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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20240312BHJP
【FI】
G06F8/60
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020036116
(22)【出願日】2020-03-03
(65)【公開番号】P2021140344
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 知香
【審査官】山本 俊介
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-190031(JP,A)
【文献】国際公開第2018/123226(WO,A1)
【文献】特開2019-118070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00-8/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
第一機器から設定データが移行された第二機器と、該第一機器と、が併存している場合に、第二機器が第三機器との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が該第三機器に記録される記録機能を停止する停止制御を前記第二機器に対して行う
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記記録機能のうち、前記第一機器において実行可能な機能を停止する前記停止制御を前記第二機器に対して行う
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記第一機器において実行可能な機能の機能情報を該第一機器から取得し、
前記第一機器において実行可能な機能のうち、前記記録機能に該当する機能を停止する前記停止制御を前記第二機器に対して行う
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記記録機能の実行が不能であることを示す不能情報を提示する提示制御を前記第二機器に対して更に行う
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記記録機能が前記第一機器で実行可能である場合は、前記不能情報と共に、前記第一機器で実行可能であることを示す情報を提示する前記提示制御を前記第二機器に対して行う
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記第一機器が撤収したことを示す撤収情報を前記第一機器から受け付ける
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記撤収情報を前記第一機器から受け付けた場合に、前記記録機能の停止を解除する制御を前記第二機器に対して行う
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
第一機器から設定データが移行された第二機器と、該第一機器と、が併存している場合に、第二機器が第三機器との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が該第三機器に記録される記録機能を停止する停止制御を前記第二機器に対して行う
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、1以上のコンピュータにより構成され、ネットワークを介して接続される複数の機器を管理するシステムが開示されている。該システムでは、サーバ装置が、複数の機器それぞれの固有の機器コードごとに、機種情報と設置場所情報と設定情報とカウンタ情報とを対応付けた機器対応情報を保持する。サーバ装置は、機器の管理コードごとに、機器状態と機器コードと設置予定機器コードとを対応付けた機器状態対応情報を保持する。サーバ装置で、機器コードと管理コードを関連付けて記憶し、機器を置き換える際には置き換える前の機器の機器コードを削除し、置き換えた後の機器の機器コード(設置予定機器コード)を新たに管理コードに関連付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-174374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、第一機器(例えば旧機種の機器)を第二機器(例えば新機種の機器)に置き換える前に第一機器から設定データが移行された第二機器と、該第一機器と、が併存している場合、第二機器から第三機器に対して通信等を実行すると、第二機器を示す機器情報(具体的にはアドレス)が第三機器に記録される。
【0005】
このため、共存状態の後に、第二機器において、自身を示す機器情報を、第一機器の自身を示す機器情報に書き換えて、第一機器を撤収した場合、第三機器から第二機器へ通信ができなくなる場合がある。
【0006】
本発明は、第二機器において、自身を示す機器情報を、第一機器の自身を示す機器情報に書き換えた場合でも、第三機器から第二機器へ通信できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、第一機器から設定データが移行された第二機器と、該第一機器と、が併存している場合に、第二機器が第三機器との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が該第三機器に記録される記録機能を停止する停止制御を前記第二機器に対して行う。
【0008】
第2態様では、前記プロセッサは、前記記録機能のうち、前記第一機器において実行可能な機能を停止する前記停止制御を前記第二機器に対して行う。
【0009】
第3態様では、前記プロセッサは、前記第一機器において実行可能な機能の機能情報を該第一機器から取得し、前記第一機器において実行可能な機能のうち、前記記録機能に該当する機能を停止する前記停止制御を前記第二機器に対して行う。
【0010】
第4態様では、前記プロセッサは、前記記録機能の実行が不能であることを示す不能情報を提示する提示制御を前記第二機器に対して更に行う。
【0011】
第5態様では、前記プロセッサは、前記記録機能が前記第一機器で実行可能である場合は、前記不能情報と共に、前記第一機器で実行可能であることを示す情報を提示する前記提示制御を前記第二機器に対して行う。
【0012】
第6態様では、前記プロセッサは、前記第一機器が撤収したことを示す撤収情報を前記第一機器から受け付ける。
【0013】
第7態様では、前記プロセッサは、前記撤収情報を前記第一機器から受け付けた場合に、前記記録機能の停止を解除する制御を前記第二機器に対して行う。
【0014】
第8態様は、コンピュータに、第一機器から設定データが移行された第二機器と、該第一機器と、が併存している場合に、第二機器が第三機器との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が該第三機器に記録される記録機能を停止する停止制御を前記第二機器に対して行う処理を実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
第1態様の構成によれば、第二機器において、自身を示す機器情報を、第一機器の自身を示す機器情報に書き換えた場合でも、第三機器から第二機器へ通信できる。
【0016】
第2態様の構成によれば、第一機器で実行可能な記録機能について、第二機器において停止できる。
【0017】
第3態様の構成によれば、第一機器で実際に実行可能な記録機能について、第二機器において停止できる。
【0018】
第4態様の構成によれば、第二機器において記録機能の実行が不能であることを使用者が認識できる。
【0019】
第5態様の構成によれば、第二機器において実行が不能である記録機能が、第一機器で実行可能であることを使用者が認識できる。
【0020】
第6態様の構成によれば、使用者が第二機器に対して撤収情報を入力する手間を省くことができる。
【0021】
第7態様の構成によれば、第一機器が撤収されてから、第二機器の記録機能が使用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る第二機器のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る情報処理システムで実行される情報処理の流れを示す概略図である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置によって実行される情報処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る表示部において、不能情報を提示した表示画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る表示部において、不能情報と共に、第一機器で実行可能であることを示す情報を提示した表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(情報処理システム10)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の構成の一例を説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成を示す概略図である。
【0024】
情報処理システム10は、情報を処理するシステムであって、図1に示されるように、第一機器11と、第二機器12と、第三機器13と、サーバ装置14と、を備えている。
【0025】
以下、第一機器11、第二機器12、第三機器13及びサーバ装置14の具体的な構成について説明する。
【0026】
(サーバ装置14)
図1に示されるサーバ装置14は、少なくとも、第一機器11及び第二機器12の各々から送信された情報(すなわち、データ)を取得し、該情報を保存する機能を有している。
【0027】
また、サーバ装置14は、第一機器11、第二機器12及び第三機器13(以下、これらの機器をまとめて「機器11~13」と称する)の各々と、無線又は有線の通信機能により、相互に通信可能とされている。
【0028】
(第一機器11、第二機器12及び第三機器13)
図1に示される機器11~13の各々は、一例として、ユーザが指示した処理を実行する実行装置である。具体的には、機器11~13の各々は、ユーザが指示した画像形成処理を実行する画像形成装置である。
【0029】
さらに具体的には、機器11~13の各々は、コピー、ファックス、スキャン及びプリントなどの各種機能(すなわち各種サービス)を実行可能な複合機である。なお、機器11~13の各々としては、複合機に限られず、例えば、プリント機能を実行可能なプリンターなどであってもよく、複合機以外の画像形成装置を用いてもよい。また、機器11~13の各々としては、画像形成装置に限られず、パーソナルコンピュータなどであってもよく、画像形成装置以外の実行装置を用いてもよい。なお、ユーザは、機器11~13の各々を使用する使用者である。
【0030】
第二機器12は、第一機器11に置き換えられる機器である。具体的には、第二機器12は、第一機器11から情報を引き継ぐ機器である。さらに具体的には、第二機器12は、第一機器11から設定データ等の情報が移行されてから使用される機器である。
【0031】
第一機器11は、第二機器12に置き換えられた後、撤収される機器である。具体的には、第一機器11は、第二機器12と共存する共存期間を経てから撤収される機器である。該共存期間は、第一機器11に加えて、第一機器11から設定データ等の情報が移行される第二機器12が設置されることで、開始される。なお、該共存期間は、第二機器12の自身を示す情報(以下「第二機器情報」という)を、第一機器11の自身を示す情報(以下「第一機器情報」という)へ書き換えて第一機器11が撤収されることで、終了する。換言すれば、該共存期間を開始する際には、第二機器情報を第一機器情報へ書き換えることはしない。一例として、第二機器12は、新機種の装置であり、第一機器11は、旧機種の装置である。
【0032】
第三機器13は、第一機器11及び第二機器12の各々と、無線又は有線の通信機能により、相互に通信が可能な機器であり、情報処理システム10において不特定数(すなわち、単数又は複数)存在する。該通信には、サーバ装置14を介した通信と、サーバレス通信と、が含まれる。サーバレス通信とは、サーバ装置14を介さずに直接行う通信である。サーバレス通信は、具体的には、一例として、ワイファイ及びブルートゥース(登録商標)などの無線通信機能により、予め定められた距離の範囲内において行われる。
【0033】
さらに具体的には、第三機器13は、該通信により、例えば、IPファックス、インターネットファックス、及びメールプリントなどの機能が、第一機器11及び第二機器12の各々との間で実行可能となっている。
【0034】
機器11~13の各々は、互いに通信を行うことで、通信相手となる機器の自身を示す情報を記録する。換言すれば、機器11~13の各々は、互いに通信を行うことで、通信相手となる機器の宛先を示す情報(以下「宛先情報」という)を保存する。
【0035】
宛先情報としては、IPアドレス、FQDN(Host名+Domain名)、FAX番号、メールアドレス、及び、IPファクスで利用するSIPアドレスなどが挙げられる。
【0036】
(第二機器12のハードウェア構成)
図2は、第二機器12のハードウェア構成を示すブロック図である。第二機器12は、表示部57と、情報処理装置50と、を有している。表示部57は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。
【0037】
情報処理装置50は、コンピュータとしての機能を備え、図2に示されるように、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、ストレージ54、通信インタフェース55を有している。表示部57及び情報処理装置50の各部は、バス59を介して相互に通信可能に接続されている。
【0038】
CPU51は、中央演算処理ユニットであり、情報処理プログラムを含む各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU51は、ROM52又はストレージ54からプログラムを読み出し、RAM53を作業領域としてプログラムを実行する。
【0039】
ROM52は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM53は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ54は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶部により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。通信インタフェース55は、第一機器11、第三機器13及びサーバ装置14等の他の機器と通信するためのインタフェース(通信部)である。
【0040】
情報処理装置50では、上記のプログラムを実行する際に、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。以下、情報処理装置50が実現する機能構成について説明する。図3は、情報処理装置50の機能構成の例を示すブロック図である。
【0041】
図3に示されるように、情報処理装置50は、機能構成として、取得部50Aと、停止制御部50Bと、提示制御部50Cと、受付部50Dと、解除部50Eと、を有している。各機能構成は、CPU51がROM52又はストレージ54に記憶された情報処理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0042】
取得部50Aは、第一機器11から第二機器12へ移行される設定データ等の情報(以下「移行情報」という)を取得する。また、取得部50Aは、第一機器11において実行可能な機能の情報(以下「機能情報」という)を第一機器11から取得する。
【0043】
停止制御部50Bは、第一機器11から設定データが移行された第二機器12と、第一機器11と、が併存している場合に、第二機器12が第三機器13との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が第三機器13に記録される機能(以下「記録機能」という)を停止する制御(以下「停止制御」という)を第二機器12に対して行う。
【0044】
停止制御部50Bは、具体的には、記録機能のうち、第一機器11において実行可能な機能を停止する停止制御を第二機器12に対して行う。さらに具体的には、停止制御部50Bは、取得部50Aが取得した機能情報に基づき、第一機器11において実行可能な機能のうち、記録機能に該当する機能を停止する停止制御を第二機器12に対して行う。さらに言えば、停止制御部50Bは、取得部50Aが取得した機能情報に基づき、第一機器11において実行可能な機能のうち、記録機能に該当する機能を停止する停止制御を第二機器12において各種機能を実行する実行部に対して行う。
【0045】
提示制御部50Cは、記録機能の実行が不能であることを示す情報(以下「不能情報」という)を提示する制御(以下「提示制御」という)を第二機器12に対して更に行う。具体的には、提示制御部50Cは、記録機能が第一機器11で実行可能である場合は、不能情報と共に、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示する提示制御を第二機器12に対して行う。
【0046】
受付部50Dは、第一機器11が撤収したことを示す情報(以下「撤収情報」という)を第一機器11から受け付ける。解除部50Eは、受付部50Dが、撤収情報を第一機器11から受け付けた場合に、記録機能の停止を解除する制御を第二機器12の実行部に対して行う。
【0047】
(本実施形態に係る作用)
次に、本実施形態の作用の一例について説明する。図4は、情報処理システム10で実行される情報処理の流れを示す概略図である。図5は、情報処理装置50によって実行される情報処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
本処理は、第二機器12における情報処理装置50のCPU51がROM52又はストレージ54から情報処理プログラムを読み出して実行することにより行なわれる。本実施形態では、本処理は、第一機器11から設定データが移行された第二機器12と、第一機器11と、が併存する場合に、実行が開始される。具体的には、図4に示されるように、第一機器11から第二機器12へ設定データ等の移行情報を移行する情報移行指示がなされた場合に(ステップS100)、本処理の実行が開始される。
【0049】
該情報移行指示は、管理者によって、第一機器11及び第二機器12の各々になされる。より具体的には、該情報移行指示は、第一機器11に対して行われる送信指示(ステップS100(A))と、第二機器12に対して行われる取得指示(ステップS100(A))と、を含んでいる。送信指示は、移行情報をサーバ装置14へ送信する指示である。取得指示は、移行情報をサーバ装置14から取得する指示である。
【0050】
したがって、本処理は、第二機器12に対して第一機器11からの移行情報を取得する取得指示がなされた場合に実行が開始されるともいえる。なお、第一機器11は、送信指示を受けると、移行情報をサーバ装置14へ送信する(ステップS101)。
【0051】
本処理が開始されると、図4及び図5に示されるように、第二機器12のCPU51は、第一機器11がサーバ装置14へ送信した移行情報を、サーバ装置14から取得する(ステップS102)。なお、このとき、CPU51は、第二機器情報の第一機器情報への書き換えは実行しない(図4の符号XA参照)。
【0052】
次に、図4及び図5に示されるように、CPU51は、例えば通信により、第一機器11において実行可能な機能の機能情報を第一機器11から取得する(ステップS104)。換言すれば、CPU51は、例えば通信により、第一機器11において運用している機能の情報を取得する。したがって、第一機器11において運用を停止している機能(すなわち指示があっても実行しない機能)の情報は、CPU51によって取得されない。
【0053】
該機能としては、例えば、コピー、スキャン、IPファックス、インターネットファックス、及びメールプリント等がある。前記通信には、サーバ装置14を介した通信と、サーバレス通信と、が含まれる。サーバレス通信とは、サーバ装置14を介さずに直接行う通信である。サーバレス通信は、具体的には、一例として、ワイファイ及びブルートゥース(登録商標)などの無線通信機能により行われる。
【0054】
次に、図5に示されるように、CPU51は、第一機器11において実行可能な機能に、記録機能が含まれるか否かを判断する(ステップS106)。該記録機能としては、例えば、IPファックス、インターネットファックス、及びメールプリント等がある。
【0055】
CPU51は、第一機器11において実行可能な機能に記録機能が含まれると判断した場合に(ステップS106:YES)、ステップS108へ移行する。一方、CPU51は、第一機器11において実行可能な機能に記録機能が含まれないと判断した場合は、本処理を終了する。
【0056】
図4及び図5に示されるように、ステップS108では、CPU51は、第一機器11において実行可能な機能に含まれる記録機能を停止する停止制御を第二機器12の実行部に対して行う。
【0057】
次に、図5に示されるように、CPU51は、第一機器11が撤収したことを示す撤収情報を第一機器11から受け付けた否かを判断する(ステップS110)CPU51は、撤収情報を第一機器11から受け付けたと判断した場合に(ステップS110:YES)、記録機能の停止を解除し(ステップS112)、本処理を終了する。一方、撤収情報を第一機器11から受け付けていないと判断した場合は(ステップS110:NO)、ステップS110を繰り返す。
【0058】
なお、図4に示されるように、撤収情報は、管理者が第一機器11に対して撤収指示がなされた場合に(ステップS120)、第一機器11から第二機器12へ送信される。また、管理者が第一機器11に対して撤収指示がなされた場合に(ステップS120)、例えば、第一機器情報が第一機器11から第二機器12へ送信され、第二機器情報が第一機器情報に書き換えられる(ステップS122)。
【0059】
また、CPU51は、記録機能を停止している停止期間において、第二機器12において実行可能な機能を表示部57へ表示させる表示指示があった場合には、記録機能の実行が不能であることを示す不能情報を提示する提示制御を第二機器12の表示部57に対して行う(ステップS130)。該表示指示には、例えば、各種機能を操作する操作ボタンを表示させる指示が該当する。
【0060】
図6には、不能情報を提示した表示部の表示画面の一例が示されている。図6では、インターネットファックスの操作ボタンが操作できない表示がなされている。
【0061】
ステップS130では、CPU51は、具体的には、記録機能が第一機器11で実行可能である場合は、不能情報と共に、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示する提示制御を第二機器12に対して行う。
【0062】
図7には、不能情報と共に、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示した表示部の表示画面の一例が示されている。図7では、インターネットファックスが第一機器11において稼働中である情報と、インターネットファックスが第二機器12では利用できない情報と、が表示されている。
【0063】
以上のように、本実施形態では、CPU51は、第一機器11から設定データが移行された第二機器12と、第一機器11と、が併存している場合に、第二機器12が第三機器13との間で実行する機能のうち、実行元の機器の自身を示す機器情報が第三機器13に記録される記録機能を停止する停止制御を第二機器12に対して行う(ステップS108)
【0064】
このように、記録機能を停止するので第二機器情報が第三機器13に記録されず、第二機器12において、第二機器情報を第一機器情報に書き換えて第一機器11が撤収された場合でも、第三機器13から第二機器12へ通信が可能となる。
【0065】
具体的には、本実施形態では、CPU51は、記録機能のうち、第一機器11において実行可能な機能を停止する停止制御を第二機器12に対して行う(ステップS108)。
【0066】
このため、第一機器11で実行可能な記録機能について、第二機器12において停止可能となる。
【0067】
さらに具体的には、本実施形態では、CPU51は、第一機器11において実行可能な機能の機能情報を第一機器11から取得し(ステップS104)、第一機器11において実行可能な機能のうち、記録機能に該当する機能を停止する停止制御を第二機器12に対して行う(ステップS108)。
【0068】
このように、第一機器11から直接取得した機能情報に基づき停止制御を行うので、第一機器11で実際に実行可能な記録機能について、第二機器12において停止可能となる。
【0069】
また、本実施形態では、CPU51は、記録機能を停止している停止期間において、第二機器12において実行可能な機能を表示部57へ表示させる表示指示があった場合には、図4に示されるように、記録機能の実行が不能であることを示す不能情報を提示する提示制御を第二機器12の表示部57に対して行う(ステップS112)。
【0070】
このため、第二機器12において記録機能の実行が不能であることをユーザが認識可能となる。
【0071】
具体的には、本実施形態では、CPU51は、記録機能が第一機器11で実行可能である場合は、不能情報と共に、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示する提示制御を第二機器12に対して行う。
【0072】
このため、第二機器12において実行が不能である記録機能が、第一機器11で実行可能であることをユーザが認識可能となる。
【0073】
また、本実施形態では、CPU51は、第一機器11が撤収したことを示す撤収情報を第一機器11から受け付ける(ステップS110)。
【0074】
これにより、ユーザが第二機器12に対して撤収情報を入力する手間を省くことが可能となる。
【0075】
また、本実施形態では、CPU51は、撤収情報を第一機器11から受け付けた場合に、記録機能の停止を解除する(ステップS112)。
【0076】
これにより、第一機器11が撤収されてから、第二機器12の記録機能が使用可能となる。
【0077】
(変形例)
本実施形態では、CPU51は、第一機器11において実行可能な機能のうち、記録機能に該当する機能を停止する停止制御を行ったが、これに限られない。例えば、CPU51は、第一機器11において実行可能ではない記録機能を停止してもよい。換言すれば、CPU51は、第一機器11において実行可能で有るか否かに関わらず、記録機能を停止してもよい。
【0078】
本実施形態では、CPU51は、記録機能が第一機器11で実行可能である場合は、不能情報と共に、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示する提示制御を行ったが、これに限られない。例えば、CPU51は、不能情報を提示し、第一機器11で実行可能であることを示す情報を提示しない制御を行ってもよい。すなわち、CPU51は、少なくとも、不能情報を提示すればよい。
【0079】
本実施形態では、撤収情報が第一機器11から第二機器12へ通知されていたが、これに限られない。例えば、第二機器12が第一機器11に対して問い合わせを行い、第二機器12が撤収情報を受け付ける構成であってもよい。
【0080】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0081】
また、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、前述のCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0082】
また、上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0083】
10 情報処理システム
11 第一機器
12 第二機器
13 第三機器
14 サーバ装置
50 情報処理装置
50A 取得部
50B 停止制御部
50C 提示制御部
50D 受付部
50E 解除部
54 ストレージ
55 通信インタフェース
57 表示部
59 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7