(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
B61L 25/02 20060101AFI20240312BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240312BHJP
【FI】
B61L25/02 A
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2019170790
(22)【出願日】2019-09-19
【審査請求日】2021-06-18
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松山 朋央
(72)【発明者】
【氏名】鯉沼 龍太
(72)【発明者】
【氏名】関 豪志
(72)【発明者】
【氏名】山浦 優樹
(72)【発明者】
【氏名】丸山 三喜也
【合議体】
【審判長】河端 賢
【審判官】青木 良憲
【審判官】倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-57588(JP,A)
【文献】特開2008-162565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 25/02
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の路線上における複数の運行車両としてユーザに入力された検索条件を満たす路線での運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記複数の運行車両毎に取得された前記車両情報に基づいて、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、前記所定の路線に含まれる駅のうち、前記ユーザが乗車に利用すると推定される駅である利用候補駅に到着予定の複数の運行車両に関する情報を集計する集計部と、
前記集計部による集計結果に基づいて、前記利用候補駅に到着予定の複数の運行車両同士の運行時隔であって、前記遅延に応じた運行時隔を予測する情報制御部と、
前記運行車両の移動に関する移動情報として、前記情報制御部により予測された前記運行時隔に基づく情報を前記ユーザの端末装置に表示させる表示制御部と
を有し、
前記情報制御部は、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、運行時隔の閾値を超えるか否かに応じて利用すべき路線が条件付けられたデータベースと、前記予測した運行時隔および前記所定の路線の組合せとを照らし合わせて、前記ユーザが希望する降車駅へとより効率的に到着できると予測される路線を判定し、判定結果が示す路線の情報を遅延時の最適路線として、前記ユーザの端末装置に表示させる
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記運行車両の現在の運行状況を示す前記車両情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記集計部による集計結果から予測された予測情報であって、前記情報制御部により予測された予測情報に基づく情報を含む前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記集計部は、前記複数の運行車両毎に取得された前記車両情報に基づいて、前記利用候補駅での運行車両の発着数を集計する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記集計部は、前記発着数として、前記複数の運行車両毎に取得された前記車両情報に基づき遅延が発生していると判定された場合での前記発着数を集計する
ことを特徴とする請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記集計部は、前記利用候補駅を基準とした場合における位置情報であって、前記複数の運行車両のうちの所定の運行車両および前記所定の運行車両に対して後続する運行車両の位置情報を集計する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記情報制御部は、前記運行時隔として、前記複数の運行車両のうちの所定の運行車両に対して後続する運行車両である後続車両同士の運行時隔を予測し、
前記表示制御部は、前記運行時隔に基づく情報として、前記情報制御部により予測された後続車両同士の運行時隔を示す情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記運行時隔に基づく情報として、前記後続車両同士の運行時隔に基づき算出された平均運行時隔を示す情報を表示させる
ことを特徴とする請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記予測情報として、前記所定の路線での遅延発生時における運行本数に基づく情報を含む前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記運行本数に基づく情報として、前記運行本数と、前記所定の路線での平常運転時における運行本数とを比較した比較結果を含む前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項9に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記予測情報として、前記所定の路線での遅延発生時における到着予定時刻であって、複数の運行車両のうちの所定の運行車両および前記所定の運行車両に対して後続する運行車両である後続車両が前記利用候補駅に到着するまでの到着予定時刻に基づく情報を含む前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記到着予定時刻に基づく情報として、前記到着予定時刻に基づき算出された待ち時間であって、前記利用候補駅に前記所定の運行車両および前記後続車両が到着するまでの待ち時間を含む前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項11に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記運行時隔に関する情報に応じて、前記所定の路線、または、前記所定の路線とは異なる他の路線のうち、いずれか一方の路線の利用を提案する前記移動情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記検索条件を満たす路線毎に、前記移動情報を並べて表示させる
ことを特徴とする請求項1~
13のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項15】
表示制御装置が実行する表示制御方法であって、
所定の路線上における複数の運行車両としてユーザに入力された検索条件を満たす路線での運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する取得工程と、
前記複数の運行車両毎に取得された前記車両情報に基づいて、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、前記所定の路線に含まれる駅のうち、前記ユーザが乗車に利用すると推定される駅である利用候補駅に到着予定の複数の運行車両に関する情報を集計する集計工程と、
前記集計工程による集計結果に基づいて、前記利用候補駅に到着予定の複数の運行車両同士の運行時隔であって、前記遅延に応じた運行時隔を予測する情報制御工程と、
前記運行車両の移動に関する移動情報として、前記情報制御工程により予測された前記運行時隔に基づく情報を前記ユーザの端末装置に表示させる表示制御工程と
を含み、
前記情報制御工程は、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、運行時隔の閾値を超えるか否かに応じて利用すべき路線が条件付けられたデータベースと、前記予測した運行時隔および前記所定の路線の組合せとを照らし合わせて、前記ユーザが希望する降車駅へとより効率的に到着できると予測される路線を判定し、判定結果が示す路線の情報を遅延時の最適路線として、前記ユーザの端末装置に表示させる
ことを特徴とする表示制御方法。
【請求項16】
所定の路線上における複数の運行車両としてユーザに入力された検索条件を満たす路線での運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する取得手順と、
前記複数の運行車両毎に取得された前記車両情報に基づいて、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、前記所定の路線に含まれる駅のうち、前記ユーザが乗車に利用すると推定される駅である利用候補駅に到着予定の複数の運行車両に関する情報を集計する集計手順と、
前記集計手順による集計結果に基づいて、前記利用候補駅に到着予定の複数の運行車両同士の運行時隔であって、前記遅延に応じた運行時隔を予測する情報制御手順と、
前記運行車両の移動に関する移動情報として、前記情報制御手順により予測された前記運行時隔に基づく情報を前記ユーザの端末装置に表示させる表示制御手順と
をコンピュータに実行させ、
前記情報制御手順は、前記所定の路線に遅延が発生していると判定された場合には、運行時隔の閾値を超えるか否かに応じて利用すべき路線が条件付けられたデータベースと、前記予測した運行時隔および前記所定の路線の組合せとを照らし合わせて、前記ユーザが希望する降車駅へとより効率的に到着できると予測される路線を判定し、判定結果が示す路線の情報を遅延時の最適路線として、前記ユーザの端末装置に表示させる
ことを特徴とする表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、列車の乗換検索、列車の運行情報、時刻表情報等を提供するサービスが知られている。例えば、特許文献1には、利用者の情報端末に列車の遅延関連情報をリアルタイムで配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、路線案内に対するユーザの満足度を高めることができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、駅構内で放送される遅延関連情報は指令所から各駅に無線で連絡されるため、一般利用者に対して最新の遅延関連情報をリアルタイムで伝達することは不可能であるとの問題点に対して、PCや携帯電話等の端末に現時点での遅延関連情報をリアルタイムで配信するものである。一例として、上記の従来技術では、遅延発生時刻、遅延復旧時刻、遅延発生列車番号、遅延発生原因、復旧レベル、振替輸送の有無をリアルタイム更新しPCや携帯電話等の端末に配信する。
【0005】
このような上記の従来技術によると、利用者は、例えば、自身が利用したいと考えている路線の遅延状況を把握することができたとしても、この路線での詳細な運行状況まではわからない。例えば、かかる利用者は、この路線では現状どれくらいの運転間隔で運行されているかや平常運転時と比較して遅延がどれほど悪い状況であるのかといった、車両間の関係性に関する詳細な運行状況まではわからない。このため、上記の従来技術では、利用者は、当初予定していた路線をそのまま利用すべきか、あるいは、他の路線を利用すべきかの判断に困ってしまうため最適な移動手段を探すための努力を要求される。このようなことから、上記の従来技術では、必ずしも路線案内に対するユーザの満足度を高めることができるとは限らない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、路線案内に対するユーザの満足度を高めることができる表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願にかかる表示制御装置は、所定の路線上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された車両情報から予測された予測情報であって、前記複数の運行車両のうち、所定の運行車両と、前記所定の路線上において当該所定の運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、当該所定の運行車両の移動に関する移動情報を表示させる表示制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、路線案内に対するユーザの満足度を高めることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態にかかる表示制御処理の前提を説明する説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかる表示制御処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、平常運転時に対応する配信対象のページの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、遅延時に対応する配信対象のページの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかる表示制御システムの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態にかかる表示制御装置の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態にかかる時刻表情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態にかかる表示制御処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、表示制御装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願にかかる表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.表示制御処理の概要〕
図1~
図4を用いて、実施形態にかかる表示制御処理の一例について説明する。
図1では、実施形態にかかる表示制御処理の前提について説明する。
図2では、実施形態にかかる表示制御処理の処理手順を説明する。
図3および
図4では、実施形態にかかる表示制御に応じた画面例について説明する。また、実施形態にかかる表示制御処理は、
図1に示す表示制御装置100によって行われる。表示制御装置100は、例えば、サーバ装置である。
【0012】
図1~
図4の説明に先立って、
図5を用いて、まず、実施形態にかかる表示制御システムについて説明する。
図5は、実施形態にかかる表示制御システム1の構成例を示す図である。実施形態にかかる表示制御システム1は、
図5に示すように、端末装置10と、外部装置30と、表示制御装置100とを含む。端末装置10、外部装置30、表示制御装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。
【0013】
端末装置10は、表示制御装置100からのサービスを受けるユーザによって利用される情報処理端末である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。また、端末装置10には、表示制御装置100に対応するアプリケーションが予めインストールされているものとする。本実施形態では、端末装置10には、路線案内に関するアプリケーション(以下、「アプリAP」と表記する場合がある)が予めインストールされているものとする。
【0014】
例えば、端末装置10は、アプリAPの制御に従って、表示制御装置100にアクセスし、アクセスに応じた結果を表示制御装置100から受信しこれを表示する。例えば、端末装置10は、アプリAPの制御に従って、ユーザにより入力された検索条件に対応する路線検索結果を路線案内として表示する。また、端末装置10は、アプリAPの制御に従って、路線毎の運行状況や路線毎の時刻表情報等も表示する。
【0015】
外部装置30は、鉄道会社毎の運行状況を示す運行情報を随時取得することにより、運行情報を最新のものに更新して蓄積しているサーバ装置である。例えば、外部装置30は、各鉄道会社に属するサーバ装置から運行情報を取得して、最新の運行情報へと更新する。また、外部装置30を管理する事業者と、表示制御装置100を管理する事業者とは同一であってもよいし異なっていてもよい。
【0016】
表示制御装置100の説明の前に、ここで、実施形態にかかる表示制御処理が行われるにあたっての前提について
図1を用いて説明する。
図1は、実施形態にかかる表示制御処理の前提を説明する説明図である。
図1(a)には、実施形態にかかる表示制御処理に対して比較対象となる従来技術の一例が示される。
図1(b)には、実施形態にかかる表示制御処理が概念的に示されている。
【0017】
図1(a)によると、従来技術は、路線検索における検索条件に対応する路線LNxと、路線LNx上の駅STx1およびSTx2とが表示されている状態で、これらの駅に対する現在の上り運行車両UTR11の位置情報と、現在の下り運行車両DTR21の位置情報とを表示させている。このように従来技術では、現在の運行車両の大まかな位置情報を表示させているに過ぎず、路線LNx全体として現在どのような運行状況であるかや、路線LNxの運行状況が今後どのように移り変わってゆく可能性があるかが考慮されていない。一例を示すと、従来技術では、路線LNxにおける運行車両の関係性として、例えば、現在どのような運行間隔で運行されているかが考慮されていない。このようなことから、従来技術によれば、ユーザは今この瞬間での運行車両の大まかな位置情報を把握することができたとしても、路線LNx全体としての現在の運行状況までは把握できない。また、ユーザは、路線LNx全体としての現在の運行状況までは把握できないことにより、例えば、駅STx1において電車遅延が発生している場合、このまま路線LNxを利用すべきなのか(駅STx1に電車が来るのを待つべきなのか)、あるいは、路線LNx以外の他路線の利用に切り替えるべきなのかの判断に困る。
【0018】
最適な判断ができない場合、ユーザは、以下のようなマイナスのシチュエーションに陥ってしまうことが考えられる。例えば、ユーザは、他路線の利用に切り替えるべきと判断し他路線まで徒歩で移動した後、路線LNxは確かに遅延しているが平常運転時とほとんど変わりない運行間隔で運行されていたという状況を知ったとする。この場合、ユーザは、駅STx1で電車を待つべきであったとの観点から他路線への移動が無駄になったということになってしまう。また、例えば、ユーザは、このまま路線LNxを利用すべきと判断したはよいが遅延の影響で大混雑する電車に乗車した後、路線LNxは確かに遅延しているが平常運転時とほとんど変わりない運行間隔で運行されていたという状況を知ったとする。この場合、ユーザは、駅STx1で目前の車両に乗車せず、次の車両を選択していれば少しでも混雑を回避できたかもしれないと後悔することになってしまう。
【0019】
また、ユーザは、例えば、駅STx1において電車遅延が発生している場合、様々な路線検索を行うことで他の路線を探したり、探した路線の運行状況等を加味して、総合的に駅STx1において次に到着する電車に乗車すべきか否かの判断をする。このようなことから、従来技術によれば、ユーザは、例えば、遅延発生時において最適な移動手段の選択にかなりの労力(努力)を必要とされる。
【0020】
したがって、実施形態にかかる表示制御処理は、上述したような前提が示す問題、具体的には、遅延発生時においてユーザが誤った状況判断をしてしまうこと、状況判断には多大な努力を必要されることを、少しでも回避させることを主眼において成されるものである。すなわち、実施形態にかかる表示制御処理は、路線検索におけるユーザによる努力をなるべく無くし、なおかつ、遅延発生時における最適な状況判断ができるよう支援可能な路線案内サービスを提供することで、路線案内に対するユーザの満足度を高めることを目的に成されるものである。
【0021】
具体的には、実施形態にかかる表示制御装置100は、従来技術と比較して
図1(b)に示されるような表示制御を行う。例えば、ユーザによって利用される駅が駅STx1であるとする。かかる場合、
図1(b)の例によると、表示制御装置100は、現時点において駅STx1に接近している上り運行車両UTR12の現在位置だけでなく、運行車両UTR12に続く上りの後続車両の運行間隔、すなわち運行車両UTR12より後の運行間隔であって、後続車両毎の運行間隔までも表示させる。なお、本実施形態でいう運行間隔とは、車両が運行されている時間間隔のことである。したがって、以下の実施形態では、このような運行間隔のことを「運行時隔」と表記する場合がある。
図1(b)の例では、後続車両の一例として上り運行車両UTR13が示され、また、運行時隔の一例として運行時隔TMとが示されている。
【0022】
すなわち、実施形態にかかる表示制御装置100は、所定の路線上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。そして、表示制御装置100は、取得した車両情報から予測された予測情報であって、複数の運行車両のうち、所定の運行車両と、所定の路線上において当該所定の運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、当該所定の運行車両の移動に関する移動情報を表示させる。例えば、表示制御装置100は、複数の運行車両毎に取得した車両情報に基づいて、所定の路線上における所定の駅での運行車両の発着数を集計する。また、表示制御装置100は、所定の駅を基準とした場合における所定の運行車両および後続車両の位置情報を集計する。そして、表示制御装置100は、集計結果から予測された予測情報に基づく情報を含む移動情報を表示させる。
【0023】
例えば、表示制御装置100は、集計結果から予測された予測情報として、所定の路線での遅延発生時における所定の運行車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔に基づく情報を含む移動情報を表示させる。また、例えば、表示制御装置100は、集計結果から予測された予測情報として、前所定の路線での遅延発生時における運行本数に基づく情報を含む移動情報を表示させる。
【0024】
〔2.表示制御処理の一例〕
ここからは、
図2を用いて、実施形態にかかる表示制御処理の一例を処理手順を交えて説明する。
図2は、実施形態にかかる表示制御処理の一例を示す図である。
図2では、アプリAPを介してユーザU1から受け付けた検索条件(路線案内に関する検索条件)に対応する検索結果(路線案内)画面において、実施形態にかかる表示制御処理が行われる例を示す。なお、実施形態にかかる表示制御処理が対象とする画面は、検索結果画面に限定されない。例えば、実施形態にかかる表示制御処理が対象とする画面は、検索結果画面外にも、路線毎の運行状況が一覧表示される一覧表示画面や、時刻表検索に対応する検索結果画面が挙げられる。
【0025】
また、
図2の例では、ユーザU1の端末装置10の表示画面Dにおいて、路線検索のための検索条件を入力するための入力ページP1が表示されている。端末装置10は、アプリAPの制御に従って、このような入力ページP1を表示画面Dに表示させる。また、
図2の例では、入力ページP1には、出発駅を入力させるための入力欄AR11、経由駅を入力させるための入力欄AR12、到着駅を入力させるための入力欄AR13、時刻を入力させるための入力欄AR14が含まれる。また、
図2の例では、入力ページP1には、上記入力欄に入力された検索条件で検索するよう要求する検索ボタンBTが含まれる。このような状態において、ユーザU1は、
図2に示すように、出発駅として「京都」を入力し、到着駅として「西九条」を入力し、また、時刻として「13:15」を入力し、検索ボタンBTを押下したとする。すなわち、
図2の例では、ユーザU1は、「京都駅から西九条駅間の路線を検索するとともに、京都駅から西九条駅間の路線において13時15分以降で利用可能な車両としてどのような車両があるのかを検索するよう条件付ける検索条件」を入力したといえる。
【0026】
かかる場合、端末装置10は、入力された検索条件を表示制御装置100に送信する(ステップS11)。そうすると、表示制御装置100は、端末装置10から検索条件を受信する(ステップS12)。
【0027】
次に、表示制御装置100は、検索条件を用いて検索を行うことにより、検索条件を満たす情報を特定(検索)する(ステップS13)。例えば、表示制御装置100は、検索条件を満たす路線経路を特定するとともに、特定した経路(特定経路)に含まれる各路線について、検索条件を満たす車両を特定する。ここで、検索条件を満たす車両とは、検索条件を満たす車両がどのような車両であるかを識別可能な情報、すなわち車両識別情報であり、車両識別情報は、例えば、車両種別(特急、急行、快速、新快速等)および車両番号(冠名、車両番号、末尾記号で構成される車両番号)で示される。不図示であるが、表示制御装置100は、例えば、検索用の所定のデータベースを検索することができる。
【0028】
また、
図3および
図4にも示されるが、
図2の例では、表示制御装置100は、検索条件を満たす路線経路として、京都駅-大阪駅間を結ぶ「AA線」と、大阪駅-西九条駅間を結ぶ「AB線」を特定したとする。また、表示制御装置100は、検索条件を満たす車両として、AA線において京都駅「14時00分発」-大阪駅「14時28分着」の「快速K1」と、AB線において大阪駅「14時38分発」-西九条駅「14時43分着」の「快速K2」とを特定したとする。
【0029】
次に、表示制御装置100は、ステップS13での特定経路に含まれる各路線について、検索条件に対応する車両情報を取得する(ステップS14)。例えば、表示制御装置100は、各路線上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。
図2の例では、表示制御装置100は、AA線での現在の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。また、表示制御装置100は、AB線での現在の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。取得される車両情報、すなわち実施形態にかかる表示制御処理に利用可能な車両情報としては、「車両番号」、「在線位置」、「進行方向」、「車両種別」、「行先」、「遅れ時分」、「車両愛称」、「補足説明」等が挙げられる。
【0030】
「車両番号」は、運行車両の車両番号であって、冠名・車両番号・末尾記号の組合せで示される。「在線位置」は、運行車両の位置に関する位置情報である。例えば、運行車両が駅に停車している場合には、この運行車両の位置情報として停車駅が用いられる。また、運行車両が走行中である場合には、この運行車両の位置情報として、どの駅とどの駅の間を走行中かを示す駅間コードが用いられる。また、運行車両がGPS機能を有する場合には、「在線位置」は、GPS由来の位置情報であってもよい。
【0031】
「進行方向」は、運行車両の進行方向であって、上りまたは下りで示される。「車両種別」は、運行車両の車両種別であって、特急・急行・快速・新快速等で示される。「行先」は、運行車両の行先であって、行先の駅名で示される。「遅れ時分」は、運行車両が遅延している場合にどれくらいの時間遅延しているかを示す情報であって、例えば、1分単位で示される。「車両愛称」は、運行車両の愛称であって、特急名・号番号の組合せで示される。「補足説明」は、運行車両固有の特記事項である。
【0032】
なお、表示制御装置100は、車両情報を外部装置30から取得することができる。また、外部装置30がこれまでの車両情報を履歴として保持している場合には、表示制御装置100は、履歴としての車両情報(車両履歴)も取得することができる。つまり、表示制御装置100は、車両情報として、運行車両の現在の車両情報や、運行車両の過去の車両情報を取得することができる。
【0033】
次に、表示制御装置100は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況(平常運転または遅延)を判定する(ステップS15)。具体的には、表示制御装置100は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。例えば、表示制御装置100は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線に含まれる駅が平常運転区間の駅であるか、遅延区間の駅であるかを判定する。
図2の例では、表示制御装置100は、AA線に対応する車両情報に基づいて、AA線での運転状況であって、京都駅-大阪駅間の現在の運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。また、表示制御装置100は、AB線での車両情報に基づいて、AB線での運転状況であって、大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。
【0034】
1つの例では、表示制御装置100は、AA線における京都駅-大阪駅間の現在の運転状況として「平常運転」であり、また、AB線における大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況も「平常運転」であることにより「平常運転;Yes」と判定したとする。また、他の例では、表示制御装置100は、AA線における京都駅-大阪駅間の現在の運転状況は「平常運転」であるが、AB線における大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況は「遅延」であることにより「平常運転;No」と判定したとする。
【0035】
以下、平常運転の場合(平常運転;Yes)の表示制御処理と、遅延の場合(平常運転;No)の表示制御処理とをそれぞれ分けて個別に説明することにする。
【0036】
〔2-1.表示制御処理の一例(平常運転の場合)〕
まず、ステップS15以降の表示制御処理であって、平常運転の場合(平常運転;Yes)の表示制御処理の一例について説明する。表示制御装置100は、ステップS13で特定した特定経路に含まれる各路線における利用候補駅毎に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両および後続車両を特定する(ステップS21)。ここで、
図2の例では、AA線における利用候補駅は、「京都駅」であり、AB線における利用候補駅は、「大阪駅」である。したがって、表示制御装置100は、これら各駅を対象に以下
図3で説明する表示制御(より詳細には、路線情報ページP12での表示制御)を行うことができるが、本実施形態では、表示制御装置100は、乗換先路線における乗換駅を対象に
図3で説明する表示制御を行うものとする。そうすると、
図2の例では、表示制御装置100は、乗換先路線であるAB線における乗換駅である大阪駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両および後続車両を特定する。AB線の大阪駅を対象とした場合に検索条件を満たす車両というのは、大阪駅「14時38分発」の「快速K2」である。したがって、かかる例では、表示制御装置100は、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両として、大阪駅「14時38分発」の「快速K2」を特定する。以下では、大阪駅「14時38分発」の「快速K2」を、「基準車両TR11」と表記する場合がある。また、かかる例では、表示制御装置100は、AB線において基準車両TR11に後続する後続車両として、複数の後続車両による後続車両グループTR12を特定したものとする。
【0037】
次に、表示制御装置100は、乗換先路線に対応する車両情報に基づいて、乗換先路線における乗換駅での運行車両の発着数を集計する(ステップS22)。
図2の例では、表示制御装置100は、ステップS14で取得した車両情報のうち、乗換先路線であるAB線に対応する車両情報に基づいて、乗換駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数を集計する。なお、表示制御装置100は、乗換先路線であるAB線に対応する車両履歴に基づいて、大阪駅での平常運転時の発着数の統計数を算出し、算出した統計数を現在の発着数と定めてもよい。また、表示制御装置100は、大阪駅に対するいかなる車両を対象に発着数を算出してもよいし、基準車両TR11および後続車両グループTR12に絞って、例えば、基準車両TR11および後続車両グループTR12の平常運転時における車両履歴に基づいて、統計的に発着数を予測してもよい。
【0038】
次に、表示制御装置100は、基準車両および後続車両の位置情報を集計(取得)する(ステップS23)。
図2の例では、表示制御装置100は、基準車両TR11および後続車両グループTR12の位置情報を集計する。ここで集計された集計結果に基づく情報、すなわち基準車両TR11と、後続車両グループTR12との位置関係は、基準車両と、後続車両との位置関係を交えた運行状況DS12として、路線情報ページP12に表示されることになる。
【0039】
次に、表示制御装置100は、ステップS22およびS23での集計結果に基づいて、基準車両よりも後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する(ステップS24)。
図2の例では、表示制御装置100は、乗換駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数、および、基準車両TR11の位置情報と、後続車両グループTR12との位置情報に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔を予測する。なお、表示制御装置100は、例えば、AB線に対応する平常運転時での運行時隔の履歴に基づいて、統計的に運行時隔を予測してもよい。
【0040】
次に、表示制御装置100は、ステップS24で予測した運行時隔に基づいて、平均運行時隔を予測する(ステップS25)。
図2の例では、表示制御装置100は、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づいて、基準車両TR11以降の運行車両における平均運行時隔を予測(算出)する。かかる例では、表示制御装置100は、平均運行時隔として「5分間隔」を算出したものとする。また、ここで算出された平均運行時隔に基づく情報(すなわち、5分間隔)は、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS11として、路線情報ページP12に表示されることになる。
【0041】
次に、表示制御装置100は、配信対象のページを生成する(ステップS26)。例えば、表示制御装置100は、ステップS13で特定した情報に基づいて、検索条件に対応する検索結果としての路線案内が表示される路線案内ページP11を生成する。また、表示制御装置100は、運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、路線情報ページP12を生成する。例えば、表示制御装置100は、このような予測情報として、ステップS22およびS23での集計結果から予測された予測情報に基づく情報を含む路線情報ページP12を生成する。
図2の例では、表示制御装置100は、ステップS22およびS23での集計結果から予測された予測情報に基づく情報として、移動情報DS11および運行状況D12が表示される路線情報ページP12を生成する。
【0042】
ここからは、平常運転時に対応する配信対象のページであって、ステップS26で生成される配信対象のページがどのようなものか
図3を用いて説明する。
図3は、平常運転時に対応する配信対象のページの一例を示す図である。
図3に示すように、配信対象のページは、路線案内ページP11および路線情報ページP12によって構成される。
図3に示す通り、表示制御装置100は、検索条件に対応する検索結果としての路線案内が表示されるような路線案内ページP11を生成する。
図3の例では、路線案内ページP11には、京都駅から西九条駅間の路線経路としては、「京都駅-大阪駅間を結ぶAA線」と、「大阪駅-西九条駅間を結ぶAB線」とによる路線経路が存在することが表示されている。また、路線案内ページP11には、京都駅から西九条駅間の路線において13時15分以降で利用可能な車両として、「京都駅-大阪駅間を結ぶAA線」では京都駅「14時00分発」-大阪駅「14時28分着」の「快速K1」が存在し、「大阪駅-西九条駅間を結ぶAB線」では大阪駅「14時38分発」-西九条駅「14時43分着」の「快速K2」が存在することが表示されている。また、路線案内ページP11には、後述する路線情報ページP12を呼び出すための呼出ボタンWA11が含まれる。
【0043】
また、
図3に示す通り、表示制御装置100は、呼出ボタンWA11が押下された場合に、路線案内ページP11に対して重畳されるかたちで表示されるような路線情報ページP12を生成する。
図3の例では、路線情報ページP12は、例えば、領域AR121および領域AR122に分けられる。そして、領域AR121には、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS11が表示される。
図2の例を用いると、領域AR121には、このような移動情報DS11の一例として、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づき予測された平均運行時隔が「5分間隔」であり、平常運転の「5分間隔」であることを示す移動情報D11が表示される。
【0044】
また、領域AR122には、基準車両と、後続車両との位置関係を交えた運行状況DS12が表示される。
図2の例を用いると、領域AR122には、このような運行状況DS12の一例として、領域AR122には、基準車両TR11と、後続車両グループTR12との現在の位置関係を示す運行状況DS12が表示される。
【0045】
なお、移動情報DS11および運行状況DS12は、路線案内ページP11に対して重畳される態様で表示されなくてもよく、いかなる態様で表示されてもよい。例えば、移動情報DS11および運行状況DS12は、路線案内ページP11に示される余白領域内に表示されてもよい。すなわち、移動情報DS11および運行状況DS12は、対応する路線(かかる例では、AB線)と並べるかたちで表示されてもよい。
【0046】
そして、表示制御装置100は、ステップS26で生成した配信対象のページをユーザU1の端末装置10に配信する。
【0047】
〔2-2.表示制御処理の一例(遅延の場合)〕
次に、ステップS15以降の表示制御処理であって、遅延の場合(平常運転;No)での表示制御処理の一例について説明する。表示制御装置100は、ステップS13で特定した特定経路に含まれる路線であって、遅延発生路線における利用候補駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両および後続車両を特定する(ステップS31)。
図2の例では、表示制御装置100は、AB線における大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況が「遅延」であると判定している。したがて、かかる例では、遅延発生路線であるAB線における利用候補駅は、例えば、「大阪駅」である。したがって、表示制御装置100は、大阪駅を対象に以下
図4で説明する表示制御(より詳細には、路線情報ページP22での表示制御)を行う。そうすると、
図2の例では、表示制御装置100は、遅延発生路線であるAB線における利用候補駅である大阪駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両および後続車両を特定する。AB線の大阪駅を対象とした場合に検索条件を満たす車両というのは、大阪駅「14時38分発」の「快速K2」である。
【0048】
したがって、かかる例では、表示制御装置100は、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両として、大阪駅「14時38分発」の「快速K2」を特定する。説明を簡単にするために、平常運転の場合と同様の例を用いているため、ここでも大阪駅「14時38分発」の「快速K2」を、「基準車両TR11」と表記する。また、かかる例でも、表示制御装置100は、AB線において基準車両TR11に後続する後続車両として、複数の後続車両による後続車両グループTR12を特定したものとする。
【0049】
次に、表示制御装置100は、遅延発生路線に対応する車両情報に基づいて、遅延発生路線における利用候補駅での運行車両の発着数を集計する(ステップS32)。
図2の例では、表示制御装置100は、ステップS14で取得した車両情報のうち、遅延発生路線であるAB線に対応する車両情報に基づいて、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数を集計する。なお、表示制御装置100は、遅延発生路線であるAB線に対応する車両履歴に基づいて、大阪駅での遅延時の発着数の統計数を算出し、算出した統計数を現在の発着数と定めてもよい。また、表示制御装置100は、大阪駅に対するいかなる車両を対象に発着数を算出してもよいし、基準車両TR11および後続車両グループTR12に絞って、例えば、基準車両TR11および後続車両グループTR12の遅延時における車両履歴に基づいて、統計的に発着数を予測してもよい。
【0050】
次に、表示制御装置100は、基準車両および後続車両の位置情報を集計(取得)する(ステップS33)。
図2の例では、表示制御装置100は、基準車両TR11および後続車両グループTR12の位置情報を集計する。ここで集計された集計結果に基づく情報、すなわち基準車両TR11と、後続車両グループTR12との位置関係は、基準車両と、後続車両との位置関係を交えた運行状況DS22として、路線情報ページP22に表示されることになる。
【0051】
次に、表示制御装置100は、ステップS32およびS33での集計結果に基づいて、基準車両よりも後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する(ステップS34)。
図2の例では、表示制御装置100は、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数、および、基準車両TR11の位置情報と、後続車両グループTR12との位置情報に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔を予測する。なお、表示制御装置100は、例えば、AB線に対応する遅延時での運行時隔の履歴に基づいて、統計的に運行時隔を予測してもよい。
【0052】
次に、表示制御装置100は、ステップS34で予測した運行時隔に基づいて、平均運行時隔を予測する(ステップS35)。
図2の例では、表示制御装置100は、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づいて、基準車両TR11以降の運行車両における平均運行時隔を予測(算出)する。かかる例では、表示制御装置100は、平均運行時隔として「20分間隔」を算出したものとする。また、ここで算出された平均運行時隔に基づく情報(すなわち、20分間隔)は、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS21として、路線情報ページP22に表示されることになる。
【0053】
また、表示制御装置100は、ステップS35で予測した平均運行時隔と、平常運行時での運行時隔とを比較することで、比較結果を得る(ステップS36)。例えば、表示制御装置100は、ステップS35で予測した平均運行時隔と、AB線における平常運行時での運行時隔とを比較することで、比較結果を得る。かかる例では、表示制御装置100は、今回の遅延による平均運行時隔「20分間隔」と、平常運行時での運行時隔「5分間隔」とを比較することで、比較結果「+15分」を得たものとする。また、かかる比較結果(平均運行時隔に基づく情報の一例)も、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS21として、路線情報ページP22に表示されることになる。
【0054】
次に、表示制御装置100は、ステップS32およびS33での集計結果に基づいて、基準車両よりも後の運行本数であって、遅延発生路線での運行本数を予測する(ステップS37)。
図2の例では、表示制御装置100は、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行本数であって、AB線のうち利用候補駅である大阪駅を含む所定区間での運行本数を予測する。かかる例では、表示制御装置100は、運行本数として「2本/1h」を算出したものとする。また、ここで算出された運行本数に基づく情報(すなわち、2本/1h)は、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS21として、路線情報ページP22に表示されることになる。
【0055】
また、表示制御装置100は、ステップS37で予測した運行本数と、平常運行時での運行本数とを比較することで、比較結果を得る(ステップS38)。例えば、表示制御装置100は、ステップS37で予測した運行本数と、AB線における平常運行時での運行本数とを比較することで、比較結果を得る。かかる例では、表示制御装置100は、今回の遅延による運行本数と、平常運行時での運行本数(例えば、5本/1h)とを比較することで、比較結果「平常時より減少」を得たものとする。また、かかる比較結果(運行本数に基づく情報の一例)も、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS21として、路線情報ページP22に表示されることになる。
【0056】
次に、表示制御装置100は、配信対象のページを生成する(ステップS39)。例えば、表示制御装置100は、ステップS13で特定した情報に基づいて、検索条件に対応する検索結果としての路線案内が表示される路線案内ページP21を生成する。また、表示制御装置100は、運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、路線情報ページP22を生成する。例えば、表示制御装置100は、このような予測情報として、ステップS32およびS33での集計結果から予測された予測情報に基づく情報を含む路線情報ページP22を生成する。
図2の例では、表示制御装置100は、ステップS22およびS23での集計結果から予測された予測情報に基づく情報として、移動情報DS21および運行状況D22が表示される路線情報ページP22を生成する。
【0057】
ここからは、遅延時に対応する配信対象のページであって、ステップS39で生成される配信対象のページがどのようなものか
図4を用いて説明する。
図4は、遅延時に対応する配信対象のページの一例を示す図である。
図4に示すように、配信対象のページは、路線案内ページP21および路線情報ページP22によって構成される。
図4に示す通り、表示制御装置100は、検索条件に対応する検索結果としての路線案内が表示されるような路線案内ページP21を生成する。
図4の例では、路線案内ページP21には、京都駅から西九条駅間の路線経路としては、「京都駅-大阪駅間を結ぶAA線」と、「大阪駅-西九条駅間を結ぶAB線」とによる路線経路が存在することが表示されている。また、路線案内ページP21には、京都駅から西九条駅間の路線において13時15分以降で利用可能な車両として、「京都駅-大阪駅間を結ぶAA線」では京都駅「14時00分発」-大阪駅「14時28分着」の「快速K1」が存在し、「大阪駅-西九条駅間を結ぶAB線」では大阪駅「14時38分発」-西九条駅「14時43分着」の「快速K2」が存在することが表示されている。また、路線案内ページP21には、後述する路線情報ページP12を呼び出すための呼出ボタンWA21が含まれる。呼出ボタンWA21内には、呼出ボタンWA11と比べて、遅延が発生している旨が警告表示される。
【0058】
また、
図4に示す通り、表示制御装置100は、呼出ボタンWA21が押下された場合に、路線案内ページP21に対して重畳されるかたちで表示されるような路線情報ページP22を生成する。
図4の例では、路線情報ページP22は、例えば、領域AR221および領域AR222に分けられる。そして、領域AR221には、基準車両と、後続車両との関係性を交えた移動情報DS11が表示される。
図2の例を用いると、領域AR221には、このような移動情報DS11の一例として、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づき予測された平均運行時隔が「20分間隔」であり、遅延によって「20分間隔」となっていることを示す移動情報D21が表示される。
【0059】
また、
図2の例を用いると、領域AR221には、移動情報DS21の一例として、今回の遅延による平均運行時隔「20分間隔」と、平常運行時での運行時隔「5分間隔」とが比較された比較結果「+15分」が表示される。また、
図2の例を用いると、領域AR221には、移動情報DS21の一例として、今回の遅延による運行本数「2本/1h」が表示される。また、
図2の例を用いると、領域AR221には、移動情報DS21の一例として、今回の遅延による運行本数「2本/1h」と、平常運行時での運行本数「5本/1h」とが比較された比較結果「平常時より減少」が表示される。
【0060】
そして、このような移動情報DS21が表示されることで、ユーザU1は、遅延が発生している場合でのAB線全体としての現在の運行状況を把握することができようになる。例えば、ユーザU1は、移動情報DS21により、遅延発生時における運行時隔や、この運行時隔が平常運転時と比較してどれほどひどい状態であることを把握することができる。また、ユーザU1は、移動情報DS21により、遅延発生時における運行本数や、この運行本数が平常運転時と比較してどれほどひどい状態であることを把握することができる。また、この結果、ユーザU1は、このままAB線を利用すべきなのか、あるいは、AB線以外の他路線の利用に切り替えるべきなのかより適切な判断を少ない労力で行うことができる。
【0061】
また、領域AR222には、基準車両と、後続車両との位置関係を交えた運行状況DS22が表示される。
図2の例を用いると、領域AR222には、このような運行状況DS22の一例として、基準車両TR11と、後続車両グループTR12との現在の位置関係を示す運行状況DS22が表示される。
【0062】
なお、移動情報DS21および運行状況DS22は、路線案内ページP21に対して重畳される態様で表示されなくてもよく、いかなる態様で表示されてもよい。例えば、移動情報DS21および運行状況DS22は、路線案内ページP21に示される余白領域内に表示されてもよい。すなわち、移動情報DS21および運行状況DS22は、対応する路線(かかる例では、AB線)と並べるかたちで表示されてもよい。
【0063】
そして、表示制御装置100は、ステップS39で生成した配信対象のページをユーザU1の端末装置10に配信する(ステップS40)。
【0064】
さて、これまで説明してきたように、実施形態にかかる表示制御装置100は、検索条件を満たす路線(所定の路線の一例)上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。例えば、表示制御装置100は、基準車両(所定の運行車両の一例)、および、基準車両に対して後続する運行車両である後続車両それぞれの車両情報を取得する。また、表示制御装置100は、検索条件を満たす路線を走行中の各車両の運行情報も取得する。そして、表示制御装置100は、車両情報に基づいて、検索条件を満たす路線での利用候補駅(所定の駅の一例)での運行車両の発着数を集計する。また、表示制御装置100は、利用候補駅を基準とした場合における基準車両および後続車両の位置情報を集計する。そして、表示制御装置100は、集計結果に基づいて、基準車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔に基づく情報(例えば、平均運行時隔)を予測する。また、表示制御装置100は、集計結果に基づいて、利用候補駅での運行本数を予測する。そして、表示制御装置100は、平均運行時隔や運行本数に関する情報を、基準車両の移動に関する移動情報として表示させる。
図3の例では、表示制御装置100は、特に移動情報DS11を表示させる。また、
図4の例では、表示制御装置100は、特に移動情報DS21を表示させる。
【0065】
これにより、表示制御装置100は、遅延が発生しているAB線全体としての現在の運行状況を把握させることができる。例えば、表示制御装置100は、遅延発生時における運行時隔や、この運行時隔が平常運転時と比較してどれほどひどい状態であることを把握させることができる。また、表示制御装置100は、遅延発生時における運行本数や、この運行本数が平常運転時と比較してどれほどひどい状態であることを把握させることができる。この結果、表示制御装置100は、このまま当初の路線を利用すべきなのか、あるいは、他の路線の利用に切り替えるべきなのかより適切な判断を少ない労力で行わすことができる。すなわち、表示制御装置100は、路線案内に対するユーザの満足度を高めることができる。
【0066】
〔3.表示制御装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態にかかる表示制御装置100について説明する。
図6は、実施形態にかかる表示制御装置100の構成例を示す図である。
図6に示すように、表示制御装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。例えば、表示制御装置100は、
図2~
図4で説明した表示制御処理を行うサーバ装置である。
【0067】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10、外部装置30との間で情報の送受信を行う。
【0068】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、時刻表情報記憶部121と、路線図記憶部122とを有する。
【0069】
(時刻表情報記憶部121について)
時刻表情報記憶部121は、時刻表に関する情報を記憶する。例えば、時刻表情報記憶部121は、路線に含まれる駅毎に、到着予定時刻と当該到着予定時刻に来る車両の車両種別とを対応付けて記憶する。ここで、
図7に実施形態にかかる時刻表情報記憶部121の一例を示す。
図7の例では、時刻表情報記憶部121は、「路線ID」、「路線名」、「時刻表情報」といった項目を有する。
【0070】
「路線ID」は、路線を識別する識別情報を示す。「路線名」は、対応する「路線ID」によって識別される路線の路線名を示す。「時刻表情報」は、対応する「路線ID」によって識別される路線に含まれる駅毎に、到着予定時刻と当該到着予定時刻に来る車両の車両種別とが対応付けられた時刻テーブルである。
【0071】
すなわち、
図7の例では、路線ID「L1」によって識別されるAA線での時刻表情報が「TBDA1」である例を示す。
【0072】
(路線図記憶部122について)
路線図記憶部122は、全国の各路線の接続関係を示す路線図を記憶する。かかる路線図は、例えば、路線検索に用いられる。
【0073】
(制御部130について)
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、表示制御装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0074】
図6に示すように、制御部130は、受信部131と、経路特定部132と、取得部133と、判定部134と、車両特定部135と、集計部136と、情報制御部137と、表示制御部138とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0075】
(受信部131について)
受信部131は、各種情報を受信する。例えば、受信部131は、端末装置10から路線検索のための検索条件を受信する。例えば、受信部131は、出発駅、到着駅、時刻を指定する検索条件を受信する。また、受信部131は、受信した検索条件を経路特定部132に出力する。
【0076】
(経路特定部132について)
経路特定部132は、検索条件を用いて検索を行うことにより、検索条件を満たす情報を特定(検索)する。例えば、経路特定部132は、検索条件を用いた路線検索により、検索条件を満たす路線経路を特定する。また、経路特定部132は、特定した経路(特定経路)に含まれる各路線について、検索条件を満たす車両(車両種別)を特定する。
図2の例では、経路特定部132は、検索条件を満たす路線経路として、京都駅-大阪駅間を結ぶ「AA線」と、大阪駅-西九条駅間を結ぶAB線を特定している。また、経路特定部132は、検索条件を満たす車両として、AA線において京都駅「14時00分発」-大阪駅「14時28分着」の「快速K1」と、AB線において大阪駅「14時38分発」-西九条駅「14時43分着」の「快速K2」とを特定している。
【0077】
(取得部133について)
取得部133は、所定の路線上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。例えば、取得部133は、車両情報として、運行車両の現在の運行状況を示す車両情報を取得する。
図2の例では、取得部133は、経路特定部132により特定されたAA線での現在の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。また、取得部133は、経路特定部132により特定されたAB線での現在の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する。
【0078】
(判定部134について)
判定部134は、運転状況を判定する。具体的には、判定部134は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況を判定する。例えば、判定部134は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。例えば、判定部134は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線に含まれる駅が平常運転区間の駅であるか、遅延区間の駅であるかを判定する。
図2の例では、判定部134は、AA線に対応する車両情報に基づいて、AA線での運転状況であって、京都駅-大阪駅間の現在の運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。また、判定部134は、AB線での車両情報に基づいて、AB線での運転状況であって、大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。
【0079】
(車両特定部135について)
車両特定部135は、経路特定部132により特定された経路に含まれる路線を対象に、実施形態にかかる表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対して後続する後続車両を特定する。車両特定部135は、例えば、特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、各路線における利用候補駅毎に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定する。
図2の例では、車両特定部135は、乗換先路線であるAB線における乗換駅である大阪駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定している。
【0080】
また、車両特定部135は、例えば、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、遅延発生路線における利用候補駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定する。例えば、AB線における大阪駅-西九条駅間の現在の運転状況が「遅延」であると判定された場合、遅延発生路線であるAB線における利用候補駅は、「大阪駅」である。したがって、かかる例では、車両特定部135は、遅延発生路線であるAB線における利用候補駅である大阪駅を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定する。
【0081】
(集計部136について)
集計部136は、複数の運行車両毎に取得された車両情報に基づいて、所定の路線上における所定の駅での運行状況を集計する。例えば、集計部136は、複数の運行車両毎に取得された車両情報に基づいて、所定の路線上における所定の駅での運行車両の発着数を集計する。例えば、集計部136は、発着数として、複数の運行車両毎に取得された車両情報に基づき遅延が発生していると判定された場合での発着数を集計する。また、例えば、集計部136は、運行状況として、所定の駅を基準とした場合における所定の運行車両および後続車両の位置情報を集計する。
【0082】
図2の例において、特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、集計部136は、乗換先路線であるAB線に対応する車両情報に基づいて、乗換駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数を集計している。なお、集計部136は、乗換先路線であるAB線に対応する車両履歴に基づいて、大阪駅での平常運転時の発着数の統計数を算出し、算出した統計数を現在の発着数と定めてもよい。また、集計部136は、大阪駅に対するいかなる車両を対象に発着数を算出してもよいし、基準車両TR11および後続車両グループTR12に絞って、例えば、基準車両TR11および後続車両グループTR12の平常運転時における車両履歴に基づいて、統計的に発着数を予測してもよい。
【0083】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、集計部136は、基準車両TR11および後続車両グループTR12の位置情報を集計している。
【0084】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、集計部136は、遅延発生路線であるAB線に対応する車両情報に基づいて、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数を集計する。なお、集計部136は、遅延発生路線であるAB線に対応する車両履歴に基づいて、大阪駅での遅延時の発着数の統計数を算出し、算出した統計数を現在の発着数と定めてもよい。また、集計部136は、大阪駅に対するいかなる車両を対象に発着数を算出してもよいし、基準車両TR11および後続車両グループTR12に絞って、例えば、基準車両TR11および後続車両グループTR12の遅延時における車両履歴に基づいて、統計的に発着数を予測してもよい。
【0085】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、集計部136は、基準車両TR11および後続車両グループTR12の位置情報を集計する。
【0086】
(情報制御部137について)
情報制御部137は、集計部136による集計結果に基づいて、予測処理(算出処理)や比較処理を行う。例えば、情報制御部137は、集計結果に基づいて、所定の路線での所定の運行車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する。例えば、情報制御部137は、集計結果に基づいて、所定の路線での遅延発生時における所定の運行車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する。また、情報制御部137は、後続車両毎の運行時隔に基づいて、平均運行時隔を予測する。また、情報制御部137は、平均運行時隔を用いた比較処理を行う。
【0087】
また、情報制御部137は、集計結果に基づいて、所定の路線での遅延発生時における運行本数を予測する。また、情報制御部137は、運行本数を用いた比較処理を行う。
【0088】
図2の例において、特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、情報制御部137は、乗換駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数、および、基準車両TR11の位置情報と、後続車両グループTR12との位置情報に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔を予測している。また、情報制御部137は、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づいて、基準車両TR11以降の運行車両における平均運行時隔を予測(算出)している。
【0089】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数、および、基準車両TR11の位置情報と、後続車両グループTR12との位置情報に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔を予測している。また、情報制御部137は、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔に基づいて、基準車両TR11以降の運行車両における平均運行時隔を予測している。
【0090】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、AB線における遅延時の平均運行時隔と、路AB線における平常運行時での運行時隔とを比較することで、比較結果を得ている。
【0091】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、利用候補駅である大阪駅での運行車両の現在の発着数に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行本数であって、AB線のうち利用候補駅である大阪駅を含む所定区間での運行本数を予測している。
【0092】
また、
図2の例において、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、AB線における遅延時の運行本数と、平常運行時での運行本数とを比較することで、比較結果を得ている。
【0093】
(表示制御部138について)
表示制御部138は、取得部133により取得された車両情報から予測された予測情報であって、複数の運行車両のうち、所定の運行車両と、所定の路線上において当該所定の運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、当該所定の運行車両の移動に関する移動情報を表示させる。例えば、表示制御部138は、集計部136による集計結果から予測された予測情報に基づく情報を含む移動情報を表示させる。
【0094】
例えば、表示制御部138は、集計部136による集計結果から予測された予測情報として、所定の路線での遅延発生時における所定の運行車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔に基づく情報を含む移動情報を表示させる。一例としては、表示制御部138は、運行時隔に基づく情報として、運行時隔に基づき算出された平均運行時隔を含む移動情報を表示させる。
【0095】
また、例えば、表示制御部138は、集計部136による集計結果から予測された予測情報として、所定の路線での遅延発生時における運行本数に基づく情報を含む移動情報を表示させる。一例として、表示制御部138は、運行本数に基づく情報として、運行本数と、所定の路線での平常運転時における運行本数とを比較した比較結果を含む移動情報を表示させる。
【0096】
また、表示制御部138は、ユーザによる路線検索に対応する検索結果としての路線情報に含まれる路線毎に、移動情報を並べて表示させる。
【0097】
〔4.処理手順〕
次に、
図8を用いて、実施形態にかかる表示制御処理の手順について説明する。
図8は、実施形態にかかる表示制御処理手順を示すフローチャートである。
【0098】
まず、受信部131は、検索条件を受信したか否かを判定する(ステップ101)。受信部131は、検索条件を受信していない場合には(ステップ101;No)、検索条件を受信するまで待機する。経路特定部132は、検索条件が受信された場合には(ステップ101;Yes)、検索条件を用いた検索による特定処理を行う(ステップS102)。例えば、経路特定部132は、検索条件を用いた路線検索により、検索条件を満たす路線経路を特定する。また、経路特定部132は、特定した経路(特定経路)に含まれる各路線について、検索条件を満たす車両(車両種別)を特定する。
【0099】
次に、取得部133は、特定された路線経路に含まれる各路線を対象に、当該路線上における複数の運行車両毎に、当該運行車両に関する車両情報を取得する(ステップS103)。また、判定部134は、ステップS103で取得された路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況を判定する(ステップS104)。例えば、判定部134は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線での運転状況が平常運転または遅延のいずれかを判定する。例えば、判定部134は、路線毎の車両情報に基づいて、当該路線に含まれる駅が平常運転区間の駅であるか、遅延区間の駅であるかを判定する。
【0100】
次に、車両特定部135は、ステップS104での判定結果が示す運転状況に応じた駅(処理対象の駅)について、条件情報を満たす基準車両および後続車両を特定する(ステップS105)。車両特定部135は、例えば、特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、乗換先路線における乗換駅(処理対象の駅)を対象として、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定する。また、車両特定部135は、例えば、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、遅延発生路線における利用候補駅(処理対象の駅)を対象に、検索条件を満たす車両のうち、表示制御の基準となる基準車両を特定するとともに、特定した基準車両に対する後続車両を特定する。
【0101】
次に、集計部136は、処理対象の駅に対応する車両情報に基づいて、処理対象の駅での発着数を集計する(ステップS106)。例えば、集計部136は、複数の運行車両毎に取得された車両情報に基づき遅延が発生していると判定された場合での発着数を集計する。
【0102】
次に、情報制御部137は、集計部136による集計結果に基づいて、平均運転時隔を予測する(ステップS107)。特定経路に含まれる各路線のいずれも平常運転と判定された場合には、情報制御部137は、処理対象の駅における現在の発着数、および、車両の位置情報に基づいて、基準車両よりも後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する。そして、情報制御部137は、予測した運行時隔に基づいて、基準車両以降の運行車両における平均運行時隔を予測する。また、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、処理対象の駅における運行車両の現在の発着数、および、車両の位置情報に基づいて、基準車両よりも後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔を予測する。そして、情報制御部137は、予測した運行時隔に基づいて、基準車両以降の運行車両における平均運行時隔を予測する。
【0103】
また、情報制御部137は、集計部136による集計結果に基づいて、運行本数を予測する(ステップS108)。例えば、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、処理対象の駅における運行車両の現在の発着数に基づいて、基準車両よりも後の運行本数であって、処理対象の駅を含む所定区間での運行本数を予測する。
【0104】
また、情報制御部137は、判定部134による判定結果が示す運転状況に応じて比較処理を行う(ステップS109)。例えば、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、遅延している路線の平均運行時隔と、当該路線の平常運行時での運行時隔とを比較することで、比較結果を得る。また、同様に、特定経路に含まれる路線の中に遅延発生の路線が含まれると判定された場合には、情報制御部137は、遅延している路線の運行本数と、当該路線の平常運行時での運行本数とを比較することで、比較結果を得る。
【0105】
次に、表示制御部138は、配信対象のページを生成する(ステップS110)。例えば、表示制御部138は、検索条件に対応する検索結果としての路線案内が表示される路線案内ページP11を生成する。また、表示制御部138は、運行車両に対して後続する運行車両である後続車両との関係性に関する予測情報に基づいて、路線情報ページP12を生成する。例えば、表示制御装置100は、このような予測情報として、予測処理や比較処理に基づく情報を含む路線情報ページP12を生成する。そして、表示制御部138は、配信対象のページを配信する(ステップS111)。なお、ページ配信は、表示制御部138以外の処理部によって行われてもよい。例えば、表示制御装置100は、配信処理を行う配信部(不図示)を有してもよい。
【0106】
〔5.変形例〕
上記実施形態にかかる表示制御装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、表示制御装置100の他の実施形態について説明する。
【0107】
〔5-1.待ち時間〕
表示制御部138は、集計部136による集計結果から予測された予測情報として、所定の路線での遅延発生時における到着予定時刻であって、所定の駅に所定の運行車両および後続車両が到着するまでの到着予定時刻に基づく情報を含む移動情報を表示させてもよい。例えば、表示制御部138は、到着予定時刻に基づく情報として、到着予定時刻に基づき算出された待ち時間であって、所定の駅に所定の運行車両および後続車両が到着するまでの待ち時間を含む移動情報を表示させる。この点について、
図2および
図4の例を用いて説明する。
【0108】
例えば、情報制御部137は、遅延発生路線であるAB線に対応する車両情報に基づいて、利用候補駅である大阪駅に対する基準車両TR11、および、後続車両グループTR12に属する後続車両の少なくとも1車両の到着予定時刻を予測する。また、情報制御部137は、予測した到着予定時刻と、時刻表上の到着予定時刻(
図4の例では、14時38分)に基づいて、大阪駅に基準車両TR11、および、後続車両グループTR12に属する後続車両の少なくとも1車両が到着するまでのそれぞれの待ち時間を予測する。
【0109】
例えば、情報制御部137は、大阪駅に基準車両TR11が到着するまでの待ち時間であって、現在時刻からの待ち時間として「15分」を算出したとする。また、情報制御部137は、大阪駅に後続車両が到着するまでの待ち時間であって、現在時刻からの待ち時間として「30分」を算出したとする。かかる場合、情報制御部137は、移動情報DS21の一例として、次の車両が当駅に到着するまでの待ち時間「15分」、その次の車両が当駅に到着するまでの待ち時間「30分」が表示されるような路線情報ページP22を生成する。
【0110】
このように、実施形態にかかる表示制御装置100は、所定の駅に所定の運行車両および後続車両が到着するまでの待ち時間を含む移動情報を表示させる。これにより、表示制御装置100は、このまま当初の路線を利用すべきなのか、あるいは、他の路線の利用に切り替えるべきなのかより適切な判断を少ない労力で行わすことができるため、路線案内に対するユーザの満足度を高めることができる。
【0111】
〔5-2.情報提案(1)〕
また、表示制御部138は、所定の運行車両より後の運行時隔であって、後続車両毎の運行時隔に関する情報に応じて、所定の路線、または、所定の路線とは異なる他の路線のうち、いずれか一方の路線の利用を提案する移動情報を表示させてもよい。この点について、
図2および
図4の例を用いて説明する。
図2に示す例のうち、遅延例の場合(平常運転;Noの場合)には、情報制御部137は、ステップS32およびS33での集計結果に基づいて、基準車両TR11よりも後の運行時隔であって、後続車両グループTR12に属する後続車両毎の運行時隔を予測することにより、最終的に平均運行時隔「20分間隔」を算出している。
【0112】
かかる場合、情報制御部137は、平均運行時隔「20分間隔」に基づいて、現在遅延しているAB線、または、AB線とは異なる他の路線のうち、いずれの路線を利用することが目的駅である西九条へ到着するうえで時間的に効率的であるかを判断する。例えば、情報制御部137は、平均運行時隔「20分間隔」と、予め決められたルールベースとをつき合せることで、AB線、または、AB線とは異なる他の路線のうち、いずれの路線を利用することが効率的であるかを判断することができる。例えば、ルールベースでは、AB線において平均運行時隔「10分間隔」以上となった場合には、AC線を利用して西九条へ向かうべきであることが規定されているとする。かかる場合には、情報制御部137は、平均運行時隔「20分間隔」となっている現在においては、AB線ではなくAC線の利用が効率駅であると判断する。
【0113】
そうすると、表示制御部138は、移動情報DS21の一例として、「おすすめの迂回路線はAC線です」といったように迂回路線を提案する提案情報が表示されるような路線情報ページP22を生成する。
【0114】
このように、実施形態にかかる表示制御装置100は、当初の路線を利用すべきなのか、あるいは、他の路線の利用に切り替えるべきなのかの判断までのユーザに代わって動的に行ってしまう。これにより、表示制御装置100は、さらにユーザの労力を減らすことができるため、路線案内に対するユーザの満足度をより高めることができる。
【0115】
〔5-3.情報提案(2)〕
また、表示制御部138は、所定の路線での遅延発生時における運行本数と、所定の路線での平常運転時における運行本数とを比較した比較結果に応じて、所定の路線、または、所定の路線とは異なる他の路線のうち、いずれか一方の路線の利用を提案する移動情報を表示させてもよい。この点について、
図2および
図4の例を用いて説明する。
図2に示す例のうち、遅延例の場合(平常運転;Noの場合)には、情報制御部137は、AB線における遅延時での運行本数「2本/1h」と、路線ABにおける平常運行時での運行本数「5本/1h」とを比較することで、比較結果「平常時より減少」を得ている。
【0116】
かかる場合、情報制御部137は、比較結果「平常時より減少」に基づいて、現在遅延しているAB線、または、AB線とは異なる他の路線のうち、いずれの路線を利用することが目的駅である西九条へ到着するうえで時間的に効率的であるかを判断する。例えば、情報制御部137は、比較結果「平常時より減少」と、予め決められたルールベースとをつき合せることで、AB線、または、AB線とは異なる他の路線のうち、いずれの路線を利用することが効率的であるかを判断することができる。例えば、ルールベースでは、AB線において運行本数が非常時と比較して「N本減少」している場合には、AC線を利用して西九条へ向かうべきであることが規定されているとする。かかる場合には、情報制御部137は、平均運行時隔「平常時より減少」(例えば、N本以上の減少)となっている現在においては、AB線ではなくAC線の利用が効率駅であると判断する。
【0117】
そうすると、表示制御部138は、移動情報DS21の一例として、「おすすめの迂回路線はAC線です」といったように迂回路線を提案する提案情報が表示されるような路線情報ページP22を生成する。
【0118】
このように、実施形態にかかる表示制御装置100は、当初の路線を利用すべきなのか、あるいは、他の路線の利用に切り替えるべきなのかの判断までのユーザに代わって動的に行ってしまう。これにより、表示制御装置100は、さらにユーザの労力を減らすことができるため、路線案内に対するユーザの満足度をより高めることができる。
【0119】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上記実施形態にかかる表示制御装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、表示制御装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0120】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0121】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0122】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0123】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0124】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる表示制御装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0125】
〔7.その他〕
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0126】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0127】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0128】
1 表示制御システム
10 端末装置
30 外部装置
100 表示制御装置
120 記憶部
121 時刻表情報記憶部
122 路線図記憶部
130 制御部
131 受信部
132 経路特定部
133 取得部
134 判定部
135 車両特定部
136 集計部
137 情報制御部
138 表示制御部