(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】アプレミラストおよびTYK2阻害剤を含む併用療法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/501 20060101AFI20240312BHJP
A61K 31/4035 20060101ALI20240312BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240312BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240312BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20240312BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240312BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240312BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20240312BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240312BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20240312BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20240312BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240312BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20240312BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240312BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20240312BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240312BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
A61K31/501
A61K31/4035
A61P1/04
A61P11/00
A61P11/06
A61P13/12
A61P17/00
A61P17/06
A61P19/02
A61P19/08
A61P25/24
A61P29/00
A61P29/00 101
A61P31/12
A61P37/02
A61P37/06
A61P37/08
A61P43/00 111
A61P43/00 121
(21)【出願番号】P 2021564471
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 US2020030608
(87)【国際公開番号】W WO2020223431
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-04-26
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/029772
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509307635
【氏名又は名称】セルジーン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100187540
【氏名又は名称】國枝 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】シェーファー,ピーター・ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】プレンジ,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】アダムス,メアリー
(72)【発明者】
【氏名】ビービ,リサ
(72)【発明者】
【氏名】バックウォルター,ギルズ
(72)【発明者】
【氏名】カー,ティファニー
(72)【発明者】
【氏名】ツェン,テ-チェン
【審査官】新留 素子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0045475(US,A1)
【文献】特表2014-516942(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0258086(US,A1)
【文献】特表2022-537877(JP,A)
【文献】特表2017-526628(JP,A)
【文献】特表2015-506356(JP,A)
【文献】The New England Journal of Medicine,2018年,Vol.379, No.14,pp.1313-1321
【文献】British Journal of Pharmacology,2010年,Vol.159,pp.842-855
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるホスホジエステラーゼ4(PDE4)の阻害に応答する疾患または障害を処置するための組み合わせ物であって、治療有効量のN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または薬学的に許容されるその塩;および治療有効量の式:
【化1】
のチロシンキナーゼ2(Tyk2)阻害剤または薬学的に許容されるその塩を含み、
ここで前記N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドまたは薬学的に許容されるその塩、および前記Tyk2阻害剤または前記薬学的に許容されるその塩は、別々の製剤として投与されるか、または同じ製剤中で投与される、前記組み合わせ物。
【請求項2】
前記Tyk2阻害剤、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、約0.1mg/日~約250mg/日の範囲である、請求項
1に記載の組み合わせ物。
【請求項3】
前記Tyk2阻害剤、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、約2mg/日~約14mg/日の範囲である、請求項1
または2に記載の組み合わせ物。
【請求項4】
前記Tyk2阻害剤の有効量が、約4mg/日、約6mg/日、または約12mg/日である、請求項1から
3のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項5】
前記N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドが、95%を超えて立体異性体的に純粋である、請求項1から
4のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項6】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、1日当たり約0.5mg~約1000mgの範囲である、請求項1から
5のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項7】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、1日当たり約10mg~約60mgの範囲である、請求項1から
6のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項8】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、1日当たり約20mg、1日当たり約40mg、または1日当たり約60mgである、請求項1から
7のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項9】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または前記薬学的に許容されるその塩の有効量が、1日当たり約30mgまたは1日当たり約60mgである、請求項1から
7のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項10】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドの有効量が、約30mgで1日1回投与される、請求項1から
7のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項11】
N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドの有効量が、約30mgで1日2回投与される、請求項1から
7のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項12】
前記N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドが、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物の一部として製剤化される、請求項1から
11のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項13】
前記N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドが、経口的に投与される、請求項1から
12のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項14】
前記N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドが、錠剤またはカプセル剤の形態で経口的に投与される、請求項1から
13のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項15】
前記疾患または障害が、ウイルス性、遺伝的、炎症性、アレルギー性、および自己免疫性の疾患から選択される、請求項1から
14のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項16】
前記疾患または障害が、慢性閉塞性肺疾患、喘息、慢性肺炎症性疾患、過酸素症肺胞損傷、炎症性皮膚疾患、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、リウマチ性脊椎炎、変形性関節症、アトピー性皮膚炎、リウマチ性脊椎炎、うつ病、変形性関節症、接触性皮膚炎、強直性脊椎炎、ループス、ループス腎炎、皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性狼瘡、シェーグレン症候群、炎症性腸疾患、クローン病、ベーチェット病、および潰瘍性大腸炎から選択される、請求項1から
15のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項17】
前記疾患または障害が、乾癬、および乾癬性関節炎から選択される、請求項1から
16のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項18】
前記疾患または障害が、尋常性乾癬、または中等度から重度の尋常性乾癬である、請求項1から
17のいずれか一項に記載の組み合わせ物。
【請求項19】
対象におけるホスホジエステラーゼ4(PDE4)の阻害に応答する疾患または障害を処置するための医薬組成物であって、治療有効量の、N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、または薬学的に許容されるその塩;および治療有効量の、式
【化2】
を有するチロシンキナーゼ2(Tyk2)阻害剤または薬学的に許容されるその塩を含む、前記医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]本出願は、2019年4月30日に出願された国際出願番号PCT/US2019/029772号の優先権を主張し、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]Otezla(登録商標)として販売されているN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド(アプレミラスト)は、中等度から重度の尋常性乾癬および活性乾癬性関節炎の両方を処置するように現在承認されているホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤である。アプレミラストによるPDE4阻害は、免疫細胞中の環状アデノシン一リン酸(cAMP)レベルを上昇させる。これは、TNF-α、IL-23、IL-17、および他の炎症性サイトカインなどの炎症促進性媒介物の発現を低減することにより炎症反応を次々に下方制御し、抗炎症性媒介物の産生を増加させる。研究は、一部の患者でわずか4か月程度の処置で、尋常性乾癬における75%の低減が達成可能であることを示した。
【0003】
[0003]細胞内シグナル伝達酵素であるチロシンキナーゼ2(Tyk2)は、シグナル伝達性転写因子(STAT)依存性の遺伝子発現ならびにIL-12、IL-23、ならびにI型およびIII型のインターフェロン受容体の機能的反応を活性化する。他の状態の中でも、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は、乾癬および関連する状態を処置する効果的な薬剤として近年注目を集めてきた。TKI阻害剤BMS-986165は、例えば、中等度から重度の尋常性乾癬を有する対象における第2相臨床試験で、最近、有望な結果を示した。2018年9月12日のThe New England Journal of Medicine、Kim Papp、M.D.、Phase 2 Trial of Selective Tyrosine Kinase 2 Inhibition in Psoriasisを参照されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]アプレミラストとTyk2阻害剤6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミド(BMS-986165)との組合せは、全血アッセイにおいてTh17細胞を刺激する条件下で発現した炎症促進性サイトカインを相乗的に低減することがここで見出だされた。例えば、0.01μMのBMS-986165と1μMのアプレミラストとの組合せを使用すると、それぞれの薬物の単独での使用と比較した場合、IL-17F発現の阻害において2倍を超える増加があった。例えば、例証の段落における表5を参照のこと。1μMのアプレミラストと共に0.1μMの濃度のBMS-986165において、同様の結果が見られた。例えば、表5を参照のこと。BMS-986165と1μMのアプレミラストとの組合せもまた、それぞれの薬物の単独での使用の2倍以上の値でIL-17AおよびIL-22に関してサイトカイン発現を低減した。例えば、表5を参照のこと。
【0005】
[0005]アプレミラストとBMS-986165との組合せは、特定の炎症促進性サイトカインに対して相補的な効果を誘発することもまた見出だされた。BMS-986165は、例えば、全血アッセイにおいてTNF-αおよびGM-CSFサイトカインを増加させ、一方、アプレミラストはこれらのサイトカインの産生を阻害した。例えば、TNF-αに対して1μMのアプレミラストに関する対照%は10.7であり、0.01μMのBMS-986165に関する対照%は143.1であった表5を参照されたい。しかしながら、組合せで投与された場合、アプレミラストがBMS-986165の欠陥を修正し、それによりTNF-αに対する13.5%阻害という相補的な効果をもたらした。例えば、表5を参照のこと。この傾向はまた、0.1μMの濃度のBMS-986165において、およびサイトカインGM-CSFに対して認められた。例えば、表5を参照のこと。これらの結果は、BMS-986165およびアプレミラストの相乗的かつ相補的な薬理作用を示している。
【0006】
[0006]全血アッセイに加えて、BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、LPS刺激されたPBMCにおいても同様に特定の炎症促進性サイトカインに対して相補的な効果を誘発する。BMS-986165はIL-23、IL-12およびTNF-αを増加させ、一方、アプレミラストはこれらのサイトカインの産生を阻害した。例えば、例証の段落における表6を参照のこと。これらの結果は、Th17関連疾患の処置においてBMS-986165とアプレミラストとを組み合わせることの利点をさらに支持する。
【0007】
[0007]したがって、有効量のアプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩、および有効量のBMS-986165などのTyk2阻害剤を使用する、対象におけるPDE4の阻害に応答する疾患または障害を処置する方法が本明細書で提供される。そのような疾患および障害には、例えば、乾癬、乾癬性関節炎、および潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患が含まれる。
【0008】
[0008]また、有効量のアプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩、および有効量のBMS-986165などのTyk2阻害剤を含む医薬組成物が本明細書で提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-17a(IL-17a)サイトカイン産生(対照の百分率)を例示する図である。
【
図2】[0010]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-17A(IL-17A)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図3】[0011]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-17F(IL-17F)サイトカイン産生(対照の百分率)を例示する図である。
【
図4】[0012]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-17F(IL-17F)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図5】[0013]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-22(IL-22)サイトカイン産生(対照の百分率)を例示する図である。
【
図6】[0014]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン-22(IL-22)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図7】[0015]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165による腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)サイトカイン産生(対照の百分率)を例示する図である。
【
図8】[0016]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165による腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図9】[0017]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165による顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)サイトカイン産生(対照の百分率)を例示する図である。
【
図10】[0018]抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血-TruCulture(登録商標)チューブアッセイにおける、アプレミラストおよびBMS-986165による顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図11】[0019]リポ多糖(LPS)刺激された末梢血単核球(PBMC)における、アプレミラストによるインターロイキン-23(IL-23)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図12】[0020]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)によるインターロイキン-23(IL-23)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図13】[0021]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)によるインターロイキン-12p40(IL-12p40)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図14】[0022]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)によるインターロイキン-12p70(IL-12p70)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図15】[0023]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)による腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図16】[0024]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)によるインターフェロンガンマ(IFN-γ)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図17】[0025]LPS刺激されたPBMCにおける、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)による単球走化性タンパク質-1(MCP-1)サイトカイン産生を例示する図である。
【
図18】[0026]IL-17A全血における、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)の一定用量の組合せ効果を例示する図である。
【
図19】[0027]IL-17F全血における、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)の一定用量の組合せ効果を例示する図である。
【
図20】[0028]IL-22全血における、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)の一定用量の組合せ効果を例示する図である。
【
図21】[0029]TNF-α全血における、アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)の一定用量の組合せ効果を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0030]第1の実施形態では、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼアイソエンザイムIV(PDE4)の阻害に応答する疾患または障害を処置する方法が本明細書で提供され、該方法は、有効量のN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド(アプレミラスト)、または薬学的に許容されるその塩、および有効量のTyk2阻害剤を対象に投与するステップを含む。
【0011】
[0031]あるいは、第1の実施形態の一部として、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼアイソエンザイムIV(PDE4)の阻害に応答する疾患または障害を処置する医薬の製造における、有効量のN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド(アプレミラスト)、または薬学的に許容されるその塩、および有効量のTyk2阻害剤の使用が提供される。
【0012】
[0032]別の代替の第1の実施形態の一部として、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼアイソエンザイムIV(PDE4)の阻害に応答する疾患または障害の処置における使用のための、有効量のN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド(アプレミラスト)、または薬学的に許容されるその塩、および有効量のTyk2阻害剤が提供される。
1.定義
[0033]N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド(アプレミラスト)は、米国特許第6,962,940号に開示され、その内容は本明細書に参照により組み込まれ、以下の化学構造を有する化合物を指す。
【0013】
【0014】
[0034]アプレミラストは、化学構造および名称中で(S)と表されるキラル中心を有する。本明細書で使用される場合、この呼称は、アプレミラストがこの位置において(S)エナンチオマーとして、対応する(R)エナンチオマーに対して少なくとも80%、90%、95%、98%、99%、または99.9%の量で光学的に濃縮されていることを意味する。したがって、アプレミラストが、規定の量で立体異性体的にまたはエナンチオマー的に純粋であると本明細書で表された場合、それは、(S)エナンチオマーがその量で濃縮されていることを意味する。例えば、少なくとも95%立体異性体的に純粋であるN-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドとは、その化合物が、95%以上の(S)エナンチオマーおよび5%以下の(R)エナンチオマーを含有することを意味する。
【0015】
[0035]別段の指示がない限り、本明細書に記載の投与には、本明細書に記載のTyk2阻害剤の投与の前、同時にまたは後にアプレミラストを投与することが含まれる。したがって、同時投与は治療的目的のために必ずしも必要ではない。一態様では、アプレミラストおよび本開示のTyk2阻害剤は一緒に投与される。別の態様では、アプレミラストおよび本開示のTyk2阻害剤は、同じ日の異なる時間に投与される。別の態様では、アプレミラストおよび本開示のTyk2阻害剤は、別々の錠剤またはカプセル剤として異なる時間に投与される。別の態様では、アプレミラストおよび本開示のTyk2阻害剤は、同じ錠剤またはカプセル剤中の一定用量の組合せで投与される。
【0016】
[0036]用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載の、PDE4の阻害に応答する疾患または障害の進行、またはそれらの1つもしくは複数の症状を好転させ、軽減し、または阻害することを指す。
【0017】
[0037]用語「対象」とは、哺乳動物などの動物、およびヒトなどを意味する。用語「対象」および「患者」は互換的に使用されてもよい。
[0038]用語「有効量」または「治療有効量」は、対象の生物学的または医学的な応答を誘発する、本明細書に記載の化合物の量を指し、例えば、0.001~100mg/体重のkg/日の間の投薬量である。
【0018】
[0039]用語「薬学的に許容される担体」は、それを用いて製剤化され、またヒトへの使用に安全である化合物の薬理学的活性に悪影響を及ぼすことがない無毒の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。本開示の組成物に使用され得る薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルには、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質(例えば、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース一水和物、ラウリル硫酸ナトリウム、およびクロスカルメロースナトリウム)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
[0040]用語「薬学的に許容される塩」は、無機酸および無機塩基ならびに有機酸および有機塩基を含む、薬学的に許容される無毒の酸または塩基から調製される塩を指す。本明細書に記載の化合物に好適な薬学的に許容される塩基付加塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から作製される金属塩、またはリシン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)およびプロカインから作製される有機塩が含まれるが、これらを含むことに限定されない。好適な無毒の酸には、無機酸および有機酸、例えば酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、フロ酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、およびp-トルエンスルホン酸が含まれるが、これらに限定されない。
【0020】
[0041]「結晶性」は、原子の位置において長い範囲の原子秩序が存在する化合物の固体を指す。固体の結晶性は、例えば、X線粉末回折パターンの検討により確認され得る。「単結晶形態」とは、引用された化合物、すなわち、N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミドが、各結晶が同じ結晶形(例えば、結晶形態B)を有する単結晶または複数の結晶として存在することを意味する。結晶形が化合物の規定の百分率の1つの特定の単結晶形態と定義される場合、残りのものは、規定された1つまたは複数の特定の形態以外の非晶質形態および/または結晶形態からなる。一態様では、例えば、本開示の結晶形態は、重量により少なくとも80%の単結晶形態、少なくとも90%の単結晶形態、少なくとも95%の単結晶形態、または少なくとも99%の単結晶形態である。特定の結晶形の重量百分率は、特定の結晶形の重量を、特定の結晶の総重量に、存在する他の結晶形の重量を加算し、存在する非晶質形態の重量を加算したもので除して、100%で乗じることにより決定される。
【0021】
[0042]用語「非晶質」は、非結晶性の状態または形態で存在する固体を指す。非晶質固体は、分子の無秩序な配置であり、したがって、識別できる結晶格子または単位結晶を持たず、その結果として限定できる長い範囲の秩序を持たない。固体を秩序化する固体状態は、当技術分野で公知の標準的な技術により、例えば、X線粉末回折(XRPD)、または示差走査熱量測定(DSC)により決定され得る。非晶質固体はまた、例えば、偏光顕微鏡を使用して複屈折により結晶性固体から区別され得る。
【0022】
[0043]本明細書に記載の結晶形態に関するX線粉末回折パターンの2-シータ値は、装置毎に、また、温度変化、試料変位、および内部標準の存在または非存在などの要素に起因する試料調製における変化およびバッチ毎の変化に応じてわずかに変化し得る。したがって、別段に定義されない限り、本明細書で引用されたXRPDパターン/割り当ては絶対的なものと解釈されるべきではなく、±0.2度変化し得る。この可変性が、結晶形の明解な同定を妨げることなく上記要素を説明することは当技術分野で公知である。
2.Tyk2阻害剤
[0044]本開示の方法および組成物に使用されるTyk2阻害剤は、Tyk2遺伝子によりコードされる非受容体チロシンタンパク質キナーゼであるチロシンキナーゼ2の作用を遮断する化合物を含む。
【0023】
[0045]第2の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤には、Xingrui Heら、Expert Opinion on Therapeutics Patents 2019年、Vol. 29、No.2、137~149頁に記載されるものが含まれるが、これらに限定されず、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0024】
[0046]第3の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0025】
【0026】
[0047]を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/032423に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。この式を有する例示的化合物には、第3の実施形態の一部として、式:
【0027】
【0028】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩が含まれるが、これらに限定されない。他のTyk2阻害剤は、第3の実施形態の一部として、WO 2008/139161、およびWO 2010/055304のものが含まれ、そのそれぞれの全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0029】
[0048]第4の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0030】
【0031】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2013/174895に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。この式を有する例示的化合物には、第4の実施形態の一部として、式:
【0032】
【0033】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩が含まれるが、これらに限定されない。他のTyk2阻害剤には、WO 2012/062704のものが含まれ、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0034】
[0049]第5の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0035】
【0036】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2012/062704に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0037】
[0050]第6の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式
【0038】
【0039】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/091584に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。この式を有する例示的化合物には、第6の実施形態の一部として、式:
【0040】
【0041】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩が含まれるが、これらに限定されない。
[0051]第7の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0042】
【0043】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2016/027195に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。この式を有する例示的化合物には、第7の実施形態の一部として、式:
【0044】
【0045】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩が含まれるが、これらに限定されない。
[0052]第8の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0046】
【0047】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はUS2017/0240552に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。この式を有する例示的化合物には、第8の実施形態の一部として、式:
【0048】
【0049】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩が含まれるが、これらに限定されない。
[0053]第9の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0050】
【0051】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/016206に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0052】
[0054]第10の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0053】
【0054】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2013/146963に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0055】
[0055]第11の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0056】
【0057】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2016/047678に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0058】
[0056]第12の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、US2015/0299139、WO 2015/069310、US9,505,748、WO 2018/0162889、US2013/0178478、またはWO 2015/123453に記載されるものから選択され得て、そのそれぞれの全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0059】
[0057]第13の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0060】
【0061】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/131080またはWO 2016/138352に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0062】
[0058]第14の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0063】
【0064】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2017/040757に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0065】
[0059]第15の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0066】
【0067】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/131080、WO 2016/138352、およびWO 2017/040757に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0068】
[0060]第16の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0069】
【0070】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2018/071794に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0071】
[0061]第17の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0072】
【0073】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2018/075937に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0074】
[0062]第18の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0075】
【0076】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はUS2013/0178478に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0077】
[0063]第19の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0078】
【0079】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/123453に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0080】
[0064]第20の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0081】
【0082】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/089143に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0083】
[0065]第21の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0084】
【0085】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/089143に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0086】
[0066]第22の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0087】
【0088】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2018/067432に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0089】
[0067]第23の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0090】
【0091】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2018/093968に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0092】
[0068]第24の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0093】
【0094】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2018/081488に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0095】
[0069]第25の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0096】
【0097】
[式中、
R1は、0~7個のR1aにより任意選択で置換されたC1~3アルキルであり;
R1aは、出現する毎に独立して、水素、重水素、F、Cl、Br、CF3またはCNであり;
R2は、C1~6アルキルまたは-(CH2)r-3~14員炭素環であり、各基は0~4個のR2aで置換され;
R2aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)pRc、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、0~1個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~2個のRaで置換された、炭素原子もしくはN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
R3は、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、またはN、O、およびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含有する5~10員複素環であり、各基は0~4個のR3aで置換され;
R3aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CF3、CHF2、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)pRc、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRaで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~10員複素環であり;
または2個のR3aは、それらが結合する原子と一緒になって、合わせて縮合環を形成し、前記環はフェニルならびに炭素原子およびN、SまたはOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~7員複素環から選択され、前記縮合環はRa1によりさらに置換され;
R4およびR5は、独立して、水素、0~1個のRfで置換されたC1~4アルキル、0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニル、または炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)-5~7員複素環であり;
R11は、出現する毎に独立して、水素、0~3個のRfで置換されたC1~4アルキル、CF3、0~1個のRfで置換されたC3~10シクロアルキル、0~3個のRdで置換された(CH)r-フェニル、または0~3個のRdで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
RaおよびRa1は、出現する毎に独立して、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CHF2、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)Rc、-S(O)2Rc、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
Rbは、出現する毎に独立して、水素、0~3個のRdで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~2個のRdで置換されたC3~6シクロアルキル、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環または0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Rcは、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、0~3個のRfで置換された(CH2)r-C3~6シクロアルキル、0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;または
Rdは、出現する毎に独立して、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CN、NO2、-ORe、-(CH2)rC(O)Rc、-NReRe、-NReC(O)ORc、C1~6アルキル、または0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Reは、出現する毎に独立して、水素、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、および0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルから選択され;
Rfは、独立して出現する毎に、水素、ハロ、CN、NH2、OH、C3~6シクロアルキル、CF3、O(C1~6アルキル)、または炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員ヘテロアリールであり;
pは、0、1、または2であり;
rは、0、1、2、3、または4である]
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、付加的な定義および特定の化合物は、例えば、US2015/0299139に見出だされ得て、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0098】
[0070]第26の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0099】
【0100】
[式中、
R1は、0~7個のR1aにより任意選択で置換されたC1~3アルキルであり
R1aは、出現する毎に独立して、水素、重水素、F、Cl、Br、CF3またはCNであり;
R2は、0~4個のR2aで置換されたC1~6アルキル、0~4個のR2aで置換されたC3~6シクロアルキル、0~4個のR2aで置換されたC6~10アリール、N、O、およびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含有し、0~4個のR2a、NR6R6またはORbで置換された5~14員複素環であり;
R2aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)RC、-(CH2)rNRbC(O)ORC、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRC、-S(O)pRC、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~1個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~2個のRaで置換された、炭素原子もしくはN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
または1個のR2aおよび別のR2aは、それらが結合する原子と一緒になって、合わせて縮合5~6員環を形成し、前記縮合環は0~2個のRaで置換されていてもよく;
R3は、0~5個のR3aで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環であり;
R3aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)RC、-(CH2)rNRbC(O)ORC、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRC、-S(O)pRC、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRaで置換された、炭素原子もしくはN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~10員複素環であり;
または2個のR3aは、それらが結合する原子と一緒になって、合わせて縮合環を形成し、前記環はフェニルならびに炭素原子およびN、SまたはOから選択される1~4個のヘテロ原子を含む5~7員複素環から選択され、前記縮合環は、Raによりさらに置換されていてもよく;
R4およびR5は、独立して、水素、0~1個のRfで置換されたC1~4アルキル、0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニル、または5個の炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)-5~7員複素環であり;
R6およびR11は、出現する毎に独立して、水素、0~3個のRfで置換されたC1~4アルキル、CF3、0~1個のRfで置換されたC3~10シクロアルキル、0~3個のRdで置換された(CH)r-フェニル、または0~3個のRdで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
Raは、出現する毎に、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CHF2、CN、NO2、
-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)RC、-(CH2)rNRbC(O)ORC、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRC、-S(O)RC、-S(O)2RC、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、Cl~6ハロアルキル、-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
Rbは、出現する毎に、水素、0~3個のRdで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~2個のRdで置換されたC3~6シクロアルキル、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環、または0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニルであり;
RCは、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、0~3個のRfで置換された(CH2)r-C3~6シクロアルキルまたは0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Rdは、出現する毎に独立して、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CN、NO2、
ORe、-(CH2)rC(O)RC、NReRe、-NReC(O)ORC、C1~6アルキルまたは0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Reは、出現する毎に独立して、水素、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキルおよび0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルから選択され;
Rfは、独立して出現する毎に、水素、ハロ、CN、NH2、OH、C3~6シクロアルキル、CF3、O(C1~6アルキル)または炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員ヘテロアリールであり;
pは、0、1、または2であり;
rは0、1、2、3、または4である]
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得る。
【0101】
[0071]第27の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0102】
【0103】
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、その可変要素はWO 2015/069310に記載の通りであり、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0104】
[0072]第28の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0105】
【0106】
[式中、
Yは、NまたはCR6であり;
R1は、H、C1~3アルキルまたはC3~6シクロアルキルであり、それぞれ0~7個のR1aにより任意選択で置換され;
R1aは、出現する毎に独立して、水素、重水素、F、Cl、BrまたはCNであり;
R2は、C1~6アルキル、0~1個のR2aで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環またはN、O、およびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含有する5~14員複素環であり、各基は0~4個のR2aで置換され(明確性を期するために、R2は、-C(O)R2aなどの置換されたメチル基を含むことを意図する);
R2aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)pRc、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、0~1個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~2個のRaで置換された、炭素原子もしくはN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
R3は、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、またはN、O、およびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含有する5~10員複素環であり、各基は0~4個のR3aで置換され;
R3aは、出現する毎に独立して、水素、=O、ハロ、OCF3、CF3、CHF2、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)pRc、0~3個のRaで置換されたC1~6アルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換された-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRaで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~10員複素環であり;
または2個のR3aは、それらが結合する原子と一緒になって、合わせて縮合環を形成し、前記環はフェニルならびに炭素原子およびN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む複素環から選択され、各縮合環は0~3個のRa1で置換され;
R4およびR5は、独立して、水素、0~1個のRfで置換されたC1~4アルキル、0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニル、または炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)-5~7員複素環であり;
R6は、水素、ハロ、C1~4アルキル、C1~4ハロアルキル、OC1~4ハロアルキル、OC1~4アルキル、CN、NO2またはOHであり;
R11は、出現する毎に独立して、水素、0~3個のRfで置換されたC1~4アルキル、CF3、0~1個のRfで置換されたC3~10シクロアルキル、0~3個のRdで置換された(CH)r-フェニル、または0~3個のRdで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
RaおよびRa1は、出現する毎に独立して、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CHF2、CN、NO2、-(CH2)rORb、-(CH2)rSRb、-(CH2)rC(O)Rb、-(CH2)rC(O)ORb、-(CH2)rOC(O)Rb、-(CH2)rNR11R11、-(CH2)rC(O)NR11R11、-(CH2)rNRbC(O)Rc、-(CH2)rNRbC(O)ORc、-NRbC(O)NR11R11、-S(O)pNR11R11、-NRbS(O)pRc、-S(O)Rc、-S(O)2Rc、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルケニル、0~3個のRaで置換されたC2~6アルキニル、-(CH2)r-3~14員炭素環、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
Rbは、水素、0~3個のRdで置換されたC1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、0~2個のRdで置換されたC3~6シクロアルキル、または0~3個のRfで置換された、炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環または0~3個のRdで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Rcは、0~3個のRfで置換されたC1~6アルキル、0~3個のRfで置換された(CH2)r-C3~6シクロアルキルまたは0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Rdは、出現する毎に独立して、水素、F、Cl、Br、OCF3、CF3、CN、NO2、-ORe、-(CH2)rC(O)Rc、-NReRe、-NReC(O)ORc、C1~6アルキル、または0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルであり;
Reは、出現する毎に独立して、水素、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、および0~3個のRfで置換された(CH2)r-フェニルから選択され;
Rfは、独立して出現する毎に、水素、ハロ、CN、NH2、OH、C3~6シクロアルキル、CF3、O(C1~6アルキル)または炭素原子ならびにN、O、およびS(O)pから選択される1~4個のヘテロ原子を含む-(CH2)r-5~7員複素環であり;
pは、0、1、または2であり;
rは、0、1、2、3、または4である]
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得て、付加的な定義および特定の化合物は、US9,505,748およびWO 2018/0162889に記載の通りであり、そのそれぞれの全容が本明細書に参照により組み込まれる。
【0107】
[0073]第29の実施形態では、本開示のTyk2阻害剤は、式:
【0108】
【0109】
[式中:
R1は、
【0110】
【0111】
であり;
R2は、
【0112】
【0113】
である]
を有するもの、または薬学的に許容されるその塩から選択され得る。
[0074]第30の実施形態では、本明細書に記載のTyk2阻害剤は、以下の化学構造:
【0114】
【0115】
を有する6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミド(BMS-986165)であるか、または薬学的に許容されるその塩である。
【0116】
[0075]アプレミラストと組み合わせて使用される本開示のTyk2阻害剤のための特定の投薬量および処置のレジメンは、年齢、体重、総体的な健康状態、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物組合せ、処置する医師の判断、および処置される特定の疾患の重症度を含む多様な要素に依存する。
【0117】
[0076]第31の実施形態では、アプレミラストと組み合わせて使用される本開示のTyk2阻害剤(例えば、第2から第30の実施形態のいずれか1つにおける)の有効量は、0.001~50mg/体重のkg/日の範囲である。例えば、第31の実施形態の一部として、アプレミラストと組み合わせて使用される本開示のTyk2阻害剤(例えば、第2から第30の実施形態のいずれか1つにおける)の有効量は、約0.1mg/日~約250mg/日、例えば、約0.2mg/日~約100mg/日、約0.5mg/日~約50mg/日、および約1.0mg~約24mg/日の範囲である。
【0118】
[0077]第32の実施形態では、本明細書に記載のTyk2阻害剤は、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩であり、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、約0.1mg/日~約250mg/日、約0.1mg/日~約100mg/日、約0.1mg/日~約50mg/日、約0.1mg/日~約25mg/日、0.1mg/日~約15mg/日、約0.1mg/日~約10mg/日、約0.5mg/日~約15mg/日、約0.5mg/日~約10mg/日、約0.1mg/日~約5mg/日、約0.5mg/日~約5mg/日、約1mg/日~約25mg/日、約2mg/日~約14mg/日、約2mg/日~約12mg/日、または約3mg/日~約12mg/日の範囲である。あるいは、第32の実施形態の一部として、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、約1mg/日~約15mg/日、約1mg/日~約14mg/日、約2mg/日~約14mg/日、約2mg/日~約12mg/日、または約3mg/日~約12mg/日の範囲である。
【0119】
[0078]第33の実施形態では、本明細書に記載のTyk2阻害剤は、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩であり、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、約0.1mg/日、約0.5mg/日、約1.0mg/日、約2mg/日、約3mg/日、約4mg/日、約5mg/日、約6mg/日、約7mg/日、約8mg/日、約9mg/日、約10mg/日、約11mg/日、または約12mg/日である。あるいは、第33の実施形態の一部として、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、約2mg/日、約3mg/日、約4mg/日、約5mg/日、約6mg/日、約7mg/日、約8mg/日、約9mg/日、約10mg/日、約11mg/日、または約12mg/日である。別の代替の第33の実施形態の一部として、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、約6mg/日である。別の代替の第33の実施形態の一部として、BMS-986165、または薬学的に許容されるその塩の有効濃度は、約1nM~約1μM(例えば、約0.01μM~約0.1μM)である。
3.アプレミラスト
[0079]上述のように、アプレミラストは、(S)エナンチオマーとして光学的に濃縮されている。第34の実施形態では、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は90%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は95%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は97%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は98%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は99%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は99.5%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第34の実施形態の一部として、本明細書に記載の方法および組成物におけるアプレミラストの立体異性体的な純度は99.9%より大きく、Tyk2阻害剤および関連する特色は、例えば、第1から第33の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0120】
[0080]アプレミラストの多形性形態は、本開示の方法および組成物に含まれ、例えば、US9,018,243に記載されるものを含み、その全容が本明細書に参照により組み込まれる。第35の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは単結晶形態であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第34の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0121】
[0081]第36の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、10.1°、13.5°、20.7°、および26.9°から選択される2θ角におけるX線粉末回折ピークを特徴とする単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第34の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、第36の実施形態の一部として、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、10.1°、13.5°、15.7°、18.1°、20.7°、24.7°、および26.9°から選択される2θ角におけるX線粉末回折ピークを特徴とする単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第34の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第36の実施形態の一部として、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、10.1°、13.5°、15.7°、16.3°、18.1°、20.7°、22.5°、24.7°、26.2°、26.9°、および29.1°から選択される2θ角におけるX線粉末回折ピークを特徴とする単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第34の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0122】
[0082]第37の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは少なくとも90%の単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第36の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは少なくとも95%の単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第36の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは少なくとも99%の単結晶形態Bであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第36の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0123】
[0083]本開示のTyk2阻害剤と組み合わせて使用されるアプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の特定の投薬量および処置のレジメンは、年齢、体重、総体的な健康状態、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物組合せ、処置する医師の判断、および処置される特定の疾患の重症度を含む多様な要素に依存する。
【0124】
[0084]例えば、第38の実施形態では、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約0.5mg~約1000mg、1日当たり約1mg~約1000mg、1日当たり約5mg~約500mg、1日当たり約10mg~約200mg、1日当たり約10mg~約100mg、1日当たり約40mg~約100mg、1日当たり約20mg~約40mg、1日当たり約0.1mg~約10mg、1日当たり約0.5mg~約5mg、1日当たり約1mg~約20mg、および1日当たり約1mg~約10mg、1日当たり約1mg~約100mg、1日当たり約1mg~約80mg、1日当たり約5mg~約70mg、1日当たり約10mg~約60mg、および1日当たり約10mg~約40mgの範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約10mg~約60mgの範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約40mg~約100mgの範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約40mg~約100mgの間の範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約4mg~約10mgの範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約4mg~約10mgの間の範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約10mg~約40mgの範囲であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約1mg、1日当たり約2mg、1日当たり約3mg、1日当たり約4mg、1日当たり約5mg、1日当たり約10mg、1日当たり約15mg、1日当たり約20mg、1日当たり約25mg、1日当たり約30mg、1日当たり約35mg、1日当たり約40mg、1日当たり約45mg、1日当たり約50mg、1日当たり約55mg、または1日当たり約60mgであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約30mgまたは1日当たり約60mgであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラストは、約30mgの用量で1日1回投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラストは、約30mgの用量で1日2回投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩の有効量は、1日当たり約10mgまたは1日当たり約40mgであり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラストは、約10mgの用量で1日1回または2回投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラストは、約20mgの用量で1日1回または2回投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替の第38の実施形態の一部として、アプレミラストの有効濃度は、約100nM~約10μM(例えば、約0.1μM~約1μM)であり、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0125】
[0085]第39の実施形態では、アプレミラストは、以下の用量設定スケジュールを使用して、1日2回投与される約30mgの投薬量に用量設定され:
1日目:朝、約10mg;
2日目:朝、約10mgおよび夕方、約10mg;
3日目:朝、約10mgおよび夕方、約20mg;
4日目:朝、約20mgおよび夕方、約20mg;
5日目:朝、約20mgおよび夕方、約30mg;ならびに
6日目およびそれ以後:約30mgで1日2回、
アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、アプレミラストは、以下の用量設定スケジュールを使用して、約40mg/日~約100mg/日の間の投薬量に用量設定され、:
1日目:朝、約10mg;
2日目:朝、約10mgおよび夕方、約10mg;
3日目:朝、約10mgおよび夕方、約20mg;
4日目:朝、約20mgおよび夕方、約20mg;
5日目:朝、約20mgおよび夕方、約30mg;ならびに
6日目およびそれ以後:約40mg/日~約100mg/日の間、
アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。別の代替では、アプレミラストは、以下の用量設定スケジュールを使用して、1日2回投与される約20mgの投薬量に用量設定され:
1日目:朝、約10mg;
2日目:朝、約10mgおよび夕方、約10mg;
3日目:朝、約10mgおよび夕方、約20mg;
4日目:朝、約20mgおよび夕方、約20mg;
5日目:朝、約20mgおよび夕方、約30mg;ならびに
6日目およびそれ以後:約20mgで1日2回、
アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。さらに別の代替では、アプレミラストは、以下の用量設定スケジュールを使用して、約4mg/日~約10mg/日の間の投薬量に用量設定され、:
1日目:朝、約1mg;
2日目:朝、約1mgおよび夕方、約1mg;
3日目:朝、約1mgおよび夕方、約2mg;
4日目:朝、約2mgおよび夕方、約2mg;
5日目:朝、約2mgおよび夕方、約3mg;ならびに
6日目およびそれ以後:約4mg/日~約10mg/日の間、
アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。さらに別の代替では、アプレミラストは、以下の用量設定スケジュールを使用して、1日2回投与される約3mgの投薬量に用量設定され:
1日目:朝、約1mg;
2日目:朝、約1mgおよび夕方、約1mg;
3日目:朝、約10mgおよび夕方、約2mg;
4日目:朝、約2mgおよび夕方、約2mg;
5日目:朝、約2mgおよび夕方、約3mg;ならびに
6日目およびそれ以後:約3mgで1日2回、
アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第37の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
3.組成物および投与
[0086]また、治療有効量のアプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩、および治療有効量のTyk2阻害剤(例えば、BMS-986165)を含む医薬組成物が本明細書で提供される。本開示の医薬組成物の特色には、例えば、第1から第38の実施形態のいずれか1つにおけるような上述の要素が含まれる。
【0126】
[0087]さらに、PDE4の阻害に応答する疾患または障害の処置における使用のための、治療有効量のアプレミラスト、または薬学的に許容されるその塩、および治療有効量のTyk2阻害剤(例えば、BMS-986165)を含む医薬組成物が提供される。本開示の医薬組成物の特色には、例えば、第1から第38の実施形態のいずれか1つにおけるような上述の要素が含まれる。
【0127】
[0088]アプレミラストおよびTyk2阻害剤(例えば、BMS-986165)を単独または一緒に一定用量で含む、上述の投与用の(例えば、第1から第38の実施形態のいずれか1つにおけるような)医薬組成物および単一単位剤形が含まれる。本開示の方法および組成物の単一単位剤形は、患者に対する経口、粘膜(例えば、経鼻、舌下、膣内、バッカル、もしくは直腸内)、非経口的(例えば、皮下、静脈内、ボーラス注入、筋肉内、もしくは動脈内)、または経皮の投与に好適である。剤形の例には、錠剤、カプレット、軟質の弾性ゼラチンカプセル剤などのカプセル剤、カシェー剤、トローチ剤、薬用ドロップ、分散剤、坐剤、軟膏剤、パップ剤(湿布剤)、ペースト、散剤、ドレッシング剤、クリーム剤、硬膏剤、溶液剤、パッチ、エアゾール剤(例えば、鼻内スプレーまたは吸入器)、ゲル剤、懸濁剤(例えば、水性または非水性の液体懸濁剤、水中油型エマルジョン、または油中水型液体エマルジョン)、溶液剤、およびエリキシル剤を含む、患者への経口または粘膜の投与に好適な液体剤形、患者への非経口投与に好適な液体剤形、ならびに患者への非経口投与に好適な液体剤形をもたらすように再構成され得る無菌固体(例えば、結晶性または非晶質の固体)が含まれるが、これらに限定されない。
【0128】
[0089]望まれる剤形の組成、形状、および種類は、典型的には、その使用に応じて変わる。例えば、炎症または関連障害の急性処置に使用される剤形は、同じ疾患の慢性処置に使用される剤形が含むものより多くの量の1つまたは複数の有効成分を含有し得る。同様に、非経口的剤形は、同じ疾患または障害を処置するために使用される経口剤形が含むものより少ない量の1つまたは複数の有効成分を含有し得る。本発明に包含される特定の剤形がそれぞれ異なる、これらおよび他の方法は、当業者に容易に明白であろう。
例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing、Easton Pa.(1990)を参照されたい。
【0129】
[0090]第39の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、非経口的、経皮、粘膜、経鼻、バッカル部位、舌下、または経口的に投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば第1から第38の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。あるいは、第39の実施形態の一部として、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、経口的に投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第38の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0130】
[0091]第40の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、錠剤またはカプセル剤の形態で経口的に投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第39の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0131】
[0092]第41の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、延長放出性形態として製剤化され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第39の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0132】
[0093]第42の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストは、即時放出性形態として製剤化され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第39の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
【0133】
[0094]第43の実施形態では、本開示の方法および組成物におけるアプレミラストおよびTyk2阻害剤の両方とも、一定投薬量の組合せで1日1回の製剤として投与され、アプレミラスト同様にTyk2阻害剤に関する付加的な特色および関連する特色は、例えば、第1から第42の実施形態のいずれか1つにおけるように本明細書に記載される通りである。
4.本明細書に開示される方法および組成物により処置される状態
[0095]本明細書に開示される方法および組成物を使用する、PDE4の阻害に応答する疾患または障害には、例えば、ウイルス性、遺伝的、炎症性、アレルギー性、および自己免疫の状態が含まれる。
【0134】
[0096]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、慢性閉塞性肺疾患、喘息、慢性肺炎症性疾患、過酸素症肺胞損傷、炎症性皮膚疾患、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、リウマチ性脊椎炎、変形性関節症、アトピー性皮膚炎、リウマチ性脊椎炎、うつ病、変形性関節症、接触性皮膚炎、強直性脊椎炎、ループス、ループス腎炎、皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性狼瘡、シェーグレン症候群、炎症性腸疾患、クローン病、ベーチェット病、および潰瘍性大腸炎から選択される。
【0135】
[0097]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、乾癬、乾癬性関節炎、接触性皮膚炎、全身性エリテマトーデス、皮膚エリテマトーデス、および潰瘍性大腸炎から選択される。
【0136】
[0098]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、乾癬である。別の態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は乾癬であり、処置される対象は、光線療法または体系的療法の候補者である。
【0137】
[0099]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、尋常性乾癬である。別の態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は尋常性乾癬であり、処置される対象は、光線療法または体系的療法の候補者である。
【0138】
[00100]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、中等度から重度の尋常性乾癬である。別の態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、重度の尋常性乾癬であり、処置される対象は、光線療法または体系的療法の候補者である。
【0139】
[00101]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、乾癬性関節炎である。
[00102]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、活性乾癬性関節炎である。
【0140】
[00103]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、うっ血性心不全、心筋症、肺水腫、内毒素介在性敗血症性ショック、急性ウイルス性心筋炎、心同種移植片拒絶、および心筋梗塞などの心疾患である。
【0141】
[00104]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、HIV、肝炎、成人呼吸促迫症候群、骨吸収疾患、嚢胞性線維症、敗血症性ショック、敗血症、内毒素ショック、血行動態ショック、敗血症症候群、虚血後再灌流傷害、髄膜炎、線維性疾患、悪液質、移植片拒絶、骨粗鬆症、多発性硬化症、および放射線障害である。
【0142】
[00105]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、頭部、甲状腺、頸部、眼、皮膚、口、咽頭、食道、チート(cheat)、骨、血液、骨髄、肺、大腸、S状結腸、直腸、胃、前立腺、乳房、卵巣、腎臓、肝臓、膵臓、脳、腸、心臓、副腎、皮下組織、リンパ節、心臓、およびこれらの組合せのがんである。
【0143】
[00106]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、多発性骨髄腫、悪性黒色腫、悪性神経膠腫、急性リンパ芽球性白血病、B細胞性急性リンパ芽球性白血病、T細胞性急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性単芽球性白血病、急性赤血球白血球病白血病(acute erythroleukemic leukemia)、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性非リンパ性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、ヘアリーセル白血病、多発性骨髄腫ならびに急性の、リンパ芽球性白血病、骨髄性白血病、リンパ性白血病、および骨髄性白血病である。
【0144】
[00107]一態様では、PDE4の阻害に応答する疾患または障害は、肉腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫(endotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ管内皮細胞肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性肺癌、腎細胞癌、肝細胞腫、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胚性癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、カポジ肉腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫瘍、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫などの固形腫瘍である。
【実施例】
【0145】
1.材料
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
2.一般的方法
[00108]Celgeneドナープログラムを通して、インフォームドコンセントおよびドナーの匿名化処理(donor deidentification)後に全血を得た。全ての志願者は健康で、採血前の少なくとも72時間にいかなる薬剤投与も受けていなかった。血液をヘパリンナトリウム管に収集した。採血の2時間内にアッセイを開始した。
【0150】
[00109]健康なドナーのヒト全血のエクスビボ刺激を、2つの異なる刺激条件下で実施した。条件Th0は、抗CD3/抗CD28を含有するTruCulture(登録商標)チューブを用いる刺激であった。条件Th17は、抗CD3/抗CD28を含有するTruCulture(登録商標)チューブに加えてIL-1β、IL-6およびIL-23を用いる刺激であった。全血を15ミリリットルの円すい形管に分離し、DMSO、アプレミラスト単独、BMS-986165単独、またはアプレミラストと組み合わせたBMS-986165で前処理した。最終濃度は、0.2%のDMSO、アプレミラスト単独に関して1μM、BMS-986165単独の1μM、0.1μM、0.01μMおよび0.001μM、ならびに1μMのアプレミラストとの組合せであった。血液をよく混合し、次に37℃/5%CO2のインキュベーター中で1時間インキュベートした。
【0151】
[00110]抗CD3/抗CD28(それぞれ200ng/mLおよび330ng/mLの最終濃度)TruCulture(登録商標)チューブをベンチトップ上で30分間解凍し、次にラベル付けをした。プランジャーを押して、次に折って取り除いた。TruCulture(登録商標)チューブを、ラック内でプランジャー側が下を向き、チューブキャップが上を向くようにラックに直立させて置いた。血液をインキュベーションしている間に、化合物ヒト組み換えIL-6、IL-1βおよびIL-23を、全てのTh17管に以下の濃度で添加した:120ngのIL-6、120ngのIL-1bおよび150ngのIL-23。1mlの前処理した全血を、無菌パイロジェンフリーピペットチップを使用して各チューブに入れた。キャップを元どおり閉めて、3回上下を逆にすることによりチューブの内容物を混合した。チューブを37℃の熱遮断器に直ちに入れて、42時間インキュベートした(チューブキャップ端)。42時間後、チューブを熱遮断器から取り出し、上端を回してあけて、250μlの上清を取り出し、3つの96ウェルポリプロピレンプレートに移した。試料を、-80℃で直ちに凍結させた。次に上清を室温で解凍し、サイトカイン産生に関してLuminex Multi-Plex MagPix技術(Millipore)により、またはELISA(Abcam)によりIL-22に関してそのまま試験した。それに合うように、製造業者の手順に従った。
【0152】
[00111]末梢血単核細胞(PBMC)単離:Celgeneドナープログラムを通して、インフォームドコンセントおよびドナーの匿名化処理後に全血を得た。全ての志願者は健康で、採血前の少なくとも72時間にいかなる薬剤投与も受けていなかった。血液をヘパリンナトリウム管に収集し、採血の2時間内にPBMC単離に使用した。PBMC単離の前に、全血を、2%FBSを含有するPBS溶液(2%FBS-PBS)で1:1に希釈した。13mlのFicoll-Paque溶液をSepMate(登録商標)チューブに入れ、25mlの希釈血液をFicoll-Paqueの上部に入れた。細胞分離のために制動しながら1200gで15分間遠心分離にかけて、その後、単離したPBMCを新しいチューブに移した。PBMCを2%FBS-PBSで洗浄し、800gで10分間遠心分離にかけた。沈渣を2%FBS-PBS中で再懸濁させ、40μMのセルストレーナーを通して濾過して、単細胞懸濁液を得た。3mlのRBC溶解緩衝液を使用して、単離した集団中の赤血球を除去した。単離したPBMCを2%FBS-PBSで洗浄し、10%のFBSおよび抗生物質を含有するRPMI増殖培地中で再懸濁させた。
【0153】
[00112]実施例6~11用に、9人の健康なドナーからPBMCを単離し、IL-23、IL-12p40、IL-12p70、TNF-α、IFN-γおよびMCP-1サイトカインの分析のためにエクスビボでLPS刺激を行った。PBMCを、96ウェルプレートに、10%FBSを含有する200μlのRPMI増殖培地に1ウェル当たり200,000細胞の密度で蒔き、続いてDMSOおよび化合物で処理した。各ウェルは、最終濃度として0.3%v/vである同量のDMSOを与えられた。化合物処理の連続希釈を、以下に示す表4に従って実施した。化合物処理の2時間後、最終濃度として100ng/mLのLPSを刺激物質として使用した。次に、PBMCを37℃/5%CO2のインキュベーター中で16時間インキュベートした。
【0154】
【0155】
[00113]16時間のインキュベーション後、上清を新しい96ウェルポリプロピレンプレートに収集し、4000rpmで10分間遠心分離にかけて、細胞デブリを取り除いた。Luminex Bio-Plex Multiplex Immunoassay(Bio-Rad)により、製造業者の手順に従って、サイトカイン産生を測定した。上清レベルが、アッセイにとって標準的なサイトカインの範囲内であることを確認するために、試料をIL-12p40および27-plexアッセイ用に5倍に希釈し、IL-23アッセイ用にそのまま使用した。
3.データ分析
[00114]サイトカイン分析用に、Milliplex Analyst(Millipore)を使用してデータ処理を行い、生データを、サイトカイン分析用のエクセルテンプレートにエクスポートした。テンプレートからのデータを、GraphPad Prism 7.0(GraphPad Software社、La Jolla、CA)を使用してプロットし、pg/mLまたは対照の%として表した。統計解析もまた、一元配置ANOVAおよびDunnettの後検定を使用して実施した。
【0156】
[00115]PBMCアッセイ用に、Bio-plex managerを使用してデータ処理を行い、生データを、サイトカイン分析用のエクセルテンプレートにエクスポートした。データを、GraphPad Prism 7.0(GraphPad Software社、La Jolla、CA)を使用してプロットし、DMSO対照の%として表した。統計解析を、一元配置ANOVAおよびTukeyの多重比較検定を使用して実施した。
【0157】
[00116]アプレミラストとBMS-986165との組合せ効果を評価するために、2つの独立した処理からのデータを、組合せの応答と2つの薬剤の理論的な相加的応答とを比較することにより分析した。2つの薬剤(AおよびB)の期待された相加的効果を、割合積(fractional product)法を使用して算出した:(fu)A,B=(fu)A×(fu)B;式中、fu=処理により影響されない割合。観察された組合せに影響されない割合が(fu)A,Bより小さい場合、組合せの相乗作用が決定され、一方、観察された組合せに影響されない割合が(fu)A,Bに等しい場合、相加的効果が決定される。観察された組合せに影響されない割合が(fu)A,Bより大きい場合、部分的な相加的効果が示される。
【0158】
実施例1
抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血における、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン17Aサイトカイン産生
[00117]4人の健康なドナーからの全血を、Th0およびTh17の両方の条件において、IL-17A、IL-17F、IL-22、TNF-αおよびGM-CSFのサイトカイン産生に関して分析した。アプレミラストおよびTyk2阻害剤BMS-986165を単独および組合せの両方で、TruCulture(登録商標)チューブ系を使用して、血液を前処理した。
図1にあるIL-17Aの結果は、IL-17Aの対照の%を示し、全てのデータはTh17DMSO対照に対して正規化されている。アプレミラストは、Th0条件下でIL-17Aサイトカイン発現の28%を阻害し、Th17条件において効果はなかった。BMS-986165は、両方の刺激条件下で同様の効果をもたらし、0.001~1μMでIL-17A発現の10~25%を阻害した。アプレミラストをBMS-986165と組み合わせた場合、Th0条件下で、1μMのBMS-986165を用いて、IL-17Aにおける65%の低減を伴う相乗作用が見られた。Th17条件下で、1μMのアプレミラストと、0.01μM、0.1μMおよび1μMのBMS-986165との組合せにおいて、それぞれ、24%、44%および85%のIL-17Aの阻害を伴う相乗作用があった。
図2は、IL-17Aのレベルを1ミリリットル当たりのピコグラムで示す。IL-17Aのレベルは、Th17刺激条件において、Th0刺激と比較して387%増加した。Th0条件において、アプレミラストは、IL-17Aレベルを138pg/mLから93pg/mLまで低減した。BMS-986165は、1μMにおいて、IL-17Aレベルを97pg/mLまで低減した。アプレミラストと1μMのBMS-986165との組合せは、Th0刺激で、IL-17Aレベルを24pg/mLまでさらに低減した。Th17条件下で、刺激対照は532pg/mLと測定され、アプレミラストはIL-17Aレベルを阻害しなかった。BMS-986165は、IL-17Aレベルを、0.01μMにおいて519pg/mLまで、0.1μMにおいて428pg/mLまで、および1μMにおいて383pg/mLまで低減した。1μMのアプレミラストとBMS-986165との組合せは、IL-17Aレベルを、BMS-986165の0.01μMにおいて379pg/mLまで、0.1μMにおいて328pg/mLまで、および1μMにおいて68pg/mLまで低減した。
【0159】
実施例2
抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血における、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン17Fサイトカイン産生
[00118]IL-17Fサイトカイン発現データは、
図3および
図4にある。アプレミラストは、Th0条件下でIL-17F産生の69%を阻害し、Th17条件下で49%を阻害した。BMS-986165は、Th0およびTh17刺激の両方で、IL-17Fに対する同様の効果をもたらした。0.001μMの最低濃度においてIL-17F発現の31%阻害があり、0.01μMにおいて34%阻害、0.1μMにおいて70%阻害、および1μMにおいて95%阻害を伴う用量応答があった(Th17結果)。1μMのアプレミラストとBMS-986165との組合せは、Th0条件下で、0.001μMにおける60%から1μMにおける95%までの範囲の阻害を伴う部分的な相加であった。Th17条件下で、アプレミラストと組み合わせたより低い濃度のBMS-986165は、相乗作用を示した。アプレミラストは、Th17刺激条件下で、0.001μMのBMS-986165と組み合わせて68%のIL-17Fを阻害し、0.01μMにおいて70%を阻害し、0.1μMにおいて94%を阻害し、1μMにおいて99%のIL-17F産生を阻害した。Th0刺激の対照におけるIL-17Fレベルは、1085pg/mLであり、Th17刺激において6524pg/mLまで増加した。アプレミラストは、IL-17Fを、Th0刺激において368pg/mLまで、Th17刺激において3643pg/mLまで低減した。BMS-986165は、IL-17Fを、0.1および1μMにおいて、両方の刺激条件で著しく低減した。アプレミラストと組み合わせた場合、両方の刺激条件下で、BMS-986165の全ての濃度において、IL-17Fの著しい阻害があった。
【0160】
実施例3
抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血における、アプレミラストおよびBMS-986165によるインターロイキン22サイトカイン産生
[00119]IL-22サイトカイン発現データは、
図5および
図6にある。アプレミラストは、Th0条件下でIL-22サイトカイン発現の85%を阻害し、Th17条件下で41%を阻害した。Th0刺激条件下で、BMS-986165は、0.01μMにおいて16%のIL-22、0.1μMにおいて86%、および1μMにおいて91%を阻害した。Th17刺激条件下で、BMS-986165は、0.001μMにおいてIL-22サイトカイン発現に効果はなかったが、0.01μMにおいて17%、0.1μMにおいて60%、および1μMにおいて70%を阻害した。Th0条件下で、組合せは、アプレミラスト単独と同様の効果をもたらし、全ての濃度のBMS-986165において約90%の阻害であった。Th17条件下で、組合せは、0.01μMにおいてIL-22サイトカイン発現の60%の阻害および0.1μMにおいて90%の阻害で相乗的であった。Th0刺激の対照は1085pg/mLのIL-22を有し、Th17対照は6524pg/mLであった。アプレミラストは、IL-22レベルを、Th0条件において368pg/mLまで、Th17条件において3643pg/mLまで著しく低下させた。BMS-986165は、IL-22サイトカイン発現を、両方の刺激条件で、0.1μMおよび1μMにおいて著しく低下させた。アプレミラストと組み合わせた場合、両方の刺激条件下で、BMS-986165の全ての濃度において、IL-22の著しい阻害があった。
【0161】
実施例4
抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血における、アプレミラストおよびBMS-986165によるTNF-αサイトカイン産生
[00120]TNF-αサイトカイン発現データは、
図7および
図8にある。アプレミラストは、Th0条件において90%のTNF-αレベルを阻害し、Th17条件において94%を阻害した。Th0刺激において、BMS-986165は、TNF-α発現を、0.001μMにおいて21%、0.01μMにおいて43%、および0.1μMにおいて61%増加させた。1μMの最高濃度において、BMS-986165は、66%のTNF-αサイトカイン発現を阻害した。Th17条件下で、BMS-986165を用いて、0.01μMにおいて19%の増加、および0.1μMにおいて77%の増加を伴うTNF-α産生の同様の増加が見られた。Th17刺激条件下で1μMのBMS-986165を用いて、またTNF-αの阻害(68%)があった。1μMのアプレミラストとBMS-986165との組合せは、TNF-αのレベルを、80~95%(Th0)および93~96%(Th17)低減し、単一薬剤のアプレミラストと同様の効果であった。両方の刺激条件は、1380pg/mLのTh0刺激対照、および1436pg/mLのTh17刺激対照で、TNF-αのレベルに同様の効果をもたらした。アプレミラストは、TNF-αを、Th0条件において148pg/mLまで、Th17条件において91pg/mLまでレベルを低減することにより著しく阻害した。BMS-986165によるTNF-αレベルの増加は、Th17条件で0.1μMにおいて著しかった。1μMのBMS-986165を用いたTNF-αレベルの阻害は、両方の刺激条件下で著しかった。アプレミラストとBMS-986165との組合せは、全ての濃度および両方の刺激条件において、TNF-αレベルを著しく阻害した。
【0162】
実施例5
抗CD3/抗CD28(Th0)または抗CD3/抗CD28、IL-1β、IL-6およびIL-23(Th17)刺激された全血における、アプレミラストおよびBMS-986165による顆粒球マクロファージコロニー刺激因子サイトカイン産生
[00121]顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)サイトカイン発現結果は、
図9および
図10にある。GM-CSFサイトカイン発現は、アプレミラストにより、Th0条件下で80%、およびTh17条件下で66%低減された。BMS-986165は、GM-CSFサイトカイン発現を両方の条件下で増加させた。BMS-986165は、GM-CSFを、Th0条件で、0.001μMにおいて19%、0.01μMにおいて36%、0.1μMにおいて110%、および1μMにおいて31%増加させた。アプレミラスト(0.1μM)をBMS-986165に添加した場合、GM-CSFサイトカイン発現の60~80%の阻害があった。Th17刺激において、BMS-986165は、GM-CSFを、0.01μMにおいて41%、0.1μMにおいて139%、および1μMにおいて104%増加させた。アプレミラストを添加した場合、GM-CSFサイトカイン発現の40~73%の阻害があった。Th0およびTh17の刺激対照におけるGM-CSFの合計pg/mLは、それぞれ、409および637であった。アプレミラストは、両方の刺激条件下で、GM-CSFを著しく阻害した。BMS-986165によるGM-CSFの増加は、0.1μM(Th0およびTh17の両方)および1μM(Th17)において著しかった。アプレミラストとBMS-986165との組合せは、全ての濃度および両方の刺激条件下で、GM-CSFサイトカインレベルを著しく低減した。
【0163】
実施例6
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるIL-23産生
[00122]9人の健康なドナーからのPBMCを、LPS刺激条件におけるサイトカイン産生に関して分析した(
図11~
図17)。
図11および
図12の結果は、IL-23のレベルを示した。
図11は、アプレミラストが、LPS刺激されたPBMCにおけるIL-23産生を低減することを示した。DMSO処理済のLPS刺激されたPBMCからのIL-23レベルを100%と設定し(対照)、サイトカインレベルは、対照と比較した%における正規化値として示された。アプレミラストによるIL-23レベルの減少とは対照的に、
図12は、BMS-986165が、LPS刺激されたPBMCにおけるIL-23レベルを誘導することを示した。0.2μM~2μMの範囲で、BMS-986165は、DMSO群と比較して、IL-23の20倍の増加を誘導した。アプレミラストとBMS-986165との組合せは、BMS-986165によるIL-23の誘導を減少することができた。アプレミラストのレベルを増加させるにつれて、IL-23レベルの著しい低減がある。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。BMS-986165と、0.037μMの濃度である低レベルのアプレミラストとを組み合わせた場合、IL-23の著しい低減がある(****p<0.001)。1μMのアプレミラストと組み合わせた場合、IL-23の誘導は90%阻害され、アプレミラスト単独と同様のレベルにほぼ到達した。したがって、1μMのアプレミラストとの併用処理の曲線は、アプレミラスト処理単独と比較して著しい違いはなかった。
【0164】
実施例7
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるIL-12p40産生
[00123]
図13の結果は、DMSO処理済のLPS刺激されたPBMC群と比較した、IL-12p40の正規化レベルを示した。アプレミラストは、用量依存的にIL-12p40を減少させ、一方、BMS-986165はIL-12p40を増加させた。BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、BMS-986165によるIL-12p40の誘導を著しく減少させた。1μMのアプレミラストを用いて、BMS-986165により誘導されたIL-12p40の増加は85%阻害され、アプレミラスト単独と同様のレベルにほぼ到達した。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。****p<0.001
実施例8
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるIL-12p70産生
[00124]
図14の結果は、DMSO処理済のLPS刺激されたPBMC群と比較した、IL-12p70の正規化レベルを示した。アプレミラストは、用量依存的にIL-12p70を減少させ、一方、BMS-986165はIL-12p70を増加させた。BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、BMS-986165によるIL-12p70の誘導を著しく減少させた。併用処理では、0.3μMおよび1μMの両方とも、BMS-986165により誘導されたIL-12p70レベルを著しく低減し、アプレミラスト単独と比較して著しい違いはない。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。****p<0.001
実施例9
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるTNF-α産生
[00125]
図15の結果は、DMSO処理済のLPS刺激されたPBMC群と比較した、TNF-αの正規化レベルを示した。アプレミラストはTNF-αレベルを用量依存的に減少させたが、BMS-986165はTNF-αの1.2~1.5倍の増加を誘導した。BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、TNF-αのレベルを著しく減少させた。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。****p<0.001
実施例10
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるIFN-γ産生
[00126]
図16の結果は、DMSO処理済のLPS刺激されたPBMC群と比較した、IFN-γの正規化レベルを示した。アプレミラスト単独およびBMS-986165単独の両方とも、IFN-γを用量依存的に減少させた。BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、IFN-γレベルの低減に相乗的効果をもたらし、単一の化合物処理と比較して、IFN-γレベルを著しく減少させた。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。****p<0.001.
実施例11
アプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)処理での、LPS刺激されたPBMCにおけるMCP-1産生
[00127]
図17の結果は、DMSO処理済のLPS刺激されたPBMC群と比較した、MCP-1の正規化レベルを示した。アプレミラスト単独およびBMS-986165単独の両方とも、MCP-1を用量依存的に減少させた。BMS-986165とアプレミラストとの組合せは、MCP-1レベルの低減に相乗的効果をもたらす。ANOVAおよびTurkeyの多重比較を使用した統計解析を実施して、それぞれの処理とBMS-986165単独とを比較した。****p<0.001.
データ要約
[00128]以下の表5は、Ex-Vivo TruCulture(登録商標)アッセイにおける、刺激された全血に対するアプレミラストおよびBMS-986165のサイトカイン効果の要約を提供する。相乗的効果は太字で示され、相補的効果には下線が引いてある。
【0165】
[00129]4人の健康なドナーの全血を、Tru-cultureアッセイで、Th0(抗CD3/抗CD28)またはTh17(抗CD3/抗CD28+IL-1β、IL-6およびIL-23)の条件において、48時間、Tyk2阻害剤BMS-986165+/-アプレミラストを用いて試験した。BMS-986165は、Th0およびTh17条件下で、IL-17A、IL-17F、およびIL-22サイトカイン発現を阻害した。アプレミラストと組み合わせた場合、これらのサイトカインは、Th17条件下で、IL-17A、IL-17FおよびIL-22に対する相乗的効果でさらに低減した。BMS-986165は、TNF-αおよびGM-CSF産生を増加させ、一方、アプレミラストはこれらのサイトカインの産生を阻害した。BMS-986165をアプレミラストと組み合わせた場合、アプレミラストがBMS-986165の欠陥を修正し、TNF-αおよびGM-CSFサイトカイン発現に対して相補的な効果があった。これらの組合せ効果は、炎症性疾患(例えば、乾癬、乾癬性関節炎、および潰瘍性大腸炎)の処置などの、PDE4の阻害に応答する疾患または障害を処置する手段を提供する。
【0166】
【0167】
【0168】
[00130]以下の表6は、LPS刺激されたPBMCに対するアプレミラストおよびBMS-986165のサイトカイン効果の要約を提供する。赤色の矢印は、サイトカインの産生の誘導を表し、緑色の矢印はサイトカインの産生の減少を表す。
【0169】
[00131]9人の健康なドナーからのPBMCを、LPS刺激された条件で、BMS-986165もしくはアプレミラストまたは両方の組合せを用いてまたは用いず試験した。BMS-986165の単独処理は、IL-23、IL-12p40、IL-12p70およびTNF-αを誘導し、一方、アプレミラストの単独処理は、これらのサイトカインを減少させた。BMS-986165をアプレミラストと組み合わせた場合、これらのサイトカインは、DMSO対照群と比較して、変化なしかまたは低減のいずれかであった。これらの結果は、アプレミラストが、BMS-986165によるこれらのサイトカインの誘導を阻害することができたことを示す。アプレミラストおよびBMS-986165の両方とも、IFN-γおよびMCP-1の産生を低減し、両方の組合せは、これらの2種のサイトカインを相乗的効果でさらに低減した。BMS-986165は、Th17系列サイトカインを阻害し、これは、Th17サイトカインが病原に関係づけられる疾患を処置する手段を提供する。しかしながら、BMS-986165によるIL-23、IL-12およびTNF-αなどの一部の炎症促進性サイトカインの誘導は、疾患処置における欠点であり得る。IL-23、IL-12およびTNF-αが減少した、アプレミラストおよびBMS-986165の組合せ効果は、乾癬、乾癬性関節炎、および潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患の処置におけるこれら2つの化合物の組合せの利点を示した。
【0170】
【0171】
実施例12
全血におけるアプレミラストおよびTyk2i(BMS-986165)の一定用量の組合せ
[00132]アプレミラストおよびBMS-986165を、IL-17A、IL-17F、IL-22、およびTNF-αの全血において、以下の一定投薬量で試験した:2mgの1日2回(BID)のBMS-986165、6mgの1日1回(QD)のBMS-986165、6mgのBIDのBMS-986165、10mgのBIDのアプレミラスト、20mgのBIDのアプレミラスト、および30mgのBIDのアプレミラスト。これらの濃度は、臨床PKデータから観察または推定された平均血漿濃度から導かれた。
【0172】
[00133]
図18~21に見られるように、BMS-986165の6mgのQD用量濃度は、IL-17A、IL-17F、またはIL-22を最大限には阻害することはなく、TNF-αを上昇させた。
図18~21を参照のこと。しかしながら、アプレミラストの10~30mgのBID用量濃度における添加はこれを補い、TNF-αの上昇を妨げた。
図18~21を参照のこと。低濃度のアプレミラストでさえも、効果的であることが示された。例えば、20mgのBID用量のアプレミラストは、IL-17Fの最適以下の阻害を補い、10mgのBID用量のアプレミラストは、IL-22の最適以下の阻害を補い、TNF-αの増加を妨げた。このデータは、IL-17およびIL-22を阻害し、TNF-α産生を低減するための、これらのサイトカインにより増進される乾癬、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、化膿性汗腺炎、およびベーチェット病などの炎症性疾患の処置のための、BMS-986165(例えば、6mgのQD)およびアプレミラスト(例えば、10~20mgのQDまたはBID)の相乗的使用を支持する。