IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リーノ インダストリアル インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図1
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図2
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図3
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図4
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図5
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図6
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図7
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図8
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図9
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図10
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図11
  • 特許-検査プローブ組立体及び検査ソケット 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】検査プローブ組立体及び検査ソケット
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20240312BHJP
   H01R 13/24 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
G01R1/067 C
H01R13/24
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020541329
(86)(22)【出願日】2018-06-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 KR2018007343
(87)【国際公開番号】W WO2019093614
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-04-08
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2017-0147488
(32)【優先日】2017-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0067907
(32)【優先日】2018-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517040445
【氏名又は名称】リーノ インダストリアル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジェ-ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム,グン-ス
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジョン-チョル
【合議体】
【審判長】岡田 吉美
【審判官】田辺 正樹
【審判官】濱本 禎広
(56)【参考文献】
【文献】実開昭60-82271(JP,U)
【文献】特開2006-125988(JP,A)
【文献】特開2010-197402(JP,A)
【文献】特開2005-249447(JP,A)
【文献】特開平6-216205(JP,A)
【文献】実開昭61-12071(JP,U)
【文献】特開昭60-207343(JP,A)
【文献】特表2011-506925(JP,A)
【文献】特開2002-333453(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0203831(US,A1)
【文献】国際公開第2019/022204(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/072699(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R1/06-1/073, 31/26
H01L21/64-21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査プローブ組立体であって、
導電性のパイプと、
前記パイプ内に非接触で挿入され、長さ方向に沿って弾性的に伸縮可能なプローブであって、該プローブはバレルと、該バレル内から部分突出するように挿入されたプランジャーとを含む、プローブと、
前記プローブを支持するように前記パイプの内壁と前記プローブの外面との間に介在される絶縁性のプローブ支持部材と、
を含み、
前記プローブ支持部材は、パイプ挿入部及び前記パイプ挿入部から半径方向に拡張して前記パイプの端部外側に延長する拡張部を含み、該拡張部は前記プローブ支持部材のグリップを容易にするように構成され、前記導電性のパイプの外で前記プランジャーを部分的に取り囲むように配置されることを特徴とする検査プローブ組立体。
【請求項2】
前記プローブ支持部材は、前記パイプを内部に加圧変形させた突起を収容する突起収容部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の検査プローブ組立体。
【請求項3】
前記パイプは、長さ方向に互いに連結する第1パイプ及び第2パイプを含むことを特徴とする、請求項1に記載の検査プローブ組立体。
【請求項4】
前記プローブ支持部材は前記パイプ挿入部の外面に形成された第1ネジを含み、
前記パイプは、前記第1ネジに相応する第2ネジを含む、請求項1に記載の検査プローブ組立体。
【請求項5】
前記プローブ支持部材は、前記バレルを収容するバレル孔と、前記プランジャーを収容するプランジャー孔とを含む、請求項2に記載の検査プローブ組立体。
【請求項6】
前記突起収容部は、前記プランジャー孔の外周面に形成されることを特徴とする、請求項5に記載の検査プローブ組立体。
【請求項7】
検査ソケットであって、
請求項1~のいずれかに記載の検査プローブ組立体と、
前記プローブの両端部が上面及び下面から部分突出するように前記検査プローブ組立体を平行に支持する導電性ブロックと、
を含むことを特徴とする検査ソケット。
【請求項8】
検査プローブ組立体の製造方法であって、
バレルの内部にスプリングと、第1のプランジャーと、第2のプランジャーとを挿入してプローブを組立する段階と、
前記バレルの一端部に対応する形状の第1のバレル孔と、該第1のバレル孔に連通し、前記第1のプランジャーが通過するのに適し第1のプランジャー孔が内側に形成され、第1の突起収容部が外側に形成された第1の絶縁性のプローブ支持部材を準備する段階と、
前記バレルの他端部に対応する形状の第2のバレル孔と、該第2のバレル孔に連通し、前記第2のプランジャーが通過するのに適し第2のプランジャー孔が内側に形成され、第2の突起収容部が外側に形成された第2の絶縁性のプローブ支持部材を準備する段階と、
前記バレルの一端部と前記第1のプランジャーがそれぞれ前記第1のバレル孔と前記第1のプランジャー孔に挿入され、前記バレルの他端部と前記第2のプランジャーがそれぞれ前記第2のバレル孔と前記第2のプランジャー孔に挿入された状態で、前記第1及び第2の絶縁性のプローブ支持部材を導電性のパイプの両端に挿入する段階と、
前記第1及び第2の突起収容部に対応する位置の前記導電性のパイプを、前記第1及び第2の突起収容部に挿入されるように加圧変形させる段階と、
を含み、
前記第1及び第2の絶縁性のプローブ支持部材のそれぞれは、パイプ挿入部及び前記パイプ挿入部から半径方向に拡張して前記パイプの端部外側に延長する拡張部を含み、該拡張部は前記第1及び第2のプローブ支持部材のグリップを容易にするように構成され、前記導電性のパイプの外で、前記第1のプローブ支持部材の拡張部は前記第1のプランジャーを部分的に取り囲み、前記第2のプローブ支持部材の拡張部は前記第2のプランジャーを部分的に取り囲ように配置される、検査プローブ組立体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波又は高速半導体のような被検査体を検査するための検査プローブ組立体及び検査ソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
高周波又は高速半導体テスト用検査ソケットは、隣接する信号用プローブとのノイズを遮蔽するために信号用プローブを導電性ブロックに非接触状態で装着する。このとき、信号用プローブは、導電性ブロックに非接触状態で通過した後、導電性ブロックの両面に配置された絶縁性支持プレートにその両端部が支持される。しかし、このような従来の方式は、絶縁性支持プレートを十分に厚くしないとプローブを支持し難く、絶縁性支持プレートを厚くすると、支持プレートにおいて隣接する信号用プローブ同士間にノイズ洩れの問題が発生する。
【0003】
このような問題を解決するための従来技術として韓国公開特許公報第10-2010-0105622号には、導電性検査ソケット内のプローブ孔の両端にエポキシ絶縁体を配置して信号用プローブを支持する技術が開示されている。検査ソケットには多数の検査プローブが装着される。このような従来の方式は、検査ソケットに装着された検査プローブのいずれか一つでも損傷すると検査ソケット全体を取り替えなければならなという問題がある。また、従来方式は、エポキシ絶縁体を検査ソケットのプローブ孔内に挿入する作業が非常に不便で複雑である問題がある。特に、従来方式は、検査ソケットのプローブ孔にはめ込まれたエポキシ絶縁体を支持することが困難であり、外部に抜ける問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許公報第10-2010-0105622号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来の問題を解決するためのものであり、ノイズ遮蔽能力を高め、且つ修復修繕が便利である高周波又は高速半導体テスト用検査プローブ組立体及び検査ソケットを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、製造作業が便利であり、且つ耐久性に優れた高周波又は高速半導体テスト用検査プローブ組立体及び検査ソケットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための検査プローブ組立体及び検査ソケットが提供される。検査プローブ組立体は、導電性パイプと、前記パイプ内に非接触で挿入され、長さ方向に沿って弾性的に伸縮可能なプローブと、前記プローブを支持するように前記パイプ内壁と前記プローブ外面との間に介在される絶縁性プローブ支持部材と、を含むことを特徴とする。本発明の検査プローブ組立体は、金属パイプを使用してプローブを支持することによって、確実にノイズを遮蔽でき、且つ修復修繕時に、容易にプローブを取り替えることができる。特に、信号プローブ間の露出を最小化することによってノイズ遮蔽性能が向上する。
【0008】
前記プローブ支持部材は前記パイプに挿入されるように事前製作され、前記パイプを内部に加圧変形させた突起を収容する突起収容部を含むことができる。
【0009】
前記プローブ支持部材は、液状エポキシを前記パイプ内に注入して硬化させて形成してもよい。
【0010】
前記パイプは、長さ方向に互いに連結される第1パイプ及び第2パイプを含むことができる。
【0011】
前記プローブ支持部材は、パイプ挿入部、前記パイプ挿入部から半径方向に拡張された拡張部、及び前記パイプ挿入部の外面に形成された第1ネジを含み、前記パイプは前記第1ネジに相応する第2ネジを含むことができる。
【0012】
前記プローブは、バレルと、前記バレル内から部分突出するように挿入されたプランジャーとを含み、前記プローブ支持部材は、前記バレルを収容するバレル孔と、前記プランジャーを収容するプランジャー孔とを含むことができる。
【0013】
前記突起収容部は前記プランジャー孔の外周面に形成され得る。
【0014】
前記パイプの両端部の少なくとも一端部は、直径を縮小させた縮み部を含むことができる。
【0015】
本発明の実施例に係る検査ソケットは、上述した検査プローブ組立体と、前記プローブの両端部が 上面及び下面から部分突出するように前記検査プローブ組立体を平行に支持する導電性ブロックと、を含む。
【0016】
本発明の実施例に係る検査プローブ組立体の製造方法は、パイプの一端部にローリング又はディンプル作業によって内側に突出する突起を形成する段階と、前記パイプをトレイに装着する段階と、プローブの外面形状と類似の形状の金型を前記パイプの一側に挿入する段階と、樹脂投入孔を有するカバープレートで前記パイプの他側を遮断する段階と、前記樹脂投入孔から樹脂を注入して硬化させる段階と、前記金型及び前記カバープレートを除去する段階と、を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明の検査プローブ組立体と検査ソケットは、次のような長所を提供する。
【0018】
第一に、金属性パイプでプローブ孔を極力カバーすることによって、信号用プローブ相互間の露出部分を最小化し、ノイズ遮蔽性能を向上させることができる。
【0019】
第二に、検査ソケットにおいて損傷した検査プローブ組立体だけを取り替えることができ、修繕費を節減することができる。
【0020】
第三に、金属パイプにプローブ支持部材が堅固に支持されることによって耐久性が向上する。
【0021】
第四に、簡易な方法でノイズ遮蔽用検査プローブ組立体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施例に係る検査プローブ組立体の斜視図である。
図2】本発明の第1実施例に係る検査プローブ組立体の断面図である。
図3図1の検査プローブ組立体を装着した検査ソケットの部分断面図である。
図4】本発明の第2及び第3実施例に係る検査プローブ組立体を適用した検査ソケットを示す断面図である。
図5】本発明の第2及び第3実施例に係る検査プローブ組立体を適用した検査ソケットを示す断面図である。
図6】本発明の第4実施例に係る検査プローブ組立体の分解斜視図である。
図7】本発明の第1実施例に係る検査プローブ組立体を製造する過程を示す図である。
図8】本発明の第1実施例に係る検査プローブ組立体を製造する過程を示す図である。
図9】本発明の第5実施例に係るプローブ支持部材を示す図である。
図10】本発明の第6実施例に係るプローブ支持部材を示す図である。
図11】本発明の第7実施例に係る検査プローブ組立体の分解斜視図である。
図12図11の検査プローブ組立体を適用した検査ソケットの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例に係る検査プローブ組立体100を詳細に説明する。
【0024】
図1及び図2はそれぞれ、本発明の第1実施例に係る検査プローブ組立体100の斜視図及び断面図である。図示のように、検査プローブ組立体100は、導電性パイプ110、パイプ110内に収容されるプローブ120、及びパイプ110内でプローブ120を支持する絶縁性プローブ支持部材130を含む。
【0025】
導電性パイプ110は、中空の金属、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ベリリウム銅、それらの合金のパイプで製作される。導電性パイプ110は、外周面の中央に半径方向に拡張されたフランジ112、及び両端部側にローリング(rolling)によって内側に突出した円環形の第1及び第2突起114-1,114-2を含む。第1及び第2突起114-1,114-2は、後述するプローブ支持部材130の第1及び第2突起収容部134-1,134-2にそれぞれ収容される。ここで、ローリング作業はプローブ支持部材130を導電性パイプ110に挿入した状態でなされる。結果的に、プローブ支持部材130は導電性パイプ110内に堅固に固定され得る。フランジ112は、後述する検査ソケット1に検査プローブ組立体100を装着した時、それが外部に抜けることを防止する。代案として、ローリング作業による円環形突起の代わりに、ディンプル(dimple)作業による点状の突起を形成することも可能である。
【0026】
プローブ120は、長さ方向に伸縮可能なポゴピンとすることができる。プローブ120は、バレル122、長さ方向に伸縮移動可能に前記バレル122の両端部に挿入される第1及び第2プランジャー124,126、及び前記バレル122内で前記第1及び第2プランジャー124,126を弾性的に伸縮可能にさせる弾性体、例えばスプリング128を含む。第1及び第2プランジャー124,126のいずれか一つは選択的にバレル122に固定されてもよい。プローブ120はパイプ110の内壁に非接触状態でプローブ支持部材130によって支持される。第1及び第2プランジャー124,126は基本的にパイプ110の端部を超えて突出し、検査時に、スプリング128を圧縮しながらバレル122内に移動する。上述した構造のプローブ120は説明のための例であり、様々な構造のプローブが適用可能である。
【0027】
プローブ支持部材130はプローブ120をパイプ110の内壁に非接触状態で支持する。プローブ支持部材130は、パイプ110の一端に位置する第1プローブ支持部材130-1と、パイプ110の他端に位置する第2プローブ支持部材130-2を含む。第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2は、プローブ120のバレル122の両端部をパイプ110内にフローティング状態で支持する。プローブ支持部材130は、例えばエポキシ又はエンジニアリングプラスチックのような絶縁性材質で加工又は成形される。
【0028】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、プローブ120のバレル122の外径に対応する第1及び第2バレル孔131-1,131-2、及び第1及び第2プランジャー124,126の外径に対応する第1及び第2プランジャー孔133-1,133-2を含む。
【0029】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、パイプ110内の両端部に挿入される第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2、及び第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2の外周面に形成された第1及び第2突起収容部134-1,134-2を含む。第1及び第2突起収容部134-1,134-2は、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2をパイプ110に挿入した状態で、パイプ110を内側にローリング又はディンプル作業して形成された第1及び第2突起114-1,114-2を収容して、挿入された第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2がパイプ110の外部に抜けないように固定する。必要によって、ローリング又はディンプル作業で形成された第1及び第2突起114-1,114-2が第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2を強制的に直接変形させることによって、第1及び第2突起収容部134-1,134-2の事前形成が省略されてもよい。
【0030】
第1及び第2プローブ支持部材132-1,132-2は、事前に製作してパイプ110に挿入する代わりに、図7及び図8に示すように、液状エポキシをパイプ110内に注入及び硬化して製作されてもよい。
【0031】
図3は、図1及び図2の検査プローブ組立体100を装着する検査ソケット1を示す。図示のように、検査ソケット1は、導電性ブロック10及び少なくとも一つの検査プローブ組立体100を含む。
【0032】
導電性ブロック10は、銀, 鉄、銅又は黄銅などで作られた金属ブロック、又はプラスチック、セラミックなどに例えば金がメッキされたメッキブロックで製作される。導電性ブロック10は、信号用プローブとして検査プローブ組立体100を挿入装着するプローブ孔12を含む。導電性ブロック10は第1ブロック10-1及び第2ブロック10-2で構成される。第1ブロック10-1は、パイプ110の外径に対応する第1パイプ孔12-1、及びパイプ110のフランジ112の半分に対応する第1フランジ孔13-1を含む。第2ブロック10-2は、パイプ110の外径に対応する第2パイプ孔12-2、及びパイプ110のフランジ112の残り半分に対応する第2フランジ孔13-2を含む。検査プローブ組立体100は、フランジ112が第1及び第2ブロック10-1,10-2の第1及び第2フランジ孔13-1,13-2に挿入固定されることによって導電性ブロック10に堅固に固定支持され得る。
【0033】
図3に示すように、検査プローブ組立体100のパイプ110は、検査ソケット1の厚さ全体にわたって埋められるので、隣接する検査プローブ組立体100間のノイズ干渉を極力防止することができる。また、特定の検査プローブ組立体100に不良又は故障が起きる場合、当該検査プローブ組立体100だけを取り替えればいい。すなわち、本発明の第1実施例は、プローブを支持するために導電性ブロックの上面及び下面に装着される絶縁性支持部材を省略することができる。
【0034】
図4及び図5はそれぞれ、本発明の第2及び第3実施例に係る検査プローブ組立体100を適用した検査ソケット1を示す断面図である。図1図3に示した第1実施例と同一の部分は同一の符号で表示し、その説明は省略する。
【0035】
図4で、第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、パイプ110内に挿入される第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2の外周面に形成された第1及び第2突起収容部134-1,134-2、及び第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2から半径方向に拡張してパイプ110の端部外側に延長する第1及び第2拡張部136-1,136-2を含む。第1及び第2突起収容部134-1,134-2は、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2をパイプ110に挿入した状態で、パイプ110を内側にローリング又はディンプル作業によって変形して形成された第1及び第2突起114-1,114-2を収容する。第1及び第2拡張部136-1,136-2は、プローブ支持部材130を事前に製作してパイプ110内に挿入する場合に適している。特に、プローブ支持部材130は直径が1mm前後と非常に小さいため、パイプ110内に挿入する作業が非常に難しく、グリップのための適切な第1及び第2拡張部136-1,136-2が要求されるわけである。
【0036】
図5において、導電性パイプ110は、内側にローリング又はディンプル作業によって変形して形成された第1及び第2突起114-1,114-2を含む。ここで、導電性パイプ110は、前述した第1及び第2実施例と違い、フランジ112が省略されている。
【0037】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、パイプ110内に挿入される第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2の外周面に形成された第1及び第2突起収容部134-1,134-2、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2から半径方向に拡張してパイプ110の端部外側に延長する第1及び第2拡張部136-1,136-2、及び前記拡張部136-1,136-2から半径方向に縮小して延長する第1及び第2縮径部138-1,138-2を含む。第1及び第2突起収容部134-1,134-2は、第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2をパイプ110に挿入した状態で、パイプ110を内側にローリング又はディンプル作業によって変形して形成された第1及び第2突起114-1,114-2を収容する。第1及び第2拡張部136-1,136-2は、プローブ支持部材130を事前に製作してパイプ110内に挿入する場合に適している。特に、プローブ支持部材130は直径が1mm前後と非常に小さいため、パイプ110内に挿入する作業が非常に難しく、グリップのための適切な第1及び第2拡張部136-1,136-2が要求されるわけである。
【0038】
導電性ブロック10は、信号用プローブとして検査プローブ組立体100を挿入装着するプローブ孔12を含む。導電性ブロック10は、上部ブロック10-1及び下部ブロック10-2で構成される。上部ブロック10-1は、パイプ110の外径に対応する上部パイプ孔12-1、及び第1縮径部138-1の外径に対応する第1縮径部挿入孔16-1を含む。下部ブロック10-2は、パイプ110の外径に対応する下部パイプ孔12-2、及び第2縮径部138-2の外径に対応する第2縮径部挿入孔16-2を含む。導電性ブロック10は、上部パイプ孔12-1と第1縮径部挿入孔16-1との間の第1係止突部18-1、及び下部パイプ孔12-2と第2縮径部挿入孔16-2との間の第2係止突部18-2を含む。ここで、導電性ブロック10は、前述した第1及び第2実施例と違い、上部フランジ孔13-1及び下部フランジ孔13-2が省略されている。その代わりに、検査プローブ組立体100は導電性ブロック10の第1及び第2係止突部18-1,18-2によって導電性ブロック10内に固定支持される。
【0039】
図6は、本発明の第4実施例に係る検査プローブ組立体100を示す分解断面図である。検査プローブ組立体100は、導電性第1パイプ110-1、導電性第2パイプ110-2、第1及び第2パイプ110-1,110-2内に収容される上下伸縮可能なプローブ120、及び第1及び第2パイプ110-1,110-2内でプローブ120を支持する絶縁性第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2を含む。検査プローブ組立体100において、第1及び第2パイプ110-1,110-2以外のプローブ120と第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2は、図1図3に示した第1実施例のプローブ120及び第1及び第2プローブ支持部材と同じ構造を有するので、その説明を省略する。
【0040】
第1パイプ110-1は、一側端部に半径が拡張された第1フランジ112-1、及びローリング又はディンプル作業などによりパイプ壁を内側に突出させた第1突起114-1を含む。第1パイプ110-1は一端部の内側に第1プローブ支持部材130-1が挿入される。第2パイプ110-2は、一側端部に半径が拡張された第2フランジ112-2、及びローリング又はディンプル作業などによりパイプ壁を内側に突出させた第2突起114-2を含む。第2パイプ110-2は一端部の内側に第2プローブ支持部材130-2が挿入される。第1パイプ210-1及び第2パイプ210-2は、第1フランジ(212-1)と第2フランジ(212-2)とを当接するように連結してプローブ120を収容及び支持する。
【0041】
図7及び図8は、図6の第1パイプ110-1内に第1プローブ支持部材130-1を形成する過程を説明する。ここで、第2パイプ110-2内に第2プローブ支持部材130-1を形成する過程は同一であり、その説明を省略する。
【0042】
図7において、第1パイプ110-1は、多数のトレイ310に第1フランジ112-1が下方に置かれるように金型320に装着される。金型320は、第1パイプ110-1に挿入されるプローブ120の外面形状と類似の形態であり、おおむね、第1パイプ110-1の内径に相応するベース322、プローブ120のバレル122の外径に対応する第1縮径部324、及びプローブ120の第1プランジャー124の外径に対応する第2縮径部326を含む。その後、トレイ310の上側から第1パイプ110-1の端部を覆うカバープレート330が下降する。カバープレート330は、第2縮径部326が挿入される開孔332、及び樹脂投入孔334を含む。樹脂投入孔334から流入する樹脂としては液状エポキシを含む。
【0043】
図8で、樹脂注入器340から樹脂投入孔332に注入した液状エポキシは硬化して第1プローブ支持部材130-1を形成する。その後、金型320を取り出すと、図3に示した第1プローブ支持部材130-1が挿入された第1パイプ110-1が形成される。第1プローブ支持部材130-1は第1突起214-1によって第1パイプ210-1内に確実に固定され得る。このような方法は、非常に微細な大きさの第1プローブ支持部材130-1が挿入された第1パイプ110-1を大量で生産することができる。
【0044】
図9は、本発明の第5実施例に係る検査プローブ組立体100を示す。図1図3に示した第1実施例と同一の部分は同一の符号で表示し、その説明を省略する。
【0045】
導電性パイプ110は、中央にフランジ112、両端部の内側に形成された第1ネジ118を含む。ここで、第1ネジ118は、パイプ110の大きさが非常に小さいだけでなく厚さも薄いことから、パイプ110の壁自体を変形させて形成することが好ましい。
【0046】
第1プローブ支持部材130-1は、導電性パイプ110内に挿入される第1パイプ挿入部132-1、第1パイプ挿入部132-1から半径方向に拡張された第1拡張部136-1、及び第1パイプ挿入部132-1の外周面に形成された第2ネジ138-1を含む。
【0047】
図9で、パイプ110の第1ネジ118は第1プローブ支持部材130-1の第2ネジ138と締め付けられることによって、第1プローブ支持部材130-1はパイプ110の端部内に容易に固定され得る。
【0048】
図10は、本発明の第6実施例に係る検査プローブ組立体100のプローブ支持部材130を示す。
【0049】
プローブ支持部材130は、パイプ110の両端部内に挿入されるパイプ挿入部132、パイプ挿入部132の外周面に形成された突起収容部134、及びパイプ挿入部132から半径方向に拡張されたフランジ136を含む。
【0050】
プローブ支持部材130は、プローブ120のバレル122の外径に対応するバレル孔131、及びプランジャー124,126の外径に対応するプランジャー孔133を含む。
【0051】
図10で、プランジャー孔133はフランジ136を通過してパイプ挿入部132まで深く延長して形成されている。このとき、突起収容部134は、プランジャー孔133を取り囲む位置のパイプ挿入部132に形成される。プランジャー孔133を取り囲むパイプ挿入部132の厚さがバレル孔131を取り囲むパイプ挿入部132よりも厚いので、突起収容部134が形成し易い。また、突起収容部134を、バレル孔131周囲のパイプ挿入部132に形成するよりは、プランジャー孔133を取り囲むパイプ挿入部132に形成する方が、耐久性に優れる。
【0052】
図11は、本発明の第7実施例に係る検査プローブ組立体の分解斜視図であり、図12は、図11の検査プローブ組立体を適用した検査ソケットの部分断面図である。
【0053】
図示のように、検査プローブ組立体100は、導電性第1パイプ110-1、導電性第2パイプ110-2、第1及び第2パイプ110-1,110-2内に収容される上下伸縮可能なプローブ120、及び第1及び第2パイプ110-1,110-2内でプローブ120を支持する絶縁性第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2を含む。検査プローブ組立体100において第1及び第2パイプ110-1,110-2以外のプローブ120と第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2は、図1図3に示した第1実施例のプローブ120及び第1及び第2プローブ支持部材と同じ構造を有し、その説明を省略する。
【0054】
第1パイプ110-1は、一側端部に半径が拡張された第1フランジ112-1、及び他側端部を中心に向かって縮めた第1縮み部116-1を含む。第1縮み部116-1は、実質的に所定の曲率で加工され、後述する第1プローブ支持部材130-1の第1軸径部が挿入される第1縮径部挿入孔117-1を形成する。
【0055】
第2パイプ110-2は、一側端部に半径が拡張された第2フランジ112-2、及び他側端部を中心に向かって縮めた第2縮み部116-2を含む。第2縮み部116-2は実質的に所定の曲率で加工され、後述する第2プローブ支持部材130-2の第2縮径部117-2が挿入される第2縮径部挿入孔117-2を形成する。第1フランジ112-1及び第2フランジ112-2は省略可能である。
【0056】
第1パイプ110-1及び第2パイプ110-2は、第1フランジ112-1と第2フランジ112-2とを当接するように連結してプローブ120を収容及び支持する。
【0057】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2は、プローブ120のバレル122の両端部を、連結された第1及び第2パイプ110-1,110-2内にフローティング状態で支持する。
【0058】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、プローブ120のバレル122の外径に対応する第1及び第2バレル孔131-1,131-2、及び第1及び第2プランジャー124,126の外径に対応する第1及び第2プランジャー孔133-1,133-2を含む。
【0059】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、パイプ110内の両端部に挿入される第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2、及び第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2から半径が縮小して延長する第1及び第2縮径部138-1,138-2を含む。第1及び第2縮径部138-1,138-2は第1及び第2縮径部挿入孔117-1,117-2に挿入される。
【0060】
第1及び第2パイプ挿入部132-1,132-2と第1及び第2縮径部138-1,138-2との間には、第1及び第2縮み部116-1,116-2の曲率に相応する第1及び第2段差部119-1,119-2が形成されている。
【0061】
第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2はそれぞれ、第1及び第2フランジ112-1,112-2側の端部から第1及び第2バレル孔131-1,131-2に挿入される。第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2は最終的に、第1及び第2段差部119-1,119-2が第1及び第2縮み部116-1,116-2に止められてそれ以上挿入されない。
【0062】
図12は、図11の検査プローブ組立体100を装着する検査ソケット1を示す。図示のように、検査ソケット1は、導電性ブロック10、及び少なくとも一つの検査プローブ組立体100を含む。
【0063】
導電性ブロック10は、第1ブロック10-1及び第2ブロック10-2を含む。導電性ブロック10は必要によって3個以上で構成されてもよい。
【0064】
第1ブロック10-1は、第1パイプ110-1の外径に対応する第1パイプ孔12-1、第1パイプ110-1の第1フランジ112-1に対応する第1フランジ孔13-1、及び第1プランジャー通過孔を含む。第1ブロック10-1は、第1パイプ孔12-1と第1プランジャー通過孔との間に、第1パイプ110-1の第1縮み部116-1の外面に対応する第1段差部16-1を含む。
【0065】
第2ブロック10-2は、第2パイプ110-2の外径に対応する第2パイプ孔12-2、第2パイプ110-2の第2フランジ112-2に対応する第2フランジ孔13-2、及び第2プランジャー通過孔を含む。第2ブロック10-2は、第2パイプ孔12-2と第2プランジャー通過孔との間に、第2パイプ110-2の第2縮み部116-2の外面に対応する第2段差部16-2を含む。
【0066】
第1及び第2パイプ110-1,110-2の第1及び第2縮み部116-1,116-2は、第1及び第2ブロック10-1,10-2の第1及び第2段差部16-1,16-2が外側から支持するので、テスト時に、第1及び第2プローブ支持部材130-1,130-2によって変形されることを効果的に防止でき、耐久性を向上させることができる。
【0067】
以上のように本発明を限られた例示的な実施例及び図面を挙げて説明してきたが、本発明は上記の例示的な実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、上記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0068】
したがって、本発明の範囲は、説明された例示的な実施例に限定して定められてはならず、後述する特許請求の範囲及びその均等物によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0069】
1 検査ソケット
10 導電性ブロック
10-1 第1ブロック
10-2 第2ブロック
12 プローブ孔
100 検査プローブ組立体
110 パイプ
110-1 第1パイプ
110-2 第2パイプ
120 プローブ
130 プローブ支持部材
130-1 第1プローブ支持部材
130-2 第2プローブ支持部材
310 トレイ
320 金型
330 カバープレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12