IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社小野測器の特許一覧

<>
  • 特許-自動車試験システム 図1
  • 特許-自動車試験システム 図2
  • 特許-自動車試験システム 図3
  • 特許-自動車試験システム 図4
  • 特許-自動車試験システム 図5
  • 特許-自動車試験システム 図6
  • 特許-自動車試験システム 図7
  • 特許-自動車試験システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】自動車試験システム
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
G01M17/007 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021168982
(22)【出願日】2021-10-14
(65)【公開番号】P2023059082
(43)【公開日】2023-04-26
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000145806
【氏名又は名称】株式会社小野測器
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】長塩 拓馬
【審査官】亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/193054(WO,A1)
【文献】特開2021-056022(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0188337(US,A1)
【文献】特開2005-172528(JP,A)
【文献】特開平11-124044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/00 -17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の試験に用いられる自動車試験システムであって、
ダイナモメータと、模擬車輪と、ダミーロッドと、ステアリング負荷装置とを備え、
前記模擬車輪は、タイヤと、前記タイヤを外周側に装着したホイール部と、前記ホイール部の中央に回転可能に軸支された連結シャフトを備え、
当該連結シャフトの一端は前記自動車のハブシャフトに連結され、当該連結シャフトの他端は前記ダイナモメータに連結され、
前記模擬車輪のタイヤは床に固定されており、
前記ダイナモメータは、前記連結シャフトにトルクを加えることにより前記自動車のハブシャフトを介して前記自動車のドライブシャフトに負荷を加え、
前記ダミーロッドは、負荷伝達部と、当該負荷伝達部から延びる、当該延びる長さが伸縮自在、かつ、当該延びる方向と垂直な方向について前記負荷伝達部と支持し合う移動吸収用連結部とを備え、
前記負荷伝達部がタイロッドエンドを取り外した前記自動車のラックエンドに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のナックルアームに連結した形態で、前記ダミーロッドは前記自動車に組み付けられ、
前記ステアリング負荷装置は、
前記自動車の下方の床に設置されたアクチュエータと、アーム部とを有し、
前記アーム部は、前記アクチュエータから上方に延びて、前記アクチュエータと前記負荷伝達部とを連結し、
前記アクチュエータは、前記アーム部を少なくとも前記自動車の左右方向に移動し、
前記アクチュエータにより前記アーム部を介して当該自動車のラックバーに当該自動車のステアリング負荷を模擬する力を加えることを特徴とする自動車試験システム。
【請求項2】
自動車の試験に用いられる自動車試験システムであって、
ダイナモメータと、模擬車輪と、ダミーロッドと、ステアリング負荷装置とを備え、
前記模擬車輪は、タイヤと、前記タイヤを外周側に装着したホイール部と、前記ホイール部の中央に回転可能に軸支された連結シャフトを備え、
当該連結シャフトの一端は前記自動車のハブシャフトに連結され、当該連結シャフトの他端は前記ダイナモメータに連結され、
前記模擬車輪のタイヤは床に固定されており、
前記ダイナモメータは、前記連結シャフトにトルクを加えることにより前記自動車のハブシャフトを介して前記自動車のドライブシャフトに負荷を加え、
前記ダミーロッドは、負荷伝達部と、当該負荷伝達部から延びる、当該延びる長さが伸縮自在、かつ、当該延びる方向と垂直な方向について前記負荷伝達部と支持し合う移動吸収用連結部とを備え、
前記負荷伝達部がラックエンドを取り外した前記自動車のラックバーに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のタイロッドエンドに連結した形態で、前記ダミーロッドが前記自動車に組み付けられ、
前記ステアリング負荷装置は、
前記自動車の下方の床に設置されたアクチュエータと、アーム部とを有し、
前記アーム部は、前記アクチュエータから上方に延びて、前記アクチュエータと前記負荷伝達部とを連結し、
前記アクチュエータは、前記アーム部を少なくとも前記自動車の左右方向に移動し、
前記アクチュエータにより前記アーム部を介して当該自動車のラックバーに当該自動車のステアリング負荷を模擬する力を加えることを特徴とする自動車試験システム。
【請求項3】
自動車の試験に用いられる自動車試験システムであって、
ダイナモメータと、模擬車輪と、ダミーロッドと、ステアリング負荷装置とを備え、
前記模擬車輪は、タイヤと、前記タイヤを外周側に装着したホイール部と、前記ホイール部の中央に回転可能に軸支された連結シャフトを備え、
当該連結シャフトの一端は前記自動車のハブシャフトに連結され、当該連結シャフトの他端は前記ダイナモメータに連結され、
前記模擬車輪のタイヤは床に固定されており、
前記ダイナモメータは、前記連結シャフトにトルクを加えることにより前記自動車のハブシャフトを介して前記自動車のドライブシャフトに負荷を加え、
前記ダミーロッドは、負荷伝達部と、当該負荷伝達部から延びる、当該延びる長さが伸縮自在、かつ、当該延びる方向と垂直な方向について前記負荷伝達部と支持し合う移動吸収用連結部とを備え、
前記負荷伝達部がラックエンドとタイロッドエンドを取り外した前記自動車のラックバーに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のナックルアームに連結した形態で、前記ダミーロッドが前記自動車に組み付けられ、
前記ステアリング負荷装置は、
前記自動車の下方の床に設置されたアクチュエータと、アーム部とを有し、
前記アーム部は、前記アクチュエータから上方に延びて、前記アクチュエータと前記負荷伝達部とを連結し、
前記アクチュエータは、前記アーム部を少なくとも前記自動車の左右方向に移動し、
前記アクチュエータにより前記アーム部を介して当該自動車のラックバーに当該自動車のステアリング負荷を模擬する力を加えることを特徴とする自動車試験システム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の自動車試験システムであって、
前記移動吸収用連結部は、前記負荷伝達部に対して直動自在に設けられ、前記負荷伝達部に対して直動することにより当該負荷伝達部から延びる長さが伸縮することを特徴とする自動車試験システム。
【請求項5】
請求項4記載の自動車試験システムであって、
前記移動吸収用連結部を選択的に前記負荷伝達部に対して移動しないように拘束する拘束部材を備えていることを特徴とする自動車試験システム。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載の自動車試験システムであって、
前記連結シャフトを選択的に前記ホイール部に対して回転しないように拘束する回り止め部材を備えていることを特徴とする自動車試験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車を試験する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車を試験する技術としては、模擬ホイールと、模擬ホイールに装着したタイヤと、模擬ホイールのセンター部に設けた軸受によって回動可能に軸支された連結シャフトを備えた模擬車輪を用いた試験装置で自動車の試験を行う技術が知られている。この技術では、模擬車輪の連結シャフトの一端を自動車ハブベアリングのハブシャフトに連結し、連結シャフトの他端をトルクセンサを介してダイナモメータに接続する、または、模擬車輪の連結シャフトの一端をトルクセンサを介して自動車ハブベアリングのハブシャフトに連結し、連結シャフトの他端をダイナモメータに接続することにより、自動車を同じ場所に留めた状態で、ダイナモメータから自動車のドライブシャフトに負荷を加えながらトルクセンサでドライブシャフトから出力されるトルクを計測する(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、自動車のステアリングシステムを試験する技術として、アクチュエータを用いたステアリング負荷装置を、ステアリングシステムのラックバーに連結し、ステアリング負荷装置からラックバーに当該ラックバーの直動方向の負荷を与えながら各種試験を行う技術が知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-101958号公報
【文献】特開2015-132508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のステアリングシステムのラックバーにステアリング負荷装置を連結する構成を適用し、操舵に対する反力をステアリング負荷装置で模擬しながら自動車の試験を行うことが考えられる。
【0006】
しかし、実車の試験を行う場合には、車両の構造上、ラックバーに実走行時に力が作用する方向以外のモーメントが加わらないように、ステアリング負荷装置を連結することが困難な場合がある。
【0007】
また、自動車の車輪から切り離したラックバーにステアリング負荷装置を連結することになるため、ラックバーとステアリング負荷装置の間の全機構の荷重がステアリング負荷装置に加わることになり耐久性の確保が難しくなると共に、自動車が自走できない状態となり、試験室内に車両を設置するための特段の設備が必要となる。
【0008】
本発明は、ステアリングシステムのラックバーに負荷を加えるステアリング負荷装置に加わる不要な荷重を低減しつつ、当該ステアリング負荷装置によって実際の自動車の走行時にステアリングシステムに加わる力を正しく模擬することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題達成のために、本発明は、自動車の試験に用いられる自動車試験システムに、負荷伝達部と、当該負荷伝達部から延びる、当該延びる長さが伸縮自在、かつ、当該延びる方向と垂直な方向について前記負荷伝達部と支持し合う移動吸収用連結部とを備えたダミーロッドと、前記負荷伝達部に連結されたステアリング負荷装置とを備えたものである。
【0010】
ここで、ダミーロッドは、前記負荷伝達部がタイロッドエンドを取り外した前記自動車のラックエンドに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のナックルアームに連結した形態で、前記自動車に組み付けられ、前記ステアリング負荷装置は、前記負荷伝達部に力を加えることにより当該自動車のラックバーに力を加える。
【0011】
または、ダミーロッドは、前記負荷伝達部がラックエンドを取り外した前記自動車のラックバーに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のタイロッドエンドに連結した形態で、前記自動車に組み付けられ、前記ステアリング負荷装置は、前記負荷伝達部に力を加えることにより当該自動車のラックバーに力を加える。
【0012】
または、ダミーロッドは、前記負荷伝達部がラックエンドとタイロッドエンドを取り外した前記自動車のラックバーに連結し、前記移動吸収用連結部が前記自動車のナックルアームに連結した形態で、前記自動車に組み付けられ、前記ステアリング負荷装置は、前記負荷伝達部に力を加えることにより当該自動車のラックバーに力を加える。
【0013】
以上の自動車試験システムは、前記ステアリング負荷装置を、前記自動車の下方に配置し、当該ステアリング負荷装置は、直動部を備え、当該直動部を少なくとも前記自動車の左右方向に移動するアクチュエータと、上下方向に延びて、前記直動部と前記負荷伝達部とを連結するアーム部とを有するものとしてよい。
【0014】
また、以上の自動車試験システムは、ダミーロッドの前記移動吸収用連結部を、前記負荷伝達部に対して直動自在に設けられ、前記負荷伝達部に対して直動することにより当該負荷伝達部から延びる長さが伸縮するものとしてよい。
【0015】
この場合には、ダミーロッドの前記移動吸収用連結部を選択的に前記負荷伝達部に対して移動しないように拘束する拘束部材を設けてもよい。
また、以上の自動車試験システムに、回転可能に支持された前記自動車のハブベアリングのハブシャフトに連結され、当該ハブシャフトにトルクを加えることにより前記自動車のドライブシャフトに負荷を加えるダイナモメータを設けてよい。
【0016】
さらに、タイヤと、前記タイヤを外周側に装着したホイール部と、前記ホイール部の中央に回転可能に軸支された連結シャフトを備えた模擬車輪を設け、当該模擬車輪の前記連結シャフトの一端を前記自動車のハブシャフトに連結し、当該連結シャフトの他端を前記ダイナモメータに連結してもよい。
【0017】
この場合には、前記連結シャフトを選択的に前記ホイール部に対して回転しないように拘束する回り止め部材を備えてよい。
これらの自動車試験システムによれば、自動車のハンドルが回転するとラックエンドは左右に移動し、直接もしくはラックエンドを介してラックバーに連結されている負荷伝達部も左右に移動するが、直接もしくはタイロッドエンドを介してナックルアームに連結されている移動吸収用連結部は、負荷伝達部の移動を相殺するように負荷伝達部に対して伸縮するので、模擬車輪が転舵することはない。
【0018】
また、ステアリング負荷装置から直接もしくはラックエンドを介して、自動車のステアリングシステムのラックバーに、おおよそ実際の自動車の走行時に力が加わる方向に所要の力を加えることができる。
【0019】
また、ステアリング負荷装置が直接もしくは間接的に連結する各部の荷重は、ダミーロッドが直接もしくはラックエンドを介して連結するラックバーと、ダミーロッドが直接もしくはタイロッドエンドを介して連結するナックルアームによって支えられるので、ステアリング負荷装置に過大な荷重が加わることも避けられる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ステアリングシステムのラックバーに負荷を加えるステアリング負荷装置に加わる荷重を低減しつつ、当該ステアリング負荷装置によって実際の自動車の走行時にステアリングシステムに加わる力を正しく模擬できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る自動車試験システムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る模擬車輪の構成を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るダミータイロッドエンドの使用形態を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るダミータイロッドエンドの構造を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るステアリング負荷装置の使用形態を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係るダミータイロッドエンドとステアリング負荷装置の作用を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る試験制御システムの構成を示すブロック図である。
図8】本発明の実施形態に係る自動車試験システムの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1a、bに、本実施形態に係る自動車試験システムの構成を、試験対象の自動車が前輪操舵、前輪駆動の自動車である場合を例にとり示す。
図示するように、自動車試験システムは、試験制御システム1、センサ2、ダイナモメータ3、模擬車輪4、ステアリング負荷装置5を備えている。
試験制御システム1は、センサ2や自動車200のECUや自動車200が備える各種の車載センサから、エンジンの回転速度やギヤシフト状態やアクセル開度や操舵角や操舵トルクなどの自動車200の各種状態や、自動車200の周囲温度などの各種環境状態を取得しながら、自動車試験システム全体の動作の制御や、試験対象の自動車200に関わる各種計測を行う。
【0023】
次に、模擬車輪4とダイナモメータ3のセットは、自動車200の4つのハブベアリングの各々に対応して4セット設けられており、模擬車輪4は、車輪に代えて対応するハブベアリングに装着されてハブベアリングのハブシャフトを回転可能に支持する。また、ダイナモメータ3は、対応するハブベアリングのハブシャフトに模擬車輪4を介して連結されており、対応するハブベアリングのハブシャフトにトルクを加えることができる。
【0024】
次に、模擬車輪4の構成を、図2を用いて説明する。
図2aは、標準状態の自動車200のハブベアリング周辺のようすを表したものである。標準状態とは、自動車200が実走行可能な本来の状態を指す。
図示するように、標準状態において、ハブベアリング201の外輪2011はナックル202に固定され、ナックル202を介して車体に連結されている。また、ハブベアリング201の外輪2011は内輪2012を回転可能に軸支しており、この内輪2012に自動車200のドライブシャフト203が、内輪2012と共に回動するように挿入されている。また、ハブベアリング201の内輪2012と一体化されたハブシャフトの車体外側のフランジに設けられているハブボルトを用いて、車輪204のホイールが、ハブベアリング201の内輪2012に固定されており、車輪204は、ドライブシャフト203、ハブベアリング201の内輪2012と共に回動する。
【0025】
図2bは、自動車200の車輪204を模擬車輪4に換装した試験実施時のようすを表している。
図示するように、模擬車輪4は、模擬ホイール41と、模擬ホイール41の外周側に装着したタイヤ42と、模擬ホイール41の中央部に連結されたアダプタディスク43、連結シャフト44とを有する。連結シャフト44は、アダプタディスク43によって回転可能に軸支された内輪部44aと、内輪部44aの内周側に設けられたセンターシャフト44bより構成される。
【0026】
そして、連結シャフト44のセンターシャフト44bの車体内側の端を、ハブボルトを用いてハブベアリング201の内輪2012と一体化されたハブシャフトに固定し、連結シャフト44の内輪部44aを、ダイナモメータ3の出力軸31に連結したカップリング32に固定することにより、ダイナモメータ3の出力軸31とハブベアリング201の内輪2012とが連結される。
【0027】
なお、ダイナモメータ3の出力軸31を等速ジョイント(CVJ)とし、ある程度の軸ズレを許容できるようにしてもよい。
次に、図2cに示すように、模擬車輪4は、カップリング32を取り外した状態において、連結シャフト44の内輪部44aと模擬ホイール41とを回止部材45により連結することができる。
【0028】
回止部材45を連結した状態において、アダプタディスク43、模擬ホイール41、タイヤ42は、連結シャフト44と共に回転し、連結シャフト44のセンターシャフト44bは、ハブベアリング201の内輪2012と一体化されたハブシャフトと共に回転するので、模擬車輪4のタイヤ42は自動車200のドライブシャフト203の回転に伴い回転する。したがって、この状態において、自動車200はタイヤ42を回転させて自走することができる。
【0029】
ダイナモメータ3もしくは模擬車輪4は、ダイナモメータ3とハブベアリング201のハブシャフトとの間で作用するトルクを検出するトルクセンサ(図示省略)を備えており、試験制御システム1は、トルクセンサで検出したトルクを参照しつつ、ダイナモメータ3とハブベアリング201のハブシャフトとの間で作用するトルクを制御することができる。
【0030】
なお、図示は省略したが、試験実施時には、模擬車輪4は模擬車輪4に掛け回したベルト等により床面に固定する。
このような模擬車輪4によれば、自動車200のハブベアリング201を床面に対して支持しつつ、ハブベアリング201のハブシャフトやドライブシャフト203を回転させながら、ダイナモメータ3から所要の負荷をドライブシャフト203に与えることができる。
【0031】
図1に戻り、ステアリング負荷装置5は、操舵の対象となる2つの前輪の各々に対応して設けられており、対応する前輪用のラックエンドに連結された形態で、ラックエンドを介して自動車のラックバーに負荷を加える。
【0032】
ステアリング負荷装置5のラックエンドへの連結は以下に説明するダミータイロッドエンドを介して行う。以下、このダミータイロッドエンドについて説明する。
標準状態における自動車200のステアリングシステムについて説明する。
図3aに標準状態における自動車200のステアリングシステムの構造を示す。
自動車200のステアリングシステムにおいて、自動車200のハンドル211の回転に伴いステアリングコラム212が回転し、この回転運動がステアリングギアボックス213の内部に配置されたラックバーの左右方向への直動運動に変換される。ラックバーの左右端にはラックエンド214が連結されており、ラックエンド214の先端には脱着可能にタイロッドエンド215が連結されている。したがって、自動車200のハンドル211の回転に伴いタイロッドエンド215が左右に移動する。
【0033】
標準状態において、ハブベアリング201の外輪2011に固定されたナックル202は、所定の転舵軸廻りに揺動可能に、自動車200のストラットやロアアーム等に直接または間接的に連結されている。そして、ナックル202のナックルアーム2021にタイロッドエンド215が連結され、タイロッドエンド215の左右方向の移動に伴い、ナックル202、ハブベアリング201、車輪204が転舵軸廻りに転舵する。
【0034】
試験時には、図3bに示すように、ラックエンド214の左右の両端に連結された2つのタイロッドエンド215を、それぞれナックルアーム2021から取り外した上でラックエンド214からも取り外し、左右のタイロッドエンド215の代わりに、左右2つのダミータイロッドエンド6を左右のナックルアーム2021とラックエンド214にそれぞれ連結する。
【0035】
右側のダミータイロッドエンド6と左側のダミータイロッドエンド6は左右対称な構成を備えているので、以下では右側のダミータイロッドエンド6を代表としてダミータイロッドエンド6の構成を説明する。
【0036】
図4a1-a4にダミータイロッドエンド6の構成を示す。
図4a1はダミータイロッドエンド6の上面を、図4a2はダミータイロッドエンド6の前面を、図4a3はダミータイロッドエンド6の下面を表しており、図4a4はダミータイロッドエンド6の図4a1のA-A線による断面を表している。
【0037】
図示するように、ダミータイロッドエンド6は、負荷伝達部61、負荷伝達部61の直動軸受により支持されたロッド部62、ロッド部62の右端に設けられたヘッド部63、ヘッド部63にボールジョイントで連結されたナックルアーム連結ボルト64、ナックルアーム連結ボルト64とヘッド部63の連結部分を保護するブーツ65とを備えている。
【0038】
ナックルアーム連結ボルト64は、ナックルアーム2021に設けられた孔に挿入し、先端をナット締めすることによりナックルアーム2021に連結される。
また、負荷伝達部61の左端にはネジ穴が形成されており、このネジ穴にラックエンド214の先端のネジ部を螺合することにより、負荷伝達部61はラックエンド214に連結される
図4a4の断面によって示されるように、ロッド部62は、負荷伝達部61の内部に設けられたベアリング611によって、ロッド部62の軸方向(左右方向)の移動が妨げられないように、ロッド部62の径方向(上下前後方向)について支持されている。
【0039】
したがって、ロッド部62は図4b1、b2に示すように負荷伝達部61に対して軸方向に自由に移動し、負荷伝達部61の右側に延びる長さを伸縮することができる。
また、負荷伝達部61の上面とヘッド部63の上面には、ロック用のボルト612、631が設けられており、これらのボルト612、631を用いて、図4cに示すように固定用部材66で負荷伝達部61とヘッド部63を連結することにより、負荷伝達部61に対してロッド部62を移動しないように固定することができる。
【0040】
そして、左右2つのダミータイロッドエンド6を左右のナックルアーム2021とラックエンド214にそれぞれ連結し、固定用部材66で各ダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61とヘッド部63を固定した状態では、左右2つのタイロッドエンド215を左右のナックルアーム2021とラックエンド214にそれぞれ連結している標準状態と同様に、自動車200のハンドル211の回転に伴い、模擬車輪4が転舵軸廻りに転舵する。
【0041】
したがって、車輪204を換装した模擬車輪4に回止部材45を連結し、固定用部材66をダミータイロッドエンド6に連結した状態において、自動車200は標準状態と同様に自走、方向転換を行うことができる。
【0042】
次に、負荷伝達部61の下面には、ステアリング負荷装置5と連結するためのボルト613が設けられている。
ステアリング負荷装置5は、図5a1に示すように、アクチュエータ51と、延長アーム52とを備えている。
アクチュエータ51は、当該アクチュエータ51が備える直動可能なアクチュエータロッド511に力を加える装置であり、このようなアクチュエータ51としては、油圧シリンダやエアシリンダや電動シリンダ等のリニアアクチュエータを用いることができる。
【0043】
延長アーム52は、アクチュエータ51のアクチュエータロッド511の先端から上方に延びる部材であり、図5a2、a3に示すようにアクチュエータロッド511と共に直動する。
【0044】
延長アーム52の先端には、ボルト孔が設けられており、このボルト孔に、ダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61の下面のボルト613を通して、先端をナット締めすることにより、図5bに示すように、ステアリング負荷装置5は、ダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61を介して、ラックエンド214に連結される。
【0045】
図5cは、左右のステアリング負荷装置5を左右のダミータイロッドエンド6を介して自動車200のラックエンド214の左右端に連結した試験実施時のようすを表している。
【0046】
図示するように、ステアリング負荷装置5は、ダミータイロッドエンド6を介してラックエンド214に自動車200の左右方向の力を加えられるように配置する。
図5cに示す状態で、自動車200のハンドル211が回転するとラックエンド214は左右に移動し、図6a、bに示すようにラックエンド214に連結されているダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61も左右に移動するが、ナックルアーム2021に連結されているロッド部62は、負荷伝達部61の移動を相殺するように負荷伝達部61に対して伸縮するので、模擬車輪4が転舵することはない。
【0047】
また、ステアリング負荷装置5からダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61、ラックエンド214を介して、自動車200のステアリングシステムのラックバーに、おおよそ実際の自動車200の走行時に力が加わる方向に所要の力を加えることができる。
【0048】
また、ステアリング負荷装置5が連結されるダミータイロッドエンド6や、延長アーム52の荷重は、ダミータイロッドエンド6の両端が連結するラックエンド214とナックルアーム2021によって支えられるので、ステアリング負荷装置5に過大な荷重が加わることも避けられる。
【0049】
ここで、ステアリング負荷装置5は、アクチュエータ51とダミータイロッドエンド6の負荷伝達部61との間で作用する力を検出するロードセルなどの荷重センサを備えており、試験制御システム1は、荷重センサで検出した力を参照しつつ、ステアリング負荷装置5から自動車200のステアリングシステムに加える力を制御することができる。
【0050】
以上では、ステアリング負荷装置5のアクチュエータ51としてリニアアクチュエータを用いた場合について示したが、おおよその直動運動を実現するアクチュエータ51であればリニアアクチュエータ以外のアクチュエータ51を用いることができる。
【0051】
また、ダミータイロッドエンド6において、負荷伝達部61の内部に設けたベアリング611によってロッド部62を負荷伝達部61に対して直動可能としたが、これは、ロッド部62側にベアリング611を設けてロッド部62を負荷伝達部61に対して直動可能としてもよい。
【0052】
また、ダミータイロッドエンド6の機構としては、ロッド部62の軸方向と垂直な方向についてロッド部62と負荷伝達部61とが支持し合いながら、ロッド部62が負荷伝達部61の移動を相殺するように負荷伝達部61に対して伸縮する機構であれば、直動以外の機構を用いても良い。
【0053】
次に、試験制御システム1の構成を図7に示す。
図示するように、試験制御システム1は、シミュレーション制御部11と、計測部12とを有する。
シミュレーション制御部11は、試験条件設定部111、車両モデル112、ダイナモメータ制御部113、ステアリング負荷制御部114を備えている。
試験条件設定部111は、路面の状態や傾斜や気温や風速などの試験条件を車両モデル112に設定する。
車両モデル112は、試験対象の自動車200をモデル化したものであり、試験条件が示す各条件と、センサ2や自動車200から取得したエンジンの回転速度やギヤシフト状態やアクセル開度や操舵角や操舵トルクなどの自動車200の各種状態を入力として、自動車200の挙動や自動車200に加わる外力をシミュレーションし、試験条件が示す条件下において、自動車200の各種状態やその変化に対して自動車200の各前輪から各ドライブシャフト203に加わる負荷と、自動車200の各後輪の回転状態と、自動車200の各前輪からステアリングシステムに加わる力を算出する。
【0054】
そして、ダイナモメータ制御部113は、車両モデル112が算出した各前輪から各ドライブシャフト203に加わる負荷と同じ負荷が、各ドライブシャフト203に加わるように、各前輪のハブベアリング201に対して設けた各ダイナモメータ3で発生するトルクを、ダイナモメータ3が備えるトルクセンサ又はハブベアリング201とダイナモメータ3との間に設けたトルクセンサで検出したトルクを参照しつつ制御する。また、ダイナモメータ制御部113は、車両モデル112が算出した各後輪の回転状態に整合する回転状態で各後輪のハブシャフトが回転するように、各後輪のハブベアリング201に対して設けた各ダイナモメータ3の回転速度を制御する。
【0055】
また、ステアリング負荷制御部114は、車両モデル112が算出した自動車200の各前輪からラックバーに加わる力と同じ力がラックバーに加わるように、各ステアリング負荷装置5のアクチュエータ51で発生する力を、ステアリング負荷装置5が備える荷重センサで検出した力を参照しつつ制御する。
【0056】
このようなシミュレーション制御部11の動作により、ダイナモメータ3を用いて自動車200の実際の走行時の走行負荷を模擬しつつ、ステアリング負荷装置5を用いて、実際の自動車200の走行時の操舵に対する反力等の、各車輪204からステアリングシステムに加わる力を正しく模擬することができる。
【0057】
次に、計測部12は、試験実行中、センサ2や自動車200から取得した自動車200の各種状態や、車両モデル112が示す挙動などを計測すると共に、計測結果に対する所要の解析などを行う。
【0058】
以上では、タイロッドエンド215をダミータイロッドエンド6に置き換えて自動車200の試験を行ったが、図8aに示すようにタイロッドエンド215の長さが短く、タイロッドエンド215をダミータイロッドエンド6に置き換える形態では必要な可動域を確保できない場合には、ラックエンド214をダミーラックエンドに置き換えて試験を行うようにしてもよい。
【0059】
図8b1は、右側のラックエンド214を置き換える右側のダミーラックエンド7の前面を示し、図8b2は右側のダミーラックエンド7の断面を示している。左側のラックエンド214を置き換える左側のダミーラックエンド7は、右側のダミーラックエンド7と左右対称な構造を備えている。
【0060】
図示するように、ダミーラックエンド7は、負荷伝達ブロック71、負荷伝達ブロック71の直動軸受により支持されたロッド部72、負荷伝達ブロック71の左端にボールジョイントで連結されたラックバー連結ボルト73、ハウジング74を備えている。
【0061】
ラックバー連結ボルト73は、ラックバーと螺合してラックバーに連結される。また、ロッド部72の右端にはネジ部が形成されており、このネジ部にタイロッドエンド215のネジ穴を螺合することにより、ロッド部72とタイロッドエンド215が連結される。
【0062】
図8b2の断面によって示されるように、ロッド部72は、負荷伝達ブロック71の内部に設けられたベアリング711によって、ロッド部72の軸方向(左右方向)の移動が妨げられないように、ロッド部72の径方向(上下前後方向)について支持されている。
【0063】
したがって、ロッド部72は図8c1、c2に示すように負荷伝達ブロック71に対して軸方向に自由に移動し、負荷伝達ブロック71の右側に延びる長さを伸縮することができる。
【0064】
そして、負荷伝達ブロック71の下面には、ステアリング負荷装置5と連結するためのボルト712が設けられている。
また、このボルト712を用いて、図8d1の正面図、図8d2の右面図に示すように、ダミーラックエンド7に、固定具75を取り付けることができる。
固定具75は下方に向かって左に屈折する形状を有するアーム部751を有し、このアーム部751に設けられているボルト孔をボルト712に通してナット締めすることにより、固定具75は負荷伝達ブロック71に固定される。
【0065】
固定具75は、挟持上部ブロック752と、アーム部751の上部に連結した挟持下部ブロック753を有する。固定具75を負荷伝達ブロック71に固定した状態で、挟持下部ブロック753の上面はロッド部72の下面に当接し、図8d3に示すように、挟持下部ブロック753と挟持上部ブロック752でロッド部72を挟みこむようにねじ止めすることで負荷伝達ブロック71に対してロッド部72が移動しないように固定される。
【0066】
そして、模擬車輪4に回止部材45を連結し、固定具75をダミーラックエンド7に連結した状態において、自動車200は標準状態と同様に自走、方向転換を行うことができる。
【0067】
図8e1は、固定具75を外しダミーラックエンド7の負荷伝達ブロック71を自動車200のラックバーの右端に連結し、ロッド部72をタイロッドエンド215を介してナックルアーム2021に連結し、ステアリング負荷装置5を負荷伝達ブロック71に連結した試験実施時のようすを表している。なお、自動車200のラックバーの左側のようすは、図8e1と左右対称となる。
【0068】
図8e1に示す状態で、自動車200のハンドル211が回転するとステアリングギアボックス213の内部のラックバーは左右に移動し、ダミーラックエンド7の負荷伝達ブロック71も左右に移動するが、タイロッドエンド215を介してナックルアーム2021に連結されているロッド部72は、負荷伝達ブロック71の移動を相殺するように負荷伝達ブロック71に対して伸縮するので、模擬車輪4が転舵することはない。
【0069】
また、ステアリング負荷装置5からダミーラックエンド7の負荷伝達ブロック71を介して、自動車200のステアリングシステムのラックバーに、おおよそ実際の自動車200の走行時に力が加わる方向に所要の力を加えることができる。
【0070】
また、ステアリング負荷装置5が連結されるダミーラックエンド7や、延長アーム52の荷重は、ダミーラックエンド7が連結するラックバーとダミーラックエンド7がタイロッドエンド215を介して連結するナックルアーム2021によって支えられるので、ステアリング負荷装置5に過大な荷重が加わることも避けられる。
【0071】
以上では、ダミーラックエンド7とタイロッドエンド215を別体としたが、ダミーラックエンド7のロッド部72の先端をタイロッドエンド215と同様の構造とすることにより両者を一体としてもよい。
【0072】
また、ダミーラックエンド7において、負荷伝達ブロック71の内部に設けたベアリング711によってロッド部72を負荷伝達ブロック71に対して直動可能としたが、これは、ロッド部72側にベアリング711を設けてロッド部72を負荷伝達ブロック71に対して直動可能としてもよい。
【0073】
また、ダミーラックエンド7の機構としては、ロッド部72の軸方向と垂直な方向についてロッド部72と負荷伝達ブロック71とが支持し合いながら、ロッド部72が負荷伝達ブロック71の移動を相殺するように負荷伝達ブロック71に対して伸縮する機構であれば、直動以外の機構を用いても良い。
【0074】
以上では、試験対象の自動車200が前輪操舵の自動車200である場合について示したが、試験対象の自動車200が後輪操舵の自動車200である場合には、ステアリング負荷装置5を後輪に対して設け、試験対象の自動車200が四輪操舵の自動車200である場合にはステアリング負荷装置5を前輪に加え後輪に対しても設ける。
【0075】
また、自動車200の車輪204の全てに対してダイナモメータ3を設けたが、自動車200の従輪が停止していても自動車200の制御等に問題が生じない場合には、駆動輪に対してのみダイナモメータ3を設けてよい。
【0076】
また、操舵される車輪204の全てに対してステアリング負荷装置5を設けるものとして説明したが、操舵される2つの車輪204の一方のみに対してステアリング負荷装置5を設け、この1つのステアリング負荷装置5によって、実走行時に、左右の車輪204からステアリングシステムに加えられる力を模擬してもよい。また、この場合、負荷装置5を接続しない車輪側はタイロッドエンド215をナックルアーム2021から取り外した状態とするだけでよく、ダミータイロッドエンド6やダミーラックエンド7は連結しなくてもよい。
【0077】
以上の実施形態では、ハブシャフトに連結したダイナモメータ3によって路面等の外部からの自動車200の車輪204への作用を模擬する場合について説明したが、本実施形態のステアリング負荷装置5によってステアリングシステムに加わる力を模擬する構成は、車輪204が載せ置かれるローラとローラに連結したダイナモメータ3とを備えたシャシーダイナモメータなどの、他の構成によって路面等の外部からの自動車200の車輪204への作用を模擬する自動車試験システムに同様に適用できる。
【0078】
また、本実施形態のステアリング負荷装置5によってステアリングシステムに加わる力を模擬する構成は、自動車200のステアリングシステム単体の試験を行う自動車試験システムや、実車両状態の自動車200のステアリングシステムを、ドライブシャフト203を回転させずに試験する自動車試験システムに同様に適用できる。
【0079】
また、以上の自動車試験システムの実走行時の走行負荷やステアリングシステムに加わる力を模擬する構成を、実走行時のドライバの視野を模擬する視野模擬装置や実走行時にドライバに聞こえる音響を模擬する音響模擬装置や実走行時にドライバに加わる振動を模擬する振動模擬装置などと組み合わせて、自動車200を用いた実路走行シミュレータ(ドライビングシミュレータ)を構成することができる。このような実路走行シミュレータによれば、実車を用いて、実走行時の走行負荷やステアリング反力を模擬できるので、ドライバの自動車200の仮想の運転体験をより現実感あるものにできる。
【符号の説明】
【0080】
1…試験制御システム、2…センサ、3…ダイナモメータ、4…模擬車輪、5…ステアリング負荷装置、6…ダミータイロッドエンド、7…ダミーラックエンド、11…シミュレーション制御部、12…計測部、31…出力軸、32…カップリング、41…模擬ホイール、42…タイヤ、43…アダプタディスク、44…連結シャフト、44a…内輪部、44b…センターシャフト、45…回止部材、51…アクチュエータ、52…延長アーム、61…負荷伝達部、62…ロッド部、63…ヘッド部、64…ナックルアーム連結ボルト、65…ブーツ、66…固定用部材、71…負荷伝達ブロック、72…ロッド部、73…ラックバー連結ボルト、74…ハウジング、75…固定具、111…試験条件設定部、112…車両モデル、113…ダイナモメータ制御部、114…ステアリング負荷制御部、200…自動車、201…ハブベアリング、202…ナックル、203…ドライブシャフト、204…車輪、211…ハンドル、212…ステアリングコラム、213…ステアリングギアボックス、214…ラックエンド、215…タイロッドエンド、511…アクチュエータロッド、611…ベアリング、612…ボルト、613…ボルト、631…ボルト、711…ベアリング、712…ボルト、751…アーム部、752…挟持上部ブロック、753…挟持下部ブロック、2011…外輪、2012…内輪、2021…ナックルアーム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8