(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】トリガー情報を使用する無線通信方法及びそれを使用する無線通信端末
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240311BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240311BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20240311BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20240311BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240311BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W28/04 110
H04W28/06 110
H04W80/02
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2022096603
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2020125359の分割
【原出願日】2017-07-06
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】10-2016-0085764
(32)【優先日】2016-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0117898
(32)【優先日】2016-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0048145
(32)【優先日】2017-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウジン・アン
(72)【発明者】
【氏名】ジュヒョン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】コンチュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】チンサム・カク
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/007770(WO,A1)
【文献】Chittabrata Ghosh (Intel),Multi-TID Aggregation Limit,IEEE 802.11-16/0362r1,2016年03月14日
【文献】Chittabrata Ghosh (Intel),Signaling of Multi-TID Aggregation Limit,IEEE 802.11-16/0667r0,2016年05月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線で通信する無線通信端末であって、前記
無線通信端末が、
送受信部と、
プロセッサとを含み、
前記プロセッサは、
前記送受信部を使用してベース無線通信端末からトリガー情報を受信し、
前記トリガー情報は、前記無線通信端末によるトリガー基盤物理層プロトコルデータユニット(PPDU)の伝送をトリガーし、前記トリガー情報がトリガーフレームに含まれていれば、前記トリガーフレームは、前記無線通信端末に当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドを有し、前記TID Aggregation Limitフィールドが、即刻の応答を要請する一つ以上のMPDU(MAC Protocol Data Unit)を集合して、A-MPDU(Aggregate-MAC Protocol Data Unit)を生成することを可能にされているかどうかを示すとともに、前記無線通信端末が前記A-MPDUを生成するのであれば、前記A-MPDUに集合されるために可能にされるTIDの最大個数を示し、
前記TID Aggregation Limitフィールドの値が予め指定された値であれば、即刻の応答を要請する一つ以上のMPDUを含まない前記A-MPDUを生成し、ここで、前記予め指定された値は0であり、
前記TID Aggregation Limitフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、TIDの前記最大個数に応じて前記A-MPDUを生成し、
前記ベース無線通信端末に前記A-MPDUを含む前記トリガー基盤PPDUを伝送する
ように構成される、無線通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリガー情報を使用する無線通信方法及び無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、モバイル機器の普及が拡大されるにつれ、これらに速い無線インターネットサービスを提供する無線LAN(Wireless LAN)技術が脚光を浴びている。無線LAN技術は、近距離で無線通信技術に基づいてスマートフォン、スマートパッド、ラップトップコンピュータ、携帯型マルチメディアプレーヤー、組み込み(embeded)機器などのようなモバイル機器を家庭や企業、または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続するようにする技術である。
【0003】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.11は、2.4GHzの周波数を利用した初期の無線LAN技術を支援して以来、多様な技術の標準を実用化または開発中である。まず、IEEE 802.11bは、2.4GHzバンドの周波数を使用しながら最高11Mbpsの通信速度を支援する。IEEE 802.11bの後に商用化されたIEEE802.11aは、2.4GHzバンドではなく5GHzバンドの周波数を使用することで、相当混雑な2.4GHzバンドの周波数に比べ干渉に対する影響を減らしており、OFDM技術を使用して通信速度を最大54Mbpsまで向上させた。しかし、IEEE 802.11aはIEEE 802.11bに比べ通信距離が短い短所がある。そして、IEEE 802.11gはIEEE 802.11bと同じく2.4GHzバンドの周波数を利用して最大54Mpbsの通信速度を具現し、下位互換性(backward compatibility)を満足しているため相当な注目を浴びたが、通信距離においてもIEEE 802.11aより優位にある。
【0004】
そして、無線LANで脆弱点として指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために制定された技術規格として、IEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nはネットワークの速度と信頼性を増加し、無線ネットワークの運営距離を拡張するのにその目的がある。より詳しくは、IEEE 802.11nではデータの処理速度が最大540Mpbs以上の高処理率(High Throughput、HT)を支援し、また、伝送エラーを最小化しデータ速度を最適化するために送信部と受信部の両端共に多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基盤している。また、この規格はデータの信頼性を上げるために重複する写本を多数個伝送するコーディング方式を使用する。
【0005】
無線LANの普及が活性化され、またこれを利用したアプリケーションが多様化されるにつれ、IEEE 802.11nを支援するデータ処理速度より高い処理率(Very High Throughput、VHT)を支援するための新たな無線LANシステムに対する必要性が台頭された。このうち、IEEE 802.11acは5GHz周波数で広い帯域幅(80MHz~160MHz)を支援する。IEEE 802.11ac標準は5GHz帯域でのみ定義されていたが、従来の2.4GHz帯域の製品との下位互換性のために、初期11acチップセットは2.4GHz帯域での動作も支援する。理論的に、この規格によると、多重ステーションの無線LANの速度は最小1Gbps、最大単一リンクの速度は最小500Mbpsまで可能になる。これは、より広い無線周波数帯域幅(最大160MHz)、より多いMIMOの空間的ストリーム(最大8個)、多重ユーザMIMO、そして高い密度の変調(最大256QAM)など、801.11nで受け入れた無線インタフェース概念を拡張して行われる。また、従来の2.4GHz/5GHzの代わりに60GHzバンドを使用してデータを伝送する方式として、IEEE 802.11adがある。IEEE 802.11adはビームフォーミング技術を利用して最大7Gbpsの速度を提供する伝送規格であって、大容量のデータや無圧縮HDビデオなど高いビットレート動画のストリーミングに適合している。しかし、60GHzの周波数バンドは障害物の通過が難しく、近距離空間におけるディバイス間でのみ使用可能な短所がある。
【0006】
一方、最近では801.11ac及び802.11ad以降の次世代無線LANの標準として、高密度環境での高効率及び高性能無線LANの通信技術を提供するための論議が行われつつある。つまり、次世代無線LAN環境では高密度のステーションとAP(Access Point)の存在下で室内外で高い周波数効率の通信が提供されるべきであり、これを具現するために多様な技術が必要である。
【0007】
特に、無線LANを利用する装置の数が増えるにつれ、決められているチャネルを効率的に使用する必要がある。よって、複数のステーションとAP間のデータ伝送を同時に行うようにして、帯域幅を効率的に使用する技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一実施例は、重複する基本サービスセットを含む高密度環境における無線通信方法及び無線通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例によって、無線で通信する無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。前記プロセッサは、前記送受信部を使用してベース無線通信端末からトリガー情報を受信し、前記トリガー情報に基づいて前記ベース無線通信端末にA-MPDU(Aggregate-MAC Protocol Data Unit)を伝送する。
【0010】
前記プロセッサは、前記トリガー情報に基づいて即刻の応答を要請するMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成するのかを決定する。
【0011】
前記トリガー情報はトリガーフレームであり、前記トリガーフレームは、前記無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成することが許容されるのかを示すシグナリングフィールドを含む。この際、前記プロセッサは、前記シグナリングフィールドに基づいて即刻の応答を要請するMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成する。
【0012】
前記シグナリングフィールドの値が予め指定された値であれば、前記プロセッサは即刻の応答を要請するMPDUを含まない前記A-MPDUを生成する。この際、前記シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、前記シグナリングフィールドは前記無線通信端末が前記A-MPDUを生成する際、前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数を示し、前記プロセッサは、前記TIDの最大個数に応じて前記A-MPDUを生成する。
【0013】
また、前記プロセッサは、前記シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数とは関係なく即刻の応答を要請しないMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成する。
【0014】
前記即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しないQoS(Quality of Service) Nullフレームを含む。
【0015】
また、前記即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しなアクションNo Ackフレームを含む。
また、前記即刻の応答を要請するMPDUは、アクションフレームを含む。
【0016】
この際、前記シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、前記プロセッサは、前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数とは関係なく前記アクションフレームを集合し、前記A-MPDUを生成する。
【0017】
前記トリガー情報がMACヘッダに含まれていれば、前記プロセッサは即刻の応答を要請するMPDUを含まない前記A-MPDUを生成する。
【0018】
前記トリガー情報がMACヘッダに含まれていれば、前記プロセッサは、前記即刻の応答を要請するMPDUなしにACKフレーム及びBA(Block ACK)フレームのうちいずれか一つのフレームと即刻の応答を要請しないMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成する
【0019】
前記即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しないQos Nullフレーム及びデータ伝送に対するACKを要請しないアクションNo Ackフレームのうち少なくともいずれか一つを含む。
【0020】
本発明の一実施例によって、無線で通信するベース無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。この際、前記プロセッサは、前記送受信部を使用して複数の無線通信端末にトリガー情報を伝送し、前記複数の無線通信端末のうち少なくともいずれか一つからトリガー情報に基づいて生成されたA-MPDUを受信する。
【0021】
前記トリガー情報はトリガーフレームであり、前記トリガーフレームは前記A-MPDUに含まれるMPDUの種類に関する情報を示す第1シグナリングフィールドを含む。この際、前記第1シグナリングフィールドに当たる無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合して前記A-MPDUを生成することが許容されなければ、前記プロセッサは前記第1シグナリングフィールドの値を予め指定された値に設定する。
【0022】
前記第1シグナリングフィールドに当たる無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合して前記A-MPDUを生成することが許容されれば、前記プロセッサは前記第1シグナリングフィールドの値を前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数に応じて設定する。
【0023】
前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数は、前記A-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するTIDの最大個数を示す。
【0024】
データ伝送に対するACKを要請しないQos Nullフレームは、即刻の応答を要請するTIDに当たらなくてもよい。
【0025】
前記トリガーフレームは、前記トリガー基盤PPDU(Physical Layer Data Unit)を伝送する際にチャネルセンシングが必要であるのかを示す第2シグナリングフィールドを含み、
【0026】
前記プロセッサは、前記第2シグナリングフィールドの値に基づいて前記第1シグナリングフィールドの値を設定する。
【0027】
前記プロセッサは、前記第2シグナリングフィールドが前記トリガー基盤PPDUを伝送するためのチャネルセンシングが必要ではないことを示すように設定されていれば、前記第1シグナリングフィールドの値を予め指定された値に設定する。
【0028】
前記トリガーフレームは、トリガー基盤PPDUの長さに関する情報を示す第3シグナリングフィールドを含む。この際、前記プロセッサは、前記第3シグナリングフィールドの値に基づいて前記第1シグナリングフィールドの値を設定する。
【0029】
本発明の実施例によって、無前で通信する無線通信端末の動作方法は、ベース無線通信端末からトリガー情報を受信するステップと、前記トリガー情報に基づいて前記ベース無線通信端末にA-MPDUを伝送するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施例は、トリガー情報を使用する無線通信方法及びそれを利用する無線通信端末を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。
【
図2】本発明の他の実施例による無線LANシステムを示す図である。
【
図3】本発明の一実施例によるステーションの構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施例によるアクセスポイントの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施例によるステーションがアクセスポイントとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
【
図6】本発明の実施例による無線通信端末がA-MPDUを生成する方法を示す図である。
【
図7】本発明の実施例による無線通信端末がA-MPDUに関するBlock ACK(BA)フレームを伝送する方法を示す図である。
【
図8】本発明の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図9】本発明の他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図10】本発明のまた他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図11】本発明の更に他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図12】本発明の実施例による無線通信端末がトリガーフレームのTIDの最大個数情報を設定する動作を示す図である。
【
図13】本発明の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図14】本発明の他の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図15】本発明のまた他の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【
図16】本発明の実施例によるAPがトリガーフレームを使用して複数の無線通信端末にトリガーフレームの伝送電力をシグナリングし、複数の無線通信端末がトリガーフレームの伝送電力に基づいてMU PPDUの伝送電力を調整することを示す図である。
【
図17】本発明の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図18】本発明の他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図19】本発明のまた他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図20】本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図21】本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図22】本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図23】本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【
図24】本発明の実施例による無線通信端末の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参照し本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限らない。そして、図面において、本発明を明確にするために説明とは関係のない部分は省略しており、明細書全体にわたって類似した部分に対しては類似した図面符号をつけている。
【0033】
また、ある部分がある構成要素を「含む」という際、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素を更に含むことを意味する。
【0034】
本出願は、韓国特許出願第10-2016-0085764号(2016.07.06)、第10-2016-0117898号(2016.09.13)、 及び第10-2017-0048145号(2017.04.13)に基づいた優先権を主張し、優先権の基礎となる前記各出願に述べられた実施例及び記載事項は、本出願の詳細な説明に含まれるとする。
【0035】
図1は、本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。無線LANシステムは一つまたはそれ以上のベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)を含むが、BSSとは無事に同期化を果たして互いに通信し得る機器の集合を示す。一般に、BSSはインフラストラクチャBSS(infrastructure BSS)と独立BSS(Independent BSS、IBSS)に区分されるが、
図1はこのうちインフラストラクチャBSSを示している。
【0036】
図1に示したように、インフラストラクチャBSS(BSS1、BSS2)は、一つまたはそれ以上のステーション(STA1、STA2、STA3、STA4、STA5)、分配サービス(Distribution Service)を提供するステーションであるアクセスポイント(PCP/AP-1、PCP/AP-2)、及び多数のアクセスポイント(PCP/AP-1、PCP/AP-2)を連結する分配システム(Distribution System, SD)を含む。
【0037】
ステーション(station、STA)はIEEE 802.11標準の基底に従う媒体接続制御(Medium Access Control、 MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インタフェースを含む任意のディバイスであって、広い意味では非アクセスポイント(non-AP)だけでなくアクセスポイント(AP)も含む。また、本明細書において、「端末」はnon-AP STAまたはAPを指すか、両者を全て指す用語として使用される。無線通信のためのステーションはプロセッサ(Processor)と送受信部(transmit/receive unit)を含み、実施例によってユーザインタフェース部とディスプレーユニットなどを更に含む。プロセッサは無線ネットワークによって伝送するフレームを生成するか、または前記無線ネットワークによって受信されたフレームを処理し、その他にもステーションを制御するための多様な処理をする。そして、送受信部は前記プロセッサと機能的に連結されており、ステーションのために無線ネットワークを介してフレームを送受信する。
【0038】
アクセスポイント(Access Point、AP)は自らに結合されたステーションのために無線媒体を経由して分配システムDSに対する接続を提供する個体である。インフラストラクチャBSSにおいて、非APステーション間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合には非APステーション間での直接通信が可能になる。一方、本発明において、APはPCP(Personal BSS Coordination Point)を含むものとして使用され、広い意味では集中制御器、基地局(Base Station、GS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などの概念を全て含む。
【0039】
複数のインフラストラクチャBSSは分配システムを介して相互連結される。この際、分配システムを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)とする。
【0040】
図2は、本発明の他の実施例による無線LANシステムである独立BSSを示す図である。
図2の実施例において、
図1の実施例と同じであるか相応する部分は重複する説明は省略する。
【0041】
図2に示したBSS3は独立BSSであってAPを含まないため、全てのステーションSTA6、STA7がAPと接続されない状態である。独立BSSは分配システムとして接続が許容されず、自己完備的ネットワーク(self-contained network)を成す。独立BSSにおいて、それぞれのステーションSTA6、STA7はダイレクトで互いに連結される。
【0042】
図3は、本発明の一実施例によるステーション100の構成を示すブロック図である。
【0043】
図示したように、本発明の実施例によるステーション100は、プロセッサ110、送受信部120、ユーザインタフェース部140、ディスプレーユニット150、及びメモリ160を含む。
【0044】
まず、送受信部120は無線LANパケットなどの無線信号を送受信し、ステーション100に内装されているか外装として備われる。実施例によると、送受信部120は互いに異なる周波数バンドを利用する少なくとも一つの送受信モジュールを含む。例えば、前記送受信部120は2.4GHz、5GHz及び50GHzなどの互いに異なる周波数バンドの送受信モジュールを含む。一実施例によると、ステーション100は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格によってAPまたは外部ステーションと無線通信を行う。送受信部120はステーション100の性能及び要求事項によって一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させる。ステーション100が複数の送受信モジュールを備える場合、各相受信モジュールはそれぞれ独立した形態に備えられてもよく、複数のモジュールが一つのチップに統合されて備えられてもよい。
【0045】
次に、ユーザインタフェース部140はステーション100に備えられて多様な形態の入出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいてステーション100を制御する。また、ユーザインタフェース部140は多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づいて出力を行う。
【0046】
次に、ディスプレーユニット150はディスプレー画面にイメージを出力する。前記ディスプレーユニット150はプロセッサ110によって行われるコンテンツまたはプロセッサ110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレーオブジェクトを出力する。また、メモリ160はプロセッサ110で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーション100がAPまたは外部ステーションと接続を行うが、必要な接続プログラムが含まれる。
【0047】
本発明のプロセッサ110は多様な命令またはプログラムを行い、ステーション100内部のデータをプロセスする。また、前記プロセッサ110は上述したステーション100の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ110は、メモリ160に貯蔵されたAPとの接続のためのプログラムを実行し、APが伝送した通信設定メッセージを受信する。また、プロセッサ110は通信設定メッセージに含まれたステーション100の優先条件に関する情報を判読し、ステーション100の優先条件に関する情報に基づいてAPに対する接続を要請する。本発明のプロセッサ110はステーション100のメインコントロールユニットを指してもよく、実施例によってはステーション100の一部構成、例えば、送受信部120などを個別的に制御するためのコントロールユニットを指してもよい。つまり、プロセッサ110は送受信部120から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部(MPDUlator and/or deMPDUlator)である。プロセッサ110は本発明の実施例によるステーション100の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0048】
図3に示したステーション100は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計によって一つのチップまたは複数のチップで装着される。例えば、前記プロセッサ110及び送受信部120は一つのチップに統合されて具現されてもよく、別途のチップで具現されてもよい。また、本発明の実施例において、前記ステーション100の一部構成、例えばユーザインタフェース部140及びディスプレーユニット150などはステーション100に選択的に備えられる。
【0049】
図4は、本発明の一実施例によるAP200の構成を示すブロック図である。
【0050】
図示したように、本発明の一実施例によるAP200はプロセッサ210、送受信部220及びメモリ260を含む。
図4において、AP200の構成のうち
図3のステーション100の構成と同じであるか相応する部分に対しては重複した説明は省略する。
【0051】
図4を参照すると、本発明によるAP200は少なくとも一つの周波数バンドでBSSを運営するための送受信部220を備える。
図3の実施例で説明したように、前記AP200の送受信部220も互いに異なる周波数バンドを利用する複数の送受信モジュールを含む。つまり、本発明の実施例によるAP200は互いに異なる周波数バンド、例えば2.4GHz、5GHz、60GHzのうち2つ以上の送受信モジュールを共に備える。好ましくは、AP200は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格に従ってステーションと無線通信を行う。前記送受信部220はAP200の性能及び要求事項に応じて一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させてもよい。
【0052】
次に、メモリ260はAP200で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーションの接続を管理する管理プログラムが含まれる。また、プロセッサ210はAP200の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ210はメモリ260に貯蔵されたステーションとの接続のためのプログラムを実行し、一つ以上のステーションに対する通信設定メッセージを伝送する。この際、通信設定メッセージには各ステーションの接続優先条件に関する情報が含まれる。また、プロセッサ210はステーションの接続要請に応じて接続設定を行う。一実施例によると、プロセッサ210は送受信部220から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部である。プロセッサ210は本発明の実施例によるAP200の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0053】
図5は、STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示している。
【0054】
図5を参照すると、STA100とAP200間のリンクは大きくスキャニング(scanning)、認証(authentication)、及び結合(association)の3つのステップを介して設定される。まず、スキャニングステップは、AP200が運営するBSSのアクセス情報をSTA100が獲得するステップである。スキャニングを行うための方法としては、AP200が周期的に伝送するビーコン(beacon)メッセージ(S101)のみを活用して情報を獲得するパッシブスキャニング(passive scanning)方法と、STA10がAPにプローブ要請(probe request)を伝送し(S103)、APからプローブ応答(probe response)を受信して(S105)、アクセス情報を獲得するアクティブスキャニング(active acanning)方法がある。
【0055】
スキャニングステップにおいて無線アクセス情報の受信に成功したSTA100は、認証要請(authentication request)を伝送し(S107a)、AP200から認証応答(authentication response)を受信して(S107b)、認証ステップを行う。認証ステップが行われた後、STA100は結合要請(association request)を伝送し(S109a)、AP200から結合応答(associtation response)を受信して(S109b)、結合ステップを行う。本明細書において、結合とは基本的に無線結合を意味するが、本発明はこれに限らず、広い意味での結合は無線結合及び有線結合を全て含む。
【0056】
一方、追加的に802.1X基盤の認証ステップS111、及びDHCPを介したIPアドレス獲得ステップS113が行われる。
図5において、認証サーバ300はSTA100と802.1X基盤の認証を処理するサーバであって、AP200に物理的に結合されて存在するか、別途のサーバとして存在してもよい。
【0057】
具体的な実施例ではAP(200)は、ad-hocネットワークのように、外部の分配サービス(Distribution Service)に接続されていない独立したネットワークでの通信媒体リソースを割り当ててスケジューリングを実行する無線通信端末であることができる。また、AP(200)は、ベースステーション(base station)、eNB、およびトランスミッションポイント(TP)のうちの少なくともいずれかであることができる。また、AP(200)は、ベースの無線通信端末と呼ばれることができる。
【0058】
本発明の実施例による無線通信端末は、各レイヤー別データ処理単位であるデータユニットを使用してデータを伝送し受信する。詳しくは、無線通信端末はMAC(Medium Access Control)レイヤーからMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成し、フィジカルレイヤーからPPDUを生成する。また、データを受信する無線通信端末はPPDUを受信し、PPDUからMPDUを獲得する。このような動作を介し、無線通信端末はデータ伝送の信頼性と効率性を上げる。説明の便宜上、データを伝送する無線通信端末を伝送者(originator)と称し、データを受信する無線通信端末を受信者(recipient)と称する。伝送者は、複数のMPDUを集合(aggregate)して複数のMPDUを含むA-MPDUを生成する。伝送者は、受信者に生成したA-MPDUを伝送する。
図6乃至
図24を介して、A-MPDUに関する無線通信端末の具体的な動作を説明する。
【0059】
図6は、本発明の実施例による無線通信端末がA-MPDUを生成する方法を示す図である。
【0060】
無線通信端末は、上述したようにA-MPDUを生成し、受信者にA-MPDUを伝送する。詳しくは、無線通信端末は、同じTIDを有する複数のMPDUを挿入してA-MPDUを生成する。無線通信端末は、これを介して伝送効率を上げる。詳しくは、無線通信端末は、データ伝送のために必要なチャネルアクセス競争手続の回数を減らし、伝送効率を上げる。無線通信端末は、MPDUに関する情報を示すデリメータ(delimiter)を挿入し、一つまたは複数のMPDUを挿入してA-MPDUを生成する。A-MPDUは、Pre-EOFパッディングとEOFパッディングに区分される。この際、デリメータはA-MPDUが含むPre-EOFパッディング部分の端を示すEOFフィールドを含む。この際、EOFフィールドは、デリメータに当たるMPDUがBAビットマップを含まないACKを要請することを示す。また、デリメータは、MPDUの長さを示すMPDU Lengthフィールドを含む。また、デリメータは、デリメータのエラーを検出するためのCRC値を示すCRCフィールドを含む。また、デリメータは、デリメータを検出するためのパターンを示すDelimiter Signatureフィールドを含む。無線通信端末はEOFフィールドの値が0であって、MPDU Lengthフィールドの値が0ではない(non-zero)デリメータをA-MPDUに挿入し、デリメータの後にMPDUを挿入する。無線通信端末は、A-MPDUに一つまたは複数のMPDUと、一つまたは複数のMPDUそれぞれに関する情報を示す複数のデリメータを挿入し、Pre EOF Padding A-MPDUを生成する。この際、挿入されたMPDUは、Block ACK合意(agreement)されたTIDに当たるデータMPDUである。無線通信端末は、Pre EOF Padding A-MPDUの後にEOF Paddingを挿入する。この際、EOF PaddingはEOFフィールドの値が1であってMPDU Lengthフィールドの値が0である一つまたは複数のデイメータを示す。受信者がEOFフィールドの値が1でMPDU Lengthフィールドの値が0であるデリメータを感知すれば、受信者はA-MPDU伝送が終了されたと判断する。
【0061】
無線通信端末が多量のデータを伝送する際、無線通信端末はA-MPDUを使用して伝送効率を上げる。但し、A-MPDUを受信する受信者A-MPDUに対する応答として、BAビットマップを含むBA(Block ACK)フレームを伝送すべきである。よって、無線通信端末が一つのMPDUをA-MPDUを使用して伝送することは非効率であるといえる。よって、一つのMPDUを含むA-MPDUであるシングルMPDU(S-MPDU)を受信した受信者は、伝送者にA-MPDUに対する応答としてBAフレームではないACKフレームを伝送する。詳しくは、一つのMPDUに対するBA合意とは関係なく、受信者は伝送者にA-MPDUに対する応答としてBAフレームではないACKフレームを伝送する。また、伝送者はMPDUの前に位置するデリメータからEOFフィールドの値を1に設定し、MPDU Lengthフィールドの値を0ではない値に設定する。また、受信者が受信したA-MPDUが含むデリメータのEOFフィールドの値が1でMPDU Lengthフィールドの値が0であれば、受信者は受信したA-MPDUがS-MPDUであると判断する。また、伝送者はS-MPDUにおいてMPDUの後にEOF Paddingを挿入する。
【0062】
図6(a)の実施例において、無線通信端末はTIDが2の複数のMPDUと複数のMPDUそれぞれに関する情報を示す複数のデリメータ(Pre EOF Padding)を集合し、A-MPDUを生成する。この際、MPDUは該当MPDUの情報を示すデリメータの後に位置する。また、無線通信端末は、EOFパッディングを挿入する。
図6(b)の実施例において、無線通信端末はTIDが2の一つのMPDUと該当MPDUに関する情報を示すデリメータ(Pre EOF Padding)を集合し、S-MPDUを生成する。この際、デリメータのEOFフィールドの値は1であり、MPDU Legnthフィールドの値は0ではない。また、無線通信端末は、S-MPDUにEOFパッディングを挿入する。
図7を介して、伝送者がA-MPDUを伝送し、受信者がA-MPDUに対する応答を伝送する動作を具体的に説明する。
【0063】
図7は、本発明の実施例による無線通信端末がA-MPDUに関するBlock ACK(BA)フレームを伝送する方法を示す図である。
【0064】
上述したように、無線通信端末は、同じTID(traffic identifier)を有するMPDUのみを結合してA-MPDUを生成する。他の具体的な実施例において、無線通信端末は、互いに異なるTIDを有する複数のMPDUを結合して一つのA-MPDUを生成する。説明の便宜上、互いに異なる複数のTIDそれぞれに当たる複数のMPDUを含むA-MPDUを複数のTID A-MPDU(Multi-TID A-MPDU)または複数のTIDを有するA-MPDU(A-MPDU with Multiple TIDs)と称する。これを介し、無線通信端末はA-MPDUの伝送効率を上げる。また、無線通信端末は、HE PPDU(Physiclal layer Protocol Data Unit)を使用し、複数のTIDを有するA-MPDUを伝送する。この際、HE PPDUはME MU(Multi User) PPDUであってもよい。また、HE PPDUは、HEトリガー基盤(trigger-based)PPDUであってもよい。
【0065】
無線通信端末は、リング設定手続(link setup procedure)においてA-MPDU及びBAフレーム伝送に関するパラメータを設定する。無線通信端末は、リング設定手続において複数のTIDを有するA-MPDU伝送に関するパラメータを設定する。詳しくは、無線通信端末は、リンク設定手続で無線通信端末が同時に受信し得る最大のTID個数を示すTIDの最大個数を伝送する。この際、無線通信端末は、端末の能力を示す情報であるHE capability informationエレメントを使用し、TIDの最大個数情報を伝送する。複数のTIDを有するA-MPDUのTID個数が多くなるほど、A-MPDUを受信する無線通信端末の高いプロセス能力が要求されるためである。TIDの最大個数情報は、HE capability informationエレメントのmaximum number of TIDフィールドである。APがAPではない(non-AP)無線通信端末に伝送するTIDの最大個数情報は、該当APではない無線通信端末が伝送すると上がり(UpLink、UL)A-MPDUが含むMPDUが有し得るTIDの最大個数を示す。また、APがAPではない無線通信端末がAPに伝送するTIDの最大個数情報は、該当APが伝送する下り(DownLink、DL)A-MPDUが有し得るTIDの最大個数を示す。リンク設定手続において、無線通信端末は、マネジメントフレームを使用してTIDの最大個数情報を伝送する。この際、マネジメントフレームは、プローブ要請フレーム(probe request frame)、プローブ応答フレーム(probe response frame)、認証要請フレーム(authentication request frame)、認証応答フレーム(authentication response frame)、結合要請フレーム(association request frame)、結合応答フレーム(association response frame)、及びビーコンフレーム(beacon frame)のうち少なくともいずれか一つである。また、APがビーコンフレームを使用してTIDの最大個数情報を伝送すれば、TIDの最大個数情報はAPが同時に受信し得るTIDの個数を示す。詳しくは、APがビーコンフレームを使用してTIDの最大個数情報を伝送すれば、TIDの最大個数情報はいずれか一つの無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが含むMPDUが有し得るTIDの最大個数ではなく、MU UL伝送において伝送が許容されるTIDの最大個数を示す。APは、ビーコンフレームをAPが運営するBSSの全体無線通信端末に伝送するためである。他の具体的な実施例において、ビーコンフレームのTIDの最大個数情報は他の用途に使用されてもよい。また他の具体的な実施利において、ビーコンフレームのmaximum number of TIDフィールドはリザーブド(reserved)フィールドであってもよい。
【0066】
リンク設定手続において、無線通信端末は、受信者からAll ACKを受信し、All ACKをプロセスし得るのかを示すAll ACK capable指示子(indicator)を伝送する。この際、All ACKは受信者がいずれか一つの伝送者が伝送したA-MPDUまたは複数のTID A-MPDUが含む全てのMPDUを受信したことを示すACKである。All ACKが伝送されれば、伝送者はAll ACKから伝送されたフラグメントに関する情報を知ることができない。All ACKをプロセスするために、伝送者は伝送者が伝送したフラグメントに関する情報を貯蔵すべきである。伝送者の能力(capability)に応じて、伝道者が伝送したフラグメントに関する情報を貯蔵することができない可能性があるためである。詳しくは、無線通信端末は、HE capability informationエレメントを使用して、All ACKをプロセスし得るのかを示すAll ACK capable指示子を伝送する。
【0067】
無線通信端末は、一つのMSDU(MAC service data unit)、一つのA(Aggregate)-MSDU、及び一つのMMPDU(management protocol data unit)のうち少なくとも一つをフラグメンテーションして(fragment)伝送する。説明の便宜上、フラグメンテーションを介して生成されたMSDUの一部(portion)、A-MSDUの一部またはMMPDUの一部をフラグメンテーションと称する。また、データを伝送する無線通信端末を伝送者と称し、データを受信する無線通信端末を受信者と称する。
【0068】
詳しくは、無線通信端末は、一つのMSDU、一つのA-MSDU、及び一つのMMPDUのうち少なくともいずれか一つをフラグメンテーションし、複数のフラグメントを生成する。この際、無線通信端末は生成された複数のフラグメントを複数のMPDUに伝送する。また、複数のフラグメントを受信した無線通信端末は、複数のフラグメントをデフラグメンテーションして(defragment)、一つのMSDU、一つのA-MSDU、及び一つのMMPDUのうち少なくともいずれか一つを獲得する。この際、MPDUはS-MPDUかA-MPDUであってもよい。
【0069】
受信者には、複数のフラグメントをデフラグメンテーションするのに十分なバッファ容量とプロセス能力が必要である。詳しくは、受信者は同じシーケンスナンバーに当たるMSDUの全てのフラグメントを受信するまで全てのフラグメントを貯蔵すべきである。よって、受信者がフラグメントを受信するために必要な能力を支援すれば、伝送者は受信者にフラグメントを伝送することができる。結局、伝送者は受信者が支援するフラグメンテーションレベルを知る必要がある。無線通信端末は、フラグメンテーションレベルに対してシグナリングする。詳しくは、無線通信端末は、APとのリンク設定手続において無線通信端末が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送し、APが受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報を受信する。詳しくは、無線通信端末は、HE Capability informationエレメントを使用して、フラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。この際、HE Capability informationエレメントは、無線通信端末の能力を示す。また、無線通信端末はプローブの要請フレーム、プローブの応答フレーム、認証要請フレーム、認証応答フレーム、結合要請フレーム、及び結合応答フレームのうち少なくとも一つを使用してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。
【0070】
上述したように、HE Capability informationエレメントはMax number of TIDフィールド、All ACK capable指示子、及び無線通信端末が支援するFragmentationレベルを示す情報(Fragmentation support level)を含む。
【0071】
また、無線通信端末は、ADDBA(Add Block ACK)手続においてBAパラメータを設定する。この際、BAパラメータは、BAフレーム伝送及びBAフレーム受信に使用されるパラメータである。無線通信端末は、ADDBA要請フレームを使用してACKをBAフレームの形に要請する。また、無線通信端末は、ADDBA応答フレームを使用してADDBA要請フレームに対する応答を伝送する。ADDBA要請フレームとADDBA応答フレームは、Block Ack Parameter Setエレメントを含む。この際、Block Ack Parameter Setエレメントは、BAパラメータに関する情報を含む。また、無線通信端末は、TIDごとにBAパラメータを設定する。詳しくは、無線通信端末は、TIDごとにBAパラメータ設定を交渉(negotiate)する。具体的な実施例において、無線通信端末は、Block Ack Parameter Setエレメントが含むTIDフィールドを使用し、BAパラメータ設定交渉の対象であるTIDを指定する。伝送者はADDBA要請フレームを伝送し、BAパラメータ設定を要請する。受信者はADDBA要請フレームを受信し、ADDBA要請フレームに対するADDBA応答フレームを伝送して、BAパラメータ設定を確定する。伝送者がADDBA応答フレームを受信し、ADDBA応答フレームに対するACKフレームを伝送したら、伝送者と受信者はBAパラメータを設定することができる。
【0072】
無線通信端末はADDBA手続においてデータを受信した後、BAフレームを伝送するまで貯蔵し得るMPDUの数を示すバッファ大きさ情報を伝送する。詳しくは、無線通信端末は、ADDBA手続においてBlock Ack Parameter Setエレメントを使用し、バッファ大きさ情報を伝送する。無線通信端末は、バッファ大きさ情報が有し得る値の範囲に基づいてBAビットマップの長さを設定する。詳しくは、バッファ大きさ情報が有し得る値の範囲が1からXの間であれば、無線通信端末はBAビットマップの長さをXビットに設定する。この際、無線通信端末がBAビットマップの長さに関する情報を受信できなければ、無線通信端末はBAビットマップの長さをXビットに設定する。
【0073】
APが無線通信端末に下り伝送をすれば、APはリンク設定手続においてシグナリングされた無線通信端末のcapability及びADDBA手続で設定されたBAパラメータに基づいてA-MPDUを伝送する。この際、無線通信端末は、APのcapability及びADDBA手続において設定されたBAパラメータに基づき、APにBAフレームまたはM-BA(Multi-STA Block ACK)フレームを伝送する。
【0074】
APが複数の無線通信端末からA-MPDUを同時に受信すれば、APが受信した複数のMPDUをバッファに貯蔵し、スコアボード(score board)を維持することが難しい恐れがある。この際、スコアボードはAPがMPDUそれぞれの受信状態を記録した情報を示す。よって、APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末それぞれが伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を指示する。詳しくは、APはトリガーフレームのUser Infoフィールドを使用し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末が伝送する最大のTIDを指示する。この際、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームに基づいてA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を設定する。詳しくは、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームが指示するTIDの最大個数に基づいて伝送するA-MPDUが含むMPDUが有するTIDの個数を設定し、APにA-MPDUを伝送する。例えば、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームが指示するTIDの最大個数を越えないように伝送するA-MPDUが含むMPDUが有するTIDの個数を設定し、APにA-MPDUを伝送する。
【0075】
また、無線通信端末は、SU伝送において複数のTIDを有するA-MPDUに伝送する。詳しくは、無線通信端末がSU(Single User)上がり伝送においてHE MU PPDUを使用すれば、無線通信端末が複数のTIDを有するA-MPDUを伝送することが制限される恐れがある。無線通信端末は、SU UL伝送において、HE MU PPDUを使用して狭い周波数帯域で比較的広い伝送範囲を使用する。この際、無線通信端末が複数のTIDを有するA-MPDUを含むA-MPDUを伝送することが許容されれば、他の無線通信端末との競争の側面で衡平性問題が生じる恐れがある。よって、無線通信端末がSU UL伝送においてHE MU PPDUを使用すれば、無線通信端末が複数のTIDを有するA-MPDUを伝送することが制限される可能性がある。
図8乃至
図15を介して、複数のA-MPDUに関する伝送者及び受信者の具体的な動作を説明する。
【0076】
上述したように、受信者がBA合意のあるデータを受信すれば、受信者は受信したデータをTID及びAID別に記録するスコアボードを維持する。受信者がBAフレーム伝送を要請するBARフレームを受信すれば、受信者は一定時間内にスコアボードのデータ受信記録に基づいてBAフレームを伝送すべきである。この際、一定時間はSIFSである。受信者は、効率的なプロセスのためにスコアボードをワンチップメモリの形に具現する。また、受信者は、複数のBAセッションに関する記録を一つのスコアボードに記録する。よって、APが複数の無線通信端末からA-MPDUを同時に受信すれば、複数の無線通信端末の個数が増えるほどAPはスコアボードを維持することが難しい恐れがある。よって、APはUL MU伝送に参与する無線通信端末が伝送するMPDUのTIDの個数を制限することができる。
【0077】
APはトリガー情報を使用し、無線通信端末それぞれが伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を指示する。この際、トリガー情報は、トリガーフレーム及びMACヘッダに含まれたUL MU応答スケジューリング(UL MU response scheduling、UL MU RS)情報のうち少なくともいずれか一つである。
図8乃至
図12を介して、APがトリガーフレームを使用し、無線通信端末それぞれが伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を指示する動作を説明する。
【0078】
図8は、本発明の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0079】
APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが含むMPDUの種類に関する情報を指示する。上述したように、APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を指示する。詳しくは、APはトリガーフレームのUser Infoフィールドを使用し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末が伝送する最大のTIDを指示する。具体的な実施例において、APはトリガーフレームのUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドを使用し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末が伝送する最大のTIDを指示する。この際、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームに基づいてA-MPDUが有し得るTIDの個数を設定する。詳しくは、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームが指示するTIDの最大個数に基づいてA-MPDUが含むMPDUが有するTIDの個数を設定し、APにA-MPDUを伝送する。例えば、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、トリガーフレームが指示するTIDの最大個数を越えないようにA-MPDUが含むMPDUが有するTIDの個数を設定し、APに該当A-MPDUを伝送する。これを介し、APはスコアボードを効率的に管理することができる。また、複数の無線通信端末別のBAビットマップの長さを調節することができる。
【0080】
具体的な実施例において、TID Aggregation Limitフィールドの値は、トリガーフレームを受信した無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数を示す。例えば、TID Aggregation Limtフィールドが3ビットフィールドであって0から7までの値を有すれば、0から7までの値それぞれはAPに伝送するA-MPDUが有し得るTIDの最大個数が1から8までのうちいずれか一つに当たることを示す。
【0081】
他の具体的な実施例において、APはトリガーフレームを使用し、トリガーフレームから指示する無線通信端末がTIDを有するMPDUを集合して、APに伝送するA-MPDUを生成できないことを指示する。詳しくは、APはTID Aggregation Limitフィールドを0に設定し、トリガーフレームから指示する無線通信端末がTIDを有するMPDUを集合して、APに伝送するA-MPDUを生成できないことを指示する。但し、A-MPDUがTIDを有しないMPDUであっても、即刻の応答を要請するMPDUを含めば、受信者がA-MPDUに対する応答として伝送するBAフレームの大きさが増加する可能性がある。また、受信者のスコアボードの管理負担が大きくなる恐れがある。この際、即刻の応答は、同じTXOP(Transmission Opportunity)内で受信者が予め指定された期間内に伝送者に応答を伝送することを示す。詳しくは、予め指定された期間はSIFS(Short Inter-Frame Space)である。
【0082】
他の具体的な実施例において、APはトリガーフレームを使用し、トリガーフレームが指示する無線通信端末が即刻の応答(immediate response)を要請するMPDUを集合して、APに伝送するA-MPDUを生成できないことを指示する。この際、即刻の応答を要請するMPDUは、TIDを有するQoS(Quality of Service)データを含むMPDUを含む。また、即刻の応答を要請するMPDUは、即刻の応答を要請するMMPDU(Management MPDU)を含む。詳しくは、即刻の応答を要請するMPDUは、アクションフレームを含む。APはトリガーフレームのUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を0に設定し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合して、APに伝送するA-MPDUを生成できないことを指示する。TID Aggregation Limitフィールドの値が0以外の値を示せば、トリガーフレームが指示する無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが有し得る最大のTIDの個数を示す。また、トリガーフレームが無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合しAPに伝送するA-MPDUを生成できないことを指示すれば、無線通信端末は即刻の応答を要請しないMPDUを集合してAPに伝送するA-MPDUを生成する。詳しくは、トリガーフレームの無線通信端末に当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値が0であれば、無線通信端末は即刻の応答を要請しないMPDUを集合してAPに伝送するA-MPDUを生成する。具体的な実施例において、即刻の応答を要請しないMPDUは、ACK PolicyがNo Ackに設定されたQoSデータを含むMPDUを含む。ACK PolicyがNo Ackに設定されたことは、該当フレームに対するACKを要請しないことを意味する。また、即刻の応答を要請しないMPDUは、QoS Nullフレームを含む。この際、QoS Nullフレームは、ACK PolicyがNo Ackと設定されたQoS Nullフレームである。また、即刻の応答を要請しないMPDUは、アクションNo Ackフレームを含む。
【0083】
また、APはトリガーフレームを使用してトリガーフレームが指示する無線通信端末がTID個数の制限なくMPDUを集合してA-MPDUを生成し、生成したA-MPDUをAPに伝送し得ることを指示する。詳しくは、APはトリガーフレームのUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を7に設定し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末がTID個数の制限なくMPDUを集合してA-MPDUを生成し、生成したA-MPDUをAPに伝送することを指示する。
【0084】
図8の実施例において、APはトリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を3に設定し、第3ステーションSTA3がAPに伝送するA-MPDUが有し得る最大のTID個数が3であることを指示する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUのTID個数を決定する。詳しくは、第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUのTID個数を3に決定する。第3ステーションSTA1は、TIDが1のMPDU、TIDが2のMPDU、TIDが3のMPDU、アクションフレーム、及びQoS Nullフレームを集合し、APに伝送するA-MPDUを生成する。第3ステーションSTA3は、APに生成したA-MPDUを伝送する。APは、第3ステーションSTA3から受信したA-MPDUに基づき、第3ステーションSTA3を含む複数の無線通信端末にM-BAフレームを伝送する。このような実施例を介し、APはM-BAフレームのデュレーションを調節する。
図8の実施例において、第3ステーションSTA3は、QoS Nullフレーム、アクションフレームのようにTIDを有しないMPDUは、全てTIDの最大個数が示すTIDの個数に含まれないと処理する。但し、特定のTIDに対するBA合意がなければ、該当TIDを有しないMPDUに対する応答はM-BAフレームに影響を及ぼさない。また、上述したように、特定のTIDに当たらないMPDUであっても即刻の応答を要請することができる。よって、無線通信端末がAPに伝送するA-MPDUが有するTIDの個数とTIDの最大個数を比較する具体的な例が必要である。それについては、
図9乃至
図12を介して詳しく説明する。
【0085】
図9は、本発明の他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0086】
APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末が伝送するA-MPDUが有し得るBA合意のあるTIDの最大個数を指示する。無線通信端末は、BA合意のあるTID個数に基づき、A-MPDUが有するTID個数を算定する。上述した実施例において、無線通信端末はAPに伝送するA-MPDUが有するTID個数とTIDの最大個数を比較する際、無線通信端末はBA合意のあるTID個数をTIDの最大個数と比較する。詳しくは、無線通信端末はAPに伝送するA-MPDUが有するTID個数とTIDの最大個数を比較する際、無線通信端末はBA合意のないTIDをA-MPDUのTIDの個数として算定しない。受信者はBA合意のないTIDに当たるデータをバッファに貯蔵せずにそのまま上位レイヤーに伝達するため、BA合意のないTIDに当たるデータの受信はスコアボードの管理に影響を及ぼさないためである。また、無線通信端末がBA合意のないTIDをTID個数として算定すれば、バッファ管理及びA-MPDUの構成が制限されるためである。詳しくは、TID Aggregation Limitフィールドの値が1乃至6であれば、無線通信端末はBA合意のあるTIDの個数がTID Aggregation Limitフィールドの値以下であるA-MPDUを生成し、APに生成したA-MPDUを伝送する。この際、無線通信端末は、BA合意のないTIDに当たるMPDUをTID Aggregation Limitフィールドの値に関係なくA-MPDUに追加する。また、APはトリガーフレームのPer User InfoのTID Aggregation Limitフィールドの値を0に設定し、Per User Infoフィールドに当たる無線通信端末がBA合意のあるTIDであるのかに関係なく即刻の応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成し、APに伝送し得ることを指示する。詳しくは、トリガーフレームの無線通信端末に当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値が0であれば、無線通信端末は即刻の応答を要請しないMPDUを集合してAPに伝送するA-MPDUを生成する。
【0087】
図9の実施例において、APはトリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を3に設定し、第3ステーションSTA3がAPに伝送するA-MPDUが有し得るBA合意のあるTIDの最大個数が3であることを指示する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUが有するBA合意のあるTID個数を決定する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUがBA合意のあるTIDを3つ有すると決定する。TID1、2、4に対してはBA合意があり、TID5に対してはBA合意がない。よって、第3ステーションSTA1は、TIDが1のMPDU、TIDが2のMPDU、TIDが3のMPDUと、TIDが5のMPDU、アクションNo Ackフレーム、及びQoS Nullフレームを集合し、APに伝送するA-MPDUを生成する。第3ステーションSTA3は、APに生成したA-MPDUを伝送する。APは、第3ステーションSTA3から受信したA-MPDUに基づき、第3ステーションSTA3を含む複数の無線通信端末にM-BAフレームを伝送する。このような実施例を介し、APはM-BAフレームのデュレーションを調節する。
【0088】
BA合意のないTIDに当たるデータもACKフレーム伝送を要請することができる。この際、受信者はBA合意のないTIDに当たるMPDUに対する応答として、BAビットマップを含まないPer AID TIDフィールドを含むM-BAフレームを伝送する。よって、BA合意のないTIDに当たるMPDUであっても、M-BAフレームのデュレーションに影響を及ぼす可能性がある。よって、A-MPDUが有し得るTIDの最大個数は、即刻の応答を要請するTIDの個数及び即刻の応答を要請するTIDのないフレームの個数に基づいて算定される。それについては、
図10を介して詳しく説明する。
【0089】
図10は、本発明のまた他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0090】
APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末が伝送するA-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するMPDUの個数を限定する。詳しくは、APはトリガーフレームを使用し、無線通信端末が伝送するA-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するTIDの個数を指示する。無線通信端末は、即刻の応答を要請するTID個数に基づき、A-MPDUが有するTID個数を算定する。上述した実施例において、無線通信端末は、APに伝送するA-MPDUが有するTID個数とTIDの最大個数を比較する際、無線通信端末はA-MPDUが有する即刻の応答を要請するTID個数をTIDの最大個数と比較する。無線通信端末はAPに伝送するA-MPDUが有するTID個数とTIDの最大個数を比較する際、即刻の応答を要請しないMPDUを考慮せずにA-MPDUのTIDの個数を算定する。よって、無線通信端末は、TIDの最大個数とは関係なく即刻の応答を要請しないTIDに当たるMPDUを集合する。また、無線通信端末は、TIDの最大個数とは関係なく即刻の応答を要請しないTIDのないフレームを集合する。また、即刻の応答を要請するTIDの個数は、A-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDのないフレームの個数とA-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDの個数の和である。TIDのないフレームの個数は、TIDのないフレームの種類を示す。また、M-BAフレームのper AID TIDにおいてTIDが15と示されるアクションフレームも、即刻の応答を要請するTIDのないフレームのうち一つである。即刻の応答を要請しないTIDに当たるMPDUは、ACK policyがNo Ackと設定されたTIDに当たるMPDUである。また、即刻の応答を要請しないTIDに当たるMPDUは、QoS Nullフレームである。この際、QoS NullフレームのACK PolicyはNo Ackである。また、即刻の応答を要請しないTIDのないフレームは、アクションNo Ackフレームである。
【0091】
上述したように、APはトリガーフレームトリガーフレームのPer User InfoのTID Aggregation Limitフィールドの値を0に設定し、Per User Infoフィールドに当たる無線通信端末がBA合意のあるTIDであるのかに関係なく即刻の応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成し、APに伝送し得ることを指示する。詳しくは、トリガーフレームの無線通信端末に当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値が0であれば、無線通信端末は即刻の応答を要請しないMPDUを集合してAPに伝送するA-MPDUを生成する。
【0092】
図10の実施例において、APはトリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を3に設定し、第3ステーションSTA3がAPに伝送するA-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するTIDの個数とA-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDのないフレーム個数の和の最大値が3であることを指示する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUが有する即刻の応答を要請するTIDの個数と即刻の応答を要請するTIDのないフレーム個数の和の個数を決定する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDとTIDを有しない即刻の応答を要請するフレーム個数の和を3に決定する。TID1と2は即刻の応答を要請し、TID4と5はACK policyがNo Ackと設定されている。また、アクションフレームは即刻の応答を要請する。よって、第3ステーションSTA1は、TIDが1のMPDU、TIDが2のMPDU、TIDが4のMPDUと、TIDが5のMPDU、アクションフレーム、アクションNo Ackフレーム、及びQoS Nullフレームを集合し、APに伝送するA-MPDUを生成する。第3ステーションSTA3は、APに生成したA-MPDUを伝送する。APは、第3ステーションSTA3から受信したA-MPDUに基づき、第3ステーションSTA3を含む複数の無線通信端末にM-BAフレームを伝送する。このような実施例を介し、APはM-BAフレームのデュレーションを調節する。
【0093】
図11は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がTIDの最大個数情報に基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0094】
複数のTID A-MPDUは、複数のアクションフレームを含まない。よって、複数のTID A-MPDUは、一つのアクションフレームのみを含む。また、A-MPDUがアクションフレームを追加に含めば、M-BAフレームの長さは2オクテット(octet)程度長くなる。よって、A-MPDUにアクションフレームが追加されることで発生するM-BAデュレーションの変化は微々である。また、アクションフレームはQoSデータフレームより重要度が高いといえる。
【0095】
無線通信端末は、APに伝送するA-MPDUが有するTID個数とTIDの最大個数を比較する際、無線通信端末はアクションフレームの個数をA-MPDUのTIDの個数として算定しない。詳しくは、TID Aggregation Limitフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、無線通信端末は、TID Aggregation Limitフィールドの値とは関係なくアクションフレームを集合し、APに伝送するA-MPDUを生成する。詳しくは、
図8乃至
図10の実施例において、無線通信端末は、アクションフレームの個数をA-MPDUのTID個数として算定しない。
【0096】
図11の実施例において、APはトリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を2に設定し、第3ステーションSTA3がAPに伝送するA-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するTIDの個数とアクションフレームを除いたA-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDのないフレーム個数の和の最大値が3であることを指示する。この際、アクションフレームは最大値算定から除外される。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUが有する即刻の応答を要請するTIDの個数とアクションフレームを除いたA-MPDUが含む即刻の応答を要請するTIDのないフレーム個数の和の個数を決定する。第3ステーションSTA3は、トリガーフレームの第3ステーションに当たるUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値に基づき、APに伝送するA-MPDUが即刻の応答を要請するTIDを2つ有すると決定する。TID1と2は即刻の応答を要請し、TID4と5はACK policyがNo Ackと設定されている。また、アクションフレームは個数算定から除外される。よって、第3ステーションSTA1は、TIDが1のMPDU、TIDが2のMPDU、TIDが4のMPDUと、TIDが5のMPDU、アクションフレーム、アクションNo Ackフレーム、及びQoS Nullフレームを集合し、APに伝送するA-MPDUを生成する。第3ステーションSTA3は、APに生成したA-MPDUを伝送する。APは、第3ステーションSTA3から受信したA-MPDUに基づき、第3ステーションSTA3を含む複数の無線通信端末にM-BAフレームを伝送する。このような実施例を介し、APはM-BAフレームのデュレーションを調節する。
【0097】
APは、トリガー情報を使用し、トリガー情報に対する応答を伝送する無線通信端末が応答を伝送する前にチャネルセンシングを行うように指示する。詳しくは、APは、トリガー情報のCS Requiredフィールド値を設定し、トリガー情報に対する応答を伝送する無線通信端末が応答を伝送する前にチャネルセンシングを行うように指示する。CS Requiredフィールドは、無線通信端末が該当トリガー情報に対する応答を伝送する際、チャネルセンシングが必要であるのかを示す。この際、CS Requiredフィールドが1であれば、CS Requiredフィールドはチャネルセンシングが必要であることを示す。また、トリガー情報を受信した無線通信端末は、トリガー情報に対する応答を伝送する際、トリガー情報のCS Requiredフィールドに基づいてチャネルセンシング可否を決定する。詳しくは、トリガー情報のCS Requiredフィールドの値が1であれば、トリガー情報を受信した無線通信端末は、トリガー情報に対する応答を伝送する際にチャネルセンシングを行う。この際、チャネルセンシングは、トリガー情報に対する応答を伝送するチャネルが遊休であるのか否かを感知することを示す。また、チャネルセンシングはCCA動作を示す。
【0098】
図12は、本発明の実施例による無線通信端末がトリガーフレームのTIDの最大個数情報を設定する動作を示す図である。
【0099】
APがトリガー情報を使用してデータ伝送に対する即刻の応答をトリガリングすれば、APはトリガー情報を使用して無線通信端末がトリガー情報に対する応答を伝送する際、チャネルセンシングが必要ではないと指示する。詳しくは、APがトリガー情報を使用してデータ伝送に対する即刻の応答をトリガリングし、トリガー情報のcommon infoフィールドのlengthフィールドの値が予め指定された値以下であれば、APはトリガー情報を使用して無線通信端末がトリガー情報に対する応答を伝送する際、チャネルセンシングが必要ではないと指示する。この際、lengthフィールドは、トリガー基盤PPDUの長さに関する情報を示す。詳しくは、lengthフィールドは、トリガー基盤PPDUの長さに関する情報を示す。また、予め指定された値は418バイトである。これを介し、APは、トリガー情報に対する応答を伝送する無線通信端末がチャネルセンシングのため即刻の応答を伝送できないことを防止する。この際、無線通信端末がトリガー情報に対する応答とデータを共に送る動作が問題となる。EDCAで動作する無線通信端末がデータを伝送すれば、無線通信端末は必ずチャネルセンシングを行ってからデータを伝送するためである。また、トリガー情報に対する応答を伝送する無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを伝送すれば、追加の伝送シーケンスが要求されるためである。
【0100】
トリガーフレームが指示する無線通信端末がトリガー情報に対する応答を伝送する際にチャネルセンシングが要求されなければ、APはトリガーフレームを使用し、トリガーフレームが指示する無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合してA-MPDUを生成し、生成したA-MPDUを伝送できないことを指示する。詳しくは、トリガーフレームが指示する無線通信端末がトリガー情報に対する応答を伝送する際にチャネルセンシングが要求されなければ、APはトリガーフレームのUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を0に設定し、User Infoフィールドに当たる無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合して、A-MPDUを生成できないことを指示する。詳しくは、APがトリガー情報を使用してデータ伝送に対する即刻の応答をトリガリングし、トリガー情報のcommon infoフィールドの値が予め指定された値以下であれば、トリガーフレームが指示する無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合してA-MPDUを生成し、生成したA-MPDUを伝送できないことを指示する。このような実施例において、無線通信端末は即刻の応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成し、生成したA-MPDUをAPに伝送する。
【0101】
図12の実施例において、APは複数のステーションHE MU PPDUを伝送する。この際、HE MU PPDUは、HE MU PPDUが含むデータMPDUに対する即刻の応答を要請するトリガーフレームを含む。また、トリガーフレームのCommon Infoフィールドのlengthフィールドの値は418である。また、トリガーフレームのCS Requiredビットは0と設定される。よって、APはトリガーフレームのUser InfoフィールドのTID Aggregation Limitフィールドの値を0と設定する。トリガーフレームを受信した無線通信端末は、HE MU PPDUが含むデータMPDUに対する応答と、即刻の応答を要請しないMPDUを含むA-MPDUを共に伝送する。この際、A-MPDUを含むトリガー基盤のPPDU(HE TB PPDU)をトリガリングするトリガーフレームのlengthフィールドの値は418より小さいか同じである。よって、第1ステーションは、BAフレームとACK policyがNo Ackであるデータを含むMPDUを含むA-MPDUを伝送する。第2ステーションは、BAフレームとアクションNo Ackフレームを含むA-MPDUを伝送する。第3ステーションと第4ステーションは、BAフレームとQoS Nullフレームを含むA-MPDUを伝送する。
【0102】
図7乃至
図12を介して、トリガーフレームを使用し、無線通信端末のA-MPDU伝送をトリガリングする動作を説明した。上述したように、APは、MACヘッダを使用して無線通信端末がAPにトリガー基盤PPDUを伝送することをトリガリングする。詳しくは、APはMACヘッダのHE variant HT controlフィールドにトリガー情報を挿入し、無線通信端末がAPにトリガー基盤PPDUを伝送することをトリガリングする。この際、MACヘッダが含むトリガー情報をUL MU応答スケジューリング(UL MU RS)と称する。
図13乃至
図15を介して、APがUL MU RSを使用し、無線通信端末がA-MPDUを含むトリガー基盤PPDUを伝送することをトリガリングする動作を説明する。
【0103】
図13は、本発明の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0104】
UL MU RSはMACヘッダに含まれるため、UL MU RSが使用し得るフィールドの大きさは制限される。詳しくは、UL MU RSはHE variant HT controlフィールドにおいて4ビットのControl IDフィールドによって識別され、26ビットを使用してトリガー情報を示す。また、UL MU RSは、UL MU RSが含まれたMACフレームが含むペイロードに対するACK/BAフレーム伝送をトリガリングする。また、UL MU RSは、UL MU RSが含まれたMACフレームを受信者アドレスに当たる無線通信端末の伝送をトリガリングする。このような実施例において、UL MU RSはトリガーフレームより少ない情報を含む。よって、UL MU RSはTIDの最大個数情報を含まない可能性がある。UL MU RSを含むMACフレームを受信した無線通信端末は、UL MU RSが指示するUL PPDU長さ内でトリガー基盤PPDU(Trigger Based PPDU、TB PPDU)を伝送する。よって、UL MU RSを含むMACフレームを受信した無線通信端末は、A-MPDUが有し得るTIDの個数とは関係なくAPに伝送するA-MPDUを生成する。
【0105】
図13の実施例において、APは第1ステーションSTA1乃至第3ステー本STA3それぞれに対するデータMPDUと、ブロードキャストトリガーフレームを含むHE MU PPDUを伝送する。この際、第1ステーションSTA1乃至第3ステーションSTA3それぞれに対するデータMPDUのMACヘッダはUL MU RSを含む。第1ステーションSTA1乃至第3ステーションSTA3それぞれは、UL MU RSに基づいてACK/BAフレーム、データMPDU及びMPDUを含むA-MPDUを生成する。第1ステーションSTA1乃至第3ステーションSTA3それぞれは、生成したA-MPDUをHE MU PPDUを使用してAPに伝送する。第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーム、複数のTIDそれぞれに当たるMPDUとMMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
【0106】
UL MU RSを含むMACフレームを受信した無線通信端末がAPにAPが受信し得る全体のTID個数を超過するTIDを有するA-MPDUを伝送すれば、APはA-MPDUを受信できないか誤動作する。よって、それを防止するための方法が必要である。
【0107】
図14は、本発明のまた他の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0108】
上述したように、UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームを含むA-MPDUを生成する。UL MU RSを受信した無線通信端末は、UL MU RSが指示する情報を使用し、APに生成したA-MPDUを伝送する。この際、UL MU RSを受信した無線通信端末がACK/BAフレームと集合し得るMPDUは、一つのTIDに当たるMPDU及び一つのMMPDUのうち少なくともいずれか一つに制限される。よって、UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームと、一つのTIDに当たるMPDU及び一つのMMPDUのうち少なくともいずれか一つを集合してA-MPDUを生成する。この際、APが伝送するM-BAフレームは、無線通信端末当たり最大2つのBA informationフィールドを含む。M-BAフレームにおいて、MMPDUはTIDが1111であると取り扱われるためである。
図14の実施例において、APは、
図13の実施例のように第1ステーションSTA1乃至第3ステーションSTA3にHE MU PPDUを伝送する。この際、第1ステーションSTA1は、第1ステーションSTA1に伝送されたMACフレームが含むUL MU RSに基づいてAPにA-MPDUを伝送する。
図14(a)の実施例において、第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーム、TIDが3に当たるMPDU、及びMMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
【0109】
他の具体的な実施例において、UL MU RSを受信した無線通信端末がACK/BAフレームと集合し得るMPDUは、一つのTIDに当たるMPDU及び一つのMMPDUのうちいずれか一つに制限される。よって、UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームと、一つのTIDに当たるMPDU及び一つのMMPDUのうちいずれか一つを集合してA-MPDUを生成する。この際、APが伝送するM-BAフレームは、無線通信端末当たり最大一つのBA informationフィールドを含む。
図14(b)の実施例において、第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーム、TIDが3に当たるMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
【0110】
また他の具体的な実施例において、UL MU RSを受信した無線通信端末がACK/BAフレームと集合し得るMPDUは、MMPDUと優先度の高いTIDに当たるMPDUのうち少なくともいずれか一つに制限される。UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームと、MMPDU、及び優先度(priority)の高いTIDを有するMPDUのうちいずれか一つを集合してA-MPDUを生成する。この際、選好度の高いTIDは、一定優先度より高い優先度を有するTIDを示す。詳しくは、一定優先度はAPによって指定される。具体的な実施例において、APは、リンク設定手続で一定優先度を指定する。例えば、APは、ビーコンフレーム、結合応答フレーム、及び認証応答フレームのうち少なくともいずれか一つを使用して一定優先度を指定する。
図14(c)の実施例において、第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーム、一定優先度より高い優先度を有するTIDが1に当たるMPDU、及びMMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
【0111】
更に他の具体的な実施例において、UL MU RSを受信した無線通信端末がACK/BAフレームと集合し得るMPDUは、MMPDUに制限される。よって、UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームとMMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
図14(d)の実施例において、第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーとMMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
【0112】
また、UL MU RSを受信した無線通信端末は、上述した実施例においてACK/BAフレームとBA合意のないTIDに当たるMPDUを制限なく集合する。
【0113】
更に他の具体的な実施例において、UL MU RSを受信した無線通信端末がACK/BAフレームと集合し得るMPDUは、即刻の応答を要請しないMPDUに制限される。よって、UL MU RSを受信した無線通信端末は、ACK/BAフレームと即刻応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成する。
図14(e)の実施例において、第1ステーションSTA1は、ACK/BAフレーと即刻の応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成する。無線通信端末はこのような実施例を介し、伝送シーケンスが増えることを防止する。
【0114】
更に他の具体的な実施例において、UL MU RSを受信した無線通信端末は、他のMPDUとACK/BAフレームと集合せず、ACK/BAフレームを含むA-MPDUを伝送する。無線通信端末はこれを介し、ACK/BAフレーム伝送の信頼度(reliability)を極大化する。
【0115】
図15は、本発明のまた他の実施例による無線通信端末がUL MU RSに基づいてA-MPDUを伝送する動作を示す図である。
【0116】
APは、UL MU RSを伝送しながらUL MU RSに基づいて伝送されるACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることをシグナリングする。詳しくは、APは、UL MU RSの集合許容可否を示すビットを0に設定し、UL MU RSに基づいて伝送されるACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることをシグナリングする。UL MU RSがUL MU RSに基づいて伝送されるACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることを示せば、UL MU RSを受信した無線通信端末は、
図14を介して説明した多用な実施例によってACK/BAフレームを含むA-MPDUを生成する。詳しくは、UL MU RSがACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることを示せば、UL MU RSを受信した無線通信端末は、APに他のMPDUとの集合なしにACK/BAフレームを含むA-MPDUを伝送する。他の具体的な実施例において、UL MU RSがACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることを示せば、UL MU RSを受信した無線通信端末は、APにACK/BAフレームと即刻の応答を要請しないMPDUを含むA-MPDUを伝送する。
【0117】
図15の実施例において、APはUL MU RSが含むAggregation allowedフィールドの値を設定し、UL MU RSに基づいて伝送されるACK/BAフレームとは異なるMPDUの集合が制限されることを示す。この際、Aggregation allowedフィールドの値が0であれば、第1ステーションSTA1は、APにACK/BAフレームとパッディングを含むA-MPDUを伝送する。また、Aggregation allowedフィールドの値が1であれば、第1ステーションSTA1は、APにACK/BAフレーム、TIDが1のMPDU、及びMMPDU含むA-MPDUを伝送する。このような実施例を介し、UL MU RSに基づいて伝送されるA-MPDUの形が多様になる。
【0118】
複数の無線通信端末それぞれが伝送したMU PPDU間の受信信号強度(Received Signal Strength Indication、RSSI)差が大きければ、APが複数の無線通信端末からMU PPDUを正常に受信することが難しい可能性がある。よって、APはトリガー情報を使用し、無線通信端末それぞれが伝送するMU PPDUの伝送電力(power)を調整する。
図16乃至
図23を介し、これについて説明する。
【0119】
図16は、本発明の実施例によるAPがトリガーフレームを使用して複数の無線通信端末にトリガーフレームの伝送電力をシグナリングし、複数の無線通信端末がトリガーフレームの伝送電力に基づいてMU PPDUの伝送電力を調整することを示す図である。
【0120】
無線通信端末の位置に応じて、APとの伝送途中発生する経路損失(path loss)の大きさが異なり得る。この際、経路損失は、無線信号が特定経路に沿って伝送されながら信号の強度が減衰されることを示す。
図16において、第2ステーションSTA2は第1ステーションSTA1よりAPから遠いところに位置し、第2ステーションSTA2とAP間の伝送途中発生する経路損失PL2が第1ステーションSTA1とAP間の伝送途中発生する経路損失PL1より大きい。よって、APが受信するMU PPDUの受信信号強度をAPが指定する受信信号強度に調整するために、無線通信端末は、無線通信端末からAPまでの伝送経路から発生する経路損失を推定すべきである。そのため、APは、トリガー情報にトリガー情報を含むPPDUを伝送する伝送電力に関する情報を挿入する。詳しくは、APは、トリガーフレーム及びUL MU RSのうち少なくともいずれか一つに伝送電力を挿入する。この際、APが指定する受信信号強度をターゲットRSSIと称する。また、トリガー情報を含むPPDUを伝送する伝送電力をDL TXパワーと称する。例えば、APは
図16のように、トリガーフレームのCommon InfoフィールドにDL TXパワーに関する情報を挿入する。また、APは
図16のように、トリガーフレームのPer User InfoフィールドのTrigger Dependent InfoフィールドにターゲットRSSIに関する情報を挿入する。また、APは
図16のように、HE variant HT controlフィールドにDL TXパワーに関する情報を挿入する。また、APは
図16のように、HE variant HT controlフィールドにターゲットRSSIに関する情報を挿入する。
【0121】
無線通信端末は、APから受信したトリガー情報に基づいてDL TXパワーに関する情報を獲得する。無線通信端末は、DL TXパワーとトリガー情報を含むPPDUの受信信号強度に基づき、無線通信端末とAP間の伝送経路から発生する経路損失を推定する。詳しくは、無線通信端末は
図16のように、トリガー情報に基づいてDL TXパワーからトリガー情報を含むPPDUの受信信号強度を引いて、無線通信端末とAP間の伝送経路から発生する経路損失を推定する。詳しくは、DL TXパワーはトリガー情報において20MHz単位で表示される。
【0122】
無線通信端末は、PPDUの受信信号強度をフィジカルレイヤーで測定し、トリガー情報が含むDL TXパワーに関する情報とターゲットRSSIに関する情報はMACレイヤーから獲得する。この際、無線通信端末は受信信号強度を予め測定し、MACレイヤーから獲得したDL TXパワーに関する情報とターゲットSRRIに関する情報に基づいてトリガー基盤PPDUの伝送電力を決定する。詳しくは、無線通信端末は
図16のように、受信信号強度とDL TXパワーに基づいてAPと無線通信端末間の伝送経路から発生する経路損失をターゲットRSSIに足し、トリガー基盤PPDUの伝送電力(Target UL TX power)を決定する。無線通信端末は、決定された伝送電力でトリガー基盤PPDUを伝送する。
【0123】
同じPPDUであっても、周波数及び時間に応じて割り当てられている電力の大きさが異なり得る。よって、無線通信端末がトリガー情報を含むPPDUの受信信号強度を測定する方法によって、APと無線通信端末間の伝送から発生する経路損失の推定が不正確になる恐れがある。特に、トリガー情報を含むPPDUが80MHz以上の帯域幅を介して伝送され、80MHz帯域幅の中央にセンター(center)26RU(Resource Unit)が存在すれば、センター26RUは連続した2つの20MHz周波数帯域の中央に位置する。詳しくは、センター26RUはインデックスが-16から-4まで、4から16までに当たるサブキャリアを含み、周波数帯域の中央に位置する7つのDC(Direct Current)サブキャリアを含むRUを示す。よって、センター26RUを介してPPDUのペイロードを受信する無線通信端末がどの周波数帯域の受信信号強度を測定すべきであるのかが問題になる。無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法について、
図17乃至
図23を介して説明する。この際、MU PPDUは叙述したようにトリガー情報を含む。
【0124】
図17は、本発明の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0125】
無線通信端末は、20MHz帯域幅を有する主(primary)チャネルから伝送される、PPDUのレガシープリアンブルの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。この際、レガシープリアンブルは、本発明の一実施例による無線通信端末だけでなく、レガシー無線通信端末もデコードし得るプリアンブルを示す。詳しくは、無線通信端末は、20MHz帯域幅を有する主チャネルから伝送される、PPDUのレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。具体的な実施例において、無線通信端末は、20MHz帯域幅を有する主チャネルから伝送される、レガシーロングトレーニングフィールド(Legacy-Long Traning Field、L-LTF)の受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。他の具体的な実施例において、無線通信端末は、20MHz帯域幅を有する主チャネルから伝送される、L-LTF及びレガシーショートトレーニングフィールド(Legacy-Short Traning Field、L-STF)の受信信号強度の平均値をPPDUの受信信号強度として測定する。この際、L-LTFは、信号の長さが比較的長いトレーニング信号であるロングトレーニング信号を示す。詳しくは、無線通信端末は、LTFに基づいてL-SIGフィールドを含むOFDMシンボルの周波数オフセット(offset)とチャネルを推定する。また、L-STFは、長さが比較的短いトレーニング信号であるショートトレーニング信号を示す。詳しくは、無線通信端末は、L-STFに基づいてL-LTFフィールド及びL-SIGフィールドを含むOFDMシンボルに対し、AGC(Automatic Gain Control)を行う。また、無線通信端末は、L-STFに基づいてL-SIGフィールドを含むOFDMシンボルとタイミング及び周波数を同期化する。無線通信端末は、上述した実施例を介して測定したPPDUの受信信号強度に基づいて伝送電力を調節する。
【0126】
図17の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、複数の無線通信端末は、20MHz帯域幅を有する主チャネルを介して伝送されるL-STFとL-LTFの受信信号強度を測定する。複数の無線通信端末は、測定した受信信号強度とDL TXパワーに基づき、APから複数の無線通信端末それぞれまでの伝送から発生する経路損失を推定する。この際、複数の無線通信端末は、トリガーフレームまたはUL MU RSからDL TXパワーを獲得する。複数の無線通信端末は、推定した経路損失とターゲットRSSIに基づいてトリガー基盤PPDUの伝送電力を決定する。複数の無線通信端末は、APにトリガーフレームまたはUL MU RSが示す情報に応じてトリガー基盤PPDUを伝送する。
【0127】
無線通信端末は、無線通信端末が受信するペイロードが伝送されるRUの位置とは関係なく、20MHz帯域幅を有する主チャネルを感知する。また、レガシープリアンブルであれば、PPDUが伝送される周波数帯域幅において同じパワーで伝送される。よって、無線通信端末が20MHz帯域を介して伝送されるレガシープリアンブルに基づいてPPDUの受信信号強度を測定すれば、無線通信端末はPPDUの受信信号強度を効率的に測定することができる。また、センター26RUを介してPPDUのペイロードを受信する無線通信端末も、PPDUの受信信号強度を精密に測定することができる。また、無線通信端末は、non-HT PPDUの形で伝送されるトリガーフレームを受信する際も、同じ方法でPPDUの受信信号強度を測定する。
【0128】
図18は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0129】
無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域でPPDUの受信信号強度を測定する。この際、無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域で測定した受信信号強度を20MHz単位に平均化する。詳しくは、無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてレガシープリアンブルの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。詳しくは、無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてレガシープリアンブルの受信信号強度を20MHz帯域幅単位に平均した値に基づいてPPDUの受信信号強度を測定する。但し、256FFTを使用して伝送されるPPDUのペイロードとは異なって、レガシープリアンブルは64FFTを使用して伝送される。よって、無線通信端末がレガシープリアンブルに基づいてPPDUの受信信号強度を測定すれば、それによる誤差が発生する恐れがある。
【0130】
無線通信端末は、ノンレガシートレーニングフィールドに基づいてPPDUの受信信号強度を測定する。無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。詳しくは、無線通信端末は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度を20MHz帯域幅単位に平均した値に基づいてPPDUの受信信号強度を測定する。具体的な実施例において、無線通信端末は、トリガー情報から獲得したDL TXパワーにおいてPPDUが伝送される全体周波数帯域幅からノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度を20MHz帯域幅単位に平均した値を引いて、無線通信端末とAP間の伝送経路から発生する経路損失を推定する。このような実施例において、無線通信端末は、MU PPDUのシグナリングするPPDUの帯域幅に関する情報を獲得し、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度を測定する。また、ノンレガシートレーニングフィールドは、ノンレガシーロングトレーニングフィールドであってもよい。無線通信端末は、ノンレガシーロングトレーニングフィールドに基づき、ノンレガシーシグナリングフィールド及びペイロードを含むOFDMシンボルの周波数オフセット及びチャネルを推定する。詳しくは、無線通信端末は、ノンレガシーロングトレーニングフィールドを基準にデータが伝送されるチャネルを推定する。また、無線通信端末は、ノンレガシーロングトレーニングフィールドを基準にOFDMシンボルの周波数オフセットを推定する。また、無線通信端末は、ショートトレーニング信号に基づいてノンレガシーロングトレーニングフィールド、ノンレガシーシグナリングフィールド、及びペイロードを含むOFDMシンボルに対してAGCを行う。また、無線通信端末は、ノンレガシーショートトレーニングフィールドに基づいてノンレガシーロングトレーニングフィールド、ノンレガシーシグナリングフィールド、及びペイロードを含むOFDMシンボルのタイミング及び周波数に対する同期化を行う。
【0131】
図18の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、複数の無線通信端末は、ノンレガシーショートトレーニングフィールドであるHE-LTFをクロスコリレーション(correlation)し、HE-LTFの受信信号強度を測定する。複数の無線通信端末は、測定した受信信号強度とDL TXパワーに基づき、APから複数の無線通信端末それぞれまでの伝送から発生する経路損失を推定する。複数の無線通信端末の他の動作は、
図17の実施例で説明したものと同じである。
【0132】
但し、APがOFDMAを利用してHE MU PPDUを伝送する際、APは各RU別に伝送電力を異なるように設定してもよい。詳しくは、APがOFDMAを利用してHE MU PPDUを伝送する際、APはノンレガシーショートトレーニングフィールドであるHE-STFから各RU別に伝送電力を異なるように設定する。特に、256FFTが使用されれば、各RU別周波数選択性(frequency selectivity)の影響が更に大きくなる。このようなRU別伝送電力の差を考慮した受信信号強度の測定方法については、
図19を介して説明する。
【0133】
図19は、本発明のまた他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0134】
無線通信端末は、無線通信端末に当たる、PPDUのペイロードが伝送されるRUにおいてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。この際、ノンレガシートレーニングフィールドは、ノンレガシーロングトレーニングフィールドであるHE-LTFである。また、PPDUのペイロードが伝送されるRUは、無線通信端末をトリガリングするトリガーフレームまたはUL MU RSが伝送されるRUを示す。詳しくは、PPDUのペイロードが伝送されるRUの帯域幅が20MHzより小さければ、無線通信端末は測定した受信信号強度を20MHz単位にスケーリングする。
【0135】
図19の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、複数の無線通信端末は、複数の無線通信端末それぞれに対するペイロードが伝送されるRUにおいてHE-LTFをクロスコリレーションし、HE-LTFの受信信号強度を測定する。複数の無線通信端末は、測定した受信信号強度とDL TXパワーに基づき、APから複数の無線通信端末それぞれまでの伝送から発生する経路損失を推定する。この際、RUの帯域幅が20MHzより小さければ、測定した受信信号強度の値を20MHz単位にスケーリングする。複数の無線通信端末の他の動作は、
図17の実施例で説明したものと同じである。
【0136】
このような実施例において、無線通信端末に当たるPPDUのペイロードが伝送されるRUの周波数帯域が狭すぎれば、無線通信端末が受信信号強度を測定するために使用し得るサンプルシンボルの数が過度に少なくなる恐れがある。よって、無線通信端末が測定した受信信号強度の正確性が落ちる恐れがある。
【0137】
図20は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0138】
無線通信端末は、無線通信端末に当たる、PPDUのペイロードが伝送されるRUを含む20MHz帯域幅を有する周波数帯域において、ノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。この際、ノンレガシートレーニングフィールドは、ノンレガシーロングトレーニングフィールドであるHE-LTFである。また、PPDUのペイロードが伝送されるRUは、無線通信端末をトリガリングするトリガーフレームまたはUL MU RSが伝送されるRUを示す。
【0139】
図20の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、複数の無線通信端末は、複数の無線通信端末それぞれに対するペイロードが伝送されるRUを含む20MHz帯域幅を有する周波数帯域において、HE-LTFをクロスコリレーションしてHE-LTFの受信信号強度を測定する。複数の無線通信端末は、測定した受信信号強度とDL TXパワーに基づき、APから複数の無線通信端末それぞれまでの伝送から発生する経路損失を推定する。この際、RUの帯域幅が20MHzより小さければ、測定した受信信号強度の値を20MHz単位にスケーリングする。複数の無線通信端末の他の動作は、
図17の実施例で説明したものと同じである。
【0140】
このような実施例において、センター26RUを介してPPDUのペイロードを受信する無線通信端末がどの周波数帯域でノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定すべきであるのかが問題になる。
【0141】
図21は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0142】
上述した実施例において、無線通信端末がセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末はセンター26RUに関する情報をシグナリングするSIG-Bコンテンツチャネルが伝送される周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。詳しくは、HE-SIG-Bシグナリングフィールドは、HE MU PPDUを受信する複数の無線通信端末に関する情報をシグナリングする。詳しくは、複数の無線通信端末に関する情報は、資源割当に関する情報を含む。この際、資源割当に関する情報は、複数の無線通信端末がHE MU PPDUのペイロードを受信するRUに関する情報を含む。APは、20MHz周波数帯域別に互いに異なる情報を含むHE-SIG-Bフィールドを伝送する。詳しくは、APが40MHz以上の帯域幅を有する周波数帯域を介してHE MU PPDUを伝送すれば、APは、20MHz帯域幅を有する第1SIG-Bコンテンツチャネルと20MHz帯域幅を有する第2SIG-Bコンテンツチャネルを40MHz帯域幅ごとに繰り返し伝送する。この際、APは、80MHz帯域幅を有する主チャネルのセンター26RUに関する情報を第1SIG-Bコンテンツチャネルを介して伝送する。また、APは、80MHz帯域幅を有する副チャネルのセンター26RUに関する情報を第2SIG-Bコンテンツチャネルを介して伝送する。よって、無線通信端末が80MHz帯域幅を有する主チャネルに含まれたセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末は第1SIG-Bコンテンツチャネルが伝送される周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。また、無線通信端末が80MHz帯域幅を有する副チャネルに含まれたセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末は第2SIG-Bコンテンツチャネルが伝送される周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。また、ノンレガシートレーニングフィールドは、ノンレガシーロングトレーニングフィールドであるHE-LTFである。
【0143】
図21の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、センター26RUを介してペイロードを受信する無線通信端末は、第1SIG-Bコンテンツチャネルが伝送される20MHz帯域幅を有する周波数帯域から、HE-LTFをクロスコリレーションしてHE-LTFの受信信号強度を測定する。無線通信端末は、測定した受信信号強度とDL TXパワーに基づき、APから無線通信端末までの伝送から発生する経路損失を推定する。また、無線通信端末は、トリガーフレームまたはUL MU RSからDL TXパワーを獲得する。複数の無線通信端末は、推定した経路損失とターゲットRSSIに基づいてトリガー基盤PPDUの伝送電力を決定する。複数の無線通信端末は、PAにトリガーフレームまたはUL MU RSが示す情報に応じてトリガー基盤PPDUを伝送する。
【0144】
無線通信端末は、センター26RUに関する情報をシグナリングするSIG-Bコンテンツチャネルが伝送される周波数帯域においてノンレガシーシングナリングフィールドの受信信号強度を測定すれば、無線通信端末はHE-SIG-Bフィールドを獲得し、同じ周波数帯域から受信信号強度を測定する。但し、無線通信端末が受信信号強度を測定した周波数帯域において、無線通信端末が受信するペイロードが伝送されない短所がある。
【0145】
図22は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0146】
上述した実施例において、無線通信端末がセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末はセンター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域幅のうち、センター26RUに関する情報をシグナリングするSIG-Bコンテンツチャネルと近い周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。他の具体的な実施例において、無線通信端末は、センター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。この際、無線通信端末は、測定された受信信号強度を20MHz単位に平均化する。また、ノンレガシートレーニングフィールドは、ノンレガシーロングトレーニングフィールドであるHE-LTFである。
【0147】
図22の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、センター26RUを介してペイロードを受信する無線通信端末は、センター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域のうち、第1SIG-Bコンテンツチャネルと近い周波数帯域幅において、HE-LTFをクロスコリレーションしてHE-LTFの受信信号強度を測定する。他の具体的な実施例において、この際、センター26RUを介してペイロードを受信する無線通信端末は、センター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域において、HE-LTFをクロスコリレーションしてHE-LTFの受信信号強度を測定し、20MHz単位に受信信号強度を平均化する。無線通信端末の他の動作は、
図21の実施例で説明したものと同じである。
【0148】
図23は、本発明の更に他の実施例による無線通信端末がMU PPDUの受信信号強度を測定する方法を示す図である。
【0149】
APがセンター26RUを介してトリガー情報を伝送することが制限されることがある。詳しくは、APは、センター26RUを介してトリガー情報を伝送しなくてもよい。詳しくは、APは、センター26RUを介してトリガーフレームを伝送しなくてもよい。また、APは、センター26RUを介してUL MU RSを伝送しなくてもよい。センター26RUは、周波数帯域の帯域幅が80MHz以上である際にのみ使用されるが、全体の周波数帯域においてセンター26RUが占める大きさは大きくないためである。
【0150】
図23の実施例において、APは、センター26RUを含む80MHz帯域幅を有するHE MU PPDUを複数の無線通信端末に伝送する。HE MU PPDUは、L-STF、L-LTF、L-SIG、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、HE-LTF、ペイロード(Data)、及びパケットエクステンション(PE)を含む。この際、APはセンター26RUを介してトリガー情報を含まないPPDUのペイロードを伝送する。このような実施例を介し、APは、センター26RUを介してPPDUのペイロードを受信する無線通信端末がノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する際に発生し得る問題を防止する。
【0151】
図24は、本発明の実施例による無線通信端末の動作を示す図である。
【0152】
ベース無線通信端末2401は、一つまたは複数の無線通信端末2403にトリガー情報を伝送する(S2401)。この際、トリガー情報は、上述したトリガーフレームまたはUL MU RUである。
【0153】
トリガー情報はトリガーフレームであり、トリガーフレームはA-MPDUに含まれるMPDUの種類に関する第1シグナリングフィールドを含む。この際、無線通信端末2403が即刻の応答を要請するMPDUを集合しベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成することが許容されなければ、ベース無線通信端末2401は、第1シグナリングフィールドの値を予め指定された値に設定する。また、ベース無線通信端末2401は第1シグナリングフィールドに当たる無線通信端末が即刻の応答を要請するMPDUを集合しベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成することが許容されれば、ベース無線通信端末2401は、第1シグナリングフィールドの値を前記A-MPDUが有し得る最大TIDの個数に応じて設定する。A-MPDUが有し得るTIDの最大個数は、A-MPDUが有し得る即刻の応答を要請するTIDの最大個数を示す。即刻の応答を要請するTIDの最大個数は、即刻の応答を要請するTIDの個数と即刻の応答を要請するTIDのないフレームの個数の和の最大値を示す。他の具体的な実施例において、A-MPDUが有し得るTIDの最大個数は、BA合意のあるTIDの最大個数を示す。
【0154】
この際、即刻の応答は同じTXOP内において、受信者が予め指定された期間内に伝送者に応答を伝送することを示す。詳しくは、予め指定された期間はSIFSである。即刻の応答を要請しないTIDに当たるMPDUは、ACK policyがNo Ackに設定されているTIDに当たるMPDUである。また、即刻の応答を要請しないTIDに当たるMPDUは、QoS Nullフレームである。この際、QoS NullフレームのACK PolicyはNo Ackである。また、即刻の応答を要請しないTIDのないフレームは、アクションNo Ackフレームである。
【0155】
トリガーフレームは、無線通信端末2403がトリガー基盤PPDUを伝送する際にチャネルセンシングが必要であるのかを示す第2シグナリングフィールドを含む。ベース無線通信端末2401は、第2シグナリングフィールドの値に基づいて第1シグナリングフィールドの値を設定する。詳しくは、第2シグナリングフィールドがトリガー基盤PPDUを伝送するためのチャネルセンシングが必要ではないことを示すように設定されていれば、ベース無線通信端末2401は第1シグナリングフィールドの値を予め指定された値に設定する。トリガーフレームは、トリガー基盤PPDUの長さに関する情報を示す第3シグナリングフィールドを含む。この際、ベース無線通信端末は、第3シグナリングフィールドの値に基づいて第1シグナリングフィールドの値を設定する。詳しくは、第3シグナリングフィールドの値が予め設定された値以下であれば、ベース無線通信端末2401は第1シグナリングフィールドの値を予め指定された値に設定する。予め設定された値は、即刻の応答を要請するMPDUを集合してベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成できないことを示す値である。
【0156】
第1シグナリングフィールドは、上述したTID Aggregation Limitフィールドである。また、第2シグナリングフィールドは、上述したCS requiredフィールドである。また、ベース無線通信端末2401は、
図8乃至
図15を介して説明した実施例によって動作する。
【0157】
無線通信端末2403は、トリガー情報に基づいてA-MPDUを伝送する(S2403)。無線通信端末2403は、トリガー情報に基づいて即刻の応答を要請するMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成するのかを決定する。トリガーフレームは、無線通信端末2403が即刻の応答を要請するMPDUを集合しベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成することが許容されるのかを示すシグナリングフィールドを含む。無線通信端末2403は、シグナリングフィールドに基づいて即刻の応答を要請するMPDUを集合し、ベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成する。シグナリングフィールドの値が予め指定された値であれば、無線通信端末2403即刻の応答を要請するMPDUを含まない前記A-MPDUを生成する。また、シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、シグナリングフィールド無線通信端末2403はベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成する際に前記A-MPDUが有し得るTIDの最大個数を示し、無線通信端末2403はTIDの最大個数に応じてベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUを生成する。シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、無線通信端末2403は、A-MPDUが有し得るTIDの最大個数とは関係なく、即刻の応答を要請しないMPDUを集合してA-MPDUを生成する。即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しないQoS Nullフレームを含む。また、即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しないアクションNo Ackフレームを含む。また、即刻の応答を要請するMPDUは、アクションフレームを含む。また、シグナリングフィールドの値が予め指定された範囲内であれば、無線通信端末2403は、A-MPDUが有し得るTIDの最大個数とは関係なく、アクションフレームを集合してA-MPDUを生成する。また、シグナリングフィールドは、上述したTID Aggregation Limitフィールドである。上述した予め指定された値は0であってもよい。また、予め指定された範囲は1以上であってもよい。また、無線通信端末2403は、
図8乃至
図12を介して説明した実施例のように動作する。
【0158】
トリガー情報がMACヘッダに含まれていれば、無線通信端末2403は、即刻の応答を要請するMPDUを含まないA-MPDUをベース無線通信端末2401に伝送するA-MPDUとして生成する。この際、トリガー情報はMACヘッダのHE variant HT controlフィールドに含まれる。詳しくは、トリガー情報は、上述したUL MU RUである。具体的な実施例において、トリガー情報がMACヘッダに含まれていれば、無線通信端末2403はACKフレーム及びBAフレームのうちいずれか一つのフレームと即刻の応答を要請するMPDUなしに即刻の応答を要請しないMPDUを集合し、前記A-MPDUを生成する。この際、即刻の応答を要請しないMPDUは、データ伝送に対するACKを要請しないQos Nullフレーム及びデータ伝送に対するACKを要請しないアクションNo Ackフレームのうち少なくともいずれか一つを含む。詳しくは、無線通信端末2403は、
図13乃至
図15を介して説明した実施例のように動作する。
【0159】
無線通信端末2403は、トリガーフレームを含むPPDUの受信信号強度を測定し、測定した受信信号強度に基づいてトリガー基盤PPDUの伝送電力を決定する。詳しくは、無線通信端末2403は、20MHz帯域幅を有する主チャネルから伝送される、PPDUのレガシープリアンブルの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。この際、レガシープリアンブルは、本発明の一実施例による無線通信端末だけでなくレガシー無線通信端末もデコードし得るプリアンブルを示す。
【0160】
また、無線通信端末2403は、PPDUが伝送される全体周波数帯域でPPDUの受信信号強度を測定する。この際、無線通信端末2403は、PPDUが伝送される全体周波数帯域で測定した受信信号強度を20MHz単位に平均化する。詳しくは、無線通信端末2403は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてレガシープリアンブルの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。無線通信端末2403は、ノンレガシートレーニングフィールドに基づいてPPDUの受信信号強度を測定する。
【0161】
また、無線通信端末2403は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。詳しくは、無線通信端末2403は、PPDUが伝送される全体周波数帯域においてノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度を20MHz帯域幅単位に平均した値に基づいてPPDUの受信信号強度を測定する。
【0162】
また、無線通信端末2403は、無線通信端末に当たる、PPDUのペイロードが伝送されるRUを含む20MHz帯域幅を有する周波数帯域において、ノンレガシートレーニングフィールドの受信信号強度をPPDUの受信信号強度として測定する。無線通信端末2403がセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末2403はセンター26RUに関する情報をシグナリングするSIG-Bコンテンツチャネルが伝送される周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。無線通信端末2403がセンター26RUを介してPPDUのペイロードを受信すれば、無線通信端末2403はセンター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域幅のうち、センター26RUに関する情報をシグナリングするSIG-Bコンテンツチャネルと近い周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。他の具体的な実施例において、無線通信端末2403は、センター26RUを含む20MHz帯域幅を有する2つの周波数帯域において、ノンレガシーシグナリングフィールドの受信信号強度を測定する。この際、無線通信端末2403は、測定された受信信号強度を20MHz単位に平均化する。また他の具体的な実施例において、ベース無線通信端末2401は、センター26RUを介してトリガー情報を伝送することが制限される。詳しくは、ベース無線通信端末2401は、センター26RUを介してトリガー情報を伝送しなくてもよい。詳しくは、ベース無線通信端末2401は、センター26RUを介してトリガーフレームを伝送しなくてもよい。詳しくは、無線通信端末2403とベース無線通信端末2401は、
図16乃至
図23を介して説明した実施例のように動作する。
【0163】
上記のように、無線LAN通信を例に挙げて、本発明を説明したが、本発明はこれに限定せず、携帯電話通信などの他の通信システムでも同様に適用することができる。また、本発明の方法、デバイス、およびシステムは、特定の実施例に関連して説明されたが、本発明の構成要素、動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して実装することができる。
【0164】
これまで実施例に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれるが、必ずしも一つの実施例にのみ限定されない。なお、各実施例に例示されている特徴、構造、効果などは、実施例の属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例についても組み合わせられるかまたは変形されて実施されてもよい。よって、このような組み合わせと変形に関する内容は、本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【0165】
これまで実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であって本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で前記に例示されていない様々な変形と応用が可能であることを理解できるはずである。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施されてもよいものである。そして、このような変形と応用に関する差は、添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0166】
100…ステーション
110…プロセッサ
120…送受信部
140…ユーザインタフェース部
150…ディスプレーユニット
160…メモリ
210…プロセッサ
220…送受信部
260…メモリ
300…認証サーバ
2401…ベース無線通信端末
2403…無線通信端末