(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】自動車または自動車部品の熱処理のための装置
(51)【国際特許分類】
A01M 1/00 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
A01M1/00 A
(21)【出願番号】P 2021524315
(86)(22)【出願日】2018-12-04
(86)【国際出願番号】 EP2018083447
(87)【国際公開番号】W WO2020088786
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-11-25
(32)【優先日】2018-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521189640
【氏名又は名称】ウニカイ・ラーゲライ-・ウント・シュペディツィオーンスゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】アルバース・パトリック
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-17846(JP,A)
【文献】特開2016-3815(JP,A)
【文献】特開2011-117646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 - 99/00
B65D 19/40
B65D 88/74
F25D 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に有害生物を殺す目的のための、自動車または自動車部品の熱処理のための装置であって、この装置が、温度調節された輸送のための絶縁された船荷コンテナを備え、
その際、この装置が、少なくとも1つの送風機と
、前記コンテナに対して付加的に少なくとも1つの熱交換器とを備えていること、
前記コンテナが、既存
の冷却ユニットを備えており、
この冷却ユニットが、電流によって作動され得、および、少なくとも1つの送風機を備えており、
この冷却ユニットの前記送風機が、前記コンテナ内における
、前記熱交換器によって加熱された空気の移動および分配のために利用され、
前記冷却ユニットが、前記コンテナの両方の端側面の内の一方の端側面に配置されており、
前記冷却ユニットが、前記端側面の内側において垂直方向のダクトを形成し、
前記冷却ユニットの後壁が、機能的に、前記コンテナの両方の端側面の内の前記一方の端側面に設けられている横方向壁を補完するか、または、この横方向壁と同一であり、
前記冷却ユニットの前記後壁と向かい合って位置する前記横方向壁が、少なくとも1つの貫通開口部を有しており、この貫通開口部を通って、空気が、前記ダクトから前記コンテナ内へと、及び/または、前記コンテナから前記ダクト内へと流動可能であること、および、前記コンテナの床部に配置されている、それらリブの間で空気が流動可能な該リブが、部分的に覆われており、従って、これらリブの間で流動する空気が、所定の開口部だけを通って上方へと流動可能であり、
空気が、
前記冷却ユニット内において配置された少なくとも1つの送風機によって、これらリブの間の空間内へと押圧されること、
を特徴とする装置。
【請求項2】
少なくとも1つの前記送風機と、少なくとも1つの前記熱交換器とは、前記コンテナ内において配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの前記送風機と、少なくとも1つの前記熱交換器とは、1つのコンポーネント内において統合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記熱交換器を通って流動する物質の内の1つの物質は、1つの導管を通って、前記コンテナの外部から供給され、且つ、1つの導管を通って、前記コンテナの外部へと導出されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の装置。
【請求項5】
熱交換器は、移動可能な温水供給源から給水されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の装置。
【請求項6】
前記コンテナは、両方の前記端側面のそれぞれの端側面において、少なくとも1つの熱交換器と送風機とを有しており、両方の前記熱交換器の熱性能が、それぞれに、少なくとも50kWの値であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記コンテナ内において、このコンテナの長手方向側面に対して平行に、前記熱交換器によって加熱された空気を加熱されるべき前記自動車の領域に導くための、少なくとも1つの管体が配置されており、前記管体は、少なくとも2つの出口でもって、前記空気を、前記コンテナ内側室内において分配可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の装置。
【請求項8】
それぞれに1つの管体は、前記コンテナ内側室の天井の領域内において、それぞれに長手方向側壁の領域内において配置されており、
積荷開口部と反対の方に向けられた前記管体の端部において、それぞれに1つの半径流送風機が装着されていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、積荷開口部において、傾倒可能な乗り上げ傾斜路を有しており、
これら積荷傾斜路が、少なくとも1つの締付け装置を介して、前記コンテナの前記床部における冷却リブに解離可能に固定され得ることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の装置。
【請求項10】
複数のコンテナの連結によって、長さ、幅、及び/または、高さにおいてより大きな、処理されるべき積荷または自動車が加熱され得ることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の装置。
【請求項11】
前記コンテナ内側室内において、少なくとも1つの導線接続された温度測定センサーが配置されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の装置。
【請求項12】
全ての温度測定値が、予め与えられた限界値に到達した場合、
全ての前記温度測定値が不断に予め与えられた範囲内において留まる間じゅうの時間が測定され、且つ、予め与えられた最小時間の経過の後、光学的または音響的に知覚可能な信号が発生されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
4つの、請求項1から12のいずれか一つによる装置を備えるシステムにおいて、
4つのコンテナが、共通の400kW-温水供給源によって給水されることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、特に有害生物を殺す目的のための、自動車または自動車部品の熱処理のための装置である。
【背景技術】
【0002】
自動車の熱処理または高温処理は、自動車を、この自動車がこの自動車の最も冷たい位置において、所定の時間の間、所定の最低温度を超過するというような方法で加熱すること、と理解される。そのような熱処理は、特に、有害生物の防除のための、輸出または輸入されるべき物品の処理を要求する、法定のまたは当局の規則を満たすことのために利用され得る。
特に、今現在、オーストラリアおよびニュージーランドは、クサギカメムシ(Braun marmorierten Baumwanze (Brown marmorated stink bug, BMSB))の防除のために、年間の所定の期間内に所定の国から輸入される自動車が、例えば船舶の出航前、120時間内に処理されることを要求している。その際、今現在、それぞれの自動車を、この自動車が、この自動車の最も冷たい位置において、少なくとも20分の時間の間、少なくとも50℃(オーストラリア)の温度を、もしくは、少なくとも30分の時間の間、少なくとも56℃(ニュージーランド)の温度を有するように加熱することは、十分として認められている。
その際、それぞれの自動車のための処理は、個々に、全てのパラメータを伴って文書化される必要がある。船舶の大きさに基づいて、船荷のために、2000台に至るまでの車両が、そのような処理を被らせされねばならない。
【0003】
そのような熱処理を、倉庫がそのために強化される(ertuechtigt)かまたはこの目的のために建てられるというような方法で実施することは公知である。この解決策は、しかしながら、高い投資、および、長い建築法規的な認可時間を伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の課題は、特に有害生物を殺す目的のための、自動車または自動車部品の熱処理のための、公知の解決策に比して利点を有する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1に従う装置によって解決される。特に有利な実施形態は従属請求項内の対象である。
【発明の効果】
【0006】
同様に冷蔵コンテナとも称される、温度調節された輸送のための絶縁された船荷コンテナは、標準規格-船荷コンテナに比較して特に熱絶縁された大空間貯蔵庫であり、この大空間貯蔵庫が、典型的に温度に敏感な積荷のために使用される。
特に、統合された冷蔵設備(冷却ユニット)を有する冷蔵コンテナが存在し、その際、この冷却ユニットが、電流によって作動される。そのような冷蔵コンテナは、同様に統合型コンテナ(Integralcontainer)とも称される。冷蔵コンテナは、基本的に、典型的に40フィート(約12m)の長さの長手方向軸線を有する矩形の基本形状を有している。
このコンテナの積荷開口部は、典型的に両方の端側面の内の一方の端側面において、典型的に収容開口部を通って挿入されており、それに対して、冷却ユニットが他方の端側面に配置されている。その際、冷却ユニットが、周囲に延在するフランジを介して、ボルト結合によって、環状に収容開口部の外側縁部の周りで解離可能に固定されていることは可能である。
冷却ユニット内において、冷却された空気は、コンテナ内側室内へと流動する。冷蔵コンテナの内側床部が、長手方向リブによって、これらリブの間で、冷却空気のための長手方向通路が残存するように形成されていることは可能である。典型的に、従って、コンテナの内部の空気循環は可能とされる。
【0007】
本発明の機能性のために、コンテナが冷却機構ユニットを有するか、または、この冷却機構ユニットが機能性を有することは必要ではない。
【0008】
冷蔵コンテナの使用は、使い古しの冷蔵コンテナが有利に入手され得ることの利点を有している。このことは、冷却機構ユニットが故障している場合、全くのところ言えることである。
【0009】
元来存在する熱絶縁によって、倉庫との比較において、処理される車両毎に高いエネルギー効率が与えられる。
【0010】
熱処理のために強化された倉庫との比較において、本発明に従う解決策において、測定センサーの設置は、明確により少ない手間暇である。同様に自動車の室内の加熱のための通気技術の設置も、明確により少ない手間暇である。特に、床裏面通気技術の設置は、本発明に従う解決策において、明確により少ない手間暇である。
【0011】
複数の冷蔵コンテナから成る設備は、典型的に明確に1つの冷蔵コンテナよりも大きな、熱処理のために強化された倉庫に比して、それぞれの冷蔵コンテナ内において、ただ少ない数、典型的に2つの自動車だけが熱処理されることによって、少ない数の自動車の個々の熱処理が、最低温度、および、最小継続時間を考慮して何の問題もなく可能であることの更なる利点を有している。
【0012】
複数の冷蔵コンテナから成る設備の最大容量は、自由に等級分け可能である。使用しない時間の間じゅう、コンテナは、能率的に、同様に港湾の外部でも、収納もしくは積み重ね可能であり、このことによって、高価な港湾地の無駄な確保が回避される。
本発明に従う装置のための1つの冷蔵コンテナの装置換えが、ただ少しの介入を具現するだけなので、これらコンテナは同様に再準備され得、且つ、再びこれらコンテナの当初の目的のために使用され得る。
【0013】
提案された移動可能な温水供給源は賃借され得、且つ、許可を受ける必要無く配置され得る。このことによって、使用しない時間のための資本費用は消失する。
【0014】
有利には、少なくとも1つの送風機と、少なくとも1つの熱交換器とは、コンテナ内において配置されている。このことによって、コンテナの外部での配置によるエネルギー損失は低減される。
【0015】
有利には、少なくとも1つの送風機と、少なくとも1つの熱交換器とは、1つのコンポーネント内において統合されている。そのようなコンポーネントは、完成した状態で市場において提供される。
【0016】
有利には、コンテナは、冷却ユニットを備えており、この冷却ユニットが、電流によって作動され得、および、この冷却ユニットが、場合によっては機能性を有する1つの冷却機構ユニットと、少なくとも1つの送風機とを備えている。元来、既存の冷却ユニットの送風機は、その場合に、同様に、空気の移動および分配のために利用され得る。
その際、冷却ユニットは、有利には、コンテナの両方の端側面の内の一方の端側面に配置されている。有利には、冷却ユニットは、端側面の内側において垂直方向のダクトを形成し、
その際、冷却ユニットの後壁が、機能的に、コンテナの壁を補完するか、または、この壁と同一であり、
その際、冷却ユニットの後壁と向かい合って位置する横方向壁が、少なくとも1つの貫通開口部を有しており、この貫通開口部を通って、空気が、ダクトからコンテナ内へと、及び/または、コンテナからダクト内へと流動可能である。
【0017】
有利には、熱交換器を通って流動する物質の内の1つの物質は、1つの導管を通って、コンテナの外部から供給され、且つ、1つの導管を通って、コンテナの外部へと導出される。
【0018】
有利には、自動車は、乗用車である。
【0019】
有利には、少なくとも1つの熱交換器は、水-空気-熱交換器である。有利には、この熱交換器は、移動可能な温水供給源から給水される。有利には、熱交換器の熱性能は、総じて、少なくとも100kWの値である。
有利には、コンテナは、両方の端側面のそれぞれの端側面において、少なくとも1つの熱交換器と送風機とを有している。有利には、この装置は、2つの熱交換器を備えており、これら熱交換器の熱性能が、それぞれに、少なくとも50kWの値である。
【0020】
有利には、冷却ユニットの横方向壁内における検査跳ね上げ蓋は、それぞれに送出流チューブおよび還流チューブを熱交換器毎に通過させる薄板によって置換されている。
【0021】
有利には、コンテナの長手方向側面に対して平行な少なくとも1つの管体は、少なくとも2つの出口でもって、空気を、コンテナ内側室内において分配可能である。この管体に、半径流送風機が装着されている場合、特に有利である。
その際、これら出口は、有利には調節可能である。有利には、これら出口は、規則的な間隔において配置されている。有利には、少なくとも1つの管体は、スパイラルシーム管である。有利には、それぞれに1つの管体は、天井の領域内において、それぞれに長手方向側壁の領域内において配置されいる。
この構成によって、熱交換器によって加熱された空気を、合目的に、それら領域の加熱がさもなければ明確により長く継続される、加熱されるべき該自動車の領域に導くことも可能である。
【0022】
有利には、コンテナの床部に配置されている、それらリブの間で空気が流動可能な該リブは、部分的に覆われており、従って、これらリブの間で流動する空気が、ただ所定の開口部だけを通って上方へと流動可能である。有利には、その際、空気は、冷却ユニット内において配置された少なくとも1つの送風機によって、これらリブの間の空間内へと押圧される。
有利には、これら開口部は調節可能である。有利には、これら開口部は規則的な間隔において配置されている。同様にこれら構成は、それら領域の加熱がさもなければ明確により長く継続される、加熱されるべき自動車の該領域内への、加熱された空気の合目的な導きを可能にする。冷蔵コンテナの床部内において元来存在するリブの利用、および、冷却ユニットの送風機の利用によって、床裏面通気技術の設置(Installation)は、熱処理のための倉庫の強化(Ertuechtigung)の際よりも明確に容易である。
【0023】
有利には、コンテナ内側室内における照明装置が設けられている。有利には、緊急停止スイッチが設けられている。
【0024】
有利には、装置は、積荷開口部において、傾倒可能な乗り上げ傾斜路を有している。
【0025】
有利には、積荷傾斜路(乗り上げ傾斜路)は、コンテナと解離可能に結合可能である。有利には、これら積荷傾斜路が、少なくとも1つの締付け装置を介して、前記コンテナの前記床部における冷却リブに解離可能に固定され得る。
【0026】
有利には、複数のコンテナの連結によって、長さ、幅、及び/または、高さにおいてより大きな、処理されるべき積荷または自動車が加熱され得る。
【0027】
有利には、コンテナ内側室内において、少なくとも1つの導線接続された測定センサーが配置されている。有利には、この測定センサーによって測定された、または、測定された値に基づいて計算された値は、これら値の資料整備のために適している機器に伝送され得る。
【0028】
有利には、全ての測定値が、予め与えられた限界値に到達した場合、全ての値が不断に予め与えられた範囲内において留まる間じゅうの時間が測定され、且つ、予め与えられた最小時間の経過の後、光学的または音響的に知覚可能な信号が発生される。
【0029】
有利には、少なくとも1つの熱交換器のための送出流温度は、最大95℃の値である。
【0030】
有利には、システムが提供され、このシステムが、本発明に従う4つの装置を備え、その際、4つのコンテナが、共通の400kW-温水供給源によって給水される。
【0031】
本発明を、図に基づいて詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図3】外方からの、本発明に従う装置の後壁の図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、絶縁された船荷コンテナ1の開放された積荷開口部、および、開いて出された積荷傾斜路2aおよび2bでもっての状態における、本発明に従う装置を示している。例えば、有害生物を殺す目的のために熱処理されるべき自動車は、積荷傾斜路2a、2bの上を通って、コンテナ内側室内へと走行可能である。積荷傾斜路2aおよび2bが上方に傾倒された後に、積荷開口部は、両方の両開きのドア3aおよび3bの旋回によって閉鎖され得る。
積荷開口部が閉鎖されている場合、船荷コンテナ1の内側室の両方の端側面に、それぞれに1つのコンポーネント4a、4bは配置されており、このコンポーネント内において、それぞれに1つの熱交換器および送風機が統合されている。積荷開口部と向かい合って位置する、船荷コンテナ1の内側室の端側面に、横方向壁5が位置し、この横方向壁5の後ろに、2つの送風機を備える、示されて
いない冷却ユニットが位置している。この図内において示されていないこ
の冷却ユニットは、垂直方向のダクトを形成する。
この冷却ユニットの後壁は、機能的に、積荷開口部と向かい合って位置する、コンテナの壁を補完する。
横方向壁5は、示されていない貫通開口部を有しており、これら貫通開口部を通って、空気が、ダクトから、コンテナ内側室内へと流動可能である。このコンテナ内側室の天井の領域内において、それぞれに長手方向側壁の領域内において、管体6a、6bが、長手方向側面に対して平行に配置されており、この管体は、規則的な間隔において配置されている調節可能な複数の出口7を通して、空気をコンテナ内側室内へと分配可能である。積荷開口部と反対の方に向けられた、管体の端部に、それぞれに1つの、示されていない半径流送風機が装着されている。
コンテナの床部に、リブ8が配置されており、これらリブ8を通って空気が流動可能であり、この空気が
、冷却ユニット内における示されていない送風機によって、これらリブの間の空間内へと押圧される。これらリブは、プレート9によって部分的に覆われており、従って、これらリブの間で流動する空気が、ただこれらプレートの間に存在する開口部だけを通って、上方へと流動可能である。
コンテナ内側室の長手方向壁に、ケーブルに導線接続された測定センサー10が懸吊している。更に、警笛11、スプリンクラー設備12、回転灯13、作動表示器14a、14b、緊急停止スイッチ15が示されている。
【0034】
図2内において示された平面図は、冷蔵コンテナの内部
の冷却ユニット16の配置を示している。
【0035】
図3は、概略的に、積荷開口部と向かい合って位置する、コンテナの壁を、外方から示している。この後壁は、機能的に
、冷却ユニットの後壁によって補完されている。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1. 特に有害生物を殺す目的のための、自動車または自動車部品の熱処理のための装置であって、この装置が、温度調節された輸送のための絶縁された船荷コンテナを備え、
その際、この装置が、少なくとも1つの送風機と、
場合によってはこのコンテナ内において配置されている、場合によっては機能性を有する冷却機構ユニットに対して付加的に、少なくとも1つの熱交換器とを備えていることを特徴とする装置。
2. 少なくとも1つの前記送風機と、少なくとも1つの前記熱交換器とは、前記コンテナ内において配置されていることを特徴とする上記1に記載の装置。
3. 少なくとも1つの前記送風機と、少なくとも1つの前記熱交換器とは、1つのユニット内において統合されていることを特徴とする上記1または2に記載の装置。
4. 前記コンテナは、冷却ユニットを備えており、この冷却ユニットが、電流によって作動され得、および、この冷却ユニットが、場合によっては機能性を有する1つの冷却機構ユニットと、少なくとも1つの送風機とを備えており、
前記冷却ユニットが、前記コンテナの両方の端側面の内の一方の端側面に配置されており、
前記冷却ユニットが、前記端側面の内側において垂直方向のダクトを形成し、
前記冷却ユニットの後壁が、機能的に、前記コンテナの壁を補完するか、または、この壁と同一であり、
前記冷却ユニットの前記後壁と向かい合って位置する横方向壁が、少なくとも1つの貫通開口部を有しており、この貫通開口部を通って、空気が、前記ダクトから前記コンテナ内へと、及び/または、前記コンテナから前記ダクト内へと流動可能である、
ことを特徴とする上記1から3のいずれか一つに記載の装置。
5. 前記熱交換器を通って流動する物質の内の1つの物質は、1つの導管を通って、前記コンテナの外部から供給され、且つ、1つの導管を通って、前記コンテナの外部へと導出されることを特徴とする上記1から4のいずれか一つに記載の装置。
6. 熱交換器は、移動可能な温水供給源から給水されることを特徴とする上記1から5のいずれか一つに記載の装置。
7. 前記コンテナは、両方の前記端側面のそれぞれの端側面において、少なくとも1つの熱交換器と送風機とを有しており、両方の前記熱交換器の熱性能が、それぞれに、少なくとも50kWの値であることを特徴とする上記1から6のいずれか一つに記載の装置。8. 前記コンテナの長手方向側面に対して平行な少なくとも1つの管体は、少なくとも2つの出口でもって、空気を、前記コンテナ内側室内において分配可能であることを特徴とする上記1から7のいずれか一つに記載の装置。
9. それぞれに1つの管体は、天井の領域内において、それぞれに長手方向側壁の領域内において配置されており、この管体に、半径流送風機が差し込まれていることを特徴とする上記1から8のいずれか一つに記載の装置。
10. 前記コンテナの床部に配置されている、それらリブの間で空気が流動可能な該リブは、部分的に覆われており、従って、これらリブの間で流動する空気が、ただ所定の開口部だけを通って上方へと流動可能であり、
その際、空気が、前記冷却ユニット内において配置された少なくとも1つの送風機によって、これらリブの間の空間内へと押圧されることを特徴とする上記4から9のいずれか一つに記載の装置。
11. 前記装置は、積荷開口部において、傾倒可能な乗り上げ傾斜路を有しており、
これら積荷傾斜路が、少なくとも1つの締付け装置を介して、前記コンテナの前記床部における冷却リブに解離可能に固定され得ることを特徴とする上記1から10のいずれか一つに記載の装置。
12. 複数のコンテナの組み合わせによって、長さ、幅、及び/または、高さにおいてより大きな、処理されるべき積荷または自動車が加熱され得ることを特徴とする上記1から11のいずれか一つに記載の装置。
13. 前記コンテナ内側室内において、少なくとも1つの導線接続された測定センサーが配置されていることを特徴とする上記1から12のいずれか一つに記載の装置。
14. 全ての測定値が、予め与えられた限界値に到達した場合、
全ての前記値が不断に予め与えられた範囲内において留まる間じゅうの時間が測定され、且つ、予め与えられた最小時間の経過の後、光学的または音響的に知覚可能な信号が発生されることを特徴とする上記1から13のいずれか一つに記載の装置。
15. 上記1から14のいずれか一つによる、4つの装置を備えるシステムにおいて、4つのコンテナが、共通の400kW-温水供給源によって給水されることを特徴とするシステム。
【符号の説明】
【0036】
1 船荷コンテナ
2a 積荷傾斜路
2b 積荷傾斜路
3a 両開きのドア
3b 両開きのドア
4a コンポーネント
4b コンポーネント
5 横方向壁
6a 管体
6b 管体
7 出口
8 リブ
9 プレート
10 測定センサー
11 警笛
12 スプリンクラー設備
13 回転灯
14a 作動表示器
14b 作動表示器
15 緊急停止スイッチ
16 冷却ユニット