(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】生体認証装置、生体認証方法および生体認証プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/32 20130101AFI20240312BHJP
G06V 40/16 20220101ALI20240312BHJP
【FI】
G06F21/32
G06V40/16 A
(21)【出願番号】P 2022073945
(22)【出願日】2022-04-28
(62)【分割の表示】P 2019569205の分割
【原出願日】2019-01-31
【審査請求日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】P 2018016046
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】坂井 郁子
【審査官】金沢 史明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-330936(JP,A)
【文献】米国特許第08856541(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0062456(US,A1)
【文献】特開2006-085226(JP,A)
【文献】特開2015-176555(JP,A)
【文献】国際公開第2016/059786(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/094065(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/32
G06V 40/16
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する表示情報出力手段と、
前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信手段と、
前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得手段と、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出手段と、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定手段と、
前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証手段と、
前記被写体が生体である
と判定され、かつ前記生体認証が成功した場合に、認証成功を示す認証結果を出力する認証結果出力手段と
を備えることを特徴とする生体認証装置。
【請求項2】
前記認証結果出力手段は
、前記被写体が生体でないと判定された場合、または前記生体認証が失敗した場合に、認証失敗を示す認証結果を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の生体認証装置。
【請求項3】
前記シンボルは、前記表示装置上をランダムな向きに移動する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の生体認証装置。
【請求項4】
前記顔画像取得手段は、前記タッチ位置情報を受信した場合に、前記撮像装置に前記顔画像を撮像させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の生体認証装置。
【請求項5】
前記顔画像取得手段は、前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ位置情報を受信した時刻から所定時間前の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の生体認証装置。
【請求項6】
移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力し、
前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信し、
前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得し、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出し、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定し、
前記顔画像に基づいて生体認証を行い、
前記被写体が生体である
と判定され、かつ前記生体認証が成功した場合に、認証成功を示す認証結果を出力する
ことを特徴とする生体認証方法。
【請求項7】
コンピュータに、
移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する表示情報出力機能と、
前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信機能と、
前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得機能と、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出機能と、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定機能と、
前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証機能と、
前記被写体が生体である
と判定され、かつ前記生体認証が成功した場合に、認証成功を示す認証結果を出力する認証結果出力機能と
を実現させることを特徴とする生体認証プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体認証を行う、生体認証装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
顔認証をはじめとする生体認証を行う際、なりすまし等の不正利用を防止するために、生体認証装置では、入力された情報が本当に生体情報であるかどうかを判定する必要がある。
【0003】
生体判定方法には、たとえば、まばたき検知、指示した順番に顔を傾かせる(特許文献1)、表情を変えさせる、などの方法がある。しかし、これらの方法では、まばたきをしているユーザの動画を準備する、指示されるパターンに基づいた向きの顔や表情の写真を複数枚準備するなどにより、不正利用が可能である。
【0004】
また、3D(three dimensions)スキャンで顔の凹凸を検知することにより写真や動画での不正利用を防止する方法もあるが、スキャンするための特殊な機材が必要である。
【0005】
また、顔認証に加えてIC(integrated circuit)カードやパスワードを併用した二要素認証でセキュリティを担保する方法もあるが、パスワードを記憶したりICカードを持ち歩いたりする必要があるため、利用者の利便性が低下する。
【0006】
これに対し、特許文献2や特許文献3に記載の方法では、利用者の視線を検知して生体判定を行う。これらの方法では、スキャンのための特殊な機材を不要とすることができる。また、記憶や持ち歩きが不要なため、利用者の利便性を向上することができる。
【0007】
たとえば、特許文献2に記載の方法では、利用者の視線方向を検出し、また、表示部に視線方向の種別を示す画像を表示する。そして、検出した視線方向が認証許可視線方向であるか否かにより、ユーザが生体かどうかを判定する。
【0008】
また、特許文献3に記載の方法では、提示情報表示部に利用者に提示される提示情報を表示し、また、顔画像列から視線の時間変化の情報を検出する。そして、提示情報に対する視線の時間変化の情報に基づいて、顔画像列の表す顔がなりすましである可能性を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2008-305400号公報
【文献】特開2014-206932号公報
【文献】国際公開第2016/059786号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献2に記載の方法では、生体判定と顔認証が別のプロセスである。そのため、生体判定クリア後に顔写真を用いて顔認証を行えば、不正利用が可能になってしまう。
【0011】
また、特許文献3に記載の方法では、視線の時間変化を検出するために画像処理を連続して行うため、精度の高い画像処理を行うにはシステムへ高い負荷がかかる。
【0012】
本発明の目的は、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することを可能にする、生体認証装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の問題を解決するために、本発明の生体認証装置は、移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する表示情報出力手段と、前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信手段と、前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得手段と、前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出手段と、前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定手段と、前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証手段と、前記被写体が生体であるか否か、または前記生体認証されたか否かに応じて、異なる認証結果を出力する証結果出力手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の生体認証方法は、移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力し、前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信し、前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得し、前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出し、前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定し、前記顔画像に基づいて生体認証を行い、前記被写体が生体であるか否か、または前記生体認証されたか否かに応じて、異なる認証結果を出力することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の生体認証プログラムは、コンピュータに、移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する表示情報出力機能と、前記表示装置にタッチ入力が行われた場合に、前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信機能と、前記タッチ位置情報の受信により、前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得機能と、前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出機能と、前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置との関係及び、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置との関係とに基づいて、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定機能と、前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証機能と、前記被写体が生体である前記被写体が生体であるか否か、または前記生体認証されたか否かに応じて、異なる認証結果を出力する認証結果出力機能とを実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の生体認証装置等により、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第一の実施形態の生体認証装置の構成例を示す図である。
【
図2】本発明の第一の実施形態の生体認証装置の動作例を示す図である。
【
図3】本発明の第二の実施形態の生体認証システムの構成例を示す図である。
【
図4】本発明の第二の実施形態の生体認証装置の構成例を示す図である。
【
図5】本発明の第二の実施形態の表示装置の表示例を示す図である。
【
図6】本発明の第三の実施形態の生体認証装置の構成例を示す図である。
【
図7】本発明の第三の実施形態の表示装置の表示例を示す図である。
【
図8】本発明の第三の実施形態の生体認証装置の動作例を示す図である。
【
図9】本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施の形態について説明する。
【0019】
図1に本実施形態の生体認証装置10の構成例を示す。本実施形態の生体認証装置10は、表示情報出力部11、顔画像取得部13、視線検出部14、生体判定部15、認証部16および認証結果出力部17により構成される。
【0020】
表示情報出力部11は、表示装置に表示させる、表示装置上を移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する部分である。顔画像取得部13は、表示装置がシンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する部分である。
【0021】
視線検出部14は、顔画像から、被写体の視線の先にある表示装置上の位置である視線位置を検出する部分である。生体判定部15は、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、顔画像の被写体が生体であると判定する部分である。認証部16は、顔画像に基づいて生体認証を行う部分である。
【0022】
認証結果出力部17は、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する部分である。
【0023】
このように生体認証装置10を構成することによって、生体認証装置10は、表示装置が表示装置上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。
【0024】
これにより、生体認証装置10は、同じ顔画像に基づいて生体判定と生体認証とを行うため、生体判定クリア後の顔写真等の利用による不正利用を防止し、生体認証の信頼度を向上することが可能になる。また、生体認証装置10は、視線の時間変化を検出するのではなく、撮像タイミングでのシンボルの表示位置と視線位置との一致を確認するため、処理負荷を低減することが可能になる。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0025】
次に、
図2に本実施形態の生体認証装置10の動作の例を示す。
【0026】
表示情報出力部11は、表示装置に表示させる、表示装置上を移動するシンボルの表示情報を表示装置へ出力する(ステップS101)。
【0027】
次に、顔画像取得部13は、表示装置がシンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する(ステップS102)。
【0028】
次に、視線検出部14は、顔画像から、被写体の視線の先にある表示装置上の位置である視線位置を検出する(ステップS103)。生体判定部15は、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、顔画像の被写体が生体であると判定する(ステップS104)。また、認証部16は、顔画像に基づいて生体認証を行う(ステップS105)。
【0029】
そして、認証結果出力部17は、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力する。また、認証結果出力部17は、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する(ステップS106)。
【0030】
このように動作することによって、生体認証装置10は、表示装置が表示装置上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0031】
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、生体認証装置10は、表示装置が表示装置上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0032】
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。本実施形態では、生体認証装置20について、より具体的に説明する。
【0033】
まず、
図3に本実施形態の生体認証システムの構成例を示す。本実施形態の認証システムは、生体認証装置20、表示装置50および撮像装置40により構成される。
【0034】
生体認証装置20は、表示装置50の表示を見ている人物の認証を行う装置である。生体認証装置20は、パーソナルコンピュータやその他の情報処理装置で構成することが可能である。
【0035】
表示装置50は、生体認証装置20から受信した表示情報に従って情報を表示する装置である。本実施形態の生体認証装置20は、撮像装置40が撮像した顔画像から、表示装置50の表示を見ている利用者の視線を検出する。そのため、表示装置50は利用者の視線を検出しやすい程度に大きなサイズであることが望ましい。表示装置50の表示が大きいと、表示を見る利用者の視線の移動距離が大きくなるため、視線を検出しやすい。
【0036】
撮像装置40は、表示装置50の表示を見ている利用者を撮像する装置、たとえばカメラなどである。撮像装置40は、表示装置50の表示を見ている利用者の顔画像を撮像して生体認証装置20へ送る。なお、撮像装置40は、表示装置50に搭載されていても良い。また、表示装置50あるいは撮像装置40と生体認証装置20の間の接続は、有線接続であっても無線接続であっても良い。
【0037】
次に、
図4に、本実施形態の生体認証装置20の構成例を示す。生体認証装置20は、第一の実施形態の生体認証装置10(
図1)に参照画像記憶部28を追加した構成である。
【0038】
表示情報出力部11は、表示装置50に表示させる、表示装置50上を移動するシンボルの表示情報を表示装置50へ出力する部分である。シンボルは、たとえば、数字や記号、文字、絵などである。表示情報は、たとえば、表示するシンボルの色や形状、シンボルの表示タイミング、および、シンボルの表示装置50上の表示位置の情報を含む。また、表示情報は、映像信号であっても良い。
【0039】
表示情報出力部11は、表示装置50上を移動するシンボルの表示情報を生成する。そして、表示装置50では、生体認証装置20からの表示情報に従って、移動するシンボルを表示(アニメーション表示)する。
【0040】
なお、シンボルは、認証の都度、異なる移動パターンで移動することが望ましい。さらには、シンボルは、ランダムな向きに移動することが望ましい。このようにすると、顔写真等による不正利用の難易度を向上することが可能になる。
【0041】
また、シンボルは連続的に移動することが望ましい。連続的に移動するシンボルを目で追わせると、利用者の視線がシンボルから外れにくくなる。そのため、生体判定の信頼度をより向上することが可能になる。
【0042】
また、表示情報は、表示装置50に表示されているシンボルを目で追うよう利用者へ指示するメッセージの情報を含んでいても良い。この場合、利用者は、表示装置50に表示されたメッセージに従って表示装置50に表示されているシンボルを目で追う。なお、この利用者への指示は、表示装置50への表示以外に、利用者が指示内容を把握できる他の方法(紙媒体や電子媒体の操作マニュアルなど)を使用しても良い。
【0043】
図5に、表示装置50の表示の例を示す。この例では、表示装置50は、ランダムな向き、かつ連続的に移動するシンボルを表示し、また、シンボルを目で追うよう利用者へ指示するメッセージを表示する。
【0044】
顔画像取得部13は、表示装置50を見ている被写体(利用者)の顔画像を取得する部分である。顔画像取得部13は、表示装置50がシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。そして、撮像装置40が被写体の顔画像を撮像し、顔画像取得部13がその顔画像を取得する。なお、顔画像取得部13は、複数の撮像タイミングで撮像装置40に顔画像を撮像させて、複数の顔画像を取得しても良い。
【0045】
視線検出部14は、顔画像取得部13が取得した顔画像から、被写体の視線の先にある表示装置50上の位置である視線位置を検出する部分である。視線検出部14は、たとえば、顔画像から目頭や虹彩などを検出し、それらの位置関係によって視線を検出することができるが、視線検出には任意の方法を使用することができる。
【0046】
生体判定部15は、視線位置と、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、顔画像の被写体が生体であると判定する部分である。顔画像取得部13が複数の顔画像を取得した場合には、生体判定部15は、複数の顔画像の各々について視線位置および表示位置の一致を確認し、すべての顔画像で視線位置と表示位置とが一致したとき、被写体が生体であると判定する。あるいは、生体判定部15は、一つ以上の顔画像の各々について視線位置および表示位置の一致を確認し、一致を確認した顔画像のすべてで視線位置と表示位置とが一致したときに、被写体が生体であると判定しても良い。
【0047】
なお、生体判定部15は、表示情報出力部11が把握している表示情報に基づいて、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングのシンボルの表示位置を知ることができる。
【0048】
参照画像記憶部28は、顔認証のための参照画像を記憶する部分である。参照画像は、あらかじめ、参照画像に対応する個人を特定する個人情報と対応付けられて参照画像記憶部28に記憶されているものとする。
【0049】
認証部16は、顔画像取得部13が取得した顔画像に基づいて生体認証を行う部分である。たとえば、認証部16は、顔画像取得部13が取得した顔画像の被写体と同一人物の参照画像が参照画像記憶部28に記憶されているか確認する。そして、顔画像取得部13が取得した顔画像の被写体と同一人物の参照画像が参照画像記憶部28に記憶されているとき、顔画像の被写体は、被写体と同一人物の参照画像に対応する個人情報を持つ人物であるとする。
【0050】
なお、顔画像取得部13が複数の顔画像を取得している場合には、一つ以上の顔画像について生体認証を行う。
【0051】
また、認証部16は、生体判定部15での生体判定と並行して生体認証を実施しても良い。また、認証方法は顔認証に限らず、顔画像に基づく認証方法であればどのような認証方法であっても良い。また、認証については、被写体の人物の利用資格の確認、および、認証対象の人物の個人情報と被写体の個人情報の一致の確認、のどちらも可能である。
【0052】
認証結果出力部17は、認証結果を出力する部分である。認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、認証部16での生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力する。また、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、認証部16での生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。
【0053】
このように生体認証装置20を構成することによって、生体認証装置20は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。
【0054】
これにより、生体認証装置20は、同じ顔画像に基づいて生体判定と生体認証とを行うため、生体判定クリア後の顔写真等の利用による不正利用を防止し、生体認証の信頼度を向上することが可能になる。また、生体認証装置20は、視線の時間変化を検出するのではなく、撮像タイミングでのシンボルの表示位置と視線位置との一致を確認するため、処理負荷を低減することが可能になる。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0055】
また、本実施形態の認証システムは、特別な装置を必要とせず、コンピュータ、ディスプレイ、カメラ等の一般的な装置で構成することが可能である。
【0056】
また、本実施形態の生体認証装置20は、生体認証の信頼度を向上できることにより、パスワードやICカードの必要性を低減することができるため、利用者の利便性を向上することができる。
【0057】
また、本実施形態の生体認証装置20は、シンボルをランダムな向きに移動させることにより、生体判定に必要な視線の遷移パターンを大量作成することができる。このシンボルの表示位置や遷移パターンを事前に予測し、視線位置を調整した動画や写真を準備することは困難である。そのため、不正利用の難易度を向上し、生体認証の信頼度をより向上することが可能になる。
【0058】
また、本実施形態の生体認証装置20は、表示装置50に移動するシンボルを表示させるため、利用者の視線がシンボルから外れにくい。そのため、生体認証の信頼度をより向上することが可能になる。
【0059】
次に、
図2を用いて本実施形態の生体認証装置20の動作例について説明する。
【0060】
表示情報出力部11は、表示装置50に表示させる、表示装置50上を移動するシンボルの表示情報を表示装置50へ出力する(ステップS101)。これにより、表示装置50は、表示情報に従って、移動するシンボルを表示する。そして、表示装置50を見ている利用者は、表示装置50に表示されているメッセージや生体認証装置20の操作マニュアル等に従って、表示装置50上に表示されている移動するシンボルを目で追う。
【0061】
次に、顔画像取得部13は、表示装置50がシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に、表示装置50を見ている被写体(利用者)の顔画像を撮像させる。そして、撮像装置40が被写体の顔画像を撮像し、顔画像取得部13がその顔画像を取得する(ステップS102)。
【0062】
次に、視線検出部14は、顔画像取得部13が取得した顔画像から、被写体の視線の先にある表示装置50上の位置である視線位置を検出する(ステップS103)。
【0063】
そして、生体判定部15は、視線位置と、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、顔画像の被写体が生体であると判定する(ステップS104)。
【0064】
また、認証部16は、顔画像取得部13が取得した顔画像に基づいて生体認証を行う(ステップS105)。そして、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、認証部16での生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力する。また、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、認証部16での生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する(ステップS106)。
【0065】
このように動作することによって、生体認証装置20は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0066】
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、生体認証装置20は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0067】
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。本実施形態では、さらに利用者に表示装置50に対するタッチ入力をさせることによって生体認証の信頼度をより向上する生体認証装置30について説明する。
【0068】
まず、
図3を用いて本実施形態の認証システムの構成例について説明する。本実施形態の認証システムと第二の実施形態の認証システムとの違いは、本実施形態の表示装置50が、表示機能に加えて、表示装置50に対する利用者のタッチ入力を検出する機能を備える点である。つまり、本実施形態の表示装置50は、タッチパネルディスプレイなどである。本実施形態の表示装置50は、表示装置50にタッチ入力が行われたときのタッチ入力の表示装置50上の位置を検出し、その位置(タッチ位置)の情報(タッチ位置情報)を表示装置50へ出力する。
【0069】
なお、タッチ入力およびタッチ位置の検出方法には、静電容量方式に限らず、任意の方式を使用可能である。たとえば、表示装置50は、タッチパネルディスプレイに限らず、複数の物理ボタンを並べたパネルであっても良い。
【0070】
次に、
図6に、本実施形態の生体認証装置30の構成例を示す。生体認証装置30は、第二の実施形態の生体認証装置20(
図4)にタッチ位置受信部32を追加した構成である。
【0071】
表示情報出力部11は、表示装置50に表示させる、表示装置50上を移動するシンボルの表示情報を表示装置50へ出力する部分である。表示情報やシンボルについては第二の実施形態と同様である。
【0072】
また、本実施形態の表示情報は、表示装置50に表示されているシンボルをタッチするよう利用者へ指示するメッセージの情報を含んでいても良い。この場合、利用者は、表示装置50に表示されたメッセージに従って表示装置50に表示されているシンボルをタッチする。なお、この利用者への指示は、表示装置50への表示以外に、利用者が指示内容を把握できる他の方法(紙媒体や電子媒体の操作マニュアルなど)を使用しても良い。
【0073】
図7に、表示装置50の表示の例を示す。この例では、表示装置50は、ランダムな向き、かつ連続的に移動するシンボルを表示し、また、シンボルをタッチするよう利用者へ指示するメッセージを表示する。この例のように、メッセージは、タッチのタイミング(シンボルの色や形が変化した時など)を含んでいても良い。
【0074】
タッチ位置受信部32は、表示装置50にタッチ入力が行われたときのタッチ入力の表示装置50上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を表示装置50から受信する部分である。利用者が表示装置50をタッチしたとき、表示装置50は、タッチ入力がされた表示装置50上のタッチ位置を検出し、タッチ位置情報をタッチ位置受信部32へ出力する。そして、タッチ位置受信部32は、タッチ位置情報を表示装置50から受信する。
【0075】
顔画像取得部13は、表示装置50を見ている被写体(利用者)の顔画像を取得する部分である。本実施形態では、顔画像取得部13は、表示装置50からタッチ位置情報を受信したとき、顔画像を取得する。
【0076】
たとえば、顔画像取得部13は、表示装置50からタッチ位置情報を受信したとき、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。そして、顔画像取得部13は、撮像装置40が撮像した顔画像を取得する。なお、この場合、利用者によるタッチ入力から撮像装置40による顔画像の撮像が瞬時に行われた場合、撮像装置40は、利用者がタッチ入力を行っている瞬間の利用者の顔画像を撮像することになる。
【0077】
情報の処理や送受信に遅延があってもタッチ入力の時刻になるべく近い時刻の顔画像を顔画像取得部13が取得できるよう、タッチ入力が行われるより前から撮像装置40が利用者を撮像していても良い。この場合、撮像装置40が撮像した撮像画像(静止画あるいは動画)を撮像装置40あるいは顔画像取得部13が一時的に記憶し、顔画像取得部13が、記憶された撮像画像の中からタッチ位置情報を受信した時刻の画像を顔画像として取得しても良い。あるいは、顔画像取得部13が、タッチ入力が行われた時刻を示すタッチ時刻情報を表示装置50から受信し、撮像画像の中からタッチ時刻情報が示すタッチ時刻の撮像画像を顔画像として取得しても良い。あるいは、情報の処理や送受信の時間が固定的な場合には、その時間を考慮して、タッチ位置情報を受信した時刻から所定時間前の撮像画像を顔画像として取得しても良い。
【0078】
視線検出部14は、顔画像取得部13が取得した顔画像から視線位置を検出する部分である。
【0079】
生体判定部15は、視線位置と、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、顔画像の被写体が生体であると判定する部分である。本実施形態では、条件は、さらに、タッチ位置情報が示すタッチ位置と表示位置とが一致していることを含む。タッチ入力のタイミング(シンボルの色や形が変わった時など)が利用者へ指示されている場合には、条件は、さらに、タッチ入力のタイミングが指示されたタイミングに一致していることを含む。
【0080】
利用者に複数回タッチ入力をさせて、顔画像取得部13が複数の顔画像を取得している場合には、生体判定部15は、タッチ入力の各々について、視線位置、タッチ位置および表示位置が一致するとき、生体であると判定する。あるいは、生体判定部15は、一回以上のタッチ入力について、視線位置、タッチ位置および表示位置の一致を確認し、他のタッチ入力については、視線位置を含まない、タッチ位置と表示位置の一致を確認しても良い。
【0081】
なお、生体判定部15は、表示情報出力部11が把握している表示情報に基づいて、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングのシンボルの表示位置を知ることができる。
【0082】
認証部16は、顔画像取得部13が取得した顔画像に基づいて生体認証を行う部分である。認証については第二の実施形態と同様のため、説明を省略する。
【0083】
認証結果出力部17は、認証結果を出力する部分である。認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、認証部16での生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力する。また、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、認証部16での生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。
【0084】
このように生体認証装置30を構成することによって、生体認証装置30は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。
【0085】
これにより、生体認証装置30は、同じ顔画像に基づいて生体判定と生体認証とを行うため、生体判定クリア後の顔写真等の利用による不正利用を防止し、生体認証の信頼度を向上することが可能になる。また、生体認証装置30は、視線の時間変化を検出するのではなく、撮像タイミングでのシンボルの表示位置と視線位置との一致を確認するため、処理負荷を低減することが可能になる。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0086】
また、本実施形態の生体認証装置30は、タッチ位置情報を表示装置50から受信したとき、顔画像の取得を行い、タッチ位置と表示位置とが一致しているとき、顔画像の被写体が生体であるとの判定を行う。これにより、生体認証装置30は、タッチの瞬間あるいは直後の顔画像から視線位置を検出するため、他のタイミングで利用者が視線をシンボルから外していても判定に影響がない。そのため、利用者への負担を軽減することが可能になる。
【0087】
また、利用者がシンボルにタッチする瞬間は、シンボルの位置に視線が来ることが期待できる。そのため、利用者にシンボルにタッチさせることによって、視線位置が表示位置により近くなる可能性が高くなり、生体認証の信頼度をより向上することが可能になる。また、タッチ入力には人間による操作が必要なため、タッチ入力を必要とすることによって、不正利用の難易度を向上することができる。また、シンボルへのタッチ回数を増やすことにより、不正利用の難易度をより向上することも可能である。
【0088】
また、本実施形態の認証システムは、表示装置50へのタッチ入力を必要とするため、利用者は表示装置50の正面の、表示装置50へ腕が届く範囲へ誘導される。これにより、撮像装置40と被写体の顔の位置関係がある程度決まった範囲に収まる可能性が高くなるため、誤認識の可能性を低減することが可能になる。そのため、顔認証や視線検出の精度をより向上することができる。
【0089】
また、本実施形態の認証システムは、特別な装置を必要とせず、コンピュータ、タッチパネルディスプレイ、カメラ等の一般的な装置で構成することが可能である。
【0090】
次に、
図8に本実施形態の生体認証装置30の動作例を示す。
【0091】
表示情報出力部11は、表示装置50に表示させる、表示装置50上を移動するシンボルの表示情報を表示装置50へ出力する(ステップS201)。これにより、表示装置50は、表示情報に従って、移動するシンボルを表示する。そして、表示装置50を見ている利用者は、表示装置50に表示されているメッセージや生体認証装置30の操作マニュアル等に従って、表示装置50に表示されている移動するシンボルをタッチする。
【0092】
利用者が表示装置50をタッチしたとき、表示装置50は、タッチ入力がされた表示装置50上のタッチ位置を検出し、タッチ位置情報をタッチ位置受信部32へ出力する。そして、タッチ位置受信部32は、タッチ位置情報を表示装置50から受信する(ステップS202)。
【0093】
顔画像取得部13は、表示装置50からタッチ位置情報を受信したとき、顔画像を取得する(ステップS203)。たとえば、顔画像取得部13は、タッチ入力の時刻情報を表示装置50から受信し、タッチ入力の時刻情報に対応する顔画像を、撮像装置40が撮像して一時記憶されている顔画像の中から取得する。
【0094】
次に、視線検出部14は、顔画像取得部13が取得した顔画像から、被写体の視線の先にある表示装置50上の位置である視線位置を検出する(ステップS204)。
【0095】
そして、生体判定部15は、視線位置と、撮像装置40が顔画像を撮像した撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置と、タッチ位置情報が示すタッチ位置とが一致しているとき、顔画像の被写体が生体であると判定する(ステップS205)。
【0096】
また、認証部16は、顔画像取得部13が取得した顔画像に基づいて生体認証を行う(ステップS206)。そして、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、認証部16での生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力する。また、認証結果出力部17は、顔画像の被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、認証部16での生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する(ステップS207)。
【0097】
このように動作することによって、生体認証装置30は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0098】
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、生体認証装置30は、表示装置50が表示装置50上を移動するシンボルを表示している間の撮像タイミングで、撮像装置40に被写体の顔画像を撮像させる。次に、顔画像から被写体の視線位置を検出して、視線位置と撮像タイミングにおけるシンボルの表示位置とが一致しているとき、被写体が生体であると判定し、また、顔画像に基づいて生体認証を行う。そして、被写体が生体であるとの判定を行い、かつ、生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、被写体が生体でないとの判定を行ったとき、あるいは、生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する。そのため、処理負荷がより低い方法で生体認証の信頼度を向上することが可能になる。
【0099】
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における生体認証装置(10、20、30)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、生体認証装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、生体認証装置は、専用の装置として実現してもよい。また、生体認証装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現しても良い。
【0100】
図9は、本発明の各実施形態の生体認証装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置90は、通信インタフェース91、入出力インタフェース92、演算装置93、記憶装置94、不揮発性記憶装置95およびドライブ装置96を備える。
【0101】
通信インタフェース91は、各実施形態の生体認証装置が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、生体認証装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース91経由で相互に通信可能なように接続しても良い。
【0102】
入出力インタフェース92は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
【0103】
演算装置93は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置である。演算装置93は、たとえば、不揮発性記憶装置95に記憶された各種プログラムを記憶装置94に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
【0104】
記憶装置94は、演算装置93から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置94は、揮発性のメモリ装置であっても良い。
【0105】
不揮発性記憶装置95は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
【0106】
ドライブ装置96は、たとえば、後述する記録媒体97に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。
【0107】
記録媒体97は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
【0108】
本発明の各実施形態は、たとえば、
図9に例示した情報処理装置90により生体認証装置を構成し、この生体認証装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
【0109】
この場合、生体認証装置に対して供給したプログラムを、演算装置93が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、生体認証装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置90で構成することも可能である。
【0110】
さらに、上記プログラムを記録媒体97に記録しておき、生体認証装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置95に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して生体認証装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
【0111】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0112】
(付記1)
表示装置に表示させる、前記表示装置上を移動するシンボルの表示情報を前記表示装置へ出力する表示情報出力手段と、
前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得手段と、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出手段と、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定手段と、
前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証手段と、
前記被写体が生体であるとの前記判定を行い、かつ、前記生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、前記被写体が生体でないとの前記判定を行ったとき、あるいは、前記生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する認証結果出力手段と
を備えることを特徴とする生体認証装置。
【0113】
(付記2)
前記シンボルは、前記表示装置上をランダムな向きに移動する
ことを特徴とする付記1に記載の生体認証装置。
【0114】
(付記3)
前記シンボルは、前記表示装置上を連続的に移動する
ことを特徴とする付記1あるいは付記2に記載の生体認証装置。
【0115】
(付記4)
前記表示装置にタッチ入力が行われたときの前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信手段
をさらに備え、
前記顔画像取得手段は、前記タッチ位置情報を受信したとき、前記顔画像の前記取得を行い、
前記条件は、さらに、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置とが一致していることを含む
ことを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の生体認証装置。
【0116】
(付記5)
前記顔画像取得手段は、前記タッチ位置情報を受信したとき、前記撮像装置に前記顔画像を撮像させる
ことを特徴とする付記4に記載の生体認証装置。
【0117】
(付記6)
前記顔画像取得手段は、前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ位置情報を受信した時刻から所定時間前の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記4に記載の生体認証装置。
【0118】
(付記7)
前記タッチ位置受信手段は、さらに、前記タッチ入力が行われた時刻を示すタッチ時刻情報を受信し、
前記顔画像取得手段は、前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ時刻情報が示すタッチ時刻の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記4に記載の生体認証装置。
【0119】
(付記8)
前記認証手段は、前記顔画像の前記被写体と同一人物の参照画像が、個人を特定する個人情報と前記参照画像とを対応付けて記憶した参照画像記憶手段に記憶されているとき、前記顔画像の前記被写体は、前記被写体と同一人物の前記参照画像に対応する前記個人情報を持つ人物であるとする
ことを特徴とする付記1から付記7のいずれかに記載の生体認証装置。
【0120】
(付記9)
前記生体認証は、前記個人情報を持つ人物の利用資格の確認、認証対象の人物の前記個人情報と前記被写体の前記個人情報との一致の確認のいずれかである
ことを特徴とする付記8に記載の生体認証装置。
【0121】
(付記10)
付記1から付記9のいずれかに記載の生体認証装置と、
前記表示装置と、
前記撮像装置と
を備えることを特徴とする認証システム。
【0122】
(付記11)
表示装置に表示させる、前記表示装置上を移動するシンボルの表示情報を前記表示装置へ出力し、
前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得し、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出し、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定し、
前記顔画像に基づいて生体認証を行い、
前記被写体が生体であるとの前記判定を行い、かつ、前記生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、前記被写体が生体でないとの前記判定を行ったとき、あるいは、前記生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する
ことを特徴とする生体認証方法。
【0123】
(付記12)
前記シンボルは、前記表示装置上をランダムな向きに移動する
ことを特徴とする付記11に記載の生体認証方法。
【0124】
(付記13)
前記シンボルは、前記表示装置上を連続的に移動する
ことを特徴とする付記11あるいは付記12に記載の生体認証方法。
【0125】
(付記14)
前記表示装置にタッチ入力が行われたときの前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信し、
前記タッチ位置情報を受信したとき、前記顔画像の前記取得を行い、
前記条件は、さらに、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置とが一致していることを含む
ことを特徴とする付記11から付記13のいずれかに記載の生体認証方法。
【0126】
(付記15)
前記タッチ位置情報を受信したとき、前記撮像装置に前記顔画像を撮像させる
ことを特徴とする付記14に記載の生体認証方法。
【0127】
(付記16)
前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ位置情報を受信した時刻から所定時間前の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記14に記載の生体認証方法。
【0128】
(付記17)
前記タッチ入力が行われた時刻を示すタッチ時刻情報を受信し、
前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ時刻情報が示すタッチ時刻の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記14に記載の生体認証方法。
【0129】
(付記18)
前記顔画像の前記被写体と同一人物の参照画像が、個人を特定する個人情報と前記参照画像とを対応付けて記憶した参照画像記憶部に記憶されているとき、前記顔画像の前記被写体は、前記被写体と同一人物の前記参照画像に対応する前記個人情報を持つ人物であるとする
ことを特徴とする付記11から付記17のいずれかに記載の生体認証方法。
【0130】
(付記19)
前記生体認証は、前記個人情報を持つ人物の利用資格の確認、認証対象の人物の前記個人情報と前記被写体の前記個人情報との一致の確認のいずれかである
ことを特徴とする付記18に記載の生体認証方法。
【0131】
(付記20)
コンピュータに、
表示装置に表示させる、前記表示装置上を移動するシンボルの表示情報を前記表示装置へ出力する表示情報出力機能と、
前記表示装置が前記シンボルを表示している間の撮像タイミングで撮像装置に撮像させた、被写体の顔画像を取得する顔画像取得機能と、
前記顔画像から、前記被写体の視線の先にある前記表示装置上の位置である視線位置を検出する視線検出機能と、
前記視線位置と前記撮像タイミングにおける前記シンボルの表示位置とが一致していることを含む一つ以上の所定の条件がいずれも満たされるとき、前記顔画像の前記被写体が生体であると判定する生体判定機能と、
前記顔画像に基づいて生体認証を行う認証機能と、
前記被写体が生体であるとの前記判定を行い、かつ、前記生体認証が成功したとき、認証成功を示す認証結果を出力し、前記被写体が生体でないとの前記判定を行ったとき、あるいは、前記生体認証が失敗したとき、認証失敗を示す認証結果を出力する認証結果出力機能と
を実現させることを特徴とする生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0132】
(付記21)
前記シンボルは、前記表示装置上をランダムな向きに移動する
ことを特徴とする付記20に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0133】
(付記22)
前記シンボルは、前記表示装置上を連続的に移動する
ことを特徴とする付記20あるいは付記21に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0134】
(付記23)
前記表示装置にタッチ入力が行われたときの前記タッチ入力の前記表示装置上の位置であるタッチ位置を示すタッチ位置情報を前記表示装置から受信するタッチ位置受信機能
をさらにコンピュータに実現させ、
前記顔画像取得機能は、前記タッチ位置情報を受信したとき、前記顔画像の前記取得を行い、
前記条件は、さらに、前記タッチ位置情報が示す前記タッチ位置と前記表示位置とが一致していることを含む
ことを特徴とする付記20から付記22のいずれかに記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0135】
(付記24)
前記顔画像取得機能は、前記タッチ位置情報を受信したとき、前記撮像装置に前記顔画像を撮像させる
ことを特徴とする付記23に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0136】
(付記25)
前記顔画像取得機能は、前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ位置情報を受信した時刻から所定時間前の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記23に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0137】
(付記26)
前記タッチ位置受信機能は、さらに、前記タッチ入力が行われた時刻を示すタッチ時刻情報を受信し、
前記顔画像取得機能は、前記タッチ入力が行われるより前から前記被写体の撮像画像を前記撮像装置に撮像させ、前記撮像画像の中から、前記タッチ時刻情報が示すタッチ時刻の前記撮像画像を前記顔画像として前記取得する
ことを特徴とする付記23に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0138】
(付記27)
前記認証機能は、前記顔画像の前記被写体と同一人物の参照画像が、個人を特定する個人情報と前記参照画像とを対応付けて記憶した参照画像記憶部に記憶されているとき、前記顔画像の前記被写体は、前記被写体と同一人物の前記参照画像に対応する前記個人情報を持つ人物であるとする
ことを特徴とする付記20から付記26のいずれかに記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0139】
(付記28)
前記生体認証は、前記個人情報を持つ人物の利用資格の確認、認証対象の人物の前記個人情報と前記被写体の前記個人情報との一致の確認のいずれかである
ことを特徴とする付記27に記載の生体認証プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0140】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0141】
この出願は、2018年2月1日に出願された日本出願特願2018-016046を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0142】
10、20、30 生体認証装置
11 表示情報出力部
13 顔画像取得部
14 視線検出部
15 生体判定部
16 認証部
17 認証結果出力部
28 参照画像記憶部
32 タッチ位置受信部
40 撮像装置
50 表示装置
90 情報処理装置
91 通信インタフェース
92 入出力インタフェース
93 演算装置
94 記憶装置
95 不揮発性記憶装置
96 ドライブ装置
97 記録媒体