(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】門柱システム、門柱およびガイドレール
(51)【国際特許分類】
E06B 11/02 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
E06B11/02 Q
(21)【出願番号】P 2023198477
(22)【出願日】2023-11-22
【審査請求日】2023-11-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼ 公開日 :令和4年11月26日 公開した場所:発明者(森弘史及び森綾子)の自宅前 住所:大阪市阿倍野区文の里3―8―13 公開者 :森弘史及び森綾子
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443191
【氏名又は名称】株式会社フジムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】森 弘史
(72)【発明者】
【氏名】森 綾子
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-18590(JP,A)
【文献】特開平10-153070(JP,A)
【文献】特開平8-151880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 11/00 - 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
門柱と、
長手方向に延びるように地中に埋設され、前記長手方向への前記門柱の移動をガイドするガイドレールと
を備え、
前記ガイドレールは、
前記長手方向に延びるガイド溝が形成されるベース部と、
前記長手方向に延び、前記ベース部よりも下方に位置し、地面に対して傾斜する傾斜部と
を有し、
前記門柱は、
本体部と、
前記本体部から下方に延び、前記ガイド溝に挿入され、少なくとも一部が前記ベース部よりも下方に位置する被ガイド部と
を有し、
前記被ガイド部は、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記ガイド溝よりも下方に位置し、前記傾斜部に対向し、前記傾斜部に接触可能である、門柱システム。
【請求項2】
前記突出部は、前記傾斜部よりも下方に位置し、
前記傾斜部と前記突出部との間に隙間を有する、請求項1に記載の門柱システム。
【請求項3】
前記傾斜部は、断面視において、前記地面に対して30度以上60度以下の角度で設けられる、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項4】
前記突出部は、
前記傾斜部に沿った方向に延びる回転軸を有し、回転可能な回転部材と、
前記回転部材を回転可能に保持する保持部と
を有する、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項5】
前記門柱は、前記本体部の底部に設けられる車輪をさらに有する、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項6】
前記ガイドレールは、前記傾斜部を収容する収容部をさらに有し、
前記収容部は、前記長手方向に延びており、
前記収容部は、
前記ベース部の下方に位置する収容上面部と、
前記収容上面部に接続する収容側面部と、
前記収容側面部に接続する収容底面部と
を有し、
前記傾斜部は、前記収容上面部と前記収容側面部とに接続し、
前記収容底面部は、前記長手方向において、内側よりも外側が低くなるように傾斜している、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項7】
前記収容上面部は、前記長手方向の端部に開口部を有し、
前記幅方向における前記開口部の長さは、前記長手方向における前記突出部の長さよりも長い、請求項6に記載の門柱システム。
【請求項8】
前記ガイドレールは、前記ガイドレールの前記長手方向の端よりも内側に位置し、前記突出部の前記長手方向への移動範囲を制限するストッパーをさらに有する、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項9】
前記門柱は、表札、ポスト、インターフォン、宅配ボックスおよび照明器具の少なくとも1つをさらに有する、請求項1または請求項2に記載の門柱システム。
【請求項10】
地中に埋設され、長手方向に延び、前記長手方向への移動をガイドし、ガイド溝が形成されるベース部と、前記長手方向に延び、前記ベース部よりも下方に位置し、地面に対して傾斜する傾斜部とを有し、前記ガイド溝は前記長手方向に延びているガイドレールにガイドされる門柱において、
本体部と、
前記本体部から下方に延び、前記ガイド溝に挿入され、少なくとも一部が前記ベース部よりも下に位置する被ガイド部と
を有し、
前記被ガイド部は、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記傾斜部に接触可能であり、前記傾斜部に対向する、門柱。
【請求項11】
長手方向に延びるように埋設されるガイドレールであって、
本体部と、前記本体部から下方に延びており、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有する被ガイド部とを有する門柱の前記長手方向への移動をガイドする前記ガイドレールにおいて、
ガイド溝が形成されるベース部と、
前記長手方向に延び、前記ベース部よりも下方に位置し、地面に対して傾斜する傾斜部と
を有し、
前記ガイド溝は前記長手方向に延びており、
前記ガイド溝には、少なくとも一部が前記ベース部よりも下に位置する前記被ガイド部が挿入され、
前記傾斜部は、前記突出部に対向し、前記突出部に接触可能である、ガイドレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、門柱システム、門柱およびガイドレールに関する。
【背景技術】
【0002】
表札、インターフォンおよびポストを備える門柱が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の門柱は、下方に向けて開口した中空状の外郭部を有する。外郭部は、金属で製され、前板部と後板部とを備える。外角部内の下部には、前板部と後板部とをつなぐ複数の金属製の棒材が溶接されている。この構成により特許文献1に記載の門柱は、強度を強くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一戸建てのような家屋には、家屋の前に駐車スペースを有することがある。門柱は、駐車スペースの前側(道路側)に設置されることがある。したがって、自動車を駐車する際に、門柱が邪魔になる可能性がある。特許文献1に記載の門柱は、門柱の下部が地中においてセメント系材料で固定され、埋設されている。したがって、自動車を駐車する際に、門柱が邪魔にならない位置に移動することはできない。例えば、家屋の前に2台の自動車の駐車スペースを設ける場合、門柱を設置するスペースを確保できない可能性がある。あるいは、門柱を設置するために、2台の自動車分の駐車スペースが確保できずに、1台の自動車分のスペースしか確保できない可能性がある。したがって、家屋の前のスペースを有効活用できない可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は家屋の前のスペースを有効活用することができる門柱システム、門柱およびガイドレールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面によれば、門柱システムは、門柱と、ガイドレールとを備える。前記ガイドレールは、長手方向に延びるように地中に埋設される。前記ガイドレールは、前記長手方向への前記門柱の移動をガイドする。前記ガイドレールは、ベース部と、傾斜部とを有する。前記ベース部は、前記長手方向に延びるガイド溝が形成される。前記傾斜部は、前記長手方向に延びる。前記傾斜部は、前記ベース部よりも下方に位置する。前記傾斜部は、地面に対して傾斜する。前記門柱は、本体部と、被ガイド部とを有する。前記被ガイド部は、前記本体部から下方に延びる。前記被ガイド部は、前記ガイド溝に挿入される。前記被ガイド部は、少なくとも一部が前記ベース部よりも下方に位置する。前記被ガイド部は、突出部を有する。前記突出部は、幅方向に突出する。前記幅方向は、前記長手方向に交差する。前記突出部は、前記ガイド溝よりも下方に位置する。前記突出部は、前記傾斜部に対向する。前記突出部は、前記傾斜部に接触可能である。
【0007】
ある実施形態において、前記突出部は、前記傾斜部よりも下方に位置する。
前記傾斜部と前記突出部との間に隙間を有する。
【0008】
ある実施形態において、前記傾斜部は、断面視において、前記地面に対して30度以上60度以下の角度で設けられる。
【0009】
ある実施形態において、前記突出部は、回転部材と、保持部とを有する。前記回転部材は、前記傾斜部に沿った方向に延びる回転軸を有する。前記回転部材は、回転可能である。前記保持部は、前記回転部材を回転可能に保持する。
【0010】
ある実施形態において、前記門柱は、車輪をさらに有する。前記車輪は、前記本体部の底部に設けられる。
【0011】
ある実施形態において、前記ガイドレールは、収容部をさらに有する。前記収容部は、前記傾斜部を収容する。前記収容部は、前記長手方向に延びている。前記収容部は、収容上面部と、収容側面部と、収容底面部とを有する。前記収容上面部は、前記ベース部の下方に位置する。前記収容側面部は、前記収容上面部に接続する。前記収容底面部は、前記収容側面部に接続する。前記傾斜部は、前記収容上面部と前記収容側面部とに接続する、前記収容底面部は、前記長手方向において、内側よりも外側が低くなるように傾斜している。
【0012】
ある実施形態において、前記収容上面部は、前記長手方向の端部に開口部を有する。前記幅方向における前記開口部の長さは、前記長手方向における前記突出部の長さよりも長い。
【0013】
ある実施形態において、前記ガイドレールは、ストッパーをさらに有する。前記ストッパーは、前記ガイドレールの前記長手方向の端よりも内側に位置し、前記ストッパーは、前記突出部の前記長手方向への移動範囲を制限する。
【0014】
ある実施形態において、前記門柱は、表札、ポスト、インターフォン、宅配ボックスおよび照明器具の少なくとも1つをさらに有する。
【0015】
本発明の別の局面によれば、地中に埋設され、長手方向に延び、前記長手方向への移動をガイドし、ガイド溝が形成されるベース部と、前記長手方向に延び、前記ベース部よりも下方に位置し、地面に対して傾斜する傾斜部とを有し、前記ガイド溝は前記長手方向に延びているガイドレールにガイドされる門柱において、前記門柱は、本体部と、前記本体部から下方に延び、前記ガイド溝に挿入され、少なくとも一部が前記ベース部よりも下に位置する被ガイド部とを有し、前記被ガイド部は、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有し、前記突出部は、前記傾斜部に接触可能であり、前記傾斜部に対向する。
【0016】
本発明の別の局面によれば、長手方向に延びるように埋設されるガイドレールであって、本体部と、前記本体部から下方に延びており、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有する被ガイド部とを有する門柱の前記長手方向への移動をガイドする前記ガイドレールにおいて、前記ガイドレールは、ガイド溝が形成されるベース部と、前記長手方向に延び、前記ベース部よりも下方に位置し、地面に対して傾斜する傾斜部とを有し、前記ガイド溝は前記長手方向に延びており、前記ガイド溝には、少なくとも一部が前記ベース部よりも下に位置する前記被ガイド部が挿入され、前記傾斜部は、前記突出部に対向し、前記突出部に接触可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、家屋の前のスペースを有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係る門柱システムが設置されている住宅を示す模式的な斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る門柱を示す斜視図である。
【
図3】(a)は、本発明の実施形態に係る門柱を示す正面図である。(b)は、本発明の実施形態に係る門柱を示す背面図である。
【
図4】(a)は、本発明の実施形態に係る被ガイド部の取付部近傍を示す模式的な斜視図である。(b)は、本発明の実施形態に係る被ガイド部を示す模式的な側面図である。
【
図5】(a)は、本発明の実施形態に係るガイドレールを示す模式的な上面図である。(b)は、本発明の実施形態に係るガイドレールを示す模式的な側面図である。(c)は、
図5(a)に示すガイドレールを示す断面図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る門柱システムを示す模式的な断面図である。
【
図7】(a)~(c)は、本発明の実施形態に係る門柱システムが設置されている住宅を示す模式的な上面図である。
【
図8】(a)および(c)は、本発明の実施形態に係るガイドレールおよび被ガイド部の模式的な上面図を示す。(b)および(d)は、本発明の実施形態に係るガイドレールおよび被ガイド部の模式的な側面図を示す。
【
図9】(a)および(b)は、本発明の変形例に係るガイドレールおよび被ガイド部の模式的な側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、本発明の実施形態において、X軸、Y軸、およびZ軸は互いに直交し、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。
【0020】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る門柱システム300について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る門柱システム300が設置されている住宅Jを示す模式的な斜視図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態では、住宅Jは、一戸建て住宅である。住宅Jは、家屋Hと、駐車スペースSPとを含む。駐車スペースSPは、駐車スペースSP1と、駐車スペースSP2とを含む。住宅Jは、道路Rに面している。
【0022】
駐車スペースSP1と、駐車スペースSP2とは、家屋Hの前側(+Y方向側)に配置される。駐車スペースSP1および駐車スペースSP2には、それぞれ自動車Cを1台ずつ駐車可能である。詳しくは、駐車スペースSP1には、自動車C1が駐車可能である。駐車スペースSP2には、自動車C2が駐車可能である。つまり、住宅Jは、2台の自動車Cを駐車可能である。
【0023】
門柱システム300は、門柱100と、ガイドレール200とを備える。門柱システム300は、駐車スペースSP1および駐車スペースSP2の前側(+Y方向側)に配置される。
【0024】
ガイドレール200は、長手方向D1に延びるように地中に埋設される。ガイドレール200は、長手方向D1への門柱100の移動をガイドする。
【0025】
門柱100は、長手方向D1に移動可能である。
【0026】
図1~
図3(b)を参照して、本発明の実施形態に係る門柱100について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る門柱100を示す斜視図である。
図3(a)は、本発明の実施形態に係る門柱100を示す正面図である。
図3(b)は、本発明の実施形態に係る門柱100を示す背面図である。
【0027】
図2、
図3(a)および
図3(b)に示すように、門柱100は、本体部110および複数の車輪120と、2つの被ガイド部160とを有する。本実施形態では、門柱100は、表札130、ポスト140、インターフォン150をさらに有する。なお、門柱100は、宅配ボックスおよび照明器具をさらに有していてもよい。
【0028】
本体部110は、例えば、金属製である。詳しくは、本体部110は、ステンレス製である。なお、本体部110は、アルミ製または鉄製であってもよい。また、本体部110は、木製、樹脂製またはコンクリート製であってもよい。
【0029】
本体部110は、例えば、直方体状である。本体部110は、中空形状である。本体部110は、上面部112と、第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117と、底面部118とを有する。
図1に示すように、門柱100は、第1側面部114が道路R側(+Y方向側)に向くように設置される。また、門柱100は、第2側面部115が家屋H側(-Y方向側)に向くように設置される。
【0030】
上面部112は、本体部110の上部に位置する。上面部112は、例えば、矩形状である。
【0031】
第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117とは、本体部110の側部に位置する。第1側面部114は、+Y方向側に位置する。第2側面部115は、-Y方向側に位置する。第3側面部116は、+X方向側に位置する。第4側面部117は、-X方向側に位置する。第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117との各々は、矩形状である。第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117とは、上面部112および底面部118とに接続する。
【0032】
底面部118は、本体部110の底部に位置する。底面部118は、例えば、矩形状である。
【0033】
複数の車輪120の各々は、本体部110の底部119に設けられる。本実施形態では、複数の車輪120の各々は、底面部118に設けられる。なお、複数の車輪120の各々は、第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117とのいずれかの底部に設けられてもよい。本実施形態では、複数の車輪120は、4つの車輪120を含む。4つの車輪120は、底面部118の+X方向側端部および底面部118の-X方向側端部に、一対ずつ配置される。一対の車輪120は、+Y方向側に間隔を開けて配置される。つまり、複数の車輪120の各々は、底面部118の4隅近傍に配置される。
【0034】
複数の車輪120の各々は、回転体122と、回転体保持部124とを有する。複数の車輪120の各々は、回転可能である。複数の車輪120の回転軸の各々は、Y軸に平行である。したがって、複数の車輪120の各々は、+X方向側および-X方向側に回転可能である。したがって、X軸方向に本体部110を押すことによって、門柱100を容易にX軸方向に動かすことができる。
【0035】
表札130は、家屋Hの居住者の姓を掲示する札である。なお、表札130は、家屋Hの居住者の姓と共に名を掲示してもよい。表札130は、第1側面部114に配置される。本実施形態では、本体部110の第1側面部114の+Z方向側の端部に配置される。
図1に示すように、門柱100は、第1側面部114を道路R側(+Y方向側)に向くように配置される。したがって、道路R側(+Y方向側)に向かって表札130を掲示することができる。
【0036】
ポスト140には、例えば、郵便物が投函される。ポスト140は、郵便受け142と、郵便取出部143と、取っ手145と、開閉ロック部146とを有する。郵便受け142は、第1側面部114に配置される。したがって、郵便配達員は、道路R側(+Y方向側)から郵便物を投函することができる。本実施形態では、郵便受け142は、表札130の下方に配置される。郵便取出部143と、取っ手145と、開閉ロック部146とは、第2側面部115に配置される。郵便取出部143は、一対の蝶番144によって下端(-Z方向側端)に回動可能に支持されている。したがって、住宅Jの居住者は、取っ手145を持ち、郵便取出部143を手前側に回動させることによって、家屋H側(-Y方向側)から郵便物を取り出すことができる。開閉ロック部146は、郵便取出部143の開閉をロックまたは解除する。具体的には、開閉ロック部146を時計回りに回転させることによって、郵便取出部143の開閉をロックすることができる。一方、開閉ロック部146を反時計回りに回転させることによって、郵便取出部143の開閉のロックを解除することができる。なお、開閉ロック部146、暗証番号が設定されたダイヤル式の鍵によって開閉ロック部146の回転をロックまたは解除可能にしてもよい。
【0037】
インターフォン150は、第1側面部114に配置される。住宅Jの居住者または住宅Jへの訪問者は、インターフォン150を介して家屋H内に居る人を呼び出すことができる。また、住宅Jの居住者または住宅Jへの訪問者は、インターフォン150を介して家屋H内に居る人と会話することができる。インターフォン150は、例えば、電池駆動である。インターフォン150は、例えば、通信規格がブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)のような通信インターフェースを有する。インターフォン150は、通信インターフェースを介して、家屋H内に設置されている機器と、音声データの通信を行うことができる。したがって、住宅Jの居住者または住宅Jへの訪問者は、インターフォン150を介して家屋H内に居る人と会話することができる。なお、インターフォン150は、カメラを内蔵しており、音声データと共に、映像データの通信を行ってもよい。
【0038】
図3(a)および
図3(b)に示すように、2つの被ガイド部160は、長手方向D1の端部に配置される。2つの被ガイド部160のうち一方は、長手方向D1において+X方向側の端部に配置される。2つの被ガイド部160のうち他方は、長手方向D1において-X方向側の端部に配置される。
【0039】
図4(a)および
図4(b)を参照して、本発明の実施形態に係る被ガイド部160について説明する。
図4(a)は、本発明の実施形態に係る被ガイド部160の取付部162近傍を示す模式的な斜視図である。
図4(b)は、本発明の実施形態に係る被ガイド部160を示す模式的な側面図である。
図4(b)は、被ガイド部160を-X方向側から視た側面図である。
【0040】
図4(a)および
図4(b)に示すように、被ガイド部160は、取付部162と、突出部164と、接続部166とを有する。被ガイド部160は、ガイドレール200によってガイドされる。ガイドレール200の被ガイド部160のガイドについては、
図6を参照して後述する。
【0041】
取付部162は、例えば、板状である。取付部162は、例えば、矩形状である。取付部162には、4つの貫通孔1622が形成されている。4つの貫通孔1622は、取付部162の4隅に形成されている。取付部162は、本体部110の底面部118に取り付けられる。
【0042】
突出部164は、幅方向D2に突出する。幅方向D2は、長手方向D1に交差する方向である。突出部164は、突出方向D3に突出する。突出方向D3は、幅方向D2に平行である。本実施形態では、幅方向D2は、長手方向D1に直交する。つまり、幅方向D2は、X軸方向に平行である。突出部164は、接続部1642と、2つの回転部材(回転部材1644aおよび回転部材1644a)と、2つの保持部(保持部1646aおよび保持部1646b)とを有する。本明細書において、回転部材1644aおよび回転部材1644aを回転部材1644と総称する場合がある。また、本明細書において、保持部1646aおよび保持部1646bを保持部1646と総称する場合がある。
【0043】
接続部1642は、接続部166と保持部1646aおよび保持部1646bとを接続する。接続部1642は、例えば、棒状である。接続部1642は、Y軸方向に延びている。
【0044】
回転部材1644aおよび回転部材1644bの各々は、回転軸AX1を有する。回転部材1644aおよび回転部材1644bの各々は、回転軸AX1周りに回転可能である。
【0045】
保持部1646は、回転部材1644を回転可能に保持する。詳しくは、保持部1646aは、回転部材1644aを回転可能に保持する。保持部1646bは、回転部材1644bを回転可能に保持する。
【0046】
図5(a)~
図5(c)を参照して、本発明の実施形態に係るガイドレール200について説明する。
図5(a)は、本発明の実施形態に係るガイドレール200を示す模式的な上面図である。
図5(b)は、本発明の実施形態に係るガイドレール200を示す模式的な側面図である。
図5(c)は、
図4(a)に示すガイドレール200を示す断面図である。なお、
図5(a)において、ガイド溝212は実際の大きさよりも大きめに示している。
【0047】
図5(a)~
図5(c)に示すように、ガイドレール200は、ベース部210と、傾斜部220、収容部230と、支持部240とを有する。ベース部210と、傾斜部220、収容部230と、支持部240とは、例えば、金属製である。詳しくは、ベース部210と、傾斜部220、収容部230と、支持部240とは、ステンレス製である。なお、ベース部210と、傾斜部220、収容部230と、支持部240とは、アルミ製または鉄製であってもよい。
【0048】
ベース部210には、ガイド溝212が形成される。ガイド溝212は、長手方向D1に延びる。ガイド溝212の幅(幅方向D2の長さ)は、突出部164の接続部166(
図4(a)および
図4(b)参照)の幅(幅方向D2の長さ)よりも広い。本実施形態では、ガイド溝212の幅は、突出部164の接続部166の幅よりもわずかに広い。したがって、突出部164の接続部166は、ガイド溝212を通過可能である。ベース部210には、さらに貫通孔214が形成される。
【0049】
傾斜部220は、例えば、板状である。傾斜部220は、長手方向D1に延びる。傾斜部220は、ベース部210よりも下方に位置する。傾斜部220は、地面に対して傾斜する。本実施形態では、傾斜部220は、ベース部210に対して傾斜する。本実施形態では、傾斜部220のベース部210に対する角度θ1は、45度である。
【0050】
図5(c)に示すように、収容部230は、傾斜部220を収容する。収容部230は、長手方向D1に延びる。収容部230は、収容上面部232と、収容側面部234と、収容底面部236とを有する。収容上面部232は、ベース部210の下方に位置する。収容側面部234は、収容上面部232に接続する。収容底面部236は、収容側面部234に接続する。収容上面部232には、貫通孔2322が形成される。貫通孔214および貫通孔2322にビスB1が挿入されることによって、ベース部210は収容部230に取り付けられる。
【0051】
収容部230は、長手方向D1において端部が開口する形状を有する。収容底面部236は、長手方向D1において、内側よりも外側が低くなるように傾斜する。したがって、ガイド溝212から雨水のような液体が収容部230に流入した場合、液体は、外側に向かって流れる。その結果、収容部230内に液体が溜まることを抑制することができる。
【0052】
支持部240は、長手方向D1に延びる。支持部240は、幅方向D2において、ベース部210および収容部230の外側に位置する。支持部240は、板状である。支持部240は、断面視において、L字状である。支持部240は、例えば、アングルである。支持部240は、収容部230に取り付けられる。支持部240は、例えば、ビス(図示せず)によって収容部230に取り付けられる。なお、支持部240は、収容部230に接合または接着さていてもよい。支持部240は、門柱100を支持する。
【0053】
傾斜部220は、収容上面部232と収容側面部234とに接続する。
【0054】
ガイドレール200は、ストッパー170をさらに有する。ストッパー170は、ガイドレール200の長手方向D1の端よりも長手方向D1において内側に位置する。ストッパー170は、板状の部材である。ストッパー170は、例えば、金属製である。詳しくは、ストッパー170は、ステンレス製である。なお、ストッパー170は、アルミ製または鉄製であってもよい。本実施形態では、ストッパー170は、ガイドレール200の長手方向D1の+Y方向側の端部と、ガイドレール200の長手方向D1の-Y方向側の端部とに設けられる。ストッパー170は、突出部164の長手方向D1への移動範囲を制限する。
【0055】
図6を参照して、本発明の実施形態に係る門柱システム300について説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る門柱システム300を示す模式的な断面図である。
図6は、被ガイド部160近傍を示す模式的な断面図である。なお、
図6において、図面の簡略化のため、断面を示すハッチングを一部省略している。
【0056】
図6に示すように、門柱100の被ガイド部160は、本体部110から下方に延びる。被ガイド部160は、ガイド溝212に挿入される。詳しくは、接続部166がガイド溝212に挿入される。被ガイド部160は、少なくとも一部がベース部210よりも下方に位置する。詳しくは、接続部166の一部および突出部164がベース部210よりも下方に位置する。ガイド溝212の幅方向D2の長さは、接続部166の幅方向D2の長さよりもわずかに長い。したがって、本体部110を長手方向D1に移動した場合、ガイド溝212に沿って接続部166が長手方向D1へ移動する。したがって、被ガイド部160は、ガイド溝212に沿って長手方向D1へ移動する。被ガイド部160は、本体部110に取り付けられている。したがって、本体部110は、被ガイド部160を介してガイド溝212にガイドされる。その結果、門柱100を長手方向D1へ容易に移動させることができる。
【0057】
突出部164は、ガイド溝212よりも下方に位置する。突出部164は、傾斜部220よりも下方に位置する。突出部164は、傾斜部220に対向する。詳しくは、回転部材1644aおよび回転部材1644bは、傾斜部220に対向する。突出部164は、傾斜部220に接触可能である。詳しくは、回転部材1644aおよび回転部材1644bは、傾斜部220に接触可能である。傾斜部220と突出部164との間に隙間を有する。詳しくは、傾斜部220と回転部材1644aおよび回転部材1644bとの間に隙間を有する。傾斜部220と回転部材1644aおよび回転部材1644bとの間の隙間の長さは、例えば、5mmである。
【0058】
傾斜部220は、断面視において、地面Gに対して30度以上60度以下の角度θ2で設けられる。好ましくは、傾斜部220の地面Gに対する角度θ2は、35度以上55度以下である。より好ましくは、傾斜部220の地面Gに対する角度θ2は、40度以上50度以下である。さらに好ましくは、傾斜部220の地面Gに対する角度θ2は、45度である。本実施形態では、角度θ2は、45度である。
【0059】
回転部材1644aおよび回転部材1644bの各々は、回転軸AX1を有する。回転軸AX1は、傾斜部220に沿った方向に延びる。したがって、回転部材1644aおよび回転部材1644bの各々は、傾斜部220に沿って回転可能である。
【0060】
支持部240は、ボルトB3によって、地面Gに固定される。
【0061】
図7(a)~
図7(c)を参照して、本発明の実施形態に係る門柱システム300の使用方法について説明する。
図7(a)~
図7(c)は、本発明の実施形態に係る門柱システム300が設置されている住宅Jを示す模式的な上面図である。
【0062】
図7(a)に示すように、駐車スペースSPには、自動車Cが駐車されている。詳しくは、駐車スペースSP1には、自動車C1が駐車されている。駐車スペースS2には、自動車C2が駐車されている。門柱100は、ガイドレール200の長手方向D1において中央に配置される。このため、家屋Hへの浸入経路をふさぐ事ができる。したがって、門柱100によって住宅Jの防犯性を高めることができる。
【0063】
図1~
図6を参照して説明したように、門柱100は、長手方向D1に移動可能である。したがって、
図7(b)に示すように、駐車スペースSP2に駐車されている自動車C2を駐車スペースSP2から出す場合、門柱100を
図7(a)に示す状態から、門柱100を-X方向側に移動させる。その結果、駐車スペースSP2の前側(+Y方向側)には、門柱100が配置されない。したがって、駐車スペースSP2から自動車C2を容易に出すことができる。駐車スペースSP2から自動車C2を出した後に、
図7(a)に示すように、ガイドレール200の長手方向D1において中央に配置されるように、門柱100を長手方向D1に沿って移動させてもよい。
【0064】
あるいは、駐車スペースSP2に自動車C2を駐車する場合、門柱100を
図7(a)に示す状態から、-X方向側に移動させる。その結果、駐車スペースSP2の前側(+Y方向側)には、門柱100が配置されない。したがって、駐車スペースSP2に自動車C2を容易に駐車することができる。駐車スペースSP2に自動車C2を駐車した後に、
図7(a)に示すように、ガイドレール200の長手方向D1において中央に配置されるように、門柱100を長手方向D1に沿って移動させてもよい。
【0065】
また、駐車スペースSP1に駐車されている自動車C1を駐車スペースSP1から出す場合、門柱100を
図7(a)に示す状態から、門柱100を+X方向側に移動させる。その結果、駐車スペースSP1の前側(+Y方向側)には、門柱100が配置されない。したがって、駐車スペースSP1から自動車C1を容易に出すことができる。駐車スペースSP1から自動車C1を出した後に、
図7(a)に示すように、ガイドレール200の長手方向D1において中央に配置されるように、門柱100を長手方向D1に沿って移動させてもよい。
【0066】
あるいは、駐車スペースSP1に自動車C1を駐車する場合、門柱100を
図7(a)に示す状態から、+X方向側に移動させる。その結果、駐車スペースSP1の前側(+Y方向側)には、門柱100が配置されない。したがって、駐車スペースSP1に自動車C1を容易に駐車することができる。駐車スペースSP1に自動車C1を駐車した後に、
図7(a)に示すように、ガイドレール200の長手方向D1において中央に配置されるように、門柱100を長手方向D1に沿って移動させてもよい。
【0067】
以上、
図7を参照して説明したように、門柱100を長手方向D1に沿って移動させることによって、駐車スペースSPへ2台の自動車Cを駐車することができる。また、門柱100を長手方向D1に比較的大きくすることができる。
【0068】
以上、
図1~
図7を参照して説明したように、門柱システム300において、ガイドレール200は、ベース部210と傾斜部220とを有する。ベース部210には、ガイド溝212が形成されている。ガイド溝212は、長手方向D1に延びる。門柱100は、本体部110と、被ガイド部160とを有する。被ガイド部160は、本体部110から下方に延びる。被ガイド部160は、ガイド溝212に挿入される、被ガイド部160は、少なくとも一部がベース部210よりも下方に位置する。したがって、被ガイド部160は、ガイド溝212に沿ってガイドされる。このため、長手方向D1への門柱100の移動を容易に行うことができる。その結果、家屋Hの前のスペースを有効活用することができる。例えば、住宅Jの駐車スペースSPを有効活用することができる。
【0069】
また、被ガイド部160は、幅方向D2に突出する突出部164を有する。突出部164は、ガイド溝212よりも下方に位置する。突出部164は、傾斜部220に対向する。突出部164は、傾斜部220に接触可能である。このため、本体部110が前後方向(Y軸方向)に傾いた場合、突出部164が傾斜部220に接触する。したがって、本体部110が前後方向(Y軸方向)に傾くことを抑制することができる。さらに、突出部164が傾斜部220に接触することによって、本体部110の上方向側(+Z方向側)への移動を抑制することができる。その結果、門柱100が、前後方向(Y軸方向)に倒れることを抑制することができる。
【0070】
また、傾斜部220と突出部164との間に隙間を有する。このため、本体部110が傾いていない状態では、傾斜部220と突出部164とは接触しない。したがって、本体部110の長手方向D1への移動の抵抗を低減することができる。一方、本体部110の長手方向D1への移動する際に、本体部110が傾いている状態では、傾斜部220が突出部164と接触する。したがって、本体部110が前後方向(Y軸方向)に傾くことを抑制することができる。さらに、傾斜部220によって長手方向D1への被ガイド部160の移動がガイドされる。したがって、傾斜部220によって、長手方向D1への本体部110の移動がガイドされる。その結果、長手方向D1への門柱100の移動がガイドされる。
【0071】
また、傾斜部220は、断面視において、地面Gに対して30度以上60度以下の角度で設けられる。したがって、本体部110が前後方向(Y軸方向)に傾くことを抑制することに加えて、本体部110の上方向側(+Z方向側)への移動を抑制することができる。その結果、門柱100が、前後方向(Y軸方向)に倒れることを抑制することができる。
【0072】
また、突出部164は、回転部材1644と、保持部1646とを有する。回転軸AX1は、傾斜部220に沿った方向に延びる。回転部材1644は、回転可能である。保持部1646は、回転部材1644を回転可能に保持する。したがって、本体部110を長手方向D1に移動する際に、回転部材1644が傾斜部220に接触した場合、回転部材1644が回転しながら突出部164は長手方向D1に移動する。その結果、本体部110の長手方向D1への移動の抵抗を低減することができる。
【0073】
図6および
図8(a)~
図8(d)を参照して、門柱100のガイドレール200への取り付け方法について説明する。
図8(a)および
図8(c)は、本発明の実施形態に係るガイドレール200および被ガイド部160の模式的な上面図を示す。
図8(b)および
図8(d)は、本発明の実施形態に係るガイドレール200および被ガイド部160の模式的な側面図を示す。
図8(a)および
図8(c)では、図面の簡略化のために、取付部162を省略している。
【0074】
図8(a)および
図8(b)に示すように、収容上面部232は、長手方向D1の端部に開口部2324を有する。
図8(a)および
図8(b)では、突出方向D3が平行になるように、被ガイド部160が配置されている。つまり、
図6に示す被ガイド部160を90度回転させた状態で、被ガイド部160が配置されている。幅方向D2における開口部2324の長さd1は、長手方向D1における突出部164の長さd2よりも長い。
図8(a)および
図8(b)では、被ガイド部160を90度回転させた状態で、被ガイド部160が配置されているため、長手方向D1における突出部164の長さd2は、Y軸に沿った長さに相当する。
【0075】
幅方向D2における開口部2324の長さd1は、長手方向D1における突出部164の長さd2よりも長い。したがって、突出部164を収容部230内に配置させることができる。
【0076】
突出部164を収容部230内に配置させた後、被ガイド部160を90度回転させることによって、
図8(c)および
図8(d)に示すように、突出部164が傾斜部220に対向し、突出部164が傾斜部220に接触可能な位置に突出部164を配置することができる。
【0077】
突出部164を配置した後に、
図6に示すように、ベース部210をビスB1によって収容部230に取り付ける。次に、取付部162をビスB2によって、本体部110の底面部118に取り付ける。その結果、門柱100をガイドレール200へ取り付けることができる。
【0078】
図9(a)および
図9(b)を参照して本発明の変形例に係る門柱システム300の変形例について説明する。
図9(a)および
図9(b)は、本発明の変形例に係るガイドレール200および被ガイド部160の模式的な側面図を示す。
【0079】
図1~
図8(d)を参照して説明した門柱システム300では、傾斜部220が収容部230の収容上面部232と収容側面部234とに接続していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、
図9(a)に示すように、傾斜部220は、収容底面部236と収容側面部234とに接続していてもよい。この場合、突出部164は、傾斜部220に接触している。詳しくは、回転部材1644aと回転部材1644bとは、傾斜部220に接触している。本変形例に係る門柱システム300も、実施形態に係る門柱システム300と同様に、長手方向D1への門柱100の移動を容易に行うことができる。その結果、家屋Hの前のスペースを有効活用することができる。例えば、住宅Jの駐車スペースSPを有効活用することができる。
【0080】
図1~
図8(d)を参照して説明した門柱システム300では、ガイドレール200が傾斜部220を有していたが、本発明はこれに限定されない。
図9(b)に示すように、ガイドレール200が傾斜部220を有していなくてもよい。この場合、突出部164は、ベース部210および収容上面部232の少なくとも一方に対向し、ベース部210および収容上面部232の少なくとも一方に接触可能である。本変形例では、突出部164は、収容上面部232に対向し、収容上面部232に接触可能である、本変形例に係る門柱システム300も、実施形態に係る門柱システム300と同様に、長手方向D1への門柱100の移動を容易に行うことができる。その結果、家屋Hの前のスペースを有効活用することができる。例えば、住宅Jの駐車スペースSPを有効活用することができる。
【0081】
本願は、さらに以下の付記を開示する。なお、以下の付記は、本発明を限定するものではない。
【0082】
[付記1]
門柱と、
長手方向に延びるように地中に埋設され、前記長手方向への前記門柱の移動をガイドするガイドレールと
を備え、
前記ガイドレールは、前記長手方向に延びるガイド溝が形成されるベース部を有し、
前記門柱は、
本体部と、
前記本体部の底部に設けられる車輪と、
前記本体部から下方に延び、前記ガイド溝に挿入され、少なくとも一部が前記ベース部よりも下に位置する被ガイド部と
を有し、
前記被ガイド部は、前記長手方向に交差する幅方向に突出する突出部を有し、
前記ガイドレールは、前記突出部を収容する収容部をさらに有し、
前記収容部は、前記長手方向に延びており、
前記収容部は、
前記ベース部よりも下方に位置する収容上面部と、
前記収容上面部に接続する収容側面部と、
前記収容側面部に接続する収容底面部と
を有し、
前記突出部は、前記ベース部および前記収容上面部の少なくとも一方に対向し、前記ベース部および前記収容上面部の少なくとも一方に接触可能である、門柱システム。
【0083】
以上、図面(
図1~
図9(b))を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)~(9))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0084】
(1)
実施形態では、本体部110は、直方体状であったが、本発明はこれに限定されない、例えば、本体部110は、三角柱状、六角柱状、円柱状であってもよい。
【0085】
(2)
実施形態では、本体部110の上面部112と、第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117と、底面部118とは、矩形状であったが、本発明はこれに限定されない。本体部110の上面部と、第1側面部114と、第2側面部115と、第3側面部116と、第4側面部117と、底面部118とは、例えば、台形状でもよい。
【0086】
(3)
実施形態では、門柱100は、4つの車輪120を有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、門柱100は、6つ以上の車輪120を有していてもよい。あるいは、門柱100は、車輪120を有していなくてもよい。この場合、本体部110の底面部118とガイドレール200とは、摩擦係数の少ない部材で形成されることが好ましい。
【0087】
(4)
実施形態では、門柱100は、被ガイド部160を2つ有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、門柱100は、被ガイド部160を1つ、または3つ以上有していてもよい。
【0088】
(5)
実施形態では、傾斜部220と突出部164との間に隙間を有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、傾斜部220と突出部164との間に隙間を有してなくてもよい。つまり、傾斜部220と突出部164とが常に接触していてもよい。
【0089】
(6)
実施形態では、被ガイド部160の突出部164の各々は、回転部材1644を2つ有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、被ガイド部160の突出部164の各々は、回転部材1644を1つ有していてもよい。この場合、例えば、回転軸AX1は、鉛直方向(Z軸方向)に平行であってもよい。
【0090】
(7)
実施形態では、被ガイド部160の突出部164の各々は、回転部材1644を有しており、傾斜部220に接触可能な部分は回転可能であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、突出部164の傾斜部220に接触可能な部分は回転可能でなくてもよい。この場合、突出部164の傾斜部220に接触可能な部分および傾斜部220は、摩擦係数の少ない部材で形成されることが好ましい。
【0091】
(8)
実施形態では、ガイドレール200は、ストッパー170を有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ガイドレール200は、ストッパー170を有していなくてもよい。
【0092】
(9)
実施形態では、駐車スペースSPに自動車Cを2台駐車可能であったが、本発明は、駐車スペースSPに自動車Cを1台のみ駐車可能な場合、あるいは、駐車スペースSPに自動車Cを3台以上駐車可能な場合にも、本発明を適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、門柱システム、門柱およびガイドレールの分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0094】
100 門柱
110 本体部
112 上面部
118 底面部
119 底部
120 車輪
130 表札
140 ポスト
150 インターフォン
160 被ガイド部
164 突出部
170 ストッパー
200 ガイドレール
210 ベース部
212 ガイド溝
220 傾斜部
230 収容部
232 収容上面部
234 収容側面部
236 収容底面部
300 門柱システム
1644、1644a、1644b 回転部材
1646、1646a、1646b 保持部
2324 開口部
AX1 回転軸
D1 長手方向
D2 幅方向
G 地面
【要約】
【課題】家屋の前のスペースを有効活用することができる門柱システムを提供する。
【解決手段】門柱システム300は、門柱100と、ガイドレール200とを備える。ガイドレール200は、長手方向D1に延びるように地中に埋設される。ガイドレール200は、長手方向D1への門柱100の移動をガイドする。ガイドレール200は、ベース部210と、傾斜部220とを有する。ベース部210は、長手方向D1に延びるガイド溝212が形成される。傾斜部220は、地面Gに対して傾斜する。門柱100は、本体部110と、被ガイド部160とを有する。被ガイド部160は、突出部164を有する。突出部164は、幅方向D2に突出する。幅方向D2は、長手方向D1に交差する。突出部164は、ガイド溝212よりも下方に位置する。突出部164は、傾斜部220に対向する。突出部164は、傾斜部220に接触可能である。
【選択図】
図6