(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】マルチTRP動作のための空間的関係及びパスロス参照信号
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240311BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20240311BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240311BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240311BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W28/16
H04W72/231
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2022567804
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2020090263
(87)【国際公開番号】W WO2021226933
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-047375(JP,A)
【文献】OPPO,Discussion on Multi-beam Operation Enhancements,3GPP TSG RAN WG1 #98b R1-1910117,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98b/Docs/R1-1910117.zip>,2019年10月20日
【文献】MediaTek Inc.,Remaining issues on multi-beam operation,3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2001823,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100b_e/Docs/R1-2001823.zip>,2020年04月30日
【文献】3GPP,Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 16),3GPP TS 38.331 V16.0.0 (2020-03),Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/38_series/38.331/38331-g00.zip>,2020年04月06日,P.1,357-360,460-468,605-606
【文献】Fraunhofer IIS, Fraunhofer HHI,Enhancements on UE multi-beam operation,3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912664,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912664.zip>,2019年11月22日
【文献】ZTE,Enhancements on multi-beam operation,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908192,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908192.zip>,2019年08月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gNB)及び少なくとも1つの第2のgNBとの同時接続を有する複数送受信ポイント(マルチTRP)構成におけるユーザ機器(UE)において、
アップリンク(UL)リソースを複数のグループに分割することと、
ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)に基づいて、前記複数のグループのうちのそれぞれのグループについての空間的関係及びパスロスRSを判定することと
であって、前記ULリソースについての前記空間的関係及び前記パスロスRSが、前記複数のグループのうちのグループxについて構成されていないときに、前記ULリソースについてのデフォルト空間的関係及びデフォルトパスロスRSが、yに設定されたCORESET pool indexを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)についてのTCI状態における参照信号に基づき、xとyとの間のマッピングが、上位層シグナリングによって構成されている、又は定義済みであるのいずれかである、判定することと、
前記複数のグループのうちのそれぞれのグループに対応する前記ULリソースについてのULデータを、前記第1のgNB又は前記少なくとも1つの第2のgNBのうちの個別のgNBに送信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記アップリンクリソースが、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース又はサウンディング参照信号(SRS)リソースのうちのいずれか1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記QCLソースRSが、同期信号ブロック(SSB)又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記QCLソースRSが、アンテナポート識別子(ID)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ULリソースを前記複数のグループに前記分割することが、上位層シグナリングによって構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記上位層シグナリングが、無線リソース制御(RRC)シグナリング又はメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ULリソースを前記複数のグループに前記分割することが、定義済みである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
複数送受信ポイント(マルチTRP)構成において、同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gNB)及び少なくとも1つの第2のgNBと同時に接続するように構成された送受信機と、
アップリンク(UL)リソースを複数のグループに分割し、
ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)に基づいて、前記複数のグループのうちのそれぞれのグループについての空間的関係及びパスロスRSを判定
し、
前記ULリソースについての前記空間的関係及び前記パスロスRSが、前記複数のグループのうちのグループxについて構成されていないときに、前記ULリソースについてのデフォルト空間的関係及びデフォルトパスロスRSが、yに設定されたCORESET pool indexを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)についてのTCI状態における参照信号に基づき、xとyとの間のマッピングが、上位層シグナリングによって構成されている、又は定義済みであるのいずれかである、
ように構成されたプロセッサと、
を備えるユーザ機器(UE)であって、
前記送受信機が、前記複数のグループのうちのそれぞれのグループに対応する前記ULリソースについてのULデータを、前記第1のgNB又は前記少なくとも1つの第2のgNBのうちの個別のgNBに送信するように更に構成されている、UE。
【請求項9】
前記アップリンクリソースが、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース又はサウンディング参照信号(SRS)リソースのうちのいずれか1つを含む、請求項
8に記載のUE。
【請求項10】
前記QCLソースRSが、同期信号ブロック(SSB)又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のうちの1つである、請求項
8に記載のUE。
【請求項11】
同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gnB)及び少なくとも1つの第2のgNBとの同時接続を有する複数送受信ポイント(マルチTRP)構成におけるユーザ機器(UE)において、
ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)と、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動とに基づいて、前記ULリソースについての空間的関係及びパスロスRSを判定すること
であって、前記ULリソースの前記時間ドメイン挙動が、非周期的であり、前記ULリソースについてのデフォルト空間的関係及びデフォルトパスロスRSが、スケジューリング物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を搬送するCORESET-poolindexの値と同じ値のCORESET-poolindexを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)におけるTCI状態における参照信号に基づく、判定することと、
前記ULリソースについてのULデータを、前記第1のgNB又は前記少なくとも1つの第2のgNBのうちのそれぞれのgNBに送信することと、
を含む、方法。
【請求項12】
コンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において構成された物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースがなく、物理アップリンク
共有チャネル(PUSCH)が、DCIフォーマット0_0における物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジュールされているときに、前記PUSCHについての前記空間的関係及びパスロスRSが、CORESET-poolIndex=yを有する同じCCにおける前記BWPにおいて最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に少なくとも基づく、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記ULリソースの前記時間ドメイン挙動が、非周期的であり、前記ULリソースについてのデフォルト空間的関係及びデフォルトパスロスRSが、スケジューリング物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)についてのTCI状態における参照信号に基づく、請求項
11に記載の方法。
【請求項14】
前記ULリソースの前記時間ドメイン挙動が、半永続的であり、前記ULリソースについてのデフォルト空間的関係及びデフォルトパスロスRSが、アクティブ化メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)のスケジューリングPDCCHを搬送するCORESET-poolindexの値と同じ値のCORESET-poolindexを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)におけるTCI状態における参照信号に基づく、請求項
11に記載の方法。
【請求項15】
前記ULリソースの前記時間ドメイン挙動が、周期的であ
る、請求項
11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
5G新無線(New Radio、NR)における複数送受信ポイント(Transmission and Reception Point、TRP)(マルチTRP)機能性は、UEが、複数のTRPS(例えば、複数のgNB)との複数のリンクを同時に同じキャリアにおいて維持することを伴う。5G NRの開発において、様々なケースが定義されており、これらのケースにおいて、空間的関係及びパスロス参照信号は構成されておらず、デフォルトパラメータが、ダウンリンク(Downlink、DL)送信に含まれた送信及び構成インジケーション(Transmission and Configuration Indication、TCI)に基づいて使用される。しかしながら、デフォルトパラメータは、特定のTRPに特有であり得る。したがって、マルチTRPは、これらのケースについてサポートされていないことがある。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの例示的な実施形態では、方法は、同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(Next Generation Node B、gNB)及び少なくとも1つの第2のgNBとの同時接続を有する複数送受信ポイント(マルチTRP)構成におけるユーザ機器(UE)によって、実行される。方法は、アップリンク(Uplink、UL)リソースを複数のグループに分割することと、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(Quasi-Co-Location、QCL)ソース参照信号(Reference Signal、RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)に基づいて、複数のグループのうちのそれぞれのグループについての空間的関係及びパスロスRSを判定することと、複数のグループのうちのそれぞれのグループに対応するULリソースについてのULデータを、第1のgNB又は少なくとも1つの第2のgNBのうちの個別のgNBに送信することと、を含む。
【0003】
他の例示的な実施形態は、送受信機と、プロセッサと、を有するユーザ機器(User Equipment、UE)に関連する。送受信機は、複数送受信ポイント(マルチTRP)構成において、同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gNB)及び少なくとも1つの第2のgNBと同時に接続するように構成されている。プロセッサは、アップリンク(UL)リソースを複数のグループに分割し、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)に基づいて、複数のグループのうちのそれぞれのグループについての空間的関係及びパスロスRSを判定する、ように構成されている。送受信機は、複数のグループのうちのそれぞれのグループに対応するULリソースについてのULデータを、第1のgNB又は少なくとも1つの第2のgNBのうちの個別のgNBに送信するように更に構成されている。
【0004】
なお更なる例示的な実施形態では、方法は、同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gnB)及び少なくとも1つの第2のgNBとの同時接続を有する複数送受信ポイント(マルチTRP)構成におけるユーザ機器(UE)によって、実行される。方法は、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)と、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動とに基づいて、ULリソースについての空間的関係及びパスロスRSを判定することと、ULリソースについてのULデータを、第1のgNB又は少なくとも1つの第2のgNBのうちのそれぞれのgNBに送信することと、を含む。
【0005】
追加の例示的な実施形態は、送受信機と、プロセッサと、を有するユーザ機器(UE)に関連する。送受信機は、複数送受信ポイント(マルチTRP)構成において、同じキャリアにおいて第1の次世代ノードB(gnB)及び少なくとも1つの第2のgNBと同時に接続するように構成されている。プロセッサは、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)と、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動とに基づいて、ULリソースについての空間的関係及びパスロスRSを判定するように構成されている。送受信機は、ULリソースについてのULデータを、第1のgNB及び少なくとも1つの第2のgNBのうちのそれぞれのgNBに送信するように更に構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】様々な例示的な実施形態によるネットワーク配置を示す図である。
【
図2】様々な例示的な実施形態による例示的なUEを示す図である。
【
図3】マルチTRP動作におけるUEを有するネットワーク配置を示す図である。
【
図4a】本明細書に記載の様々な例示的な実施形態によるマルチTRP ULリソース構成についてのスケジューリング図である。
【
図4b】本明細書に記載の様々な例示的な実施形態によるマルチTRP ULリソース構成についてのスケジューリング図である。
【
図5】本明細書に記載の様々な例示的な実施形態による、複数送受信ポイント(マルチTRP)動作におけるユーザ機器(UE)において、複数のグループに分割されたアップリンク(UL)送信についてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号(RS)構成を判定するための方法を示す図である。
【
図6】本明細書に記載の様々な例示的な実施形態による、複数送受信ポイント(マルチTRP)動作におけるユーザ機器(UE)において、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動に基づいて、UL送信についてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号(RS)構成を判定するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な実施形態は、以下の説明及び関連する添付の図面を参照して更に理解され得、同様の要素には、同じ参照符号が付されている。例示的な実施形態は、マルチTRP動作におけるUEのためのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号(RS)構成に関して記載されている。
【0008】
複数送受信ポイント(マルチTRP)機能性は、UEが、複数のTRPS(例えば、複数のgNB)との複数のリンクを同時に同じキャリアにおいて維持することを伴う。しかしながら、マルチTRPは、3GPPリリース16規格において、あるシナリオについてサポートされておらず、これらのシナリオにおいて、デフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)又はサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)について構成されていない。リリース16において、以下で詳細に記載のいくつかのシナリオにおいて、デフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、UEによって、単一のTRPをターゲットとする単一のビームについてのみ適用され得る。例示的な実施形態では、複数のTRPをターゲットとする複数のビームについてのデフォルト空間的関係及びパスロスRS構成が記載されている。
【0009】
図1は、様々な例示的な実施形態による例示的なネットワーク配置100を示す。例示的なネットワーク配置100は、ユーザ機器(UE)110を含む。UEは、ネットワークを介して通信するように構成された任意のタイプの電子コンポーネント、例えば、コネクテッドカーのコンポーネント、携帯電話、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ファブレット、埋め込みデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)ウェアラブルデバイスなどであり得ることが、当該技術分野に精通している者には理解されよう。また、実際のネットワーク配置は、任意の数のユーザによって使用されている任意の数のUEを含み得ることを理解されたい。したがって、単一のUE 110の例は、単に例示のために提供されている。
【0010】
UE 110は、1つ以上のネットワークと直接通信することができる。ネットワーク構成100の例では、UE 110が無線通信し得るネットワークは、5G NR無線アクセスネットワーク(5G NR Radio Access Network、5G NR-RAN)120、LTE無線アクセスネットワーク(LTE Radio Access Network、LTE-RAN)122、及び無線ローカルアクセスネットワーク(Wireless Local Access Network、WLAN)124である。したがって、UE 110は、5G NR-RAN 120と通信するための5G NRチップセットを含んでもよく、LTE-RAN 122と通信するためのLTEチップセットを含んでもよく、WLAN 124と通信するためのISMチップセットを含んでもよい。しかしながら、UE 110はまた、他のタイプのネットワーク(例えば、レガシーセルラーネットワーク)と通信してもよく、UE 110はまた、有線接続を介してネットワークと通信してもよい。例示的な実施形態に関しては、UE 110は、5G NG-RAN 122との接続を確立することができる。
【0011】
5G NR-RAN 120及びLTE-RAN 122は、セルラープロバイダ(例えば、Verizon、AT&T、Sprint、T-Mobileなど)によって配置され得るセルラーネットワークの部分であってもよい。これらのネットワーク120、122は、例えば、適切なセルラーチップセットを備えるUEからトラフィックを送受信するように構成されたセル又は基地局(Node B、eNodeB、HeNB、eNBS、gNB、gNodeB、マクロセル、マイクロセル、スモールセル、フェムトセルなど)を含んでもよい。WLAN 124は、任意のタイプのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WiFi、Hot Spot、IEEE 802.11xネットワークなど)を含んでもよい。
【0012】
UE 110は、次世代ノードB(gNB)120A及び/又はgNB 120Bのうちの少なくとも1つを介して、5G NR-RANに接続することができる。gNB 120A、120Bは、マッシブマルチインプットマルチアウトプット(Multiple In Multiple Out、MIMO)機能性を実行するために、必要なハードウェア(例えば、アンテナアレイ)、ソフトウェア、及び/又はファームウェアで構成されてもよい。マッシブMIMOとは、複数のUEについて複数のビームを生成するように構成された基地局を指し得る。2つのgNB 120A、120Bへの言及は、単に例示のためである。例示的な実施形態は、任意の適切な数のgNBに当てはまり得る。具体的には、UE 110は、マルチセルCA構成又はマルチTRP構成において、複数のgNB 120A、120Bに同時に接続し、複数のgNB 120A、120Bとデータを交換することができる。UE 110はまた、上記のように、eNB 122A、122Bのいずれか若しくは両方を介してLTE-RAN 122に接続することができ、又は任意の他のタイプのRANに接続することができる。ネットワーク配置100において、UE 110は、gNB 120A及び120Bとの同時接続を有するとして図示されている。gNB 120A、120Bとの接続は、例えば、マルチTRP接続であってもよく、マルチTRP接続において、gNB 120A、120Bの両方は、同じチャネルにおいてUE 110のためのサービスを提供する。
【0013】
ネットワーク120、122及び124に加えて、ネットワーク配置100はまた、セルラーコアネットワーク130と、インターネット140と、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)150と、ネットワークサービスバックボーン160と、を含む。セルラーコアネットワーク130は、セルラーネットワークの動作及びトラフィックを管理するコンポーネントの相互接続されたセットであると考えられ得る。セルラーコアネットワーク130はまた、セルラーネットワークとインターネット140との間を流れるトラフィックを管理する。IMS 150は概して、IPプロトコルを使用してマルチメディアサービスをUE 110に配信するためのアーキテクチャとして記載され得る。IMS 150は、マルチメディアサービスをUE 110に提供するために、セルラーコアネットワーク130及びインターネット140と通信することができる。ネットワークサービスバックボーン160は、インターネット140及びセルラーコアネットワーク130と直接又は間接的のいずれかで通信する。ネットワークサービスバックボーン160は概して、様々なネットワークと通信するUE 110の機能性を拡張するために使用され得るサービスの一式を実装するコンポーネント(例えば、サーバ、ネットワークストレージ装置(network storage arrangement)など)のセットとして記載され得る。
【0014】
図2は、様々な例示的な実施形態による例示的なUE 110を示す。
図1のネットワーク配置100に関して、UE 110について記載する。UE 110は、任意の電子デバイスを表すことができ、プロセッサ205と、メモリ装置(memory arrangement)210と、ディスプレイデバイス215と、入出力(Input/Output、I/O)デバイス220と、送受信機225と、他のコンポーネント230と、を含むことができる。他のコンポーネント230は、例えば、オーディオ入力デバイス、オーディオ出力デバイス、制限された電源を提供するバッテリ、データ取得デバイス、UE 110を他の電子デバイスに電気的に接続するためのポート、UE 110の状態を検出するためのセンサなどを含んでもよい。
【0015】
プロセッサ205は、UE 110のための複数のエンジンを実行するように構成されてもよい。例えば、エンジンは、デフォルト空間的関係及びパスロスRSエンジン235を含んでもよい。デフォルト空間的関係及びパスロスRSエンジン235は、UE 110が、複数のgNBを有するマルチTRP構成においてあるときに、PUCCHリソースについての空間的関係及びパスロス参照信号を判定することと、同じリソースを両方の接続のために使用することと、を含む動作を実行することができる。様々なシナリオについての具体的な判定について、以下で更に詳細に記載する。
【0016】
プロセッサ205によって実行されるアプリケーション(例えば、プログラム)である上記のエンジンは、例示のみである。エンジンに関連付けられた機能性はまた、UE 110の別個の組み込まれたコンポーネントとして表されてもよく、又はUE 110に結合されたモジュラーコンポーネント、例えば、ファームウェアを有する若しくは有さない集積回路であってもよい。例えば、集積回路は、信号を受信するための入力回路と、信号及び他の情報を処理するための処理回路と、を含み得る。エンジンはまた、1つのアプリケーション又は別個のアプリケーションとして具現化されてもよい。加えて、いくつかのUEにおいて、プロセッサ205について記載の機能性は、ベースバンドプロセッサ及びアプリケーションプロセッサなどの2つ以上のプロセッサ間で分割されている。例示的な実施形態は、UEのこれらの構成又は他の構成のうちのいずれかにおいて実装されてもよい。
【0017】
メモリ210は、UE 110によって実行される動作に関連するデータを記憶するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。ディスプレイデバイス215は、データをユーザに示すように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよく、I/Oデバイス220は、ユーザが入力を行うのを可能にするハードウェアコンポーネントであってもよい。ディスプレイデバイス215及びI/Oデバイス220は、別個のコンポーネントであってもよく、又はタッチスクリーンなどのように一緒に一体化されてもよい。送受信機225は、5G-NR RAN 120、LTE-RAN 122などとの接続を確立するように構成されたハードウェアコンポーネントであってもよい。したがって、送受信機225は、様々な異なる周波数又はチャネル(例えば、連続する周波数のセット)において動作することができる。
【0018】
リリース15において、ダウンリンクビームインジケーションは、送信及び構成インジケーション(TCI)に基づき、TCIは、ダウンリンクチャネル(PDSCH、PDCCH)についての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号を示す。1つのアンテナポートにおけるシンボルが伝達されるチャネルの特性が、他のアンテナポートにおけるシンボルが伝達されるチャネルから推測され得る場合、2つのアンテナポートは、擬似コロケートされていると考えられる。したがって、QCL概念は、両方のアンテナポートについての計算を別個に回避することによって、チャネル推定を含む、UEの計算を助長することができる。gNBは、特定のCSI参照信号(CSI Reference Signal、CSI-RS)によって使用されるアンテナポートが、例えば、PDSCH又はPDCCH送信のために使用されるアンテナポートとのQCLであることを示すことができる。
【0019】
QCLソースRSは、同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)又はCSI-RSであってもよい。リリース15において、アップリンク(UL)ビームインジケーションは、空間的関係情報に基づき、ソース参照信号は、SSB、CSI-RS、又はサウンディング参照信号(SRS)に基づき得る。SSB、CSI-RS又はSRSが示されているときに、UEは、SSB/CSI-RS/SRSを受信するために使用されるビームと同じビームを、UL信号を送信するために使用することができる。
【0020】
NRにおいて定義されているように、制御リソースセット(Control Resource Set、CORESET)は、リソース要素のリソース要素グループ(Resource Element Group、REG)のセットであり、REGのセット内で、UEは、ダウンリンク制御情報をブラインド復号することを試みる。換言すれば、CORESETは、物理リソースのセット(例えば、NRダウンリンクリソースグリッドにおける特定のエリア)、及びPDCCH/DCIを搬送するために使用されるパラメータのセットである。CORESETは、構成されているときに、空間的関係及びパスロス情報を導出するために使用され得る。
【0021】
リリース16において、デフォルトQCL/空間的関係は、様々なケースについて定義されている。しかしながら、これらのデフォルトQCL/空間的関係は、複数送受信ポイント(マルチTRP)機能性に適用不可能である。リリース16において、マルチTRP機能性は、基本ビーム管理フレームワークでサポートされている。ビーム管理フレームワークは、UEが、理想的バックホール又は非理想的バックホールで配置された複数のgNBからダウンリンク信号を受信する能力を含む。UEは、PDSCHについての2つのダウンリンクTCI状態で示され得る。異なるTRPからのPDCCHは、CORESET-poolIndexの異なる値を有するCORESETによって搬送され得る。対照的に、リリース17において、マルチTRP動作のためのビーム管理拡張は、UEが、複数のgNBからダウンリンク信号を複数のパネル/ビームで受信することができ、TRPのうちのいずれかのTRPへのパネル選択に基づいて、UL信号をgNBに報告又は送信することができるように、サポートされる。
【0022】
最低IDを有するCORESET又はアクティブTCI状態は常に、特定のTRPからのものであるため、マルチTRP動作は、リリース16において考察されているデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号ケースについて、サポートされていない。したがって、UEは、ターゲットとする単一のビームのみを単一のTRPに適用する。
図3は、マルチTRP動作におけるUEを有するネットワーク配置300を示し、ネットワーク配置300において、デフォルト空間的関係及びパスロスRSは、第1のTRP(TRP 1)から送信されたCORESET 1からのTCI 1におけるRSに基づく。したがって、この配置において、第2のTRP(TRP 2)は、デフォルト空間的関係及びパスロスRSを有するUL信号を受信することができない。
【0023】
例示的な実施形態は、マルチTRP動作をサポートするために、リリース16に記載のそれぞれのシナリオについて、デフォルト空間的関係及びパスロスRS構成を定義する。例示的な実施形態は、CORESET-poolIndexの異なる値が、CCにおけるCORESETにおいて構成されているときに、マルチTRPケースについて適用可能である。シナリオ及び例示的な実施形態が、以下でより詳細に記載されている。
【0024】
第1のシナリオにおいて、PUCCHについての空間的関係及びパスロス参照信号は構成されていない。リリース16において、CORESETが構成されているときに、PUCCH空間的関係及びパスロスは、同じコンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)におけるアクティブ帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)において最低IDを有するCORESETについてのTCI状態において示された参照信号に基づいて導出される。しかしながら、上記のように、この解決策は、マルチTRP動作に適用可能でない。
【0025】
第1の例示的な実施形態によれば、PUCCHについての空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていない)ときに、PUCCHリソースは、N個のグループに分割され得、例えば、N=2である。特定のグループ内のPUCCHリソースは、データを対応するgNBに送信するように構成されている。
【0026】
1つの実施形態では、グループ化は、ネットワークからの上位層シグナリング、例えば、RRCシグナリング又はMAC制御要素(Control Element、CE)によって構成されてもよい。別の実施形態では、グループ化は、定義済みであってもよい。例えば、N=2であるときに、PUCCHリソースの前半は、第1のグループに属してもよく、後半は、第2のグループに属してもよい。
【0027】
この例示的な実施形態では、グループ(例えば、グループx)内のPUCCHリソースについての空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていない(例えば、シグナリングされていない又は事前構成されていない)場合、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、yに設定されたCORESET-PoolIndexを有する最低IDを有するCORESETについてのTCI状態における参照信号に基づき得る。xとyとの間のマッピングは、上位層シグナリング、例えば、RRCシグナリング若しくはMAC制御要素(CE)によって構成されてもよく、又は代替として、定義済みであってもよく、例えば、x=yである。
【0028】
上記のネットワーク配置300において、上記の第1の例示的な実施形態を実装したときに、TCI 1は、グループ1内のPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定するために使用されてもよい。一方、TCI 2は、グループ2内のPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定するために使用されてもよい。上記のように、この例では、グループ1についてのTCI 1及びグループ2についてのTCI 2は、上位層シグナリングを使用してUEにシグナリングされたこと、又はこれらのデフォルトは、UEについて定義済みであることが、想定されている。
【0029】
第2の例示的な実施形態によれば、上記で考察された第1のシナリオにおいて、デフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定するための様々なメカニズムは、PUCCHリソース構成に依存して定義されてもよい。
【0030】
1つの例示的な実施形態では、非周期的PUCCHリソースについて、空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていないときに、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、スケジューリングPDCCHについてのTCI状態における参照信号に基づき得る。
【0031】
(非周期的PUCCHについての)別の例示的な実施形態によれば、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、スケジューリングPDCCHを搬送するCORESET-poolIndexの値と同じ値のCORESET-poolIndexを有する最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に基づき得る。
【0032】
図4a~
図4bは、上記の実施形態についてのスケジューリング図を示す。
図4a~
図4bの例では、以下の3つの構成されたCORESET、TCI=1及びCORESET-poolIndex=0を有するCORESET 1、TCI=2及びCORESET-poolIndex=1を有するCORESET 2、並びにTCI=3及びCORESET-poolIndex=1を有するCORESET 3があると考えられ得る。
【0033】
第1のスケジューリング
図400において、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、スケジューリングPDCCHについてのTCI状態における参照信号に基づく。PDCCH(N)は、CORESET 1において図示されている。したがって、非周期的PUCCH(N+k0)におけるPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、TCI 1に基づく。同様に、PDCCH(M)は、CORESET 3において図示されている。したがって、非周期的PUCCH(M+k1)におけるPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、TCI 3に基づく。
【0034】
第2のスケジューリング
図450において、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、スケジューリングPDCCHを搬送するCORESET-poolIndexの値と同じ値のCORESET-poolIndexを有する最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に基づく。PDCCH(N)は、CORESET 1において図示されている。この例では、CORESET 1は、CORESET-poolIndex=0を有する唯一のCORESETである。したがって、非周期的PUCCH(N+k0)におけるPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、CORESET 1に対応するTCI 1に基づく。PDCCH(M)は、CORESET 3において図示されている。CORESET 3及びCORESET 2は、同じCORESET-poolIndex=1を有し、CORESET 2は、より低いIDを有するため、非周期的PUCCH(M+k1)におけるPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、TCI 2に基づく。
【0035】
半永続的PUCCHリソースに関連する別の例示的な実施形態では、空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていないときに、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、アクティブ化MAC CEのスケジューリングPDCCHを搬送するCORESET-poolIndexの値と同じの値のCORESET-poolIndexを有する最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に基づき得る。
【0036】
周期的PUCCHリソースに関連する別の例示的な実施形態では、空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていない場合、PUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、最新のスロット内の最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に基づき得る。
【0037】
したがって、上記の例示的な実施形態は、UEがマルチTRP状態においてあるときに、第1のシナリオにおいてPUCCHリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定する様々な方法を提供する。
【0038】
第2のシナリオにおいて、SRSについての空間的関係及びパスロス参照信号は構成されていない。リリース16において、PUCCHについての上記の第1のシナリオと同様に、SRS空間的関係及びパスロスは、CORESETが構成されているときに、同じコンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有するCORESETについてのTCI状態において示された参照信号に基づいて導出される。CORESETが構成されていないときに、最低IDを有するアクティブTCI状態が、デフォルト空間的関係情報を導出するために使用され得る。第2のシナリオは、関連付けられたCSI-RSが構成されていないときに、コードブック又はアンテナ切り替え又は非コードブックのためのSRSについて適用可能である。しかしながら、再度、リリース16についてのこれらのデフォルトは、上記の理由により、マルチTRP状態におけるUEについて適用可能でない。
【0039】
第3の例示的な実施形態は、上記で考察された第1の例示的な実施形態と同様に、第2のシナリオに適用され得、第2のシナリオにおいて、SRSについての空間的関係及びパスロス参照信号は、マルチTRP状態におけるUEについて構成されていない。この例では、SRSリソース又はリソースセットは、N個のグループに分割され得る。グループx内のSRSリソース又はリソースセットについての空間的関係及びパスロス参照信号が構成されていない場合、SRSリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、yに設定されたCORESET-PoolIndexを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有するCORESETについてのTCI状態における参照信号に基づき得る。
【0040】
構成されたCORESETがない場合、SRSリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号は、TCI状態グループy内の最低IDを有するアクティブ化されたTCI状態における参照信号に基づき得る。xとyとの間のマッピングは、上位層シグナリング、例えば、RRCシグナリング又はMAC制御要素(CE)によって構成され得る。代替として、xとyとの間のマッピングは、定義済みであってもよく、例えば、x=yである。
【0041】
第2のシナリオに適用可能である更なる例示的な実施形態では、デフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定するための様々なメカニズムは、SRSリソース構成に依存して定義されてもよい。例えば、デフォルト空間的関係及びパスロスRSは、CORESET-poolIndex yを有するCORESET TCI状態によって、又はTCI状態グループyからの最低IDを有するTCI状態によって判定され得る。非周期的SRSについて、yは、スケジューリングPDCCHのCORESETによって判定され得る。半永続的SRSについて、yは、アクティブ化MAC CEのスケジューリングPDCCHのCORESETによって判定され得る。周期的SRSについて、yは、定義済みであってもよく、又周期的SRSについての上位層シグナリングによって構成されてもよい。
【0042】
したがって、上記の例示的な実施形態は、UEがマルチTRP状態においてあるときに、第2のシナリオにおいてSRSリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定する様々な方法を提供する。
【0043】
第3のシナリオにおいて、帯域幅部分(BWP)において構成されたPUCCHリソースはない。リリース16において、PUSCHが、DCIフォーマット0_0におけるPDCCHによってスケジュールされている場合、PUCCH空間的関係及びパスロスは、同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブBWPにおいて最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)についてのTCI状態において示された参照信号に基づいて導出される。構成されたCORESETがないときに、最低IDを有するアクティブTCI状態が、デフォルト空間的関係情報を導出するために使用され得る。しかしながら、再度、リリース16についてのこれらのデフォルトは、上記の理由により、マルチTRP状態におけるUEについて適用可能でない。
【0044】
第5の例示的な実施形態は、第3のシナリオに関連し、第3のシナリオにおいて、同じCCにおけるアクティブBWPにおいて構成されたPUCCHリソースがなく、PUSCHは、マルチTRP状態におけるUEについて、DCIフォーマット0_0)におけるPDCCHによってスケジュールされている。この例示的な実施形態では、PUSCHについてのデフォルト空間的関係及びパスロスRSは、CORESET-poolIndex=yを有する同じコンポーネントキャリア(CC)におけるアクティブ帯域幅部分(BWP)において最低IDを有するCORESETにおけるTCI状態における参照信号に基づいて判定される。様々な実施形態では、yは、上位層シグナリングによって構成されてもよく、定義済みであってもよく、又はスケジューリングPDCCHのCORESETについてのCORESET-poolIndexによって判定されてもよい。
【0045】
したがって、上記の例示的な実施形態は、UEがマルチTRP状態においてあるときに、第2のシナリオにおいてSRSリソースについてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号を判定する様々な方法を提供する。
【0046】
図5は、本明細書に記載の様々な例示的な実施形態による、複数送受信ポイント(マルチTRP)動作におけるユーザ機器(UE)において、複数のグループに分割されたアップリンク(UL)送信についてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号(RS)構成を判定するための方法500を示す。
【0047】
505において、UEは、ULリソースを複数のグループに分割する。上記で考察されたように、ULリソース、例えばPUCCHリソース又はSRSリソースのグループ化は、上位層シグナリングによって構成されてもよく、又は定義済みであってもよい。
【0048】
510において、UEは、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)に基づいて、複数のグループのうちのそれぞれのグループについての空間的関係及びパスロスRSを判定する。上記で考察されたように、QCLソースRSは、同期信号ブロック(SSB)又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)であってもよく、アンテナポート識別子(Identifier、ID)を含んでもよい。デフォルト空間的関係及びパスロスRSは、yに設定されたCORESET pool indexを有する最低IDを有する制御リソースセット(CORESET)についてのTCI状態における参照信号に基づくことができ、xとyとの間のマッピングは、上位層シグナリングによって構成されている、又は定義済みであるのいずれかである。
【0049】
515において、UEは、複数のグループのうちのそれぞれのグループに対応するULリソースについてのULデータを、マルチTRP構成におけるgNBのうちの個別のgNBに送信する。
【0050】
図6は、本明細書に記載の様々な例示的な実施形態による、複数送受信ポイント(マルチTRP)動作におけるユーザ機器(UE)において、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動に基づいて、UL送信についてのデフォルト空間的関係及びパスロス参照信号(RS)構成を判定するための方法600を示す。
【0051】
605において、UEは、ダウンリンクチャネルについての擬似コロケーション(QCL)ソース参照信号(RS)を示す送信構成インジケーション(TCI)と、アップリンク(UL)リソースの時間ドメイン挙動とに基づいて、ULリソースについての空間的関係及びパスロスRSを判定する。例えば、時間ドメイン挙動は、非周期的、半永続的、又は周期的であり得る。デフォルトパラメータは、上記で詳細に考察されたように、時間ドメイン挙動に依存して異なり得る。
【0052】
610において、UEは、ULリソースについてのULデータを、マルチTRP構成における複数のgNBのうちのそれぞれのgNBに送信する。
【0053】
本出願では、それぞれが様々な組み合わせにおいて異なる特徴を有する様々な実施形態が記載されているが、1つの実施形態の特徴のうちのいずれかが、具体的に否認されないように、又は開示された実施形態のデバイスの動作若しくは記載の機能と機能的若しくは論理的に矛盾しないように、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよいことが、当該技術分野に精通している者には理解されよう。
【0054】
個人情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されている。特に、個人情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小にするように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0055】
上記の例示的な実施形態は、任意の好適なソフトウェア構成若しくはハードウェア構成又はこれらの組み合わせにおいて実装されてもよいことが、当該技術分野に精通している者には理解されよう。例示的な実施形態を実装するための例示的なハードウェアプラットフォームは、例えば、互換性のあるオペレーティングシステムを有するIntel(登録商標)x86ベースのプラットフォーム、Windows OS、Macプラットフォーム及びMAC OS、iOS、Android(登録商標)などのオペレーティングシステムを有するモバイルデバイスを含み得る。更なる例では、上記の方法の例示的な実施形態は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコード行を含むプログラムとして具現化されてもよく、プログラムは、コンパイルされたときに、プロセッサ又はマイクロプロセッサにおいて実行され得る。
【0056】
様々な修正形態が、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく本開示においてなされてもよいことが、当該技術分野に精通している者には明らかである。したがって、本開示は、本開示の修正形態及び変形形態が添付の特許請求の範囲及び特許請求の範囲の均等物の範囲内にあるかぎり、本開示の修正形態及び変形形態を網羅することが意図されている。