(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】接眼光学系及び、それを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 25/00 20060101AFI20240311BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
G02B25/00
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2020069802
(22)【出願日】2020-04-08
【審査請求日】2023-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】石田 和外
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-003763(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0081151(US,A1)
【文献】特開平07-092375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示素子側から観察者側へ順に配置された、
正の屈折力の第1レンズと、
負の屈折力の第2レンズと、
正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、
前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、
前記第2レンズの焦点距離をf2、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskdとするとき、
0.300<H/f<0.400
0.300<H/skd<0.600
-0.90<f2/f<-0.45
なる条件を満足することを特徴とする接眼光学系。
【請求項2】
前記第1レンズの焦点距離をf1とするとき、
0.55<f1/f<1.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の接眼光学系。
【請求項3】
表示素子側から観察者側へ順に配置された、
正の屈折力の第1レンズと、
負の屈折力の第2レンズと、
正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、
前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskdとするとき、
0.300<H/f<0.400
0.300<H/skd<0.600
0.55<f1/f<1.00
なる条件を満足することを特徴とする接眼光学系。
【請求項4】
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3とするとき、
0.70<f3/f1<1.60
なる条件を満足することを特徴とする請求項1
から3のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項5】
前記接眼光学系に含まれるレンズは、前記第1レンズ、前記第2レンズと、前記第3レンズのみであることを特徴とする請求項
4に記載の接眼光学系。
【請求項6】
前記第3レンズの前記観察者側に第4レンズを更に有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズと前記第4レンズの合成焦点距離をf34とするとき、
0.70<f34/f1<1.60
なる条件を満足することを特徴とする請求項
1に記載の接眼光学系。
【請求項7】
前記接眼光学系に含まれるレンズは、前記第1レンズと、前記第2レンズと、前記第3レンズと、前記第4レンズのみであることを特徴とする請求項
6に記載の接眼光学系。
【請求項8】
前記第1レンズの屈折率をNd1とするとき、
1.50<Nd1
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項9】
前記第2レンズの屈折率をNd2とするとき、
1.60<Nd2
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項10】
前記第3レンズの屈折率をNd3とするとき、
1.50<Nd3
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項11】
前記第2レンズの前記表示素子側の曲率半径および前記観察者側の曲率半径をそれぞれL2R1、L2R2とするとき、
-4.00<(L2R1+L2R2)/(L2R1-L2R2)<-0.90
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項12】
表示素子側から観察者側へ順に配置された、
正の屈折力の第1レンズと、
負の屈折力の第2レンズと、
正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、
前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskd、前記第2レンズの前記表示素子側の曲率半径および前記観察者側の曲率半径をそれぞれL2R1、L2R2とするとき、
0.300<H/f<0.400
0.300<H/skd<0.600
-4.00<(L2R1+L2R2)/(L2R1-L2R2)<-0.90
なる条件を満足することを特徴とする接眼光学系。
【請求項13】
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3とするとき、
0.60<(f1/f+|f2|/f+f3/f)/3<0.95
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から1
2のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項14】
表示素子側から観察者側へ順に配置された、
正の屈折力の第1レンズと、
負の屈折力の第2レンズと、
正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、
前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskdとするとき、
0.300<H/f<0.400
0.300<H/skd<0.600
0.60<(f1/f+|f2|/f+f3/f)/3<0.95
なる条件を満足することを特徴とする接眼光学系。
【請求項15】
前記第1レンズの前記表示素子側の曲率半径をL1R1とするとき、
1.0<L1R1/f<4.5
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から1
4のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項16】
前記第3レンズの前記観察者側の曲率半径をL3R2とするとき、
-1.10<L3R2/f<-0.50
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から1
5のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項17】
表示素子側から観察者側へ順に配置された、
正の屈折力の第1レンズと、
負の屈折力の第2レンズと、
正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、
前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskd、前記第3レンズの前記観察者側の曲率半径をL3R2とするとき、
0.300<H/f<0.400
0.300<H/skd<0.600
-1.10<L3R2/f<-0.50
なる条件を満足することを特徴とする接眼光学系。
【請求項18】
前記表示素子と前記第1レンズとの間に配置される光路分岐手段を更に有することを特徴とする請求項1から1
7のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項19】
前記光路分岐手段は、ダイクロイックプリズムであることを特徴とする請求項1
8に記載の接眼光学系。
【請求項20】
前記第1レンズの前記表示素子側に配置された前記表示素子を更に有することを特徴とする請求項1から1
9のいずれか一項に記載の接眼光学系。
【請求項21】
撮像素子と、
前記撮像素子に被写体像を形成する撮像光学系と、
前記被写体像を表示する表示素子と、
前記表示素子で表示された画像を観察するために用いられる請求項1から1
9のいずれか一項に記載の接眼光学系と、を有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接眼光学系に関し、特に電子ビューファインダーに好適な接眼光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対角長が10mm程度の小型表示パネルを観察するための接眼光学系が提案されている。この接眼光学系として、表示パネル側(物体側)より射出側(観察者側)に向かって順に、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の第3レンズを有する接眼光学系が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では表示パネル側より順に、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力を有し、表示パネル側に凹面を向けたメニスカス形状の第2レンズ、正の屈折力の第3レンズの3枚のレンズを有した接眼光学系を開示している。さらに特許文献1では、第2レンズの焦点距離、第1レンズと第2レンズの光軸上の間隔、及び第2レンズと第3レンズの光軸上の間隔を適切に設定している。加えて、第1レンズの射出側の面の近軸曲率半径と、第2レンズの表示パネル側の面の近軸曲率半径を適切に設定することで、視野角が広く、各レンズの敏感度を軽減でき高性能な接眼光学系を提案している。
【0004】
また、特許文献2では表示パネル側より順に、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズ、正の屈折力の第3レンズの3枚のレンズを有した接眼光学系を開示している。さらに特許文献2では、第1レンズの焦点距離、第2レンズの焦点距離、及び全系の焦点距離を各々適切に設定することで、視野角が大きく像面湾曲、歪曲収差等の諸収差の発生をおさえた接眼光学系を提案している。
【0005】
一方で、電子ビューファインダーの機能性を拡大するため、表示パネルを観察する以外の機能を追加するアイデアがある。例えば、表示パネルを観察している観察者の視線を検知し、パネル上のどの位置を視認しているかを検出する視線検出の機能が知られている。この視線の方向情報をもとに、主要被写体の選別や各種操作を行うことで、迅速なカメラ操作を行うことができるアイデアが知られている。そして、視線を検出するため、ファインダー光路上に光路分岐手段を備える必要がある。つまり光路分岐手段により、光線の一部を分岐させ取り出すことで観察者の視線を検出することが可能となる。光路分岐手段として、プリズムを用いたダイクロイックミラーが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-202770号公報
【文献】特開2014-228583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の特許文献1及び特許文献2に開示された従来技術では、接眼光学系の中に、光路分岐手段を配置するための十分なスペースが存在していない。このため、接眼光学系の中に視線検出の機能を入れることができない。
【0008】
そこで本発明の目的は、接眼光学系の中に十分なスペースを確保しつつ、広い視野角を満足し、像面湾曲や非点収差等の諸収差を十分に補正可能な接眼光学系を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面としての接眼光学系は、表示素子側から観察者側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズと、負の屈折力の第2レンズと、正の屈折力の第3レンズと、を有する接眼光学系であって、前記表示素子の最大像高をH、前記接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記表示素子から前記第1レンズの前記表示素子側のレンズ面までの光軸上の距離をskdとするとき、所定の条件を満足する。
【0010】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、接眼光学系中に十分なスペースを確保しつつ、広い視野角を満足し、像面湾曲や非点収差等の諸収差を十分に補正可能な接眼光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図3】本発明の実施例2に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図5】本発明の実施例3に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図6】本発明の実施例3に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図7】本発明の実施例4に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図8】本発明の実施例4に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図9】本発明の実施例5に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図10】本発明の実施例5に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図11】本発明の実施例6に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図12】本発明の実施例6に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図13】本発明の実施例7に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図14】本発明の実施例7に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図15】本発明の実施例8に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図16】本発明の実施例8に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図17】本発明の実施例9に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図18】本発明の実施例9に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図19】本発明の実施例10に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図20】本発明の実施例10に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図21】本発明の実施例11に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図22】本発明の実施例11に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図23】本発明の実施例12に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図24】本発明の実施例12に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【
図25】本発明の実施例13に係る接眼光学系のレンズ構成を示す断面図である。
【
図26】本発明の実施例13に係る接眼光学系の各収差を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
対角長が10mm程度の小型の表示パネルLCDを35~45度の視野角で拡大観察するためには、接眼光学系に強い正の屈折力が必要である。被写体の周辺領域では、中心からの高さが高くなるにつれて、大きな像面湾曲、非点収差が発生し光学性能が低下する。
【0014】
このような、像面湾曲、非点収差を改善するために、本実施形態に関わる接眼光学系では、
図1に示すように、表示パネル側(表示素子側、物体側)より射出側(観察者側)に順に、正の屈折力の第1レンズL1と、負の屈折力の第2レンズL2と、正の屈折力の第3レンズL3を有する構成としている。
【0015】
加えて、観察装置の拡大倍率を維持しながら、光路分岐手段DPを配置し、拡大観察する倍率と光学性能を維持するために、表示パネル(表示素子)LCDとアイポイントEPまでの間隔を所定の範囲としている。
【0016】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1、
図2は本発明の実施例1の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差(球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差)を示す図である。
図3、
図4は本発明の実施例2の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図5、
図6は本発明の実施例3の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図7、
図8は本発明の実施例4の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図9、
図10は本発明の実施例5の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図11、
図12は本発明の実施例6の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図13、
図14は本発明の実施例7の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図15、
図16は本発明の実施例8の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図17、
図18は本発明の実施例9の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図19、
図20は本発明の実施例10の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図21、
図22は本発明の実施例11の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図23、
図24は本発明の実施例12の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
図25、
図26は本発明の実施例13の接眼光学系のレンズ構成を示す断面図と各収差を示す図である。
【0018】
各収差図は、ファインダー視度が-1ディオプター(m-1)(標準視度)のときの収差図を示している。また各収差図において、d、Fは、それぞれd線、F線を示し、ΔM、ΔSは、それぞれメリジオナル像面、サジタル像面を示している。レンズ構成を示す各断面図において、左方が表示パネル側、右方が観察者側である。
【0019】
具体的なレンズ構成としては、実施例1乃至7では、接眼光学系は、表示パネル側より順に、正の屈折力の第1レンズL1と、負の屈折力の第2レンズL2と、正の屈折力の第3レンズL3とを有する。実施例8乃至13では、接眼光学系は、表示パネル側より順に、正の屈折力の第1レンズL1と、負の屈折力の第2レンズL2と、正の屈折力の第3レンズL3と、正の屈折力の第4レンズL4とを有する。各実施例では、表示パネルLCDと第1レンズL1の間にダイクロイックプリズムを想定した光路分岐手段DPを配置している。各実施例の接眼光学系では、上記レンズを前後に移動させることで視度調整を行う。
【0020】
接眼光学系は、表示パネルLCDの最大像高をH、接眼光学系の標準視度時の焦点距離をfとするとき、下記の条件式を満足する。
【0021】
0.300 < H/f <0.400 …(1)
条件式(1)の技術的意味について説明する。条件式(1)は、表示パネルLCDの最大像高と接眼光学系の焦点距離の関係を規定する式であり、広い視野角を満足し、球面収差、像面湾曲、非点収差等の諸収差を補正するための式である。条件式(1)の上限を超えると、接眼光学系の焦点距離が短くなり、球面収差、像面湾曲、非点収差等の諸収差を良好に補正することができない。条件式(1)の下限を超えると、接眼光学系のパワーが弱くなり、接眼光学系の観察倍率が低下する。
【0022】
なお、好ましくは条件式(1)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0023】
0.305 < H/f < 0.395 …(1a)
また、より好ましくは、条件式(1)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0024】
0.307 < H/f < 0.393 …(1b)
また、表示パネルLCDの最大像高をH、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離をskdとするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0025】
0.300 < H/skd < 0.600 …(2)
条件式(2)の技術的意味について説明する。条件式(2)は、表示パネルLCDの最大像高と、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離の関係を規定する式であり、十分なスペースを確保しつつ、広い視野角を得るための式である。条件式(2)の上限を超えると、表示パネルLCDと第1レンズL1との間隔が狭くなりすぎる。この場合、光路分岐手段DPを配置することが困難となる。条件式(2)の下限を超えると、表示パネルLCDを適切な視度で観察するためのパワーが弱くなり、高い観察倍率の確保が難しくなる。
【0026】
なお、好ましくは条件式(2)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0027】
0.305 < H/skd < 0.597 …(2a)
また、より好ましくは、条件式(2)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0028】
0.310 < H/skd < 0.595 …(2b)
接眼光学系は、接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、第1レンズL1の焦点距離をf1とするとき、下記の条件式を満足する。
【0029】
0.55 < f1/f < 1.00 …(3)
条件式(3)の技術的意味について説明する。条件式(3)は、第1レンズL1の焦点距離と接眼光学系の焦点距離の関係を規定する式である。高倍率化と表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの十分な距離を確保しつつ、接眼光学系の入射側(表示パネル側)のテレセントリック性を満足するための式である。条件式(3)の上限を超えると、第1レンズL1のパワーが弱くなるため、高倍率化に不利となり、また、接眼光学系の主点位置が射出側に移動するため、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの距離を確保することが難しくなる。条件式(3)の下限を超えると、表示パネルLCDからの射出光線が第1レンズL1で大きく曲げられる。射出側に光線を通過させるために、表示パネルLCDからの射出角度を大きくする必要があり、テレセントリック性が弱くなる。表示パネルLCDは光線の射出角度によって、色ムラや光量低下が発生するため、接眼光学系としてテレセントリック性があり表示パネルLCDからの射出角度が小さい方が好ましい。
【0030】
なお、好ましくは条件式(3)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0031】
0.60 < f1/f < 0.95 …(3a)
また、より好ましくは、条件式(3)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0032】
0.62 < f1/f < 0.93 …(3b)
接眼光学系に含まれるレンズが、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3のみである場合において、第1レンズL1の焦点距離をf1,第3レンズL3の焦点距離をf3とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0033】
0.70 < f3/f1 < 1.60 …(4)
条件式(4)の技術的意味について説明する。条件式(4)は、第3レンズL3の焦点距離と、第1レンズL1の焦点距離との関係を規定する式であり、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離と、収差性能を満足するための式である。条件式(4)の上限を超えると、第1レンズL1と第3レンズL3のパワーのバランスが悪く、像面湾曲と非点収差が悪化する。条件式(4)の下限を超えると、第3レンズL3のパワーが、第1レンズL1のパワーに比べて強くなりすぎる。このため、接眼光学系の主点位置が射出側に行き過ぎ、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離を確保することが難しくなる。
【0034】
なお、好ましくは条件式(4)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0035】
0.80 < f3/f1 < 1.50 …(4a)
また、より好ましくは、条件式(4)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0036】
0.90 < f3/f1 < 1.40 …(4b)
接眼光学系に含まれるレンズが、第3レンズL3の観察者側に配置された第4レンズL4を含む場合において、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。ここで、第1レンズL1の焦点距離をf1、第3レンズL3の焦点距離をf3、第4レンズL4の焦点距離をf4、第3レンズL3と第4レンズL4の合成焦点距離をf34、第3レンズL3と第4レンズL4の光軸上の間隔をdとする。
【0037】
0.70 < f34/f1 < 1.60 …(4’)
f34 = (f3×f4)/(f3+f4-d)
条件式(4’)の技術的意味について説明する。条件式(4’)は、第3レンズL3と第4レンズL4の合成焦点距離と、第1レンズL1の焦点距離との関係を規定する式であり、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離と、収差性能を満足するための式である。条件式(4’)の上限を超えると、第1レンズL1と第3及び第4レンズL3,L4のパワーのバランスが悪く、像面湾曲と非点収差が悪化する。条件式(4’)の下限を超えると、第3及び第4レンズL3,L4のパワーが、第1レンズL1のパワーに比べて強くなりすぎる。このため、接眼光学系の主点位置が射出側に行き過ぎ、表示パネルLCDから第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面までの光軸上の距離を確保することが難しくなる。
【0038】
なお、好ましくは条件式(4’)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0039】
0.75 < f34/f1 < 1.55 …(4a’)
また、より好ましくは、(4’)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0040】
0.78 < f34/f1 < 1.50 …(4b’)
第2レンズL2の焦点距離をf2、接眼光学系の標準視度時の焦点距離をfとするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0041】
-0.90 < f2/f < -0.45 …(5)
条件式(5)の技術的意味について説明する。条件式(5)は、第2レンズL2の焦点距離と接眼光学系の焦点距離の関係を規定する式であり、高倍率化と接眼光学系の収差性能を満足するための式である。条件式(5)の上限を超えると、第2レンズL2のパワーが強くなり、接眼光学系のパワーが弱くなるため、高倍率化に不利となる。条件式(5)の下限を超えると、第2レンズL2のパワーが弱くなるため、像面湾曲と非点収差の補正効果が弱くなり、像性能が悪化する。
【0042】
なお、好ましくは条件式(5)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0043】
-0.87 < f2/f < -0.47 …(5a)
また、より好ましくは、条件式(5)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0044】
-0.86 < f2/f < -0.49 …(5b)
第1レンズL1の屈折率をNd1とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0045】
1.50 < Nd1 …(6)
条件式(6)の技術的意味について説明する。条件式(6)は、第1レンズL1の屈折率を規定する式であり、接眼光学系の収差性能を満足するための式である。条件式(6)を外れると、第1レンズL1の曲率形状がきつくなり、球面収差と像面湾曲が悪化する。
【0046】
なお、好ましくは条件式(6)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0047】
1.60 < Nd1 …(6a)
また、より好ましくは、条件式(6)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0048】
1.70 < Nd1 …(6b)
第2レンズL2の屈折率をNd2とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0049】
1.60 < Nd2 …(7)
条件式(7)の技術的意味について説明する。条件式(7)は、第2レンズL2の屈折率を規定する式であり、接眼光学系の収差性能を満足するための式である。条件式(7)を外れると、第2レンズL2の曲率形状がきつくなり、像面湾曲と非点収差の補正効果が悪化する。
【0050】
なお、好ましくは条件式(7)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0051】
1.62 < Nd2 …(7a)
また、より好ましくは、条件式(7)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0052】
1.63 < Nd2 …(7b)
第3レンズL3の屈折率をNd3とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0053】
1.50 < Nd3 …(8)
条件式(8)の技術的意味について説明する。条件式(8)は、第3レンズL3の屈折率を規定する式であり、接眼光学系の収差性能を満足するための式である。条件式(8)を外れると、第3レンズL3の曲率形状がきつくなり、球面収差と像面湾曲に悪化影響がある。
【0054】
なお、好ましくは条件式(8)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0055】
1.51 < Nd3 …(8a)
また、より好ましくは、条件式(8)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0056】
1.52 < Nd3 …(8b)
第2レンズL2の表示パネル側の曲率半径をL2R1、射出側の曲率半径をL2R2、第2レンズL2のシェイプファクターをSFL2とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0057】
-4.00 < SFL2 < -0.90 …(9)
SFL2 = (L2R1+L2R2)/(L2R1-L2R2)
条件式(9)の技術的意味について説明する。条件式(9)は、第2レンズL2の曲率の関係を規定する式であり、高倍率化と接眼光学系の収差バランスを満足するための式である。条件式(9)の上限を超えると、射出側の面の曲率が弱くなるため、射出側の面が接眼光学系に寄与する正のパワーが弱くなり、高倍率化に不利となる。条件式(9)の下限を超えると、表示パネル側の面による像面湾曲と非点収差の補正効果を、射出側の面が相殺してしまい、収差補正効果が十分でなくなる。
【0058】
なお、好ましくは条件式(9)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0059】
-3.50 < SFL2 < -0.95 …(9a)
また、より好ましくは、条件式(9)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0060】
-3.30 < SFL2 < -0.98 …(9b)
第1レンズの焦点距離をf1、第2レンズの焦点距離をf2、第3レンズの焦点距離をf3、接眼光学系の標準視度時の焦点距離をfとするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0061】
0.60<(f1/f + |f2|/f + f3/f)/3<0.95
…(10)
条件式(10)の技術的意味について説明する。条件式(10)は、接眼光学系の焦点距離における第1、第2、第3レンズL1,L2,L3の焦点距離の関係を規定する式であり、高倍率化と収差性能を満足するための式である。条件式(10)の上限を超えると、各レンズパワーが弱いため、十分な正の屈折力や負レンズによる補正効果を得ることが難しく、高倍率化に不利となる。条件式(10)の下限を超えると、各レンズパワーが強くなりすぎるため、球面収差や像面湾曲、歪曲収差などの諸収差が悪化する。
【0062】
なお、好ましくは条件式(10)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0063】
0.65<(f1/f + |f2|/f + f3/f)/3<0.93
…(10a)
また、より好ましくは、条件式(10)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0064】
0.67<(f1/f + |f2|/f + f3/f)/3<0.91
…(10b)
接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、第1レンズL1の表示パネル側の曲率半径をL1R1とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0065】
1.0 < L1R1/f < 4.5 …(11)
条件式(11)の技術的意味について説明する。条件式(11)は、接眼光学系の焦点距離と第1レンズL1の表示パネル側の面の曲率との関係を規定する式であり、接眼光学系の高倍率化とテレセントリック性を満足するための式である。条件式(11)の上限を超えると、接眼光学系の焦点距離に対する第1レンズL1の表示パネル側の面の正のパワーが弱くなり、高倍率化に不利となる。条件式(10)の下限を超えると、第1レンズL1の表示パネル側のレンズ面の光線を曲げるパワーが強くなり、パネル射出角度が増大するため、パネルの色むらや光量低下が発生してしまう。
【0066】
なお、好ましくは条件式(11)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0067】
1.1 < L1R1/f < 4.3 …(11a)
また、より好ましくは、条件式(11)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0068】
1.2 < L1R1/f < 4.2 …(11b)
接眼光学系の標準視度時の焦点距離をf、第3レンズL3の射出側の曲率半径をL3R2とするとき、接眼光学系は、下記の条件式を満足する。
【0069】
-1.10 < L3R2/f < -0.50 …(12)
条件式(12)の技術的意味について説明する。条件式(12)は、接眼光学系の焦点距離と第3レンズL3の射出側の曲率の関係を規定する式であり、収差性能と接眼光学系の高倍率化を満足するための式である。条件式(13)の上限を超えると、第3レンズL3の射出側の面の曲率が強くなりすぎるため、発生する像面湾曲と非点収差が悪化する。条件式(12)の下限を超えると、第3レンズL3の射出側の面の曲率が弱くなり、正のパワーによる高倍化への寄与が弱くなる。
【0070】
なお、好ましくは条件式(12)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0071】
-1.06 < L3R2/f < -0.52 …(12a)
また、より好ましくは、条件式(12)の数値範囲を次のようにするのがよい。
【0072】
-1.05 < L3R2/f < -0.53 …(12b)
実施例1~7では、表示パネル側から順に正の第1レンズL1と負の第2レンズL2と正の第3レンズL3から構成されている、これにより球面収差、像面湾曲、非点収差、色収差の諸収差を良好に補正できる。さらに広視野角にするため、実施例8~13のように、表示パネル側から順に正の第1レンズL1と負の第2レンズL2と正の第3レンズL3と正の第4レンズL4から構成してもよい。この構成により、さらに広視野角にしつつ、球面収差、像面湾曲、非点収差、色収差の諸収差を良好に補正することができる。
【0073】
本発明に係る接眼光学系は、以上の諸条件を満足することにより、光学系内に光路分岐手段を配置できるスペースを確保しながらも、視野角が広く、かつ球面収差、像面湾曲、非点収差、色収差を始めとする諸収差が十分に補正された接眼光学系が提供可能である。
【0074】
以下に本発明の実施例1~13にそれぞれ対応する数値実施例1~13を示す。
【0075】
なお、各数値実施例において、画面表示対角長は表示素子の対角長を意味しており、物体面(表示パネル)の最大像高の2倍の値となっている。さらに、「ri」は表示パネル側から順にi番目のレンズ曲面の近軸曲率半径を示し、「di」は表示パネル側からi番目の面とi+1番目の面との間の軸上面間隔を示す。さらに、「Nd」は硝材のd線(波長=578.6nm)に対する屈折率を示し、「νd」は硝材のd線に対するアッベ数を示す。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。なお、記載されている長さの単位は特記の無い場合[mm]が使われている。ただし、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、単位は[mm]に限定されることなく、他の適当な単位を用いることができる。
【0076】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。各数値実施例において非球面は次の数式によって定義される非球面形状である。
【0077】
x=(h2/R)/[1+{1-(1+k)(h/R)2}1/2]+A2×h2+A4×h4+A6×h6+A8×h8+A10×h10
なお、上式において、xはレンズ面の頂点からの光軸方向の距離、hは光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rはレンズ面の頂点での近軸曲率半径、kは円錐定数、A2、A4、A6、A8、A10は各次数の非球面係数である。非球面データを示す表において、「e-i」は10を底とする指数表現、すなわち「10-i」を表している。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0079】
[数値実施例1]
標準視度時 焦点距離 f=18.7 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 7.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 45.231 4.65 1.76802 49.2
6* -15.489 3.49
7* -4.014 1.20 1.63550 23.9
8* -7.629 0.55
9 151.752 6.87 1.76802 49.2
10* -14.490 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-6.66748e-001 A4=-2.85417e-005 A6=1.39887e-006 A8=-1.10652e-008 A10=2.81105e-011
第7面
K=-2.18343e+000 A4=1.54046e-004 A6=-1.65834e-006 A8=-4.30312e-008 A10=3.85331e-010
第8面
K=-5.65588e+000 A4=7.37605e-004 A6=-1.02719e-005 A8=6.14376e-008 A10=-1.34191e-010
第10面
K=-7.64153e-001 A4=3.04449e-005 A6=-4.75055e-007 A8=4.20704e-009 A10=-1.22627e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.55 2.19 1.07 3.23
d10 1.30 1.65 2.78 0.62
[数値実施例2]
標準視度時 焦点距離 f=17.3 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.00
3 ∞ 8.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 32.488 6.22 1.85135 40.1
6* -14.808 3.68
7* -6.818 1.42 1.65100 21.5
8* -112.547 0.15
9 131.272 6.37 1.85135 40.1
10* -13.950 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-5.17963e-001 A4=1.31147e-004 A6=-9.49493e-007 A8=7.11126e-009 A10=-2.06714e-011
第7面
K=-2.30355e+000 A4=-4.79553e-005 A6=-4.11730e-007 A8=4.18329e-009 A10=-9.10282e-012
第8面
K=-2.29196e+002 A4=9.77074e-005 A6=-6.23395e-007 A8=-5.31801e-011 A10=6.30220e-012
第10面
K=-2.73927e+000 A4=-4.98063e-006 A6=-4.94289e-007 A8=4.69850e-009 A10=-1.20091e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.68 2.43 1.07 3.61
d10 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例3]
標準視度時 焦点距離 f=16.8 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 8.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 26.024 8.71 1.88300 40.8
6* -14.196 3.86
7* -5.853 1.47 1.65100 21.5
8* -155.941 0.20
9 83.161 5.34 1.88300 40.8
10* -14.454 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-7.60898e-001 A4=1.36460e-004 A6=-4.63831e-007 A8=8.36850e-010 A10=2.95605e-013
第7面
K=-1.99999e+000 A4=2.21098e-004 A6=-2.77198e-006 A8=1.49452e-008 A10=-2.84912e-011
第8面
K=1.02092e+001 A4=1.52192e-004 A6=-6.32505e-007 A8=-8.14858e-010 A10=2.51890e-012
第10面
K=-3.81974e+000 A4= 5.47872e-005 A6=-1.08397e-006 A8=7.13369e-009 A10=-9.99804e-012
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.62 2.38 1.07 3.49
d10 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例4]
標準視度時 焦点距離 f=20.9 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 11.00 1.51633 64.1
4 ∞ (可変)
5 70.050 5.00 1.53500 55.7
6* -10.453 2.24
7* -8.090 1.47 1.63550 23.9
8* -30.489 0.20
9 565.772 5.30 1.53500 55.7
10* -11.482 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-1.14236e+000 A4=7.88210e-005 A6=-6.98908e-007 A8=6.72781e-009 A10=3.25984e-011
第7面
K=-7.73767e-001 A4=-1.65804e-004 A6=3.40985e-006 A8=-5.33102e-008 A10=4.56325e-010
第8面
K=1.10047e+000 A4=-1.61563e-004 A6=1.59586e-006 A8=-2.23675e-008 A10=1.59401e-010
第10面
K=-5.64372e-001 A4=2.41444e-005 A6=9.78734e-007 A8=-3.91803e-009 A10=-1.07217e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.80 2.44 1.07 3.97
d10 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例5]
標準視度時 焦点距離 f=19.4 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 5.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 53.212 4.23 1.76802 49.2
6* -17.471 3.64
7* -6.264 1.47 1.63550 23.9
8* -17.286 0.20
9 -978.513 6.33 1.76802 49.2
10* -13.131 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-1.77022e-001 A4=1.46611e-005 A6=-2.33559e-007 A8=8.98377e-009 A10=-4.50295e-011
第7面
K=-1.48356e+000 A4=3.08907e-005 A6=-2.68254e-006 A8=2.86950e-008 A10=-1.19054e-010
第8面
K=-1.00098e+001 A4=1.17321e-004 A6=-1.03184e-006 A8=1.13551e-009 A10=2.52839e-011
第10面
K=-8.57586e-001 A4=2.88196e-005 A6=-4.48100e-007 A8=4.84736e-009 A10=-2.05834e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 4.60 4.24 2.92 5.72
d10 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例6]
標準視度時 焦点距離 f=17.3 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 1.40
3 ∞ 7.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 38.725 6.19 1.76802 49.2
6* -12.483 3.78
7* -6.314 1.47 1.63550 23.9
8* -36.874 0.20
9 142.426 6.67 1.76802 49.2
10* -12.969 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-6.29498e-001 A4=1.19468e-004 A6=-4.49758e-007 A8=8.06285e-010 A10=4.56492e-012
第7面
K=-1.47340e+000 A4=1.85691e-004 A6=-3.51354e-006 A8=1.54064e-008 A10=-3.68192e-012
第8面
K=-9.42027e+000 A4=1.27913e-004 A6=-9.21440e-007 A8=-2.65348e-010 A10=7.48724e-012
第10面
K=-1.26617e+000 A4=6.28629e-005 A6=-9.49756e-007 A8=6.89539e-009 A10=-1.46285e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.68 2.43 1.07 3.61
d10 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例7]
標準視度時 焦点距離 f=18.7 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 7.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 57.475 4.45 1.76802 49.2
6* -14.399 3.52
7* -5.527 2.20 1.63550 23.9
8* -16.114 0.15
9 189.354 6.00 1.76802 49.2
10* -13.731 (可変)
11 ∞ 1.00 1.49171 57.4
12 ∞ 23.00
13 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-6.90825e-001 A4=8.38523e-005 A6=-6.11664e-007 A8=7.67392e-009 A10=-4.11453e-011
第7面
K=-1.90508e+000 A4=3.96382e-005 A6=-1.65188e-006 A8=-8.19135e-009 A10=9.04048e-011
第8面
K=-7.66349e+000 A4=2.88263e-004 A6=-3.08349e-006 A8=1.31547e-008 A10=-1.74846e-011
第10面
K=-1.83793e+000 A4=-1.51567e-005 A6=-4.27702e-007 A8=4.02270e-009 A10=-1.15184e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.72 2.37 1.07 3.55
d10 1.45 1.80 3.09 0.62
[数値実施例8]
標準視度時 焦点距離 f=18.0 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 8.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 40.554 6.57 1.88202 37.2
6* -12.558 3.10
7* -5.890 1.50 1.65100 21.5
8* -39.891 0.30
9 48.918 6.09 1.53100 56.0
10* -12.308 0.40
11* -38.395 1.80 1.53100 56.0
12 -26.328 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-7.45019e-001 A4=1.16677e-004 A6=-1.85865e-007 A8=-1.32382e-009 A10=6.82375e-012
第7面
K=-1.38352e+000 A4=3.55229e-004 A6=-3.42042e-006 A8=1.38479e-008 A10=-1.92068e-011
第8面
K=-3.54676e+000 A4=1.04902e-004 A6=-4.85409e-007 A8=-6.62833e-010 A10=3.65795e-012
第10面
K=-2.66672e+000 A4=1.00347e-004 A6=-9.85461e-007 A8=5.19498e-009 A10=-8.12637e-012
第11面
K=0.00000e+000 A4=1.98485e-009 A6=1.66569e-008 A8=-2.97303e-010
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.75 2.50 1.07 3.77
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例9]
標準視度時 焦点距離 f=17.1 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 8.00 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 27.859 9.33 1.85000 40.0
6* -13.571 3.46
7* -5.638 1.47 1.65100 21.5
8* -24.363 0.30
9 38.822 5.44 1.53100 56.0
10* -13.850 0.38
11* 36.543 1.49 1.53100 56.0
12 66.561 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-6.90393e-001 A4=7.11450e-005 A6=8.55692e-008 A8=-9.79932e-010 A10=2.64450e-012
第7面
K=-1.84620e+000 A4=7.27865e-005 A6=-4.88666e-007 A8=2.40798e-009 A10=-4.18506e-012
第8面
K=-1.55919e+001 A4=3.12901e-005 A6=-3.51296e-008 A8=-6.43786e-010 A10=2.29239e-012
第10面
K=-8.02388e+000 A4=3.24660e-006 A6=3.54142e-008 A8=3.14412e-010 A10=2.92609e-012
第11面
K=0.00000e+000 A4=-3.28708e-005 A6=-1.57784e-008 A8=1.21101e-009
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.66 2.43 1.07 3.57
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例10]
標準視度時 焦点距離 f=16.7 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 8.00 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 26.560 9.25 1.85135 40.1
6* -11.463 2.78
7* -5.419 1.48 1.65100 21.5
8* -559.787 0.30
9 64.096 4.96 1.85135 40.1
10* -16.116 0.38
11* -330.547 1.50 1.85135 40.1
12 -87.784 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-8.96739e-001 A4=1.40579e-004 A6=-1.40304e-007 A8=-1.20332e-009 A10=4.37568e-012
第7面
K=-1.72726e+000 A4=2.86825e-004 A6=-2.54542e-006 A8=1.07202e-008 A10=-1.64392e-011
第8面
K=-2.00703e+001 A4=7.06128e-005 A6=-2.04709e-007 A8=1.03566e-010 A10=7.04374e-013
第10面
K=-4.88826e+000 A4=1.02869e-004 A6=-1.00942e-006 A8=3.92627e-009 A10=-3.22191e-012
第11面
K=0.00000e+000 A4=1.40836e-009 A6=-1.47238e-007 A8=8.72409e-010
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.60 2.36 1.07 3.46
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例11]
標準視度時 焦点距離 f=19.6 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.00
3 ∞ 15.00 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 26.960 6.81 1.88202 37.2
6* -20.302 4.41
7* -6.551 1.50 1.65100 21.5
8* -49.760 0.30
9 31.260 4.87 1.53100 56.0
10* -13.846 0.40
11* -316.353 1.50 1.53100 56.0
12 -60.253 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-3.30456e-001 A4=6.13001e-005 A6=-7.08532e-008 A8=-8.15267e-010 A10=5.59645e-012
第7面
K=-1.31789e+000 A4=3.64324e-004 A6=-3.19790e-006 A8=1.52536e-008 A10=-2.50693e-011
第8面
K=7.74508e+000 A4=8.92913e-005 A6=-5.69190e-007 A8=-4.29620e-010 A10=1.40568e-011
第10面
K=-4.27201e+000 A4=1.60683e-004 A6=-8.25502e-007 A8=4.85238e-009 A10=-2.05050e-011
第11面
K=0.00000e+000 A4=1.26889e-010 A6=-3.88095e-008 A8=-1.50250e-009
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.76 2.39 1.07 3.88
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例12]
標準視度時 焦点距離 f=16.8 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 1.80
3 ∞ 6.00 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 26.651 10.55 1.85135 40.1
6* -11.573 3.10
7* -5.936 1.50 1.65100 21.5
8* 1804.804 0.31
9 85.698 5.84 1.85135 40.1
10* -17.409 0.40
11* -84.257 1.65 1.85135 40.1
12 -39.309 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-7.94087e-001 A4=1.43667e-004 A6=-1.50861e-007 A8=-1.21274e-009 A10=5.78175e-012
第7面
K=-1.66348e+000 A4=2.78452e-004 A6=-2.82867e-006 A8=1.24634e-008 A10=-1.96980e-011
第8面
K=-1.98339e+001 A4=1.11687e-004 A6=-6.29175e-007 A8=6.08744e-010 A10=2.01111e-012
第10面
K=-3.25040e+000 A4=7.08690e-005 A6=-9.12462e-007 A8=4.69644e-009 A10=-8.75924e-012
第11面
K=0.00000e+000 A4=5.18866e-009 A6=-1.31993e-007 A8=6.48056e-011
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.63 2.39 1.07 3.50
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
[数値実施例13]
標準視度時 焦点距離 f=19.4 瞳径10
画面表示対角長 6.434
面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.70 1.52100 65.1
2 ∞ 2.40
3 ∞ 5.50 1.83400 37.2
4 ∞ (可変)
5 80.942 4.31 1.76802 49.2
6* -17.118 3.84
7* -7.014 1.50 1.63550 23.9
8* -29.619 0.30
9 33.202 6.80 1.53500 55.7
10* -12.491 0.40
11* -231.468 2.20 1.53500 55.7
12 -38.773 (可変)
13 ∞ 1.00 1.49171 57.4
14 ∞ 23.00
15 (アイポイント)
非球面データ
第6面
K=-3.40902e-001 A4=-8.45938e-006 A6=-7.30356e-007 A8=1.19537e-008 A10=-4.78498e-011
第7面
K=-8.34256e-001 A4=-3.07734e-005 A6=-5.02200e-007 A8=1.44453e-008 A10=-2.23447e-011
第8面
K=1.61326e+000 A4=9.82052e-005 A6=-8.14780e-007 A8=-4.37799e-009 A10=4.12233e-011
第10面
K=-9.02152e-001 A4=4.56397e-005 A6=1.40184e-007 A8=4.52440e-009 A10=-2.34725e-011
第11面
K=0.00000e+000 A4=3.05411e-010 A6=8.29368e-011 A8=-1.89591e-010
可変間隔
0m-1 -1 -5 +2
d4 2.76 2.40 1.07 3.87
d12 2.61 3.01 4.29 1.44
以下の表1に各実施例における条件式(1)から(12)に対応した数値を示す。
【0080】
【0081】
(撮像装置)
次に、各実施例に示したような接眼光学系を用いたビデオカメラ(撮像装置)の実施形態について、
図27を用いて説明する。
【0082】
図27において、10はビデオカメラ本体であり、11は不図示の撮像素子上に被写体像を形成する撮像光学系、12は集音マイクである。13は不図示の表示素子に表示された被写体像(画像)を、本発明の接眼光学系を介して観察するための観察装置(電子ビューファインダー)である。表示素子は液晶パネル等により構成され、表示素子には、撮影光学系11によって形成された被写体等が表示される。
【0083】
このように本発明の接眼光学系を、ビデオカメラ等の撮像装置に適用することにより、接眼光学系中に光路分岐手段を配置するための十分なスペースを確保しつつ、広い視野角を満足し、像面湾曲や非点収差等の諸収差を十分に補正可能な接眼光学系を有する撮像装置を得ることができる。なお、本発明の接眼光学系は
図27に示すようなビデオカメラに限らず、例えばレンズ交換式のミラーレスカメラ等にも用いることができる。
【0084】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0085】
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ