IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イテマ・ソチエタ・ペル・アツィオーニの特許一覧

特許7451317グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法
<>
  • 特許-グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法 図1
  • 特許-グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法 図2
  • 特許-グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法 図3
  • 特許-グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法 図4
  • 特許-グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】グリッパストラップの摩耗を監視するための光学装置を備える織機及び当該織機の制御方法
(51)【国際特許分類】
   D03D 51/34 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
D03D51/34 101
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020104175
(22)【出願日】2020-06-17
(65)【公開番号】P2020204140
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-04-11
(31)【優先権主張番号】102019000009372
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】515355022
【氏名又は名称】イテマ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】ITEMA S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・ルッツァーナ
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツォ・ミネッリ
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-522146(JP,A)
【文献】特開昭51-112971(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01591573(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D03D 51/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦糸によって形成されるシェッドの内側で、搬送グリッパ及びドローインググリッパのそれぞれの一端部を保持する可撓性を有するグリッパストラップ(T)を用いて一対の歯車(W)により、前記搬送グリッパと前記ドローインググリッパとを交互動作で駆動させる横糸挿入システムを備えるグリッパ織機であって、
前記グリッパストラップ(T)は、当該グリッパストラップ(T)の本体に長手方向に形成された一連のアイレットを通じて前記歯車(W)と噛み合わされるとともに、ガイドスライド(S)によって前記歯車(W)のセクターに付着し続け、
前記横糸挿入システムの動作は、織機の中央制御ユニット(LCU)によって制御され、
前記グリッパ織機は、
前記グリッパストラップ(T)の少なくとも1つの摩耗状態を監視するための光学監視装置を備え、
前記光学監視装置は、
所定の波長を有し、前記グリッパストラップ(T)が動作している間、前記グリッパストラップ(T)の表面に向かって光放射を放出する少なくとも1つの光源(2)と、
前記グリッパストラップ(T)が動作中に反射する前記光放射の強度を検出し、対応する一連の電気信号を発する少なくとも1つのセンサ(3)と、
前記一連の電気信号を取得し、それらをデジタル信号に変換して、前記織機の中央制御ユニット(LCU)に送信する取得装置及びバッファメモリ(DSP)と、
前記デジタル信号が後続の時間における前記波長での前記グリッパストラップ(T)の一連の光学プロファイルの履歴として記憶されるメモリユニットと、
処理された最新の光学プロファイルと、記憶された前記一連の光学プロファイルの履歴とを比較し、前記グリッパストラップ(T)の漸進的な摩耗状態の評価を提供する比較ユニットと、を備える、
グリッパ織機。
【請求項2】
前記光学監視装置は、各グリッパストラップ(T)に1つずつ配置された2つの光検出器(1)と、前記光検出器(1)から来る電気信号が処理される電子インフラストラクチャ(10)とを備える、請求項1に記載のグリッパ織機。
【請求項3】
前記光検出器(1)は、前記ガイドスライド(S)に隣接して配置され、
前記光検出器(1)は、前記光源(2)によって放射され、前記グリッパストラップ(T)の表面によって反射された光の大部分がアナログセンサ(3)に集束するように互いに方向付けられた、少なくとも1つのLED光源(2)と1つのアナログセンサ(3)とを有する、請求項2に記載のグリッパ織機。
【請求項4】
前記光源(2)及びアナログセンサ(3)は、前記光検出器(1)の下面に形成された窓部の後ろの前記光検出器(1)内に配置され、前記光検出器(1)の下面は、前記グリッパストラップ(T)がスライドする溝部(4)に面し、放出され反射された前記光放射の波長に対してガラスシート又は任意の他の適当な透明材料のシートによって閉塞されている、請求項3に記載のグリッパ織機。
【請求項5】
前記光源(2)は、赤外線を放出するIRタイプの少なくとも1つのLED光源(2r)、及び、RGBカラーモデルの3つの主要な色で可視光線を放出するRGBタイプのLED光源(2v)であり、各光学プロファイルは、放出された各放射線に対して完全に整合された一連の反射光の強度値を有する、請求項2~4のいずれか1つに記載のグリッパ織機。
【請求項6】
各光検出器(1)は、前記グリッパストラップ(T)の側方の領域(U)に対応して配置された2つのアナログセンサ(3)を有し、IRタイプのLEDとRGBタイプのLEDとで構成される2つの光源(2r,2v)と結合されている、請求項5に記載のグリッパ織機。
【請求項7】
前記センサ(3)は、アナログセンサであり、前記グリッパストラップ(T)は、前記織機の標準動作速度で動作している、請求項1~6のいずれか1つに記載のグリッパ織機。
【請求項8】
前記センサ(3)は、デジタルセンサであり、前記グリッパストラップ(T)は、低減された速度で動作している(スローモーション織り)、請求項1~6のいずれか1つに記載のグリッパ織機。
【請求項9】
前記メモリユニット及び前記比較ユニットは、前記織機の中央制御ユニット(LCU)内に含まれる、請求項1に記載のグリッパ織機。
【請求項10】
前記電子インフラストラクチャは、フロントエンド(FE)と、バックエンド(BE)と、前記織機の中央制御ユニット(LCU)とを含む、請求項2に記載のグリッパ織機。
【請求項11】
前記フロントエンド(FE)は、
a.前記光源(2)の放射性によってグリッパストラップ(T)を点灯する機能、
b.前記グリッパストラップ(T)によって反射された放射線を前記センサ(3)によってアナログ信号として取得する機能、
c.反射された放射線に対応する前記アナログ信号をデジタル信号に変換する機能、
d.前記デジタル信号を前記バックエンド(BE)に送信する機能、
を有する、請求項10に記載のグリッパ織機。
【請求項12】
前記バックエンド(BE)は、
a.前記光源(2)の照明レベルの調整機能、
b.アナログ/デジタル変換器の管理機能、
c.前記フロントエンド(FE)から来る前記デジタル信号の高速受信機能、
d.前記デジタル信号の取得及びバッファ記憶機能、
e.前記織機の中央制御ユニット(LCU)への前記デジタル信号の低速送信機能、
を有する、請求項10に記載のグリッパ織機。
【請求項13】
前記織機の中央制御ユニット(LCU)は、
a.取得の角度同期機能、
b.取得の計画機能、
c.前記グリッパストラップ(T)の光学プロファイル及び当該光学プロファイルの一連の履歴の作成及び記憶機能、
d.記憶された一連の前記グリッパストラップ(T)の光学プロファイルに対する最新のグリッパストラップ(T)の光学プロファイルの比較、及び前記グリッパストラップ(T)の漸進的な摩耗状態の評価機能、
e.ユーザメッセージ及び織機コントロールの管理機能、
を有する、請求項7に記載のグリッパ織機。
【請求項14】
前記グリッパストラップ(T)の摩耗状態の評価に関するメッセージが示されるメッセージ表示装置(V)を更に備える、請求項1~13のいずれか1つに記載のグリッパ織機。
【請求項15】
異なる摩耗レベルの前記グリッパストラップ(T)の2つの領域で反射光が検出される、請求項1~14のいずれか1つに記載のグリッパ織機であって、
低い摩耗レベルを有する前記グリッパストラップ(T)の領域(A)で取得されたデータは、
a.最適な信号レベルを取得するために、LED光源(2r)及びLED光源(2v)に供給する定電流の強度を変調し、
b.摩耗がない場合の反射光の「基準信号」であって、検査中の特定の前記グリッパストラップ(T)に典型的であり、そのグリッパストラップ(T)の初期基準値を構成する基準信号のレベルを定義し、
c.各データ収集グループを開始する前に、前記領域(A)の反射光に対して、前記b.と同じ基準信号を取得するまで、前記光源(2r,2v)に供給する定電流の強度を変調し、
d.前記c.で反射光の前記初期基準値を達成することができない場合、表示装置(V)に、以下の必要があることを示すエラーメッセージを送信する、
i.前記光源(2)の保護シート及び前記センサの保護シートを洗浄する、及び/又は、
ii.光検出器(1)の正しい動作をチェックする、
ために使用される一方、
高い摩耗レベルを有する前記グリッパストラップ(T)の領域(B)で取得されたデータは、
e.低い摩耗レベルを有する前記グリッパストラップ(T)の領域(A)上で、前記c.で決定された前記初期基準値からの偏差を評価し、
f.高い摩耗レベルを有する前記グリッパストラップ(T)の領域(B)で以前に取得され記憶された光学プロファイルの対応部分の一連の履歴の比較を通じて摩耗状態の傾向を評価し;
g.警告メッセージをユーザに送信したり、織機の速度を下げたり、織機の再始動を禁止したり、織機を直ぐに停止したりするために、深さ、サイズ、傾向に観点から摩耗の程度を適当な閾値と比較する、
ために使用される、グリッパ織機。
【請求項16】
織機の少なくとも1つのグリッパストラップ(T)の摩耗状態の評価が第1の所定の閾値を超えた場合、前記織機の速度を所定の速度に低減する、請求項1~15のいずれか1つに記載のグリッパ織機の自動制御方法。
【請求項17】
織機の少なくとも1つのグリッパストラップ(T)の摩耗状態の評価が第2の所定の閾値を超えた場合、前記織機の最初の停止後の再始動が防止される、請求項15に記載のグリッパ織機の自動制御方法。
【請求項18】
織機の少なくとも1つのグリッパストラップ(T)の摩耗状態の評価が第3の所定の閾値を超えた場合、前記織機の動作が停止される、請求項16に記載のグリッパ織機の自動制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下において単に「グリッパストラップ」と示される、グリッパ織機(gripper weaving looms)において、緯糸の挿入を提供する2つのグリッパを駆動する可撓性を有するストラップの摩耗状態を監視するための光学装置を備える織機に関する。より具体的には、本発明は、グリッパストラップの摩耗状態を継続的に監視し、グリッパストラップの摩耗がその機械的強度を危険にさらすほどに達する前に織機の中央制御システムに警告信号を送る制御装置に関する。
【0002】
本発明は、前記織機の自動制御方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
当業者には既知であり、図1に概略的に示されているように、グリッパ織機においては、縦糸によって形成されたシェッド内に横糸を挿入するために、搬送グリッパとドローインググリッパの交互動作が、搬送グリッパとドローインググリッパとに一端部が固定された2つの可撓性を有するグリッパストラップTによって制御される。2つのグリッパストラップのそれぞれへの交互動作は、各歯車Wによって付与され、その歯は、グリッパストラップTの中央部分に沿って形成された一連のアイレットFに係合する。従って、動作中、グリッパストラップTは、歯車で制御される可撓性を有するラックのように動作する。実際のところ、一対の金属製のガイドスライドSは、グリッパストラップTが歯車Wのセクターの周りに付着して曲がるように強制する。このセクターは、前記動作をストラップTに伝達するのに十分な幅を有し、アイレットFに過度に高い局部応力を発生させることなく、グリッパがシェッドの外側に位置するときに織機の下方の領域にグリッパストラップTを向ける。
【0004】
ストラップはその元の直線形状を維持するように傾斜しているため、ガイドスライドSによる歯車Wの周りのその変形により、ガイドスライドSの表面とストラップTの外面との間に継続的な引きずり摩擦が発生する。その後、グリッパストラップTの側縁部とシェッドに沿って配置された金属製のガイドフックとの間に更なる摩擦現象が発生し、グリッパストラップTを、元の直線形状に戻して維持し、シェッドを介して所望の方向に駆動する。ガイドスライドS及びガイドフック内でグリッパストラップTを高速で引きずることによって生じる摩擦により、グリッパストラップTの表面が安全状態で使用不可能になるまで徐々に摩耗する。
【0005】
可撓性を有するグリッパストラップは、実際には、構造及び機能の観点で異なる材料のいくつかの層を積層することによって構成されている。摩擦にさらされ、その結果として摩擦現象にさらされるグリッパストラップの表面は、最も外側の表面であり、摩擦係数を低減するためにPTFEベースのフィラーが付加されたプラスチック材料(例えば、ポリアミド)の層で構成されている。この最外層のすぐ下に、グリッパストラップの構造を形成し、可撓性、寸法安定性、強度などの機械的特徴を決定する付加的な層がある。前記最外層が完全に摩耗すると、グリッパストラップの摩擦係数が急激に増加するため、摩擦現象が著しく加速し、グリッパストラップを短時間で交換する必要がある。
【0006】
しかしながら、グリッパストラップの摩耗は、以下を含む互いに速度が決定されるいくつかの同時発生要因よって左右されるので、規則的な現象ではない。
― 織機の動作速度;
― 作業温度;
― グリッパストラップとガイドスライドと間の隙間;
― グリッパストラップの誤った組み立て;
― 誤った織機の調整。
【0007】
このため、グリッパストラップを交換するのに最適な時期を予測することは、現在、かなり厄介な作業であり、外観に基づいてグリッパストラップの残りの有効寿命を正しく評価する方法を知っている専門の織物作業者の介入が必要である。実際のところ、グリッパストラップの時期尚早な交換は、明らかに資源の浪費及び経済的損害につながるが、既に過度に摩耗しているグリッパストラップの長期間の使用は、結果として起こり得る加工中の織物製品及び織機の同じ部材に対する損傷を含む、グリッパストラップの故障の重大なリスクを伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明が取り組む問題は、グリッパストラップの実際の摩耗状態の評価を自動化する一方で、グリッパストラップの完全な使用を最適化し、グリッパストラップの過度に予期される交換を回避し、織り動作中にグリッパストラップが故障するリスクを回避することにある。
【0009】
この問題に対処する一方で、本発明の第1の目的は、効果的且つ継続的にグリッパストラップの漸進的な摩耗状態を評価することが可能であることに基づいて、グリッパストラップの摩耗状態を検出するための技術を定義することにある。前記検出は、個々のグリッパストラップの固有の性質や、織り動作中に発生し得る表面の変化、例えば、加工糸によって移される色に起因する異なる配色のグリッパストラップなどによって、予測できない変化の影響を受けないようにする必要がある。
【0010】
次に、本発明の第2の目的は、付加的な容積を生じさせることなく、且つ、光及び埃などの織り環境の変動する外部条件に影響されることなく、織機に設置可能なグリッパストラップの摩耗状態を監視するための装置を提供することにある。
【0011】
最後に、本発明の第3の目的は、グリッパストラップで検出された摩耗状態を織機の動作状態に直接作用する(摩耗したグリッパストラップの交換を待っている間、進行中の織り動作を安全にするために、通常は動作速度を低下させる)ように使用可能にするために、織機の一般的な制御システムにグリッパストラップの摩耗状態を監視する前記装置を統合することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この問題及びこれらの目的は、請求項1で定義された特徴を有するグリッパストラップの摩耗状態を監視するための装置を備えるグリッパ織機によって解決され、達成される。グリッパストラップの摩耗状態を監視するための前記装置の他の好ましい特徴は、従属請求項で定義される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明に係るグリッパストラップの摩耗状態を監視するための装置を備える織機の更なる特徴及び利点は、非限定的な例としてのみ提供され且つ添付の図面に示された、その好適な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0014】
図1】本明細書の導入部分に記載された横糸挿入システムの必須の構成要素を示すグリッパ織機の概略正面図である。
図2】グリッパストラップの一部の平面図である。
図3】本発明に係るグリッパストラップの摩耗状態を監視するための装置の一部であるグリッパストラップの上面の光検出器の上部斜視図である。
図4図3の光検出器の底面図である。
図5】本発明の監視装置の電子インフラストラクチャを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
グリッパストラップの摩耗状態を監視することに関する出願人による広範な研究の結果として、最終的に、グリッパストラップの状態の継続的且つ効果的な測定の所望の目的を達成することを可能にする唯一の検出技術は、光学測定に基づく検出技術であることがわかった。実際のところ、これらの実験により、同じグリッパストラップの無傷の表面に対する摩耗したグリッパストラップの表面に影響を与える反射率の変化の光学測定(スペクトルコンテンツと反射光の強度との両方の観点から)が、製造されたグリッパストラップの摩耗状態の目標、信頼性、再現性の評価を可能にすることが証明された。また、動作中のグリッパストラップに対してスムーズに光学測定を実行することができるので、摩擦現象の影響を受けやすいグリッパストラップの広い表面を調査することができる。それらは限られた設置容積を必要とし、グリッパストラップの光学プロファイルを取得するためにその後自動的に処理されるのに役立つ。ここで「光学プロファイル」とは、所定の幅及び長さを有するグリッパストラップの検査表面に沿って様々な波長で検出された反射光の強度に関する一連の情報を意味する。出願人は、特に、同じグリッパストラップで検出された光学プロファイルの一連の履歴との比較分析において、グリッパストラップの様々な部分の摩耗状態が有意に表されることを見出した。次に、これらの光学プロファイルは、所定の時間間隔で、反射光の所定の基準閾値と自動的に比較される。それにより、摩耗したグリッパストラップを交換する最も正確な時期を自動的に評価することができる。この成功した実験の結果に基づいて、本発明に係るグリッパストラップの摩耗状態を監視するための装置が着想された。
【0016】
本明細書に記載された好適な実施形態において、前記監視装置は、各グリッパストラップT上に配置された2つの別個の光検出器1と、光検出器1から来る電気信号の処理を提供する電子インフラストラクチャ10とを備えている。概念的に且つ物理的に、電子インフラストラクチャ10は、信号の取得及びデジタル化のためのフロントエンドFEと、信号の制御及び送信のためのバックエンドBEと、信号取得の同期及び計画、検出された光学プロファイルの記憶及び処理、グリッパストラップの摩耗状態の評価が行われる織機の中央制御ユニットLCUと、の3つの別個の構成要素を有している。
【0017】
(光検出器)
各光検出器1は、少なくとも1つのLED光源2とセンサ3とを有し、光源2によって放射されるとともにグリッパストラップTの表面によって反射された光の大部分がセンサ3に集束するように互いに方向付けられている。本発明によれば、光検出器1は、全体の容積を最小化するために、関連するガイドスライドSに隣接して有利に配置される。前述したように、各グリッパストラップTには、通常2つのガイドスライドS(図1)が設けられているので、好ましくは、光検出器1は、織機の上部に配置されたガイドスライドSのすぐ隣に配置される。この位置は、より簡単にアクセス可能であることが好ましく、この位置で光検出器1が、後にシェッドに入るグリッパストラップTの全部分を制御することができるので、その部分は、ガイドスライドS、ガイドフック、及び縦糸によって発生する摩擦力によって最も応力を受ける。全体の容積を更に減らすために、光検出器1は、単一の装置が設置されるように、上部のガイドスライドSに組み込まれてもよい。
【0018】
光検出器1は、それ自体周知の態様で、固定プレートP及び適当なネジ手段によってグリッパストラップTのガイドレールRに固定される。光検出器1は、グリッパストラップTに入射する放射線を放出する光源2と、グリッパストラップTによって反射された放射線を検出するセンサ3とを有し、両方とも光検出器1の下面に形成された窓部のすぐ後ろに配置されている。窓部は、図4に示すように、グリッパストラップTがスライドする溝部に面し、対象の波長に対してガラスシート又は別の適当な透明材料のシートによって閉鎖されている。従って、光源2によるグリッパストラップTの点灯、及びセンサ3によるグリッパストラップTによって反射された放射線の検出は、光検出器1と同じ本体によって、照明条件及び環境塵埃から完全に遮断された位置で行われる。
【0019】
本発明によれば、光源2については、可視光線(RGB)の範囲及び赤外線(IR)の範囲の両方において、異なる非常に狭い帯域の波長を有するLEDが使用される。異なる波長で放出された複数の放射線の反射光を分析することで、例えば、加工糸によるグリッパストラップへの着色物質の堆積によって生じる干渉や、市場に存在する異なるタイプのグリッパストラップに由来する干渉、同じタイプのグリッパストラップに対するカラーバリエーションに由来する干渉を最小限に抑えることができる。グリッパストラップの結果として生じる色の変化は、実際には、放出された放射線に使用される一部の波長の反射光のみを阻害し、他の波長は変化しないままである。それらに基づいて常に有意な光学プロファイルを作り出すことが可能である。その後、グリッパストラップTの摩耗状態の分析を行う。
【0020】
導入部分で既に述べたように、グリッパストラップTの摩耗は、ガイドスライドSとの摩擦により上面全体に発生し、縦糸との摩擦によりグリッパストラップの上面及び下面の両方に発生し、シェッドの内部のガイドフックとの摩擦によりグリッパストラップの主として側縁部に発生する。従って、アイレットFに隣接するグリッパストラップTの上面の側部領域Uは、間違いなく、より摩耗にさらされる領域である。この理由により、摩耗状態の光学的分析は、これらの領域の両方を同時に監視するために、本発明に従って側部領域Uで正確に実行される。図面に示される好適な実施形態において、光検出器1には、グリッパストラップの前述した側部領域U(図2では破線と点線とで概略的に示されている)に正確に対応して配置された一対のセンサ3が設けられている。各センサ3は、2つの光源2、すなわち、赤外線を放出する赤外線LED2rと、RGB色モデルの3つの基本色で可視光線を放出する可視LED2vとに結合されている。赤外線LEC2r及び可視LED2vの両方は、グリッパストラップTによって反射されたほとんどの放射線を各センサ3の方向に向けるように方向付けて、光検出器1に取り付けられている。
【0021】
従って、光検出器1は、グリッパストラップTの対応する別々の行程において、所定の時間間隔で各光源2を介してグリッパストラップTを点灯し、センサ3によってグリッパストラップTによって反射された放射線の強度を取得する。このデータから、グリッパストラップに沿った反射光強度の完全な光学プロファイルが抽出されて記憶される。この光学プロファイルは、光源2から放出された4つの放射周波数の全てを含む。実際、出願人は、グリッパストラップの摩耗した部分は、反射率が異なるため、光学プロファイルの明確な位置に局所化された反射光の認識可能な変化を引き起こすことを実験で見出した。これらの位置は、グリッパストラップTによって反射された放射線を取得するプロセスが織機の動作と正確に同期しているため、グリッパストラップTの等しく明確に定義された領域と一致する。
【0022】
一般的に、グリッパストラップTの摩耗状態の分析は、次のフェーズに分けられる。
1.新しいグリッパストラップT又は摩耗の有意な兆候がないグリッパストラップTに対して、初期の基準光学プロファイルの取得及び記憶;
2.光学的検出を受けたグリッパストラップTの長さの光学プロファイルの定期的な時間間隔での取得;
3.摩耗状態が異なるグリッパストラップの領域に対応する現在の光学プロファイルの値間の比較;
4.現在の光学プロファイルと初期の基準光学プロファイル及び以前に取得した光学プロファイルの一連の履歴との比較;
5.使用中のグリッパストラップTの平均摩耗状態の評価;
6.局所的な摩耗による平均摩耗状態とは異なる摩耗状態を示すグリッパストラップTの領域の識別。
【0023】
(光信号処理のための電子インフラストラクチャ)
(フロントエンド)
上述したように、フロントエンドFEは、2つの光検出器1に関連付けられた2つの電子基板に複製してインストールされている。各フロントエンドFEには、次の機能が含まれている。
【0024】
(グリッパストラップの点灯)
グリッパストラップTは、各センサ3のRGB LEDとIR LEDとによって形成された1組の光源2によって点灯される。センサ3と光源2との間の相対的な配置は、グリッパストラップTによって反射される放射線のセンサ3への集束、及びその結果としてのシステムの感度を最大化するようになっている。同じ理由により、光源2から放射される放射線の波長は、センサ3の感度のピークに選択されている。光源2とセンサ3との前述した配置により、光検出器1の本体は、周囲の光がグリッパストラップTに到達してセンサ3の読み取りを変更することを抑えて、反射された放射線の厄介な変調及びフィルタリング技術を回避することができる。
【0025】
(グリッパストラップTによる反射光の取得及びデジタル化)
センサ3としては、反射光の高い取得レートを特徴とするアナログフォトトランジスタ又はフォトダイオードを使用することが好ましい。これにより、実際には、通常の織り状態の間に反射光の検出を実行することができるため、処理を中断したり、織機の停止を待つ必要がない。もちろん、デジタルセンサを使用することもできるが、通常は取得レートがかなり低くなる。従って、この場合、反射光の検出は、製造停止中に、いわゆる「スローモーション織り」機能で織機を低速で移動させることによって実行する必要がある。
【0026】
反射光の強度は、センサ3によって検出され、当該センサ3によって、アナログ-デジタル変換器でデジタル化されるのに適している増幅されたアナログ電気信号に直接変換される。変換されるチャンネルの選択、変換率、及びチャンネルのシーケンスは、バックエンドによって全体的に管理される。
【0027】
(デジタル信号をバックエンドに送信)
デジタル化された信号は、障害に対する耐性が向上するように、異なるチャンネルの高速シリアルインターフェイスを介してバックエンドに送信される。
【0028】
(バックエンド)
バックエンドBEは、単一の電子基板にインストールされる。この基板は、一方では2つのフロントエンドFEの電子基板に配線され、他方では織機LCUの中央制御ユニットに配線されている(図5)。バックエンドBEには、以下に示す機能が含まれている。
【0029】
(LED照明の調整及び他のフロントエンドの制御)
光源2r及び光源2vを形成する発光ダイオードの電源は、定電流であり、当該定電流は、4つの放射された波長のそれぞれに対して異なる特定の値で変調される。これにより、放出された光放射の各周波数に対して、入射光の異なる波長で、センサ3の感度の非線形性を補正するために必要な光の量を取得し、入射光の波長に関係なく、グリッパストラップTの同じ点灯領域毎に、一定の強度を有する反射光の検出信号を取得することができる。同様に、LEDの一定の供給電流の前述した変調は、放出された光の強度/電源電流比に関して、異なるタイプのLEDの非線形性を同時に補正することを可能にする。
【0030】
また、電源の定電流の変調は、一定の制限内で、以下で更に詳しく説明するように、光源2とセンサ3とを保護する透明な窓部に埃が溜まることによって引き起こされる検出信号の減少を補正することができる。
【0031】
また、バックエンドは、他のフロントエンドFEの機能、特にアナログ-デジタル変換器の管理も制御する。
【0032】
(フロントエンドからデジタル信号を受信し、これらの信号を織機の中央制御ユニットに送信)
2つのグリッパストラップTの掃引領域に沿って反射された放射線の強度を表す2つのフロントエンドFEからの差動信号は、コモンモードで変換され、織機の中央制御ユニットLCUへの後続の送信のため、バックエンドBEのDSPへの入力として供給される。
【0033】
バックエンドBEは、このデータシーケンスを、実質的に取得レートに対応する高い伝送レート(ビットレート)で、バッファメモリに取得する。その後、最後に取得したデータシーケンスは、次のシーケンスの取得が別の光源2で実行されるまで、織機の中央制御ユニットLCUに一時的に利用可能に保持される。
【0034】
この遅延により、バックエンドBEと織機の中央制御ユニットLCUとの間の通信の伝送速度を、グリッパストラップTによって反射された放射線のデータのセンサ3による取得レートよりも大幅に低い値に最適化することができる。これにより、サブサンプリング又はデシメーションを実行する必要無しに、最初に検出されたデータシーケンスをそのまま維持しながら、織機の中央制御ユニットLCUに向けて通信チャンネルを不必要に妨害することを回避する。前記送信は、シリアル化されたデータで行われ、障害に対する耐性が向上するように、特別なプロトコルと異なるチャンネルの高速シリアルインターフェイスとを介して送信される。
【0035】
織機の中央制御ユニットへのデータシーケンスの送信が完了すると、バッファメモリが空になり、バックエンドBEのDSPは、別の光源2で実行された新しい取得を受信する準備ができる。
【0036】
(織機の中央制御ユニット)
織機の中央制御ユニットLCUのソフトウェアには、特別なソフトウェアモジュールが統合され、バックエンドBEから取得したデータを処理し、最終的にグリッパストラップの摩耗状態を評価する。このソフトウェアモジュールの主な機能は次の通りである。
【0037】
(取得の角度同期)
フロントエンドFEからのデータ取得は、まず、グリッパストラップTがセンサ3の下で実際に動いている緯糸の挿入サイクルの唯一の期間で、且つ、検出を行う対象があるグリッパストラップの唯一の領域に前記取得を制限するために、織機の角度位置と同期されている。更に、グリッパストラップTの異なる掃引領域で検出されたデータを正確に二義的(biunivocal)に対応させるため、及び、後続の期間に取得されたグリッパストラップTの光学プロファイル間を有意に比較することができるように、連続する異なる取得間の同期性の高いコヒーレンスも重要である。
【0038】
(取得の計画)
織機の各側部及び2つのグリッパストラップTのそれぞれに対するデータ取得の頻度、及び各取得におけるグリッパストラップTを点灯するために使用される波長のシーケンスは、プログラムによって定義される。例として、前述した様々な光源2r及び光源2vを用いたデータ取得シーケンスは、数秒程度の短い間隔で分離されており、摩耗検出に関して略同時に4つの取得を行う一方、織機の中央制御ユニットLCUへのデータ送信の完了及びバックエンドBEのバッファメモリを空にすることを可能にするため、2つの連続した取得間の短い時間間隔を残す。その代わりに、かなり遅い現象で摩耗することを考慮して、例えば、数時間程度の非常に長い間隔が、データ取得のグループと次のデータ取得のグループとの間に通常残されてもよい。
【0039】
(グリッパストラップの光学プロファイルの作成及び記憶、並びに、グリッパストラップの摩耗状態の評価)
上述した異なる波長での4つの後続の取得のグループの反射光強度を表すデジタルデータシーケンスは、単一のグリッパストラップの光学プロファイルにフォーマットされ、後続の光学プロファイルは、自由に調整できる定期的な時間間隔でそれらを比較するためにメモリユニットに記憶される。
【0040】
このようにして記憶された2つのグリッパストラップのそれぞれの一連の光学プロファイルの履歴は、織機の中央制御ユニットLCUにインストールされたプログラム可能な比較ユニットによって自動的に分析され、グリッパストラップの摩耗の進行に関する情報が抽出される。実際に、摩耗は、新しいグリッパストラップで最初に検出された4つの異なる入射光の少なくとも1つでの摩耗状態に対する反射光の強度の漸進的な減衰によって表される。この漸進的な減衰は、反射信号の強度(摩耗の深さが増すと強度が減少する)と、摩耗の兆候が現れるグリッパストラップの領域の幅及び長さ(摩耗が進むにつれて増加する範囲)との両方で検出可能である。従って、同じグリッパストラップから抽出された反射光の信号の傾向のみが評価されるため、このアプローチにより、異なるロットに属するグリッパストラップ間の色の違いを無関係にすることができる。実際に、この傾向に基づいて、グリッパストラップの摩耗状態(摩耗領域の広がり及び深さ)を、前記比較ユニットによって自動的に評価することができる。
【0041】
(ユーザメッセージ及び織機コントロールの管理)
予め定義された閾値に対するグリッパストラップの摩耗状態の評価、場合によっては織機の他の監視システムに基づいて、警告メッセージが表示デバイスVを介してユーザに送信されるか、或いは、ブロッキング信号が織機の中央制御ユニットLCUに直接送信される。従って、そのような警告メッセージは、例えば、織り速度を低下させるように、損傷したグリッパストラップを交換するように、又はその機械的調整を確認するように、オペレータに促すことができる。深刻な摩耗の場合、すなわち、織機の少なくとも1つのグリッパストラップ(T)の摩耗状態の評価が所定の閾値を超えた場合、織機の中央制御ユニットは、第1の閾値で織り速度に制限を課し、第2の閾値で他の理由で最初の停止後の織機の再始動を防止し、或いは、第3の閾値に達したときに織機の動作を強制的に停止するように、本発明の自動制御方法に従ってプログラムされている。
【0042】
(グリッパストラップの摩耗状態を評価するためのアルゴリズム)
織機の中央制御ユニットLCUのソフトウェアで実装可能なグリッパストラップの摩耗度を評価するためのアルゴリズムを簡単に説明する。このアルゴリズムは、本発明の好適な実施形態をより良く説明するためにここに示されているが、グリッパストラップの光学プロファイルは、前述された装置で作成及び記憶されるので、本発明の保護の範囲から逸脱することなく、他のアルゴリズムによっても、より確実に更に処理することができることは明らかである。
【0043】
まず、グリッパストラップTに沿って2つの領域が識別される。正確には、グリッパストラップTがガイドスライドSの下方を通過しないか、或いは、グリッパストラップの挿入中に低速でそこを通過するだけであるために、グリッパストラップTが縁部のみで摩耗する領域Aと、ガイドスライドSの下方を連続的に通過し、より摩耗しやすい領域Bとに識別される。
【0044】
前記取得を織機の角度位置と同期することができるため、2つの領域Aと領域Bとで反射された放射線は、別々に取得される。
【0045】
グリッパストラップの領域Aで取得されたデータは、
a.最適と考えられる所定の信号レベルを取得するために、LED光源2r及びLED光源2vに供給する定電流の強度を変調し、
b.摩耗がない場合の反射光の「基準信号」であって、検査中の特定のグリッパストラップに典型的であり、そのグリッパストラップの初期基準値と考えられる基準信号のレベルを定義し、
c.各データ収集グループを開始する前に、光源2の動作及びセンサ3の動作における前述した非線形性を補正し、更に、関連する保護窓部の汚れの存在を補正するとともに、この領域Aでの反射光に対して、前記b.と同じ初期基準値を取得するまで、異なるロットから来るグリッパストラップ間の色の変化も補正し、
d.補正によって反射光の初期基準値を達成することができない場合、光源2の保護シートとセンサ3の保護シートとを洗浄するため、及び/又は光検出器1の正しい動作をチェックするために、オペレータにエラーメッセージを送信する、
ために使用される。
【0046】
グリッパストラップの領域Bで取得されたデータは、
e.グリッパストラップの領域A上で、前記c.で決定された初期基準値からの偏差を評価し(偏差が存在する場合、その偏差は摩耗によるものである)、
f.領域Bで以前に取得され記憶された光学プロファイルの対応部分の一連の履歴の比較を通じて摩耗状態の傾向を評価し、
g.警告メッセージをユーザに送信したり、織機の速度を下げたり、織機の再始動を禁止したり、織機を直ぐに停止したりするために、深さ、サイズ、傾向の観点から摩耗の程度を適当な閾値と比較する、
ために使用される。
【0047】
上記の説明から、本発明が提案された目的をどのようにして十分に達成したかは明らかである。まず、実際に、光学的検出によるグリッパストラップの摩耗の監視の予測効果は実験的に確認されており、摩耗の程度が異なることによって特徴付けられる、グリッパストラップの領域で放出される光放射の異なる周波数を使用する反射光の光学的検出を提案し、それにより、元々製造時に付与され、後に織りプロセスの結果として想定されるグリッパストラップの異なる表面の色に起因する検出に対する干渉が排除される。
【0048】
次に、織機上の付加的な容積を回避するため、及び、周囲の光及び埃の影響から光学センサを完全に遮蔽するための両方に対して特に有効である、光検出器1の特別な位置が特定される。
【0049】
最後に、本発明の監視装置は、特別なソフトウェアモジュールによって織機の中央制御ユニットLCUに完全に統合され、収集されたデータを記憶及び処理するためにこのユニットのリソースを活用し、警告メッセージが、単にオペレータに表示されるか、織機の操作に直接影響することを可能にする。
【0050】
しかしながら、本発明は、その例示的な実施形態に過ぎない前述した特定の構成に限定されると解釈されるべきではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者が想到する全ての範囲内で、以下の請求項によってのみ定義される、いくつかの変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5