(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】映像表示システム及び映像表示方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20240312BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240312BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20240312BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240312BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240312BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240312BHJP
H04N 23/66 20230101ALI20240312BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/01 510
G06F3/14 360A
G09G5/00 510H
G09G5/00 530T
G09G5/00 550C
G09G5/00 555D
H04N23/60 300
H04N23/63
H04N23/66
(21)【出願番号】P 2022509884
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2020013372
(87)【国際公開番号】W WO2021192099
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-07-08
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成31年度、総務省消防庁、消防防災科学技術研究推進制度「G空間情報とICTを活用した大規模防火対象物における防火安全対策の研究開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】本橋 輝行
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-169837(JP,A)
【文献】特開2017-021559(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110180102(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/04842
G06F 3/01
G06F 3/14
G09G 5/00
H04N 23/60
H04N 23/63
H04N 23/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、
赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段と、を備え、
前記第2通信手段は、前記選択手段により選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信し、
前記第1通信手段は、前記第2通信手段により送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する映像表示システム。
【請求項2】
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち前記指揮者端末に送信する映像を決定する第1決定手段と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、を備え、
前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記第1決定手段により決定された映像を前記指揮者端末に送信し、
前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された映像を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する映像表示システム。
【請求項3】
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第1決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を下回った場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像を決定する請求項
2に記載の映像表示システム。
【請求項4】
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第1決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を上回った場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像を決定する請求項
2に記載の映像表示システム。
【請求項5】
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記被指揮者が操作するスイッチをさらに備え、
前記センサは、前記スイッチのオンオフ状態を検出するセンサであり、
前記第1決定手段は、前記センサの検出結果として前記スイッチのオン状態が検出された場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像のうちいずれか一方を決定する請求項
2に記載の映像表示システム。
【請求項6】
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、
前記第2通信手段により受信された前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する第2決定手段と、を備え、
前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像、前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を前記指揮者端末に送信し、
前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像、前記可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記第2決定手段により決定された映像を表示する映像表示システム。
【請求項7】
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第2決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を下回った場合、前記表示する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像を決定する請求項
6に記載の映像表示システム。
【請求項8】
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第2決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を上回った場合、前記表示する映像として前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像を決定する請求項
6に記載の映像表示システム。
【請求項9】
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記被指揮者が操作するスイッチをさらに備え、
前記センサは、前記スイッチのオンオフ状態を検出するセンサであり、
前記第2決定手段は、前記センサの検出結果として前記スイッチのオン状態が検出された場合、前記表示する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像のうちいずれか一方を決定する請求項
6に記載の映像表示システム。
【請求項10】
前記面体は、前記現場で活動する第1被指揮者が装着する第1面体と、前記現場で活動する第2被指揮者が装着する第2面体と、を含み、
前記赤外線カメラは、前記第1面体に設けられた第1赤外線カメラと、前記第2面体に設けられた第2赤外線カメラと、を含み、
前記可視カメラは、前記第1面体に設けられた第1可視カメラと、前記第2面体に設けられた第2可視カメラと、を含み、
前記第1通信手段は、前記第1被指揮者が装着する第1装着具及び前記第2被指揮者が装着する第2装着具にそれぞれ設けられ、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1装着
具に設けられた前記第1通信手段及び前記第2装着
具に設けられた前記第1通信手段それぞれにより送信された映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する請求項1に記載の映像表示システム。
【請求項11】
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、を備える映像表示システムにおいて、
赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択ステップと、
前記第2通信手段が、前記選択ステップにより選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信する第1送信ステップと、
前記第1通信手段が、前記
第1送信ステップにより送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信する第2送信ステップと、
前記表示手段が、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する表示ステップと、を有する映像表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像表示システム及び映像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
救助活動者が着用している防災服の頭巾に設けられた赤外線カメラ又は可視カメラにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を、遠隔の地に設置された表示部に表示するように構成された映像表示システムが例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムにおいては、赤外線カメラにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラにより撮像される可視カメラ映像をどのようにして切り替えて表示するかについては全く提案されていない。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、被指揮者が装着する面体に設けられた赤外線カメラにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラにより撮像される可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる映像表示システム及び映像表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる映像表示システムは、現場で活動する被指揮者が装着する面体と、前記面体に設けられた赤外線カメラと、前記面体に設けられた可視カメラと、前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、前記指揮者端末は、前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、表示手段と、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段と、を備え、前記第2通信手段は、前記選択手段により選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信し、前記第1通信手段は、前記第2通信手段により送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信し、前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する。
【0007】
本開示の第2の態様にかかる映像表示システムは、現場で活動する被指揮者が装着する面体と、前記面体に設けられた赤外線カメラと、前記面体に設けられた可視カメラと、前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、前記指揮者端末は、前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、表示手段と、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段と、を備え、前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像を前記指揮者端末に送信し、前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像を受信し、前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記選択手段による選択に応じた映像を表示する。
【0008】
本開示の第3の態様にかかる映像表示システムは、現場で活動する被指揮者が装着する面体と、前記面体に設けられた赤外線カメラと、前記面体に設けられた可視カメラと、前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち前記指揮者端末に送信する映像を決定する第1決定手段と、を備え、前記指揮者端末は、前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、表示手段と、を備え、前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記第1決定手段により決定された映像を前記指揮者端末に送信し、前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された映像を受信し、前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する。
【0009】
本開示の第4の態様にかかる映像表示システムは、現場で活動する被指揮者が装着する面体と、前記面体に設けられた赤外線カメラと、前記面体に設けられた可視カメラと、前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、を備え、前記指揮者端末は、前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、表示手段と、前記第2通信手段により受信された前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する第2決定手段と、を備え、前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像、前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を前記指揮者端末に送信し、前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像、前記可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を受信し、前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記第2決定手段により決定された映像を表示する。
【0010】
本開示の第5の態様にかかる映像表示方法は、現場で活動する被指揮者が装着する面体と、前記面体に設けられた赤外線カメラと、前記面体に設けられた可視カメラと、前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、前記指揮者端末は、前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、表示手段と、を備える映像表示システムにおいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択ステップと、前記第2通信手段が、前記選択ステップにより選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信する第1送信ステップと、前記第1通信手段が、前記送信ステップにより送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信する第2送信ステップと、前記表示手段が、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する表示ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、被指揮者が装着する面体に設けられた赤外線カメラにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラにより撮像される可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる映像表示システム及び映像表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】映像表示システム1の動作の一例のフローチャートである。
【
図4】スマートマスク10の一例(正面図)である。
【
図5】スマートマスク10を装着した消防隊員により虚像として視認される画面G1(虚像)の一例である。
【
図6】ディスプレイ25に表示される画面G2(ブラウザ画面)の一例である。
【
図7】
図6中の一つのカメラ映像表示領域bを拡大した拡大図である。
【
図8】映像表示システム1の動作(映像切替処理1)のフローチャートである。
【
図9】映像表示システム1の動作(映像切替処理2)のフローチャートである。
【
図10】映像表示システム1Aの詳細構成図である。
【
図11】映像表示システム1Aの動作(映像切替処理3)のフローチャートである。
【
図12】映像表示システム1Bの詳細構成図である。
【
図13】映像表示システム1Cの詳細構成図である。
【
図14】映像表示システム1Cの動作(映像切替処理5)のフローチャートである。
【
図15】映像表示システム1Dの詳細構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1である映像表示システム1について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0014】
まず、
図1を用いて、映像表示システム1の構成について説明する。
【0015】
【0016】
図1に示すように、映像表示システム1は、現場で活動する被指揮者が装着する面体であるスマートマスク10と、スマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10eと、スマートマスク10に設けられた可視カメラ10fと、被指揮者が装着する装着具70に設けられた第1通信手段71と、被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末72と、を備えている。指揮者端末72は、第1通信手段71と通信を行う第2通信手段73と、表示手段74と、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段75と、を備えている。
【0017】
第2通信手段73は、選択手段75により選択された映像を取得する映像取得要求を第1通信手段71に送信する。第1通信手段71は、第2通信手段73により送信された映像取得要求を受信した場合、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像及び可視カメラ10fにより撮像された可視カメラ映像のうち映像取得要求に応じた映像を指揮者端末72に送信する。表示手段74は、第2通信手段73が第1通信手段71により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する。
【0018】
次に、上記構成の映像表示システム1の動作の一例について説明する。
【0019】
図2は、映像表示システム1の動作の一例のフローチャートである。
【0020】
まず、被指揮者に、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる(ステップS1)。
【0021】
次に、第2通信手段73が、ステップS1により選択された映像を取得する映像取得要求を第1通信手段71に送信する(ステップS2)。
【0022】
次に、第1通信手段71が、ステップS2により送信された映像取得要求を受信した場合(ステップS3:YES)、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像及び可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち映像取得要求に応じた映像を取得し(ステップS4)、この取得した映像を指揮者端末72に送信する(ステップS5)。
【0023】
次に、表示手段74が、第2通信手段73が第1通信手段71により送信される映像を受信した場合(ステップS6:YES)、当該受信された映像を表示する(ステップS7)。
【0024】
実施形態1によれば、被指揮者が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0025】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2として、映像表示システム1についてさらに詳細に説明する。以下、被指揮者が消防隊員で、指揮者が消防隊長である例について説明する。
【0026】
【0027】
図3に示すように、実施形態2では、第1通信手段71として第1通信部11dを用い、指揮者端末72として隊長端末20を用い、第2通信手段73として第2通信部26を用い、表示手段74として表示制御部21aを用い、選択手段75としてタッチパネル24を用いる。
【0028】
図3に示すように、映像表示システム1は、スマートマスク10と、制御BOX11と、ガスセンサ40と、温度センサ50と、隊長端末20と、を備えている。
【0029】
まず、スマートマスク10の構成について説明する。
【0030】
スマートマスク10は、火災現場で活動する消防隊員が装着する面体で、
図3に示すように、第1制御部10aと、RAM10b(Random Access Memory)と、ROM10c(Read Only Memory)と、透明カバー10dと、赤外線カメラ10eと、可視カメラ10fと、を備えている。透明カバー10d、赤外線カメラ10e及び可視カメラ10fは、
図4に示すように配置されている。
図4は、スマートマスク10の一例(正面図)である。
【0031】
第1制御部10aは、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、ROM10cからRAM10bに読み込まれたプログラム10c1を実行することで、表示制御部10a1として機能する。表示制御部10a1は、ハードウェアで実現してもよい。
【0032】
表示制御部10a1は、透明カバー10d(コンバイナー10d1)に投影され虚像として視認される画像、例えば、
図5に示す画面G1を表示(形成等)する。
【0033】
透明カバー10dは、スマートマスク10が消防隊員に装着された状態で当該消防隊員の顔面の前方に配置される。透明カバー10dは、反射透光部材(例えば、コンバイナー10d1)を含んでいる。コンバイナー10d1には、例えば、表示制御部10a1等で生成された各種画面(例えば、
図5に示す画面G1)が周知の光学系により投影される。この投影された各種画像は、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、各種画面(例えば、
図5に示す画面G1)を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認する。各種画面(虚像)はスマートマスク10を装着した消防隊員の視界と重なるため、消防隊員はほとんど視線を動かすこと無く、各種画面(虚像)を視認することができる。なお、各種画面を投影する光学系については周知のものを用いることができるため、説明を省略する。なお、透明カバー10d(コンバイナー10d1)、コンバイナー10d1に投影される各種画面を生成する表示制御部10a1)及びこの生成された各種画面を投影する光学系を総称してヘッドマウントディスプレイ(又はヘッドアップディスプレイ)と呼ぶことができる。
【0034】
すなわち、スマートマスク10を装着した消防隊員により視認される画面を表示することができる装置又はシステムであれば、ヘッドマウントディスプレイ(又はヘッドアップディスプレイ)と呼ぶことができる。
【0035】
図5は、スマートマスク10を装着した消防隊員により虚像として視認される画面G1(虚像)の一例である。
【0036】
図5に示すように、画面G1は、遠隔支援メッセージ表示領域a1、カメラ映像表示領域a2、空気ボンベ残量(残圧)表示領域a3、突入経過時間表示領域a4、検知対象ガス濃度表示領域a5を含んでいる。
【0037】
遠隔支援メッセージ表示領域a1には、隊長端末20から送信される各種メッセージ(例えば、前進せよ)が表示される。
【0038】
カメラ映像表示領域a2には、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像が表示される。
【0039】
空気ボンベ残量(残圧)表示領域a3には、消防隊員が装着した空気ボンベの残量(残圧)が表示される。
【0040】
突入経過時間表示領域a4には、火災現場に突入してからの経過時間が表示される。
【0041】
検知対象ガス濃度表示領域a5には、ガスセンサ40の検出結果である各種ガス濃度が表示される。
【0042】
赤外線カメラ10eは、当該赤外線カメラ10eが受光する赤外線に基づいて、消防隊員が活動する環境を撮像する。以下、赤外線カメラ10eにより撮像された映像のことを、赤外線カメラ映像と呼ぶ。可視カメラ10fは、当該可視カメラ10fが受光する可視光に基づいて、消防隊員が活動する環境を撮像する。以下、可視カメラ10fにより撮像された映像のことを、可視カメラ映像と呼ぶ。
【0043】
ガスセンサ40及び温度センサ50は、消防隊員が装着する装着具(例えば、防火服又はスマートマスク10)に取り付けられている。
【0044】
ガスセンサ40は、消防隊員が活動する環境のガス濃度を検出する。ガスセンサ40は、例えば、酸素濃度を検出する酸素センサ、一酸化炭素濃度を検出する一酸化炭素センサ、硫化水素濃度を検出する硫化水素センサ、二酸化硫黄濃度を検出する二酸化硫黄センサ、可燃性ガス濃度を検出する可燃性ガスセンサである。
【0045】
温度センサ50は、消防隊員が活動する環境の温度を検出する。
【0046】
次に、制御BOX11の構成について説明する。
【0047】
図3に示すように、制御BOX11は、第2制御部11aと、RAM11bと、ROM11cと、第1通信部11dと、を備えている。
【0048】
第2制御部11aは、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、ROM11cからRAM11bに読み込まれたプログラム11c1を実行することで、映像取得部11a1、通信制御部11a2として機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。
【0049】
映像取得部11a1は、赤外線カメラ10e及び可視カメラ10fのうち少なくとも一方により撮像された映像(映像データ)を取得する。
【0050】
通信制御部11a2は、例えば、映像取得部11a1により取得された映像を隊長端末に送信するように第1通信部11dを制御する。
【0051】
第1通信部11dは、隊長端末20との間で通信回線NW(例えば、インターネット)を介して無線通信する通信装置である。
【0052】
次に、隊長端末20の構成について説明する。
【0053】
隊長端末20は、例えば、消防隊長が操作するタブレット型の情報処理端末で、
図3に示すように、制御部21と、RAM22と、ROM23と、タッチパネル24と、ディスプレイ25と、第2通信部26と、を備えている。
【0054】
制御部21は、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPUである。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、ROM23からRAM22に読み込まれたプログラム23a(例えば、ブラウザプログラムを含む)を実行することで、表示制御部21a、通信制御部21bとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。
【0055】
表示制御部21aは、制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像が表示されるようにディスプレイ25を制御する。例えば、表示制御部21aは、制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像を含むブラウザ画面をディスプレイ25に表示する。
【0056】
図6は、ディスプレイ25に表示される画面G2(ブラウザ画面)の一例である。
【0057】
図6に示すように、画面G2は、カメラ映像表示領域b、図面や写真情報表示領域c及びメッセージ送信領域dを含んでいる。
【0058】
カメラ映像表示領域bには、制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像が表示される。
図6中、4名の消防隊員に対応する4つのカメラ映像表示領域bが表示されている。
【0059】
図7は、
図6中の一つのカメラ映像表示領域bを拡大した拡大図である。
【0060】
図7に示すように、カメラ映像表示領域bの下方には、映像切替ボタンb1が表示されている。この映像切替ボタンb1を、タッチパネル24を介してタップすることで、カメラ映像表示領域bに表示する映像(赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像)を選択する(切り替える)ことができる。また、カメラ映像表示領域bの上方には、当該カメラ映像表示領域bに表示される映像を撮像しているカメラが装着されている消防隊員を識別するための識別情報b2(例えば、氏名等)が表示される。
【0061】
図面や写真情報表示領域cには、例えば、災害現場の図面や写真情報が表示される。
【0062】
メッセージ送信領域dには、例えば、消防隊員に送信するメッセージが表示される。また、タッチパネル24介してメッセージ送信を実施することもできる。
【0063】
このように、隊長端末20においては、遠隔の地から消防隊員の活動情報を把握、管理することができるようになっている。
【0064】
通信制御部21bは、例えば、タッチパネル24を介して選択された映像(赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像)の取得を要求する映像取得要求を制御BOX11(第1通信部11d)に送信するように第2通信部26を制御する。
【0065】
タッチパネル24は、消防隊長が操作する入力装置で、ディスプレイ25の表示面を覆った状態で配置されている。タッチパネル24が本発明の選択手段の一例である。ディスプレイ25は、例えば、タッチパネル24付きディスプレイである。タッチパネル付きディスプレイは、タッチスクリーンディスプレイとも呼ばれる。
【0066】
第2通信部26は、制御BOX11(第1通信部11d)との間で通信回線NW(例えば、インターネット)を介して無線通信する通信装置である。
【0067】
次に、上記構成の映像表示システム1の動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理1について説明する。
【0068】
映像切替処理1は、制御BOX11が、隊長端末20から送信される映像取得要求に応じた映像のみを隊長端末20に送信し、隊長端末20が、制御BOX11から送信される映像をディスプレイ25に表示する処理である。
【0069】
図8は、映像表示システム1の動作(映像切替処理1)のフローチャートである。
【0070】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS10)。その際、ステップS10で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS10で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0071】
ここで、ステップS12において、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図7参照)をタップすることにより、ディスプレイ25に表示する映像として赤外線カメラ映像を選択したとする。
【0072】
この場合、隊長端末20(通信制御部21b)は、第2通信部26を制御することにより、ステップS12で選択された映像(ここでは、赤外線カメラ映像)の取得を要求する映像取得要求を制御BOX11(第1通信部11d)に無線送信する(ステップS13)。
【0073】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、隊長端末20から送信された映像取得要求を受信した場合(ステップS11:YES)、映像取得要求に応じた映像を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから、ステップS11で受信した映像取得要求により要求された赤外線カメラ映像を取得する(ステップS14)。
【0074】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS14で取得した赤外線カメラ映像を隊長端末20に無線送信する(ステップS15)。
【0075】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を受信した場合(ステップS16:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS16で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS17)。
【0076】
一方、ステップS12において、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図6参照)をタップすることにより、ディスプレイ25に表示する映像として可視カメラ映像を選択したとする。
【0077】
この場合、隊長端末20(通信制御部21b)は、第2通信部26を制御することにより、ステップS12で選択された映像(ここでは、可視カメラ映像)の取得を要求する映像取得要求を制御BOX11(第1通信部11d)に無線送信する(ステップS13)。
【0078】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、隊長端末20から送信された映像取得要求を受信した場合(ステップS11:YES)、映像取得要求に応じた映像を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、可視カメラ10fから、ステップS11で受信した映像取得要求により要求された可視カメラ映像を取得する(ステップS14)。
【0079】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS14で取得した可視カメラ映像を隊長端末20に無線送信する(ステップS15)。
【0080】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、可視カメラ映像)を受信した場合(ステップS16:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS16で受信した映像(ここでは、可視カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS17)。
【0081】
なお、ステップS15において、制御BOX11は、映像取得要求に応じた映像を隊長端末20に送信する際、当該映像を所定サイズにトリミングするトリミング処理を実行した後、隊長端末20に送信してもよい。以下の映像切替処理2~6においても同様である。これにより、映像を送信する通信量を削減することができる(伝送データ容量の削減)。
【0082】
また、ステップS17において、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS16で受信した映像をディスプレイ25に表示する際、当該映像を回転する回転処理を実行した後、ディスプレイ25に表示してもよい(ステップS16で受信した映像が傾いて撮像されている場合)。以下の映像切替処理2~6においても同様である。このようにトリミング処理と回転処理とを分散して実行することで、トリミング処理及び回転処理を制御BOX11及び隊長端末20のうちの一方のみで実行する場合と比較して、各々の制御部の負荷を低減することができる。また、消費電力も低減することができる。
【0083】
次に、上記構成の映像表示システム1の動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理2について説明する。
【0084】
映像切替処理2は、制御BOX11が、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像の両方を隊長端末20に送信し、隊長端末20が、制御BOX11から送信される赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち消防隊長の選択に応じた映像のみをディスプレイ25に表示する処理である。
【0085】
図9は、映像表示システム1の動作(映像切替処理2)のフローチャートである。
【0086】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS20)。その際、ステップS20で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS20で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0087】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像及び可視カメラ10fにより撮像された可視カメラ映像の両方を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから赤外線カメラ映像を取得し、かつ、可視カメラ10fから可視カメラ映像を取得する(ステップS21)。
【0088】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS21で取得した赤外線カメラ映像(映像データ)及び可視カメラ映像(映像データ)の両方を隊長端末20に無線送信する(ステップS22)。
【0089】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)を受信した場合(ステップS23:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS23で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)のうち消防隊長の選択に応じた映像をディスプレイ25に表示する(ステップS24)。
【0090】
例えば、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図7参照)をタップすることにより、ディスプレイ25に表示する映像として赤外線カメラ映像を選択したとする。
【0091】
この場合、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS23で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)のうち消防隊長の選択に応じた映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する。
【0092】
一方、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図7参照)をタップすることにより、ディスプレイ25に表示する映像として可視カメラ映像を選択したとする。
【0093】
この場合、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS23で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)のうち消防隊長の選択に応じた映像(ここでは、可視カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する。
【0094】
実施形態2によれば、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図7参照)をタップすることにより、消防隊員が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0095】
また、映像切替処理1によれば、映像取得要求に応じた映像のみを隊長端末20に送信するため、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像の両方を送信する映像切替処理2と比べ、映像を送信する通信量を削減することができる(伝送データ容量の削減)。
【0096】
また、実施形態2(映像切替処理1)によれば、消防隊長がタッチパネル24を介して映像切替ボタンb1(
図7参照)をタップすることにより、ディスプレイ25に表示する映像を選択した場合(ステップS12)、当該選択された映像の取得を要求する映像取得要求を複数の制御BOX11(例えば、消防隊員Aの制御BOX11及び消防隊員Bの制御BOX11)それぞれに無線送信する(ステップS13)ことで、消防隊長の一つの動作により、複数の映像を切り替えて表示することができる。
【0097】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3の映像表示システム1Aについて説明する。
【0098】
図10は、映像表示システム1Aの詳細構成図である。実施形態3の映像表示システム1Aは、
図3に示す実施形態2の映像表示システム1に対して、照度センサ60及び第1決定部11a3を追加したものに相当する。それ以外、実施形態2の映像表示システム1と同様の構成である。以下、相違点である照度センサ60及び第1決定部11a3を中心に説明し、その他の構成の説明は省略する。
【0099】
照度センサ60は、消防隊員が装着する装着具(例えば、防火服又はスマートマスク10)に取り付けられている。照度センサ60は、消防隊員が活動する環境の照度を検出する。照度センサ60が本発明のセンサの一例である。
【0100】
第1決定部11a3は、第2制御部11a(プロセッサ)がROM11cからRAM11bに読み込まれたプログラム11c1を実行することで実現される。第1決定部11a3は、ハードウェアで実現されてもよい。
【0101】
第1決定部11a3は、照度センサ60の検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち隊長端末20に送信する映像を決定する。例えば、第1決定部11a3は、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響で見通せなくなった場合)、隊長端末20に送信する映像として赤外線カメラ映像を決定する。また、第1決定部11a3は、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を上回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響なく見通せるようになった場合)、隊長端末20に送信する映像として可視カメラ映像を決定する。
【0102】
次に、上記構成の映像表示システム1の動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理3について説明する。
【0103】
映像切替処理3は、制御BOX11が、照度センサ60の検出結果に基づいて隊長端末20に送信する映像を決定し、当該決定した映像のみを隊長端末20に送信し、隊長端末20が、制御BOX11から送信される映像をディスプレイ25に表示する処理である。
【0104】
図11は、映像表示システム1Aの動作(映像切替処理3)のフローチャートである。
【0105】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS30)。その際、ステップS30で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS30で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0106】
次に、制御BOX11(第1制御部10a)は、照度センサ60の検出結果を取得する(ステップS31)。
【0107】
次に、制御BOX11(第1決定部11a3)は、照度センサ60の検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち隊長端末20に送信する映像を決定する(ステップS32)。例えば、第1決定部11a3は、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響で見通せなくなった場合)、隊長端末20に送信する映像として赤外線カメラ映像を決定する。一方、第1決定部11a3は、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を上回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響なく見通せるようになった場合)、隊長端末20に送信する映像として可視カメラ映像を決定する。この決定の際の閾値としては、例えば、ROM11cに記憶されているものを用いることができる。
【0108】
ここでは、ステップS32において、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った結果、隊長端末20に送信する映像として赤外線カメラ映像が決定されたものとする。
【0109】
この場合、制御BOX11(第1通信部11d)は、ステップS32で決定された映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから、ステップS32で決定された赤外線カメラ映像を取得する(ステップS33)。
【0110】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS33で取得した赤外線カメラ映像(映像データ)を隊長端末20に無線送信する(ステップS34)。
【0111】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を受信した場合(ステップS35:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS35で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS36)。
【0112】
これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される赤外線カメラ画像を視認することで、煙等の影響で見通せなくなった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0113】
一方、ステップS32において、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った結果、隊長端末20に送信する映像として可視カメラ映像が決定された場合、制御BOX11(第1通信部11d)は、ステップS32で決定された映像(ここでは、可視カメラ映像)を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、可視カメラ10fから、ステップS32で決定された可視カメラ映像を取得する(ステップS33)。
【0114】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS33で取得した可視カメラ映像(映像データ)を隊長端末20に無線送信する(ステップS34)。
【0115】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、可視カメラ映像)を受信した場合(ステップS35:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS35で受信した映像(ここでは、可視カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS36)。
【0116】
これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される可視カメラ画像を視認することで、煙等の影響なく見通せるようになった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0117】
実施形態3によれば、照度センサ60の検出結果に基づいて、消防隊員が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0118】
また、実施形態3(映像切替処理3)によれば、ステップS32で決定された映像のみを隊長端末20に送信するため、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像の両方を送信する映像切替処理2と比べ、映像を送信する通信量を削減することができる(伝送データ容量の削減)。
【0119】
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4の映像表示システム1Bについて説明する。
【0120】
図12は、映像表示システム1Bの詳細構成図である。実施形態4の映像表示システム1Bは、
図10に示す実施形態3の映像表示システム1Aに対して、照度センサ60を省略し、スイッチ10g及びスイッチ検出部11a4を追加したものに相当する。それ以外、実施形態3の映像表示システム1Aと同様の構成である。以下、相違点であるスイッチ10gを中心に説明し、その他の構成の説明は省略する。
【0121】
スイッチ10gは、消防隊員が操作するスイッチで、例えば、押しボタン式のスイッチである。スイッチ10gは、例えば、
図4に示すように配置されている。例えば、スイッチ10gは、緊急時(例えば、消防隊員が煙に巻き込まれて呼吸困難になった場合)に操作されてオン状態とされる。
【0122】
スイッチ検出部11a4は、第2制御部11a(プロセッサ)がROM11cからRAM11bに読み込まれたプログラム11c1を実行することで実現される。スイッチ検出部11a4は、ハードウェアで実現されてもよい。
【0123】
スイッチ検出部11a4は、スイッチ10gのオンオフ状態を検出する。スイッチ検出部11a4が本発明のセンサの一例である。
【0124】
次に、上記構成の映像表示システム1Bの動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理4について説明する。
【0125】
映像切替処理4は、制御BOX11が、スイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて隊長端末20に送信する映像を決定し、当該決定した映像のみを隊長端末20に送信し、隊長端末20が、制御BOX11から送信される映像をディスプレイ25に表示する処理である。
【0126】
以下、映像切替処理4について、
図11を参照しながら説明する。
【0127】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS30)。その際、ステップS30で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS30で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0128】
次に、制御BOX11(第1制御部10a)は、スイッチ検出部11a4の検出結果を取得する(ステップS31)。
【0129】
次に、制御BOX11(第1決定部11a3)は、スイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち隊長端末20に送信する映像を決定する(ステップS32)。例えば、第1決定部11a3は、スイッチ検出部11a4によりスイッチ10gのオン状態が検出された場合(例えば、消防隊員が煙に巻き込まれて呼吸困難になった場合)、隊長端末20に送信する映像として赤外線カメラ映像を決定する。
【0130】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、ステップS32で決定された映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから、ステップS32で決定された赤外線カメラ映像を取得する(ステップS33)。
【0131】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS33で取得した赤外線カメラ映像(映像データ)を隊長端末20に無線送信する(ステップS34)。
【0132】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11(第1通信部11d)から送信される映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を受信した場合(ステップS35:YES)、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS35で受信した映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS36)。
【0133】
これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される赤外線カメラ画像を視認することで、煙等の影響で見通せなくなった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0134】
なお、ステップS32において、隊長端末20に送信する映像として可視カメラ映像を決定してもよい。
【0135】
実施形態4によれば、スイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて、消防隊員が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0136】
また、実施形態4(映像切替処理4)によれば、ステップS32で決定された映像のみを隊長端末20に送信するため、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像の両方を送信する映像切替処理2と比べ、映像を送信する通信量を削減することができる(伝送データ容量の削減)。
【0137】
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5の映像表示システム1Cについて説明する。
【0138】
図13は、映像表示システム1Cの詳細構成図である。実施形態5の映像表示システム1Cは、
図10に示す実施形態3の映像表示システム1Aに対して、第1決定部11a3を省略し、第2決定部21cを追加したものに相当する。それ以外、実施形態3の映像表示システム1Aと同様の構成である。以下、相違点である第2決定部21cを中心に説明し、その他の構成の説明は省略する。
【0139】
第2決定部21cは、制御部21(プロセッサ)がROM23からRAM22に読み込まれたプログラム23aを実行することで実現される。第2決定部21cは、ハードウェアで実現されてもよい。
【0140】
第2決定部21cは、制御BOX11から送信された赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する。例えば、第2決定部21cは、制御BOX11から送信される照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響で見通せなくなった場合)、表示する映像として赤外線カメラ映像を決定する。また、第2決定部21cは、制御BOX11から送信される照度センサ60の検出結果である照度が閾値を上回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響なく見通せるようになった場合)、表示する映像として可視カメラ映像を決定する。上記決定の際の閾値としては、例えば、ROM23に記憶されているものを用いることができる。
【0141】
次に、上記構成の映像表示システム1Cの動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理5について説明する。
【0142】
映像切替処理5は、制御BOX11が赤外線カメラ映像、可視カメラ映像及び照度センサ60の検出結果を隊長端末20に送信し、隊長端末20が、照度センサ60の検出結果に基づいて表示する映像を決定し、当該決定した映像のみをディスプレイ25に表示する処理である。
【0143】
図14は、映像表示システム1Cの動作(映像切替処理5)のフローチャートである。
【0144】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS40)。その際、ステップS40で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS40で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0145】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像、可視カメラ10fにより撮像された可視カメラ映像及び照度センサ60の検出結果を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから赤外線カメラ映像を取得し、かつ、可視カメラ10fから可視カメラ映像を取得する(ステップS41)。また、制御BOX11(第2制御部11a)は、照度センサ60からその検出結果(照度)を取得する。
【0146】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS41で取得した赤外線カメラ映像(映像データ)、可視カメラ映像(映像データ)及び照度センサ60の検出結果を隊長端末20に無線送信する(ステップS42)。
【0147】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11から送信される映像(赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)及び照度センサ60の検出結果を受信した場合(ステップS43:YES)、隊長端末20(第2決定部21c)は、その受信した照度センサ60の検出結果に基づいて、その受信した赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する(ステップS44)。例えば、第2決定部21cは、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響で見通せなくなった場合)、表示する映像として赤外線カメラ映像を決定する。一方、第2決定部21cは、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を上回った場合(つまり、消防隊員が活動する環境が煙等の影響なく見通せるようになった場合)、表示する映像として可視カメラ映像を決定する。この決定の際の閾値としては、例えば、ROM11cに記憶されているものを用いることができる。
【0148】
ここでは、ステップS44において、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を下回った結果、表示する映像として赤外線カメラ映像が決定されたものとする。
【0149】
この場合、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS44で決定された映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS45)。
【0150】
これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される赤外線カメラ画像を視認することで、煙等の影響で見通せなくなった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0151】
一方、ステップS44において、照度センサ60の検出結果である照度が閾値を上回った結果、表示する映像として可視カメラ映像が決定された場合、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS44で決定された映像(ここでは、可視カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS45)。
【0152】
これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される可視カメラ画像を視認することで、煙等の影響なく見通せるようになった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0153】
実施形態5によれば、照度センサ60の検出結果に基づいて、消防隊員が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0154】
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6の映像表示システム1Dについて説明する。
【0155】
図15は、映像表示システム1Dの詳細構成図である。実施形態6の映像表示システム1Bは
図13に示す実施形態5の映像表示システム1Cに対して、照度センサ60を省略し、スイッチ10g及びスイッチ検出部11a4を追加したものに相当する。それ以外、実施形態3の映像表示システム1Aと同様の構成である。スイッチ10g及びスイッチ検出部11a4については、実施形態4で既に説明したので、説明は省略する。
【0156】
次に、上記構成の映像表示システム1Dの動作の一例として、赤外線カメラ10eにより撮像される赤外線カメラ映像と可視カメラ10fにより撮像される可視カメラ映像を切り替えて表示する映像切替処理6について説明する。
【0157】
映像切替処理6は、制御BOX11が赤外線カメラ映像、可視カメラ映像及びスイッチ検出部11a4の検出結果を隊長端末20に送信し、隊長端末20が、スイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて表示する映像を決定し、当該決定した映像のみをディスプレイ25に表示する処理である。
【0158】
以下、映像切替処理6について、
図14を参照しながら説明する。
【0159】
制御BOX11を起動すると、赤外線カメラ10eが赤外線カメラ映像の撮像を開始し、かつ、可視カメラ10fが可視カメラ映像の撮像を開始する(ステップS40)。その際、ステップS40で撮像された赤外線カメラ映像を含む画面G1(
図5参照)がコンバイナー10d1に投影され、さらに、コンバイナー10d1で反射(さらに拡大)されて、スマートマスク10を装着した消防隊員の目へ到達する。これにより、スマートマスク10を装着した消防隊員は、ステップS40で撮像された赤外線カメラ映像を、拡大され前方(例えば、1.5m前方)に浮かび上がる虚像として視認することができる。
【0160】
次に、制御BOX11(第1通信部11d)は、赤外線カメラ10eにより撮像された赤外線カメラ映像、可視カメラ10fにより撮像された可視カメラ映像及びスイッチ検出部11a4の検出結果を隊長端末20に送信する。具体的には、まず、制御BOX11(映像取得部11a1)は、赤外線カメラ10eから赤外線カメラ映像を取得し、かつ、可視カメラ10fから可視カメラ映像を取得する(ステップS41)。また、制御BOX11(第2制御部11a)は、スイッチ検出部11a4からその検出結果(スイッチ10gのオンオフ状態)を取得する。
【0161】
次に、制御BOX11(通信制御部11a2)は、第1通信部11dを制御することにより、ステップS41で取得した赤外線カメラ映像(映像データ)、可視カメラ映像(映像データ)及びスイッチ検出部11a4の検出結果を隊長端末20に無線送信する(ステップS42)。
【0162】
次に、隊長端末20(第2通信部26)が制御BOX11から送信される映像(赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像)及びスイッチ検出部11a4の検出結果を受信した場合(ステップS43:YES)、隊長端末20(第2決定部21c)は、その受信したスイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて、その受信した赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する(ステップS44)。例えば、第2決定部21cは、スイッチ検出部11a4の検出結果がスイッチ10gのオン状態である場合(例えば、消防隊員が煙に巻き込まれて呼吸困難になった場合)、表示する映像として赤外線カメラ映像を決定する。
【0163】
次に、隊長端末20(表示制御部21a)は、ステップS44で決定された映像(ここでは、赤外線カメラ映像)を、ディスプレイ25(例えば、
図6に示すカメラ映像表示領域b)に表示する(ステップS45)。これにより、消防隊長は、自ら画面を切り替えること無く自動的に表示される赤外線カメラ画像を視認することで、煙等の影響で見通せなくなった消防隊員が活動する環境を確認することができる。
【0164】
次に、変形例について説明する。
【0165】
上記各実施形態では、被指揮者が消防隊員である例について説明したが、これに限られない。例えば、スマートマスク10(及び呼吸器)を装着する者は、例えば、警察官、自衛隊員、原子力作業員等、空気汚染された危険な環境下で作業する者であってもよい。指揮者についても同様である。
【0166】
また、上記実施形態2では、スマートマスク10を装着した消防隊員により視認される画面が、コンバイナー10d1により前方に浮かび上がる虚像として視認される画面である例について説明したが、これに限らない。例えば、図示しないが、面体9を装着した消防隊員により視認される画面は、実像として視認される画面であってもよい。例えば、小型の表示装置(例えば、有機ELディスプレイ)により表示される画面であってもよい。小型の表示装置は、例えば、スマートマスク10に取り付けられる。小型の表示装置は、スマートマスク10が消防隊員に装着された状態で、消防隊員の顔面の前方(透明カバー10dとの間)に配置される。このようにしても、消防隊員はほとんど視線を動かすこと無く、小型の表示装置に表示される各種画面(実像)を視認することができる。
【0167】
実施形態6によれば、スイッチ検出部11a4の検出結果に基づいて、消防隊員が装着する面体であるスマートマスク10に設けられた赤外線カメラ10e又は可視カメラ10fにより撮像された赤外線カメラ映像又は可視カメラ映像を適切に切り替えて表示することができる。
【0168】
上記実施形態1、2において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0169】
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0170】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【0171】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0172】
(付記1)
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、
赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段と、を備え、
前記第2通信手段は、前記選択手段により選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信し、
前記第1通信手段は、前記第2通信手段により送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する映像表示システム。
【0173】
(付記2)
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、
赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択手段と、を備え、
前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像を前記指揮者端末に送信し、
前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記選択手段による選択に応じた映像を表示する映像表示システム。
【0174】
(付記3)
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち前記指揮者端末に送信する映像を決定する第1決定手段と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、を備え、
前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記第1決定手段により決定された映像を前記指揮者端末に送信し、
前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された映像を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する映像表示システム。
【0175】
(付記4)
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第1決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を下回った場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像を決定する付記3に記載の映像表示システム。
【0176】
(付記5)
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第1決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を上回った場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像を決定する付記3に記載の映像表示システム。
【0177】
(付記6)
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記被指揮者が操作するスイッチをさらに備え、
前記センサは、前記スイッチのオンオフ状態を検出するセンサであり、
前記第1決定手段は、前記センサの検出結果として前記スイッチのオン状態が検出された場合、前記指揮者端末に送信する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像のうちいずれか一方を決定する付記3に記載の映像表示システム。
【0178】
(付記7)
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられたセンサと、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、
前記第2通信手段により受信された前記センサの検出結果に基づいて、赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を決定する第2決定手段と、を備え、
前記第1通信手段は、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像、前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を前記指揮者端末に送信し、
前記第2通信手段は、前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像、前記可視カメラ映像及び前記センサの検出結果を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記第2決定手段により決定された映像を表示する映像表示システム。
【0179】
(付記8)
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第2決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を下回った場合、前記表示する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像を決定する付記7に記載の映像表示システム。
【0180】
(付記9)
前記センサは、前記被指揮者が活動する環境の照度を検出する照度センサであり、
前記第2決定手段は、前記照度センサの検出結果である照度が閾値を上回った場合、前記表示する映像として前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像を決定する付記7に記載の映像表示システム。
【0181】
(付記10)
前記被指揮者が装着する前記装着具に設けられ、前記被指揮者が操作するスイッチをさらに備え、
前記センサは、前記スイッチのオンオフ状態を検出するセンサであり、
前記第2決定手段は、前記センサの検出結果として前記スイッチのオン状態が検出された場合、前記表示する映像として前記赤外線カメラにより撮像された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された前記可視カメラ映像のうちいずれか一方を決定する付記7に記載の映像表示システム。
【0182】
(付記11)
前記面体は、前記現場で活動する第1被指揮者が装着する第1面体と、前記現場で活動する第2被指揮者が装着する第2面体と、を含み、
前記赤外線カメラは、前記第1面体に設けられた第1赤外線カメラと、前記第2面体に設けられた第2赤外線カメラと、を含み、
前記可視カメラは、前記第1面体に設けられた第1可視カメラと、前記第2面体に設けられた第2可視カメラと、を含み、
前記第1通信手段は、前記第1被指揮者が装着する第1装着具及び前記第2被指揮者が装着する第2装着具にそれぞれ設けられ、
前記表示手段は、前記第2通信手段が前記第1装着部に設けられた前記第1通信手段及び前記第2装着部に設けられた前記第1通信手段それぞれにより送信された映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する付記1に記載の映像表示システム。
【0183】
(付記12)
前記面体は、前記現場で活動する第1被指揮者が装着する第1面体と、前記現場で活動する第2被指揮者が装着する第2面体と、を含み、
前記赤外線カメラは、前記第1面体に設けられた第1赤外線カメラと、前記第2面体に設けられた第2赤外線カメラと、を含み、
前記可視カメラは、前記第1面体に設けられた第1可視カメラと、前記第2面体に設けられた第2可視カメラと、を含み、
前記第1通信手段は、前記第1被指揮者が装着する第1装着具及び前記第2被指揮者が装着する第2装着具にそれぞれ設けられ、
前記第2通信手段は、前記第1装着部に設けられた前記第1通信手段及び前記第2装着部に設けられた前記第1通信手段により送信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像を受信し、
前記表示手段は、前記第2通信手段により受信された前記赤外線カメラ映像及び前記可視カメラ映像のうち前記選択手段により選択された映像を表示する付記2に記載の映像表示システム。
【0184】
(付記13)
現場で活動する被指揮者が装着する面体と、
前記面体に設けられた赤外線カメラと、
前記面体に設けられた可視カメラと、
前記被指揮者が装着する装着具に設けられた第1通信手段と、
前記被指揮者を指揮する指揮者が操作する指揮者端末と、を備え、
前記指揮者端末は、
前記第1通信手段と通信を行う第2通信手段と、
表示手段と、を備える映像表示システムにおいて、
赤外線カメラ映像及び可視カメラ映像のうち表示する映像を選択させる選択ステップと、
前記第2通信手段が、前記選択ステップにより選択された映像を取得する映像取得要求を前記第1通信手段に送信する第1送信ステップと、
前記第1通信手段が、前記送信ステップにより送信された前記映像取得要求を受信した場合、前記赤外線カメラにより撮像された赤外線カメラ映像及び前記可視カメラにより撮像された可視カメラ映像のうち前記映像取得要求に応じた映像を前記指揮者端末に送信する第2送信ステップと、
前記表示手段が、前記第2通信手段が前記第1通信手段により送信される映像を受信した場合、当該受信された映像を表示する表示ステップと、を有する映像表示方法。
【符号の説明】
【0185】
1、1A~1D 映像表示システム
10 スマートマスク
10a 第1制御部
10a1 表示制御部
10b RAM
10c ROM
10c1 プログラム
10d 透明カバー
10d1 コンバイナー
10e 赤外線カメラ
10f 可視カメラ
10g スイッチ
11 制御BOX
11a 第2制御部
11a1 映像取得部
11a2 通信制御部
11a3 第1決定部
11a4 スイッチ検出部
11b RAM
11c ROM
11c1 プログラム
11d 第1通信部
20 隊長端末
21 制御部
21a 表示制御部
21b 通信制御部
21c 第2決定部
22 RAM
23 ROM
23a プログラム
24 タッチパネル
25 ディスプレイ
26 第2通信部
40 ガスセンサ
50 温度センサ
60 照度センサ
70 装着具
71 第1通信手段
72 指揮者端末
73 第2通信手段
74 表示手段
NW 通信回線
G1、G2 画面
a1 :遠隔支援メッセージ表示領域
a2 :カメラ映像表示領域
a3 :表示領域
a4 :突入経過時間表示領域
a5 :検知対象ガス濃度表示領域
b :カメラ映像表示領域
b1 :映像切替ボタン
b2 :識別情報
c :写真情報表示領域
d :メッセージ送信領域