(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】パンク検出装置
(51)【国際特許分類】
B29C 33/04 20060101AFI20240312BHJP
B29C 35/04 20060101ALI20240312BHJP
B29L 30/00 20060101ALN20240312BHJP
【FI】
B29C33/04
B29C35/04
B29L30:00
(21)【出願番号】P 2019224724
(22)【出願日】2019-12-12
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 清志
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-025033(JP,A)
【文献】特開2005-083960(JP,A)
【文献】特開2013-132859(JP,A)
【文献】特開2002-210742(JP,A)
【文献】特開昭62-109611(JP,A)
【文献】特開昭57-174232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00-33/76
B29C 35/00-35/18
B29L 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流体の供給により膨張変形するタイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための装置であって、
流体を取り込むための入口を有する流体導入部と、
前記流体導入部から取り込まれた前記流体が前記第1流体であるか否かを判別するためのセンサーが配されたセンサー室と、
前記センサー室を経た前記流体を装置外部に排出するための出口を有する流体排出部と、
前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成するためのファンと、
前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部を区画する筒状部材とを含み、
前記センサーは、前記流体の流れに垂直な断面が円形状の検出部を有し、
前記筒状部材の内径は、前記検出部の直径の100%~130%である、
パンク検出装置。
【請求項2】
第1流体の供給により膨張変形するタイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための装置であって、
流体を取り込むための入口を有する流体導入部と、
前記流体導入部から取り込まれた前記流体が前記第1流体であるか否かを判別するためのセンサーが配されたセンサー室と、
前記センサー室を経た前記流体を装置外部に排出するための出口を有する流体排出部と、
前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成するためのファンと、
前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部を区画する筒状部材とを含み、
前記筒状部材は、複数の筒片に分割可能であり、
前記筒片は、磁力によって互いに固着される、
パンク検出装置。
【請求項3】
第1流体の供給により膨張変形するタイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための装置であって、
流体を取り込むための入口を有する流体導入部と、
前記流体導入部から取り込まれた前記流体が前記第1流体であるか否かを判別するためのセンサーが配されたセンサー室と、
前記センサー室を経た前記流体を装置外部に排出するための出口を有する流体排出部と、
前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成するためのファンと含み、
タイヤ加硫金型の開閉状態を検出する開閉検出部と、
前記開閉状態に基づいて、前記ファンの動作を制御する制御部とをさらに備える、
パンク検出装置。
【請求項4】
第1流体の供給により膨張変形するタイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための装置であって、
流体を取り込むための入口を有する流体導入部と、
前記流体導入部から取り込まれた前記流体が前記第1流体であるか否かを判別するためのセンサーが配されたセンサー室と、
前記センサー室を経た前記流体を装置外部に排出するための出口を有する流体排出部と、
前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成するためのファンと含み、
前記センサーからの出力値を予め定められた閾値と比較することにより、前記パンクの有無を検出する比較部と、
前記センサーによって過去に検出された前記第1流体の量に基づいて、前記閾値を計算する計算部をさらに備える、
パンク検出装置。
【請求項5】
前記ファンは、前記流体排出部に設けられている、請求項1乃至4のいずれかに記載のパンク検出装置。
【請求項6】
前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部を区画する筒状部材を含む、請求項
3又は4に記載のパンク検出装置。
【請求項7】
前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部は、一直線上に並べられている、請求項
1乃至6のいずれかに記載のパンク検出装置。
【請求項8】
前記流体導入部には、フィルターが設けられる、請求項1乃至7のいずれかに記載のパンク検出装置。
【請求項9】
前記筒状部材は、複数の筒片に分割可能である、請求項
1、2または6に記載のパンク検出装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記タイヤ加硫金型が開状態にあるとき、前記ファンの動作を停止させる、請求項3記載のパンク検出装置。
【請求項11】
前記センサーからの出力値を予め定められた閾値と比較することにより、前記パンクの有無を検出する比較部をさらに備える、請求項1乃至3のいずれかに記載のパンク検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラダーのパンク検出装置が、種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されたパンク検出装置は、蒸気を検出するセンサーを内部に有するセンサーボックスと、ブラダーから漏れた蒸気をセンサーボックスに誘導する導入管とを備える。導入管の一端にはフィルターが設けられ、他端には蒸気の誘導を調節する制御ボックスが接続されている。制御ボックスにはファンが設けられ、蒸気が制御ボックスを経由してセンサーボックスに誘導される。
【0005】
しかしながら、上記構成では、センサーが設けられたセンサーボックスとファンが設けられた制御ボックスとは、導入管を介して接続されている。従って、センサーに供給される流体の量は少なくなり、蒸気の検出効率が低下する。
【0006】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、蒸気の検出効率を高めて、ブラダーのパンクを正確に検出できるパンク検出装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1流体の供給により膨張変形するタイヤ加硫用のブラダーのパンクを検出するための前記パンク検出装置であって、流体を取り込むための入口を有する流体導入部と、前記流体導入部から取り込まれた前記流体が前記第1流体であるか否かを判別するためのセンサーが配されたセンサー室と、前記センサー室を経た前記流体を装置外部に排出するための出口を有する流体排出部と、前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成するためのファンとを含む。
【0008】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記ファンは、前記流体排出部に設けられている、ことが望ましい。
【0009】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部を区画する筒状部材を含む、ことが望ましい。
【0010】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記流体導入部、前記センサー室及び前記流体排出部は、一直線上に並べられている、ことが望ましい。
【0011】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記センサーは、前記流体の流れに垂直な断面が円形状の検出部を有し、前記筒状部材の内径は、前記検出部の直径の100%~130%である、ことが望ましい。
【0012】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記流体導入部には、フィルターが設けられる、ことが望ましい。
【0013】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記筒状部材は、複数の筒片に分割可能である、ことが望ましい。
【0014】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記筒片は、磁力によって互いに固着される、ことが望ましい。
【0015】
本発明に係る前記パンク検出装置において、タイヤ加硫金型の開閉状態を検出する開閉検出部と、前記開閉状態に基づいて、前記ファンの動作を制御する制御部とをさらに備える、ことが望ましい。
【0016】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記制御部は、前記タイヤ加硫金型が開状態にあるとき、前記ファンの動作を停止させる、ことが望ましい。
【0017】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記センサーからの出力値を予め定められた閾値と比較することにより、前記パンクの有無を検出する比較部をさらに備える、ことが望ましい。
【0018】
本発明に係る前記パンク検出装置において、前記センサーによって過去に検出された前記第1流体の量に基づいて、前記閾値を計算する計算部をさらに備える、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の前記パンク検出装置は、前記ファンが前記流体導入部から前記センサー室に向かう前記流体の流れを生成する。これにより、前記センサーに供給される前記流体の量は容易に確保されるようになり、前記蒸気の検出効率が向上し、前記ブラダーの前記パンクが正確に検出可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態を示すパンク検出装置が設けられたタイヤ加硫金型の断面図である。
【
図3】
図1のパンク検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のパンク検出装置1が設けられたタイヤ加硫金型100を模式的に示す断面図である。パンク検出装置1は、タイヤ加硫用のブラダー200のパンクを検出するための装置である。
【0022】
ブラダー200は、タイヤ加硫金型100内に配され、加硫媒体である蒸気Jが内部に供給されることにより膨張変形し、生タイヤTをタイヤ加硫金型100に押し付けて加硫成形する。
【0023】
パンク検出装置1は、タイヤ加硫金型100が保持される金型ホルダ101に装着される。タイヤ加硫金型100と金型ホルダ101の間には、空隙102が設けられている。ブラダー200がパンクすると、ブラダー200内の蒸気Jが金型の隙間等を介して空隙102に漏れ出る。パンク検出装置1は、空隙102に漏れ出た蒸気Jを検出することにより、ブラダー200のパンクを検出する。
【0024】
図2は、パンク検出装置1の概略構成を示している。パンク検出装置1は、流体導入部2と、センサー室3と、流体排出部4と、ファン5とを含んでいる。
【0025】
流体導入部2は、空隙102から流体を取り込むための入口21を有する。金型ホルダ101には、流体導入部2を装着するための穴が形成されている。金型ホルダ101に流体導入部2が装着されると、空隙102と入口21とが連通する。
【0026】
センサー室3には、センサー31が配されている。センサー31は、流体導入部2から取り込まれた流体が第1流体であるか否かを判別する。
【0027】
ブラダー200の内部に供給される流体が蒸気Jである場合、第1流体は蒸気Jである。第1流体は蒸気Jに限られず、他の流体がブラダー200の内部に供給される形態にあっては、センサー31は、ブラダー200の内部に供給される上記他の流体を検出する。以下では、第1流体は蒸気Jである場合について説明する。
【0028】
センサー31は、検出した蒸気Jの量に対応する電気信号を後述する制御部8に出力する。
【0029】
流体排出部4は、センサー室3を経た流体を装置外部に排出するための出口41を有する。本実施形態では、ファン5は、流体排出部4に設けられ、センサー室3の流体を装置外部に排出する。ファン5は、流体排出部4の流体を装置外部に送出することにより、センサー室3の流体を吸引し、流体導入部2からセンサー室3に向かう流体の流れを生成する。
【0030】
本発明のパンク検出装置1では、ファン5が流体導入部2からセンサー室3に向かう流体の流れを生成する。これにより、センサー31に供給される流体の量は容易に確保されるようになり、蒸気Jの検出効率が向上し、ブラダー200のパンクが正確に検出可能となる。
【0031】
パンク検出装置1の本体は、筒状部材11によって構成されている。筒状部材11によって流体導入部2、センサー室3及び流体排出部4が区画される。これにより、パンク検出装置1の構成が簡素化され、容易にコストダウンを図ることが可能となる。
【0032】
流体導入部2、センサー室3及び流体排出部4は、一直線上に並べられている、のが望ましい。これにより、筒状部材11の内部での流体の流れが円滑となり、センサー31を通過する流体が増加する。従って、センサー31による蒸気Jの検出効率が容易に向上する。
【0033】
センサー31は、検出部32を有している。本実施形態の検出部32は、流体の流れに垂直な断面が円形状となる形態が用いられている。一方、筒状部材11は、流体の流れに垂直な断面が円形状となる円筒が適用されている。
【0034】
そして、筒状部材11の内径D2は、検出部32の直径D1の100%~130%が、望ましい。本実施形態では、筒状部材11は、内部に通気路15を有している。このような構成では、通気路15の内径が筒状部材11の内径となる。
【0035】
通気路15は、センサー31の近傍までのばされている。「センサー31の近傍までのばされている」とは、例えば、通気路15とセンサー31との距離が、流体の流れる方向でのセンサー31の厚さよりも小さい形態である。
【0036】
筒状部材11の内径D2が検出部32の直径D1の100%以上であることにより、流体がセンサー31を円滑に通過するようになる。筒状部材11の内径D2が検出部32の直径D1の130%以下であることにより、検出部32によって蒸気Jが検出され易くなる。
【0037】
流体導入部2には、フィルター6が設けられる、のが望ましい。フィルター6は、流体導入部2を通過する流体を浄化して、センサー31の汚れを抑制する。より具体的には、加硫機の熱によって蒸発した鉱物油がセンサー室3に流入し、センサー31に付着することを抑制する。
【0038】
本実施形態では、流体導入部2、センサー室3及び流体排出部4は、一直線上に並べられているので、フィルター6、センサー31及びファン5も、一直線上に配置される。従って、フィルター6を通過した流体が、真っ直ぐセンサー31に到達する。従って、センサー31を通過する流体が増加し、センサー31による蒸気Jの検出効率が容易に向上する。
【0039】
また、センサー31とファン5との間には、フィルター6等の障害物が設けられていない。このため、ファン5によって駆動される流体の流れが阻害されることがない。従って、センサー31を通過する流体が増加し、センサー31によって蒸気Jが検出され易くなる。
【0040】
筒状部材11は、複数の筒片に分割可能である、ことが望ましい。本実施形態の筒状部材11は、流体導入部2を区画する筒片12、センサー室3を区画する筒片13及び流体排出部4を区画する筒片14に分割可能である。このような構成により、筒状部材11の組立が容易となり、さらには、フィルター6、センサー31及びファン5の設置が容易となる。
【0041】
筒片12と筒片13との接合部、及び筒片13と筒片14との接合部には、フランジが設けられている。筒片12のフランジ12aと筒片13のフランジ13aを接合することにより、筒片12と筒片13とが固着される。筒片13のフランジ13bと筒片14のフランジ14aを接合することにより、筒片13と筒片14とが固着される。
【0042】
フランジ12aの近傍には、フィルター6が設けられている。フランジ13bの近傍には、センサー31が設けられている。フランジ14aの近傍には、ファン5が設けられている。
【0043】
各筒片12、13、14は、磁力によって互いに固着される、ように構成されているのが望ましい。このような構成は、例えば、フランジ12a、フランジ13a、フランジ13b及びフランジ14aにネオジム磁石17を埋め込むことにより、容易に実現される。これにより、筒状部材11の組立が容易となる。また、フィルター6等の交換が容易となる。さらには、センサー31のメインテナンスが容易となる。
【0044】
ブラダー200にパンクが生じていても、タイヤ加硫金型100が開状態にあるとき、ブラダー200から漏れ出た蒸気Jは、大気に解放されるため、センサー31による検出は困難となる。従って、パンク検出装置1は、タイヤ加硫金型100が開状態に応じて動作するように構成されているのが望ましい。
【0045】
図3は、パンク検出装置1の電気的な構成を示している。パンク検出装置1は、タイヤ加硫金型100の開閉状態を検出する開閉検出部7と、ファン5の動作を制御する制御部8とをさらに備える。
【0046】
開閉検出部7は、タイヤ加硫金型100の開閉状態に応じた電気信号を制御部8に出力する。
【0047】
制御部8は、例えば、各種の演算処理、情報処理等を実行するCPU(Central Processing Unit)及びCPUの動作を司るプログラム及び各種の情報を記憶するメモリ等を有している。制御部8の各種の機能は、CPU、メモリ及びプログラムによって実現される。制御部8は、開閉検出部7から入力された電気信号に基づいて、ファン5の動作を制御する。これにより、タイヤ加硫金型100の開閉状態に基づいてパンク検出装置1が適切に制御される。
【0048】
より具体的には、制御部8は、タイヤ加硫金型100が開状態にあるとき、ファン5の動作を停止させる。これにより、パンク検出装置1の消費電力を削減できる。また、フィルター6等の消耗が抑制される。一方、制御部8は、タイヤ加硫金型100が閉状態にあるとき、ファン5を動作させる。これにより、センサー31の検出結果に基づいて、ブラダー200のパンクの有無を正確に検出可能となる。
【0049】
制御部8は、プログラムによって種々の機能が追加されうる。例えば、制御部8は、センサー31からの出力値を予め定められた閾値と比較することにより、パンクの有無を検出する比較部としての機能が付与されているのが望ましい。これにより、容易かつ迅速にパンクの有無を検出することが可能となる。
【0050】
制御部8は、ブラダー200のパンクを検出したとき、その旨を作業者又はタイヤの加硫工程を管理しているシステムに通知する。これにより、タイヤの加硫不良を抑制できる。
【0051】
また、制御部8は、センサー31によって過去に検出された蒸気Jの量に基づいて、閾値を計算する計算部としての機能が付与されているのが望ましい。より具体的には、過去の10本分の加硫時に検出された蒸気Jの量の平均値に対して、任意の値を加えて算出された値によって、閾値が設定されてもよい。このような構成により、正確にパンクの有無を検出することが可能となる。
【0052】
制御部8として、タイヤ加硫金型100の動作を司る制御部(図示せず)が適用されてもよい。この場合、開閉検出部7は、不要となる。また、制御部8は、タイヤ加硫金型100が開状態に移行してから所定時間の経過後、ファン5の動作を停止させるように構成されていてもよい。また、制御部8は、タイヤ加硫金型100が閉状態に移行する所定時間前から、ファン5の動作させるように構成されていてもよい。
【0053】
以上、本発明のパンク検出装置1が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
【実施例】
【0054】
図1の基本構成をなすパンク検出装置が、表1の仕様に基づき試作され、ブラダーパンク検出率及びセンサーのメインテナンス周期がテストされた。実施例3では、フィルターとセンサーとを結ぶラインに対して、ファンが90゜位置ずれして配置された。
【0055】
【0056】
表1から明らかなように、実施例のパンク検出装置は、比較例に比べてパンク検出率が有意に向上していることが確認できた。
【符号の説明】
【0057】
1 パンク検出装置
2 流体導入部
3 センサー室
4 流体排出部
5 ファン
6 フィルター
7 開閉検出部
8 制御部
11 筒状部材
12 筒片
13 筒片
14 筒片
21 入口
31 センサー
32 検出部
41 出口
100 タイヤ加硫金型
200 ブラダー
D2 内径
J 第1流体