(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】帽子の庇
(51)【国際特許分類】
A42B 1/00 20210101AFI20240312BHJP
【FI】
A42B1/00 Z
(21)【出願番号】P 2020098026
(22)【出願日】2020-05-07
【審査請求日】2021-06-11
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-12
(31)【優先権主張番号】P 2019114105
(32)【優先日】2019-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306012260
【氏名又は名称】河田 達三
(72)【発明者】
【氏名】河田 達三
【合議体】
【審判長】久保 克彦
【審判官】▲高▼橋 杏子
【審判官】西本 浩司
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3203543(JP,U)
【文献】登録実用新案第3096989(JP,U)
【文献】米国特許第6839904(US,B1)
【文献】特表2013-544981(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0028498(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A42B1/00-1/248
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二枚の布(又は類似の素材)の間に、左右を均等に二分割する中央縦断直線とその両側を更に二分割する縦断直線(中央縦断直線から左右等距離のところを、後方外側寄りから前方中心寄り方向に縦断する左右二本の直線)で、分割した不織布(又は類似の素材)を分割前の定位置に配置し、布(又は類似の素材)の上から三本の分割線上を縫い、縫目に沿って折り曲げることで、稜線を形成すると同時に庇全体が角錐の一部も形成し、裏返しに折り曲げても、同様に稜線を形成し、庇全体が角錐の一部を形成することができる庇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、庇付き帽子の、柔軟な素材を芯としながらも、形状保持が安易且、逆曲げした後も、同形(対称)を保持することが、可能な庇に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、庇付き帽子の庇は、その形状を保持する為に、鋼芯を入れていた。
また、柔軟な庇の場合は、その形状を保持する為の、技術は確立されていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の庇付き帽子の庇のうち、多くは鋼芯を入れたものであり、収納困難であり、縁が擦り切れるなどし、硬いが故に時として、危険が伴うことがあった。
庇が柔軟なものは、収納安易であり、安全であるが、形状を保持する事が困難であった。
両方には、相反する欠点があった。
【0004】
本発明は、従来の庇付き帽子の庇が、伴ってきた問題を解決しようとするものであり、部材の形状と構造を変えることで、柔軟な素材で出来た庇を、変形し難くし、機能美を持たせ、使用性を良くするものである。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
本発明は、庇の部材となる、折り曲げや衝撃に強い、柔軟な、不織布等の素材を、平面になる部分ごとに分割し、表と裏から、一面を覆う、同形同面積の布等(周囲の加工代が必要)に挟み込み、周囲に縫製加工を施し、稜線になる部分に縫い目を入れ、三縦断(中央・両側)直線で折り曲げた状態で、頭部部材の縁側(対頭部部材接合線)になる部分に、縫い合わせることで、従来の、曲面ではなく、稜線且角錐(両側の縫い目を前方内側に角度をつけることで、角錐の一部となる。)の一部を形成することができる原理を利用している。
【発明の効果】
【0006】
縫い目(且稜線)で折れ曲がることで稜線且角錐の一部を形成し、反転(逆曲げ)しても同じ形状を形成することができる。
平面で、稜線を形成することで、外力に対して応力が生まれることにより、形状を保持しやすくなる。
反転(逆曲げ)しても、同形(元の対称形)になる。
【発明を実施する為の最良の形態】
【0007】
庇の基(庇の形状を展開したもの)となる部材を、平面上に置き、中央を縦断する直線で、二分割し、更にその両側の二片の部材を、任意の等距離両側縦断直線でそれぞれ二分割する。
この時、中央縦断直線の元から直角に引いた水平線と、両側等距離縦断直線が、交わる点の内(前)角が直角未満で、両側縦断直線が中央縦断直線と部材上で交わらない。
【0008】
表と裏から同形同面積(後に周囲の加工代が必要)の布等で挟み込み、周囲に縫製加工を施し、三(縦断)直線上に縫い目を入れる。
【0009】
三(縦断)直線を折り曲げて稜線且、(角錐の一部)を形成し、この形状のまま、頭部部材接合線と縫い合わせる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
この原理と構造を、庇付き帽子の庇に利用することで、耐熱性・防寒性・吸汗性・収納性・安全性・耐久性・環境保護性・芸術性・機能性・新規性・実用性・応用性・画期性・新種展開性等があり、 防災・レジャー・旅行・後楽・遊戯・大工・農作業・軽作業・学習・ファッション・土木作業・鉄鋼作業・建築作業等多岐にわたる使い方が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【0014】
1 対頭部部材接合線
2 前方線
3 中心稜線(且縫い目)
4 左稜線(且縫い目)
5 右稜線(且縫い目)
6 左中面
7 右中面
8 左外面
9 右外面