IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝メディカルシステムズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-寝台制御方法 図1
  • 特許-寝台制御方法 図2
  • 特許-寝台制御方法 図3
  • 特許-寝台制御方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】寝台制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61B5/055 366
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019195809
(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公開番号】P2021069385
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-07-21
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】川尻 将
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-064889(JP,A)
【文献】特開2016-106848(JP,A)
【文献】特開2009-291281(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0311842(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
A61B 6/00 - 6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台と、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部とを備えた磁気共鳴イメージング装置と、光学撮影装置とを含む磁気共鳴イメージングシステムにおいて実行される寝台制御方法であって、
前記光学撮影装置が、前記寝台を含む画像を取得し、
前記位置制御部が、前記光学撮影装置によって取得された画像と、前記被検体の検査が行われる際の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する
ことを含み、
前記位置制御部は、前記天板が前記第3の高さに位置した状態で、前記天板に前記被検体が載置される前に、前記被検体の下側に配置される第1のRFコイルが前記天板に取り付けられたと判定した場合に、前記第2の高さに前記天板の位置を変位させる、
寝台制御方法。
【請求項2】
被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台と、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部とを備えた磁気共鳴イメージング装置と、光学撮影装置とを含む磁気共鳴イメージングシステムにおいて実行される寝台制御方法であって、
前記光学撮影装置が、前記寝台を含む画像を取得し、
前記位置制御部が、前記光学撮影装置によって取得された画像と、前記被検体の検査が行われる際の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する
ことを含み、
前記被検体は、移動器具に載せられて移動し、
前記位置制御部は、
前記天板が前記第3の高さに位置した状態で、前記天板に前記被検体が載置される前に、前記被検体の下側に配置される第1のRFコイルが前記天板に取り付けられたと判定した場合に、前記第2の高さより低い第4の高さに前記天板の位置を変位させ、
前記天板が前記第4の高さに位置した状態で、前記天板に前記被検体を載せ替える位置に前記移動器具が配置されたと判定した場合に、前記第2の高さに前記天板の位置を変位させる、
寝台制御方法。
【請求項3】
被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台と、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部とを備えた磁気共鳴イメージング装置と、光学撮影装置とを含む磁気共鳴イメージングシステムにおいて実行される寝台制御方法であって、
前記光学撮影装置が、前記寝台を含む画像を取得し、
前記位置制御部が、前記光学撮影装置によって取得された画像と、前記被検体の検査が行われる際の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する
ことを含み、
前記寝台は、前記磁気共鳴イメージング装置の架台に対して脱着可能な移動式の寝台であり、
前記位置制御部は、前記天板に前記被検体が載置された状態で、前記寝台が前記架台に取り付けられたと判定した場合に、前記第3の高さに前記天板の位置を変位させる、
寝台制御方法。
【請求項4】
被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台と、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部とを備えた磁気共鳴イメージング装置と、光学撮影装置とを含む磁気共鳴イメージングシステムにおいて実行される寝台制御方法であって、
前記光学撮影装置が、前記寝台を含む画像を取得し、
前記位置制御部が、前記光学撮影装置によって取得された画像と、前記被検体の検査が行われる際の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する
ことを含み、
前記位置制御部は、前記天板が前記第3の高さに位置した状態で、前記天板に載置された前記被検体に、前記被検体の上側に配置される第2のRFコイルが取り付けられたと判定した場合に、前記第1の高さに前記天板の位置を変位させる、
寝台制御方法。
【請求項5】
被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台と、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部とを備えた磁気共鳴イメージング装置と、光学撮影装置とを含む磁気共鳴イメージングシステムにおいて実行される寝台制御方法であって、
前記光学撮影装置が、前記寝台を含む画像を取得し、
前記位置制御部が、前記光学撮影装置によって取得された画像と、前記被検体の検査が行われる際の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する
ことを含み、
前記位置制御部は、
前記天板が前記第1の高さに位置した状態で、前記被検体の撮像が完了したと判定した場合に、前記第3の高さに前記天板の位置を変位させ、
前記天板が前記第3の高さに位置した状態で、前記天板に載置された前記被検体から、前記被検体の上側に配置される第2のRFコイルが取り外されたと判定した場合に、前記第2の高さに前記天板の位置を変位させる、
寝台制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージングシステム及び寝台制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置を用いた検査では、放射線科等の技師によって、被検体が載置される寝台の天板を上下方向及び水平方向に移動させながら検査が進められる。その際に、天板を移動させる指示は技師によって手動で行われるのが一般的であり、それにより検査の作業効率が低下することがあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-183525号公報
【文献】特開2013-075005号公報
【文献】特開2009-291281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、検査の作業効率を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るMRIシステムは、被検体が載置される天板の高さを変更可能な寝台を備えたMRI装置と、光学撮影装置とを含む。前記MRI装置は、前記被検体を撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、前記第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに前記天板の位置を変位させるように前記寝台を制御する位置制御部を備える。前記光学撮影装置は、前記寝台を含む画像を取得する。前記位置制御部は、前記光学撮影装置によって取得された画像と、検査の状態遷移に係る情報とを用いて、前記第1の高さ、前記第2の高さ及び前記第3の高さのうち、いずれの高さに前記天板の位置を変位させるかを判定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係るMRIシステムの構成例を示す図である。
図2図2は、第1の実施例に係る位置制御機能によって行われる寝台制御の流れを示す図である。
図3図3は、第2の実施例に係る位置制御機能によって行われる寝台制御の流れを示す図である。
図4図4は、第3の実施例に係る位置制御機能によって行われる寝台制御の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、本願に係るMRIシステム及び寝台制御方法の実施形態について詳細に説明する。
【0008】
(実施形態)
図1は、実施形態に係るMRIシステムの構成例を示す図である。
【0009】
例えば、図1に示すように、MRIシステム100は、MRI装置110を含む。
【0010】
MRI装置110は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、全身用RF(Radio Frequency)コイル4、局所用RFコイル5、送信回路6、受信回路7、架台8、寝台9、インタフェース10、ディスプレイ11、記憶回路12、及び処理回路13~16を備える。
【0011】
静磁場磁石1は、被検体Sが配置される撮像空間に静磁場を発生させる。具体的には、静磁場磁石1は、中空の略円筒状(中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、その内周側に形成された撮像空間に静磁場を発生させる。例えば、静磁場磁石1は、超伝導磁石や永久磁石等である。ここでいう超伝導磁石は、例えば、液体ヘリウム等の冷却剤が充填された容器と、当該容器に浸漬された超伝導コイルとから構成される。
【0012】
傾斜磁場コイル2は、静磁場磁石1の内側に配置されており、被検体Sが配置される撮像空間に傾斜磁場を発生させる。具体的には、傾斜磁場コイル2は、中空の略円筒状(中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸それぞれに対応するXコイル、Yコイル及びZコイルを有している。Xコイル、Yコイル及びZコイルは、傾斜磁場電源3から供給される電流に基づいて、各軸方向に沿って線形に変化する傾斜磁場を撮像空間に発生させる。ここで、Z軸は、静磁場磁石1によって発生する静磁場の磁束に沿うように設定される。また、X軸は、Z軸に直交する水平方向に沿うように設定され、Y軸は、Z軸に直交する鉛直方向に沿うように設定される。これにより、X軸、Y軸及びZ軸は、MRI装置110に固有の装置座標系を構成する。
【0013】
傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2に電流を供給することで、撮像空間に傾斜磁場を発生させる。具体的には、傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2のXコイル、Yコイル及びZコイルに個別に電流を供給することで、互いに直交するリードアウト方向、位相エンコード方向及びスライス方向それぞれに沿って線形に変化する傾斜磁場を撮像空間に発生させる。なお、以下では、リードアウト方向に沿った傾斜磁場をリードアウト傾斜磁場と呼び、位相エンコード方向に沿った傾斜磁場を位相エンコード傾斜磁場と呼び、スライス方向に沿った傾斜磁場をスライス傾斜磁場と呼ぶ。
【0014】
ここで、リードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場及びスライス傾斜磁場は、それぞれ静磁場磁石1によって発生する静磁場に重畳されることで、被検体Sから発生する磁気共鳴信号に空間的な位置情報を付与する。具体的には、リードアウト傾斜磁場は、リードアウト方向の位置に応じて磁気共鳴信号の周波数を変化させることで、リードアウト方向に沿った位置情報を磁気共鳴信号に付与する。また、位相エンコード傾斜磁場は、位相エンコード方向に沿って磁気共鳴信号の位相を変化させることで、位相エンコード方向に沿った位置情報を磁気共鳴信号に付与する。また、スライス傾斜磁場は、スライス方向に沿った位置情報を磁気共鳴信号に付与する。例えば、スライス傾斜磁場は、撮像領域がスライス領域(2D撮像)の場合には、スライス領域の方向、厚さ及び枚数を決めるために用いられ、撮像領域がボリューム領域(3D撮像)の場合には、スライス方向の位置に応じて磁気共鳴信号の位相を変化させるために用いられる。これにより、リードアウト方向に沿った軸、位相エンコード方向に沿った軸、及びスライス方向に沿った軸は、撮像の対象となるスライス領域又はボリューム領域を規定するための論理座標系を構成する。
【0015】
全身用RFコイル4は、傾斜磁場コイル2の内周側に配置されており、撮像空間に配置された被検体Sに高周波磁場を送信し、当該高周波磁場の影響によって被検体Sから発生する磁気共鳴信号を受信する。具体的には、全身用RFコイル4は、中空の略円筒状(中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、送信回路6から供給される高周波パルス信号に基づいて、その内周側に位置する撮像空間に配置された被検体Sに高周波磁場を送信する。また、全身用RFコイル4は、高周波磁場の影響によって被検体Sから発生する磁気共鳴信号を受信し、受信した磁気共鳴信号を受信回路7へ出力する。
【0016】
局所用RFコイル5は、被検体Sから発生した磁気共鳴信号を受信する。具体的には、局所用RFコイル5は、被検体Sの各部位に適用できるように複数種類用意されており、被検体Sの撮像が行われる際に、撮像対象の部位の表面近傍に配置される。そして、局所用RFコイル5は、全身用RFコイル4によって送信された高周波磁場の影響によって被検体Sから発生した磁気共鳴信号を受信し、受信した磁気共鳴信号を受信回路7へ出力する。なお、局所用RFコイル5は、被検体Sに高周波磁場を送信する機能をさらに有していてもよい。その場合には、局所用RFコイル5は、送信回路6に接続され、送信回路6から供給される高周波パルス信号に基づいて、被検体Sに高周波磁場を送信する。例えば、局所用RFコイル5は、サーフェスコイルや、複数のサーフェスコイルをコイルエレメントとして組み合わせて構成されたフェーズドアレイコイルである。
【0017】
送信回路6は、静磁場中に置かれた対象原子核に固有のラーモア周波数に対応する高周波パルス信号を全身用RFコイル4に出力する。具体的には、送信回路6は、パルス発生器、高周波発生器、変調器、及び増幅器を有する。パルス発生器は、高周波パルス信号の波形を生成する。高周波発生器は、ラーモア周波数の高周波信号を発生する。変調器は、高周波発生器によって発生した高周波信号の振幅をパルス発生器によって発生した波形で変調することで、高周波パルス信号を生成する。増幅器は、変調器によって生成された高周波パルス信号を増幅して全身用RFコイル4に出力する。
【0018】
受信回路7は、全身用RFコイル4又は局所用RFコイル5から出力される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴データを生成し、生成した磁気共鳴データを処理回路14に出力する。例えば、受信回路7は、選択器、前段増幅器、位相検波器、及び、A/D(Analog/Digital)変換器を含む。選択器は、全身用RFコイル4又は局所用RFコイル5から出力される磁気共鳴信号を選択的に入力する。前段増幅器は、選択器から出力される磁気共鳴信号を電力増幅する。位相検波器は、前段増幅器から出力される磁気共鳴信号の位相を検波する。A/D変換器は、位相検波器から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換することで磁気共鳴データを生成し、生成した磁気共鳴データを処理回路14に出力する。なお、ここで、受信回路7が行うものとして説明した各処理は、必ずしも全ての処理が受信回路7で行われる必要はなく、全身用RFコイル4や局所用RFコイル5で一部の処理(例えば、A/D変換器による処理等)が行われてもよい。
【0019】
架台8は、略円筒状(中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成された中空のボア8aを有し、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、及び全身用RFコイル4を収容している。具体的には、架台8は、ボア8aの外周側に全身用RFコイル4を配置し、全身用RFコイル4の外周側に傾斜磁場コイル2を配置し、傾斜磁場コイル2の外周側に静磁場磁石1を配置した状態で、それぞれを収容している。ここで、架台8が有するボア8a内の空間が、撮像時に被検体Sが配置される撮像空間となる。
【0020】
寝台9は、被検体Sが載置される天板9aと、当該天板9aを上下方向及び水平方向に移動させる移動機構とを有する。ここで、上下方向は、鉛直方向であり、水平方向は、静磁場磁石1の中心軸に沿った方向である。このような構成により、寝台9は、天板9aを上下方向に移動させることで、天板9aの高さを変更可能となっている。また、寝台9は、天板9aを水平方向に移動させることで、架台8の外側の空間と、架台8の内側のボア8a内にある撮像空間との間で天板9aの位置を変更可能となっている。
【0021】
なお、ここでは、MRI装置110が、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及び全身用RFコイル4それぞれが略円筒状に形成された、いわゆるトンネル型の構造を有する場合の例を説明するが、実施形態はこれに限られない。例えば、MRI装置110は、被検体Sが配置される撮像空間を挟んで対向するように一対の静磁場磁石、一対の傾斜磁場コイル及び一対のRFコイルを配置した、いわゆるオープン型の構造を有していてもよい。このようなオープン型の構造では、一対の静磁場磁石、一対の傾斜磁場コイル及び一対のRFコイルによって挟まれた空間が、トンネル型の構造におけるボアに相当する。
【0022】
インタフェース10は、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、インタフェース10は、処理回路16に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換して処理回路16に出力する。例えば、インタフェース10は、撮像条件や関心領域(Region Of Interest:ROI)の設定等を行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、インタフェース10は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を含むものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路もインタフェース10の例に含まれる。
【0023】
ディスプレイ11は、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ11は、処理回路16に接続されており、処理回路16から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ11は、液晶モニタやCRTモニタ、タッチパネル等によって実現される。
【0024】
記憶回路12は、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路12は、磁気共鳴データや画像データを記憶する。例えば、記憶回路12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって実現される。
【0025】
処理回路13は、寝台制御機能13aを有する。寝台制御機能13aは、制御用の電気信号を寝台9へ出力することで、寝台9の動作を制御する。例えば、寝台制御機能13aは、インタフェース10、又は、架台8に設けられた操作パネルを介して、天板9aを上下方向又は水平方向へ移動させる指示を操作者から受け付け、受け付けた指示に従って天板9aを移動するように、寝台9が有する移動機構を動作させる。例えば、寝台制御機能13aは、被検体Sの撮像が行われる際に、被検体Sが載置された天板9aを架台8の内側のボア8a内にある撮像空間に移動させる。
【0026】
処理回路14は、データ収集機能14aを有する。データ収集機能14aは、各種のパルスシーケンスを実行することで、被検体Sの磁気共鳴データを収集する。具体的には、データ収集機能14aは、処理回路16から出力されるシーケンス実行データに従って傾斜磁場電源3、送信回路6及び受信回路7を駆動することで、各種のパルスシーケンスを実行する。ここで、シーケンス実行データは、パルスシーケンスを表すデータであり、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に電流を供給するタイミング及び供給する電流の強さ、送信回路6が全身用RFコイル4に高周波パルス信号を供給するタイミング及び供給する高周波パルスの強さ、受信回路7が磁気共鳴信号をサンプリングするタイミング等を規定した情報である。そして、データ収集機能14aは、パルスシーケンスを実行した結果として受信回路7から出力される磁気共鳴データを受信し、記憶回路12に記憶させる。このとき、記憶回路12に記憶される磁気共鳴データは、前述したリードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場によってリードアウト方向、フェーズアウト方向及びスライス方向の各方向に沿った位置情報が付与されることで、2次元又は3次元のk空間を表すデータとして記憶される。
【0027】
処理回路15は、画像生成機能15aを有する。画像生成機能15aは、処理回路14によって収集された磁気共鳴データに基づいて、各種の画像を生成する。具体的には、画像生成機能15aは、処理回路14によって収集された磁気共鳴データを記憶回路12から読み出し、読み出した磁気共鳴データにフーリエ変換等の再構成処理を施すことで、2次元又は3次元の画像を生成する。そして、画像生成機能15aは、生成した画像を記憶回路12に記憶させる。
【0028】
処理回路16は、撮像制御機能16aを有する。撮像制御機能16aは、MRI装置110が有する各構成要素を制御することで、MRI装置110の全体制御を行う。具体的には、撮像制御機能16aは、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)をディスプレイ11に表示し、インタフェース10を介して受け付けられた入力操作に応じて、MRI装置110が有する各構成要素を制御する。例えば、撮像制御機能16aは、操作者によって入力された撮像条件に基づいてシーケンス実行データを生成し、生成したシーケンス実行データを処理回路14に出力することで、磁気共鳴データを収集させる。また、例えば、撮像制御機能16aは、処理回路15を制御することで、処理回路14によって収集された磁気共鳴データに基づいて画像を生成させる。また、例えば、撮像制御機能16aは、操作者からの要求に応じて、記憶回路12に記憶された画像を読み出し、読み出した画像をディスプレイ11に表示させる。
【0029】
ここで、上述した各処理回路は、例えば、プロセッサによって実現される。その場合に、各処理回路が有する処理機能は、例えば、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路12に記憶される。そして、各処理回路は、記憶回路12から各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する処理機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各処理回路は、図1の各処理回路内に示された各機能を有することとなる。
【0030】
なお、ここでは、各処理回路が単一のプロセッサによって実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて各処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することによって各処理機能を実現するものとしてもよい。また、各処理回路が有する処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、図1に示す例では、単一の記憶回路12が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
【0031】
そして、上述したMRI装置110の各構成要素は、室内の空間を電磁波から遮蔽するシールドルームとして構成された撮影室と、MRI装置110の操作を行う操作室とに分けて配置される。例えば、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、全身用RFコイル4、局所用RFコイル5、受信回路7、架台8、寝台9、及び処理回路13が、撮影室に配置され、傾斜磁場電源3、送信回路6、インタフェース10、ディスプレイ11、記憶回路12、及び処理回路14~16が操作室に設置される。なお、撮影室及び操作室の他に、さらに機械室が設けられている場合には、傾斜磁場電源3、送信回路6、記憶回路12、及び処理回路14~16の一部又は全部が機械室に設置されてもよい。
【0032】
以上、本実施形態に係るMRI装置110の全体構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態に係るMRI装置110は、被検体Sの検査が行われる際に、当該被検体Sを撮像することで、検査に必要な画像を収集する。
【0033】
ここで、通常、MRI装置を用いた検査では、放射線科等の技師によって、被検体が載置される寝台の天板を上下方向及び水平方向に移動させながら検査が進められる。その際に、天板の移動はMRI装置が技師による指示を受けることにより行われるのが一般的であり、それにより検査の作業効率が低下することがあり得る。
【0034】
例えば、技師は、天板を最小高さまで下降させて、被検体を天板に載置する。また、技師は、天板に載置された被検体に局所用RFコイル(以下、コイルと呼ぶ)を取り付けた後に、天板を撮像空間に送る高さまで上昇させ、さらに、撮像空間内の磁場中心の位置まで天板を水平方向に移動させる。
【0035】
このような天板の移動は、一般的に、MRI装置の架台等に設けられた操作パネルのボタンを押すことによって行われるが、天板を上下方向又は水平方向に移動させる間、技師は操作パネルのボタンを押し続けなければならない。また、天板の移動中はボタンを押す操作が不要となるようにMRI装置が構成されていたとしても、少なくとも作業と作業の継ぎ目では天板を移動させる操作を行う必要があり、スムーズに検査を進められないこともあり得る。また、技師は、被検体にコイルを取り付ける際に、自身の身長に合わせて作業をし易い高さに天板の位置を調整することも行わない場合が多く、腰を大きく曲げたりした無理な体勢で作業を行う結果、負担が大きくなって作業が非効率になることもある。これらのことが、検査の作業効率を低下させる要因となっている。
【0036】
このようなことから、本実施形態に係るMRIシステム100は、検査の作業効率を向上させることができるように構成されている。
【0037】
具体的には、MRIシステム100は、寝台9の上方に配置されたカメラ120を含む。例えば、カメラ120は、撮影室の天井に取り付けられる。または、カメラ120は、架台8又は寝台9の端部に取り付けられてもよいし、架台8又は寝台9の周辺の壁に取り付けられてもよい。なお、カメラ120は、光学撮影装置の一例である。
【0038】
また、MRIシステム100に含まれるMRI装置110の処理回路16が、位置制御機能16bを有する。ここで、位置制御機能16bは、被検体Sを撮像空間に送る高さである第1の高さ、並びに、第1の高さとは異なる第2の高さ及び第3の高さに天板9aの位置を変位させるように寝台9を制御する。このとき、位置制御機能16bは、処理回路13が有する寝台制御機能13aに適宜に指示を送信することで、天板9aを第1の高さ、第2の高さ及び第3の高さに移動させる。なお、位置制御機能16bは、位置制御部の一例である。
【0039】
そして、本実施形態では、カメラ120が、寝台9を含む画像を取得し、位置制御機能16bが、カメラ120によって取得された画像と、検査の状態遷移に係る情報とを用いて、第1の高さ、第2の高さ及び第3の高さのうち、いずれの高さに天板9bの位置を変位させるかを判定する。
【0040】
このような構成によれば、カメラ120によって取得された画像に基づいて、検査の状態に応じた高さに天板9aを自動的に移動させることができる。これにより、本実施形態によれば、検査の作業効率を向上させることできる。
【0041】
以下、本実施形態に係るMRIシステム100の具体的な適用例を実施例として説明する。なお、以下の実施例では、患者を被検体Sとした場合の例を説明する。また、以下の実施例では、技師が天板9a及び患者に対してコイルの取り付けや取り外しを行う作業を「コイルセッティング」と呼ぶ。
【0042】
(第1の実施例)
まず、第1の実施例について説明する。第1の実施例では、患者が歩行可能であり、自身で歩いて撮影室に移動し、寝台9の天板9aに横になることを想定した場合の寝台9の制御について説明する。
【0043】
本実施例では、以下のように、天板9aの高さを「患者入れ替えモード」、「コイルセッティングモード」及び「磁場中心移動モード」の3種類のモードに分類して表す。ここで、「患者入れ替えモード」は、前述した第2の高さに対応する。また、「コイルセッティングモード」は、前述した第3の高さに対応する。また、「磁場中心移動モード」は、前述した第1の高さに対応する。
【0044】
患者入れ替えモードは、患者の入れ替えに適した天板9aの高さを表すモードである。この高さは、MRIシステム100によって一意に決定される必要はなく、例えば、HIS(Hospital Information System:病院内ネットワークシステム)から取得される患者情報、又は、検査直前に技師に連絡された(又は、予約された)情報に含まれる身長、性別、国籍等の情報を基に最適な高さが算出され、患者入れ替え毎に適切な高さに都度更新される。または、この高さは、例えば、カメラ120によって取得された実際の患者の映像を基に、患者入れ替えの直前で最適な高さに微調整されてもよい。例えば、位置制御機能16bが、患者に関する情報に基づいて、患者入れ替えモードの高さを設定する。
【0045】
コイルセッティングモードは、技師によるコイルセッティングに適した高さを表すモードである。この高さは、システムによって一意に決定される必要はなく、例えば、技師毎に適切な高さを予め記憶回路12に実装されたデータベースに登録しておき、検査を行う技師を撮像条件設定時に設定することで、適切な高さに更新される。または、この高さは、例えば、カメラ120から取得された実作業を行う技師の情報を基に、コイルセッティング直前で、適切な高さに微調整されてもよい。例えば、位置制御機能16bが、コイルセッティングを行う作業者に関する情報に基づいて、コイルセッティングモードの高さを設定する。
【0046】
磁場中心移動モードは、患者を磁場中心に送る高さを表すモードである。この高さは、MRIシステム100に固有の高さであり、例えば、寝台9における天板9aの最大高さに設定される。
【0047】
ここで、各モードの天板9aの高さを比べると、一般的には、患者入れ替えモード<コイルセッティングモード<磁場中心移動モードの大小関係になる。すなわち、例えば、患者入れ替えモードの高さは、磁場中心移動モードの高さ及びコイルセッティングモードの高さより低い。なお、患者の身長と技師の身長との組合せによって最適な高さの関係は変わる可能性があるため、各モードの高さの大小関係はこれに限られない。
【0048】
そして、本実施例では、位置制御機能16bが、以下のように寝台制御を行う。なお、以下で説明する各処理は、例えば、処理回路16が、位置制御機能16bに対応する所定のプログラムを記憶回路12から読み出して実行することにより実現される。
【0049】
図2は、第1の実施例に係る位置制御機能16bによって実行される寝台制御の流れを示す図である。
【0050】
[Phase-1:コイルセッティング(事前準備)]
例えば、図2に示すように、位置制御機能16bは、まず、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに患者が載置される前に、患者の下側に配置されるコイル(第1のRFコイル)が天板9aに取り付けられたと判定した場合に、患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0051】
このPhase-1では、技師が、患者を撮影室に迎える前に、患者の下側に配置されるコイル(Spineコイル(脊椎撮像用のコイル)やHeadコイル(頭部撮像用のコイル)の後頭部分(Posterior側)等)を天板9a上に取り付ける。このとき、技師は、検査中の患者快適性を考慮し、マットやシーツ等も天板9a上に設置する。これらの作業が行われる際には、天板9aの高さは、技師の作業に適した高さに設定されていることが望ましい。そこで、位置制御機能16bは、例えば、患者を撮影室に迎える前の初期状態として、天板9aをコイルセッティングモードの高さに位置付けておく。
【0052】
そして、コイルセッティング(事前準備)の作業完了後、技師は、患者を迎えるために、撮影室入口又は前室へ移動する。その結果、カメラ120の撮像範囲から技師がフレームアウトすることになる。そこで、位置制御機能16bは、例えば、技師がカメラ120の撮像範囲からフレームアウトしたことを検出した場合に、天板9aにコイルが取り付けられたと判定して、天板9aの位置を患者入れ替えモードの高さに変位させる。
【0053】
[Phase-2:患者誘導(患者は寝台上に移動)]
その後、位置制御機能16bは、天板9aが患者入れ替えモードの高さに位置した状態で、天板9aに患者が載置されたと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0054】
このPhase-2では、天板9aの高さは患者入れ替えモードに設定されており、その状態で、患者が歩いて寝台9へ移動する。そして、患者は、天板9aの上に座り、寝台9上で、技師から指示された体位(頭を磁石側:Head First/足を磁石側:Feet First、仰向け/うつ伏せ等)で横になる。そして、患者が横になって安定した後に、技師が、コイルセッティングのために、患者に取り付けるコイルの準備をする。そこで、位置制御機能16bは、例えば、以下の条件が成立した場合に、天板9aに患者が載置されたと判定して、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0055】
条件1)寝台9上に患者がいることをカメラ120で検出した。
【0056】
条件2)寝台9上の患者が静止していることをカメラ120で検出した。
【0057】
条件3)技師がカメラ120の撮像範囲からフレームアウトしたことを検出した(技師がコイルを棚等の保管場所に取りにいくため)。
【0058】
ここで、位置制御機能16bは、上記の3つの条件の全てが成立(ANDを取る)した場合に、天板9aの位置を変位させてもよいし、3つの条件のいずれか一つ又は2つが成立した場合に、天板9aの位置を変位させてもよい。
【0059】
[Phase-3:コイルセッティング(患者の上部用)]
その後、位置制御機能16bは、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者に、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り付けられたと判定した場合に、磁場中心移動モードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0060】
このPhase-3では、天板9aの高さはコイルセッティングモードに設定されており、その状態で、技師が、患者にコイルの取り付け及び固定、並びに、生体モニタ(心電同期検出器、呼吸同期検出器等)の取り付けを行う。その後、撮像のために、患者が磁場中心に配置される。そこで、位置制御機能16bは、例えば、以下の条件が成立した場合に、患者にコイルが取り付けられたと判定して、磁場中心移動モードの高さに天板9aの位置を変位させ、さらに、患者が架台8内の磁場中心に位置付けられる位置まで天板9aを水平方向に移動させる。
【0061】
条件1)寝台9上にコイルが配置されていることをカメラ120で検出した。
【0062】
条件2)コイルのケーブルがMRI装置110に接続され、電気的に接続されていることを検出した。
【0063】
条件3)寝台9上のコイル及び患者が静止していることをカメラ120で検出した。
【0064】
条件4)技師が寝台9から離れていることをカメラ120で検出した(技師が寝台9の移動中の患者の全体像を俯瞰的に見るため)。
【0065】
ここで、位置制御機能16bは、上記の4つの条件の全てが成立(ANDを取る)した場合に、天板9aの位置を変位させてもよいし、3つの条件のいずれか一つ又は2つが成立した場合に、天板9aの位置を変位させてもよい。
【0066】
[Phase-4:撮像終了後の天板引き出し]
その後、位置制御機能16bは、天板9aが磁場中心移動モードの高さに位置した状態で、患者の撮像が完了したと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0067】
このPhase-4では、撮像が終了した後に、患者が載置された天板9aが磁場中心から架台8の外部へ移動される。そこで、位置制御機能16bは、例えば、以下の4つの条件のいずれか一つが成立した場合に、患者の撮像が完了したと判定して、架台8の外部へ天板9aを水平方向に移動させ、さらに、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0068】
条件1)処理回路16の撮像制御機能16aによって、設定された撮像条件が全て完了したことを検出した。
【0069】
条件2)技師が検査終了のボタンを押したことを検出した。
【0070】
条件3)患者がペイシャントコールを押した。
【0071】
条件4)撮像中にカメラ120が患者の激しい動きを検出した(この場合、例えば、撮像制御機能16aによって撮像が強制終了される)。
【0072】
なお、ここでは、位置制御機能16bが、天板9aの架台8外部への水平方向の移動とコイルセッティングモードへの変位とを一連で行うこととしたが、実施例はこれに限られない。例えば、天板9aの架台8外部への水平方向については、操作者による操作パネルの操作によって行い、位置制御機能16bは、天板9aが架台8の外部に配置された後のコイルセッティングモードへの変位のみを行うようにしてもよい。
【0073】
[Phase-5:コイルの取り外し]
その後、位置制御機能16bは、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者から、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り外されたと判定した場合に、患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0074】
このPhase-5では、天板9aの高さはコイルセッティングモードに設定されており、その状態で、技師が、患者の固定の解除、コイル及び生体モニタの取り外しを行う。そこで、位置制御機能16bは、例えば、以下の条件が成立した場合に、天板9aに載置された患者からコイルが取り外されたと判定して、患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0075】
条件1)コイルがカメラ120の撮像範囲からフレームアウトしたことを検出した(技師によってコイルが棚等の保管場所に戻されるため)。
【0076】
条件2)患者が静止していることをカメラ120で検出した。
【0077】
ここで、位置制御機能16bは、上記の2つの条件の全てが成立(ANDを取る)した場合に、天板9aの位置を変位させてもよいし、2つの条件のいずれか一つが成立した場合に、天板9aの位置を変位させてもよい。
【0078】
[Phase-6:患者誘導(患者は撮影室から退室)]
位置制御機能16bは、天板9aが患者入れ替えモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置されていた患者が撮影室から退室したと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0079】
このPhase-6では、天板9aの高さは患者入れ替えモードに設定されており、その状態で、患者が、横になっている状態から上体を起こし、寝台9から立ち上がり、撮影室から退出する。そこで、位置制御機能16bは、例えば、以下の条件が成立した場合に、患者が撮影室から退室したと判定して、天板9aの位置をコイルセッティングモードの高さに変位させる。これにより、天板9aの高さは、次の患者を受け入れる準備ができる状態(Phase-1)に戻る。
【0080】
条件1)患者がカメラ120の撮像範囲からフレームアウトしたことを検出した。
【0081】
条件2)技師がカメラ120の撮像範囲からフレームアウトしたことを検出した。
【0082】
ここで、位置制御機能16bは、上記の2つの条件の全てが成立(ANDを取る)した場合に、天板9aの位置を変位させてもよいし、2つの条件のいずれか一つが成立した場合に、天板9aの位置を変位させてもよい。
【0083】
(第2の実施例)
次に、第2の実施例について説明する。第2の実施例では、患者が車いすやストレッチャー等の移動器具に載せられて撮影室に移動し、寝台9の天板9aに横になることを想定した場合の寝台9の制御について説明する。
【0084】
本実施例では、以下のように、天板9aの高さを「第1の患者入れ替えモード」、「第2の患者入れ替えモード」、「コイルセッティングモード」及び「磁場中心移動モード」の4種類のモードに分類して表す。ここで、「第2の患者入れ替えモード」は、前述した第2の高さに対応する。また、「コイルセッティングモード」は、前述した第3の高さに対応する。また、「磁場中心移動モード」は、前述した第1の高さに対応する。また、「第1の患者入れ替えモード」は、新たな第4の高さに対応する。
【0085】
例えば、患者が移動器具に乗せられて撮影室に移動する場合、移動器具から寝台9へ患者を載せ替える際に、天板9aの高さを下降させる手順が発生すると、天板9aが移動器具又は患者の腕や足等を挟み込んでしまうことがあり得る。このようなリスクを回避するためには、移動器具から寝台9へ患者を載せ替える際の天板9aの移動が上昇方向への移動となるのが望ましい。そこで、本実施形態では、移動器具から寝台9への患者の載せ替えに適したモードを第2の患者入れ替えモードとして定義し、その載せ替えの前に予め天板9aの高さを低くしておくことを意図したモードとして、第1の患者入れ替えモードを定義している。
【0086】
第1の患者入れ替えモードは、移動器具から寝台9へ患者を載せ替える前に、載せ替えを行う位置より低い位置に天板9aを配置するモードである。例えば、第1の患者入れ替えモードは、寝台9において移動可能な天板9aの最小高さに設定される。
【0087】
第2の患者入れ替えモードは、移動器具から寝台9への患者の載せ替えに適した天板9aの高さを表すモードである。この高さは、システムによって一意に決定される必要はなく、例えば、撮影室に持ち込まれる可能性がある移動器具(例えば、車いす、ストレッチャー等)の外観形状とその高さ(患者の腰の高さに近いところ)とを関連付けて、予め記憶回路12に実装されたデータベースに登録しておき、カメラ120によって取得された実際の映像を基に、撮影室に持ち込まれた移動器具を識別し、対応する高さをデータベースから取得することで、設定される。または、この高さは、例えば、カメラ120によって取得された実際の映像を基に、患者の腰を識別し、その高さの検出することで、設定されてもよい。例えば、位置制御機能16bが、患者に関する情報に基づいて、第2の患者入れ替えモードの高さを設定する。
【0088】
コイルセッティングモードは、第1の実施例(歩行可能な患者の撮像を行う場合)で説明したコイルセッティングモードと同様である。
【0089】
磁場中心移動モードは、第1の実施例(歩行可能な患者の撮像を行う場合)で説明した磁場中心移動モードと同様である。
【0090】
ここで、各モードの天板9aの高さを比べると、一般的には、第2の患者入れ替えモード<コイルセッティングモード<磁場中心移動モードの大小関係になる。すなわち、例えば、第2の患者入れ替えモードの高さは、磁場中心移動モードの高さ及びコイルセッティングモードの高さより低い。なお、患者の身長と技師の身長との組合せによって最適な高さの関係は変わる可能性があるため、各モードの高さの大小関係はこれに限られない。しかしながら、第2の患者入れ替えモードと第1の患者入れ替えモードについては、第2の患者入れ替えモード<第1の患者入れ替えモードの大小関係を満たすことが望ましい。
【0091】
そして、本実施例では、位置制御機能16bが、以下のように寝台制御を行う。なお、以下で説明する各処理は、例えば、処理回路16が、位置制御機能16bに対応する所定のプログラムを記憶回路12から読み出して実行することにより実現される。
【0092】
図3は、第2の実施例に係る位置制御機能16bによって実行される寝台制御の流れを示す図である。
【0093】
[Phase-1:コイルセッティング(事前準備)]
例えば、図2に示すように、位置制御機能16bは、まず、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに患者が載置される前に、患者の下側に配置されるコイル(第1のRFコイル)が天板9aに取り付けられたと判定した場合に、第2の患者入れ替えモードの高さより低い第1の患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0094】
例えば、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-1と同様に、カメラ120の撮像範囲から技師がフレームアウトしたことを検出した場合に、天板9aにコイルが取り付けられたと判定して、天板9aの位置を第1の患者入れ替えモードの高さに変位させる。
【0095】
[Phase-2a:患者誘導(患者は寝台上に移動)]
その後、位置制御機能16bは、天板9aが第1の患者入れ替えモードの高さに位置した状態で、天板9aに患者を載せ替える位置に移動器具が配置されたと判定した場合に、第2の患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0096】
このPhase-2aでは、天板9aの高さは第1の患者入れ替えモードの高さに設定されており、その状態で、患者が車いすやストレッチャー等の移動器具に乗せられて撮影室に運び込まれる。そこで、位置制御機能16bは、例えば、車いすやストレッチャー等の移動器具がカメラ120の撮像範囲に入り、かつ、その後に移動器具が静止した場合に、天板9aに患者を載せ替える位置に移動器具が配置されたと判定して、天板9aの位置を第2の患者入れ替えモードの高さに変位させる。
【0097】
[Phase-2b:患者誘導(患者は寝台上に移動)]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-2と同様に、天板9aが第2の患者入れ替えモードの高さに位置した状態で、天板9aに患者が載置されたと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0098】
[Phase-3:コイルセッティング(患者の上部用)]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-3と同様に、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者に、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り付けられたと判定した場合に、磁場中心移動モードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0099】
[Phase-4:撮像終了後の寝台引き出し]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-4と同様に、天板9aが磁場中心移動モードの高さに位置した状態で、患者の撮像が完了したと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0100】
[Phase-5:コイルの取り外し]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-5と同様に、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者から、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り外されたと判定した場合に、患者入れ替えモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0101】
[Phase-6:患者誘導(患者は撮影室から退室)]
位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-6と同様に、天板9aが患者入れ替えモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置されていた患者が撮影室から退室したと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0102】
(第3の実施例)
次に、第3の実施例について説明する。第3の実施例では、寝台9がドッカブルテーブルであり、患者がドッカブルテーブルに載せられて撮影室に移動し、寝台9の天板9aに横になることを想定した場合の寝台9の制御について説明する。なお、ここでいう「ドッカブルテーブル」は、MRI装置110の架台8に対して脱着可能な移動式の寝台であり、例えば、車輪等の移動手段を有し、撮影室の内外へ患者を移動できるように構成されている。
【0103】
本実施例では、以下のように、天板9aの高さを「ドッカブルテーブル脱着モード」、「コイルセッティングモード」及び「磁場中心移動モード」の3種類のモードに分類して表す。ここで、「第2の患者入れ替えモード」は、前述した第2の高さに対応する。また、「コイルセッティングモード」は、前述した第3の高さに対応する。また、「磁場中心移動モード」は、前述した第1の高さに対応する。
【0104】
ドッカブルテーブル脱着モードは、ドッカブルテーブルの取り付け及び取り外しに適した高さに設定されたモードである。例えば、ドッカブルテーブルが取り付けられた際の天板9aの高さの情報が記憶回路12に記憶され、ドッカブルテーブルが取り外される際に、記憶されている高さに天板9aの高さが再度設定されるようにする。または、例えば、ドッカブルテーブルを移動する技師の情報を記憶回路12に実装されたデータベースで管理し、ドッカブルテーブルが取り外される際に、技師毎に適切な天板9aの高さが設定されてもよい。または、例えば、ドッカブルテーブルが取り付けられる際に、ドッカブルテーブルを運ぶ技師の身長をカメラ120で検出しておき、ドッカブルテーブルが取り外される際に、その技師に応じた適切な高さに天板9aの高さが微調整されてもよい。
【0105】
コイルセッティングモードは、第1の実施例(歩行可能な患者の撮像を行う場合)で説明したコイルセッティングモードと同様である。
【0106】
磁場中心移動モードは、第1の実施例(歩行可能な患者の撮像を行う場合)で説明した磁場中心移動モードと同様である。
【0107】
そして、本実施例では、位置制御機能16bが、以下のように寝台制御を行う。なお、以下で説明する各処理は、例えば、処理回路16が、位置制御機能16bに対応する所定のプログラムを記憶回路12から読み出して実行することにより実現される。
【0108】
図4は、第3の実施例に係る位置制御機能16bによって行われる寝台制御の流れを示す図である。
【0109】
[Phase-1:コイルセッティング(事前準備)]
例えば、図4に示すように、本実施例では、Phase-1の作業は発生せず、ドッカブルテーブルが架台8に取り付けられた時点で、以下のPhase-2に遷移する。
【0110】
[Phase-2:患者誘導(患者は寝台上に移動)]
まず、位置制御機能16bは、天板9aに患者が載置された状態で、ドッカブルテーブルが架台8に取り付けられたと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0111】
このPhase-2では、天板9aの高さはドッカブルテーブル脱着モードに設定されており、その状態で、患者がドッカブルテーブルに乗せられて撮影室に運び込まれ、ドッカブルテーブルが架台8に取り付けられる。そこで、位置制御機能16bは、例えば、第1の実施例のPhase-2と同様の条件が成立した場合に、ドッカブルテーブルが架台8に取り付けられたと判定して、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0112】
[Phase-3:コイルセッティング(患者の上部用)]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-3と同様に、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者に、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り付けられたと判定した場合に、磁場中心移動モードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0113】
[Phase-4:撮像終了後の寝台引き出し]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-4と同様に、天板9aが磁場中心移動モードの高さに位置した状態で、患者の撮像が完了したと判定した場合に、コイルセッティングモードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0114】
[Phase-5:コイルの取り外し]
その後、位置制御機能16bは、第1の実施例のPhase-5と同様に、天板9aがコイルセッティングモードの高さに位置した状態で、天板9aに載置された患者から、患者の上側に配置されるコイル(第2のRFコイル)が取り外されたと判定した場合に、ドッカブルテーブル脱着モードの高さに天板9aの位置を変位させる。
【0115】
[Phase-6:患者誘導(患者は撮影室から退室)]
本実施例では、Phase-6の作業は発生せず、架台8からドッカブルテーブルが取り外されて作業完了となり、Phase-1の状態に戻る。
【0116】
なお、上述した各実施例では、位置制御機能16bが、コイルセッティングを行う作業者に関する情報に基づいて、コイルセッティングモードの高さを設定することとしたが、実施例はこれに限られない。
【0117】
例えば、位置制御機能16bは、コイルセッティングの技師に関する情報に加えて、患者の体格に関する情報をさらに用いて、コイルセッティングモードの高さを設定してもよい。この場合に、例えば、位置制御機能16bは、患者の身長や体重、性別、国籍等の情報をHIS等から取得し、取得した情報に基づいて、患者の上下方向の厚みを計算する。そして、位置制御機能16bは、計算した厚みに基づいて、患者が天板9aに載せられた際に、技師がコイルセッティングを行い易い高さに患者の上面部が位置付けられるような天板9aの高さを、コイルセッティングモードの高さとして設定する。例えば、患者の厚みが大きいほど、コイルセッティングモードの高さは低く設定され、患者の厚みが小さいほど、コイルセッティングモードの高さは高く設定される。
【0118】
以上、本実施形態に係るMRIシステム100の実施例について説明した。上述した実施例で説明したように、本実施形態では、カメラ120が、寝台9を含む画像を取得し、位置制御機能16bが、カメラ120によって取得された画像と、検査の状態遷移に係る情報とを用いて、第1の高さ、第2の高さ及び第3の高さのうち、いずれの高さに天板9bの位置を変位させるかを判定する。
【0119】
このような構成によれば、カメラ120によって取得された画像に基づいて、検査の状態に応じた高さに天板9aを自動的に移動させることができる。これにより、本実施形態によれば、検査の作業効率を向上させることできる。
【0120】
また、技師が寝台9から離れている状態の時でも天板9aが自動的に動くようになるため、天板9aを移動させる操作に技師が手間を取られなくて済むようになり、作業効率が上がる。また、作業し易い適切な高さに天板9aが自動的に移動するため、技師の負担を軽減させることができる。
【0121】
なお、上述した実施形態では、本明細書における位置制御部を処理回路16の位置制御機能16bによって実現する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、本明細書における位置制御部は、実施形態で述べた位置制御機能16bによって実現する他にも、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又は、ハードウェアとソフトウェアとの混合によって同機能を実現するものであっても構わない。
【0122】
また、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで、機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合は、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。また、本実施形態のプロセッサは、単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
【0123】
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
【0124】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、検査の作業効率を向上させることができる。
【0125】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0126】
100 MRIシステム
110 MRI装置
9 寝台
9a 天板
16 処理回路
16b 位置制御機能
120 カメラ
図1
図2
図3
図4