(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】駐車場システム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20240311BHJP
【FI】
G07B15/00 M
(21)【出願番号】P 2020107286
(22)【出願日】2020-06-22
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181146
【氏名又は名称】山川 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【氏名又は名称】福田 充広
(72)【発明者】
【氏名】菅原 佑允
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-190039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場の出入り口に設置され、音響通信により駐車場に関する情報を取り扱う駐車場側音響通信部と、
車載可能であり、前記駐車場側音響通信部に対応して音響通信を行う車両側音響通信部と、
駐車場の出入り口において所定の範囲内における車両の有無を検知する車両検知部と
を備え
、
前記駐車場側音響通信部は、前記所定の範囲に対応した指向性を有するスピーカーにより発信を行う、駐車場システム。
【請求項2】
前記車両検知部は、前記所定の範囲として、入場しようとする側の検知範囲と、出場しようとする側の検知範囲とを含み、
前記駐車場側音響通信部は、前記車両検知部で
検知された検知範囲に応じて音響通信を開始する、請求項1に記載の駐車場システム。
【請求項3】
前記駐車場側音響通信部は、車両に関する情報を要求する要求信号を前記車両側音響通信部に対して出力し、
前記車両側音響通信部は、前記駐車場側音響通信部からの要求に対応して自己の車両に関する情報を出力する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の駐車場システム。
【請求項4】
前記駐車場側音響通信部と前記車両側音響通信部との間での通信結果に基づいて駐車管理を行う駐車管理部を備え、
前記駐車管理部は、音響通信において取り扱われる車両側についてのID情報と、駐車場側から出力される時刻情報とに基づいて、駐車管理を行う、請求項1~3のいずれか一項に記載の駐車場システム。
【請求項5】
前記車両側音響通信部は、携帯型の通信端末である、請求項1~4のいずれか一項に記載の駐車場システム。
【請求項6】
前記駐車場側音響通信部と前記車両側音響通信部とは、指向性を有する超音波により、音響通信を行う、請求項1~5のいずれか一項に記載の駐車場システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場における駐車管理や駐車案内を行う駐車場システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場の管理に関するものとして、例えば車番を読み取ることで車両の特定を行う、すなわち、車番認識をするための技術(特許文献1参照)が知られている。
【0003】
また、駐車場の管理に関するものではないが、車両と車両の電子キーとの間で音響通信を利用する技術(特許文献2参照)が知られている。
【0004】
しかしながら、例えば上記特許文献1のような駐車場の管理において、上記特許文献2のような音響通信を利用することについては知られておらず、また、上記特許文献1と上記特許文献2とにあるような技術を組み合わせて利用することも容易に行えるとは必ずしも言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-224773号公報
【文献】特開2005-320708号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、音響通信を利用した簡易な機構で、入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行える駐車場システムを提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するための駐車場システムは、駐車場の出入り口に設置され、音響通信により駐車場に関する情報を取り扱う駐車場側音響通信部と、車載可能であり、駐車場側音響通信部に対応して音響通信を行う車両側音響通信部と、駐車場側音響通信部と車両側音響通信部との間での通信結果に基づいて駐車管理を行う駐車管理部とを備える。
【0008】
上記駐車場システムでは、駐車場の管理に関して、音響通信を利用することで、駐車場側と車両側との間で駐車場における入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行うことができる。
【0009】
本発明の具体的な側面では、駐車場の出入り口において車両の有無を検知する車両検知部を備え、駐車場側音響通信部は、車両検知部での検知に応じて音響通信を開始する。この場合、車両検知部での検知を利用することで、適切なタイミングで音響通信を開始できる。
【0010】
本発明の別の側面では、駐車場側音響通信部は、車両に関する情報を要求する要求信号を車両側音響通信部に対して出力し、車両側音響通信部は、駐車場側音響通信部からの要求に対応して自己の車両に関する情報を出力する。この場合、車両側音響通信部が駐車場側音響通信部から車両に関する情報を取得することで、該当車両に関する駐車管理がなされる。
【0011】
本発明のさらに別の側面では、駐車管理部は、音響通信において取り扱われる車両側についてのID情報と、駐車場側から出力される時刻情報とに基づいて、駐車管理を行う。この場合、車両側についてのID情報に、駐車場側から出力される時刻情報を紐づけて駐車時間の管理ができる。
【0012】
本発明のさらに別の側面では、車両側音響通信部は、携帯型の通信端末である。この場合、携帯型の通信端末を利用して、駐車場システムの構築を簡便に行える。
【0013】
本発明のさらに別の側面では、駐車場側音響通信部と車両側音響通信部とは、指向性を有する超音波により、音響通信を行う。この場合、的確な範囲や方向について通信を行える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る駐車場システムを組み込んだ駐車場の外観について様子を示す斜視図である。
【
図2】駐車場システムの一構成例を概念的に示す平面図である。
【
図3】駐車場システムの各部について説明するためのブロック図である。
【
図4】(A)は、駐車場システムによる駐車管理について一例を示すデータ表の図であり、(B)は、事前登録された事項について一例を示すデータ表の図である。
【
図5】駐車場システムについて一連の処理を説明するシーケンス図である。車両認識装置を備える駐車場システムの一構成例について説明するブロック図である。
【
図6】第2実施形態に係る駐車場システムの各部について説明するためのブロック図である。
【
図7】駐車場システムについて一連の処理を説明するシーケンス図である。
【
図8】(A)は、第3実施形態に係る駐車場システムの一構成例を概念的に示す平面図であり、(B)及び(C)は、駐車場システムのインターフェース部分を示す概念的な正面図である。
【
図9】駐車場システムについて他の一構成例を概念的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1実施形態〕
以下、
図1等を参照して、本発明の第1実施形態に係る駐車場システムの一例について説明する。
図1として一例を示す斜視図のように、本実施形態に係る駐車場システム500は、駐車場PAに駐車しようとするあるいは駐車している車両VE側に搭載される携帯型の通信端末10と、駐車場PA側の出入り口DWに設置される入出管理部50と、入出管理部50に接続される駐車管理部100とで構成される。
【0016】
通信端末10は、例えばスマホ(スマートフォン)等にアプリがインストールされて構成され、音響通信により入出管理部50との情報交換を可能とする車両側音響通信部である。
【0017】
入出管理部50は、図示のように、駐車場PAの出入り口DWに設置され、通信端末10との通信を行う音響通信部20と、駐車場PAの出入り口DWにおいて車両VEの有無を検知する車両検知部30と、ゲートバーBAを昇降させて車両VEの通過許否を示すゲート装置であるゲート部40とを備えることで、車両VEの入出場を管理する。特に、本実施形態では、音響通信部20は、スピーカーSKやマイクMCを備えることで、音響による通信を行う駐車場側音響通信部として機能する。なお、スピーカーSKについては、例えば図示のように、可聴音域で音声案内VGを行うとともに、これに並行して、車両VEとの通信のための超音波ULを発信(出力)する。また、マイクMCは、通信端末10から発信される超音波ULを受信する。つまり、音響通信部20と通信端末10とは、超音波ULにより音響通信を行う。
【0018】
なお、
図1に示す一例では、説明を簡単にするために、1つの駐車場PAにおいて、1つの出入り口DWに1つの入出管理部50を有する構成としている。すなわち、図示において、入出管理部50は、駐車場PAの出入り口DWから車両VEが入場する場合と、出場する場合との双方の全てにおいて、車両VEと駐車に関するやり取りを行う。
【0019】
また、ここでは、車両VEには、上記通信端末10すなわち入出管理部50との音響通信による通信可能な装置が搭載されており、また、通信端末10に対応する車両VEの情報が紐づけされているものとする。その上でさらに、これらに関する情報が、駐車場側すなわち駐車管理部100側において事前に登録されており、当該登録情報から車両VEの特定が可能となっているものとする。
【0020】
また、入出管理部50は、駐車場側音響通信部である音響通信部20と音響通信可能な通信端末10を搭載した車両VEのみを受付可能とする。特に、本実施形態では、既述のように、入出管理部50と通信端末10との間で音響通信によって駐車場PAに関する情報を取り扱うことを可能としており、駐車場PAの管理に関して、音響通信を利用することで、駐車場PA側と車両VE側との間で駐車場PAにおける入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行うことが可能になっている。また、この場合、駐車券の発行を要しないチケットレスの構成とすることができる。
【0021】
駐車管理部100は、駐車場における各種管理を統括制御するための駐車場管理装置であり、入出管理部50と通信可能になっている。駐車管理部100は、例えば管理用サーバーやPC等で構成され、各種演算処理を行うためのCPUのほか、各種データやプログラムを格納するメモリ等で構成されている。特に、本実施形態では、駐車管理部100は、駐車場側音響通信部である音響通信部20と車両側音響通信部である通信端末10との間での通信結果に基づいて駐車管理を行う。なお、図示の例では、駐車管理部100は、入出管理部50に有線接続されているが、無線通信とする態様としてもよい。また、駐車管理部100は、複数の入出管理部50を一括管理する構成(
図3参照)とすることができる。なお、このような構成とした場合、1つの駐車場PAに複数の入出管理部50がある場合の一括管理や、複数の駐車場PAの一括管理が可能となる。
【0022】
以下、
図2の平面図や
図3のブロック図等を参照して、駐車場システム500を構成する各部についてさらに詳細に説明する。
図2は、駐車場システム500の一構成例を概念的に示す平面図であり、主に、出入り口DWに設置された入出管理部50状況について示す図である。なお、
図2では、駐車場PAに入場しようとする車両VEが存在する場合における駐車管理の様子について一例が示されている。一方、
図3は、駐車場システム500の各部について、機能面から説明するためのブロック図である。なお、
図3では、1つの駐車管理部100が、複数の入出管理部50を管理する場合を例示している。
【0023】
まず、入出管理部50の各部について説明する。
図2及び
図3に示すように、また、既述のように、入出管理部50は、音響通信部20と、車両検知部30と、ゲート部40とを備える。
【0024】
このほか、入出管理部50は、例えば
図3に示すように、CPU等で構成される主制御部51と、各種ストレージデバイスで構成される記憶部52とを備える。また、図示の例では、主制御部51や記憶部52、さらには、音響通信部20、車両検知部30及びゲート部40を構成するもののうち、動作制御に関する部分は、制御基盤部MPとして、例えば筐体によって一体的に形成されている(
図1参照)。
【0025】
以下、入出管理部50の各部のうち、特に、音響通信部20について、より詳細に説明する。
【0026】
音響通信部20は、通信用の超音波ULを発信するスピーカーSKと、車両側から発信される超音波ULを受信するマイクMCと、スピーカーSKやマイクMCの音響通信動作を制御する音響通信制御部21とを備える。
【0027】
音響通信部20のうち、まず、スピーカーSKは、
図2に例示するように、入場する車両VEに向けて設置されている第1スピーカーSKaと、出場する車両VEに向けて設置されている第2スピーカーSKbとで構成される。例えば、図示のように、第1スピーカーSKaは、入場しようとする車両VEに搭載された通信端末10に対して、超音波ULである送信波TWを発信し、通信端末10は、これに対して応答波RWを発信する。
【0028】
次に、マイクMCは、通信端末10から発信される通信用の超音波UL(例えば上記した応答波RW)を受信する集音装置である。すなわち、マイクMCは、車両VEが入場すべき位置や出場すべき位置にいる場合に、これらに搭載された通信端末10からの超音波ULを受信可能な感度や指向性を有するものとなっている。
【0029】
最後に、音響通信制御部21は、例えば回路基板等で構成され、
図3に示すように、制御基盤部MPにおいて、主制御部51と接続されており、主制御部51からの指示に従って、スピーカーSKやマイクMCの動作制御を行う。
【0030】
以下、入出管理部50の各部のうち、車両検知部30及びゲート部40について、より詳細に説明する。
【0031】
まず、車両検知部30の構成について、一例を説明する。車両検知部30は、ループコイルLCと、ループコイル検知部31とを備え、駐車場PAの出入り口DWにおいて車両VEの有無を検知する。
【0032】
ループコイルLCは、
図2に例示するように、駐車場PAの出入り口DWのうち直近外側に埋設されて入場する車両VEを検知する第1ループコイルLCaと、駐車場PAの出入り口DWのうち直近内側に埋設されて出場する車両VEを検知する第2ループコイルLCbとで構成される。図示の例では、第1ループコイルLCaにより、駐車場PAに駐車(入場)しようとする車両VEを検知する様子が描かれている。
【0033】
ループコイル検知部31は、例えば回路基板等で構成され、ループコイルLCa,LCb(
図2参照)に接続されており、これらに基づく車両VEの有無の検知を行う。また、ループコイル検知部31は、
図3に示すように、制御基盤部MPにおいて、主制御部51と接続されており、主制御部51に対して、車両検知に関する検知結果を出力する。
【0034】
なお、
図2の例では、各ループコイルLCa,LCbによって検知範囲DAa,DAbにおける車両VEの有無がそれぞれ検知されるものとする。例えば、出入り口DWのうち直近外側にある検知範囲DAaに車両VEが停止した場合、第1ループコイルLCaが反応し、その結果をループコイル検知部31が検知することで、入場しようとする車両VEの存在が確認される。また、この検知結果に基づいて、入出管理部50は、音響通信部20による通信が開始される。つまり、上記例のように検知範囲DAaに車両VEが停止した場合、検知範囲DAaに対応して設けられた第1スピーカーSKaから検知範囲DAaに向けて超音波ULによる送信波TWの発信が開始される。
【0035】
ここで、第1スピーカーSKaは、検知範囲DAaに対して送信波TWとしての超音波ULを効率的に発信し、かつ、超音波ULが検知範囲DAa以外の範囲に極力発信されないように、超音波ULに指向性を持たせた状態で発信を行う。特に、駐車場PAに駐車しようとする後続車両が存在する場合に、当該後続車両との通信が混在することを抑制すべく送信波TWの指向性を調整することが考えられる。以上のように、駐車場側音響通信部である音響通信部20と車両側音響通信部である通信端末10との間において、指向性を有する超音波ULによって音響通信が行われることで、的確な範囲や方向について通信を行える。
【0036】
次に、ゲート部40の構成について、一例を説明する。ゲート部40は、ゲートバーBA等で構成される本体部分GEと、ゲート制御部41とを備えて構成されるゲート装置である。
【0037】
本体部分GEは、駐車場PAの出入り口DWにおいて、場内と場外との境界を示すものとしてのゲートバーBAを昇降させることで、車両VEの駐車場PA内への進行の可否を示す。
【0038】
ゲート制御部41は、
図3に示すように、制御基盤部MPにおいて、主制御部51と接続されており、主制御部51からの指示に従って、
図2に示す本体部分GEの動作、つまりゲートバーBAの昇降動作を制御する。ゲート制御部41は、通信端末10と音響通信部20との間での通信結果に応じた車両VEの通過許否に関する主制御部51での判断に従って、ゲートバーBAを、図示を省略する駆動部により昇降させる。
【0039】
以下、
図3を参照して、車両VE側について、すなわち通信端末10の一構成例について説明する。
【0040】
通信端末10は、
図3に示すように、マイクMCmと、スピーカーSKmと、表示部DSmと、主制御部11と、記憶部12とを備えることで、音響通信による情報交換を可能とする車両側音響通信部として機能する。通信端末10は、既述のように、例えばスマホ等にアプリがインストールされて構成される車載可能な携帯型の端末であり、この場合、マイクMCmやスピーカーSKm等については、例えばスマホに既存の装置を利用することが可能である。
【0041】
マイクMCmは、入出管理部50側から送信波TWとして発信される超音波ULを受信可能としており、かつ、スピーカーSKmは、送信波TWに対する応答波RWとしての超音波ULを発信可能としている。これにより、通信端末10は、入出管理部50との超音波による通信を可能としている。また、通信端末10は、例えば有機ELパネル等で構成される表示部DSmを有しており、入出管理部50との通信結果を表示可能としている。なお、併せて、スピーカーSKmにより、通信結果を音声出力させるものとしてもよい。
【0042】
主制御部11は、CPU等で構成され、マイクMCm、スピーカーSKm、表示部DSm及び記憶部12に接続され、各種演算処理を行って、各種指令信号を各部に出力して、上記のような種々の動作について制御を司る。
【0043】
記憶部12は、上述したアプリすなわち入出管理部50との通信を行う上で必要となる各種プログラムやデータ等を格納している。例えば、通信端末10のID情報等の事前登録情報といった車両VEの通過許否に関する情報が格納されている。主制御部11は、必要に応じて、記憶部12に格納されているこれらのデータやプログラムを適宜読み出して、入出管理部50に対して出力するための各種情報処理を行う。
【0044】
なお、スマホ等で構成される通信端末10は、車両VEの入場出場に際して、上記通信を可能とすべく予め必要なアプリケーションが起動した状態となっているものとする。なお、これについては、種々の態様が考えられ、例えば当該アプリケーションが駐車場PAへの入場出場時に限らず常時起動している態様としてもよく、通信端末10のユーザーすなわち所有者が手動で立ち上げるようにしてもよい。また、車両VEの入場出場に際して、入出管理部50が、例えば音声案内VG(
図1参照)その他の手法で、ユーザーに対してアプリケーションの起動を促すようにしてもよい。
【0045】
以下、
図3を参照して、駐車場側の設備のうち、駐車管理を行う駐車管理部100の一構成例について説明する。
【0046】
駐車管理部100は、既述のように、管理用サーバーやPC等で構成され、
図3に示す一例では、制御装置CTと、駐車管理用データベースDBとを備えて構成されている。制御装置CTは、例えばCPU等で構成され、各種演算処理を行う。駐車管理用データベースDBは、各種データやプログラムを格納するメモリ等である。駐車管理部100は、図示のように、複数の入出管理部50を統括管理すべく、各入出管理部50の制御基盤部MPと接続している。つまり、各入出管理部50において検出された車両VEに関するデータは、駐車管理用データベースDBに格納されている。また、駐車管理用データベースDBには、事前に登録された通信端末10に関する情報やこれに紐づけされた車両VEの情報すなわち通信端末10に対応する車両VEの情報等の一連の関連情報が格納されている。駐車管理部100の制御装置CTにおいて、これらの情報の照合等の各種情報処理がなされることにより、制御装置CTにおいて、駐車に関する一元管理が可能となっている。
【0047】
以下、
図4に一例を示す各種データ表を参照して、駐車管理についての具体的一例について説明する。
【0048】
まず、
図4(A)に一例を示すようなデータ表により、駐車場システム500における駐車管理がなされる。
図4(A)に示す一例では、入出管理部50ごとに定まるゲートナンバーすなわち複数の入出管理部50から一の入出管理部50を特定する情報と、車両VEあるいはその所有者を特定する通信端末10のID情報(登録端末ID)と、入場時刻と出場時刻及び駐車料金の支払いについての決済処理の有無についての情報とを、車両に関する情報すなわち駐車場を管理する上での駐車場に関する情報として、取り扱っている。このうち、通信端末10のID情報(登録端末ID)に示す車両VEの特定については、入出管理部50で取得された情報と、駐車管理部100の駐車管理用データベースDBに格納されている事前に登録されている情報との照合によりなされる。
【0049】
上記照合を行うため、通信端末10及びこれに対応する車両VEに関する情報について、
図4(B)に一例を示すようなデータ表が、駐車管理部100の駐車管理用データベースDBに、予め登録された情報として、格納されている。
図4(B)に示す一例では、事前に登録された通信端末10についての情報として、通信端末10自身の情報、つまり通信端末10を構成するスマホに関する情報(事前登録端末ID)のほか、管理対象となる対応車両VEを特定する情報(対応車両情報)、さらには、通信端末10(あるいは対応車両VE)の所有者に相当する登録者に関する情報(登録者情報)や登録がなされた日時についての情報といった種々の情報が格納されている。また、必要に応じて、例えば駐車場側と通信端末10との間で通信を行う際の通信方式について定められていてもよい。ここでは、上記のように、超音波ULによる音響通信を行うものとしているが、その際に適用する音域(周波数帯域)や通信範囲あるいは指向性等を適宜定めるものとしてもよい。なお、登録者に関する情報(登録者情報)についても、種々の態様が考えられ、例えば駐車料金についての決済処理(事前決済)等を行うために必要となる情報等が含まれていてもよい。なお、
図4(B)に示すデータ表では、照合の結果、特定されて
図4(A)のデータ表に書き込まれたすなわち紐づけされた通信端末10及びこれに対応する車両VEについて、ハッチングで示している。
【0050】
以上のように、駐車管理部100は、音響通信において取り扱われる車両VE側についてのID情報と、駐車場PA側から出力される時刻情報とに基づいて、駐車管理を行う。したがって、本実施形態の駐車場システム500は、車両VE側についてのID情報に、駐車場PA側すなわち駐車管理部100から出力される時刻情報を紐づけて駐車時間の管理ができる。
【0051】
以下、
図5のシーケンス図を参照して、駐車場システム500における一連の処理について一例を説明する。なお、ここでは、車両VEの入場に際しての一連の処理について例示する。
【0052】
まず、入出管理部50のうち、車両検知部30において入場する車両VEの存在が検知されると、入出管理部50の主制御部51は、車両の存在を検知した旨の信号(車両検知信号)を、入出管理部50を特定するゲートナンバーを表す信号(ゲートID信号)とともに駐車管理部100に対して出力する。
【0053】
その一方で、主制御部51は、駐車場側音響通信部である音響通信部20を起動させて、音波信号の発信を開始する。すなわち、スピーカーSKから超音波ULを発信させることによる通信端末10との間での音響通信が開始される。具体的には、まず、音響通信部20から通信端末10延いては車両VEを特定すべくIDを要求する信号(ID要求信号)として、送信波TWが発信される。これを受けた通信端末10は、事前登録されている自己の登録端末IDの情報(車両ID情報)を含む応答信号を、応答波RWとして発信(出力)する。以上をまとめて言い換えると、音響通信部20は、車両VEに関する情報を要求する要求信号を通信端末10に対して出力し、通信端末10は、音響通信部20からの要求に対応して自己の車両VEに関する情報を出力する。
【0054】
次に、入出管理部50の主制御部51は、音響通信部20で受け取った通信端末10からの応答信号から車両VEを特定すべく車両ID情報を読み取り、駐車管理部100に出力する。
【0055】
駐車管理部100の制御装置CTは、入場受付処理として、入出管理部50からの車両ID情報を、駐車管理用データベースDBに格納されている事前登録情報と照合して、当該車両ID情報に該当する車両の特定を行う。また、制御装置CTは、照合の結果から特定した車両に関するデータに、入場時刻を付与して駐車管理用データベースDBの所定領域に記録する。さらに、制御装置CTは、入場時刻として記録した時刻情報とともに、ゲートを開放するための指令信号(ゲート開指令)すなわち入場を許可する旨の信号(許可信号)を、入出管理部50に対して出力する。
【0056】
駐車管理部100からの信号を受けた入出管理部50は、ゲート部40を起動させる、すなわちゲート部40にゲートバーBAを上げさせ、ゲートを開の状態にする。また、これとともに、入出管理部50は、音響通信部20での音響通信を利用して、通信端末10すなわち車両VEに対して、入場を許可する旨の信号(許可信号)を、入場時刻の情報とともに発信する。
【0057】
通信端末10は、音響通信部20からの上記各種信号を受信するとともに、これらの情報を記憶部12に格納し、受信確認についての応答信号を音響通信部20に対して発信する。その後、入出管理部50の車両検知部30において、車両VEの通過が確認されると、入出管理部50は、ゲート部40のゲートバーBAを降ろさせる、すなわちゲートを閉じ、入場が完了した旨の信号を、駐車管理部100に対して出力する。
【0058】
駐車管理部100は、ゲートを閉じた旨の信号すなわち車両VEの入場が完了した旨の信号(入場完了信号)を受けると、当該車両VEを管理対象として取り扱うべく、上記一連の処理で得た各種情報を記憶する。例えば、制御装置CTは、
図4(A)に例示したデータ表中に示した事項を、駐車管理用データベースDBの所定領域に格納する。
【0059】
なお、車両VEの出場に際しての一連の処理についても、上記と同様となるが、出場の場合、上記一連の処理のうち、制御装置CTでの入場受付処理に代えて、出場受付処理として例えば決済処理完了の確認等がなされて、その後のゲートの開閉処理や出場完了の確認等が行われることになる。また、一連の処理の結果、対象車両の出場を確認すると、駐車管理部100は、例えば
図4(A)に例示したデータ表の所定箇所の出場時刻について記載し、当該車両VEを管理対象から除外する。
【0060】
以上のように、本実施形態に係る駐車場システム500は、駐車場PAの出入り口DWに設置され、音響通信により駐車場PAに関する情報を取り扱う駐車場側音響通信部としての音響通信部20と、車載可能であり、音響通信部20に対応して音響通信を行う車両側音響通信部としての通信端末10と、音響通信部20と通信端末10との間での通信結果に基づいて駐車管理を行う駐車管理部100とを備える。これにより、駐車場PAの管理に関して、音響通信を利用することで、駐車場PA側と車両VE側との間で駐車場PAにおける入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行うことができる。
【0061】
上記実施形態では、超音波による音響通信を利用することで、例えばUHFを利用した電波通信を利用する場合に比べて、指向性をもたせることができるので、通信を行うべき対象の車両以外の車両との混信を回避しやすくなる。なお、上記では、超音波を利用するものとしているが、これに限らず、可聴範囲の音波を利用することも考えられる。例えば、通常の音声案内VGに支障をきたさない範囲で音声案内VGに駐車管理のための情報を紛れ込ませるようにしてもよい。
【0062】
また、上記では、車載可能な通信端末10の一例として、スマホを利用する態様について示したが、マイクやスピーカー等、音響通信を可能にするための設備を有するものであれば、スマホ以外の機器を通信端末10として採用してもよい。なお、本実施形態では、既述のように、スマホに既存の設備であるマイクやスピーカーを利用して音響通信を可能にする態様とすることで、簡易かつ確実に通信端末10を構成できる。例えば、NFC(Near Field Communication)を利用した入出庫管理も考えられるが、この場合、NFC機能を搭載していないスマホでは利用できない態様となる。これに対して、マイクやスピーカーは、スマホに標準搭載されているため、これを利用した音響通信とすることで、いずれのスマホでも通信端末10として利用可能となる。
【0063】
また、音響通信により入出庫時の処理を行うことで、オペレーション無しで入出庫ができる。例えばスマホのNFC機能を利用して入出庫をする場合やQRコード(登録商標)を利用する場合には、ユーザーが、スマホを駐車場側の装置にかざす等のオペレーションを行う必要があるが、音響通信の場合、例えばスマホを自動立上げや常時起動とすること等によって、かかる手間を要しない態様とすることができる。
【0064】
〔第2実施形態〕
以下、
図6等を参照して、第2実施形態に係る駐車場システムについて説明する。なお、本実施形態の駐車場システム600は、第1実施形態の駐車場システム500の変形例であり、同符号のもののうち特に説明をしない箇所については、第1実施形態の場合と同様である。
【0065】
本実施形態の駐車場システム600は、駐車場側音響通信部である音響通信部20と車両側音響通信部である通信端末10との間での通信結果を、通信端末10が駐車管理部100に対して出力する態様となっている点において、音響通信部20を含む入出管理部50が駐車管理部100に対して出力していた第1実施形態の場合と異なる。
【0066】
以下、
図6のブロック図を参照して、駐車場システム500を構成する各部について説明する。なお、
図6は、
図3に対応する図である。
【0067】
図6に示すように、本実施形態では、通信端末10に設けた通信部COmと、駐車管理部100に設けた通信部COpとの間で情報のやり取りを行う。なお、通信方式については、種々のものを利用することが考えられるが、例えばインターネット等のネットワーク回線を利用することが考えられる。
【0068】
以下、
図7のシーケンス図を参照して、駐車場システム600における一連の処理について一例を説明する。なお、ここでは、車両VEの入場に際しての一連の処理について例示する。
【0069】
まず、入出管理部50のうち、車両検知部30において入場する車両VEの存在が検知されると、入出管理部50の主制御部51は、駐車場側音響通信部である音響通信部20を起動させて、通信端末10との間での音響通信を開始する。この際、入出管理部50(主制御部51)は、通信端末10に対して、自己のゲートナンバーを表す信号(ゲートID信号)を発信するとともに、通信端末10を特定するための情報と自己のゲートナンバーの情報とを駐車管理部100に対して送信するように要求する信号(ID送信要求信号)を発信する。
【0070】
通信端末10は、入出管理部50からの信号を受信すると、駐車管理部100に対して、自己を特定する情報(自己ID信号)を、入出管理部50のゲートナンバーの情報(ゲートID信号)とともに送信する。
【0071】
駐車管理部100の制御装置CTは、入場受付処理として、通信端末10からの自己ID信号すなわち車両ID情報とゲートID信号とを受信し、これらの信号についての情報読取を行う。さらに、制御装置CTは、車両ID情報を、駐車管理用データベースDBに格納されている事前登録情報と照合して、当該車両ID情報に該当する車両の特定を行う。また、制御装置CTは、照合の結果から特定した車両に関するデータに、通信端末10からのゲートID信号及び入場時刻を付与して駐車管理用データベースDBの所定領域に記録する。さらに、制御装置CTは、入場時刻として記録した時刻情報とともに、ゲートを開放するための指令信号(ゲート開指令)すなわち入場を許可する旨の信号(許可信号)を、通信端末10に対して送信する。
【0072】
通信端末10は、駐車管理部100からの各種信号を受信するとともに、これらの情報を記憶部12に格納し、許可信号すなわちゲートを開放するための指令信号を、入出管理部50に対して発信する。なお、通信端末10は、駐車管理部100からの各種信号について受信確認後に、駐車管理部100に対して応答信号を送信する。
【0073】
通信端末10からの許可信号を受けた入出管理部50は、ゲート部40を起動させる、すなわちゲート部40にゲートバーBAを上げさせる。その後、入出管理部50は、車両検知部30において、車両VEの通過を確認すると、ゲート部40のゲートバーBAを降ろさせる、すなわちゲートを閉じ、入場が完了した旨の信号を、通信端末10を介して駐車管理部100に出力する。
【0074】
駐車管理部100は、ゲートを閉じた旨の信号すなわち車両VEの入場が完了した旨の信号(入場完了信号)を受けると、当該車両VEを管理対象として取り扱うべく、例えば
図4(A)に例示したデータ表中に格納する。
【0075】
なお、車両VEの出場に際しての一連の処理についても、第1実施形態と同様であり、出場の場合、上記一連の処理のうち、制御装置CTでの入場受付処理に代えて、出場受付処理がなされる。
【0076】
本実施形態に係る駐車場システム600においても、駐車場の管理に関して、音響通信を利用することで、駐車場側と車両側との間で駐車場における入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行うことができる。特に、本実施形態では、入出管理部50と駐車管理部100との間での情報交換を、通信端末10を介して行う態様にできる。
【0077】
〔第3実施形態〕
以下、
図8を参照して、第3実施形態に係る駐車場システムについて説明する。なお、本実施形態の駐車場システム700は、第1実施形態の駐車場システム500等の変形例であり、同符号のもののうち特に説明をしない箇所については、第1実施形態等の場合と同様である。
【0078】
本実施形態の駐車場システム700は、通信端末10による音響通信に基づく入出場に加え、駐車券を発行する等の他の方法による入出場を受け付ける態様となっている点において、他の実施形態と異なっている。見方を変えると、本実施形態では、種々ある入出庫の方法のうちの1つとして、音響通信による処理が利用できる態様となっている。
【0079】
図8(A)は、本実施形態に係る駐車場システム700の一構成例を概念的に示す平面図であり、
図2に対応する図である。また、
図8(B)及び
図8(C)は、駐車場システム700のうち、インターフェース部分を示す概念的な正面図である。
【0080】
図8(A)に示すように、本実施形態に係る駐車場システム700は、入出管理部50の制御基盤部MPについて、入場時の処理を行う入場側制御基盤部MPaと、出場時の処理を行う出場側制御基盤部MPbとで構成され、これらは直接的または間接的に駐車管理部100に接続されている。
【0081】
また、入場側制御基盤部MPaを収納する筐体に付随して、第1スピーカーSKaや、車両VEの入場時に超音波ULの集音を行うマイクMCとしての第1マイクMCaが設けられている。さらに、
図8(B)に一例を示すように、通信端末10による音響通信に基づく入場ではなく、駐車券の発券により入場するための押ボタン部BTa及び駐車券の発券部CAa、あるいは、入場の処理として、QRコード(登録商標)の読取りを利用するための2次元バーコードリーダー部QQa、さらには、入場の処理として、NFCによる受付を行うためのリーダライタ部NFa等が設けられている。つまり、ユーザー(車両VEの運転手)は、複数ある入場方法のうちから、一の入場方法を選択できる。この場合、入場に際して、例えば
図8(A)に例示するように、音声案内VGによって、音響通信を利用する場合や駐車券の発券を行う場合に応じたアナウンスを行うようにしてもよい。
【0082】
同様に、
図8(A)及び
図8(C)に示すように、出場側制御基盤部MPbを収納する筐体に付随して、第1スピーカーSKaや、第2マイクMCb、さらには、押ボタン部BTb及び駐車券の券挿入部CAb、あるいは、2次元バーコードリーダー部QQb、リーダライタ部NFb等が設けられている。さらに、出場時において、現金やクレジットカードによる決済処理を可能とすべく精算受付部CSが設けられている。
【0083】
本実施形態に係る駐車場システム700においても、駐車場の管理に関して、音響通信を利用することで、駐車場側と車両側との間で駐車場における入出庫時の処理を簡易かつ迅速に行うことができる。特に、本実施形態では、音響通信以外の手段によっても、入出庫を受け付けることが可能となっている。
【0084】
なお、上記した複数ある音響通信によるもの以外の入場方法については、これらのうちの一部のみを採用することも考えられる。例えば、音響通信によるものと押ボタン部BTaにより駐車券の発券を行うものとの二択とする構成としてもよい。あるいは、上記のうち、押ボタン部BTaによる駐車券の発券については利用せず、チケットレスの構成とすることも考えられる。
【0085】
〔その他〕
この発明は、上記の上記各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
【0086】
例えば、
図9において概念的に示す一構成例の駐車場システム800のように、入場時と出場時で位置が異なる、すなわち入口と出口の場所が異なる構成とすることも可能である。図示の一例では、入口側に設けた入場側制御基盤部MPaに、第1スピーカーSKaや第1マイクMCaを付随させて、入場時に音響通信部20として機能する第1音響通信部20aを構成している。第1音響通信部20aにより、車両VEが矢印DDaの方向に入場するに際して、音響通信による入場受付が可能となっている。同様に、出口側に設けた出場側制御基盤部MPbに、第2スピーカーSKbや第2マイクMCbを付随させて、出場時に音響通信部20として機能する第2音響通信部20bを構成している。第2音響通信部20bにより、車両VEが矢印DDbの方向に出場するに際して、音響通信による入場受付が可能となっている。なお、併せて入口側と出口側とのそれぞれに、ゲート部40が設けられている。
【0087】
また、上記では、車両検知部30での検知を契機として、音響通信を開始する態様としており、これにより、例えば通信端末10を所持する歩行者が入出管理部50の近くを通過した場合の誤認識を回避することができる。しかしながら、例えばこのような誤認識の恐れがない場合等においては、車両検知部30での検知を、音響通信の開始の契機とすることなく、例えば入出管理部50が常時発信動作をしている態様としてもよい。
【0088】
また、音響通信についての発信態様についても、種々の態様が考えられ、例えば指向性すなわち発信する方向や、使用する周波数帯域、あるいは発信強度等を、種々変更してもよい。例えば、事前登録されている通信端末10の特性(例えばスマホの種別)に応じて、最適な周波数帯域や発信強度等を選択するものとしてもよい。あるいは、車両VEの大きさ等を考慮して指向性を変更する等も考えられる。
【0089】
また、例えばスマホを通信端末10として利用可能にするためのアプリについても、種々の態様が考えられ、例えば駐車場PAが、複合商業施設に付随するものである場合には、当該複合商業施設において利用されるアプリに付随させたものとし、当該アプリの利用に際して登録された各種情報と紐づけして、例えば駐車場料金の割引適用等が可能になっていてもよい。
【0090】
また、例えば、制御基盤部MPの内部構成については、上記の例に限らず、例えば主制御部51や音響通信制御部21等を、一体的な回路基板で構成する等、種々の態様が考えられる。
【0091】
また、駐車管理部100についても、種々の態様が考えられ、例えばクラウド型のサーバーにより駐車管理部100を構成してもよい。また、入出管理部50を構成する主制御部51等、あるいはその一部について、駐車管理部100と共有で構成するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0092】
10…通信端末、11…主制御部、12…記憶部、20…音響通信部、21…音響通信制御部、30…車両検知部、31…ループコイル検知部、40…ゲート部、41…ゲート制御部、50…入出管理部、51…主制御部、52…記憶部、100…駐車管理部、500,600,700,800…駐車場システム、BA…ゲートバー、BTa,BTb…押ボタン部、CAa…発券部、CAb…券挿入部、COm…通信部、COp…通信部、CS…精算受付部、CT…制御装置、DAa…検知範囲、DAa,DAb…検知範囲、DB…駐車管理用データベース、DDa,DDb…矢印、DSm…表示部、DW…出入り口、GE…本体部分、LC…ループコイル、LCa…第1ループコイル、LCb…第2ループコイル、MC…マイク、MCa…第1マイク、MCb…第2マイク、MCm…マイク、MP…制御基盤部、MPa…入場側制御基盤部、MPb…出場側制御基盤部、NFa,NFb…リーダライタ部、PA…駐車場、QQa,QQb…2次元バーコードリーダー部、RW…応答波、SK…スピーカー、SKa…第1スピーカー、SKb…第2スピーカー、SKm…スピーカー、TW…送信波、UL…超音波、VE…車両、VG…音声案内