(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】モジュール式小線源療法アプリケータ
(51)【国際特許分類】
A61M 36/12 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
A61M36/12
(21)【出願番号】P 2021557583
(86)(22)【出願日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 NL2020050128
(87)【国際公開番号】W WO2020197379
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-01-31
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】312017271
【氏名又は名称】ヌクレトロン オペレーションズ ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン メネン,ヤン ウィレム
(72)【発明者】
【氏名】アリカン,エイルム
(72)【発明者】
【氏名】ファン エルプ,ウィルヘルムス ペトルス マルティヌス マリア
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-046533(JP,A)
【文献】特表2017-536211(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0064916(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 36/12
A61M 36/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
婦人科用の小線源療法アプリケータであって、
前記
婦人科用の小線源療法アプリケータは
1または複数の周辺要素と結合するよう構成された介在管
(100)を備え、
前記介在管は、
近位端および遠位端を有する
略チューブ状の本体
(105)と、
前記本体
(105)の前記遠位端から
前記近位端と反対の方向に延在する中央導管
(110)と、を含み、
前記中央導管
(110)は、
前記本体の遠位端側に設けられた近位開口部と、
前記近位開口部と反対側に設けられた遠位開口部と、
前記近位開口部から前記遠位開口部まで延在するチャネルと、を含み、
前記近位開口部は、前記本体
(105)の軸からずらして配置され、
前記近位開口部は、小線源療法のガイド管
(600)に接続
されて、前記中央導管(100)の前記チャネルが前記ガイド管(600)と連通し、
前記中央導管
(110)の前記チャネルは、針またはカテーテル
(300)のうちの少なくとも1つをその中に受容するようにサイズ決めされる、
ことを特徴とする
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項2】
前記介在管
(100)の前記本体
(105)に取り付けられる第1コネクタ
(500,500’,550,550’)をさらに含み、
前記第1コネクタ
(500,500’,550,550’)は、オボイド管
(200,200’)に対応する第2コネクタ
(250,250’)を受容して、前記オボイド管
(200,200’)を前記介在管
(100)に結合する構成とされた
フランジ(554)を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項3】
前記第1コネクタ
(500,500’,550,550’)は、
前記フランジ(554)を複数含み、前記複数のフランジのそれぞれが開口部
(556)を有する
、
ことを特徴とする請求項2に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項4】
第1オボイド管
(200)および第2オボイド管
(200’)をさらに含み、
前記第1オボイド管
(200)の第2コネクタ
(250)は、前記
複数のフランジ(554)のうち1つと解放可能に結合し、
前記第2オボイド管
(200’)の第2コネクタ
(250)は、前記
複数のフランジ(554)のうち他の1つと解放可能に結合する、
ことを特徴とする請求項3に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項5】
前記第1オボイド管
(200)は、前記第1オボイド管
(200)の遠位端に位置する第1オボイド
(220)を含み、
前記第2オボイド管
(200’)は、前記第2オボイド管
(200’)の遠位端に位置する第2オボイド
(220’)を含み、
前記第1オボイド管
(200)の第2コネクタ
(250)および前記第2オボイド管
(200’)の第2コネクタ
(250)が前記介在管
(100)の前記第1コネクタ
(500,500’,550,550’)に結合すると、前記第1オボイド
(220)および前記第2オボイド
(220’)は、前記中央導管
(110)のカラー
(120)の周りに整列して
配置され、
前記中央導管(110)の前記遠位開口部側から見て、前記第1オボイド(220)と前記第2オボイド(220’)と前記カラー(120)とにより形成される外形が、概ね矩形
で形成
される、
ことを特徴とする請求項4に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項6】
前記第1コネクタ
(500,500’,550,550’)に対して取外可能に結合する直腸開創器
(400)をさらに含み、
前記直腸開創器
(400)の近位端
(406)または遠位端
(404)のうち少なくとも1つは、前記直腸開創器
(400)の中央部分の幅よりも大きい幅を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項7】
針またはカテーテル
(300)のうち少なくとも1つをさらに備え、
前記針または前記カテーテル
(300)は、前記中央導管
(110)の前記近位開口部から前記中央導管
(110)を通って延在できるようにサイズ決めされた遠位部分を有し、前記針または前記カテーテル
(300)が前記中央導管内に配置されたときに、前記針または前記カテーテルの遠位端が前記中央導管
(110)の前記遠位開口部から遠位に延在する、
ことを特徴とする請求項1に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項8】
婦人科用の小線源療法アプリケータであって、
前記
婦人科用の小線源療法アプリケータは、
前記介在管は、
さらに、
前記本体
(105)の遠位領域に位置するジョイント(150)と、
前記ジョイント
(150)から遠位に延在する中央導管
(110)と、を含み、
前記ジョイント
(150)には、小線源療法のガイド管
(600)と結合するための開口部を有する近位面が設けられ、
前記中央導管
(110)には、前記ジョイント
(150)の前記開口部と流動的に接続し、前記中央導管
(110)の遠位端が開口するように、前記中央導管
(110)の前記遠位端を通って内部に延在するチャネルが設けられ
る、
ことを特徴とする
請求項1から7の何れか1項に記載の婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項9】
拡張クリップ
(700,720,740)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項10】
前記中央導管
(110)の内径より小さい外径を有する針またはカテーテル
(300)をさらに備える、
ことを特徴とする請求項
9に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項11】
前記第1オボイド
(220)および前記第2オボイド
(220’)は、それぞれ前記第1オボイド管
(200)または前記第2オボイド管
(200’)に対して解放可能に結合する、
ことを特徴とする請求項
5に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項12】
前記本体
(105)の遠位領域に位置するジョイント
(150)をさらに備え、
前記ジョイント
(150)には、小線源療法のガイド管
(600)の遠位端と結合する開口部を含む近位面が設けられ、
前記中央導管
(110)は、前記ジョイント
(150)の前記遠位面から延在し、
前記ジョイント(150)の前記開口部は、前記中央導管
(110)の前記チャネルと連通する、
ことを特徴とする請求項
1から11の何れか1項に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項13】
前記ジョイント
(150)の前記開口部と結合する前記遠位端を有する前記ガイド管
(600)をさらに備える、
ことを特徴とする請求項
12に記載の
婦人科用の小線源療法アプリケータ。
【請求項14】
請求項1から13の何れか1項に記載の婦人科用の小線源療法アプリケータを形成するためのキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年3月27日に出願された米国仮出願第62/824,484号、および2019年9月13日に出願された米国仮出願第62/900,030号を基礎として優先権を主張している。上記各基礎出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示にかかる様々な実施形態は、概して、小線源療法用の医療装置に関する。より具体的には、小線源療法アプリケータに関し、特に婦人科用アプリケータに関する。
【背景技術】
【0003】
小線源療法は、癌組織、例えば、腫瘍の治療に用いられ、治療対象(例えば、患者)の領域に対して放射性線源を適用する行為を含む。小線源療法アプリケータを使用することにより、例えば、細胞間または腔内へ放射線源を正確に適用することが可能になる。患者の解剖学的構造は様々であることから、従来の小線源治療アプリケータの中には、被検者の内部に予め計画された線量分布を正確に適用する際に煩雑さを伴ったり、不適当であったりするものがある。さらに、従来のアプリケータは、組み立て後に概して剛性を有するため、患者に不快感を与えてしまうことがある。特に、婦人科用小線源治療アプリケータでは、被検者に対して膣関連の痛みを与えてしまうこと、また、被検者によってはアプリケータのサイズが大きすぎてしまうことがあった。さらに、被検者がその解剖学的構造に大きな偏りがある女性の場合、例えば、子宮を持たない(例えば、子宮摘出後の)女性である場合には、従来の小線源治療アプリケータが適合しないことがある。この患者群では、従来の小線源治療アプリケータを使用しても治療効果が低減してしまうか、または術者が手で針を放射性線源に適用しなければならない。さらに、従来のモジュール式小線源療法アプリケータでは、取付箇所によっては部品毎に別個のねじや器具が必要となる、組み立てに時間がかかることがある。
【0004】
本開示に係る小線源療法アプリケータによれば、上述の問題点や当技術分野における他の問題点のうちの1または複数を解決できる。本開示の技術的範囲は添付の特許請求の範囲にて定義され、特定の問題の解決力にて定義されるものではない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、小線源療法アプリケータに関する。本開示に係る例示的なアプリケータは、近位端および遠位端を有する本体と、前記本体の前記遠位端から延在する中央導管と、を含む介在管を備える。前記中央導管は、近位開口部と、遠位開口部と、前記近位開口部から前記遠位開口部まで延在するチャネルと、を含み、前記近位開口部は、前記本体の軸からずらして配置される。前記近位開口部は、小線源療法のガイド管に流動的に接続し、前記中央導管の前記チャネルは、針またはカテーテルのうちの少なくとも1つをその中に受容するようにサイズ決めされる。
【0006】
本開示の様々な実施形態は以下の態様を含む。本開示に係るアプリケータは、前記介在管の前記本体に取り付けられる第1コネクタをさらに含み、前記前記第1コネクタは、オボイド管に対応する第2コネクタを受容して、前記オボイド管を前記介在管に結合する構成とされた第1結合面を含む。また、本開示に係るアプリケータにおいて、前記第1コネクタは、複数の結合面を含む。また、本開示に係るアプリケータは、第1オボイド管および第2オボイド管をさらに含み、前記第1オボイド管の第2コネクタは、前記第1結合面と解放可能に結合し、前記第2オボイド管の第2コネクタは、前記複数の結合面のうちの第2結合面と解放可能に結合する。また、本開示に係るアプリケータにおいて、前記第1オボイド管は、前記第1オボイド管の遠位端に位置する第1オボイドを含み、前記第2オボイド管は、前記第2オボイド管の遠位端に位置する第2オボイドを含み、前記第1オボイド管の前記第2コネクタおよび前記第2オボイド管の前記第2コネクタが前記介在管の前記第1コネクタに結合すると、前記第1オボイドおよび前記第2オボイドは、前記中央導管のカラーの周りに整列して概ね矩形の表面を協働して形成する。また、本開示に係るアプリケータは、前記第1コネクタに対して取外可能に結合する直腸開創器をさらに含み、前記直腸開創器の近位端または遠位端のうち少なくとも1つは、前記直腸開創器の中央部の幅よりも大きい幅を有する。また、本開示に係るアプリケータは、針またはカテーテルのうち少なくとも1つをさらに備え、前記針または前記カテーテルは、前記中央導管の前記近位開口部から前記中央導管を通って延在できるようにサイズ決めされた遠位部分を有し、前記針または前記カテーテルが前記中央導管内に配置されたときに、前記針または前記カテーテルの遠位端が前記中央導管の前記遠位開口部から遠位に延在する。
【0007】
本開示の実施形態は、介在管と、第1オボイド管と、第2オボイド管と、を備える小線源療法アプリケータに関する。前記介在管は、近位端および遠位端を有する本体と、前記本体の遠位領域に位置するジョイントと、前記ジョイントから遠位に延在する中央導管と、を含む。前記ジョイントには、小線源療法のガイド管と結合するための開口部を有する近位面が設けられ、前記中央導管には、前記ジョイントの前記開口部と流動的に接続し、前記中央導管の遠位端が開口するように、前記中央導管の前記遠位端を通って内部に延在するチャネルが設けられる。前記第1オボイド管は、その遠位端に位置する第1オボイドを含み、前記第2オボイド管は、その遠位端に位置する第2オボイドを含む。前記第1オボイド管および前記第2オボイド管が前記介在管に結合すると、前記第1オボイドおよび前記第2オボイドは、前記中央導管の周りに整列して概ね矩形の表面を協働して形成する。
【0008】
本開示の様々な実施形態は以下の1つかそれ以上の態様を含む。本開示に係るアプリケータは、前記本体の中央領域に取り付けられ、それぞれが開口部を有する少なくとも2つの結合面が設けられる第1コネクタと、前記第1オボイド管から延在するアンカーおよび前記第2オボイド管から延在するアンカーが設けられる第2コネクタと、をさらに備え、前記少なくとも2つの結合面の前記各開口部は、その内部に前記第2コネクタの前記アンカーのうちの1つを受容するようにサイズ決めされ、介在管に対して前記第1オボイド管または前記第2オボイド管を解放可能に結合する。また、本開示に係るアプリケータは、前記第1コネクタに対して取外可能に結合する直腸開創器をさらに含み、前記直腸開創器の近位端または遠位端のうち少なくとも1つは、前記直腸開創器の中央部の幅よりも大きい幅を有する。また、本開示に係るアプリケータは、拡張クリップをさらに含む。
【0009】
本開示の実施形態は、モジュール式小線源療法アプリケータを形成するためのキットに関する。本開示に係るキットは介在管を備え、前記介在管は、近位端および遠位端を有する本体と、前記本体の前記遠位端から延在する中央導管を含む。また、前記キットは、第1オボイド管と、第1オボイドと、第2オボイド管と、第2オボイドと、を備える。前記中央導管は、近位開口部と、遠位開口部と、前記近位開口部から前記遠位開口部まで延在するチャネルとを含み、前記近位開口部が位置する前記中央導管の近位端は、前記本体の軸からずれている。
【0010】
本開示の様々な実施形態は以下の1つかそれ以上の態様を含む。本開示に係るキットにおいて、前記第1オボイドは、前記第1オボイド管の遠位端に結合され、前記第2オボイドは、前記第2オボイド管の遠位端に結合される。また、本開示に係るキットは、前記中央導管の内径より小さい外径を有する針またはカテーテルをさらに備える。また、本開示に係るキットは、前記介在管の前記本体に結合された第1コネクタをさらに含み、前記第1コネクタは、第1結合面および第2結合面を有し、前記第1オボイド管に対応する第2コネクタは、前記第1結合面と解放可能に結合し、前記第2オボイド管に対応する第2コネクタは、前記第2結合面と解放可能に結合する。また、本開示に係るキットにおいて、前記第1オボイド管の前記第2コネクタが前記第1結合面に結合し、前記第2オボイド管の前記第2コネクタが前記第2結合面に結合すると、前記第1オボイドおよび前記第2のオボイドは、前記中央導管の遠位端に位置するカラーの周りに整列して概ね矩形の表面を協働して形成する。また、本開示に係るキットは、前記第1コネクタに対して取外可能に結合する直腸開創器をさらに含み、前記直腸開創器の近位端または遠位端のうち少なくとも1つは、前記直腸開創器の中央部の幅よりも大きい幅を有する。また、本開示に係るキットにおいて、前記第1オボイドおよび前記第2オボイドは、それぞれ前記第1オボイド管または前記第2オボイド管に対して解放可能に結合する。また、本開示に係るキットは、前記本体の遠位領域に位置するジョイントをさらに備え、前記ジョイントには、小線源療法のガイド管の遠位端と結合する開口部を含む近位面が設けられ、前記中央導管は、前記ジョイントの前記遠位面から延在し、前記ジョイントの前記開口部は、前記中央導管の前記チャネルと連通する。また、本開示に係るキットは、前記ジョイントの前記開口部と結合する前記遠位端を有する前記ガイド管をさらに備える。
【0011】
本開示に係る実施形態のさらなる目的および効果は、以下の説明においてその一部が記載され、また、部分的には説明から明らかになり、また、開示された実施形態の実施にて理解される。
【0012】
上述の説明および以降の詳細な説明は、共に例示的かつ説明的にすぎず、特許請求の範囲に記載された範囲の実施形態を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、様々な例示的な実施形態を示し、説明とともに、開示された実施形態の原理を説明するために用いられる。
【0014】
当業者であれば、特に言及されていない場合であっても、1つの実施形態を参照して説明された態様が、他の実施形態にも適用可能であり、他の実施形態と共に使用され得ることを理解する。本明細書には多くの実施形態が記載され、図示されている。本開示は、態様またはその実施形態のうちいずれの単一のものにも、また、態様や実施形態の組み合わせや置換のうちいずれのものにも限定されない。さらに、本開示の各態様や実施形態は、単独、または本開示の他の態様や実施形態のうちの1または複数と組み合わせることができる。本明細書では、簡潔な記載の観点から、任意の置換および組み合わせの全てを別個に説明したり図示したりはしない。特に、本明細書で「例示的」として説明する実施形態または実装は、例えば、他の実施形態または実装よりも好ましいまたは効果的であると解釈されるべきではなく、むしろ、実施形態が「例示的」実施形態である意図を示すものである。
【0015】
図1Aは、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータの介在管および付随するコネクタを示す図である。
【0016】
【0017】
【0018】
図1Dは、本開示の1または複数の実施形態による、例示的な第1コネクタを有する子宮内(IU)管の斜視図である。
【0019】
図1Eは、本開示の1または複数の実施形態による、ガイド管が固定された介在管の斜視図である。
【0020】
図1Fは、ガイド管に針が挿入されている状態における、
図1Eに示す介在管の斜視図である。
【0021】
図2Aは、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータの斜視図である。
【0022】
図2Bは、
図2Aに示すモジュール式アプリケータの側面図である。
【0023】
【0024】
図2Dは、本開示の1または複数の実施形態による、例示的なオボイド管の斜視図である。
【0025】
図3Aは、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータの斜視図である。
【0026】
図3Bは、
図3Aに示すモジュール式アプリケータの側面図である。
【0027】
図3Cは、
図3Aおよび3Bに示すモジュール式アプリケータの上面図である。
【0028】
図3Dは、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータおよびモジュール式アプリケータに取り付ける前の例示的な直腸開創器の斜視図である。
【0029】
図3Eは、
図3Dに示す直腸開創器が結合されたモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0030】
図3Fは、
図3Dに示す直腸開創器が結合されたモジュール式アプリケータの部分斜視図である。
【0031】
図4は、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータの例示的な構成要素の分解図である。
【0032】
図5は、本開示の1または複数の実施形態による、例示的な第1コネクタの斜視図である。
【0033】
図6は、本開示の1または複数の実施形態による、別の例示的な第1コネクタの斜視図である。
【0034】
図7Aは、本開示の1または複数の実施形態による、第1コネクタを含むIU管の斜視図である。
【0035】
図7Bは、本開示の1または複数の実施形態による、オボイドと第2コネクタを含むオボイド管の斜視図である。
【0036】
図8Aは、本開示の1または複数の実施形態による、IU管、第1コネクタ、第2コネクタ、および結合していない状態のオボイド管の一部を示す図である。
【0037】
図8Bは、
図8Aに示すIU管、第1コネクタ、第2コネクタ、および結合されている状態のオボイド管を示す図である。
【0038】
図8Cは、本開示の1または複数の実施形態による、IU管、第1コネクタ、第2コネクタ、および結合していない状態のオボイド管の斜視図である。
【0039】
図8Dは、
図8Cに示すIU管、第1コネクタ、第2コネクタ、および結合していない状態のオボイド管の部分斜視図である。
【0040】
図9Aは、本開示の1または複数の実施形態による、係止スレッドを含む別の例示的な第1コネクタの斜視図である。
【0041】
図9Bは、
図9Aに示す第1コネクタが係止スレッドと結合した状態の斜視図である。
【0042】
図9Cは、
図9Aに示す第1コネクタが係止スレッドと結合していない状態の斜視図である。
【0043】
図10Aは、本開示の1または複数の実施形態による、オボイドを含むオボイド管の斜視図である。
【0044】
図10Bは、本開示の1または複数の実施形態による、オボイドを含むオボイド管の内部を示す図である。
【0045】
図10Cは、本開示の1または複数の実施形態による、例示的なオボイドの斜視図である。
【0046】
【0047】
【0048】
図11Aは、本開示の1または複数の実施形態による、一対のオボイド管およびオボイドを示す図である。
【0049】
図11Bは、本開示の1または複数の実施形態による、一対のオボイド管およびオボイドの斜視図である。
【0050】
図11Cは、本開示の1または複数の実施形態による、結合していない状態の例示的なモジュール式アプリケータの一対のオボイドの斜視図である。
【0051】
図11Dは、結合した状態の一対のオボイドを有する例示的なモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0052】
【0053】
図11Fは、本開示の1または複数の実施形態による、
図11Dに示すモジュール式アプリケータ内の放射性シードの1または複数の移動経路の部分斜視図である。
【0054】
図12Aは、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式オボイドを含む2つのオボイド管の背面図である。
【0055】
図12Bは、本開示の1または複数の実施形態による、固定されたオボイドを含む2つのオボイド管の背面図である。
【0056】
図13Aは、本開示の1または複数の実施形態による、分離した状態の例示的な拡張クリップを含むモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0057】
図13Bは、収縮した状態の拡張クリップを含む、
図13Aに示すモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0058】
図14Aは、本開示の1または複数の実施形態による、分解された状態の例示的な拡張クリップの斜視図である。
【0059】
図14Bは、組み立てられた状態における、
図14Aに示す拡張クリップの斜視図である。
【0060】
図15Aは、モジュール式アプリケータが分離した状態における、
図14Aに示す拡張クリップを含むモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0061】
図15Bは、モジュール式アプリケータが収縮した状態における、
図14Aに示す拡張クリップを含む
図15Aのモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0062】
図16Aは、本開示の1または複数の実施形態による、係合が解除された状態の例示的な拡張クリップを含むモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0063】
図16Bは、係合された状態の拡張クリップを含む、
図16Aに示すモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0064】
図17は、ブレスレット装置を含むモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0065】
図18は、クランプアセンブリが結合した状態の、
図17に示すモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0066】
図19は、本開示の1または複数の実施形態による、モジュール式アプリケータと共に使用するスリーブの斜視図である。
【0067】
図20は、
図19に示すスリーブが結合した状態の、
図18に示すモジュール式アプリケータの斜視図である。
【0068】
繰り返しになるが、本明細書には多くの実施形態が記載また図示されている。また、本開示は、いずれの単一の態様または実施形態においても、態様や実施形態のいずれの組み合わせや置換にも限定されない。本開示の態様や実施形態は、それぞれ単独、または本開示の他の態様や実施形態のうちの1または複数と組み合わせてもよい。本明細書では、簡潔な記載の観点から、任意の置換および組み合わせを個別に説明したり図示したりしていない。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本明細書に記載された説明は、本質的に単に例示的であり、主題の実施形態および実施形態の用途の限定を意図しない。本明細書中の用語「備える」、「設ける」、「含む」、「有する」、およびそれらの任意の変形は、非排他的な包含を示すために同義的に使用される。このような用語を使用する装置または方法は、記載された要素や工程のみを含むのではなく、装置や方法に明示的に列挙されていない、または本質的に含まれない他の要素や工程を含んでもよい。さらに、本明細書中の用語「第1」、「第2」等は、順序、数量、または重要性を示すものではなく、むしろ、1つの要素を別の要素から区別するために用いられる。同様に、「上部」、「底部」などの相対的な向きを表す用語は、説明に対応する図に示す構造の向きを参照して使用される。本明細書中の用語「遠位」は、ユーザまたはオペレータから離れた、被検者に挿入する方向を指す。逆に、用語「近位」は、ユーザまたはオペレータにより近く、被検者から離れた方向を指す。本明細書における冠詞は、量の制限を示すのではなく、言及する項目のうちの少なくとも1つの存在を示すものである。本明細書で開示される、または特許請求の範囲に含まれるすべての数値(開示されるすべての値、制限値、および範囲を含む)は、開示される数値から+/-10%の変動(これと異なる変動が特定されない限り)を有してもよい。本開示では、特に断らない限り、例えば「約」、「実質的に」、「ほぼ」などの相対語は、記載される値における+/-10%の変動可能値を示すために用いられる。さらに、特許請求の範囲において、記載された要素や特徴の値、制限値、範囲は、その値の+/-10%を含んでいる。
【0070】
本開示の実施形態は、モジュール式アプリケータ、特に婦人科用小線源治療アプリケータについて記載しているが、本開示の適用は必ずしも婦人科用アプリケータに限定されない。例示的なアプリケータでは、身体のより多くの領域にアクセスして放射線を放射するように構成される。例えば、本開示に係るアプリケータを医療提供者が使用することで、アプリケータの中央領域に沿って身体に放射性物質を照射可能になる。これは、アプリケータの側方領域に沿って放射線量を照射する構成である従来の婦人科アプリケータとは対照的である。本開示の実施形態の一部では、例示的なアプリケータの中心領域をアプリケータの子宮頚管ストッパ(すなわち、カラー)の表面の下に位置決めすることで、患者の膣断端の周囲の腫瘍組織にアクセスできる。中央領域から放射線源を適用することにより、治療対象容積をより最適にカバーできる。また、その中の放射性「ホット」または「コールド」スポットや、リスクのある種々の器官への過剰な用量の投与を、低減または排除できる。従来の婦人科アプリケータでは、アプリケータの両側に中空シャフトを設けて放射性物質を患者内の横方向位置へ通過させる。一方で、本開示の例示的なアプリケータでは、中央導管を設けて放射性物質をアプリケータの中央部分に隣接する身体の領域へ照射する。例示的なアプリケータには、針またはカテーテルの通過を可能にする開放端を有する介在管が含まれる。治療中に配置されると、放射性物質(例えば、放射線源)は針またはカテーテルを介して、介在管から患者の中心領域に照射される。
【0071】
高線量率の小線源療法では、放射線療法に高エネルギーのアイソトープを利用して、患者内の治療対象部位を治療することがある。治療計画には、患者内におけるアプリケータの相対位置の決定が含まれ、治療対象部位や治療容積に対して、アプリケータによる放射線源の送達が確実になされるようにする。アプリケータは、放射線源の送達の前に対象体積を囲むように配置される。アプリケータ内の放射線源の位置は、アプリケータの幾何学的形状、患者の解剖学的構造、または治療対象部位の形状のうち1または複数を含む様々なパラメータに基づいて決定できる。なお、パラメータは上記のものに限定されない。
【0072】
放射線治療計画を、少なくとも上述のパラメータに基づき、それぞれの放射線源位置を決定するように定式化してもよい。また、放射性線源を含む遠隔アフターローダーをアプリケータに結合して、治療計画に基づき、アフターローダーからアプリケータに放射性線源を移送する構成としてもよい。遠隔アフターローダーを使用すると、放射線源をアプリケータの1または複数のチャネルに移動させて、患者の治療対象部位へ送達できる。アフターローダーにて実行される治療計画において、患者の治療対象部位を照射するための所定の送達位置、滞留時間、および線量体積をさらに規定してもよい。
【0073】
実施形態の一部では、本明細書に記載するサイズ、形状、または配置に基づきアプリケータを構成することで、患者への放射線の送達を容易にし、治療計画の実行精度を高め、また、患者にとっての快適性を高めるようにしている。さらに、ユーザが容易に組み立ておよび分解できるようにモジュール式アプリケータを設計することで、使用の容易さを促進すると共に、個々の患者に対してアプリケータをカスタマイズできるようにしている。以下では、このようなアプリケータの特定の例を説明する。
【0074】
図1A~
図1Cは、介在管100および第1コネクタ500を含む、モジュール式アプリケータの構成要素を様々な視点から見た図である。以下で詳述する介在管100は、1または複数の周辺要素、例えば、1または複数のオボイド管200,200
,(
図2A)、1または複数のガイド管600(
図2C)、直腸開創器400(
図3A)と結合する構成とできる。これらを結合する際は、本明細書で後述のように、第1コネクタ500または他の好適な構成要素(例えば、第1コネクタ500
,,550,550
,)を用いることで作業を容易にできる。
【0075】
介在管100は、近位端および遠位端を有する本体105を含む。本体105は任意の断面形状(例えば、楕円形、長方形など)を有する略チューブ状に形成できる。介在管100は、遠位中央導管110、カラー120、遠位開口部130、ジョイント150を含む。中央導管110は、ジョイント150を介して本体105の遠位端から遠位に延びる。実施形態の一部では、本体105の軸は、中央導管110の軸からずれてもよく、
図1A~
図1C、
図1E、
図1F、および
図4に示すように、本体105は、中央導管110から軸方向にずれた位置で、ジョイント150に結合されてもよい。軸方向にずらして位置決めすることによって、ガイド管600(
図1Eおよび
図1F)を、介在管100のジョイント150に結合させられるようになり、ガイド管600と中央導管110、110
,とを直線上に配置できる。その結果、後述のように、針またはカテーテル300を、ガイド管600および介在管100の中央導管110,110
,を通して挿入可能になる。このように構成された介在管100は、子宮摘出術を受けた患者用、もしくは、挿入後にアプリケータの遠位中央領域と人体部分を一致させて放射する必要のある患者用にモジュール式アプリケータを組み立ててカスタマイズする場合に特に有効である。
【0076】
また、本開示のモジュール式アプリケータを、(介在管100に対して)子宮内(IU)チューブ107と共に使用してもよい。IU管107を介在管100の代わりに使用する場合、遠位中央導管110はIU管107の本体105の遠位端から遠位に延び、その間にジョイント150は介在しない。
図1Dでは、遠位中央導管110は、IU管107の遠位端から延設されている。IU管107を使用する場合、本体105の軸を遠位中央導管110の軸と一致させてもよく、また、本体105は、遠位中央導管110を通って針またはカテーテル300を受容する構成にされない。さらに、IU管107は、子宮頸部に対するアプリケータの位置決めを容易にする構成とされたカラー120から延びる遠位突出部306を含む。IU管107と介在管100とは、個々の患者の解剖学的構造や治療プロトコルに基づいて互換的に使用されるため、本開示のモジュール式アプリケータでは、IU管107と介在管100とが互換的に示されている。したがって、本明細書に記載されるモジュール式アプリケータの構成要素は、IU管107または介在管100のいずれかと共に使用される。
【0077】
図1A~
図1C、
図1E、および
図1Fに示す介在管100についての説明を再開する。アプリケータの他の構成要素と共に、またはアプリケータの他の構成要素とは別個に提供されるガイド管600は、ジョイント150に結合する構成とされた遠位端を有する。ジョイント150は、例えば、ガイド管600の遠位端を受容する凹部を含んで構成され、またはその逆に構成される。ジョイント150の凹部は、ガイド管600の遠位領域の形状を補完する形状とする。ガイド管600は、スナップ嵌め、摩擦嵌め、ねじ嵌め、差込み嵌め、または他の適当な接続方法によってジョイント150の凹部に接続される。実施形態の一部では、ガイド管600の中央または近位領域を、第1コネクタ500上に載置するか、または第1コネクタ500と結合する構成としてもよい。ガイド管600は、例えば、第1コネクタ500の内腔、孔、穴、溝、凹部、刻み目、アンカー、留め金、または他の適切な固定機構を通過するか、またはこれらにて受容される。
図1Eおよび
図1Fに示すように、ジョイント150に接続されると、ガイド管600は第1コネクタから離れて延在する。
【0078】
ガイド管600の遠位端と接続するジョイント150の接続部分は、中央導管110,110
,を通って延びるチャネルと流動的に接続する。よって、ガイド管600がジョイント150に接続されると、ガイド管600を通って延びるチャネルは、中央導管110,110
,を通って延びるチャネルと流動接続する。ガイド管600をジョイント150に接続すると、ガイド管600、ジョイント150、中央導管110,110
,、およびカラー120の開口部が一列に並び、ガイド管600の近位端からカラー120を通って遠位開口部130まで延びるチャネルが形成される。ガイド管600に沿った内側チャネルは、その中に針またはカテーテルを受容するようなサイズで設ける。針300(
図1Fおよび
図4)を、ガイド管600、ジョイント150、中央導管110,110
,をそれぞれ通して遠位開口部130の外に出すことで、カラー120の遠位表面を越えて遠位に延在できる。
【0079】
このように、介在管100の中央導管110は、針300を通過させるために十分な内径を有する。例えば、中央導管110の内径は、1ミリメートル(mm)~10mm、10mm以下、8mm以下、6mm以下、6mm~10mm、5mm以下、1mm~6mm、4mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下、1.5mm~5mm、1.5mm~3mm、または1.5mm~2.5mm(例えば、2.1mm)としてもよい。中央導管110は、ジョイント150からカラー120まで延びる連続チャネルである。実施形態の一部では、カラー120は、中央導管110の外径よりも大きい高さや幅となるサイズで設ける。例えば、遠位中央導管110のカラー120の幅や直径は、約4mmとしてもよい。なお、これらのサイズは例示に過ぎない。
【0080】
カラー120は、
図2A~
図2Cに示され、以下でより詳細に説明されるように、オボイド管200,220
,に対応する1または複数のオボイド220,200
,と整列するように設けられてもよい。オボイド管200,200
,が介在管100(またはIU管107、特定の患者に関して使用する目的により選択される)に接続されると、オボイド220,220
,は、カラー120の周りに位置し、実施形態の一部では、カラー120に取り付けられる。このようにオボイド220,220
,がカラー120の周りに位置すると、中央管路110はオボイド220,220
,の中央領域を通って延在する。カラー120は、針300が介在管100(またはIU管107)を通って挿入される際に、針300の遠位部分が中央導管110からカラー120の遠位表面を越えて延びることを可能にする構成とされた遠位開口部130を有する。
【0081】
介在管100(またはIU管107)は概して管状であるが、その断面形状は、近位端から遠位端まで延在する適切な形状(例えば、楕円形、長方形など)でもよい。実施形態の一部で、介在管100は中空であり、針300またはカテーテル、例えば、放射線源を含む針またはカテーテルが介在管100を通過するために十分な直径を有して設けられる。また、針300は、遠位端301に開口部を任意で含んでもよい。介在管100(またはIU管107)のカラー120に遠位開口部130を設けた構成の場合、針(例えば、Nucletronにて提供されるProGuide針)またはカテーテルが、介在管100の中央導管110をその長さに沿って通過した後、針300またはカテーテルの遠位部分が、介在管100の遠位開口部130から介在管100を超えて遠位の位置まで延在する。すなわち、放射線源を含む針300がガイド管600に挿入されると、針300の遠位部分は中央導管110に延在し、処置にて必要とされる場合、カラー120の遠位開口部130を越えて延びる。このような構成により、放射線源を、アプリケータが配置される身体の中央領域や、アプリケータの遠位端から遠位の位置に配置できるようになる。
【0082】
中空形状の中央管110,100,と遠位開口部130を有する介在管100を備えることで、本開示のアプリケータは、オボイド管200,200,や、中央管110,100,および遠位開口部130内またはアプリケータの周辺に位置する針やカテーテルを介して、横方向だけでなく、被検者の中央領域にも、コンフォーマルな線量の放射を照射可能となる。このような技術は、子宮摘出術を受け、子宮頸部周囲または子宮頸部がかつてあった部位に腫瘍組織が増殖している女性には特に重要と考えられる。従来のアプリケータでは、オボイド管または周辺針によって、放射性物質をアプリケータに沿って横方向にのみ照射するものであったため、放射性物質をアプリケータの中央の遠位領域に照射不可能であった。側面の線量照射のみに限定されると、患者の解剖学的構造の中間領域の腫瘍組織にアクセスして放射線を照射することが容易でないため、健康な組織への過剰治療や、癌組織の過少治療につながる可能性があった。実際に、一部の臨床医は、以前と同様、患者の解剖学的構造の中央領域にアクセスするために、フリーハンドで針を挿入することを選択している。そのため、この中央領域に隣接した標的領域への治療を必要とする被検者の治療は困難であった。一方、開放遠位端を有する介在管100を設けることで、医師は身体の中央領域に放射性物質をより正確に照射できるようになる。このように、本明細書に記載されるアプリケータによれば、放射線源の位置決め精度および線量精度を向上できる。
【0083】
実施形態の一部で、中央導管110は、異なるサイズの針300を受容するようなサイズで設ける。例示的な針300の直径は、1mm~10mm、10mm以下、8mm以下、6mm以下、6mm~10mm、5mm以下、1mm~6mm、4mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下、1.5mm~5mm、1.5mm~3mm、または1.5mm~2.5mmである。そのため、中央導管110は、チャネル内に受容される針300の外径よりも大きい内径を有する内側チャネルを備えればよく、その外径は、例えば、約2mm~約8mmの範囲、約2mmまたは4mm、約3.85mmとできる。中央導管110の内径は、標準的な針やカテーテル、例えば、2mmの針や3/4mmのカテーテルを収容するようにサイズを決めてもよい。
【0084】
介在管100(またはIU管107)は、全ての患者に対して標準的な形状およびサイズとしてもよいし、または、中央導管110を様々な長さ、幅、構成に形成して、様々な治療領域や患者にて異なる解剖学的構造に適応させてもよい。例えば、実施形態の一部で、介在管100の中央導管110は、真っ直ぐである、湾曲していている、または角度が付けられている、可撓性を有する、または剛性を有する等の構成としてもよいし、またはその長さが異なるように設けてもよい。中央導管110の形状およびサイズは、様々な異なる針300または異なる形状やサイズのカテーテルを収容するように設けるか、または、針300またはカテーテルの特定のサイズや形状を収容するように設けてもよい。このように構成することで、本明細書に記載されるアプリケータは、使用される介在管100またはIU管107の種類に応じて、様々な異なる針300および患者の様々な解剖学的構造(サイズ、治療対象となる標的組織領域、病期、子宮の有無等)に適用できる。また、他の実施形態においては、介在管100および中央導管110を、2mmの外径を有する針300を被検者内の所定の挿入深さに一貫して配置できる形状およびサイズに設ける。また、実施形態の一部では、針300を、中央導管110の所定の位置に対して、スナップ嵌め、摩擦嵌め、クリック嵌め等できる構成にしてもよい。例えば、針300は、中央導管110、ジョイント150、ガイド管600のうちの1または複数と係合して、針300をアプリケータ内の適所に配置するように、またはその逆に、構成された1または複数のストッパを含んでもよい。
【0085】
図1Dに示すように、実施形態の一部で、モジュール式アプリケータは、遠位端104と近位端106との間のIU管107(または介在管100)の中間部分に沿って、IU管107と結合する例示的な第1コネクタ550を含む。第1コネクタ550は、オボイド管200,200
,および直腸開創器400を所定の位置に固定してモジュール式アプリケータを形成できる点で、第1コネクタ500と同様に機能する。以下に説明するように、第1コネクタ550は、IU管107または介在管100と共に使用する。
【0086】
第1コネクタ550は、IU管107または介在管100と結合する、IU管107(
図1Dに示す)または介在管100の本体を内部に受容する構成とされる本体551を含む。第1コネクタ550を設けることで、本明細書でさらに説明するように、1または複数の周辺要素(例えば、1または複数のオボイド管200,200
,(
図2A~2D)や直腸開創器400(
図3A~3F))を、IU管107または介在管100に接続できる。第1コネクタ550は、中央分割部552と、中央分割部552から外側に延びる一対の側方フランジ554とを含む。
【0087】
各側方フランジ554は、その上に1または複数の周辺要素(例えばオボイド管200,200
,)を受容する構成とされた結合面を画定する。第1コネクタ550の場合、各側方フランジ554の結合面は、少なくとも部分的にそこを通って延在する開口部556を含む。開口部556を介して、平面結合面に沿って受容する1または複数の周辺要素に対応する第2コネクタの突出部を、第1コネクタ550に結合させる。例えば、オボイド管200,200
,を第1コネクタ550(
図8C~8D)に固定するために、第2コネクタ250
,のアンカー252
,と開口部556とが嵌合(例えば、スナップ嵌めまたは摩擦嵌め)する構成とする。第2コネクタ250
,のアンカー252
,が、例えば、所定の引抜き力を受けるまで、開口部556から少なくとも部分的に解放されないように第1コネクタ550を構成してもよい。
【0088】
第1コネクタ550は、さらに、本体551から中央分割部552と反対方向に外側に向けて延びる突出部558を含む。突出部558は、第1コネクタ550に対して、モジュール式アプリケータの1または複数の周辺要素、例えば、直腸開創器400(
図3D~
図3F)を固定する構成とされる。
【0089】
図3A~
図3Cに示すように、実施形態の一部において、モジュール式アプリケータは、直腸開創器400をさらに含んでもよい。直腸開創器400は、例えば、第1コネクタ500,500
,,550,550
,を介して、介在管100(またはIU管107)に結合される。例示的な実施形態では、直腸開創器400は、追加の部品や器具を必要とせずにアプリケータに取り付けできる。直腸開創器400は、放射線源と直腸との間を、例えば距離を設けて遮蔽する構成とされる。実施形態の一部では、直腸開創器400は、従来のアプリケータの使用時に患者が体感する膣口周囲の不快感を低減するようなサイズおよび形状に設ける。
【0090】
図3Dに示すように、直腸開創器400は、例えば、遠位端404と近位端406との間に延在する本体402を含む。直腸開創器400の遠位端404を丸い形状や先細の形状に設けると、直腸開創器400がモジュール式アプリケータに結合され被検者内に配置された状態において、膣口付近の直腸開創器400とオボイド管200,200
,の間の距離を小さくできる。また、直腸開創器400の端部を丸い形状や湾曲した形状にすることで、被検者の皮膚に対する応力を低減できる。また、他の実施形態では、患者の体感をさらに快適にするために、直腸開創器400を、本体402に沿った1または複数の曲線または輪郭を有するように設けてもよい。
【0091】
図3A~
図3Eに示すように、直腸開創器400には、組み立て後のモジュール式アプリケータの全高が、直腸開創器400の近位端におけるモジュール式アプリケータの高さ未満であり、直腸開創器400の遠位端におけるアプリケータの高さ未満となるような、直腸開創器400の長さ方向に沿った少なくとも1点を形成する少なくとも2つの屈曲部が設けられる。実施形態の一部では、モジュール式アプリケータの全高が直腸開創器400の近位端または遠位端におけるモジュール式アプリケータの高さ未満となるような、直腸開創器400の長さに沿った点において、直腸開創器400の幅は、直腸開創器400の近位端または遠位端における直腸開創器400の幅未満とできる。
【0092】
あるいは、直腸開創器400は、近位端406または遠位端404のいずれかにおける高さが比較的低くなるように、遠位端404と近位端406との間に屈曲部を1つ含む構成としてもよい。なお、直腸開創器400の本体402は、本明細書に示され説明される構成以外に、従来のアプリケータの使用時に患者が体感する膣口周囲の不快感を低減するような他の屈曲部、湾曲部、高さ、幅等を適切に含んで構成されてもよい。
【0093】
さらに、態様の一部では、患者の体感をさらに快適にする目的で、直腸開創器400の幅を、組み立て後のモジュール式アプリケータの幅未満、またはオボイド220,220,の幅未満になる構成としてもよい。直腸開創器400の例示的なサイズは、例えば、遠位端404から近位端406までの長さが約10mmから約20mm、幅が約6.5mmから約7.5mmである。他の実施形態では、本体402の長さを約30~約40mm、および幅を約10mmとできる。なお、これらは単に例示的なサイズである。
【0094】
加えて、または代替的に、
図3A~
図3Cに示すように、態様の一部では、モジュール式アプリケータの幅が近位端または遠位端、またはその両方におけるモジュール式アプリケータの幅未満となるように、組み立て後のモジュール式アプリケータのオボイド管200,200
,を、モジュール式アプリケータの長さに沿った点が形成されるように湾曲してもよい。このような構成により、直腸開創器400やモジュール式アプリケータの全体は中央領域で狭くなり、従来のアプリケータの使用時に患者が体感する膣口周囲の不快感を低減できる。
【0095】
オボイド管200,200
,と同様に、直腸開創器400を、例えば、第1コネクタ550,550
,を介して、モジュール式アプリケータに対して結合および分離する構成としてもよい。実施形態の一部では、
図3Dおよび
図3Eに示すように、直腸開創器400は、本体402に沿って(例えば、近位領域に)延在する1または複数の係合溝410を含むことができる。係合溝に1または複数(例えば、2、3、または4)の拡幅開口部409を設け、直腸開創器400をモジュール式アプリケータ、例えば、第1コネクタ550の突出部558に取り付けてもよい。開口部409は、1または複数の結合部を受容するようなサイズおよび形状に設ける。直腸開創器400は、開口部409内に第1コネクタ550の突出部558を受け入れることで、モジュール式アプリケータと接続する。このようにして、直腸開創器を、第1コネクタ550に対してスナップ嵌めまたは摩擦嵌めできる。さらに、複数の開口部409を設けて、直腸開創器400を、モジュール式アプリケータの様々な位置に固定してもよい。
【0096】
態様の一部では、長手方向の係合溝410および複数の開口部409でコネクタ550の突出部558を受容し、開口部409の間で突出部558が直線的に平進できる構成としてもよい。一方、他の態様では、開口部409内で突出部558を受容した後、突出部558が直線的に移動しないように、選択された開口部409内に固定される構成としてもよい。開口部409は、例えば、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、または約7mm分、様々な増分で互いにずれる配置としてもよい。このように、本体402、モジュール式アプリケータの介在管100、オボイド管200,200,、オボイド220,220,に対する直腸開創器400の相対位置は、選択的に調節可能である。
【0097】
直腸開創器400の近位端406に、1または複数の可撓性タブ408を設けてもよい。可撓性タブ408は、1または複数の開口部409から突出部558を解放する構成とされてる。
図3Fに示すように、各可撓性タブ408は、係合溝410の反対側に接続される。可撓性タブ408が絞られると(例えば、可撓性タブ408が互いに近接するよう移動させる)、開口部409が配置されている係合溝410の反対側が可撓性タブ408と離れる方向に押される。これにより、係合溝410および開口部409が拡開され、突出部558を開口部409から解放できる。態様の一部では、使用者がタブ408を絞ることにより、直腸開創器400を第1コネクタ550に取り付ける際の突出部558の開口部409への挿入が容易になる。
【0098】
なお、遠位中央導管110,のカラー120を、遠位中央導管110,の近位領域に対して角度付けして設けてもよい。例えば、カラー120は、遠位中央導管110,の近位領域に対して、約5~約45度の範囲で、例えば、約5度、約10度、約15度、約20度、約30度、約40度、約45度、または他の適切な値で角度付けがされてもよい。さらに、遠位中央導管110,は、カラー120と近位領域との間で様々な長さ(例えば、約30mm~約80mmの範囲の長さ)で延在できる。
【0099】
本明細書でより詳細に説明するように、カラー120上には1または複数の係合部(例えば、1または複数の面取部、突起、隆起部、凹部)が設けられる。複数の係合部を設けることで、1または複数のオボイド220をカラー120に対してしっかりと把持、案内、位置合わせできる。例えば、1または複数の係合部を、カラー120の近位部分に沿って配置してカラー120の横方向の外径を最小化することもできるし、カラー120の縁部に沿って配置してもよい。
【0100】
図1Fに示すように、ガイド管600を、傾斜した遠位中央導管110
,,を有する介在管100に接続してもよい。遠位中央導管110
,,は、上述の介在管100の遠位中央導管110と実質的に同様に構成可能である。例えば、遠位中央導管110
,,は、カラー120と、カラー120の遠位表面に沿って配置された遠位開口部130とを含む。遠位中央導管110
,,には、遠位中央導管110
,,の近位端からカラー120の遠位開口部130まで延びる内側チャネル122
,,を設ける。内側チャネル122
,,は、例えば、針300(
図1F)などの、モジュール式アプリケータの1または複数の構成要素を摺動可能に受け入れるような大きさ、形状、および構成で設けることができる。
【0101】
針300は、遠位端301と近位端303との間に延在する本体302を有する。針300の本体302は、ガイド管600や遠位中央導管110,,の内部チャネル内に摺動可能に受容される大きさ、形状、および構成を有する。針300の本体302の長さは、一般に、ガイド管600および遠位中央導管110,,を合わせた長手方向の長さよりも長く設ける。その場合、針300の遠位端301は、針300がモジュール式アプリケータ内に受容された際、遠位開口部130から外側方向に遠位に延びてもよい。針300は柔軟に変形可能であり、本体302や遠位端301は、ガイド管600や遠位中央導管110,,の内部チャネルに対して、偏向したり、適合したりする。例えば、遠位中央導管110,,の近位部分に対してカラー120に角度が付けられている場合は、針300の本体302も、遠位中央導管110,,を通過する際に屈曲する。
【0102】
遠位中央導管110,,の角度構成に起因して、内側チャネル122,,は、針300の外径、および針300が内側チャネル122,,内で屈曲するための適切な空間を収容するように設けられる。そのため、内側チャネル122,,のサイズは、針300のサイズよりも比較的大きくなる。例えば、遠位中央導管110,,において、カラー120と遠位中央導管110,,の近位部分との間に約15度の角度が形成されている場合、約1.98mmの直径を有する針300を収容するために、内側チャネル122,,の直径を約2.6mmに設ける。また、他の例では、遠位中央導管110,,において、カラー120と遠位中央導管110,,の近位部分との間に約30度または約45度の角度が形成される。
【0103】
遠位中央導管110,,に、カラー120の反対側の遠位中央導管110,,の近位端に沿って配置される溝112を設け、遠位中央導管110,,への開口部を画定する構成としてもよい。溝112は、ガイド管600の遠位端を受容するサイズおよび形状に設ける。例えば、溝112の形状は、ガイド管600の遠位端の形状と相補的に設けてもよく、スナップ嵌め、摩擦嵌め、ねじ嵌め、差し込み嵌め、またはガイド管600の遠位端の受容に適切な他の接続手段を含む。ガイド管600は、遠位端604と近位端606との間に延在する本体602と、内部チャネルとを含む。ガイド管600の内側チャネルは、例えば、針300またはカテーテルを受容するサイズに設けられ、ガイド管600が溝112に接続されると、ガイド管600の内側チャネルが遠位中央導管110,の内側チャネル122,と一列になる構成とされる。
【0104】
溝112には、その中に配置され、1または複数の突起や凹部から形成される結合接点を設けてもよい。例えば、ガイド管600に、遠位端604に沿って配置され、1または複数の突起や凹部から形成された対応結合接点を設ける。このように、溝112およびガイド管600の遠位端604をそれぞれの結合接点を介して互いにかみ合う構成として、ガイド管600を遠位中央導管110,にしっかりと結合する。本実施例で、ガイド管600の遠位端604は、溝112内に横方向に受容されて、溝112の対応結合接点と係合する。遠位端604が溝112内に受容され、これに係合されると、ガイド管600の本体602は、遠位中央導管110,,に対して軸方向に固定される。この場合、ガイド管600の内側チャネルは、遠位中央導管110,,の内側チャネル122,と少なくとも部分的に一列に揃う。
【0105】
ガイド管600が溝112において遠位中央導管110,,に結合されると、針300は、近位端606における開口部を介して細長い本体602内に摺動可能に受容される。針300は、ガイド管600の内側チャネルを通過し、遠位中央導管110,,の内側チャネル122,,内に受容される。態様の一部では、針300は、例えば、スナップ嵌め、摩擦嵌め、ねじ嵌め、または差込み嵌め等の適切な機構を介して、ガイド管600や遠位中央導管110,,に一旦配置されてから接続される。他の態様では、遠位中央導管110,,やガイド管600のうちの1または複数に、対応する係合機構を設けて針300を結合する。針300には、本体302を通って延びる管腔を設けてもよい。針300が遠位中央導管110,,を通って受容された状態で、針300の遠位端301は、遠位開口部130を介してカラー120から遠位方向に延在できる。針300に収容される物質や材料(例えば、放射線源)は、遠位開口部130の遠位の位置に照射される。
【0106】
図2A~
図2Cに示すように、1または複数の周辺要素は、第1コネクタ500を介して介在管100に結合される。例えば、第1コネクタ500を介して、オボイド管200,200
,の1または複数の第2コネクタ250等の部分を(例えば、スナップ嵌め結合によって)結合したり、また、オボイド管200,200
,を直接的に結合したりする。本明細書では、さらに様々な結合機構が説明される。
【0107】
1または複数の第1コネクタ500,500
,は、介在管100またはIU管107と、
図4に示す1または複数の周辺要素(例えば、オボイド管200,200
,、ガイド管600、直腸開創器400)とを結合する構成とされる。
図2A~
図2Cおよび
図3A~
図3Cは、介在管100またはIU管107に結合できる様々な周辺要素を示している(後述する)。1または複数の第1コネクタ500,500
,(
図5および
図6)には、介在管100(またはIU管107)の本体105を受容するようにサイズ決めされた中央固定孔510を設けてもよい。
図1Aに示すように、介在管100(またはIU管107)の本体105を中央固定孔510に通過させることで、第1コネクタ500(または500
,)は介在管100の中央領域に沿って配置される。
【0108】
実施形態の一部で、第1コネクタ500,500
,は、1または複数の結合腔520,520
,を含んで構成される。結合腔520,520
,は、1または複数のオボイド管200,200
,を受容するサイズで設けられる。第1コネクタ500,500
,をこのように構成することで、1または複数のオボイド管200,200
,、例えば、オボイド管200,200
,の第2コネクタ250などを、介在管100に結合できる。
図5には、第1コネクタ500の中央固定孔510の対向側面上の結合腔520が示されている。ユーザによりオボイド管200,200
,の一部が上方から結合腔520内に向けてそれぞれ押し下げられると、1または複数のオボイド管200の一部(例えば、オボイド管200,200
,の1または複数の第2コネクタ250に、または直接的にオボイド管200,200
,そのものに)は結合腔520と結合する。例えば、結合腔520を第2コネクタ250(
図2A、
図2C)に係合させると、オボイド管200,200
,を介在管100に固定できる。第1コネクタ500には、オボイド管200,200
,を収容するために2つの結合腔520を設ける(
図5)他、例えば、ガイド管600または移送管を収容するために第3(
図1A)または第4結合腔520をさらに設けてもよい。
【0109】
図6には、
図5に示した第1コネクタ500とは、結合腔520および中央固定孔510の配置が異なる第1コネクタ500
,が示されている。上述のように、中央固定孔510を設けることで、第1コネクタ500
,を介在管100(またはIU管107)の本体105へ容易に結合できる。同様に、結合腔520を第1コネクタ500
,に設け、第1コネクタ500
,と1または複数の周辺要素(例えば、オボイド管200およびオボイド管200
,)との結合を容易にする。第1コネクタ500
,は、少なくとも4つの結合腔520を含んでいる。このように構成された第1コネクタ500
,を介することで、4つの周辺部材を介在管100に結合でき、または、1または2つの周辺部材(例えば、オボイド管200,200
,)を様々な位置に取り付けできる。他の実施形態では、第1コネクタ500
,に、より少ない(例えば、2または3)またはより多くの(例えば、5から10)の結合腔を設けてもよい。なお、第1コネクタ500,500
,の結合腔520を様々な向きに配置することで、第1コネクタ500,500
,に対してオボイド管200,200
,を様々に嵌合できる。
【0110】
例えば、第1コネクタ500(
図5)の結合腔520とオボイド管200の第2コネクタ250との結合は、第2コネクタ250を、
図2A~
図2Cの実施形態のように、結合腔520内に上から(例えば、押す、滑らせる、スナップ嵌めする、摩擦嵌めする、クリックする、または押し下げることによって)移動させて行う。第1コネクタ500
,(
図6、
図7A、
図7B)の結合腔520とオボイド管200の第2コネクタ250との結合は、第2コネクタ250を、結合腔520内に横方向に(例えば、押す、滑らせる、スナップ嵌めする、摩擦嵌めする、クリックする、または押し下げることによって)移動させて行う。
図7Aおよび
図7Bは、結合していない状態の第1コネクタ500
,を含むIU管107とオボイド管200とを示す。
図8Aは、結合腔520と結合する前のオボイド管200の第2コネクタ250を示す。
図8Bは、第1コネクタ500
,と結合した後のオボイド管200の第2コネクタ250を示す。実施形態の一部において、第1コネクタ500
,またはオボイド管200には、第2コネクタ250および結合腔520を固定するための1または複数のアンカー、フック、留め金、または同様の構造を設けてもよい。
【0111】
図8C、
図8D、および
図9A~
図9Cは、モジュール式アプリケータの一部として含まれる、他の例としての第1コネクタ550,550
,を示す。コネクタ550は本体551を含み、本体551は、介在管100またはIU管107の本体を受容することで、コネクタ550
,を介在管100またはIU管107に結合する。このように構成されたコネクタ550を設けることで、1または複数の周辺要素(例えば、1または複数のオボイド管200,200
,(
図2A~
図2D))を、介在管100またはIU管107、1または複数のガイド管600や直腸開創器400(
図3A~3F)に容易に結合できる。第1コネクタ550には、中央分割部552と、中央分割部552から横方向外側に延びる一対の側方フランジ554とを設ける。中央分割部552は、本体551に対して外向き(例えば、垂直上方)に延在し、フランジ554の間に配置される。
【0112】
図2Dに示すように、実施形態の一部において、オボイド管200には、例えば近位端209と遠位部分208との間の中間部分に沿って本体202に結合される第2コネクタ250
,が設けられる。第2コネクタ250
,は、オボイド管200を第1コネクタ550(
図8Cおよび
図8D)に結合させる構成とされる。第2コネクタ250
,は、外向きに延びるアンカー252
,を含んでもよい。アンカー252
,は、第1コネクタ550の開口部556のうちの少なくとも1つの中に受容されるサイズおよび形状に設けられ、オボイド管200を介在管100またはIU管107に固定する。
【0113】
図8C~
図8Dに示すように、オボイド管200と介在管100との結合は、第2コネクタ250
,をコネクタ550の側方フランジ554の少なくとも1つに沿って位置決めし、第2コネクタ250
,のアンカー252
,を側方フランジ554の開口部556に挿入することで行う。このように、コネクタ550と第2コネクタ250
,との係合を介し、オボイド管200は介在管100またはIU管107に固定される。後述のように、オボイド管200は、遠位中央導管110
,とオボイド220との係合を介して、遠位先端部204に沿って介在管100またはIU管107にさらに固定されてもよく、その場合、後述の通り、オボイド管200の結合はしっかりしたものとなる(
図2F~
図2G参照)。
【0114】
図9A~
図9Cに示すように、実施形態の一部において、第1コネクタ550
,には、オボイド管200,200
,との結合を固定するための係止構造をさらに設けることができる。例えば、第1コネクタ550
,に、中央分割器552
,の上面に沿って一対のフランジ554の間に配置された溝555と、溝555の内外に摺動して本体551に係合する構成とされた取り外し可能なスレッド560を設ける。また、例えば、スレッド560に突起562を設けて、スレッド560が溝555と嵌合するために適所に摺動された状態において、スレッド560を溝555内に受容する構成としてもよい。本明細書では、溝555とスレッド560との間の摺動関係を説明しているが、スレッド560を溝555にスナップ嵌めしたり、または溝555に結合したりしてもよい。スレッド560には、一対の側方ウイング564およびハンドル566をさらに設けることができる。スレッド560のハンドル566を設けることによって、コネクタ550
,の表面を、ユーザにて把持可能なように画定でき、スレッド560と第1コネクタ550
,の本体551との結合および分離が容易になる。
【0115】
図9Bは、スレッド560が第1コネクタ550
,の本体551と結合した状態を示す。この構成で、突出部562は、取り付け後のオボイド管200,200
,(図示せず)の第2コネクタ250
,を覆うように配置される側方ウイング564と共に溝555内に摺動可能に受容されている。このように第1コネクタ550
,と嵌合することで、第2コネクタ250
,が本体551のフランジ554に受容されて第1コネクタ550
,と結合すると、スレッド560は本体551と嵌合して、第2コネクタ250
,を第1コネクタ550
,上の適所に固定・係止する。例えば、第2コネクタ250
,の上面に係合する側方ウイング564によって、第2コネクタ250
,は所定の位置に係止される。このように、スレッド560を設けることによって、使用者によってアプリケータの構成要素が組み立てられた後に、第1コネクタ550
,に対する第2コネクタ250
,、すなわちオボイド管200,200
,が偶発的に変位または外れることを防止できる。
【0116】
図9Cに示すように、細長い形状の突出部562の少なくとも1つの終端には、溝555の開口部よりも比較的大きいサイズおよび形状を有する幅広部568を設けることができる。言い換えると、幅広部568の横方向幅は、溝555の側壁間に画定される溝555の幅、直径、断面の寸法よりも大きい。幅広部568は、溝555を通る細長い突出部562の平進に対応してスロット側壁に係合する。細長い突出部562の幅広部568が溝555の側壁の終端に当接することによって、本体551に対するスレッド560の位置が固定され、それによって、スレッド560がコネクタ550
,の本体551に固定される。付加的または代替的に、上述のように、溝555の側壁の面の間または面に対して少なくとも部分的に受容される幅広部568に対応して、スレッド560とコネクタ550
,の本体551とのスナップ嵌め接続を形成してもよい。所定の位置にスナップ嵌めされると、例えばクリックのような可聴ノイズが生成されたり、または触覚により伝達されたりすることで、ユーザはスレッド560が所定の位置に固定されたこと認識できる。さらに、態様の一部において、溝555から離れるように拡幅セクション568を配向すると、スレッド560を、近位方向または遠位方向のいずれかから本体551の溝555内に摺動して挿入できる。その場合、幅広部568は、スレッド560が適所に摺動されたときに溝555と係合する最後の部分となる。
【0117】
実施形態の一部では、オボイド管200,200,が結合腔520に(例えば、第2コネクタ250,250,にて)結合するとき、オボイド管200,200,の角度を、介在管100またはIU管107に対して調節できるように第1コネクタ500,500,、550,550,を構成してもよい。一方、他の実施形態では、オボイド管200,200,が介在管100またはIU管107に結合されると、様々な部分の位置や角度が互いに固定され、オボイド管200,200,のうちの1または複数および介在管100が移動できないように構成してもよい。
【0118】
実施形態の一部では、オボイド管200、200
,の第2コネクタ250、250
,を、オボイド管200、200
,に沿って様々な位置まで摺動するように構成することができる。同様に、第1コネクタ500、500
,、550、550
,を、介在管100またはIU管107の本体105に沿って摺動して、カラー120からの変位を調節するように構成することができる。例えば、
図7Aには、近位位置まで摺動した第1コネクタ500
,が示されている。この場合、オボイド管200を介在管100またはIU管107に沿って所望の位置に摺動して第1コネクタ500
,に結合している。このような構成により、例示的なアプリケータはさらにカスタマイズしやすくなる。他の実施形態では、第2コネクタ250、250
,を、オボイド管200、200
,上の固定位置に配置するように構成してもよい。また、第1コネクタ500、500
,、550、550
,は、カラー120に対して固定位置で介在管100またはIU管107に結合されてもよい。
【0119】
第1コネクタ500,500,,550,550,および第2コネクタ250,250,を設けてオボイド管200,200,を介在管100またはIU管107に接続する構成により、本明細書に記載のモジュール式アプリケータの有用性を高めることができる。例えば、第1コネクタ500,500,,550,550,に対し、第2コネクタ250,250,をスナップ嵌め、摩擦嵌め、クリックすることで周辺要素を取り付けることで、アプリケータを組み立てるための追加の器具を減らしたり、または不要としたりできる。さらに、第1コネクタ500,500,,550,550,を設けることにより、使用者が任意の順序でアプリケータを組み立てることができる。この点は、多くの従来のアプリケータにおいて、アプリケータを組み立てるために追加の器具または別個の部品として、ねじ、ねじ回し等が必要とされる点、また、特定の部品(例えば、左オボイド管または右オボイド管)を特定の順序で組み立てる必要がある点と対照的である。このように、第1コネクタ500,500,,550,550,や第2コネクタ250,250,を設ける構成で、本明細書に記載されるアプリケータの使用性が向上し、また、カスタマイズしやすくなる。
【0120】
図2A~
図2Cに示すように、オボイド管200,200
,やオボイド220,220
,は、2つの向き、すなわち、右側および左側の向き(例えば、オボイド管200およびオボイド管200
,)のうちの1つを向いていればよい。それぞれの向きは、第1コネクタの異なる側面と結合する構成とされる。各オボイド管200,200
,には、その遠位領域において取外可能にまたは固定して設けられるオボイド220,220
,が設けられる。オボイド管200,200
,が第1コネクタに接続されると、オボイド220,220
,は、介在管100またはIU管107のカラー120の周りに配向される。例えば、オボイド管200
,が介在管100またはIU管107の右側に沿って延在して、オボイド管200
,に関するオボイド220
,がカラー120の右側に結合するように、また、オボイド管200が介在管100またはIU管107の左側に沿って延在して、オボイド管200に関するオボイド220がカラー120の左側に結合するように構成する。
【0121】
オボイド管200,200
,が介在管100またはIU管107に接続されると、オボイド220,220
,はカラー120を少なくとも部分的に取り囲み、互いに嵌合したり、カラー120と嵌合したりする。例えば、オボイド220は、スナップ嵌め、摩擦嵌め、差込み嵌め、または他の方法で互いに接続したり、カラー120と接続したりする。オボイド220,220
,が互いに係合する場合、カラー120が配置される場所に隙間が形成される(例えば、
図11Aおよび
図11Bを参照)。
図1A~
図1C、
図1E、および
図1Fを参照して説明したように、介在管100内に配置されるカテーテルまたは針300の遠位先端は、カラー120の遠位表面を越えて延びることができる。よって、介在管100内に配置された針300またはカテーテルの遠位領域は、カラー120およびオボイド220,220
,の遠位に延在できる。
【0122】
オボイド220,220
,がカラー120の周りに配置されることにより、カラー120の周りには略長方形の遠位対向面が形成される。ここでいう「略長方形」とは、オボイド220,220
,にて形成される長方形が、
図2A、
図3A、および
図11A~
図11Bに示すように、丸みを帯びた角や丸みを帯びた縁を有することを意味する。オボイド220,220
,の2つの半分が互いに噛み合うと、形成される長方形は滑らかな縁を有し、また、わずかな窪みのみが2つの半分が噛み合う点に生じる(
図11A、
図11B、
図12A、および
図12Bを参照)。実施形態の一部では、オボイドが噛み合う点の頂部に窪みまたは隙間がないことから、オボイドの2つの半分の間での組織の内側への膨張が阻止される。このように構成することで、オボイドの間で組織が内側に膨らみ、過剰に治療される可能性を減少でき、また、アプリケータ使用中の遠位領域の視認性を良好にできる。
【0123】
図2Dに示すように、各オボイド管200,200
,は、ほぼ管状の形状を有する本体202を含むが、その断面は任意に適切な形状であってよい(例えば、楕円形、長方形など)。実施形態の一部では、オボイド管200,200
,の近位端209を、オボイド管200,200
,と、そこから放射線源を受け取るアフターローディング装置とを適切に接続するために、1または複数の文字でキーコード化してもよい。オボイド220(
図10C)は、オボイド管200(例えば、オボイド管200の遠位部分208)と結合可能に構成される。オボイド220は、オボイド管200に固定的に固定(
図12Bに示す例)しても、またはオボイド管200に選択的に分離可能(
図12Aに示す例)に結合させてもよい。例えば、オボイド管200を様々なサイズまたは形状のオボイド220とモジュール式に結合する構成として、患者の様々な解剖学的構造に適応するようにアプリケータを改造してもよい。
【0124】
図10Cに示すように、オボイド220には、近位部分226と、近位部分226の反対側に位置する遠位部分224とを有する本体222が設けられる。被検者への挿入を容易にするため、オボイド220の本体222は、丸みを帯びた外側湾曲形状に設ける。各オボイド220は、オボイド220の本体222を通って延びる1または複数のガイド穴205や凹部206を含んで構成できる。
【0125】
オボイド220の各ガイド穴205には、ガイド管600をオボイド220の近位部分226に接続するための凹部206をそれぞれ対応して設けることができる。各ガイド穴205および凹部206は、放射線源を含んで構成された針300またはカテーテルが、本体222、より具体的には、ガイド管600とオボイド220のガイド穴205との間に形成されたチャネルを通過できる構成とされる。実施形態の一部では、本体222が湾曲していることから、各ガイド穴205と対応する凹部206との間に形成されるチャネルの長手方向の長さは互いに実質的に同じとなる。この例では、オボイド220において、挿入用の深さを同じ長さに維持し動作させることで、針300の遠位端301が本体222上の各ガイド穴205を通して治療対象部位に到達できる構成とされる。複数のガイド穴205および凹部206を含むため、使用者は、被検者の解剖学的構造の異なる領域を治療するためにアプリケータを被検者に挿入する際、針を様々な場所に位置決めできる。
【0126】
凹部206は、上述のように、ガイド管600の遠位端604を受容する形状およびサイズにできる。より詳細に、本体222上の凹部206は、針300を受容可能なサイズ、例えば、約0度~約15度の範囲の角度など、ガイド穴205と凹部206との間に画定される長手方向軸に対して様々な角度をつけて設けてもよい。使用時に、1または複数のガイド管600をオボイド220に接続すると、放射線源を被検者の外側から、ガイド管600、凹部206、ガイド穴205を通って被検者の体内の対象領域に通す経路が形成される。
【0127】
オボイド220,220
,に適切な数のガイド穴205および凹部206を設け、またこれらを適切に配置することで、針の位置決め用のカスタマイズが可能となり、アプリケータを患者の様々な解剖学的構造および様々な治療領域に適応できる。実施形態の一部で、オボイド220の本体222は、3つのガイド穴205および3つの凹部206を含むが、他の実施形態で、オボイド220は、ガイド穴205および凹部206の数をそれぞれ増やしたり減らしたりできる。
図11Aに示すように、例えば、各オボイド220,220
,には、カラー120に対して様々な半径方向に位置する7個のガイド穴205が設けられている。また、
図11Bに示す他の実施形態の例において、各オボイド220,220
,には、カラー120に対して様々な半径方向に位置にする5個のガイド穴205が設けられている。他の実施形態において、各オボイド220,220
,に、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、または12個を超えるガイド穴を設けることができる。実施形態の一部では、ガイド穴205の数は少なくとも部分的にオボイド220,220
,のサイズに依存するが、他の実施形態では、ガイド穴205の数は220,220
,のサイズとは無関係としてもよい。
【0128】
上記のように、オボイド220,220
,は、患者の様々な解剖学的構造に適応するように、様々なサイズに設けられる。例えば、アジア民族は、他の民族よりも小さい解剖学的構造を有する傾向がある。よって、オボイド220,220
,(例えば、
図11Aに示す)の幅を、他のオボイド220,220
,(例えば、
図11Bに示す)よりも大きくしたり、高さを他と比べて高くまたは低くしたりして形成してもよい。例示的なオボイドのサイズは、幅10~50mm、高さ15~40mmであるが、例えば、幅13mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、または40mm、高さ30mmまたは25mmとしてもよい。例示的なオボイドは、対象内に配置されたときに放射線源が周囲組織に配置される領域から10mmまたは7.5mmの半径を有する。解剖学的構造が小さい被検者については、幅約13mm、半径約7.5mm、高さ約25mmのより小さなサイズを有するオボイド220,220
,等を、モジュール式アプリケータとともに利用できる。本明細書で詳細に示し説明するように、モジュール式アプリケータを様々なオボイドのサイズで機能する構成とすることで、特定の被検者の解剖学的構造に合わせてアプリケータをカスタマイズできる。
【0129】
例示的なオボイドとして、3つのガイド穴を有する幅13mm×高さ25mmのオボイド、3つのガイド穴を有する幅15mm×高さ30mmのオボイド、5つのガイド穴を有する幅20mm×高さ30mmのオボイド、5つのガイド穴を有する幅25mm×高さ30mmのオボイド、5つのガイド穴を有する幅30mm×高さ30mmのオボイド、7つのガイド穴を有する幅35mm×高さ30mmのオボイド、7つのガイド穴を有する幅40mm×高さ30mmのオボイド、5つのガイド穴を有する幅30mm×高さ25mmのオボイドがある。なお、上述の例示的なオボイドのサイズは網羅的ではない。本明細書に開示される例示的なアプリケータのように構成することで、医療提供者は、様々な被検者に対して様々なサイズのオボイドを選択でき、選択されたオボイドを装置に容易に取り付けできる。結果として、患者にとっての快適さ、使い勝手、および全体的なカスタマイズ性を向上できる。
【0130】
そのため、オボイド管200,200
,は、オボイド220の任意のサイズ、形状、または構成に結合する(または固定的に取り付けられる)構成とされる。
図10Aに示すように、実施形態の一部で、オボイド220には、オボイド管200の側部に沿って延び、オボイド管200の凹部210に結合する近位アームが設けられる。各オボイド220は、スナップ嵌めされ、凹部210と摩擦接合する。さらに、各オボイド220を、介在管100のカラー120と結合する構成としておよい。
図10Bに示すように、オボイド管200の遠位部分は、オボイド220に結合された状態では、オボイド220の内部部分に受容されている。
【0131】
オボイド220,220,とオボイド管200,200,との間は様々に結合され(例えば、クリック、スナップ、摩擦嵌合)、また結合は解除できる。一方、オボイド220,220,とオボイド管200,200,との間の結合解除を前提とせず、固定してもよい。オボイド220,220,が取外可能であり、所定の位置にスナップ嵌め、クリック嵌め、摩擦嵌め等するように設計されている場合でも、上述のように、オボイドをオボイド管に取り付けるための小さな部品や追加の器具を使用する必要はない。このような構成により、オボイドを組み立てるために複数の部品や追加の器具の使用を必要とする従来のアプリケータと比較して、本開示によるアプリケータは使用が容易であり、また、カスタマイズしやすい。なお、オボイド管200,200,にオボイド220,220,を取り付ける際には、1または複数のねじを使用してもよい。
【0132】
図10C~
図10Eは、オボイド220をオボイド管200に取り付ける際の別の例示的な方法を示している。オボイド220には、チャネル232を画定する近位アーム230を設けてもよい。チャネル232のサイズおよび形状をオボイド管200(
図2D)の遠位部分208のサイズおよび形状に対応させて、オボイド管200をオボイド220に取り付けられるようにしている。
【0133】
図10Dに示すように、態様の一部では、オボイド220をオボイド管200に結合させる際、オボイド管200の遠位先端204をオボイド220の近位開口部に挿入する。所定の位置に固定されると、オボイド管200の遠位部分208は、オボイド220のチャネル232内に少なくとも部分的に受容され、また、遠位先端204は、オボイド220の本体222内に少なくとも部分的に挿入される。
図10Eに示すように、オボイド220やオボイド管200の本体222を(例えば、反時計回りまたは時計回りに)回転させて、オボイド管200をオボイド220に結合させる構成としてもよい。回転させることで、遠位部分208はチャネル232と並ぶように移動し、オボイド220をオボイド管200にしっかりと結合できる。他の態様において、オボイド管200およびオボイド220を、互いに対してスナップ嵌め、摩擦嵌め、ねじ止め、または他の方法で所定の位置に固定してもよい。オボイド管200とオボイド220が結合すると、オボイド管200は、チャネル232に対して軸方向に平進できなくなる。
【0134】
オボイド220,220
,をオボイド管200,200
,に取り付けると、
図11Aおよび11Bに示すように、オボイド220,220
,が互いに対して位置決めされ、結合する(例えば、互いに接触する、結合する、または他の方法で整列する)。オボイド管200,200
,が介在管100またはIU管107に結合されることで、オボイド管は互いに結合される。また、カラー120との固定や整列をしやすくするため、オボイド220,200
,に、1または複数の部品を設けてもよい。例えば、
図11Cにさらに示すように、オボイド220,220
,をカラー120に固定したり整列させたりするために、オボイド220,220
,に傾斜凹部236を設けてもよい。傾斜凹部236は、オボイド220,220
,の1または複数の表面に沿って延在し、カラー120と嵌合する構成とされる。傾斜凹部236やカラー120には、例えば、カラー120の少なくとも一部を傾斜凹部236にしっかりと把持、案内、位置合わせするために設けられた1または複数の面取り部、突起部、凹部を設けることができる。オボイド220,220
,の傾斜凹部236は、例えば、スナップ嵌め、摩擦嵌め、スライド嵌め、差込み嵌め、また、他の適切な続方法によって、カラー120とその中に機械的に係合する構成としてもよい。
【0135】
図11Cに示すように、傾斜凹部236をそれぞれ有する一対のオボイド220,220
,は、カラー120の対向する端部のそれぞれがオボイド220,220
,の一対の傾斜凹部236のうちの1つの中に少なくとも部分的に受容されるように、カラー120の対向する端部の周りに位置してもよい。
図11Cは、内向きの矢印の通り、カラー120の周りの適所で横方向に移動するオボイド220,220
,を示している。カラー120は、一旦固定されると、オボイド220,220
,の前方や後方への移動を阻止する構成としてもよいが、態様の一部において、オボイド220,220
,の特定の量の横方向への移動(広がり移動と呼ばれる)を許容する構成としてもよい。例示的なアプリケータでは、オボイド220,220
,が互いに分離してカラー120に対して広がることを可能にする機構を含むことができる。許容される横方向の広がりの量は、各オボイド220,220
,について約5mmまで(例えば、合わせて約10mmまで)としてもよい。態様の一部では、許容される広がりの量は、少なくとも部分的に、使用されるオボイド220,220
,のサイズに依存する。
【0136】
図11D~
図11Eは、オボイド220,220
,の間に位置するカラー120を示している。オボイド220,220
,が係合した状態のオボイド管200,200
,は、傾斜凹部236と遠位中央導管110のカラー120との係合を介して介在管100に効果的に固定できる。
図11Dに示し、また、より詳細に上述したように、介在管100のコネクタ550に係合するオボイド管200,200
,の第2コネクタ250
,に加え、オボイド220,220
,とカラー120とを係合させることで、オボイド管200,200
,と介在管100(またはIU管107)との間の第2の結合点が形成される。
【0137】
図11Fに示すように、放射線源を治療対象部位に照射するために、介在管100を通して針300を挿入する構成に加え、実施形態の一部では、卵管200,200
,に、放射線源を伝達する構成とされる内部管腔を設けることができる。各オボイド管200,200
,の遠位先端204がそれぞれのオボイド220の本体222内に配置された状態で、各オボイド管200,200
,の内部管腔がオボイド220,220
,内に延在することで、オボイド管200,200
,を通って伝達される放射線源がオボイド220,220
,を介して治療対象部位に分配される。
【0138】
図13Aおよび
図13Bに示すように、モジュール式アプリケータのいくつかの使用において、オボイド220,220
,を互いに近づけて移動させたり、互いに横方向に離して移動させたりして治療を有効に施すことができる。モジュール式アプリケータにおいて、オボイド管200,200
,、すなわち遠位に配置されたオボイド220,220
,を互いに対して選択的に移動させる(例えば、広げる、収縮させる、固定する)ために、オボイド管200,200
,の近位領域に取り外し可能に結合する構成とされた拡張クリップを設けることができる。拡張クリップは、本明細書で説明される例以外の構成とすることも可能である。
図13Aおよび
図13Bの拡張クリップ700は略U字形であり、対向する終端部704の間に延在する本体702を含む。拡張クリップ700は、オボイド管200,200
,を第1コネクタ550に対して組み立てた際に、U字形本体702内に受容されるサイズに設ける。
【0139】
拡張クリップ700の本体702には、オボイド管200,200,と係合する構成とされた本体702の内面に沿って配置される複数の窪み706を設けてもよい。窪み706は、本体702上に一体的に形成されるか、または本体702に固定された別個の部位としてもよい。さらに、実施形態の一部では、複数の窪み706を、終端部704の間の本体702の実質的な長さに沿って延在させてもよいし、他の実施形態では、窪み706を、本体702の一部分のみ、例えば、U字形本体702の対向するアーム上の部分のみに沿って設けてもよい。
【0140】
態様の一部では、各窪み706の間隔は規則的であっても、または変化させてもよい。例えば、U字形本体702の対向する部分に沿って配置された2つ以上の窪み706の間隔を、本体702の中間部分における間隔よりも、終端部704に隣接した箇所において広く設けてもよい。
【0141】
各窪み706は、オボイド管200またはオボイド管200,の一部を受け入れる大きさおよび形状に設ける。拡張クリップ700の本体702を1または複数の材料で形成して、例えば、オボイド管200,200,を収容した後に受ける負荷に起因する本体702の伸縮や変形を抑制する構成としてもよい。
【0142】
図13Aには、オボイド220,220
,が互いに対して横方向に広がった分離状態のモジュール式アプリケータが示されている。
図11Cに同様に示すように、この状態では、介在管100(またはIU管107)のカラー120は、オボイド220,220
,の凹部236内に完全に受容されず、オボイド管200,200
,にて囲まれていない。この状態で、オボイド管200,200
,が本体702の窪み706内に受容され、オボイド管200,200
,に第1の内向きの力を加えるように、拡張クリップ700をオボイド管200,200
,に対して結合する。拡張クリップ700にて加えられる力により、オボイド管200,200
,の近位端が互いに接近し、それによりオボイド管200,200
,およびオボイド220,220
,の遠位端が互いに離れるように移動する。クリップ700を広げることにより内向きの力がかかると、オボイド管200,200
,および第2コネクタ250
,がコネクタ550の開口部756内で回転し、オボイド管200,200
,の近位端および遠位端の横方向移動が可能になる。
【0143】
図13Bに示すように、オボイド管200,200
,を拡張クリップ700の各窪み706内に再配置して、第1の内向きの力よりも比較的小さい、または力を加えない第2の内向き力をオボイド管200,200
,に加える。例えば、オボイド管200,200
,を、拡張クリップ700の終端部704に比較的近い窪み706内に配置する。比較的小さい第2の力(または力を加えない)により、オボイド管200,200
,は近位領域で互いに離れるように移動し、それにより、オボイド管200,200
,の遠位端、すなわちオボイド220,220
,を互いに向かって移動できる。オボイド220,220
,は、互いに向かって移動することでその間の分離量を減少させる。例えば、2つのオボイドの間に分離がなく、互いに接触するように移動してもよい。オボイド管200,200
,を拡張クリップ700の各窪み706に嵌合させることで、オボイド220,220
,の広がりを制御できる。そのため、拡張クリップ700は、オボイド220,220
,の連続的な制御および移動を可能にするよりは、互いに対するオボイド220,220
,の位置の増加を制御するものといえる。
【0144】
図14Aおよび
図14Bは、拡張クリップの別の実施形態を示している。拡張クリップ720を用いることにより、オボイド220,220
,を連続的に移動できる。拡張クリップ720は、第1ハウジング722、第2ハウジング724、留め具726の3つの主要部分を含む。
図14Aに示すように、各第1ハウジング722および第2ハウジング724は、それぞれの底面に沿って形成された溝721を含んでいる。溝721は、オボイド管200または200
,のいずれかの少なくとも一部を受容するサイズおよび形状に設ける。第1ハウジング722および第2ハウジング724には、内部を通って延びるチャネル723,725をそれぞれ設ける。例えば、第1ハウジング722には、平坦な内部表面を画定するねじ付きまたはねじなしチャネル723を、第2ハウジング724には、内部表面を画定するねじ付きチャネル725をそれぞれ設ける。
【0145】
チャネル723,725は、留め具726の少なくとも一部を受容、係合する大きさ、形状、および構成で設ける。拡張クリップ720の留め具726は、例えば、ねじであってもよい。留め具726は、第1ハウジング722および第2ハウジング724を通って延在する。留め具726を回転させると、回転方向に応じて、第1および第2ハウジング722,724を互いに近づけるか、または離すように移動させる。このように、溝721内でオボイド管200を受容するように第1ハウジング722および第2ハウジング724を配置して、留め具726を回転させると、オボイド管200,200,が互いに離れる、または互いに近づくように移動する。上述したように、オボイド管200,200,が互いに近づくと、オボイド220,220,が互いに離れるように移動し分離状態となり、オボイド管200,200,が互いに離れると、オボイド220,220,が互いに近づくように移動して収縮状態となる。
【0146】
図15A~
図15Bは、分離および収縮状態のオボイド管200,200
,に結合された、第1ハウジング722および第2ハウジング724を有する拡張クリップ720を示している。
図15Aでは、モジュール式アプリケータは、互いに分離したオボイド220,220
,を有する分離状態で示されている。この例では、カラー120は、オボイド220,220
,の対応する凹部236内に完全に受容されず、囲まれていない。
図15Aにおいて、留め具726を、一対の第1ハウジング722および第2ハウジング724を互いに向かって引っ張るために十分な程度に(時計回りまたは反時計回りのいずれかの方向に)回転させることで、第1ハウジング722および第2ハウジング724に取り付けられたオボイド管200,200
,を互いに向かって移動させる。オボイド220,220
,が最大量広がるまで留め具726を継続的に回転させることによって、オボイド管200,200
,の継続的な並進が可能となる。
【0147】
図15Bは、モジュール式アプリケータの収縮状態を示している。留め具726を
図15Aの状態にするために回転させた方向と反対の方向(例えば、反時計回りまたは時計回り)に留め具726を回転させ、第1ハウジング722および第2ハウジング724を互いに近づける方向に引っ張っていた力を解放する。これにより、第1ハウジング722および第2ハウジング724、すなわちオボイド管200,200
,が互いに離れるように移動するため、オボイド220,220
,は互いに近づく。オボイド220,220
,が互いに向かって並進すると、カラー120
,がオボイド220,220
,の間に囲まれた状態となり、モジュール式アプリケータは結合状態に位置決めされる。なお、他の実施形態では、拡張クリップ720は、本明細書に示され、説明されるもの以外の程度で回転や並進してもよく、それに応じて、オボイド管200,200
,は互いに対して様々な位置内に配置される。
【0148】
図16Aおよび
図16Bに示すように、実施形態の一部では、モジュール式アプリケータにおいて、1または複数の拡張クリップ740を結合させて、オボイド管200,200
,、すなわちオボイド220,220
,を互いに対して選択的に移動できる。拡張クリップ740は、オボイド管200,200
,の少なくとも1つに固定される可動本体742を含む。可動体742は、少なくとも1つのオボイド管200,200
,に取外可能に結合されるか、旋回可能に結合される。拡張クリップ740の可動本体742には、オボイド管200,200
,と係合するように表面に沿って配置される複数の窪み746を有する係合アーム744を設けてもよい。
【0149】
係合アーム744に沿って延びる複数の窪み746は、オボイド管200,200
,を少なくとも部分的に受け入れるサイズおよび形状に設けられる。オボイド管200,200
,が受容された窪み746の位置に応じて、オボイド管200,200
,は、互いに近づくように、または遠ざかるように引っ張られ、それにより、オボイド220,200
,を互いに遠ざけるように、または近づけるように移動できる。このように構成された拡張クリップ740を使用することで、
図13A、
図13Bの拡張クリップ700と同様に、オボイド管200,200
,およびオボイド220,220
,を互いに対して非連続的な間隔で移動できる。
【0150】
拡張クリップ700,720,740は、(
図13A、
図13B、
図15A、
図15Bに示すように)第1コネクタ500,500
,,550,550
,の近位に配置されるか、または、(
図16A、16Bに示すように)第1コネクタの遠位に配置されてもよい。オボイド220,220
,の広がりは、拡張クリップ700,720,740をオボイド管200,200
,に沿って近位または遠位に移動させることで制御される。
【0151】
本開示のモジュール式アプリケータを人体に挿入する際に、被検体内に最初に配置されるものは介在管100またはIU管107である。介在管100またはIU管107を被検者に(例えば、IU管107の場合には被検者の子宮頸部に、または、介在管100の場合には子宮頸部が存在していた場所に)挿入すると、オボイド220,220,は被検者内に配置され、オボイド管200,200,に結合された1または複数の拡張クリップを用いてカラー120に取り付けられる。他の実施形態では、挿入手順を容易にするために、オボイド220,200,のうちの少なくとも1つを、介在管100またはIU管107のカラー120上に予め組み立てて、患者内での介在管100またはIU管107の移動を防止することもできる。
【0152】
図17~
図20は、本開示に記載されたモジュール式アプリケータと共に使用できる他の例示的なアクセサリ、ならびに異なる構成を示す。
図18は、モジュール式アプリケータと結合する構成とされたブレスレット装置800を示している。ブレスレット装置800は、処置中において、モジュール式アプリケータに対して1または複数の針300を保持する構成とされる。ブレスレット装置800は、オボイド管200,200
,や、介在管100またはIU管107と係合することで、モジュール式アプリケータに結合する。例えば、ブレスレット装置800は、スナップ嵌め接続にてオボイド管200,200
,に取り付けできる。その場合、ブレスレット装置800の内面に沿って1または複数の突出部805を設けることで、オボイド管200,200
,をオボイド管200,200
,にスナップ嵌めしてしっかりと結合可能となる。
【0153】
ブレスレット装置800の本体802に、外面に沿って配置された複数の溝または窪み806を設け、その中に、例えば、針300、ガイド管600など1または複数の周辺要素を少なくとも部分的に受け入れるように構成してもよい。このように、ブレスレット装置800は、使用中において、モジュール式アプリケータに対して1または複数の周辺要素を固定したり区別したりする機能を持つと共に、処置中において、使用中の周辺要素を整理して明確な概観を提供できる。例えば、
図17に示すように、ガイド管600は、ブレスレット装置800の複数の窪み806のうち1つの中に摺動可能に受容され、針300は、ガイド管600の内側管腔内に配置される。
【0154】
図18に示すように、実施形態の一部では、モジュール式アプリケータを、クランプアセンブリ900と共に使用してもよい。クランプアセンブリ900は、処置中において、モジュール式アプリケータを患者に対して固定する構成とされている。例示的なクランプアセンブリ900には、第1クランプ902、第2クランプ904、および一対のクランプ挿入部906が設けられる。クランプアセンブリ900は、モジュール式アプリケータに対してスナップ嵌めで接続してもよい。クランプアセンブリ900のクランプ挿入部906は、介在管100の周りに結合可能な大きさおよび形状に設ける。
図18の例で、クランプ挿入部906は、近位端106に隣接する介在管100またはIU管107の領域に沿って、その周辺に受容されている。第1クランプ902および第2クランプ904は、クランプ挿入部906の周囲に配置され、その間でクランプ挿入部906を囲う。
【0155】
他の態様では、クランプアセンブリ900を、本開示の範囲から逸脱しない範囲において、介在管100またはIU管107の他の部分に沿って結合させたり、本開示のモジュール式アプリケータの様々な他の構成要素に結合させたりできる。
【0156】
図19および
図20に示すように、実施形態の一部では、スリーブ920をモジュール式アプリケータに結合してもよい。スリーブ920は、基部928および遠位開口部924から外向きに延びる本体922を含む。遠位開口部924は、1または複数の周辺要素(例えば、ガイド管600、針300など)を受容する大きさに設ける。
【0157】
基部928は、本体922の近位端から外に延びる平面を画定し、平面を通って形成される1または複数の開口929を含む。基部928の1または複数の開口部929は、スリーブ920を、被検者に固定するために用いられる1または複数の留め具を受容できる大きさに設ける。例えば、スリーブ920は、1または複数の縫合糸を開口部929に通すことで固定される。また、例えば、本体922が被検者の子宮頸部内に受容された状態で、スリーブ920の基部928を子宮口に縫合してもよい。スリーブ920を被検者に固定した状態で、針300を細長い本体922の遠位開口部924と一列させると、モジュール式アプリケータを被検者へ容易に挿入できる。
【0158】
さらに、本明細書に示され、説明されるモジュール式アプリケータの1または複数の構成要素を、非金属構成要素(すなわち、磁気共鳴(MR)撮像用の安全な材料)で形成してもよい。さらに、図示しないが本明細書に記載されているモジュール式アプリケータの1または複数の構成要素に、1または複数のMRI適合マーカ(またはCTマーカ、X線マーカなど)を設けて、モジュール式アプリケータの構成要素のMRまたは他の医用画像化を容易にする構成としてもよい。その場合、MRマーカまたは他の医療用撮像に適合するマーカを含むモジュール式アプリケータの構成要素は、医用撮像の支援下において、被験者内の治療対象部位に対してモジュール式アプリケータを位置決めするためのアンカポイントとして機能する。
【0159】
さらに、介在管100またはIU管107の近位端を1または複数の文字でキーコード化して、介在管100と、放射線源を受容するためのアフターローディング装置との適切な接続を促す構成としてもよい。
【0160】
実施形態の一部では、オボイド管200,200,上に1または複数の識別標識(例えば、マーキング、ラベル、しるしなど)を配置し、例えば、オボイド管200をオボイド220と結合する際の基準とできる。実施形態の一部において、1または複数の識別標識には、1または複数のMRIマーカ、CTマーカ、X線マーカ、または1または複数の適切な医用撮像モダリティと適合するマーカが含まれる。
【0161】
同様に、実施形態の一部では、対応するオボイド220とオボイド管200を互いに一致させるために、オボイド220,220,上に、オボイド管200に含まれるしるしに対応する1または複数の識別用のしるし(例えば、マーク、ラベル、符号など)を設けてもよい(例えば、右側オボイド管200を右側オボイド220に、左側オボイド管200を左側オボイド220に、など)。実施形態の一部において、1または識別用のしるしには、1または複数のMRIマーカ、CTマーカ、X線マーカ、または1または複数の適切な医用イメージングモダリティと適合するマーカが含まれる。
【0162】
図1~
図20に示した上記実施形態は、単に例示的なものである。介在管100、IU管107、オボイド管200,200
,、オボイド220,220
,、第2コネクタ250,250
,、針300、直腸開創器400、第1コネクタ500,500
,、550,550
,、ガイド管600、拡張クリップ700,720,740、ブレスレット装置800、クランプアセンブリ900、スリーブ920、および他の小線源療法構成要素など、1または複数の上述の構成要素を相互に交換可能に結合することにより、本開示のモジュール式アプリケータを製作できる。本明細書では、特定の実施形態を説明してきたが、当業者であれば、開示の精神から逸脱することなく、他のおよびさらなる変形がなされることは認識可能である。また、そのような変更および修正は、開示の範囲内として意図している。
【0163】
ここに開示された主題は、例示的であり、限定的ではない。添付の特許請求の範囲は、本開示の精神および範囲内での修正、拡張、および他の実装を網羅することを意図している。したがって、法律で認められる最大限の範囲において、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の最も広い許容可能な解釈にて決定されるものであり、前述の詳細な説明にて規制または制限されるものではない。本開示の様々な実施態様を説明したが、本開示の範囲内で、より多くの態様および実施形態が可能であることは、当業者には明らかである。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその均等物を考慮しない限り、限定されるべきではない。