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▶ スプレッドトラム コミュニケーションズ(シャンハイ) カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】音声再生方法、装置および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/12 20060101AFI20240311BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20240311BHJP
   H04R 5/033 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
H04R3/12 Z
H04R1/10 104E
H04R5/033 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021575222
(86)(22)【出願日】2020-06-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(86)【国際出願番号】 CN2020094896
(87)【国際公開番号】W WO2020253566
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-12-15
(31)【優先権主張番号】201910544340.3
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520122781
【氏名又は名称】スプレッドトラム コミュニケーションズ(シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】チュー,シャンガン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ロン
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ツェウェイ
(72)【発明者】
【氏名】シ,ジアンシェン
【審査官】大石 剛
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108337074(CN,A)
【文献】米国特許第10244307(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/12
H04R 1/10
H04R 5/033
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声再生方法であって、前記方法は、無線Bluetoothグループに使用され、前記無線Bluetoothグループは、第1のBluetoothイヤホンと、前記無線Bluetoothグループにおける前記第1のBluetoothイヤホン以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである第2のBluetoothイヤホンとを含み、前記方法は、
前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行い、前記端末は前記パケットロック処理後に前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられ、前記第1の音声データパケットは対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットであることと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行い、前記端末は前記パケットロッククローズ処理後に前記無線Bluetoothグループに前記対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するために用いられ、前記開始音声データパケット情報は、前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンが同期して再生されるときの開始音声データパケットを示すために用いられることと、
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生することとを含み、
前記の、前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行う前に、
前記端末より送信された制御命令を受信し、前記制御命令は前記端末が前記対象音声の再生開始信号を検出したときに送信した命令であることと、
前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御し、前記高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度は前記デフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高いこととをさらに含む、
ことを特徴とする音声再生方法。
【請求項2】
前記の、前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが前記端末より送信された前記第1の音声データパケットを受信すると、前記端末に否定応答NACKメッセージを送信するか、または応答メッセージを送信しないことにより、前記端末に前記パケットロック処理を行うことを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の、前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが前記開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末に確認応答ACKメッセージを送信することにより、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記パケットロック処理は、前記端末が前記第1の音声データパケットに対応するACKメッセージを受信するまで、前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信するように前記端末を制御するために用いられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の、前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御することは、
前記無線Bluetoothグループ内の各前記Bluetoothイヤホンに対して、前記制御命令に応じて、前記Bluetoothイヤホンの前記指定された送受信パラメータのパラメータ値を第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変更することにより、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを前記デフォルト動作モードから前記高速送受信モードに切り替えるように制御し、前記第2のパラメータ値は前記第1のパラメータ値より小さいことを含み、
前記指定された送受信パラメータは、前記Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff時間間隔sniff intervalを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記の、前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが、受信した前記第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定し、前記パケット遅延識別子は、前記第1の音声データパケットの後の前記開始音声データパケットを示すために用いられることと、
前記高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記パケット遅延識別子を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記パケット遅延識別子の同期を完了すると、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うこととを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記の、前記パケット遅延識別子の同期を完了すると、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが前記第2のBluetoothイヤホンより送信された第1のACKメッセージを受信すると、前記端末に第2のACKメッセージを送信することによって前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことを含み、
前記第1のACKメッセージは、前記第2のBluetoothイヤホンが前記パケット遅延識別子を受信することに成功したことを示すために用いられ、前記第2のACKメッセージは、前記第1のBluetoothイヤホンが前記第1の音声データパケットを受信することに成功したことを示すために用いられることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生することは、
前記第1のBluetoothイヤホンは前記第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻を確定し、前記目標時刻は前記送信時刻の後の時刻であることと、
高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記目標時刻を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、前記目標時刻において、前記開始音声データパケットから、前記対象音声を再生することとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生した後に、
前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、改めて前記高速送受信モードから前記デフォルト動作モードに切り替えるように制御することをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記対象音声を再生する過程において、前記第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを取得し、前記第1の再生進捗データは前記対象音声の前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生進捗を示すために用いられることと、
前記第1のBluetoothイヤホンは前記第1の再生進捗データを前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記第2のBluetoothイヤホンは、前記第1のBluetoothイヤホンの前記第1の再生進捗データに基づいて、前記第2のBluetoothイヤホンが前記対象音声を再生する進捗を調整することとをさらに含むことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンはBluetoothクロックが同期され、前記第1の再生進捗データは第2の音声データパケットのデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothイヤホンクロックデータとを含み、前記第1のBluetoothイヤホンクロックデータは第2の音声データパケットの前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられ、前記第2の音声データパケットは、前記開始音声データパケットの後の音声データパケットであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
音声再生装置であって、前記装置は、無線Bluetoothグループに使用され、前記無線Bluetoothグループは、第1のBluetoothイヤホンと、前記無線Bluetoothグループにおける前記第1のBluetoothイヤホン以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである第2のBluetoothイヤホンとを含み、前記装置は、
前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行い、前記端末は前記パケットロック処理後に前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられ、前記第1の音声データパケットは対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットであるパケットロックモジュールと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行い、前記端末は前記パケットロッククローズ処理後に前記無線Bluetoothグループに前記対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するために用いられ、前記開始音声データパケット情報は、前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンが同期して再生されるときの開始音声データパケットを示すために用いられるパケットロッククローズモジュールと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンにより、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生するために用いられる再生モジュールと
前記端末より送信された制御命令を受信し、前記制御命令は前記端末が前記対象音声の再生開始信号を検出したときに送信した命令であり、前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、前記高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度は前記デフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高いモード制御モジュールとを含むことを特徴とする音声再生装置。
【請求項13】
コンピュータプログラム命令が記憶された不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されると、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実現することを特徴とする不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信技術分野に関し、特に音声再生方法、装置および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本開示の実施例では、音声再生方法は、端末がBluetoothイヤホンを介して音声を再生する方法を含む。
【0003】
従来技術において、Bluetoothイヤホンが左イヤホンと右イヤホンとを備えている場合を例に説明すると、端末は、対象音声の再生開始信号を検出すると、対象音声に対応する音声データパケットを、左イヤホンと右イヤホンとにそれぞれ送信し、対応的に、左イヤホンと右イヤホンは、対象音声に対応する音声データパケットを受信する。左イヤホンと右イヤホンのクロックが同期している場合、遅延処理方式により、現在時刻の後の目標再生時刻に、音声データパケットに対応する対象音声を同期して再生する。
【0004】
しかしながら、上記方法では、音声データパケットを受信した受信時刻から目標再生時刻までの間に、左イヤホンと右イヤホンが受信した複数の音声データパケットはいずれも適時に再生することができず、かつパケットロス数が高いため、対象音声再生の遅延性が大きくなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑み、本開示は、音声再生方法、装置および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、音声再生方法を提供し、前記方法は、無線Bluetoothグループに使用され、前記無線Bluetoothグループは、第1のBluetoothイヤホンと、前記無線Bluetoothグループにおける前記第1のBluetoothイヤホン以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである第2のBluetoothイヤホンとを含み、前記方法は、
前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行い、前記端末は前記パケットロック処理後に前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ前記対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられ、前記第1の音声データパケットは対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットであることと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行い、前記端末は前記パケットロッククローズ処理後に前記無線Bluetoothグループに前記対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するために用いられることと、
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生することと、を含む。
【0007】
1つの可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが前記端末より送信された前記第1の音声データパケットを受信すると、前記端末に否定応答(Negative Acknowledgment,NACK)メッセージを送信するか、または応答メッセージを送信しないことにより、前記端末に前記パケットロック処理を行うことを含む。
【0008】
別の可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが前記開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末に確認応答(Acknowledgement,ACK)メッセージを送信することにより、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことを含む。
【0009】
別の可能な実施形態では、前記パケットロック処理は、前記端末が前記第1の音声データパケットに対応するACKメッセージを受信するまで、前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信するように前記端末を制御するために用いられる。
【0010】
別の可能な実施形態では、前記の前記第1のBluetoothイヤホンが前記端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行う前に、
前記端末より送信された制御命令を受信し、前記制御命令は前記端末が前記対象音声の再生開始信号を検出したときに送信した命令であることと、
前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御し、前記高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度は前記デフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高いこととをさらに含む。
【0011】
別の可能な実施形態では、前記の前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御することは、
前記無線Bluetoothグループ内の各前記Bluetoothイヤホンに対して、前記制御命令に応じて、前記Bluetoothイヤホンの前記指定された送受信パラメータのパラメータ値を第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変更することにより、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを前記デフォルト動作モードから前記高速送受信モードに切り替えるように制御し、前記第2のパラメータ値は前記第1のパラメータ値より小さいことを含み、
ここで、前記指定された送受信パラメータは、前記Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff時間間隔(英語:sniff interval)を含む。
【0012】
別の可能な実施形態では、前記の前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが、受信した前記第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定し、前記パケット遅延識別子は、前記第1の音声データパケットの後の前記開始音声データパケットを示すために用いられることと、
前記高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記パケット遅延識別子を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記パケット遅延識別子の同期を完了すると、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うこととを含む。
【0013】
別の可能な実施形態では、前記の、前記パケット遅延識別子の同期を完了すると、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことは、
前記第1のBluetoothイヤホンが前記第2のBluetoothイヤホンより送信された第1のACKメッセージを受信すると、前記端末に第2のACKメッセージを送信することによって前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うことを含み、
ここでは、前記第1のACKメッセージは、前記第2のBluetoothイヤホンが前記パケット遅延識別子を受信することに成功したことを示すために用いられ、前記第2のACKメッセージは、前記第1のBluetoothイヤホンが前記第1の音声データパケットを受信することに成功したことを示すために用いられる。
【0014】
別の可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生することは、
前記第1のBluetoothイヤホンは前記第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻を確定し、前記目標時刻は前記送信時刻の後の時刻であることと、
前記高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記目標時刻を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、前記目標時刻において、前記開始音声データパケットから、前記対象音声を再生することとを含む。
【0015】
別の可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生した後に、
前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、改めて前記高速送受信モードから前記デフォルト動作モードに切り替えるように制御することをさらに含む。
【0016】
1つの可能な実施形態では、前記方法は、
前記対象音声を再生する過程において、前記第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを取得し、前記第1の再生進捗データは前記対象音声の前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生進捗を示すために用いられることと、
前記第1のBluetoothイヤホンは前記第1の再生進捗データを前記第2のBluetoothイヤホンに同期させることと、
前記第2のBluetoothイヤホンは、前記第1のBluetoothイヤホンの前記第1の再生進捗データに基づいて、前記第2のBluetoothイヤホンが前記対象音声を再生する進捗を調整することとをさらに含む。
【0017】
別の可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンのBluetoothクロックは同期され、前記第1の再生進捗データは第2の音声データパケットのデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothイヤホンクロックデータとを含み、前記第1のBluetoothイヤホンクロックデータは第2の音声データパケットの前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられ、前記第2の音声データパケットは、前記開始音声データパケットの後の音声データパケットである。
【0018】
本開示の他の一態様によれば、音声再生装置を提供し、前記装置は、無線Bluetoothグループに使用され、前記無線Bluetoothグループは、第1のBluetoothイヤホンと、前記無線Bluetoothグループにおける前記第1のBluetoothイヤホン以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである第2のBluetoothイヤホンとを含み、前記装置は、
前記第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にパケットロック処理を行い、前記端末は前記パケットロック処理後に前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ前記対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられ、前記第1の音声データパケットは対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットであるパケットロックモジュールと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にパケットロッククローズ処理を行い、前記端末は前記パケットロッククローズ処理後に、前記無線Bluetoothグループに前記対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するために用いられるパケットロッククローズモジュールと、
前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンによって、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから前記対象音声を同期して再生するために用いられる再生モジュールとを含む。
【0019】
1つの可能な実施形態では、前記パケットロックモジュールはさらに、前記第1のBluetoothイヤホンが前記端末より送信された前記第1の音声データパケットを受信すると、前記端末にNACKメッセージを送信するか、または応答メッセージを送信しないことにより、前記端末に前記パケットロック処理を行うために用いられる。
【0020】
別の可能な実施形態では、前記パケットロッククローズモジュールはさらに、前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンが前記開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、前記端末にACKメッセージを送信することによって、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うために用いられる。
【0021】
別の可能な実施形態では、前記パケットロック処理は、前記端末が前記第1の音声データパケットに対応するACKメッセージを受信するまで、前記無線Bluetoothグループに前記第1の音声データパケットを継続的に再送信するように前記端末を制御するために用いられる。
【0022】
1つの可能な実施形態では、前記装置は、モード制御モジュールをさらに含む。前記モード制御モジュールは、前記端末より送信された制御命令を受信し、前記制御命令は前記端末が前記対象音声の再生開始信号を検出したときに送信した命令であり、前記制御命令に応じて、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、前記高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度は前記デフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高い。
【0023】
別の可能な実施形態では、前記モード制御モジュールは、前記無線Bluetoothグループ内の各前記Bluetoothイヤホンに対して、前記制御命令に応じて、前記Bluetoothイヤホンの前記指定された送受信パラメータのパラメータ値を第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変更することにより、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを前記デフォルト動作モードから前記高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、前記第2のパラメータ値は前記第1のパラメータ値より小さく、
ここで、前記指定された送受信パラメータは、前記Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff intervalを含む。
【0024】
別の可能な実施形態では、前記パケットロッククローズモジュールはさらに、前記第1のBluetoothイヤホンが、受信した前記第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定し、前記パケット遅延識別子は、前記第1の音声データパケットの後の前記開始音声データパケットを示すために用いられ、
前記高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記パケット遅延識別子を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させ、
前記パケット遅延識別子の同期を完了すると、前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うために用いられる。
【0025】
別の可能な実施形態では、前記パケットロッククローズモジュールはさらに、前記第1のBluetoothイヤホンが前記第2のBluetoothイヤホンより送信された第1のACKメッセージを受信すると、前記端末に第2のACKメッセージを送信することによって前記端末に前記パケットロッククローズ処理を行うために用いられ、
ここでは、前記第1のACKメッセージは、前記第2のBluetoothイヤホンが前記パケット遅延識別子を受信することに成功したことを示すために用いられ、前記第2のACKメッセージは、前記第1のBluetoothイヤホンが前記第1の音声データパケットを受信することに成功したことを示すために用いられる。
【0026】
別の可能な実施形態では、前記再生モジュールはさらに、前記第1のBluetoothイヤホンは前記第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻を確定し、前記目標時刻は前記送信時刻の後の時刻であり、
前記高速送受信モードで、前記第1のBluetoothイヤホンは前記目標時刻を前記第2のBluetoothイヤホンに同期させ、
前記第1のBluetoothイヤホンおよび前記第2のBluetoothイヤホンは、受信された前記複数の音声データパケットに基づいて、前記目標時刻において、前記開始音声データパケットから、前記対象音声を再生するために用いられる。
【0027】
1つの可能な実施形態では、前記装置は、モード切替モジュールをさらに含む。前記モード切替モジュールは、前記無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、前記Bluetoothイヤホンのデバイスモードを改めて、前記高速送受信モードから前記デフォルト動作モードに切り替えるように制御するために用いられる。
【0028】
1つの可能な実施形態では、前記装置は、調整モジュールをさらに含む。前記調整モジュールは、前記対象音声を再生する過程において、前記第1のBluetoothイヤホンによって第1の再生進捗データを取得し、前記第1の再生進捗データは前記対象音声の前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生進捗を示すために用いられ、前記第1のBluetoothイヤホンによって前記第1の再生進捗データを前記第2のBluetoothイヤホンに同期させ、前記第2のBluetoothイヤホンによって、前記第1のBluetoothイヤホンの前記第1の再生進捗データに基づいて、前記第2のBluetoothイヤホンが前記対象音声を再生する進捗を調整するために用いられる。
【0029】
別の可能な実施形態では、前記第1のBluetoothイヤホンと前記第2のBluetoothイヤホンはBluetoothクロックが同期され、前記第1の再生進捗データは第2の音声データパケットのデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothイヤホンクロックデータとを含み、前記第1のBluetoothイヤホンクロックデータは第2の音声データパケットの前記第1のBluetoothイヤホンにおける再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられ、前記第2の音声データパケットは、前記開始音声データパケットの後の音声データパケットである。
【0030】
本開示の別の態様によれば、コンピュータプログラム命令が記憶された不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラム命令はプロセッサによって実行されると、上記の方法を実現する。
【0031】
本開示の実施例は、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットである対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行うことで、端末はパケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュし、パケットロス数を大幅に減少させ、ひいてはパケットロスがないようにすることができ、かつ端末の対象音声に対するローカルキャッシュと再送信メカニズムに依存することで、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、第1のBluetoothイヤホンは端末にパケットロッククローズ処理を行い、端末はパケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復し、十分な音声データパケットは無線Bluetoothグループに素早く伝送することができ、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンに累積された音声データパケットも迅速に再生可能な程度に達することもでき、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生し、対象音声再生の遅延性をかなりの程度低下させる。
【0032】
以下、図面を参照しながら、例示的な実施例を詳細に説明して、本開示の他の特徴および態様が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する図面は、本明細書と共に、本開示の例示的な実施例、特徴、および態様を示し、本開示の原理を説明するために用いられる。
図1】本開示の一実施例によって提供される音声システムの概略図である。
図2】本開示の一実施例によって提供される音声再生方法のフローチャートを示す。
図3】本開示の別の実施例によって提供される音声再生方法のフローチャートを示す。
図4】本開示の別の例示的な実施例によって提供される音声再生方法の概略原理図を示す。
図5】本開示の別の実施例によって提供される音声再生方法のフローチャートを示す。
図6】本開示の一実施例によって提供される音声再生装置の概略構成図である。
図7】例示的な実施例による装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して本開示の様々な例示的な実施例、特徴、および態様を詳細に説明する。図面において、同一の符号は、機能的に同一または類似の要素を示す。実施例の様々な態様が図面に示されているが、特に明記されていない限り、必ずしも縮尺通りに図面を描く必要はない。
【0035】
本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、実施例、または説明のためのものとして使用される」ことを意味する。「例示的なもの」として本明細書に記載されたいかなる実施例も、必ずしも他の実施例よりも優れている、またはよりも好ましいと解釈されるべきではない。
【0036】
さらに、本開示をより詳細に説明するために、多くの具体的な詳細が以下の具体的な実施形態に示される。当業者であれば、具体的な詳細なしに、本開示を同様に実施することができることを理解するであろう。いくつかの例では、本開示の趣旨を強調するために、当業者に周知の方法、手段、要素、および回路については詳細に説明しない。
【0037】
関連技術では、Bluetoothイヤホンの左イヤホンと右イヤホンは、音声データパケットを受信した受信時刻から目標再生時刻までの間に、受信した複数の音声データパケットはいずれも適時に再生することができず、かつパケットロス数が高いため、対象音声再生の遅延性が大きくなってしまう。本開示の実施例は音声再生方法、装置および記憶媒体を提供し、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットである対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行い、端末はパケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュし、パケットロス数を大幅に減少させ、ひいてはパケットロスがないようにすることができ、また、端末の対象音声に対するローカルキャッシュと再送信メカニズムに依存することで、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、第1のBluetoothイヤホンは端末にパケットロッククローズ処理を行い、端末はパケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに、対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復し、十分な音声データパケットは無線Bluetoothグループに素早く伝送することができ、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンに累積された音声データパケットも迅速に再生可能な程度に達することもでき、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生し、対象音声再生の遅延性をかなりの程度低下させる。
【0038】
本開示の実施例について説明する前に、本開示の実施例の適用シーンを説明する。図1を参照すると、本開示の一実施例によって提供される音声システムの概略図を示す。
【0039】
該音声システムは、マルチイヤーBluetoothイヤホン120および端末140を含む。
【0040】
マルチイヤーBluetoothイヤホン120は、少なくとも2つのBluetoothイヤホンを含む。
【0041】
本開示の実施例では、マルチイヤーBluetoothイヤホン120は、第1のBluetoothイヤホン122および第2のBluetoothイヤホン124を含む無線Bluetoothグループである。
【0042】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホン122は、無線Bluetoothグループ内に予め設けられた1つのBluetoothイヤホンである。
【0043】
任意選択的に、予め設定された選択ポリシーに従って、無線Bluetoothグループから1つのBluetoothイヤホンを第1のBluetoothイヤホン122として選択する。例示的に、予め設定された選択ポリシーは、最初に起動されたBluetoothイヤホン、または同時に起動された複数のBluetoothイヤホンのうち、データ伝送速度が最も速いBluetoothイヤホンを含む。本開示の実施例は、予め設定された選択ポリシーを限定するものではない。
【0044】
第2のBluetoothイヤホン124は、無線Bluetoothグループにおける第1のBluetoothイヤホン122以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである。任意選択的に、第2のBluetoothイヤホン124は、複数の第2のBluetoothイヤホン124を含む。
【0045】
なお、図1は、2つの第2のBluetoothイヤホン124を概略的に示したものに過ぎず、本開示の実施例は、第2のBluetoothイヤホン124の数を限定するものではない。
【0046】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンのそれぞれは、単独で動作してもよく、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンは、全体として協働してもよい。
【0047】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンのうちの任意の2つのBluetoothイヤホンの間にBluetoothチャネルが確立され、任意の2つのBluetoothイヤホンの間にBluetoothチャネルを介してデータが同期される。
【0048】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと、第2のBluetoothイヤホンとはBluetoothクロックが同期される。
【0049】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンのそれぞれについて、BluetoothモジュールおよびBluetooth制御(Audio Process Control,APC)モジュール(図示せず)が含まれる。
【0050】
各BluetoothイヤホンのBluetoothモジュールは、端末または他のBluetoothイヤホンとのデータ伝送のために用いられる。
【0051】
任意選択的に、各BluetoothイヤホンのBluetoothモジュールは、端末より送信された対象音声の複数の音声データパケットを受信するためにも用いられ、開始音声データパケットからAPCモジュールに音声データパケットを送信し、対応的には、APCモジュールは、音声データパケットを受信した後に該音声データパケットを復号化して再生するために用いられる。
【0052】
なお、通常、一対のBluetoothイヤホンは、2つのBluetoothイヤホンを含み、上述した「1つのBluetoothイヤホン」は、1枚のBluetoothイヤホンであり、一対のBluetoothイヤホンではない。
【0053】
端末140は、マルチイヤーBluetoothイヤホン120と無線接続を確立する。端末140およびマルチイヤーBluetoothイヤホン120は、無線接続を介してデータを伝送する。
【0054】
端末12は、携帯電話、タブレットPC、電子ブックリーダ、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III、動画像専門家圧縮標準音声レイヤ3)プレーヤ、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV、動画像専門家圧縮標準音声レイヤ4)プレーヤ、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ等であってもよい。
【0055】
任意選択的に、端末140は、対象音声の再生開始信号を検出した後に、該対象音声に対応する複数の音声データパケットをマルチイヤーBluetoothイヤホン120に順次送信するために用いられる。マルチイヤーBluetoothイヤホン120は、端末140に応答メッセージをフィードバックするか、応答メッセージをフィードバックしないために用いられる。対応的に、端末140は、マルチイヤーBluetoothイヤホン120によってフィードバックされた応答メッセージを受信するためにも用いられる。ここで、応答メッセージは、NACKメッセージおよびACKメッセージのうちの1つを含む。
【0056】
以下、本開示が提供する音声再生方法について、例示的な実施例を用いて説明する。
【0057】
図2を参照すると、本開示の一実施例によって提供される音声再生方法のフローチャートを示し、この方法は、上述の実施例によって提供される音声システムに使用され、この方法は以下のステップを含む。
【0058】
ステップ201において、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行い、端末はパケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられる。
【0059】
ここで、第1の音声データパケットは、対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットである。
【0060】
任意選択的に、端末は、無線Bluetoothグループに該第1の音声データパケットを送信し、対応的に、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンは、第1の音声データパケットを受信する。
【0061】
任意選択的に、該第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行う。ここで、第1のBluetoothイヤホンは、無線Bluetoothグループ内に予め設けられた1つのBluetoothイヤホンである。
【0062】
端末は、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを送信した後、無線Bluetoothグループの制御により、無線Bluetoothグループにパケットロック処理を行った後、端末は、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、第1の音声データパケットを継続的に再送信する過程で対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするステップを実行する。
【0063】
ステップ202において、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、端末にパケットロッククローズ処理を行い、端末はパケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復する。
【0064】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンは、端末より送信された第1の音声データパケットを受信した後、開始音声データパケット情報を確定し、開始音声データパケット情報を第2のBluetoothイヤホンに同期させる。ここで、開始音声データパケット情報は、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが同期して再生されるときの開始音声データパケットを示すために用いられる。
【0065】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を成功的に完了したときに、無線Bluetoothグループは、端末にパケットロッククローズ処理を行う。
【0066】
パケットロッククローズ処理は、端末に対するパケットロック処理をキャンセルするために用いられ、すなわち、無線Bluetoothグループは、もはやパケットロッククローズ処理後に第1の音声データパケットを再送信せず、キャッシュされた対象音声に対応する複数の音声データパケットの通常の送信を回復するように端末を制御する。
【0067】
任意選択的に、端末は、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信する過程において、無線Bluetoothグループの制御に基づいて、無線Bluetoothグループがパケットロッククローズ処理を行った後、端末は、無線Bluetoothグループに、対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するステップを実行する。
【0068】
任意選択的に、端末がキャッシュされた対象音声に対応する複数の音声データパケットの通常の送信を回復することは、端末がキャッシュされた対象音声に対応する複数の音声データパケットを取得し、対象音声に対応する複数の音声データパケットを無線Bluetoothグループに順次かつ正確に送信する。
【0069】
ステップ203において、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、受信された複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生する。
【0070】
任意選択的に、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、端末が送信した複数の音声データパケットを受信し、複数の音声データパケットは順次受信されるものである。
【0071】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンとのBluetoothクロックが同期されることに基づいて、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生する。
【0072】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンは、同期された開始音声データパケット情報によって示される開始音声データパケットを取得し、該開始音声データパケットから対象音声を同期して再生する。
【0073】
以上に述べたように、本開示の実施例は、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットである対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行うことにより、端末がパケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、かつ対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするようにし、パケットロス数を大幅に減少させ、ひいてはパケットロスがないようにすることができ、かつ端末の対象音声に対するローカルキャッシュと再送信メカニズムに依存することで、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、第1のBluetoothイヤホンは端末にパケットロッククローズ処理を行って、端末はパケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに、対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するようにし、十分な音声データパケットは無線Bluetoothグループに素早く伝送することができ、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンに累積された音声データパケットも迅速に再生可能な程度に達することもでき、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生し、対象音声の再生遅延性をかなりの程度低下させる。
【0074】
図3を参照すると、本開示の別の実施例によって提供される音声再生方法のフローチャートを示し、この方法は、上述の実施例によって提供される音声システムに使用され、この方法は、以下のステップを含む。
【0075】
ステップ301において、端末が対象音声の再生開始信号を検出すると、無線Bluetoothグループに制御命令を送信する。
【0076】
任意選択的に、端末が対象音声の再生開始信号を検出すると、対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットである第1の音声データパケットを取得し、無線Bluetoothグループに該第1の音声データパケットを送信する。
【0077】
任意選択的に、端末が対象音声の再生開始信号を検出することは、端末が音声再生アプリケーションのユーザインターフェースを表示し、該ユーザインターフェースに対象音声の音声再生コントロールを表示し、該音声再生コントロールに作用する再生開始信号を検出することを含む。例示的には、再生コントロールのタイプは、ボタン、操作可能なエントリ、スライダのうちの少なくとも1つを含む。再生開始信号には、クリック操作信号、スライド操作信号、押下操作信号、長押し操作信号のうちのいずれか1つまたは複数の組み合わせが含まれる。本実施例は、再生開始信号の実現形態を限定するものではない。
【0078】
端末が対象音声の再生開始信号を検出すると、端末は、無線Bluetoothグループに無線Bluetoothグループ内の複数のBluetoothイヤホンの初期化を指示するための制御命令を送信する。
【0079】
ステップ302において、無線Bluetoothグループは、端末より送信された制御命令を受信する。
【0080】
ここで、制御命令は、端末が対象音声の再生開始信号を検出したときに送信する命令である。
【0081】
無線Bluetoothグループが端末より送信された制御命令を受信することは、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンが端末より送信された制御命令を受信することを意味する。
【0082】
ステップ303において、制御命令に応じて、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御する。
【0083】
無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、制御命令を受信すると、該Bluetoothイヤホンの再生状態および参与モジュールを初期化する。
【0084】
第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンとの間の情報のやりとりを加速し、短時間内に各Bluetoothイヤホン間の情報のやりとりを完成するために、各Bluetoothイヤホンは指定された送受信パラメータを調整することによって自体のデバイスモードをデフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替え、高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度はデフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度より高い。
【0085】
任意選択的に、第1のデータ送受信速度は、高速送受信モードでBluetoothイヤホンがデータを送受信する速度であり、第2のデータ送受信速度は、デフォルト動作モードでBluetoothイヤホンがデータを送受信する速度である。ここで、データを送受信する速度は、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンとの間で情報のやりとりを行うときのデータ送受信速度である。
【0086】
例示的に、高速送受信モードはSPSR(英語:Sniff Private Subrating)モードである。
【0087】
任意選択的に、デフォルト動作モードは、第1の時間間隔毎にデータを送受信するようにBluetoothイヤホンに指示するために用いられ、高速送受信モードは、第1の時間間隔よりも小さい第2の時間間隔毎にデータを送受信するようにBluetoothイヤホンに指示するために用いられる。本実施例は、第1の時間間隔と第2の時間間隔の具体的な値を限定するものではない。
【0088】
1つの可能な実施形態では、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、制御命令に応じて、Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータのパラメータ値を第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変更することにより、Bluetoothイヤホンのデバイスモードをデフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、第2のパラメータ値は第1のパラメータ値より小さく、ここで、指定された送受信パラメータは、Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff intervalを含む。
【0089】
任意選択的に、sniff intervalは、デバイスモードがデフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えられた後、高速送受信モードを継続的に維持する時間間隔である。
【0090】
任意選択的に、Bluetoothイヤホンのsniff intervalのパラメータ値は、Bluetoothデバイスによるデータの送受信速度と負の相関関係にある。すなわち、sniff intervalのパラメータ値が小さければ小さいほど、BluetoothイヤホンがBluetooth放送をオフにしてから次のデータの送受信を開始するまでの時間間隔が小さければ小さいほど、Bluetoothデバイスがデータを送受信する送受信頻度が速く、送受信速度も速くなる。
【0091】
ステップ304において、端末は、無線Bluetoothグループに、対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットである第1の音声データパケットを送信する。
【0092】
端末は、対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットを取得し、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを送信する。
【0093】
なお、ステップ304は、ステップ301の後に実行されてもよいし、ステップ301と並列に実行されてもよいが、本実施例はこれに限定されるものではない。
【0094】
ステップ305において、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行う。
【0095】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信した第1の音声データパケットを受信すると、端末に対してNACKメッセージを送信するか、応答メッセージを送信しないことにより、端末にパケットロック処理を行う。
【0096】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信した第1の音声データパケットを受信すると、端末に第1の指定された識別子を運んだメッセージを送信することにより、端末にパケットロック処理を行う。ここで、第1の指定された識別子は、端末による継続的な再送信を制御するための、予め設定された識別子である。
【0097】
本実施例は、第1のBluetoothイヤホンによる端末のパケットロック処理の実現形態を限定するものではない。
【0098】
任意選択的に、パケットロック処理は、端末が第1の音声データパケットに対応するACKメッセージを受信するまで、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信するように端末を制御するために用いられる。
【0099】
ステップ306において、端末は、パケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュする。
【0100】
パケットロック処理後、端末は、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、第1の音声データパケットを継続的に再送信する過程において、対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュする。
【0101】
パケットロック処理後、端末は無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信することは、以下の2つの可能な実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0102】
1つの可能な実施形態では、端末が無線Bluetoothグループより送信されたNACKメッセージを受信すると、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信する。
【0103】
別の可能な実施形態では、端末が第1の音声データパケットを送信した後の予め設定された期間内に、無線Bluetoothグループより送信された応答メッセージを受信していない場合、無線Bluetoothグループに第1の音声パケットを再送信する。
【0104】
予め設定された期間は、ユーザがカスタマイズして設定したり、端末が黙認して設定したりするものであり、本実施例はこれに限定されるものではない。
【0105】
ステップ307において、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、端末にパケットロッククローズ処理を行う。
【0106】
データパケットの統合性を保証するために、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了することは、第1のBluetoothイヤホンが受信した第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定し、パケット遅延識別子が第1の音声データパケットの後の開始音声データパケットを示すために用いられるステップと、高速送受信モードで、第1のBluetoothイヤホンがパケット遅延識別子を第2のBluetoothイヤホンに同期させるステップとを含むが、これらに限定されない。パケット遅延識別子の同期を完了すると、端末に対してパケットロッククローズ処理を行う。
【0107】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンは、受信された第1の音声データパケットに基づいて、パケット遅延識別子を確定することは、第1のBluetoothイヤホンが、一に予め設定されたパケット遅延閾値を加算してパケット遅延識別子を取得することを含む。例示的に、予め設定されたパケット遅延閾値が2の場合、式「1+2=3」によって、パケット遅延識別子が3であると算出する。
【0108】
第1のBluetoothイヤホンは、第1の音声パケットを受信してから端末に対するパケットロック処理に成功するまでの間に時間の遅延があるので、この過程では、第1のBluetoothイヤホンは、端末より送信された対象音声の他の音声パケットも受信する可能性がある。任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンは、受信された音声データパケットの数に予め設定されたパケット遅延閾値を加算して、パケット遅延識別子を得る。例示的に、予め設定されたパケット遅延閾値は2であり、受信された音声データパケットの数は「2」である場合、式「2+2=4」によってパケット遅延識別子が4であると算出する。本実施例は、予め設定されたパケット遅延閾値の具体的な値を限定するものではない。
【0109】
任意選択的に、高速送受信モードでは、第1のBluetoothイヤホンは、パケット遅延識別子を複数の第2のBluetoothイヤホンに送信する。
【0110】
任意選択的に、無線Bluetoothグループは端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、以下の2つの可能な実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0111】
1つの可能な実施形態では、無線Bluetoothグループは、端末にACKメッセージを送信することによって、端末にパケットロッククローズ処理を行う。
【0112】
別の可能な実施形態では、無線Bluetoothグループは、端末に第2の指定された識別子を運んだメッセージを送信することによって、端末にパケットロッククローズ処理を行う。ここで、第2の指定された識別子は、端末が通常のデータ送信を回復することを制御するための、予め設定された識別子である。
【0113】
本実施例は、無線Bluetoothグループが端末にパケットロッククローズ処理を行う実現形態を限定するものではない。以下では、無線Bluetoothグループによる端末へのパケットロッククローズ処理が一つ目の可能な実現形態であることを例として説明する。
【0114】
任意選択的に、パケット遅延識別子の同期を完了すると、無線Bluetoothグループが端末にパケットロッククローズ処理を行うことは、第1のBluetoothイヤホンが第2のBluetoothイヤホンより送信された第1のACKメッセージを受信すると、端末に第2のACKメッセージを送信することによって端末にパケットロッククローズ処理を行うことを含み、ここでは、第1のACKメッセージは、第2のBluetoothイヤホンがパケット遅延識別子を受信することに成功したことを示すために用いられ、第2のACKメッセージは、第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットを受信することに成功したことを示すために用いられる。
【0115】
任意選択的に、高速送受信モードでは、第1のBluetoothイヤホンは、パケット遅延識別子を複数の第2のBluetoothイヤホンに送信した後、複数の第2のBluetoothイヤホンのそれぞれについて、パケット遅延識別子の受信に成功したときに、第1のBluetoothイヤホンに第1のACKメッセージを送信し、対応的に、第1のBluetoothイヤホンは第1のACKメッセージを受信する。第1のBluetoothイヤホンは、複数の第2のBluetoothイヤホンのそれぞれに対応する第1のACKメッセージを受信すると、パケット遅延識別子が複数の第2のBluetoothイヤホンに同期することに成功したと確定し、端末に第2のACKメッセージを送信する。
【0116】
ステップ308において、端末は、パケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復する。
【0117】
任意選択的に、端末が無線Bluetoothグループより送信されたACKメッセージを受信すると、もはや第1の音声データパケットを再送信せず、キャッシュされた対象音声に対応する複数の音声データパケットの通常の送信を回復する。
【0118】
任意選択的に、端末が無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信する過程において、端末は無線Bluetoothグループが送信したACKメッセージを受信すると、もはや第1の音声データパケットを再送信せず、端末はキャッシュされた対象音声に対応する複数の音声データパケットを取得し、無線Bluetoothグループに複数の音声データパケットを順次送信する。
【0119】
ステップ309において、第1のBluetoothイヤホンは第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻を確定し、目標時刻は送信時刻の後の時刻である。
【0120】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンのそれぞれについて、BluetoothモジュールおよびAPCモジュールが含まれる。各Bluetoothイヤホン内のBluetoothモジュールは、開始音声データパケットの前に受信された音声データパケットを破棄し、開始音声データパケットからAPCモジュールに音声データパケットの送信を開始し、APCモジュールは、各音声データパケットを受信した後に、該音声データパケットを復号化して再生する。
【0121】
APCモジュールは一定の音声サンプリング周波数に従って音声データパケットを再生し、各Bluetoothイヤホン中の音声データパケットが同じであることを保証する状況で、APCモジュールが同時に開始音声データパケットの再生を起動することを保証しなければ、複数のBluetoothイヤホンのデータ再生の同期性を保証できない。1つの可能な実施形態では、第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて、目標時刻を確定することは、第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットの送信時刻に予め設定された時間閾値を加算して目標時刻を得ることを含む。
【0122】
本実施例は、予め設定された時間閾値の具体的な値を限定するものではない。
【0123】
任意選択的に、第1の音声データパケットの送信時刻は、Bluetoothモジュールが端末より送信された第1の音声データパケットを受信する時刻であり、または、第1の音声データパケットの送信時刻は、BluetoothモジュールがAPCモジュールに開始音声データパケットを送信する時刻である。
【0124】
任意選択的に、目標時刻は、APCモジュールが開始音声データパケットを復号化して再生する時刻である。
【0125】
本実施例は、予め設定された時間閾値の具体的な値を限定するものではなく、第1のBluetoothイヤホンが目標時刻を確定する確定形態を限定するものではない。
【0126】
ステップ310において、高速送受信モードでは、第1のBluetoothイヤホンは、目標時刻を第2のBluetoothイヤホンに同期させる。
【0127】
任意選択的に、高速送受信モードでは、第1のBluetoothイヤホンは、目標時刻を複数の第2のBluetoothイヤホンに送信する。対応的には、複数の第2のBluetoothイヤホンのそれぞれは、該目標時刻を受信する。
【0128】
なお、ステップ309とステップ310は、ステップ307の後に実行されてもよいし、ステップ307と並列に実行されてもよい。本実施例はこれに限定されるものではない。
【0129】
ステップ311において、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンは、受信された複数の音声データパケットに基づいて、目標時刻において、開始音声データパケットから対象音声を再生する。
【0130】
無線Bluetoothグループにおける第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンは、端末が送信した複数の音声データパケットを受信し、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンのそれぞれに対して、APCモジュールは、目標時刻において、開始音声データパケットの復号化を起動して再生し、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが同時に対象音声を再生する効果を実現する。
【0131】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、受信した複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生した後に、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、改めて高速送受信モードからデフォルト動作モードに切り替えるように制御することをさらに含む。
【0132】
任意選択的に、開始音声データパケットから対象音声の再生同期を開始した後、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンのそれぞれについて、Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータのパラメータ値を、高速送受信モードに対応する第2のパラメータ値から、デフォルト動作モードに対応する第1のパラメータ値に変更し、第2のパラメータ値は、第1のパラメータ値よりも小さい。指定された送受信パラメータは、Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff intervalを含む。
【0133】
図4に示すように、音声再生方法の概略原理図を示す。音声再生方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。図4(a)に示すように、ステップ1では、端末が対象音声の再生開始信号を検出すると、端末は無線Bluetoothグループに制御命令を送信する。ステップ2では、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、端末より送信された制御命令を受信した後に初期化を行い、高速送受信モードに入る。図4(b)に示すように、ステップ3では、端末は無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを送信する。ステップ4では、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホンは端末が送信した第1の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行い、端末が無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信する状態にあるようにする。ステップ5では、第1のBluetoothイヤホンは、開始音声データパケット情報を第2のBluetoothイヤホンに同期させる。図4(c)に示すように、ステップ6では、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、第1のBluetoothイヤホンは端末にパケットロッククローズ処理を行う。図4(d)に示すように、ステップ7では、端末はもはや第1の音声データパケットを再送信せず、無線Bluetoothグループに対象音声に対応する複数の音声データパケット(開始音声データパケットを含む)を送信することを回復する。ステップ8では、第1のBluetoothイヤホンは、第1の音声データパケットの送信に基づいて目標時刻を確定し、目標時刻を第2のBluetoothイヤホンに同期させる。図4(e)に示すように、ステップ9では、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、受信した複数の音声データパケットに基づいて、目標時刻において開始音声データパケットから対象音声を同期して再生する。図4(f)に示すように、ステップ10では、対象音声を同期して再生した後、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンについて、高速送受信モードから出て、すなわち、高速送受信モードからデフォルト動作モードに改めて切り替える。
【0134】
以上のように、本実施例はまた、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にNACKメッセージを送信することによって、または応答メッセージを送信しないことによって、端末にパケットロック処理を行う。これにより、端末がNACKメッセージを受信した時、または、一定の期間内にメッセージを受信していない時、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、パケットロック処理の確実性を保証する。
【0135】
本実施例はまた、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、第1のBluetoothイヤホンが端末にACKメッセージを送信することによって、端末にパケットロッククローズ処理を行うことで、端末は対象音声に対応する複数の音声データパケットを無線Bluetoothグループに送信することを適時に回復することができ、音声再生の低遅延を一層保証する。
【0136】
本実施例はまた、端末が送信した第1の音声データパケットを受信する前に、無線Bluetoothグループが端末より送信された制御命令に応じて、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御し、高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度はデフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高いため、Bluetoothイヤホン間の情報同期の適時性を保証し、音声再生の低遅延を一層保証する。
【0137】
本実施例はまた、第1のBluetoothイヤホンが、受信した第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定し、パケット遅延識別子は第1の音声データパケットの後の開始音声データパケットを示すために用いられ、高速送受信モードで、第1のBluetoothイヤホンはパケット遅延識別子を第2のBluetoothイヤホンに同期させ、パケット遅延識別子の同期を完了すると、端末に対してパケットロッククローズ処理を行いことにより、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンがいずれも同じ音声データパケットから再生し、音声データパケットの再生の統合性を実現する。
【0138】
本実施例はまた、第1のBluetoothイヤホンは第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻を確定し、目標時刻は送信時刻の後の時刻であり、高速送受信モードで、第1のBluetoothイヤホンは目標時刻を第2のBluetoothイヤホンに同期させ、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、受信した複数の音声データパケットに基づいて、目標時刻において、開始音声データパケットから対象音声の再生を開始し、これにより、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンはいずれも同じ時刻において同じ音声データパケットから再生を開始し、複数のBluetoothイヤホンが独立して存在する状況で、音声出力が同期性に達することを保証する。
【0139】
第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンとが同期して対象音声を再生し始めた後、長時間の音声出力に同期誤差の累積があるため、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンとの間の音声出力の非同期を引き起こし、第1のBluetoothイヤホンの再生進捗に従って第2のBluetoothイヤホンの再生進捗を調整して、Bluetoothイヤホン間の長時間の再生同期を保証することができる。1つの可能な実施形態では、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンによるBluetoothクロック同期の場合、上述のステップ206またはステップ311の後に、図5に示すように、いくつかのステップをさらに含むことができる。
【0140】
ステップ501において、対象音声を再生する過程において、第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを取得し、第1の再生進捗データは対象音声の第1のBluetoothイヤホンにおける再生進捗を示すために用いられる。
【0141】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが対象音声を同期して再生した後の予め設定された調整時刻に、第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを取得する。予め設定された調整時刻と対象音声が再生同期を開始する時刻との差分絶対値は、予め設定された時間差分である。
【0142】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンは、第2のBluetoothイヤホンのBluetoothクロックと同期される。第1の再生進捗データは、第2の音声データパケットのデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothクロックデータとを含む。ここで、第2の音声データパケットは、開始音声データパケットの後の音声データパケットである。
【0143】
任意選択的に、第2の音声データパケットは予め設定されたデータパケット識別子によって示される音声データパケットであり、予め設定されたデータパケット識別子は開始音声データパケットのデータパケット識別子の後の、予め設定されたデータパケット識別子である。例えば、予め設定されたデータパケット識別子は100とする。本実施例は、予め設定されたデータパケット識別子の具体的な数値を限定するものではない。
【0144】
任意選択的に、第2の音声データパケットは、予め設定された再生時刻において再生中の音声データパケットであり、予め設定された再生時刻は、対象音声の再生開始時刻の後の予め設定された再生時刻である。本実施例は、予め設定された再生時刻の具体的な数値を限定するものではない。
【0145】
任意選択的に、第2の音声データパケットのデータパケット識別子は、対象音声の複数の音声データパケットのうち該第2の音声データパケットを一意に識別するために用いられる。第1のBluetoothクロックデータは、第1のBluetoothイヤホンにおける第2の音声データパケットの再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられる。
【0146】
任意選択的に、該第1の再生進捗データは、第1のBluetoothイヤホンが音声データパケットを再生するサンプリング周波数をさらに含む。
【0147】
なお、第1の再生進捗データは、第1のBluetoothイヤホンにおける対象音声の再生進捗を示すためのデータであり、本実施例では、第1の再生進捗データに含まれるデータのタイプを限定しない。
【0148】
ステップ502において、第1のBluetoothイヤホンは、第1の再生進捗データを第2のBluetoothイヤホンに同期させる。
【0149】
任意選択的に、第1のBluetoothイヤホンは、第1の再生進捗データを複数の第2のBluetoothイヤホンに送信する。
【0150】
ステップ503において、第2のBluetoothイヤホンは、第1のBluetoothイヤホンの第1の再生進捗データに基づいて、第2のBluetoothイヤホンが対象音声を再生する進捗を調整する。
【0151】
複数の第2のBluetoothイヤホンのそれぞれについて、第1のBluetoothイヤホンによって送信された第1の再生進捗データを受信し、第1の再生進捗データに基づいて第2のBluetoothイヤホンが対象音声を再生する進捗を調整する。
【0152】
任意選択的に、第2のBluetoothイヤホンは、第1の再生進捗データにおけるデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothクロックデータとを取得し、該データパケット識別子に対応する第2のBluetoothクロックデータを取得し、第2のBluetoothクロックデータは、第2のBluetoothイヤホンにおけるデータパケット識別子により示される第2の音声データパケットの再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられる。
【0153】
第2のBluetoothイヤホンは、第1のBluetoothクロックデータと第2のBluetoothクロックデータとを比較し、比較結果に応じて第2のBluetoothイヤホンによる対象音声の再生進捗を調整する。
【0154】
任意選択的に、比較結果が第1の比較結果である場合、第2のBluetoothイヤホンが対象音声を再生する進捗を加速し、第1の比較結果は、第1のBluetoothイヤホンにおける対象音声の再生進捗が第2のBluetoothイヤホンにおける対象音声の再生進捗よりも速いことを示すために用いられる。比較結果が第2の比較結果である場合には、第2のBluetoothイヤホンが対象音声を再生する進捗を遅くし、第2の比較結果は、第1のBluetoothイヤホンにおける対象音声の再生進捗が、第2のBluetoothイヤホンにおける対象音声の再生進捗よりも遅いことを示すために用いられる。
【0155】
任意選択的に、第2のBluetoothイヤホンは第2のBluetoothイヤホンによる対象音声の再生進捗を調整した後、第3の時間間隔毎に上述したステップ501~ステップ503を実行する。第3の時間間隔は予め設定されたものである。本実施例は、第3の時間間隔の具体的な値を限定するものではない。
【0156】
以上のように、本実施例はまた、対象音声を再生する過程において、第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを取得し、第1のBluetoothイヤホンは第1の再生進捗データを第2のBluetoothイヤホンに同期させ、第2のBluetoothイヤホンは第1のBluetoothイヤホンの第1の再生進捗データに基づいて、第2のBluetoothイヤホンの対象音声の再生進捗を調整する。これにより、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンの長時間の音声出力に同期誤差の累積が存在するため、音声出力が同期しない状況を招く可能性を避け、第1のBluetoothイヤホンの再生進捗に従って第2のBluetoothイヤホンの再生進捗を調整して、Bluetoothイヤホン間の長時間の同期的な再生を保証する。
【0157】
以下、本開示の実施例の装置の実施例について説明するが、装置の実施例において詳細に説明していない部分については、上述した方法の実施例において開示した技術的詳細を参照することができる。
【0158】
図6は、本開示の一実施例によって提供される音声再生装置の概略構成図である。該音声再生装置は、ソフトウェア、ハードウェア、および両方の組み合わせによって無線Bluetoothグループの全部または一部として実装されてもよく、無線Bluetoothグループは第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンを含み、第2のBluetoothイヤホンは、無線Bluetoothグループ内の第1のBluetoothイヤホン以外の少なくとも1つのBluetoothイヤホンである。該音声再生装置は、パケットロックモジュール610、パケットロッククローズモジュール620、および再生モジュール630を含む。
【0159】
パケットロックモジュール610は、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にパケットロック処理を行うために用いられ、端末はパケットロック処理後に無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信し、対象音声に対応する複数の音声データパケットをキャッシュするために用いられ、第1の音声データパケットは対象音声に対応する再生すべき一つ目の音声データパケットである。
【0160】
パケットロッククローズモジュール620は、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、端末にパケットロッククローズ処理を行い、端末はパケットロッククローズ処理後に無線Bluetoothグループに対象音声に対応する複数の音声データパケットを送信することを回復するために用いられる。
【0161】
再生モジュール630は、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンが、受信された複数の音声データパケットに基づいて、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生するために用いられる。
【0162】
1つの可能な実施形態では、パケットロックモジュール610はさらに、第1のBluetoothイヤホンが端末より送信された第1の音声データパケットを受信すると、端末にNACKメッセージを送信するか、または応答メッセージを送信しないことにより、端末にパケットロック処理を行うために用いられる。
【0163】
別の可能な実施形態では、パケットロッククローズモジュール620はさらに、第1のBluetoothイヤホンおよび第2のBluetoothイヤホンが開始音声データパケット情報に対する同期を完了すると、端末にACKメッセージを送信することによって、端末にパケットロッククローズ処理を行うために用いられる。
【0164】
別の可能な実施形態では、パケットロック処理は、端末が第1の音声データパケットに対応するACKメッセージを受信するまで、無線Bluetoothグループに第1の音声データパケットを継続的に再送信するように端末を制御するために用いられる。
【0165】
別の可能な実施形態では、該装置は、モード制御モジュールをさらに含む。モード制御モジュールは、端末より送信された制御命令を受信し、制御命令は端末が対象音声の再生開始信号を検出したときに送信した命令であり、制御命令に応じて、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータを調整することによって、各Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、デフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、高速送受信モードに対応する第1のデータ送受信速度はデフォルト動作モードに対応する第2のデータ送受信速度よりも高い。
【0166】
1つの可能な実施形態では、モード制御モジュールはさらに、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、制御命令に応じて、Bluetoothイヤホンの指定された送受信パラメータのパラメータ値を第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変更することにより、Bluetoothイヤホンのデバイスモードをデフォルト動作モードから高速送受信モードに切り替えるように制御するために用いられ、第2のパラメータ値は第1のパラメータ値より小さく、
ここで、指定された送受信パラメータは、Bluetoothイヤホンがデータを送受信するsniff intervalを含む。
【0167】
別の可能な実施形態では、パケットロッククローズモジュール620はさらに、第1のBluetoothイヤホンが、受信した第1の音声データパケットに基づいてパケット遅延識別子を確定するために用いられ、パケット遅延識別子は、第1の音声データパケットの後の開始音声データパケットを示すために用いられ、
高速送受信モードで、第1のBluetoothイヤホンはパケット遅延識別子を第2のBluetoothイヤホンに同期させる。
【0168】
パケット遅延識別子の同期を完了すると、端末に対してパケットロッククローズ処理を行う。
【0169】
別の可能な実施形態では、パケットロッククローズモジュール620はさらに、第1のBluetoothイヤホンが第2のBluetoothイヤホンより送信された第1のACKメッセージを受信すると、端末に第2のACKメッセージを送信することによって端末にパケットロッククローズ処理を行うために用いられ、
ここでは、前記第1のACKメッセージは、第2のBluetoothイヤホンがパケット遅延識別子を受信することに成功したことを示すために用いられ、前記第2のACKメッセージは、前記第1のBluetoothイヤホンが前記第1の音声データパケットを受信することに成功したことを示すために用いられる。
【0170】
別の可能な実施形態では、再生モジュール630はさらに、第1のBluetoothイヤホンが第1の音声データパケットの送信時刻に基づいて目標時刻をし、目標時刻は送信時刻の後の時刻であり、
高速送受信モードで、第1のBluetoothイヤホンは目標時刻を第2のBluetoothイヤホンに同期させ、
第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンは、受信した複数の音声データパケットに基づいて、目標時刻において、開始音声データパケットから対象音声を同期して再生するために用いられる。
【0171】
1つの可能な実施形態では、該装置は、モード切替モジュールをさらに含む。モード切替モジュールは、無線Bluetoothグループ内の各Bluetoothイヤホンに対して、Bluetoothイヤホンのデバイスモードを、高速送受信モードからデフォルト動作モードに改めて切り替えるように制御するために用いられる。
【0172】
別の可能な実施形態では、該装置は、調整モジュールをさらに含む。調整モジュールは、対象音声を再生する過程において、第1のBluetoothイヤホンにより第1の再生進捗データを取得し、第1の再生進捗データは対象音声の第1のBluetoothイヤホンにおける再生進捗を示すために用いられ、第1のBluetoothイヤホンにより第1の再生進捗データを第2のBluetoothイヤホンに同期させ、第2のBluetoothイヤホンにより、第1のBluetoothイヤホンの第1の再生進捗データに基づいて、第2のBluetoothイヤホンが対象音声を再生する進捗を調整するために用いられる。
【0173】
別の可能な実施形態では、第1のBluetoothイヤホンと第2のBluetoothイヤホンはBluetoothクロックが同期され、第1の再生進捗データは第2の音声データパケットのデータパケット識別子と、対応する第1のBluetoothイヤホンクロックデータとを含み、第1のBluetoothイヤホンクロックデータは第2の音声データパケットの、第1のBluetoothイヤホンにおける再生開始時刻および/または再生終了時刻を示すために用いられ、第2の音声データパケットは、開始音声データパケットの後の音声データパケットである。
【0174】
なお、上記実施例で提供される装置は、その機能を実現する際に、上記各機能モジュールの区分のみで例をあげて説明したが、実際の応用では、上述した機能の全部または一部を実現するために、実際の必要に応じて、上記機能を割り当てて異なる機能モジュールで実現され、すなわち、機器の内容構成を異なる機能モジュールに分割するようにしてもよい。
【0175】
上述した実施例における装置において、各モジュールが動作を実行する具体的な形態については、該方法の実施例において詳細に説明したが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0176】
図7は例示的な実施例による装置700を示すブロック図である。例えば、装置700は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信装置、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、フィットネスデバイス、個人用デジタルアシスタント等のような、図1に提供される端末140であってもよい。
【0177】
図7を参照すると、装置700は、処理ユニット702、メモリ704、電源ユニット706、マルチメディアユニット708、音声ユニット710、入力/出力(I/O)インターフェース712、センサユニット714、および通信ユニット716のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0178】
処理ユニット702は、一般的には、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ動作、および記録動作に関連する動作など、装置700の全体的な動作を制御する。処理ユニット702は、上述の方法のステップの全部または一部を完了するために命令を実行する1つまたは複数のプロセッサ720を含むことができる。また、処理ユニット702は、処理ユニット702と他のユニットとの間の対話を容易にする1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理ユニット702は、マルチメディアユニット708と処理ユニット702との間の対話を容易にするためのマルチメディアモジュールを含むことができる。
【0179】
メモリ704は、装置700における動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成される。そのようなデータの例には、装置700上で動作するための任意のアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、ビデオなどが含まれる。メモリ704は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、任意のタイプの揮発性または不揮発性メモリデバイス、またはそれらの組み合わせによって実装することができる。
【0180】
電源ユニット706は、装置700の様々なユニットに電力を供給する。電源ユニット706は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、および他の、装置700のために電力を生成し、管理し、割り当てることに関連するユニットを含むことができる。
【0181】
マルチメディアユニット708は、上記装置700とユーザとの間の出力インターフェースを提供する画面を含む。いくつかの実施例では、画面は、液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含むことができる。画面がタッチパネルを含む場合、画面は、ユーザからの入力信号を受信するためにタッチ画面として実装されてもよい。タッチパネルは、タッチ、スライド、およびタッチパネル上のジェスチャーをセンシングするための1つまたは複数のタッチセンサを含む。上記タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界をセンシングするだけでなく、上記タッチまたはスライド動作関連の持続時間および圧力もセンシングすることができる。いくつかの実施例では、マルチメディアユニット708は、前装カメラおよび/または後装カメラを含む。装置700が撮影モードまたはビデオモードなどの動作モードにあるとき、前装カメラおよび/または後装カメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各前装カメラおよび後装カメラは、固定的な光学レンズシステムであってもよいし、焦点距離および光学ズーム能力を有してもよい。
【0182】
音声ユニット710は、音声信号の出力および/または入力をするように構成される。例えば、音声ユニット710はマイクロフォン(MIC)を含み、装置700がコールモード、記録モード、および音声認識モードなどの動作モードにあるときに、マイクロフォンは外部音声信号を受信するように構成される。受信された音声信号は、さらにメモリ704に記憶されてもよく、または通信ユニット716を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、音声ユニット710はまた、音声信号を出力するためのスピーカを含む。
【0183】
I/Oインターフェース712は、処理ユニット702と、キーボード、クリックホイール、ボタンなどとすることができる周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供する。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、ロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0184】
センサユニット714は、装置700に様々な面の状態評価を提供するための1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサユニット714は、装置700の開閉状態、ユニットの相対的な位置を検出することができ、例えば、上記ユニットは、装置700のディスプレイおよびキーパッドであり、センサユニット714は、装置700または装置700の1つのユニットの位置の変化、ユーザと装置700との接触の有無、装置700の向き、または加速/減速、装置700の温度の変化を検出することもできる。センサユニット714は、いかなる物理的接触がないときに近くの物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むことができる。センサユニット714はまた、撮像用途で使用するためのCMOSまたはCCD画像センサのような光センサを含むことができる。いくつかの実施例では、該センサユニット714は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、または温度センサをさらに含むことができる。
【0185】
通信ユニット716は、装置700と他のデバイスとの間の有線または無線通信を容易にするように構成される。装置700は、WiFi、2Gまたは3G、またはそれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。1つの例示的な実施例では、通信ユニット716は、放送チャネルを介して外部放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。1つの例示的な実施例では、上記通信ユニット716は、短距離通信を容易にするために近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、Bluetooth(BT)技術、および他の技術に基づいて実装することができる。
【0186】
例示的な実施例では、装置700は、上述の方法を実行するために、1つまたは複数のアプリケーション特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子素子によって実装されてもよい。
【0187】
例示的な実施例では、また、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、例えば、装置700のプロセッサ720によって実行されて、上述した方法を完了することができるコンピュータプログラム命令を含むメモリ704である。
【0188】
本開示はさらに、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、それにコンピュータプログラム命令が記憶され、コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されると、上述した様々な方法の実施例における無線Bluetoothグループによって実行される方法を実現する。
【0189】
本開示は、システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品とすることができる。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の様々な態様を実現させるためのコンピュータ可読プログラム命令を格納したコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0190】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持し記憶することができる有形のデバイスであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または上述の任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的符号化装置、例えば命令が記憶されたパンチカードまたは溝内突起構造、および上述の任意の適切な組み合わせを含む。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、無線電波または他の自由に伝搬する電磁波、導波路または他の伝送媒体を介して伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通る光パルス)、または電気配線を介して伝送される電気信号のような瞬時信号自体として解釈されるべきではない。
【0191】
本明細書で説明するコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から様々な計算/処理デバイスにダウンロードすることができ、または、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、および/または無線ネットワークなどのネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光ファイバ伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、および/またはエッジサーバを含むことができる。各計算/処理デバイス内のネットワークインターフェースカードまたはネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、該コンピュータ可読プログラム命令を転送することで、各計算/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶する。
【0192】
本開示の動作を実行するために用いられるコンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械関連命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」言語または同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードまたはオブジェクトコードであってもよい。プログラム可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータで実行され、部分的にユーザのコンピュータで実行され、独立するパッケージとして実行され、一部がユーザのコンピュータで実行されるが一部がリモートコンピュータで実行され、または完全にリモートコンピュータ或いはサーバーに実行されることができる。リモートコンピュータに関する場合に、リモートコンピュータはローカルエリアネットワーク(LAN)また広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークによってユーザのコンピュータに接続されてよく、または、外部のコンピュータに接続されてよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットによって接続される)。いくつかの実施例では、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報によって、プログラム可能論理回路、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、またはプログラム可能論理アレイ(PLA)のような電子回路をカスタマイズ可能であり、この電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令を実行して、本開示の様々な態様を実現することができる。
【0193】
ここでは、本開示の実施例による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して本開示の各態様を説明する。フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図における各ブロックの組み合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることが理解されるべきである。
【0194】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供され、これらの命令がコンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行されるときに、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて規定された機能/動作を実現する装置を生成するように、機械を生成することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、これらの命令は、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、および/または他のデバイスが特定の方法で動作するようにし、その結果、命令が記憶されたコンピュータ可読媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて規定された機能/動作の各態様を実現する命令を含む製品を含む。
【0195】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理デバイス、または他のデバイスにロードされてもよく、これにより、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理デバイス、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行して、コンピュータによる実装プロセスを生成し、その結果、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理デバイス、または他のデバイス上で実行される命令は、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて指定される機能/動作を実現する。
【0196】
図面におけるフローチャートとブロック図は本開示の複数の実施例によるシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能および動作を図示する。この点で、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックは、所定の論理機能を実現するための1つまたは複数の実行可能命令を含むモジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部を表すことができる。いくつかの代替としての実装において、ブロックに付けられる機能は、図面に付けられる順番と違う順番に従って実現され得る。例えば、2つの連続したブロックは、実際には、実質的に並列で実行されることもあれば、係る機能によっては逆の順序で実行されることもある。なお、ブロック図および/またはフローチャート図中の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート中のブロックの組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現されてもよいし、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせで実現されてもよい。
【0197】
以上、本開示の各実施例について説明したが、これは例示的ものであって、網羅的なものではなく、開示された実施形態に限定されるものではない。説明された各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、多くの修正や変更が当業者にとっては明らかであろう。本明細書で使用される用語の選択は、各実施例の原理、実際の応用、または市場における技術に対する技術改良を最適に説明すること、または本明細書で開示された各実施例を当業者が理解することができるようにすることを目的とする。
図1
図2
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図4
図5
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図7