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特許7452011情報処理装置、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/903 20190101AFI20240312BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20240312BHJP
   G06F 16/9038 20190101ALI20240312BHJP
【FI】
G06F16/903
G06F13/00
G06F16/9038
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019237802
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021105919
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 康洋
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-277071(JP,A)
【文献】特開2010-009615(JP,A)
【文献】特開2009-169688(JP,A)
【文献】特開2010-086455(JP,A)
【文献】特開2014-052938(JP,A)
【文献】特開2017-167893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ユーザにより入力された検索の条件である入力条件から、前記ユーザが次に入力する条件を推測し、
前記入力条件、及び推測して得られた推測条件に基づいてコンテンツを検索し、
前記入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示する
処理を実行し、
前記推測条件は、他のユーザの過去の検索の履歴から推測した語句である、情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索でもコンテンツを発見できなかった場合は、コンテンツを発見できなかった理由を前記内容として提示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、コンテンツを発見できなかった理由として、コンテンツを発見できなかった前記入力条件及び前記推測条件に係る情報を提示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記情報として、検索に用いた語句及び属性の情報を提示する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索でコンテンツを発見できた場合は、発見したコンテンツを提示するための情報を前記内容として提示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記発見したコンテンツを提示するための情報は、発見したコンテンツを提示するか否かを問い合わせる部品である、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句に類似する語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と同一の属性である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句に類似する語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句から推測した、前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に対する語句である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に合わせて推測する語句を決定する、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記推測条件は、前記ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記推測条件は、前記ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句、及び前記入力条件として前記ユーザに指定された属性と異なる属性である、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、検索によりコンテンツを発見できなかった場合に、検索に用いた属性であって、前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に対して、前記ユーザからの条件の入力を受け付けないよう表示を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記ユーザにより指定された属性と異なる属性を非表示にする、請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記ユーザにより入力された語句に対する削除の操作が行われると、前記ユーザからの入力を受け付けないよう制御した属性に対して、前記ユーザからの入力の受け付けを可能とするよう表示を制御する、請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
コンピュータに、
ユーザにより入力された検索の条件である入力条件から、前記ユーザが次に入力する条件を推測し、
前記入力条件、及び推測して得られた推測条件に基づいてコンテンツを検索し、
前記入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示する
処理を実行させ
前記推測条件は、他のユーザの過去の検索の履歴から推測した語句である、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ユーザによる第1検索語入力の取得と、リストから少なくとも1つのキーワードを選択するための、前記第1検索語の前記リスト上の前記少なくとも1つのキーワードとの一致であって、前記リスト上のそれぞれのキーワードが少なくとも1つの検索推奨に対応する前記一致と、前記少なくとも1つのキーワードに対応する1つ以上の検索推奨の取得と、を含む方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2017-508214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
文書データ等のコンテンツを管理するコンテンツ管理システムにおいて、ユーザが入力した条件に合致するコンテンツを発見できない場合に、ユーザは条件を変更して検索するときがある。しかし、条件を変更してもユーザが所望のコンテンツを発見できない場合がある。ユーザは、所望のコンテンツを発見できない場合に、次々と条件を変更して検索することになるが、検索を諦めるきっかけがわからず、検索に無駄な時間を費やしてしまう。
【0005】
本発明は、ユーザがコンテンツを検索する際に、コンテンツの検索の継続又は断念に関するユーザの意思決定を支援できる、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザにより入力された検索の条件である入力条件から、前記ユーザが次に入力する条件を推測し、前記入力条件、及び推測して得られた推測条件に基づいてコンテンツを検索し、前記入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示する処理を実行する。
【0007】
本発明の第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索でもコンテンツを発見できなかった場合は、コンテンツを発見できなかった理由を前記内容として提示する。
【0008】
本発明の第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、コンテンツを発見できなかった理由として、コンテンツを発見できなかった前記入力条件及び前記推測条件に係る情報を提示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【0009】
本発明の第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記情報として、検索に用いた語句及び属性の情報を提示する。
【0010】
本発明の第5態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索でコンテンツを発見できた場合は、発見したコンテンツを提示するための情報を前記内容として提示する。
【0011】
本発明の第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置であって、前記発見したコンテンツを提示するための情報は、発見したコンテンツを提示するか否かを問い合わせる部品である。
【0012】
本発明の第7態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性である。
【0013】
本発明の第8態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句に類似する語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と同一の属性である.
【0014】
本発明の第9態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句に類似する語句、及び前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性である。
【0015】
本発明の第10態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記入力条件として前記ユーザにより入力された語句から推測した、前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に対する語句である。
【0016】
本発明の第11態様に係る情報処理装置は、第10態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に合わせて推測する語句を決定する。
【0017】
本発明の第12態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句である。
【0018】
本発明の第13態様に係る情報処理装置は、第12態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、前記ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句、及び前記入力条件として前記ユーザに指定された属性と異なる属性である。
【0019】
本発明の第14態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記推測条件は、他のユーザの過去の検索の履歴から推測した語句である。
【0020】
本発明の第15態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、検索によりコンテンツを発見できなかった場合に、検索に用いた属性であって、前記ユーザにより指定された属性と異なる属性に対して、前記ユーザからの条件の入力を受け付けないよう表示を制御する。
【0021】
本発明の第16態様に係る情報処理装置は、第15態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記ユーザにより指定された属性と異なる属性を非表示にする。
【0022】
本発明の第17態様に係る情報処理装置は、第15態様に係る情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記ユーザにより入力された語句に対する削除の操作が行われると、前記ユーザからの入力を受け付けないよう制御した属性に対して、前記ユーザからの入力の受け付けを可能とするよう表示を制御する。
【0023】
本発明の第18態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、ユーザにより入力された検索の条件である入力条件から、前記ユーザが次に入力する条件を推測し、前記入力条件、及び推測して得られた推測条件に基づいてコンテンツを検索し、前記入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、前記推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示する処理を実行させる。
【0024】
第1態様によれば、入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示することで、コンテンツの検索の継続又は断念に関するユーザの意思決定を支援できる。
【0025】
第2態様によれば、推測条件に基づいたコンテンツの検索でもコンテンツを発見できなかった場合は、コンテンツを発見できなかった理由を提示することで、ユーザに入力する条件を変更させたり、検索を断念させたりできる。
【0026】
第3態様によれば、入力条件及び推測条件に係る情報を提示することで、ユーザに入力する条件を変更させたり、検索を断念させたりできる。
【0027】
第4態様によれば、コンテンツを発見できなかった条件の提示により、ユーザに入力する条件を変更させたり、検索を断念させたりできる。
【0028】
第5態様によれば、推測条件に基づいたコンテンツの検索でコンテンツを発見できた場合は、発見したコンテンツを提示するための情報を提示することで、ユーザにコンテンツの検索の手掛かりを提供できる。
【0029】
第6態様によれば、発見したコンテンツを提示するか否かを問い合わせる部品を提示することで、コンテンツの提示を支援できる。
【0030】
第7態様によれば、入力された語句、及びユーザにより指定された属性と異なる属性での検索結果を提示できる。
【0031】
第8態様によれば、入力された語句に類似する語句、及びユーザにより指定された属性と同じ属性での検索結果を提示できる。
【0032】
第9態様によれば、入力された語句に類似する語句、及びユーザにより指定された属性と異なる属性での検索結果を提示できる。
【0033】
第10態様によれば、ユーザにより入力された語句から推測した、入力条件として前記ユーザにより指定された属性と異なる属性での検索結果を提示できる。
【0034】
第11態様によれば、ユーザにより指定された属性と異なる属性に合わせて推測する語句での検索結果を提示できる。
【0035】
第12態様によれば、ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句での検索結果を提示できる。
【0036】
第13態様によれば、ユーザの過去の検索の履歴から推測した語句、及びユーザに指定された属性と異なる属性での検索結果を提示できる。
【0037】
第14態様によれば、他のユーザの過去の検索の履歴から推測した語句での検索結果を提示できる。
【0038】
第15態様によれば、ユーザにより入力された語句でコンテンツを発見できない属性を提示できる。
【0039】
第16態様によれば、ユーザにより入力された語句でコンテンツを発見できない属性を提示できる。
【0040】
第17態様によれば、ユーザにより入力された語句でコンテンツを発見できない属性に対する検索を再び可能にできる。
【0041】
第18態様によれば、入力条件に基づいた検索でコンテンツを発見できなかった場合に、推測条件に基づいたコンテンツの検索の内容を提示することで、コンテンツの検索の継続又は断念に関するユーザの意思決定を支援できる。
【発明の効果】
【0042】
本発明は、ユーザがコンテンツを検索する際に、コンテンツの検索の継続又は断念に関するユーザの意思決定を支援できる、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本実施形態に係るコンテンツ検索システムの概略構成を示す図である。
図2】検索サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】検索サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
図4】検索サーバによるコンテンツ検索処理の流れを示すフローチャートである。
図5】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図6】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図7】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図8】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図9】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図10】ユーザ端末に提示されるユーザインタフェースの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本開示の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0045】
図1は、本実施形態に係るコンテンツ検索システムの概略構成を示す図である。図1に示したコンテンツ検索システムは、情報処理装置としての検索サーバ10、及びユーザ端末20を含んで構成される。検索サーバ10、及びユーザ端末20は、インターネット、又はイントラネット等の通信回線30によって相互に接続されている。通信回線30は、有線回線であっても無線回線であってもよく、また、特定のユーザだけが利用する専用回線であっても、不特定多数のユーザで同じ回線が共有される公衆回線であってもよい。
【0046】
検索サーバ10は、ユーザ端末20からのコンテンツの検索の要求に応じて、コンテンツを検索して、検索の結果をユーザ端末20に返す装置である。検索サーバ10が検索するコンテンツの対象は、例えば、画像データ、文字データ、文書データ、音声データ及び動画データ等の各種電子データである。検索サーバ10による検索の対象となるデータは、検索サーバ10の内部に格納されていてもよく、検索サーバ10の外部の装置に格納されていてもよい。
【0047】
ユーザ端末20は、コンテンツ検索システムのユーザが使用する端末であって、デスクトップ型コンピュータ、ノートパソコン、タブレット又はスマートフォン等のいかなる端末であってもよい。ユーザ端末20は、通信回線30を通じて検索サーバ10と通信可能に構成される装置である。ユーザ端末20は、マウス、キーボード及びマイク等の入力装置、並びに、ディスプレイ及びスピーカ等の出力装置を含む。ユーザ端末20は、入力装置によってユーザに入力された検索条件で検索サーバ10にコンテンツの検索を行わせる。ユーザ端末20は、検索サーバ10での検索の結果を出力装置で出力する。
【0048】
本実施形態では、検索サーバ10は、ユーザ端末20に対してコンテンツを検索させるためのユーザインタフェースを提供する。そして、検索サーバ10は、ユーザ端末20でユーザインタフェースへユーザにより入力された検索条件に基づいて、コンテンツの検索を実行する。ここで、検索サーバ10による検索の結果が、ユーザの所望するものでない場合がありうる。例えば、ユーザが、検索条件としてファイル名に「2019 仕様書」と入力して、検索サーバ10に検索を指示した際に、ファイル名が「2019」又は「仕様書」を含むコンテンツを検索サーバ10が発見できない場合がある。
【0049】
ユーザが入力した検索条件に合致するコンテンツを検索サーバ10が発見できない場合に、ユーザは条件を変更して検索するときがある。しかし、条件を変更しても検索サーバ10が所望のコンテンツを発見できない場合がある。ユーザは、所望のコンテンツを発見できない場合に、次々と条件を変更して検索することになるが、検索を諦めるきっかけがわからず、検索に無駄な時間を費やしてしまう。
【0050】
そこで、本実施形態に係る検索サーバ10は、ユーザが入力した検索条件でコンテンツを発見できない場合、ユーザが次に入力すると考えられる検索条件を推測し、推測した条件でコンテンツの検索をさらに実行する。そして、本実施形態に係る検索サーバ10は、推測した条件によるコンテンツの検索の結果を提示する。これにより、本実施形態に係る検索サーバ10は、ユーザの検索に関する意思決定を支援できる。
【0051】
なお、図1に示したコンテンツ検索システムには1台のユーザ端末20しか含まれていないが、複数のユーザ端末20が含まれてもよい。また、コンテンツ検索システムには複数の検索サーバ10が含まれてもよい。
【0052】
図2は、検索サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0053】
図2に示すように、検索サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0054】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12またはストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12またはストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12またはストレージ14には、コンテンツの検索を行うコンテンツ検索プログラムが格納されている。
【0055】
ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0056】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0057】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0058】
通信インタフェース17は、ユーザ端末20等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0059】
上記のコンテンツ検索プログラムを実行する際に、検索サーバ10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。
【0060】
次に、検索サーバ10の機能構成について説明する。
【0061】
図3は、検索サーバ10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0062】
図3に示すように、検索サーバ10は、機能構成として、検索実行部101、推測部102、及び結果提示部103を有する。各機能構成は、CPU11がROM12またはストレージ14に記憶されたコンテンツ検索プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0063】
検索実行部101は、ユーザがユーザ端末20に入力した検索条件に基づいたコンテンツの検索を、コンテンツが格納されている場所に対して実行する。コンテンツが格納されている場所のことを、以下では「検索対象」とも称する。また、ユーザが入力した検索条件のことを「入力条件」とも称する。ユーザが入力する入力条件は、検索語句及び属性を含む。例えば、属性にコンテンツのファイル名が指定され、検索語句に「仕様書」が入力されると、検索実行部101は、コンテンツのファイル名に「仕様書」という語句を含むコンテンツが検索対象に存在するかどうか検索する。ユーザによる入力条件の入力は、検索サーバ10が提供するユーザインタフェースに対して行われる。検索サーバ10が提供するユーザインタフェースの例は後述する。
【0064】
また、検索実行部101は、推測部102が決定した推測条件に基づいたコンテンツの検索を実行する。
【0065】
推測部102は、ユーザによる入力条件から、次にユーザが入力すると考えられる条件を推測し、推測した条件を推測条件として決定する。推測部102が決定した推測条件は、検索実行部101による検索処理に用いられる。推測部102は、例えば、入力条件で指定された語句に類似する語句、及び入力条件で指定された属性を推測条件とする。また、推測部102は、入力条件で指定された語句、及び入力条件で指定された属性に類似する属性を推測条件とする。また、推測部102は、入力条件で指定された語句に類似する語句、及び入力条件で指定された属性に類似する属性を推測条件とする。
【0066】
例えば、ユーザが検索語句に「2019」を入力すると、推測部102は、「2019」に類似する語句、例えば「2018」、「2017」、「令和元年」、「平成31年」、「平成30年」、及び「平成29年」という語句を推測条件とする。
【0067】
また例えば、検索語句に「仕様書」が入力されると、推測部102は、「仕様書」に類似する語句、例えば「設計書」、「説明書」、及び「報告書」といった語句を推測条件とする。
【0068】
推測部102は、例えば、類似語のデータが格納された辞書データを用いて検索語句に類似する語句を決定してもよい。推測部102は、また例えば、単語の共起関係を利用して検索語句に類似する語句を決定してもよい。推測部102は、また例えば、履歴部104に記録されている検索履歴を用いて検索語句に類似する語句を決定してもよい。検索履歴は、コンテンツ検索システムにログインしているユーザの履歴であってもよく、他のユーザの履歴であってもよい。推測部102は、また例えば、検索対象となるコンテンツが格納されている場所で頻出の単語を用いて検索語句に類似する語句を決定してもよい。
【0069】
また例えば、検索語句に人名が漢字で入力されると、推測部102は、当該人名に類似する人名、例えば1文字変化させた人名、平仮名又は片仮名で表記した人名、ローマ字で表記した人名、等を推測条件とする。推測部102は、例えば、検索対象のコンテンツが管理されているシステムで登録されているユーザの登録情報を用いて、入力された人名に類似する人名を推測してもよい。
【0070】
また例えば、属性に「作成日」が指定されると、推測部102は、「作成日」に類似する属性、例えば「更新日」、「承認日」、及び「送信日」等の属性を推測条件とする。推測部102は、例えば、属性に係るデータを用いて、指定された属性に類似する属性を決定してもよい。どのような属性が検索に用いられるかどうかは、検索対象のコンテンツの内容に依存するものである。従って、検索に用いられる属性は特定のものに限定されない。
【0071】
推測部102は、推測条件を決定する際に、入力された検索語句から属性を推測してもよい。例えば、属性にファイル名が指定され、検索語句に「2019」が入力されていた場合、推測部102は、2019年1月1日から2019年12月31日を検索の範囲とした、日付を指定する属性を推測条件としてもよい。例えば、属性にファイル名が指定され、検索語句に「2019」が入力されていた場合、推測部102は、「作成日」、「更新日」、「承認日」、及び「送信日」等の日付を指定する属性を推測条件に決定してもよい。そして、推測部102は、それらの属性に対する検索の範囲を2019年1月1日から2019年12月31日としてもよい。また、検索語句に「2019年度」が入力されていた場合、推測部102は、日付の範囲を2019年4月1日から2020年3月31日としてもよい。また、検索語句に「2019 上期」が入力されていた場合、推測部102は、日付の範囲を2019年1月1日から2019年6月30日、又は、2019年4月1日から2019年9月30日としてもよい。なお、会計年度又は期の範囲の情報は、予めストレージ14に格納されていてもよい。そして、推測部102は、日付の範囲を決定する際に、ストレージ14に格納されている、会計年度又は期の範囲の情報を参照してもよい。
【0072】
結果提示部103は、検索実行部101による、入力条件、及び推測条件を用いたコンテンツの検索の結果をユーザ端末20に提示する。結果提示部103は、各条件に合致するコンテンツを発見できれば、当該コンテンツに係る情報をユーザ端末20に提示する。一方、結果提示部103は、各条件に合致するコンテンツを発見できなければ、検索を行った条件に係る情報をユーザ端末20に提示する。
【0073】
例えば、検索条件として、属性にコンテンツのファイル名が指定され、検索語句に「2019」が入力された場合、検索実行部101は、ファイル名に「2019」を含むコンテンツだけではなく、「2018」、「2017」、「令和元年」、「平成31年」、「平成30年」、及び「平成29年」といった語句を含むコンテンツを検索する。そして、いずれの語句でも検索実行部101がコンテンツを発見できなかった場合、結果提示部103は、「2019」、「2018」、「2017」、「令和元年」、「平成31年」、「平成30年」、及び「平成29年」のいずれにも該当するコンテンツが発見できなかった旨を、ユーザ端末20に提示する。
【0074】
例えば、検索条件として、属性にコンテンツのファイル名が指定され、検索語句に「仕様書」が入力された場合、検索実行部101は、ファイル名に「仕様書」を含むコンテンツだけではなく、「設計書」、「説明書」、及び「報告書」といった語句を含むコンテンツを検索する。そして、いずれの語句でも検索実行部101がコンテンツを発見できなかった場合、結果提示部103は、「仕様書」、「設計書」、「説明書」、及び「報告書」のいずれにも該当するコンテンツが発見できなかった旨を、ユーザ端末20に提示する。
【0075】
検索サーバ10は、このような構成を有することで、ユーザが次に入力すると考えられる検索条件を推測し、推測した条件でさらにコンテンツの検索を実行することができる。そして、本実施形態に係る検索サーバ10は、推測した条件によるコンテンツの検索の結果を提示することができる。これにより、本実施形態に係る検索サーバ10は、ユーザが入力した検索条件に合致するコンテンツを発見できない場合に、ユーザの検索に関する意思決定を支援できる。
【0076】
次に、検索サーバ10の作用について説明する。
【0077】
図4は、検索サーバ10によるコンテンツ検索処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14からコンテンツ検索プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、コンテンツ検索処理が行なわれる。
【0078】
CPU11は、ユーザ端末20から、ユーザによって入力された入力条件を取得する(ステップS101)。ユーザによる入力条件の入力は、検索サーバ10が提供するユーザインタフェースに対して行われる。ユーザが入力する入力条件は、検索語句及び属性を含む。
【0079】
ステップS101に続いて、CPU11は、入力条件に基づいた検索処理を実行する(ステップS102)。すなわち、CPU11は、ユーザが入力した検索語句及びユーザが指定した属性に一致するコンテンツを検索する。
【0080】
ステップS102に続いて、CPU11は、入力条件から推測した推測条件を決定する(ステップS103)。具体的には、CPU11は、ユーザがユーザ端末20に入力した入力条件から、次にユーザが入力すると考えられる条件を推測し、推測した条件を推測条件として決定する。
【0081】
ステップS103に続いて、CPU11は、推測条件に基づいた検索処理を実行する(ステップS104)。推測条件に基づいた検索処理とは、例えば、ユーザが入力した検索語句に類似する語句、及びユーザが指定した属性に一致するコンテンツを検索する処理である。推測条件に基づいた検索処理とは、また例えば、ユーザが入力した検索語句、及びユーザが指定した属性に類似する属性に一致するコンテンツを検索する処理である。推測条件に基づいた検索処理とは、また例えば、ユーザが入力した検索語句に類似する語句、及びユーザが指定した属性に類似する属性に一致するコンテンツを検索する処理である。
【0082】
なお、図4に示したフローチャートでは、入力条件に基づいた検索処理を実行した後に、推測条件に基づいた検索処理を実行しているが、CPU11は、入力条件に基づいた検索処理と、推測条件に基づいた検索処理とを、並行して実行してもよい。
【0083】
ステップS104に続いて、CPU11は、入力条件及び推測条件に基づいた検索処理の結果をユーザ端末20に提示する(ステップS105)。CPU11は、各条件に合致するコンテンツを発見できれば、当該コンテンツに係る情報をユーザ端末20に提示する。一方、CPU11は、各条件に合致するコンテンツを発見できなければ、検索を行った条件に係る情報をユーザ端末20に提示する。
【0084】
上述したように、属性にコンテンツのファイル名が指定され、検索語句に「2019」が入力された場合、CPU11は、ファイル名に「2019」を含むコンテンツだけではなく、「2018」、「2017」、「令和元年」、「平成31年」、「平成30年」、及び「平成29年」といった語句を含むコンテンツを検索する。そして、いずれの語句でもコンテンツを発見できなかった場合、CPU11は、「2019」、「2018」、「2017」、「令和元年」、「平成31年」、「平成30年」、及び「平成29年」のいずれにも該当するコンテンツが発見できなかった旨を、ユーザ端末20に提示する。
【0085】
また例えば、属性に「作成日」が指定されると、CPU11は、「作成日」に類似する属性、例えば「更新日」、「承認日」、及び「送信日」等の属性を推測条件として、コンテンツを検索する。そして、いずれの属性でもコンテンツを発見できなかった場合、「更新日」、「承認日」、及び「送信日」を指定しても該当するコンテンツが発見できなかった旨を、ユーザ端末20に提示する。
【0086】
検索サーバ10は、このような一連の動作を実行することで、ユーザが次に入力すると考えられる検索条件を推測し、推測した条件でさらにコンテンツの検索を実行することができる。そして、本実施形態に係る検索サーバ10は、推測した条件によるコンテンツの検索の結果を提示することができる。これにより、本実施形態に係る検索サーバ10は、ユーザが入力した検索条件に合致するコンテンツを発見できない場合に、ユーザの検索に関する意思決定を支援できる。
【0087】
続いて、検索サーバ10がユーザ端末20に提供するユーザインタフェースの例を説明する。
【0088】
図5は、検索サーバ10がユーザ端末20に提供し、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースは、ユーザに検索条件を入力させる検索条件入力領域201、及び検索結果を表示する検索結果表示領域202を含む。検索条件入力領域201は、ユーザに検索語句を入力させる検索語句入力領域211を含む。図5には、ユーザがコンテンツを検索するために、属性に名前(ファイル名)を指定して「2019 仕様書」と検索語句を入力した状態が示されている。
【0089】
図6は、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。図6には、ユーザが属性に名前(ファイル名)を指定して、「2019 仕様書」と検索語句を入力した際の表示例が示されている。符号203は、入力条件、及び推測条件に基づいた検索処理によってコンテンツが発見できなかった場合に、その発見できなかった理由を表示するための理由表示領域である。図6では、ファイル名に「2019 仕様書」を含むコンテンツだけでなく、ファイル名に「2019」、「2018」、「2017」、「平成30」、「平成三十」を含むコンテンツが検索対象に存在していないことが理由表示領域203に示されている。さらに、図6では、ファイル名に「仕様書」、「設計書」、及び「報告書」を含むコンテンツが検索対象に存在していないことが理由表示領域203に示されている。
【0090】
このように、ユーザが入力した検索語句だけではなく、ユーザが入力した検索語句に類似した語句で検索を行った結果を理由表示領域203に表示することで、検索サーバ10は、ユーザに対し、コンテンツの検索の続行又は断念の意思決定を支援できる。理由表示領域203に表示されている理由を見たユーザは、表示されている条件以外の条件を指定して検索を続行するか、又は検索を諦めるかを判断できる。
【0091】
図7は、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。図7には、ユーザが属性に名前を指定して、「2019 仕様書」と検索語句を入力した際の表示例が示されている。図7では、ファイル名に「2019 仕様書」を含むコンテンツだけでなく、作成日、又は更新日が2019年のコンテンツが存在していないことが理由表示領域203に示されている。さらに、図7では、「仕様書」だけでなく「設計書」、及び「報告書」に該当する文書種類のコンテンツが存在していないことが理由表示領域203に示されている。
【0092】
このように、ユーザが入力した検索語句だけではなく、ユーザが入力した検索語句から推測した属性で検索を行った結果を理由表示領域203に表示することで、検索サーバ10は、ユーザに対し、コンテンツの検索の続行又は断念の意思決定を支援できる。
【0093】
図8は、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。図8には、ユーザが属性に作成者を指定して、「伊藤康洋」と検索語句を入力した際の表示例が示されている。図8では、作成者だけでなく、更新者、又はロックユーザーが「伊藤康洋」のコンテンツが存在していないことが理由表示領域203に示されている。また、図8では、検索対象であるコンテンツが管理されているシステムのユーザとして、「伊藤康洋」と名前が類似する「伊藤泰」、「伊藤康弘」、「伊東康洋」、及び「伊東泰」というユーザが登録されていないことが理由表示領域203に示されている。また、図8では、コンテンツが管理されているシステムのユーザとして、「伊藤康洋」をローマ字で表記した「Yasuhiro Ito」、及び「Yasuhiro Itou」というユーザが登録されていないことが理由表示領域203に示されている。
【0094】
図9は、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。図9には、ユーザが属性に作成者を指定して、「伊藤康洋」と検索語句を入力した際の表示例が示されている。図9では、図8と同様に、作成者だけでなく、更新者、又はロックユーザーが「伊藤康洋」のコンテンツが存在していないことが理由表示領域203に示されている。また、図9では、図8と同様に、検索対象であるコンテンツが管理されているシステムのユーザとして、「伊藤康洋」と名前が類似する「伊藤泰」、「伊藤康弘」、「伊東康洋」、及び「伊東泰」というユーザが登録されていないことが理由表示領域203に示されている。
【0095】
一方、図9では、コンテンツが管理されているシステムのユーザとして、「伊藤康洋」をローマ字で表記した「Yasuhiro Ito」というユーザが登録されていることが理由表示領域203に示されている。さらに、図9には、「Yasuhiro Ito」というユーザで検索した結果を提示するため情報が理由表示領域203に示されている。検索した結果を提示するため情報は、例えば図9に示したようなリンク、又はボタン等の部品であってもよい。
【0096】
このように、ユーザが入力した検索語句だけではなく、コンテンツが管理されているシステムのユーザと照らし合わせた結果を理由表示領域203に表示することで、検索サーバ10は、ユーザに対し、コンテンツの検索の続行又は断念の意思決定を支援できる。
【0097】
本実施形態に係る検索サーバ10は、ユーザによって入力された入力条件による検索処理だけでなく、入力条件に基づいて推測した推測条件による検索処理も実行する。本実施形態に係る検索サーバ10は、推測条件による検索処理の際に、ユーザが指定した属性とは異なる属性での検索を実行する。ここで、ユーザが指定した属性とは異なる属性での検索でもコンテンツを発見できなかった場合は、検索サーバ10は、その異なる属性に対するユーザの入力を受け付けないようにしてもよい。
【0098】
図10は、ユーザ端末20に表示されるユーザインタフェースの例を示す図である。図10には、ユーザが属性に名前を指定して、「2019 仕様書」と検索語句を入力した際の表示例が示されている。図10では、ファイル名に「2019 仕様書」を含むコンテンツだけでなく、作成日、又は更新日が2019年のコンテンツも存在していないことが理由表示領域203に示されている。さらに、図10では、「仕様書」だけでなく「設計書」、及び「報告書」に該当する文書種類のコンテンツが存在していないことが理由表示領域203に示されている。この場合、検索サーバ10は、「作成日」、「更新日」、及び「文書種類」への入力を受け付けないように、検索条件入力領域201の表示を変更してもよい。図10では、「作成日」、「更新日」、及び「文書種類」が非表示となっている例が示されている。なお、検索サーバ10は、「作成日」、「更新日」、及び「文書種類」への入力を受け付けないようにするために、これらの属性をグレーなどの他の属性とは異なる色で表示するとともに、これらの属性への入力が受け付けられないよう表示してもよい。
【0099】
本実施形態に係る検索サーバ10は、このように検索条件入力領域201の表示を制御することで、ユーザに対し、コンテンツの検索の続行又は断念の意思決定を支援できる。
【0100】
なお、検索サーバ10は、検索語句の消去がユーザによってなされた場合、入力を受け付けないように表示を制御した属性について、再び入力を受け付けるよう表示を制御してもよい。この場合、検索サーバ10は、検索語句が全て消去された場合に限って、再び入力を受け付けるよう表示を制御してもよく、検索語句が1文字でも消去されれば、再び入力を受け付けるよう表示を制御してもよい。
【0101】
なお、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行したコンテンツ検索処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、コンテンツ検索処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0102】
また、上記各実施形態では、コンテンツ検索処理のプログラムがROMまたはストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0103】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0104】
10 検索サーバ
20 ユーザ端末
30 通信回線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10