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特許7450963自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/24 20060101AFI20240311BHJP
   B60B 35/02 20060101ALN20240311BHJP
【FI】
G01B11/24 A
B60B35/02 L
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022118160
(22)【出願日】2022-07-25
(65)【公開番号】P2023021003
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】202110863089.4
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519380222
【氏名又は名称】青島理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】李長河
(72)【発明者】
【氏名】劉徳偉
(72)【発明者】
【氏名】周宗明
(72)【発明者】
【氏名】呉▲けい▼東
(72)【発明者】
【氏名】盧秉恒
(72)【発明者】
【氏名】張彦彬
(72)【発明者】
【氏名】王暁銘
(72)【発明者】
【氏名】楊敏
(72)【発明者】
【氏名】劉波
(72)【発明者】
【氏名】崔▲きん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉明政
(72)【発明者】
【氏名】高騰
【審査官】信田 昌男
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-024852(JP,A)
【文献】特開2021-121792(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
B60B 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システムであって、
底板と、同底板に設けられたX軸方向の長溝に沿って取り付けられた第1ボールねじ組立体と、同底板に設けられたY軸方向の長溝に沿って取り付けられた第2ボールねじ組立体とを有する変位制御モジュールと、
底板に取り付けられ、ローラテーブルを含み、ローラテーブルにスルービーム光電センサ及びハブセンタリングに用いるハブセンタリング位置決め装置が取り付けられるローラテーブル組立体と、
取り付けフレームを含み、前記取り付けフレームに3次元スキャナが取り付けられ、前記第2ボールねじ組立体に取り付けられて同第2ボールねじ組立体によってY軸方向に沿って移動する3次元走査装置と、
ローラテーブル組立体の末端に取り付けられ、前記第1ボールねじ組立体に取り付けられて同第1ボールねじ組立体によってX軸方向に沿って移動するハブ走査プラットフォームと、
ハブ走査プラットフォームの片側に取り付けられ、3次元走査後のハブの輸送作業に用いられるロボットと、を含むことを特徴とする
自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項2】
前記3次元スキャナはサーボに接続され、前記サーボは3次元スキャナの仰角を調整するために用いられることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項3】
前記取り付けフレームにさらに昇降機構が取り付けられ、前記昇降機構は3次元スキャナの昇降を制御するために用いられることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項4】
前記ハブ走査プラットフォームは1つの昇降プラットフォームを含み、前記昇降プラットフォームに回転盤が取り付けられ、前記回転盤の中心にハブクランプ装置、及びプラットフォームにハブがあるか否かを検出するセンサが設けられることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項5】
前記ハブクランプ装置はシリンダ、支持ブロック、取り付け盤、内部支持爪組立体及び第1コネクティングロッドを含み、前記支持ブロックは取り付け盤に取り付けられ、取り付け盤はシリンダピストンロッドに接続され、取り付け盤に取り付け座が設けられて第1コネクティングロッドの一端に接続されるために用いられ、第1コネクティングロッドの他端は内部支持爪組立体に接続され、内部支持爪組立体はさらにシリンダブロック上の取り付け座に接続されることを特徴とする
請求項4に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項6】
前記内部支持爪組立体は第2コネクティングロッド、取り付けブロック、球頭及び半球頭で構成され、第2コネクティングロッドは取り付けブロックのロッド溝内に取り付けられ、球頭は取り付けブロックの球溝内に取り付けられ、球頭と半球頭はねじで接続されることを特徴とする
請求項5に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項7】
前記回転盤の中間にハブクランプ装置のシリンダを取り付けるための四角形溝が設けられ、シリンダは嵌め込み式で取り付けられ、四角形溝内に円形内溝が設けられ、スポーク型ロードセルが取り付けられ、シリンダはスポーク型ロードセルに接続されることを特徴とする
請求項5に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【請求項8】
前記ハブセンタリング位置決め装置はローラテーブルのローラの下方に取り付けられ、シリンダ、クランクスライダ機構及びV型ホイール付きのブラケットを含み、前記シリンダはクランクスライダ機構を介してブラケットを駆動し、ブラケットはローラテーブルのローラの隙間を貫通することを特徴とする
請求項1に記載の自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械加工装置の技術分野に関し、具体的には、自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ハブは、自動車の重要な部品であり、その成型プロセスは多様である。自動車用アルミニウム合金製ハブの成型生産ラインにおいて、原料が加工工作機械に入って加工される前にハブの型番を識別し、且つ対応する加工プログラムを作成する必要があり、従来の方法は作業者による手動操作であるが、作業者を重い肉体労働から解放し、ハブ成型のインテリジェント化、自動化を実現することは現在の工業発展の傾向である。
【0003】
リバースエンジニアリングは既存製品プロトタイプに内包される製品の設計、製造及び管理等に関する様々な態様を消化・吸収及びマイニングする一連の分析方法、手段及び技術の統合を指す。リバースエンジニアリングにより、様々な型番のハブのモデリングを実現し、その最適な加工経路を自動的に演算し、且つ加工プログラムを生成することができる。したがって、リバースエンジニアリング技術はハブ加工の自動化の実現において広い発展の見通しと重大な研究意義を有する。リバースエンジニアリングにおいて元の製品の測定過程は特に重要であり、主に従来のゲージの手動測定、3次元測定機測定、3次元スキャナ測定等がある。しかし、従来のゲージの手動測定方法は人為的誤差が大きく、且つ複雑な曲面の測定を実現しにくく、3次元測定機は接触式測定方法であり、測定精度が高いが、それ自体の構造に制限され、測定ヘッドが接触できない部位を測定できず、大きな限界性がある。3次元レーザ走査技術は非接触式測定方法であり、収集速度が速く、収集精度が高く、収集空間が制限されない等の利点を有する。したがって、3次元走査技術はハブの加工設計の自動化を実現し、人力を解放し、生産効率を向上させることに対して重大な意義を有する。
【0004】
特許文献1では3次元走査装置が提供されており、該発明はスキャナを回転台に取り付けることにより、3次元スキャナを走査対象のワークに対して回転させるが、回転台上の半径が固定されているため、3次元スキャナと走査対象のワークとの径方向距離を調整できず、走査プラットフォームは走査対象のワークの位置を位置決めできず、したがって、3次元スキャナの走査精度に深刻な影響を与える。自動車ハブのインテリジェント生産ラインに使用すると、ハブの加工精度に深刻な影響を与える。
【0005】
特許文献2では3次元スキャナ補助ツール及び3次元走査装置が開示されており、該装置は3次元スキャナがワークの周りを回転して走査するものである。しかし、該装置は3次元スキャナの走査対象のワークに対する径方向距離を調整できず、且つ該装置は3次元スキャナが平面において水平に走査することしかできず、3次元スキャナの仰角を調整できず、走査データの取得が不十分であり、3次元モデルの構築に影響を与える。
【0006】
要約すると、従来技術は、走査対象の物体を走査プラットフォームに搬送するために人力を依然として必要とし、自動化程度が高くなく、人力を消費し、走査対象の物体の走査プラットフォームにおける位置を位置決めできず、走査プラットフォームは位置決め装置及びクランプ装置に欠けており、走査対象の物体は走査過程において位置が変化しやすく、走査精度に深刻な影響を与え、走査対象の物体のサイズに対して一定の限界性があり、様々なサイズの走査対象の物体を自動的に調整できず、自動車ハブのサイズが多様であり、走査装置の柔軟性及び適応性に対する要求が高く、3次元スキャナの自由度が低く、走査対象のワークのサイズに応じて走査対象のワークとの焦点距離を調整できず、生産ラインの生産モードに適しておらず、ワークを自動的に取り出し及びクランプすることができない。したがって、従来の発明技術は効率的で、精密で、自動化された自動車ハブのインテリジェント生産ラインに使用できず、構造が合理的で、ワークを自動的に取り出し、クランプ及び走査する高精度のハブ3次元走査装置を設計することが急務である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】中国特許出願公開第109781027号明細書
【文献】中国特許出願公開第110375666号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術の欠点に対し、本発明の目的は、高度な自動化を実現し、作業者を生産過程から解放し、作業者の作業負荷を軽減し、生産効率を向上させることができる、自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段によって達成される。
【0010】
本発明が開示する自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システムであって、X方向、Y方向変位制御装置が設けられる底板と、底板に取り付けられ、ローラテーブルを含み、ローラテーブルにスルービーム光電センサ及びハブセンタリングに用いるハブセンタリング位置決め装置が取り付けられるローラテーブル組立体と、取り付けフレームを含み、取り付けフレームの底部はY方向変位制御装置によって制御され、前記取り付けフレームに3次元スキャナが取り付けられる3次元走査装置と、ローラテーブル組立体の末端に取り付けられ、X方向変位制御装置によって制御されるハブ走査プラットフォームと、ハブ走査プラットフォームの片側に取り付けられ、3次元走査後のハブの輸送作業に用いられるロボットと、を含む。
【0011】
さらに、前記ローラテーブルは通過式ローラテーブルであり、ローラテーブルの末端にローラテーブル窓が設置され、ローラテーブルはローラテーブル窓の中心がX軸方向に沿う矩形溝の上方に位置するように取り付ける必要があり、スルービーム光電センサはローラテーブル窓の開始箇所と終了箇所に取り付けられ、ハブが所定の位置に到達したか否かを検出し、さらにそれぞれハブセンタリング位置決め装置の動作及びハブ走査プラットフォームのワーク取り出しを制御するために用いられる。
【0012】
さらに、前記ハブセンタリング位置決め装置はローラテーブルのローラの下方に取り付けられ、シリンダによってクランクスライダ機構を駆動し、スライドテーブルにV型ホイール付きのブラケットが取り付けられる。ブラケットはローラの隙間を貫通する必要があり、V型ホイールによってハブのリム部分を押してハブをローラテーブルの中間位置に位置させ、ハブがローラテーブルを通過する時に落下することを防止する。
【0013】
さらに、前記ハブ走査プラットフォームは1つの昇降プラットフォームを含み、前記昇降プラットフォームに回転盤が取り付けられ、前記回転盤の中心にハブクランプ装置及びプラットフォームにハブがあるか否かを検出するセンサが設けられる。さらに、回転盤は伝動組立体を介して昇降プラットフォームに接続される。
【0014】
さらに、ハブをクランプするための前記ハブクランプ装置はシリンダ、支持ブロック、取り付け盤、内部支持爪組立体及び第1コネクティングロッドで構成され、支持ブロックは取り付け盤に取り付けられ、取り付け盤はシリンダピストンロッドにねじ接続され、取り付け盤に取り付け座が設けられて第1コネクティングロッドの一端に接続されるために用いられ、第1コネクティングロッドの他端は内部支持爪組立体に接続され、内部支持爪組立体はさらにシリンダブロック上の取り付け座に接続される。ハブクランプ装置はシリンダによってクランクスライダ機構を駆動し、シリンダが後退して内部支持爪組立体が内部からハブを支持し、ハブのクランプが完了する。
【0015】
さらに、前記内部支持爪組立体は第2コネクティングロッド、取り付けブロック、球頭及び半球頭で構成され、第2コネクティングロッドは取り付けブロックのロッド溝内に取り付けられ、球頭は取り付けブロックの球溝内に取り付けられ、球頭と半球頭はねじで接続される。半球頭は球面ペアによって一定の角度の回転を実現でき、これにより、様々なサイズのハブ曲面に適応できる。ハブクランプ装置の適応性をより高くする。
【0016】
さらに、ハブの回転を制御する前記回転盤の中間にハブクランプ装置のシリンダを取り付けるための四角形溝が設けられ、シリンダは嵌め込み式で取り付けられ、四角形溝内に円形内溝が設けられ、スポーク型ロードセルが取り付けられ、シリンダはスポーク型ロードセルに接続され、スポーク型ロードセルはハブクランプ装置にハブがクランプされるか否かを監視し、さらに位置制御モジュールの動作を制御するために用いられる。回転盤にさらにガス管路通路が設けられ、ガス管路は回転盤の内部からシリンダにアクセスすることができる。
【0017】
上記自動車ハブのインテリジェント生産ライン用の全自動ハブ3次元走査システムの動作過程は以下のとおりである。
【0018】
ハブがローラテーブル上でスルービーム光電センサの位置に搬送されると、スルービーム光電センサは信号をコンピュータに送信し、さらにハブセンタリング位置決め装置の動作を制御し、ハブがローラテーブルの中間位置に位置することを保証する。同時に、コンピュータはセンサから送信された信号を分析・計算することによってハブの直径を得ることができ、ハブがローラテーブル窓に搬送されると、スルービーム光電センサは信号をコンピュータに送信し、さらにローラテーブルモータの動作を停止するように制御し、ハブはローラテーブル窓に停止して、材料の取り出しを待つ。
【0019】
ローラテーブルモータが動作を停止した後、コンピュータは変位制御モジュール上のX軸方向に沿って取り付けられたボールねじ機構の動作を制御し、該ボールねじ機構のスライドテーブルに搭載されたハブ走査プラットフォームがハブの真下位置に搬送され、引き続いて昇降プラットフォームが上昇し、ハブクランプ装置のシリンダピストンロッドが延出し、ハブがローラテーブルから押し出される。この時、スポーク型ロードセルはハブが押し上げられたことを検出し、且つ信号をコンピュータに送信する。
【0020】
コンピュータはスポーク型ロードセルから送信された材料取り出し信号を受信した後、変位制御モジュール上のX軸方向に沿って取り付けられたボールねじ機構の動作を制御し、ハブ走査プラットフォームを3次元スキャナ装置の直前に搬送する。
【0021】
ハブ走査プラットフォームが位置に到達した後、ハブクランプ装置がハブをクランプし、昇降プラットフォームがリセットされる。一定時間後、回転盤が回転し始める。
【0022】
回転盤が回転すると、3次元スキャナは動作を開始し、コンピュータは、取得したデータが明瞭であるか否かに基づいて、変位制御モジュール、3次元走査装置のボールねじ機構及び3次元走査装置のサーボを制御することにより、ハブと3次元スキャナの焦点距離を調整することができる。走査が完了した後、コンピュータは、走査データを処理し、取得した3次元モデルに基づいてその最適な加工経路を自動的に設計し、且つ加工プログラムを自動的に作成して記憶し、次のハブが該ハブと同じ型番である場合、該加工プログラムを直接使用できる。
【0023】
ロボットはハブをハブクランプ装置から取り外し、3次元走査装置全体は次の動作サイクルに入る。
【発明の効果】
【0024】
上記の本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明の自動車ハブの3次元走査システムは高度に自動化され、作業者が様々な型番のハブを区別し、且つ手動で加工プログラムを作成する必要がなく、作業者はコンピュータを監視すればよい。人力を大幅に解放し、生産効率を向上させる。
(2)本発明の自動車ハブの3次元走査システムはハブを走査プラットフォームに完全に固定させることができ、走査過程において位置が変化して走査精度に影響を与えることはない。
(3)本発明の自動車ハブの3次元走査システムは大部分のサイズの自動車ハブに適応でき、適応性及び柔軟性が高い。
(4)本発明の自動車ハブの3次元走査システムは、作業者を加工装置から遠ざけることができ、作業者の操作環境の安全性を向上させる。
(5)本発明の自動車ハブの3次元走査システムは、コストが低く、且つ構造がコンパクトで、空間利用率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】全自動ハブ3次元走査システムの不等角投影図である。
図2】全自動ハブ3次元走査システムの分解図である。
図3】ローラテーブル組立体の不等角投影図である。
図4】ローラテーブル組立体の取り付けの断面図である。
図5】ハブセンタリング位置決め装置の分解図である。
図6】ハブ位置決め装置の取り付けの部分断面図である。
図7】変位制御モジュールの上面図である。
図8】変位制御モジュールのA-A断面の断面図である。
図9】ハブ3次元走査装置の分解図である。
図10】ハブの3次元走査装置の取り付けの部分断面図である。
図11】ハブ走査プラットフォームの分解図である。
図12】ハブクランプ装置の分解図である。
図13】ハブクランプ装置の取り付けの断面図である。
図14】ハブクランプ装置のクランプ爪の分解図である。
図15】ハブクランプ装置のクランプ爪の取り付けの断面図である。
図16】ハブ、シリンダ及びスポーク型ロードセルの取り付けの断面図である。
図17】伝動組立体の分解図である。
図18】ウォームギヤの取り付け位置の上面図である。
図19】ウォームホイールの取り付けの断面図である。
図20】ウォームの取り付けの断面図である。
図21】昇降プラットフォームの不等角投影図である。
図22】伝動組立体の作業台の構造の断面図である。
図23】ロボットの不等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本出願の典型的な実施形態では、図1図2に示すように、自動車ハブ用の自動化された3次元走査システムは、ローラテーブル組立体I、変位制御モジュールII、3次元走査装置III、ハブ走査プラットフォームIV及びロボットVを含む。各機構の動力部品はコンピュータにそれぞれ単独で接続される。ここで、ローラテーブル組立体Iは変位制御モジュールIIに配置する必要があり、変位制御モジュールIIの第1ボールねじ組立体II-2にそれぞれ3次元走査装置III及びハブ走査プラットフォームIVが設置され、ここで、3次元走査装置IIIは第2ボールねじ組立体II-3を介してY軸方向に沿って移動することができ、それにより3次元走査装置IIIとハブI-4との焦点距離を変更する。ハブ走査プラットフォームIVは第1ボールねじ組立体II-2を介してX軸方向に沿って移動し、ローラテーブルI-3の窓の下方位置に移動し、且つハブI-4を搬送した後に3次元走査装置IIIの前方に移動することができ、変位制御モジュールIIの近傍にロボットVが配置され、ロボットVは3次元走査システムの動作が完了した後にハブI-4を加工工作機械に搬送することができる。
【0027】
具体的には、ローラテーブル組立体Iはハブを所定の位置に搬送することを担当し、変位制御モジュールIIは3次元走査装置IIIのY軸方向に沿った移動及びハブ走査プラットフォームIVのX軸方向に沿った移動を担当し、3次元走査装置IIIはハブI-4に対して3次元走査を行い、且つ3次元モデルを構築することを担当し、ハブ走査プラットフォームIVはローラテーブル組立体IからハブI-4を所定の位置まで搬送し、ハブI-4をクランプし、ハブI-4を該装置上で回転させることを担当し、ロボットVは3次元走査後のハブI-4を横型旋盤に搬送することを担当する。
【0028】
図3図4に示すように、ローラテーブル組立体Iはハブセンタリング位置決め装置I-1、ローラテーブルI-3、スルービーム光電センサI-5及びスルービーム光電センサI-6で構成され、ローラテーブルI-3は通過式ローラテーブルを用いる。スルービーム光電センサI-5及びスルービーム光電センサI-6はそれぞれローラテーブル窓の開始箇所と終了箇所の両端のローラテーブルブラケットに取り付けられ、ハブセンタリング位置決め装置I-1はスルービーム光電センサI-5の左端ローラの下方に取り付けられ、ハブセンタリング位置決め装置I-1のブラケットI-1-2はローラの間隙隙間を貫通する。ハブセンタリング位置決め装置I-1はフランジ座I-2を介してローラテーブルブラケットに接続される。
【0029】
具体的には、ハブI-4がローラテーブルI-3上でスルービーム光電センサI-5の位置に搬送されると、スルービーム光電センサI-5は情報をコンピュータに伝送し、コンピュータは情報を空気圧回路に送信してハブセンタリング位置決め装置I-1を動作させ、ハブI-4をローラテーブルI-3の真ん中に位置させ、それによりハブI-4がローラテーブルI-3の窓を通過する時に落下することを防止する。ハブI-4がローラテーブルI-3末端のスルービーム光電センサI-6の位置に到達すると、スルービーム光電センサI-6は情報をコンピュータに伝達し、コンピュータは情報を受信すると、サーボモータに停止コマンドを送信し、ハブ走査プラットフォームIVに材料取り出し情報を送信する。ハブI-4が取り外されると、スルービーム光電センサI-6は情報をコンピュータに伝達し、コンピュータはサーボモータに動作コマンドを送信し、ローラテーブル組立体Iシステムは新たな動作サイクルを開始する。
【0030】
図5図6に示すように、ハブセンタリング位置決め装置I-1は、スクリュー付きのV型ホイールI-1-1、ブラケットI-1-2、スライドテーブルI-1-3、ベースI-1-4、シリンダI-1-5、コネクティングロッドI-1-6及びコネクティングロッドI-1-7で構成される。
【0031】
2つのスライドテーブルI-1-3はベースI-1-4のガイドレールI-1-4-2に取り付けられ、シリンダI-1-5はベースI-1-4に固定して接続され、シリンダI-1-5はピストンロッドを1つのスライドテーブルI-1-3に固定して接続させる。コネクティングロッドI-1-7の中心穴はベースI-1-4の中心穴にヒンジ接続され、コネクティングロッドI-1-6の一端はスライドテーブルI-1-3にヒンジ接続され、他端はコネクティングロッドI-1-7にヒンジ接続される。コネクティングロッドI-1-7、コネクティングロッドI-1-9、スライドテーブルI-1-3は共にクランクスライダ機構を構成する。ブラケットI-1-2はスライドテーブルI-1-3に固定して接続される。スクリュー付きのV型ホイールI-1-1はブラケットI-1-2に固定して接続される。
【0032】
具体的には、ハブセンタリング位置決め装置I-1はコンピュータから送信された動作コマンドを受信した後、シリンダI-1-5のピストンロッドが後退し、クランクスライダ機構を介して両端のスライドテーブルI-1-3がガイドレールに沿って対向して移動し、スクリュー付きのV型ホイールI-1-1がハブI-4のリムに接触し、且つハブI-4を中間位置に押す。1回の位置決めが完了すると、装置はリセットされて次の位置決めに備える。
【0033】
図7図8に示すように、変位制御モジュールIIは底板II-1、第1ボールねじ組立体II-2、第2ボールねじ組立体II-3で構成される。ベースII-1に第1ボールねじ組立体II-2及び第2ボールねじ組立体II-3を取り付けるための2つの長溝があり、X軸方向の長溝に沿って取り付けられた第1ボールねじ組立体II-2はハブ配置装置IVの移動を制御するために用いられ、Y軸方向の長溝に沿って取り付けられた第2ボールねじ組立体II-3は3次元走査装置IIIの移動を制御するために用いられる。
【0034】
図9図10に示すように、3次元走査装置IIIはモータIII-1、モータ支持座III-2、ボールねじ上部取り付け座III-16、スライドテーブルIII-5、3次元スキャナ取り付けフレームIII-6、3次元スキャナIII-9、サーボIII-14、ガイドロッドIII-10、ボールねじIII-13、座付き外球面玉軸受III-12、ボールねじ下部取り付け座III-11及び作業台III-15で構成される。
【0035】
モータIII-1の取り付け座はモータ支持座III-2に接続され、ボールねじ上部取り付け座III-16とモータ支持座III-2はフランジIII-3を介して接続され、フランジIII-3はボールねじ上部取り付け座III-16に固定して接続される。ガイドロッドIII-10の延出端に雄ねじが切られ、ガイドロッドIII-10の延出端はボールねじ上部取り付け座III-16の座ぐり穴とボールねじ下部取り付け座III-11の座ぐり穴を貫通して六角フランジ面ナットIII-4にねじ接続されて軸方向に固定される。座付き外球面玉軸受III-12はボールねじ上部取り付け座III-16及びボールねじ下部取り付け座III-11に取り付けられる。
【0036】
ボールねじIII-13の上端はボールねじ上部取り付け座III-16の貫通穴を貫通してモータIII-1の軸と共にカップリングIII-17に接続される。スライドテーブルIII-5はガイドロッドIII-10及びボールねじIII-13に取り付けられる。作業台III-15はスライドテーブルIII-5に固定して接続される。サーボIII-14の取り付け座は作業台III-15に固定して接続される。サーボアームIII-7はサーボIII-14の軸に取り付けられる。サーボアームIII-7は3次元スキャナ取り付けフレームIII-6に固定して接続される。3次元スキャナIII-9は3次元スキャナ取り付けフレームIII-6内に取り付けられ、3次元スキャナ取り付けフレームIII-6にねじ穴が設けられ、ねじIII-8で3次元スキャナを固定する。
【0037】
具体的には、3次元走査装置IIIは第2ボールねじ組立体II-3に取り付けられ、第2ボールねじ組立体II-3によって3次元走査装置IIIのY軸に沿った移動を実現し、さらに3次元スキャナIII-9のY軸に沿った移動を実現することができる。3次元走査装置IIIのスライドテーブルIII-5がボールねじIII-13及びガイドロッドIII-10に沿ってスライドすることによって3次元スキャナIII-9のZ軸に沿った移動を実現することができ、サーボIII-14によって3次元スキャナIII-9が一定の角度回転することを実現することができる。ここまで、3次元スキャナIII-9は一定の空間内でX軸、Y軸、Z軸の移動を実現でき、且つ一定の角度の回転を実現でき、それにより3次元スキャナIII-9とハブI-4との間の焦点距離を自動的に調整し、取得した3次元走査データがより鮮明になる。
【0038】
図11に示すように、ハブ走査プラットフォームIVはハブクランプ装置IV-1、回転盤IV-2、昇降プラットフォームIV-3、作業台IV-4、伝動組立体IV-5、スポーク型ロードセルIV-6で構成される。昇降プラットフォームIV-3は作業台IV-4に取り付けられ、伝動組立体IV-5は昇降プラットフォームIV-3に取り付けられ、伝動組立体IV-5に外歯式旋回ベアリングIV-5-12が取り付けられ、回転盤IV-2は外歯式旋回ベアリングIV-5-12に取り付けられ、回転盤IV-2の内部にスポーク型ロードセルIV-6が設置され、ハブクランプ装置IV-1は回転盤IV-2内に嵌め込まれ、且つスポーク型ロードセルIV-6に接続される。
【0039】
具体的には、ハブクランプ装置IV-1は、ハブI-4をローラテーブルI-3から取り外し、且つハブI-4をクランプすることを担当する。回転盤は、ハブI-4及びハブクランプ装置IV-1を回転させ、3次元スキャナIII-9にハブI-4の全ての外表面を完全に走査させることができる。昇降プラットフォームIV-3は、装置全体の昇降を制御し、ハブクランプ装置IV-1がハブI-4をローラテーブルI-3から取り外すために高さ条件を提供する。伝動組立体IV-5は、回転盤IV-2を駆動して回転させる。作業台IV-4は、ハブ走査プラットフォームIVが作業台IV-4を介して第1ボールねじ組立体II-2のスライドテーブルに接続される。
【0040】
図12図13図14図15に示すように、ハブクランプ装置IV-1は支持ブロックIV-1-1、取り付け盤IV-1-2、内部支持爪組立体IV-1-3、シリンダIV-1-4及びコネクティングロッドIV-1-5で構成される。支持ブロックIV-1-1は取り付け盤IV-1-2に固定して接続され、支持ブロックIV-1-1の上表面は高い表面精度を得るために仕上げ加工する必要がある。取り付け盤IV-1-2の中心にねじ穴が設けられ、円周方向に沿って3つの取り付け座が設けられ、コネクティングロッドIV-1-5は取り付け盤IV-1-2の取り付け座にヒンジ接続され、コネクティングロッドIV-1-5は内部支持爪組立体IV-1-3のコネクティングロッドIV-1-3-1にヒンジ接続される。シリンダIV-1-4のピストンロッドの延出端に雄ねじが切られ、シリンダIV-1-4の底部にねじロッドが溶接される。シリンダIV-1-4のピストンロッドの延出端は取り付け座の中心のねじ穴に固定して接続される。内部支持爪組立体IV-1-3のコネクティングロッドIV-1-3-1はシリンダブロックにヒンジ接続される。
【0041】
内部支持爪組立体IV-1-3はコネクティングロッドIV-1-3-1、取り付けブロックIV-1-3-2、半球頭IV-1-3-4及び球頭IV-1-3-3で構成され、球頭IV-1-3-3にねじロッドが溶接され、球頭IV-1-3-3上のねじロッドは半球頭IV-1-3-4上のねじ穴に固定して接続される。球頭IV-1-3-3上の球頭部分は取り付けブロックIV-1-3-2の球溝内に取り付けられる。コネクティングロッドIV-1-3-1の延出端は取り付けブロックIV-1-3-2のロッド溝内に取り付けられ、コネクティングロッドIV-1-3-1及び取り付けブロックIV-1-3-2はねじIV-1-3-5で固定して接続される。この時、半球頭IV-1-3-4は空間内で一定の角度回転でき、半球頭IV-1-3-4は空間内で一定の角度回転して様々なサイズのハブI-4に適応できる。
【0042】
具体的には、ピストンロッドが上向きに延出すると、取り付け盤IV-1-2はコネクティングロッドIV-1-5を駆動して内部支持爪組立体IV-1-3を駆動して時計回りに回転させ、支持ブロックIV-1-1はハブ内部スポーク中心円端面I-4-1に当接してハブI-4を押し上げ、ピストンロッドが下向きに後退すると、取り付け盤IV-1-2はコネクティングロッドIV-1-5を駆動して内部支持爪組立体IV-1-3を駆動して反時計回りに回転させ、内部支持爪組立体IV-1-3の半球頭IV-1-3-4はハブI-4の内円表面I-4-2と互いに接触し、ハブI-4がハブクランプ装置IV-1に加える力とハブクランプ装置IV-1がハブI-4に加える力が平衡に達した時、ハブI-4はクランプ状態にある。明らかに、ハブクランプ装置IV-1は内部支持式のクランプ方式であり、該クランプ方式はハブI-4の内部からハブI-4をクランプすることができ、ハブクランプ装置IV-1全体はハブI-4の内部に完全に配置され、それによりハブの3次元走査に対する干渉を大幅に低減させる。
【0043】
図17に示すように、回転盤IV-2の中心にハブクランプ装置IV-1を取り付けるための四角形溝が設置され、四角形溝内にスポーク型ロードセルIV-6を取り付けるための円形内溝が設置される。回転盤IV-2の円形内溝のねじ穴IV-2-3はススポーク型ロードセルIV-6上のねじ穴に固定して接続され、スポーク型ロードセルIV-6はコンピュータに接続される。シリンダIV-1-4の底部のねじロッドはスポーク型ロードセルIV-6の中心穴にねじ接続され、回転盤IV-2とシリンダIV-1-4はねじで接続され、スポーク型ロードセルIV-6が重力の変化を検出しないことを防止するためにねじを締め付けてはいけない。
【0044】
説明すべきこととして、走査過程中の外部要因の干渉を低減させるために、回転盤IV-2の色全体は黒色である。回転盤IV-2に標識点が貼り付けられ、標識点の配置はランダムであり、色は明るい色である。回転盤IV-2の四角形溝内にガス通路が設置され、ガス通路管路は配管を介してシリンダ上の気孔に接続することができる。スポーク型ロードセルIV-6はコンピュータに接続される。
【0045】
具体的には、ハブクランプ装置IV-1がハブI-4をローラテーブルI-3から押し上げると、スポーク型ロードセルIV-6は信号を検出し、且つ信号をコンピュータに伝送し、コンピュータは信号を処理して変位制御モジュールIIに送信し、変位制御モジュールIIは信号を受信した後にハブ走査プラットフォームIVを3次元スキャナIII-9の前に搬送してハブI-4を締め付けた後に3次元走査を行う。
【0046】
図18及び図19に示すように、伝動組立体IV-5は歯車IV-5-1、外歯式旋回ベアリングIV-5-12、モータケースカバーIV-5-11、座付き外球面玉軸受IV-5-10、座付き外球面玉軸受IV-5-4、ウォームIV-5-9、ウォームホイールIV-5-5、モータIV-5-7、モータケースIV-5-6で構成される。歯車IV-5-1は外歯式旋回ベアリングIV-5-12と互いに噛み合い、且つモータケースカバーIV-5-11に取り付けられ、モータIV-5-7、ウォームホイールIV-5-5、ウォームIV-5-9、座付き外球面玉軸受IV-5-4、座付き外球面玉軸受IV-5-10はモータケースIV-5-6の内部に取り付けられ、ウォームホイールはウォームと互いに噛み合う。
【0047】
具体的には、モータIV-5-7の主軸の回転をウォームホイールIV-5-5及びウォームIV-5-9で減速してから歯車IV-5-1に伝動し、歯車IV-5-1は外歯式旋回ベアリングIV-5-12を駆動して回転させ、それにより外歯式旋回ベアリングIV-5-12は回転盤IV-2を駆動して回転させる。
【0048】
図20に示すように、外歯式旋回ベアリングIV-5-12の内輪上の貫通穴はモータケースカバーIV-5-11に固定して接続される。座付き外球面玉軸受IV-5-10はモータケースカバーIV-5-11に固定して接続され、座付き外球面玉軸受IV-5-13はモータケースIV-5-6に固定して接続される。伝動軸は座付き外球面玉軸受IV-5-10、IV-5-13に嵌合して取り付けられる。ウォームホイールIV-5-5及び伝動軸IV-5-3を取り付ける時に軸肩を用いて軸方向の位置決めを行い、ブッシュを介して軸方向の固定を行い、丸頭キーを介してトルクを伝達し、伝動軸IV-5-3の上端はモータケースカバーIV-5-11上の貫通穴を貫通して歯車IV-5-1に嵌合し、歯車IV-5-1及び伝動軸IV-5-3を取り付ける時にブッシュIV-5-2を用いて軸方向の位置決めを行い、且つ止め輪を用いて軸方向の固定を行い、歯車IV-5-1を取り付ける時に外歯式旋回ベアリングIV-5-12との噛み合いを確保する必要がある。
【0049】
ウォームIV-5-9及び座付き外球面玉軸受IV-5-4は取り付けて嵌合する。取り付ける時にウォームIV-5-9はウォームホイールIV-5-5と噛み合う。ウォームとモータIV-5-7軸はカップリングを介して接続される。モータIV-5-7の取り付け座はモータケースIV-5-6に固定して接続される。モータケースカバーIV-5-11及びモータケースIV-5-6に固定して接続される。ここまで、モータIV-5-7、ウォームホイールIV-5-5、ウォームIV-5-9、座付き外球面玉軸受IV-5-4、座付き外球面玉軸受IV-5-10、座付き外球面玉軸受IV-5-13、外歯式旋回ベアリングIV-5-12、カップリングIV-5-8はモータケースIV-5-6内に完全にパッケージングされるため、ほこり等の不純物が精密部品の動作に影響を与えることを効果的に防止するとともに、部品を一体化して昇降プラットフォームIV-3に取り付けることができる。
【0050】
図21及び図22に示すように、昇降プラットフォームIV-3は積載座IV-3-1、支持ロッドIV-3-2、コネクティングロッドIV-3-3、シリンダIV-3-4、ガイドレールIV-3-6、スライダIV-3-7、取り付け座IV-3-5で構成される。ガイドレールIV-3-6は積載座IV-3-1及び取り付け座IV-3-5に取り付けられ、スライダIV-3-7はガイドレールIV-3-6に取り付けられ、ガイドレールIV-3-6に沿って直線的にスライドできる。コネクティングロッドIV-3-3のヒンジ部分はピン軸で接続され、且つ開口ピンで固定され、支持軸を取り付けて両側のコネクティングロッドIV-3-3及びスライダIV-3-7の同期運動を実現するために用いられる。シリンダIV-3-4は支持ロッドIV-3-2に取り付けられ、ピストンロッドの伸縮によって昇降プラットフォームの昇降運動を制御することができる。積載座IV-3-1及び取り付け座IV-3-5のラグにそれぞれ貫通穴が設置され、積載座IV-3-1と伝動組立体IV-5及び取り付け座IV-3-5と作業台IV-4の固定接続に用いられる。
【0051】
具体的には、ハブ走査プラットフォームIVは変位制御モジュールIIの第1ボールねじ組立体II-2に取り付けられてX軸方向に沿って横方向に移動することができ、ハブI-4がローラテーブルI-3で所定の位置に到達すると、スルービーム光電センサI-6は信号をコンピュータに伝送し、コンピュータは信号を分析した後に変位制御モジュールIIの第1ボールねじ組立体II-2にコマンドを与え、第1ボールねじ組立体II-2はハブ走査プラットフォームIVを載せてハブI-4の真下の位置に移動し、ハブ走査プラットフォームIVの昇降プラットフォームIV-3は所定の高さまで上昇し、ハブクランプ装置IV-1のシリンダIV-1-4のピストンロッドは所定の位置に延出してハブI-4をローラテーブルI-3から押し出し、スポーク型ロードセルIV-6は重力信号を検出してコンピュータに伝送し、コンピュータは信号を分析した後に第1ボールねじ組立体II-2にコマンドを送信し、第1ボールねじ組立体II-2はハブ走査プラットフォームIVを載せて所定の位置、即ち3次元スキャナIII-9の直前に移動し、ハブクランプ装置IV-1はハブI-4をクランプし、3次元スキャナIII-9はハブI-4のサイズに応じて適切な走査位置を調整し、調整が完了した後、回転盤IV-2は回転し始め、3次元スキャナIII-9はハブI-4に対して3次元走査及びモデリングを行い、ハブI-4ブランクの3次元モデルに基づいて、コンピュータは該ハブI-4の加工経路を自動的に計画し、且つ数値制御工作機械の加工プログラムを自動的に作成して工作機械に導入する。
【0052】
準備が完了した後、マニピュレータはハブI-4を第1加工工作機械に搬送する。説明すべきこととして、コンピュータはある型番のハブI-4に対して加工経路を計画し、且つプログラミングした後、該加工プログラムはコンピュータデータベースに自動的に保存され、次のハブ型番が該ハブI-4型番と同じである場合、該加工プログラムを自動的に使用し、再プログラムする必要がない。
【0053】
図23に示すように、マニピュレータVは6自由度マニピュレータを用い、マニピュレータVのクランプ部分は吸盤式クランプ方式を用い、様々なサイズのハブに適用できる。マニピュレータVの動作軌跡はコンピュータによって制御され、3次元走査装置IIIはハブI-4に対する走査を完了し、且つ対応する加工経路を自動的に計画すると、コンピュータはマニピュレータVにコマンドを与え、マニピュレータVはハブクランプ装置IV-1からハブI-4をクランプし、マニピュレータVのクランプ部分にセンサが配置され、マニピュレータVのクランプ装置がハブをクランプすると、センサはコンピュータに情報を伝送し、コンピュータは情報を分析した後に3次元走査装置IIIのハブクランプ装置IV-1にハブI-4を緩めるコマンドを与え、マニピュレータVはハブI-4をハブクランプ装置IV-1から取り外し、且つ第1台の横型旋盤に送って加工する。
【符号の説明】
【0054】
I ローラテーブル組立体
II 変位制御モジュール
III 3次元走査装置
IV ハブ走査プラットフォーム
V ロボット
I-1 ハブセンタリング位置決め装置
I-2 フランジ座
I-3 ローラテーブル
I-4 ハブ
I-5 スルービーム光電センサ
I-6 スルービーム光電センサ
I-1-1 スクリュー付きのV型ホイール
I-1-2 ブラケット
I-1-3 スライドテーブル
I-1-4 ベース
I-1-5 シリンダ
I-1-6 コネクティングロッド
I-1-7 コネクティングロッド
II-1 底板
II-2 第1ボールねじ組立体
II-3 第2ボールねじ組立体
III-1 モータ
III-2 モータ支持座
III-16 ボールねじ上部取り付け座
III-5 スライドテーブル
III-6 3次元スキャナ取り付けフレーム
III-9 3次元スキャナ
III-14 サーボ
III-10 ガイドロッド
III-13 ボールねじ
III-12 座付き外球面玉軸受
III-11 ボールねじ取り付け座
III-15 作業台
III-3 フランジ
III-4 六角フランジ面ナット
III-7 サーボアーム
III-8 ねじ
III-17 カップリング
IV-1 ハブクランプ装置
IV-2 回転盤
IV-3 昇降プラットフォーム
IV-4 作業台
IV-5 伝動組立体
IV-6 スポーク型ロードセル
IV-1-1 支持ブロック
IV-1-2 取り付け盤
IV-1-3 内部支持爪組立体
IV-1-4 シリンダ
IV-1-5 コネクティングロッド
IV-1-3-1 コネクティングロッド
IV-1-3-2 取り付けブロック
IV-1-3-4 半球頭
IV-1-3-3 球頭
IV-1-3-5 ねじ
I-4-1 ハブ内部スポーク中心円端面
I-4-2 内円表面
IV-5-1 歯車
IV-5-2 ブッシュ
IV-5-3 伝動軸
IV-5-4 座付き外球面玉軸受
IV-5-5 ウォームホイール
IV-5-6 モータケース
IV-5-7 モータ
IV-5-9 ウォーム
IV-5-8 カップリング
IV-5-12 外歯式旋回ベアリング
IV-5-11 モータケースカバー
IV-5-10 座付き外球面玉軸受
IV-3-1 積載座
IV-3-2 支持ロッド
IV-3-3 コネクティングロッド
IV-3-4 シリンダ
IV-3-6 ガイドレール
IV-3-7 スライダ
IV-3-5 取り付け座
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23