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特許7452175管理装置、管理方法、及び、管理プログラム
<図1>
  • 特許-管理装置、管理方法、及び、管理プログラム 図1
  • 特許-管理装置、管理方法、及び、管理プログラム 図2
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  • 特許-管理装置、管理方法、及び、管理プログラム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、及び、管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240312BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020057463
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021157526
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】関根 聖史
(72)【発明者】
【氏名】右田 幸司
(72)【発明者】
【氏名】伊丹 和章
(72)【発明者】
【氏名】山田 佳宜
(72)【発明者】
【氏名】三浦 慶介
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-004703(JP,A)
【文献】特開2005-275667(JP,A)
【文献】特開2017-157469(JP,A)
【文献】特開2020-047508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する器具データ管理部と;
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを第1の処理装置に出力するとともに、前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてシミュレーションを、前記第1の処理装置において実行可能にするシミュレーション環境形成部と;
を具備し、
前記器具データ管理部は、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具から一部を選定することにより、前記第2の器具データを生成する、
管理装置。
【請求項2】
予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する器具データ管理部と;
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを第1の処理装置に出力するとともに、前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてシミュレーションを、前記第1の処理装置において実行可能にするシミュレーション環境形成部と;
を具備し、
前記器具データ管理部は、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具に優先度を設定し、設定した前記優先度が高い順に前記器具を並び替えることにより、前記第2の器具データを生成する、
管理装置。
【請求項3】
前記予約情報は、行われる予定の前記演目の予算に関する情報を含み、
前記第1の処理装置での前記演目についての前記シミュレーションの結果は、前記予算に関する前記情報に基づいた前記演目についての見積もり情報を含み、
前記見積もり情報を含む前記第1の処理装置での前記シミュレーションの前記結果を取得し、取得した前記シミュレーションの前記結果を第2の処理装置に出力するシミュレーション結果管理部をさらに具備する、
請求項1又は2の管理装置。
【請求項4】
前記器具データ管理部は、前記シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を前記第1の処理装置から取得し、
前記器具データ管理部は、前記要求条件を満たす前記対象器具が前記第1の器具データに含まれていない場合は、前記対象器具への前記要求条件を示す前記情報を、第3の処理装置を介して通知させる、
請求項1乃至3のいずれか1項の管理装置。
【請求項5】
コンピュータが、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成することと;
前記コンピュータが、前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置に出力することと;
前記コンピュータが、前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にすることと;
を具備し、
前記コンピュータは、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具から一部を選定することにより、前記第2の器具データを生成する、
管理方法。
【請求項6】
コンピュータが、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成することと;
前記コンピュータが、前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置に出力することと;
前記コンピュータが、前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にすることと;
を具備し、
前記コンピュータは、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具に優先度を設定し、設定した前記優先度が高い順に前記器具を並び替えることにより、前記第2の器具データを生成する、
管理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成させ、
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置へ出力させ、
前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にさせ、
前記第2の器具データの生成において、前記コンピュータに、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具から一部を選定させることにより、前記第2の器具データを生成させる、
管理プログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成させ、
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置へ出力させ、
記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にさせ、
前記第2の器具データの生成において、前記コンピュータに、前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具に優先度を設定させ、設定した前記優先度が高い順に前記器具を並び替えさせることにより、前記第2の器具データを生成させる、
管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、管理装置、管理方法、及び、管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
劇場及びホール等の施設で演目を行う場合、施設利用者は、演目を行う予定の日時及び場所に関する情報を含む予約情報を、演目を行う予定の場所となる施設の施設管理者に伝える。そして、施設管理者が、演目における照明機器の設計等、演目において施設に配置される器具の設計を行う。また、演目において施設に配置される器具の設計を含む演目についての設計を、施設利用者及び施設管理者以外の設計者が行うこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-069895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のように施設利用者及び施設管理者以外の設計者が演目についての設計を行う場合、演目についての施設利用者の要望(ニーズ)、演目が行われる予定の場所についての施設情報、及び、演目において利用可能な器具に関する器具データ等を、設計者が容易に取得可能であることが、求められている。そして、前述した情報等を容易に取得可能にすることにより、演目についてのシミュレーションを含む演目についての設計が、設計者によって容易に行われることが、求められている。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にする管理装置、管理方法、及び、管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、管理装置は、器具データ管理部及びシミュレーション環境形成部を備える。器具データ管理部は、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された日時及び場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する。シミュレーション環境形成部は、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを処理装置に出力するとともに、予約情報、施設情報及び第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてシミュレーションを、処理装置において実行可能にする。器具データ管理部は、予約情報に基づいて第1の器具データの器具から一部を選定することにより、第2の器具データを生成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にする管理装置、管理方法、及び、管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る設計補助システムを概略的に示すブロック図である。
図2図2は、実施形態に係る設計補助システムにおいて、処理装置(第1の処理装置)に表示される第2の器具データの一例を示す概略図である。
図3図3は、実施形態に係る設計補助システムにおいて、施設利用者が利用する処理装置から管理装置に予約情報が出力された場合に、管理装置が行う処理を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態に係る設計補助システムにおいて、設計者が利用する処理装置から管理装置にシミュレーションの結果を示す情報が出力された場合に、管理装置が行う処理を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る設計補助システムにおいて、シミュレーションでの使用を要求する対象器具への要求条件を示す情報が設計者の処理装置を介して入力された場合に、管理装置が行う処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の管理装置(105)は、器具データ管理部(112)及びシミュレーション環境形成部(107)を備える。器具データ管理部(112)は、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された日時及び場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する。シミュレーション環境形成部(107)は、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを第1の処理装置(103)に出力するとともに、予約情報、施設情報及び第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてシミュレーションを、第1の処理装置(103)において実行可能にする。これにより、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にすることができる。
また、実施形態の管理装置(105)では、器具データ管理部(112)は、予約情報に基づいて第1の器具データの器具から一部を選定するか、及び、予約情報に基づいて第1の器具データの器具に優先度を設定し、設定した優先度が高い順に器具を並び替えるか、の少なくとも一方を行うことにより、第2の器具データを生成する。これにより、第2の器具データを、予約情報と適切に関連付けることができる。
【0010】
また、実施形態の管理装置(105)は、シミュレーション結果管理部(113)をさらに備える。予約情報は、行われる予定の演目の予算に関する情報を含み、第1の処理装置(103)での演目についてのシミュレーションの結果は、予算に関する情報に基づいた演目についての見積もり情報を含む。シミュレーション結果管理部(113)は、見積もり情報を含む第1の処理装置(103)でのシミュレーションの結果を取得し、取得したシミュレーションの結果を第2の処理装置(101)に出力する。これにより、予約者等の施設利用者は、見積もり情報の見積もり額と予算に関する条件とを容易に比較することができ、見積もり額が予算に関する条件を満たすか否かを容易に確認することができる。
【0011】
また、実施形態の管理装置(105)では、器具データ管理部(112)は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を第1の処理装置(103)から取得する。そして、器具データ管理部(112)は、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに含まれていない場合は、対象器具への要求条件を示す情報を、第3の処理装置(102,104)を介して通知させる。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具のシミュレーションでの使用を、施設管理者を含む器具保有者に要求することができる。
【0012】
また、実施形態の管理方法では、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された日時及び場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する。そして、管理方法では、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを処理装置(103)に出力し、予約情報、施設情報及び第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてのシミュレーションを、処理装置(103)において実行可能にする。これにより、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にすることができる。
【0013】
また、実施形態の管理プログラムでは、コンピュータに、予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された日時及び場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成させる。そして、コンピュータに、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを処理装置(103)へ出力させ、予約情報、施設情報及び第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてのシミュレーションを、処理装置(103)において実行可能にさせる。これにより、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にすることができる。
【0014】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る設計補助システム100を示す。設計補助システム100は、処理装置101~104、及び、管理装置105を備える。処理装置101は、演目を行う予定の日時及び場所を予約する予約者によって、利用される。予約者は、予約された場所となる施設を演目で利用する施設利用者と同一であってもよく、施設利用者とは異なってもよい。処理装置102は、予約された場所となる施設を管理する施設管理者によって、利用される。処理装置103は、施設利用者及び施設管理者以外の設計者によって、利用される。設計者は、処理装置103を用いて、予約された場所となる施設で行われる予定の演目について、設計を行う。設計補助システム100は、設計者による演目についての設計を、補助する。
【0016】
また、設計補助システム100は、1以上の器具保有者によって利用される。予定されている演目では、器具保有者のそれぞれが保有する器具をレンタル等によって使用可能である。設計補助システム100には、処理装置104が1以上設けられ、図1の一例では、設計補助システム100に、処理装置104が複数設けられる。処理装置104のそれぞれは、器具保有者の対応するいずれかによって、利用される。管理装置105は、処理装置101~104のそれぞれと通信可能である。
【0017】
処理装置101~104のそれぞれは、例えばコンピュータであり、プロセッサ及び記憶媒体を備える。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、及び、DSP(Digital Signal processor)等のいずれかを含む。記憶媒体には、メモリ等の主記憶装置に加え、補助記憶装置が含まれ得る。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、及び、半導体メモリ等が挙げられる。処理装置101~104のそれぞれでは、プロセッサ及び記憶媒体のそれぞれは、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。処理装置101~104のそれぞれでは、プロセッサは、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。また、処理装置101~104のいずれかでは、プロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、プロセッサは、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。
【0018】
また、処理装置101~104のそれぞれには、ユーザーインターフェースが設けられてもよい。ユーザーインターフェースでは、利用者によって各種の操作等が入力されるとともに、利用者に告知する情報等が表示等によって告知される。ある一例では、ユーザーインターフェースは、タッチパネルを含む。
【0019】
管理装置105は、管理部106、シミュレーション環境形成部107、施設情報記憶部110及び器具情報記憶部111を備える。また、管理部106は、器具データ管理部112及びシミュレーション結果管理部113を備える。
【0020】
ある一例では、管理装置105は、処理装置101~104のそれぞれとネットワークを介して通信可能なサーバである。この場合、管理装置105は、処理装置101~104と同様に、プロセッサ及び記憶媒体を備え、プロセッサ及び記憶媒体のそれぞれは、処理装置101~104と同様にして構成される。そして、器具データ管理部112及びシミュレーション結果管理部113を含む管理部106、及び、シミュレーション環境形成部107は、管理装置105のプロセッサ等によって行われる処理の一部を実施し、管理装置105の記憶媒体が、施設情報記憶部110及び器具情報記憶部111として機能する。
【0021】
また、別のある一例では、管理装置105は、クラウド環境に構築されるクラウドサーバである。この場合、クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。仮想プロセッサによって実行される処理の一部を、器具データ管理部112及びシミュレーション結果管理部113を含む管理部106、及び、シミュレーション環境形成部107が実行する。そして、クラウドメモリが、施設情報記憶部110及び器具情報記憶部111として機能する。
【0022】
なお、施設情報記憶部110及び器具情報記憶部111は、例えば、管理装置105とは別のコンピュータ等の管理装置105とは別の処理装置に設けられてもよい。この場合、管理装置105は、施設情報記憶部110及び器具情報記憶部111等が設けられるコンピュータに、ネットワークを介して接続される。また、別のある一例では、管理装置105は、前述した施設管理者が利用する処理装置102に搭載されてもよい。この場合、処理装置102のプロセッサ等によって、管理装置105の処理が実行される。
【0023】
本実施形態の設計補助システム100では、予約者が、処理装置101のユーザーインターフェース等を利用して、演目を行う予定の日時及び場所を予約する。すなわち、処理装置101において、演目を行う予定の日時及び場所に関する情報を含む予約情報が入力される。処理装置101で入力された予約情報には、予約された日時及び場所に関する情報に加えて、予約された日時及び場所で行われる予定の演目に関する情報が、含まれる。行われる予定の演目に関する情報には、演目内容を示す情報、及び、演目における施設利用者の要望(ニーズ)を示す情報等が、含まれる。演目内容には、演目が音楽会、演劇会及び展示会等のいずれに該当するか等の、行わる予定の演目の種類が含まれる。演目における施設利用者の要望には、演目を行う予定の場所となる施設の施設管理者に対する要望、及び、演目において施設に配置される器具に関する要望等が、含まれる。また、演目において施設に配置される器具としては、照明機器、ピアノ等の楽器、及び、花等の装飾品等が挙げられる。
【0024】
また、予約情報には、行われる予定の演目の予算に関する情報が含まれてもよい。演目の予算とは、演目において利用する施設及び使用する器具に掛かる費用についての施設利用者の要望である。したがって、演目の予算に関する情報には、演目において利用する施設及び使用する器具に掛かる費用について施設利用者が許容する上限額等が、含まれる。また、施設利用者が演目について用いることを要望している音楽がある場合は、予約情報に、施設利用者が要望する音楽の音データが含まれてもよい。
【0025】
処理装置101は、入力された予約情報を管理装置105に出力する。そして、管理装置105の管理部106は、処理装置101から出力された予約情報を取得する。ある一例では、管理部106は、取得した予約情報を、処理装置102のユーザーインターフェース等を介して通知させる。これにより、予約された場所となる施設の施設管理者は、予約情報を確認可能になる。
【0026】
施設情報記憶部110には、1つ以上の施設についての施設情報が記憶されている。1つ以上の施設には、施設利用者が演目を行う予定の場所となる施設、すなわち、予約情報において予約された場所に該当する施設が、含まれる。施設情報記憶部110に記憶される施設情報には、施設のそれぞれの広さ、構造及び収容人数等に関する情報、及び、施設のそれぞれに既設の器具に関する情報等が含まれる。そして、施設のそれぞれの構造には、施設のそれぞれにおける舞台と観客席との位置関係等が、含まれる。また、施設情報記憶部110に記憶される施設情報には、施設のそれぞれの立体構造(立体空間)を表す3次元データが含まれてもよい。なお、施設情報記憶部110に記憶される施設情報は、施設のそれぞれの施設管理者等から提供される。そして、施設利用者が演目を行う予定の場所となる施設の施設情報は、その施設の施設管理者から、処理装置102を介して提供される。
【0027】
管理部106は、予約情報を取得すると、取得した予約情報、及び、施設情報記憶部110の施設情報に基づいて、予約された場所となる施設を特定する。そして、管理部106は、施設情報記憶部110から、特定した施設の施設情報、すなわち、演目が行われる予定の場所となる施設の施設情報を、取得する。これにより、管理部106は、予約された場所となる施設について、広さ、構造及び収容人数等に関する情報、及び、既設の器具に関する情報等を取得する。この際、管理部106は、特定した施設の施設情報として、特定した施設の立体構造(立体空間)を表す3次元データを取得してもよい。
【0028】
器具情報記憶部111には、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データが記憶されている。そして、第1の器具データにおける1以上の器具保有者の器具についての情報には、器具のそれぞれの種類、器具保有者、型番、保管場所、使用可能期間、料金に及びスペック(性能)等に関する情報が、が含まれる。器具の種類に関する情報には、器具が照明機器、楽器及び装飾品等のいずれに該当するかを示す情報に加え、器具が照明機器においていずれの種類に該当するかを示す情報、及び、器具が楽器においていずれの種類に該当するかを示す情報等も含まれる。また、器具の料金には、演目において器具を使用した場合の使用料に加えて、演目が行われる場所となる施設と保管場所との間での器具の運搬料も含でもよい。なお、第1の器具データの器具についての情報は、器具のそれぞれの器具保有者等から提供される。器具保有者のそれぞれは、保有する器具についての情報を、処理装置104の対応するいずれかを介して提供する。
【0029】
また、施設情報記憶部110に施設情報が記憶された施設に関しては、その施設に既設の器具についての情報が、第1の器具データに含まれる。このため、予約された場所となる施設に既設の器具に関する情報も、第1の器具データに含まれる。施設のそれぞれに既設される器具については、その施設が器具の保管場所となる。そして、施設のそれぞれに既設される器具については、その施設の施設管理者が器具の器具保有者にもなる。なお、施設のそれぞれに既設の器具についての情報は、その施設の施設管理者等から提供される。そして、施設利用者が演目を行う予定の場所となる施設に既設の器具について情報は、その施設の施設管理者から、処理装置102を介して提供される。
【0030】
管理部106の器具データ管理部112は、取得した予約情報に基づいて、第1の器具データを予約情報と関連付ける。この際、演目が行われる予定の日時及び場所(施設)に関する情報、演目において施設に配置される器具の種類及びスペック等に関する施設利用者の要望を示す情報、及び、行われる予定の演目の予算に関する情報等のいずれかに対して第1の器具データの関連付けが行われる。第1の器具データの予約情報との関連付けにおいて、器具データ管理部112は、以下に示す第1の関連付け処理及び第2の関連付け処理の少なくとも一方を行う。
【0031】
第1の関連付け処理では、器具データ管理部112は、予約情報に基づいて、第1の器具データの器具から一部を選定する。この場合、演目が行われる予定の日時に使用可能な器具のみが選定されたり、種類及びスペック等に関して施設利用者の要望の範囲内になる器具のみが選定されたりする。また、ある一例では、第1の器具データの器具から、演目の予算に関する条件を満たす器具のみが選定されてもよく、演目が行われる予定の場所(施設)からある程度近い場所に保管される器具のみが選定されてもよい。
【0032】
第2の関連付け処理では、器具データ管理部112は、予約情報に基づいて第1の器具データの器具に優先度を設定する。そして、器具データ管理部112は、設定した優先度が高い順に、器具を並び替える。この場合、演目が行われる予定の日時に使用可能な器具の優先度が高く設定されたり、スペック等に関して施設利用者の要望の範囲内になる器具の優先度が高く設定されたりする。また、ある一例では、演目の予算に関する条件を満たす器具の優先度が高く設定されてもよく、演目が行われる予定の場所(施設)から近い場所に保管される器具ほど優先度が高く設定されてもよい。また、優先度は、器具の種類ごとに、設定されてもよい。例えば、施設利用者が演目において照明機器及びピアノを使用することを要望している場合は、照明機器についての優先度、及び、ピアノについての優先度が設定されてもよい。
【0033】
器具データ管理部112は、第1の器具データに対して予約情報との第1の関連付け処理及び第2の関連付け処理の少なくとも一方を行うことにより、第2の器具データを生成する。このため、第2の器具データでは、第1の器具データから、予約情報に基づいて器具の一部が選定されている、及び/又は、予約情報に基づいた優先度が高い順に器具が並び替えられている。第2の器具データは、例えば、第1の器具データを予約情報に対して前述のように関連付けた器具のリストを含む。第2の器具データに含まれる器具のリストでは、リストに挙げられている器具のそれぞれについて、種類、器具保有者、型番、保管場所、使用可能期間、料金に及びスペック(性能)等に関する情報が、示される。ある一例では、第2の器具データに、リストに挙げられている器具のそれぞれの立体構造を表す3次元データが含まれてもよい。
【0034】
管理装置105のシミュレーション環境形成部107は、管理部106が取得した予約情報、及び、予約された場所として特定した施設の施設情報を、処理装置(第1の処理装置)103に出力する。また、シミュレーション環境形成部107は、器具データ管理部112が生成した第2の器具データを、処理装置103に出力する。シミュレーション環境形成部107は、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを、例えば、処理装置103のユーザーインターフェース等に表示させる等して、通知させる。これにより、処理装置103の利用者である設計者は、予約情報、演目が行われる予定の場所となる施設の施設情報、及び、第2の器具データを確認可能になる。
【0035】
図2は、処理装置(第1の処理装置)103に表示等される第2の器具データの一例を示す。図2の一例では、第2の器具データとして、第1の器具データを予約情報に対して前述のように関連付けた器具のリストが示される。そして、図2の一例に示す器具のリストでは、リストに挙げられている器具のそれぞれについて、種類、器具保有者、型番、保管場所、使用可能期間、料金に及びスペック(性能)に関する情報が、示される。また、図2の一例では、予約された場所(施設)に既設の器具については、保管場所の情報を示す欄に、“既設”と表示される。
【0036】
また、シミュレーション環境形成部107は、予約情報、演目が行われる予定の場所となる施設の施設情報、及び、第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてのシミュレーションを、処理装置(第1の処理装置)103において実行可能にする。すなわち、行われる予定の演目についてのシミュレーションを処理装置103において実行可能な環境が、形成される。これにより、施設利用者及び施設管理者以外の設計者は、行われる予定の演目についてのシミュレーションを実行可能になり、処理装置103を用いて演目についての設計を行うことが可能になる。シミュレーションにおいては、設計者は、例えば、処理装置103のユーザーインターフェース等を介して、設定等を行う。
【0037】
設計者は、処理装置103を用いたシミュレーションによって、演目における照明機器の設計等の演目において施設に配置される器具の設計を行う。シミュレーションでは、第2の器具データに含まれる器具から、演目において用いる器具を選択する。そして、選択した器具について、演目における配置位置、及び、演目における作動状態及びその作動状態の時間的な変化等を設定する。この際、器具が照明機器である場合は、演目における照明機器の作動状態として、照明機器の照明光についての光度、光色及び照射方向等が、設定される。
【0038】
ある一例では、シミュレーションにおいて、演目が行われる予定の施設の立体構造(立体空間)を表す3次元データに、器具のそれぞれの配置位置に関する情報等が設定される。この場合、施設の立体構造を表す3次元データにおいて設定された配置位置に器具のそれぞれが配置された3次元データが、演目についてのシミュレーションの結果として生成される。また、別のある一例では、演目が行われる予定の施設に形成される空間の演目における時間的な変化を示す動画が、シミュレーションの結果として生成される。この場合、生成された動画では、照明機器等の施設に配置される器具の作動状態の時間的な変化も、示される。シミュレーションの結果として生成された動画は、2次元画像であってもよく、3次元画像であってもよい。また、生成された動画において音楽を流す場合は、シミュレーション結果として生成された動画データに、音データが含まれる。この場合、動画データに含まれる音データは、予約情報の一部として施設利用者等から提供されたものであってもよく、設計者が追加したものであってもよい。
【0039】
演目についてのシミュレーションが終了すると、処理装置103は、シミュレーションの結果を示す情報を、管理装置105へ出力する。これにより、管理装置105のシミュレーション結果管理部113は、シミュレーションの結果を示す情報を取得する。そして、シミュレーション結果管理部113は、シミュレーションの結果を示す情報を、処理装置(第2の処理装置)101へ出力する。この際、シミュレーション結果管理部113は、取得したシミュレーションの結果を、処理装置101のユーザーインターフェース等を介して通知させる。これにより、予約者等の施設利用者は、演目についてのシミュレーションの結果を確認可能になる。
【0040】
また、行われる予定の演目の予算に関する情報が予約情報に含まれている場合等では、処理装置103を用いたシミュレーションにおいて、予算に関する情報に基づいて演目についての見積もり情報が生成されてもよい。この場合、シミュレーション結果管理部113は、生成された見積もり情報を含むシミュレーションの結果を取得する。そして、シミュレーション結果管理部113は、見積もり情報を含むシミュレーションの結果を、処理装置101に出力する。ここで、見積もり情報には、演目において利用する施設に掛かる費用の見積もり額、及び、シミュレーション結果のように演目を行った場合に器具に掛かる費用の見積もり額が、含まれる。ある一例では、予算に関する情報で示される費用と見積もり情報における見積もり額とが比較可能な状態で、処理装置101において見積もり情報等が、表示される。
【0041】
また、処理装置103等のシミュレーションにおいて、複数のシミュレーション結果が生成されてもよい。この場合、シミュレーション結果管理部113は、複数のシミュレーション結果を、処理装置101に出力する。これにより、予約者等の施設利用者は、演目に関して、複数のシミュレーションの結果を比較可能になる。ある一例では、予約情報に含まれる予算に関する条件の範囲内で演目を行った場合のシミュレーション結果が、複数のシミュレーション結果の1つとして生成される。そして、予約情報に含まれる予算に所定の費用を追加することにより実現可能な演目のシミュレーション結果が、複数のシミュレーション結果の別の1つとして生成される。
【0042】
また、1つ以上のシミュレーション結果のいずれか1つに予約者等の施設利用者が同意した場合、器具データ管理部112は、その旨を示す情報を取得する。そして、シミュレーション結果のいずれか1つに施設利用者が同意したことを示す情報を取得すると、器具データ管理部112は、同意されたシミュレーション結果の演目内容において使用されている器具を、予定されている演目での使用を希望する使用希望器具として特定する。そして、器具データ管理部112は、使用希望器具に関する情報を、処理装置(第3の処理装置)104の中で使用希望器具の保有者が利用する処理装置のユーザーインターフェースを介して、通知させる。これにより、器具所有者のそれぞれは、使用希望器具を保有しているか否かを確認可能になる。そして、使用希望器具を保有する器具所有者が使用希望器具の使用を同意することにより、使用希望器具は、仮予約される。なお、演目を行う予定の施設に既設の器具が使用希望器具として特定された場合は、器具データ管理部112は、処理装置(第3の処理装置)102のユーザーインターフェースを介しても、使用希望器具に関する情報を通知させる。
【0043】
また、管理部106は、施設利用者が同意したシミュレーション結果の演目内容を、処理装置102のユーザーインターフェースを介して通知させてもよい。これにより、施設管理者は、施設利用者が同意したシミュレーション結果の演目内容を、確認可能になる。この際、管理部106は、施設利用者が同意したシミュレーション結果に基づいて、施設における器具の配置を表す配置図を生成してもよい。この場合、管理部106は、生成した器具の配置図を、シミュレーション結果と一緒に、処理装置102へ出力する。器具の配置図には、施設に配置される照明機器の仕込み図等が含まれる。
【0044】
また、シミュレーションにおいて設計者が用いることを希望する器具が、第2の器具データに含まれていないことがある。この場合、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具のシミュレーションでの使用を要求する操作、及び、シミュレーションでの使用を要求する対象器具への要求条件を示す情報を、処理装置103のユーザーインターフェースを介して入力可能である。シミュレーションでの使用を要求する対象器具への要求条件を示す情報が入力されると、器具データ管理部112は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を取得する。対象器具への要求条件には、対象器具として要求されている種類、型番、スペック、使用期間、及び、予算等にが、含まれる。そして、器具データ管理部112は、対象器具への要求条件を示す情報に基づいて、第1の器具データにおいて要求条件を満たす対象器具を検索する。
【0045】
要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに存在する場合は、器具データ管理部112は、第1の器具データから対象器具についての情報を取得する。対象器具についての情報には、対象器具の種類、器具保有者、型番、保管場所、使用可能期間、料金に及びスペック(性能)等に関する情報が、が含まれる。そして、器具データ管理部112は、取得した対象器具についての情報を、処理装置(第1の処理装置)103に出力する。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具を、シミュレーションにおいて使用可能となる。
【0046】
要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに存在しない場合は、器具データ管理部112は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を、処理装置(第3の処理装置)102,104のユーザーインターフェースを介して、通知させる。この際、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データには存在しないことを示す情報も、処理装置102,104のユーザーインターフェースを介して、通知されてもよい。これにより、1以上の器具保有者、及び、演目を行う予定の施設に常設の器具の器具保有者である施設管理者は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具を保有しているか否かを、確認可能になる。
【0047】
また、対象器具を保有する器具保有者(施設管理者も含む)は、処理装置(第3の処理装置)102,104の対応するいずれかのユーザーインターフェースを介して、対象器具についての情報を入力可能である。入力された対象器具についての情報は、管理装置105へ出力され、器具データ管理部112は、入力された対象器具についての情報を取得する。そして、器具データ管理部112は、取得した対象器具についての情報を、処理装置(第1の処理装置)103に出力する。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具を、シミュレーションにおいて使用可能となる。なお、器具データ管理部112は、取得した対象器具についての情報を器具情報記憶部111に記憶し、第1の器具データを更新してもよい。
【0048】
前述のような設計補助システム100では、予約者等の施設利用者が利用する処理装置101から管理装置105に予約情報が出力されると、管理装置105は、図3に示す処理を行う。図3に示す処理は、例えば、処理装置101から管理装置105に予約情報が出力されるたびに行われる。図3に示す処理では、管理部106は、処理装置から出力された予約情報を取得する(S301)。そして、管理部106は、取得した予約情報、及び、施設情報記憶部110の施設情報に基づいて、予約された場所となる施設を特定する(S302)。そして、管理部106は、施設情報記憶部110から、特定した施設の施設情報、すなわち、演目が行われる予定の場所となる施設の施設情報を、取得する(S303)。
【0049】
また、器具データ管理部112は、取得した予約情報に基づいて、器具情報記憶部111の第1の器具データを予約情報と関連付ける(S304)。この際、器具データ管理部は、前述した第1の関連付け処理及び第2の関連付け処理の少なくとも一方を行う。また、器具データ管理部112は、第1の関連付け処理及び第2の関連付け処理の少なくとも一方を行うことにより、第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する(S305)。
【0050】
また、シミュレーション環境形成部107は、管理部106が取得した予約情報、及び、予約された場所として特定した施設の施設情報を、処理装置103に出力する(S306)。そして、シミュレーション環境形成部107は、器具データ管理部112が生成した第2の器具データを、処理装置103に出力する(S307)。そして、シミュレーション環境形成部107は、予約情報、演目が行われる予定の場所となる施設の施設情報、及び、第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてのシミュレーションを実行可能な環境を、処理装置103に形成する(S308)。すなわち、シミュレーション環境形成部107は、行われる予定の演目についてのシミュレーションを、処理装置103において実行可能にする。
【0051】
また、設計補助システム100では、施設利用者及び施設管理者以外の設計者が利用する処理装置103から管理装置105にシミュレーションの結果を示す情報が出力されると、管理装置105は、図4に示す処理を行う。図4に示す処理は、例えば、処理装置103から管理装置105にシミュレーションの結果を示す情報が出力されるたびに行われる。図4に示す処理では、シミュレーション結果管理部113は、シミュレーションの結果を示す情報を取得する(S401)。そして、シミュレーション結果管理部113は、シミュレーションの結果を示す情報を、処理装置101へ出力する(S402)。
【0052】
また、シミュレーションでの使用を要求する対象器具への要求条件を示す情報が設計者の処理装置103を介して入力されると、管理装置105は、図5に示す処理を行う。図5に示す処理は、例えば、前述の情報が処理装置103を介して入力されるたびに行われる。図5に示す処理では、器具データ管理部112は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を取得する(S501)。そして、器具データ管理部112は、対象器具への要求条件を示す情報に基づいて、第1の器具データにおいて要求条件を満たす対象器具を検索する(S502)。
【0053】
検索の結果、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに存在する場合は(S503-Yes)、器具データ管理部112は、対象器具についての情報を、処理装置103に出力する(S504)。一方、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに存在しない場合は(S503-No)、器具データ管理部112は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を、処理装置102,104を介して、通知させる(S505)。
本実施形態では、シミュレーション環境形成部107は、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データを処理装置(第1の処理装置)103に出力する。そして、シミュレーション環境形成部107は、予約情報、施設情報及び第2の器具データに基づいた行われる予定の演目についてシミュレーションを、処理装置103において実行可能にする。このため、施設利用者及び施設管理者以外の設計者は、処理装置103を用いて、行われる予定の演目についてのシミュレーションを容易に実行可能なる。したがって、設計者による演目についての設計が容易になる。
また、器具データ管理部112は、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けることにより、第2の器具データを生成する。そして、予約情報には、行われる予定の演目の日時及び場所に関する情報が含まれる。このため、予約情報と関連付けられた第2の器具データを用いてシミュレーションを行うことにより、行われる予定の演目の日時及び場所に適した器具を用いた演目内容が、シミュレーションの結果として生成される。例えば、シミュレーション結果の演目内容において、演目が行われる予定の場所(施設)から保管場所がある程度近く、かつ、演目が行われる予定の日時に貸し出すことが要望されている器具が、適切に用いられる。
【0054】
また、予約情報には、演目において施設に配置される器具に関する施設利用者の要望等の行われる予定の演目に関する情報が含まれる。このため、予約情報と関連付けられた第2の器具データを用いてシミュレーションを行うことにより、施設利用者の要望に適した器具を用いた演目内容が、シミュレーションの結果として生成される。例えば、シミュレーション結果の演目内容において、スペック等が施設利用者の要望を満たす器具が、適切に用いられる。
【0055】
また、本実施形態では、器具データ管理部112は、前述した第1の関連付け処理及び第2の関連付け処理の少なくとも一方を行うことにより、第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する。したがって、第2の器具データは、予約情報と適切に関連付けられる。
【0056】
また、シミュレーション結果管理部113は、処理装置103でのシミュレーションの結果を取得し、取得したシミュレーションの結果を処理装置101に出力する。そして、予約情報に演目の予算に関する情報が含まれる場合は、演目についての見積もり情報を含むシミュレーション結果を、処理装置101に出力可能である。これにより、予約者等の施設利用者は、処理装置101を用いて、見積もり情報の見積もり額と予算に関する条件とを容易に比較可能になり、見積もり額が予算に関する条件を満たすか否かを容易に確認可能になる。
【0057】
また、シミュレーション結果管理部113は、複数のシミュレーション結果を、処理装置101に出力可能である。これにより、予約者等の施設利用者は、処理装置101を用いて、複数のシミュレーション結果を比較可能になり、複数のシミュレーション結果の中で要望に適した演目内容を容易に選択可能になる。
【0058】
また、シミュレーション結果のいずれか1つに施設利用者が同意したことを示す情報を取得すると、器具データ管理部112は、同意されたシミュレーション結果の演目内容において使用されている器具を、予定されている演目での使用を希望する使用希望器具として特定する。そして、器具データ管理部112は、使用希望器具に関する情報を、使用希望器具の保有者が利用する処理装置(102,104の対応するいずれか)を介して、通知させる。これにより、施設管理者を含む器具所有者のそれぞれは、使用希望器具を保有しているか否かを確認可能になる。器具所有者が使用希望器具を保有しているか否かを確認可能になることにより、使用希望器具の仮予約等が迅速に行われる。
【0059】
また、器具データ管理部112は、シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を、設計者が利用する処理装置103から取得する。そして、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに含まれる場合は、器具データ管理部112は、対象器具についての情報を、処理装置103に出力する。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具を、シミュレーションにおいて使用可能となる。
【0060】
一方、要求条件を満たす対象器具が第1の器具データに含まれていない場合は、器具データ管理部112は、対象器具への要求条件を示す情報を、処理装置102,104を介して通知させる。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具のシミュレーションでの使用を、施設管理者を含む器具保有者に要求可能になる。そして、器具保有者のいずれかが要求条件を満たす対象器具を保有する場合は、処理装置102,104の対応するいずれかを介して対象器具についての情報が入力されることにより、器具データ管理部112は、対象器具についての情報を処理装置103に出力する。これにより、設計者は、第2の器具データに含まれていない対象器具を、シミュレーションにおいて使用可能となる。
【0061】
これら少なくとも一つの実施形態によれば、予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを予約情報と関連付けた第2の器具データが、生成される。そして、予約情報、予約された場所となる施設についての施設情報、及び、第2の器具データに基づいた演目についてシミュレーションを、処理装置において実行可能にする。これにより、施設利用者及び施設管理者以外の設計者による演目についての設計を容易にする管理装置、管理方法、及び、管理プログラムを提供することができる。
【0062】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、付記を記載する。
[1]予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成する器具データ管理部と;
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを第1の処理装置に出力するとともに、前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてシミュレーションを、前記第1の処理装置において実行可能にするシミュレーション環境形成部と;
を具備する管理装置。
[2]前記器具データ管理部は、
前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具から一部を選定するか、及び、
前記予約情報に基づいて前記第1の器具データの前記器具に優先度を設定し、設定した前記優先度が高い順に前記器具を並び替えるか、
の少なくとも一方を行うことにより、前記第2の器具データを生成する、[1]の管理装置。
[3]前記予約情報は、行われる予定の前記演目の予算に関する情報を含み、
前記第1の処理装置での前記演目についての前記シミュレーションの結果は、前記予算に関する前記情報に基づいた前記演目についての見積もり情報を含み、
前記見積もり情報を含む前記第1の処理装置での前記シミュレーションの前記結果を取得し、取得した前記シミュレーションの前記結果を第2の処理装置に出力するシミュレーション結果管理部をさらに具備する、
[1]又は[2]の管理装置。
[4]前記器具データ管理部は、前記シミュレーションでの使用が要求されている対象器具への要求条件を示す情報を前記第1の処理装置から取得し、
前記器具データ管理部は、前記要求条件を満たす前記対象器具が前記第1の器具データに含まれていない場合は、前記対象器具への前記要求条件を示す前記情報を、第3の処理装置を介して通知させる、
[1]乃至[3]のいずれか1つの管理装置。
[5]予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成することと;
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置に出力することと;
前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にすることと;
を具備する管理方法。
[6]コンピュータに、
予約された日時及び場所に関する情報、及び、予約された前記日時及び前記場所で行われる予定の演目に関する情報を含む予約情報に基づいて、1以上の器具保有者の器具についての情報を含む第1の器具データを前記予約情報と関連付けた第2の器具データを生成させ、
前記予約情報、予約された前記場所となる施設についての施設情報、及び、前記第2の器具データを処理装置へ出力させ、
前記予約情報、前記施設情報及び前記第2の器具データに基づいた行われる予定の前記演目についてのシミュレーションを、前記処理装置において実行可能にさせる、
管理プログラム。
【符号の説明】
【0063】
100…設計補助システム、101~104…処理装置、105…管理装置、106…管理部、107…シミュレーション環境形成部、110…施設情報記憶部、111…器具情報記憶部、112…器具データ管理部、113…シミュレーション結果管理部。
図1
図2
図3
図4
図5