(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 647A
H01L21/304 651B
H01L21/304 643A
(21)【出願番号】P 2022077101
(22)【出願日】2022-05-09
【審査請求日】2022-05-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ クン
(72)【発明者】
【氏名】リー,キョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ミン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ウォン ヨン
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0024387(KR,A)
【文献】特開2019-102698(JP,A)
【文献】特開2017-216431(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0024379(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/027
B08B 3/02-3/04
B08B 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法において、
ポリマー及びソルベントを含む処理液を基板に吐出する処理液吐出段階と、
前記処理液吐出段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
前記処理液の供給を中断し、基板が第1時間の間に第1速度で回転する低速回転区間と、
前記低速回転区間の後に、前記基板が第2時間の間に前記第1速度より速い第2速度で回転する高速回転区間と
を含む基板処理方法。
【請求項2】
基板を処理する方法において、
ポリマー及びソルベントを含む処理液を基板に吐出する処理液吐出段階と、
前記処理液吐出段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
基板が第1時間の間に第1速度で回転する低速回転区間と、
前記低速回転区間の後に、前記基板が第2時間の間に前記第1速度より速い第2速度で回転する高速回転区間と、を含み、
前記第1速度は、0であ
る基板処理方法。
【請求項3】
前記第2時間は、前記第1時間より長い時間である請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記ポリマーは、樹脂を含む請求項
1に記載の基板処理方法。
【請求項5】
基板を処理する方法において、
回転する前記基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、
前記処理液供給段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
前記基板上への前記処理液の供給が中止され、
基板が第1時間の間に第1速度で回転する低速回転区間と、
前記低速回転区間の後に、前記基板が第2時間の間に前記第1速度より速い第2速度で回転する高速回転区間と
を含む基板処理方法。
【請求項6】
基板を処理する方法において、
回転する前記基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、
前記処理液供給段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
基板が第1時間の間に第1速度で回転する低速回転区間と、
前記低速回転区間の後に、前記基板が第2時間の間に前記第1速度より速い第2速度で回転する高速回転区間と、を含み、
前記第1速度は、0であ
る基板処理方法。
【請求項7】
前記第2時間は、前記第1時間より長い時間である請求項
5に記載の基板処理方法。
【請求項8】
基板を処理する方法において、
回転する前記基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、
前記処理液供給段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
基板が第1時間の間に第1速度で回転する低速回転区間と、
前記低速回転区間の後に、前記基板が第2時間の間に前記第1速度より速い第2速度で回転する高速回転区間と、を含み、
前記液膜形成段階は、
前記低速回転区間の前に、前記基板が第3時間の間に第3速度で回転する初期回転区間をさらに含
む基板処理方法。
【請求項9】
前記第3時間は、前記第1時間より短い時間である請求項
8に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記第3速度は、前記第2速度より遅い速度である請求項
8に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記液膜形成段階の後に、
回転する前記基板上に剥離液を供給して前記基板から前記処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、
前記液膜剥離段階の後に回転する前記基板上にリンス液を供給して前記基板の上の残留物を洗浄するリンス液供給段階と、
前記リンス液供給段階の後に前記基板上に液供給を中止し、前記基板を回転させる乾燥段階と、をさらに含む請求項
5に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記ポリマーは、樹脂を含み、
前記剥離液は、脱イオン水(Deionized water)であり、
前記リンス液は、有機溶剤である請求項
11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
基板を処理する方法において、
回転する前記基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、
前記処理液供給段階の後に、前記処理液から前記ソルベントを揮発させて前記基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、
前記液膜形成段階は、
前記基板の回転が第1時間の間に停止される区間と、
前記基板の回転を停止した後に、前記基板を第2時間の間に回転させる区間と
を含む基板処理方法。
【請求項14】
前記液膜形成段階において、
前記第2時間は、前記第1時間より長い時間である請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記液膜形成段階において、
前記基板上への前記処理液の供給が中止される請求項
13又は請求項
14に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記ポリマーは、樹脂を含む請求項
15に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理方法に関り、さらに詳細には基板にポリマーを含む液を供給して基板を液処理する基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには写真、蒸着、アッシング、蝕刻、そしてイオン注入等のような多様な工程が遂行される。また、このような工程が遂行される前後には基板上に残留されたパーティクルを洗浄処理する洗浄工程が遂行される。
【0003】
洗浄工程は、スピンヘッドに支持されて回転する基板にケミカルが供給する工程、基板に脱イオン水(Deionized Water;DIW)等のような洗浄液を供給して基板上でケミカルが除去する工程、その後に洗浄液より表面張力が低いイソプロピルアルコール(IPA)液のような有機溶剤を基板に供給して基板の上の洗浄液を有機溶剤で置換する工程、そして置換された有機溶剤を基板上で除去する工程を含む。
【0004】
また、洗浄工程は、基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する過程を含むことができる。処理液が基板上に塗布され、揮発成分を含むソルベントが揮発されれば、処理液の体積変化によってポリマーが硬化されながら、パーティクルを吸着する。その後、パーティクルを吸着したポリマーを脱イオン水を通じて基板から剥離させた後、IPAのような有機溶剤で基板を再び洗浄する。
【0005】
この時、ソルベントを含む処理液を基板上に供給した後に、基板上に液供給を中止し、基板上に処理液液膜を形成する液膜形成段階を遂行する。但し、液膜形成段階を遂行する間にソルベントを揮発させるために基板を回転させるが、基板の回転力によって処理液が基板の特定領域に傾くか、或いは基板に形成されたパターンから外に処理液が抜け出される問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際特許公開第WO2014010589A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は洗浄効率を向上させることができる基板処理方法を提供することにある。
また、本発明の目的は処理液が基板に形成されたパターンの間に浸透することができる基板処理方法を提供することにある。
【0008】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は基板を処理する方法を提供する。一実施形態によれば、基板処理方法は、ポリマー及びソルベントを含む処理液を基板に吐出する処理液吐出段階と、処理液吐出段階の後に処理液でソルベントを揮発させて基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、液膜形成段階で基板が第1時間の間に第1速度に回転される低速回転区間を含むことができる。
【0010】
一実施形態によれば、第1速度は0に提供されることができる。
【0011】
一実施形態によれば、液膜形成段階で、低速回転区間の後に基板が第1速度より速い第2速度に第2時間の間に回転する高速回転区間をさらに含むことができる。
【0012】
一実施形態によれば、第2時間は第1時間より長い時間に提供されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、液膜の形成は、処理液を供給した後に、処理液の供給を中断し、基板を回転させることであり得る。
【0014】
一実施形態によれば、ポリマーは樹脂を含むことができる。
【0015】
また、基板処理方法は、一実施形態によれば、回転する基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、処理液吐出段階の後に処理液でソルベントを揮発させて基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、液膜形成段階で基板が第1時間の間に第1速度に回転される低速回転区間を含むことができる。
【0016】
一実施形態によれば、第1速度は0に提供されることができる。
【0017】
一実施形態によれば、液膜形成段階で、低速回転区間の後に基板が第1速度より速い第2速度に第2時間の間に回転する高速回転区間をさらに含むことができる。
【0018】
一実施形態によれば、第2時間は第1時間より長い時間に提供されることができる。
【0019】
一実施形態によれば、液膜形成段階は、低速回転区間の前に基板が第3時間の間に第3速度に回転される初期回転区間をさらに含むことができる。
【0020】
一実施形態によれば、第3時間は第1時間より短い時間に提供されることができる。
【0021】
一実施形態によれば、第3速度は第2速度より遅い速度に提供されることができる。
【0022】
一実施形態によれば、液膜形成段階で、基板上に液供給が中止されることができる。
【0023】
一実施形態によれば、液膜形成段階の後に、回転する基板上に剥離液を供給して基板から処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、液膜剥離段階の後に回転する基板上にリンス液を供給して基板の上の残留物を洗浄するリンス液供給段階と、リンス液供給段階の後に基板上に液供給を中止し、基板を回転させる乾燥段階と、をさらに含むことができる。
【0024】
一実施形態によれば、ポリマーは樹脂を含み、剥離液は脱イオン水(Deionized water)であり、リンス液は有機溶剤であり得る。
【0025】
また、基板処理方法は、一実施形態によれば、回転する基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する処理液供給段階と、処理液吐出段階の後に、処理液でソルベントを揮発させて基板上に固化された液膜を形成する液膜形成段階と、を含み、液膜形成段階で基板の回転が停止される区間を含むことができる。
【0026】
一実施形態によれば、液膜形成段階は、基板の回転を第1時間の間に停止した後に基板を第2時間の間に回転させ、第2時間は第1時間より長い時間に提供されることができる。
【0027】
一実施形態によれば、液膜形成段階で、基板上に液供給が中止されることができる。
【0028】
一実施形態によれば、ポリマーは樹脂を含むことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施形態によれば、基板の洗浄効率を向上させることができる。
【0030】
また、本発明の一実施形態によれば、処理液の使用量を低減することができる。
【0031】
また、本発明の一実施形態によれば、処理液が基板に形成されたパターンの間に浸透することができる。
【0032】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理システムを概略的に示す平面図である。
【
図2】
図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図3】本発明の基板処理方法の順序図を示す図面である。
【
図4】処理液供給段階で回転する基板上に処理液を供給する形状を示す図面である。
【
図5】基板に処理液が供給された形状を示す図面である。
【
図6】液膜形成段階で基板が回転する形状を示す図面である。
【
図7】本発明の一実施形態による液膜形成段階の順序図を示す図面である。
【
図8】液膜形成段階で基板の回転速度を示すグラフを示す図面である。
【
図9】液膜形成段階で基板の状態を順次的に示す図面である。
【
図10】液膜形成段階で基板の状態を順次的に示す図面である。
【
図11】液膜形成段階で基板の状態を順次的に示す図面である。
【
図12】液膜形成段階で基板の状態を順次的に示す図面である。
【
図13】液膜形成段階で基板の状態を順次的に示す図面である。
【
図14】本発明の他の実施形態による液膜形成段階の順序図を示す図面である。
【
図15】本発明の他の実施形態による液膜形成段階で基板の回転速度を示す図面である。
【
図16】初期回転区間で基板が回転される形状を示す図面である。
【
図17】液膜剥離段階で基板上に剥離液を供給する形状を示す図面である。
【
図18】液膜剥離段階で基板の上の固化された処理液液膜が剥離される形状を示す図面である。
【
図19】リンス液供給段階で基板上にリンス液を供給する形状を示す図面である。
【
図20】基板上にリンス液が供給された形状を示す図面である。
【
図21】リンス液供給段階が終わった後の基板の状態を示す図面である。
【
図22】乾燥段階で基板を回転させる形状を示す図面である。
【
図23】乾燥段階が終わったその後基板の状態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることとして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたことである。
【0035】
図1は本発明の一実施形態による基板処理システムを概略的に示す平面図である。
図1を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10と処理モジュール20を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向92とし、上部から見る時、第1方向92と垂直になる方向を第2方向94とし、第1方向92及び第2方向94と全て垂直になる方向を第3方向96とする。
【0036】
インデックスモジュール10は収納された容器80から基板Wを処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器80に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12(loadport)とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板Wが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数に提供されることができ、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0037】
容器80としては前面開放一体型ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0038】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には横方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板Wが置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0039】
処理モジュール20はバッファユニット200、搬送チャンバー300、液処理チャンバー400を含む。バッファユニット200は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。液処理チャンバー400は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。搬送チャンバー300はバッファユニット200と液処理チャンバー400との間に基板Wを搬送する。
【0040】
搬送チャンバー300はその長さ方向が第1方向92に提供されることができる。バッファユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバー300との間に配置されることができる。液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の側部に配置されることができる。液処理チャンバー400と搬送チャンバー300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファユニット200は搬送チャンバー300の一端に位置されることができる。
【0041】
一例によれば、液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の両側に配置し、搬送チャンバー300の一側で液処理チャンバー400は第1方向92及び第3方向96に沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。
【0042】
搬送チャンバー300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバー300内には長さ方向が第1方向92に提供されたガイドレール340が提供され、搬送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板Wが置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0043】
バッファユニット200は基板Wが置かれる複数のバッファ220を具備する。バッファ220は第3方向96に沿って相互間に離隔されるように配置されることができる。バッファユニット200は前面(front face)と背面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー300と対向する面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファユニット200に接近し、搬送ロボット320は背面を通じてバッファユニット200に接近することができる。
【0044】
図2は
図1の液処理チャンバー400の一実施形態を概略的に示す図面である。
図2を参照すれば、液処理チャンバー400はハウジング410、カップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして昇降ユニット480を有する。
【0045】
ハウジング410は大体に直方体形状に提供される。カップ420、支持ユニット440、そして液供給ユニット460はハウジング410内に配置される。
【0046】
カップ420は上部が開放された処理空間を有し、基板Wは処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板Wを支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板W上に液を供給する。液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。昇降ユニット480はカップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0047】
一例によれば、カップ420は複数の回収筒422、424、426を有する。回収筒422、424、426は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。各々の回収筒422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状に提供される。液処理工程が進行する時、基板Wの回転によって飛散される処理液は各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0048】
一例によれば、カップ420は第1回収筒422、第2回収筒424、そして第3回収筒426を有する。第1回収筒422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収筒424は第1回収筒422を囲むように配置され、第3回収筒426は第2回収筒424を囲むように配置される。第2回収筒424に液を流入する第2流入口424aは第1回収筒422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収筒426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0049】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は大体に円形に提供され、基板Wより大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板Wの背面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板Wが支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突出されるように提供される。
【0050】
支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チョクピン442bは支持板442から上部に突出されるように提供され、基板Wが回転される時、基板Wが支持ユニット440から離脱されないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0051】
昇降ユニット480はカップ420を上下方向に移動させる。カップ420の上下移動によってカップ420と基板Wとの間の相対高さが変更される。これによって、基板Wに供給される液の種類に応じて処理液を回収する回収筒422、424、426が変更されるので、液を分離回収することができる。上述したことと異なりに、カップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0052】
図2を参照すれば、本発明は液供給ユニット460と液供給ユニット460を制御する制御器40を含むことができる。液供給ユニット460は、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして処理液供給ノズル470を含む。一例で、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして処理液供給ノズル470は異なるアーム461によって支持されることができる。選択的に、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして処理液供給ノズル470は同一なアーム461によって支持されることができる。
【0053】
溶解液供給ノズル463は支持ユニット440に支持された基板W上に溶解液を供給する。一例によれば、溶解液は後述するポリマーを溶解させる液体である。一例によれば、溶解液は有機溶剤である。一例によれば、溶解液はイソプロピルアルコール(IPA;isopropyl alcohol)、シンナー(Thinner)、ブタノール(Butanol)、PGME(Propylene glycol methyl ether)、MIBC(Methyl Isobutyl Carbinol)の中でいずれか1つで提供されることができる。
【0054】
剥離液供給ノズル462は基板W上に剥離液を吐出する。一例によれば、剥離液は脱イオン水を含む。剥離液は、基板Wに形成された処理液液膜に物理的な衝撃を加えて液膜を基板Wから剥離させる。
【0055】
リンス液供給ノズル464は基板W上にリンス液を吐出する。一例で、リンス液はポリマーを溶解させる液体で提供される。一例によれば、リンス液は有機溶剤を含む。一例によれば、リンス液はイソプロピルアルコール(IPA;isopropyl alcohol)、シンナー(Thinner)、ブタノール(Butanol)、PGME(Propylene glycol methyl ether)、MIBC(Methyl Isobutyl Carbinol)の中でいずれか1つで提供されることができる。
【0056】
上述した例では、溶解液供給ノズル463とリンス液供給ノズル464が別に提供されることと説明した。しかし、これと異なりに溶解液供給ノズル463とリンス液供給ノズル464は別に提供されなく、1つのノズルで溶解液とリンス液を全て供給するように提供されることができる。
【0057】
処理液供給ノズル470は基板W上にポリマーを含む処理液を供給する。処理液はポリマーとソルベントを含む。ポリマーは樹脂を含む。樹脂はアクリル樹脂、フェノール樹脂であり得る。処理液は、ポリマーがソルベントに溶解された状態の液である。基板W上の処理液を乾燥させれば、ソルベントは蒸発され、固化されたポリマー基板W上に残る。
【0058】
以下、
図3乃至
図23を参照して本発明の基板処理方法に対して説明する。
【0059】
図3は本発明の基板処理方法の順序図を示し、
図4は処理液供給段階(S10)で回転する基板W上に処理液Aを供給する形状を示し、
図5は基板Wに処理液Aが供給された形状を示す。
図3を参照すれば、本発明の基板処理方法は、溶解液供給段階(S10)、処理液供給段階(S10)、液膜形成段階(S20)、液膜剥離段階(S30)、リンス液供給段階(S40)、そして乾燥段階(S50)を含む。
【0060】
処理液供給段階(S10)でも図示されたように回転する基板W上に処理液Aを供給する。一例で、処理液供給ノズル470は基板Wの中央領域に対向される領域で処理液Aを供給する。基板Wの回転によって処理液Aは基板Wの中心から縁領域に広がる。処理液Aに基板W上に供給されれば、
図5に図示されたように基板W上に処理液A液膜が形成される。液膜に処理液Aが供給されれば、パターンPの間に位置されたパーティクルDが処理液Aによって捕獲される。
【0061】
処理液供給段階(S10)の後に、液膜形成段階(S20)が開始される。
図6は液膜形成段階(S20)で基板Wが回転する形状を示し、
図7は本発明の一実施形態による液膜形成段階(S20)の順序図を示し、
図8は液膜形成段階(S20)で基板Wの回転速度を示し、
図9乃至
図13は液膜形成段階(S20)で基板Wの状態を順次的に示す。
【0062】
図6を参照すれば、液膜形成段階(S20)で、基板W上に液供給が中止された状態で基板Wが回転される。但し、一実施形態で、本発明の液膜形成段階(S20)は基板Wの回転が中止される区間を含む。
図7を参照すれば、本発明の液膜形成段階(S20)は、低速回転区間(S22)と高速回転区間(S24)を含む。一例で、
図8に図示されたように、低速回転区間(S22)で基板は第1時間t1の間に第1速度V1に回転し、高速回転区間(S24)で基板は第2時間t2-t1の間に第2速度V2に回転する。
【0063】
一例で、第1速度V1は0に提供される。例えば、
図9に図示されたように第1時間t1の間に基板の回転が停止される。基板上に処理液Aを供給する間に、パターンP付近で処理液Aが硬化される。硬化された処理液A’は、パターンPの間に処理液Aが満たされることを妨害する。したがって、
図10に図示されたように硬化された処理液A’付近で、処理液AがパターンPの間に浸透できないので、空き空間Sが発生する。空き空間Sに存在するパーティクルDは処理液Aによって捕獲されないので、その後に基板Wで除去されないことがあり得る。したがって、本発明は液膜形成段階(S20)で基板Wの回転を停止する過程を含んで、硬化された処理液A’付近で空き空間が発生しないようにする。仮に、基板Wが続いて回転する場合、硬化された処理液A’付近でむしろ硬化されない処理液AがパターンPの間を抜け出されるか、或いは基板Wの回転速度によって処理液Aが基板Wの中央領域で縁領域に向かう方向に飛散されてパターンPの間には浸透されない。したがって、本発明は、基板Wの回転を中止させた場合、
図11に図示されたように、硬化された処理液A’の間に処理液AがパターンPの間に浸透するようにする。
【0064】
硬化された処理液A’の間に処理液AがパターンPの間に浸透した後、
図12に図示されたように、高速回転区間(S24)で基板Wを第2速度V2に第2時間t2-t1の間に回転させる。一例で、第2時間t2-t1は第1時間t1より長い時間に提供される。一例で、第2時間t2-t1は第1時間t1より50パーセント乃至150パーセント長い時間に提供されることができる、例えば、第2時間t2-t1は第1時間t1の2倍に提供されることができる。したがって、基板W上で処理液Aが十分に固化されるようにする。
【0065】
一例で、高速回転過程(S24)で基板Wの回転速度V2は処理液供給段階(S10)で基板Wの回転速度同一に提供される。選択的に、液膜形成段階(S20)で基板Wの回転速度は処理液供給段階(S10)で基板Wの回転速度より遅いか、或いは速く提供される。高速回転区間(S24)で、処理液A内のソルベントを蒸発させ、処理液Aを基板W上で固化させる。したがって、
図13に図示されたように基板W上には硬化された処理液A’膜が形成される。固化された処理液A’内には
図13に図示されたようにパーティクルDが捕獲された状態である。
【0066】
図14は本発明の他の実施形態による液膜形成段階の順序図を示し、
図15は本発明の他の実施形態による液膜形成段階で基板Wの回転速度を示し、
図16は初期回転区間(S21)で基板Wが回転される形状を示す図面である。
【0067】
図14を参照すれば、一例で、液膜形成段階(S20)は、初期回転区間(S21)、低速回転区間(S22)、そして高速回転区間(S24)を含む。一例で、低速回転区間(S22)と高速回転区間(S24)は上述したことと同様に進行される。初期回転区間(S21)で基板Wは
図16に図示されたように第3速度V3に第3時間t0の間に回転される。一例で、第3速度V3は0ではない速度である。一例で、第3速度V3は第2速度V2より遅い速度に提供される。
【0068】
液膜形成段階(S20)の後に、液膜剥離段階(S30)が遂行される。
図17は液膜剥離段階(S30)で基板W上に剥離液Fを供給する形状を示し、
図18は液膜剥離段階(S30)で基板W上の固化された処理液A’液膜が剥離される形状を示す。
図17に図示されたように液膜剥離段階(S30)で、回転する基板W上に剥離液Fを供給して基板W上で固化された処理液A’を基板W上のパーティクルDと共に剥離させる。一例で、剥離液F供給ノズル462は基板Wの中央領域に対向される領域で剥離液Fを供給する。基板Wの回転によって剥離液Fは基板Wの中心から縁領域に広がる。基板WのパターンP形成面に付着したパーティクルDが固化された処理液A’と共に基板Wから剥離される。剥離液Fは、固化された処理液A’に物理的な力を加えて固化された処理液A’が
図18に図示されたように基板Wから脱落されるようにする。
【0069】
液膜剥離段階(S30)の後に、リンス液供給段階(S40)が遂行される。
図19はリンス液供給段階(S40)で基板W上にリンス液Cを供給する形状を示し、
図20は基板W上にリンス液Cが供給された形状を示す。
【0070】
図19に図示されたようにリンス液供給段階(S40)で、リンス液C供給ノズル464が回転する基板W上にリンス液Cを供給して基板W上に残留する残留物を除去する。液膜剥離段階(S30)で剥離液Fを供給して基板Wを洗浄しても、基板W上には
図20のように異物質が残存することができる。したがって、基板W上にリンス液Cを供給して残留物を除去する。一例で、リンス液C供給ノズル464は基板Wの中央領域に対向される領域でリンス液Cを供給する。基板Wの回転によってリンス液Cは基板Wの中心から縁領域に広がりながら、残留物を除去する。
【0071】
リンス液供給段階(S40)の後に、乾燥段階(S50)が遂行される。
図21はリンス液供給段階(S40)が終わった後の基板Wの状態を示し、
図22は乾燥段階(S50)で基板Wを回転させる形状を示し、
図23は乾燥段階(S50)が終わった後の基板Wの状態を示す。
図21に図示されたように、リンス液供給段階(S40)で基板W上に供給されたリンス液Cは残留物を除去するが、リンス液C自体が基板W上に残留することができる。したがって、乾燥段階(S50)で基板W上に残っているリンス液Cを乾燥させる。一例で、乾燥段階(S50)で、
図22に図示されたように基板W上に液供給を中止した状態で基板Wを回転させる。乾燥段階(S50)が完了されれば、
図23に図示されたようにパターンPの間に残留する物質がなしで基板Wが洗浄される。
【0072】
以上、各段階で、液が吐出される間に基板Wは回転される状態に提供されることと説明した。しかし、選択的に液が吐出される間に基板Wは停止された状態に提供されることができる。
【0073】
以上、各ノズルは基板Wの中央領域で基板W上に液を供給することと説明した。しかし、選択的に、各ノズルの弾着地点は基板Wの中央領域から基板Wの縁領域との間に変更されることができる。
【0074】
本発明の一実施形態によれば、基板上にポリマーを含む処理液を供給した後に、基板上に液供給を中止して液膜を形成する段階で基板の回転を停止する区間を含む。したがって、処理液は基板のパターンの間に浸透して基板の洗浄効率を高めることができる長所がある。
【0075】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0076】
460 液供給ユニット
462 剥離液供給ノズル
463 溶解液供給ノズル
464 リンス液供給ノズル
470 処理液供給ノズル