(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】電子端末用充電保管庫、及びこれを備えた映像表示装置
(51)【国際特許分類】
A47B 81/00 20060101AFI20240312BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240312BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A47B81/00 F
H02J7/00 301A
A47B97/00 M
(21)【出願番号】P 2020079966
(22)【出願日】2020-04-30
【審査請求日】2022-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】501475550
【氏名又は名称】株式会社オーエスエム
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【氏名又は名称】大西 裕人
(72)【発明者】
【氏名】奥村 正之
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特許第6095418(JP,B2)
【文献】登録実用新案第3107084(JP,U)
【文献】特開2016-092145(JP,A)
【文献】特開2005-025242(JP,A)
【文献】特開2001-242962(JP,A)
【文献】特開2011-024854(JP,A)
【文献】特開平10-080329(JP,A)
【文献】特開2009-164224(JP,A)
【文献】実開昭52-076205(JP,U)
【文献】実開平04-096888(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 81/00
H02J 7/00
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子端末、及び該電子端末への接続用端子と電気コードとプラグとを有する複数の充電器を、充電状態で収容することができる電子端末用充電保管庫であって、
前記複数の電子端末を収容する電子端末収容部と、
前記複数の充電器に給電するための複数のコンセントを有し、該充電器の少なくとも前記プラグを収容する充電器収容部と、
前記複数の電子端末の出し入れ口と、
前記コンセントに前記プラグが接続された前記充電器の前記電気コードを、前記充電器収容部側から前記出し入れ口側に案内するコード案内部とを備え、
前記コード案内部の少なくとも一部を、前記充電器収容部側又は前記出し入れ口側を回転軸として回動可能とし、該回動により前記コード案内部を、前記電気コードを前記出し入れ口側へ案内し収容する収容姿勢から、前記コード案内部によって前記電気コードが案内されている範囲の該電気コードの収容空間が前記収容姿勢よりも広くなるメンテナンス姿勢に、姿勢変更可能に構成し、
前記電子端末収容部に、前記複数の電子端末の仕切り材を設け、該仕切り材に、前記コード案内部の底面が回動したときに該底面を支持する支持部を設けたことを特徴とする電子端末用充電保管庫。
【請求項2】
前記コード案内部を前記電子端末収容部に隣接して配置してなる請求項1記載の電子端末用充電保管庫。
【請求項3】
前記コード案内部と前記電子端末収容部との隔壁を回動可能に構成してなる請求項1又は2記載の電子端末用充電保管庫。
【請求項4】
前記コード案内部の底面を回動可能に構成し、
メンテナンスの際には、この底面が前記充電器収容部側又は前記出し入れ口側に向かって下がる略傾斜面を形成可能なものとしてなる請求項1乃至3の何れか記載の電子端末用充電保管庫。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項記載の電子端末用充電保管庫を備えた映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子端末等を充電しながら保管することができる電子端末用充電保管庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、両開き状の前側板と着脱状の後側板を有する保管庫体の内部において、上段部には左右両端部に設けたレール間に配線トレー体を摺動し得るように配置し、この配線トレー体の前側部には挿入孔を等間隔に設け、この配線トレー体の下方部には仕切材を設けた棚板体を配置し、配線トレー体および棚板体の後側位置に電源コンセントを配置し、この電源コンセントには前記配線トレー体の後側部からの充電用ケーブルのプラグが接続するようになるものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この保管庫は、保管庫体の左右両側端部に架設したレール上を摺動する引出し式の配線トレー体が形成されているから、配線トレー体を引き出することで、充電保管するモバイルに適合するコネクタを確認、発見し易くなるものである。
【0004】
しかし、この保管庫における電気コードは、配線トレー体の前側部に、左右方向に等間隔をおいて整列して設けられた配線挿入孔を通すため、この状態で、配線トレー体を引き出すと、全ての電気コードに配線挿入孔との間で摩擦が生じ、引き出し作業に問題が生じたり、電気コードを損傷したりする可能性があった。また、配線トレー体を収納するときには、配線トレー体の収納に合わせて電気コードが収納されてしまうため、配線トレーを収納した後に、各電気コードを充電しやすい状態に引き出す等の調整が必要となるものとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み解決しようとするところは、充電器の電気コードの初期配線や配置調整等のメンテナンスを行い易いものとしつつ、電気コードへの負担を少ないものとし電気コードを損傷させることなく長期間に亘り安定して使用することができる電子端末用充電保管庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子端末用充電保管庫は、複数の電子端末、及び該電子端末への接続用端子と電気コードとプラグとを有する複数の充電器を、充電状態で収容することができる電子端末用充電保管庫であって、前記複数の電子端末を収容する電子端末収容部と、前記複数の充電器に給電するための複数のコンセントを有し、該充電器の少なくとも前記プラグを収容する充電器収容部と、前記複数の電子端末の出し入れ口と、前記コンセントに前記プラグが接続された前記充電器の前記電気コードを、前記充電器収容部側から前記出し入れ口側に案内するコード案内部とを備え、前記コード案内部の少なくとも一部を、前記充電器収容部側又は前記出し入れ口側を回転軸として回動可能とし、該回動により前記コード案内部を、前記電気コードを前記出し入れ口側へ案内し収容する収容姿勢から、前記コード案内部によって前記電気コードが案内されている範囲の該電気コードの収容空間が前記収容姿勢よりも広くなるメンテナンス姿勢に、姿勢変更可能に構成し、前記電子端末収容部に、前記複数の電子端末の仕切り材を設け、該仕切り材に、前記コード案内部の底面が回動したときに該底面を支持する支持部を設けたものである。
【0008】
また、前記コード案内部を前記電子端末収容部に隣接して配置してもよい。
【0009】
さらに、前記コード案内部と前記電子端末収容部との隔壁を回動可能に構成してもよい。
【0011】
また、前記コード案内部の底面を回動可能に構成し、メンテナンスの際には、この底面が前記充電器収容部側又は前記出し入れ口側に向かって下がる略傾斜面を形成可能なものとしてなるものであると好ましい。
【0012】
さらに、上記の電子端末用充電保管庫を備えた映像表示装置とすることもできる。
【発明の効果】
【0013】
上述のように構成された電子端末用充電保管庫によれば、充電器の出し入れや位置決め、電気コードの初期配線、配置調整等のメンテナンスを行なう際に、回動部分を回転させて、前記電気コードの収納空間の特に前記出し入れ口側や充電器収容部側を広くすることで、作業を行ない易くすることができる。加えて、回動によって姿勢変更が可能であるため、電気コードが回動部に触れる(支持される)としてもこれらの間に、スライド移動のような電気コードを伸ばす方向の摩擦は生じず、また、電気コードが直接回動部に触れない(支持されない)構成とすることもでき、電気コードへの負担を小さいものとして、長期間に亘り安定して使用することができる。また、前記電子端末収容部に、前記複数の電子端末の仕切り材を設け、該仕切り材に、前記コード案内部の底面が回動したときに該底面を支持する支持部を設けているため、コード案内部の底面を、複数の電子端末の仕切り材によって支持してメンテンナンス姿勢を保持することができ、より簡易な構成とすることができる。
【0014】
また、前記コード案内部を前記電子端末収容部に隣接して配置したものによれば、充電器の充電用電気コードを電子端末収容部に容易に導くことができるものとなる。
【0015】
さらに、前記コード案内部と前記電子端末収容部との隔壁を回動可能に構成したものによれば、電子端末収容空間側へ回転することで、空間を有効に利用することができる。
【0017】
また、前記電気コード案内部の底面を回動可能に構成し、メンテナンス等の際には、この底面が前記充電器収容部側又は前記出し入れ口側に向かって下がる略傾斜面を形成可能なものとしてなるものによれば、メンテナンス時に、電気コード案内部の底面が充電器収容部側又は出し入れ口側に向かって下がる傾斜面となるため、電気コードの一方を滑らせるようにして作業することができ、より容易に電気コードの初期設定やメンテナンス等を行なうことができる。
【0018】
さらに、上記の電子端末用充電保管庫を備えた映像表示装置によれば、例えば各電子端末に表示される映像の一部又は全部を映し出すこともできる等、複数の電子端末をより有用なものとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る電子端末用充電保管庫の構成を示す斜視図である。
【
図2】同じく電子端末用充電保管庫(収納姿勢)の内部構造を示す縦断面図である。
【
図3】同じく電子端末用充電保管庫(メンテナンス姿勢)の内部構造を示す縦断面図である。
【
図4】同じく電子端末用充電保管庫(収納姿勢)の内部構造を示す部分拡大図である。
【
図5】同じく電子端末用充電保管庫のメンテナンス方法の一例を示す縦断面拡大図である。
【
図6】同じく電子端末用充電保管庫のメンテナンス後の一例を示す縦断面拡大図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る映像表示装置の構成を示す側面図である。
【0020】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
図1乃至
図4に、本発明の実施形態としての電子端末用充電保管庫2の構成を示す。
【0021】
図1乃至
図4に示すように、電子端末用充電保管庫2は、複数の電子端末T,T,…、及び電子端末T,T,…への接続用端子C1と電気コードC2とプラグC3とを有する複数の充電器C,C,…を、充電状態で収容することができる電子端末用充電保管庫2であって、複数の電子端末T,T,…を収容する電子端末収容部3と、複数の充電器C,C,…に給電するための複数のコンセント6,6,…を有し、充電器Cの少なくともプラグC3を収容する充電器収容部4と、複数の電子端末T,T,…の出し入れ口7と、コンセント6,6,…にプラグC3が接続された充電器Cの電気コードC2を、充電器収容部4側から出し入れ口7側に案内するコード案内部5と、を備え、コード案内部5の少なくとも一部を、充電器収容部4又は出し入れ口7側を回転軸として回動可能とし、この回動によりコード案内部5を、電気コードC2を電子端末Tの充電口Ta側へ案内し収容する収容姿勢から、コード案内部5によって電気コードC2が案内されている範囲の電気コードC2の収容空間が案内姿勢よりも広くなるメンテナンス姿勢に、姿勢変更可能に構成したものである。
【0022】
ここで、コード案内部5は、電気コードC2の少なくとも一部分を案内する部分をいうものとし、電気コードを直接案内するものに限らず、例えば直接案内しないが案内する空間を形成する板部材や仕切り部材等の全ての部材を含むものとする。また、メンテナンス姿勢は、収納空間の出し入れ口7側又は充電器収容部4側が広くなればよく、出し入れ口7等が広くなる必要はないし、収納空間の特定の部分を広くするものであってもよい。さらに、出し入れ口7は前面以外に側面や後面等の他のどの位置に設けられたものであっても良い。また、隔壁は、物を隔てる仕切りをいうものとし、壁状となっているものに限らない。
【0023】
ここで、電子端末Tは、タブレット形式のものとして説明するが、スマートフォン等の携帯電話や特定仕様の端末等、種々の電子機器を用いることができ、また、この充電器Cは、専用品を用いたものとして示しているが、接続用端子を複数備えることによって共用可能な充電器を用いてもよく、電子端末用充電保管庫2に元々備えられているものとして構成してもよいし、接続用端子・電気コード・プラグが明確に分かれているものでなくてもよい。
【0024】
電子端末用充電保管庫2は、前面に両開き式の扉付きの出し入れ口7を有する略箱形状のキャビネットタイプとして形成されているが、この構成に限らず、扉8は他の形式・形状のものでもよいし、扉がないものであってもよい。また、前面に出し入れ口を有するものでなくてもよく、例えば左右両側面や上面、後面に出し入れ口が形成されたものであってもよい。
【0025】
電子端末用充電保管庫2は、略箱形状であって、天面21、前面22、背面23、左側面24、右側面25、底面26により外形が形成され、前面22には出し入れ口7が設けられている。前面22の大部分は出し入れ口7となっており、この出し入れ口7は、左右両開き式の扉8が設けられている。この扉8を開くと、内部は、主に上下二段として上収容部31と下収容部から構成され、上下夫々に複数の電子端末T,T,・・・を収容できる電子端末収容部3,3が設けられ、これらの上下の電子端末収容部3,3の上がコード案内部5,5となっている。
【0026】
上収容部31及び下収容部32は、夫々が、主に電子端末T用の仕切り材としての複数の仕切り板9,9,・・・と、これらを備える電子端末T用の棚板10と、コード案内部5の底面を構成するコード案内板11から構成されている。複数の仕切り板9,9,・・・は、棚板10に取り付けられているため、この棚板10を取り外すことで、これらの複数の仕切り板9,9,・・・と棚板10を、電子端末用充電保管庫2から容易に取り外すことができるものとなっている。また、上収容部31と下収容部32との間には、別の仕切りが存在しないため、上収容部31の棚板10を取り外すことで、下収容部32を見えやすいもとすることも可能である。
【0027】
仕切り板9は、板状であって略長方形状から上辺の一方が斜めに切り取られた、変形五角形状に形成されたものである。この仕切り板9が棚板10に対して左右方向に複数取り付けられることで、電子端末Tを立てた状態で各仕切り板9にもたれ掛けるようにして収容することができるものとなっている。この仕切り板9によって、電子端末Tの収容空間を区切るため、各電子端末Tを綺麗に整理して保管することができるとともに、この切り取られた傾斜面9aからはみ出た電子端末Tをつかむことで、容易に電子端末を取り出し、又は収容することができるものとなっている。また、この仕切り板9の傾斜面9aは、メンテナンス状態において、コード案内板11を保持することができ、簡易な構成で、メンテナンス状態におけるコード案内板11の保持をより確実なものとしている。
【0028】
棚板10は、複数の仕切り板9,9,・・・を一体的に保持するものとなっている。また、棚板10は、天面10a、背面10b及び底面10cを有し、天面10aは、仕切り板9の傾斜面9aに届かない長さに設定されている。このような構成によって、電子端末Tの出し入れを容易なものとしつつ、電子端末Tを収容した状態で、棚板10を仕切り板9とともに取り出すこともできるものとなっている。
【0029】
コード案内板11は、コード案内部5の底面であるとともに、コード案内部5と電子端末収容部3との隔壁として、複数の仕切り板9,9,・・・を有する棚板10の最上部よりも若干上方に設けられている。このコード案内板11は、電子端末用充電保管庫2の左側面24及び右側面25に対して回動可能に設けられている。詳細には、このコード案内板11は、平板形状で左右端部及び前端部が上方に折り曲げられ、前端部には、電気コードC2を保持するための保持部11aが形成されている。また、このコード案内板11は、その後側に設けられた回転支持孔11bで、電子端末用充電保管庫2の左側面24及び右側面25に、回動可能に軸支され、且つ、前側に設けられた固定支持孔11cで、固定螺子12によって、左側面24及び右側面25の螺子孔16に固定され略水平に支持されている。このため、左右の固定螺子12,12を取り外すことで、コード案内板11の前側の左側面24及び右側面25への固定は解除され、コード案内板11は、回転支持孔11bを支持する回転支持部材13によって、この回転支持部材13を中心として下方に回転可能となる。
【0030】
ここで、コード案内板11は、電子端末用充電保管庫2の筐体に対して回動自在であればよく、図示するような構造に限定されないが、図示するような構成とすることで、コード案内板11を収容姿勢とメンテナンス姿勢の姿勢変更によって、電気コードC2や接続用端子C1、プラグC3に負担をかけず、電気コードC2の部分的な破損等が生じるおそれがないものとなっている。
【0031】
なお、コード案内板11は、電気コードC2等の少なくとも一部分を案内することができるものであればよく、板形状のものに限らず、メッシュ状のものや複数の棒状部材を並べて構成したもの、複数の部材を組み合わせて構成したものであってもよいし、平面状に構成されたものに限らず、用途や目的、デザインに合わせて、種々の形状を選択することができる。
【0032】
コード案内板11の先端は、先端を補強するために上方に略直角に折り曲げられている。また、この補強部分には、コード保持部11aとして、折り曲げられた角部分の両面に跨るように長孔が形成されている。充電器Cの電気コードC2は、このコード保持部11aに保持されることで、コード案内板11から電子端末収容部3に整理されて、垂れ下げられるものとなる。このように、充電器Cの電子端末接続部C1側を自然に垂れ下げておくことで、電子端末Tへの充電操作を行なうときには、充電器Cの電子端末接続部C1を無理なくよりスムーズに電子端末Tに接続することができる。なお、コード保持部11aは、このような孔としての構成に限らず、例えば、コード用クリップ等を用いて構成することもでき、このような構成によれば、より安価なものとすることができる。
【0033】
充電器収容部4は、上収容部31及び下収容部32の後方に、後部仕切り板14によって区切られ設けられている。充電器収容部4には、複数のコンセント6,6,・・・が設けられ、これらのコンセント6,6,・・・に、充電器Cを接続して電子端末Tを充電する。これらのコンセント6,6,・・・は、複数のコンセントタップ15,15,・・・を備えることで構成されている。
【0034】
以下、
図5及び6に沿って、電子端末用充電保管庫2の充電器Cの初期配線やメンテナンスの方法の一例を示す。
【0035】
まず、電子端末用充電保管庫2のコード案内板11を収容状態からメンテンナンス状態とするには、電子端末Tを収容していない状態で、コード案内板11の前側を支持する左右の固定螺子12,12を取り外して、コード案内板11を、後側で回動自在に支持する回転支持部材13(図示する構成では、回転支持部材の略中心)を回転中心として、コード案内板11をそのまま下方に回転させる。回転されたコード案内板11は、下面が仕切り板9の傾斜面9aに下から支持されることで、回転が止まり、その姿勢で保持されることとなり、
図5に示すように、コード案内板11がメンテナンス姿勢となる。この状態で、後方(出し入れ口の反対側)に位置する充電器収容部4から充電器Cの接続用端子C1を、コード案内板11に沿って前方を引き出す。このとき、コード案内板11は傾斜面を形成しているため、接続用端子C1及び電気コードC2が自重によって、コード案内板11上を滑りやすく、また、滑らなくても後方から差し込んでいくだけで、接続用端子C1が前方側へすすんでいくため、これを前方に引き出しやすくなっている。このため、
図6に示すように、電子端末Tを充電口Taを前に向けて立てた状態で収容すれば、充電器Cの接続用端子C1を充電口Taに容易に接続することができる。
【0036】
また、電子端末用充電保管庫2は、
図7に示すように、表示機17と、これを支持するキャスタ19付きの支持体18に組み付けて、映像表示装置1として構成してもよく、このような映像表示装置によれば、複数の電子端末T,T,・・・の映像を無線通信を用いて映像表示装置の表示機17に大きく表示させて、複数の電子端末T,T,…の使用者に共有させることができる。
【0037】
なお、電子端末用充電保管庫は、電子端末収容部と充電器収容部とコード案内部を備えるものであるが、これらは個別に構成されるものに限らず、例えば、電子端末収容部に充電器収容部が兼用構成されたものであってもよく、各々が区切られていない構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0038】
1 映像表示装置
2 電子端末用充電保管庫
3 電子端末収容部
4 充電器収容部
5 コード案内部
6 コンセント
7 出し入れ口
8 扉
9 仕切り板
9a 傾斜面
10 棚板
10a 天面
10b 背面
10c 底面
11 コード案内板
11a コード保持部
11b 回転支持孔
11c 固定支持孔
12 固定螺子
13 回転支持部材
14 仕切り板
15 コンセントタップ
16 螺子孔
17 表示機
18 支持体
19 キャスタ
21 天面(電子端末用充電保管庫)
22 前面(電子端末用充電保管庫)
23 背面(電子端末用充電保管庫)
24 左側面(電子端末用充電保管庫)
25 右側面(電子端末用充電保管庫)
26 底面(電子端末用充電保管庫)
31 上収容部(電子端末収容部)
32 下収容部(電子端末収容部)
C 充電器
C1 接続用端子
C2 電気コード
C3 プラグ
T 電子端末
Ta 充電口