IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝電機サービス株式会社の特許一覧

特許7451330駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末
<>
  • 特許-駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末 図1
  • 特許-駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末 図2
  • 特許-駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末 図3
  • 特許-駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240311BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20240311BHJP
【FI】
G07B15/00 W
G06Q50/40
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020119489
(22)【出願日】2020-07-10
(65)【公開番号】P2022016166
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古用 晋一朗
(72)【発明者】
【氏名】城島 陽介
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-096183(JP,A)
【文献】特開2002-268977(JP,A)
【文献】特開2003-036454(JP,A)
【文献】特開2002-099935(JP,A)
【文献】特開2015-185001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G06Q 50/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の自動改札機と、
前記自動改札機から送信された前記自動改札機の使用状況を示す使用情報を受信し、前記使用情報に基づく状態情報を生成する監視盤サーバと、
前記監視盤サーバから受信した前記状態情報に基づく画像を表示する表示部及び操作者が操作可能な操作部を有し、前記操作部の操作に応じた操作情報を前記監視盤サーバへ送信する複数の可搬型操作端末と、を備え、
前記監視盤サーバは、複数の前記自動改札機のそれぞれを所定の可搬型操作端末に対応付けた対応情報を参照し、前記状態情報を前記使用情報の送信元の前記自動改札機に対応付けられた前記可搬型操作端末に送信するとともに、前記可搬型操作端末から取得した前記操作情報に基づいて前記可搬型操作端末に対応付けられた前記自動改札機に動作指示情報を送信し、
前記自動改札機は、前記監視盤サーバから受信した動作指示情報に基づいて動作し、
前記監視盤サーバは、複数の前記可搬型操作端末のそれぞれの位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて前記対応情報を更新する、
駅務システム。
【請求項2】
駅に設置される台座装置を備え、
前記監視盤サーバは、前記可搬型操作端末が前記台座装置に装着された場合に、前記台座装置の設置場所に基づいて前記可搬型操作端末の前記位置情報を取得する、
請求項1記載の駅務システム。
【請求項3】
駅に設置される無線アクセス部を備え、
前記監視盤サーバは、前記可搬型操作端末が最寄りの前記無線アクセス部と通信した場合に、前記無線アクセス部の設置場所に基づいて前記可搬型操作端末の前記位置情報を取得する、
請求項1又は2記載の駅務システム。
【請求項4】
複数の前記可搬型操作端末は、前記監視盤サーバと通信する他の前記可搬型操作端末の前記位置情報を前記監視盤サーバから取得して前記表示部に表示する管理用可搬型操作端末を有する、
請求項1から3のうちいずれか1項記載の駅務システム。
【請求項5】
複数の自動改札機のそれぞれから送信された前記自動改札機の使用状況を示す使用情報を受信し、前記使用情報に基づく状態情報を生成し、複数の可搬型操作端末のいずれかに送信する監視盤サーバであって、
複数の前記自動改札機のそれぞれを所定の可搬型操作端末に対応付けた対応情報を参照し、前記状態情報を前記使用情報の送信元の前記自動改札機に対応付けられた前記可搬型操作端末に送信するとともに、前記可搬型操作端末から取得した操作情報に基づいて前記可搬型操作端末に対応付けられた前記自動改札機に動作指示情報を送信し、
複数の前記可搬型操作端末のそれぞれの位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて前記対応情報を更新する、
監視盤サーバ。
【請求項6】
複数の自動改札機のそれぞれから送信された前記自動改札機の使用状況を示す使用情報を受信し、前記使用情報に基づく状態情報を生成し、複数の可搬型操作端末のいずれかに送信する監視盤サーバから受信した前記状態情報に基づく画像を表示する表示部及び操作者が操作可能な操作部を有し、前記操作部の操作に応じた操作情報を前記監視盤サーバへ送信する複数の可搬型操作端末であって、
前記監視盤サーバによって、複数の前記自動改札機のそれぞれを所定の可搬型操作端末に対応付けた対応情報を参照することで自身に対応付けられた前記自動改札機に動作指示情報を送信し、
前記対応情報は、前記監視盤サーバにおいて、複数の前記可搬型操作端末のそれぞれの位置情報に基づいて更新されるものである、
可搬型操作端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の駅には、自動改札機、自動改札機を制御する監視盤、監視盤と通信可能な操作端末などを含む駅務システムが設置されている。通常、監視盤は駅の係員室に据え置かれている。操作端末は、駅ごと又は改札口ごとに設置された所定の監視盤に対応付けられるとともに、これらの監視盤と通信することにより、監視盤の管轄範囲内にある自動改札機を制御する手段を有している。
【0003】
しかしながら、操作端末が駅や改札口ごとに設置される所定の監視盤に対応付けられる場合、駅や改札口ごとに監視盤及び対応する操作端末を設置する必要があるため、機器の設置及び保守に係るコストが増加し易い。また、例えば係員が複数の改札口を有する大きな駅において改札口間を移動して駅務を行う場合や、複数の駅間を移動して駅務を行う場合等に、操作端末を持ち替える必要がある。このため、駅務の利便性を向上する点において改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平7-93623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、機器コストを削減しつつ、駅務の利便性を向上させることができる駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の駅務システムは、複数の自動改札機と、監視盤サーバと、複数の可搬型操作端末と、を持つ。監視盤サーバは、自動改札機から送信された自動改札機の使用状況を示す使用情報を受信し、使用情報に基づく状態情報を生成する。可搬型操作端末は、監視盤サーバから受信した状態情報に基づく画像を表示する表示部及び操作者が操作可能な操作部を有する。可搬型操作端末は、操作部の操作に応じた操作情報を監視盤サーバへ送信する。監視盤サーバは、複数の自動改札機のそれぞれを所定の可搬型操作端末に対応付けた対応情報を参照する。監視盤サーバは、状態情報を使用情報の送信元の自動改札機に対応付けられた可搬型操作端末に送信するとともに、可搬型操作端末から取得した操作情報に基づいて可搬型操作端末に対応付けられた自動改札機に動作指示情報を送信する。自動改札機は、監視盤サーバから受信した動作指示情報に基づいて動作する。監視盤サーバは、複数の可搬型操作端末のそれぞれの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて対応情報を更新する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施例に係る駅務システムの概略構成図。
図2】本実施例に係る自動改札機、監視盤サーバ及び可搬型操作端末の構成を示すブロック図。
図3】本実施例に係る可搬型操作端末の操作表示部により表示される監視画面の一例を示す図。
図4】本実施例に係る駅務システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の駅務システム、監視盤サーバ及び可搬型操作端末を、図面を参照して説明する。
【0009】
[基本構成]
図1は、本実施例に係る駅務システム1の概略構成図である。本実施例に係る駅務システム1は、例えば、複数の自動改札機10と、監視盤サーバ20と、複数の可搬型操作端末30と、を有する。図1に示す例では、駅務システムは、一つの駅に設置された複数の自動改札機10a,10b,10cと、複数の可搬型操作端末30a,30b,30cと、を有する。駅務システム1は、駅の規模等に応じて設置される自動改札機10a,10b,10cや可搬型操作端末30a,30b,30c等の設置台数が異なる場合がある。以下、特に区別する場合を除いて、複数の自動改札機10a,10b,10cを総称して自動改札機10と呼ぶ。また、複数の可搬型操作端末30a,30b,30cを総称して可搬型操作端末30と呼ぶ。
【0010】
駅務システム1において、自動改札機10及び可搬型操作端末30は、第1通信網NW1に接続される。第1通信網NW1は、例えばLAN(Local Area Network)等のネットワークである。第1通信網NW1には、ゲートウェイ装置(GW装置50)が接続される。GW装置50は、第1通信網NW1と第2通信網NW2との間を中継する。
【0011】
第2通信網NW2は、第1通信網NW1よりも広域な通信網である。第2通信網NW2は、例えばインターネットやWAN(Wide Area Network)等のネットワークである。この構成によって、自動改札機10と可搬型操作端末30のそれぞれは、第1通信網NW1、GW装置50及び第2通信網NW2を介して監視盤サーバ20と通信することができる。本実施例において、監視盤サーバ20は、駅とは異なる拠点に設置されている。監視盤サーバ20は、例えば、駅の構外に設置されている。監視盤サーバ20は、所定のエリア内にある複数の駅の自動改札機10及び可搬型操作端末30と通信可能であってもよい。なお、監視盤サーバ20は、第1通信網NW1に直接接続する構成でもよい。
【0012】
図2は、本実施例に係る自動改札機10、監視盤サーバ20及び可搬型操作端末30の構成を示すブロック図である。自動改札機10は、例えば、磁気読取部11と、ICカード読取部12と、案内表示部13と、扉部14と、改札機通信部15と、改札機制御部16と、を備える。なお、係る構成はあくまで一例であり、自動改札機10は集札または改札を行う機能を有していれば、いかなる構成であってもよい。
【0013】
磁気読取部11は、自動改札機10に投入された磁気乗車券の乗車券情報を読取り、改札機制御部16に送信する。ICカード読取部12は、自動改札機10に翳されたIC乗車券の乗車券情報を読取り、改札機制御部16に送信する。なお、ICカード読取部12に代えて、或いはICカード読取部12と併せて、乗車券として利用されるQRコード(登録商標)を読み取るための不図示のQRコード読取部を備えてもよい。
【0014】
扉部14は、自動改札機10の通路の出入口に配置された開閉可能なドアである。扉部14は、磁気乗車券又はIC乗車券の通行可否判定結果が「可」の場合、ドアが開くことにより、その乗車券を所持する利用者の通行を許可する。扉部14は、磁気乗車券又はIC乗車券の通行可否判定結果が「不可」の場合、ドアを閉じて通路を閉鎖することにより、その乗車券を所持する利用者の通行を禁止する。
【0015】
案内表示部13は、自動改札機10を使用する利用者に、自動改札機10で使用された磁気乗車券及びIC乗車券の通行可否判定結果に基づく通行の許可又は禁止及び関連する情報を表示し、利用者に通知する。
【0016】
改札機通信部15は、監視盤サーバ20と通信する。この通信は、自動改札機10から監視盤サーバ20へ情報を送信することができるとともに、監視盤サーバ20から自動改札機10への情報を受信することができる。改札機通信部15は、自身の自動改札機10の使用状況を示す使用情報を監視盤サーバ20に送信する。各自動改札機10は、例えば監視盤サーバ20と通信するためのネットワークカードを有している。自動改札機10は、例えば自動改札機10に翳されたICカードから取得した乗車券情報等を適宜監視盤サーバ20に送信する。
【0017】
改札機制御部16は、磁気読取部11又はICカード読取部12から乗車券情報を受信し、利用者の通行可否を判定する。なお、改札機制御部16は、乗車券情報を判定サーバ(不図示)に送信し、判定サーバの制御部で判定を行い、判定サーバから改札機制御部16に通行可否判定結果を通知する構成であってもよい。通行可否の判定手法に関しては、種々の手法が知られているため詳細な説明を省略する。通行可否判定結果が「可」の場合は、利用者の通行を許可し、扉部14を開制御する。一方、通行可否判定結果が「不可」の場合は、利用者の通行を禁止するため、扉部14を閉制御する。また、可搬型操作端末30からのデータ送信要求又は操作指示要求に基づいて、要求に係る所定の処理を行う。
【0018】
監視盤サーバ20は、例えば、サーバ通信部21と、サーバ制御部23と、サーバ記憶部24と、サーバ表示部25と、を備える。サーバ通信部21は、第2通信網NW2と接続される。サーバ通信部21は、例えば、ネットワークカードなどの通信インターフェースを含む。サーバ通信部21は、自動改札機10から送信された使用情報を受信するとともに、可搬型操作端末30から送信された操作情報を受信する。
【0019】
サーバ制御部23は、情報生成機能及び改札機リセット機能を有する。情報生成機能は、例えば自動改札機10の状態情報及び対応情報を生成する機能である。自動改札機10の状態情報は、自動改札機10から受信した使用情報に基づいて生成される、自動改札機の状態を示す情報である。使用情報は、例えば、送信元の自動改札機10の識別情報と、各識別情報に対応する自動改札機10の状態異常を示す情報と、を含む。使用情報と状態情報とは一部において共通してもよい。自動改札機10の状態異常を示す情報とは、例えば自動改札機が故障したことを示す情報だけでなく、乗車券が詰まったことや、中間無札乗車や不正乗車が検知されたこと等を示す情報を含んでもよい。対応情報は、複数の自動改札機10のそれぞれに対して、所定の可搬型操作端末30を対応付けた情報である。所定の可搬型操作端末30は、例えば監視盤サーバ20との通信が許可されている可搬型操作端末30のうち対応する自動改札機10と同じエリア内の可搬型操作端末30や、対応する自動改札機10から所定の距離の範囲内にある可搬型操作端末30等である。なお、可搬型操作端末30により自動改札機10を操作するためには、一台の自動改札機10に対して少なくとも一以上の可搬型操作端末30が対応付けられていることが好ましいが、対応可能な可搬型操作端末30が検出できない場合は、対応情報において自動改札機10と対応付けられる可搬型操作端末30の台数が零であってもよい。また、セキュリティ対策として、監視盤サーバ20は、未登録の操作端末に対しては対応情報を生成しない機能を有してもよい。改札機リセット機能は、可搬型操作端末30からの操作情報に基づいて、自動改札機10の動作状態をリセット(初期化)させる機能である。
【0020】
さらに、サーバ制御部23は、これらの機能の他に、集計機能や自動改札機10の改札機電源制御機能等を有する。集計機能は、例えば自動改札機10から受信した乗車券情報や、自動改札機10にICカードが翳された時刻、対応する駅の識別情報等を集計する機能である。改札機電源制御機能は、例えば自動改札機10の状態をオン状態またはオフ状態に切り替える機能である。これらの機能により実行された結果は、自動改札機10の使用情報としてサーバ記憶部24に記憶される。
【0021】
サーバ制御部23のこれらの機能のうち一部または全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがサーバ記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。プログラムは、例えば、ネットワークを介して不図示のアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、SDカードなどの可搬型記憶媒体に格納されたものが監視盤サーバ20にインストールされてもよい。また、サーバ制御部23の構成要素のうち一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0022】
サーバ記憶部24は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。サーバ記憶部24は、プロセッサが実行するプログラムを格納する。サーバ記憶部24は、サーバ制御部23により生成された状態情報や改札機設定情報、ログ情報、改札機ソフト管理情報、対応情報等を記憶する。
【0023】
本実施例において、改札機設定情報は、例えば各自動改札機10の識別情報とともにその自動改札機10が設置された場所を示す情報を含む。改札機設定情報は、例えば可搬型操作端末30によって自動改札機10に指示された自動改札機10の通路方向を含む情報を含んでもよい。ログ情報は、例えば自動改札機10に翳されたICカード等の乗車券情報と、対応する自動改札機10の一件明細情報と、を紐づけた情報である。改札機ソフト管理情報は、自動改札機10プログラムのバージョン情報及びバージョンアップの履歴情報である。
【0024】
なお、上述したサーバ記憶部24に記憶された情報は一例であり、上述の実施例に限定されない。サーバ記憶部24には、例えば自動改札機10に翳されたICカードに登録された利用者の利用情報(残高情報や定期券情報等)と、ICカードのIDと、を対応付けた情報が記録されてもよい。
【0025】
サーバ表示部25は、改札機異常表示やデータ表示を行う。サーバ表示部25は、例えば液晶ディスプレイ等の画面である。サーバ表示部25は、集計されたデータ等を適宜表示する。
【0026】
監視盤サーバ20は、例えばブラウザ等にWebページを提供するWebサーバ機能22を有する。監視盤サーバ20は、Webサーバ機能22により、可搬型操作端末30からのリクエスト(例えばHTTPリクエスト)に応じて、自動改札機10の状態情報を表示するためのWebページを、サーバ通信部21を用いて可搬型操作端末30に送信する。また、監視盤サーバ20は、他のエリアに設置された他の監視盤サーバ(不図示)と互いに通信可能となっていてよい。
【0027】
可搬型操作端末30は、例えば、可搬型のタブレット端末やスマートフォン等である。可搬型操作端末30は、例えば、操作表示部31と、端末通信部32と、端末制御部33と、端末記憶部34と、を有する。可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20又は自動改札機10から取得した情報を操作表示部31により表示したり、駅の係員による、自動改札機10を操作するための入力操作を受け付けたりする。
【0028】
操作表示部31は、例えば、監視盤サーバ20から受信した状態情報に基づく画像を表示する表示部と、表示部表面に配置されたタッチパネルにより操作者が操作可能な操作部と、が一体に形成されたものである。操作表示部31には、監視盤サーバ20から受信した状態情報に基づいて、自動改札機10の状態を示す内容が表示される。また、操作表示部31には、自動改札機10に対する操作指示内容が表示される。係員が操作表示部31に表示された操作指示内容に従ってタッチパネルから入力操作を行うと、操作指示内容に従い監視盤サーバ20に操作情報が送信される。この操作情報に基づいて自動改札機10が所定の動作を行う。
【0029】
端末通信部32は、第1通信網NW1および第2通信網NW2を介して監視盤サーバ20と通信する。端末通信部32は、第1通信網NWを介さずに、基地局を設置して無線通信するセルラー網等を介して監視盤サーバ20と通信してもよい。また、端末通信部32は、第1通信網NW1を介して自動改札機10と通信することもできる。端末通信部32は、自身の可搬型操作端末30の位置情報を監視盤サーバ20に送信する。
【0030】
端末制御部33は、例えば、CPUなどのプロセッサが、ブラウザを含むプログラムを実行することで機能する。端末制御部33は、端末通信部32及び操作表示部31が、プログラムに従って動作するように制御する。
【0031】
端末記憶部34は、上記のプログラムの他、監視盤サーバ20から送信された自動改札機10の状態情報データを受信して記憶してよい。端末記憶部34は、操作表示部31において操作された操作情報データを記憶してもよい。
【0032】
図1に示すように、可搬型操作端末30は、駅の係員室に設置された台座装置35に脱着可能に構成されてよい。台座装置35に可搬型操作端末30が装着されることにより、例えば、可搬型操作端末30が充電されるとともに、台座装置35の有線通信機能を利用して第1通信網NW1に接続することもできる。本実施例において、可搬型操作端末30が台座装置35に装着された場合に、監視盤サーバ20は、台座装置35の設置場所に基づいて可搬型操作端末30の位置情報を取得できる。
【0033】
駅には複数の無線アクセス部40が設けられている。無線アクセス部40は、台座装置35から取り外された可搬型操作端末30と無線通信し、第1通信網NW1に接続させる。無線アクセス部40は、例えばWi-Fi網を用いて可搬型操作端末30と通信する。本実施例では、可搬型操作端末30が台座装置35から取り外された場合に、可搬型操作端末30が最寄りの無線アクセス部40と通信する。これにより、無線アクセス部40を介して可搬型操作端末30と監視盤サーバ20とが通信する。監視盤サーバ20は、無線アクセス部40の設置場所に基づいて可搬型操作端末30の位置情報を取得できる。
【0034】
可搬型操作端末30が台座装置35から取り外され、かつ無線アクセス部40と通信不能な状態において、可搬型操作端末30は、台座装置35及び無線アクセス部40を介することなく監視盤サーバ20と通信可能となっている。
【0035】
なお、上述の実施例では、監視盤サーバ20が、台座装置35や無線アクセス部40から可搬型操作端末30の位置情報を取得する構成について説明したが、これに限られない。可搬型操作端末30が自身の位置情報を取得し、監視盤サーバ20は可搬型操作端末30自身から位置情報を取得する構成としてもよい。この場合、可搬型操作端末30は、例えば、GPS(global positioning system)から位置情報を取得してもよい。可搬型操作端末30は、駅の改札口に設置されたNFCタグ(Near field communication)やBluetoothタグ、RFIDタグ(Radio Frequency Identification)を認識することで位置情報を取得してもよい。可搬型操作端末30は、駅の改札口に貼り付けされたQRコード(登録商標)をカメラで撮影することで位置情報を取得してもよい。
【0036】
このように構成された複数の可搬型操作端末30のうち一部は、管理用可搬型操作端末39とされている。図1に示すように、本実施例では、複数の可搬型操作端末30のうち可搬型操作端末30cが管理用可搬型操作端末39となっている。管理用可搬型操作端末39は、上述の構成に加えて、監視盤サーバ20と通信する他の可搬型操作端末(例えば可搬型操作端末30a,30b)の位置情報を監視盤サーバ20から取得して操作表示部31に表示する。管理用可搬型操作端末39は、例えば駅長等が使用する。管理用可搬型操作端末39は、他の可搬型操作端末30の位置情報を取得する特権を付与された可搬型操作端末30である。
【0037】
管理用可搬型操作端末39は、所定のエリア内に存在して監視盤サーバ20と通信している全ての可搬型操作端末30の位置情報及びその識別情報等を、監視盤サーバ20より取得する。管理用可搬型操作端末39は、付与される特権の種類により、確認できる可搬型操作端末30の位置情報を切り替えることができる。具体的に、管理用可搬型操作端末39の操作表示部31は、例えば自駅において監視盤サーバ20と通信する可搬型操作端末30や、自駅の所定の改札口において監視盤サーバ20と通信する可搬型操作端末30、隣接する駅等を含めた管轄区域内の所定の駅で監視盤サーバ20と通信する可搬型操作端末30等の位置情報をそれぞれ切り替えて表示する。なお、上述の実施例では、場所に応じて確認できる可搬型操作端末30の位置情報の切り替えを行う例について説明したが、これに限られない。例えば、管理用可搬型操作端末39は、可搬型操作端末30を所持する人に応じて確認できる可搬型操作端末30の位置情報の切り替えを行ってもよい。この場合、管理用可搬型操作端末39の操作表示部31は、例えば配下の係員に貸与した可搬型操作端末30の位置情報を表示してもよい。もちろん監視盤サーバ20と通信する全ての可搬型操作端末30の位置情報を操作表示部31に表示させてもよい。
【0038】
[駅務システムの動作]
このように構成された駅務システム1において、自動改札機10は、自動改札機10の使用状況を示す使用情報を適宜のタイミングで監視盤サーバ20へ送信する。使用情報は、当該自動改札機10が使用可能な状態であるか否か(自動改札機10の状態異常)を示す情報や、自動改札機10の通路方向の設定情報等を含む。改札機通信部15は、これらの使用情報を所定の時間間隔で定期的に監視盤サーバ20へ送信する。また、可搬型操作端末30は、その位置情報を適宜のタイミングで監視盤サーバ20へ送信する。監視盤サーバ20は、この位置情報に基づいて対応情報を生成する。
【0039】
監視盤サーバ20は、情報生成機能により生成した対応情報を参照し、自動改札機10の状態情報を使用情報の送信元の自動改札機10に対応付けられた可搬型操作端末30に送信する。さらに、監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30から受信した操作情報に基づいて可搬型操作端末30に対応付けられた自動改札機10に動作指示情報を送信する。この動作指示情報に基づいて、自動改札機10が所定の動作を行う。監視盤サーバ20は、複数の可搬型操作端末30のそれぞれの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて対応情報を更新する。
【0040】
なお、改札機通信部15が監視盤サーバ20へ使用情報を送信するタイミング及び可搬型操作端末30が監視盤サーバ20へ位置情報を送信するタイミングは上述した実施例に限定されない。自動改札機10は、例えば乗車券情報と同時に使用情報を送信してもよい。自動改札機10は、監視盤サーバ20からデータ送信要求を受信したタイミングで使用情報を送信してもよい。可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20からデータ送信要求を受信したタイミングで位置情報を送信してもよい。
【0041】
可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20から自動改札機10の状態情報を受信するとともに、自動改札機10に対する操作情報を監視盤サーバ20に送信する。端末通信部32から送信された操作情報は、監視盤サーバ20を経由して自動改札機10に動作指示情報として送信される。つまり、可搬型操作端末30の端末通信部32は、監視盤サーバ20を介して自動改札機10の改札機通信部15と通信する。
【0042】
図3は、本実施例に係る可搬型操作端末30の操作表示部31により表示される監視画面の一例を示す図である。自動改札機10の状態を監視する場合、操作表示部31に表示された表示切替部41の監視ボタン41aを押下して、監視画面に設定する。監視画面において、操作表示部31は、例えば、異常表示部42と、監視表示部43と、リセットボタン44と、を表示する。
【0043】
異常表示部42には、その可搬型操作端末30が操作可能な自動改札機10と、対応する自動改札機10の動作状態が表示される。本実施例では、自動改札機10a,10b,10cに対してそれぞれ順に第1番から第3番までの番号が付されている。図3に示す例では、第2番の自動改札機10(図1における自動改札機10bに相当)に異常が発生したことを表示する「異常」の文字が表示されている。なお、駅に設置される自動改札機10の台数によって、操作表示部31の監視画面に表示される異常表示部42と、監視表示部43及びリセットボタン44の個数を変更してもよい。
【0044】
監視表示部43には、自動改札機10a,10b,10cに対応する表示番号1から3に自動改札機10の乗車判定状況がオンラインで表示される。
【0045】
リセットボタン44は、自動改札機10を初期化し、上述の異常表示部42において異常が検知された自動改札機10(自動改札機10b)の異常状態を回復させるための操作入力を受け付けるボタンである。該当号機のリセットボタン44を押下すると、自動改札機10bに対してリセットを行う旨の操作情報が監視盤サーバ20に送信される。監視盤サーバ20は、操作情報に基づく動作指示情報を自動改札機10に送信し、自動改札機10は動作指示情報に基づいて当該自動改札機10の初期化を行う。
【0046】
操作表示部31の画面は、表示切替部41を切り替えることにより各種の画面に切り替え可能となっている。各画面では、例えば乗車券情報や、個々の自動改札機10(例えば、自動改札機10a)について関連する情報の表示をするようにしてもよい。
【0047】
[シーケンス図]
図4は、本実施例に係る駅務システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0048】
駅に設置された各自動改札機10は、自身の自動改札機10の使用状況を示す使用情報を監視盤サーバ20に送信する(S12)。
【0049】
監視盤サーバ20は、自動改札機10から使用情報を受信するとともに、使用情報に基づいて対応する自動改札機10の状態情報を生成する(S14)。
【0050】
複数の可搬型操作端末30は、それぞれの位置情報を監視盤サーバ20に送信する(S16)。位置情報は、予め決められた所定の間隔で定期的に可搬型操作端末30から送信される。なお、位置情報を送信するタイミングは、例えば可搬型操作端末30の電源がONになったタイミングや、操作者(係員)が所定の操作を行ったタイミング、可搬型操作端末30の位置情報が前回送信した位置情報から所定距離以上離れたタイミング等であってもよい。
【0051】
監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30から送信された位置情報に基づいて、一台の自動改札機10に対して所定の可搬型操作端末30を対応付けた対応情報を生成する(S18)。監視盤サーバ20は、対応情報に基づいて選定された所定の可搬型操作端末30に、対応する自動改札機10の状態情報を送信する(S20)。
【0052】
本実施例では、図1に示すように、一つの駅(例えばA駅)に自動改札機10a,10b,10cが設けられ、かつ可搬型操作端末30a,30b,30cがA駅の構内に設けられている。この場合、ステップS18では、三台の自動改札機10a~10cに対して、三機の可搬型操作端末30a,30b,30cがそれぞれ対応付けられた対応情報が生成される。よって、監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30aに自動改札機10a,10b,10cのそれぞれの状態情報を送信し、可搬型操作端末30bに自動改札機10a,10b,10cのそれぞれの状態情報を送信し、可搬型操作端末30cに自動改札機10a,10b,10cのそれぞれの状態情報を送信する。仮に可搬型操作端末30bがA駅からB駅に持ち出された際には、A駅に設置された三台の自動改札機10a~10cに対して、可搬型操作端末30a及び30cの二機が対応付けられた対応情報に更新される。その結果、監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30aに自動改札機10a,10b,10cの状態情報を送信し、可搬型操作端末30cに自動改札機10a,10b,10cの状態情報を送信する。一方、監視盤サーバ20は、持ち出された可搬型操作端末30bに、B駅の自動改札機(不図示)の状態情報を送信する。
【0053】
可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20から受信した状態情報に基づいて、操作表示部31に画像を表示する(S22)。係員は、ステップS22で表示された画像に基づいて、可搬型操作端末30の操作表示部31に対して操作入力を行う(S24)。
【0054】
操作入力が完了すると、可搬型操作端末30は、操作表示部31の操作に応じた操作情報を監視盤サーバ20へ送信する(S26)。
【0055】
監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30から取得した操作情報に基づいて、自動改札機10に動作指示情報を送信する(S28)。動作指示情報は、監視盤サーバ20が可搬型操作端末30から受信した操作情報において、例えば係員の操作により指定された自動改札機10のみに送信される。
【0056】
動作指示情報を受信した自動改札機10は、監視盤サーバ20から受信した動作指示情報に基づいて所定の動作を行う(S30)。
【0057】
さらに、自動改札機10は、これらの所定の動作が完了したときに、完了報告情報を送信する。完了報告情報は、自動改札機10から監視盤サーバ20に送信される(S32)。監視盤サーバ20は、これらの情報を履歴情報として記録する(S33)とともに、可搬型操作端末30に完了報告情報を送信する(S34)。可搬型操作端末30が完了報告情報を受信した結果、操作表示部31に表示される自動改札機10の状態を示す表示が更新される。
【0058】
本実施例の構成によれば、駅務システム1は、複数の可搬型操作端末30を備える。可搬型操作端末30は、複数駅を含む拠点毎に設けられた監視盤サーバ20を介して、自動改札機10と通信する。可搬型操作端末30は持ち運び可能であるため、駅構内の様々な場所から自動改札機10に対して動作指示を送信することができる。
【0059】
監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30の位置情報に基づいて対応情報を生成し、この対応情報に基づいて選定された可搬型操作端末30に対応する自動改札機10の状態情報を送信する。可搬型操作端末30を持ち運ぶことで位置情報に応じて対応情報が更新されるので、複数の駅又は改札口の自動改札機10に対して一機の可搬型操作端末30を用いて管理することができる。よって、駅や改札口ごとに監視盤及び対応する操作端末を設置する従来技術と比較して、機器の設置や保守に係るコストを低減できる。さらに、監視盤サーバ20は、複数の駅の自動改札機10及び複数の可搬型操作端末30と通信する。このため、各駅に監視盤を設置する従来技術と比較して、より多くの自動改札機と可搬型操作端末30とを対応付けることができる。このように監視盤をサーバ化して広範囲を一括管理することにより、可搬型操作端末30の適用可能なエリアを拡大し、可搬型操作端末30の汎用性を向上できる。
【0060】
また、例えば複数の改札口を有する大きな駅において改札口間を移動して駅務を行う場合や、複数の駅間を移動して駅務を行う場合等に、操作端末を持ち替える必要がないので、駅務の利便性を向上できる。特に、例えば係員が常駐しない利用客の少ない駅などにおいて、他駅から係員が巡回するときに、可搬型操作端末30により自動改札機10の状態情報を取得できる。これにより、利用客の少ない駅などに操作端末や監視盤を設置する必要がなくなり、より一層コストを低減できる。したがって、機器コストを削減しつつ、駅務の利便性を向上させることができる駅務システム1を提供できる。
【0061】
監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30が台座装置35に装着された場合に、台座装置35の設置場所に基づいて可搬型操作端末30の位置情報を取得する。これにより、監視盤サーバ20は、より確実に可搬型操作端末30の位置情報を取得できる。よって、より正確な対応情報を生成し、対応する自動改札機10の状態情報を可搬型操作端末30の操作表示部31に表示させることができる。
【0062】
監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30が最寄りの無線アクセス部40と通信した場合に、無線アクセス部40の設置場所に基づいて可搬型操作端末30の位置情報を取得する。これにより、監視盤サーバ20は、より確実に可搬型操作端末30の位置情報を取得できる。よって、より正確な対応情報を生成し、対応する自動改札機10の状態情報を可搬型操作端末30の操作表示部31に表示させることができる。
【0063】
可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20と通信する他の可搬型操作端末30の位置情報を確認可能な管理用可搬型操作端末39を有する。これにより、例えば管理用可搬型操作端末39を使用する駅長は、可搬型操作端末30を持って駅務を行う係員の位置を把握することができる。このように係員の位置情報を把握することができるので、より効率的に駅務を行うことができる。また、管理用可搬型操作端末39によって確認できる可搬型操作端末30を場所又は人に応じて切り替えることができるので、必要な位置情報だけを選択的に取得できる。これにより、より一層駅務の効率化を図ることができる。
【0064】
なお、複数の駅を管轄する監視盤サーバ20は、管轄する複数の駅のうちの一つの駅内に設置されてもよい。この場合、監視盤サーバ20により管理される複数の自動改札機10のうち、少なくとも一個の自動改札機10から見て、監視盤サーバ20は、この自動改札機10が設置される駅とは異なる拠点に配置されることとなる。つまり、監視盤サーバ20は、少なくとも監視盤サーバ20により管理されるいずれか一個の自動改札機10が設置される駅とは異なる駅(拠点)に配置されていればよく、監視盤サーバ20の拠点は駅の構外に限定されない。また、監視盤サーバ20は、一つの駅のみ、または一つの駅の中の一つの改札口のみを管轄してもよい。
【0065】
上述の実施例では、自動改札機10が監視盤サーバ20に使用情報を送信した後に、監視盤サーバ20が可搬型操作端末30の位置情報を取得する構成としたが、これに限られない。監視盤サーバ20が可搬型操作端末30の位置情報を取得した後に、自動改札機10が使用情報を送信してもよい。また、可搬型操作端末30と監視盤サーバ20間の位置情報の受け渡しは、例えば監視盤サーバ20がトリガとなって開始されてもよいし、可搬型操作端末30がトリガとなって開始されてもよい。
【0066】
台座装置35及び無線アクセス部40は無くてもよい。この場合、操作端末は、GW装置50を介して監視盤サーバ20と無線通信する。但し、より安定的に監視盤サーバ20と可搬型操作端末30とを通信させて正確な位置情報を取得できる点で、台座装置35及び無線アクセス部40を有する本実施例の構成は優位性がある。
【0067】
上述の実施例では、可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20から適宜状態情報を受信する構成としたが、可搬型操作端末30は、監視盤サーバ20に対して、状態情報を可搬型操作端末30に送信するようにリクエストを送信してもよい。この場合、監視盤サーバ20は、可搬型操作端末30からのリクエストに応じて自動改札機10の状態情報を可搬型操作端末30に送信してもよい。
【0068】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、複数の自動改札機(10)と、自動改札機から送信された自動改札機の使用状況を示す使用情報を受信し、使用情報に基づく状態情報を生成する監視盤サーバ(20)と、監視盤サーバから受信した状態情報に基づく画像を表示する表示部及び操作者が操作可能な操作部を有し、操作部の操作に応じた操作情報を監視盤サーバへ送信する複数の可搬型操作端末(30)と、を備え、監視盤サーバは、複数の自動改札機のそれぞれを所定の可搬型操作端末に対応付けた対応情報を参照し、状態情報を使用情報の送信元の自動改札機に対応付けられた可搬型操作端末に送信するとともに、可搬型操作端末から取得した操作情報に基づいて可搬型操作端末に対応付けられた自動改札機に動作指示情報を送信し、自動改札機は、監視盤サーバから受信した動作指示情報に基づいて動作し、監視盤サーバは、複数の前記可搬型操作端末のそれぞれの位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づいて対応情報を更新するため、機器コストを削減しつつ、駅務の利便性を向上させることができる。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0070】
1…駅務システム、10…自動改札機、20…監視盤サーバ、30…可搬型操作端末、31…操作表示部、35…台座装置、40…無線アクセス部
図1
図2
図3
図4