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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】携帯端末保持具
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/11 20060101AFI20240312BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
A45C11/00 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023183099
(22)【出願日】2023-10-25
【審査請求日】2023-11-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】714012326
【氏名又は名称】坂野 誠
(72)【発明者】
【氏名】坂野 誠
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-529449(JP,A)
【文献】特開2008-131154(JP,A)
【文献】登録実用新案第3224768(JP,U)
【文献】中国実用新案第207978014(CN,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2014-0006269(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C1/00-15/08
A45F3/00
3/02
3/04
3/12
G06F1/00
1/16-1/18
H04M1/02-1/23
H05K5/00-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末に取り付けられる保持具本体に持つ手の指が挿入されるリング部と、
前記リング部と結合され起伏自在にするヒンジ部と、前記リング部を前記保持具本体に収納する凹部と、
を有し、
前記凹部に一部は前記保持具本体の側部に露出し、該露出した前記凹部には前記リング部に指を引っ掛けて起こすための指係止部が位置し、かつ、前記携帯端末を持つ手の指が、露出した前記指係止部に触れるように、前記リング部が、前記携帯端末の裏面に位置決めされている、
携帯端末保持具。
【請求項2】
前記ヒンジ部が、前記携帯端末の裏面をカバーするケース又はプレートに組み込まれており、
前記ケース又はプレートには、前記リング部を収納する凹部又は貫通孔が形成され、
前記凹部又は貫通孔の一部には、前記指係止部を前記携帯端末の側部に露出させる開口部が形成されている、
請求項1に記載の携帯端末保持具。
【請求項3】
前記携帯端末が、その表示面を覆う蓋付のブック型ケースに収納され、
前記プレートは、前記蓋の内側に取り付けられて、前記蓋を前記携帯端末の裏面に折り返せば、前記蓋に取り付けられたプレートが、前記携帯端末の裏面と合わさる位置関係にある、
請求項2に記載の携帯端末保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型の電子機器に装着される保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、携帯端末を片手で保持するための携帯端末保持具が記載されている。この携帯端末保持具の裏面には、指を通すためのリング部が取り付けられているが、このリング部は、表示画面のある表側からは見えないため、リング部に指を通すときは、携帯端末を裏向けにしてリング部を起こし、そこに指を通してから、表示画面を表に向ける必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-187586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、片手で携帯端末を持つときは、携帯端末を一度、裏向きにしてリング部を起こし、そこに持ち手の指を通してから携帯端末を表向きにしなければならないから、指を通す操作が面倒である。
本発明は、この問題を解決するために、携帯端末を裏向きにしなくても、持ち手の指でリングの先端に触れ、その指を伸ばすとリング部がそのまま起き上がり、そこに指を通すことができる、使い勝手の良い携帯端末保持具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る携帯端末保持具は、携帯端末を持つ手の指が挿入されるリング部と、前記リング部と結合され、該リング部を前記携帯端末の裏面において起立させるヒンジ部と、を備え、
前記リング部の、前記ヒンジ部か結合された箇所とは異なる箇所には、前記持つ手の指によって前記リング部を
起伏させる指係止部が前記携帯端末の側面に露出しており、かつ、前記携帯端末を持つ手の指が、露出した前記指係止部に触れるように、前記リング部が、前記携帯端末の裏面に位置決めされていることを特徴とする。
【0006】
これにより、前記携帯端末保持具を取り付けて、又は貼り付けて、例えばテーブル上に表示面を上に向けて置いた携帯端末を片手で持ち上げるときに、その持ち手の指が触れる位置に指係止部が露出しているので、触れた指でその指係止部を起立させながら、その指を携帯端末の裏面に回してリング部に指を滑り込ませると、携帯端末を持つことができる。したがって、携帯端末を裏向きにしてからリング部に指を通す必要がないので、片手で携帯端末を握る操作が楽になる。
【0007】
前記ヒンジ部が前記携帯端末の裏面をカバーするケース又はプレートに組み込まれており、前記ケース又はプレートには、前記リング部を収納する凹部又は貫通孔が形成され、前記凹部又は貫通孔の一部には、前記係止部を前記携帯端末の側面に露出させる開口部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
さらに、前記携帯端末が、その表示面を覆う蓋付のブック型ケースに収納され、前記プレートは、前記蓋の内側に取り付けられて、前記蓋を前記携帯端末の裏面に折り返せば、前記蓋に取り付けられた前記プレートが、前記携帯端末の裏面と合わさる位置関係にあることを特徴とする。
【0009】
このブック型ケースの蓋にプレートを取り付けた場合においても、前記プレートを携帯端末の裏面に沿わせることができるから、該プレートを携帯端末の裏面に直接取り付けた場合と同様に、指で起こしたリング部にその指を滑り込ませることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、携帯端末を裏向きにしなくても、携帯端末を持つ手の指をリング部の指係止部に触れて起こし、そのままリング部に指を滑り込ませれば、携帯端末を片手で持つことができるから、従来製品よりも使い勝手の良い携帯端末保持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る携帯端末保持具の一例を示した正面図代用写真。
図2図1を裏返して見た背面図代用写真。
図3図1を斜めから見た斜視図代用写真。
図4図1の携帯端末保持具にスマートフォンを装着した一実施形態の正面図代用写真。
図5図4の携帯端末保持具からリング部を起こした説明用の図面代用写真。
図6図5のリング部に指を挿入した状態の面図代用写真。
図7】本発明に係る携帯端末保持具の他の一実施形態を示す正面図代用写真。
図8図7の携帯端末保持具にスマートフォンを取り付けた状態の斜視図代用写真。
図9図8を裏返してスマートフォンの表示面から見た図面代用写真。
図10図8を左手の第二指を指係止部に触れさせた状態の図面代用写真。
図11】表示部を開閉する蓋付きブック型ケースにスマートフォンを収納して、図7の携帯端末保持具を蓋の内側に取り付けた状態の図面代用写真。
図12図11の蓋を、携帯端末保持具の裏面に折り返した状態で、右手の第二指を指係止部に触った状態の図面代用写真。
図13】本発明に係る携帯端末保持具をスマートフォンケースに取り付けて表示面側から見た一実施形態の図面代用写真。
図14図13の携帯端末保持具を右手の第二指でリング部の指係止部に触れた状態の図面代用写真。
図15図14の第二指でリング部を起こす状態の斜視図代用写真。
図16図7のプレートを小さくカットしスマートフォンに装着した一実施形態の図面代用写真。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る
携帯端末保持具の一実施形態を図1図16に基づいて説明する。
また、この実施形態では、携帯端末をスマートフォンとした場合として説明するが、携帯端末は、スマートフォンには限定されず、例えばタブレット端末や、携帯型のゲーム機等であっても良い。
【0013】
本発明に係る携帯端末保持具1は、図1に示すように、図示しない携帯端末の裏面をカバーするケースC1と、携帯端末を持つ手の指が挿入されるリング部2と、リング部2と統合され、該リング部2を携帯端末の裏面から起伏させるヒンジ部3と、リング部2の一端に携帯端末を持つ手の指を引っ掛けて起こす指係止部4と、を備えている。
【0014】
携帯端末を収納するケースC1と、そのケースC1に組み込まれたリング部2並びにヒンジ部3は、例えばポリカーボネートなどの樹脂(磁石粉混入)で形成されている。また、ケースC1のリング部2を倒した状態で収納する部分には、貫通孔5が形成され、その貫通孔5にリング部2を倒して収納するように形成されている。また、その貫通孔5の一部には、指係止部4を携帯端末の側面に露出させる開口部6(図3参照)が形成されている。
【0015】
この開口部6と、その開口部6を含む貫通孔5と、そこに収納されるリング部2とは、
携帯端末を持つ手の指が、開口部6に露出した指係止部4に触れるように、位置決めされ
ている。また、この開口部6には、薄肉のブリッジ7が架橋されてそのブリッジ7でもっ
て貫通孔5の一部が閉ざされて補強されるとともに磁力によりリング部2を留める。
また、携帯端末の側面に露出する指係止部4は、携帯端末の側面から飛び出ていても良い。
【0016】
図2は、図1のケースC1を裏向けにした状態を示し、この状態のケースC1に携帯端末の裏面を嵌め込むようになっている。そのため、図示しない携帯端末をこのケースC1に嵌め込んだときに隠れる、カメラレンズ、コネクタ差込口等の対応する位置に、それぞれ窓H1、H2が設けられているが、その他各種のキーに対応する位置にも図示しない窓が設けられている。なお、図1図3では、ケースC1に貫通孔5を設けているが、この貫通孔5に代えて、薄肉の底を有する窪み(凹部)であっても良い。
【0017】
図4は、携帯端末PTをケースC1に収納して、携帯端末PTの表示面を表に向けた状態を示す。この状態の携帯端末PTを左手に持ち、その持ち手の第二指を左の開口部6の露出した指係止部4に触れて、リング部2を起立させながらリング部2に指を滑り込ませると、図5図6に示すように、左手で形成PTを握ることができる。
【0018】
図7は、携帯端末保持具1を、図1図3の箱型のケースではなく、一枚のプレートC2にしたもので、携帯端末PTの4つの側面と篏合する裏面側に突出している保持部8を除去している。このプレートC2は、図1のリング部2、ヒンジ部3、指係止部4、貫通孔5を備えている点では、同じ構成である。したがって、このプレートC2は、図8に示すように接着剤や粘着剤を介して携帯端末PTの裏面に取り付けられる。ただし、この実施形態の指係止部4は、図9に示すように、携帯端末PTの側面より若干外側に飛び出るような形状としている。
【0019】
このプレートC2を使用する際は、図10に示すように、左手の第二指を指係止部4に触れてリング部2を起立させ、起立したリング部2に指を滑り込ませて、図6と同じように携帯端末PTを握るようにすれば良い。
【0020】
図11は、携帯端末PTを収納する蓋付きのブック型ケースK1の蓋K2の内側に、プレートC2を貼り付けた実施形態である。この実施形態では、リング部2を、以上の実施形態とは勝手反対の位置に取り付けている。そして、蓋K2を携帯端末PTの裏側に折り返せば、蓋K2に取り付けたプレートC2が、携帯端末PTの裏面と合わさった状態になって、図12に示すように、携帯端末PTの右側にリング部2の指係止部4が露出する。この状態で右手の第二指で指係止部4を引っ掛けてリング部2を起立させれば、起立したリング部2に指を滑り込ませて、前述同様に携帯端末PTを握ることができる。
【0021】
図4では、リング部2を左手の第二指で起立させて携帯端末PTを握ったが、これには、限定されず、携帯端末PTを収納した図13図14に示すように、右手で携帯端末PTを持つ場合でも、同じように、リング部2を起立させることができる。図15は、そのやり方を示したもので、この場合には、右手の第二指を指係止部4に引っ掛けて、リング部2を引き起こし、起こしたリング部2に指を滑り込ませる。
【0022】
以上、本発明に係る携帯端末保持具の一実施形態について説明したが、これらの実施例に限定されず、その他の変形例も可能であり、例えば図16では図7のプレートをリング部2、ヒンジ部3、指係支部4、貫通孔5、を備えた構成のまま小さくカットされた形状である。また例えば、ケースC1やリング部2は合成樹脂製でなく、ゴム製やマグネットシート、さらには金属等であってもよい。
【0023】
また、リング部2は、例えば六角形や八角形等に形成しても良いし、さらに指係止部4の位置もヒンジ部3の反対側ではなく、斜めの部位であっても良い。そうすれば、携帯端末PTを持った時の指が形成PTに対して斜めに傾斜する場合でも、ヒンジ部3を斜めに取り付けてリング部2が指と直交するように向きを変えても良い。さらにリング部2は、第二指だけでなく複数の指が挿入できるものでもよい。そうすれば、さらに携帯端末PTを安定させて保持することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 携帯端末保持具 K1 蓋付きブック型ケース
2 リング部 K2 蓋
3 ヒンジ部 H1 レンズ対応口
4 指係止部 H2 コネクタ、キー差込口
5 貫通孔 C1 ケース
6 開口部 C2 プレート
7 ブリッジ PT 携帯端末
8 保持部
【要約】
【課題】携帯端末の裏面に、指が挿入されるリング部を設けた保持具が知られている。しかし、この保持具は、携帯端末を裏向けにしてリングを起こさなければならないから、片手でリング部を起こす操作が面倒である。
【解決手段】本発明に係る携帯端末保持具は、携帯端末を持つ手の指が挿入されるリング部と、前記リング部と結合され、該リング部を前記携帯端末の裏面において起立させるヒンジ部と、を備えている。前記リング部の、前記ヒンジ部が統合された箇所とは異なる箇所には、前記持つ手の指によって前記リング部を起伏させる指係止部が設けられ、前記リング部を前記携帯端末の裏面に沿わせた状態では、前記指係止部が前記携帯端末の側部に露出しており、かつ、前記携帯端末を持つ手の指が、露出した前記指係止部に触れるように、前記リング部が、前記携帯端末の裏面に位置決めされている。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16