IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社SCREENホールディングスの特許一覧

<>
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図1
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図2
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図3
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図4
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図5
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図6
  • 特許-乾燥装置および乾燥方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】乾燥装置および乾燥方法
(51)【国際特許分類】
   F26B 13/14 20060101AFI20240312BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240312BHJP
   B65H 20/10 20060101ALI20240312BHJP
   B65H 20/02 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
F26B13/14
B41J2/01 125
B41J2/01 305
B65H20/10 A
B65H20/02 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020156964
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022050824
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100136836
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 一正
(72)【発明者】
【氏名】植村 亮太
(72)【発明者】
【氏名】竹市 芳邦
(72)【発明者】
【氏名】山下 真祐
(72)【発明者】
【氏名】松田 健
(72)【発明者】
【氏名】平松 賢太
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-329463(JP,A)
【文献】特開平8-38978(JP,A)
【文献】特開2013-40748(JP,A)
【文献】特開平6-265267(JP,A)
【文献】特開2012-149788(JP,A)
【文献】特開平10-337848(JP,A)
【文献】国際公開第2019/181638(WO,A1)
【文献】特開2001-91155(JP,A)
【文献】特開昭60-42586(JP,A)
【文献】特開平5-247871(JP,A)
【文献】国際公開第2014/192667(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 13/14
B41J 2/01
B65H 20/10
B65H 20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に配列された複数の回転体を有し、記録面に水性インクが付着する印刷媒体の前記記録面と逆側の非記録面を前記複数の回転体によって下側から支持しつつ前記印刷媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される前記印刷媒体の上側で前記所定方向に配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルのそれぞれから前記印刷媒体の前記記録面に気体を噴射する乾燥部と
を備え、
前記回転体と前記ノズルとは、前記所定方向に千鳥状に配列されて、
前記ノズルは、2個の前記回転体の間の前記印刷媒体に気体を噴射することで、2個の前記回転体の上端より前記印刷媒体を下方に撓ませて、2個の前記回転体の周面に前記印刷媒体を巻き掛け、
前記回転体は、前記所定方向に直交する回転軸を中心に回転し、
前記回転体の周面には、第1方向に平行に延設された複数の第1溝と、前記第1方向に交差する第2方向に平行に延設された複数の第2溝とが設けられ、前記第1溝と前記第2溝とによって囲まれる領域は、前記回転軸を中心とする円筒面形状を有する乾燥装置。
【請求項2】
前記回転体の素材はアルミニウムである請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記ノズルは、前記所定方向に配列されて下側に気体を噴射する2個の噴射口を有し、
前記2個の噴射口のうち、前記所定方向の一方側の噴射口は、前記一方側と逆の他方側へ傾けて気体を噴射し、前記他方側の噴射口は、前記一方側へ傾けて気体を噴射する請求項1または2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
記録面に水性インクが付着する印刷媒体の前記記録面と逆側の非記録面を、所定方向に配列された複数の回転体によって下側から支持しつつ前記印刷媒体を搬送する工程と、
前記複数の回転体によって支持される前記印刷媒体の上側で前記所定方向に配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルのそれぞれから前記印刷媒体の前記記録面に気体を噴射する工程と
を備え、
前記回転体と前記ノズルとは、前記所定方向に千鳥状に配列されて、
前記ノズルは、2個の前記回転体の間の前記印刷媒体に気体を噴射することで、2個の前記回転体の上端より前記印刷媒体を下方に撓ませて、2個の前記回転体の周面に前記印刷媒体を巻き掛け、
前記回転体は、前記所定方向に直交する回転軸を中心に回転し、
前記回転体の周面には、第1方向に平行に延設された複数の第1溝と、前記第1方向に交差する第2方向に平行に延設された複数の第2溝とが設けられ、前記第1溝と前記第2溝とによって囲まれる領域は、前記回転軸を中心とする円筒面形状を有する乾燥方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水性インクが付着する印刷媒体を乾燥させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、所定の搬送ラインに沿って乾燥対象物を搬送しつつ、エアヘッダから乾燥対象物に乾燥風を噴射することで、乾燥対象物を乾燥させる熱現像感光材料用の塗布膜の乾燥方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-139814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように搬送される乾燥対象物に気体を噴射することで乾燥対象物を乾燥させる技術を、水性インクが付着する記録面を有する印刷媒体の乾燥に転用することが考えられる。この際、印刷媒体を下側から支持する複数の回転体によって印刷媒体を搬送しつつ、印刷媒体に気体を噴射するように乾燥装置を構成できる。しかしながら、気体が印刷媒体と回転体との間に入り込んで、印刷媒体が回転体に対して滑ってしまい、印刷媒体を的確に搬送できないおそれがあった。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、印刷媒体に気体を上側から噴射して印刷媒体を乾燥させるにあたって、印刷媒体を下側から支持する複数の回転体によって印刷媒体を的確に搬送可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る乾燥装置は、所定方向に配列された複数の回転体を有し、記録面に水性インクが付着する印刷媒体の記録面と逆側の非記録面を複数の回転体によって下側から支持しつつ印刷媒体を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される印刷媒体の上側で所定方向に配列された複数のノズルを有し、複数のノズルのそれぞれから印刷媒体の記録面に気体を噴射する乾燥部とを備え、回転体とノズルとは、所定方向に千鳥状に配列されて、ノズルは、2個の回転体の間の印刷媒体に気体を噴射することで、2個の回転体の上端より印刷媒体を下方に撓ませて、2個の回転体の周面に印刷媒体を巻き掛け、回転体は、所定方向に直交する回転軸を中心に回転し、回転体の周面には、第1方向に平行に延設された複数の第1溝と、第1方向に交差する第2方向に平行に延設された複数の第2溝とが設けられ、第1溝と第2溝とによって囲まれる領域は、回転軸を中心とする円筒面形状を有する。
【0007】
本発明に係る乾燥方法は、記録面に水性インクが付着する印刷媒体の記録面と逆側の非記録面を、所定方向に配列された複数の回転体によって下側から支持しつつ印刷媒体を搬送する工程と、複数の回転体によって支持される印刷媒体の上側で所定方向に配列された複数のノズルを有し、複数のノズルのそれぞれから印刷媒体の記録面に気体を噴射する工程とを備え、回転体とノズルとは、所定方向に千鳥状に配列されて、ノズルは、2個の回転体の間の印刷媒体に気体を噴射することで、2個の回転体の上端より印刷媒体を下方に撓ませて、2個の回転体の周面に印刷媒体を巻き掛け、回転体は、所定方向に直交する回転軸を中心に回転し、回転体の周面には、第1方向に平行に延設された複数の第1溝と、第1方向に交差する第2方向に平行に延設された複数の第2溝とが設けられ、第1溝と第2溝とによって囲まれる領域は、回転軸を中心とする円筒面形状を有する。
【0008】
このように構成された本発明(乾燥装置および乾燥方法)では、印刷媒体は、所定方向に配列された複数の回転体によって下側から支持されつつ搬送される。また、複数のノズルが印刷媒体の上側で所定方向に配列されており、複数のノズルのそれぞれが印刷媒体に気体を噴射する。特に、回転体とノズルとは、所定方向に千鳥状に配列されて、ノズルは、2個の回転体の間の印刷媒体に気体を噴射することで、2個の回転体の上端より印刷媒体を下方に撓ませて、2個の回転体の周面に印刷媒体を巻き掛ける。これによって、回転体に対する印刷媒体の巻き掛け角を大きく取って、回転体と印刷媒体との接触面積を確保できる。また、回転体の周面には、第1方向に平行に延設された複数の第1溝と、第1方向に交差する第2方向に平行に延設された複数の第2溝とが設けられている。そのため、回転体と印刷媒体に入り込もうとした気体を第1・第2溝から逃がすことができる。しかも、第1溝と第2溝とによって囲まれる領域は、回転軸を中心とする円筒面形状であるため、回転体の周面に第1・第2溝を設けつつも、回転体と印刷媒体との接触面積を確保できる。このように、本発明では、回転体と印刷媒体との間への気体の入り込みを抑制しつつ回転体と印刷媒体との接触面積を確保できる。その結果、印刷媒体に気体を上側から噴射して印刷媒体を乾燥させるにあたって、印刷媒体を下側から支持する複数の回転体によって印刷媒体を的確に搬送することが可能となっている。
【0009】
なお、回転体の周面の第1・第2溝に囲まれる領域が回転軸を中心とする円筒面形状を有することで、上述の接触面積の確保の他に、印刷媒体へのダメージを防止するといった効果を併せて奏することができる。つまり、当該領域が円筒面形状でなく、例えばローレット加工が施されたローラのように尖った形状である場合、当該領域が印刷媒体に刺さって、印刷媒体にダメージを与えるおそれがある。これに対して、本発明では、印刷媒体へのダメージを防止できる。したがって、印刷媒体としてフィルム等の軟包装材を用いる場合には、本発明は特に好適となる。
【0010】
また、回転体の素材はアルミニウムであってもよい。これによって、回転体を軽量に構成でき、印刷媒体に回転体を的確に従動させて、印刷媒体が回転体に対して滑るのを抑止できる。
【0011】
また、ノズルは、所定方向に配列されて下側に気体を噴射する2個の噴射口を有し、2個の噴射口のうち、所定方向の一方側の噴射口は、一方側と逆の他方側へ傾けて気体を噴射し、他方側の噴射口は、一方側へ傾けて気体を噴射するように、乾燥装置を構成してもよい。かかる構成では、ノズルから噴射された気体を2個の回転体の間に溜めて、2個の回転体の上端より印刷媒体を下方にしっかりと撓ませることができる。これによって、回転体に対する印刷媒体の巻き掛け角を大きく取って、回転体と印刷媒体との接触面積を確保して、印刷媒体をより的確に搬送することができる。
【発明の効果】
【0012】
上記のように、本発明によれば、印刷媒体に気体を上側から噴射して印刷媒体を乾燥させるにあたって、印刷媒体を下側から支持する複数の回転体によって印刷媒体を的確に搬送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る印刷システムの一例を模式的に示す正面図。
図2図1の印刷システムが備える乾燥装置を模式的に示す正面図。
図3】上段搬送部に対して設けられた送風乾燥機を部分的に拡大して示す模式図。
図4】中段搬送部および下段搬送部に対して設けられた送風乾燥機を部分的に拡大して示す模式図。
図5】ローラの構成を模式的に示す平面図。
図6図5のローラの周面の構成を拡大して模式的に示す拡大図。
図7図5のローラの周面の構成を模式的に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明に係る印刷システムの一例を模式的に示す正面図である。図1および以下に示す図では、水平方向であるX方向、X方向に直交する水平方向であるY方向および鉛直方向であるZ方向を適宜示す。図1に示すように、印刷システム1は、印刷装置3および乾燥装置5がこの順でX方向(配列方向)に並んだ構成を具備する。この印刷システム1は、繰出ロール11から巻取ロール12へロール・トゥ・ロールで長尺帯状の印刷媒体Mを搬送しつつ、印刷装置3がインクジェット方式で水性インクを印刷媒体Mに吐出することで画像を印刷し、乾燥装置5が水性インクの付着する印刷媒体Mを乾燥させる。なお、印刷媒体Mの素材は、OPP(oriented polypropylene)あるいはPET(polyethylene
terephthalate)等のフィルムである。ただし、印刷媒体Mの素材はフィルムに限られず、紙等でもよい。かかる印刷媒体Mは、可撓性を有する。また、以下では、印刷媒体Mの両面のうち、画像が印刷される面を表面M1と、表面M1の反対側の面を裏面M2と適宜称する。
【0015】
印刷装置3は、筐体31と、筐体31内に配置されたカラー印刷部32と、筐体31内においてカラー印刷部32の上方に配置された白印刷部33と、筐体31内に配置された複数のローラによって印刷媒体Mを搬送する搬送部4とを備える。
【0016】
カラー印刷部32は、搬送部4によって搬送される印刷媒体Mの上方において、印刷媒体Mの進行方向に配列された複数(6個)の吐出ヘッド321を有する。複数の吐出ヘッド321は、それぞれの下方を通過する印刷媒体Mの表面M1に上方から対向するノズルを有し、互いに異なる色のカラーインク(水性インク)をインクジェット方式でノズルから吐出する。ここで、カラーインクとは、白色以外のインクを意味し、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック等のインクを含む。こうして、カラー印刷部32の複数の吐出ヘッド321は、それぞれの下方を通過する印刷媒体Mの表面M1に上方からカラーインクを吐出することで、印刷媒体Mの表面M1にカラー画像を印刷する。
【0017】
また、白印刷部33は、搬送部4によって搬送される印刷媒体Mの上方に配置された単一の吐出ヘッド331を有する。吐出ヘッド331は、その下方を通過する印刷媒体Mの表面M1に上方から対向するノズルを有し、白インク(水性インク)をインクジェット方式でノズルから吐出する。こうして、白印刷部33の吐出ヘッド331は、その下方を通過する印刷媒体Mの表面M1に上方から白インクを吐出することで、印刷媒体Mの表面M1に白画像を印刷する。そして、カラー印刷部32によるカラー画像と白印刷部33による白画像とが印刷された印刷媒体Mは、搬送部4によって筐体31の搬出口312から搬出されて乾燥装置6へ向かう。
【0018】
図2図1の印刷システムが備える乾燥装置を模式的に示す正面図である。図2では、X方向の一方側X1および他方側X2を適宜示す。ここで、一方側X1は印刷装置3から乾燥装置5へ向う側であり、他方側X2は一方側X1の反対側である。乾燥装置5は、X方向に印刷媒体Mを適宜折り返して搬送しながら印刷媒体Mを乾燥させる。この乾燥装置5は、印刷装置3の筐体31の一方側X1に配置された筐体6(乾燥炉)を備える。この筐体6は、X方向に延設された直方体形状を有し、X方向における筐体6の両側壁6a、6bは、Z方向に平行であるとともにX方向に垂直であり、X方向に間隔を空けて互いに対向する。
【0019】
側壁6a、6bのうち、X方向の他方側X2(印刷装置3側)の側壁6aには、搬入口61が設けられ、X方向の一方側X1(印刷装置3の反対側)の筐体6bには、搬出口66が設けられている。そして、印刷装置3の搬出口312から搬出された印刷媒体Mは、搬入口61から筐体6内に搬入されてから、搬出口66から筐体6外に搬出される。
【0020】
つまり、乾燥装置5は、印刷媒体Mを搬送する搬送部51を筐体6内に備え、搬送部51は、搬入口61から搬出口66へ印刷媒体Mを搬送する。この搬送部51は、他方側X2から一方側X1へ向けて印刷媒体Mを搬送する上段搬送部51uと、一方側X1から他方側X2へ向けて印刷媒体Mを搬送する中段搬送部51mと、他方側X2から一方側X1へ向けて印刷媒体Mを搬送する下段搬送部51lとを有する。中段搬送部51mは上段搬送部51uの下方に配置され、下段搬送部51lは中段搬送部51mの下方に配置されている。
【0021】
上段搬送部51uは、一方側X1の端にローラ52を有し、中段搬送部51mは、一方側X1の端にローラ53を有する。ローラ52とローラ53とは上下に並んで、一方側X1から他方側X2へ印刷媒体Mを折り返す。こうして、一方側X1から他方側X2へ印刷媒体Mを折り返すことで、印刷媒体Mの表面M1と裏面M2とが上下に反転する。
【0022】
また、中段搬送部51mは、他方側X2の端にエアターンバー54を有し、下段搬送部51lは、他方側X2の端にエアターンバー55を有する。エアターンバー54とエアターンバー55とは上下に並んで、他方側X2から一方側X1へ印刷媒体Mを折り返す。こうして、他方側X2から一方側X1へ印刷媒体Mを折り返すことで、印刷媒体Mの表面M1と裏面M2とが上下に反転する。
【0023】
また、下段搬送部51lは、一方側X1の端にローラ56を有する。このローラ56は、搬出口66に対して配置されており、エアターンバー55から一方側X1へ搬送されてきた印刷媒体Mの裏面M2に接触しつつ回転することで、印刷媒体Mを搬出口66に向けて搬送する。
【0024】
かかる乾燥装置5は、6個の送風乾燥機7a~7fを筐体6内に備える。これらのうち、2個の送風乾燥機7a、7bは、上段搬送部51uにより搬送される印刷媒体Mに対して設けられ、搬入口61とローラ52との間に配列される。そして、送風乾燥機7a、7bは、上段搬送部51uにより搬送される印刷媒体Mを乾燥させる。2個の送風乾燥機7c、7dは、中段搬送部51mにより搬送される印刷媒体Mに対して設けられ、ローラ53とエアターンバー54との間に配列される。そして、送風乾燥機7c、7dは、中段搬送部51mにより搬送される印刷媒体Mを乾燥させる。2個の送風乾燥機7e、7fは、下段搬送部51lにより搬送される印刷媒体Mに対して設けられ、エアターンバー55と搬出口66との間に配列される。そして、送風乾燥機7e、7fは、下段搬送部51lにより搬送される印刷媒体Mを乾燥させる。
【0025】
送風乾燥機7aは、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mの上方に配置された送風ユニット71uを有する。送風ユニット71uは、印刷媒体Mの上方においてX方向に延設された送風チャンバ72uを有する。送風チャンバ72uには、印刷システム1の外部に設けられたヒータによってエアを加熱することで生成された熱風(60度以上のエアの風)が供給される。送風チャンバ72uの下面は、上方を向く印刷媒体Mの表面M1(上面)に上方から対向するノズル配置平面73uである。このノズル配置平面73uは、X方向に平行であるとともにZ方向に垂直な平面である。さらに、送風ユニット71uは、このノズル配置平面73uにおいてX方向に所定ピッチで配列された複数のノズル76uを有する。こうして複数のノズル76uがノズル配置平面73uと印刷媒体Mの表面M1との間に並んで、印刷媒体Mの表面M1に対向する。各ノズル76uは、送風チャンバ72uと連通しており、送風チャンバ72uに供給された熱風は、ノズル76uから印刷媒体Mの表面M1に噴射され、印刷媒体Mを乾燥させる。このように、複数の送風乾燥機7a~7fのうち、送風乾燥機7aは、筐体6に搬入された印刷媒体Mを最初に乾燥させる。
【0026】
さらに、送風乾燥機7aは、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mの下方に配置された複数のローラ74を有する。複数のローラ74は、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mの進行方向(X方向)に所定ピッチで配列され、各ローラ74の周面は、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mの裏面M2(下面)に下方から接触する。そして、各ローラ74は、X方向およびZ方向に直交する方向(印刷媒体Mの幅方向)に平行な回転軸を中心に印刷媒体Mに従動して回転しつつ、印刷媒体Mを下方から支持する。また、ローラ74には、後述する微細な溝が設けられており、印刷媒体Mとローラ74の周面との間からエアが抜けやすくなっている。このローラ74の素材はアルミニウムである。
【0027】
ちなみに、ノズル76uは、X方向に隣り合う2個のローラ74の間の範囲に上側から対向し、ローラ74は、X方向に隣り合う上側の2個のノズル76uの間の範囲に下側から対向する。つまり、X方向において、ノズル76uとローラ74とは、所定ピッチの半分のピッチで交互に並んでおり、Z方向からの平面視においてX方向に1個ずつ交互に並ぶ。換言すれば、ノズル76uとローラ74とはX方向に千鳥状に配列されている。
【0028】
送風乾燥機7bは、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mの進行方向において送風乾燥機7aの下流側に配置される。この送風乾燥機7bは、送風乾燥機7aと同様に、上段搬送部51uによって搬送される印刷媒体Mに対して、上方に配置された送風ユニット71uと、下方に配置された複数のローラ74とを有する。かかる送風乾燥機7bでは、複数のローラ74が印刷媒体Mの裏面M2を下方から支持しつつ、送風ユニット71uの複数のノズル76uが印刷媒体Mの表面M1に上方から熱風を噴射し、印刷媒体Mが乾燥される。
【0029】
送風乾燥機7cは、中段搬送部51mによって搬送される印刷媒体Mの上方および下方それぞれに配置された送風ユニット71u、71lを有する。上側の送風ユニット71uは、印刷媒体Mの上方においてX方向に延設された送風チャンバ72uを有する。送風チャンバ72uのX方向の両端面は、X方向に垂直であってZ方向に平行な平面である。送風チャンバ72uには、上記の熱風が供給される。送風チャンバ72uの下面は、上方を向く印刷媒体Mの裏面M2(上面)に上方から対向するノズル配置平面73uである。このノズル配置平面73uは、X方向に平行であるとともにZ方向に垂直な平面である。さらに、送風ユニット71uは、このノズル配置平面73uにおいてX方向に所定ピッチで配列された複数のノズル76uを有する。こうして複数のノズル76uがノズル配置平面73uと印刷媒体Mの裏面M2との間に並んで、印刷媒体Mの裏面M2に対向する。各ノズル76uは、送風チャンバ72uと連通しており、送風チャンバ72uに供給された熱風は、ノズル76uから印刷媒体Mの裏面M2に噴射される。
【0030】
下側の送風ユニット71lは、印刷媒体Mの下方においてX方向に延設された送風チャンバ72lを有する。送風チャンバ72lのX方向の両端面は、X方向に垂直であってZ方向に垂直な平面である。送風チャンバ72lには、上記の熱風が供給される。送風チャンバ72lの上面は、下方を向く印刷媒体Mの表面M1(下面)に下方から対向するノズル配置平面73lである。このノズル配置平面73lは、X方向に平行であるとともにZ方向に垂直な平面である。さらに、送風ユニット71lは、このノズル配置平面73lにおいてX方向に所定ピッチで配列された複数のノズル76lを有する。こうして複数のノズル76lがノズル配置平面73lと印刷媒体Mの表面M1との間に並んで、印刷媒体Mの表面M1に対向する。各ノズル76lは、送風チャンバ72lと連通しており、送風チャンバ72lに供給された熱風は、ノズル76lから印刷媒体Mの表面M1に噴射される。
【0031】
このように、送風ユニット71uと送風ユニット71lとは印刷媒体Mを挟む。換言すれば、中段搬送部51mによって搬送される印刷媒体Mは、送風ユニット71uと送風ユニット71lとの間を通過する。このように、送風乾燥機7cは、中段搬送部51mによって搬送される印刷媒体Mに対して、上下両側の送風ユニット71u、71lから熱風を噴射することで、印刷媒体Mを乾燥させる。
【0032】
ちなみに、上側のノズル76uは、X方向に隣り合う下側の2個のノズル76lの間の範囲に上側から対向し、下側のノズル76lは、X方向に隣り合う上側の2個のノズル76uの間の範囲に下方から対向する。つまり、X方向において、上側のノズル76uと下側のノズル76lとは、所定ピッチの半分のピッチで交互に並んでおり、Z方向からの平面視においてX方向に1個ずつ交互に並ぶ。換言すれば、ノズル76u、76lはX方向に千鳥状に配列されている。
【0033】
送風乾燥機7dは、中段搬送部51mによって搬送される印刷媒体Mの進行方向において送風乾燥機7cの下流側に配置される。この送風乾燥機7dは、送風乾燥機7cと同様に中段搬送部51mによって搬送される印刷媒体MをZ方向から挟む送風ユニット71u、71lを有する。かかる送風乾燥機7dでは、送風ユニット71uが印刷媒体Mの裏面M2に上方から熱風を噴射し、送風ユニット71lが印刷媒体Mの表面M1に下方から熱風を噴射することで、印刷媒体Mが乾燥される。
【0034】
送風乾燥機7eは、送風乾燥機7cと同様に、印刷媒体MをZ方向から挟む送風ユニット71u、71lを有する。ただし、送風乾燥機7eは、下段搬送部51lによって搬送される印刷媒体Mに対して配置されているため、送風乾燥機7eの送風ユニット71u、71lは、下段搬送部51lによって搬送される印刷媒体MをZ方向から挟む。かかる送風乾燥機7eでは、送風ユニット71uが印刷媒体Mの表面M1に上方から熱風を噴射し、送風ユニット71lが印刷媒体Mの裏面M2に下方から熱風を噴射することで、印刷媒体Mが乾燥される。
【0035】
送風乾燥機7fは、下段搬送部51lによって搬送される印刷媒体Mの進行方向において送風乾燥機7eの下流側に配置される。この送風乾燥機7fは、送風乾燥機7eと同様に下段搬送部51lによって搬送される印刷媒体MをZ方向から挟む送風ユニット71u、71lを有する。かかる送風乾燥機7fでは、送風ユニット71uが印刷媒体Mの表面M1に上方から熱風を噴射し、送風ユニット71lが印刷媒体Mの裏面M2に下方から熱風を噴射することで、印刷媒体Mが乾燥される。
【0036】
図3は上段搬送部に対して設けられた送風乾燥機を部分的に拡大して示す模式図であり、図4は中段搬送部および下段搬送部に対して設けられた送風乾燥機を部分的に拡大して示す模式図である。上述の通り、上段の送風乾燥機7a、7bでは、ノズル76uは、X方向に隣り合う2個のローラ74の間の範囲に上側から対向し、ローラ74は、X方向に隣り合う2個のノズル76uの間の範囲に下側から対向する。
【0037】
図3に示すように、ノズル76uは、X方向に配列された2個の噴射口Hを有し、各噴射口Hは下側に開口して印刷媒体Mに対向する。このノズル76uは、2個のローラ74の間の範囲(すなわち、当該ノズル76uが対向する範囲)に向けて2個の噴射口Hから熱風を噴射する。図3の矢印に示すように、2個の噴射口Hが熱風を噴射する方向はZ方向に対して内側に傾いている。具体的には、2個の噴射口Hのうち、一方側X1の噴射口Hは、他方側X2に傾けて(すなわち、図3の右下に)熱風を噴射し、他方側X2の噴射口Hは、一方側X1に傾けて(すなわち、図3の左下に)熱風を噴射する。
【0038】
かかる構成では、図3に示すように、印刷媒体Mは、ノズル76uに対向する部分ではこのノズル76uの2個の噴射口Hからの熱風により下側へ押されることでローラ74の上端より下方に撓んで、ローラ74に対向する部分ではこのローラ74により支持される。こうして印刷媒体Mは、ノズル76uの各噴射口Hからの熱風によって、複数のローラ74のそれぞれの周面741に巻き掛けられる。したがって、印刷媒体Mは、ローラ74の上端と当該上端の下方との間で波打ちながら、他方側X2から一方側X1へ向かってX方向に搬送される。
【0039】
また、上述の通り、中下段の送風乾燥機7c、7d、7e、7fでは、上側のノズル76uは、X方向に隣り合う下側の2個のノズル76lの間の範囲に上側から対向し、下側のノズル76lは、X方向に隣り合う上側の2個のノズル76uの間の範囲に下方から対向する。図4に示すように、ノズル76uは、2個のノズル76lの間の範囲(すなわち、当該ノズル76uが対向する範囲)に向けて2個の噴射口Hから熱風を噴射する。また、ノズル76lは、2個のノズル76uの間の範囲(すなわち、当該ノズル76lが対向する範囲)に向けて2個の噴射口Hから熱風を噴射する。また、ノズル76u、76lそれぞれの2個の噴射口Hは、上述と同様に、熱風を内側に傾けて噴射する。
【0040】
かかる構成では、図4に示すように、印刷媒体Mは、上側のノズル76uに対向する部分ではこのノズル76uからの熱風により下方へ押されることで搬送中心線Lより下方に撓み、下側のノズル76lに対向する部分ではこのノズル76lからの熱風により上方へ押されることで搬送中心線Lより上方に撓む。ここで、搬送中心線Lは、ノズル76uおよびノズル76lそれぞれからの鉛直方向Zにおける距離が等しい水平な仮想直線である。したがって、印刷媒体Mは、搬送中心線Lの上方と下方との間で波打ちながら、一方側X1から他方側X2へ向かってX方向に搬送される。
【0041】
図5はローラの構成を模式的に示す平面図であり、図6図5のローラの周面の構成を拡大して模式的に示す拡大図であり、図7図5のローラの周面の構成を模式的に示す断面図である。なお、図6では、ローラ74の周面741が有する円筒形を展開した状態が示されている。
【0042】
図5に示すように、ローラ74は、Y方向に平行に延設された円筒形に微細な溝G1、G2を設けた構成を有し、Y方向に平行な回転軸C74を中心に回転可能に、乾燥装置5の筐体6に支持されている。このローラ74の周面741には、図6に示すように、第1方向D1に平行に延設された複数の溝G1が設けられている。これらの溝G1は、例えば旋盤によって多条ねじを形成する加工(多条ねじ加工)を円筒形の丸棒の周面に実行して、複数の螺旋状の溝を形成することができる。また、ローラ74の周面741には、第1方向D1に交差する第2方向D2に平行に延設された複数の溝G2が設けられている。ここの例では、第1方向D1と第2方向D2との角度は90度である。これらの溝G2も例えば多条ねじ加工を丸棒に実行することで形成することができる。また、図7に示すように、ローラ74の周面741のうち、溝G1および溝G2が設けられていない領域、つまり溝G1と溝G2とで囲まれる領域Rは、回転軸C74を中心とする円筒面形状を有する。
【0043】
以上に説明する乾燥装置5では、印刷媒体Mは、X方向に配列された複数のローラ74(回転体)によって下側から支持されつつ搬送される。また、複数のノズル76uが印刷媒体Mの上側でX方向に配列されており、複数のノズル76uのそれぞれが印刷媒体Mにエア(熱風)を噴射する。特に、ローラ74とノズル76uとは、X方向に千鳥状に配列され、ノズル76uは、2個のローラ74の間の印刷媒体Mにエアを噴射することで、2個のローラ74の上端より印刷媒体Mを下方に撓ませて、2個のローラ74の周面741に印刷媒体Mを巻き掛ける。これによって、ローラ74に対する印刷媒体Mの巻き掛け角を大きく取って、ローラ74と印刷媒体Mとの接触面積を確保できる。また、ローラ74の周面741には、第1方向D1に平行に延設された複数の溝G1(第1溝)と、第1方向D1に直交する第2方向D2に平行に延設された複数の溝G2(第2溝)とが設けられている。そのため、ローラ74と印刷媒体Mとの間に入り込もうとしたエアを溝G1、G2から逃がすことができる。しかも、溝G1と溝G2とによって囲まれる領域Rは、回転軸C74を中心とする円筒面形状であるため、ローラ74の周面741に溝G1、G2を設けつつも、ローラ74と印刷媒体Mとの接触面積を確保できる。こうして、この実施形態では、ローラ74と印刷媒体Mとの間へのエアの入り込みを抑制しつつローラ74と印刷媒体Mとの接触面積を確保できる。その結果、印刷媒体Mにエアを上側から噴射して印刷媒体Mを乾燥させるにあたって、印刷媒体Mを下側から支持する複数のローラ74によって印刷媒体Mを的確に搬送することが可能となっている。
【0044】
なお、ローラ74の周面の溝G1、G2に囲まれる領域Rが回転軸C74を中心とする円筒面形状を有することで、上述の接触面積の確保の他に、印刷媒体Mへのダメージを防止するといった効果を併せて奏することができる。つまり、当該領域Rが円筒面形状でなく、例えばローレット加工が施されたローラのように尖った形状である場合、当該領域Rが印刷媒体Mに刺さって、印刷媒体Mにダメージを与えるおそれがある。これに対して、この実施形態では、印刷媒体Mへのダメージを防止できる。したがって、印刷媒体Mとしてフィルム等の軟包装材を用いる場合には、この実施形態は特に好適となる。
【0045】
また、ローラ74の素材はアルミニウムである。そのため、ローラ74を軽量に構成でき、印刷媒体Mにローラ74を的確に従動させて、印刷媒体Mがローラ74に対して滑るのを抑止できる。
【0046】
また、ノズル76uは、X方向に配列されて下側にエアを噴射する2個の噴射口Hを有する。そして、2個の噴射口Hのうち、X方向の一方側X1の噴射口Hは、他方側X2へ傾けてエアを噴射し、他方側X2の噴射口は、一方側X1へ傾けてエアを噴射する。かかる構成では、ノズル76uから噴射されたエアを2個のローラ74の間における印刷媒体Mの撓みに溜めて、2個のローラ74の上端より印刷媒体Mを下方にしっかりと撓ませることができる。これによって、ローラ74に対する印刷媒体Mの巻き掛け角を大きく取って、ローラ74と印刷媒体Mとの接触面積を確保し、印刷媒体Mをより的確に搬送することができる。
【0047】
以上に説明した実施形態では、乾燥装置5が本発明の「乾燥装置」の一例に相当し、送風ユニット71uが本発明の「乾燥部」の一例に相当し、ローラ74が本発明の「回転体」の一例に相当し、複数のローラ74が本発明の「搬送部」の一例に相当し、回転軸C74が本発明の「回転軸」の一例に相当し、第1方向D1が本発明の「第1方向」の一例に相当し、第2方向D2が本発明の「第2方向」の一例に相当し、溝G1が本発明の「第1溝」の一例に相当し、溝G2が本発明の「第2溝」の一例に相当し、噴射口Hが本発明の「噴射口」の一例に相当し、印刷媒体Mが本発明の「印刷媒体」の一例に相当し、表面M1が本発明の「記録面」の一例に相当し、裏面M2が本発明の「非記録面」の一例に相当し、領域Rが本発明の「領域」の一例に相当し、X方向が本発明の「所定方向」の一例に相当し、一方側X1が本発明の「一方側」の一例に相当し、他方側X2が本発明の「他方側」の一例に相当し、エアが本発明の「気体」の一例に相当する。
【0048】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、溝G1と溝G2との間の角度、すなわち第1方向D1と第2方向D2との間の角度は90度に限らず、例えば90度より小さくても大きくてもよい。
【0049】
また、溝G1のピッチ、深さおよび幅は適宜設定できる。例えば、ピッチを3~5mmに、深さを0.1mm~0.2mmに、幅を0.1~0.2mmに設定することができる。溝G2についても同様である。要するに、印刷媒体Mの搬送に伴って印刷媒体Mとローラ74との間に入り込もうとするエアを逃がすことができる断面積を溝G1、G2が持つように設定すればよい。
【0050】
また、ローラ74の素材はアルミニウムに限られず、他の軽金属あるいは金属以外の素材でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、水性インクが付着する印刷媒体を乾燥させる技術の全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0052】
5……乾燥装置
71u…送風ユニット(乾燥部)
74…ローラ(回転体、搬送部)
C74…回転軸
D1…第1方向
D2…第2方向
G1…溝(第1溝)
G2…溝(第2溝)
H…噴射口
M…印刷媒体
M1…表面(記録面)
M2…裏面(非記録面)
R…領域
X…X方向(所定方向)
X1…一方側
X2…他方側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7