(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240311BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
G03G21/16 123
G03G21/16 104
G03G15/08 390Z
G03G15/08 347
G03G21/16 176
(21)【出願番号】P 2019207261
(22)【出願日】2019-11-15
【審査請求日】2022-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山谷 文彦
(72)【発明者】
【氏名】植田 新一
(72)【発明者】
【氏名】呉服 秀一
(72)【発明者】
【氏名】桑田 隆
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-070787(JP,A)
【文献】特開2018-180342(JP,A)
【文献】特開2018-128646(JP,A)
【文献】特開2013-134356(JP,A)
【文献】特開2011-191626(JP,A)
【文献】特開2009-115996(JP,A)
【文献】特開2013-182103(JP,A)
【文献】特開2017-031991(JP,A)
【文献】特開2014-224961(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
13/08
13/095
15/00
15/08
15/095
21/16-21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー画像を担持し、回転軸線を中心に回転可能な感光ドラムと、前記感光ドラムにトナーを供給して前記トナー画像を前記感光ドラム上に現像する現像ローラを有する現像部と、を含む画像形成部と、
前記回転軸線の方向に関し一端側に設けられ前記回転軸線に交差する方向に延びる第1板状部材と、前記回転軸線の方向に関し他端側に設けられ前記回転軸線に交差する方向に延び、開口が設けられた第2板状部材と、を含む本体枠体と、
前記現像部に供給するためのトナーを収容
するトナー収容部であって排出口が設けられたトナー収容部と、
前記トナー収容部においてトナーを前記排出口に向けて搬送するためのトナー搬送部材
と、を有するトナー容器であって、前記本体枠体
の前記現像部よりも下方にある装着部に対し前記開口を介して前記回転軸線の方向に着脱可能なトナー容器と、
前記トナー画像を転写するための記録材を積載するように構成され、前記本体枠体に収納された収納位置と、記録材を補充するための補充位置であって前記第1板状部材から前記第2板状部材に向かう方向において前記収納位置よりも下流側にある補充位置と、の間を移動可能である記録材積載ユニットと、
前記トナー容器
の前記排出口から前記トナー容器の外部に排出されたトナーを前記現像部に
向けて上方に搬送するように構成されたトナー搬送部と
、
前記トナー搬送
部を駆動する駆動ユニットであって、駆動枠体と、前記駆動枠体に回転可能に支持された複数の駆動伝達部材と、を有する駆動ユニットと、
を備える画像形成装置であって、
前記駆動ユニットは、
前記回転軸線の方向において前記第1板状部材と前記第2板状部材の間に設けられ、
重力方向において前記記録材積載ユニットと前記トナー容器の間に設けられ、
重力方向に見たときに前記記録材積載ユニット及び前記トナー容器の双方とオーバラップするように設けられている、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記駆動ユニットの前記駆動枠体は、重力方向に見たときに前記記録材積載ユニット及び前記トナー容器の双方とオーバラップするように設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動ユニットは、前記本体枠体に対し、前記回転軸線の方向において前記第1板状部材から前記第2板状部材に向かう方向に取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記駆動ユニットの一部は、前記回転軸線の方向に見ると前記記録材積載ユニットとオーバラップしている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記駆動ユニットは、
前記記録材積載ユニットを前記本体枠体から取り外した状態において、前記本体枠体に対し、前記回転軸線の方向において前記第1板状部材から前記第2板状部材に向かう方向に取り外し可能に構成され、
前記記録材積載ユニットが前記収納位置及び前記補充位置にある状態において、前記本体枠体に対し、前記回転軸線の方向において前記第1板状部材から前記第2板状部材に向かう方向に取り外し不可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記トナー搬送部は、前記回転軸線の方向において前記第1板状部材と前記第2板状部材の間であって、前記第2板状部材よりも前記第1板状部材に近い位置に設けられ、
前記トナー搬送部は、前記本体枠体から前記駆動ユニットを取り外した状態において、前記本体枠体から取り外し可能に構成され、
前記本体枠体に前記駆動ユニットが装着された状態において、前記本体枠体から取り外し不可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記駆動ユニットは、前記第1板状部材に係合することで重力方向及び水平方向における前記第1板状部材に対する前記駆動ユニットの移動が規制される規制部を有することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記駆動ユニットを駆動するための駆動力を供給するモータを含む駆動源を更に備え、
前記回転軸線の方向において前記第1板状部材に対して前記第2板状部材がある側の領域を第1領域とし、前記第1板状部材に対して前記第2板状部材がない側の領域を第2領域とした場合において、
前記モータは、前記第2領域にあって前記第1領域にはないことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記駆動源は、前記モータに接続される導電束線を有し、
前記導電束線は、前記第2領域にあって前記第1領域にはないことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記駆動ユニットを駆動するための駆動力を供給するモータと、前記モータの前記駆動力を出力するための第1カップリングと、を含む駆動源を更に備え、
前記回転軸線の方向において前記第1板状部材に対して前記第2板状部材がある領域を第1領域とし、前記第1板状部材に対して前記第2板状部材がない側の領域を第2領域とした場合において、
前記モータは前記第2領域に設けられ、
前記駆動ユニットは、前記複数の駆動伝達部材を駆動するために前記駆動力を受ける第2カップリングであって、前記第1カップリングと係合する第2カップリングを有する、ことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記回転軸線の方向に見たときに、前記画像形成部及び前記トナー容器はそれぞれ、前記重力方向と交差する方向に複数並んで配置されており、
複数の前記画像形成部及び複数の前記トナー容器に対応する複数の前記駆動ユニットが、前記回転軸線の方向に見たときに前記重力方向と交差する方向に並んで配置され、
複数の前記駆動ユニットのそれぞれが、前記本体枠体に対し独立して着脱可能であることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記回転軸線の方向に見たときに、前記画像形成部及び前記トナー容器はそれぞれ、前記重力方向と交差する方向に複数並んで配置されており、
複数の前記画像形成部及び複数の前記トナー容器に対応する複数の前記駆動ユニットが、前記回転軸線の方向に見たときに前記重力方向と交差する方向に並んで配置され、
複数の前記駆動ユニットが、前記本体枠体に対し一体的に着脱可能であることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記トナー搬送部は、トナーを前記回転軸線の方向
であって前記第2板状部材から前記第1板状部材に向かう方向に搬送する第1搬送部と、前記第1搬送部によって搬送されたトナーを上方に搬送する第2搬送部と、を有することを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記駆動ユニットを駆動するための駆動力を供給するモータを更に備え、
前記駆動ユニットは、前記トナー搬送部材及び前記トナー搬送部のいずれか一方に前記モータからの前記駆動力を伝達するためのクラッチを含み、
前記駆動ユニットは、前記クラッチによって、前記トナー搬送部材及び前記トナー搬送部の両方に前記駆動力が伝達される第1の状態と、前記トナー搬送部材及び前記トナー搬送部のいずれか一方に前記駆動力が伝達される第2の状態と、を取りうるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記第2の状態において、前記駆動ユニットは、前記トナー搬送部に前記駆動力を伝達し、前記トナー搬送部材に前記駆動力を伝達しない、ことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式で画像形成を行う複写機、ファクシミリ装置、プリンタ及び複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式による画像形成装置では、画像形成に伴って消費されていくトナーを補給するために、トナーを収容したトナー補給容器を画像形成装置本体に着脱可能に設けている。トナー補給容器は、複数の現像装置を設けた画像形成装置において、それぞれの現像装置に対して個別にトナーを供給している。画像形成装置に設けられたトナー搬送装置は、トナー補給容器から現像装置へとトナーを供給している。トナー搬送駆動装置は、トナー搬送に必要な動力をトナー補給容器やトナー搬送装置へ伝達している。例えば特許文献1には、ホッパーの駆動装置が装置背面側に設けられている構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成においては、トナー搬送駆動装置が故障した場合に、画像形成装置の背面側からトナー搬送駆動装置にアクセスする必要がある。画像形成装置の背面側は、外装や電気基板等が設けられており、アクセスしにくいという課題がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、トナー搬送駆動ユニットにアクセスしやすい画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
トナー画像を担持し、回転軸線を中心に回転可能な感光ドラムと、前記感光ドラムにトナーを供給して前記トナー画像を前記感光ドラム上に現像する現像ローラを有する現像部と、を含む画像形成部と、
前記回転軸線の方向に関し一端側に設けられ前記回転軸線に交差する方向に延びる第1板状部材と、前記回転軸線の方向に関し他端側に設けられ前記回転軸線に交差する方向に延び、開口が設けられた第2板状部材と、を含む本体枠体と、
前記現像部に供給するためのトナーを収容するトナー収容部であって排出口が設けられたトナー収容部と、前記トナー収容部においてトナーを前記排出口に向けて搬送するためのトナー搬送部材と、を有するトナー容器であって、前記本体枠体の前記現像部よりも下方にある装着部に対し前記開口を介して前記回転軸線の方向に着脱可能なトナー容器と、
前記トナー画像を転写するための記録材を積載するように構成され、前記枠体に収納された収納位置と、記録材を補充するための補充位置であって前記第1板状部材から前記第2板状部材に向かう方向において前記収納位置よりも下流側にある補充位置と、の間を移動可能である記録材積載ユニットと、
前記トナー容器の前記排出口から前記トナー容器の外部に排出されたトナーを前記現像部に向けて上方に搬送するように構成されたトナー搬送部と、
前記トナー搬送部を駆動する駆動ユニットであって、駆動枠体と、前記駆動枠体に回転可能に支持された複数の駆動伝達部材と、を有する駆動ユニットと、
を備える画像形成装置であって、
前記駆動ユニットは、
前記回転軸線の方向において前記第1板状部材と前記第2板状部材の間に設けられ、
重力方向において前記記録材積載ユニットと前記トナー容器の間に設けられ、
重力方向に見たときに前記記録材積載ユニット及び前記トナー容器の双方とオーバラップするように設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
トナー搬送駆動ユニットにアクセスしやすい画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第一の実施形態に係る画像形成装置の概略断面図
【
図2】第一の実施形態に係るトナー補給容器の斜視図
【
図3】第一の実施形態に係るトナー搬送装置の斜視図
【
図4】第一の実施形態に係るトナー搬送駆動装置の斜視図
【
図5】第一の実施形態に係るトナー搬送駆動装置の斜視図
【
図8】トナー搬送駆動装置及びトナー搬送駆動モータの駆動伝達の説明図
【
図9】トナー搬送駆動装置及びトナー搬送装置の取り外し方法の説明図
【
図10】第二の実施形態に係る画像形成装置の概略断面図
【
図11】第二の実施形態に係るトナー搬送駆動装置の斜視図
【
図12】第三の実施形態に係るトナー搬送駆動装置の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【0009】
(第一の実施形態)
図1を参照して、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。
図1は、画像形成装置1の全体構成を示す概略断面図であり、画像形成装置1を正面側から見たときの断面図である。
図1は、画像形成装置1が水平な設置面に載置される通常の設置状態における画像形成装置1の構成を示しており、紙面左右方向が水平方向、紙面上下方向が鉛直方向(装置上下方向)にそれぞれ対応する。
【0010】
(給紙)
画像形成装置1の下部には、記録材収納ユニットとしてのカセット2が引き出し可能に収納されている。カセット2の端部付近にはカセット給紙部3が配設されている。カセット2内には、紙やシート等の記録材(記録媒体)4が積載収納されている。カセット2は、画像形成装置1が備える枠体30に収納された収納位置と、記録材4を補充するための補充位置と、の間を移動可能である。カセット2内に記録材4を補充する場合、カセット2を収納位置から補充位置に移動させて、カセット2内に記録材4を補充する。カセット給紙部3が回転することによって記録材4は一枚ずつ分離給送される。その後、記録材4はレジストローラ5によって下流に搬送される。
【0011】
(画像形成部)
画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー(現像剤)に対応する画像形成ステーション6Y、6M、6C、6Kを、横一列に並設してなる画像形成手段としての画像形成部6を備えている。本体枠体としての枠体30の内部に画像形成部6が配置されている。画像形成部6には、像担持体である感光ドラム7Y、7M、7C、7K(以下、感光ドラム7と表記する)、感光ドラム7の表面を均一に帯電する帯電装置8Y、8M、8C、8K(帯電装置8)が内設されている。感光ドラム7は、図示しない駆動手段により回転駆動される。
図1において、感光ドラム7の回転軸線の方向はY方向である。また、画像形成部6には、感光ドラム7に形成さ
れた静電潜像(静電像)にトナーを付着させてトナー画像(現像剤像)として現像する現像装置9Y、9M、9C、9K(現像装置9)が内設されている。感光ドラム7は、トナー画像を担持する。さらに、画像形成部6には、感光ドラム7に残っている残留トナーを除去する感光体クリーニングブレード10Y、10M、10C、10K(感光体クリーニングブレード10)が内設されている。
【0012】
現像部としての現像装置9には、各色に対応した現像ローラ11Y、11M、11C、11K(現像ローラ11)が各感光ドラム7に対して当接離間可能な構成で設けられている。現像ローラ11は、感光ドラム7にトナーを供給してトナー画像を感光ドラム7上に形成する。静電潜像された画像に合わせて、すなわち現像の必要の有無に応じて、現像ローラ11の当接及び離間を行うことで、現像ローラ11の寿命を向上させている。そして、画像情報に基づいてレーザービームを照射して感光ドラム7上に静電潜像を形成するスキャナユニット12が画像形成部6の下部に設けられている。
【0013】
画像形成ステーション6Y、6M、6C、6Kは、プロセスカートリッジとして、画像形成装置1の装置本体(以下、装置本体と表記する)に対して着脱可能に構成されている。プロセスカートリッジは、現像ローラ11を備えた現像装置9と、感光ドラム7、帯電装置8、感光体クリーニングブレード10を備えた感光体ユニットと、をそれぞれ個別に、又は両者を一体に、装置本体に対して着脱可能に構成されている。本実施形態では、現像装置9は独自のトナー収容室を有しているが、トナー容器としてのトナー補給容器(トナーカートリッジ)13から供給されるトナーがトナー収容室に補充される構成となっている。ここで、装置本体とは、上述のプロセスカートリッジやトナー補給容器13などのように、画像形成装置1に対して着脱自在な構成を除いた構成部分のことを指す。
【0014】
(転写)
現像装置9の上部には中間転写ユニット16が設けられている。中間転写ユニット16は、各画像形成ステーション(画像形成部)6と対向する側(一次転写部20側)を下方にして略水平に配置されている。各感光ドラム7に対向する中間転写ベルト18は、回転可能な無端状のベルトであり、複数の張架ローラに張架されている。中間転写ベルト18の内面側には、一次転写部材としての一次転写ローラ19Y、19M、19C、19K(一次転写ローラ19)が配置されている。各一次転写ローラ19は、中間転写ベルト18を介して各感光ドラム7と一次転写部20Y、20M、20C、20K(一次転写部20)を形成する位置にそれぞれ配置されている。各一次転写部20で、電圧が印加される一次転写ローラ19によって、各感光ドラム7から中間転写ベルト18にトナー画像が転写される。本実施形態では、中間転写ベルト18、中間転写ベルト18を張架する複数の張架ローラ、各一次転写ローラ19を備えるユニットを中間転写ユニット16として装置本体に着脱可能な構成にしている。
【0015】
各画像形成ステーションで現像されたトナー画像は、一次転写部20で中間転写ベルト18へ転写され、各色を連続的に転写していくことで、中間転写ベルト18の表面に、4色からなるトナー画像が形成され、二次転写部17に搬送させる。
二次転写部材である二次転写ローラ21は、中間転写ベルト18に接触し、中間転写ベルト18を介して対向側のローラと二次転写部17を形成している。二次転写部17で、中間転写ベルト18上に転写されたトナー画像は記録材4に二次転写される。二次転写で記録材4に転写されず、中間転写ベルト18上に残留するトナーがクリーニングユニット22により除去される。クリーニングユニット22で除去されたトナーは、トナー搬送部23を経由してトナー回収容器24へ搬送され、トナー回収容器24内にトナーが蓄積される。
【0016】
(定着、排紙)
未定着のトナー画像が転写された記録材4は、更に下流に搬送される。そして、定着装置25の内部の加熱ユニット25aと、加熱ユニット25aに圧接する加圧ローラ25bとで形成されるニップを記録材4が通過する。記録材4がニップを通過する際に、記録材4が加熱ユニット25aと加圧ローラ25bによって加圧及び加熱され、トナーが溶融することでトナー画像が記録材4に定着する。その後、記録材4は排出ローラ対26へ搬送され、排紙トレイ27に排出される。これら一連の動作により、記録材4の表面に対する画像形成が行われる。
【0017】
(電源装置)
画像形成装置1の背面側には、画像形成装置1内に設けられている各種モータやファン、ソレノイド等の制御部に低電圧を印加するための低圧電源装置(不図示)が配置されている。中間転写ベルト18とトナー回収容器24の間の空間には、帯電装置8、現像装置9、一次転写ローラ19、二次転写ローラ21等に高電圧を印加するための高圧電源装置28が配置されている。
【0018】
(トナー補給容器)
画像形成部6の下部であって、スキャナユニット12とカセット2との間に、各画像形成ステーション(画像形成部)6にトナーを補給するためのトナー補給容器13Y、13M、13C、13K(トナー補給容器13)が略水平に配設されている。トナー補給容器13は、装置本体に着脱可能に装着されている。トナー補給容器13は、トナー補給カートリッジとも呼ばれ、現像装置9に供給するためのトナーを収容する。トナー補給容器13の内部には、各色に対応した補給用トナーが充填されている。トナー搬送装置14Y、14M、14C、14K(トナー搬送装置14)は、画像形成部6内のトナー消費にあわせて、トナー補給容器13から受け取ったトナーを上方に搬送し、現像装置9にトナーを供給する。このように、トナー搬送部としてのトナー搬送装置14は、トナー補給容器13に収容されるトナーを現像装置9に搬送するように構成されている。トナー搬送装置14は、トナー搬送装置14の下部に配設された駆動ユニットとしてのトナー搬送駆動装置15Y、15M、15C、15K(トナー搬送駆動装置15)によって駆動される。
【0019】
トナー搬送駆動装置15は、トナー搬送装置14の各スクリューを駆動する駆動力を、後述の上流側駆動ギア103、下流側駆動ギア112等を介してトナー搬送装置14に提供するための動力源としてのモータや、駆動伝達手段としてのギア等を備える。トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15の詳細説明は後述する。
【0020】
図2はトナー補給容器13を後方側から見た斜視図である。
図2に示すように、トナー補給容器13はその長手方向に略円筒体形状の容器本体201を有し、容器本体201内にトナーを収容する。なお、本実施形態においては、容器本体201が略円筒体形状である構成について述べるが、この構成に限定されない。例えば容器本体201が直方体形状であっても本発明の効果は変わらない。トナー補給容器13の前壁部には、取っ手202が形成されている。取っ手202を保持してトナー補給容器13を装置本体に着脱することが可能である。
【0021】
トナー補給容器13の後壁面には、従動突起203が回転自在に設けられている。従動突起203には歯車204が一体部品として形成されており、歯車204は歯車205に動力を伝達している。容器本体201の下壁部の後壁側には、トナーを供給するための補給口(不図示)が形成されている。トナー補給容器13は、トナー搬送部材としてのトナー補給スクリュー206を有する。歯車205はトナー補給容器13の内部に配置されたトナー補給スクリュー206に駆動連結されている。歯車205に伝達された動力によりトナー補給スクリュー206が回転駆動し、補給口にトナー補給容器13の内部のトナーが搬送され、補給口を介してトナー搬送装置14にトナーが供給される。
【0022】
(トナー搬送装置)
図3は、画像形成装置1に搭載されたトナー搬送装置14の概要構成を示す模式的斜視図である。なお、
図3では、トナー搬送装置14の内部構成を示すために一部形状を取り除いて図示している。
トナー搬送装置14は、大きく分けて、第1搬送部としての上流側搬送部100と、第2搬送部としての下流側搬送部110と、によって構成されている。上流側搬送部100及び下流側搬送部110は、画像形成部6による画像形成に用いられるトナーを搬送する。上流側搬送部100は、トナー補給容器13から供給されるトナーを水平方向に搬送し、下流側搬送部110は、上流側搬送部100によって搬送されたトナーを鉛直方向に搬送する。
【0023】
上流側搬送部100の上面には、上流側搬送部100にトナーを供給するための供給口(開口)101が配置されている。
図2に図示するトナー補給容器13から供給されるトナーが、供給口101を通って、上流側搬送部100の上流側壁部104によって形成される搬送路の内部に供給される。供給されたトナーは、上流側搬送部100の上流側壁部104によって覆われるように配置された第1スクリューとしての上流側スクリュー105が回転することで搬送される。上流側スクリュー105は、上流側駆動ギア103にトナー搬送駆動装置15から回転駆動力が伝達されることによって、回転駆動される。上流側スクリュー105は下流側搬送部110が配置されている方向へトナーを搬送する。
【0024】
下流側搬送部110の内部には、下流側スクリュー114が下流側搬送部110の下流側壁部113に覆われるように配置されている。下流側搬送部110の最上流部は、上流側搬送部100の最下流部に接続されている。下流側搬送部110の下流側壁部113に嵌合部120が設けられている。嵌合部120が装置本体に連結することにより、トナー搬送装置14が装置本体に取り付けられる。上流側搬送部100の上流側スクリュー105によって搬送されてきたトナーが下流側搬送部110内に流入し、第2スクリューとしての下流側スクリュー114によって下流側搬送部110内のトナーが搬送される。
【0025】
下流側スクリュー114は、下流側駆動ギア112にトナー搬送駆動装置15から回転駆動力が伝達されることによって、回転駆動され、下流側スクリュー114は、重力方向に対して逆方向(鉛直方向の上方)にトナーを搬送する。下流側スクリュー114によって重力方向に対して逆方向に搬送されたトナーは、第3スクリューとしての排出スクリュー116によってさらに搬送され、排出口111を介して下流側搬送部110から排出される。排出スクリュー116は、回転軸を有し、回転可能である。排出スクリュー116の上流側端部が、下流側スクリュー114の下流側端部と駆動連結するように当接しており、回転する下流側スクリュー114から受ける駆動力によって、排出スクリュー116が回転する。排出スクリュー116によって排出口111から排出されたトナーは、
図1に図示する現像装置9に供給(補給)される。
【0026】
上記では、下流側搬送部110を鉛直方向に沿って配置している構成、即ち、下流側搬送部110の長手方向(下流側スクリュー114の回転軸線方向)が鉛直方向と一致する構成を採用しているが、この構成に限定されない。下流側搬送部110の長手方向が鉛直方向と異なる構成を採用してもよい。例えば、水平方向又は上流側搬送部100の長手方向(上流側スクリュー105の回転軸線方向)に対する下流側搬送部110の長手方向の傾斜角度が45度以上90度以下であってもよい。
【0027】
(トナー搬送駆動装置)
続いて、トナー搬送駆動装置15の詳細について、
図4を用いて説明する。
図4はトナー搬送駆動装置15Cを前方から見た斜視図である。以下、説明の明瞭化の
ため、各ギアを簡易的に図示するが、実際の各ギアはインボリュート歯形状を有している。トナー搬送駆動装置15は、駆動入力ギア301、302、303、304、トナー補給容器駆動伝達クラッチギア305、トナー補給容器駆動伝達ギア306、上流側スクリュー駆動伝達ギア307、上流側スクリュー駆動伝達クラッチギア308を有する。また、トナー搬送駆動装置15は、上流側スクリュー駆動伝達ギア309、下流側スクリュー駆動伝達ギア310、311、下流側スクリュー駆動伝達ねじりギア312を有する。更に、トナー搬送駆動装置15は、ステーション連結ギア313a、313b、313c、313d(ステーション連結ギア313)、軸314a、314b、314c、314d(軸314)、駆動枠体としてのギアケース315を有する。駆動入力ギア301~304、トナー補給容器駆動伝達クラッチギア305、トナー補給容器駆動伝達ギア306、上流側スクリュー駆動伝達ギア307、上流側スクリュー駆動伝達クラッチギア308は、ギアケース315に回転可能に支持される。また、上流側スクリュー駆動伝達ギア309、下流側スクリュー駆動伝達ギア310、311、下流側スクリュー駆動伝達ねじりギア312、ステーション連結ギア313、軸314は、ギアケース315に回転可能に支持される。ギアケース315に回転可能に支持された各ギア及び各軸は、複数の駆動伝達部材の一例である。なお、ギアケース315はトナー搬送駆動装置15の内部構成を示すため、一部形状を削除して図示している。ギアケース315内にトナー搬送装置14の一部が配置される。
図4には、トナー搬送装置14の上流側駆動ギア103及び下流側駆動ギア112を図示している。
【0028】
画像形成装置1は、トナー搬送駆動装置15を駆動するトナー搬送駆動モータ61を備える。駆動源であるトナー搬送駆動モータ61からの回転動力は、駆動入力ギア301、302、303、304を介して軸314aに伝達される。軸314aの回転動力は2つの経路(第一の経路、第二の経路)に伝達される。
【0029】
第一の経路に伝達される動力(軸314aの回転動力)は、駆動入力ギア304、トナー補給容器駆動伝達クラッチギア305、トナー補給容器駆動伝達ギア306、連結部材62a、62bで構成される駆動連結部62へと順に伝達される。駆動連結部62へ伝達される動力は、従動突起203、歯車204及び歯車205を介して、トナー補給容器13のトナー補給スクリュー206(
図2参照)を駆動する。
【0030】
第二の経路に伝達される動力(軸314aの回転動力)は、上流側スクリュー駆動伝達ギア307、上流側スクリュー駆動伝達クラッチギア308、上流側スクリュー駆動伝達ギア309へと順に伝達される。上流側スクリュー駆動伝達ギア309に伝達される動力は、上流側駆動ギア103を駆動する。なお、トナー補給容器駆動伝達クラッチギア305はトナー補給容器駆動伝達電磁クラッチ305aと一体に構成され、上流側スクリュー駆動伝達クラッチギア308は上流側スクリュー駆動伝達電磁クラッチ308aと一体に構成されている。
【0031】
トナー搬送駆動装置15は、トナー補給容器13のトナー補給スクリュー206及びトナー搬送装置14の少なくとも一方を駆動する。トナー補給容器駆動伝達電磁クラッチ305aへの給電の有無によってトナー補給スクリュー206の駆動を制御することが可能である。一方、上流側スクリュー駆動伝達電磁クラッチ308aへ給電することによって、上流側駆動ギア103の駆動力が、下流側スクリュー駆動伝達ギア310、311、下流側スクリュー駆動伝達ねじりギア312へと伝達し、下流側駆動ギア112を駆動する。従って、トナー補給容器13の通常補給動作時はトナー補給容器駆動伝達電磁クラッチ305a及び上流側スクリュー駆動伝達電磁クラッチ308aへ給電することで、トナー補給スクリュー206、上流側駆動ギア103及び下流側駆動ギア112を駆動させる。このように、トナー補給容器13の通常補給動作時には、トナー搬送駆動装置15は、トナー補給容器13のトナー補給スクリュー206及びトナー搬送装置14を駆動する。
【0032】
所定条件に応じて、トナー補給容器駆動伝達電磁クラッチ305aの給電を停止することで、トナー補給スクリュー206が駆動しないことでトナー過供給を抑止することができる。このように、トナー搬送駆動装置15は、トナー補給容器13のトナー補給スクリュー206の駆動を停止し、トナー搬送装置14を駆動してもよい。また、トナー搬送駆動装置15は、トナー補給容器13のトナー補給スクリュー206を駆動し、トナー搬送装置14の駆動を停止してもよい。例えば、トナー補給容器13の使用開始時において、トナー補給容器13の補給口を覆うシール部材をトナー補給スクリュー206と連結駆動する回転部材によって巻き取る場合、トナー搬送駆動装置15は、トナー補給スクリュー206を駆動する。
【0033】
図5に示すように、トナー搬送駆動装置15Y、15M、15Kへの駆動は、ステーション連結ギア313を通じて伝達される。ステーション連結ギア313aは軸314aに接続されている。隣接するステーションのステーション連結ギア313aはステーション連結ギア313dと互いにかみ合っている。各色ステーション(各色画像形成ステーション)のトナー搬送駆動は、ステーション連結ギア313aから受け取った駆動力で軸314aを回転させることにより行う。
【0034】
(トナー搬送駆動装置の配置)
続いて、本発明の特徴的な構成であるトナー搬送駆動装置15の配置について、
図6及び
図7を用いて説明する。
図6及び
図7に示すように、画像形成装置1の枠体30は背面フレーム(板状部材)41、42と、ステー(平板部材)43a、43b、43c、43d(ステー43)を有する。背面フレーム41、42の各平面がY方向に対して垂直になるように、背面フレーム41、42が枠体30に設けられている。従って、背面フレーム41、42は、感光ドラム7の回転軸線に垂直になるように枠体30に設けられている。トナー搬送駆動装置15は背面フレーム41及びステー43に取り付けられている。トナー搬送駆動装置15は、ギアケース315に設けられた位置決め部315a(第1ギアケース位置決め部)を有する。トナー搬送駆動装置15の位置決め部315aが、背面フレーム41に係合し、トナー搬送駆動装置15が背面フレーム41に位置決めされる。第1規制部としての位置決め部315aは、トナー搬送駆動装置15のX方向とZ方向の移動を規制する。例えば、位置決め部315aが突起形状である場合、背面フレーム41に設けられた開口に位置決め部315aを挿入する。
【0035】
トナー搬送駆動装置15は、ギアケース315に設けられた位置決め部315b(第2ギアケース位置決め部)を有する。トナー搬送駆動装置15の位置決め部315bがステー43に係合し、トナー搬送駆動装置15がステー43に位置決めされる。第2規制部としての位置決め部315bは、トナー搬送駆動装置15のX方向とZ方向の移動を規制する。例えば、位置決め部315bが鉤形状である場合、ステー43に設けられた開口に位置決め部315bを挿入する。また、螺子316によって固定部315cがステー43に締結されることにより、トナー搬送駆動装置15をステー43に固定するとともに、トナー搬送駆動装置15のY方向の移動を規制する。
【0036】
背面フレーム41、42は、装置本体内部に設けられている。背面フレーム41、42は、鉛直方向に立設し、装置本体内部の所定空間を画像形成装置1の正面側の第1空間及び背面側の第2空間に仕切っている。背面フレーム41、42は、装置本体内部の空間の全体を2つの空間に仕切ってもよい。装置本体内部の空間の一部を2つの空間に仕切ってもよい。例えば、背面フレーム41、42と他のフレーム(板状部材)によって、装置本体内部の空間の全体を複数の空間に仕切ってもよい。カセット2、トナー補給容器13、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15は、装置本体内部の第1空間に挿抜可能
に収容されている。トナー搬送駆動モータ61が、装置本体内部の第2空間に挿抜可能に収容されている。トナー搬送駆動モータ61は、背面フレーム41を挟んでトナー搬送駆動装置15と対向するように、背面フレーム41に設けられている。低圧電源装置(不図示)を装置本体内部の第2空間に配置してもよい。
【0037】
画像形成部6は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の手前側(画像形成装置1の正面側)に配置されている。背面フレーム42の手前側にトナー補給容器13が配置されている。トナー補給容器13は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。背面フレーム41の手前側にトナー搬送駆動装置15が配置されている。トナー搬送駆動装置15は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)において、背面フレーム41に対し画像形成部6及びトナー補給容器13がある側に設けられている。背面フレーム41の手前側にカセット2が配置されている。背面フレーム41、42の手前側に、トナー搬送装置14が配置されている。背面フレーム41の奥側(画像形成装置1の背面側)にトナー搬送駆動モータ61が配置されている。トナー搬送駆動モータ61は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)において、背面フレーム41に対し画像形成部6、トナー補給容器13及びトナー搬送駆動装置15がない側に設けられている。トナー補給容器13が、鉛直方向において、カセット2及びトナー搬送駆動装置15の上方に配置されている。また、トナー搬送駆動装置15及びステー43が、カセット2とトナー補給容器13との間に配置されている。ステー43は、トナー補給容器13及びトナー搬送駆動装置15を支持する。
【0038】
カセット2は、鉛直方向におけるトナー搬送駆動装置15の下方に、装置本体内部の第1空間に対してY方向に挿抜可能に収容されている。カセット2は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。トナー補給容器13は、鉛直方向におけるトナー搬送駆動装置15の上方に、装置本体内部の第1空間に対してY方向に挿抜可能に収容されている。トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kは、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kは、装置本体にそれぞれ独立に着脱可能な構成である。すなわち、トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kのそれぞれが、枠体30に対し独立して着脱可能である。
【0039】
トナー搬送装置14は、鉛直方向におけるカセット2の上方に、装置本体内部の第1空間に対してY方向に挿抜可能に収容されている。また、トナー搬送装置14は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。トナー搬送装置14Y、14M、14C、14Kは、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。トナー搬送装置14Y、14M、14C、14Kは、装置本体にそれぞれ独立に着脱可能な構成である。すなわち、トナー搬送装置14Y、14M、14C、14Kのそれぞれが、枠体30に対し独立して着脱可能である。トナー搬送駆動装置15は、鉛直方向におけるカセット2とトナー補給容器13との間に、装置本体内部の第1空間に対してY方向に挿抜可能に収容されている。また、トナー搬送駆動装置15は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。トナー搬送駆動装置15Y、15M、15C、15Kは、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。トナー搬送駆動装置15Y、15M、15C、15Kは、装置本体にそれぞれ独立に着脱可能な構成である。すなわち、トナー搬送駆動装置15Y、15M、15C、15Kのそれぞれが、枠体30に対し独立して着脱可能である。
【0040】
カセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15は、枠体30に対し感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に着脱可能である。また、装置本体内部の第1空間に対するカセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15の挿抜方向は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)である。トナー補給容器13は、枠体30に対し感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に着脱可能である。また、装置本体内部の第1空間に対するトナー補給容器13の挿抜方向は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)である。枠体30からカセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15を取り外す方向は、上流側搬送部100のトナー搬送方向と同方向である。また、枠体30からトナー補給容器13を取り外す方向は、上流側搬送部100のトナー搬送方向と同方向である。
【0041】
また、
図8に示すように、トナー搬送駆動装置15Cの駆動連結軸317がトナー搬送駆動モータ61のカップリング部61aに係合することによって、トナー搬送駆動装置15Cとトナー搬送駆動モータ61とが駆動連結される。
【0042】
続いて
図9を用いて、カセット2、トナー搬送駆動装置15及びトナー搬送装置14の取り外し方法について説明する。
図9(A)は上視図、
図9(B)~
図9(D)は右側面から見た図である。まず
図9(A)に示すように、カセット2を-Y方向に移動して、カセット2を装置本体から抜去した状態で、固定部315cを締結していた螺子316(
図6参照)を外した後、トナー搬送駆動装置15を-Y方向に移動する。なお、カセット2を装置本体から抜去する、すなわちカセット2を枠体30から取り外すことで、トナー搬送駆動装置15の下部が露出する。トナー搬送駆動装置15を-Y方向に移動することで、トナー搬送駆動装置15の軸314dと314eが、下流側スクリュー駆動伝達ねじりギア312とトナー搬送装置14の上流側駆動ギア103からそれぞれ抜去される。なお、下流側スクリュー駆動伝達ねじりギア312は、背面フレーム41に設けられた支持部によって支持されている。
【0043】
また、
図9(B)に示すように、トナー搬送駆動装置15を-Y方向に移動することで、トナー搬送駆動装置15の位置決め部315aと315bが、背面フレーム41とステー43からそれぞれ抜去される。従って、トナー搬送駆動装置15が背面フレーム41とステー43から取り外される。
【0044】
次に
図9(C)に示すように、トナー搬送駆動装置15を-Z方向に移動する。カセット2を枠体30から取り外しているため、トナー搬送駆動装置15を-Z方向に移動することが可能な空間が、鉛直方向におけるトナー搬送駆動装置15の下方に確保されている。次いで、トナー搬送駆動装置15を-Y方向に移動する。このように、枠体30からカセット2を取り外した後に、枠体30からトナー搬送駆動装置15を取り外す。以上の動作でトナー搬送駆動装置15は枠体30から取り外される。搬送装置14の一部が、トナー搬送駆動装置15のギアケース315によって覆われている。従って、枠体30からトナー搬送駆動装置15を取り外すと、枠体30からトナー搬送装置14を取り外すことが可能となる。
【0045】
図9(D)に示すように、トナー搬送装置14を-Y方向に移動する。トナー搬送装置14を-Y方向に移動することにより、トナー搬送装置14の嵌合部120が背面フレーム41から抜去され、トナー搬送装置14は枠体30から取り外される。また、トナー搬送装置14を-Y方向に移動した後、トナー搬送装置14を-Z方向に移動させつつ、トナー搬送装置14を-Y方向に移動してもよい。トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15は、枠体30からカセット2を取り外した後に、枠体30から取り外し可能に構成されている。また、トナー搬送装置14は、枠体30からトナー搬送駆動装置15を取
り外した後に、枠体30から取り外し可能に構成されている。
【0046】
図9(A)~(D)に示す上述の動作を逆から行うことで、カセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15を枠体30に取り付けることが可能である。まず、枠体30からカセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15を取り外した状態において、枠体30にトナー搬送装置14を取り付ける。その後、枠体30にトナー搬送駆動装置15を取り付ける。次いで、枠体30にカセット2を取り付ける。
【0047】
以上説明したように、本実施形態における特徴的な構成は、トナー搬送駆動装置15がトナー補給容器13の下方、かつカセット2の上方、かつ背面フレーム41よりも前方側に配置してあることである。本実施形態の構成によって、トナー搬送駆動装置15の交換は、カセット2を抜去した状態で、画像形成装置1の前面側(正面側)から行う作業のみで行うことが可能である。すなわち、作業者が画像形成装置1の背面側に回りこむことや、画像形成装置1の外装を着脱する必要がなく、作業員がトナー搬送駆動装置15にアクセスしやすい。そのため、トナー搬送駆動装置15の交換作業時の作業負担を低減することができる。また、トナー搬送駆動モータ61を背面フレーム41の後方側に配置することによって、カセット2とトナー補給容器13の空間を最小限に構成できるため、画像形成装置1の大型化を回避することができる。また、トナー搬送駆動モータ61の導電束線を、画像形成部6の妨げにならない背面フレーム41の後方側に這い回すことができる。
【0048】
なお、トナー搬送装置14やトナー搬送駆動装置15の内部構成は、本実施形態に限定するものではなく、
図9で説明した装置の着脱作業を行える構成であれば同様の効果が得られる。また、トナー搬送駆動装置15がトナー補給容器13のトナー補給スクリュー206及びトナー搬送装置14の両方を駆動させる構成について述べたがこれに限定されない。トナー搬送駆動装置15がトナー補給容器13のトナー補給スクリュー206及びトナー搬送装置14の一方のみを駆動させる構成においても同様の効果が得られる。
【0049】
(第二の実施形態)
続いて、本発明に係る第二の実施形態について説明する。なお、第一の実施形態で説明した構成と同様の箇所については同一の符号を付し、その説明を省略する。第二の実施形態に係る構成は、カセット402及びトナー補給容器13の挿抜方向がX方向である場合においても、トナー搬送駆動装置500の交換作業時の負担数を低減できるものである。
【0050】
図10は第二の実施形態に係る画像形成装置401の全体構成を示す概略断面図であり、画像形成装置401を正面側から見たときの断面図である。
図10は、画像形成装置401が水平な設置面に載置される通常の設置状態における画像形成装置401の構成を示しており、紙面左右方向が水平方向、紙面上下方向が鉛直方向(装置上下方向)にそれぞれ対応する。画像形成装置401が、第一の実施形態の画像形成装置1と異なる点は、枠体30に対するカセット402とトナー補給容器13の着脱方向がX方向であることである。トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kは、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kは、トナー補給容器トレイ403に収容され、画像形成装置401の装置本体に一体的に挿抜可能な構成である。従って、トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kが、枠体30に対して一体的に着脱可能である。
【0051】
第二の実施形態に係る画像形成部6、トナー補給容器13及びトナー搬送装置14の配置関係は、第一の実施形態と同様である。カセット402は、鉛直方向におけるトナー搬送駆動装置500の下方に、画像形成装置401の装置本体(以下、装置本体と表記する)内部の第1空間に対してX方向に挿抜可能に収容されている。カセット402は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6が
ある側において、枠体30に対し着脱可能である。トナー補給容器13は、鉛直方向におけるトナー搬送駆動装置500の上方に、装置本体内部の第1空間に対してX方向に挿抜可能に収容されている。トナー搬送装置14は、鉛直方向におけるカセット402の上方に、装置本体内部の第1空間に対してX方向に挿抜可能に収容されている。トナー搬送駆動装置500は、鉛直方向におけるカセット402とトナー補給容器13との間に、装置本体内部の第1空間に対してX方向に挿抜可能に収容されている。また、トナー搬送駆動装置500は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。
【0052】
カセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500は、枠体30に対し水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に着脱可能である。また、装置本体内部の第1空間に対するカセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500の挿抜方向は、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)である。トナー補給容器13は、枠体30に対し水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に着脱可能である。また、装置本体内部の第1空間に対するトナー補給容器13の挿抜方向は、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)である。
【0053】
トナー搬送駆動装置500は、
図11に示すように、各色ステーションに対応する複数の駆動ユニット(第一の実施形態のトナー搬送駆動装置15Y、15M、15C、15Kの構成部品)が、ギアケース501に一体的に保持された構成である。トナー搬送駆動装置500には、駆動ユニットとしてのトナー搬送駆動部502Y、502M、502C、502Kが、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。ギアケース501にトナー搬送駆動部502Y、502M、502C、502Kが設けられているため、トナー搬送駆動部502Y、502M、502C、502Kが、枠体30に対し一体的に着脱可能である。
【0054】
カセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500の取り外し方法は、
図9で説明した第一の実施形態と同様である。まず、カセット402を-X方向に移動して、カセット402を装置本体から抜去した状態で、トナー搬送駆動装置500を-Y方向に移動して、トナー搬送駆動装置15を背面フレーム41とステー43から取り外す。続いて、トナー搬送駆動装置500を-Z方向に移動する。次いで、トナー搬送駆動装置500を-X方向に移動する。このように、カセット402を枠体30から取り外した後に、トナー搬送駆動装置500を枠体30から取り外す。次に、トナー搬送装置14を-Y方向に移動して、トナー搬送装置14を枠体30から取り外す。また、トナー搬送装置14を-Y方向に移動した後、トナー搬送装置14を-Z方向に移動させつつ、トナー搬送装置14を-Y方向に移動してもよい。トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500は、枠体30からカセット2を取り外した後に、枠体30から取り外し可能に構成されている。また、トナー搬送装置14は、枠体30からトナー搬送駆動装置500を取り外した後に、枠体30から取り外し可能に構成されている。
【0055】
カセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500の取り付け方法についても、第一の実施形態と同様である。まず、枠体30からカセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500を取り外した状態において、枠体30にトナー搬送装置14を取り付ける。その後、枠体30にトナー搬送駆動装置500を取り付ける。次いで、枠体30にカセット402を取り付ける。
【0056】
以上説明したように、第二の実施形態に係る、カセット402、トナー補給容器13及びトナー搬送装置14の挿抜方向がX方向である構成においても、第一の実施形態と同様の効果が得られる。更には、トナー搬送駆動装置500は全色ステーションの機能を一つ
のギアケース501で構成している。すなわち、各色に対応する複数のトナー搬送駆動部を一つのギアケースに搭載している。そのため、画像形成装置401に対するX方向へのトナー搬送駆動装置500の挿抜動作を容易に行うことができる。第一の実施形態のトナー搬送駆動装置15は各色ステーション独立に挿抜可能な構成にしているため、例えば画像形成装置401に対するトナー搬送駆動装置15KのX方向への挿抜の作業性が悪くなる場合がある。また、トナー搬送駆動装置500の内部に全色ステーション分の導電線束を這い回すことができるため、導電線束の処理工数を低減することが可能である。
【0057】
(第三の実施形態)
続いて、本発明に係る第三の実施形態について説明する。なお、第一及び第二の実施形態で説明した構成と同様の箇所については同一の符号を付し、その説明を省略する。第三の実施形態に係る構成は、トナー搬送駆動装置600がトナー搬送駆動源601を有する構成である。第三の実施形態によれば、トナー搬送駆動源601の交換作業時において、トナー搬送駆動源601にアクセスしやすくなる。
【0058】
図12は第三の実施形態に係るトナー搬送駆動装置600の斜視図である。画像形成装置1は、駆動ユニットとしてのトナー搬送駆動装置600を備える。トナー搬送駆動装置600は、トナー搬送駆動装置600を駆動するトナー搬送駆動源601を有する。第一の実施形態と同様に、トナー搬送駆動装置600及びトナー搬送駆動源601は、各色ステーションに対応している。従って、各色ステーションに対応する複数のトナー搬送駆動装置600及び複数のトナー搬送駆動源601が、画像形成装置1に内設されている。トナー搬送駆動源601を有するトナー搬送駆動装置600は、鉛直方向におけるカセット2とトナー補給容器13との間に、装置本体内部の第1空間に対してY方向に挿抜可能に収容されている。また、トナー搬送駆動装置600は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)に関し、背面フレーム41、42の画像形成部6がある側において、枠体30に対し着脱可能である。従って、トナー搬送駆動源601は、感光ドラム7の回転軸線の方向(Y方向)において、背面フレーム41に対し画像形成部6、トナー補給容器13及びトナー搬送駆動装置600がある側に設けられている。各色ステーションに対応する複数のトナー搬送駆動装置600は、水平方向であって感光ドラム7の回転軸線方向と直交する直交方向(X方向)に並んで配置されている。各色ステーションに対応する複数のトナー搬送駆動装置600は、装置本体にそれぞれ独立に着脱可能な構成である。すなわち、各色ステーションに対応する複数のトナー搬送駆動装置600のそれぞれが、枠体30に対し独立して着脱可能である。
【0059】
トナー搬送駆動源601は、軸314aと直結している連結ギア602に駆動を伝達する。軸314aの回転動力は、上流側スクリュー駆動伝達クラッチギア308、603、309へ伝達し、上流側駆動ギア103を駆動する。なお、上流側スクリュー駆動伝達ギア603は、電磁クラッチと一体ではなく、駆動伝達の有無を切り替える機能を有さない。上流側駆動ギア103の駆動は、トナー搬送駆動源601の駆動停止で制御することが可能であるためである。また、トナー搬送駆動源601の駆動停止は各色ステーション独立に制御できるため、トナー搬送駆動装置600にはステーション連結ギア313を設けていない。
【0060】
第三の実施形態に係る構成であっても、第一及び第二の実施形態と同様の効果が得られる。また、第一の実施形態においては、トナー搬送駆動モータ61が背面フレーム41の後方側に配置されている。従って、トナー搬送駆動モータ61の交換作業時において、作業者が画像形成装置1の背面側に回り、外装部品を取り外すなどの工数が発生する。また、画像形成装置1の背面側からトナー搬送駆動モータ61にアクセスしにくい。これに対し、第三の実施形態に係るトナー搬送駆動源601は背面フレーム41の前面側(正面側)に配置されているため、作業員がトナー搬送駆動モータ61にアクセスしやすい。その
ため、トナー搬送駆動モータ61の交換作業時の作業負担を低減することができる。なお、トナー搬送駆動装置600が一つのトナー搬送駆動源601を有する構成について述べたが、この構成に限定するものではなく、トナー搬送駆動装置600は、複数のトナー搬送駆動源601を有してもよい。
【0061】
第一、第二及び第三の実施形態に係る構成を可能な限り組み合わせることが可能である。 第一の実施形態において、カセット2、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置15が、枠体30に対しY方向に着脱可能であると共に、トナー補給容器13が、枠体30に対しX方向に着脱可能であってもよい。第一の実施形態において、トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kをトナー補給容器トレイ403に収容し、枠体30に対しトナー補給容器13Y、13M、13C、13Kを一体的に着脱可能としてもよい。
第二の実施形態において、カセット402、トナー搬送装置14及びトナー搬送駆動装置500が、枠体30に対しX方向に着脱可能であると共に、トナー補給容器13が、枠体30に対しY方向に着脱可能であってもよい。第二の実施形態において、トナー補給容器13Y、13M、13C、13Kのそれぞれが、枠体30に対し独立して着脱可能であってもよい。
第三の実施形態において、各色ステーションに対応する複数のトナー搬送駆動装置600を一つの筐体に設けて、枠体30に対し複数のトナー搬送駆動装置600を一体的に着脱可能としてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1、401…画像形成装置、2、402…カセット、6…画像形成部、7…感光ドラム、9…現像装置、13…トナー補給容器、14…トナー搬送装置、15、500…トナー搬送駆動装置、30…枠体、41、42…背面フレーム、315…ギアケース