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特許7451775セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法および通信装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法および通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/27 20230101AFI20240311BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240311BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240311BHJP
【FI】
H04W72/27
H04W72/0446
H04W88/08
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022581003
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2021104293
(87)【国際公開番号】W WO2022002258
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】202010632132.1
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】崔 建明
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 丁
(72)【発明者】
【氏名】常 玉超
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲曉▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】薛 春林
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 云翰
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/047228(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/225190(WO,A1)
【文献】Ericsson, ST-Ericsson,Text Proposal on Combined Cell[online], 3GPP TSG-RAN WG1#73 R1-132703,フランス,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_73/Docs/R1-132703.zip>,2013年05月28日,[検索日 2023.12.19]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00ーH04W99/00
H04B7/24ーH04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法であって、前記方法は第1のネットワークデバイスに適用され、前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するステップと、
前記第1の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御するステップとを含み、
前記第1のセルが送信する前記セルダウンリンク固定リソースと前記第1のセルの隣接セルが送信する前記セルダウンリンク固定リソースとが時間領域および空間領域で互い違いになるように、前記第1の送信時間は、前記第1のセルの前記隣接セルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、前記第1のセルおよび前記第1のセルの前記隣接セルは同じ周波数を搬送する、方法。
【請求項2】
前記第1のセルの前記隣接セルは前記第1のネットワークデバイスによってサービスされる第2のセルであり、前記第2のセルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する前記送信時間は第2の送信時間であり、
前記方法は、
前記第2の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
第3の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のネットワークデバイスの第3のセルを制御するステップであって、前記第3の送信時間は前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の両方とは異なり、前記第3のセルおよび前記第1のセルは同じ周波数を搬送する、ステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、前記第2の送信時間と前記第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間とは異なる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、前記第2の送信時間と前記第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間と同じである、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
第4の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御するステップと、
第5の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御するステップと、
第6の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第3のセルを制御するステップとをさらに含み、
前記第4の送信時間と前記第5の送信時間の間の間隔持続時間は前記第1の間隔持続時間と同じであり、前記第5の送信時間と前記第6の送信時間の間の間隔持続時間は前記第2の間隔持続時間と同じである、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のセル、前記第2のセル、および前記第3のセルが論理結合セルに属し、
前記第1の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御し、前記第2の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御し、前記第3の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第3のセルを制御する前記ステップは、
前記論理結合セルのリソース送信周期において、前記第1の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御し、前記第2の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御し、前記第3の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第3のセルを制御するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のセルの前記隣接セルが、第2のネットワークデバイスによってサービスされる第4のセルであり、
前記方法は、
前記第2のネットワークデバイスから、前記第4のセルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を取得するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
通信装置であって、前記通信装置は第1のネットワークデバイスに適用され、前記通信装置はプロセッサおよびトランシーバを備え、
前記プロセッサは、前記第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するように構成され、
前記トランシーバは、前記第1の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御するように構成され、
前記第1のセルが送信する前記セルダウンリンク固定リソースと前記第1のセルの隣接セルが送信する前記セルダウンリンク固定リソースとが時間領域および空間領域で互い違いになるように、前記第1の送信時間は、前記第1のセルの前記隣接セルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、前記第1のセルおよび前記第1のセルの前記隣接セルは同じ周波数を搬送する、通信装置。
【請求項10】
前記第1のセルの前記隣接セルは前記第1のネットワークデバイスによってサービスされる第2のセルであり、前記第2のセルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する前記送信時間は第2の送信時間であり、
前記トランシーバは、前記第2の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御するようにさらに構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記トランシーバは、第3の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のネットワークデバイスの第3のセルを制御し、前記第3の送信時間は前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の両方とは異なり、前記第3のセルおよび前記第1のセルは同じ周波数を搬送する、ようにさらに構成される、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、前記第2の送信時間と前記第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間とは異なる、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の送信時間と前記第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、前記第2の送信時間と前記第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間と同じである、
請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記トランシーバは、
第4の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御し、第5の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御し、第6の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第3のセルを制御する、ようにさらに構成され、
前記第4の送信時間と前記第5の送信時間の間の間隔持続時間は前記第1の間隔持続時間と同じであり、前記第5の送信時間と前記第6の送信時間の間の間隔持続時間は前記第2の間隔持続時間と同じである、請求項12または13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1のセル、前記第2のセル、および前記第3のセルは論理結合セルに属し、
前記トランシーバは、前記論理結合セルのリソース送信周期において、前記第1の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第1のセルを制御し、前記第2の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第2のセルを制御し、前記第3の送信時間に前記セルダウンリンク固定リソースを送信するように前記第3のセルを制御する、ように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のセルの前記隣接セルは、第2のネットワークデバイスによってサービスされる第4のセルであり、
前記トランシーバは、前記第2のネットワークデバイスから、前記第4のセルが前記セルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を取得するようにさらに構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項17】
通信装置であって、前記通信装置が請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実施するように、前記通信装置が通信ユニットおよび処理ユニットを備える、通信装置。
【請求項18】
通信装置であって、前記通信装置が、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を行うように構成される、通信装置。
【請求項19】
プロセッサを備えるチップであって、前記プロセッサはメモリに結合されており、前記メモリはプログラムを記憶するように構成され、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、前記チップを備える装置は、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能にされる、チップ。
【請求項20】
プログラムが記録されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムはコンピュータに請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
コンピュータに請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2020年7月3日に中国国家知識産権局に出願され、「METHOD FOR SENDING CELL DOWNLINK FIXED RESOURCE AND COMMUNICATIONS APPARATUS」と題する中国特許出願第202010632132.1号の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
通信システムでは、隣接セル間の干渉は、端末デバイスの信号対雑音比およびシステム性能に影響を及ぼす重要な要因である。隣接セルは、同じネットワークデバイスによってサービスされる隣接セルであってもよいし、異なるネットワークデバイスによってサービスされる隣接セルであってもよい。例えば、セル1はセル2に隣接しており、セル1はネットワークデバイス1によってサービスされるセルであり、セル2はネットワークデバイス2によってサービスされるセルである。
【0004】
隣接セルによって送信された同じチャネルまたは信号は、互いに干渉し得る。例えば、シングルRATシステムでは、隣接セルによって送信された同じセルレベル測定基準信号が互いに干渉し得る。シングルRATシステムは、例えば、新しい無線(new radio,NR)システムまたはロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムである。
【0005】
隣接セルによって送信された異なるチャネルまたは信号もまた、互いに干渉し得る。例えば、マルチRATシステムでは、構成された周期に基づいて固定的にセル1によって送信された共通チャネルが、セル2によって送信されたデータチャネル、基準信号などに対する干渉を引き起こし得る。マルチRATシステムは、例えば、周波数スペクトルを共有するNRシステムおよびLTEシステムである。構成された周期に基づいてNRシステムのセル1によって固定的に送信される共通チャネルは、LTEシステムのセル2によって送信されたデータチャネル、基準信号などに対する干渉を引き起こし得る。その結果、LTE性能が影響される。
【0006】
したがって、隣接セル干渉をどのように低減するかは、緊急に解決されるべき技術的問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願は、隣接セル干渉を低減し、それによってシステム性能を改善するために、セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法および通信装置を提供する。
【0008】
本出願の第1の態様は、セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法を提供する。本方法は、第1のネットワークデバイスに適用される。本方法は、第1のネットワークデバイスによって実行されてもよく、または第1のネットワークデバイスの装置(例えば、プロセッサまたはチップ)によって実行されてもよい。第1のネットワークデバイスは一例として使用され、本方法は以下の内容を含む。
【0009】
第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスによってサービスされる第1のセルのセルダウンリンク固定リソースの第1の送信時間を構成し、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御する。第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは同じ周波数を搬送する。
【0010】
前述の方法では、隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は異なり、その結果、隣接セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互い違いになり、それによってセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減し、シングルRATシステムの性能の改善を容易にする。さらに、セルダウンリンク固定リソースによって別のリソース(例えば、データチャネルまたは基準信号)へ引き起こされる干渉が低減され得、それによって、マルチRATシステムのパフォーマンスの改善が容易になる。
【0011】
セルダウンリンク固定リソースは、セルレベル測定基準信号であってもよく、または共通チャネルであってもよい。
【0012】
可能な実装形態では、第1のセルの隣接セルは、第1のネットワークデバイスによってサービスされる第2のセルであってもよく、すなわち、第1のセルおよび第2のセルは第1のネットワークデバイスのカバレージエリアに属し、第1のセルは第2のセルに隣接する。この場合、第2のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は、第2の送信時間と呼ばれ得る。第1のネットワークデバイスは、第2の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、その結果、同じネットワークデバイスによってサービスされる隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間が異なり、それにより、同じネットワークデバイスによってサービスされるセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減する。
【0013】
可能な実装形態では、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの第3のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第3の送信時間をさらに構成し、第3の送信時間は、第1の送信時間と第2の送信時間の両方とは異なる。第1のネットワークデバイスは、第3の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のネットワークデバイスの第3のセルを制御する。第3のセルおよび第1のセルは同じ周波数を搬送する。第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスによってサービスされる3つのセルを、セルダウンリンク固定リソースを同時に送信しないように制御することができ、その結果、3つのセルによって送信されるセルダウンリンク固定リソースは、時間領域および空間領域において互いに分離され、それにより、同じネットワークデバイスによって送信されるセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減する。
【0014】
同じネットワークデバイスの異なるセルが異なる送信時間でセルダウンリンク固定リソースを送信する、すなわち、同じネットワークデバイスが異なる方向および異なる送信時間でセルダウンリンク固定リソースを送信し、その結果、セルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互いに分離されることが理解されよう。
【0015】
可能な実装形態では、第1の送信時間と第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、第2の送信時間と第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間とは異なる。3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを同時に送信する送信時間に対して、第1のネットワークデバイスの3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間はフレームオフセットを有し、3つのセルのフレームオフセットは異なることが理解されよう。このようにして、第1のネットワークデバイスは、各セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を柔軟に構成することができる。
【0016】
可能な実装形態では、第1の送信時間と第2の送信時間の間の第1の間隔持続時間は、第2の送信時間と第3の送信時間の間の第2の間隔持続時間と同じである。第1のネットワークデバイスの3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は周期的であり、その結果、端末デバイスがセルダウンリンク固定リソースを周期的に走査することができることが理解されよう。
【0017】
可能な実装形態では、第1のネットワークデバイスは、第4の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルをさらに制御し、第5の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、第6の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御する。第4の送信時間と第5の送信時間の間の間隔持続時間は第1の間隔持続時間と同じであり、第5の送信時間と第6の送信時間の間の第4の間隔持続時間は第2の間隔持続時間と同じである。第1のネットワークデバイスが3つのセルを含むことが一例として使用される。第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを周期的に送信するように第1のセルを制御し、セルダウンリンク固定リソースを周期的に送信するように第2のセルを制御し、セルダウンリンク固定リソースを周期的に送信するように第3のセルを制御する。セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する周期は同じであってもよいが、セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は異なる。
【0018】
可能な実装形態では、第1のセル、第2のセル、および第3のセルは、論理結合セルに属する。すなわち、第1のセル、第2のセル、および第3のセルは、1つのセルと論理的に見なされる。論理結合セルのリソース送信周期において、第1のネットワークデバイスは、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御し、第2の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、第3の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御する。論理結合セルのリソース送信周期において、第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを同時に送信しないように3つのセルを制御することが理解されよう。この送信方式は、ビーム走査方式として理解され得、論理結合セルの送信周期は、ビーム走査周期である。ビーム走査方式が使用され、その結果、セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソース間の干渉が低減され得、共通チャネルのオーバーヘッドが低減され得、スペクトル効率が改善され得、セルダウンリンク固定リソースのシンボルオーバーヘッドが低減され得、それによってエネルギー節約を容易にする。
【0019】
可能な実装形態では、第1のセルの隣接セルは、第2のネットワークデバイスによってサービスされる第4のセルであり、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスから、第4のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を取得し、その結果、第1のネットワークデバイスの第1のセルのために第1のネットワークデバイスによって構成された第1の送信時間は、第4のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、それによって異なるネットワークデバイスの隣接セル間の干渉を低減する。
【0020】
異なるネットワークデバイスの隣接セルが異なる送信時間でセルダウンリンク固定リソースを送信する、すなわち、異なるネットワークデバイスが異なる方向および異なる送信時間でセルダウンリンク固定リソースを送信し、その結果、セルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互いに分離されることが理解されよう。
【0021】
本出願の第2の態様は通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様における第1のネットワークデバイスの一部または全部の機能を有する。例えば、装置は、本出願の一部または全部の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を有してもよく、または本出願の任意の実施形態を独立して実施する機能を有してもよい。機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、この機能に対応する1つまたは複数のユニットまたはモジュールを含む。
【0022】
可能な設計では、通信装置の構造は、処理ユニットおよび通信ユニットを備え得る。処理ユニットは、前述の方法における対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成される。通信ユニットは、通信装置と別のデバイスの通信をサポートするように構成される。通信装置は、記憶ユニットをさらに備え得る。記憶ユニットは、処理ユニットおよび通信ユニットに結合されるように構成され、通信装置に必要なプログラム命令およびデータを記憶する。
【0023】
一実装形態では、通信装置は、処理ユニットおよび通信ユニットを備える。
【0024】
処理ユニットは、第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するように構成される。通信ユニットは、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御するよう構成される。第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは同じ周波数を搬送する。
【0025】
一例では、通信ユニットはトランシーバまたは通信インターフェースであってもよく、処理ユニットはプロセッサであってもよい。
【0026】
一実装形態では、本通信装置は、
第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するように構成されたプロセッサと、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御するよう構成されたトランシーバとを備える。第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは同じ周波数を搬送する。
【0027】
一実装プロセスでは、プロセッサは、例えば、これに限定されないが、ベースバンド関連処理を実行するように構成されてもよく、トランシーバは、例えば、これに限定されないが、無線周波数の送受信を実行するように構成されてもよい。上記の構成要素は、互いに独立したチップ上に別々に配置されてもよく、または構成要素の少なくとも一部もしくは全部が同じチップ上に配置されてもよい。例えば、プロセッサは、アナログベースバンドプロセッサとデジタルベースバンドプロセッサとにさらに分割されてもよい。アナログベースバンドプロセッサおよびトランシーバは、同じチップ上に統合されてもよく、デジタルベースバンドプロセッサは、独立したチップ上に配置されてもよい。集積回路技術の継続的な発展に伴い、ますます多くの構成要素が同じチップ上に集積され得る。例えば、デジタルベースバンドプロセッサおよび複数のアプリケーションプロセッサ(例えば、これらに限定されないが、グラフィックス処理ユニットおよびマルチメディアプロセッサ)が同一チップ上に集積されてもよい。このようなチップは、システムオンチップ(System on Chip)と呼ばれ得る。構成要素が異なるチップ上に独立して配置されるか、または1つまたは複数のチップ上に統合されて配置されるかは、通常、製品設計の要件に依存する。本出願のこの実施形態は、前述の構成要素の特定の実装形態に制限を課すものではない。
【0028】
本出願の第3の態様は、第1の態様の方法を実行するように構成されたプロセッサを提供する。方法を実行するプロセスにおいて、前述の方法における信号を送信し、信号を受信するプロセスは、プロセッサによって信号を出力するプロセスおよびプロセッサによって入力信号を受信するプロセスとして理解され得る。具体的には、信号を出力するとき、プロセッサは信号をトランシーバに出力し、トランシーバは信号を送信する。さらに、信号がプロセッサによって出力された後、信号がトランシーバに到達する前に他の処理が実行される必要があり得る。同様に、プロセッサが入力信号を受信すると、トランシーバは信号を受信し、信号をプロセッサに入力する。さらに、トランシーバが信号を受信した後、信号がプロセッサに入力される前に信号に対して他の処理が実行される必要があり得る。
【0029】
このようにして、プロセッサに関連する伝送、送信、および受信などの動作に関する特別な説明がない場合、または動作が関連する説明における動作の実際の機能または固有の論理と矛盾しない場合、動作は、無線周波数回路およびアンテナによって直接実行される伝送、送信、および受信動作ではなく、プロセッサによって実行される出力、受信、および入力などの動作としてより一般的に理解され得る。
【0030】
特定の実施プロセスでは、プロセッサは、方法を実行するように特別に構成されたプロセッサであってもよく、または方法を実行するためにメモリのコンピュータ命令を実行するプロセッサ、例えば汎用プロセッサであってもよい。メモリは、読み出し専用メモリ(read only memory,ROM)などの非一時的(non-transitory)メモリであってもよい。メモリおよびプロセッサは、1つのチップに統合されてもよいし、または異なるチップに別々に配置されてもよい。メモリのタイプ、ならびにメモリおよびプロセッサが配置される方式は、本出願では限定されない。
【0031】
本出願の第4の態様は、コンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成された、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、命令が通信装置によって実行されると、第1の態様による方法が実施される。
【0032】
本出願の第5の態様では命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品が通信装置上で実行されると、通信装置は第1の態様による方法を実行することが可能にされる。
【0033】
本出願の第6の態様は、チップシステムを提供する。チップシステムはプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合され、メモリはプログラムを記憶するように構成される。プログラムがプロセッサによって実行されると、チップを備える装置は、第1の態様による方法を実行することが可能にされる。一設計において、チップシステムは、インターフェースをさらに含むことができ、インターフェースは、メモリからプログラムまたは命令を取得するように構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、またはチップと他の別個のデバイスとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】セルの組合せの概略図である。
図2】本出願の一実施形態によるネットワークアーキテクチャの概略図である。
図3a】1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。
図3b】複数のネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。
図4】本出願の一実施形態によるセルダウンリンク固定リソースを送信するための方法の概略フローチャートである。
図5】本出願の一実施形態による1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。
図6】本出願の一実施形態による複数のネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。
図7】本出願の一実施形態による1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する別の概略図である。
図8】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図9】本出願の一実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本出願で開示される実施形態の理解を容易にするために、関連する用語が簡単に説明される。
【0036】
1.論理結合セル
同じ周波数を搬送するセルは、周波数内セルと呼ばれる場合がある。例えば、セル1およびセル2は同じ周波数を搬送する。したがって、セル1およびセル2は周波数内セルである。説明を容易にするために、本出願の実施形態では、セルは周波数内セルである。
【0037】
ネットワークデバイスは、単一周波数ネットワーク(single frequency network,SFN)技術を使用することによって、複数の周波数内セルを1つの論理結合セルに結合することができる。代替的に、ネットワークデバイスは、適応単一周波数ネットワーク(adaptive single frequency network,ASFN)技術を使用することによって、複数の周波数内セルを1つの論理結合セルに結合することができる。論理結合セルは、SFNセル、ASFNセルなどとも呼ばれ得る。
【0038】
例えば、図1はセルの組合せの概略図である。図1に示されるように、ネットワークデバイスは、第1のセル、第2のセル、および第3のセルを1つの論理結合セルに結合する。第1のセル、第2のセル、および第3のセルは、同じネットワークデバイスによってサービスされる周波数内セルであってもよく、または異なるネットワークデバイスによってサービスされる周波数内セルであってもよい。
【0039】
2.セルダウンリンク固定リソース
本出願では、セルダウンリンク固定リソースは、ネットワークデバイスによって固定的に送信されるセルリソースである。固定送信は、周期的な送信または事前構成に基づく送信として理解され得る。セルダウンリンク固定リソースはまた、固定的に送信されるセルリソース、固定的に伝送されるセルリソースなどとして説明され得る。セルダウンリンク固定リソースは、セルレベル測定基準信号、例えば、チャネル状態情報基準信号(channel state information-reference signal,CSI-RS)であってもよく、共通チャネル、例えば、物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel,PBCH)もしくは共通(common)物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)であってもよく、または共通チャネルで搬送される信号、例えば、同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(synchronization signal/physical broadcast channel block,SSB)であってもよい。本出願では、説明のための一例として、セルダウンリンク固定リソースがSSBである一例が使用される。
【0040】
3.送信時間
送信時間はまた、送信機会、時間領域リソース、時間単位などとして説明されてもよい。本出願では、送信時間は、基準信号を送信するための時間である。送信時間の単位は、無線フレーム、サブフレーム、スロット(slot)、ミニスロット(mini slot)などであってもよく、または複数のフレームもしくはサブフレームを含む時間ウィンドウ、例えば、システム情報(system information,SI)ウィンドウであってもよい。送信時間の時間長は、本出願の実施形態では限定されない。
【0041】
図2は、本出願によるネットワークアーキテクチャの概略図である。ネットワークアーキテクチャは、ネットワークデバイス201および端末デバイス202を含み得る。図2に示されるデバイスの数量および形態は一例として使用されており、本出願に対する限定を構成するものではない。例えば、実際の用途では、ネットワークアーキテクチャは2つ以上の端末デバイスを含む。
【0042】
ネットワークデバイス201は、無線送受信機能を有するデバイス、またはデバイスに配置され得るチップであり得る。ネットワークデバイス201は、代替的に基地局であってもよい。基地局は、複数の形態、例えば、マクロ基地局、マイクロ基地局、中継局、およびアクセスポイントであってもよい。基地局は、ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムの基地局であってもよいし、新しい無線(new radio,NR)システムの基地局であってもよいし、または将来の通信システムの基地局であってもよい。本出願では、ネットワークデバイス201は、RRUネットワーキングシナリオ、例えば、2送信(transmit,T)および2受信(receive,R)、4T4R、または8T8RのRRUネットワーキングシナリオをサポートすることができる。
【0043】
端末デバイス202はまた、ユーザ機器(user equipment,UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者ステーション、モバイルステーション、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置などと呼ばれ得る。本出願の実施形態における端末デバイスは、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、無線送受信機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality,AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)の無線端末、自動運転(self driving)の無線端末、遠隔医療(remote medical)の無線端末、スマートグリッド(smart grid)の無線端末、輸送安全性(transportation safety)の無線端末、スマートシティ(smart city)の無線端末、スマートホーム(smart home)の無線端末などであってもよい。
【0044】
図3aは、1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。図3aにおいて、六角形はセルを表し、各六角形の楕円はSSBを送信するために使用されるビームを表す。ネットワークデバイスは、それぞれ第1のセル、第2のセル、および第3のセルである、3つのセルを含み、3つのセルは同じ周波数を搬送する。第1のセルがSSBを送信する時間領域リソース、第2のセルがSSBを送信する時間領域リソース、および第3のセルがSSBを送信する時間領域リソースは同じである。すなわち、第1のセル、第2のセル、および第3のセルは、同じ時間周波数リソース上でSSBを送信する。
【0045】
図3aでは、第1のセル、第2のセル、および第3のセルはすべて、時間tにおいてSSBを送信し、時間t+NにおいてSSBを送信し、時間t+2NにおいてSSBを送信する。第1のセル、第2のセル、および第3のセルはすべて、SSBを周期的に同時に送信し、SSBの送信周期はNであり、Nは正の整数であることが理解されよう。このようにして、第1のセル、第2のセル、および第3のセルは、同じ時間周波数リソース上でSSBを送信し、セルによって送信されたSSBは、時間領域および周波数領域において衝突する。したがって、セルが互いに干渉する。加えて、3つのセルはSSBを送信するためにワイドビームをそれぞれ使用するので、3つのセルによる送信のためのワイドビーム間の空間的分離は低く、それによってセル間の干渉がさらに悪化する。
【0046】
図3bは、複数のネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。図3bは、遠隔無線ユニット(remote radio unit,RRU)連続ネットワーキングシナリオである。すべてのネットワークデバイスのすべてのセルは、同じ時間周波数リソースでSSBを送信する。したがって、異なるネットワークデバイスの隣接セル間にも干渉がある。
【0047】
干渉は、隣接セルによって送信されたSSB間の干渉であってもよく、またはセルの隣接セルによって送信されたデータチャネルに1つのセルによって周期的に送信されたSSBによって引き起こされる干渉であってもよい。例えば、NRシステムは、LTEシステムと周波数スペクトルを共有し、NRシステムの下でセル1によって周期的に送信されたSSBの時間周波数リソースは、LTEシステムの下でセル2によって送信されたデータチャネルの時間周波数リソースと同じである。この場合、セル1によって送信されたSSBは、セル2によって送信されたデータチャネルへの干渉を引き起こし、それによって端末デバイスによるデータチャネルからのデータ取得に影響を及ぼす。セル1は、セル2に隣接している。
【0048】
これを考慮して、本出願の実施形態は、セルダウンリンク固定リソースを送信するための方法および通信装置を提供する。隣接セルは異なる送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信し、その結果、隣接セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互い違いになり、それによって隣接セル干渉を低減し、システム性能の改善を容易にする。
【0049】
本出願の技術的解決策は様々なシングルRAT通信システムに適用され得る。例えば、本出願の技術的解決策は、新しい無線(new radio,NR)システムとも呼ばれ得る5Gシステムに適用されてもよく、またはロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システムに適用されてもよく、または将来の通信システムに適用されてもよい。本出願の技術的解決策は、マルチRAT通信システム、例えば、周波数スペクトルを共有するNRシステムおよびLTEシステムにさらに適用されてもよい。
【0050】
本出願において開示された実施形態で説明されているネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本出願において開示された実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図されており、本出願において開示された実施形態で提供される技術的解決策に対する限定を構成しない。当業者は、ネットワークアーキテクチャの進化および新しいサービスシナリオの出現により、本出願において開示された実施形態で提供される技術的解決策が同様の技術的問題にも適用可能であることを知ることができる。
【0051】
以下では、本出願で提供されるセルダウンリンク固定リソースを送信するための方法について説明する。
【0052】
図4は、本出願によるセルダウンリンク固定リソースを送信するための方法の概略フローチャートである。手順は、以下のステップを含むことができるが、それらに限定されない。
【0053】
ステップ401:第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成する。
【0054】
第1のネットワークデバイスは、ネットワークアーキテクチャの任意のネットワークデバイスであり得る。
【0055】
ステップ402:第1のネットワークデバイスは、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御する。
【0056】
第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、それによって隣接セルによって送信されるセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減し、セルダウンリンク固定リソースによって別のリソース(例えば、データチャネルまたは基準信号)に引き起こされる干渉を低減する。第1のセルと第1のセルの隣接セルとは同じ周波数を搬送する。すなわち、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは、周波数内セルである。
【0057】
以下では、2つの場合について説明する。
【0058】
場合1:第1のセルの隣接セルは、第1のネットワークデバイスによってサービスされる第2のセルである。すなわち、第1のセルおよび第2のセルは第1のネットワークデバイスのカバレッジエリアに属し、第1のセルは第2のセルに隣接している。この場合、第2のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は第2の送信時間と呼ばれる場合があり、第2の送信時間は第1の送信時間とは異なる。第1のネットワークデバイスは、第2の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、その結果、同じネットワークデバイスによってサービスされる隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間が異なり、それにより、同じネットワークデバイスによってサービスされるセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減する。
【0059】
第1のネットワークデバイスは、第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成し、第2のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第2の送信時間を構成し、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御し、第2の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御することが理解されよう。
【0060】
さらに、第1のネットワークデバイスが3つのセルを含むとき、第1のネットワークデバイスは、第3のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第3の送信時間をさらに構成し、第3の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御する。第3の送信時間は、第1の送信時間と第2の送信時間の両方とは異なる。
【0061】
第1の送信時間において、第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御し、したがって、第1のセルに位置される端末デバイスは、第1のセルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースを、走査によって検出し得る。第2の送信時間において、第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、したがって、第2のセルに位置される端末デバイスは、第2のセルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースを、走査によって検出し得る。第3の送信時間において、第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御し、したがって、第3のセルに位置される端末デバイスは、第3のセルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースを、走査によって検出し得る。
【0062】
第1のネットワークデバイスが3つのセルを含むとき、第1のネットワークデバイスは、第1の送信時間、第2の送信時間、および第3の送信時間を同時に構成することができ、送信時間は異なる。例えば、第1の送信時間は第2の送信時間よりも早く、第2の送信時間は第3の送信時間よりも早い。さらに、第1のネットワークデバイスが3つより多くのセルを含むとき、第1のネットワークデバイスは、セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を同時に構成することができ、セルの送信時間は異なる。本出願のこの実施形態では、セルの送信時間が構成される順序は限定されない。
【0063】
可能な実装形態では、3つのセルの送信時間が構成されるとき、3つの送信時間の間の間隔持続時間は同じになるように構成され得る。すなわち、第1の送信時間と第2の送信時間の間の間隔持続時間は、第2の送信時間と第3の送信時間の間の間隔持続時間と同じである。第1のネットワークデバイスの3つのセルが基準を送信する送信時間は周期的であり、その結果、端末デバイスがセルダウンリンク固定リソースを周期的に走査することができることが理解されよう。
【0064】
さらに、3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は、1つの論理結合セルのリソース送信周期にあり得る。3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する論理結合セル方式については、実施形態1の具体的な説明を参照されたい。
【0065】
可能な実装形態では、3つのセルの送信時間が構成されるとき、3つの送信時間の間の間隔持続時間は異なるように代替的に構成され得る。すなわち、第1の送信時間と第2の送信時間の間の間隔持続時間は、第2の送信時間と第3の送信時間の間の間隔持続時間とは異なる。3つのセルの同じ送信時間に対して、すなわち、3つのセルはセルダウンリンク固定リソースを同時に送信し、3つのセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間はフレームオフセットを有し、3つのセルのフレームオフセットは異なることが理解されよう。第1のネットワークデバイスは、各周波数内セルのセルダウンリンク固定リソースの送信時間を柔軟に構成することができる。3つのセルに対して異なるフレームオフセットが構成される方式については、実施形態2の具体的な説明を参照されたい。
【0066】
可能な実装形態では、第1のネットワークデバイスは、第4の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルをさらに制御し、第5の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、第6の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御する。第6の送信時間と第5の送信時間の間には間隔持続時間がある。第4の送信時間と第5の送信時間の間の間隔持続時間は、第1の送信時間と第2の送信時間の間の間隔持続時間と同じであり、第5の送信時間と第6の送信時間の間の間隔持続時間は、第2の送信時間と第3の送信時間の間の間隔持続時間と同じである。
【0067】
このようにして、第1のネットワークデバイスは、セルダウンリンク固定リソースを周期的に送信するように、第1のセル、第2のセル、および第3のセルを別々に制御する。セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する周期が同じであるとき、セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は異なる。
【0068】
場合2:第1のセルの隣接セルは第2のネットワークデバイスの第4のセルである。
【0069】
同じ時間領域リソース上で同じネットワークデバイスによってサービスされる3つのセルによって送信されるセルダウンリンク固定リソースに加えて、同じビデオリソース上で異なるネットワークデバイスの隣接セルによって送信されるセルダウンリンク固定リソースも互いに干渉する。第1のネットワークデバイスは、第1のセルの第1の送信時間を第4のセルの送信時間とは異なるように構成し、その結果、第1のセルおよび第4のセルによって送信されるセルダウンリンク固定リソース間の干渉が低減され得る。
【0070】
第1のネットワークデバイスは、ネットワークデバイス間のインターフェースを使用して第2のネットワークデバイスから、第4のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間を取得することができる。第4のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は、第2のネットワークデバイスによって構成され得る。
【0071】
図4に示される実施形態では、隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間は異なり、その結果、隣接セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互い違いになり、それによってセルダウンリンク固定リソース間の干渉を低減し、シングルRATシステムの性能の改善を容易にする。さらに、セルダウンリンク固定リソースによって別のリソース(例えば、データチャネルまたは基準信号)へ引き起こされる干渉が低減され得、それによって、マルチRATシステムのパフォーマンスの改善が容易になる。
【0072】
以下で、実施形態1および実施形態2について詳細に説明する。
【0073】
実施形態1-3つのセルが論理結合セル方式でSSBを送信する
図5は、本出願の一実施形態による1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。図5に示されるように、ネットワークデバイスが3つのセル(それぞれ第1のセル、第2のセル、および第3のセルである)を含み、各セルがセルの端末デバイスにSSBを別々に送信する一例が説明に使用される。図5は、時分割複信(time division duplexing,TDD)ネットワークおよび周波数分割複信(frequency division duplexing,FDD)ネットワークに適用され得る。3つのセルの送信時間を別々に構成する前に、ネットワークデバイスは、3つのセルを1つの論理結合セルに最初に結合する。例えば、SFN技術またはASFN技術などの技術が、3つのセルを1つの論理結合セルに結合するために使用される。
【0074】
図5において、六角形はセルを表し、楕円はビームを表す。ネットワークデバイスがSSBを送信するとき、1つのセルは1つのビームを使用してSSBを送信する。第1のセルによって送信されるSSBはスラッシュで表され、第2のセルによって送信されるSSBは黒で表され、第3のセルによって送信されるSSBはグレーで表される。図5の矩形は、送信時間の単位を表している。説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、送信時間の単位がスロット(slot)である一例が説明に使用される。
【0075】
例えば、ネットワークデバイスiの第1のセルはCell[0,i]で表され、ネットワークデバイスiの第2のセルはCell[1,i]で表され、ネットワークデバイスiの第3のセルはCell[2,i]で表される。
【0076】
ネットワークデバイスiが3つのセルを結合した後、図5に示されるように、ネットワークデバイスiは、スロットtでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御し、スロットt+Nでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、スロットt+2Nでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御する。ネットワークデバイスiは、スロットt+3Nでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御し、スロットt+4Nでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第2のセルを制御し、スロットt+5Nでセルダウンリンク固定リソースを送信するように第3のセルを制御するなどである。
【0077】
論理結合セルの場合、図5に示される送信方式はビーム走査方式であり、論理結合セルの送信周期はビーム走査周期、すなわち3Nであることが理解されよう。論理結合セルの場合、セルダウンリンク固定リソースを送信するために3つのビームが使用され、3つのビームは異なる方向、すなわち図5に示される3つの楕円の方向を有する。
【0078】
ビーム走査周期は3Nであり、すなわち、3つのセルによるSSB送信の1ラウンドを完了するための持続時間は3Nである。しかしながら、図3aの3つのセルは、周期NでSSBを同時に送信する。この場合、図3aと比較して、図5の送信周期は3倍に延長される。送信周期が拡張され、その結果、共通チャネルのオーバーヘッドが低減され得、スペクトル効率が改善され得、セルダウンリンク固定リソースのシンボルオーバーヘッドが低減され得、それによってエネルギー節約を容易にする。さらに、NRシステムおよびLTEシステムが周波数スペクトルを共有するシナリオでは、いくつかのNR FDDシステムメッセージによって占有されるリソースがLTEのセル固有基準信号(cell reference signal,CRS)と競合し、LTEの性能損失をもたらす。しかしながら、本出願の実施形態1の構成方式を使用することによって、送信周期が拡張され、その結果、リソース競合によって引き起こされるLTEシステムの性能への影響が低減され得る。
【0079】
図6は、本出願の一実施形態による複数のネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。セルダウンリンク固定リソースのものであり、同じネットワークデバイスによってサービスされるセルに対して構成される送信時間は異なり、その結果、セルによって送信されるセルダウンリンク固定リソースは時間領域および空間領域で互い違いになり、それによってセルによって送信されるセルダウンリンク固定リソース間の干渉は低減し、システム性能の改善を容易にする。加えて、異なるネットワークデバイスの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間も異なり、その結果、異なるネットワークデバイスの隣接セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソース間の干渉がさらに低減され得る。
【0080】
実施形態2-3つのセルに対して異なるフレームオフセットが構成される
図7は、本出願の一実施形態による1つのネットワークデバイスによってSSBを送信する別の概略図である。図7に示されるように、ネットワークデバイスが3つのセル(それぞれ第1のセル、第2のセル、および第3のセルである)を含み、各セルがセルの端末デバイスにSSBを別々に送信する一例が説明に使用される。図7は、TDDネットワークに適用されてもよい。
【0081】
図7において、六角形はセルを表し、楕円はビームを表す。第1のセルによって送信されるSSBはスラッシュで表され、第2のセルによって送信されるSSBは黒で表され、第3のセルによって送信されるSSBはグレーで表される。図7の矩形は、送信時間の単位を表している。説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、送信時間の単位がスロット(slot)である一例が説明に使用される。
【0082】
例えば、ネットワークデバイスiの第1のセルはCell[0,i]で表され、ネットワークデバイスiの第2のセルはCell[1,i]で表され、ネットワークデバイスiの第3のセルはCell[2,i]で表される。ネットワークデバイスは、3つのセルに対して異なるフレームオフセットをそれぞれ構成する。例えば、第1のセルに対して構成されたフレームオフセットは0であり、第2のセルに対して構成されたフレームオフセットはk1であり、第3のセルに対して構成されたフレームオフセットはk2であり、k1はk2未満である。すなわち、第2のセルの送信時間は第3のセルの送信時間よりも早く、k1およびk2は0ではない。
【0083】
フレームオフセットは、3つのセルが図3aのSSBを同時に送信する送信時間に対する、各セルが図7のSSBを送信する送信時間の時間オフセットを指す。例えば、図3aの3つのセルが同時にSSBを送信する送信時間はスロットtであり、図7の第1のセルがSSBを送信する送信時間はスロットtであり、図7の第2のセルがSSBを送信する送信時間はスロットt+k1であり、図7の第3のセルがSSBを送信する送信時間はスロットt+k2である。別の例では、図3aの3つのセルが同時にSSBを送信する送信時間はスロットt+Nであり、図7の第1のセルがSSBを送信する送信時間はスロットt+Nであり、図7の第2のセルがSSBを送信する送信時間はスロットt+N+k1であり、図7の第3のセルがSSBを送信する送信時間はスロットt+N+k2である。
【0084】
図7では、ネットワークデバイスiがSSBを送信する順序は、第1のセルがスロットtでSSBを送信し、第2のセルはスロットt+k1でSSBを送信し、第3のセルはスロットt+k2でSSBを送信し、第1のセルはスロットt+NでSSBを送信し、第2のセルはスロットt+N+k1でSSBを送信し、第3のセルはスロットt+N+k2でSSBを送信するものであることが理解されよう。
【0085】
図6は、本出願の一実施形態による複数のネットワークデバイスによってSSBを送信する概略図である。同じネットワークデバイスによってサービスされるセルに対して構成されるフレームオフセットは異なり、その結果、セルによって送信されるセルダウンリンク固定リソースの送信時間は異なる。したがって、セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソースは、時間領域および空間領域で互い違いになり、それによってセル間の干渉を低減し、システム性能の改善を容易にする。加えて、異なるネットワークデバイスの隣接セルに対して構成されたフレームオフセットは異なり、その結果、異なるネットワークデバイスの隣接セルによって送信されたセルダウンリンク固定リソース間の干渉がさらに低減され得る。
【0086】
このようにして、異なるフレームオフセットが構成され、その結果、異なるセルが異なるスロット(slot)でセルダウンリンク固定リソースをそれぞれ送信し、それによって時間領域および空間領域で分離を実施し、干渉を低減する。
【0087】
実施形態1および実施形態2では、隣接セルが同じネットワークデバイスのカバレッジエリアに属する一例が使用されることに留意されたい。隣接セルが異なるネットワークデバイスの隣接セルである場合については、実施形態1および実施形態2も参照されたい。異なるネットワークデバイス間で構成された送信時間またはフレームオフセットを交換するプロセスが追加され得る。
【0088】
前述の方法実施形態では、ネットワークデバイスが3つのセルを含む一例が使用される。ネットワークデバイスが3つより多くのセルを含むとき、拡張は前述の方法実施形態に基づいて実行され得る。
【0089】
本出願の実施形態で提供される方法で機能を実施するため、ネットワークデバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せの形で上記の機能を実施してもよい。上記の機能の一機能がハードウェア構成によって実行されるのか、ソフトウェアモジュールによって実行されるのか、ハードウェア構成とソフトウェアモジュールとの組合せによって実行されるのかのいずれかなのかは、具体的な用途と技術的解決手段の設計上の制約条件とに依存する。
【0090】
図8は、本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。図8に示された通信装置800は、通信ユニット802および処理ユニット801を備え得る。通信ユニット802は、送信ユニットおよび受信ユニットを備え得る。送信ユニットは、送信機能を実施するように構成され、受信ユニットは、受信機能を実施するように構成される。通信ユニット802は、送信機能および/または受信機能を実装することができる。通信ユニットは、トランシーバユニットとして説明されることもできる。
【0091】
通信装置は、本出願の実施形態で説明される第1のネットワークデバイスの機能を有する。例えば、通信装置は、本出願の実施形態で説明される端末デバイスに関連するステップを実行する端末デバイスに対応するモジュール、ユニット、または手段(means)を備える。機能、ユニット、または手段(means)は、ソフトウェアもしくはハードウェアによって実施されてもよいし、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよいし、もしくはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実施されてもよい。詳細については、前述の対応する方法実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0092】
可能な設計では、通信装置800は、第1のネットワークデバイスであってもよく、または第1のネットワークデバイスの装置であってもよい。
【0093】
処理ユニット801は、第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するように構成される。
【0094】
通信ユニット802は、第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御するよう構成される。
【0095】
第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは同じ周波数を搬送する。
【0096】
例えば、通信ユニット802は、図4に示される実施形態のステップ402を実行するように構成され、処理ユニット801は、図4に示される実施形態のステップ401を実行するように構成される。
【0097】
基準信号の異なる送信時間は、同じ周波数を搬送する複数のセルに対して構成され、複数のセルは、構成された送信時間に基づいて信号を送信するように順次制御され、その結果、送信された信号は、時間領域および空間領域において互いに干渉せず、それによって共通チャネル間の干渉を低減することが分かり得る。
【0098】
図9は、本出願の一実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。通信装置900は、代替として、ネットワークデバイスであってもよく、または前述の方法を実施する際にネットワークデバイスをサポートするチップ、チップシステム、プロセッサなどであってもよい。通信装置は、前述の方法実施形態で説明された方法を実施するように構成されてもよい。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。
【0099】
通信装置は、1つまたは複数のプロセッサ901を備え得る。プロセッサ901は、処理ユニットと呼ばれる場合もあり、特定の制御機能を実施し得る。プロセッサ901は、汎用プロセッサまたは専用プロセッサなどであってもよい。例えば、プロセッサ901は、ベースバンドプロセッサまたは中央処理ユニットであり得る。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成されてもよい。中央処理ユニットは、通信装置(例えば、基地局、ベースバンドチップ、端末、端末チップ、DU、またはCU)を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成されてもよい。
【0100】
任意選択の設計では、プロセッサ901はまた、命令および/またはデータ903を記憶してもよく、命令および/またはデータ903は、プロセッサによって実行されてもよく、その結果、通信装置900は前述の方法実施形態で説明された方法を実行する。
【0101】
別の任意選択の設計では、プロセッサ901は、受信および送信機能を実施するように構成された通信ユニットを備え得る。例えば、通信ユニットは、トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路であってもよい。送受信機能を実施するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は分離されてもよいし、統合されてもよい。トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、コード/データを読み書きするように構成されてもよい。代替的に、トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、信号を送信または転送するように構成されてもよい。
【0102】
さらに別の任意選択の設計では、通信装置900は回路を備えることができ、回路は、前述の方法実施形態における送信、受信、または通信の機能を実装することができる。
【0103】
任意選択で、通信装置900は、1つまたは複数のメモリ902を備えることができ、1つまたは複数のメモリ902は命令904を記憶することができる。命令がプロセッサで実行されてもよく、それにより、通信装置900は、前述の方法実施形態で説明された方法を実行する。任意選択で、メモリはデータをさらに記憶してもよい。任意選択で、プロセッサはまた、命令および/またはデータを記憶してもよい。プロセッサとメモリとは別々に配置されてもよいし、一緒に統合されてもよい。例えば、前述の方法実施形態で説明したローカルシーケンスは、メモリまたはプロセッサに記憶されてもよい。
【0104】
任意選択で、通信装置900は、トランシーバ905および/またはアンテナ906をさらに備えることができる。プロセッサ901は処理ユニットと呼ばれてもよく、通信装置900を制御する。トランシーバ905は、通信ユニット、送受信機、トランシーバ回路、トランシーバなどと呼ばれる場合があり、送受信機能を実施するように構成される。
【0105】
可能な設計では、通信装置900(例えば、ネットワークデバイスまたはベースバンドチップ)は、
第1のネットワークデバイスの第1のセルがセルダウンリンク固定リソースを送信する第1の送信時間を構成するように構成された、プロセッサ901、および
第1の送信時間にセルダウンリンク固定リソースを送信するように第1のセルを制御するように構成された、トランシーバ905を備え得る。
【0106】
第1の送信時間は、第1のセルの隣接セルがセルダウンリンク固定リソースを送信する送信時間とは異なり、第1のセルおよび第1のセルの隣接セルは同じ周波数を搬送する。
【0107】
例えば、トランシーバ905は、図4に示される実施形態のステップ402を実行するように構成され、プロセッサ901は、図4に示される実施形態のステップ401を実行するように構成される。
【0108】
本出願で説明されるプロセッサおよびトランシーバは、集積回路(integrated circuit,IC)上に実装されてもよい。ICは、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)などを含むことができる。プリント回路基板(printed circuit board,PCB)上のプリント回路がICを実装することができる。
【0109】
前述の実施形態で説明された通信装置は、ネットワークデバイスまたは端末デバイスであってもよい。しかしながら、本出願で説明された装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構造は図9によって限定されなくてもよい。通信装置は、
(1)独立した集積回路IC、チップ、またはチップシステムもしくはサブシステム、または
(2)受信機、端末、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイス、機械デバイス、家庭用デバイス、医療デバイス、産業用デバイスなどであり得る。
【0110】
いくつかのシナリオでは、本出願の実施形態におけるいくつかの任意選択の特徴は、対応する技術的問題を解決し、対応する効果を達成するために、別の特徴、例えば、特徴が現在基づいている解決策に依存することなく独立して実装され得ることが理解されよう。代替的に、いくつかのシナリオでは、任意選択の機能は、要件に基づいて別の機能と組み合わされてもよい。これに対応して、本出願の実施形態で提供される通信装置はまた、これらの特徴または機能を対応して実装することもできる。本明細書では詳細は説明されない。
【0111】
当業者であれば、本出願の実施形態に記載される様々な例示の論理ブロック(illustrative logical block)およびステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組合せによって実施され得ることをさらに理解し得る。機能がハードウェアによって実装されるか、またはソフトウェアによって実装されるかは、特定の用途およびシステム全体の設計要件に依存する。当業者は、特定の用途ごとに様々な方法を使用して記載された機能を実装し得るが、実装形態が本出願の実施形態の保護範囲を越えると考えられるべきではない。
【0112】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有することに留意されたい。実施プロセスでは、前述の方法実施形態におけるステップは、プロセッサのハードウェア集積論理回路によって、またはソフトウェアの形態の命令を使用することによって実施される。前述のプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェア構成要素であり得る。
【0113】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよく、または、揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでもよいことを理解されたい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory,ROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)であってもよく、外部キャッシュとして使用される。限定ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM,DRAM)、同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM,DDR SDRAM)、拡張同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM,ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM,SLDRAM)、およびダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM,DR RAM)が使用されてもよい。本明細書に記載のシステムおよび方法のメモリは、これらおよび別の適切なタイプの任意のメモリを含むがこれらに限定されないことに留意されたい。
【0114】
本出願では、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体をさらに提供する。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、前述の方法実施形態のいずれか1つの機能が実施される。
【0115】
本出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行されると、前述の方法実施形態のいずれか1つの機能が実施される。
【0116】
前述の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実施するために使用されるとき、実施形態のすべてまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上でロードされて実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバまたはデジタル加入者回線(digital subscriber line,DSL))方式またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線またはマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体であってもよく、または1つまたは複数の使用可能な媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えばサーバまたはデータセンタであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD))、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state drive,SSD))などであってもよい。
【0117】
当業者は、本出願における「第1」および「第2」などの様々な数値が単に説明を容易にするためのものであり、本出願の実施形態の範囲を限定することを意図するものではなく、順序を示すものでもないことを理解することができる。
【0118】
本出願の各表に示される対応関係は、構成されてもよく、または事前定義されてもよい。各表の情報の値は単なる例であり、本出願では限定されない、他の値として構成されてもよい。情報と各パラメータの対応関係が構成されるとき、必ずしも各表に示されるすべての対応関係が構成される必要はない。例えば、本出願の表では、いくつかの行に示される対応関係は構成されない場合がある。別の例では、分割および組合せなどの適切な変形および調整は、前述の表に基づいて実行されてもよい。前述の表のタイトルに示されるパラメータの名前は、代替的に、通信装置によって理解され得る他の名前であってもよく、パラメータの値または表現は、代替的に、通信装置によって理解され得る他の値または表現であってもよい。前述の表が実装されるとき、アレイ、キュー、コンテナ、スタック、線形表、ポインタ、リンクされたリスト、ツリー、グラフ、構造、クラス、ヒープ、ハッシュ表、またはハッシュ表などの他のデータ構造が代替的に使用されてもよい。
【0119】
「事前定義する」とは、本出願では、「定義する」、「事前定義する」、「記憶する」、「事前に記憶する」、「事前折衝する」、「事前構成する」、「固定化する」、または「予備放電する」と理解されてもよい。
【0120】
当業者は、本明細書で開示された実施形態で説明された実施例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアによって、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって、実装され得る、ことを認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるのかソフトウェアによって実行されるのかは技術的解決手段の具体的な用途および設計制約条件に依存する。当業者なら、具体的な用途ごとに様々な方法を用いて説明されている機能を実装できるが、その実装が本出願の範囲を超えると考えるべきではない。
【0121】
簡便かつ簡単な説明のために、前述のシステム、装置およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態の対応するプロセスを参照されたく、ここでは詳細は再び説明されないことが、当業者によって明確に理解されよう。
【0122】
前述の説明は、本出願の特定の実装にすぎず、本出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本出願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなるバリエーションまたは置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0123】
201 ネットワークデバイス
202 端末デバイス
800 通信装置
801 処理ユニット
802 通信ユニット
900 通信装置
901 プロセッサ
902 メモリ
903 命令および/またはデータ
904 命令
905 トランシーバ
906 アンテナ
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9