設された上板部83と、規制板部82の下辺部82Bから直角方向に延設された下板部84と、上板部83の先端辺部83Aから直角方向に延設された取付部である上側当接板部85と、下板部84の先端辺部84Aから直角方向に延設された取付部である下側当接板部86と、を有する。上板部83と下板部84は、規制板部82から同一の方向に平行に延設されており、同一形状である。一方、上側当接板部85と下側当接板部86は、反対の方向に延設されており、同一形状である。規制板部82には、ボルト部材31の螺子部31Bを挿通する複数の挿通孔87が形成されている。
【0072】
本実施形態のカバー部材81は、アルミニウム合金を押出加工したものであり、規制板部82と、上板部83と、下板部84と、上側当接板部85と、下側当接板部86は、全て同一の厚さを有する矩形板状に形成されている。
【0073】
規制板部82の内面部82Cには、衝突音軽減部材21が貼り付けられている。衝突音軽減部材21には、規制板部82の挿通孔87に対向する位置にボルト部材31を挿通する複数の挿通孔88が形成されている。なお、本実施形態の衝突音軽減部材21は、内面部82Cの長手方向全長に連続して貼り付けられているが、ナット部材89に当接する部分にのみ断続的に貼り付けてもよい。また、衝突音軽減部材21は必須の構成ではなく、規制板部82とナット部材89との衝突音が発生しないような場合には設けなくてもよい。本実施形態では、規制板部82とナット部材89との間に衝突音軽減部材21が配置されているため、規制板部82とナット部材89は近接した状態となっているが、衝突音軽減部材21を設けずに、規制板部82とナット部材89を近接した状態としたり、ナット部材89に規制板部82を当接させてもよい。
【0074】
本実施形態のユニット体は、カバー体81と、ストリンガー3Bと、ボルト部材31と、ナット部材89を有して構成される。
【0075】
ここで、ストリンガー3Bにカバー部材81を取り付ける方法について説明する。ストリンガー3Bを下地胴縁4Aに取り付け固定する方法に説明は省略する。本実施形態では、ルーバー2側からボルト部材31をナット部材(座金)32に螺合させた後、ボルト部材31の螺子部31Bを縦板部22の長孔27に挿通し、ナット部材89に螺合させることで、ルーバー2をストリンガー3Bに取り付け固定する。
【0076】
次に、カバー部材81の上側当接板部85と下側当接板部86をストリンガー3Bの縦板部22に当接させる。このとき、ボルト部材31の螺子部31Bを挿通孔87、88に挿通するため、ボルト部材31の先端部31C側がカバー部材81の外側に露出する。そして、縦板部22と上側当接板部85及び下側当接板部86を複数のビス57で固定する。このとき、衝突音軽減部材21がナット部材89に当接する。このように、ナット部材89は、カバー部材81の規制板部82と上板部83と下板部84に覆われ、縦板部22と規制板部82と上板部83と下板部84により形成されるカバー内空間P6に位置する。
【0077】
本実施形態は、第4の実施形態のボルト部材31の挿通方向(螺合方向)を反対にし、ナット部材89を用いると共に、規制板部82に挿通孔87を形成したものであるが、同様に、第3の実施形態において、規制板部52に挿通孔87を形成し、カバー内空間P3にナット部材89を配設してもよい。また、第5の実施形態において、規制板部72に挿通孔87を形成し、カバー内空間P5にナット部材89を配設してもよい。
【0078】
以上のように、本実施形態のカバー部材81は、ボルト部材31とナット部材89によりルーバー2に取り付け固定されるストリンガー3Bに取り付けられるカバー部材81であって、ストリンガー3Bに取り付ける上側当接板部85及び下側当接板部86と、ナット部材89の回転を規制する規制板部82と、を有し、規制板部82は、ナット部材89に近接又は当接するように配置されていることにより、例えば、地震による振動や、熱による膨張・収縮や、風雨や降雪により、繰り返し振動することにより、ボルト部材31とナット部材89の螺合が緩む方向に外力が作用しても、ナット部材89が規制板部82に近接又は当接しているため、ナット部材89が所定量以上回転することを規制板部82が規制し、ボルト部材31とナット部材89の螺合が外れ、ボルト部材31とナット部材89、ひいてはルーバー2が脱落することを防止できる。
【0079】
また、本実施形態のカバー部材81は、規制板部82から延設された、上板部83と下板部84を有し、規制板部82と上板部83と下板部84がナット部材89を覆い、規制板部82にボルト部材31を挿通する挿通孔87が形成されていることにより、ナット部材89の経年劣化の進行を遅らせることができる。また、ボルト部材31とナット部材89の螺合を緩める悪戯等を抑止することができる。さらに、ボルト部材31の先端部31C側が挿通孔87からカバー部材81の外部へ突出するため、螺子部31Bが必要以上に長いボルト部材31でも使用することができる。
【0080】
本実施形態のユニット体は、ボルト部材31と、ナット部材89と、ストリンガー3Bと、カバー部材81と、を備え、ストリンガー3Bがボルト部材31とナット部材89によりルーバー2に取り付け固定され、ストリンガー3Bにカバー部材81を取り付けて形成されることにより、カバー部材81の奏する効果を備えたストリンガー3Bユニットとして使用することができる。
【0081】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、カバー部材は、ステンレス鋼等の金属材や繊維強化プラスチック(FRP)等により形成してもよい。また、上記実施形態では、被取付部材としてストリンガー3、3A、3Bについて説明したが、複数のボルト部材とナット部材により取り付け固定され、カバー部材を取り付けられるものであれば、被取付部材はストリンガー以外の他の部材であってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 カバー部材
2 ルーバー(他部材)
3 ストリンガー(被取付部材)
3A ストリンガー(被取付部材)
3B ストリンガー(被取付部材)
11 本体部
15 規制部
16 係止爪部(取付部)
17 係止爪部(取付部)
18 基礎板部(規制部)
19 規制板部(規制部)
20 保持板部(規制部)
31 ボルト部材
31A 頭部
32 ナット部材