(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】管理装置
(51)【国際特許分類】
H04W 4/00 20180101AFI20240311BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20240311BHJP
H04L 41/50 20220101ALI20240311BHJP
A63F 13/358 20140101ALI20240311BHJP
【FI】
H04W4/00
H04W28/16
H04L41/50
A63F13/358
(21)【出願番号】P 2022521804
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 JP2021016442
(87)【国際公開番号】W WO2021230044
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】P 2020084467
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安沢 昌志
(72)【発明者】
【氏名】石塚 広樹
(72)【発明者】
【氏名】武田 大樹
【審査官】岡本 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-249955(JP,A)
【文献】特開2001-156779(JP,A)
【文献】特開2006-304083(JP,A)
【文献】特開2017-011757(JP,A)
【文献】特開2013-013027(JP,A)
【文献】特開2004-357968(JP,A)
【文献】特開2018-148453(JP,A)
【文献】特開2012-065981(JP,A)
【文献】特開2016-049202(JP,A)
【文献】特開2011-194100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 41/50
A63F 13/358
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1グループに属する複数の端末装置の各々ごとに、通信の質を変更可能なQoS制御サービスにおいて当該端末装置が利用可能な前記QoS制御サービスの品質に基づく品質情報を、受け取る受取部と、
前記複数の端末装置の各々ごとの前記品質情報に基づいて、2以上の端末装置の第2グループであって、所定品質以上の品質の前記QoS制御サービスを受けられるという品質条件を含む所定条件を満たす前記第2グループを、前記第1グループが含むか否かを判定する判定部と、
前記判定部が行う判定の結果が肯定である場合、前記第2グループが前記所定品質以上の品質の前記QoS制御サービスを受ける第1状況を引き起こす状況制御部と、
を含む管理装置。
【請求項2】
前記所定品質は、前記QoS制御サービスが第2状況において利用される場合に推奨される推奨品質、又は、前記推奨品質よりも所定レベルだけ低い品質である、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記所定品質は、前記推奨品質であり、
前記第1状況は、前記第2グループが前記推奨品質において前記QoS制御サービスを受ける状況である、
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記第1状況は、前記第2グループが利用可能な前記QoS制御サービスの品質のうち最も低い品質において前記QoS制御サービスを前記第2グループが受ける状況である、
請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記所定条件は、前記第2グループに属する2以上の端末装置の数が所定数以上であるという条件をさらに含み、
前記所定数は、前記第1グループに属する複数の端末装置の数以下の数である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項6】
前記第1グループに属する複数の端末装置は、前記QoS制御サービスを必要とする特定サービスを利用可能であり、
前記状況制御部は、前記判定の結果が肯定である場合、さらに、前記第2グループが前記特定サービスを受ける状況を引き起こす、
請求項1から5のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
前記第1グループに属する複数の端末装置のいずれかに含まれる請求項1から6のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項8】
前記第1グループに属する複数の端末装置の各々と通信するサーバに含まれる請求項1から6のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記第1グループに属する複数の端末装置は、前記QoS制御サービスを必要とする特定サービスを利用可能であり、
前記状況制御部は、前記判定の結果が肯定である場合、さらに、前記第2グループが前記特定サービスを受けることを許可する、
請求項1から5のいずれか1項の記載の管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置及び品質制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、通信における実際の遅延時間に基づいて、複数の端末装置をゲームプレイヤのグループとして管理するオンラインゲームシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のシステムを利用する端末装置が、QoS(Quality of Service)制御サービス等の通信サービスを受ける場合、当該通信サービスの品質を変更できることがある。よって、オンラインゲームに使用される2以上の端末装置における通信サービスの品質を、当該ゲームにおける推奨設定に応じた所定品質以上の品質に変更できる可能性がある。
【0005】
このため、端末装置が受ける通信サービスの品質を変更できる場合、オンラインゲームに使用される2以上の端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを可能にする手法が望まれる。
さらに言えば、このような手法は、オンラインゲームシステムに限らず、2以上の端末装置が通信サービスを受けながら情報を授受するシステムにおいて望まれる。
【0006】
本発明の目的は、2以上の端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを可能にする手法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る管理装置は、第1グループに属する複数の端末装置の各々ごとに、通信サービスにおいて当該端末装置が利用可能な品質に基づく品質情報を、受け取る受取部と、前記複数の端末装置の各々ごとの前記品質情報に基づいて、2以上の端末装置の第2グループであって、所定品質以上の品質において前記通信サービスを受けられるという品質条件を含む所定条件を満たす前記第2グループを、前記第1グループが含むか否かを判定する判定部と、前記判定部が行う判定の結果が肯定である場合、前記第2グループが前記所定品質以上の品質において前記通信サービスを受ける第1状況を引き起こす状況制御部と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る品質制御装置は、端末装置が、通信サービスを必要とするイベントへの参加条件を満たす場合、前記端末装置に、前記イベントにて推奨される推奨品質以上の品質において前記通信サービスを提供する提供部と、前記端末装置が前記参加条件を満たす場合、前記提供部が前記推奨品質以上の品質において前記通信サービスを前記端末装置に提供することを、前記端末装置に通知する通知部と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2以上の端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】通信システム1の動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図4】第1変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】第2変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図8】第3変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<A:第1実施形態>
<A1:通信システム1>
図1は、通信システム1を示す図である。通信システム1は、複数の端末装置の第1グループG1と、品質制御装置100と、を含む。第1グループG1は、マスター端末装置200と、スレイブ端末装置300と、を含む。第1グループG1は、1台のスレイブ端末装置300の代わりに、2台以上のスレイブ端末装置300を含んでもよい。
【0012】
品質制御装置100と、マスター端末装置200と、スレイブ端末装置300は、ネットワークNWを介して相互に通信可能である。ネットワークNWは、移動体通信網等の通信回線である。ネットワークNWは、有線ネットワーク又は無線ネットワークを含む。ネットワークNWは、有線ネットワークと無線ネットワークとを含んでもよい。
【0013】
マスター端末装置200とスレイブ端末装置300は、オンライン対戦ゲームサービスを受けることができる。オンライン対戦ゲームサービスは、オンライン対戦ゲームを提供するサービスである。
【0014】
マスター端末装置200とスレイブ端末装置300は、相互にP2P(Peer to Peer)通信を実行しながら、オンライン対戦ゲームサービスを受ける。オンライン対戦ゲームサービスがゲームサーバによって提供される場合、マスター端末装置200とスレイブ端末装置300は、ゲームサーバと通信することによって、オンライン対戦ゲームサービスを受けてもよい。
【0015】
オンライン対戦ゲームサービスは、特定サービスの一例である。特定サービスは、オンライン対戦ゲームサービスに限定されない。特定サービスは、例えば、電話会議サービス又はテレビ会議サービスでもよい。オンライン対戦ゲームサービスを受けるための通信は、所定の通信の一例である。所定の通信は、オンライン対戦ゲームサービスを受けるための通信に限定されない。所定の通信は、例えば、電話会議サービスを受けるための通信又はテレビ会議サービスを受けるために通信でもよい。
【0016】
マスター端末装置200とスレイブ端末装置300は、品質制御装置100から、通信サービスを受ける。通信サービスは、例えば、QoS制御サービスである。
【0017】
品質制御装置100は、通信サービスの品質を制御する。通信サービスの品質は、例えば、通信における遅延時間に影響する。一例を挙げると、通信サービスにおける品質が高いほど、遅延時間は短くなる。通信サービスの品質は、通信速度、フレームレート、スループット及びパケット損失率等に影響する。例えば、通信サービスにおける品質が高いほど、通信速度が高くなる。通信サービスにおける品質が高いほど、フレームレートが高くなる。通信サービスにおける品質が高いほど、スループットが大きくなる。通信サービスにおける品質が高いほど、パケット損失率が低くなる。マスター端末装置200が受ける通信サービスの品質を「第1品質」と称する。スレイブ端末装置300が受ける通信サービスの品質を「第2品質」と称する。オンライン対戦ゲームの公平性を高めるためには、第1品質と第2品質は所定品質以上であることが望ましい。通信システム1は、第1品質と第2品質との両方が所定品質以上に設定される状況を引き起こす。
【0018】
<A2:品質制御装置100>
品質制御装置100は、サーバ等の情報処理装置である。品質制御装置100は、複数の情報処理装置を含んでもよい。情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、プログラムを記憶する記憶装置と、通信装置と、を含む。処理装置は、記憶装置からプログラムを読み取る。処理装置は、当該プログラムを実行することによって、品質制御装置100が実行する動作を制御する。例えば、処理装置は、通信装置を介して、マスター端末装置200とスレイブ端末装置300の各々と通信する。
【0019】
品質制御装置100は、マスター端末装置200とスレイブ端末装置300とによって使用される。複数の品質制御装置100が存在する場合、スレイブ端末装置300によって使用される品質制御装置100が、マスター端末装置200によって使用される品質制御装置100と異なってもよい。
【0020】
品質制御装置100は、ネットワークNWにおける通信のQoSを制御する。品質制御装置100は、マスター端末装置200とスレイブ端末装置300の各々にQoS制御サービスを提供できる。QoS制御サービスは、QoS制御を実行するサービスである。
【0021】
QoS制御サービスは、例えば、優先制御サービス又は帯域制御サービスを含む。QoS制御サービスは、優先制御サービスと帯域制御サービスとを含んでもよい。優先制御サービスは、例えば、特定の通信に係るパケットを優先的に転送するサービスである。優先制御サービスが実行されると、特定の通信において、遅延時間の短縮、スループットの向上、及び通信の高速化等が実現される。帯域制御サービスは、通信に使用される帯域の広さを調節するサービスである。帯域制御サービスによって通信の帯域が広がると、通信において、例えば、遅延時間の短縮、スループットの向上、及び通信の高速化が実現される。QoS制御サービスは、優先制御サービス及び帯域制御サービスに限定されない。QoS制御サービスと、優先制御サービスと、帯域制御サービスとの各々は、通信サービスの一例である。
【0022】
品質制御装置100は、QoS制御サービスの品質を調節できる。QoS制御サービスの品質は、例えば、遅延時間の長さによって区分される。QoS制御サービスの品質は、遅延時間の長さとは異なる指標、例えば、スループット、通信速度、フレームレート又はパケット損失率によって区分されてもよい。QoS制御サービスの品質は、遅延時間が短いほど高い。遅延時間は、例えば、RTT(Round Trip Time)等の指標によって示される。遅延時間の指標は、RTTに限らない。QoS制御サービスの品質は、例えば、通信エリアにおける通信の混雑度、及び、QoS制御サービスについての契約内容に依存する。
【0023】
品質制御装置100は、QoS制御サービスの品質についての問合せを受信すると、問合せに対する回答を送信する。
【0024】
<A3:マスター端末装置200>
マスター端末装置200は、任意の情報処理装置である。マスター端末装置200は、例えば、可搬型の情報処理装置である。可搬型の情報処理装置は、スマートフォン、ノートパソコン、ウェアラブル端末又はタブレット端末等である。マスター端末装置200は、パーソナルコンピュータ等の据置型の情報処理装置でもよい。
【0025】
マスター端末装置200は、入力出力装置210と、通信装置220と、記憶装置230と、処理装置240と、を含む。マスター端末装置200の各要素は、1又は2以上のバスを介して相互に接続される。マスター端末装置200の各要素は、1又は2以上の機器によって構成される。マスター端末装置200の一部の要素は省略されてもよい。
【0026】
入力出力装置210は、タッチパネルを含む。入力出力装置210は、タッチパネルに加えて、複数の操作キーを含んでもよい。入力出力装置210は、タッチパネルを含まずに、複数の操作キーと表示装置とを含んでもよい。入力出力装置210は、ユーザが行う操作を受け付ける。入力出力装置210は、種々の情報を表示する。
【0027】
通信装置220は、ネットワークNWを介して、品質制御装置100及びスレイブ端末装置300の各々と通信する。
【0028】
記憶装置230は、処理装置240が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置230は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置230は、アプリケーションプログラム250を記憶する。アプリケーションプログラム250は、オンライン対戦ゲームサービスを提供するために使用される。
【0029】
処理装置240は、管理装置の一例である。処理装置240は、例えば、1又は2以上のプロセッサを含む。一例を挙げると、処理装置240は、1又は2以上のCPUを含む。処理装置240が有する機能の一部又は全部は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって実現されてもよい。
【0030】
処理装置240は、記憶装置230からアプリケーションプログラム250を読み取る。処理装置240は、アプリケーションプログラム250を実行することによって、取得部241、判定部242、状況制御部243、及び動作制御部244を実現する。
【0031】
取得部241は、通信装置220を介して、第1グループG1に属する複数の端末装置の各々ごとに品質情報を受け取る。第1グループG1に属する複数の端末装置は、マスター端末装置200とスレイブ端末装置300である。品質情報は、端末装置が利用可能なQoS制御サービスの品質に基づく情報である。品質情報は、例えば、端末装置が利用可能なQoS制御サービスの品質を示す。品質情報は、端末装置が所定品質においてQoS制御サービスを利用できるか否かを示してもよい。取得部241は、受取部の一例である。取得部241は、取得回路又は受取回路によって構成されてもよい。
【0032】
判定部242は、品質情報に基づいて、第1グループG1が、第2グループG2を含むか否かを判定する。第2グループG2は、第1グループG1に属する2以上の端末装置のグループである。第2グループG2は、所定条件を満たすグループである。所定条件は、第1グループG1に属する2以上の端末装置のグループが所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けるための条件である。所定条件は、第1グループG1に属する2以上の端末装置のグループがオンライン対戦ゲームサービス等の特定サービスを受けるための条件でもある。
【0033】
所定条件は、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるという品質条件を含む。所定品質は、例えば、オンライン対戦ゲームがプレイされる状況下においてQoS制御サービスが利用される場合に推奨される推奨品質である。
【0034】
推奨品質の一例は、RTTの最長時間を50msに制限するQoS制御サービスの品質である。推奨品質は、上述の品質に限らず、例えば、RTTの最長時間を30msに制限するQoS制御サービスの品質でもよい。所定品質は、推奨品質より所定レベルだけ低くてもよい。例えば、推奨品質が、RTTの最長時間を50msに制限するQoS制御サービスの品質である場合、所定品質は、RTTの最長時間を70msに制限するQoS制御サービスの品質である。この場合、所定レベルはRTTの最長時間の差分(20ms)に対応する。
【0035】
オンライン対戦ゲームがプレイされる状況は、オンライン対戦ゲームサービスが提供される状況を意味する。オンライン対戦ゲームがプレイされる状況は、所定の通信(例えば、オンライン対戦ゲームサービスを受けるための通信)が実行される第2状況の一例である。第2状況は、オンライン対戦ゲームがプレイされる状況に限らない。第2状況は、例えば、電話会議サービスが提供される状況、又は、テレビ会議サービスが提供される状況でもよい。
【0036】
所定条件(第1グループG1に属する2以上の端末装置のグループが所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けるための条件)は、品質条件とは異なる1又は2以上の条件を含んでもよい。例えば、所定条件は、第2グループG2に属する2以上の端末装置の数が所定数以上であるという条件を、さらに含んでもよい。所定数は、第1グループG1に属する複数の端末装置の数以下の数である。所定条件は、品質条件とは異なる条件を含まなくてもよい。判定部242は判定回路によって構成されてもよい。
【0037】
状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける状況を引き起こす。例えば、状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける状況を引き起こす所定処理を実行する。以下、第2グループG2が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける状況を「第1状況」とも称する。
【0038】
所定処理は、例えば、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることを第2グループG2に属する2以上の端末装置に促す第1処理を含む。第1処理は、所定処理の一例と称されてもよい。
【0039】
所定処理は、第2グループG2に属する2以上の端末装置へ所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供することを品質制御装置100に促す第2処理を含んでもよい。第2処理は、所定処理の一例と称されてもよい。
【0040】
状況制御部243は、所定品質が推奨品質である状況において判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2の端末装置が推奨品質においてQoS制御サービスを受ける状況(第1状況の一例)を引き起こす第3処理を実行してもよい。第3処理は、所定処理に含まれる。第3処理は、所定処理の一例と称されてもよい。推奨品質の一例は、上述の通り、オンライン対戦ゲームがプレイされる状況下においてQoS制御サービスが利用される場合に推奨される品質である。
【0041】
状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2に属する2以上の端末装置が特定品質においてQoS制御サービスを受ける状況(第1状況の一例)を引き起こす第4処理を実行してもよい。第4処理は、所定処理に含まれる。第4処理は、所定処理の一例と称されてもよい。特定品質は、例えば、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスの品質のうち、最も低い品質である。
【0042】
状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2に属する2以上の端末装置がオンライン対戦ゲームサービスを受ける状況を引き起こしてもよい。例えば、状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2に属する2以上の端末装置がオンライン対戦ゲームサービスを受ける状況を引き起こす特定処理を実行してもよい。特定処理は、例えば、判定部242が行う判定の結果に基づく情報を第2グループG2に通知する通知処理である。状況制御部243は、通知処理を実行することによって、第2グループG2に属する2以上の端末装置がオンライン対戦ゲームサービスを受ける状況を引き起こす。
【0043】
状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第1グループG1に属する複数の端末装置のうち第2グループG2に属さない端末装置が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける状況を、引き起こさない。
【0044】
状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が否定である場合、第1グループG1に属する複数の端末装置が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける状況を引き起こさない。
【0045】
状況制御部243は、状況制御回路によって構成されてもよい。
【0046】
動作制御部244は、種々の動作を制御する。例えば、動作制御部244は、通信装置220を介してスレイブ端末装置300とP2P通信を実行しながらオンライン対戦ゲームサービスをユーザに提供する。動作制御部244は、1又は2以上の動作コントローラを含んでもよい。
【0047】
<A4:スレイブ端末装置300>
スレイブ端末装置300は、任意の情報処理装置である。スレイブ端末装置300は、例えば、可搬型の情報処理装置である。スレイブ端末装置300は、据置型の情報処理装置でもよい。スレイブ端末装置300は、マスター端末装置200と同様の要素を含む。例えば、スレイブ端末装置300は、入力出力装置と、通信装置と、記憶装置と、処理装置と、を含む。
【0048】
<A5:動作の説明>
図2は、通信システム1の動作を説明するためのシーケンス図である。以下、QoS制御サービスの品質の高さを「レベル」によって示す。レベルは、数値によって表される。レベルを示す数値が大きいほど、QoS制御サービスの品質は高い。例えば、「レベル1」は、RTTの最長時間を100msに制限するQoS制御サービスの品質を意味する。「レベル2」は、RTTの最長時間を80msに制限するQoS制御サービスの品質を意味する。レベルを示す数値が小さいほど、QoS制御サービスの品質が高くてもよい。レベルは、数値とは異なる態様によって示されてもよい。
【0049】
アプリケーションプログラム250は、オンライン対戦ゲームのプレイヤの情報を示すユーザリストを含む。オンライン対戦ゲームにおいて、スレイブ端末装置300のユーザがマスター端末装置200のユーザの対戦相手となることが事前に合意されている。
【0050】
<ステップS101:問合せ要求>
アプリケーションプログラム250が実行されている状況において入力出力装置210が特定のユーザ操作を受けると、ステップS101が実行される。
【0051】
例えば、アプリケーションプログラム250が実行されることに伴い入力出力装置210に表示されるユーザリストから、マスター端末装置200のユーザが、スレイブ端末装置300のユーザをタッチ操作によって選択すると、ステップS101が実行される。
【0052】
ステップS101において取得部241は、スレイブ端末装置300に対し、問合せを実行することを要求する。この問合せは、レベルX以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せである。
【0053】
レベルXは、推奨品質(オンライン対戦ゲームがプレイされる状況においてQoS制御サービスが利用される場合に推奨される品質)を示す。
【0054】
レベルX(推奨品質)は、マスター端末装置200のユーザによって、マスター端末装置200に入力される。例えば、マスター端末装置200のユーザは、入力出力装置210に表示されるオンライン対戦ゲームについての指示等からレベルXを視認した後、レベルXをマスター端末装置200に入力する。
【0055】
レベルXは、問合せの内容として事前に設定されてもよい。オンライン対戦ゲームが複数のモードを有する場合、レベルXは、オンライン対戦ゲームのモードごとに事前に設定されてもよい。この場合、マスター端末装置200のユーザがマスター端末装置200にレベルXを入力することなく、レベルXが問合せに設定される。
【0056】
<ステップS102:スレイブ端末装置300からの問合せ>
スレイブ端末装置300は、問合せを実行することの要求(問合せ要求)を受けると、ステップS102において品質制御装置100に対して問合せを実行する。ステップS102における問合せは、スレイブ端末装置300がレベルX以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せである。
【0057】
スレイブ端末装置300は、問合せ時に、スレイブ端末装置300の位置情報、又はスレイブ端末装置300の契約情報を、品質制御装置100に送ってもよい。スレイブ端末装置300は、問合せ時に、スレイブ端末装置300の位置情報、及びスレイブ端末装置300の契約情報を、品質制御装置100に送ってもよい。
スレイブ端末装置300の位置情報は、スレイブ端末装置300の位置を示す。スレイブ端末装置300の位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって生成される。スレイブ端末装置300の契約情報は、スレイブ端末装置300が受けられるQoS制御サービスの品質を示す。スレイブ端末装置300の契約情報は、予めスレイブ端末装置300に登録される。
【0058】
<ステップS103:品質制御装置100が実行する個別判定>
品質制御装置100は、スレイブ端末装置300から問合せを受けると、ステップS103においてスレイブ端末装置300がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用可能であるか否かを判定する。
【0059】
ステップS103では、品質制御装置100は、スレイブ端末装置300から受けた情報と、ネットワークNW内のQoS制御の状況と、に基づき、スレイブ端末装置300がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用可能であるか否かを判定してもよい。
【0060】
スレイブ端末装置300から受けた情報は、問合せと、スレイブ端末装置300の位置情報と、スレイブ端末装置300の契約情報と、を含むとする。品質制御装置100は、スレイブ端末装置300の位置情報に基づいて、スレイブ端末装置300が位置する通信エリアを特定する。品質制御装置100は、スレイブ端末装置300が位置する通信エリアにおける通信の混雑度と、スレイブ端末装置300の契約情報と、に基づいて、品質レベルを決定する。品質レベルは、QoS制御サービスにおいてスレイブ端末装置300が利用可能な品質レベルのうち最低のレベルである。
【0061】
品質制御装置100は、例えば、スレイブ端末装置300が位置する通信エリアにおける通信の混雑度が高いほど、品質レベルを低くする。品質制御装置100は、例えば、スレイブ端末装置300の契約情報が、スレイブ端末装置300が利用可能なQoS制御サービスの品質の上限レベルを示す場合、品質レベルを上限レベル以下にする。
【0062】
品質レベルがレベルX以上である場合、品質制御装置100は、スレイブ端末装置300がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用可能であると判定する。品質レベルがレベルX未満である場合、品質制御装置100は、スレイブ端末装置300がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用できないと判定する。
【0063】
<ステップS104:スレイブ端末装置300への回答>
続いて、ステップS104において品質制御装置100は、スレイブ端末装置300に対する判定の結果を、問合せに対する回答として、スレイブ端末装置300に通知する。スレイブ端末装置300に対する判定の結果は、スレイブ端末装置300の品質情報の一例である。
【0064】
品質制御装置100が行う判定の結果は、「OK」と「NG」とを択一的に表す単純な2値情報のみによって示される。
「OK」は、判定対象の端末装置(例えば、スレイブ端末装置300)がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用可能であることを意味する。
「NG」は、判定対象の端末装置がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用できないことを意味する。
【0065】
品質制御装置100が行う判定の結果は、2値情報と、QoS制御サービスを利用可能な具体的なレベル(すなわち、品質制御装置100が決定した品質レベル)と、の両方によって示されてもよい。品質レベルは、例えば、レベルX、レベルY(Y>X)及びレベルZ(X>Z)のいずれかである。
【0066】
<ステップS105:マスター端末装置200への応答(回答の通知)>
スレイブ端末装置300は、スレイブ端末装置300に対する判定の結果を受け取ると、ステップS105において当該判定の結果を、問合せ要求に対する応答として、マスター端末装置200の取得部241に通知する。
【0067】
<ステップS106:マスター端末装置200が実行する受取り>
ステップS106において取得部241は、スレイブ端末装置300に対する判定の結果を受け取る。
【0068】
<ステップS107:マスター端末装置200からの問合せ>
続いて、ステップS107において取得部241は、品質制御装置100への問合せを実行する。ステップS107における問合せは、マスター端末装置200がレベルX以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せである。
【0069】
マスター端末装置200は、問合せ時に、マスター端末装置200の位置情報、又はマスター端末装置200の契約情報を、品質制御装置100に送ってもよい。マスター端末装置200は、問合せ時に、マスター端末装置200の位置情報、及びマスター端末装置200の契約情報を、品質制御装置100に送ってもよい。マスター端末装置200の位置情報は、マスター端末装置200の位置を示す。マスター端末装置200の位置情報は、例えば、GPSによって生成される。マスター端末装置200の契約情報は、マスター端末装置200が受けられるQoS制御サービスの品質を示す。マスター端末装置200の契約情報は、予めマスター端末装置200に登録される。
【0070】
<ステップS108:品質制御装置100が実行する個別判定>
品質制御装置100は、マスター端末装置200から問合せを受けると、ステップS108においてマスター端末装置200がレベルX以上においてQoS制御サービスを利用可能であるか否かを判定する。ステップS108における判定手法は、ステップS103における判定手法と同様である。
【0071】
<ステップS109:マスター端末装置200への回答>
続いて、ステップS109において品質制御装置100は、マスター端末装置200に対する判定の結果を、問合せに対する回答として、取得部241に通知する。マスター端末装置200に対する判定の結果は、マスター端末装置200の品質情報の一例である。
【0072】
<ステップS110:マスター端末装置200が実行する受取り>
続いて、ステップS110において取得部241は、マスター端末装置200に対する判定の結果を受け取る。
【0073】
なお、ステップS107からステップS110は、ステップS101よりも前に実行されてもよい。
【0074】
<ステップS111:マスター端末装置200が実行するグループ判定>
続いて、ステップS111において判定部242は、マスター端末装置200に対する判定の結果と、スレイブ端末装置300に対する判定の結果と、に基づいて、グループ判定を実行する。
グループ判定は、第1グループG1(マスター端末装置200とスレイブ端末装置300とを含むグループ)が、第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むか否かの判定である。所定条件を満たすとは、当然のことながら、所定条件に含まれるすべての条件を満たすことを意味する。
【0075】
グループ判定において使用される所定条件は、例えば、以下の第1~第4条件のいずれかである。所定条件は、第1~第4条件に限らない。
ここで、第1グループG1における端末装置の数を「N」とする。
2以上N以下の整数を「M」とする。
0以上M以下の整数を「R」とする。
レベルX(推奨品質)よりも所定レベルだけ低いレベルを「レベルW」とする。
【0076】
(1)第1条件
第1条件は、2値判定状況において用いることができる。2値判定状況は、品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報(「OK」と「NG」を択一的に示す情報)のみによって示される状況である。
第1条件は、複合判定状況において用いることができる。複合判定状況は、品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、具体的なレベル(品質制御装置100が決定した品質レベル)によって示される状況である。
【0077】
第1条件は、数的条件と、第1品質条件と、マスター条件と、によって構成される。
【0078】
数的条件は、第2グループG2における端末装置の数がM以上であるという条件である。Mは、上述の通り、2以上N(第1グループG1における端末装置の数)以下の整数である。
例えば、MとしてN(第1グループG1における端末装置の数)が用いられる場合、数的条件は、第2グループG2における端末装置の数がN(第1グループG1における端末装置の数)以上である、という条件を意味する。
第2グループG2は第1グループG1に属するため、第2グループG2における端末装置の数の上限値は、N(第1グループG1における端末装置の数)である。
よって、MとしてNが用いられる場合、第2グループG2における端末装置の数がN以上であるという数的条件は、第2グループG2における端末装置の数が第1グループG1における端末装置の数と等しいという条件を意味する。
【0079】
第1品質条件は、第2グループG2内の各端末装置に対して品質制御装置100が行った判定の結果が「OK」であるという条件、つまり、第2グループG2内の各端末装置がレベルX以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件である。第1品質条件は、品質条件の一例である。第1品質条件ではレベルXが所定品質の一例である。
【0080】
マスター条件は、マスター端末装置200が第2グループG2に属するという条件である。
【0081】
(2)第2条件
第2条件は、2値判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が「OK」と「NG」を択一的に示す2値情報のみによって示される状況)において用いることができる。
第2条件は、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において用いることができる。
第2条件は、数的条件と、第1品質条件と、によって構成される。
【0082】
(3)第3条件
第3条件は、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において用いることができる。
【0083】
第3条件は、数的条件と、マスター条件と、第2品質条件と、付加条件と、によって構成される。
【0084】
第2品質条件は、第2グループG2における各端末装置がレベルW(レベルW<レベルX)以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件である。第2品質条件は、品質条件の一例である。第2品質条件ではレベルWが所定品質の一例である。
【0085】
付加条件は、第2グループG2におけるR(0以上M以下の整数)以上の端末装置に対して品質制御装置100が行う判定の結果が「OK」であるという条件である。ここで、Mは、2以上N(第1グループG1における端末装置の数)以下の整数である。このため、付加条件は、第2グループG2に属するR以上の端末装置がレベルX以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件を意味する。
【0086】
(4)第4条件
第4条件は、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において用いることができる。
第4条件は、数的条件と、第2品質条件と、付加条件と、によって構成される。
【0087】
判定部242は、グループ判定において、第1グループG1に属する端末装置のうち第2グループG2に属さない端末装置はオンライン対戦ゲームサービスに参加できないと、さらに判定する。
【0088】
判定部242は、グループ判定の結果を、入力出力装置210に表示させてもよい。この場合、マスター端末装置200のユーザは、グループ判定の結果を視認できる。
【0089】
<ステップS112:スレイブ端末装置300への判定の結果の通知>
続いて、ステップS112において状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果に基づく動作を実行する。
例えば、状況制御部243は、判定部242が行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2(所定条件を満たすグループ)に、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることを促す。判定部242が行う判定の結果が肯定であることは、第1グループG1が、第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むことを意味する。
【0090】
ステップS112では、状況制御部243は、まず、判定部242が行う判定の結果に基づく通知情報を、第1グループG1に属する端末装置ごとに生成する。通知情報は、第1グループG1に属する端末装置と1対1において対応する。
【0091】
続いて、状況制御部243は、第1グループG1に属する端末装置のうち、状況制御部243を含む端末装置(マスター端末装置200)とは異なる端末装置(スレイブ端末装置300)に、通信装置220を介して、通知情報を送信する。
【0092】
通知情報は、少なくとも、第1~第4通知情報を含む。
第1通知情報は、第1グループG1が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能な2以上の端末装置(第2グループG2)を含むか否かを示す。
【0093】
第2通知情報は、当該第2通知情報を含む通知情報に対応する端末装置が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能か否かを示す。
【0094】
第3通知情報は、当該第3通知情報を含む通知情報に対応する端末装置が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能である場合に、当該端末装置が受けるべきQoS制御サービスの品質のレベルを示す。
【0095】
例えば、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルを共通にする場合、第3通知情報は、その共通のレベルを示す。
第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルの設定を当該端末装置に委ねる場合、第3通知情報は、QoS制御サービスのレベルの設定を端末装置に委ねることを示す。
なお、第3通知情報は、当該第3通知情報を含む通知情報に対応する端末装置だけでなく、第2グループG2に属する全ての端末装置の各々について、端末装置が受けるべきQoS制御サービスのレベルを示してもよい。
【0096】
第4通知情報は、第2グループG2の識別子を示す。
【0097】
状況制御部243は、品質制御装置100が行う判定の結果の内容と、所定条件の内容と、に応じて、通知情報の内容を変更してもよい。例えば、状況制御部243は、以下の第1~第6パターンに応じて通知情報の内容を変更してもよい。
【0098】
(1)第1パターン
第1パターンは、2値判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が「OK」と「NG」を択一的に示す2値情報のみによって示される状況)において、第1条件が用いられるパターンである。第1条件は、上述の通り、数的条件と第1品質条件とマスター条件とによって構成される。
【0099】
第1パターンでは、状況制御部243は、第1~第4通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。第1パターンにおいて、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルXを示す。
【0100】
(2)第2パターン
第2パターンは、2値判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が「OK」と「NG」を択一的に示す2値情報のみによって示される状況)において、第2条件が用いられるパターンである。第2条件は、上述の通り、数的条件と第1品質条件とによって構成される。
【0101】
第2パターンでは、状況制御部243は、第1~第4通知情報と第5通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。第2パターンでは、マスター条件が存在しない。このため、第1グループG1が複数のスレイブ端末装置300を含む場合、第2グループG2がマスター端末装置200を含まない可能性がある。第5通知情報は、第2グループG2がマスター端末装置200を含まない場合に、マスターの継承先を示す。
【0102】
状況制御部243は、マスターの継承先を、例えば第2グループG2に含まれる端末装置の中からランダムに選択する。マスターの継承先の選択手法は、上述の手法に限らない。例えば、マスターの継承先は、第2グループG2に属する端末装置として最初に選択された端末装置でもよい。
【0103】
第2パターンにおいて、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルXを示す。
【0104】
(3)第3パターン
第3パターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第1条件が用いられるパターンである。第1条件は、数的条件と第1品質条件とマスター条件とによって構成される。
【0105】
第3パターンでは、状況制御部243は、第1~第4通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。第3パターンにおいて、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルX、又は、特定レベルを示す。特定レベルは、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスのレベルのうち最も低いレベルである。特定レベルは、特定品質の一例である。
【0106】
(4)第4パターン
第4パターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第2条件が用いられるパターンである。第2条件は、数的条件と第1品質条件とによって構成される。
【0107】
第4パターンでは、状況制御部243は、第1~第5通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。第4パターンでは、マスター条件が存在しないため、第2グループG2がマスター端末装置200を含まない可能性がある。このため、第5通知情報が用いられる。
【0108】
第4パターンにおいて、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルX、又は、特定レベルを示す。特定レベルは、上述の通り、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスのレベルのうち最も低いレベルである。
【0109】
(5)第5パターン
第5パターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第3条件が用いられるパターンである。第3条件は、数的条件とマスター条件と第2品質条件と付加条件とによって構成される。
【0110】
第5パターンでは、状況制御部243は、第1~第4通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。
【0111】
第5パターンでは、第1通知情報は、第1グループG1に属する2以上の端末装置が、レベルW以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能か否かを示す。第5パターンでは、第1通知情報は、さらに、第2グループG2に属する端末装置のうち、品質レベルがレベルW以上レベルX未満である端末装置を示す。
【0112】
第5パターンにおいて、第2グループG2に属する端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルW、又は、特定レベルを示す。特定レベルは、上述の通り、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスのレベルのうち最も低いレベルである。
【0113】
(6)第6パターン
第6パターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第4条件が用いられるパターンである。第4条件は、数的条件と第2品質条件と付加条件とによって構成される。
【0114】
第6パターンでは、状況制御部243は、第1~第5通知情報によって構成される情報を、通知情報として用いる。第6パターンでは、マスター条件が存在しないため、第2グループG2がマスター端末装置200を含まない可能性がある。このため、第5通知情報が用いられる。第6パターンにおいて用いられる第1~第4通知情報は、第5パターンにおいて用いられる第1~第4通知情報と同様である。
【0115】
第2グループG2に属する端末装置は、通知情報によって、さらに言えば、状況制御部243によって、所定品質(例えば、レベルX、レベルW、又は特定レベル)以上の品質においてQoS制御サービスを受けることを促される。
また、第2グループG2に属する端末装置は、通知情報によって、さらに言えば、状況制御部243によって、オンライン対戦ゲームサービスを受けることを促される。
【0116】
<ステップS113:スレイブ端末装置300からのQoS制御サービスの依頼>
スレイブ端末装置300は、通知情報を受信すると、通知情報に含まれる第2通知情報に基づいて、スレイブ端末装置300は所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを確認する。
【0117】
第2通知情報が、スレイブ端末装置300は所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられることを示す場合、スレイブ端末装置300はステップS113を実行する。
【0118】
ステップS113では、スレイブ端末装置300は、通知情報に含まれる第3通知情報に示されたレベルにおいてQoS制御サービスを受けることを、品質制御装置100に依頼する。
【0119】
スレイブ端末装置300は、通知情報が示す内容を表示してもよい。この場合、スレイブ端末装置300のユーザは、通知情報が示す内容(第1通知情報が示す内容)を視認することによって、第1グループG1に属する2以上の端末装置が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを判断できる。
【0120】
マスター端末装置200の状況制御部243が、スレイブ端末装置300に対応する第3通知情報に示されるレベルにおいてQoS制御サービスをスレイブ端末装置300に提供することを、品質制御装置100に依頼してもよい。この場合、ステップS112とステップS113が省略される。
【0121】
<ステップS114:スレイブ端末装置300に対するQoS制御サービス>
ステップS114において品質制御装置100は、上述の依頼に応じて、スレイブ端末装置300に対して、依頼されたレベルにおいてQoS制御サービスを提供する。
【0122】
<ステップS115:マスター端末装置200からのQoS制御サービスの依頼>
続いて、状況制御部243は、マスター端末装置200に対応する通知情報から、第2通知情報を特定する。続いて、状況制御部243は、第2通知情報に基づいて、マスター端末装置200が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを確認する。
【0123】
第2通知情報が、マスター端末装置200は所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられることを示す場合、状況制御部243は、ステップS115を実行する。
【0124】
ステップS115では、状況制御部243は、まず、マスター端末装置200に対応する通知情報から、第3通知情報を特定する。続いて、状況制御部243は、第3通知情報に示されたレベルにおいてQoS制御サービスを受けることを、品質制御装置100に依頼する。
【0125】
<ステップS116:マスター端末装置200に対するQoS制御サービス>
ステップS116において品質制御装置100は、上述の依頼に応じて、マスター端末装置200に対して、依頼されたレベルにおいてQoS制御サービスを提供する。
【0126】
ステップS115からステップS116は、ステップS111とステップS112との間の期間において実行されてもよい。
【0127】
その後、動作制御部244は、ネットワークNWを介してスレイブ端末装置300とP2P通信することによって、マスター端末装置200のユーザに、スレイブ端末装置300のユーザを対戦相手とするオンライン対戦ゲームサービスを提供する。
【0128】
なお、動作制御部244は、マスター端末装置200に対応する第4通知情報と、スレイブ端末装置300に対応する第4通知情報が、共通の識別子(第2グループG2の識別子)を示すことを確認する。
動作制御部244は、共通の識別子(第2グループG2の識別子)が示される場合、マスター端末装置200のユーザに、スレイブ端末装置300のユーザを対戦相手とするオンライン対戦ゲームサービスを提供する。
【0129】
<A6:第1実施形態のまとめ>
第1実施形態によれば、マスター端末装置200のユーザとスレイブ端末装置300のユーザとがオンライン対戦ゲームをプレイすることが事前に合意されている状況において、各端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを可能にする。
【0130】
<B:変形例>
以上に例示した実施形態における変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様を、相互に矛盾しない範囲において適宜に併合してもよい。
【0131】
<B1:第1変形例>
<B11:第1変形例の構成>
図3は、第1変形例を示す図である。第1変形例と第1実施形態との主な相違点は、以下の通りである。第1変形例がマッチングサーバ400を含む。第1変形例では、マスター端末装置200の代わりに端末装置200aが用いられる。第1変形例では、スレイブ端末装置300の代わりに端末装置300aが用いられる。
【0132】
マッチングサーバ400は、オンライン対戦ゲームのプレイを希望する者の中から、オンライン対戦ゲームにおいて相互に対戦するプレイヤを決定する。オンライン対戦ゲームのプレイを希望する者は、例えば、端末装置200aのユーザと、端末装置300aのユーザである。
【0133】
マッチングサーバ400は、オンライン対戦ゲームサービスを、プレイヤが使用する端末装置に提供する。オンライン対戦ゲームサービスは、マッチングサーバ400とは異なるゲームサーバによって提供されてもよい。
【0134】
端末装置200aと端末装置300aは、第1グループG1aに属する。第1グループG1aに属する端末装置の数は、2に限らず3以上でもよい。端末装置200aと端末装置300aは、複数の端末装置の一例である。
【0135】
端末装置200aと端末装置300aは、それぞれ、可搬型の情報処理装置、又は据置型の情報処理装置である。端末装置200aと端末装置300aは、それぞれ、上述のマスター端末装置200と同様の要素を含む。端末装置200aと端末装置300aは、それぞれ、ゲームアプリケーションプログラムを記憶する。端末装置200aと端末装置300aは、それぞれ、ゲームアプリケーションプログラムを実行することによって、マッチングサーバ400からオンライン対戦ゲームサービスを受ける。端末装置200aと端末装置300aは、それぞれ、品質制御装置100からQoS制御サービスを受けることができる。
【0136】
端末装置200aは、品質制御装置100に、レベルX以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せを実行する。レベルXは、上述の通り、オンライン対戦ゲームがプレイされる状況においてQoS制御サービスが利用される場合に推奨される品質を示す。端末装置200aは、品質制御装置100から、問合せに対する回答を受信する。この回答は、端末装置200aの品質情報(端末装置200aに対して品質制御装置100が行う判定の結果)である。
【0137】
端末装置300aは、品質制御装置100に、レベルX以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せを実行する。端末装置300aは、品質制御装置100から、問合せに対する回答を受信する。この回答は、端末装置300aの品質情報(端末装置300aに対して品質制御装置100が行う判定の結果)である。
【0138】
マッチングサーバ400は、通信装置220aと、記憶装置230aと、処理装置240aと、を含む。マッチングサーバ400の各要素は、1又は2以上のバスを介して相互に接続される。マッチングサーバ400の各要素は、1又は2以上の機器によって構成される。マッチングサーバ400の一部の要素は省略されてもよい。
【0139】
通信装置220aは、ネットワークNWを介して、品質制御装置100、端末装置200a、及び端末装置300aの各々と通信する。
【0140】
記憶装置230aは、処理装置240aが読み取り可能な記録媒体である。記憶装置230aは、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。記憶装置230aは、プログラム250aを記憶する。
【0141】
処理装置240aは、管理装置の一例である。処理装置240aは、例えば、1又は2以上のプロセッサを含む。一例を挙げると、処理装置240aは、1又は2以上のCPUを含む。処理装置240aの機能の一部又は全部は、DSP、ASIC、PLD、FPGA等の回路によって実現されてもよい。
【0142】
処理装置240aは、記憶装置230aからプログラム250aを読み取る。処理装置240aは、プログラム250aを実行することによって、情報受信部241a、判定部242a、及び状況制御部243aを実現する。
【0143】
情報受信部241aは、端末装置200aからゲームサービス要求を受け取る。端末装置200aから受け取られるゲームサービス要求は、端末装置200aの品質情報(端末装置200aに対して品質制御装置100が行う判定の結果)を含む。
【0144】
情報受信部241aは、端末装置300aからゲームサービス要求を受け取る。端末装置300aから受け取られるゲームサービス要求は、端末装置300aの品質情報(端末装置300aに対して品質制御装置100が行う判定の結果)を含む。
【0145】
情報受信部241aは、例えば、情報受信回路によって構成されてもよい。情報受信部241aは、受取部の一例である。
【0146】
判定部242aは、端末装置200aの品質情報と端末装置300aの品質情報とに基づいて、第1グループG1aが第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むか否かを判定する。判定部242aは、判定回路によって構成されてもよい。
【0147】
状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2に属する端末装置が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受ける第1状況を引き起こす。判定部242aが行う判定の結果が肯定であるとは、第1グループG1aが第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むことを意味する。
【0148】
例えば、状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果が肯定である場合、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることを第2グループG2の端末装置に促すことによって、第1状況を引き起こす。
【0149】
状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2の端末装置へ所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供することを品質制御装置100に促すことによって、第1状況を引き起こしてもよい。
【0150】
状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2の端末装置にオンライン対戦ゲームサービスを提供することを許可してもよい。
【0151】
状況制御部243aは、状況制御回路によって構成されてもよい。
【0152】
<B12:第1変形例の動作>
図4は、第1変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0153】
<ステップS201:端末装置200aからの問合せ>
端末装置200aは、例えば、ユーザ操作に応じてゲームアプリケーションプログラムを実行すると、ステップS201を実行する。ステップS201では、端末装置200aは、品質制御装置100に、レベルX(推奨品質)以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せを実行する。
【0154】
<ステップS202:品質制御装置100が行う個別判定>
品質制御装置100は、端末装置200aから問合せを受けると、ステップS202において端末装置200aに対する判定(個別判定)を実行する。ステップS202における判定手法は、上述のステップS103における判定手法と同様である。
【0155】
<ステップS203:端末装置200aへの回答>
続いて、ステップS203において品質制御装置100は、端末装置200aに対する判定の結果を、問合せに対する回答として、端末装置200aに通知する。この判定の結果は、端末装置200aの品質情報の一例である。
【0156】
<ステップS204:端末装置300aからの問合せ>
端末装置300aは、例えば、ユーザ操作に応じてゲームアプリケーションプログラムを実行すると、ステップS204を実行する。ステップS204では、端末装置300aは、品質制御装置100に、レベルX(推奨品質)以上においてQoS制御サービスを受けられるか否かの問合せを実行する。
【0157】
<ステップS205:品質制御装置100が行う個別判定>
品質制御装置100は、端末装置300aから問合せを受けると、ステップS205において端末装置300aに対する判定(個別判定)を実行する。ステップS205における判定手法は、ステップS202における判定手法と同様である。
【0158】
<ステップS206:端末装置300aへの回答>
続いて、ステップS206において品質制御装置100は、端末装置300aに対する判定の結果を、問合せに対する回答として、端末装置300aに通知する。この判定の結果は、端末装置300aの品質情報の一例である。
【0159】
ステップS204からステップS206は、ステップS201の実行時よりも前に実行されてもよい。
【0160】
<ステップS207:端末装置200aからのゲームサービス要求>
続いて、ステップS207において端末装置200aは、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信する。このゲームサービス要求は、端末装置200aに対する判定の結果を含む。端末装置200aは、端末装置200aに対する判定の結果にかかわらず、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信する。端末装置200aに対する判定の結果が「NG」を示す場合、端末装置200aは、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信しなくてもよい。
【0161】
<ステップS208:マッチングサーバ400が行う受取り>
ステップS208においてマッチングサーバ400の情報受信部241aは、端末装置200aから、ゲームサービス要求を受け取る。
【0162】
<ステップS209:端末装置300aからのゲームサービス要求>
続いて、ステップS209において端末装置300aは、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信する。このゲームサービス要求は、端末装置300aに対する判定の結果を含む。端末装置300aは、端末装置300aに対する判定の結果にかかわらず、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信する。端末装置300aに対する判定の結果が「NG」を示す場合、端末装置300aは、マッチングサーバ400にゲームサービス要求を送信しなくてもよい。
【0163】
<ステップS210:マッチングサーバ400が行う受取り>
ステップS210においてマッチングサーバ400の情報受信部241aは、端末装置300aから、ゲームサービス要求を受け取る。
【0164】
ステップS209からステップS210は、ステップS206とステップS207との間の期間において実行されてもよい。
【0165】
<ステップS211:マッチング判定>
続いて、ステップS211においてマッチング判定が実行される。ステップS211では、まず、判定部242aが、端末装置200aから受け取るゲームサービス要求から、端末装置200aに対する判定の結果を取得する。続いて、判定部242aは、端末装置300aから受け取るゲームサービス要求から、端末装置300aに対する判定の結果を取得する。続いて、判定部242aは、端末装置200aに対する判定の結果と端末装置300aに対する判定の結果とに基づいて、第1グループG1aが第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むか否かを判定する。
【0166】
判定部242aは、上述の第1条件~第4条件のうち、第2条件(数的条件と第1品質条件とによって構成される条件)、又は、第4条件(数的条件と第2品質条件と付加条件とによって構成される条件)を、所定条件として用いる。第1条件と第3条件は、第1変形例では不要なマスター条件を含むため、判定部242aは、第1条件と第3条件を所定条件として用いない。
【0167】
数的条件は、第2グループG2内の端末装置の数がM以上であるという条件である。ここで、Mは、2以上N(第1グループG1内の端末装置の数)以下の整数である。
【0168】
第1品質条件は、第2グループG2内の各端末装置に対して品質制御装置100が行った判定の結果が「OK」であるという条件である。すなわち、第1品質条件は、第2グループG2内の各端末装置が、レベルX(推奨品質)以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件である。
【0169】
第2品質条件は、第2グループG2内の各端末装置がレベルW(レベルW<レベルX)以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件である。
【0170】
付加条件は、第2グループG2内のR(0以上M以下の整数)以上の端末装置に対して品質制御装置100が行った判定の結果が「OK」であるという条件である。Mは、2以上N(第1グループG1内の端末装置の数)以下の整数である。すなわち、付加条件は、第2グループG2内のR以上の端末装置が、レベルX以上の品質においてQoS制御サービスを受けることができるという条件である。
【0171】
続いて、状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果に基づく動作を実行する。例えば、状況制御部243aは、判定部242aが行う判定の結果が肯定である場合、第2グループG2(所定条件を満たすグループ)内の端末装置を、オンライン対戦ゲームにおける相互の対戦に用いられる端末装置として決定する。この決定は「マッチング」とも称される。判定部242aが行う判定の結果が肯定であることは、第1グループG1aが、第2グループG2(所定条件を満たすグループ)を含むことを意味する。
【0172】
所定条件のうち数的条件のみ満たされないために判定部242aが行う判定の結果が否定である場合、状況制御部243aは、所定条件を仮想的に成立させるためにBot(ボット)を追加してもよい。この場合、Botは、第2グループG2に属する。Botが第2グループG2に属する場合も、状況制御部243aは、第2グループG2内の端末装置を、オンライン対戦ゲームにおける相互の対戦に用いられる端末装置として決定する。Botは、仮想の端末装置、又は、仮想の端末装置における仮想のユーザとも称される。
【0173】
<ステップS212:端末装置200aへの判定の結果の通知>
状況制御部243aは、マッチング判定の結果に基づく通知情報を、第1グループG1a内の端末装置ごとに生成する。このため、通知情報は、第1グループG1a内の端末装置と1対1において対応する。
【0174】
続いて、状況制御部243は、第1グループG1a内の端末装置に、通信装置220aを介して通知情報を送信する。ステップS212は、状況制御部243が、端末装置200aに対して、端末装置200aに対応する通知情報を送信する動作である。
【0175】
通知情報は、上述のような第1~第4通知情報を示す。
第1通知情報は、第1グループG1a内の2以上の端末装置が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能か否かを示す。
【0176】
第2通知情報は、当該第2通知情報を含む通知情報に対応する端末装置が、所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能か否かを示す。
【0177】
第3通知情報は、当該第3通知情報を含む通知情報に対応する端末装置が所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能である場合に、当該端末装置が受けるべきQoS制御サービスの品質のレベルを示す。
【0178】
例えば、第2グループG2内の端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルを共通にする場合、第3通知情報は、その共通のレベルを示す。第2グループG2内の端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルの設定を当該端末装置に委ねる場合、第3通知情報は、QoS制御サービスのレベルの設定を端末装置に委ねることを示す。第3通知情報は、当該第3通知情報を含む通知情報に対応する端末装置だけでなく、第2グループG2に属する全ての端末装置の各々について、端末装置が受けるべきQoS制御サービスのレベルを示してもよい。
【0179】
第4通知情報は、第2グループG2の識別子を示す。
【0180】
状況制御部243aは、品質制御装置100が行う判定の結果の内容と、所定条件の内容と、に応じて、通知情報の内容を変更してもよい。例えば、状況制御部243aは、以下の第1a~第3aパターンに応じて通知情報の内容を変更してもよい。
【0181】
(1)第1aパターン
第1aパターンは、2値判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が「OK」と「NG」を択一的に示す2値情報のみによって示される状況)において、第2条件が用いられるパターンである。第2条件は、上述の通り、数的条件と第1品質条件によって構成される。
【0182】
第1aパターンにおいて、第2グループG2内の端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとしてレベルXを示す。
【0183】
(2)第2aパターン
第2aパターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第2条件が用いられるパターンである。第2条件は、数的条件と第1品質条件によって構成される。
【0184】
第2aパターンにおいて、第2グループG2内の端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルX、又は、特定レベルを示す。特定レベルは、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスのレベルのうち最も低いレベルである。
【0185】
(3)第3aパターン
第3aパターンは、複合判定状況(品質制御装置100が行う判定の結果が、2値情報に加えて、品質制御装置100が決定した品質レベルによって示される状況)において、第4条件が用いられるパターンである。第4条件は、数的条件と第2品質条件と付加条件とによって構成される。
【0186】
第3aパターンでは、第1通知情報は、第1グループG1aに属する2以上の端末装置が、レベルW以上の品質においてQoS制御サービスを受けることが可能か否かを示す。第3aパターンでは、第1通知情報は、さらに、第2グループG2に属する端末装置のうち、品質レベルがレベルW以上レベルX未満である端末装置を示す。
【0187】
第3aパターンにおいて、第2グループG2内の端末装置が受けるQoS制御サービスのレベルが共通化される場合、第3通知情報は、共通のレベルとして、レベルW、又は、特定レベルを示す。特定レベルは、上述の通り、第2グループG2に属する2以上の端末装置の各々が受けられるQoS制御サービスのレベルのうち最も低いレベルである。
【0188】
第2グループG2内の端末装置は、通知情報によって、換言すると、状況制御部243aによって、所定品質(例えば、レベルX、レベルW、又は特定レベル)以上の品質においてQoS制御サービスを受けることを促される。第2グループG2内の端末装置は、通知情報によって、換言すると、状況制御部243aによって、オンライン対戦ゲームサービスを受けることを促される。
【0189】
<ステップS213:端末装置200aからのQoS制御サービスの依頼>
端末装置200aは、通知情報を受信すると、通知情報に含まれる第2通知情報に基づいて、端末装置200aは所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを確認する。
【0190】
第2通知情報が、端末装置200aは所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられることを示す場合、端末装置200aはステップS213を実行する。
【0191】
ステップS213では、端末装置200aは、通知情報に含まれる第3通知情報に示されたレベルにおいてQoS制御サービスを受けることを、品質制御装置100に依頼する。
【0192】
端末装置200aは、通知情報が示す内容を表示してもよい。
状況制御部243aが、端末装置200aに対応する第3通知情報に示されるレベルにおいてQoS制御サービスを端末装置200aに提供することを、品質制御装置100に依頼してもよい。この場合、ステップS212及びステップS213が省略される。
【0193】
<ステップS214:端末装置200aに対するQoS制御サービス>
ステップS214において品質制御装置100は、上述の依頼に応じて、端末装置200aに対して、依頼されたレベルにおいてQoS制御サービスを提供する。
【0194】
<ステップS215:端末装置300aへの判定の結果の通知>
ステップS215は、状況制御部243aが、端末装置300aに対して、端末装置300aに対応する通知情報を送信する動作である。
【0195】
<ステップS216:端末装置300aからのQoS制御サービスの依頼>
端末装置300aは、通知情報を受信すると、通知情報に含まれる第2通知情報に基づいて、端末装置300aは所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを確認する。
【0196】
第2通知情報が、端末装置300aは所定品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられることを示す場合、端末装置300aはステップS216を実行する。
【0197】
ステップS216では、端末装置300aは、通知情報に含まれる第3通知情報に示されたレベルにおいてQoS制御サービスを受けることを、品質制御装置100に依頼する。
【0198】
端末装置300aは、通知情報が示す内容を表示してもよい。
状況制御部243aが、端末装置300aに対応する第3通知情報に示されるレベルにおいてQoS制御サービスを端末装置300aに提供することを、品質制御装置100に依頼してもよい。この場合、ステップS215及びステップS216が省略される。
【0199】
<ステップS217:端末装置300aに対するQoS制御サービス>
ステップS217において品質制御装置100は、上述の依頼に応じて、端末装置300aに対して、依頼されたレベルにおいてQoS制御サービスを提供する。
【0200】
なお、ステップS215からステップS217は、ステップS211とステップS212との間の期間において実行されてもよい。
【0201】
その後、状況制御部243aは、ネットワークNWを介して、端末装置200aと端末装置300aに対してオンライン対戦ゲームサービスを提供することを許可する。
【0202】
なお、状況制御部243aは、端末装置200aに対応する第4通知情報と、端末装置300aに対応する第4通知情報が、共通の識別子(第2グループG2の識別子)を示すことを確認する。
状況制御部243aは、共通の識別子(第2グループG2の識別子)が示される場合、端末装置200aと端末装置300aにオンライン対戦ゲームサービスを提供することを許可する。
オンライン対戦ゲームサービスの提供の許可に応じて、状況制御部243a又はゲームサーバは、端末装置200aと端末装置300aにオンライン対戦ゲームサービスを提供する。
【0203】
<B13:第1変形例のまとめ>
第1変形例によれば、マッチングサーバ400は、オンライン対戦ゲームにおいて端末装置200aのユーザと端末装置300aのユーザとの対戦を決定する状況において、各端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを可能にする。
【0204】
<B2:第2変形例>
第1変形例では、端末装置200aのユーザと端末装置300aのユーザは、オンライン対戦ゲームにおいて相互に対戦することを事前に合意していない。第2変形例では、端末装置200aのユーザと端末装置300aのユーザは、オンライン対戦ゲームにおいて相互に対戦することを事前に合意している。端末装置200aのユーザは、事前に合意した内容に従って、端末装置200aを操作する。
【0205】
<B21:第2変形例の構成>
図5は、第2変形例を示す図である。第2変形例と第1変形例との構成上の主な相違点は、以下の通りである。第2変形例では、マッチングサーバ400の代わりに判定サーバ500が用いられる。判定サーバ500は、第1実施形態のマスター端末装置200が実行するグループ判定を実行する。
【0206】
判定サーバ500は、通信装置220aと、記憶装置230aと、処理装置240aと、を含む。判定サーバ500の各要素は、1又は2以上のバスを介して相互に接続される。判定サーバ500の各要素は、1又は2以上の機器によって構成される。判定サーバ500の一部の要素は省略されてもよい。
【0207】
処理装置240aは、記憶装置230aからプログラム250aを読み取る。処理装置240aは、プログラム250aを実行することによって、情報通信部241b、判定部242a、及び状況制御部243bを実現する。第2変形例では、処理装置240aが、情報受信部241aではなく情報通信部241bを実現する。第2変形例では、処理装置240aが、状況制御部243aではなく状況制御部243bを実現する。情報通信部241bは、受取部の一例である。情報通信部241bは、情報通信回路又は通信回路によって構成されてもよい。状況制御部243bは、状況制御回路によって構成されてもよい。
【0208】
<B22:第2変形例の動作>
図6は、第2変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。まず、ステップS301からステップS303が実行される。ステップS301からステップS303は、
図4に示すステップS201からステップS203と同様である。
【0209】
続いて、ステップS304において端末装置200aは、判定サーバ500に、ゲームサービス要求と、動作依頼と、を送信する。このゲームサービス要求は、端末装置200aに対して品質制御装置100が行う判定の結果を含む。動作依頼は、端末装置300aの識別情報を示す。端末装置300aの識別情報は、端末装置200aのユーザの対戦相手が使用する端末装置を指定する情報である。
【0210】
続いて、ステップS305において情報通信部241bは、端末装置200aから、ゲームサービス要求と、動作依頼と、を受け取る。
【0211】
続いて、ステップS306において情報通信部241bは、動作依頼に示される端末装置300aに、問合せ要求を送信する。ステップS306における問合せ要求の内容は、
図2のステップS101に示す問合せ要求と同様である。
【0212】
その後、ステップS307からステップ309が実行される。ステップS307からステップ309は、
図2に示すステップS102からステップS104と同様である。
【0213】
続いて、ステップS310において端末装置300aは、判定サーバ500に、ゲームサービス要求を送信する。このゲームサービス要求は、端末装置300aに対して品質制御装置100が行う判定の結果を含む。
【0214】
続いてステップS311において情報通信部241bは、端末装置200aから、ゲームサービス要求を受け取る。
【0215】
端末装置200a及び端末装置300aのいずれとも異なる端末装置が、端末装置200aの識別情報と端末装置300aの識別情報との両方を示す動作依頼を、判定サーバ500に送信してもよい。この場合、判定サーバ500の情報通信部241bは、端末装置200aと端末装置300aの各々に問合せ要求を送信する。動作依頼が、問合せ要求を送信すべき時刻を示す場合、情報通信部241bは、問合せ要求を送信すべき時刻に、問合せ要求を送信する。
【0216】
続いて、ステップS312において判定部242aは、グループ判定を実行する。グループ判定において判定部242aが行う判定の手法は、第1変形例における判定部242aが行う判定の手法(マッチング判定において判定部242aが行う判定の手法)と同様である。
【0217】
続いて、状況制御部343bは、グループ判定の結果に基づく通知情報を、第1グループG1a内の端末装置ごとに生成する。このため、通知情報は、第1グループG1a内の端末装置と1対1において対応する。通知情報の内容は、第1変形例における通知情報の内容と同様である。
【0218】
続いて、ステップS313において状況制御部343bは、第1グループG1a内の端末装置に、通信装置220aを介して通知情報を送信する。ステップS313は、状況制御部343bが、端末装置200aに対して、端末装置200aに対応する通知情報を送信する動作である。
【0219】
続いて、ステップS314からステップS315が実行される。ステップS314からステップS315は、
図2のステップS115からステップS116と同様である。
【0220】
続いて、ステップS316が実行される。ステップS316は、状況制御部343bが、端末装置300aに対して、端末装置300aに対応する通知情報を送信する動作である。
【0221】
続いて、ステップS317からステップS318が実行される。ステップS317からステップS318は、
図2のステップS113からステップS114と同様である。
【0222】
なお、ステップS316からステップ318が、ステップS312とステップS313との間に期間に実行されてもよい。
【0223】
その後、状況制御部243bは、ネットワークNWを介して、端末装置200aと端末装置300aにオンライン対戦ゲームサービスを提供する。
【0224】
なお、状況制御部243bは、端末装置200aに対応する第4通知情報と、端末装置300aに対応する第4通知情報が、共通の識別子(第2グループG2の識別子)を示すことを確認する。
状況制御部243bは、共通の識別子(第2グループG2の識別子)が示される場合、端末装置200aと端末装置300aにオンライン対戦ゲームサービスを提供する。
【0225】
<B23:第2変形例のまとめ>
第2変形例によれば、端末装置200aのユーザと端末装置300aのユーザとがサーバを介してオンライン対戦ゲームをプレイすることを事前に合意した状況において、各端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることが可能である。
【0226】
<B3:第3変形例>
<B31:第3変形例の構成>
図7は、第3変形例を示す図である。第3変形例と第1実施形態との主な相違点は、以下の通りである。第3変形例では、品質制御装置100の代わりに品質制御装置600が用いられる。第3変形例では、マスター端末装置200の代わりに端末装置200aが用いられる。第3変形例では、スレイブ端末装置300の代わりに端末装置300aが用いられる。
【0227】
品質制御装置600は、ネットワークNWに属する。品質制御装置600は、QoS制御サービスが必要なイベントへの参加条件を満たす端末装置に対して、イベントにて推奨される推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供する。イベントは、例えば、オンライン対戦ゲーム大会である。イベントは、オンライン対戦ゲーム大会に限らない。イベントは、例えば、オンラインでのプレゼンテーション、電話会議、又はテレビ会議でもよい。
【0228】
品質制御装置600は、通信装置610と、記憶装置620と、処理装置630と、を含む。品質制御装置600の各要素は、1又は2以上のバスを介して相互に接続される。品質制御装置600の各要素は、1又は2以上の機器によって構成される。品質制御装置600の一部の要素は省略されてもよい。
【0229】
通信装置610は、ネットワークNWを介して、端末装置200a、及び端末装置300aの各々と通信する。
【0230】
記憶装置620は、処理装置630が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置620は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。記憶装置620は、プログラム640、及びイベントの参加条件を記憶する。
【0231】
処理装置630は、例えば、1又は2以上のプロセッサを含む。一例を挙げると、処理装置630は、1又は2以上のCPUを含む。処理装置630の機能の一部又は全部は、DSP、ASIC、PLD、FPGA等の回路によって実現されてもよい。
【0232】
処理装置630は、記憶装置620からプログラム640を読み取る。処理装置630は、プログラム640を実行することによって、提供部631、及び通知部632を実現する。
【0233】
提供部631は、通信装置610を介して、端末装置200a及び端末装置300aと通信する。提供部631は、記憶装置620からイベントへの参加条件を読み取る。提供部631は、端末装置が、イベントへの参加条件を満たす場合、当該端末装置に、イベントにて推奨される推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供する。
【0234】
参加条件は、例えば、時間帯と、場所と、QoS制御サービスの品質についての要求レベル(例えば、レベルX)と、を含む。参加条件は、時間帯と場所と要求レベルとの組合せに限らず、適宜変更可能である。例えば、参加条件は、イベントの内容に応じて、端末装置の機種、端末装置の色、又は端末装置のユーザの年齢を含んでもよい。
【0235】
参加条件は、例えば、イベントの主催者によって設定される。例えば、イベントの主催者は、QoS制御サービスのポータルサイトに参加条件を登録する。QoS制御サービスの管理者は、ポータルサイトに登録された参加条件を確認する。参加条件に問題がない場合、QoS制御サービスの管理者は、参加条件を記憶装置620に記憶する。
【0236】
通知部632は、端末装置が参加条件を満たす場合、提供部631が推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを当該端末装置提供することを、通信装置610を介して、当該端末装置に通知する。
【0237】
<B32:第3変形例の動作>
図8は、第3変形例の動作を説明するためのシーケンス図である。
提供部631は、端末装置200aが、イベントへの参加条件を満たすか否かを判断する。例えば、参加条件が、端末装置が位置する通信エリアと、時間帯と、によって構成される場合、提供部631は、端末装置200aが位置する通信エリアと、時間帯と、に基づいて、端末装置200aが参加条件を満たすか否かを判断する。
【0238】
ステップS401において提供部631が、端末装置200aが参加条件を満たすと判断すると、ステップS402において提供部631は、端末装置200aに、イベントにて推奨される推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供する。
【0239】
続いて、ステップS403において通知部632は、提供部631が推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを端末装置200aに提供することを、端末装置200aに通知する。端末装置200aは、通知内容を表示する。このため、端末装置200aのユーザは、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることに認識できる。
【0240】
続いて提供部631は、端末装置300aが参加条件を満たすか否かを判断する。ステップS404において提供部631が、端末装置300aが参加条件を満たすと判断すると、ステップS405において提供部631は、端末装置300aに、イベントにて推奨される推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを提供する。
【0241】
続いて、ステップS406において通知部632は、提供部631が推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを端末装置300aに提供することを、端末装置300aに通知する。端末装置300aは、通知内容を表示する。このため、端末装置300aのユーザは、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けることに認識できる。
【0242】
その後、端末装置200aのユーザは、端末装置300aのユーザとオンライン対戦ゲームにおいて対戦するために、端末装置200aと端末装置300aとの間においてP2P通信を実行させる。ゲームサーバがオンライン対戦ゲームサービスを提供する場合には、端末装置200aと端末装置300aはゲームサーバと通信する。
【0243】
なお、端末装置200aが通知部632から通知を受けたとしても、端末装置200aが電波の届き難い場所に位置する場合、又は、通信において輻輳が発生する場合、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられない可能性がある。
このため、端末装置200aは、通知部632から通知を受けた後、品質制御装置600に対して、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられるか否かを問い合わせてもよい。問合せの回答が、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けられないことを示す場合、端末装置200aのユーザは、例えば、推奨品質以上の品質においてQoS制御サービスを受けるために移動する。
【0244】
<B33:第3変形例のまとめ>
第3変形例によれば、ネットワークNWに属する品質制御装置600が、各端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることを可能になる。
【0245】
<C:その他>
(1)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々においては、記憶装置230、230a及び620は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体を含んでもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0246】
(2)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0247】
(3)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において説明した情報などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、情報、ビットなどは、電圧、電流、電磁波、磁界、磁性粒子、光場、光子、又はこれらの任意の組み合わせにて表されてもよい。
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語は、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えられてもよい。
【0248】
(4)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルによって管理されてもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0249】
(5)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において、判定は、1ビットによって表される値(0か1か)に基づいて行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)に基づいて行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)に基づいて行われてもよい。
【0250】
(6)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において例示した処理手順、シーケンス、又はフローチャート等は、矛盾のない限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書において説明した方法については、例示的な順序において様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0251】
(7)
図1、
図3、
図5又は
図7に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能は、単体の装置によって実現されてもよいし、相互に別体にて構成された2個以上の装置によって実現されてもよい。
【0252】
(8)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称によって呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順又は機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、又は命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0253】
(9)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0254】
(10)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において、マスター端末装置200、スレイブ端末装置300、端末装置200a及び300aは、移動局でもよい。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語を用いて称される場合もある。
【0255】
(11)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0256】
(12)本明細書において使用する「第1」及び「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形において第1要素が第2要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0257】
(13)第1実施形態及び第1変形例~第3変形例の各々において「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0258】
(14)本願の全体において、例えば、英語におけるa、an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数を含む。
【0259】
(15)本明細書において、「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読み替えられてもよい。
【0260】
(16)本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないことは当業者にとって明白である。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。従って、本明細書の記載は、例示的な説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味を有さない。また、本明細書に例示した態様から選択された複数の態様を組み合わせてもよい。
【0261】
<D:上述の形態又は変形例から把握される態様>
上述の形態又は変形例の少なくとも1つから以下の態様が把握される。
【0262】
<D1:第1態様>
第1態様に係る管理装置は、受取部と、判定部と、状況制御部と、を含む。受取部は、第1グループに属する複数の端末装置の各々ごとに、通信サービスにおいて当該端末装置が利用可能な品質に基づく品質情報を、受け取る。判定部は、前記複数の端末装置の各々ごとの前記品質情報に基づいて、2以上の端末装置の第2グループであって、所定品質以上の品質において前記通信サービスを受けられるという品質条件を含む所定条件を満たす前記第2グループを、前記第1グループが含むか否かを判定する。状況制御部は、前記判定部が行う判定の結果が肯定である場合、前記第2グループが前記所定品質以上の品質において前記通信サービスを受ける第1状況を引き起こす。この態様によれば、2以上の端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることが可能である。
【0263】
<D2:第2態様>
第1形態の例(第2形態)において、前記所定品質は、前記通信サービスが第2状況において利用される場合に推奨される推奨品質、又は、前記推奨品質よりも所定レベルだけ低い品質である。この態様によれば、2以上の端末装置が推奨品質以上、又は、推奨品質よりも所定レベルだけ低い品質以上の品質において通信サービスを受けることが可能である。
【0264】
<D3:第3態様>
第2形態の例(第3形態)において、前記所定品質は、前記推奨品質であり、前記第1状況は、前記第2グループが前記推奨品質において前記通信サービスを受ける状況である。この態様によれば、2以上の端末装置が推奨品質において通信サービスを受けることが可能である。よって、2以上の端末装置の通信環境を揃えることができる。
【0265】
<D4:第4態様>
第1形態又は第2形態の例(第4形態)において、前記第1状況は、前記第2グループが利用可能な前記通信サービスの品質のうち最も低い品質において前記通信サービスを前記第2グループが受ける状況である。この態様によれば、2以上の端末装置の通信環境を、可能な限り良い品質において揃えることができる。
【0266】
<D5:第5態様>
第1態様から第4態様のいずれかの例(第5態様)において、前記所定条件は、前記第2グループに属する2以上の端末装置の数が所定数以上であるという条件をさらに含む。前記所定数は、前記第1グループに属する複数の端末装置の数以下の数である。この態様によれば、少なくとも、グループ内の所定数以上の端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けられるときに、所定品質以上の品質において通信サービスが提供されることを支援できる。
【0267】
<D6:第6態様>
第1態様から第5態様のいずれかの例(第6態様)において、前記第1グループに属する複数の端末装置は、前記通信サービスを必要とする特定サービスを利用可能であり、前記状況制御部は、前記判定の結果が肯定である場合、さらに、前記第2グループが前記特定サービスを受ける状況を引き起こす処理を実行する。この態様によれば、端末装置群に、所定品質以上の品質において通信サービスを受けさせつつ特定サービスを受けさせることが可能になる。
【0268】
<D7:第7態様>
第1態様から第6態様のいずれかの例(第7態様)において、前記第1グループに属する複数の端末装置のいずれかに含まれる。この態様によれば、管理装置が複数の端末装置のいずれとも異なる装置に含まれる態様に比べて、構成要素を少なくできる。
【0269】
<D8:第8態様>
第1態様から第6態様のいずれかの例(第7態様)において、前記第1グループに属する複数の端末装置の各々と通信するサーバに含まれる。この態様によれば、管理装置が複数の端末装置のいずれか含まれる態様に比べて、端末装置の構成を簡略化できる。
【0270】
<D9:第9態様>
第1態様から第5態様のいずれかの例(第9態様)において、前記第1グループに属する複数の端末装置は、前記通信サービスを必要とする特定サービスを利用可能であり、前記状況制御部は、前記判定の結果が肯定である場合、さらに、前記第2グループが前記特定サービスを受けることを許可する。この態様によれば、第2グループが特定サービスを受けることが許可される。
【0271】
<D10:第10態様>
第10態様に係る品質制御装置は、提供部と通知部を含む。提供部は、端末装置が、通信サービスを必要とするイベントへの参加条件を満たす場合、前記端末装置に、前記イベントにて推奨される推奨品質以上の品質において前記通信サービスを提供する。通知部は、前記端末装置が前記参加条件を満たす場合、前記提供部が前記推奨品質以上の品質において前記通信サービスを前記端末装置に提供することを、前記端末装置に通知する。この態様によれば、端末装置が所定品質以上の品質において通信サービスを受けることが可能になる。
【符号の説明】
【0272】
100…品質制御装置、200…マスター端末装置、210…入力出力装置、220…通信装置、230…記憶装置、240…処理装置、241…取得部、242…判定部、243…状況制御部、244…動作制御部、300…スレイブ端末装置、400…マッチングサーバ、500…判定サーバ、600…品質制御装置、631…提供部、632…通知部。