(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】結束ラベル
(51)【国際特許分類】
B65D 71/00 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
B65D71/00 100
(21)【出願番号】P 2020044976
(22)【出願日】2020-03-16
【審査請求日】2023-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 隆志
(72)【発明者】
【氏名】池田 雅彦
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-046767(JP,A)
【文献】特開2015-113147(JP,A)
【文献】特開2002-029565(JP,A)
【文献】特開2015-137112(JP,A)
【文献】特開2015-163533(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第1232958(EP,A1)
【文献】欧州特許出願公開第0757958(EP,A1)
【文献】独国特許出願公開第19605503(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 71/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの物品に跨がって貼り付けられる結束ラベルであって、
シート状のラベル基材と、
前記ラベル基材の一方側の面上に配置された接着層とを備え、
前記ラベル基材は、第1端縁と、該第1端縁の反対側に位置する第2端縁と、前記第1端縁の一方端と前記第2端縁の一方端とを接続する第1側縁と、該第1側縁とは反対側に位置する第2側縁とを有し、
前記ラベル基材には、前記第1端縁、前記第2端縁、前記第1側縁および前記第2側縁から離れて位置し、かつ、前記第1端縁から前記第2端縁に向かって延びる破断用切込線が形成されており、
前記第1端縁には、前記第2端縁に向かって延びる切込状または切欠状の第1分離部、および、前記第2端縁に向かって延びる切込状または切欠状の第2分離部が形成され、
前記第2端縁には、前記第1端縁に向かって延びる切込状または切欠状の第3分離部が形成され、
前記第1分離部は、前記破断用切込線の仮想延長線より前記第1側縁側に位置しており、
前記第2分離部は、前記破断用切込線の仮想延長線より前記第2側縁側に位置して
おり、
前記ラベル基材から見て前記接着層側の表面上において、前記第1分離部に対応して位置する第1弱接着領域、前記第2分離部に対応して位置する第2弱接着領域、および、前記第3分離部に対応して位置する第3弱接着領域をさらに備え、
前記第3弱接着領域は、前記第1弱接着領域および前記第2弱接着領域と離間している、結束ラベル。
【請求項2】
前記第1分離部は、切込状の部位からなり、
前記第2分離部は、切込状の部位からなり、
前記ラベル基材には、前記第1分離部に交差する方向において前記第1分離部に繋がっている第1切目が形成され、
前記ラベル基材には、前記第2分離部に交差する方向において前記第2分離部に繋がっている第2切目が形成されている、請求項1に記載の結束ラベル。
【請求項3】
前記第1弱接着領域は、前記ラベル基材から見て前記接着層側の表面上において、前記第1分離部および前記第1切目に対応して位置
し、
前記第2弱接着領域は、前記第2分離部および前記第2切目に対応して位置する、請求項
2に記載の結束ラベル。
【請求項4】
前記第2端縁には、前記第1端縁に向かって延びる切込状または切欠状の第4分離部がさらに形成され、
前記ラベル基材から見て前記接着層側の表面上において、前記第4分離部に対応して位置する第4弱接着領域をさらに備え、
前記第4弱接着領域は、前記第1弱接着領域および前記第2弱接着領域と離隔しており、
前記第3分離部および前記第3弱接着領域は、前記第1端縁および前記第2端縁が並ぶ方向において、前記第1分離部および前記第1弱接着領域とそれぞれ並んでおり、
前記第4分離部および前記第4弱接着領域は、前記第1端縁および前記第2端縁が並ぶ方向において、前記第2分離部および前記第2弱接着領域とそれぞれ並んでいる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の結束ラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結束ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
結束ラベルの構成を開示した文献として、特許第6161654号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、結束ラベルとして、互いに積み重ねられた第1のパッケージと第2のパッケージとの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの側面と第2のパッケージの側面とに貼り付けられる、粘着シートが開示されている。粘着シートには、横方向に延びる弱め線が形成されている。粘着シートは、弱め線と境界面とがほぼ一致するように貼り付けられている。これにより、第1のパッケージと第2のパッケージとに分けるときに、粘着シートを切断するのが容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された従来の結束ラベルは、2つの物品を結束する。ここで、たとえば、結束された2つの物品を一組として複数組が互いに段積みされたり、結束された2つの物品が落下したりして、結束された2つの物品の境界に沿う方向に、いずれか一方の物品のみが外方から押圧されると、押圧された物品が上記方向に圧縮される、または、押圧された物品の上記方向の一方側の部分が変形する。結束ラベルが、2つの物品の各々の側面のうち、上記方向に沿って延びる側面に跨がって貼り付けられている場合には、結束ラベルの、圧縮された物品に貼り付いている部分にのみ、上記方向への応力が加わる。これにより、結束ラベルが剥がれたり、裂け目が生じる場合があった。さらには、結束ラベルに生じた裂け目が、結束ラベルの略中央に位置する破断用の切り込み線に到達することで、上記2つの物品の結束が意図せず分断される場合があった。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、結束された2つの物品のうち一方の物品に外力が加わって、当該一方の物品において圧縮または変形などが生じたときに、物品からの剥離および意図しない破断の発生を抑制できる、結束ラベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく結束ラベルは、少なくとも2つの物品に跨がって貼り付けられる。本発明に基づく結束ラベルは、ラベル基材と、接着層とを備えている。ラベル基材は、シート状である。接着層は、ラベル基材の一方側の面上に配置されている。ラベル基材は、第1端縁と、第2端縁と、第1側縁と、第2側縁とを有している。第2端縁は、第1端縁の反対側に位置している。第1側縁は、第1端縁の一方端と第2端縁の一方端とを接続している。第2側縁は、第1側縁とは反対側に位置している。ラベル基材には、破断用切込線が形成されている。破断用切込線は、第1端縁、第2端縁、第1側縁および第2側縁から離れて位置している。破断用切込線は、第1端縁から第2端縁に向かって延びている。第1端縁には、第1分離部および第2分離部が形成されている。第1分離部は、第2端縁に向かって延びている。第1分離部は、切込状または切欠状である。第1分離部は、破断用切込線の仮想延長線より第1側縁側に位置している。第2分離部は、第2端縁に向かって延びている。第2分離部は、切込状または切欠状である。第2分離部は、破断用切込線の仮想延長線より第2側縁側に位置している。
【0007】
本発明の一形態に係る結束ラベルは、第1弱接着領域および第2弱接着領域をさらに備えている。第1弱接着領域は、ラベル基材から見て接着層側の表面上において、第1分離部に対応して位置している。第2弱接着領域は、ラベル基材から見て接着層側の表面上において、第2分離部に対応して位置している。
【0008】
本発明の一形態において、第1分離部は、切込状の部位からなる。第2分離部は、切込状の部位からなる。ラベル基材には、第1切目が形成されている。第1切目は、第1分離部に交差する方向において第1分離部に繋がっている。ラベル基材には、第2切目が形成されている。第2切目は、第2分離部に交差する方向において第2分離部に繋がっている。
【0009】
本発明の一形態に係る結束ラベルは、第1弱接着領域および第2弱接着領域をさらに備えている。第1弱接着領域は、ラベル基材から見て接着層側の表面上において、第1分離部および第1切目に対応して位置している。第2弱接着領域は、ラベル基材側から見て接着層側の表面上において、第2分離部および第2切目に対応して位置している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、結束された2つの物品のうち一方の物品に外力が加わって、当該一方の物品において圧縮または変形などが生じたときに、物品からの剥離および意図しない破断の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態1に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
【
図3】
図2の結束ラベルをIII-III線矢印方向から見た断面図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る結束ラベルが2つの物品に跨がって貼り付けられた状態の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係る結束ラベルが2つの物品に跨がって貼り付けられ、かつ、2つの物品のうちの一方が圧縮されている状態の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態2に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
【
図7】本発明の実施形態3に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
【
図8】本発明の実施形態4に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
【
図9】本発明の実施形態5に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
【
図10】本発明の実施形態6に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の各実施形態に係る結束ラベルについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0013】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
図2は、本発明の実施形態1に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
図3は、
図2の結束ラベルをIII-III線矢印方向から見た断面図である。
【0014】
図1から
図3に示すように、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100は、ラベル基材110と、接着層150とを備えている。
図3に示すように、接着層150は、ラベル基材110の一方側の面111上に配置されている。
【0015】
図1および
図3に示すように、ラベル基材110は、シート状である。ラベル基材110は、第1端縁113Aと、第2端縁113Bと、第1側縁114Aと、第2側縁114Bとを有している。
【0016】
図1および
図3に示すように、本実施形態において、結束ラベル100を平面視したときに、第1端縁113Aは、両端部を除いて直線状に延びている。なお、本明細書において、結束ラベル100を平面視するとは、ラベル基材110を接着層150側の面111とは反対側から見ることを意味する。
【0017】
第2端縁113Bは、第1端縁113Aの反対側に位置している。本実施形態において、結束ラベル100を平面視したときに、第2端縁113Bは、両端部を除いて、直線状に延びている。第1端縁113Aと第2端縁113Bとは、それぞれの両端部を除き、互いに平行に位置している。
【0018】
第1側縁114Aは、第1端縁113Aの一方端と第2端縁113Bの一方端とを接続している。本実施形態において、結束ラベル100を平面視したときに、第1側縁114Aは、両端部を除いて、直線状に延び、かつ、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々と直交する方向に延びている。第1側縁114Aと第1端縁113Aとの接続部は、滑らかに湾曲している。第1側縁114Aと第2端縁113Bとの接続部は、滑らかに湾曲している。
【0019】
第2側縁114Bは、第1側縁114Aとは反対側に位置している。本実施形態において、結束ラベル100を平面視したときに、第2側縁114Bは、両端部を除いて、直線状に延び、かつ、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々と直交する方向に延びている。第2側縁114Bは、第1端縁113Aの他方端と第2端縁113Bの他方端とを接続している。第2側縁114Bと第1端縁113Aとの接続部は、滑らかに湾曲している。第2側縁114Bと第2端縁113Bとの接続部は、滑らかに湾曲している。
【0020】
本実施形態において、第1側縁114Aおよび第2側縁114Bの各々の長さは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々の長さより長いが、これらの長さの関係は特に限定されない。第1側縁114Aおよび第2側縁114Bの各々の長さは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々の長さより短くてもよいし、同一であってもよい。
【0021】
ラベル基材110には、破断用切込線120が形成されている。破断用切込線120は、ラベル基材110の面内方向に延びている。破断用切込線120は、少なくともラベル基材110を上記平面視方向において貫通している。
【0022】
破断用切込線120は、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114Aおよび第2側縁114Bから離れて位置している。具体的には、第1側縁114Aと第2側縁114Bとが並ぶ方向において、ラベル基材110の中央に位置している。
【0023】
破断用切込線120は、第1端縁113Aから第2端縁113Bに向かって延びている。本実施形態において、破断用切込線120は、1本の直線状に形成されているが、円形状または楕円形状であってもよい。より具体的には、破断用切込線120は、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々に直交する方向に延びている。
【0024】
また、本実施形態において、破断用切込線120は、破線状に形成されているが、点線状または実線状に形成されていてもよい。破断用切込線120は、互いに平行な2本以上の破断用切込線であってもよい。
【0025】
本実施形態において、破断用切込線120は、破断用切込線120の仮想延長線Lが第1端縁113Aおよび第2端縁113Bと交差するように、配置されている。具体的には、第1端縁113A側における破断用切込線120の仮想延長線Lは、破断用切込線120の第1端縁113A側の端部の接線である。第2端縁113B側における破断用切込線120の仮想延長線Lは、破断用切込線120の第2端縁113B側の端部の接線である。
図1および
図2においては、仮想延長線Lを一点鎖線で示している。
【0026】
第1端縁113Aには、第1分離部130Aおよび第2分離部130Bが形成されている。
【0027】
第1分離部130Aは、第1端縁113Aから第2端縁113Bに向かって延びている。第1分離部130Aは、切込状または切欠状である。本実施形態において、第1分離部130Aは、切込状の部位からなる。第1分離部130Aは、本実施形態においては直線状であるが、一部が湾曲していてもよい。具体的には、第1分離部130Aは、第1端縁113Aに直交する方向に延びている。
【0028】
第1分離部130Aは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第1側縁114A側に位置している。本実施形態において、第1分離部130Aは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120より第1端縁113A側に位置している。
【0029】
第2分離部130Bは、第1端縁113Aから第2端縁113Bに向かって延びている。第2分離部130Bは、切込状または切欠状である。本実施形態において、第2分離部130Bは、切込状の部位からなる。第2分離部130Bは、本実施形態においては直線状であるが、一部が湾曲していてもよい。具体的には、第2分離部130Bは、第1端縁113Aに直交する方向に延びている。
【0030】
第2分離部130Bは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第2側縁114B側に位置している。本実施形態において、第2分離部130Bは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120より第1端縁113A側に位置している。
【0031】
本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第1分離部130Aの長さは、第2分離部130Bの長さと同一である。また、第1側縁114Aと第2側縁114Bとが並ぶ方向において、第1側縁114Aと第1分離部130Aとの間の長さは、第2側縁114Bと第2分離部130Bとの間の長さと同一である。
【0032】
第2端縁113Bには、第3分離部130Cおよび第4分離部130Dが形成されている。
【0033】
第3分離部130Cは、第2端縁113Bから第1端縁113Aに向かって延びている。第3分離部130Cは、切込状または切欠状である。本実施形態において、第3分離部130Cは、切込状の部位からなる。第3分離部130Cは、本実施形態においては直線状であるが、一部が湾曲していてもよい。具体的には、第3分離部130Cは、第2端縁113Bに直交する方向に延びている。
【0034】
第3分離部130Cは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第1側縁114A側に位置している。本実施形態において、第3分離部130Cは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120より第2端縁113B側に位置している。
【0035】
第4分離部130Dは、第2端縁113Bから第1端縁113Aに向かって延びている。第4分離部130Dは、切込状または切欠状である。本実施形態において、第4分離部130Dは、切込状の部位からなる。第4分離部130Dは、本実施形態においては直線状であるが、一部が湾曲していてもよい。具体的には、第4分離部130Dは、第2端縁113Bに直交する方向に延びている。
【0036】
第4分離部130Dは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第2側縁114B側に位置している。本実施形態において、第4分離部130Dは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120より第2端縁113B側に位置している。
【0037】
本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第3分離部130Cの長さは、第4分離部130Dの長さと同一であり、第1分離部130Aの長さとも同一である。第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第4分離部130Dの長さは、第2分離部130Bの長さと同一である。
【0038】
また、第1側縁114Aと第2側縁114Bとが並ぶ方向において、第1側縁114Aと第3分離部130Cとの間の長さは、第2側縁114Bと第4分離部130Dとの間の長さと同一であり、第1側縁114Aと第1分離部130Aとの間の長さとも同一である。第1側縁114Aと第2側縁114Bとが並ぶ方向において、第2側縁114Bと第4分離部130Dとの間の長さは、第2側縁114Bと第2分離部130Bとの間の長さと同一である。
【0039】
本実施形態において、ラベル基材110には、第1切目132Aと、第2切目132Bと、第3切目132Cと、第4切目132Dとがさらに形成されている。
【0040】
第1切目132Aは、第1分離部130Aに交差する方向において第1分離部130Aに繋がっている。第1切目132Aは、第1分離部130Aから、第1側縁114A側および第2側縁114B側の両方に向かって延びている。さらに、第1切目132Aの第1側縁114A側の端部、および、第2側縁114B側の端部は、いずれも、第1端縁113Aに向かって延びている。なお、第1切目132Aは、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114A、第2側縁114B、第1分離部130A以外の分離部、およびその他の切目とは離間して位置している。
【0041】
また、本実施形態において、第1切目132Aは、第1分離部130Aの第2端縁113B側の先端部から延びている。第1切目132Aは、第1分離部130Aの第2端縁113B側の先端部より第1端縁113A側に位置する部分から延びていてもよい。
【0042】
第2切目132Bは、第2分離部130Bに交差する方向において第2分離部130Bに繋がっている。第2切目132Bは、第2分離部130Bから、第1側縁114A側および第2側縁114B側の両方に向かって延びている。さらに、第2切目132Bの第1側縁114A側の端部、および、第2側縁114B側の端部は、いずれも、第1端縁113Aに向かって延びている。なお、第2切目132Bは、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114A、第2側縁114B、第2分離部130B以外の分離部、およびその他の切目とは離間して位置している。
【0043】
また、本実施形態において、第2切目132Bは、第2分離部130Bの第2端縁113B側の先端部から延びている。第2切目132Bは、第2分離部130Bの第2端縁113B側の先端部より第1端縁113A側に位置する部分から延びていてもよい。
【0044】
第3切目132Cは、第3分離部130Cに交差する方向において第3分離部130Cに繋がっている。第3切目132Cは、第3分離部130Cから、第1側縁114A側および第2側縁114B側の両方に向かって延びている。さらに、第3切目132Cの第1側縁114A側の端部、および、第2側縁114B側の端部は、いずれも、第2端縁113Bに向かって延びている。なお、第3切目132Cは、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114A、第2側縁114B、第3分離部130C以外の分離部、およびその他の切目とは離間して位置している。
【0045】
また、本実施形態において、第3切目132Cは、第3分離部130Cの第1端縁113A側の先端部から延びている。第3切目132Cは、第3分離部130Cの第1端縁113A側の先端部より第2端縁113B側に位置する部分から延びていてもよい。
【0046】
第4切目132Dは、第4分離部130Dに交差する方向において第4分離部130Dに繋がっている。第4切目132Dは、第4分離部130Dから、第1側縁114A側および第2側縁114B側の両方に向かって延びている。さらに、第4切目132Dの第1側縁114A側の端部、および、第2側縁114B側の端部は、いずれも、第2端縁113Bに向かって延びている。なお、第4切目132Dは、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114A、第2側縁114B、第4分離部130D以外の分離部、およびその他の切目とは離間して位置している。
【0047】
また、本実施形態において、第4切目132Dは、第4分離部130Dの第1端縁113A側の先端部から延びている。第4切目132Dは、第4分離部130Dの第1端縁113A側の先端部より第2端縁113B側に位置する部分から延びていてもよい。
【0048】
第1切目132A、第2切目132B、第3切目132Cおよび第4切目の各々は、具体的には半円状に形成されている。
【0049】
図1に示すように、本実施形態において、ラベル基材110は、第1本体部133A、第2本体部133B、第1舌状部134A、第2舌状部134B、第3舌状部134C、第4舌状部134D、第1中間舌状部135Aおよび第2中間舌状部135Bを含んでいる。以下、結束ラベル100を平面視したときのこれらの構成について説明する。
【0050】
第1本体部133Aは、破断用切込線120およびその仮想延長線Lより第1側縁114A側に位置している。第1本体部133Aは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、少なくとも、第1分離部130Aより第2端縁113B側に位置している。本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第1本体部133Aは、第1切目132Aより第2端縁113B側に位置している。第1本体部133Aは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、少なくとも、第3分離部130Cより第1端縁113A側に位置している。本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第1本体部133Aは、第3切目132Cより第1端縁113A側に位置している。なお、
図1に示すように、本実施形態において、第1本体部133Aは、ラベル基材110のうち、第1側縁114Aと、第1切目132Aと、第3切目132Cと、破断用切込線120と、仮想延長線Lと、二点鎖線で示した仮想線とで囲まれた部分である。
【0051】
第2本体部133Bは、破断用切込線120およびその仮想延長線Lより第2側縁114B側に位置している。第2本体部133Bは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、少なくとも、第2分離部130Bより第2端縁113B側に位置している。本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第2本体部133Bは、第2切目132Bより第2端縁113B側に位置している。第2本体部133Bは、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、少なくとも、第4分離部130Dより第1端縁113A側に位置している。本実施形態においては、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、第2本体部133Bは、第4切目132Dより第1端縁113A側に位置している。なお、
図1に示すように、本実施形態において、第2本体部133Bは、ラベル基材110のうち、第2側縁114Bと、第2切目132Bと、第4切目132Dと、破断用切込線120と、仮想延長線Lと、二点鎖線で示した仮想線とで囲まれた部分である。
【0052】
第1舌状部134Aは、第1分離部130Aが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第1本体部133Aから区画された部分である。第1舌状部134Aは、第1分離部130Aの第1側縁114A側に位置している。第1舌状部134Aは、第1本体部133Aから第1端縁113A側に向かって延出している。第1舌状部134Aは、第1端縁113Aの一部と、第1側縁114Aの一部とを有している。
【0053】
第2舌状部134Bは、第2分離部130Bが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第2本体部133Bから区画された部分である。第2舌状部134Bは、第2分離部130Bの第2側縁114B側に位置している。第2舌状部134Bは、第2本体部133Bから第1端縁113A側に向かって延出している。第2舌状部134Bは、第1端縁113Aの一部と、第2側縁114Bの一部とを有している。
【0054】
第3舌状部134Cは、第3分離部130Cが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第1本体部133Aから区画された部分である。第3舌状部134Cは、第3分離部130Cの第1側縁114A側に位置している。第3舌状部134Cは、第1本体部133Aから第2端縁113B側に向かって延出している。第3舌状部134Cは、第2端縁113Bの一部と、第1側縁114Aの一部とを有している。
【0055】
第4舌状部134Dは、第4分離部130Dが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第2本体部133Bから区画された部分である。第4舌状部134Dは、第4分離部130Dの第2側縁114B側に位置している。第4舌状部134Dは、第2本体部133Bから第2端縁113B側に向かって延出している。第4舌状部134Dは、第2端縁113Bの一部と、第2側縁114Bの一部とを有している。
【0056】
第1中間舌状部135Aは、第1分離部130Aおよび第2分離部130Bが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第1本体部133A、第2本体部133B、第1舌状部134Aおよび第2舌状部134Bから区画された部分である。第1中間舌状部135Aは、第1分離部130Aの第2側縁114B側に位置し、第2分離部130Bの第1側縁114A側に位置している。すなわち、第1中間舌状部135Aは、第1舌状部134Aと第2舌状部134Bとの間に位置している。第1中間舌状部135Aは、第1本体部133Aおよび第2本体部133Bの両方から、第1端縁113A側に向かって延出している。第1中間舌状部135Aは、第1端縁113Aの一部を有している。
【0057】
第2中間舌状部135Bは、第3分離部130Cおよび第4分離部130Dが形成されていることにより、ラベル基材110のうち第1本体部133A、第2本体部133B、第3舌状部134Cおよび第4舌状部134Dから区画された部分である。第2中間舌状部135Bは、第3分離部130Cの第2側縁114B側に位置し、第4分離部130Dの第1側縁114A側に位置している。すなわち、第2中間舌状部135Bは、第3舌状部134Cと第4舌状部134Dとの間に位置している。第2中間舌状部135Bは、第1本体部133Aおよび第2本体部133Bの両方から、第2端縁113B側に向かって延出している。第2中間舌状部135Bは、第2端縁113Bの一部を有している。
【0058】
ラベル基材110は、たとえば、紙、不織布、合成紙、合成樹脂製フィルムなどで構成された単一の層、または、複数の層で構成される。合成樹脂製フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレートまたはポリ乳酸などのエステル系樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの、熱可塑性樹脂を含む延伸フィルムなどを用いることができる。上記延伸フィルムは、強度に優れることから、二軸延伸フィルムであることが好ましい。二軸延伸フィルムは、他の延伸フィルムより強度に優れる。上記合成樹脂製フィルムとしては、二軸延伸ポリエステル系樹脂を用いることが特に好ましい。ラベル基材110の、上記平面視方向における厚さは、たとえば25μm以上120μm以下である。第1端縁113Aおよび第2端縁113Bが並ぶ方向における、ラベル基材110の長さは、たとえば100mm程度である。第1側縁114Aおよび第2側縁114Bが並ぶ方向における、ラベル基材110の長さは、たとえば50mm程度である。ラベル基材110の一方側の面111および/または当該一方側の面111とは反対側の面には、必要に応じて印刷層が設けられ、当該印刷層により所望の情報が表示される。
【0059】
図2および
図3に示すように、本実施形態に係る結束ラベル100は、第1弱接着領域140A、第2弱接着領域140B、第3弱接着領域140Cおよび第4弱接着領域140Dをさらに備えている。
【0060】
第1弱接着領域140Aは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第1分離部130Aおよび第1切目132Aに対応して位置している。具体的には、第1弱接着領域140Aは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第1分離部130Aと第1切目132Aとを覆っている。第1弱接着領域140Aは、第1側縁114Aから離間している。第1弱接着領域140Aは、破断用切込線120の仮想延長線Lから離間している。第1弱接着領域140Aは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bが並ぶ方向において、破断用切込線120より第1端縁113A側に離間している。
【0061】
第2弱接着領域140Bは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第2分離部130Bおよび第2切目132Bに対応して位置している。具体的には、第2弱接着領域140Bは、ラベル基材110から見て接着層150側のうち接着層150側の表面上において、第2分離部130Bと第2切目132Bとを覆っている。第2弱接着領域140Bは、第2側縁114Bから離間している。第2弱接着領域140Bは、破断用切込線120の仮想延長線Lから離間している。第2弱接着領域140Bは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bが並ぶ方向において、破断用切込線120より第1端縁113A側に離間している。
【0062】
第3弱接着領域140Cは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第3分離部130Cおよび第3切目132Cに対応して位置している。具体的には、第3弱接着領域140Cは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第3分離部130Cと第3切目132Cとを覆っている。第3弱接着領域140Cは、第1側縁114Aから離間している。第3弱接着領域140Cは、破断用切込線120の仮想延長線Lから離間している。第3弱接着領域140Cは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bが並ぶ方向において、破断用切込線120より第2端縁113B側に離間している。
【0063】
第4弱接着領域140Dは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第4分離部130Dおよび第4切目132Dに対応して位置している。具体的には、第4弱接着領域140Dは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第4分離部130Dと第4切目132Dとを覆っている。第4弱接着領域140Dは、第2側縁114Bから離間している。第4弱接着領域140Dは、破断用切込線120の仮想延長線Lから離間している。第4弱接着領域140Dは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bが並ぶ方向において、破断用切込線120より第2端縁113B側に離間している。
【0064】
本明細書において、弱接着領域とは、ラベル基材110側および接着層150側のうち、接着層150側の表面上において、当該弱接着領域に隣接する周辺領域が有する接着力より、弱い接着力を有する領域を意味する。弱接着領域は、接着力を有していてもよいし、有していなくてもよい。
【0065】
図2および
図3に示すように、本実施形態において、接着層150は、ラベル基材110のうち、第1本体部133A、第2本体部133B、第1舌状部134A、第2舌状部134B、第3舌状部134C、第4舌状部134D、第1中間舌状部135Aおよび第2中間舌状部135Bの、各々の、一方側の面111上の少なくとも一部に配置されている。本実施形態において、接着層150は、第1本体部133A、第2本体部133B、第1舌状部134A、第2舌状部134B、第3舌状部134C、第4舌状部134D、第1中間舌状部135Aおよび第2中間舌状部135Bの、各々の、一方側の面111上の全面に配置されている。
【0066】
本実施形態において、接着層150は、粘着層151と、隠蔽層152とを有している。粘着層151は、ラベル基材110の一方側の面111上に直接接するように、ラベル基材110の一方側の面111の全面に配置されている。隠蔽層152は、粘着層151の、ラベル基材110側とは反対側に設けられている。
【0067】
本実施形態において、結束ラベル100を接着層150側から見たときに、隠蔽層152は、第1弱接着領域140A、第2弱接着領域140B、第3弱接着領域140Cおよび第4弱接着領域140Dに相当する部分に配置されている。なお、結束ラベル100を接着層150側から見たときに、粘着層151は、第1弱接着領域140A、第2弱接着領域140B、第3弱接着領域140Cおよび第4弱接着領域140Dに相当する部分には設けられておらず、ラベル基材110の一方側の面111が露出していてもよい。ラベル基材110の一方側の面111が露出した領域は、第1弱接着領域140A、第2弱接着領域140B、第3弱接着領域140Cおよび第4弱接着領域140Dとなる。なお、ラベル基材110の一方側の面111に印刷層が設けられている場合には、印刷層が露出した領域が、上記の各々の弱接着領域であってもよい。
【0068】
本実施形態において、結束ラベル100を接着層150側から見たときに、隠蔽層152は、第1弱接着領域140A、第2弱接着領域140B、第3弱接着領域140Cおよび第4弱接着領域140Dに相当する部分に配置されている。これにより、本実施形態においては、上記複数の弱接着領域の各々は、粘着層151が露出した周辺領域に比べて接着力が弱くなっている。
【0069】
粘着層151の材料としては、公知の材料を用いることができ、たとえば、アクリル系もしくはゴム系の感圧型粘着剤、または、感熱性粘着剤などが挙げられる。粘着層151の上記平面視方向における厚さは、特に限定されないが、たとえば15μm以上130μm以下である。
【0070】
隠蔽層152は、粘着層151の粘着力を隠蔽または弱めるために設けられる。隠蔽層152は、たとえば、従来公知のマスキング剤の硬化物で構成できる。マスキング剤としては、たとえば、紫外線硬化型メジウムインキなどの紫外線硬化型樹脂を含む塗工液などが挙げられる。隠蔽層152の上記平面視方向における厚さは、特に限定されないが、たとえば1μm以上10μm以下である。隠蔽層152は、上記各弱接着領域に対応して位置する粘着層151の表面上において、全面に設けられてもよい。隠蔽層152は、上記各弱接着領域に対応して位置する粘着層151の表面上において、上記平面視方向から見て格子状またはドット状に設けられていてもよい。上記平面視方向から見たときの隠蔽層152の形状、および、隠蔽層152の厚さを適宜設定することで、上記各弱接着領域の接着力を調整することができる。
【0071】
以下、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100の使用形態の一例について説明する。
図4は、本発明の実施形態1に係る結束ラベルが2つの物品に跨がって貼り付けられた状態の一例を示す図である。
【0072】
図4に示すように、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100は、少なくとも2つの物品1,2に跨がって貼り付けられる。より具体的には、結束ラベル100は、物品1と物品2とを互いに強固に結束する観点から、物品1の側面1aと物品2の側面2aとを、互いに略同一の仮想平面上に位置するように並べた状態で、物品1の側面1a上と物品2の側面2a上の両方に貼り付けられることが好ましい。また、結束ラベル100を平面視したときに、結束ラベル100は、破断用切込線120およびその仮想延長線Lが、物品1と物品2との境界に沿って位置するように貼り付けることが好ましい、これにより、破断用切込線120を指などで押圧することで、破断用切込線120から仮想延長線Lに沿ってラベル基材110および接着層150に亀裂が生じ、結束ラベル100を破断できる。これにより、結束ラベル100によって結束された物品1と物品2とを容易に分離できる。
【0073】
ここで、上記のように好ましい態様で結束ラベル100が貼り付けられた物品1および物品2について、一方の物品のみが、物品1と物品2の境界に沿う方向に押圧されて圧縮されているときの、物品1,2および結束ラベル100について説明する。
【0074】
図5は、本発明の実施形態1に係る結束ラベルが2つの物品に跨がって貼り付けられ、かつ、2つの物品のうちの一方が圧縮されている状態の一例を示す図である。
図5に示すように、上記の好ましい態様で結束ラベル100が貼り付けられた状態で、物品1が、物品1と物品2との境界に沿う方向のうち、結束ラベル100から見て第1端縁113A側から押圧されたとき、物品1の押圧側の部分1bが主に、上記方向に圧縮される。なお、この部分的な圧縮の傾向は、物品1,2が、軟包材によって比較的柔らかい商品が包まれているものであるときに、顕著である。
【0075】
図5に示すように、物品1の押圧側の部分1bが主に、上記方向に圧縮された場合には、たとえば、第1分離部130Aより第1側縁114A側の部分、すなわち、第1舌状部134Aが、物品1の主に圧縮された部分1bに張り付いたまま、折れ曲がる。一方、第1本体部133Aは、上記境界に沿う方向において圧縮率が比較的小さい部分1cに貼り付けられているため、第1本体部133Aの折れ曲がりは抑制されて、第1本体部133Aが物品1に張り付いた状態が維持される。なお、物品2が押しつぶされた場合においても、第2分離部130Bより第2側縁114B側の部分、すなわち、第2舌状部134Bが、第1舌状部134Aと同様に機能する。
【0076】
このように、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100は、結束ラベル100によって結束された物品1,2のうちいずれか1つの物品1,2のみが特定の方向に圧縮されたときに、結束ラベル100の物品1,2からの剥離および意図しない結束ラベル100の破断の発生を抑制できる。
【0077】
なお、上記の好ましい態様で結束ラベル100が貼り付けられた物品1および物品2においては、物品1の側面1aとは反対側に位置する他の側面と、物品2の側面2aとは反対側に位置する他の側面とに跨がって、他の結束ラベルが貼り付けられてもよい。当該他の結束ラベルは、本実施形態に係る結束ラベル100と同一であってもよいし、後述する他の実施形態に係る結束ラベルであってもよい。当該他の結束ラベルが、本発明の各実施形態のいずれかに係る結束ラベルである場合には、当該他の結束ラベルにおける破線用切込線および破線用切込線の仮想延長線が、物品1と物品2との境界に沿って位置していることが好ましい。また、物品1の側面1aおよび物品2の側面2aの各々は、物品1および物品2を商品として陳列したときに天面側または底面側に位置する面であってもよい。
【0078】
上記のように、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100は、少なくとも2つの物品1,2に跨がって貼り付けられるものであって、ラベル基材110と、接着層150とを備えている。ラベル基材110は、シート状である。接着層150は、ラベル基材110の一方側の面111上に配置されている。ラベル基材110は、第1端縁113Aと、第2端縁113Bと、第1側縁114Aと、第2側縁114Bとを有している。第2端縁113Bは、第1端縁113Aの反対側に位置している。第1側縁114Aは、第1端縁113Aの一方端と第2端縁113Bの一方端とを接続している。第2側縁114Bは、第1側縁114Aとは反対側に位置している。ラベル基材110には、破断用切込線120が形成されている。破断用切込線120は、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114Aおよび第2側縁114Bから離れて位置している。破断用切込線120は、第1端縁113Aから第2端縁113Bに向かって延びている。第1端縁113Aには、第1分離部130Aおよび第2分離部130Bが形成されている。第1分離部130Aは、第2端縁113Bに向かって延びている。第1分離部130Aは、切込状または切欠状である。第1分離部130Aは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第1側縁114A側に位置している。第2分離部130Bは、第2端縁113Bに向かって延びている。第2分離部130Bは、切込状または切欠状である。第2分離部130Bは、破断用切込線120の仮想延長線Lより第2側縁114B側に位置している。
【0079】
これにより、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100は、結束ラベル100によって結束された物品1,2のうちいずれか1つの物品1,2のみが特定の方向に圧縮されたときに、第1分離部130Aより第1側縁114A側の部分または第2分離部130Bより第2側縁114B側の部分が折れ曲がり、ラベル基材110のうちこれら以外の部分の折れ曲がりが抑制されるため、結束ラベル100の物品1,2からの剥離および意図しない結束ラベル100の破断の発生を抑制できる。
【0080】
本実施形態に係る結束ラベル100は、第1弱接着領域140Aおよび第2弱接着領域140Bをさらに備えている。第1弱接着領域140Aは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第1分離部130Aに対応して位置している。第2弱接着領域140Bは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第2分離部130Bに対応して位置している。
【0081】
これにより、第1分離部130Aの近傍または第2分離部130Bの近傍においては、物品1,2から結束ラベル100が容易に剥離される。このため、いずれか1つの物品1,2が押圧されることで第1分離部130Aより第1側縁114A側の部分または第2分離部130Bより第2側縁114B側の部分が折れ曲がったときにおいて、第1分離部130Aの近傍または第2分離部130Bの近傍は、圧縮による物品1,2の変形に追従しない。ひいては、第1分離部130Aの近傍または第2分離部130Bの近傍にかかる応力を低減して、第1分離部130Aまたは第2分離部130Bから連続するようにラベル基材110に亀裂が発生することを抑制できる。
【0082】
本実施形態において、第1分離部130Aは、切込状の部位からなる。第2分離部130Bは、切込状の部位からなる。ラベル基材110には、第1切目132Aが形成されている。第1切目132Aは、第1分離部130Aに交差する方向において第1分離部130Aに繋がっている。ラベル基材110には、第2切目132Bが形成されている。第2切目132Bは、第2分離部130Bに交差する方向において第2分離部130Bに繋がっている。
【0083】
これにより、ラベル基材110のうち第1分離部130Aと第1切目132Aと第1端縁113Aに囲まれた部分、または、第2分離部130Bと第2切目132Bと第1端縁113Aに囲まれた部分は、いずれも、折れ曲がることなく、結束ラベル100の上記面内方向に変位できる。ひいては、第1分離部130Aより第1側縁114A側の部分または第2分離部130Bより第2側縁114B側の部分がより折れ曲がりやすくなり、結束ラベル100の物品1,2からの剥離および意図しない結束ラベル100の破断の発生を抑制できる。
【0084】
本実施形態において、第1弱接着領域140Aは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第1分離部130Aおよび第1切目132Aに対応して位置している。第2弱接着領域140Bは、ラベル基材110から見て接着層150側の表面上において、第2分離部130Bおよび第2切目132Bに対応して位置している。
【0085】
これにより、第1分離部130Aおよび第1切目132Aの近傍または第2分離部130Bおよび第2切目132Bの近傍においては、物品1,2から結束ラベル100が容易に剥離される。このため、いずれか1つの物品1,2が押圧されることで第1分離部130Aより第1側縁114A側の部分または第2分離部130Bより第2側縁114B側の部分が折れ曲がったときにおいて、第1分離部130Aおよび第1切目132Aの近傍または第2分離部130Bおよび第2切目132Bの近傍は、圧縮による物品1,2の変形に追従しない。ひいては、第1分離部130Aおよび第1切目132Aの近傍または第2分離部130Bよび第2切目132Bの近傍にかかる応力を低減して、第1分離部130Aおよび第1切目132Aまたは第2分離部130Bおよび第2切目132Bから連続するようにラベル基材110に亀裂が発生することを抑制できる。
【0086】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る結束ラベルについて説明する。本発明の実施形態2に係る結束ラベルにおいては、ラベル基材に形成される切込線のみが、本発明の実施形態1に係る結束ラベル100と異なる。このため、本発明の実施形態1に係る結束ラベルと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0087】
図6は、本発明の実施形態2に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
図6に示すように、本発明の実施形態2において、ラベル基材210には、複数の第1破断用副切込線221と、複数の第2破断用副切込線222がさらに形成されている。複数の第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222は、仮想延長線L上に位置している。複数の第1破断用副切込線221は、仮想延長線L上に沿って並ぶように配置されている。複数の第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222の各々は、結束ラベル200を平面視したときに、屈曲部221a,222aを有する略V字状に形成されている。屈曲部221a,222aは、仮想延長線L上に位置している。
【0088】
複数の第1破断用副切込線221は、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120と第1分離部130Aとの間、および、破断用切込線120と第2分離部130Bとの間に位置している。複数の第1破断用副切込線221の各々は、屈曲部221a側が第1端縁113Aを向くように配置されている。
【0089】
複数の第2破断用副切込線222は、第1端縁113Aと第2端縁113Bとが並ぶ方向において、破断用切込線120と第3分離部130Cとの間、および、破断用切込線120と第4分離部130Dとの間に位置している。複数の第2破断用副切込線222の各々は、屈曲部222a側が第2端縁113Bを向くように配置されている。
【0090】
複数の第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222が形成されていることにより、破断用切込線120を押圧して結束ラベル100を破断しようとしたときに、破断用切込線120から連続するように発生した亀裂が仮想延長線L上からそれた場合においても、当該亀裂が第1破断用副切込線221または複数の第2破断用副切込線222に達することで、仮想延長線L上に位置する屈曲部221a,222aから、第1端縁113Aまたは第2端縁113Bに向かって亀裂が発生する。これにより、仮想延長線Lに沿って結束ラベル100を破断することが容易となる。
【0091】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る結束ラベルについて説明する。本発明の実施形態3に係る結束ラベルにおいては、追加の弱接着領域を備える点が、本発明の実施形態2に係る結束ラベルと異なっている。よって、本発明の実施形態2に係る結束ラベルと同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0092】
図7は、本発明の実施形態3に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
図7に示すように、本発明の実施形態3に係る結束ラベル300は、第5弱接着領域340Eを備えている。第5弱接着領域340Eは、ラベル基材210から見て接着層150側の表面上において、破断用切込線120に対応して位置している。具体的には、第5弱接着領域340Eは、ラベル基材210から見て接着層150側の表面上において、破断用切込線120を覆っている。本実施形態において、第5弱接着領域340Eは、その他の弱接着領域、第1端縁113A、第2端縁113B、第1側縁114Aおよび第2側縁114Bから離間している。なお、本実施形態において、第5弱接着領域340Eは、第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222に対応して位置しておらず、第1破断用副切込線221と、複数の第2破断用副切込線222とを覆っていない。第5弱接着領域340Eは、その他の弱接着領域と同様の部材により形成することができる。
【0093】
結束ラベル300を2つの物品に跨がって貼り付けた場合、第5弱接着領域340Eにおいては、物品と結束ラベルとが互いに弱く接着する、または接着しない。このため、本実施形態においては、破断用切込線120を押圧したときに、物品ではなく結束ラベル300に力を与えやすいため、破断用切込線120から結束ラベル300に亀裂が入りやすく、容易に結束ラベル300を破断することができる。
【0094】
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4に係る結束ラベルについて説明する。本発明の実施形態4に係る結束ラベルにおいては、第5弱接着領域の範囲が、本発明の実施形態3に係る結束ラベルと異なっている。よって、本発明の実施形態3に係る結束ラベルと同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0095】
図8は、本発明の実施形態4に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
図8に示すように、本発明の実施形態4に係る結束ラベル400においては、第5弱接着領域440Eが、ラベル基材210から見て接着層150側の表面上において、第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222にさらに対応して位置している。具体的には、第5弱接着領域440Eが、ラベル基材210から見て接着層150側の表面上において、第1破断用副切込線221と、複数の第2破断用副切込線222とをさらに覆っている。これにより、本実施形態においては、破断用切込線120を押圧したときに、上記の破断用切込線120から第1破断用副切込線221および複数の第2破断用副切込線222に向かって亀裂が入りやすくい。ひいては、容易に結束ラベル300を破断することができる。
【0096】
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5に係る結束ラベルについて説明する。本発明の実施形態5に係る結束ラベルにおいては、第5弱接着領域の範囲が、本発明の実施形態4に係る結束ラベルと異なっている。よって、本発明の実施形態4に係る結束ラベルと同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0097】
図9は、本発明の実施形態5に係る結束ラベルを接着層側から見た底面図である。
図9に示すように、本発明の実施形態5に係る結束ラベル500においては、第5弱接着領域540Eが、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bに達するまで延びている。これにより、破断用切込線120を押圧したときに、第5弱接着領域540Eに沿って容易に結束ラベル300を破断することができる。
【0098】
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6に係る結束ラベルについて説明する。本発明の実施形態6に係る結束ラベルにおいては、ラベル基材の外形形状のみが、本発明の実施形態1と異なっている。よって、本発明の実施形態1に係る結束ラベルと同様の構成については説明を繰り返さない。
【0099】
図10は、本発明の実施形態6に係る結束ラベルをラベル基材側から見た平面図である。
図10に示すように、本発明の実施形態6に係る結束ラベル600において、第1側縁114Aおよび第2側縁114Bの各々の長さは、第1端縁113Aおよび第2端縁113Bの各々の長さと略同一である。
【0100】
本発明の実施形態6に係る結束ラベル600においても、実施形態1に係る結束ラベル100と同様に、第1端縁113Aには、第1分離部130Aおよび第2分離部130Bが形成されている。これにより、本実施形態においても、いずれか1つの物品が押圧されたときに、結束ラベル600が物品から剥離したり、結束ラベル600に意図しない破断が発生することを抑制できる。
【0101】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0102】
1,2 物品、1a,2a 側面、1b,1c 部分、100,200,300,400,500,600 結束ラベル、110,210 ラベル基材、111 面、113A 第1端縁、113B 第2端縁、114A 第1側縁、114B 第2側縁、120 破断用切込線、130A 第1分離部、130B 第2分離部、130C 第3分離部、130D 第4分離部、132A 第1切目、132B 第2切目、132C 第3切目、132D 第4切目、133A 第1本体部、133B 第2本体部、134A 第1舌状部、134B 第2舌状部、134C 第3舌状部、134D 第4舌状部、135A 第1中間舌状部、135B 第2中間舌状部、140A 第1弱接着領域、140B 第2弱接着領域、140C 第3弱接着領域、140D 第4弱接着領域、150 接着層、151 粘着層、152 隠蔽層、221 第1破断用副切込線、221a,222a 屈曲部、222 第2破断用副切込線、340E,440E,540E 第5弱接着領域。