(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ゴム栓、ゴム栓付き導電路、及び、防水コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
H01R13/52 301E
(21)【出願番号】P 2020100006
(22)【出願日】2020-06-09
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹田 浩崇
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-007684(JP,A)
【文献】特開2015-207439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
H01R 4/00-4/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタハウジングのキャビティ内に水密に収容されるものであり、
端子と接続された導電路が挿通可能に形成され且つ内周面が前記導電路の外周面に密着可能に形成される挿通孔を有する本体部と、
該本体部の外周に突出して設けられ且つ前記キャビティの内面に密着可能に形成されるシール部と、
前記本体部のうち前記シール部よりも前記端子と前記導電路との接続部分側に形成され前記端子に設けられた加締め片が加締め可能に形成される加締め筒部と、
を備え、
該加締め筒部には、
前記端子と前記導電路との接続部分側の端部に開口する開放空間が形成され、
該開放空間は、
前記加締め筒部が膨張又は収縮したときの前記膨張又は前記収縮を吸収可能に形成され
、
前記開放空間は、
前記加締め筒部に加締められた加締め片よりも前記端子と前記導電路との接続部分側に形成される、又は、この開放端と反対側の端部と、前記加締め片のうち前記端子と前記導電路との接続部分側の端部と、が当該ゴム栓の軸方向において略重なるように形成される
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項2】
請求項1に記載のゴム栓において、
前記開放空間は、
前記挿通孔に連続して形成され且つこの内周径が前記挿通孔の内周径よりも大きくなるように形成される拡径部である
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項3】
請求項2に記載のゴム栓において、
前記拡径部は、
前記挿通孔に連続する部分から、この開放端へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるように形成される
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項4】
請求項1に記載のゴム栓において、
前記開放空間は、
前記挿通孔の内周面と、前記加締め筒部の外周面と、の間に形成されるスリット部である
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項5】
請求項4に記載のゴム栓において、
前記スリット部は、
前記挿通孔の内周面の周方向と、前記加締め筒部の外周面の周方向と、に沿うような環状に形成される
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項6】
請求項1、2、3、4
又は5
に記載のゴム栓において、
前記加締め筒部は、
この前記端子と前記導電路との接続部分側に、当該ゴム栓の軸方向における前記加締め片の抜けを防止可能に形成される抜け防止部を設ける
ことを特徴とするゴム栓。
【請求項7】
導電路の端末に接続され且つコネクタハウジングのキャビティ内に収容される端子と、
前記導電路を挿通させた状態において前記端子に設けられた前記加締め片にて加締められる請求項1、2、3、4、5
又は6
に記載のゴム栓と、
を備える
ことを特徴とするゴム栓付き導電路。
【請求項8】
端子を収容可能に形成されるキャビティを有するコネクタハウジングと、
前記端子が前記キャビティ内に収容されてなる請求項
7に記載のゴム栓付き導電路と、
を備える
ことを特徴とする防水コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタハウジングのキャビティ内に水密に収容されるゴム栓、このゴム栓を用いたゴム栓付き導電路、及び、このゴム栓付き導電路を備えた防水コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、防水コネクタにおいては、コネクタハウジングのキャビティ内に水密に収容されるゴム栓が用いられている。このようなゴム栓として、例えば、特許文献1に開示されるようなものが知られている。
【0003】
図14に図示するゴム栓102は、特許文献1に開示されたゴム栓に相当する(特許文献1の
図3参照)。ゴム栓102は、端子101と接続された導電路201が挿通可能に形成され且つ内周面が導電路201の外周面に密着可能に形成される挿通孔103を有している。また、ゴム栓102の外周には、特に図示しないが、コネクタハウジングのキャビティ内の内面に密着して水密状態とする複数条のシール部(特許文献1では、「防水突条」と呼ばれている)が突設されている。また、ゴム栓102におけるシール部が突設された側とは反対側は、加締め筒部104(特許文献1では、「スリーブ部」と呼ばれている)として形成されている。加締め筒部104の外周は、端子101のゴム栓加締め片106(特許文献1では、「インシュレーションバレル」と呼ばれている)が加締められる部分とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、
図14に図示するゴム栓102が、例えば、高温な環境に曝された場合、ゴム栓102が膨張することになる(矢印F1参照)。このようにゴム栓102が膨張すると、この中心軸線CLを基準としたとき、ゴム栓102のうち端子101の導体加締め片105(特許文献1では、「ワイヤバレル」と呼ばれている)と導体202との接続部分側では、上記膨張による影響で導電路201が矢印F2の指示する方向(上方)に変位する。
【0006】
上記導電路201の変位が生じると、
図14に図示するように、導電路201が矢印F3の指示する方向(後方で且つ斜め上に向かう方向)に引っ張られる。この結果、
図14に図示する導体加締め片105と導体202との接触面が剥がされる方向に力が働き、抵抗値の上昇を引き起こしてしまうという虞があった。したがって、従来技術では、電気的な接続信頼性が低下する虞があるという問題点があった。
【0007】
また、上記の通り、導電路201が矢印F3の指示する方向に引っ張られた結果、導体加締め片105の後縁107により導体202が応力を受け、導体202が損傷又は破断してしまうという虞があった。したがって、この点からも従来技術では、電気的な接続信頼性が低下する虞があるという問題点があった。なお、温度変化が繰り返された場合、導体202は、上記応力を繰り返し受けることになり、より損傷してしまうという虞があった。
【0008】
上記説明においては、ゴム栓102が膨張した場合について説明しているが、端子101に加締められたゴム栓102が低温な環境に曝された場合、ゴム栓102が収縮し導電路201が矢印F1の指示する方向とは反対の方向(下方)に変位する。このような変位が生じると、特に図示しないが、導電路201が後方で且つ斜め下に向かう方向に引っ張られる。この結果、ゴム栓102が膨張する場合と同様の問題を引き起こしてしまうという虞があった。
【0009】
ここで、従来技術のようなゴム栓が装着された導電路に接続された端子は、防水コネクタの構成部品として車両等に搭載されている。近年、車両に搭載される防水コネクタは、小型化しており、導電路も、より細い素線の束からなる導体を備えたものが採用されるようになっている。このような細い素線の束からなる導体では、ゴム栓の膨張又は収縮による導体の損傷が、より生じ易くなると言える。
【0010】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、膨張又は収縮しても導電路の変位を抑制し、導体加締め片と導体との接触面が剥がされる方向に力が働くことによる抵抗値の上昇や、導体の損傷、破断を抑制することにより、電気的な接続信頼性の低下を防止することができるゴム栓、このゴム栓を用いたゴム栓付き導電路、及び、このゴム栓付き導電路を備えた防水コネクタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明のゴム栓は、コネクタハウジングのキャビティ内に水密に収容されるものであり、端子と接続された導電路が挿通可能に形成され且つ内周面が前記導電路の外周面に密着可能に形成される挿通孔を有する本体部と、該本体部の外周に突出して設けられ且つ前記キャビティの内面に密着可能に形成されるシール部と、前記本体部のうち前記シール部よりも前記端子と前記導電路との接続部分側に形成され前記端子に設けられた加締め片が加締め可能に形成される加締め筒部と、を備え、該加締め筒部には、前記端子と前記導電路との接続部分側の端部に開口する開放空間が形成され、該開放空間は、前記加締め筒部が膨張又は収縮したときの前記膨張又は前記収縮を吸収可能に形成され、前記開放空間は、前記加締め筒部に加締められた加締め片よりも前記端子と前記導電路との接続部分側に形成される、又は、この開放端と反対側の端部と、前記加締め片のうち前記端子と前記導電路との接続部分側の端部と、が当該ゴム栓の軸方向において略重なるように形成されることを特徴とする。
【0012】
上記(1)のような特徴を有する本発明によれば、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側の端部に開放空間が形成されるため、加締め筒部が膨張又は収縮したとき、この膨張又は収縮を吸収することができる。したがって、ゴム栓が膨張又は収縮しても加締め筒部における端子と導電路との接続部分側では、導電路が変位し導体が傾斜しつつ引っ張られることが抑制される。
更に、上記(1)のような特徴を有する本発明によれば、加締め片が加締められた状態における加締め筒部は、開放空間が形成される領域と、ゴム栓と導電路の外周面とが接触しつつ加締め片にてゴム栓を抑えている領域と、を有することになる。開放空間が形成されている領域では、ゴム栓の膨張・収縮量を吸収することで、ゴム栓の膨張・収縮量が低減される。したがって、開放空間が形成されている領域では、ゴム栓の膨張又は収縮の影響を受けない。ゴム栓と導電路の外周面とが接触しつつ加締め片にてゴム栓を抑えている領域では、加締め片にてゴム栓を固定しているため、ゴム栓の膨張又は収縮の影響を抑えている。加締め片が加締められた状態における加締め筒部は、上記2つの領域を有することにより、ゴム栓が膨張又は収縮しても導電路が変位し導体が傾斜しつつ引っ張られることが、より抑制される。
【0013】
(2)請求項2記載の本発明のゴム栓は、請求項1に記載のゴム栓において、前記開放空間は、前記挿通孔に連続して形成され且つこの内周径が前記挿通孔の内周径よりも大きくなるように形成される拡径部であることを特徴とする。
【0014】
上記(2)のような特徴を有する本発明によれば、拡径部が形成されることから、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側では、導電路とゴム栓とが接していない領域が形成される。このように、導電路とゴム栓とが接していない領域が形成されるため、ゴム栓が膨張又は収縮しても加締め筒部における端子と導電路との接続部分側では、導電路が変位し導体が傾斜しつつ引っ張られることが抑制される。
【0015】
(3)請求項3記載の本発明のゴム栓は、請求項2に記載のゴム栓において、前記拡径部は、前記挿通孔に連続する部分から、この開放端へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるように形成されることを特徴とする。
【0016】
上記(3)のような特徴を有する本発明によれば、拡径部は、挿通孔に連続する部分から開放端へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるように形成されることから、加締め筒部における拡径部と挿通孔とが連続する側が、加締め筒部における拡径部の開放端側に比べて肉厚になるため、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側に外力が加わっても潰れ難くなる。加締め筒部における端子と導電路との接続部分側が潰れ難くなることにより、ゴム栓に端子が加締められた状態において、ゴム栓が端子から抜ける方向にずれるような外力が加わった場合、加締め片からのゴム栓のずれ、又は、抜けが生じ難くなる。
【0017】
(4)請求項4記載の本発明のゴム栓は、請求項1に記載のゴム栓において、前記開放空間は、前記挿通孔の内周面と、前記加締め筒部の外周面と、の間に形成されるスリット部であることを特徴とする。
【0018】
上記(4)のような特徴を有する本発明によれば、スリット部が形成されることから、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側の肉厚が加締め筒部における他の部分に比べて薄くなる。加締め筒部における端子と導電路との接続部分側の肉厚が薄くなることにより、ゴム栓の膨張・収縮量が軽減される。また、導電路の外周面と接しているゴム栓(加締め筒部)が膨張又は収縮した場合には、スリット部がゴム栓の肉の逃げ場となるため、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側では、導電路が変位し導体が傾斜しつつ引っ張られることが抑制される。
【0019】
(5)請求項5記載の本発明のゴム栓は、請求項4に記載のゴム栓において、前記スリット部は、前記挿通孔の内周面の周方向と、前記加締め筒部の外周面の周方向と、に沿うような環状に形成されることを特徴とする。
【0020】
上記(5)のような特徴を有する本発明によれば、スリット部が挿通孔の内周面の周方向と、前記加締め筒部の外周面の周方向と、に沿うような環状に形成されることから、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側の肉厚が加締め筒部における他の部分に比べて、より薄くなり、ゴム栓の膨張・収縮量が、より軽減される。また、導電路の外周面と接しているゴム栓(加締め筒部)が膨張又は収縮した場合には、ゴム栓の肉がスリット部に逃げ易くなるため、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側では、導電路が変位し導体が傾斜しつつ引っ張られることが、より抑制される。
【0023】
(6)請求項6記載の本発明のゴム栓は、請求項1、2、3、4又は5に記載のゴム栓において、前記加締め筒部は、この前記端子と前記導電路との接続部分側に、当該ゴム栓の軸方向における前記加締め片の抜けを防止可能に形成される抜け防止部を設けることを特徴とする。
【0024】
上記(6)のような特徴を有する本発明によれば、加締め筒部における端子と導電路との接続部分側に抜け防止部を設けることにより、ゴム栓が装着された導電路に接続された端子を搬送等、取り扱う際に、ゴム栓と端子との間でゴム栓が端子から抜ける方向にずれるような外力が加わった場合、加締め片からのゴム栓のずれ、又は、抜けが生じ難くなる。
【0025】
(7)上記課題を解決するためになされた請求項7記載の本発明のゴム栓付き導電路は、導電路の端末に接続され且つコネクタハウジングのキャビティ内に収容される端子と、前記導電路を挿通させた状態において前記端子に設けられた前記加締め片にて加締められる請求項1、2、3、4、5又は6に記載のゴム栓と、を備えることを特徴とする。
【0026】
上記(7)のような特徴を有する本発明によれば、上記(1)~(6)のような特徴を有するゴム栓を備えたゴム栓付き導電路を提供することができる。
【0027】
(8)上記課題を解決するためになされた請求項8記載の本発明の防水コネクタは、端子を収容可能に形成されるキャビティを有するコネクタハウジングと、前記端子が前記キャビティ内に収容されてなる請求項7に記載のゴム栓付き導電路と、を備えることを特徴とする。
【0028】
上記(8)のような特徴を有する本発明によれば、上記(7)のような特徴を有するゴム栓付き導電路を備えた防水コネクタを提供することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ゴム栓が膨張又は収縮しても導電路の変位を抑制し、導体加締め片と導体との接触面が剥がされる方向に力が働くことによる抵抗値の上昇や、導体の損傷、破断を抑制することにより、電気的な接続信頼性の低下を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の防水コネクタの実施例1を示す斜視図である。
【
図2】本発明のゴム栓付き導電路の実施例1を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明のゴム栓の実施例1を示す図であり、(a)はゴム栓の正面図、(b)は(a)におけるA-A間断面図である。
【
図4】本発明のゴム栓付き導電路の実施例1を示す斜視図である。
【
図6】
図5における矢印Cの指示する部分を拡大した断面図である。
【
図7】本発明のゴム栓付き導電路の実施例2を示す分解斜視図である。
【
図8】本発明のゴム栓の実施例2を示す図であり、(a)はゴム栓の正面図、(b)は(a)におけるD-D間断面図である。
【
図9】本発明のゴム栓付き導電路の実施例2を示す斜視図である。
【
図11】
図10における矢印Gの指示する部分を拡大した断面図である。
【
図12】本発明の防水コネクタの実施例2を示す正面図である。
【
図13】
図12におけるH-H間断面図であり、矢印Gの指示する部分を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、
図1-
図6を参照しながら、本発明に係るゴム栓、ゴム栓付き導電路、及び、防水コネクタの実施例1について、また、
図7-
図13を参照しながら、本発明に係るゴム栓、ゴム栓付き導電路、及び、防水コネクタの実施例2について、それぞれ説明する。
【実施例1】
【0032】
図1は本発明の防水コネクタの実施例1を示す斜視図、
図2は本発明のゴム栓付き導電路の実施例1を示す分解斜視図、
図3は本発明のゴム栓の実施例1を示す図であり、(a)はゴム栓の正面図、(b)は(a)におけるA-A間断面図、
図4は本発明のゴム栓付き導電路の実施例1を示す斜視図、
図5は
図4におけるB-B間断面図、
図6は
図5における矢印Cの指示する部分を拡大した断面図である。
なお、図中の矢印は、前後方向、及び、上下方向を、それぞれ示している(矢印の方向は一例であるものとする)。
【0033】
図1において、引用符号1は、本発明に係る防水コネクタの実施例を示している。防水コネクタ1は、嵌合相手となる図示しない相手コネクタと嵌合した状態で車両(例えば、エンジンルーム)に搭載されている。防水コネクタ1は、コネクタハウジング2と、ゴム栓付き導電路3と、を備えている。以下、防水コネクタ1の各構成について説明する。
【0034】
まず、コネクタハウジング2について説明する。
図1に図示するコネクタハウジング2は、絶縁性を有する合成樹脂にて成形され、内部に複数のキャビティ4を有している。キャビティ4は、この内部に、端子6(
図2参照)及びゴム栓7(
図2参照)を収容可能に形成されている。
【0035】
つぎに、ゴム栓付き導電路3について説明する。
図2及び
図4に図示するゴム栓付き導電路3は、防水コネクタ1と同様、本発明に係るものである。ゴム栓付き導電路3は、導電路5と、端子6と、ゴム栓7と、を備え、導電路5にゴム栓が装着されるとともに、導電路5の端末に端子6が接続されるものである。以下、ゴム栓付き導電路3の各構成について説明する。
【0036】
まず、導電路5について説明する。
図2に図示する導電路5は、所謂、電線であり、導体8と、絶縁体9と、を備えている。導体8は、導電性を有する金属からなる素線を撚り合わせて形成されている。絶縁体9は、導体8の外周に絶縁性を有する樹脂を押し出し成形してなる絶縁被覆である。
【0037】
つぎに、端子6について説明する。
図2に図示する端子6は、導電性を有する金属板からなり、電気接触部10と、導電路接続部11と、を備えている。電気接触部10は、角筒状に形成され、図示しない相手端子と接触可能に形成されている。導電路接続部11は、電気接触部10の後端に連続して形成され、導電路5と電気的に接続可能に形成されている。導電路接続部11は、一対の導体加締め片12と、一対のゴム栓加締め片13と、を備えている。ゴム栓加締め片13は、特許請求の範囲に記載される「加締め片」に相当するものである。
【0038】
図2に図示する一対の導体加締め片12は、「ワイヤバレル」とも呼ばれる部分であり、導電路接続部11の前端側に配置され、導体8の端末に加締め(圧着)可能に形成されている。
図2に図示する一対のゴム栓加締め片13は、「インシュレーションバレル」とも呼ばれる部分であり、導電路接続部11の後端側に配置され、ゴム栓7の加締め筒部15に加締め(圧着)可能に形成されている。
【0039】
つぎに、ゴム栓7について説明する。
図2及び
図3に図示するゴム栓7は、防水コネクタ1(
図1参照)、及び、ゴム栓付き導電路3と同様、本発明に係るものである。ゴム栓7は、弾性を有する合成樹脂にて成形されるものである。ゴム栓7は、「防水ゴム栓」とも呼ばれるものであり、導電路5に装着可能に形成されている部材である。ゴム栓7は、コネクタハウジング2のキャビティ4内に水密に収容可能に形成されている(
図13参照)。ゴム栓7は、本体部14と、加締め筒部15と、を備えている。
【0040】
図3に図示する本体部14は、円筒状に形成され、挿通孔16と、シール部17と、を備えている。挿通孔16は、ゴム栓7の中心軸線に沿って貫通形成されている。挿通孔16は、導電路5が挿通可能に形成されている。挿通孔16は、内周面18が導電路5の絶縁体9の外周面19に密着可能に形成されている。シール部17は、本体部14の外周に複数状(本実施例では、2条)突出して設けられ、且つ、キャビティ4の内面20(
図13参照)に密着可能に形成されている。
【0041】
図2に図示する加締め筒部15は、ゴム栓7の前面27側(
図4においては、本体部14のうちシール部17よりも端子6と導電路5との接続部分21側)に形成されている。加締め筒部15は、端子6のゴム栓加締め片13が加締め可能な部分として形成されている(
図4参照)。
図2及び
図3に図示するように、加締め筒部15には、拡径部22と、抜け防止部23と、が形成されている。
【0042】
図3に図示する拡径部22は、特許請求の範囲に記載される「開放空間」に相当するものである。拡径部22は、加締め筒部15が膨張又は収縮したときの、この膨張又は収縮を吸収可能な部分として形成されている。
図3(b)に図示するように、拡径部22は、加締め筒部15の前面27(
図4においては、端子6と導電路5との接続部分21側の端面)に開口形成されている。
【0043】
図3(b)に図示するように、拡径部22は、挿通孔16の前端24に連続して形成されている。
図3(b)に図示するように、拡径部22は、この内周径が挿通孔16の内周径よりも大きくなるように形成されている。より詳細に説明すると、
図3(b)に図示するように、拡径部22は、挿通孔16に連続する部分(
図3(b)においては、挿通孔16の前端24)から、拡径部22の開放端25へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるように形成されている。すなわち、拡径部22は、
図3(b)に図示する挿通孔16の前端24から、拡径部22の開放端25へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるようなテーパー状に形成されている。
【0044】
ここで、本実施例において、拡径部22は、
図5及び
図6に図示するように、加締め筒部15に加締められたゴム栓加締め片13の前縁26よりも前側(端子6と導電路5との接続部分21側)に配置されるように形成されている。
【0045】
なお、本実施例において、拡径部22は、上記の通り配置形成されているが、これに限らず、拡径部22の開放端25と反対側の端部(挿通孔16の前端24と連続する部分)と、ゴム栓加締め片13の前縁26と、がゴム栓7の軸方向において、それぞれの位置が略重なるように形成されていてもよいものとする。
【0046】
拡径部22は、上記の通り、ゴム栓7の軸方向において、ゴム栓加締め片13にかからない位置に設けられているため、加締め筒部15にゴム栓加締め片13を加締めた状態において、ゴム栓加締め片13が加締め筒部15を介して導電路5を加締めているため、ゴム栓加締め片13の前縁26が、拡径部22の開放端25と反対側の端部(挿通孔16の前端24と連続する部分)よりも前面27側に位置している場合に比べて、導電路5の保持力が高められていると言える。
【0047】
また、拡径部22は、ゴム栓7の軸方向において、ゴム栓加締め片13にかからない位置に設けられているため、ゴム栓加締め片13が加締め筒部15に加締められた状態においても、拡径部22の上記形成が保持されている(
図5及び
図6参照)。
【0048】
拡径部22が上記の通り形成されていることから、加締め筒部15は、
図6に図示するように、拡径部22が形成されることによりゴム栓7(加締め筒部15)と導電路5の外周面19とが接触していない領域αと、ゴム栓7(加締め筒部15)と導電路5の外周面19とが接触しつつゴム栓加締め片13にてゴム栓7を押さえている領域βと、を有することになる。
【0049】
図3に図示する抜け防止部23は、加締め筒部15の端子6と導電路5との接続部分21側(
図3(b)においては、ゴム栓7(加締め筒部15)の前面27側)に配置され、加締め筒部15の外周面30に突出して設けられている。
【0050】
図5及び
図6に図示するように、抜け防止部23は、加締め筒部15にゴム栓加締め片13が加締められた状態において、ゴム栓加締め片13より、ゴム栓付き導電路3の軸方向(
図5及び
図6においては、前後方向)において、ゴム栓7の抜けを防止可能に形成されている。より詳細に説明すると、抜け防止部23は、
図5及び
図6において、ゴム栓7と端子6との間でゴム栓7が端子6から抜ける方向(
図5及び
図6においては、後方)にずれるような外力が加わった場合、ゴム栓加締め片13の前縁26が抜け防止部23に当接可能に(引っ掛かることができるように)形成されている。
【0051】
つぎに、本実施例に係るゴム栓7の作用について説明する。
ゴム栓7を備える防水コネクタ1(
図1参照)が、例えば、図示しない車両のエンジンルームに搭載された場合、防水コネクタ1は高温の環境に曝されることになる。その結果、ゴム栓7も高温の環境に曝されることになる。
【0052】
ゴム栓7は、上記の通り、高温の環境に曝された場合、膨張することになる。また、ゴム栓7は、低温の環境に曝された場合、収縮することになる。ここで、本実施例によれば、加締め筒部15が膨張又は収縮したときの、この膨張又は収縮を吸収可能な開放空間として拡径部22が形成されているため、加締め筒部15が膨張又は収縮したとき、この膨張又は収縮を吸収することができる。
【0053】
より詳細に説明すると、本実施例によれば、拡径部22が形成されることから、加締め筒部15の前面27側では、導電路5とゴム栓7とが接していない領域αが形成されている(
図6参照)。上記領域αが形成されるため、加締め筒部15が膨張又は収縮しても導電路5が変位(
図6において、膨張の場合には上方に変位、収縮の場合には下方に変位)し導体8が傾斜しつつ(
図6において、膨張の場合には後方で且つ斜め上に向かう方向に、収縮の場合には後方で且つ斜め下に向かう方向に)引っ張られることが抑制される。
【0054】
上記の通り、導体8が引っ張られることが抑制されることにより、端子6と導体8との接触面28(
図6参照)を動かす方向(上記接触面28が剥がされる方向)に働く応力を緩和することで、抵抗値の上昇が抑えられる。また、導体加締め片12の上面部29(
図6参照)と導体8とに働く応力を緩和することで、導体8の損傷や破断を抑え、抵抗値の上昇が抑えられる。
【0055】
また、本実施例によれば、拡径部22は、挿通孔16に連続する部分から開放端25へ行くにしたがって、漸次、内周径が大きくなるように形成されることから、加締め筒部15における拡径部22と挿通孔16とが連続する側が、加締め筒部15における拡径部22の開放端25側に比べて肉厚になるため、加締め筒部15の外周面30における前面27側に外力が加わっても潰れ難くなる。加締め筒部15の前面27側が潰れ難くなることにより、加締め筒部15にゴム栓加締め片13が加締められた状態において、ゴム栓7が端子6から抜ける方向にずれるような外力が加わった場合、ゴム栓加締め片13からのゴム栓7のずれ、又は、抜けが生じ難くなる。
【0056】
また、本実施例によれば、ゴム栓加締め片13が加締められた状態における加締め筒部15は、ゴム栓7と導電路5の外周面19とが接触していない領域αと、ゴム栓7と導電路5の外周面19とが接触しつつゴム栓加締め片13にてゴム栓7を押さえている領域βと、を有することになる(
図6参照)。上記領域αでは、ゴム栓7と導電路5の外周面19とが接触していないため、ゴム栓7の膨張又は収縮の影響を受けない。上記領域βでは、ゴム栓加締め片13にてゴム栓7を固定しているため、ゴム栓7の膨張又は収縮の影響を抑えている。ゴム栓加締め片13が加締められた状態における加締め筒部15は、上記2つの領域α、βを有することにより、ゴム栓7が膨張又は収縮しても導電路5が変位し導体8が傾斜しつつ引っ張られることが、より抑制される。
【0057】
また、本実施例によれば、加締め筒部15の前端側に抜け防止部23を設けることにより、ゴム栓7が装着された導電路5に接続された端子6を、搬送等、取り扱う際に、ゴム栓7と端子6との間でゴム栓7が端子6から抜ける方向にずれるような外力が加わった場合、ゴム栓加締め片13からのゴム栓7のずれ、又は、抜けが生じ難くなる。
【0058】
つぎに、本実施例の効果について説明する。
以上、
図1-
図6を参照しながら説明してきたように、本実施例によれば、ゴム栓7が膨張又は収縮しても導電路5の変位を抑制し、端子6と導体8との接触面28が剥がされる方向に力が働くことによる抵抗値の上昇や、導体8の損傷、破断を抑制することにより、電気的な接続信頼性の低下を防止することができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0059】
本発明に係るゴム栓、ゴム栓付き導電路、及び、防水コネクタは、実施例1の他、下記の実施例2を用いてもよいものとする。以下、
図7-
図13を参照しながら、実施例2について説明する。
【0060】
図7は本発明のゴム栓付き導電路の実施例2を示す分解斜視図、
図8は本発明のゴム栓の実施例2を示す図であり、(a)はゴム栓の正面図、(b)は(a)におけるD-D間断面図、
図9は本発明のゴム栓付き導電路の実施例2を示す斜視図、
図10は
図9におけるE-E間断面図、
図11は
図10における矢印Gの指示する部分を拡大した断面図、
図12は本発明の防水コネクタの実施例2を示す正面図、
図13は
図12におけるH-H間断面図であり、矢印Gの指示する部分を拡大した断面図である。
なお、図中の矢印は、前後方向、及び、上下方向を、それぞれ示している(矢印の方向は一例であるものとする)。また、実施例1と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0061】
図12において、引用符号31は、本発明に係る防水コネクタの実施例を示している。防水コネクタ31は、コネクタハウジング2と、ゴム栓付き導電路32と、を備えている。ゴム栓付き導電路32(
図9参照)は、防水コネクタ31と同様、本発明に係るものである。
【0062】
図7に図示するゴム栓付き導電路32は、導電路5と、端子6と、ゴム栓33と、を備えている。ゴム栓付き導電路32は、実施例1におけるゴム栓3(
図2参照)に代えて、ゴム栓33を備える点において実施例1と異なっている。以下、ゴム栓33について説明する。
【0063】
図8に図示するゴム栓33は、防水コネクタ31(
図12参照)、及び、ゴム栓付き導電路32(
図9参照)と同様、本発明に係るものである。ゴム栓33は、加締め筒部15の前面27に、特許請求の範囲に記載される「開放空間」に相当するものとして、実施例1における拡径部22に代えて、スリット部34を有している点において実施例1と異なっている。以下、スリット部34について説明する。
【0064】
図8に図示するスリット部34は、挿通孔16の内周面18と、加締め筒部15の外周面30と、の間に形成されている。スリット部34は、挿通孔16の内周面18の周方向と、加締め筒部15の外周面30の周方向と、に沿うような環状に形成されている。
【0065】
ここで、本実施例において、スリット部34は、
図10及び
図11に図示するように、スリット部34の開放端35と反対側の端部(最奥部36)と、加締め筒部15に加締められたゴム栓加締め片13の前縁26と、がゴム栓33の軸方向において、それぞれの位置が略重なるように形成されている。
【0066】
なお、本実施例において、スリット部34は、上記の通り配置形成されているが、これに限らず、加締め筒部15に加締められたゴム栓加締め片13の前縁26よりも前側(端子6と導電路5との接続部分21側)に配置されるように形成されていてもよいものとする。
【0067】
スリット部34は、上記の通り、ゴム栓33の軸方向において、ゴム栓加締め片13にかからない位置に設けられているため、加締め筒部15にゴム栓加締め片13を加締めた状態において、ゴム栓加締め片13が加締め筒部15を介して導電路5を加締めているため、ゴム栓加締め片13の前縁26が、スリット部34の最奥部36よりも前面27側に位置している場合に比べて、導電路5の保持力が高められていると言える。
【0068】
また、スリット部34は、ゴム栓33の軸方向において、ゴム栓加締め片13にかからない位置に設けられているため、ゴム栓加締め片13が加締め筒部15に加締められた状態においても、スリット部34の上記形成が保持されている(
図11参照)。
【0069】
スリット部34が上記の通り形成されていることから、加締め筒部15は、
図11に図示するように、この肉厚が他の部分(加締め筒部15におけるスリット部34が形成されていない部分)に比べて薄くなる領域α´と、ゴム栓33と導電路5の外周面19とが接触しつつゴム栓加締め片13にてゴム栓33を押さえている領域β´と、を有することになる。
【0070】
また、スリット部34が上記の通り形成されていることから、加締め筒部15は、
図11に図示するように、上記領域α´において、ゴム栓33と導電路5の外周面19とが接触可能に形成されている。すなわち、ゴム栓33は、スリット部34が形成されている領域α´において、導電路5との間で水密状態が確保されていると言える。
【0071】
つぎに、本実施例に係るゴム栓33の作用について説明する。
本実施例によれば、スリット部34が形成されることから、加締め筒部15の前面27側の肉厚が加締め筒部15における他の部分(加締め筒部15におけるスリット部34が形成されていない部分)に比べて薄くなる。加締め筒部15の前面27側の肉厚が薄くなることにより、ゴム栓33の膨張・収縮量が軽減される。また、導電路5の外周面19と接しているゴム栓33が膨張又は収縮した場合には、スリット部34がゴム栓33の肉の逃げ場となるため、導電路5が変位(
図11において、膨張の場合には上方に変位、収縮の場合には下方に変位)し導体8が傾斜しつつ(
図11において、膨張の場合には後方で且つ斜め上に向かう方向に、収縮の場合には後方で且つ斜め下に向かう方向に)引っ張られることが抑制される。
【0072】
上記の通り、導体8が引っ張られることが抑制されることにより、実施例1と同様、端子6と導体8との接触面28(
図11参照)を動かす方向(上記接触面28が剥がされる方向)に働く応力を緩和することで、抵抗値の上昇が抑えられる。また、実施例1と同様、ゴム栓加締め片13の上面部29と導体8とに働く応力を緩和することで、導体8の損傷や破断を抑え、抵抗値の上昇が抑えられる。
【0073】
また、本実施例によれば、ゴム栓加締め片13が加締められた状態における加締め筒部15は、スリット部34が形成されている領域α´と、ゴム栓33と導電路5の外周面19とが接触しつつゴム栓加締め片13にてゴム栓33を押さえている領域β´と、を有することになる(
図11参照)。上記領域α´では、ゴム栓33の肉厚を薄くすることにより、及び、膨張・収縮量を吸収することで、ゴム栓33の膨張・収縮量が低減される。したがって、ゴム栓33の膨張又は収縮の影響を受けない。上記領域β´では、ゴム栓加締め片13にてゴム栓33を固定しているため、ゴム栓33の膨張又は収縮の影響を抑えている。ゴム栓加締め片13が加締められた状態における加締め筒部15は、上記2つの領域α´、β´を有することにより、ゴム栓33が膨張又は収縮しても導電路5が変位し導体8が傾斜しつつ引っ張られることが、より抑制される。
【0074】
また、本実施例によれば、上記領域α´においても水密状態が確保されれているため(
図11参照)、特許請求の範囲に記載される「開放空間」が形成された箇所におけるゴム栓33と導電路5との間の水密性(シール性)が実施例1よりも良好になる(実施例1においても、ゴム栓7と導電路5との間の水密性(シール性)が良好であることは勿論である)。したがって、コネクタハウジング2のキャビティ4内にゴム栓付き導電路32の端子6とゴム栓33とが収容された状態(
図13参照)において、例えば、コネクタハウジング2の前側から空気圧(
図13に図示する矢印K参照)が掛かった場合であっても、ゴム栓33と導電路5との間の水密性(シール性)の低下を抑えることができる。
【0075】
なお、
図12においてコネクタハウジング2の1つのキャビティ4内にゴム栓付き導電路32の端子6とゴム栓33とが収容された状態を図示しているが、他のキャビティ4にもゴム栓付き導電路32の端子6とゴム栓33とが収容されるものとする。
【0076】
つぎに、本実施例の効果について説明する。
以上、
図7-
図13を参照しながら説明してきたように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果を奏する。
【0077】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0078】
1、31…防水コネクタ、 2…コネクタハウジング、 3、32…ゴム栓付き導電路、 4…キャビティ、 5…導電路、 6…端子、 7、33…ゴム栓、 8…導体、 9…絶縁体、 10…電気接触部、 11…導電路接続部、 12…導体加締め片、 13…ゴム栓加締め片(加締め片)、 14…本体部、 15…加締め筒部、 16…挿通孔、 17…シール部、 18…内周面、 19、30…外周面、 20…内面、 21…接続部分、 22…拡径部(開放空間)、 23…抜け防止部、 24…前端、 25、35…開放端、 26…前縁、 27…前面、 28…接触面、 28…上面部、 34…スリット部(開放空間)、 36…最奥部