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▶ ヤン、ウォン ジュンの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】調理容器用着脱式取っ手
(51)【国際特許分類】
   A47J 45/07 20060101AFI20240311BHJP
   A47J 45/10 20060101ALI20240311BHJP
【FI】
A47J45/07 A
A47J45/10 A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022179256
(22)【出願日】2022-11-09
(65)【公開番号】P2023101386
(43)【公開日】2023-07-20
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】10-2022-0002559
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516013435
【氏名又は名称】ヤン、ウォン ジュン
【氏名又は名称原語表記】YANG,Won Jun
【住所又は居所原語表記】(Byeollae-dong,Byeolsarangmaeul Moamiraedo Apt.)2302-1501,336 Buram-ro Namyangju-si Gyeonggi-do 472-501,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130960
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 正之
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ウォン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ミン ジェング
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1062046(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1388379(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0098645(KR,A)
【文献】特表2011-513025(JP,A)
【文献】特開2010-017532(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 45/07
A47J 45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に容器支持部(12)が形成されている本体(10);前記本体(10)の下部にヒンジ結合され、内側に係止部(22)が突設されているレバー(20);前記本体(10)の内部に前後進可能に設けられ、前記容器支持部(12)に対向する容器加圧部(32)及び前記係止部(22)を選択的に支持する支持部(34)が形成されている加圧部材(30);前記加圧部材(30)を前進する方向に付勢するスプリング(40);前記本体(10)の上部に設けられ、両側に一対のボタン設置孔(52)が形成されているカバー(50);前記カバー(50)に弾性的に遊動可能に設けられて前記一対のボタン設置孔(52)を介して外部に突出し、前記係止部(22)を両側から加圧して前記支持部(34)への支持状態を解除するボタン(60)を含み、
前記本体(10)の底面には、スリット状の複数の遊動防止溝部(16)が並んで形成され、前記レバー(20)には、前記遊動防止溝部(16)に対応結合される遊動防止突起部(24)が形成され、
前記支持部(34)は、前記係止部(22)を加圧支持する支持台(34a);前記支持台(34a)から下向きに傾斜して形成され、前記レバー(20)の引き動作によって前記係止部(22)と連動して前記係止部(22)を前記支持台(34a)に案内する連動ガイド(34b)からなり、前記係止部(22)は、前記連動ガイド(34b)に沿って転がり接触する回転ローラであり、
前記加圧部材(30)は、金属製の板状体からなり、前記支持台(34a)及び前記連動ガイド(34b)は、前記加圧部材(30)の板面の所定の部分が切開されて下向きに傾斜するように一体に折曲形成され、
前記カバー(50)の内部には、所定の間隔をおいて互いに対応する一対の拘束突起(54)が並んで形成され、前記一対の拘束突起(54)間には、少なくとも1つの結合突起(56)が突設され、
前記ボタン(60)は、前記一対のボタン設置孔(52)に遊動可能に設けられ、前記一対の拘束突起(54)に拘束される拘束溝(62a)がそれぞれ形成されると共に前記係止部(22)を両側から加圧して前記支持部(34)への支持状態を解除する加圧突起(62b)がそれぞれ対応形成され、下面には複数の組立突起(62d)が形成されている一対の胴体部(62);前記一対の胴体部(62)間に介在する弾性部(64);前記結合突起(56)に結合される板状の胴体支持部(66)からなり、
前記胴体支持部(66)には、前記加圧突起(62b)が貫通する中空(66a)及び前記結合突起(56)に結合される結合孔(66b)が形成され、前記結合孔(66b)の両側には、前記組立突起(62d)に対応結合される組立溝(66c)がそれぞれ形成されていることを特徴とする、調理容器用着脱式取っ手。
【請求項2】
前記本体(10)の内部には、前記スプリング(40)が取り付けられるスプリング取付部(14)が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の調理容器用着脱式取っ手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理容器用着脱式取っ手に関し、より詳細には、調理容器の一側に着脱可能に結合される調理容器用着脱式取っ手に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、調理容器は、移動や保管を容易にするためにその一側に取っ手が備えられ、このような取っ手は、調理容器の種類に応じて種々の多様な形態に区分されている。
【0003】
調理容器の一側に着脱可能に結合される着脱式取っ手もその1つである。
【0004】
特に、調理容器用着脱式取っ手は、機能性に優れて需要がますます増加している傾向にあり、それに伴い、それに関する研究開発が活発に行われている。
【0005】
従来の調理容器用着脱式取っ手は、開放部が形成されている胴体;胴体の下部にピン組立され、開放部を介して胴体の外部に露出するレバー;胴体に内蔵され、一側が第1スプリングにより支持されて長手方向に延びて胴体の前方に密着部が露出するクランプ;レバーの後方に胴体にヒンジ組立された回動バー、クランプに連結される作動バーの他側がレバーの作動溝に沿って作動する回動ピンによりレバーと斜めな角度で組立されたクランプ密着手段;クランプの上部に備えられ、一側に形成された固定部が胴体の前方に露出するホルダ;胴体に内蔵され、ホルダが胴体の内側に引っ張られるように付勢力を与える第2スプリング;胴体の外側に露出し、下端部が作動バーを下方に押圧してクランプを復帰させるためのボタンから構成される。
【0006】
このような調理容器用着脱式取っ手は、特許文献1に開示されている。
【0007】
しかし、前記調理容器用着脱式取っ手は、全体的な構成が複雑で組立及びメンテナンスが難しいだけでなく、それによる時間及びコストが多くかかるという問題がある。
【0008】
また、クランプ密着手段の構造的特徴により、故障や破損が発生する可能性が高い。
【0009】
これはつまり、調理容器用着脱式取っ手の機能性及び使用性を低下させる結果をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国登録特許第10-0971872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、構成が単純でありながらも作動を安定して実現できる調理容器用着脱式取っ手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明による調理容器用着脱式取っ手は、先端に容器支持部が形成されている本体;前記本体の下部にヒンジ結合され、内側に係止部が突設されているレバー;前記本体の内部に前後進可能に設けられ、前記容器支持部に対向する容器加圧部及び前記係止部を選択的に支持する支持部が形成されている加圧部材;前記加圧部材を前進する方向に付勢するスプリング;前記本体の上部に設けられ、両側に一対のボタン設置孔が形成されているカバー;前記カバーに弾性的に遊動可能に設けられて前記一対のボタン設置孔を介して外部に突出し、前記係止部を両側から加圧して前記支持部への支持状態を解除するボタンを含むことにその技術的特徴がある。
【発明の効果】
【0013】
本発明による調理容器用着脱式取っ手は、その構成が単純であることから、組立はもちろんメンテナンスも容易であるだけでなく、それによる時間及びコストを相対的に低減することができる。
【0014】
また、その作動を安定して実現することができ、寿命(耐久性)を一層強化することができる。
【0015】
さらに、ボタンの構造的特徴により、レバーの下降動作を円滑に実現することができる。
【0016】
それにより、調理容器用着脱式取っ手の機能性及び使用性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による調理容器用着脱式取っ手の正面図である。
図2】本発明による調理容器用着脱式取っ手の平面図である。
図3】本発明による調理容器用着脱式取っ手の断面図である。
図4】本発明による調理容器用着脱式取っ手の本体の内部構造を示す構成図である。
図5】本発明による調理容器用着脱式取っ手のレバーを示す構成図である。
図6】本発明による調理容器用着脱式取っ手の本体及びレバーの結合構造を示す部分断面図である。
図7】本発明による調理容器用着脱式取っ手の加圧部材を示す構成図である。
図8】本発明による調理容器用着脱式取っ手のカバーの内部構造を示す構成図である。
図9】本発明による調理容器用着脱式取っ手のボタンの設置状態を示す構成図である。
図10】本発明による調理容器用着脱式取っ手のボタンの胴体部及び弾性部を示す構成図である。
図11】本発明による調理容器用着脱式取っ手のボタンの胴体支持部を示す構成図である。
図12】本発明による調理容器用着脱式取っ手のボタン及びカバーの結合構造を示す断面図である。
図13】本発明による調理容器用着脱式取っ手のボタンの押圧動作によるレバーの動作状態を示す断面図である。
図14】本発明による調理容器用着脱式取っ手の作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による調理容器用着脱式取っ手について添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1図13に示すように、本発明による調理容器用着脱式取っ手は、本体10;本体10の下部にヒンジ結合されるレバー20;本体10の内部に前後進可能に設けられる加圧部材30;加圧部材30を前進する方向に付勢するスプリング40;本体10の上部に設けられるカバー50;カバー50に貫設されるボタン60を含んで構成される。
【0020】
本体10は、上部が開放されたバー(bar)形状を有し、その下部には連通孔11が形成されている。
【0021】
このような本体10は、物的特性に優れた合成樹脂材質からなることが好ましい。
【0022】
また、本体10の先端には、調理容器C(図14参照)の一側面を支持する容器支持部12が一体に形成され、その内部には、スプリング40が収容されて取り付けられる溝状のスプリング取付部14が形成されている。
【0023】
さらに、本体10の底面には、スリット状の複数の遊動防止溝部16が並んで形成されている。
【0024】
レバー20は、その一端部が本体10にピン結合されて本体10に対して所定の角度でティルト動作し、本体10の内部に挿入されるレバー20の内側には係止部22が上方向に突設されている。
【0025】
係止部22は、加圧部材30に接触できるように本体10の連通孔11に対応して位置し、このような係止部22としては、レバー20の動作を円滑に実現すると共にレバー20の動作による損傷(摩耗など)を最小限に抑えるために、回転ローラを用いることが好ましい。回転ローラは、レバー20の引き動作によって加圧部材30の支持部34に形成されている連動ガイド34bに沿って転がり接触する。
【0026】
例えば、係止部22として回転ローラを用いない場合は、加圧部材30との摩擦により、レバー20の動作がスムーズに行われなくなったり、摩耗が発生するという問題が生じ得る。
【0027】
また、係止部22として用いられる回転ローラは、レバー20に一体に形成されている一対の結合部26間に着脱可能に結合される。
【0028】
さらに、レバー20には、本体10の遊動防止溝部16に対応結合される遊動防止突起部24が形成され、このような遊動防止突起部24により、本体10との結合状態を強固かつ安定して維持することができる。
【0029】
一方、レバー20は、物的特性に優れた合成樹脂材質からなり、レバー20及び本体10の結合状態を一層強化できるように、レバー20の遊動防止突起部24及び本体10の遊動防止溝部16に磁力成分がさらに含有されるようにしてもよい。
【0030】
加圧部材30は、その前後進動作により調理容器C(図14参照)を選択的に加圧するためのものであり、このような加圧部材30は、金属製の板状体からなることが好ましい。
【0031】
また、加圧部材30には、本体10の容器支持部12に対向する容器加圧部32が折曲形成されると共に、レバー20の係止部22を選択的に支持する支持部34が形成されている。
【0032】
特に、支持部34は、支持台34a;支持台34aから下向きに傾斜して形成される連動ガイド34bからなる。
【0033】
支持台34aは、レバー20の係止部22を強固かつ安定して加圧支持する役割を果たし、連動ガイド34bは、レバー20の係止部22の移動と連動して係止部22を支持台34aに簡便かつ安定して案内する役割を果たす。
【0034】
このような支持台34a及び連動ガイド34bは、別途の部材を用いるのではなく、加圧部材30の板面の所定の部分を切開して下向きに傾斜するように折曲形成するので、その形成作業が容易である。
【0035】
また、加圧部材30の端部には、スプリング40に嵌められて支持される嵌合突起部36が一体に突設されている。
【0036】
一方、レバー20の係止部22に接触する支持台34aの部位には、滑りを防止して係止部22の支持状態をより安定して維持するように、滑り防止コーティング層や滑り防止溝などがさらに形成されてもよく、加圧部材30の容器加圧部32には、調理容器C(図14参照)との密着力を高めるために、ゴムカバーが備えられることが好ましい。
【0037】
スプリング40は、本体10のスプリング取付部14に取り付けられた状態で加圧部材30を前進する方向に付勢する役割を果たす。
【0038】
このようなスプリング40により、加圧部材30の弾性的な前後進動作が可能になる。
【0039】
一方、スプリング40としては、圧縮スプリングをはじめ、公知の様々な種類のものを選択的に適用することができる。
【0040】
カバー50は、合成樹脂材質からなり、本体10に対応結合され、下部が開放されたバー形状を有する。
【0041】
また、カバー50は、ネジなどにより、本体10に着脱可能に結合されることが好ましい。
【0042】
このようなカバー50の両側には、所定の大きさのボタン設置孔52が一対形成され、その内部には、所定の間隔をおいて互いに対応するバー状の一対の拘束突起54が並んで形成されると共に、一対の拘束突起54間には、少なくとも1つの結合突起56が突設されている。
【0043】
ボタン60は、カバー50の両側に形成されている一対のボタン設置孔52に弾性的に遊動可能に形成される。
【0044】
このようなボタン60は、一対のボタン設置孔52に遊動(前後進)可能に離隔して設けられ、上部にカバー50の拘束突起54に拘束される拘束溝62aがそれぞれ形成されると共に下部に加圧突起62bがそれぞれ対応形成されている一対の胴体部62;一対の胴体部62間に介在する弾性部64;カバー50の結合突起56に結合される板状の胴体支持部66からなる。
【0045】
胴体部62の拘束溝62aは、胴体部62の押圧動作による前後進移動を拘束するためのものであり、カバー50の拘束突起54の幅より相対的に広く形成される。また、加圧突起62bは、胴体部62の押圧動作によって連動してレバー20の係止部22を両側から加圧して加圧部材30の支持部34への支持状態を解除するためのものであり、このような加圧突起62bは、その加圧動作によりレバー20が自然に下降するように、レバー20の係止部22に接触する部位が所定の角度で傾斜して形成される。さらに、胴体部62には、弾性部64の設置状態を安定して維持するための弾性部嵌合突起62cが形成され、かつその下面には、胴体支持部66との連結状態を強固かつ安定して維持するための複数の組立突起62dが形成されている。
【0046】
弾性部64は、一対の胴体部62を弾性的に動作させるためのものであり、公知の圧縮スプリングなどが用いられる。
【0047】
胴体支持部66には、胴体部62の加圧突起62bが貫通する中空66aが形成されて一対の胴体部62を支持し、胴体部62の離脱を防止する役割を果たす。また、胴体支持部66の中央上下部には、カバー50の結合突起56に結合される結合孔66bが形成され、結合孔66bの両側には、胴体部62の組立突起62dに対応結合される組立溝66cがそれぞれ形成されている。
【0048】
以下、以上説明した調理容器用着脱式取っ手の作動状態について図14を参照して説明する。
【0049】
まず、図14の(a)は取っ手が調理容器Cから脱着された状態を示すものであり、カバー50の両側に位置するボタン60の押圧動作によりレバー20がティルト動作して本体10に対して下降すると共に、加圧部材30の容器加圧部32は本体10の容器支持部12から所定距離離隔した状態を維持する。
【0050】
このとき、加圧部材30は、スプリング40により前進されている状態を維持し、レバー20の係止部22は、加圧部材30に形成されている支持部34に接触した状態で移動する。
【0051】
そして、レバー20を所定の外力で引くと、図14の(b)のように、レバー20の係止部22が加圧部材30の支持部34に沿って上方に移動してスプリング40の付勢力により支持部34に支持されることにより、図14の(c)のように、取っ手が調理容器Cに装着される。
【0052】
このとき、加圧部材30は、スプリング40に付勢された状態でレバー20の係止部22との接触により前後進動作が行われる。
【符号の説明】
【0053】
10 本体
12 容器支持部
14 スプリング取付部
16 遊動防止溝部
20 レバー
22 係止部
24 遊動防止突起部
30 加圧部材
32 容器加圧部
34 支持部
34a 支持台
34b 連動ガイド
36 嵌合突起部
40 スプリング
50 カバー
52 ボタン設置孔
54 拘束突起
60 ボタン
62 胴体部
62a 拘束溝
62b 加圧突起
64 弾性部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14