(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】流量調整装置
(51)【国際特許分類】
F16K 35/02 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
F16K35/02 Z
(21)【出願番号】P 2020028070
(22)【出願日】2020-02-21
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390021577
【氏名又は名称】東海旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(72)【発明者】
【氏名】上野 雅之
(72)【発明者】
【氏名】藤井 忠
(72)【発明者】
【氏名】岡田 日貴
(72)【発明者】
【氏名】今井 直樹
(72)【発明者】
【氏名】内田 晋右
(72)【発明者】
【氏名】牧平 郁夫
【審査官】上野 力
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-144874(JP,A)
【文献】特開2011-149488(JP,A)
【文献】特開2012-107762(JP,A)
【文献】特開2005-344918(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0180189(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる流路が形成された流路部材と、
前記流路の開度を調整する弁機構と、を備え、
前記弁機構は、
前記流路を横断する横断方向に沿って延びるとともに、前記横断方向に沿う軸線回りの回転に伴い前記横断方向に移動することで前記流路の内面に形成された弁座に接触又は離反するロッドと、
前記ロッドのうち前記流路部材の外側に位置する部分に取り付けられ、前記ロッドと一体で回転し、かつ、前記ロッドに対して前記横断方向に移動可能に設けられたノブと、
前記流路部材及び前記ノブのうち一方の部材から突出する係合部、及び前記流路部材及び前記ノブのうち他方の部材に形成され前記係合部を収容することで前記係合部が係り合う被係合部を有するロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、前記係合部と前記被係合部とが係り合い前記流路部材に対する前記ロッドの回転が前記ノブを介して規制された規制状態、及び前記係合部と前記被係合部との係り合いが解除されて前記流路部材に対する前記ロッドの回転が許容される許容状態が前記ノブの前記横断方向の移動に伴い切り替えられ
、
前記弁機構は、前記ノブを前記規制状態に向けて付勢する付勢部材を備えている流量調整装置。
【請求項2】
前記ノブは、前記規制状態において前記許容状態よりも前記流路部材に接近している請求項1に記載の流量調整装置。
【請求項3】
前記ロッドは、
前記横断方向に延びる軸と、
前記軸に対して外径が拡大されたロッドフランジと、を備え、
前記ノブは、前記ロッドフランジに前記横断方向で向かい合うノブフランジを備え、
前記付勢部材は、前記軸が挿入された状態で前記ロッドフランジと前記ノブフランジとの間に介在している請求項
1又は請求項2に記載の流量調整装置。
【請求項4】
前記ノブは、前記ロッドの周囲を取り囲んでいる請求項1から請求項
3の何れか1項に記載の流量調整装置。
【請求項5】
前記ノブには、外周面が窪んで構成された摘み部が形成されている請求項
4に記載の流量調整装置。
【請求項6】
前記ロッドの外周面及び前記ノブの内周面には、前記横断方向から見た平面視で前記横断方向に交差する方向に延びるとともに、互いに係り合うことで、前記ロッドに対する前記ノブの相対回転を不能とする平坦面が形成されている請求項
4又は請求項
5に記載の流量調整装置。
【請求項7】
前記係合部は、前記流路部材から前記横断方向に突出し、
前記被係合部は、前記ノブのうち前記流路部材と向かい合う面に対して前記横断方向に窪んで形成され、
前記係合部及び前記被係合部は、前記ノブが前記規制状態にあるとき前記軸線回りの周方向で係り合う請求項1から請求項
6の何れか1項に記載の流量調整装置。
【請求項8】
前記係合部は、前記流路部材に形成された窪みに圧入されたピンである請求項
7に記載の流量調整装置。
【請求項9】
前記係合部及び前記被係合部は、前記周方向に複数配列され、
前記被係合部の数は、前記係合部の数よりも多い請求項
7又は請求項
8に記載の流量調整装置。
【請求項10】
前記流路部材には、前記流路の内外を前記横断方向に連通させるとともに、前記ロッドが挿入された連通部が形成され、
前記ロッドの外周面と前記連通部の内周面との間には、前記ロッドの周囲を取り囲み、前記ロッドの外周面と前記連通部の内周面との間を前記横断方向から見た平面視で前記横断方向に交差する方向でシールするシールリングが介在している請求項1から請求項
9の何れか1項に記載の流量調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流量調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両等に搭載されるドアユニットは、車両本体の開口部を開閉するドア本体と、ドア本体を開く方向又は閉じる方向にスライド移動させるドア駆動装置と、を備えている。ドア駆動装置は、ドア本体に接続されたシリンダロッドを有するシリンダと、シリンダに対する空気の吸排気量を調整する流量調整装置と、を備えている。
ドア駆動装置では、シリンダに対する空気の吸排気量を流量調整装置によって調整することで、ドア本体の移動時における加速度等を調整できる。
【0003】
流量調整装置の一例として、下記特許文献1には、流体圧縮器とチューブとの間を接続するポートを有するボディと、軸線回りの回転に伴い軸方向に移動することでポートの開度を調整するニードルバルブと、を備えた構成が開示されている。
【0004】
下記特許文献1の構成では、ニードルバルブを回転させるハンドルがニードルバルブに対して軸方向に移動することで、ボディに対してニードルバルブが回転できる状態と、回転できない状態と、に切り替えられる。下記特許文献1の構成では、ボディに対してニードルバルブを回転させ、ニードルバルブにおける軸方向の位置を調整することで、ポートを通じて流体圧縮機からチューブに流れる流体の流量が調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来技術にあっては、流量調整装置が流体圧縮機とチューブとを接続する継手としてボディを有する関係で、流体圧縮機からの流量調整装置の突出量を抑える点で未だ改善の余地があった。そのため、例えば鉄道車両のように、流量調整装置の設置スペースが限られている場所での設置が難しかった。
【0007】
本発明は、流路部材からの突出量を抑えることができる流量調整装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る流量調整装置は、流体が流れる流路が形成された流路部材と、前記流路の開度を調整する弁機構と、を備え、前記弁機構は、前記流路を横断する横断方向に沿って延びるとともに、前記横断方向に沿う軸線回りの回転に伴い前記横断方向に移動することで前記流路の内面に形成された弁座に接触又は離反するロッドと、前記ロッドのうち前記流路部材の外側に位置する部分に取り付けられ、前記ロッドと一体で回転し、かつ、前記ロッドに対して前記横断方向に移動可能に設けられたノブと、前記流路部材及び前記ノブのうち一方の部材から突出する係合部、及び前記流路部材及び前記ノブのうち他方の部材に形成され前記係合部を収容することで前記係合部が係り合う被係合部を有するロック機構と、を備え、前記ロック機構は、前記係合部と前記被係合部とが係り合い前記流路部材に対する前記ロッドの回転が前記ノブを介して規制された規制状態、及び前記係合部と前記被係合部との係り合いが解除されて前記流路部材に対する前記ロッドの回転が許容される許容状態が前記ノブの前記横断方向の移動に伴い切り替えられ、前記弁機構は、前記ノブを前記規制状態に向けて付勢する付勢部材を備えている。
【0009】
本態様によれば、ロッドと一体回転し、かつ、ロッドに対して横断方向に移動可能なノブを備えているため、ノブに作用する回転力がロッドに作用することで、ノブを介してロッドを回転させることができる。これにより、例えば工具等を用いてロッドを回転させる構成に比べて作業性を向上させることができる。
また、本態様では、ロッドに対してノブが横断方向に移動することで、ロッドの規制状態及び許容状態が切り替えられる。この構成によれば、別途ナットをロッドに締め付け、ナットを介してロッドと流路部材との間に作用する軸力によってロッドの回転を規制する従来の構成に比べ、ロッドの横断方向の位置を高精度に調整できる。すなわち、従来のようにロッドの横断方向の位置を調整後、ナットによる位置固定の際にロッドが軸方向に位置ずれするのを抑制できる。その結果、弁機構によって流路を所望の開度に簡単に調整できる。
特に、本態様では、流路が形成された流路部材に対してロッド及びノブが回転可能に取り付けられる構成とした。
この構成によれば、流路部材に対してノブの回転が規制又は許容されるので、流路部材と他の部材とを接続する継手として別途ボディ等を取り付ける場合に比べて流路部材からのロッド及びノブの突出量を抑えることができる。これにより、流量調整装置の小型化を図ることができる。その結果、例えば鉄道車両等の限られたスペースに対しても設置し易くなる。また、流路部材に対してロッド及びノブが支持されるので、弁機構の支持強度を確保し易くなる。
【0010】
上記態様の流量調整装置において、前記ノブは、前記規制状態において前記許容状態よりも前記流路部材に接近していてもよい。
【0012】
上記態様の流量調整装置において、前記ロッドは、前記横断方向に延びる軸と、前記軸に対して外径が拡大されたロッドフランジと、を備え、前記ノブは、前記ロッドフランジに前記横断方向で向かい合うノブフランジを備え、前記付勢部材は、前記軸が挿入された状態で前記ロッドフランジと前記ノブフランジとの間に介在していてもよい。
【0013】
上記態様の流量調整装置において、前記ノブは、前記ロッドの周囲を取り囲んでいてもよい。
【0014】
上記態様の流量調整装置において、前記ノブには、外周面が窪んで構成された摘み部が形成されていてもよい。
【0015】
上記態様の流量調整装置において、前記ロッドの外周面及び前記ノブの内周面には、前記横断方向から見た平面視で前記横断方向に交差する方向に延びるとともに、互いに係り合うことで、前記ロッドに対する前記ノブの相対回転を不能とする平坦面が形成されていてもよい。
【0016】
上記態様の流量調整装置において、前記係合部は、前記流路部材から前記横断方向に突出し、前記被係合部は、前記ノブのうち前記流路部材と向かい合う面に対して前記横断方向に窪んで形成され、前記係合部及び前記被係合部は、前記ノブが前記規制状態にあるとき前記軸線回りの周方向で係り合ってもよい。
【0017】
上記態様の流量調整装置において、前記係合部は、前記流路部材に形成された窪みに圧入されたピンであってもよい。
【0018】
上記態様の流量調整装置において、前記係合部及び前記被係合部は、前記周方向に複数配列され、前記被係合部の数は、前記係合部の数よりも多くてもよい。
【0019】
上記態様の流量調整装置において、前記流路部材には、前記流路の内外を前記横断方向に連通させるとともに、前記ロッドが挿入された連通部が形成され、前記ロッドの外周面と前記連通部の内周面との間には、前記ロッドの周囲を取り囲み、前記ロッドの外周面と前記連通部の内周面との間を前記横断方向から見た平面視で前記横断方向に交差する方向でシールするシールリングが介在していてもよい。
【発明の効果】
【0020】
上記各態様によれば、流路部材からの突出量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に係るドアユニットの概略構成図である。
【
図2】実施形態に係る流量調整装置の側面図である。
【
図3】
図4のIII-III線に対応する流量調整装置の断面図である。
【
図4】実施形態に係る流量調整装置の平面図である。
【
図5】
図3のV-V線に対応する流量調整装置の断面図である。
【
図6】許容状態を示す
図3に対応する断面図である。
【
図7】許容状態を示す
図3に対応する断面図である。
【
図8】規制状態を示す
図3に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態や変形例において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
【0023】
[ドアユニット1]
図1は、ドアユニット1の概略構成図である。
図1に示すように、ドアユニット1は、例えば鉄道車両に搭載される。ドアユニット1は、ドア本体10と、ドア駆動装置11と、を備えている。以下の説明において、前後上下左右の向きは、鉄道車両の進行方向を前後方向とした向きとする。
ドア本体10は、車両本体に形成された開口部を開閉する。ドア本体10は、開口部の開口面に沿って前後方向にスライド可能に車両本体に支持されている。なお、本実施形態のドア本体10は、例えば片開ドアである。但し、ドア本体10は、両開きドア等であってもよい。
【0024】
<ドア駆動装置11>
ドア駆動装置11は、車両本体の外壁及び内壁の間の空間において、例えばドア本体10の上方に位置する部分に設けられている。ドア駆動装置11は、シリンダ15と、電磁切替弁16と、流量調整装置17と、を備えている。
シリンダ15は、シリンダヘッド23と、シリンダヘッド23内を仕切るピストン24と、ピストン24及びドア本体10間を接続するシリンダロッド25と、を備えている。ピストン24は、シリンダヘッド23内のうち、ピストン24に対して第1側及び第2側に吸排気される気体(例えば、気体)の圧力によってシリンダヘッド23の軸方向に移動する。これにより、シリンダロッド25がシリンダヘッド23に対して軸方向に進退することで、ドア本体10がシリンダロッド25に連動してスライドする。
【0025】
電磁切替弁16は、車両本体に設けられたドア制御盤からの操作信号に応じて、ポンプ35から送り出される気体の分配先を切り替える。
【0026】
<流量調整装置17>
流量調整装置17は、電磁切替弁16を通じてシリンダ15に流れる気体の流量を調整する。流量調整装置17は、電磁切替弁16から分岐する複数の流路31~34を備えている。各流路31~34は、供給流路31、排出流路32、開流路33及び閉流路34である。
【0027】
供給流路31は、電磁切替弁16とポンプ35との間を接続している。
開流路33は、シリンダヘッド23のうち、ピストン24に対して第1側に位置する部分と、電磁切替弁16と、の間を接続している。開流路33上には、逆止弁41と絞り42とが並列に設けられている。開流路33には、逆止弁41及び絞り42の下流側で合流した後、開速度調整ねじ45及び開弱め調整ねじ46が並列で設けられている。
【0028】
閉流路34は、シリンダヘッド23のうち、ピストン24に対して第2側に位置する部分と、電磁切替弁16と、の間を接続している。閉流路34上には、閉速度調整ねじ51、閉弱め調整ねじ52及び逆止弁54が並列で設けられている。
【0029】
排出流路32は、シリンダヘッド23内を通過した気体をドア駆動装置11の外部に排出する。排出流路32の下流端部には、消音器55が設けられている。
本実施形態のドア駆動装置11では、各調整ねじ45,46,51,52によって開流路33及び閉流路34の開度を調整することで、シリンダヘッド23内の気体の圧力が調整され、ドア本体10の開閉時における加速度又は減速度が調整される。
【0030】
次に、上述した流量調整装置17の詳細について説明する。
図2は、流量調整装置17の側面図である。
図2に示すように、流量調整装置17は、上述した各流路31~34(
図1参照)が形成された管座(流路部材)60と、管座60に取り付けられた調整ねじ(弁機構)45,46,51,52と、を備えている。流量調整装置17において、各調整ねじ45,46,51,52は何れも同様の構成をなしている。したがって、以下の説明では、開速度調整ねじ45及び開流路33を例にして説明する。なお、例えば供給流路31及び排出流路32は、管座60と別体で設けられていてもよい。
【0031】
<管座60>
図3は、
図4のIII-III線に対応する流量調整装置17の断面図である。
図3に示すように、管座60は、金属材料等によってブロック状に形成されている。管座60に形成された各流路31~34のうち、例えば開流路33は、第1流路100と、第2流路101と、接続流路102と、を備えている。
【0032】
本実施形態において、第1流路100及び第2流路101は、互いに交差する方向に延在している。但し、各流路100,101は、直線状に延在していてもよい。
接続流路102は、各流路100,101間を接続している。具体的に、接続流路102は、第1流路100に対して拡径された状態で、第1流路100と直線状に並んでいる。接続流路102と第1流路100との間に形成された段差は、弁座103を構成する。
【0033】
管座60には、開流路33の内外を連通させる連通部105が形成されている。連通部105は、第1流路100及び接続流路102と直線状に並んで延在している。連通部105は、接続流路102内及び管座60の表面上でそれぞれ開口している。連通部105のうち、接続流路102側に位置する部分は、摺動部105aを構成している。摺動部105aは、全周に亘って平滑面とされている。連通部105のうち、摺動部105aに対して管座60の表面側に位置する部分は、雌ねじ部105bを構成している。
【0034】
<開速度調整ねじ45>
開速度調整ねじ45は、接続流路102を通じて第1流路100及び第2流路101間を流れる気体の流量を調整する。具体的に、開速度調整ねじ45は、ロッド110と、ノブ111と、ロック機構112と、を備えている。
【0035】
ロッド110は、連通部105を通じて開流路33内に進入している。ロッド110は、開流路33(接続流路102)を横断する方向に沿って延びる円柱状に形成されている。以下の説明では、ロッド110の軸線Oに沿う方向を単に軸方向(横断方向)といい、軸方向において開流路33に向かう側を先端側、開流路33から離反する側を基端側という。また、軸方向から見た平面視で軸方向に直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
【0036】
ロッド110は、軸方向に移動可能に管座60に支持されている。ロッド110は、軸113と、軸113の基端部から張り出すロッドフランジ114と、を備えている。
軸113は、先端側から基端側に向かうに従い外径が段階的に拡大している。具体的に、軸113は、着座部115、シール部116、雄ねじ部117、突出部118が先端側から基端側にかけて連なって形成されている。
【0037】
着座部115は、基端側から先端側に向かうに従い外径が漸次縮小している。着座部115の外周面は、ロッド110の軸方向の移動に伴い、弁座103に接触又は離反する。着座部115は、弁座103に接触した状態(以下、単に閉弁状態という。)において、接続流路102を通じた第1流路100及び第2流路101間の連通を遮断する。閉弁状態において、着座部115は、先端部が第1流路100内に進入した状態で、接続流路102内を軸方向に横断している。
【0038】
シール部116は、着座部115に対して基端側に連なるとともに、着座部115に対して外径が拡大している。シール部116は、上述した摺動部105a内に配置されている。シール部116には、シール溝120が形成されている。シール溝120は、シール部116の外周面上で開口した状態で、シール部116の全周に亘って延在している。シール溝120内には、シールリング121が嵌め込まれている。シールリング121は、例えば弾性変形可能な樹脂材料やゴム材料等により形成されている。シールリング121は、初期状態(自然長)において軸方向に沿う断面視が円形状に形成されている。シールリング121は、シール部116(シール溝120の内面)と摺動部105aの内周面との間に径方向に押し潰された状態で介在している。これにより、ロッド110と管座60との間は、シールリング121によって径方向にシールされている。シールリング121は、ロッド110の移動に伴い摺動部105aの内周面上を摺動する。
【0039】
雄ねじ部117は、シール部116に対して基端側に連なるとともに、シール部116に対して外径が拡大している。雄ねじ部117は、上述した雌ねじ部105bに締め付けられている。したがって、ロッド110は、軸線O回りの周方向のうち、雄ねじ部117の締め付け方向に回転することで、着座部115が弁座103に向かう方向(以下、閉弁方向という。)に向けて軸方向に移動する。一方、ロッド110は、軸線O回りの周方向のうち、雄ねじ部117の締め付け解除方向に回転することで、着座部115が弁座103に離反する方向(以下、開弁方向という。)に向けて軸方向に移動する。なお、ロッド110は、軸線O回りの回転に伴い、軸方向に移動する構成であればよく、雄ねじ部117及び雌ねじ部105bの組み合わせに限らず、凹部と突部との組み合わせ等であってもよい。
【0040】
突出部118は、雄ねじ部117に対して基端側に連なっている。突出部118は、管座60の表面から軸方向に突出している。
【0041】
図4は、流量調整装置17の平面図である。
図4に示すように、ロッドフランジ114は、突出部118の基端部から径方向に張り出している。本実施形態において、ロッドフランジ114には、ロッド回り止め部122が形成されている。ロッド回り止め部122は、ロッドフランジ114の外周部分がロッドフランジ114の接線方向(平面視において横断方向に交差する方向)に平行に切除された平坦面とされている。本実施形態において、ロッド回り止め部122は、ロッドフランジ114のうち、径方向で対向する部分に一対で形成されている。
【0042】
図3に示すように、ノブ111は、軸線Oと同軸に配置された筒状に形成されている。ノブ111は、ロッド110に対して軸方向に移動可能で、かつロッド110に対して回転不能に、ロッド110の周囲を取り囲んでいる。ノブ111は、基筒部130と、ノブフランジ131と、拡大部132と、を備えている。
基筒部130は、ノブ111の外形を構成している。基筒部130の基端は、ロッド110が少なくとも上述した閉弁状態にあるとき、ロッド110の基端(ロッドフランジ114)よりも管座60から離反する側に位置している。但し、基筒部130の軸方向の長さは適宜変更が可能である。例えば、基筒部130は、ロッド110の軸方向の位置に関わらずロッド110における管座60から突出した部分全体を取り囲む構成であってもよい。
【0043】
基筒部130において、軸方向の中央部には、摘み部134が形成されている。本実施形態において、摘み部134は、基筒部130の外周面に対して径方向の内側に向けて窪む凹部が基筒部130の全周に亘って形成されている。なお、摘み部134は、基筒部130のうち他の部分よりも摘まみ易い形状であればよく、例えば周方向の一部に凹部又は突部が形成されていたり、ローレット加工が施されたりしていればよい。
【0044】
ノブフランジ131は、基筒部130の先端部から径方向の内側に向けて張り出している。ノブフランジ131は、上述したロッドフランジ114に軸方向で対向している。
拡大部132は、基筒部130の基端部において径方向の外側に向けて窪んでいる。拡大部132は、平面視における内周面形状がロッドフランジ114と同等の形状をなしている。
【0045】
図4に示すように、拡大部132の内周面には、径方向の内側に膨出するノブ回り止め部135が形成されている。ノブ回り止め部135は、上述したロッド回り止め部122に倣って(ロッドフランジ114の接線方向に平行)延びる平坦面である。ロッド110は、ロッド回り止め部122とノブ回り止め部135の周方向の位置を合わせた状態で、ノブ111の内側に挿入されている。これにより、ロッド110がノブ111に対して軸線O回りに回転しようとした際に、回り止め部122,135同士が互いに接触することで、ロッド110がノブ111に対して回転不能に構成されている。すなわち、ロッド110及びノブ111は、管座60に対して一体で回転するように構成されている。なお、回り止め部122,135は、ロッド110とノブ111とを一体で回転させる構成であれば、適宜変更が可能である。例えば、回り止め部122,135は、ロッドフランジ114や拡大部132を真円以外の形状(例えば、多角形状等)に形成したり、凹凸やスプライン等による噛み合いを利用したりしてもよい。
【0046】
図3に示すように、ロック機構112は、規制機構140と、付勢部材141と、を備えている。
規制機構140は、管座係合部(係合部)145と、ノブ係合部(被係合部)146と、を備えている。
【0047】
管座係合部145は、管座60の表面において、ノブ111の外周部分に軸方向で対向する位置に形成されている。管座係合部145は、管座60の表面に形成された窪み149内にピン150が嵌め込まれて(例えば、圧入等)構成されている。ピン150は、例えば軸方向に平行に延びる円柱状に形成されている。ピン150は、管座60の表面から軸方向に突出している。管座係合部145は、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて複数配置されている。図示の例において、管座係合部145は、周方向に180°の間隔をあけて2つ形成されている。但し、管座係合部145の数やピッチ等は、適宜変更が可能である。
【0048】
図5は、
図3のV-V線に対応する流量調整装置17の断面図である。
図3、
図5に示すように、ノブ係合部146は、ノブ111の先端面上で開口する凹部である。具体的に、ノブ係合部146は、ピン150の平面視外形よりも大きい円形状に形成されている。ノブ係合部146のうち、径方向の外側に位置する部分は、ノブ111の外周面上で開口している。ノブ係合部146は、軸線Oと管座係合部145とを結ぶ直線を半径とする同一円周上に周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態において、周方向で隣り合うノブ係合部146同士の間隔は、周方向で隣り合う管座係合部145同士の間隔に比べて狭くなっている。具体的に、各ノブ係合部146は、周方向に45°のピッチで形成されている。但し、ノブ係合部146の数やピッチ等は、管座係合部145と同数以上であれば適宜変更が可能である。
【0049】
規制機構140は、ロッド110に対するノブ111の軸方向の移動に伴い、ノブ係合部146と管座係合部145との係り合い及び係り合いの解除が切り替えられる。具体的に、規制機構140は、管座係合部145が何れかのノブ係合部146と平面視で重なる位置において、ノブ111が管座60に軸方向で接近又は接触することで、管座係合部145が何れかのノブ係合部146内に収容される。これにより、管座係合部145と何れかのノブ係合部146とが周方向で係り合うことで、管座60に対するノブ111の軸線O回りの回転が規制される(規制状態)。本実施形態において、「係り合う」とは、広義において二つの部材が何れかの方向で物理的に接触している状態を意味し、狭義において二つの部材の相対移動の方向を向く面同士が接触して互いの相対移動が規制できる状態を意味している。
【0050】
図6は、許容状態を示す
図3に対応する断面図である。
図6に示すように、規制機構140は、上述した規制状態に対してノブ111が管座60から軸方向に離反することで、ノブ係合部146が管座係合部145から離脱する。これにより、管座係合部145とノブ係合部146との係り合いが解除され、管座60に対するノブ111の軸線O回りの回転が許容される(許容状態)。
【0051】
図3に示すように、付勢部材141は、ロッド110とノブ111との間に介在している。付勢部材141は、例えばコイルばねである。付勢部材141は、ロッド110の周囲を取り囲んだ状態で、ロッドフランジ114とノブフランジ131との間に介在している。付勢部材141は、ノブ111を管座60の表面に向けて(上述した規制状態に向けて)付勢している。なお、付勢部材141の取付位置は、ノブ111を規制状態に向けて付勢する構成であれば適宜変更が可能である。例えば、付勢部材141は、ノブ111の内側ではなく、ノブ111の外側に設ける構成等であってもよい。
【0052】
<流量調整方法>
次に、流量調整装置17による流量調整方法を説明する。以下の説明において、ノブ111は、規制状態にあって、管座60に対する回転が規制されている状態を初期位置とする。
まず、
図6に示すように、ノブ111を許容状態に移動させる。具体的には、ノブ111を引っ張ることで、ノブ111が付勢部材141の付勢力に抗して管座60から離反する方向に移動する。これにより、ノブ係合部146からピン150が退避して、管座係合部145とノブ係合部146との係合が解除される。これにより、ノブ111が許容状態となる。
【0053】
図7は、許容状態を示す
図3に対応する断面図である。
続いて、
図7に示すように、ノブ111を介してロッド110を軸線O回りに回転させる。ノブ111に作用した回転力は、回り止め部122,135を介してロッド110に作用することで、ロッド110及びノブ111が一体となって管座60に対して回転する。そして、ロッド110は、管座60に対する回転に伴い、シールリング121が摺動部105aの内周面上を摺動しながら、管座60に対して軸方向に移動する。具体的に、雄ねじ部117の締め付け方向にロッド110が回転することで、着座部115が閉弁方向に移動する。これにより、接続流路102における第1流路100及び第2流路101間の連通面積が小さくなる(接続流路102の開度が小さくなる。)。その結果、第1流路100及び第2流路101間を流れる気体の流量を減少させることができる。
【0054】
一方、雄ねじ部117の締め付け解除方向にロッド110が回転することで、着座部115が開弁方向に移動する。これにより、接続流路102における第1流路100及び第2流路101間の連通面積が大きくなる(接続流路102の開度が大きくなる。)。その結果、第1流路100及び第2流路101間を流れる気体の流量を増大させることができる。
【0055】
本実施形態において、接続流路102の開度(ロッド110の回転角度)は、複数のノブ係合部146のうち、一のノブ係合部146の周方向の位置により判断することができる。すなわち、開度調整後の一のノブ係合部146が、調整前の一のノブ係合部146に対して周方向にどの程度ずれたかによって判断することができる。なお、ロッド110の回転角度は、管座60及びノブ111の何れか一方の部材に目盛りを設け、他方の部材に目盛りを指示する指示部を設けてもよい。この場合、目盛りは、上述した閉弁状態を示すもののみでもよく、所定の回転角度毎に設けてもよい。
【0056】
図8は、規制状態を示す
図3に対応する断面図である。
図8に示すように、開度調整後、ノブ111を規制状態に復帰させる。具体的には、複数のノブ係合部146のうち、何れかのノブ係合部146と、管座係合部145と、が軸方向から見て重なり合う位置にノブ111を回転させる。続いて、ノブ111から手を離すと、ノブ111は付勢部材141の付勢力によって管座60に向けて移動する。その後、管座係合部145(ピン150)がノブ係合部146内に進入することで、管座係合部145とノブ係合部146とが周方向で係合する。これにより、管座60に対するロッド110及びノブ111の回転が規制される。
以上により、開流路33のうち接続流路102の開度が調整される。そして、各調整ねじ45,46,51,52は、上述した方法と同様の方法により流量を調整することができる。
【0057】
このように、本実施形態では、ロッド110と一体で回転し、かつ、ロッド110に対して軸方向に移動可能なノブ111を備える構成とした。
この構成によれば、ノブ111に作用する回転力がロッド110に作用することで、ノブ111を介してロッド110を回転させることができる。これにより、例えば工具等を用いてロッド110を回転させる構成に比べて作業性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ロッド110に対してノブ111が軸方向に移動することで、ロッド110の規制状態及び許容状態が切り替えられる構成とした。
この構成によれば、別途ナットをロッドに締め付け、ナットを介してロッドと管座との間に作用する軸力によってロッドの回転を規制する従来の構成に比べ、ロッド110の軸方向の位置を高精度に調整できる。すなわち、従来のようにロッドの軸方向の位置を調整後、ナットによる位置固定の際にロッドが軸方向に位置ずれするのを抑制できる。その結果、調整ねじ45,46,51,52によって所望の開度に簡単に調整できる。
【0058】
特に、本実施形態では、流路33,34が形成された管座60に対して調整ねじ45,46,51,52が取り付けられる構成とした。
この構成によれば、流路部材である管座60に対して調整ねじ45,46,51,52の回転が規制又は許容されるので、流体圧縮機と他の部材とを接続する継手として別途ボディ等を取り付ける場合に比べて管座60からの調整ねじ45,46,51,52の突出量を抑えることができる。これにより、流量調整装置17の小型化を図ることができる。その結果、例えば鉄道車両等の限られたスペースに対しても設置し易くなる。また、管座60に対してロッド110及びノブ111が支持されるので、調整ねじ45,46,51,52の支持強度を確保し易くなる。
【0059】
本実施形態では、ノブ111は、管座60に接近した位置において規制状態となり、管座60から離れた位置において許容状態になる構成とした。
この構成によれば、開度調整後における通常使用時(開度調整時以外の状態)において、ノブ111が管座60に接近した状態に維持されるので、管座60からの突出量を抑えることができる。
【0060】
本実施形態では、調整ねじ45,46,51,52がノブ111を規制状態に向けて付勢する付勢部材141を備えている構成とした。
この構成によれば、ノブ111が許容状態で放置されるのを抑制することができ、ロッド110が予期せず回転するのを抑制できる。
【0061】
本実施形態では、付勢部材141がロッド110のロッドフランジ114とノブ111のノブフランジ131との間に介在する構成とした。
この構成によれば、ロッド110とノブ111の間に付勢部材141を介在させることで、ロッド110やノブ111の外側に付勢部材141を介在させる構成に比べて調整ねじ45,46,51,52の小型化を図ることができる。
【0062】
本実施形態では、ノブ111がロッド110の周囲を取り囲んでいる構成とした。
この構成によれば、ロッド110が外部から視認し難くなり、ロッド110に直接外力が作用すること等を抑制し、ロッド110が予期せず回転するのを抑制できる。
【0063】
本実施形態では、ノブ111の外周面に摘み部134が形成されている構成とした。
この構成によれば、摘み部134を介してノブ111を操作し易くなるので、操作性の更なる向上を図ることができる。
【0064】
本実施形態では、ロッド110及びノブ111の回り止め部122,135が、互いに係り合うことで、ロッド110に対するノブ111の相対回転を不能とする平坦面とする構成とした。
この構成によれば、回り止め部122,135を平坦面同士の接触とすることで、比較的容易な加工でロッド110に対するノブ111の相対回転を不能とすることができる。
【0065】
本実施形態では、ピン150を備えた管座係合部145と、凹部に形成されたノブ係合部146と、の周方向の係り合いによって管座60に対するノブ111の回転を規制する構成とした。
この構成によれば、ロッド110に対するノブ111の軸方向の移動に伴い、管座係合部145がノブ係合部146内に収容されるだけで規制状態に移行させることができる。そのため、規制状態を簡単、かつ確実に維持できる。
【0066】
本実施形態では、管座係合部145が管座60から突出し、ノブ係合部146がノブ111から窪んだ構成とした。
この構成によれば、例えばノブ111に突部を形成し、管座60に凹部を形成する場合に比べ、ノブ111自体の小型化を図ることができる。
しかも、本実施形態では、ノブ係合部146がノブ111の外周面上にも開口しているため、ノブ係合部146がノブ111の先端面上のみで開口する構成に比べてノブ111の小型化が可能になる。
【0067】
本実施形態では、管座係合部145が管座60に形成された窪み149にピン150が圧入された構成とした。
この構成によれば、管座60に直接突部を形成する場合に比べ、加工性を向上させることができる。また、例えば管座60に適した材料と、管座係合部145に適した材料と、をそれぞれ選択できるので、材料選択の自由度を向上させることができる。
【0068】
本実施形態では、ノブ係合部146が管座係合部145よりも多く形成された構成とした。
この構成によれば、管座60に対する加工工数を増大させずに、管座60に対するノブ111の規制位置を増大させることができる。これにより、ノブ111の回転角度の調整間隔を狭めることができ、調整ねじ45,46,51,52によって開度を微調整できる。
【0069】
本実施形態では、ロッド110の外周面と、連通部105の内周面と、の間にロッド110と連通部105との間を径方向にシールするシールリング121が介在する構成とした。
この構成によれば、例えばロッド110と管座60との間でシール材を軸方向で挟持する構成に比べ、開度調整後、シール材の付勢力によってロッドが軸方向に移動ずれするのを抑制できる。これにより、ロッド110と管座60とのシール性を確保した上で、管座60に対するロッド110の軸方向の位置を高精度に調整でき、調整ねじ45,46,51,52によって所望の開度に調整できる。
【0070】
本実施形態では、管座60がブロック状に形成された構成とした。
この構成によれば、管座60に対して種々の流路を形成することができ、流量調整装置17としての小型化を図ることができる。
【0071】
本実施形態では、一の管座60に対して複数の調整ねじ45,46,51,52が設けられる構成とした。
この構成によれば、各調整ねじ45,46,51,52に応じて個別にボディ等を設ける構成に比べ、流量調整装置17の小型化を図ることができる。
【0072】
本実施形態のドア駆動装置11は、上述した流量調整装置17を備えているため、小型化を図った上で、かつドア本体10の加速度又は減速度を簡単に調整することができる。
【0073】
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
上述した実施形態では、一の管座60に対して複数の調整ねじ45,46,51,52が設けられた構成について説明したが、この構成に限られない。一の管座60に対して少なくとも一つの調整ねじが設けられていればよい。
上述した実施形態では、規制機構140として凹部と突部との構成について説明したが、この構成に限られない。規制機構140は、規制状態において周方向に係り合い管座60に対するノブ111の回転を規制する構成であればよい。この場合、例えばノブの外周面にスプライン(被係合部)を形成し、スプラインの各歯間に収容される突部(係合部)を形成する等してもよい。
また、上述した実施形態では、ノブ111に凹部(ノブ係合部146)を形成し、管座60に突部(管座係合部145)を形成した場合について説明したが、この構成に限らず、ノブ111に突部を形成し、管座60に凹部を形成してもよい。
【0074】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0075】
11…ドア駆動装置
17…流量調整装置
33…開流路(流路)
34…閉流路(流路)
60…管座(流路部材)
103…弁座
105…連通部
110…ロッド
111…ノブ
112…ロック機構
113…軸
114…ロッドフランジ
121…シールリング
131…ノブフランジ
134…摘み部
141…付勢部材
145…管座係合部
146…ノブ係合部(被係合部)
150…ピン(係合部)