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特許7451349ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバおよびその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバおよびその動作方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/55 20130101AFI20240311BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20240311BHJP
【FI】
G06F21/55 320
A63F13/75
【請求項の数】 5
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020139575
(22)【出願日】2020-08-20
(65)【公開番号】P2021034051
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2019-0102038
(32)【優先日】2019-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】313011434
【氏名又は名称】エヌエイチエヌ コーポレーション
【住所又は居所原語表記】(Sampyeong-dong),16,Daewangpangyo-ro 645 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム スンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン チョルウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ハンソル
【審査官】小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】特許第5588577(JP,B1)
【文献】特許第5936748(JP,B1)
【文献】特表2015-502779(JP,A)
【文献】特開2013-131257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/55
A63F 13/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバにおいて、
通信機と、
前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信する少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信して、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、
前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴から取得される各前記ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントに関する前記情報の重複率に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、
前記マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、
前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知する、
ネットワークサーバ。
【請求項2】
前記ユーザ入力イベントに関する前記情報は、前記ユーザ入力イベントのタッチ座標およびタッチ時間を含む、請求項1に記載のネットワークサーバ。
【請求項3】
ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバにおいて、
通信機と、
前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信する少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信して、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、
前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、
前記マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、
前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知するネットワークサーバであって、
記プロセッサは、
各イベント履歴から当該ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントの座標を取得し、
前記取得された座標のうち重複した座標に応じて、前記当該ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定する、
ットワークサーバ。
【請求項4】
ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバにおいて、
通信機と、
前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信する少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、
前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴から取得される各前記ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントに関する前記情報の重複率に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、
前記マクロスコアの分布を参照してマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、
前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知する、
ネットワークサーバ。
【請求項5】
ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバの動作方法において、
前記ネットワークを介して前記複数のユーザ端末と通信して、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、
前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴から取得される各前記ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントに関する前記情報の重複率に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、
前記マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、
前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知すること、
を含む動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステムに関し、より具体的には、ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバおよびその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、データ通信網の発達によって多くの人たちがインターネットを利用し、インターネット利用の増加に伴ってインターネットを利用した多様な種類のサービス、例えば、メッセンジャー、ショッピングモール、ゲームなどのサービスが提供されている。多様なサービスの中でも、特にゲームサービス分野でその開発速度および普及速度が急激に増してきていて、多くのインターネットユーザがインターネットを利用して多様な方式のオンラインゲームサービスを利用している。ゲームはパーソナルコンピュータによりオフラインで実行される方式から抜け出して、移動通信網を含むインターネットを介してゲームサーバに接続して楽しめるようにするオンラインゲームの形態に発展している。
【0003】
このようにゲームサービスが広く利用されるにつれ、セキュリティ問題が主な懸案になっている。このようなセキュリティ問題は多様な不正行為およびハッキングからユーザの個人情報およびサイバー資産を保護することを含む。ゲームサービスにおけるマクロは、定めておいたコマンドによってユーザ入力イベントを提供するプログラムを含むことができ、応用アプリケーションなどの多様な形態で普及できる。マクロを用いるユーザは時間の制約なしにプレイが可能なため、ゲームアイテムおよびゲームマネーなどのようなサイバー資産、任務の完遂あるいは成功に対する補償として与えられる経験値などの多様なオブジェクトを定常ユーザより早く手にできる。この他、マクロを用いるユーザと定常ユーザとの間の多様な不均衡によって、一般ユーザにとって相対的剥奪感を感じさせることでゲーム離脱をもたらすだけでなく、ゲーム内のユーザ間のバランスを崩す原因になりかねない。
【0004】
上記の内容は単に本発明の技術的思想に対する背景技術の理解のためのものであり、したがって、それは本発明の技術分野における当業者に知られた先行技術に相当する内容であるとは限らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、ゲームサービスを利用するユーザ端末の中からマクロユーザを決定するに際して向上した信頼性を有するネットワークサーバおよびその動作方法を提供する。例えば、ネットワークサーバおよびその動作方法は、ユーザによって多様に変化可能なマクロスコアに適応的な基準値を決定し、決定された基準値を用いてマクロユーザを決定する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係るネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバは、通信機と、前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信する少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信して、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、前記マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知する。
【0007】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記マクロスコアとの差の合計を最小にする値を前記基準値として決定してもよい。
【0008】
前記マクロスコアは、第1~第nマクロスコアを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、数式
【数1】
を演算して前記基準値を決定し、前記MDはマクロ距離を示し、前記xiは第iマクロスコアを示し、前記vは変数を示し、前記nは1以上の整数であり、前記iは1以上前記n以下の整数であり、前記マクロ距離を最小にする前記変数が前記基準値として決定される。
【0009】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記マクロスコアのうち前記基準値より大きいマクロスコアに対応するユーザ端末で前記マクロが用いられたことを検知してもよい。
【0010】
前記ユーザ入力イベントに関する前記情報は、前記ユーザ入力イベントのタッチ座標およびタッチ時間を含んでもよい。
【0011】
前記少なくとも1つのプロセッサは、各イベント履歴から取得される当該ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントに関する前記情報の重複率に応じて、前記当該ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定してもよい。
【0012】
前記少なくとも1つのプロセッサは、各イベント履歴から当該ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントの座標を取得し、前記取得された座標のうち重複した座標に応じて、前記当該ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定することができる。
【0013】
前記複数のユーザ端末は、第1~第nユーザ端末を含み、前記マクロスコアは、第1~第nマクロスコアを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、数式
【数2】
を演算することで第jユーザ端末の第jマクロスコアを決定し、前記nは1以上の整数であり、前記jは1以上前記n以下の整数であり、前記MSjは前記第jマクロスコアを示し、前記DPjは前記第jユーザ端末の前記ユーザ入力イベントの座標のうち最も多く重複した座標の数を示し、前記DFjは前記第jユーザ端末の前記ユーザ入力イベントの前記座標のうち互いに異なる座標の数を示し、前記NUIjは前記第jユーザ端末の前記ユーザ入力イベントの数を示すことができる。
【0014】
本発明の他の実施形態に係るネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバにおいて、通信機と、前記通信機を介して前記複数のユーザ端末と通信する少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、前記マクロスコアの分布を参照してマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知する。
【0015】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記マクロスコアとの差の合計を最小にする値を前記基準値として決定することができる。
【0016】
本発明の他の態様は、ネットワークを介して複数のユーザ端末と通信するネットワークサーバの動作方法に関する。前記動作方法は、前記ネットワークを介して前記複数のユーザ端末と通信して、前記複数のユーザ端末それぞれのユーザ入力イベントに関する情報を含むイベント履歴を取得し、前記複数のユーザ端末の前記イベント履歴に応じて、前記複数のユーザ端末にそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、前記マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値を調節し、前記マクロスコアそれぞれを前記基準値と比較して、前記複数のユーザ端末それぞれのマクロ使用の有無を検知すること、を含む。
【0017】
前記基準値を調節することは、前記マクロスコアとの差の合計を最小にする値を前記基準値として決定することを含むことができる。
【0018】
前記マクロスコアは、第1~第nマクロスコアを含み、前記基準値を調節するステップは、数式
【数3】
を演算することを含み、前記MDはマクロ距離を示し、前記xiは第iマクロスコアを示し、前記vは変数を示し、前記nは1以上の整数であり、前記iは1以上前記n以下の整数であり、前記マクロ距離を最小にする前記変数が前記基準値として決定される。
【0019】
前記マクロ使用の有無を検知することは、前記マクロスコアのうち前記基準値より大きいマクロスコアに対応するユーザ端末で前記マクロが用いられたことを検知することを含むことができる。
【0020】
前記ユーザ入力イベントに関する前記情報は、前記ユーザ入力イベントのタッチ座標およびタッチ時間を含むことができる。
【0021】
前記マクロスコアを決定することは、各イベント履歴から取得される当該ユーザ端末の前記ユーザ入力イベントに関する前記情報の重複率に応じて、前記当該ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定することを含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施形態によれば、ゲームサービスを利用するユーザ端末の中からマクロユーザを決定するに際して向上した信頼性を有するネットワークサーバおよびその動作方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るネットワークシステムを示すブロック図である。
図2図1のユーザログデータを概念的に示す図である。
図3図1の各ユーザ端末におけるイベント履歴を生成および提供する方法の実施例を示す図である。
図4】イベント履歴を提供可能なユーザ端末の実施例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るマクロを用いるユーザ端末を検知する方法を示すフローチャートである。
図6】各ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定する方法の実施例を示すフローチャートである。
図7】ユーザ端末中における1つのユーザ入力イベントユニットの座標およびホールド時間を示すダイアグラムである。
図8】ユーザ端末中における他の1つのユーザ入力イベントユニットの座標およびホールド時間を示すダイアグラムである。
図9】ユーザ端末に対応するマクロスコアの分布を例示的に示すダイアグラムである。
図10】マクロ使用の有無を検知するための基準値を調節する方法の実施例を示すフローチャートである。
図11】変数およびマクロ距離の間の関係を示すグラフである。
図12図5のS240ステップの実施例を示すフローチャートである。
図13図1のネットワークサーバを実現するのに適したコンピュータ装置の実施例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る好ましい実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。下記の説明では、本発明に係る動作を理解するのに必要な部分のみが説明され、その他の部分の説明は本発明の要旨をあいまいにさせないために省略されることに留意しなければならない。また、本発明はここで説明される実施例に限定されず、他の形態で具体化されてもよい。ただし、ここで説明される実施例は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の技術的思想を容易に実施できる程度に詳細に説明するために提供されるものである。
【0025】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「接続」されているとする場合、これは、「直接的に接続」されている場合のみならず、その中間に他の素子を挟んで「間接的に接続」されている場合も含む。ここで使われた用語は、特定の実施例を説明するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。「X、Y、およびZの少なくともいずれか1つ」、そして「X、Y、およびZで構成されたグループから選択された少なくともいずれか1つ」は、Xの1つ、Yの1つ、Zの1つ、またはX、Y、およびZのうちの2つまたはそれ以上の何らかの組み合わせ(例えば、XYZ、XYY、YZ、ZZ)として解釈される。ここで、「および/または」は、当該構成の1つまたはそれ以上のすべての組み合わせを含む。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークシステムを示すブロック図である。図2は、図1のユーザログデータを概念的に示す図である。
【0027】
図1を参照すると、ネットワークシステム100は、ネットワーク105と、第1~第nユーザ端末111~11nと、ゲームサーバ120とを含む。
【0028】
ネットワークシステム100は、ここで説明された本発明の実施形態に係る多様な方法を実行するように動作する複数の装置、サーバ、および/またはソフトウェア構成を含む。図1に示された装置および/またはサーバは、他の方式で構成されてもよいし、装置および/またはサーバによって提供される動作およびサービスは、ここで説明された実施例のために結合または分離されてもよいし、より多い数あるいはより少ない数の装置および/またはサーバによって実行されてもよい。1つまたはそれ以上の装置および/またはサーバは、同一あるいは異なる企業体によって駆動および/または保持可能である。
【0029】
ネットワーク105は、第1~第nユーザ端末111~11nおよびゲームサーバ120のようなネットワークシステム100内の構成要素を接続する。ネットワーク105は、公衆ネットワーク(public network)、少なくとも1つのプライベートネットワーク(private network)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、他の適切なタイプのネットワーク、およびそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む。ネットワークシステム100内の構成要素それぞれは、有線通信機能および無線通信機能の少なくとも1つを含むことができ、それによって、ネットワーク105を介して相互間通信可能である。
【0030】
第1~第nユーザ端末111~11nは、ネットワーク105を介してゲームサーバ120と通信する(nは1より大きい整数)。第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれは、ゲームアプリケーションを含み、ゲームアプリケーションは、ゲームサーバ120と通信してユーザIDを生成した後、ユーザIDによりゲームサーバ120にアクセスしてゲームサービスのためのアクションを実行する。各ユーザ端末のゲームアプリケーションは、そのユーザインターフェースを介してユーザからユーザ入力イベントを受信する。例えば、ユーザ端末は、多様なタイプのユーザ入力イベント、例えば、タッチ、タッチおよびホールド、ドラッグ、ドラッグアンドドロップなどを検知する。受信されたユーザ入力イベントに応答して、ユーザ端末のゲームアプリケーションは適切なアクションを実行する。例えば、ユーザ端末のゲームアプリケーションは、受信されたユーザ入力イベントによる要請信号をゲームサーバ120に伝送し、ゲームサーバ120から要請信号に対応するフィードバック信号を受信し、フィードバック信号に応答して適切なグラフィックインターフェースを表示することでゲームサービスを支援することができる。
【0031】
実施例として、ユーザ端末111~11nそれぞれは、コンピュータ、UMPC(Ultra Mobile PC)、ワークステーション、ネットブック(net-book)、PDA(Personal Digital Assistants)、ポータブル(portable)コンピュータ、ウェブタブレット(web tablet)、無線電話(wireless phone)、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、e-ブック(e-book)、PMP(portable multimedia player)、携帯用ゲーム機などのような情報を有線および/または無線環境で送受信可能な装置などを含んでもよい。
【0032】
ゲームサーバ120は、ネットワークサーバとして提供され、ネットワーク105を介して第1~第nユーザ端末111~11nと通信してゲームサービスを提供する。また、ゲームサーバ120は、第1~第nユーザ端末111~11nからユーザ入力イベントに関する情報を受信し、受信されたユーザ入力イベントに基づいてマクロを用いるユーザ端末を検知する。
【0033】
ゲームサーバ120は、通信機121と、格納媒体122と、制御部123とを含む。
【0034】
通信機121は、制御部123とネットワーク105との間の通信を提供するように構成される。通信機121は、外部から受信されたデータおよび/または信号を制御部123に伝達し、制御部123から受信されたデータおよび/または信号を外部に伝達す。
【0035】
格納媒体122は、制御部123の制御に応答して動作する。格納媒体122は、制御部123の制御に応答してユーザログデータULD、基準値RV、およびマクロユーザ情報MCRを格納するように構成される。実施例において、格納媒体122は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスク(hard disk)、および他のタイプのコンピュータによって読取可能な媒体の少なくとも1つを含んでもよい。
【0036】
図1において、格納媒体122は、ゲームサーバ120に含まれる構成要素として示されている。しかし、本発明の実施例はこれに限定されない。例えば、格納媒体122の少なくとも一部はゲームサーバ120の外部に提供され、制御部123は、通信機121を介して格納媒体122からデータを読込み、格納媒体122にデータを書込んでもよい。
【0037】
制御部123は、ゲームサーバ120の諸動作を制御するように構成される。制御部123は、ゲームサービス提供器124と、ユーザログ収集器125と、マクロ探知機126とを含む。
【0038】
ゲームサービス提供器124は、ネットワーク105を介して第1~第nユーザ端末111~11nと通信してゲームサービスを提供する。例えば、ゲームサービス提供器124は、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれから受信される要請信号に応答してフィードバック信号を提供する。例えば、格納媒体122は、ゲームサービスのためのアイテム、アイコン、イメージ、テキストなどのような多様なオブジェクト、そしてレイアウトを含むグラフィックインターフェースソースを格納し、ゲームサービス提供器124は、そのようなグラフィックインターフェースソースに基づいて第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれに適切なグラフィックインターフェースを提供する。
【0039】
第1~第nユーザ端末111~11n中における一部のゲームアプリケーションは、マクロ(あるいはマクロプログラム)に起因するユーザ入力イベントを受信し、そのようなユーザ入力イベントに応答して動作する。このとき、マクロは、人間の代わりにユーザ入力イベントを発生させることができるモジュールを意味し、多様な形態で当該ユーザ端末に含まれる。このようなマクロは、一連のユーザ入力イベントを繰り返し発生させる命令語を含むことができ、このような命令語を行うことで上記のユーザ入力イベントを引き起こすことができる。一連のユーザ入力イベントを繰り返し発生させる命令語はユーザによって設定可能であり、そのため、そのような命令語によるユーザ入力イベントは多様に変化可能である。マクロを用いるユーザは、時間の制約なしにプレイが可能なため、ゲームアイテムおよびゲームマネーなどのようなサイバー資産、任務の完遂あるいは成功に対する補償として与えられる経験値などの多様なオブジェクトを定常ユーザより早く手にできる。この他、マクロユーザと定常ユーザとの間の多様な不均衡によって、一般ユーザにとって相対的剥奪感を感じさせてゲーム離脱をもたらすだけでなく、ゲーム内のユーザ間のバランスを崩す原因になりかねない。したがって、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれのマクロ使用の有無を検知することが要求される。
【0040】
ユーザログ収集器125は、通信機121を介して第1~第nユーザ端末111~11nから受信されるデータに基づいてユーザログデータULDを格納媒体122に格納する。ユーザログ収集器125は、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれからユーザ入力イベントに関する情報(以下、ユーザ入力イベントユニット)を受信し、各ユーザ端末のユーザ入力イベントユニットをユーザログデータULDに含ませることができる。
【0041】
図2を参照すると、ユーザログデータULDは、第1~第nユーザ端末111~11nにそれぞれ対応する第1~第nユーザ識別子UID1~UIDnと、第1~第nユーザ識別子UID1~UIDnにそれぞれ対応する第1~第nイベント履歴EVTR1~EVTRnとを含む。第1~第nイベント履歴EVTR1~EVTRnは、それぞれ第1~第nユーザ端末111~11nによって提供される。
【0042】
各ユーザ識別子に対応するイベント履歴は、複数のユーザ入力イベントユニットを含む。各ユーザ入力イベントユニットは、ユーザ入力イベントを示し得る多様なタイプの情報を含む。実施例において、各ユーザ入力イベントユニットは、ユーザ入力イベントの座標、ユーザ入力イベントが発生したタイムスタンプ、ユーザ入力イベントのホールド時間、および前のユーザ入力イベントの発生後現在のユーザ入力イベントの発生までの所要時間を含む。このとき、ユーザ入力イベントの座標は、x座標およびy座標を含む。図2において、第1イベント履歴EVTR1は、第1~第kユーザ入力イベントユニットEVT1~EVTkを含む。第1ユーザ入力イベントユニットEVT1は、第1座標CRDN1、第1タイムスタンプSTMP1、第1ホールド時間HDTM1、および第1所要時間DLTM1を含み、第2ユーザ入力イベントユニットEVT2は、第2座標CRDN2、第2タイムスタンプSTMP2、第2ホールド時間HDTM2、および第2所要時間DLTM2を含み、第kユーザ入力イベントユニットEVTkは、第k座標CRDNk、第kタイムスタンプSTMPk、第kホールド時間HDTMk、および第k所要時間DLTMkを含む。同じく、残りのイベント履歴EVTR2~EVTRnも、複数のユーザ入力イベントユニットを含む。
【0043】
さらに図1を参照すると、マクロ探知機126は、ユーザログデータULDに基づいて第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれでのマクロ使用の有無を検知する。実施例において、マクロ探知機126は、ユーザログ収集器125からの制御信号CTRLに応答して第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれでのマクロ使用の有無を検知する。例えば、ユーザログ収集器125は、ユーザログデータULDが定められた数のイベント履歴EVTR1~EVTRnを含む場合、制御信号CTRLを生成する。
【0044】
マクロ探知機126は、ユーザログデータULD内のイベント履歴EVTR1~EVTRn(図2参照)に応じて、第1~第nユーザ端末111~11nにそれぞれ対応するマクロスコアを決定し、決定されたマクロスコアに応じて、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれのマクロ使用の有無を検知する。検知結果に応じて、マクロ探知機126は、第1~第nユーザ端末111~11n中におけるマクロユーザを示すマクロユーザ情報MCRを格納媒体122に格納する。マクロユーザ情報MCRは、ゲームサービス提供器124によって参照される。実施例において、マクロ探知機126は、マクロユーザ情報MCRをゲームサービス提供器124に伝送する。
【0045】
マクロ探知機126は、マクロスコアを用いた演算を行うことでマクロ使用の有無を検知するための基準値RVを調節する。マクロ探知機126は、第1~第nユーザ端末111~11nのマクロスコアの分布に適応的な基準値RVを決定する。マクロ探知機126は、基準値RVを格納媒体122に格納することができ、この後、マクロ使用の有無を検知するために格納媒体122にアクセスして基準値RVを参照することができる。マクロ探知機126は、マクロスコアそれぞれを基準値RVと比較することで、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれのマクロ使用の有無を検知することができる。
【0046】
マクロユーザはマクロによって発生するユーザ入力イベントを直接設定することができ、これによって、マクロによって発生するユーザ入力イベントは多様に変更可能である。すなわち、マクロユーザのマクロ設定に応じて、第1~第nユーザ端末111~11nのマクロスコアの分布は多様に変更可能である。したがって、もしマクロスコアに適応的でない、例えば、予め定められた基準値を用いることでマクロユーザが決定されると、正確にマクロユーザを決定しにくいことがある。このように、マクロによって発生するユーザ入力イベントは、マクロユーザ、使用可能なマクロの種類、ゲームサービスの特性によって多様に変化可能であり、これによって、マクロスコアが変化することを考慮すると、マクロ探知機126は、マクロスコアの分布に適応的な基準値RVを決定し、マクロユーザの決定において向上した信頼性を有することができ、また、向上した互換性を有することができる。
【0047】
図1において、ユーザログ収集器125およびマクロ探知機126は、ゲームサービス提供器124とともにゲームサーバ120の構成要素として示されている。しかし、これは例示的なもので、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、ユーザログ収集器125およびマクロ探知機126は、ゲームサーバ120の外部の他のネットワークサーバの構成要素として含まれる。この場合、ユーザログデータULD、基準値RV、およびマクロユーザ情報MCRは、当該ネットワークサーバの格納媒体に格納される。
【0048】
実施例において、ゲームサービス提供器124、ユーザログ収集器125、およびマクロ探知機126は、実施形態によって結合されるか、より多くの構成要素に分離されてもよい。実施例において、ゲームサービス提供器124、ユーザログ収集器125、およびマクロ探知機126それぞれは、ハードウェア、ファームウエア、ソフトウェア、およびそれらの組み合わせの少なくとも1つにより実現可能である。
【0049】
図3は、図1の各ユーザ端末におけるイベント履歴を生成および提供する方法の実施例を示す図である。
【0050】
図1および図3を参照すると、S110ステップにおいて、ユーザ端末は、ユーザ入力イベントを受信する。ユーザ端末のゲームアプリケーションは、ユーザ入力イベントに応答してゲームサービスのためのアクションを実行する。
【0051】
S120ステップにおいて、ユーザ端末は、受信されたユーザ入力イベントに応じてユーザ入力イベントユニットを生成する。実施例において、ユーザ端末は、ゲームアプリケーションに関連づけられてユーザ入力イベントを収集するためのプログラムコードおよび/または命令語を含む。実施例において、各ユーザ入力イベントユニットは、ユーザ入力イベントの座標、ユーザ入力イベントが発生したタイムスタンプ、ユーザ入力イベントのホールド時間、および前のユーザ入力イベントの発生後現在のユーザ入力イベントの発生までの所要時間を含む。
【0052】
S130ステップにおいて、ユーザ端末は、生成されたユーザ入力イベントユニットをその格納媒体に含まれたリストに累積する。S140ステップにおいて、ユーザ端末は、累積されたユーザ入力イベントユニットの数が閾値以上であるか否かによって、S150ステップを実行する。
【0053】
S150ステップにおいて、ユーザ端末は、リスト内に累積されたユーザ入力イベントユニットをイベント履歴としてゲームサーバ120に伝送する。ゲームサーバ120は、受信されたイベント履歴を当該ユーザ端末のユーザ識別子に関連づけてユーザログデータULDに含ませるはずである。
【0054】
S160ステップにおいて、ユーザ端末は、累積されたユーザ入力イベントユニットを含むリストを初期化する。
【0055】
図4は、イベント履歴を提供可能なユーザ端末の実施例を示す図である。
【0056】
図4を参照すると、ユーザ端末200は、通信機210と、A/V(Audio/Video)入力機220と、ユーザインターフェース230と、ディスプレイ装置240と、不揮発性格納媒体250と、プロセッサ260と、システムメモリ270とを含む。
【0057】
通信機210は、有線通信機能および無線通信機能の少なくとも1つを含むことができ、それによって、ネットワーク105(図1参照)を介してゲームサーバ120と通信する。実施例において、通信機210は、無線インターネットにアクセスするか、Wi-Fi(登録商標)通信のような近距離無線通信を行ってゲームサーバ120と通信する。
【0058】
A/V入力機220は、オーディオ信号およびビデオ信号の入力のためのもので、カメラを含む。カメラは、イメージセンサによって得られるイメージを処理する。カメラによって処理されたイメージは、システムメモリ270および/または不揮発性格納媒体250に格納されるか、ゲームサービスに関連づけてゲームサーバ120に伝送される。
【0059】
ユーザインターフェース230は、ユーザ端末200あるいはプロセッサ260の動作を制御するためのユーザ入力を受信する。ユーザインターフェース230は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(定圧/定電)、ジョグホイール、ジョグスイッチ、フィンガーマウスなどを含んでもよい。特に、タッチパッドがディスプレイ装置240と一体に形成される場合、これをタッチスクリーン(touch screen)ということができる。この場合、ユーザインターフェース230は、ディスプレイ装置240によって視覚化される。ユーザインターフェース230を介して多様なタイプのユーザ入力イベント、例えば、タッチ、タッチおよびホールド、ドラッグ、ドラッグアンドドロップなどが受信される。
【0060】
ディスプレイ装置240は、プロセッサ260の制御に応答して動作する。ディスプレイ装置240は、ユーザ端末200あるいはプロセッサ260によって処理される情報を表示する。例えば、ディスプレイ装置240は、プロセッサ260の制御によってグラフィックインターフェースを表示することができる。
【0061】
ディスプレイ装置240は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode)ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ(flexible display)など多様なタイプのディスプレイ装置の少なくとも1つを含んでもよい。
【0062】
不揮発性格納媒体250は、フラッシュメモリ(flash memory type)、ハードディスク(hard disk type)、マルチメディアカード(multimedia card)などの少なくとも1つであってもよい。不揮発性格納媒体250は、プロセッサ260の制御に応答してデータを書込み読出すように構成される。
【0063】
プロセッサ260は、汎用あるいは専用プロセッサのいずれか1つを含むことができ、通信機210、A/V入力機220、ユーザインターフェース230、ディスプレイ装置240、不揮発性格納媒体250、およびシステムメモリ270の動作を制御する。
【0064】
システムメモリ270は、プロセッサ260のワーキングメモリとして提供される。図4で、システムメモリ270は、プロセッサ260と分離された構成要素として示されているが、これは例示的なもので、システムメモリ270の少なくとも一部は、プロセッサ260内に含まれてもよい。また、システムメモリ270は、論理的および/または物理的に分離された複数のメモリを含んでもよい。実施例において、システムメモリ270は、バッファメモリとして提供される。実施例において、システムメモリ270は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、および他のタイプのコンピュータによって読取可能な格納媒体の少なくとも1つを含む
【0065】
プロセッサ260は、プログラムコードを不揮発性格納媒体250からシステムメモリ270にローディングし、ローディングされたプログラムコードを実行して、図1および図3を参照して説明されたユーザ端末200の動作および/または機能を行うように構成される。
【0066】
プロセッサ260は、オペレーションシステム271をシステムメモリ270にローディングし、ローディングされたオペレーションシステム271を実行する。オペレーションシステム271は、ゲームアプリケーション272、ユーザ入力イベント収集モジュール273、およびインターフェースモジュール274が通信機210、A/V入力機220、ユーザインターフェース230、ディスプレイ装置240、不揮発性格納媒体250、およびシステムメモリ270の少なくとも1つを使用可能な環境および/またはインターフェースを提供する。
【0067】
プロセッサ260は、ゲームアプリケーション272をシステムメモリ270にローディングし、ローディングされたゲームアプリケーション272を実行する。ゲームアプリケーション272は、ユーザ入力イベントに応答してゲームサービスのためのアクションを実行する。ユーザ入力イベントは、ユーザ入力インターフェース230を介して受信される。ユーザ入力イベントは、ユーザ端末200に含まれ得るマクロによって生成されてもよい。
【0068】
また、プロセッサ260は、プロセッサ260によって実行されることでユーザ入力イベントに応じてユーザ入力イベントユニットを生成し、生成されたユーザ入力イベントユニットをイベント履歴としてゲームサーバ120に伝送するユーザ入力イベント収集モジュール273を、システムメモリ270にローディングし、ローディングされたユーザ入力イベント収集モジュール273を実行する。ユーザ入力イベント収集モジュール273は、図3を参照して説明されたユーザ端末200の動作および/または機能を実行する。
【0069】
実施例において、プロセッサ260は、プロセッサ260によって実行されることでユーザ入力イベントを収集するインターフェースモジュール274を、システムメモリ270にローディングし、ローディングされたインターフェースモジュール274を実行する。例えば、インターフェースモジュール274のプログラムコードおよび/または命令語は、ゲームアプリケーション272の一部のプログラムコードおよび/または命令語を代替することができ、代替されたプログラムコードおよび/または命令語は、ゲームアプリケーション272が検知したユーザ入力イベントをユーザ入力イベント収集モジュール273に提供する。例えば、インターフェースモジュール274のプログラムコードおよび/または命令語は、ゲームアプリケーション272のプログラムコードおよび/または命令語と区分され、ゲームアプリケーション272が検知したユーザ入力イベントを横取りして(hook)、ユーザ入力イベント収集モジュール273に提供する。
【0070】
図5は、本発明の実施形態に係るマクロを用いるユーザ端末を検知する方法を示すフローチャートである。図6は、各ユーザ端末に対応するマクロスコアを決定する方法の実施例を示すフローチャートである。図7は、ユーザ端末中における1つのユーザ入力イベントユニットの座標(X axis、Y axis)およびホールド時間(Hold time)を示すダイアグラムである。図8は、ユーザ端末中における他の1つのユーザ入力イベントユニットの座標およびホールド時間を示すダイアグラムである。図9は、ユーザ端末に対応するマクロスコアの分布を例示的に示すダイアグラムである。実施例において、図5および図6の動作は、図1のゲームサーバ120によって実行される。
【0071】
まず、図1および図5を参照すると、S210ステップにおいて、ゲームサーバ120は、第1~第nユーザ端末111~11nそれぞれからユーザ入力イベントユニットを含むイベント履歴を取得する。各ユーザ入力イベントユニットは、ユーザ入力イベントを示し得る多様なタイプの情報、例えば、ユーザ入力イベントの座標、ユーザ入力イベントが発生したタイムスタンプ、ユーザ入力イベントのホールド時間、および前のユーザ入力イベントの発生後現在のユーザ入力イベントの発生までの所要時間などを含む。
【0072】
S220ステップにおいて、ゲームサーバ120は、第1~第nユーザ端末111~11nのイベント履歴に応じて、第1~第nユーザ端末111~11nにそれぞれ対応するマクロスコアを決定する。実施例において、図6を参照すると、各ユーザ端末のマクロスコアは、当該イベント履歴のユーザ入力イベントユニットに含まれる情報の重複率に応じて決定可能である(S221)。例えば、ゲームサーバ120は、ユーザ入力イベントユニットから座標、ホールド時間、および/または前のユーザ入力イベントの発生後現在のユーザ入力イベントの発生までの所要時間を取得し、取得された情報の重複率に応じて、当該ユーザ端末のマクロスコアを決定する。例えば、第jユーザ端末11jの第jマクロスコアは、下記の数式1によって決定可能である(jは0より大きく、nより小さいか等しい整数)。
【0073】
【数4】
【0074】
数式1において、MSjは第jマクロスコアを示し、DPjは第jユーザ端末11jのユーザ入力イベントユニットの座標のうち最も多く重複している座標の個数を示し、DFjは第jユーザ端末11jのユーザ入力イベントユニットの座標のうち互いに異なる座標の個数(すなわち、重複している座標の個数を1つにカウントして決定される互いに異なる座標の個数)を示し、NUIjは第jユーザ端末11jのユーザ入力イベントユニットの個数(すなわち、イベント履歴に含まれたユーザ入力イベントユニットの個数)を示す。数式1の実施例において、DPjは前記説明されたユーザ入力イベントユニットに含まれる情報の重複率として提供される。数式1によれば、ユーザ入力イベントの座標のうち最も多く重複している座標の個数が増加するほど、第jマクロスコアは増加する。
【0075】
図7を参照すると、任意のユーザ端末のユーザ入力イベントユニットの座標およびホールド時間は多様な範囲にわたって分布する。定常ユーザはゲームサービスを利用しながら多様なユーザ入力イベントを提供するので、図7の座標およびホールド時間は定常ユーザに対応すると理解してもよい。これに対し、図8を参照すると、他のユーザ端末のユーザ入力イベントユニットの座標およびホールド時間は、図7と比較すると、実質的に繰り返される値を有する。マクロユーザは特定のユーザ入力イベントを繰り返し提供するので、図8の座標およびホールド時間はマクロユーザに対応すると理解されてもよい。
【0076】
上記の説明のように、マクロスコアは、ユーザ入力イベントユニットに含まれる情報の重複率に応じて決定され、定常ユーザは多様なユーザ入力イベントを提供することを考慮すると、定常ユーザのマクロスコアは相対的に低くてよい。これに対し、マクロユーザのマクロスコアは相対的に高くてよい。すなわち、ユーザ入力イベントユニットに含まれる情報の重複率が増加するほど、マクロスコアが増加する。図9を参照すると、x軸はマクロスコアを示し、y軸は各マクロスコアの範囲に属するユーザの数を示す。第1グループGRP1のユーザのような大部分のユーザは、マクロスコア10より低いマクロスコアを有する。これに対し、第2グループGRP2のユーザのような一部のユーザは、マクロスコア100000よりも高いマクロスコアを有する。
【0077】
図9では、説明の便宜のために、第1グループGRP1と第2グループGRP2のマクロスコア(Macro score)が明確に区別される。しかし、定常ユーザは、ユーザ個人、ゲームサービスの特性などの多様な要素によって多様なユーザ入力イベントを提供することができ、マクロユーザも、使用可能なマクロの種類、マクロに対する設定、ゲームサービスの特性などの多様な要素によって多様なユーザ入力イベントを提供するため、図9のマクロスコアの分布は多様に変化可能である。例えば、実施例によっては、マクロスコアは明確にグルーピングされていなくてもよい。
【0078】
さらに図1および図5を参照すると、S230ステップにおいて、ゲームサーバ120は、決定されたマクロスコアの分布を参照してマクロ使用の有無を検知するための基準値RVを調節する。ゲームサーバ120は、マクロスコアを用いた演算を行うことで基準値RVを決定する。実施例において、ゲームサーバ120は、マクロスコアとの差の合計を最小にする値を基準値RVとして決定する。マクロによって発生するユーザ入力イベントは、マクロユーザ、使用可能なマクロの種類、ゲームサービスの特性によって多様に変化可能であることを考慮すると、ゲームサーバ120は、マクロスコアの分布に応じて基準値RVを調節することでマクロユーザの決定において向上した信頼性を有することができる。例えば、図9の第2グループGRP2に属するユーザの数が増加するときに、ゲームサーバ120は基準値RVを増加させることができる。すなわち、相対的に高いマクロスコアを有するユーザが増加するほど、マクロ使用の有無を検知するための基準値RVが増加する。例えば、図9の第1グループGRP1に属するユーザの数が増加するときに、ゲームサーバ120は基準値RVを減少させることができる。このように、ゲームサーバ120は、マクロスコアの分布に応じて適応的に基準値RVを調節することができる。
【0079】
S240ステップにおいて、ゲームサーバ120は、マクロスコアそれぞれを基準値RVと比較して、マクロを用いるユーザ端末を検知する。
【0080】
図10は、マクロ使用の有無を検知するための基準値を調節する方法の実施例を示すフローチャートである。図11は、変数およびマクロ距離の間の関係を示すグラフである。
【0081】
図10を参照すると、S310ステップにおいて、各マクロスコアと変数との間の差が演算される。S320ステップにおいて、演算された差が合計されてマクロ距離を決定する。S330ステップにおいて、決定されたマクロ距離が実質的に最小値と判断されるか否かによって、S340ステップあるいはS350ステップが実行される。S340ステップにおいて、変数を調節する。S310ステップ~S340ステップは、実質的に最小のマクロ距離を探すまで繰り返される。
【0082】
そのような繰り返しにより探すマクロ距離は、図11のグラフのように表現される。図11を参照すると、図9を参照して説明されたように、ユーザがマクロスコアを基準として第1グループGRP1と第2グループGRP2に区分される場合、変数が0と任意の値との間で増加するほど、マクロ距離(Macro distance)が減少し、変数(Variable)がこの任意の値より大きくなって増加するほど、マクロ距離が増加する。この場合、変数がこの任意の値のときにマクロ距離が最小値MINを有し、この任意の値は基準値RVとして決定可能である。
【0083】
このような実施例により、相対的に高いマクロスコアを有するユーザ(図9のGRP2に属するユーザ)が増加するほど、基準値RVが増加する。これは、ユーザ端末がマクロを用いているものとして決定される確率が増加することを意味する。これに対し、相対的に高いマクロスコアを有するユーザ(図9のGRP2に属するユーザ)が減少するほど、基準値RVが減少する。これは、ユーザ端末がマクロを用いているものとして決定される確率が減少することを意味する。このように、基準値RVは、マクロスコアの分布に応じて適応的に調節可能である。マクロユーザ、使用可能なマクロの種類、ゲームサービスの特性に応じてマクロによって発生するユーザ入力イベントは多様に変化可能であることを考慮すると、マクロスコアの分布に応じて基準値RVを適応的に調節することでマクロユーザの決定において向上した信頼性を提供することができ、また、向上した互換性を提供することができる。
【0084】
さらに図10を参照すると、S350ステップにおいて、マクロ距離を最小にする変数が基準値RVとして決定される。
【0085】
実施例において、ゲームサーバ120は、下記の数式2によって基準値を決定する。
【0086】
【数5】
【0087】
数式2中、MDはマクロ距離を示し、xiは第iマクロスコアを示し、vは変数を示し、argminはMDを最小にするv値を探す関数を示す。このとき、nは1以上の整数であり、iは1以上、n以下の整数である。このように、ゲームサーバ120は、マクロスコアとの差の合計を最小にする変数を探し、探した変数を基準値RVとして決定することができる。
【0088】
図12は、図5のS240ステップの実施例を示すフローチャートである。
【0089】
図1および図12を参照すると、S310ステップにおいて、ゲームサーバ120は、マクロスコアが基準値RVより大きいか否かを判別する。もしマクロスコアが基準値RVより大きい場合には、S320ステップが実行される。
【0090】
S320ステップにおいて、ゲームサーバ120は、当該ユーザ端末をマクロユーザとして決定する。S330ステップにおいて、ゲームサーバ120は、マクロユーザとして決定されたユーザ端末を示す情報を含むようにマクロユーザ情報MCRをアップデートする。
【0091】
ゲームサーバ120は、マクロユーザとして決定されたユーザ端末に対して多様なポリシーを適用することができる。マクロユーザ情報MCRは、ゲームサービス提供器124によって参照される。例えば、ゲームサービス提供器124は、マクロユーザとして決定されたユーザ端末にゲームサービスの少なくとも一部を提供しないように制御される。
【0092】
図13は、図1のネットワークサーバを実現するのに適したコンピュータ装置の実施例を示すブロック図である。
【0093】
図13を参照すると、コンピュータ装置1000は、バス1100と、少なくとも1つのプロセッサ1200と、システムメモリ1300と、格納媒体インターフェース(I/F)1400と、通信インターフェース1500と、格納媒体1600と、通信機1700とを含む。
【0094】
バス1100は、コンピュータ装置1000の多様な構成要素に接続され、データ、信号、および情報を伝達する。プロセッサ1200は、汎用あるいは専用プロセッサのいずれか1つであってもよいし、コンピュータ装置1000の諸動作を制御することができる。
【0095】
プロセッサ1200は、プロセッサ1200によって実行されることで多様な機能を提供するプログラムコードおよび命令語を、システムメモリ1300にローディングし、ローディングされたプログラムコードおよび命令語を処理するように構成される。システムメモリ1300は、プロセッサ1200のワーキングメモリとして提供される。実施例として、システムメモリ1300は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、および他のタイプのコンピュータによって読取可能な媒体の少なくとも1つを含む。
【0096】
プロセッサ1200は、プロセッサ1200によって実行されることで図1のゲームサービス提供器124の機能を提供するゲームサービス提供モジュール1310、図1のユーザログ収集器125の機能を提供するユーザログ収集モジュール1320、および図1のマクロ探知機126の機能を提供するマクロ探知モジュール1330を、システムメモリ1300にローディングする。そのようなプログラムコードおよび/または命令語はプロセッサ1200によって実行され、図1を参照して説明されたゲームサービス提供器124、ユーザログ収集器125、およびマクロ探知機126の動作を実行することができる。
【0097】
この他にも、システムメモリ1300は、ゲームサービス提供器124、ユーザログ収集器125、およびマクロ探知機126のためのバッファメモリとして機能することができる。図13で、システムメモリ1300は、プロセッサ1200と区分された構成で示されているが、システムメモリ1300の少なくとも一部はプロセッサ1200に含まれてもよい。システムメモリ1300は、実施例により、物理的および/または論理的に互いに分離された複数のメモリとして提供される。
【0098】
プログラムコードおよび/または命令語は、別のコンピュータによって読取可能な記録媒体である格納媒体1600からシステムメモリ1300にローディングされる。あるいは、プログラムコードおよび/または命令語は、コンピュータ装置1000の外部から通信機1700を介してシステムメモリ1300にローディングされてもよい。
【0099】
格納媒体インターフェース1400は、格納媒体1600に接続される。格納媒体インターフェース1400は、バス1100に接続されたプロセッサ1200およびシステムメモリ1300のような構成要素と格納媒体1600との間をインターフェーシングすることができる。通信インターフェース1500は、通信機1700に接続される。通信インターフェース1500は、バス1100に接続された構成要素と通信機1700との間をインターフェーシングすることができる。
【0100】
実施例において、バス1100、プロセッサ1200、およびシステムメモリ1300は、1つのボード1050に組み込まれる。例えば、バス1100、プロセッサ1200、およびシステムメモリ1300は、1つの半導体チップに実装される。実施例において、ボード1050は、格納媒体インターフェース1400および通信インターフェース1500をさらに含んでもよい。
【0101】
格納媒体1600は、電源が遮断されても格納されたデータを保持する多様なタイプの不揮発性格納媒体、例えば、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスク(hard disk)などを含む。格納媒体1600は、図1の格納媒体122として提供されてもよい。この場合、格納媒体1600は、図1のユーザログデータULD、基準値RV、およびマクロユーザ情報MCRを格納してもよい。
【0102】
通信機1700(あるいはトランシーバ)は、ネットワーク105を介してコンピュータ装置1000とネットワークシステム100(図1参照)内の他の装置および/またはサーバの間の信号を送受信することができる。通信機1700は、図1の通信機121として提供できる。
【0103】
たとえ特定の実施例および適用例がここで説明されたが、これは本発明のより全般的な理解のために提供されたものに過ぎず、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者なであれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。
【0104】
したがって、本発明の思想は、説明された実施例に限って定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的変形があるすべてのものは本発明の思想の範疇に属する。
【符号の説明】
【0105】
111~11n:第1~第nユーザ端末
121:通信機
122:格納媒体
123:制御部
124:ゲームサービス提供器
125:ユーザログ収集器
126:マクロ探知機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13