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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 35/00 20060101AFI20240312BHJP
   B65H 31/02 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
B65G35/00 A
B65H31/02
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020174552
(22)【出願日】2020-10-16
(65)【公開番号】P2022065823
(43)【公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100170818
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀輝
(74)【代理人】
【識別番号】100116920
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 光
(72)【発明者】
【氏名】林 浩一郎
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-163231(JP,U)
【文献】特開平09-067005(JP,A)
【文献】特開2005-273340(JP,A)
【文献】実開平07-035431(JP,U)
【文献】特開昭59-037982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 35/00
B65H 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を形成した搬送物を搬送する搬送装置であって、
線状を呈し、前記搬送物の開口に挿通可能に形成され、挿通された前記搬送物を案内するためのレールと、
開閉可能に形成され、閉じた状態の時に前記レールを保持し、開いた状態の時に前記搬送物の通過を許容する開閉機構と、
を備えた搬送装置。
【請求項2】
前記開閉機構は、前記レールに対し進退可能な一対の可動部を有し、前記一対の可動部により前記レールの保持を行い、
前記一対の可動部は、前記開閉機構を閉じる場合に互いの閉動作の完了タイミングが異なっている、
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記開閉機構は、前記レールに対し進退可能な一対の可動部を有し、前記一対の可動部により前記レールの保持を行い、
前記一対の可動部は、互いに当接する当接面から突出する突起を形成している、
請求項1又は2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記レールの終端に設けられ、前記終端から着脱可能とした終端保持部を備えている請求項1~3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記搬送物は、短冊状の板体である請求項1~4のいずれか一項に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送装置として、例えば、特開2000-211728号公報に記載されるように、搬送物をレールに吊り上げて搬送する装置が知られている。この装置は、搬送物を搬送物保持部により保持し、搬送物保持部をレール(搬送ビーム)に掛止させて移動させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-211728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、搬送物によっては、搬送物又は搬送物の保持体に開けられた開口をレールに挿通させて搬送したい場合がある。しかしながら、このように搬送しようとすると、搬送物を円滑に搬送することが困難となる。例えば、図11に示すように、開口102にレール101を挿通させて搬送物103を搬送する場合、レール101を支持すると、搬送物103がレール101の支持箇所を通過することができないこととなる。
【0005】
そこで、レールを支持しつつ搬送物を円滑に搬送することができる搬送装置の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る搬送装置は、開口を形成した搬送物を搬送する搬送装置であって、線状を呈し、搬送物の開口に挿通可能に形成され、挿通された搬送物を案内するためのレールと、開閉可能に形成され、閉じた状態の時にレールを保持し、開いた状態の時に搬送物の通過を許容する開閉機構を備えて構成されている。この搬送装置によれば、開閉機構を備えることにより、開口にレールを挿通させて搬送物を搬送する際に、レールを保持しつつレールに挿通された搬送物を円滑に搬送することができる。
【0007】
また、本開示の一態様に係る搬送装置において、開閉機構は、レールに対し進退可能な一対の可動部を有し、一対の可動部によりレールの保持を行い、一対の可動部は、開閉機構を閉じる場合に互いの閉動作の完了タイミングが異なっていてもよい。この場合、一対の可動部において、開閉機構を閉じる場合に互いの閉動作の完了タイミングを異ならせることにより、搬送物が一対の可動部により挟まれてしまうことを抑制することができる。また、いずれかの一方の可動部を先に閉動作を完了させることにより、一対の可動部によりレールを把持する位置を安定させることができる。
【0008】
また、本開示の一態様に係る搬送装置において、開閉機構は、レールに対し進退可能な一対の可動部を有し、一対の可動部によりレールの保持を行い、一対の可動部は、互いに当接する当接面から突出する突起を形成していてもよい。この場合、可動部の当接面に突起を形成することにより、当接面同士の当接位置にある搬送物に突起を当てて搬送物を移動させることができる。このため、一対の可動部によりレールを保持する際に可動部により搬送物が挟まれることを抑制することができる。
【0009】
また、本開示の一態様に係る搬送装置において、レールの終端に設けられ、終端から着脱可能とした終端保持部を備えていてもよい。この場合、終端保持部を備えることにより、複数の搬送物を終端位置に重ねて保持することができる。また、複数の搬送物の位置を合わせつつ重ねた状態でレールから取り外すことができる。
【0010】
また、本開示の一態様に係る搬送装置において、搬送物は、短冊状の板材であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、レールを支持しつつレールに挿通された搬送物を円滑に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施形態に係る搬送装置の構成概要を示す平面図である。
図2図1の搬送装置のII-IIにおける断面図である。
図3図1の搬送装置のIII-IIIにおける断面図である。
図4】搬送物の構造を示す図である。
図5図1の搬送装置の動作を示す図である。
図6図1の搬送装置の動作を示す図である。
図7図1の搬送装置の動作を示す図である。
図8図1の搬送装置の動作を示す図である。
図9図1の搬送装置の変形例を示す図である。
図10図1の搬送装置の変形例を示す図であり、図9のX-Xにおける断面図である。
図11】従来技術の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本開示の実施形態に係る搬送装置の構成概要を示す平面図である。図2は、図1の搬送装置のII-IIにおける断面図である。図3は、図1の搬送装置のIII-IIIにおける断面図であって、可動部による保持構造を示す図である。図4は、搬送物9の構造を示す図である。
【0015】
図1に示すように、搬送装置1は、開口91を形成した搬送物9を搬送する装置であり、レール2に挿通した搬送物9をレール2に沿って搬送する。搬送装置1は、レール2及び開閉機構3を備えている。レール2は、搬送物9を案内するためのガイド部材であり、線状の部材により構成されている。このレール2は、開口91に挿通可能な太さの線材が用いられる。また、レール2は、搬送物9を吊り下げ可能な強度を有する線材が用いられ、例えば金属製の線材などが用いられる。
【0016】
図2に示すように、レール2は、搬送物9を搬送する方向に向けて下方へ傾斜させて設けられている。これにより、搬送物9の自重により搬送物9をレール2に沿って移動させることができる。図1及び図2では、レール2は、直線状に形成されているが、搬送物9の搬送が円滑に行えれば、レール2の一部又は全部が湾曲していてもよい。
【0017】
開閉機構3は、レール2に対し開閉可能な機構であって、レール2を保持しつつ搬送物9の通過を許容する機構である。開閉機構3は、複数設けられ、搬送物9の搬送経路に沿って所定の間隔で配置される。図1及び図2では、開閉機構3を三つ設ける場合について図示している。開閉機構3は、レール2に対し進退可能な一対の可動部31を有している。開閉機構3は、閉動作として、可動部31をそれぞれレール2に対し接近するように進行させ、一対の可動部31によりレール2を把持する。これにより、開閉機構3によりレール2が保持される。このとき、開閉機構3の保持によりレール2が保持される位置で搬送物9の移動は阻止される。
【0018】
図3に示すように、互いの可動部31の当接面31aには溝31bを形成してもよい。溝31bは、当接面31aをレール2の保持される方向に沿ってV字状に窪ませた溝であり、レール2を保持すべき位置に形成される。この溝31bを形成することにより、開閉機構3によるレール2の保持位置の精度を高めることができる。
【0019】
図1に示すように、開閉機構3は、開動作として、可動部31をそれぞれレール2から離間するように退行させ、可動部31による把持を解除する。これにより、開閉機構3によるレール2の保持が解除され、開閉機構3の位置において搬送物9の通過が許容される。このとき、他の開閉機構3が閉じてレール2を保持することにより、レール2が落下することなくレール2の位置が保持される。
【0020】
開閉機構3は、例えばシリンダ機構32を用いて可動部31を作動させる。開閉機構3は、一対のシリンダ機構32を有し、各シリンダ機構32には可動部31が取り付けられている。シリンダ機構32は、本体32aからロッド32bを伸縮可能に構成され、ロッド32bの先端に取り付けられる可動部31を進退可能とする。開閉機構3において、可動部31の進退方向は、例えば、図1の矢印で示すように、レール2に対し斜め後方の方向とされる。これにより、シリンダ機構32のガタの影響を低減でき、レール2の保持の精度を高めることができる。シリンダ機構32は、例えば屋内の床部、壁部又は天井部に支持される。また、シリンダ機構32は、支持部材又は構造体などを介して床部などに支持されてもよい。
【0021】
レール2の終端には、終端保持部4が取り付けられている。終端保持部4は、レール2の終端に取り付けられ、搬送された搬送物9を保持する部材である。終端保持部4は、レール2に対し着脱可能とされる。レール2に沿って搬送される搬送物9は、レール2の終端で終端保持部4によって移動を止められて保持される。終端保持部4を取り外すことにより、レール2から搬送物9を取り外すことができる。複数の搬送物9を搬送する場合、レール2の終端に到達した複数の搬送物9を保持することができる。そして、複数の搬送物9を取り外す時に、開口91の位置が合った搬送物9を重ねた状態で取り外すことができる。このため、位置を合わせつつ重ねた状態で複数の搬送物9を用いる場合、搬送物9の位置合わせ処理が不要となり、搬送物9の処理が効率良く行える。
【0022】
図4に示すように、搬送物9として、例えば開口91を形成した板体が用いられる。すなわち、搬送物9は、細長い短冊状の板体であって、その上部に開口91を形成している。開口91は、搬送物9の表裏を貫通する孔であり、レール2を挿通可能な大きさに形成される。複数の搬送物9を搬送する場合、搬送物9の大きさや形状は必ずしも同じでなくてもよい。なお、開口91は、搬送物9のそのものに形成する場合に限らず、搬送物9の搬送のために用いられ搬送物9と共に移動する搬送治具、搬送枠体又は付属物などに形成してもよい。これらの搬送治具などを含めて搬送物とした場合、このような開口91も搬送物に形成される開口に含まれる。
【0023】
次に、本開示に係る搬送装置1の動作について説明する。
【0024】
図5は、搬送装置1の動作の説明図である。図5の(A)、(B)及び(C)は、搬送装置1を上から見た図である。まず、図1に示すように、レール2に開口91を挿通させて搬送物9がレール2に吊下げられる。搬送物9は、自重によってレール2に沿って移動する。
【0025】
そして、図5の(A)に示すように、最初の開閉機構3が開動作を行い、開かれる。すなわち、シリンダ機構32が作動し、ロッド32bが収縮する。このため、接触していた一対の可動部31が離間し、開閉機構3によるレール2の保持が解除される。これにより、搬送物9の通過が許容され、最初の開閉機構3の位置を搬送物9が通過する。このとき、二つ目の開閉機構3及び三つ目の開閉機構3が閉じておりレール2を保持しているため、最初の開閉機構3の保持が解除されてもレール2が落下することはない。なお、開閉機構3の作動制御は、図示しない制御部によって行えばよい。
【0026】
次いで、図5の(B)に示すように、最初の開閉機構3が閉動作を行い、閉じられる。すなわち、シリンダ機構32が作動し、ロッド32bが伸張する。このため、離間していた一対の可動部31が接近してレール2を挟み込み、開閉機構3によりレール2が保持される。これにより、搬送物9の通過が阻止されるが、開閉機構3によるレール2の保持が行われる。
【0027】
開閉機構3の閉動作において、一対のシリンダ機構32を同時に作動させて可動部31を移動させてもよいが、一対のシリンダ機構32において作動力、作動タイミング又は作動速度などを異ならせることにより、一対の可動部31の閉動作の完了タイミングを互いに異ならせてもよい。すなわち、図6に示すように、一方の可動部31に比べて他方の可動部31の閉動作を早めることにより、一対の可動部31の閉動作の完了タイミングを互いに異ならせてもよい。このように、一対の可動部31において、開閉機構3が閉じる場合に互いの閉動作の完了タイミングを異ならせることにより、搬送物9が一対の可動部31により挟まれてしまうことを抑制することができる。また、いずれかの一方の可動部31を先に閉動作を完了させることにより、一対の可動部31によりレールを把持する位置の再現性が向上し、一対の可動部31によりレール2を把持する位置を安定させることができる。
【0028】
そして、図5の(C)に示すように、二つ目の開閉機構3が開動作を行い、開かれる。すなわち、シリンダ機構32が作動し、ロッド32bが収縮する。このため、接触していた一対の可動部31が離間し、開閉機構3によるレール2の保持が解除される。これにより、搬送物9の通過が許容され、二つ目の開閉機構3の位置を搬送物9が通過する。このとき、最初の開閉機構3及び三つ目の開閉機構3が閉じておりレール2を保持しているため、二つ目の開閉機構3の保持が解除されてもレール2が落下することはない。次いで、二つ目の開閉機構3が閉動作を行った後、三つ目の開閉機構3が開動作を行い、搬送物9がレール2の終端側へ搬送されていく。
【0029】
図7は、搬送装置1を側方から見た図であって、複数の搬送物9が搬送された状態を示す図である。図7に示すように、搬送装置1で搬送された複数の搬送物9は、レール2の終端にある終端保持部4により保持される。このとき、複数の搬送物9は、重なった状態でレール2に吊下げられた状態となっている。
【0030】
そして、図8に示すように、レール2から終端保持部4を外して、レール2から搬送物9が取り外される。このとき、複数の搬送物9は、開口91で挿通されていたため、その位置が合っており、重ねた状態となっている。従って、位置を合わせて重ねた状態で複数の搬送物9を用いる場合、搬送物9の搬送と共に搬送物9の位置合わせが行え、搬送物9の位置合わせが効率良く行える。
【0031】
また、レール2としてピアノ線のような弾性体を用いることにより、レール2を湾曲させて搬送物9を取り外すことが可能となる。このため、搬送装置1による搬送物9の搬送中において、搬送装置1を停止させることなく、搬送された搬送物9をレール2から取り出すことができる。従って、搬送物9を用いた加工などの処理において作業効率を向上させることができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送装置1によれば、開口91にレール2を挿通させて搬送物9を搬送する際に、開閉機構3を備えることにより、レール2を保持しつつレール2に挿通された搬送物9を円滑に搬送することができる。
【0033】
また、本実施形態に係る搬送装置1によれば、開閉機構3を閉じる場合に一対の可動部31において互いの閉動作の完了タイミングを異ならせることにより、搬送物9が一対の可動部31により挟まれてしまうことを抑制することができる。また、いずれかの一方の可動部31を先に閉動作を完了させることにより、一対の可動部31によりレール2を把持する位置を安定させることができる。
【0034】
また、本実施形態に係る搬送装置1によれば、レール2の終端に着脱可能な終端保持部4を備えることにより、複数の搬送物9をレール2の終端位置で重ねて保持することができる。また、複数の搬送物9を重ねた状態でレール2から取り外すことができる。
【0035】
以上のように本開示の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲の記載の要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様を取ることができる。
【0036】
例えば、上述した実施形態では、開閉機構3の一対の可動部31によりレール2を保持する場合について説明したが、一対の可動部31による搬送物9の挟み込みを抑制する挟み抑制部を設けてもよい。すなわち、可動部31によりレール2を把持する時に搬送物9を挟み込むおそれがある。これに対し、例えば、図9に示すように、挟み抑制部として、可動部31の当接面31aから突出する突起31cを設けてもよい。突起31cは、当接面31aよりも早く搬送物9に当接することにより、当接面31a同士の当接位置から搬送物9を移動させることができる。これにより、一対の可動部31により搬送物9が挟まれることを抑制することができる。また、突起31cは、先端を先細りの形状とすることにより、搬送物9の挟み込みをより確実に抑制することができる。また、図10に示すように、当接面31aに対し突起31cを上下にずれた位置に形成することにより、突起31cが他方の可動部31の当接面31aに接触しないように構成することができる。また、図9では、一対の可動部31のうち一方の可動部31に突起31cを形成した場合について図示しているが、一対の可動部31の両方に突起31cを形成してもよい。
【0037】
また、搬送装置1の挟み抑制部として、搬送物9に対し搬送力を与えることにより搬送物9の挟み込みを抑制してもよい。例えば、開閉機構3の近傍にエアシリンダを設け、開閉機構3による保持位置において搬送物9を搬送方向へ押し出して搬送物9の挟み込みを抑制してもよい。また、開閉機構3の近傍にエアを吹き出すブロワを設け、開閉機構3による保持位置において搬送物9の移動速度を速めることにより搬送物9の挟み込みを抑制してもよい。また、これらの場合、開閉機構3による保持位置で搬送物9が移動停止してしまった場合に搬送物9の移動を促すことができ、搬送物9の挟み込みを抑制することができる。
【0038】
また、上述した実施形態では、搬送物9の自重により搬送物9を移動させて搬送する場合について説明したが、搬送物9に搬送力を付与する搬送力付与部を設けて搬送物9を搬送してもよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、開閉機構3を三つ用いる場合について説明したが、開閉機構3を二つ又は四つ以上用いてもよい。また、上述した実施形態では、シリンダ機構32を用いて開閉機構3を構成しているが、一対の可動部31を進退可能に移動できれば、シリンダ機構32以外の機構を用いて開閉機構3を構成してもよい。
【0040】
また、上述した実施形態では、搬送物9として板体を搬送する場合について説明したが、板体以外の形状、構造の搬送物9の搬送に適用してもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 搬送装置
2 レール
3 開閉機構
4 終端保持部
9 搬送物
31 可動部
31a 当接面
31b 溝
31c 突起
32 シリンダ機構
32a 本体
32b ロッド
91 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11