(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】織物情報を提供し、それを可視化するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20240311BHJP
G06V 10/82 20220101ALI20240311BHJP
【FI】
G06T7/00 350C
G06V10/82
(21)【出願番号】P 2021573897
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(86)【国際出願番号】 CN2020101384
(87)【国際公開番号】W WO2021008464
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2021-12-13
(31)【優先権主張番号】201910628990.6
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ホンリン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ハイヤン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ、イ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、レシェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、シァオゼン
(72)【発明者】
【氏名】ジァオ、リフェン
【審査官】藤原 敬利
(56)【参考文献】
【文献】特許第6421886(JP,B1)
【文献】中国特許出願公開第109300117(CN,A)
【文献】特開平09-152480(JP,A)
【文献】特表2006-504965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 1/00 - 1/60
G01J 11/00
G01N 21/84 -21/958
G06T 1/00 - 1/40
G06T 3/00 - 7/90
G06V 10/00 -20/90
G06V 30/418
G06V 40/16 、40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物の損傷レベルを決定するための方法であって、
前記織物の少なくとも一部の画像を受信することと、
前記織物の前記少なくとも一部の生地種類に関する情報を受信することと、
前記織物の前記少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して前記画像を分析することと、
前記受信した画像、前記特定した生地属性、及び前記生地種類に従って、前記機械学習方法を使用して前記特定した生地属性に関連する重大度値を決定することであって、
前記織物の前記重大度値は、重大度予測モデルを用いて決定され、前記重大度予測モデルは、複数の畳み込みニューラルネットワークモデルを含み、
各畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、前記複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成され、かつ異なる重大度値を有する複数の織物の画像を使用することによってトレーニングされ、
各畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成された織物の画像を分析するように構成されていることと、
前記決定した重大度値に基づいて前記織物の前記損傷レベルを決定することと、
前記生地属性及び前記生地種類に関する前記情報に従って、前記織物のリスクタイプ及びレベルを決定することと、
前記織物の前記損傷レベル並びに前記リスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを提供することと、
前記推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を提供することと、
を含み、
前記推奨されるケアポリシー又は前記推奨されるケア製品を提供することは、個人の好みに関連するユーザ入力に基づく、方法。
【請求項2】
織物の損傷レベルを決定するための方法であって、
前記織物の少なくとも一部の画像を受信することと、
前記織物の前記少なくとも一部の生地種類に関する情報を受信することと、
前記織物の前記少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して前記画像を分析することと、
前記受信した画像、前記特定した生地属性、及び前記生地種類に従って、前記機械学習方法を使用して前記特定した生地属性に関連する重大度値を決定することであって、
前記織物の前記重大度値は、重大度予測モデルを用いて決定され、前記重大度予測モデルは、複数の畳み込みニューラルネットワークモデルを含み、
各畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、前記複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成され、かつ異なる重大度値を有する複数の織物の画像を使用することによってトレーニングされ、
各畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成された織物の画像を分析するように構成されていることと、
前記決定した重大度値に基づいて前記織物の前記損傷レベルを決定することと、
前記生地属性及び前記生地種類に関する前記情報に従って、前記織物のリスクタイプ及びレベルを決定することと、
前記織物の前記損傷レベル並びに前記リスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを提供することと、
前記推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を提供することと、
複数の
前記ケアポリシー及び前記ケア製品を使用して、前記織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を生成することと、を含む、方法
。
【請求項3】
前記生地属性は、織り方種類、光沢、伸縮性、及びそれらの組み合わせからなる群のうちの1つから選択される、請求項
1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記生地属性は、綾織り、平織り、編み、及び繻子織りからなる群から選択される織り方種類である、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
異なる重大度値を有する前記複数の織物の前記画像は、前記複数の織物を異なる回数洗濯機で洗濯した後に、前記複数の織物の対応する画像を取得することによって得られる、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記生地属性、前記生地種類及び前記損傷レベルに従って、前記織物の推定使用年数を決定することを更に含む、請求項
1又は2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ画像認識の分野に関し、特に、機械学習方法を使用して織物情報を提供し、それを可視化するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界中のユーザは、衣類などの織物を洗浄して手入れするために、様々な洗濯方法及び製品を使用する。現在、ほとんどの洗濯機は、異なる種類の衣類に合わせて複数の洗濯モードを提供することができる。現在、消費者が選択できる多くの洗濯製品が市販されている。これは、このような多種多様な洗濯製品から製品の種類を特定し、衣類を最適に洗浄及び保護するために製品を適用することが困難であるため、消費者に一定の困難をもたらす。更に、この問題は、消費者向け衣類の織り方及び素材が多種多様であるため、より複雑になる。
【0003】
従来、消費者は、クリーニング店又はモール若しくはスーパーマーケットの小売カウンターに相談する。カウンターコンサルタントは、顧客の衣類の種類及び問題を特定し、解決策を提供することができる。その後、解決策を消費者に伝えて議論する。最後に、コンサルタントは、ユーザが選択できるように、適切なケア製品及びケア方法を推奨する。
【0004】
しかしながら、この交渉は非常に主観的である。同じ衣類であっても、特定された欠陥及び潜在的な問題の種類と量はコンサルタントによって異なる。相談の結果は時間と共に変化する可能性が高く、同じコンサルタントは、異なる時間に行われた同じ相談に対して異なる結論を提供する可能性がある。コンサルタントは、それによって特定された欠陥を顧客に伝えることが困難な場合があり、推奨をテストする試行錯誤のプロセスは時間がかかり、面倒である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、織物の関連情報を分析してケアポリシー及び製品を推奨し、それらを可視化するための改善されたシステム及び方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
織物の関連情報を分析してケアポリシー及び製品を推奨し、それらを可視化するための新規なシステム及び方法が本開示に提供される。
【0007】
本開示の第1態様によれば、織物の損傷レベルを決定するための方法が提供され、この方法は、織物の少なくとも一部の画像を受信することと、織物の少なくとも一部の生地種類に関する情報を受信することと、織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することと、受信した画像、特定した生地属性、及び生地種類に従って、機械学習方法を使用して特定した生地属性に関連する重大度値を決定することと、決定した重大度値に基づいて、織物の損傷レベルを決定することとを含む。
【0008】
第1態様による方法は、生地属性及び生地種類に従って織物のリスクタイプ及びレベルを決定することと、生地属性、生地種類及び損傷レベルに従って、織物の推定使用年数を決定することと、織物の損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを提供することと、推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を提供することと、複数のケアポリシー及びケア製品を使用して、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を生成することと、ユーザがケア製品を購入するためのオプションを提供することとを更に含む。
【0009】
本開示の第2態様によれば、織物状態を決定するための方法が提供され、この方法は、織物の少なくとも一部のデジタル画像を受信することと、織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために、機械学習方法方法を使用して受信したデジタル画像を電子的に分析することであって、生地属性は織物の織物状態を示す、分析することと、特定した生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定することとを含む。
【0010】
本開示の第3態様によれば、織物ケア推奨を提供するための方法が提供され、この方法は、織物の少なくとも一部の画像を受信することと、織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することであって、生地属性は織物の織物状態を示す、分析することと、生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定することと、織物状態をケアするための織物ケアポリシーを推奨することとを含む。
【0011】
本開示の第4態様によれば、織物情報を可視化するための方法が提供され、この方法は、織物の少なくとも一部の画像をユーザから受信するように第1オプションを表示することと、織物の少なくとも一部の生地種類に関する情報をユーザから受信するように第2オプションを表示することと、織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することと、受信した画像、生地属性、及び生地種類に従って、機械学習方法を使用して織物の損傷レベルを決定することと、織物の損傷レベルを表示することとを含む。
【0012】
第4態様による方法は、生地属性及び生地種類に従って織物のリスクタイプ及びレベルを決定して表示することと、生地属性、生地種類及び損傷レベルに従って、織物の使用年数を決定して表示することと、個人の好みに関連するユーザ入力を受信するように第3オプションを表示することと、織物の損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを表示することと、推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を表示することと、複数のケアポリシー及びケア製品を使用して、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を表示することと、ユーザがケア製品を購入できるように第4オプションを表示することとを更に含む。
【0013】
本開示の第5態様によれば、1つ以上のプロセッサと、コンピュータ実行可能命令を記憶するメモリとを含む電子装置が提供され、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、前述の方法に従って任意の態様を実行させる。
【0014】
本開示の第6態様によれば、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体が提供され、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、前述の方法に従って任意の態様を実行させる。
【0015】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の実施形態を説明し、本開示の原理を本明細書と共に説明する。
【0017】
本開示は、添付図面を参照して以下の発明を実施するための形態からより明確に理解することができる。
【
図1】本発明の例示的な実施形態による、織物情報を提供する一般的なアーキテクチャ図である。
【
図2】本発明の例示的実施形態による、織物情報を提供するコンピューティング環境図である。
【
図3A】本発明の例示的な実施形態による、織物の損傷レベルを決定するフローチャートである。
【
図3B】本発明の例示的な実施形態による、他の織物情報を提供するフローチャートである。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による、織物の損傷レベルを決定するための方法の概略図である。
【
図5】本発明の例示的な実施形態による畳み込みニューラルネットワークモデルの概略図である。
【
図6A】本発明の例示的な実施形態による、織物情報を2次元的に可視化するための方法のフローチャートである。
【
図6B】本発明の別の例示的な実施形態による、織物情報を2次元的に可視化するための方法のフローチャートである。
【
図7A】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図7B】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図7C】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図7D】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図7E】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図7F】本発明の例示的な実施形態による、織物情報の2次元可視化のユーザインタフェース図である。
【
図8】本発明の例示的な実施形態による、織物の織物状態を決定するフローチャートである。
【
図9】本発明の例示的な実施形態による、織物ケアポリシーを推奨するフローチャートである。
【
図10】本発明による一実施形態を実施することができるコンピューティングデバイスの例示的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。本発明の理解の混乱を避けるために、本発明に必要でない詳細及び機能を省略する。
【0019】
同様の参照番号及び文字は図面内の同様の項目を指すため、項目が図面中で定義されると、それは後続の図面中で説明する必要がないことに留意されたい。
【0020】
本開示において、「第1」、「第2」などの用語は、要素又はステップを区別するためにのみ使用され、時系列の順序、優先順位、又は重要性を表すことを意図するものではない。
【0021】
図1を参照して本発明の一般的な概念を以下に説明する。
図1は、本発明の例示的な実施形態による、織物情報を提供する一般的なアーキテクチャ図である。本明細書の織物は、原布、並びに原布から製造された様々な最終製品、例えば、衣類、衣類付属品、家庭用織物、装飾布製品、手袋及び布のおもちゃを含むことができる。しかしながら、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、任意の布で形成され、洗浄可能な製品に拡張することができる。
【0022】
図1に示されるように、システムは、織物の少なくとも一部の画像101をユーザから受信する。画像101は、ユーザによって事前に記憶されてもよく、又はユーザによってリアルタイムでキャプチャされてもよい。画像101は、マクロ画像であってもよく、又は織物の細部を反映することができる別の画像であってもよい。ユーザは、ポータブルデバイスに内蔵されたマクロレンズ又はポータブルデバイスに接続された外部マクロレンズを用いて、織物のマクロ画像をキャプチャすることができる。
【0023】
画像101を受信した後、システムは、事前に確立された生地属性予測モデル102を使用して画像101を分析し、織物の生地属性103を取得する。生地属性は、織り方種類、光沢、伸縮性、又はそれらの組み合わせであり得る。説明を容易にするために、以下の説明は、生地属性の一例として織り方種類を取り上げて行われるが、当業者であれば、本発明の概念は、別の生地属性又は複数の生地種類の組み合わせの分析にも適用できることを理解するであろう。織り方種類は織物の構造に関連しており、織り方種類の特定のパターンは織物状態及び/又は織物の損傷レベルを示すことができる。
【0024】
織り方種類103は、例えば、綾織り、平織り、編み、及び繻子織りの4つの種類を含むことができる。織り方種類予測モデル102は、大量の織物画像を含むトレーニングサンプルセットを用いて畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network:CNN)をトレーニングすることによって取得することができる。CNNモデルについては、
図5を参照して以下で更に説明する。
【0025】
システムはまた、織物の生地種類、即ち、素材種類又は布種類に関連する入力104をユーザから受信する。素材種類は、綿、TENCEL(商標)、再生繊維、ポリエステル繊維、リヨセル、ナイロン、高含量ポリエステル、低含量ポリエステル、モダール、ウール、カシミヤ、レーヨン、アクリル繊維、ビスコース繊維、人工綿、及びシルク生地のうちの1つ以上を含むことができる。シルク生地は、天然シルク生地、レーヨン生地及びシルクのうちの1つ以上を含むことができる。
【0026】
システムは、損傷レベル予測モデル105を使用して、織り方種類103及び素材種類104に従って画像101を分析し、織物の損傷レベル106を取得する。損傷レベル106は、統計グラフィック、テキスト、織物画像上に重ね合わされたワードクラウドグラフィック、又はそれらの任意の組み合わせとして表示され得る。損傷レベル予測モデル105は、複数の畳み込みニューラルネットワークモデルを含むことができ、各畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の織り方種類のうちの少なくとも1つの織り方種類と、複数の素材種類のうちの少なくとも1つの素材種類との組み合わせに対応する。このステップについては、
図3A及び
図4を参照して以下で更に説明する。
【0027】
任意選択で又は更に、システムはまた、織り方種類103及び素材種類104に従って織物のリスクタイプ及びレベル107を決定することができる。リスクタイプ及びレベル107は、織り方種類、素材種類、並びに対応するリスクタイプ及びレベルを記憶するデータベース111を検索することによって決定することができる。リスクタイプは、毛羽立ち、毛玉、変形、変色、しわ、収縮、臭気及び静電気のうちの1つ以上を含むことができる。リスクレベルもまた、統計グラフィック、テキスト、織物画像上に重ね合わされたワードクラウドグラフィック、又はそれらの任意の組み合わせとして表示され得る。
【0028】
任意選択で又は更に、システムはまた、織り方種類103、素材種類104、及び損傷レベル106に従って、織物の使用年数113を推定することができる。使用年数113は、織り方種類、素材種類、損傷レベル、及び対応する使用年数を記憶するデータベース111を検索することによって決定することができる。
【0029】
任意選択で又は更に、システムは、損傷レベル106並びにリスクタイプ及びレベル107に従って、ケアポリシー108を推奨することができる。ケアポリシー108は、損傷レベル、リスクタイプ及びレベル、並びに対応するケアポリシーを記憶するデータベース111を検索することによって決定することができる。ケアポリシーは、例えば、衣類をケアするために使用されるべき水温、洗濯モードなどを含むことができる。
【0030】
任意選択で又は更に、システムは、ケアポリシー108に従ってケア製品109を推奨することができる。ケア製品109は、ケアポリシー及び対応するケア製品を記憶するデータベース111を検索することによって決定することができる。ケア製品は、洗剤及び/又は柔軟剤などのブランド及び種類を含むことができる。
【0031】
更に、ケアポリシー108及びケア製品109はまた、ユーザによって入力された個人の好み110を参照して推奨され得る。例えば、ユーザがより使い慣れている洗剤の種類などである。
【0032】
任意選択で又は更に、システムは、異なるケアポリシー及び製品を使用することによって、織物を洗濯することのシミュレートされたケア結果112を生成することができる。例えば、システムは、デフォルトのケアポリシー及びケア製品、ユーザが選択したケアポリシー及びケア製品、並びに推奨されるケアポリシー及び推奨されるケア製品のうちの1つ以上について、シミュレートされたケア結果112を生成することができる。
【0033】
図1は例示的なものであり、本開示の実施形態を限定することを意図するものではないことを理解されたい。当業者は、他の変形、修正、及び代替物を認識するであろう。
【0034】
図2は、本発明の例示的な実施形態による、織物情報を提供するためのシステム20のコンピューティング環境図である。システム20は、ネットワーク205を介して互いに結合されたモバイルデバイス201、リモートサーバ202、トレーニングデバイス203、及びデータベース204を含むことができる。ネットワーク205は、広域ネットワーク(携帯電話ネットワーク、公衆交換電話網、衛星ネットワーク、及びインターネットなど)、ローカルエリアネットワーク(Wi-Fi、Wi-Max、ZigBee(商標)、及びBluetooth(商標)など)、及び/又は他の形態のネットワーク機能として具体化することができる。
【0035】
モバイルデバイス201は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末、及び/又はデジタル写真などの画像をキャプチャ、記憶、及び/又は送信するように構成された別のコンピューティング装置であり得る。したがって、モバイルデバイス201は、デジタルカメラなどの画像キャプチャ装置を含むことができ、及び/又は他の装置から画像を受信するように構成することができる。モバイルデバイス201はディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、ユーザ200に1つ以上のユーザインタフェースを提供するように構成されてもよい。ユーザインタフェースは、複数のインタフェース要素を含むことができる。ユーザ200は、インタフェース要素などと対話することができる。例えば、ユーザ200は、モバイルデバイス201を使用して織物を撮影し、画像をアップロード又は記憶し、織物に関連する素材情報を入力することができる。モバイルデバイス201は、ユーザに織物に関連する状態情報を出力し、ケアポリシー及び製品などを推奨することができる。
【0036】
リモートサーバ202は、ネットワーク205を介してモバイルデバイス201から受信した織物画像及び素材情報を分析して、織物の損傷レベル、リスクタイプ及びレベルを決定し、ケアポリシー及びケア製品を推奨するように構成することができる。リモートサーバ202はまた、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を作成及びトレーニングするように構成することができる。
【0037】
トレーニングデバイス203は、CNNトレーニングを容易にするためにネットワーク205に結合されてもよい。トレーニングデバイス203は、CNNトレーニングを支援するために複数のCPU及び/又はGPUを有してもよい。例えば、トレーナーは、トレーニングデバイス203を介して織物の1つ以上のデジタル画像をCNNに提供することができる。トレーナーはまた、正確な評価及び不正確な評価をCNNに通知するための情報及び他の指示を提供することができる。CNNは、トレーナーからの入力に基づいて、独自のパラメータを自動的に調整することができる。
【0038】
データベース204は、ネットワーク205に結合され、関連するコンピューティングのためにリモートサーバ202によって必要とされるデータを提供することができる。例えば、データベース204は、生地属性、素材種類、損傷レベル、リスクタイプ及びレベル、ケアポリシー及びケア製品などに関連するデータを記憶することができる。データベースは、当該技術分野で公知の様々なデータベース技術を使用することによって実装することができる。リモートサーバ202は、関連するコンピューティングを実行するために、必要に応じてデータベース204にアクセスすることができる。
【0039】
本明細書のコンピューティング環境は単なる一例であることを理解されたい。当業者であれば、必要に応じて、より多くの装置を追加したり、又は一部の装置を削除したりすることができ、また、一部の装置の機能及び構成を変更することができる。
【0040】
本発明の例示的な実施形態による織物情報を提供するための方法を、
図3A及び
図3Bを参照して以下に説明する。
【0041】
図3Aを参照すると、ステップS301において、システムは、織物の少なくとも一部の画像を受信する。上述したように、画像は、ユーザによって事前に記憶されてもよく、又はユーザによってリアルタイムでキャプチャされてもよい。ユーザは、織物の主要部分又は損傷部分を撮影することができる。画像は、マクロ画像であってもよく、又は織物の詳細を反映することができる別の画像であってもよい。ユーザは、ポータブルデバイスに内蔵されたマクロレンズ又はポータブルデバイスに接続された外部マクロレンズを用いて、織物のマクロ画像をキャプチャすることができる。
【0042】
ステップS302において、システムは、織物の生地種類、即ち素材種類に関する情報を受信する。ユーザは、手動で素材種類を入力するか、又はモバイルデバイス上で提供される素材種類のオプションにチェックを入れることによって、織物の素材種類を入力することができる。上述したように、素材種類は、綿、TENCEL(商標)、再生繊維、ポリエステル繊維、リヨセル、ナイロン、高含量ポリエステル、低含量ポリエステル、モダール、ウール、カシミヤ、レーヨン、アクリル繊維、ビスコース繊維、人工綿、及びシルク生地のうちの1つ以上を含むことができる。素材種類は15種類に限定されず、現在知られている、又は将来開発される他の素材種類を含み得ることを理解されたい。織物が複数の素材種類で形成されている場合、ユーザは、複数の素材を同時に入力するか、又は主要な素材を選択して入力することができる。例えば、1着の服の組成において綿が80%を占め、モダールが20%を占める場合、ユーザは、衣類の素材種類として綿を入力するか、又は素材種類として綿とモダールを入力することができる。
【0043】
ステップS303において、システムは、織物の生地属性を特定するために、機械学習方法を使用して織物画像を分析する。
【0044】
機械学習方法は、深層学習方法を含み得る。当業者に知られているように、コンピュータ視覚認識技術のための様々な深層学習モデルが現在提案されている。例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、領域畳み込みニューラルネットワーク(R-CNN)、高速領域畳み込みニューラルネットワーク(高速R-CNN)、You Only Look Once(YOLO)、シングルショットマルチボックス検出器(SSD)などが提案されている。本発明は、CNNを一例として使用して説明する。本発明の概念は、現在知られているか、又は将来開発される他の深層学習モデルを使用することによって実施することができることを理解されたい。
【0045】
このステップにおいて、事前に確立された生地属性予測モデルを使用して画像を分析し、織物の生地属性を取得する。例えば、生地属性が織り方種類である場合、織り方種類は、例えば、綾織り、平織り、編み、及び繻子織りの4つの種類を含むことができる。織り方種類は、4種類に限定されず、現在知られている、又は将来開発される他の織り方種類を含み得ることを理解されたい。生地属性予測モデルは、大量(例えば、数千)の織物画像を含むトレーニングサンプルセットを用いてCNNをトレーニングすることによって取得することができる。
【0046】
ステップS304において、システムは、織物画像、特定した生地属性及び素材種類に関する情報に従って機械学習方法を使用して織物の重大度値を決定する。
【0047】
このステップについては、
図4を参照して以下により詳細に説明する。
図4に示されるように、織物の損傷レベルは、重大度予測モデル402を使用して決定することができる。重大度予測モデル402は、複数のCNNモデル、即ち、CNNモデル1、CNNモデル2...、CNNモデルNを含むことができる。生地属性が織り方種類である実施形態では、各CNNモデルは、複数の織り方種類のうちの少なくとも1つの織り方種類と複数の素材種類のうちの少なくとも1つの素材種類との組み合わせに対応する。例えば、4つの織り方種類と15の素材種類の場合、織物の織り方種類と素材種類の両方を単一の種類として選択する場合、綿+綾織り、綿+平織り、ポリエステル繊維+綾織り...など、合計60の組み合わせが存在する可能性がある。したがって、60個のCNNモデルが存在する可能性がある。更に、複数の素材種類及び複数の織り方種類によって形成された複合材料で構成される織物に対してCNNモデルを構築することができる。例えば、綿+モダール+平織りのCNNモデルを作成することができる。更に、計算の難しさを軽減するために、綿+繻子織りの組み合わせなど、比較的まれな組み合わせに対するCNNモデルを省略できる。したがって、CNNモデルの数は60個に限定されず、それよりも多くても少なくてもよい。各CNNモデルは、対応する織り方種類及び対応する素材種類によって形成され、かつ異なる重大度値を有する複数の織物の画像を使用することによってトレーニングされる。実際には、各CNNモデルは、織物を複数回洗濯機で洗濯した後にキャプチャされた織物画像を使用することによってトレーニングすることができる。織物の損傷レベルは、織物が洗濯機で洗濯される回数によって変化する。したがって、織物を複数回洗濯機で洗濯することによって、対応する損傷レベルの画像を取得することができる。
【0048】
システムは、特定した織り方種類及び素材種類に関する情報を分類器401に入力する。分類器401は、受信した織り方種類及び素材種類に従って、予測に使用されるべき複数のCNNモデル402のうちのCNNモデルを決定する。対応するCNNモデルは起動されて、織物の画像101を受信し、画像101を分析して重大度値を決定する。重大度値は、例えば、0~Nであってもよく、ここで、Nは0より大きい任意の整数である。
【0049】
ステップS305において、システムは、重大度値に従って織物の損傷レベルを決定する。例えば、重大度値0は損傷なしに対応してもよく、1は軽度の損傷に対応してもよく、2は中程度の損傷に対応してもよく、3は重度の損傷に対応してもよい。重大度値0~3及び損傷レベルは単なる例であり、当業者は任意の粒度の重大度値及び損傷レベルを予期できることに留意されたい。
【0050】
織物の損傷レベルを決定することに加えて、任意選択で又は更に、システムはまた、織物の他の情報を決定することができる。以下、
図3Bを参照して説明する。
【0051】
図3Bを参照すると、ステップS306において、システムはまた、織り方種類及び素材種類に従って織物のリスクタイプ及びレベルを決定することができる。上述したように、リスクタイプ及びレベルは、織り方種類、素材種類、並びに対応するリスクタイプ及びレベルを記憶するデータベースを検索することによって決定することができる。リスクタイプは、毛羽立ち、毛玉、変形、変色、しわ、収縮、臭気及び静電気のうちの1つ以上を含むことができる。
【0052】
ステップS307において、システムはまた、織り方種類、素材種類、及び損傷レベルに従って、織物の推定使用年数を推測することができる。使用年数は、織り方種類、素材種類、損傷レベル、及び対応する年数を記憶するデータベースを検索することによって決定することができる。例えば、データベースは、「綿+平織り+中程度の損傷:推定使用年数2年」というデータを記憶することができる。システムは、データベース内の対応するエントリを検索することによって織物の推定使用年数を取得することができる。データベース内のデータの形式は、本明細書に記載の例示的な形式に限定されず、識別子マッピングなど、データベースで一般的に使用される様々な記憶方式を採用してもよいことを理解されたい。
【0053】
ステップS308において、システムは、損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、ケアポリシーを推奨することができる。ケアポリシーは、例えば、衣類をケアするために使用されるべき水温、洗濯モードなどを含むことができる。ケアポリシーは、損傷レベル、リスクタイプ及びレベル、並びに対応するケアポリシーを記憶するデータベースを検索することによって決定することができる。例えば、データベースは、「シルク+平織り+軽度の損傷:ケアポリシーは、生地の色をよりよく保護するために冷水で洗うことです。洗濯機で洗濯するときは洗濯袋を選び、洗濯を繰り返した後も生地の形を保つためにクイックウォッシュモードをお選びください。柔軟剤を使用すると、衣類の着用感が向上し、体にくっつかず、上品でスタイリッシュです。」というデータを記憶することができる。システムは、データベース内の対応するエントリを検索することによって織物の推奨されるケアポリシーを取得することができる。このケアポリシーは単なる一例であることに留意されたい。当業者は、本発明の概念に従って、より具体的な又はより単純なケアポリシーの推奨を提供するか、又は異なる表現を使用することができる。
【0054】
ステップS309において、システムは、ケアポリシーに従ってケア製品を推奨することができる。ケア製品は、ブランド並びに洗剤及び/又は柔軟剤などの種類を含むことができる。ケア製品は、ケアポリシー及び対応するケア製品を記憶するデータベースを検索することによって決定することができる。例えば、データベースは、「冷水洗濯+クイックウォッシュモード:ケア製品はTide(登録商標)天然衣類保護洗濯洗剤(毛玉除去と衣類の滑らかさを達成するために天然の若返り(rejuvenation)エッセンスが添加されている)」というデータを記憶することができる。システムは、データベース内の対応するエントリを検索することによって織物の推奨されるケア製品を取得することができる。このケア製品は単なる一例であることに留意されたい。当業者は、本発明の概念に従って他の適切なケア製品を提供することができる。
【0055】
更に、ケアポリシー及びケア製品はまた、ユーザによって入力された個人の好みを参照して推奨され得る。例えば、ユーザがより使い慣れている洗剤の種類などである。
【0056】
ステップS310において、システムは、異なるケアポリシー及び製品を使用することによって、織物を洗濯した後に得られた織物のシミュレートされたケア結果を生成することができる。例えば、システムは、デフォルトのケアポリシー及びケア製品、ユーザが選択したケアポリシー及びケア製品、並びに推奨されるケアポリシー及び推奨されるケア製品のうちの1つ以上について、シミュレートされたケア結果を生成することができる。
【0057】
図3A及び
図3Bの一部のステップは、必ずしも図示の順序で実行されるとは限らず、同時に、異なる順序で、又は重複して実行できることに留意されたい。更に、当業者は、必要に応じて、一部のステップを追加したり、又は一部のステップを省略したりすることができる。
【0058】
図5は、本発明の例示的な実施形態による畳み込みニューラルネットワークモデルの概略図である。
【0059】
当業者に知られているように、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)はフィードフォワード型の人工ニューラルネットワークであり、一般に、入力層501、複数の畳み込み層502-1、502-2...(以下、まとめて502と呼ぶ)、複数のプーリング層503-1、503-2...(以下、まとめて503と呼ぶ)、複数の完全接続層504、及び出力層505を含む。入力層501は、入力画像を受信する。畳み込み層502は、入力画像のピクセルと畳み込みカーネルの内積演算を実装する。畳み込みカーネルの量及びサイズは、特定の用途に応じて設定されてもよい。プーリング層503は、畳み込み層によって生成される特徴マップのサイズを縮小することができる。一般的なプーリング方法には、最大プーリング、平均プーリングなどが含まれる。完全接続層504は、複数の畳み込み層及びプーリング層を通過する画像特徴マップ内の特徴を統合して、後で画像分類に使用することができる。出力層505は、画像分類の結果を出力する。例えば、損傷レベルが0~3に指定されている場合、出力層は0~3のうちの1つを出力する。
【0060】
本発明の概念の教示の下で、当業者は、大量の織物画像を含むトレーニングサンプルセットを使用することによってCNNモデルをトレーニングし、本発明の実施形態によるシステムが使用するための特定のパラメータを有するトレーニングされたCNNモデルを得ることができる。
【0061】
本発明の別の態様は、織物情報の可視化に関する。例えば、本発明の方法は、パーソナルコンピュータなど上の実行可能プログラム、モバイルスマートデバイス上のアプリケーション、及び/又はモバイルスマートデバイス上の別のアプリケーションで実行されるアプレットとして実装することができる。以下、
図6A及び
図6Bの方法フローチャート並びに
図7A~
図7Fのユーザインタフェース(UI)図を参照して説明する。本実施形態は、主に織物に関する情報をどのように可視化するかに焦点を当てている。前述の対応する特徴と同じ又は類似する特徴については、前述の様々な態様も本実施形態の方法及びシステムに適用可能であるため、その詳細な説明は省略する。2次元フォーマットでの可視化の方法は、
図6A及び
図6Bの方法フローチャート並びに
図7A~
図7Fのユーザインタフェース(UI)図を参照して説明されるが、当業者は、本発明が3次元フォーマットでの可視化を含み得ることを理解すべきである。
【0062】
図6Aを参照すると、ステップS601において、システムは、ユーザから織物の少なくとも一部の画像を受信するように第1オプションを表示する。
図7Aに示されるように、アイコン701は、モバイルデバイスの表示画面に表示され、ユーザはこのアイコンをクリックして織物を撮影するか、又は以前にキャプチャした画像をアルバムから選択することができる。
【0063】
ステップS602において、システムは、織物の生地種類、即ち素材種類に関する情報をユーザから受信するように第2オプションを表示する。
図7Bに示されるように、表示画面上のインタフェース要素702は、ユーザに織物の素材情報を入力するように促し、ユーザが選択するための複数の素材種類を提供する。ユーザは、対応するチェックボックスにチェックを入れることによって素材種類を入力することができる。これは素材種類を入力する一例にすぎないことを理解されたい。当業者はまた、素材種類を入力する別の方法を採用してもよい。例えば、システムは、ユーザが素材種類を手動で入力するためのテキストボックスを表示することができる。
【0064】
ステップS603において、システムは、織物の生地属性を特定するために、事前に構築された織物生地属性予測モデルを使用して画像を分析する。このステップは、
図3A及び
図5を参照して説明した方法を用いて実行することができる。特定した生地属性は、必ずしも表示画面上に表示されなくてもよく、又はユーザが確認するために表示画面上に表示されてもよい。
【0065】
ステップS604において、システムは、画像、生地属性及び生地種類に関する情報に従って機械学習方法を使用して織物の損傷レベルを決定する。このステップは、
図3A及び
図4を参照して説明した方法を用いて実行することができる。
【0066】
ステップS605において、システムは、織物の損傷レベルを表示する。
図7Cに示されるように、インタフェース要素703は、モバイルデバイスの表示画面に表示され、織物の損傷レベルが軽度であることを示す。損傷レベルを表示する方法は、テキストに限定されず、統計グラフィック(棒グラフなど)、テキスト(損傷なし、軽度、中程度、及び重度など)、数値パーセンテージ、織物画像上に重ね合わされたワードクラウドグラフィック、又はそれらの任意の組み合わせを採用することができることを当業者は理解すべきである。
【0067】
織物の損傷レベルを表示することに加えて、任意選択で又は更に、システムはまた、織物に関する他の情報を表示することができる。以下、
図6Bを参照して説明する。
【0068】
ステップS606において、システムは、生地属性及び素材種類に関する情報に従って、織物のリスクタイプ及びレベルを決定して表示する。
図7Cに示されるように、インタフェース要素704は、モバイルデバイスの表示画面に表示され、織物のリスクタイプ及びレベルを示す。この例では、示されているリスクには、毛羽立ち、毛玉、収縮、臭気及び静電気が含まれる。対応するリスクレベルは、星2つ、星2つ、星1つ、星2つ、及び星2つである。リスクタイプ及びレベルを表示する方法は、
図7Cに示される方法に限定されず、統計グラフィック、テキスト、数値パーセンテージ、織物画像上に重ね合わされたワードクラウドグラフィック、又はそれらの任意の組み合わせを採用することができることを当業者は理解すべきである。
【0069】
ステップS607において、システムは、生地属性、素材種類に関する情報、及び損傷レベルに従って、織物の推定使用年数を決定して表示する。推定使用年数は、必ずしも表示画面上に表示されなくてもよく、又はユーザが確認するために表示画面上に表示されてもよい。
【0070】
ステップS608において、システムは、個人の好みに関連するユーザ入力を受信するように第3オプションを表示する。
図7Dに示されるように、インタフェース要素705は、モバイルデバイスの表示画面に表示され、ユーザ入力の様々な個人の好みを示す。この例では、システムは、ユーザが選択できるように、ユーザの性別、最も頻繁に使用される洗濯製品、及び最も一般的に使用される補助剤に関連するオプションを表示することができる。当業者は、システムが、ユーザが入力できるように、個人の好みに関連する他のオプションを提供し得ることを理解すべきである。システムはまた、ユーザが関連情報を手動で入力できるようにするオプションを提供することができる。
【0071】
ステップS609において、システムは、織物の損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを表示する。任意選択で又は更に、システムはまた、ユーザによって入力された個人の好みに従って、推奨されるケアポリシーを表示することをできる。
図7Eに示されるように、「生地の色をよりよく保護するために冷水で洗ってください。洗濯機で洗濯するときは洗濯袋を選び、洗濯を繰り返した後も生地の形を保つためにクイックウォッシュモードをお選びください。柔軟剤を使用すると、衣類の着用感が向上し、体にくっつかず、上品でスタイリッシュです」という推奨されるケアポリシーは、表示画面上に表示される。ケアポリシーを表現及び表示する方法は単なる例であることに留意されたい。当業者は、本発明の概念に従って、より具体的な又はより単純なケアポリシーの推奨を提供するか、又は異なる表示方法を使用することができる。
【0072】
ステップS610において、システムは、推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を表示する。
図7Fに示されるように、インタフェース要素707は表示画面に表示され、推奨されるケア製品を示す。この例では、ケア製品は、Tide(登録商標)天然衣類保護洗濯洗剤(毛玉除去と衣類の滑らかさを達成するために天然の若返りエッセンスが添加されている)である。システムはまた、ユーザが特定及び購入するのを容易にするために、推奨される製品の製品画像を表示することができる。ケア製品を表示する方法は単なる一例であることに留意されたい。当業者は、本発明の概念に従って異なる表示方法を使用することができる。
【0073】
ステップS611において、システムは、複数のケアポリシー及びケア製品を使用して、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を表示する。複数のケアポリシー及びケア製品は、デフォルトのケアポリシー及びケア製品、ユーザが選択したケアポリシー及びケア製品、並びに推奨されるケアポリシー及び推奨されるケア製品のうちの1つ以上を含む。
図7Fに示されるように、インタフェース要素708は表示画面に表示され、シミュレートされたケア結果を示す。この例では、システムは、一般的な洗濯方法と一般的な洗剤(例えば、ユーザが個人の好みを入力するときに選択した洗剤)を採用する場合、及びシステム推奨のケアポリシー及び製品を採用する場合の、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を表示する。シミュレーションされたケア結果は放射パターンの形をとる。各放射バーは可能性のあるリスクを表し、中心から遠く離れているバーは対応するリスクがより高いことを示す。点線と太線は、それぞれ一般的な洗濯と推奨される洗濯のシミュレーション結果を示す。一般的な洗濯方法では、織物の毛玉、毛羽立ち、静電気、臭気、収縮、しわのリスクが高くなることが分かる。
図7Fに示されるシミュレートされたケア結果を表示する方法は、単なる一例であることに留意されたい。当業者であれば、異なる洗濯結果を互いに区別できる限り、本発明の概念に従って異なる表示方法を使用することができる。例えば、一般的な洗濯と推奨される洗濯の結果は、異なる線の代わりに異なる色を用いて表すことができる。2種類の洗濯の結果は、異なる陰影領域を用いて表すこともできる。
【0074】
ステップS612において、システムは、ユーザがケア製品を購入できるように、第4オプションを表示する。
図7Fに示されるように、インタフェース要素709は表示画面に表示され、推奨されるケア製品を購入するようにユーザを案内する。
【0075】
使用された織物の状態を分析することに加えて、本発明はまた、使用されていない新しい織物の状態を分析し、ユーザに対応するケア推奨を提供するために使用することができる。以下、
図8及び
図9を参照して説明する。
【0076】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、織物の織物状態を決定するフローチャートを示す。本実施形態の織物は、使用された織物であってもよく、又は使用されていない新しい織物であってもよい。前述の対応する特徴と同じ又は類似する特徴については、前述の様々な態様も本実施形態の方法及びシステムに適用可能であるため、その詳細な説明は省略する。
【0077】
ステップS801において、システムは、織物の少なくとも一部のデジタル画像を受信する。
【0078】
ステップS802において、システムは、織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために、事前に確立された生地属性データベースと組み合わせて機械学習方法を使用して受信したデジタル画像を電子的に分析し、生地属性は織物の織物状態を示すことができる。生地属性は、織りパターン、生地種類、光沢、伸縮性、又はそれらの組み合わせであり得る。このステップは、
図3A、
図4及び
図5を参照して前述した方法を用いて実行することができる。例えば、織物の光沢度などを特定することができる。
【0079】
ステップS803において、システムは、特定した生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定する。例えば、システムは、光沢度に基づいて、織物が新しいか、軽度の損傷があるかなど、織物状態を決定することができる。このステップは、深層学習モデルを使用することによって、又はデータベースに記憶された画像との比較を実行して対応する織物状態を得ることによって完了することができる。深層学習モデルに従って織物状態を決定する実施形態は前述に記載されており、ここでは繰り返さない。データベースに記憶された画像との比較を実行することによって対応する織物状態を取得する場合、1つの実装は、特定の生地属性(例えば、織りパターン)及び特定の素材種類によって形成され、かつ異なる段階を有する複数の織物の複数の画像を事前にデータベースに記憶することであってもよく、各段階は特定の生地属性(例えば、織りパターン)及び特定の素材種類の異なる損傷度を表す。織物の画像をデータベース内の画像と比較することにより、織物の織物状態を取得することができる。
【0080】
任意選択で又は追加的に、この方法はステップS804を更に含み、このステップにおいて、システムは、分析したデジタル画像における織物の織物状態に重大度を割り当てる。例えば、重大度は、織物状態を生地属性の画像のグループに関連付けられた所定の値と比較することによって決定することができる。織物状態の重大度は、生地損傷値であってもよい。
【0081】
図9は、本発明の別の例示的な実施形態による、織物ケアポリシーを推奨するフローチャートである。本実施形態の織物は、使用された織物であってもよく、又は使用されていない新しい織物であってもよい。前述の対応する特徴と同じ又は類似する特徴については、前述の様々な態様も本実施形態の方法及びシステムに適用可能であるため、その詳細な説明は省略する。
【0082】
ステップS901において、システムは、織物の少なくとも一部のデジタル画像を受信する。
【0083】
ステップS902において、システムは、事前に確立された生地性能データベースと組み合わせて機械学習方法を使用して受信したデジタル画像を分析して、織物の少なくとも一部の生地属性を特定し、生地属性は織物の織物状態を示すことができる。生地属性は、織りパターン、生地種類、光沢、伸縮性、又はそれらの組み合わせであり得る。このステップは、
図3A、
図4及び
図5を参照して前述した方法を用いて実行することができる。例えば、織物の光沢度などを特定することができる。
【0084】
ステップS903において、システムは、特定した生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定する。例えば、システムは、光沢度に基づいて、織物が新しいか、軽度の損傷があるかなど、織物状態を決定することができる。このステップは、深層学習モデルを使用することによって、又はデータベースに記憶された画像との比較を実行して対応する織物状態を得ることによって完了することができる。
【0085】
ステップS904において、システムは、織物状態をケアするための織物ケアポリシーを推奨する。このステップは、
図1、
図3B、
図4及び
図5を参照して前述した方法を用いて実行することができる。
【0086】
任意選択で又は追加的に、図示されていないが、この方法はまた、
図8を参照して説明したように、重大度を割り当てるステップを含み得る。このステップにおいて、システムは、分析したデジタル画像における織物の織物状態に重大度を割り当てる。例えば、重大度は、織物状態を生地属性の画像のグループに関連付けられた所定の値と比較することによって決定することができる。織物状態の重大度は、生地損傷値であってもよい。
【0087】
本発明のシステム及び方法は、深層学習技術を使用して織物状態を分析し、対応するケア推奨を提供し、それによって分析の精度及び客観性を向上させる。更に、本発明は、織物に関する様々な種類の情報をより直感的にユーザに提示することができ、それによってユーザ体験を向上させることができる。更に、ユーザにプロフェッショナルケア推奨を便利に提供することにより、製品の販売効果を向上させることができ、マーケティングコストを削減することができる。
【0088】
図10は、本発明による一実施形態を実施することができるコンピューティングデバイス1000の例示的な構成を示す。コンピューティングデバイス1000は、本発明の上記の態様を適用することができるハードウェアデバイスの一例である。コンピューティングデバイス1000は、処理及び/又はンピューティングを実行するように構成された任意の機械であってもよい。コンピューティングデバイス1000は、ワークステーション、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、車載コンピュータ、又はそれらの組み合わせであり得るが、これらに限定されない。
【0089】
図10に示されるように、コンピューティングデバイス1000は、1つ以上のインタフェースを介してバス1002に接続されるか、又はそれと通信することができる1つ以上の要素を含むことができる。バス1002は、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクス規格協会(VESA)ローカルバス、及び周辺構成要素相互接続(PCI)バスなどを含むことができるが、これらに限定されない。コンピューティングデバイス1000は、例えば、1つ以上のプロセッサ1004、1つ以上の入力装置1006、及び1つ以上の出力装置1008を含むことができる。1つ以上のプロセッサ1004は、任意の種類のプロセッサであってよく、1つ以上の汎用プロセッサ又は専用プロセッサ(専用処理チップなど)を含むことができるが、これらに限定されない。入力装置1006は、コンピューティングデバイスに情報を入力することができる任意のタイプの入力装置であってもよく、マウス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォン、及び/又はリモートコントローラを含むが、これらに限定されない。出力装置1008は、情報を提示することができる任意のタイプの装置であってもよく、ディスプレイ、スピーカ、ビデオ/オーディオ出力端末、バイブレータ、及び/又はプリンタを含むが、これらに限定されない。
【0090】
コンピューティングデバイス1000はまた、非一時的な記憶装置1014を含むか、又はそれに接続されてもよい。非一時的な記憶装置1014は、データストレージを実装することができる任意の非一時的な記憶装置であってもよく、ディスクドライブ、光記憶装置、ソリッドステートメモリ、フロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ又は任意の他の磁気媒体、コンパクトディスク又は任意の他の光媒体、キャッシュメモリ及び/又は任意の他の記憶チップ又はモジュール、及び/又はコンピュータがデータ、命令及び/又はコードを読み取ることができる任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。コンピューティングデバイス1000はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)1010及び読み取り専用メモリ(ROM)1012を含むことができる。ROM1012は、実行すべきプログラム、ユーティリティ、又はプロセスを不揮発性の方法で記憶することができる。RAM1010は、揮発性データストレージを提供し、コンピューティングデバイス1000の動作に関連する命令を記憶することができる。コンピューティングデバイス1000はまた、データリンク1018に結合されたネットワーク/バスインタフェース1016を含むことができる。ネットワーク/バスインタフェース1016は、外部装置及び/又はネットワークとの通信を可能にすることができる任意の種類のデバイス又はシステムであってもよく、モデム、ネットワークカード、赤外線通信装置、無線通信装置、及び/又はチップセット(Bluetooth(商標)デバイス、802.11デバイス、WiFiデバイス、WiMAXデバイス、及びセルラー通信設備など)を含むが、これらに限定されない。
【0091】
前述の実装の様々な態様、実装、特定の実装又は特徴は、個別に又は任意の組み合わせで使用することができる。前述の実装の様々な態様は、ソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実装されてもよい。
【0092】
例えば、前述の実装は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして具体化することができる。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することができる任意のデータ記憶装置であり、その後、そのデータを、コンピュータシステムによって読み取ることができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、DVD、磁気テープ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、及び光データ記憶装置を含む。コンピュータ可読媒体はまた、コンピュータ可読コードが分散方式で記憶及び実行されるように、ネットワーク結合コンピュータシステムに分散されてもよい。
【0093】
例えば、前述の実装は、ハードウェア回路の形態を採用することができる。ハードウェア回路は、結合論理回路、クロック記憶装置(フロッピディスク、フリップフロップ、及びラッチなど)、有限状態機械、スタティックランダムアクセスメモリ又は埋め込みダイナミックランダムアクセスメモリなどのメモリ、カスタム設計回路、プログラマブル論理アレイなどの任意の組み合わせを含むことができる。
【0094】
本発明の一部の実施例を以下に示す。
【0095】
実施例1.織物の損傷レベルを決定するための方法は、
織物の少なくとも一部の画像を受信することと、
織物の少なくとも一部の生地種類に関する情報を受信することと、
織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することと、
受信した画像、特定した生地属性、及び生地種類に従って、機械学習方法を使用して特定した生地属性に関連する重大度値を決定することと、
決定した重大度値に基づいて織物の損傷レベルを決定することとを含む。
【0096】
実施例2.実施例1の方法では、織物の重大度値は、重大度予測モデルを用いて決定され、重大度予測モデルは、複数の畳み込みニューラルネットワークモデルを含み、各畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成された織物の画像を分析するように構成されている。
【0097】
実施例3.実施例1又は実施例2の方法では、各畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の生地属性のうちの少なくとも1つの生地属性と、複数の生地種類のうちの少なくとも1つの生地種類とによって形成され、かつ異なる重大度値を有する複数の織物の画像を使用することによってトレーニングされる。
【0098】
実施例4.実施例1~実施例3のいずれか1つの方法では、異なる重大度値を有する複数の織物の画像は、複数の織物を異なる回数洗濯機で洗濯した後に、複数の織物の対応する画像を取得することによって得られる。
【0099】
実施例5.実施例1~実施例4のいずれか1つの方法は、
生地属性及び生地種類に関する情報に従って、織物のリスクタイプ及びレベルを決定することを更に含む。
【0100】
実施例6.実施例1~実施例5のいずれか1つの方法は、
生地属性、生地種類及び損傷レベルに従って、織物の推定使用年数を決定することを更に含む。
【0101】
実施例7.実施例5の方法は、
織物の損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを提供することを更に含む。
【0102】
実施例8.実施例7の方法は、
推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を提供することを更に含む。
【0103】
実施例9.実施例8の方法では、推奨されるケアポリシー又は推奨されるケア製品を提供することは、個人の好みに関連するユーザ入力に更に基づく。
【0104】
実施例10.実施例8の方法は、
複数のケアポリシー及びケア製品を使用して、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を生成することを更に含む。
【0105】
実施例11.実施例10の方法では、複数のケアポリシー及びケア製品は、デフォルトのケアポリシー及びケア製品、ユーザが選択したケアポリシー及びケア製品、並びに推奨されるケアポリシー及び推奨されるケア製品のうちの1つ以上を含む。
【0106】
実施例12.実施例1~実施例11のいずれか1つの方法では、織物の画像はマクロ画像であり、マクロ画像は、マクロレンズが内蔵されたポータブルデバイス、又はポータブルデバイスに接続された外部マクロレンズによってキャプチャされる。
【0107】
実施例13.実施例8の方法は、
ユーザがケア製品を購入するためのオプションを提供することを更に含む。
【0108】
実施例14.実施例1~実施例13のいずれか1つの方法では、生地属性は、織り方種類、光沢、伸縮性、及びそれらの組み合わせからなる群のうちの1つである。
【0109】
実施例15.実施例14の方法では、織り方種類は、綾織り、平織り、編み、及び繻子織りのうちの1つ以上を含む。
【0110】
実施例16.実施例1~実施例13のいずれか1つの方法では、生地種類は、綿、TENCEL(商標)、再生繊維、ポリエステル繊維、リヨセル、ナイロン、高含量ポリエステル、低含量ポリエステル、モダール、ウール、カシミヤ、レーヨン、アクリル繊維、ビスコース繊維、人工綿、及びシルク生地のうちの1つ以上を含む。
【0111】
実施例17.実施例16の方法では、シルク生地は、天然シルク生地、レーヨン生地及びシルクのうちの1つ以上を含む。
【0112】
実施例18.実施例5の方法では、リスクタイプは、毛羽立ち、毛玉、変形、変色、しわ、収縮、臭気及び静電気のうちの1つ以上を含む。
【0113】
実施例19.織物状態を決定するための方法は、
織物の少なくとも一部のデジタル画像を受信することと、
織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して受信したデジタル画像を電子的に分析することであって、生地属性は織物の織物状態を示すことができる、分析することと、
特定した生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定することとを含む。
【0114】
実施例20.実施例19の方法は、
分析したデジタル画像における織物の織物状態に重大度を割り当てることを更に含む。
【0115】
実施例21.実施例20の方法では、重大度を割り当てるステップは、
織物状態を生地属性の画像のグループに関連付けられた所定の値と比較することを含む。
【0116】
実施例22.実施例21の方法では、織物状態の重大度は、生地損傷値を含む。
【0117】
実施例23.実施例19~実施例22のいずれか1つの方法では、生地属性は、織りパターン、生地種類、光沢、伸縮性、及びそれらの組み合わせからなる群のうちの1つである。
【0118】
実施例24.織物ケア推奨を提供するための方法は、
織物の少なくとも一部の画像を受信することと、
織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することであって、生地属性は織物の織物状態を示すことができる、分析することと、
生地属性に基づいて、分析したデジタル画像における織物の織物状態を決定することと、
織物状態をケアするための織物ケアポリシーを推奨することとを含む。
【0119】
実施例25.実施例24の方法は、
分析したデジタル画像における織物の織物状態に重大度を割り当てることを更に含む。
【0120】
実施例26.実施例25の方法では、重大度を割り当てるステップは、
織物状態を生地属性の画像のグループに関連付けられた所定の値と比較することを含む。
【0121】
実施例27.実施例26の方法では、織物状態の重大度は、生地損傷値を含む。
【0122】
実施例28.実施例24~実施例27のいずれか1つの方法では、生地属性は、織りパターン、生地種類、光沢、伸縮性、及びそれらの組み合わせからなる群のうちの1つである。
【0123】
実施例29.織物情報を可視化するための方法は、
織物の少なくとも一部の画像をユーザから受信するように第1オプションを表示することと、
織物の少なくとも一部の生地種類に関する情報をユーザから受信するように第2オプションを表示することと、
織物の少なくとも一部の生地属性を特定するために機械学習方法を使用して画像を分析することと、
受信した画像、生地属性、及び生地種類に従って、機械学習方法を使用して織物の損傷レベルを決定することと、
織物の損傷レベルを表示することとを含む。
【0124】
実施例30.実施例29の方法は、
生地属性及び生地種類に関する情報に従って、織物のリスクタイプ及びレベルを決定して表示することを更に含む。
【0125】
実施例31.実施例29の方法は、
生地属性、生地種類及び損傷レベルに従って、織物の推定使用年数を決定して表示することを更に含む。
【0126】
実施例32.実施例30又は実施例31の方法は、
織物の損傷レベル並びにリスクタイプ及びレベルに従って、推奨されるケアポリシーを表示することを更に含む。
【0127】
実施例33.実施例29~実施例32のいずれか1つの方法は、
推奨されるケアポリシーに従って推奨されるケア製品を表示することを更に含む。
【0128】
実施例34.実施例33の方法は、
個人の好みに関連するユーザ入力を受信するように第3オプションを表示することを更に含み、
推奨されるケアポリシー又は推奨されるケア製品を表示することは、個人の好みに更に基づく。
【0129】
実施例35.実施例33又は実施例34の方法は、
複数のケアポリシー及びケア製品を使用して、織物をケアすることのシミュレートされたケア結果を表示することを更に含む。
【0130】
実施例36.実施例33~実施例35のいずれか1つの方法では、複数のケアポリシー及びケア製品は、デフォルトのケアポリシー及びケア製品、ユーザが選択したケアポリシー及びケア製品、並びに推奨されるケアポリシー及び推奨されるケア製品のうちの1つ以上を含む。
【0131】
実施例37.実施例33~実施例36のいずれか1つの方法は、
ユーザがケア製品を購入できるように第4オプションを表示することを更に含む。
【0132】
実施例38.実施例29~実施例37のいずれか1つの方法では、生地属性は、織り方種類、光沢、伸縮性、及びそれらの組み合わせからなる群のうちの1つである。
【0133】
実施例39.実施例38の方法では、織り方種類は、綾織り、平織り、編み、及び繻子織りのうちの1つ以上を含む。
【0134】
実施例40.実施例29~実施例39のいずれか1つの方法では、第2オプションを表示することは、ユーザが選択できるように、綿、TENCEL(商標)、再生繊維、ポリエステル繊維、リヨセル、ナイロン、高含量ポリエステル、低含量ポリエステル、モダール、ウール、カシミヤ、レーヨン、アクリル繊維、ビスコース繊維、人工綿、及びシルク生地を表示することを含む。
【0135】
実施例41.実施例40の方法では、シルク生地は、天然シルク生地、レーヨン生地及びシルクのうちの1つ以上を含む。
【0136】
実施例42.実施例29~実施例41のいずれか1つの方法では、リスクタイプは、毛羽立ち、毛玉、変形、変色、しわ、収縮、臭気及び静電気のうちの1つ以上を含む。
【0137】
実施例43.実施例29~実施例42のいずれか1つの方法では、織物の損傷レベルを表示することは、織物の損傷レベルを、統計グラフィック、テキスト、パーセンテージ、織物の少なくとも一部の画像上に重ね合わされたワードクラウドグラフィック、又はそれらの任意の組み合わせで表示することを含む。
【0138】
実施例44.電子装置は、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ実行可能命令を記憶するメモリとを含み、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、実施例1~実施例43のいずれか1つの方法を実行させる。
【0139】
実施例45.非一時的なコンピュータ可読媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶し、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、実施例1~実施例43のいずれか1つの方法を実行させる。
【0140】
本発明の一部の特定の実施形態は、実施例を通して詳細に示されているが、当業者は、上記の実施例が例示のみを意図しており、本発明の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。前述の方法の一部のステップは、必ずしも図示の順序で実行されるとは限らず、同時に、異なる順序で、又は重複して実行され得ることを認識すべきである。更に、当業者は、必要に応じて、一部のステップを追加したり、又は一部のステップを省略したりすることができる。前述のシステムにおける一部の構成要素は、図に示されるように配置する必要がなく、当業者は、必要に応じて、一部の構成要素を追加するか、又は一部の構成要素を省略することができる。当業者は、前述の実施形態が本発明の範囲及び本質から逸脱することなく修正され得ることを理解すべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0141】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。代わりに、特に明記されていない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0142】
相互参照される又は関連する任意の特許又は出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含めて、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外又は限定されていない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書に開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であること、又はそれが単独で、又は他の任意の参考文献と組み合わせて、そのような発明を教示、示唆又は開示することを認めるものではない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する限りにおいて、本文書のその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
【0143】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に包含することが意図される。