(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20240312BHJP
【FI】
G06Q40/08
(21)【出願番号】P 2022030122
(22)【出願日】2022-02-28
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504097281
【氏名又は名称】PayPay保険サービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大野 真樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 圭介
(72)【発明者】
【氏名】藤島 健
(72)【発明者】
【氏名】西本 勝
(72)【発明者】
【氏名】土井 大祐
【審査官】成瀬 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-067030(JP,A)
【文献】特開2002-109149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が加入した保険による補償の対象となる事象と、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報とを対応付けて記憶し、さらに、各店舗が提供可能な物品に関する情報を記憶する記憶部と、
前記事象が発生した
ことを示す情報を外部装置から受け付けた場合に、
前記記憶部を参照し、前記事象に対応付けられた前記物品情報を特定する特定部と、
前記記憶部を参照し、前記特定部により特定された物品情報が示す物品を前記利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を前記利用者に提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記利用者が所在するエリアにおいて前記事象が発生した
ことを示す情報を前記外部装置から受け付けた場合に、
前記記憶部を参照し、前記事象に対応付けられた前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
所定の条件を満たす
前記事象が発生した
ことを示す情報を前記外部装置から受け付けた場合に、
前記記憶部を参照し、前記事象に対応付けられた前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記記憶部を参照し、前記利用者に提示される物品のうち、前記利用者により選択された物品に関する前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記記憶部を参照し、前記利用者の属性に対応する物品のうち、前記利用者により選択された物品に関する前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記記憶部を参照し、前記利用者に同行する同行者の属性に対応する物品のうち、前記利用者により選択された物品に関する前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部は、
前記記憶部を参照し、前記利用者と、前記利用者に同行する同行者とを計数した人数分の物品を示す前記物品情報を特定する
ことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地を記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記事象が発生したエリアに所在する店舗に関する前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地を記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記店舗の位置を示す地図情報を含む前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地と、前記利用者の拠点とを記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記店舗のうち、前記利用者の拠点からより近い店舗に関する前記店舗情報ほど優先的に提供する
ことを特徴とする請求項1から9のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地と、前記利用者の拠点とを記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記店舗のうち、前記利用者の拠点から、前記利用者の属性に応じた位置に所在する店舗に関する前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から10のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地と、前記利用者の拠点とを記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記店舗のうち、前記利用者の拠点から、前記物品情報が示す物品に応じた位置に所在する店舗に関する前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から11のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗に関する前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から12のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地を記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗間の経路を示す地図情報を含む前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記記憶部は、
さらに、前記利用者の属性と、各店舗における物品の在庫状況とを記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記物品情報が示す物品、各店舗における当該物品の在庫状況、前記利用者の属性のうち少なくともいずれかに応じた経路を示す地図情報を含む前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記記憶部は、
さらに、各店舗の所在地と、前記保険に加入した利用者に関する利用者情報とを記憶し、
前記記憶部を参照し、前記事象が発生したエリアに所在する店舗に対し、
前記利用者情報と、
前記保険に加入した利用者が予め登録した物品に関する情報とを配信する配信部
をさらに有することを特徴とする請求項1から15のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記記憶部は、
前記利用者が利用する端末装置に表示された情報であって前記利用者と紐付けられる情報を、前記利用者が決済を行う店舗が利用する店舗端末が読み取ることにより行われる決済手段、若しくは、前記利用者が利用する端末装置が、前記利用者が決済を行う店舗と紐付けられる情報を読み取ることにより行われる決済手段を利用可能な各店舗が提供可能な物品に関する情報を記憶し、
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記利用者が利用する端末装置に表示された情報であって前記利用者と紐付けられる情報を、前記利用者が決済を行う店舗が利用する店舗端末が読み取ることにより行われる決済手段、若しくは、前記利用者が利用する端末装置が、前記利用者が決済を行う店舗と紐付けられる情報を読み取ることにより行われる決済手段を利用可能な店舗に関する前記店舗情報を提供する
ことを特徴とする請求項1から16のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記決済手段を用いて、前記店舗情報が示す店舗に対し前記物品情報が示す物品の決済が行われた場合は、前記決済手段において前記利用者が保有する口座とは異なる口座
から、前記決済手段において当該店舗が保有する口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを
移行させることにより、当該店舗に対する決済処理を実行する処理部
をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、さらに、前記物品情報が示す物品と交換可能なクーポンを前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1から18のうちいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記提供部は、
前記記憶部を参照し、前記店舗が利用する店舗端末により読み取り可能な前記クーポンを提供する
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
【請求項21】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者が加入した保険による補償の対象となる事象と、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報とを対応付けて記憶し、さらに、各店舗が提供可能な物品に関する情報を記憶部に記憶する記憶工程と、
前記事象が発生した
ことを示す情報を外部装置から受け付けた場合に、
前記記憶部を参照し、前記事象に対応付けられた前記物品情報を特定する特定工程と、
前記記憶部を参照し、前記特定工程により特定された物品情報が示す物品を前記利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を前記利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項22】
利用者が加入した保険による補償の対象となる事象と、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報とを対応付けて記憶し、さらに、各店舗が提供可能な物品に関する情報を記憶部に記憶する記憶手順と、
前記事象が発生した
ことを示す情報を外部装置から受け付けた場合に、
前記記憶部を参照し、前記事象に対応付けられた前記物品情報を特定する特定手順と、
前記記憶部を参照し、前記特定手順により特定された物品情報が示す物品を前記利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を前記利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、災害等の事象が発生した際に利用者を支援するための技術が知られている。このような技術の一例として、災害が発生した被災地域の食料及び生活用品を販売する店舗に設置されている情報端末装置に対し、発災情報を送信し、情報端末装置が発災情報を受信した際、識別情報が入力されると商品を購入可能な店内購入クーポンを発券する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者が希望する物品を提供することができるとは限らない。
【0005】
例えば、上述した技術では、店内購入クーポンの購入可能金額の範囲内で、店舗で販売される商品を購入することができるに過ぎず、災害等の事象が発生した際に利用者が希望する物品を提供することができるとは言えない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者が希望する物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報を特定する特定部と、前記特定部により特定された物品情報が示す物品を前記利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を前記利用者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者が希望する物品を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るエリア情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、
図1では、本実施形態に係る情報処理装置の一例である情報処理装置10によって、実施形態に係る情報処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末100とを含む。情報処理装置10及び利用者端末100は、ネットワークN(例えば、
図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図1に示した情報処理システム1には、複数台の情報処理装置10及び複数台の利用者端末100が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、利用者が加入した保険(例えば、損害保険)に関する保険情報(例えば、補償の対象や、保険料)を、利用者に保険に関するサービスを提供する保険会社(例えば、情報処理装置10の管理者と事業提携している保険会社)に属するサーバ装置等から取得し、利用者に関する情報(例えば、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性)とともに自装置の記憶部で管理する。そして、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合、情報処理装置10は、利用者に所定の補償を提供し、当該補償の対価を保険会社に設定する。
【0014】
また、情報処理装置10は、利用者端末100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、情報処理装置10は、取引対象の提供者や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0015】
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、情報処理装置10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0016】
なお、
図1に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。また、
図1に示す例では、利用者端末100が、利用者ID「UID#1」により識別される利用者(利用者U1)により利用されるものとする。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
【0017】
また、利用者端末100は、所定の情報処理を実現する制御情報を情報処理装置10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0018】
〔1-1.利用者端末100を用いた決済について〕
ここで、情報処理装置10が実行する情報処理に先立ち、利用者端末100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、情報処理装置10から配信されるアプリケーションであって、利用者端末100を用いる電子決済用のアプリケーション(以下、単に「決済アプリ」と記載する場合がある)が利用者端末100にインストールされているものとする。また、以下の説明では、店舗に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗を識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0019】
例えば、利用者U1が店舗にて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、店舗に設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、利用者端末100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いは店舗の店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末100は、利用者U1を識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗を示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を利用者端末100へと送信する。
【0020】
このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗識別情報が示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末100へと送信する。このような場合、利用者端末100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0021】
なお、利用者端末100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末100を用いた決済は、店舗に設置された店舗端末を用いたものであってもよい。具体的な例を挙げると、利用者端末100は、利用者U1を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗に設置された店舗端末は、利用者端末100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者U1を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗を識別する情報とを示す決済情報を情報処理装置10へと送信する。このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗の店舗端末或いは利用者端末100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0022】
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者が予め電子マネーをチャージした口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、情報処理装置10は、店舗の口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求してもよい。
【0023】
〔1-2.実施形態の概要について〕
ここで、従来、災害等の事象が発生した際に利用者を支援するための技術の一例として、災害が発生した被災地域の食料及び生活用品を販売する店舗に設置されている情報端末装置に対し、発災情報を送信し、情報端末装置が発災情報を受信した際、識別情報が入力されると商品を購入可能な店内購入クーポンを発券する技術が知られている。しかしながら、このような技術では、利用者が希望する物品を提供することができるとは限らない。
【0024】
また、従来、災害による避難指示が出た場合に、必要なものを持って避難できないケースがある。また、避難した人はお財布も通帳も持っていないが、スマートフォン等の端末装置だけは持っている場合も多く、端末装置さえあれば簡単に支援を受けられるようにする必要があった。
【0025】
そこで、情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を実行する。以下、
図1を用いて、情報処理装置10が実行する情報処理について説明する。なお、以下の説明において、利用者U1が地震による損害を補償の対象とする保険#1に加入し、情報処理装置10が、当該保険に関する保険情報#1を自装置の記憶部で管理しているものとする。
【0026】
また、以下の説明では、情報処理装置10が、各エリアの地図情報や各エリアに所在する店舗等の情報を含むエリア情報を自装置の記憶部で管理しているものとする。例えば、情報処理装置10は、各エリアを識別する識別情報(エリアID)や、各エリアの所在情報(所在地や、範囲など)、各エリア内の地図情報、各エリアに所在する店舗に関する情報(例えば、所在地や、提供する商品、商品の在庫状況など)などを含むエリア情報を記憶する。なお、エリアは、任意の広さの範囲が適宜設定されてもよい。例えば、エリアは、緯度及び経度を基に同様の大きさの網の目(メッシュ)に分割されたものであってもよい。すなわち、エリアは、地域メッシュで区切られたエリアであってもよい。この場合、エリアIDには、地域メッシュコードが用いられてもよい。なお、上記は、一例であり、エリアは、地域メッシュに限らず種々の情報を基に設定されてもよい。例えば、エリアは、「町」、「区」、「市」、「県」等の行政区画を基に設定されてもよい。
【0027】
まず、情報処理装置10は、保険#1による補償の対象である地震が発生した際に利用者U1に提供される物品であって、保険#1による補償として提供される物品の候補を示すリストを利用者U1に提供する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、保険#1に基づき規定される条件を満たす規模の地震(例えば、
図1の例では震度7以上の地震)が、利用者U1が居住するエリアAにおいて発生した際に利用者U1に提供される物品の候補を示すリスト#1を、決済アプリ内で起動するアプリケーション(ミニアプリ)を介して提供する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、エリアAに所在する店舗から提供可能な物品であって、保険#1の保険料や、利用者U1の属性(例えば、性別や、年齢など)、利用者U1の家族(言い換えると、利用者U1が被災した際の同行者)の属性、利用者と同行者とを計数した人数などに対応する物品を示すリスト#1を提供する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、保険#1の保険料が高いほどより高額な物品を示すリスト#1を提供する。情報処理装置10は、保険#1の保険料が高いほど、同一の物品について選択可能な数量の上限が多いリスト#1を提供する。また、情報処理装置10は、保険#1の保険料が高いほどより多くの種類の物品を示すリスト#1を提供する。また、利用者U1または同行者の性別が女性である場合、情報処理装置10は、生理用品や、化粧品、使い捨て下着などの物品を示すリスト#1を提供する。また、同行者が乳幼児である場合、情報処理装置10は、おむつや、おしり拭き、粉ミルクなどの物品を示すリスト#1を提供する。また、情報処理装置10は、同一の物品について選択可能な数量の上限が、利用者U1と同行者とを計数した人数に応じた数に設定されたリスト#1を提供する。なお、情報処理装置10は、利用者U1が選択した物品の数量を、利用者U1と同行者とを計数した人数に応じた数に自動的に設定してもよい。
【0028】
続いて、情報処理装置10は、利用者U1が希望する物品の登録(選択)を受け付ける(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、上述のミニアプリを介して、リスト#1が示す物品のうち、利用者U1が希望する物品や、各物品の数量などの登録を受け付け、自装置の記憶部に格納する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、保険#1の保険料に応じた金額分の物品の登録を受け付ける。なお、情報処理装置10は、利用者U1が登録した物品に応じて保険#1の保険料を再設定してもよい。
【0029】
ここで、
図1の例において、情報処理装置10が、エリアAにおける震度7以上の地震を示す情報を、外部装置等から受け付けたものとする。この場合、情報処理装置10は、利用者U1が予め登録した物品に関する物品情報を特定する(ステップS3)。例えば、情報処理装置10は、ステップS2において利用者U1が登録した物品や、各物品の数量などを示す物品情報#1を特定する。
【0030】
続いて、情報処理装置10は、物品情報#1と、エリアAに所在する店舗のうち上述した決済アプリを用いた決済手段を利用可能な店舗Sh1、Sh2、Sh3、・・・に関する情報とに基づいて、物品情報#1が示す物品を提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者U1に提供する(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、物品情報#1が示す物品のうち少なくともいずれかを提供可能な店舗の位置を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1の拠点(例えば、地震発生時に利用者U1が所在した自宅等)からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。
【0031】
なお、情報処理装置10は、利用者U1の属性や、利用者U1の同行者の属性、物品情報#1が示す物品、保険#1の保険料などに応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1が老人(例えば、65歳以上)である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。また、情報処理装置10は、利用者U1の同行者が老人や乳幼児である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。また、情報処理装置10は、物品情報#1が示す物品であって、重量が所定の閾値以上である物品(例えば、容量が2リットルである飲料水)を提供可能な店舗のうち、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。また、情報処理装置10は、保険#1の保険料が高いほど利用者U1の拠点から近い店舗に関する店舗情報を提供する。
【0032】
また、情報処理装置10は、利用者U1が利用可能な移動手段に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、移動手段として自動車が利用可能な場合、移動手段が徒歩である場合よりも遠い位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供する。
【0033】
また、情報処理装置10は、店舗が、物品情報#1が示す物品のうち、提供可能な物品の数に応じた優先度で当該店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、物品情報#1が示す物品のうち、提供可能な物品の数がより多い店舗に関する情報を優先的に提供する。
【0034】
また、情報処理装置10は、利用者U1の拠点から、物品情報#1が示す物品#1、#2、#3、・・・の少なくともいずれかを提供可能な各店舗を訪問するための経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1の拠点から、物品#1、#2、#3、・・・の少なくともいずれかを提供可能な各店舗を訪問するための最短の経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。
【0035】
また、情報処理装置10は、物品#1、#2、#3、・・・に関する情報や、物品#1、#2、#3、・・・を提供可能な各店舗における物品の在庫状況、利用者U1の属性、利用者U1の同行者の属性などに応じた経路を示す店舗情報を提供する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、重量が所定の閾値以上である物品を提供する店舗以外の店舗を先に訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者U1が老人である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗を優先的に訪問先の店舗として決定し、決定した店舗を訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者U1の同行者が老人や乳幼児である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗を優先的に訪問先の店舗として決定し、決定した店舗を訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、情報処理装置10は、物品#1を提供可能な店舗Sh1における物品#1の在庫が、物品#2を提供可能な店舗Sh2における物品#2の在庫よりも少ない場合、店舗Sh2よりも店舗Sh1を先に訪問する経路を示す店舗情報を提供する。
【0036】
続いて、情報処理装置10は、利用者U1に関する利用者情報と、物品情報#1が示す物品に関する情報とを、エリアAに所在する店舗が利用する店舗端末に配信する(ステップS5)。例えば、情報処理装置10は、店舗Sh1、Sh2、Sh3、・・・のうち、物品情報#1が示す物品のうち少なくともいずれかを提供可能な各店舗に対し、利用者情報(例えば、上述した決済アプリを用いて決済手段において利用者U1を識別する利用者識別情報)と、当該物品に関する情報を配信する。また、情報処理装置10は、同様に、保険#1、若しくは、保険#1に対応する保険に加入している他の利用者に関する利用者情報と、当該他の利用者の物品情報が示す物品に関する情報とを、エリアAに所在する店舗が利用する店舗端末に配信する。
【0037】
続いて、利用者U1は、物品情報#1が示す物品を提供する店舗に訪問し、物品を受け取る(ステップS6)。例えば、店舗の管理者等は、店舗に設置されたPOS端末に対し、ステップS5において配信された情報を予め登録する。そして、POS端末は、店舗に訪問した利用者U1が利用者端末100の画面上に表示させた利用者識別情報を読み取り、物品情報#1が示す物品を利用者U1に提供する。なお、このような場合、POS端末は、利用者U1に提供した物品に関する決済情報を情報処理装置10に送信してもよい。そして、情報処理装置10は、情報処理装置10の管理者等が保有する口座から、店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、保険#1に関するサービスを提供する保険会社に対し、決済金額分の対価を設定してもよい。
【0038】
また、情報処理装置10は、ステップS4において、物品情報#1が示す物品と交換可能なクーポンを示すクーポン情報をさらに提供してもよい。そして、利用者U1は、訪問した店舗において、利用者端末100の画面上に表示させたクーポンを提示し、店舗端末(POS端末等)に読み取らせることにより、物品を受け取ってもよい。
【0039】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、地震等の災害が発生した際に利用者が提供を希望する物品の登録を予め受け付け、実際に災害が発生した際には、物品を提供可能な店舗に関する情報を提供するとともに、利用者端末100のみを用いることによって店舗にて物品を受け取ることを可能とする。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が避難した際に、財布も通帳も持っていなくとも、スマートフォン等の端末装置を持っていれば、生活に必要な物品として利用者が希望する物品を提供することができる。
【0040】
なお、利用者が希望する物品を提供する上述のサービスは、利用者U1が加入している保険#1の付帯サービスとして提供されてもよい。
【0041】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図2を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0042】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100等との間で情報の送受信を行う。
【0043】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図2に示すように、記憶部30は、利用者情報データベース31と、エリア情報データベース32とを有する。
【0044】
(利用者情報データベース31について)
利用者情報データベース31は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図3を用いて、利用者情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図3の例において、利用者情報データベース31は、「利用者ID」、「所在地」、「属性情報」、「保険情報」といった項目を有する。
【0045】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「所在地」は、利用者の所在地(住所等)を示す。「属性情報」は、利用者の属性に関する情報を示し、例えば、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性などといった情報が格納される。「保険情報」は、利用者が加入している保険に関する情報を示し、「保険ID」、「補償対象」、「保険料」、「物品情報」などといった項目を有する。「保険ID」は、保険を識別するための識別情報を示す。「補償対象」は、保険による補償の対象となる事象を示す。「保険料」は、保険の料金を示す。「物品情報」は、所定の条件を満たす事象が発生した場合に利用者に提供される物品であって、利用者が予め登録した物品を示す。
【0046】
すなわち、
図3では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の所在地が「所在地#1」、属性情報が「属性情報#1」であり、保険ID「HID#1」により識別される保険に加入し、当該保険の補償の対象が「補償対象#1」、保険料が「保険料#1」、利用者が予め登録した物品を示す物品情報が「物品情報#1」である例を示す。
【0047】
(エリア情報データベース32について)
エリア情報データベース32は、エリアに関する各種の情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、エリア情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係るエリア情報データベースの一例を示す図である。
図4の例において、エリア情報データベース32は、「エリアID」、「所在情報」、「地図情報」、「店舗情報」といった項目を有する。
【0048】
「エリアID」は、エリアを識別するための識別情報を示す。「所在情報」は、エリアの所在地や、範囲などの情報を示す。「地図情報」は、エリア内の地図情報を示す。「店舗情報」は、エリア内に所在する店舗に関する情報を示し、「店舗ID」、「所在地」、「商品情報」などといった項目を有する。「店舗ID」は、店舗を識別するための識別情報を示す。「所在地」は、店舗の所在地を示す。「商品情報」は、店舗が提供する商品に関する情報を示し、例えば、商品の画像や名称、価格、在庫などといった情報が格納される。
【0049】
すなわち、
図4では、エリアID「AID#1」により識別されるエリアの所在情報が「所在情報#1」、地図情報が「地図情報#1」、当該エリア内に所在し、店舗ID「SID#1」により識別される店舗の所在地が「所在地#1」、提供する商品の情報が「商品情報#1」である例を示す。
【0050】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、
図3に示すように、受付部41と、特定部42と、提供部43と、配信部44と、処理部45とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0051】
(受付部41について)
受付部41は、利用者が加入した保険による補償の対象である事象が発生した際に利用者に提供される物品であって、当該保険による補償として提供される物品の登録を利用者から受け付ける。例えば、
図1の例において、受付部41は、決済アプリ内で起動するアプリケーションを介して、リスト#1が示す物品のうち、利用者U1が希望する物品や、物品の数量などの登録を受け付け、利用者情報データベース31に格納する。
【0052】
また、受付部41は、利用者から事業者に対する決済に関する決済情報を受け付けてもよい。例えば、受付部41は、利用者を識別する利用者識別情報と、決済アプリを介して撮影された店舗識別情報と、利用者U或いは店舗の店員から入力された決済金額とを示す決済情報を利用者端末100から受け付ける。
【0053】
なお、受付部41は、決済情報を店舗端末から受け付けてもよい。例えば、受付部41は、利用者端末100に表示された、利用者を識別するための利用者識別情報を、店舗端末が読み取ることで決済が行われた場合、当該決済を示す決済情報を店舗端末から受け付ける。
【0054】
(特定部42について)
特定部42は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報を特定する。例えば、
図1の例において、特定部42は、保険#1の補償の対象である地震が発生した場合、利用者情報データベース31を参照し、利用者U1が予め登録した物品に関する物品情報#1を特定する。
【0055】
また、特定部42は、利用者が所在するエリアにおいて事象が発生した場合に、物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、利用者U1が居住するエリアAにおいて、保険#1の補償の対象である地震が発生した場合、利用者U1が予め登録した物品に関する物品情報#1を特定する。
【0056】
また、特定部42は、所定の条件を満たす事象が発生した場合に、物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、利用者U1が居住するエリアAにおいて、保険#1に基づき規定される条件を満たす規模の地震が発生した場合、利用者U1が予め登録した物品に関する物品情報#1を特定する。
【0057】
また、特定部42は、利用者に提示される物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、保険#1による補償として提供される物品の候補を示すリストのうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。
【0058】
また、特定部42は、利用者の属性に対応する物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、利用者U1の性別や、年齢などに対応する物品を示すリスト#1のうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。具体的な例を挙げると、特定部42は、利用者U1の性別が女性である場合、生理用品や、化粧品、使い捨て下着などの物品を示すリスト#1のうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。
【0059】
また、特定部42は、利用者に同行する同行者の属性に対応する物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、利用者U1の家族(言い換えると、利用者U1が被災した際の同行者)の属性に対応する物品を示すリスト#1のうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。具体的な例を挙げると、特定部42は、同行者の性別が女性である場合、生理用品や、化粧品、使い捨て下着などの物品を示すリスト#1のうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。具体的な例を挙げると、特定部42は、同行者が乳幼児である場合、おむつや、おしり拭き、粉ミルクなどの物品を示すリスト#1うち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。
【0060】
また、特定部42は、利用者と、利用者に同行する同行者とを計数した人数分の物品を示す物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、同一の物品について選択可能な数量の上限が、利用者U1と同行者とを計数した人数に応じた数に設定された物品情報#1を特定する。また、特定部42は、利用者U1が選択した物品の数量を、利用者U1と同行者とを計数した人数に応じた数に自動的に設定された物品情報#1を特定する。
【0061】
また、特定部42は、保険の料金に応じた物品を示す物品情報を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部42は、保険#1の保険料が高いほどより高額な物品を示すリスト#1のうち、利用者U1が選択した物品を示す物品情報#1を特定する。
【0062】
(提供部43について)
提供部43は、特定部42により特定された物品情報が示す物品を利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者に提供する。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者情報データベース31及びエリア情報データベース32を参照し、物品情報#1と、エリアAに所在する店舗Sh1、Sh2、Sh3、・・・に関する情報とに基づいて、物品情報#1が示す物品を提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者U1に提供する。
【0063】
また、提供部43は、事象が発生したエリアに所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、保険#1に基づき規定される条件を満たす規模の地震が発生したエリアAに所在する店舗に関する情報に基づいて、物品情報#1が示す物品を提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者U1に提供する。
【0064】
また、提供部43は、店舗の位置を示す地図情報を含む店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、物品情報#1が示す物品のうち少なくともいずれかを提供可能な店舗の位置を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。
【0065】
また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者U1の拠点(例えば、地震発生時に利用者U1が所在した自宅等)からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。
【0066】
また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、利用者の属性に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者U1が老人である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。
【0067】
なお、提供部43は、利用者が老人ではない場合(例えば、65歳未満である場合)、当該利用者の拠点からより遠い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供してもよい。
【0068】
また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、利用者の同行者の属性に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者U1の同行者が老人や乳幼児である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。
【0069】
また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、物品情報が示す物品に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、物品情報#1が示す物品であって、重量が所定の閾値以上である物品を提供可能な店舗のうち、利用者U1の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。
【0070】
また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、保険の料金に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、保険#1の保険料が高いほど利用者U1の拠点から近い店舗に関する店舗情報を提供する。
【0071】
また、提供部43は、物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者U1の拠点から、物品情報#1が示す物品#1、#2、#3、・・・の少なくともいずれかを提供可能な各店舗に関する店舗情報を提供する。
【0072】
また、提供部43は、物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗間の経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、利用者U1の拠点から、物品情報#1が示す物品#1、#2、#3、・・・の少なくともいずれかを提供可能な各店舗を訪問するための経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。
【0073】
また、提供部43は、物品情報が示す物品、各店舗における当該物品の在庫状況、利用者の属性のうち少なくともいずれかに応じた経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、重量が所定の閾値以上である物品を提供する店舗以外の店舗を先に訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、提供部43は、利用者U1が老人である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗を優先的に訪問先の店舗として決定し、決定した店舗を訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、提供部43は、利用者U1の同行者が老人や乳幼児である場合、利用者U1の拠点からより近い店舗を優先的に訪問先の店舗として決定し、決定した店舗を訪問する経路を示す店舗情報を提供する。また、提供部43は、物品#1を提供可能な店舗Sh1における物品#1の在庫が、物品#2を提供可能な店舗Sh2における物品#2の在庫よりも少ない場合、店舗Sh2よりも店舗Sh1を先に訪問する経路を示す店舗情報を提供する。
【0074】
また、提供部43は、利用者が利用する端末装置に表示された情報であって利用者と紐付けられる情報を、利用者が決済を行う店舗が利用する店舗端末が読み取ることにより行われる決済手段、若しくは、利用者が利用する端末装置が、利用者が決済を行う店舗と紐付けられる情報を読み取ることにより行われる決済手段を利用可能な店舗に関する店舗情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、エリアAに所在する店舗のうち決済アプリを用いた決済手段を利用可能な店舗Sh1、Sh2、Sh3、・・・に関する店舗情報を利用者U1に提供する。
【0075】
また、提供部43は、さらに、物品情報が示す物品と交換可能なクーポンを利用者に提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、物品情報#1が示す物品と交換可能なクーポンを示すクーポン情報をさらに提供する。
【0076】
また、提供部43は、店舗が利用する店舗端末により読み取り可能なクーポンを提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部43は、店舗に設置されたPOS端末等により読み取り可能なクーポンを提供する。
【0077】
(配信部44について)
配信部44は、事象が発生したエリアに所在する店舗に対し、保険に加入した利用者に関する利用者情報と、当該利用者が予め登録した物品に関する情報とを配信する。例えば、
図1の例において、配信部44は、利用者情報データベース31及びエリア情報データベース32を参照し、店舗Sh1、Sh2、Sh3、・・・のうち、物品情報#1が示す物品のうち少なくともいずれかを提供可能な各店舗に対し、利用者情報と、当該物品に関する情報を配信する。
【0078】
(処理部45について)
処理部45は、受付部41が受け付けた決済情報に従い、決済処理を実行する。例えば、処理部45は、利用者IDが示す利用者Uの口座から、店舗IDが示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。
【0079】
また、処理部45は、決済手段を用いて、店舗情報が示す店舗に対し物品情報が示す物品の決済が行われた場合は、決済手段において利用者が保有する口座とは異なる口座を用いて当該店舗に対する決済処理を実行してもよい。例えば、
図1の例において、処理部45は、物品情報#1が示す物品に関する決済情報に基づき、情報処理装置10の管理者等が保有する口座から、店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、保険#1に関するサービスを提供する保険会社に対し、決済金額分の対価を設定する。
【0080】
〔3.情報処理のフロー〕
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の情報処理の手順について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0081】
図5に示すように、情報処理装置10は、保険による補償の対象となる事象が発生したか否かを判定する(ステップS101)。保険による補償の対象となる事象が発生していない場合(ステップS101;No)、情報処理装置10は、発生するまで待機する。
【0082】
一方、保険による補償の対象となる事象が発生した場合(ステップS101;Yes)、情報処理装置10は、利用者が予め登録した物品に関する物品情報を特定する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、物品情報が示す物品を提供可能な店舗に関する店舗情報を提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0083】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0084】
〔4-1.保険による補償の対象となる事象について〕
上述の実施形態において、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が地震である例を示したが、事象はこのような例に限定されず、保険による補償の対象となる事象や、被災した利用者の避難等が必要となる事象であれば、どのようなものであってもよい。例えば、保険による補償の対象となる事象は、台風や、洪水、大雪などといった自然災害や、火災などであってもよい。
【0085】
また、上述の実施形態において、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が、利用者が居住するエリアで発生した場合に、提供部43が、店舗情報を提供する例を示したが、提供部43の機能はこのような例に限定されない。例えば、提供部43は、利用者が所在するエリア(例えば、通勤先や、旅行先など)において保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該エリア内において物品情報が示す物品を利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者に提供してもよい。
【0086】
〔4-2.店舗が所在するエリアについて〕
上述の実施形態において、提供部43が、利用者が所在するエリアであって、事象が発生したエリアに所在する店舗に関する店舗情報を提供する例を示したが、提供部43の機能はこのような例に限定されない。例えば、提供部43が、保険による補償の対象となる事象が発生したエリア以外のエリアに所在する店舗であって、物品情報が示す物品を利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者に提供してもよい。
【0087】
〔4-3.利用者に補償として提供する物品について〕
上述の実施形態において、情報処理装置10が、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該利用者が予め登録した物品を提供する例を示したが、情報処理装置10の機能はこのような例に限定されない。例えば、情報処理装置10は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に当該利用者が予め登録したサービスを提供してもよい。具体的な例を挙げると、特定部42は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該利用者が予め登録したサービス(例えば、宿泊サービス)に関する情報を特定する。そして、提供部43は、利用者が予め登録したサービスを提供可能な店舗(宿泊施設等)に関する店舗情報を利用者に提供する。
【0088】
また、情報処理装置10は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した際の時期に応じた物品を提供してもよい。例えば、特定部42は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が冬に発生した場合に、当該利用者が予め登録した物品であって、冬用の物品(例えば、カイロや、毛布などといった暖房に関する物品)に関する物品情報を特定する。そして、提供部43は、物品情報が示す物品を利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者に提供する。
【0089】
〔4-4.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0090】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0091】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0092】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、受付部41と、特定部42と、提供部43と、配信部44と、処理部45とを有する。受付部41は、利用者が加入した保険による補償の対象である事象が発生した際に利用者に提供される物品であって、当該保険による補償として提供される物品の登録を利用者から受け付ける。特定部42は、利用者が加入した保険による補償の対象となる事象が発生した場合に、当該利用者が予め登録した物品に関する物品情報を特定する。また、特定部42は、利用者が所在するエリアにおいて事象が発生した場合に、物品情報を特定する。また、特定部42は、所定の条件を満たす事象が発生した場合に、物品情報を特定する。また、特定部42は、利用者に提示される物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定する。提供部43は、特定部42により特定された物品情報が示す物品を利用者に対して提供可能な店舗に関する店舗情報を利用者に提供する。また、提供部43は、事象が発生したエリアに所在する店舗に関する店舗情報を提供する。配信部44は、事象が発生したエリアに所在する店舗に対し、保険に加入した利用者に関する利用者情報と、当該利用者が予め登録した物品に関する情報とを配信する。処理部45は、決済手段を用いて、店舗情報が示す店舗に対し物品情報が示す物品の決済が行われた場合は、決済手段において利用者が保有する口座とは異なる口座を用いて当該店舗に対する決済処理を実行する。
【0093】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、地震等の災害が発生した際に利用者が提供を希望する物品の登録を予め受け付け、実際に災害が発生した際には、物品を提供可能な店舗に関する情報を提供するとともに、利用者端末100のみを用いることによって店舗にて物品を受け取ることを可能とするため、利用者が避難した際に、財布も通帳も持っていなくとも、スマートフォン等の端末装置を持っていれば、生活に必要な物品として利用者が希望する物品を提供することができる。
【0094】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、特定部42は、利用者の属性に対応する物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定する。また、特定部42は、利用者に同行する同行者の属性に対応する物品のうち、利用者により選択された物品に関する物品情報を特定する。また、特定部42は、利用者と、利用者に同行する同行者とを計数した人数分の物品を示す物品情報を特定する。また、特定部42は、保険の料金に応じた物品を示す物品情報を特定する。
【0095】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者に応じた物品や、保険に応じた物品を利用者に提供することができるため、適切な物品を利用者に提供することができる。
【0096】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、提供部43は、店舗の位置を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点からより近い店舗に関する店舗情報ほど優先的に提供する。また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、利用者の属性に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供する。また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、物品情報が示す物品に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供する。また、提供部43は、店舗のうち、利用者の拠点から、保険の料金に応じた位置に所在する店舗に関する店舗情報を提供する。
【0097】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、物品情報が示す物品を提供可能な店舗の位置を示す地図情報を提供し、利用者に応じた店舗の情報を優先的に提供することができるため、利便性を向上させることができる。
【0098】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、提供部43は、物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗に関する店舗情報を提供する。また、提供部43は、物品情報が示す複数の物品の各々を提供可能な各店舗間の経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。また、提供部43は、物品情報が示す物品、各店舗における当該物品の在庫状況、利用者の属性のうち少なくともいずれかに応じた経路を示す地図情報を含む店舗情報を提供する。
【0099】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、各物品を提供する複数の店舗を訪問する経路を示す情報を利用者に提供することができるため、利便性を向上させることができる。
【0100】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、提供部43は、利用者が利用する端末装置に表示された情報であって利用者と紐付けられる情報を、利用者が決済を行う店舗が利用する店舗端末が読み取ることにより行われる決済手段、若しくは、利用者が利用する端末装置が、利用者が決済を行う店舗と紐付けられる情報を読み取ることにより行われる決済手段を利用可能な店舗に関する店舗情報を提供する。また、提供部43は、さらに、物品情報が示す物品と交換可能なクーポンを利用者に提供する。また、提供部43は、店舗が利用する店舗端末により読み取り可能なクーポンを提供する。
【0101】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が避難した際に、財布も通帳も持っていなくとも、スマートフォン等の端末装置を持っていれば、生活に必要な物品として利用者が希望する物品を提供することができる。
【0102】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、
図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。
図6は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0103】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0104】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0105】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0106】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0107】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0108】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0109】
また、上述した情報処理装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0110】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0111】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 利用者情報データベース
32 エリア情報データベース
40 制御部
41 受付部
42 特定部
43 提供部
44 配信部
45 処理部
100 利用者端末