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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】眼内レンズ挿入器具
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/16 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A61F2/16
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020144100
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2022039196
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【弁理士】
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091362
【弁理士】
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161034
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 知洋
(74)【代理人】
【識別番号】100187632
【弁理士】
【氏名又は名称】橘高 英郎
(72)【発明者】
【氏名】工藤 和徳
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/037223(WO,A1)
【文献】特開2004-024854(JP,A)
【文献】特許第6276619(JP,B2)
【文献】国際公開第2010/079780(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機能を有する光学部を備える眼内レンズを折り畳みながら前進させてノズルから放
出する眼内レンズ挿入器具であって、
前後を軸方向として回転可能な回転部材と、
前進可能なスライダと、
前記眼内レンズを押し出してノズルから放出する移動体と、
を備え、
前記回転部材が回転することにより、前記移動体と前記スライダとを前進させ且つ先に前記スライダの前進を停止させ、
前記回転部材の回転と前記移動体の前進とが連動し、前記回転部材の回転と前記スライダの前進とが連動する一方、前記移動体と前記スライダとは各々独立して前進し、
前記眼内レンズが設置されるレンズ設置部が設けられた挿入器本体と、第1のネジ部が形成されるとともに、前記挿入器本体の軸方向に移動することなく前記挿入器本体の軸回りに回転可能な前記回転部材と、を有する中空体を更に備え、
前記移動体は、前記第1のネジ部と噛み合う第2のネジ部を有し、且つ、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第2のネジ部との噛み合いによって前進し、
前記スライダは、前記第1のネジ部と噛み合う第3のネジ部を有し、且つ、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第3のネジ部との噛み合いによって前進する、眼内レンズ挿入器具。
【請求項2】
前記回転部材は前進及び後退を伴わず回転する、請求項1に記載の眼内レンズ挿入器具。
【請求項3】
前記回転部材の内側において軸方向に沿って前記第1のネジ部が形成され、
前記回転部材を回転させ、前記第3のネジ部を前記第1のネジ部が形成されていない部分に脱落させて両者の噛み合いを解除することにより、先に前記スライダの前進を停止させる、請求項1又は2に記載の眼内レンズ挿入器具。
【請求項4】
前記回転部材の内側における前記第1のネジ部が形成されていない部分は、前記回転部材の内側の前方末端であり、
前記スライダにおける前記第3のネジ部は、前記移動体における前記第2のネジ部よりも前方に位置する、請求項に記載の眼内レンズ挿入器具。
【請求項5】
前記移動体は、使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う前記第2のネジ部を有し、
前記スライダは、使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う前記第3のネジ部を有する、請求項のいずれか一つに記載の眼内レンズ挿入器具。
【請求項6】
前記スライダは、前記眼内レンズの折り畳みを補助する、請求項1~のいずれか一つに記載の眼内レンズ挿入器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼内レンズ挿入器具に関する。
【背景技術】
【0002】
白内障手術においては、超音波乳化術による混濁した水晶体の除去、及び水晶体除去後の眼内への埋植が広く行われている。そして現在では、シリコーンエラストマー等の軟質な材料からなる軟性の眼内レンズを、眼内レンズ挿入器具を用いて眼内に挿入することが行われている。
【0003】
軟性の眼内レンズを眼内に挿入する場合、該眼内レンズを折り畳むことが可能となり、角膜に対する切開創を小さくすることができる。
【0004】
眼内レンズを折り畳む方法として、眼内レンズ挿入器具内にて折り畳む手法が知られている。
【0005】
特許文献1には、眼内レンズ挿入器具の使用に際して、従来よりも操作中に振動等が発生しにくくすべく、眼内レンズが設置されるレンズ設置部が設けられた挿入器本体と、第1のネジ部が形成されるとともに、前記挿入器本体の後端部に連結され、前記挿入器本体の軸方向に移動することなく前記挿入器本体の軸回りに回転可能な回転部材と、を有する中空体と、使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う第2のネジ部を有し、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第2のネジ部との噛み合いによって前記回転部材とは独立に前記挿入器本体の軸方向に移動することにより、前記眼内レンズを前記中空体の先端から放出させる移動体と、を備えることを特徴とする眼内レンズ挿入器具が開示されている(特許文献1の請求項1、[0008])。このように回転部材の回転により移動体を前進させる眼内レンズ挿入器具のことを、以降、スクリュー型挿入器具ともいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許6276619号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のスクリュー型挿入器具においては、術者がタブ(特許文献1に記載の左右一対の翼部6b)を動かしてスライダを前進させる。つまり、術者にとっては、タブを使用してスライダを前進させる、回転部材を回転させることにより移動体(プランジャ及び/又はロッド)を前進させるという二つのアクションが必要となる。二つのアクションを一つにまとめられれば、術者の負担は軽減される。
【0008】
本発明は、スクリュー型挿入器具を扱う際の術者の負担を軽減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、
光学機能を有する光学部を備える眼内レンズを折り畳みながら前進させてノズルから放出する眼内レンズ挿入器具であって、
前後を軸方向として回転可能な回転部材と、
前進可能なスライダと、
前記眼内レンズを押し出してノズルから放出する移動体と、
を備え、
前記回転部材が回転することにより、前記移動体と前記スライダとを前進させ且つ先に前記スライダの前進を停止させ、
前記回転部材の回転と前記移動体の前進とが連動し、前記回転部材の回転と前記スライダの前進とが連動する一方、前記移動体と前記スライダとは各々独立して前進する、眼内レンズ挿入器具である。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の態様であって、
前記回転部材は前進及び後退を伴わず回転する。
【0011】
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載の態様であって、
前記眼内レンズが設置されるレンズ設置部が設けられた挿入器本体と、第1のネジ部が形成されるとともに、前記挿入器本体の軸方向に移動することなく前記挿入器本体の軸回りに回転可能な前記回転部材と、を有する中空体を更に備え、
前記移動体は、前記第1のネジ部と噛み合う第2のネジ部を有し、且つ、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第2のネジ部との噛み合いによって前進し、
前記スライダは、前記第1のネジ部と噛み合う第3のネジ部を有し、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第3のネジ部との噛み合いによって前進する。
【0012】
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の態様であって、
前記回転部材の内側において軸方向に沿って前記第1のネジ部が形成され、
前記回転部材を回転させ、前記第3のネジ部を前記第1のネジ部が形成されていない部分に脱落させて両者の噛み合いを解除することにより、先に前記スライダの前進を停止させる。
【0013】
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載の態様であって、
前記回転部材の内側における前記第1のネジ部が形成されていない部分は、前記回転部材の内側の前方末端であり、
前記スライダにおける前記第3のネジ部は、前記移動体における前記第2のネジ部よりも前方に位置する。
【0014】
本発明の第6の態様は、第3~第5のいずれか一つの態様に記載の態様であって、
前記移動体は、使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う第2のネジ部を有し、
前記スライダは、使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う第3のネジ部を有する。
【0015】
本発明の第7の態様は、第1~第6のいずれか一つの態様に記載の態様であって、
前記スライダは、前記眼内レンズの折り畳みを補助する。
【0016】
上記の態様に対して組み合わせ可能な本発明の他の態様は以下の通りである。
【0017】
前記回転部材は、前記挿入器本体の後端部に連結されるのが好ましい。
【0018】
前記スライダは、前進して前記眼内レンズを所定の形状に変形させ、
前記移動体は、前記スライダにより変形した前記眼内レンズを押し出してノズルから放出するのが好ましい。
【0019】
前記スライダは、前記眼内レンズの折り畳みの際に前記眼内レンズの上方にスライダの一部を配置可能であるのが好ましい。
【0020】
第1のネジ部が形成されていない部分Nに第3のネジ部を脱落させるべく、第3のネジ部の長さ(前後幅)は、第1のネジ部が形成されていない部分Nの長さ(前後幅)よりも小さいのが好ましい。その際の実寸としては、第3のネジ部の長さ(前後幅)は例えば0.5~5.0mm、部分Nの長さ(前後幅)は1.0~6.0mmが挙げられる。
【0021】
回転部材の内側の第1のネジ部の所定箇所αに対し、移動体に設けられた第2のネジ部が噛み合い、第2のネジ部は回転する第1のネジ部に沿って前進し、それに伴い移動体は前進するのが好ましい。そして、回転部材の内側の第1のネジ部の別の所定箇所β(αとは前後方向に別の部分)に対し、スライダに設けられた第3のネジ部が噛み合い、第2のネジ部は回転する第1のネジ部に沿って前進し、それに伴いスライダは前進するのが好ましい。
【0022】
前記移動体は、前記使用前の初期状態で前記回転部材の後端部から突出することなく前記中空体の内部に収容され、前記回転部材を回転操作したときに前記中空体の内部を移動するのが好ましい。
【0023】
前記使用前の初期状態で前記回転部材の逆回転を阻止する逆回転阻止機構を有するのが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、スクリュー型挿入器具を扱う際の術者の負担を軽減する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の外観の構成例を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の分解斜視図である。
図3図3は、スライダの上面図であり、図3(a)は特許文献1に記載のスライダであり、図3(b)は本実施形態に係るスライダである。
図4図4は、スライダと、ロッドを接続したプランジャとを組み合わせた状態の上面図であり、図4(a)は特許文献1に記載の該状態であり、図4(b)は本実施形態に係る該状態である。
図5図5は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の使用前の初期状態における透過側面概略図である。
図6図6は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の透過側面概略図であり、図6(a)は図5と同じ図であって使用前の初期状態の図であり、図6(b)はスライダの第3ネジ部が部分Nへと脱落した際の図であり、図6(c)はスライダの第3ネジ部が部分Nへと脱落してスライダの前進が停止した後も移動体が前進する様子を示す図である。
図7図7は、特許文献1に記載の眼内レンズ挿入器具の外観の構成例を示す斜視図である。
図8図8は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の変形例の透過側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。本明細書において「~」は所定の値以上かつ所定の値以下を指す。
【0027】
本実施形態においては、眼内レンズ挿入器具の各部の相対的な位置関係や動作の方向などを説明するにあたって、X軸方向の一方をX1方向、同他方をX2方向、Y軸方向の一方をY1方向、同他方をY2方向、Z軸方向の一方をZ1方向、同他方をZ2方向とする。そして、X1方向を先端側(前方、レンズ進行方向)、X2方向を後端側(後方)、Y1方向を左側(左方)、Y2方向を右側(右方)、Z1方向を上側(上方、眼内レンズを配置した時の厚さ方向及び光軸方向)、Z2方向を下側(下方)と定義する。このうち、X1方向及びX2方向は、眼内レンズ挿入器具1の長さ方向(別の表現だと軸方向)に相当し、Y1方向及びY2方向は、眼内レンズ挿入器具の幅方向に相当し、Z1方向及びZ2方向は、眼内レンズ挿入器具1の高さ方向に相当する。
【0028】
本実施形態では眼内レンズが予め搭載されたプリロード型のスクリュー型挿入器具を例示するが、本発明はそれに限定されない。また、射出成形により一体形成され、使い捨て可能なスクリュー型挿入器具を例示するが、本発明はそれに限定されない。
【0029】
<本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の基本構成>
本実施形態においては、眼内レンズの一例として、シリコーンエラストマーや軟性アクリルなどの軟質材料からなるワンピースタイプの眼内レンズであって、光学的な機能を果たす円形の有効光学部及びその周縁部を備える光学部と、この光学部の外周部の2箇所から湾曲して外向きに延びる2つの支持部とを有する眼内レンズを取り扱うものとする。
【0030】
眼内レンズの光学部及び光学部と連結する支持部の基端側は軟質材料により構成される場合を例示する。この構成により眼内レンズの折り畳みが容易になる。なお、支持部の末端側も同様に軟質材料により構成されてもよいし、硬質材料(例:ポリエチレン、PMMA等)により構成されてもよい。
【0031】
なお、光学部における有効光学部は光学機能を奏する形状を有し、周縁部は有効光学部の周囲に円環状に形成されており、その円環が平板状である。もちろんそれ以外の構成を採用しても構わない。例えば、有効光学部のみから光学部が構成されても構わない。また、周縁部が有効光学部と連続して形成されていても構わない、つまり、周縁部と有効光学部とが滑らかに連結され、連続面を形成しても構わない。
【0032】
図1は、本発明の実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の外観の構成例を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の分解斜視図である。
【0033】
基本構成としては、図1及び図2に示すように、眼内レンズ挿入器具1は、挿入器本体5と、スライダ6と、挿入筒7と、回転部材としてのスクリュー体8と、プランジャ9と、ロッド10とを備えた構成となっている。スライダ6は、挿入器本体5に装着される。挿入器本体5、挿入筒7及びスクリュー体8は、互いに連結されることによって中空体を構成する。また、プランジャ9及びロッド10は、互いに連結されることによって移動体を構成する。中空体を構成するにあたって、挿入筒7は挿入器本体5の先端部に連結され、スクリュー体8は挿入器本体5の後端部に連結される。また、移動体を構成するにあたって、ロッド10はプランジャ9の先端部に連結される。プランジャ9及びロッド10からなる移動体は、挿入器本体5、挿入筒7及びスクリュー体8からなる中空体の内部に収容される。
【0034】
挿入器本体5は、全体に円筒状に形成されている。挿入器本体5の先端部にはレンズ設置部11が設けられている。眼内レンズはこのレンズ設置部に設置される。
【0035】
スライダ6は、挿入器本体5に装着されている。スライダ6を前進させることにより、眼内レンズを前進させ、挿入筒本体7aの狭まる内径に沿わせて谷折り形状に折り曲げる(下方に向けて折り曲げる)。折り曲げられた眼内レンズを、プランジャ9ひいてはロッドにより前進させ、ノズル7bから排出する。
【0036】
谷折り形状に折り曲げる際、眼内レンズの上方にスライダ6一部を配置しておく。この配置により、スライダ6の前進により眼内レンズ(特に光学部)が変形する際に、眼内レンズが山折り(上方に折り曲げられる)ことを回避できる。スライダ6については後で詳述する。
【0037】
挿入筒7は、レンズ設置部に設置された眼内レンズを眼内に挿入する際に、眼内レンズを小さく折り畳んで眼内に導くためのものである。挿入筒7は、中空の挿入筒本体7aと、細い管状のノズル7bとを有している。
【0038】
挿入筒7は挿入器本体5の先端部に装着される。その際、挿入器本体5のレンズ設置部11は、挿入筒7の挿入筒本体7a内に収容して配置される。
【0039】
ノズル7bは、挿入筒7の先端部に形成されている。ノズル7bの先端部は斜めの切り口で開口している。ノズル7bの先端部は、挿入器本体5を用いて眼内レンズを眼内に挿入する際に、眼球の切開創に差し込まれる部分となる。
【0040】
スクリュー体8は、挿入器本体5の後端部に同軸上に連結されるものである。この連結状態において、スクリュー体8は、挿入器本体5の軸回りに回転可能に支持される。
【0041】
スクリュー体8は円筒状に形成されている。スクリュー体8の先端部と後端部は、それぞれ円形に開口している。スクリュー体8の外周面には、複数の突条部8aが形成されている。各々の突条部8aは、スクリュー体8の長手方向と平行に形成されている。また、突条部8aは、スクリュー体8の円周方向に均等な角度ピッチで合計8つ形成されている。スクリュー体8は、使用者によって回転操作される部分となる。その際、スクリュー体8の外周面に複数の突条部8aが形成されていると、使用者の指が突条部8aに引っ掛かるためスクリュー体8を回転操作しやすくなる。
【0042】
スクリュー体8の内周面には、図5及び図6にも示すように第1のネジ部8bが形成されている。第1のネジ部8bは、雌ネジを構成している。第1のネジ部8bは、スクリュー体8の軸方向のほぼ全般にわたって形成されている。但し、本実施形態においては、軸方向のほぼ全域のうち、第1のネジ部8bが設けられない部分Nを意図的に設ける。
【0043】
プランジャ9は、挿入器本体5とスクリュー体8との中空部内を、挿入器本体5の軸方向に移動(前進)するものである。プランジャ9は、略角柱状に形成されている。プランジャ9は、使用前の初期状態では、スクリュー体8の後端部から突出しないようにスクリュー体8の内部に挿入した状態で配置される。
【0044】
プランジャ9の先端面には連結用孔が形成されている。連結用孔は、プランジャ9の先端部にロッド10を連結するためのものである。
【0045】
プランジャ9の先端の上面には凸部が形成され、これに対応して挿入器本体5の内周面に凹溝が形成されている。凹溝は、凸部と係合することにより、プランジャ9を挿入器本体5の軸方向に移動可能に案内するものである。
【0046】
プランジャ9の後端部には第2のネジ部9cが形成されている。第2のネジ部9cは、雄ネジを構成するもので、スクリュー体8の第1のネジ部8bと常に噛み合う状態に維持される。第2のネジ部9cは、プランジャ9の上下に対をなして形成されていてもよい。但し、図5に示すように、対ではなく一つのみ第2のネジ部9cが形成されていても、スクリュー体8が回転すれば、スクリュー体8の内側の雌ネジ(凹)を形成する突起8b´に第2のネジ部9cが接触し、第2のネジ部9cは前方に押し出される。本実施形態ではこの例を挙げる。
【0047】
眼内レンズ挿入器具1を使用する場合は、スクリュー体8を挿入器本体5の軸回りに回転させるように操作し、これによってプランジャ9を前方に移動させることになる。そのときのプランジャ9の移動開始位置は、プランジャ9の後端部をスクリュー体8の内周後端に配置された突き当て部に突き当てることで一義的に決まる。
【0048】
ロッド10は、レンズ設置部に設置された眼内レンズを挿入筒7のノズル7bの開口部から放出させるものである。本実施形態では、スライダ6により所定の形状(谷折り形状)に変形した眼内レンズを移動体(ロッド10ひいてはプランジャ9)が押し出してノズル7bから放出する。ロッド10は、細長い棒状に形成されている。本実施形態ではプランジャ9とロッド10とを別体とする例を挙げるが、これらが一体成形されても構わない。
【0049】
眼内レンズ挿入器具1の操作は、スクリュー体8を一方向に回転(以下、「正回転」ともいう。)させることで行う。このとき、使用前の初期状態を含めて、スクリュー体8の第1のネジ部8bとプランジャ9の第2のネジ部9cとは常に噛み合っている。このため、スクリュー体8を正回転させると、これと同時にプランジャ9が挿入器本体5側(前方)に移動し始める。
【0050】
使用前の初期状態のもとで使用者が誤ってスクリュー体8を逆方向に回転させようとした場合は、プランジャ9の後端部がスクリュー体8の突き当て部に突き当たる。このため、スクリュー体8の逆回転(誤操作)が阻止される。つまり、スクリュー体8の突き当て部とこれに突き当たるプランジャ9の後端部は、使用前の初期状態においてスクリュー体8の逆回転を阻止する逆回転阻止機構を構成している。
【0051】
ちなみに、スクリュー体8の正回転とは、スクリュー体8を回転させたときにネジ部同士の噛み合いによりプランジャ9(本実施形態だとそれに加えてスライダ6)が前方に移動するときのスクリュー体8の回転をいう。
【0052】
以上に記載が無い内容は、特許文献1に記載のスクリュー型挿入器具の構成を採用するものとし、特許文献1の記載は本明細書に全て記載されているものとする。例えば、「回転部材」の一具体例は、特許文献1のスクリュー体8である。「移動体」の一具体例は、特許文献1のプランジャ9及びロッド10である。「中空体」の一具体例は、挿入器本体5、挿入筒7及びスクリュー体8である。
【0053】
<本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の特徴部分>
図3は、スライダの上面図であり、図3(a)は特許文献1に記載のスライダであり、図3(b)は本実施形態に係るスライダである。
図4は、スライダと、ロッドを接続したプランジャとを組み合わせた状態の上面図であり、図4(a)は特許文献1に記載の該状態であり、図4(b)は本実施形態に係る該状態である。
以降、本実施形態(例:図4(b))に対応する特許文献1に記載の構成(例:図4(a))の箇所は、同符号に100を乗じた値を符号としている(例:符号6c→符号600c)。
図5は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の使用前の初期状態における透過側面概略図である。
図6は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の透過側面概略図であり、図6(a)は図5と同じ図であって使用前の初期状態の図であり、図6(b)はスライダの第3ネジ部が部分Nへと脱落した際の図であり、図6(c)はスライダの第3ネジ部が部分Nへと脱落してスライダの前進が停止した後も移動体が前進する様子を示す図である。
【0054】
本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の特徴部分の構成は以下の通りである。
「光学機能を有する光学部を備える眼内レンズを折り畳みながら前進させてノズルから放出する眼内レンズ挿入器具であって、
前後を軸方向として回転可能な回転部材と、
前進可能なスライダと、
前記眼内レンズを押し出してノズルから放出する移動体と、
を備え、
前記回転部材が回転することにより、前記移動体と前記スライダとを前進させ且つ先に前記スライダの前進を停止させ、
前記回転部材の回転と前記移動体の前進とが連動し、前記回転部材の回転と前記スライダの前進とが連動する一方、前記移動体と前記スライダとは各々独立して前進する、眼内レンズ挿入器具。」
【0055】
上記構成を採用すれば、回転部材を回転させることにより、移動体(プランジャ9及び/又はロッド10。以降、この記載は省略。)のみならず、スライダ6も前進させられる。そのため、術者は一つのアクションにより眼内レンズをノズル7bから適切に放出させられる。その結果、スクリュー型挿入器具を扱う際の術者の負担を軽減できる。
【0056】
具体的な構成は詳述するが、図5及び図6(a)に示すように、回転部材の内側の第1のネジ部8bの所定箇所αに対し、移動体に設けられた第2のネジ部9cが噛み合い、第2のネジ部9cは回転する第1のネジ部8bに沿って前進し、それに伴い移動体は前進する(図6(a)→図6(b))。
【0057】
そして、図5及び図6(a)に示すように、回転部材の内側の第1のネジ部8bの別の所定箇所β(αとは前後方向に別の部分)に対し、スライダに設けられた第3のネジ部6iが噛み合い、第3のネジ部6iは回転する第1のネジ部8bに沿って前進し、それに伴いスライダ6は前進する(図6(a)→図6(b))。回転部材の回転を続けると、図6(b)に示すように、第3のネジ部6iは、第1のネジ部8bが形成されていない部分Nに脱落する。これにより、先にスライダ6の前進を停止させられる。その一方、図6(c)に示すように、移動体は前進し続ける。
【0058】
この態様が示すように、移動体とスライダ6とは各々独立して前進する。この「独立して前進」とは、スライダ6の前進に、移動体の前進は関与しない又は関与が薄いことを意味する。つまり、スライダ6が移動体に連結され、移動体を前進させるからこそスライダが前進する状態は除外される。但し、スライダ6と移動体が接触することは妨げない(そのため「関与が薄い」という表現を使用している)。「独立して前進」は、例えば、スライダ6が前進するための力の過半数(好適には80%以上、更に好適には100%)が回転部材から提供される状態である。
【0059】
<スライダの具体例>
スライダ6は、先端部6aと、左右一対の脚部6cとを備えた構成となっている。先端部6aは、スライダ6の先端部に配置されている。先端部6aはレンズ当接部を有している。レンズ当接部は、スライダ6の移動によって眼内レンズを所定の形状に変形させる際に、眼内レンズに当接する部分となる。
【0060】
図7は、特許文献1に記載の眼内レンズ挿入器具の外観の構成例を示す斜視図である。
【0061】
特許文献1では、スライダに左右一対の翼部(図7での符号600b)が形成されているが、本実施形態では図1に示すように形成されていない。左右一対の翼部(タブ)が無くとも、スクリュー体8の回転により、スライダ6を前進させられるためである。
【0062】
一対の脚部6cは、挿入器本体5の外壁の内面に沿うようにして、挿入器本体5の内部に配置される。図3(a)に示すように、特許文献1では、各々の脚部600cにはストッパー部600gが形成されているが、本実施形態では形成されていない。スライダ600の逆戻り阻止機構を構成するストッパー部600gが無くとも、スライダ6の第3のネジ部6iを、第1のネジ部が形成されていない部分Nに脱落させることにより、スライダ6の前進も後退(逆戻り)も停止させられるためである。
【0063】
図3(a)(b)及び図4(a)(b)に示すように、本実施形態の一対の脚部6cは、特許文献1に比べて延伸している。この延伸した部分(後端部)に、第3のネジ部6iが形成されている。第3のネジ部6iは、雄ネジを構成するもので、スクリュー体8の回転前においては、スクリュー体8の第1のネジ部8bと噛み合う状態に維持される。
【0064】
本明細書における「噛み合う」とは、スクリュー体8が回転することにより、第1のネジ部8bと接触する対象が前進する状態を指し、図5及び図6に示すように、プランジャの第2のネジ部9cのように、雌ネジの凹に嵌めた状態を含むし、スライダ6の第3のネジ部6iのように、雌ネジの凹と接触した状態を含む。「噛み合う」を「係合する」と言い換えてもよい。
【0065】
第3のネジ部6iは、スライダ6の上下に対をなして形成されていてもよい。但し、図5に示すように、対ではなく一つのみ第3のネジ部6iが形成されていても、スクリュー体8が回転すれば、スクリュー体8の内側の雌ネジ(凹)を形成する突起8b´に第3のネジ部6iが接触し、第3のネジ部6iは前方に押し出される。本実施形態ではこの例を挙げる。
【0066】
眼内レンズが設置されるレンズ設置部が設けられた挿入器本体と、第1のネジ部が形成されるとともに、前記挿入器本体の後端部に連結され、前記挿入器本体の軸方向に移動することなく前記挿入器本体の軸回りに回転可能な前記回転部材(本実施形態ではスクリュー体8)と、を有する中空体と、
使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う第2のネジ部9cを有し、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第2のネジ部9cとの噛み合いによって前記挿入器本体の軸方向に移動(前進)することにより、前記眼内レンズを前記中空体の先端の前記ノズルから放出させる前記移動体(本実施形態ではプランジャ9)と、
使用前の初期状態から前記第1のネジ部と噛み合う第3のネジ部6iを有し、前記回転部材を回転操作したときに、前記第1のネジ部と前記第3のネジ部6iとの噛み合いによって前記挿入器本体の軸方向に移動(前進)することにより、前記眼内レンズを所定の形状に変形させる前記スライダ6と、
を備えるのが好ましい。
本段落における特許文献1の記載との相違は、スライダ6に対し、第1のネジ部と噛み合う第3のネジ部6iが設けられていることである。
【0067】
前記回転部材の内側において軸方向に沿って前記第1のネジ部が形成されるのが好ましい。そして、前記回転部材を回転させ続け、前記第3のネジ部6iを前記第1のネジ部が形成されていない部分に脱落させて両者の噛み合いを解除することにより、先に前記スライダ6の前進を停止させるのが好ましい。本明細書での「回転を続ける」とは、複数回回転させることを意味し、途中で回転を停止した後で再開することも含まれる。
【0068】
上記好適例について、以下、詳述する。
【0069】
図5に示すように、回転部材の内側の第1のネジ部8bの所定箇所αに対し、移動体に設けられた第2のネジ部9cが噛み合い、第2のネジ部9cは回転する第1のネジ部8bに沿って前進し、それに伴い移動体は前進する。この構成、及び第2のネジ部9c(及び下段落に記載の第3のネジ部6i)が前進するメカニズムは、特許文献1に記載の通りである。
【0070】
そして、回転部材の内側の第1のネジ部8bの別の所定箇所βに対し、スライダ6に設けられた第3のネジ部6iが噛み合い、第2のネジ部9cは回転する第1のネジ部8bに沿って前進し、それに伴いスライダ6は前進する。
【0071】
図6(a)から図6(b)への変化が示すように、移動体(プランジャ9)とスライダ6は共に前進するが、スライダ6は、回転部材からの力により前進しており、移動体の前進の力により前進しているわけではない。
【0072】
前記回転部材の内側における前記第1のネジ部8bが形成されていない部分Nは、前記回転部材の内側の前方末端であるのが好ましい。そのうえで、前記スライダ6における前記第3のネジ部6iは、前記移動体における前記第2のネジ部9cよりも前方に位置するのが好ましい。これにより、複雑な構成を必要とせず、一つのアクションでスライダ6と移動体とを前進させられ、しかも先にスライダ6の前進を停止できる。
【0073】
図8は、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具の変形例の透過側面概略図である。
【0074】
なお、図8に示すように、スライダ6における前記第3のネジ部6iが、前記移動体における前記第2のネジ部9cよりも後方に位置する場合、前記回転部材の内側における前記第1のネジ部8bが形成されていない部分Nは、前記回転部材の内側の後方側、且つ第3のネジ部6iの前方近傍、且つ前後方向(X1-X2方向)における第2のネジ部9cと第3のネジ部6iとの間に配置すればよい。この構成ならば、回転部材の回転開始後程なくして第3のネジ部6iが、前記第1のネジ部8bが形成されていない部分Nに脱落しつつ、第2のネジ部9cは前進し続けられ、ひいては移動体も前進し続けられる。
【0075】
第1のネジ部8bが形成されていない部分Nに第3のネジ部6iを脱落させるべく、第3のネジ部6iの長さ(前後幅)は、第1のネジ部8bが形成されていない部分Nの長さ(前後幅)よりも小さいのが好ましい。その際の実寸としては、第3のネジ部6iの長さ(前後幅)は例えば0.5~5.0mm、部分Nの長さ(前後幅)は1.0~6.0mmが挙げられる。
【0076】
上記の構成を採用することにより、本発明の効果に加え、以下の効果を奏する。本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具は術者が操作することを想定している。その一方、眼内レンズの挿入を自動化する場合でも、本実施形態に係る眼内レンズ挿入器具を使用可能である。例えば、特許文献1に記載の回転部材(スクリュー体8)表面に形成された複数の突条部8aと噛み合うアクチュエータを起動することにより、自動で眼内レンズを挿入可能である。その場合、複数の突条部ではなく、回転部材の外側(最表面)にもらせん溝を形成し、らせん溝と噛み合う突起を有し且つ前方に移動可能なアクチュエータを起動することにより、自動で眼内レンズを挿入してもよい。
【0077】
その他、特許文献1に記載の好適例及び/又は変形例を本実施形態に適用可能である。一部を列挙すると以下の通りである。
【0078】
前記移動体は、前記使用前の初期状態で前記回転部材の後端部から突出することなく前記中空体の内部に収容され、前記回転部材を回転操作したときに前記中空体の内部を移動するのが好ましい。
【0079】
前記使用前の初期状態で前記回転部材の逆回転を阻止する逆回転阻止機構を有するのが好ましい。
【0080】
本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
【0081】
例えば、回転部材が前進及び後退を伴わず回転することに本発明は限定されない。例えば、回転し始めたときのみ回転部材がわずかに前進する構成を採用しても構わない。仮に、そのような構成を採用した場合、回転部材が幾ばくか前進した後、回転部材が前進及び後退を伴わず回転し続け、スライダ6とプランジャ9とが前進し且つ先にスライダ6の前進を停止させてもよい。
【0082】
上記実施形態では、中空体(スクリュー体8)が挿入器本体5の後端部に連結された例を挙げた。その一方、スクリュー体8と挿入器本体5とが連結されていない状態であっても構わない。結局のところ、スクリュー体8の回転によりスライダ6とプランジャ9とを前進させられれば構成に限定は無い。
【0083】
上記実施形態では、第1のネジ部と第2のネジ部9cとが使用前の初期状態から噛み合う例を挙げた。その一方、使用前の初期状態では両者が噛み合わず、使用時に初めて両者を噛み合わせる構造を眼内レンズ挿入器具に採用しても構わない。
【0084】
上記実施形態では、第1のネジ部と第3のネジ部6iとが使用前の初期状態から噛み合う例を挙げた。その一方、使用前の初期状態では両者が噛み合わず、使用時に初めて両者を噛み合わせる構造を眼内レンズ挿入器具に採用しても構わない。
【0085】
上記実施形態では、スライダ6の移動によって眼内レンズを所定の形状に変形させる例を挙げた。その一方、眼内レンズを変形させないスライダ6であっても本発明を適用可能である。例えば、スライダ6自体は眼内レンズを前進させず、挿入器本体5及び/又は挿入筒7の内径が狭まる箇所に対し、移動体(ロッド10等)により眼内レンズを前進させることにより眼内レンズを折り畳む際に、眼内レンズの上方にスライダ6の一部を配置しておくに留めてもよい。詳しく言うと、眼内レンズの前進に伴いスライダ6も前進する一方で、スライダ6は眼内レンズの前進に積極的に関与せず、眼内レンズが谷折り形状になるまで、前進する眼内レンズの上方にスライダ6の一部を配置させ続けるだけであってもよい。
【0086】
この配置により、内径が狭まる挿入筒本体7a内を眼内レンズがロッド10等により押し出されつつ折り曲げられる際に、スライダ6の一部が眼内レンズの上方に位置することにより、眼内レンズが山折り(上方に折り曲げられる)ことを回避できる。
【0087】
また、スライダ6は、上記実施形態及び上記変形例のように、眼内レンズの折り畳みを補助する機能を奏するのが好ましいが、本発明はそれに限定されず、眼内レンズの折り畳み以外の機能を奏するスライダ6を採用してもよい。
【符号の説明】
【0088】
1…眼内レンズ挿入器具
5…挿入器本体
6…スライダ
6a…先端部
6c…左右一対の脚部
6g…ストッパー部
6i…第3のネジ部
7…挿入筒
7a…挿入筒本体
7b…ノズル
8…スクリュー体
8a…突条部
8b…第1のネジ部
8b´…雌ネジ(凹)を形成する突起
9…プランジャ
9c…第2のネジ部
10…ロッド
500…挿入器本体
600…スライダ
600a…先端部
600b…左右一対の翼部
600c…左右一対の脚部
600g…ストッパー部
700…挿入筒
700a…挿入筒本体
700b…ノズル
800…スクリュー体
800a…突条部
900…プランジャ
900c…第2のネジ部
1000…ロッド

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8