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特許7453373フラップの2つのセットを備える車両用制御フラップのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】フラップの2つのセットを備える車両用制御フラップのシステム
(51)【国際特許分類】
   B60K 11/04 20060101AFI20240312BHJP
【FI】
B60K11/04 J
B60K11/04 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022531545
(86)(22)【出願日】2020-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(86)【国際出願番号】 FR2020052162
(87)【国際公開番号】W WO2021116553
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】1913958
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100202304
【弁理士】
【氏名又は名称】塙 和也
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム、リパ
(72)【発明者】
【氏名】エンゾ、ミティディエリ
(72)【発明者】
【氏名】ピエール、アレクサンドル、ラングレー
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公開第02515640(GB,A)
【文献】独国実用新案第202011050523(DE,U1)
【文献】特開2015-182496(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102016015116(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0170170(US,A1)
【文献】特開2010-223150(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0229598(US,A1)
【文献】特開2015-104974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 11/04
B60R 19/52
F01P 7/10 - 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)を備え、前記フラップ(100)の各セット(10a,10b)が開位置(p1)と閉位置(p2)とをとることができる、車両用制御フラップのシステム(1)において、前記制御フラップのシステム(1)が、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)を、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)より先に前記開位置(p1)に駆動するように構成されたアクチュエータ(11)と、
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)を接続するばね(12)と、
コネクティングロッド(14)によって駆動されるように構成された一次ロストモーション部分(132a)を有する上部レバー(13a)と、
前記アクチュエータ(11)によって駆動されるように構成された二次ロストモーション部分(132b)を有する下部レバー(13b)と、
前記アクチュエータ(11)に接続され、前記上部レバー(13a)と前記下部レバー(13b)と、を接続する前記コネクティングロッド(14)とをさらに備えることを特徴とする、制御フラップのシステム(1)。
【請求項2】
前記ばね(12)が、
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)が前記閉位置(p2)にあるときに自然長から引き伸ばされ、
前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)を前記開位置(p1)に位置決めするように、前記引き伸ばされた状態から弛緩し
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)が前記開位置(p1)にあるときに、2つのセット(10a,10b)によって前記弛緩した状態から引き伸ばされる
ように構成される、請求項1に記載の制御フラップのシステム(1)。
【請求項3】
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)が、最初は前記閉位置(p2)にある、請求項1または2に記載の制御フラップのシステム(1)。
【請求項4】
前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)が、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)とは異なる平面内に延在するか、または前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)が同一平面上にある、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御フラップのシステム(1)。
【請求項5】
前記制御フラップのシステム(1)が、
前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)のうちの前記フラップ(100)を接続し、前記フラップ(100)のセットの一方(10a)が前記開位置(p1)または前記閉位置(p2)にあるときに前記上部レバー(13a)に当接する少なくとも1つの一次駆動フィンガ(102a)を備える一次接続部(101a)と、
前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)のうちの前記フラップ(100)を接続し、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)が前記開位置(p1)または前記閉位置(p2)にあるときに前記下部レバー(13b)に当接し、前記一方のセット(10a)が前記閉位置(p2)から前記開位置(p1)に変化する間、前記二次ロストモーション部分(132b)に沿って案内される少なくとも1つの二次駆動フィンガ(102b)を備える二次接続部(101b)と
をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御フラップのシステム(1)。
【請求項6】
フラップ(100)が前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)の一部を形成し、前記フラップ(100)の各セット(10a,10b)が開位置(p1)および閉位置(p2)をとることができる、車両の前記フラップ(100)を制御するための方法(2)において、前記制御方法(2)が、制御フラップのシステム(1)のアクチュエータ(11)によって、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)を前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)より先に前記開位置(p1)に駆動するステップを備え、
前記制御フラップのシステム(1)が、
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)を接続するばね(12)と、
コネクティングロッド(14)によって駆動されるように構成された一次ロストモーション部分(132a)を有する上部レバー(13a)と、
前記アクチュエータ(11)によって駆動されるように構成された二次ロストモーション部分(132b)を有する下部レバー(13b)と、
前記アクチュエータ(11)に接続され、前記上部レバー(13a)と前記下部レバー(13b)と、を接続する前記コネクティングロッド(14)とをさらに備えることを特徴とする、制御方法(2)。
【請求項7】
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)が、最初は前記閉位置(p2)にある、請求項6に記載の制御方法(2)。
【請求項8】
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)を前記開位置(p1)に駆動するために、前記制御方法(2)が、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)を、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)より先に前記開位置(p1)に駆動する前記ステップを実行する、請求項6および7のいずれか一項に記載の制御方法(2)。
【請求項9】
前記フラップ(100)の2つのセット(10a,10b)を前記閉位置(p2)に駆動するために、前記制御方法(2)が、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の他方(10b)を、前記フラップ(100)のセット(10a,10b)の一方(10a)より先に前記閉位置(p2)に駆動する前記ステップを実行する、請求項6および8のいずれか一項に記載の制御方法(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用制御フラップのシステムに関する。特に自動車に適用可能であるが、これに限定されない。本発明はまた、前記制御フラップのシステムによって実施されるフラップを制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の分野では、当業者に知られている車両用制御フラップのシステムが、自動車のグリルの後ろに配置され、開位置および閉位置をとることができるフラップの2つのセットを備え、フラップの2つのセットは、空気が自動車のエンジンフードの下を通過することを可能にするかまたは空気の通過を防止するために同時に開閉される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この従来技術の欠点は、フラップのセットの一方を、フラップのセットの他方とは独立して開閉することができないことである。
【0004】
これに関連して、本発明は、言及された欠点を解決することを可能にする車両用制御フラップのシステムを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、フラップの2つのセットを備え、フラップの各セットが開位置と閉位置とをとることができる、車両用制御フラップのシステムを提案し、前記制御フラップのシステムが、フラップのセットの一方を、フラップのセットの他方より先に開位置に駆動するように構成されたアクチュエータをさらに備えることを特徴とする。
【0006】
非限定的な実施形態によれば、車両用制御フラップのシステムはまた、以下の中で、単独で、または技術的に可能なすべての組み合わせに従って得られる1つまたは複数の追加の特性を備えることができる。
【0007】
非限定的な一実施形態によれば、前記制御フラップのシステムは、
-フラップの2つのセットを接続するばねと、
-コネクティングロッドによって駆動されるように構成された一次ロストモーションカムを有する上部レバーと、
-前記アクチュエータによって駆動されるように構成された二次ロストモーションカムを有する下部レバーと、
-前記アクチュエータに接続され、前記上部レバーと前記下部レバーとを接続する前記コネクティングロッドと
をさらに備える。
【0008】
非限定的な一実施形態によれば、前記ばねは、
-フラップの2つのセットが閉位置にあるときに張力を受け、
-フラップのセットの一方を開位置に位置決めするように弛緩させ、
-フラップの2つのセットが開位置にあるときに張力を受ける
ように構成される。
【0009】
非限定的な一実施形態によれば、フラップの2つのセットは、最初は閉位置にある。
【0010】
非限定的な一実施形態によれば、フラップのセットの一方は、フラップのセットの他方とは異なる平面内に延在するか、またはフラップの2つのセットは同一平面上にある。
【0011】
非限定的な一実施形態によれば、前記制御フラップのシステムは、
-フラップのセットの一方のうちのフラップを接続し、フラップのセットの一方が開位置または閉位置にあるときに一次ロストモーションカムに当接する少なくとも1つの一次駆動フィンガを備える一次接続部と、
-フラップのセットの他方のうちのフラップを接続し、フラップのセットの他方が開位置または閉位置にあるときに二次ロストモーションカムに当接し、一方のセットが開位置にあるときに前記二次ロストモーションカムに沿って摺動する少なくとも1つの二次駆動フィンガを備える二次接続部と
をさらに備える。
【0012】
車両のフラップを制御するための方法であって、前記フラップがフラップの2つのセットの一部を形成し、フラップの各セットが開位置および閉位置をとることができる方法も提案され、前記制御方法が、フラップのセットの一方をフラップのセットの他方より先に開位置に駆動するステップを備えることを特徴とする。
【0013】
非限定的な一実施形態によれば、フラップの2つのセットは、最初は閉位置にある。
【0014】
非限定的な一実施形態によれば、フラップの2つのセットを開位置に駆動するために、前記制御方法は、フラップのセットの一方をフラップのセットの他方より先に開位置に駆動するステップを実行する。
【0015】
非限定的な一実施形態によれば、フラップの2つのセットを閉位置に駆動するために、前記制御方法は、フラップのセットの他方をフラップのセットの一方より先に閉位置に駆動するステップを実行する。
【0016】
本発明およびその様々な用途は、以下の説明を読み、添付の図面を参照することにより、よりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセット、アクチュエータ、ばね、ロストモーションカムを有する上部レバー、ロストモーションカムを有する下部レバー、およびコネクティングロッドを備える、車両用制御フラップのシステムを概略的に示す図である。
図2a】非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセットが閉位置にあるときの、図1の制御フラップのシステムのフラップの2つのセット、ばね、ロストモーションカムを有する上部レバー、ロストモーションカムを有する下部レバー、および接続部の斜視図である。
図2b】非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセットを伴わない、図2aの要素の側面図である。
図3a】非限定的な一実施形態による、フラップのセットの一方が開位置にあり、フラップのセットの他方が閉位置にあるときの、図1の制御フラップのシステムのフラップの2つのセット、ばね、ロストモーションカムを有する上部レバー、ロストモーションカムを有する下部レバー、および接続部の斜視図である。
図3b】非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセットを伴わない、図3aの要素の側面図である。
図4a】非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセットが開位置にあるときの、図1の制御フラップのシステムのフラップの2つのセット、ばね、上部レバー、下部レバー、および接続部の斜視図である。
図4b】非限定的な一実施形態による、フラップの2つのセットを伴わない、図4aの要素の側面図である。
図5a】非限定的な一実施形態による、図3aのフラップのセットの一方、上部レバー、および回転軸を有するコネクティングロッドの拡大図である。
図5b】非限定的な一実施形態による、図3aのフラップのセットの他方、下部レバー、および回転軸を有するコネクティングロッドの拡大図である。
図6a】非限定的な一実施形態による、フラップのセットの一方のうちのフラップを接続し、図1の上部レバーと協働する一次接続部の拡大図である。
図6b】非限定的な一実施形態による、フラップのセットの他方のうちのフラップを接続し、図1の下部レバーと協働する二次接続部の拡大図である。
図7】非限定的な一実施形態による、図1の制御フラップのシステムのフラップの2つのセットの開放シーケンスを示す図である。
図8】本発明の非限定的な一実施形態による、図1の制御フラップのシステムによって実施されるフラップを制御するための方法を示す図である。
図9】非限定的な一実施形態による、追加のステップを伴う図8のフラップを制御するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
構造または機能が同一であり、異なる図に現れる要素は、特に明記しない限り、同じ参照符号を有する。
【0019】
本発明は、車両用制御フラップのシステム1に関する。図1図7を参照して説明する。本発明はまた、前記制御フラップのシステム1によって実施される車両のフラップ100を制御するための方法2に関する。図8および図9を参照して説明する。非限定的な一実施形態では、車両は自動車である。自動車という用語は、任意のタイプの電動車両を意味すると理解される。この実施形態は、説明の残りの部分を通して非限定的な例として解釈される。したがって、説明の残りの部分を通して、車両は自動車とも呼ばれる。
【0020】
エアグリルシャッタとしても知られる制御フラップのシステム1は、自動車のグリルの後ろに配置される。これは、1つまたは複数の空気交換器に接続される。制御フラップのシステム1は、自動車の外側から来る空気がエンジンフードの下を通過することを可能にするか、または自動車のエンジンフードの下の空気の通過を防止する。
【0021】
図1に示すように、非限定的な一実施形態では、制御フラップのシステム1は、
-フラップ100の2つのセット10a,10bと、
-アクチュエータ11と、
-ばね12と、
-上部レバー13aまたは一次レバー13aとも呼ばれる、一次ロストモーションカム131aを有する上部レバー13aと、
-下部レバー13bまたは二次レバー13bとも呼ばれる、二次ロストモーションカム131bを有する下部レバー13bと、
-コネクティングロッド14と
を備える。
【0022】
明確にするために、図1の図には少数のフラップ100しか示されていないことに留意されたい。説明の残りの部分では、フラップ100のセット10a,10bは、セット10a,10bとも呼ばれる。フラップ100の2つのセット10a,10bは、開位置p1または閉位置p2をとることができる。これらは、図7に示すように衝撃吸収クロスピース15によって分離されている。したがって、第1セット10aまたは上部ルート10aとも呼ばれる、フラップ100のセット10aがあり、第2セット10bまたは下部ルート10bとも呼ばれる、フラップのセット10bがある。各セット10a,10bは、1つまたは複数のフラップ100および同じ数または異なる数のフラップ100を備える。図7の非限定的な例では、セット10aおよびセット10bは、異なる数のフラップ100を有する。
【0023】
セット10aのフラップ100は、一次接続部101a(図2b、図3b、図4b、図6aおよび図6bに示す)によって相互接続されている。セット10bのフラップ100は、二次接続部101b(図2b、図3b、図4b、図6aおよび図6bに示す)によって相互接続されている。
【0024】
非限定的な一実施形態では、フラップ100の各セット10a,10bは、1つが左で1つが右のフラップ100の2つのセットを備える。この場合、図6aに示す非限定的な一実施形態では、一次接続部101aは、フラップ100の各セットをそれぞれ締結することを可能にする2つの側面1010aを備える。同様に、図6bに示す非限定的な一実施形態では、二次接続部101bは、フラップ100の各セットをそれぞれ締結することを可能にする2つの側面1010bを備える。
【0025】
2つのセット10a,10bは、図7に示すように、最初は閉位置p2にある。最初とは、自動車が始動されるときを意味する。非限定的な一実施形態では、セット10a,10bの一方10aは、セット10a,10bの他方10bとは異なる平面内に延在する。別の非限定的な実施形態では、2つのセット10a,10bは、同じ平面内に延在する。したがって、それらは同一平面上にある。非限定的な代替実施形態では、2つのセット10a,10bは同じ傾斜面内に延在するか、または2つのセット10a,10bはまた、互いに平行な平面内に、もしくは2つの別個の非平行平面内に延在することができる。
【0026】
図6aおよび図6bに示す非限定的な一実施形態では、セット10a,10bの一方10aは、セット10a,10bの一方10aが開位置p1または閉位置p2にあるときに上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aに当接するように構成された少なくとも1つの一次駆動フィンガ102aを備える。特に、この一次駆動フィンガ102aを備えるのは一次接続部101aである。図示の非限定的な例では、一次接続部101aの各側面1010aに配置された2つの一次駆動フィンガ102aを備える。非限定的な一実施形態では、これらの2つの一次駆動フィンガ102aは内側を向いている。一次ロストモーションカム131aのロストモーション部分132a(図6aに示す)は、一次駆動フィンガ102aに沿って移動することができる。
【0027】
図6bに示す非限定的な一実施形態では、セット10a,10bの他方10bは、セット10a,10bの他方10bが開位置p1または閉位置p2にあるときに二次レバー13bの二次ロストモーションカム131bに当接するように構成された少なくとも1つの二次駆動フィンガ102bを備える。特に、この二次駆動フィンガ102bを備えるのは二次接続部101bである。図示の非限定的な例では、一次接続部101bの各側面1010bに配置された2つの二次駆動フィンガ102bを備える。非限定的な一実施形態では、これらの2つの二次駆動フィンガ102bは内側を向いている。
【0028】
さらに、二次駆動フィンガ102bは、セット10a,10bの一方10aが開位置p1にあるときに前記二次ロストモーションカム131b内を摺動する。二次ロストモーションカム131bのロストモーション部分132b(図6bに示す)は、二次駆動フィンガ102bに沿って移動する。
【0029】
アクチュエータ11は、フラップ100のセット10a,10bの一方10aを、フラップ100のセット10a,10bの他方10bより先に開位置p1に駆動するように構成される。したがって、フラップ100の連続した解放が存在する。したがって、それは、セット10a,10bの一方のフラップを、セット10a,10bの他方10bより先に開く。したがって、アクチュエータ11は、フラップ100の2つのセット10a,10bを互いに独立して駆動することができる。したがって、モジュール式フラップ制御戦略(解放/閉鎖)を有することが可能であり、これは単一のアクチュエータ11によって達成される。非限定的な実施形態では、各セット10a,10bがフラップの2つのセット(左右)を備え、一次接続部101aが2つの側面1010aを備え、二次接続部101bが2つの側面1010bを備え、非限定的な一実施形態では、アクチュエータ11は、一次接続部101aおよび二次接続部101bにかかる力のバランスをとるためのダブルアウトレットアクチュエータである。一次接続部101aの各側面1010aにおける力の同時作用は、直線運動を提供する。二次接続部101bについても同様である。これにより、単一の上部レバー13aの作用による一次接続部101aのオフセットに起因する望ましくない力を可能な限り制限することができる。これにより、単一の下部レバー13bの作用による二次接続部101bのオフセットに起因する望ましくない力を可能な限り制限することができる。特にこのタイプの運動学においてダブルアウトレットアクチュエータ11を有することが好適であり、
-上部レバー13aの一次ロストモーション部分131aにおける一次駆動フィンガ102aの案内は、セットの正しい位置合わせ、すなわち、一次ロストモーション部分131aと協働するときの2つの一次駆動フィンガ102aの互いの位置合わせに依存し、
-下部レバー13bの二次ロストモーション部分131bにおける二次駆動フィンガ102bの案内は、セットの正しい位置合わせ、すなわち、二次ロストモーション部分131bと協働するときの2つの二次駆動フィンガ102bの互いの位置合わせに依存する。
【0030】
そのようなダブルアウトレットアクチュエータは当業者に知られているので、ここではより詳細に説明しない。
【0031】
フラップ制御戦略は、
-2つのセット10a,10bのすべてのフラップ100の開放と、
-2つのセット10a,10bのすべてのフラップ100の閉鎖と、
-セット10a,10bの一方10aのフラップの開放およびセット10a,10bの他方10bのフラップ100の閉鎖と、
-セット10a,10bの一方10aのフラップの閉鎖およびセット10a,10bの他方10bのフラップの解放と
を備えることができる。
【0032】
非限定的な例示的な実施形態では、フラップ100の2つのセット10a,10bのうちのフラップ100は、燃焼エンジンの加熱段階中に開かれる。これは、自動車がゆっくりと丘の上を走行しているときに起こり得る。この時点では、実際には、エンジンフードの下に到達する空気はほとんどなく、エンジンを冷却するために空気が流入される。
【0033】
非限定的な一例示的実施形態では、フラップ100の2つのセット10a,10bのうちのフラップは閉じられ:
-自動車の空気透過を改善することが所望される場合。これにより、空気がエンジンフードの下に入るのを防ぐことで、エンジンフードの下に乱流が発生するのを防ぐ。その結果、速度が向上し、燃料消費量、ひいてはCO2排出量が削減される。
-非常に寒い期間中、既にエンジンフードの下にある空気は閉回路にあり、エンジンを加熱して自動車の迅速な始動を容易にし、したがって燃料消費を低減し、
-自動車が数時間にわたって静止しているとき、エンジンが冷却するのを防ぎ、したがってその後の自動車の始動を容易にする。
【0034】
アクチュエータ11は、下部レバー13bに接続されている。それは、前記下部レバー13bを駆動するように構成される。アクチュエータ11は、モータ(図示せず)によって移動が設定される。電子制御ユニット(図示せず)は、定義されたフラップ制御戦略に従って、前記アクチュエータ11に制御信号を送信して移動を設定することを可能にする。
【0035】
図1に示すように、非限定的な一実施形態では、アクチュエータ11の回転軸線Ax1は、下部レバー13bの回転軸線Ax2と同じである。さらに、図5aに示すように、下部レバー13bの回転軸線Ax2は、セット10bの各フラップ100の回転軸線Ax3と同じ平面上に位置する。これにより、良好な運動学を有することが可能になる。明確にするために、図5bは、ただ1つのフラップ100を示している。
【0036】
図5bに示すように、下部レバー13bの回転軸線Ax2は、下部レバー13b上のアクチュエータ11の支点113から距離d1だけ離れている。図5bに示すように、セット10bの各フラップ100の回転軸線Ax3は、二次接続部101b上の各フラップ100の締結点1000と同じ距離d1を有する。非限定的な一実施形態では、距離d1は17mm以上である。この値を下回ると、実現可能性の問題が発生する可能性があることに留意されたい。このため、下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bは、二次接続部101bと同じ距離を移動する。
【0037】
ばね12は、フラップ100の2つのセット10a,10bを接続する。したがって、それは、セット10a,10bの一方10aのフラップ100を接続する一次接続部101a、およびセット10a,10bの他方10bのフラップ100を接続する二次接続部101bを介して、セット10a,10bの一方10aおよびセット10a,10bの他方にそれぞれ締結される。したがって、その端部120a(図5aに示す)の一方は一次接続部101aに締結され、その端部120b(図5bに示す)の他方(図5aに示す)は二次接続部101bに締結される。
【0038】
図2aおよび図2bに示すように、ばね12は、フラップ100の2つのセット10a,10bが閉位置p2にあるときに上方から張力を受けるように構成される。図7は、閉じた上部ルート10aのフラップ100および閉じた下部ルート10bのフラップ100を示している(段階a)。
【0039】
図3aおよび図3bに示すように、ばね12は、フラップ100のセットの一方10aを開位置p1に位置決めし、フラップ100のセットのうちの他方10bを閉位置p2に保持するように、弛緩させる(静止位置に位置決めする)ように構成される。図7は、開いた上部ルート10aのフラップ100および閉じた下部ルート10bのフラップ100を示している(段階b)。
【0040】
図4aおよび図4bに示すように、ばね12は、フラップ100の2つのセット10a,10bが開位置p1にあるときに下方から張力を受けるように構成される。図7は、開いた上部ルート10aのフラップ100および開いた下部ルート10bのフラップ100を示している(段階c)。
【0041】
図2a~図4bに示すように、上部レバー13aおよび下部レバー13bは、コネクティングロッド14によって接続されている。したがって、上部レバー13aは、コネクティングロッド14によって駆動されるように構成される。下部レバー13bは、前記アクチュエータ11に接続されており、したがってコネクティングロッド14を押すように構成されるため、アクチュエータ11によって駆動されるように構成される。
【0042】
図5aに示すように、非限定的な一実施形態では、上部レバー13aの回転軸線Ax4は、セット10aの各フラップ100の回転軸線Ax5と同じ平面内に位置する。これにより、良好な運動学を有することが可能になる。明確にするために、図5bは、ただ1つのフラップ100を示している。下部レバー13bの回転軸線Ax2は、上部レバー13aの回転軸線Ax4と同一平面内に位置する。
【0043】
図5aに示すように、上部レバー13aの回転軸線Ax4は、上部レバー13a上のコネクティングロッド14の支点143からの距離d1である。図5aに示すように、セット10aの各フラップ100の回転軸線Ax5は、一次接続部101a上の各フラップ100の締結点1001と同じ距離d1を有する。非限定的な一実施形態では、距離d1は30mm(ミリメートル)未満である。したがって、上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aは、一次接続部101aと同じ距離を移動する。
【0044】
上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aは、一次接続部101aの少なくとも1つの一次駆動フィンガ102aと協働するように構成される。図6aに示す非限定的な例では、これは2つの一次駆動フィンガ102aと協働する。この場合、それはダブルロストモーションカムである。下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bは、二次接続部101bの少なくとも1つの二次駆動フィンガ102bと協働するように構成される。図6aに示す非限定的な例では、これは2つの二次駆動フィンガ102bと協働する。この場合、それはダブルロストモーションカムである。
【0045】
非限定的な一実施形態では、一次ロストモーションカム131aは、-90°~+90°の位置をとることができる。-90°位置(図2bに示す)は、セット10aのすべてのフラップ100が閉じていることに対応する(図2aに示す)。0°位置(図3bに示す)は、セット10aのすべてのフラップ100が開いていることに対応する(図3aに示す)。+90°位置(図4bに示す)は、セット10aのすべてのフラップ100が開いていることに対応する(図4aに示す)。
【0046】
非限定的な一実施形態では、二次ロストモーションカム131bは、-90°~+90°の位置をとることができる。-90°位置(図2bに示す)は、セット10bのすべてのフラップ100が閉じていることに対応する(図2aに示す)。0°位置(図3bに示す)は、セット10bのすべてのフラップ100が閉じていることに対応する(図3aに示す)。+90°位置(図4bに示す)は、セット10bのすべてのフラップ100が開いていることに対応する(図4aに示す)。
【0047】
したがって、図2aおよび図2bに示すように、上部ルート10aおよび下部ルート10bが閉位置p2にあるとき、一次ロストモーションカム131aは-90°位置にあり、二次ロストモーションカム131bも-90°位置にある。
【0048】
したがって、図3aおよび図3bに示すように、上部ルート10aが開位置p1にあり、下部ルート10bが閉位置p2にあるとき、一次ロストモーションカム131aは0°位置にあり、二次ロストモーションカム131bも0°位置にある。
【0049】
したがって、図4aおよび図4bに示すように、上部ルート10aおよび下部ルート10bが開位置p1にあるとき、一次ロストモーションカム131aは+90°位置にあり、二次ロストモーションカム131bも+90°位置にある。
【0050】
したがって、すべてのフラップ100が閉じている閉位置p2からすべてのフラップ100が開いている開位置p1に移行するために、一次ロストモーションカム131aおよび二次ロストモーションカム131bは+180°の回転を行ったであろう。
【0051】
-90°、0°、+90°以外の位置も想定できる。したがって、別の非限定的な例では、一次ロストモーションカム131aは-45°位置にあり、二次ロストモーションカム131bも-45°位置にある。この場合、上部ルート10aのフラップ100は半開きであり、下部ルート10bのフラップ100は閉じたままである。したがって、別の非限定的な例では、一次ロストモーションカム131aは+45°位置にあり、二次ロストモーションカム131bも+45°位置にある。この場合、下部ルート10bのフラップ100は半開きであり、上部ルート10aのフラップ100は既に完全に開いている。なお、上部ルート10aおよび下部ルート10bのフラップ100を同時に半開きにすることはできない。
【0052】
一次ロストモーションカム131aおよび二次ロストモーションカム131bが-90°~0°の角度にあるとき、下部ルート10bが閉位置p2のままである間に、上部ルート10aが影響を受けることに留意されたい。一方、一次ロストモーションカム131aおよび二次ロストモーションカム131bが0°~+90°の角度にある場合、上部ルート10aが開位置p1のままである間に、下部ルート10bが影響を受ける。したがって、フラップ100のセット10a,10bは、互いに独立して動作する。
【0053】
したがって、フラップ100の制御戦略に応じて、より多くのまたはより少ない空気がエンジンフードの下を通過することを可能にするために、セット10aおよび/またはセット10bのフラップ100を多かれ少なかれ開くことが可能である。
【0054】
上部レバー13aと下部レバー13bとを接続するコネクティングロッド14は、上部レバー13aを駆動するように、すなわち上部レバー13aを回転させるように構成される。
【0055】
図2aに示すように、上部ルート10aおよび下部ルート10bが閉位置p2にあるとき、コネクティングロッド14はばね12に近く、いわゆる底部位置p3にある。
【0056】
図3aに示すように、上部ルート10aが開位置p1にあり、下部ルート10bが閉位置p2にあるとき、コネクティングロッド14はばね12から遠ざかり、いわゆる中間位置p4にある。
【0057】
図4aに示すように、上部ルート10aおよび下部ルート10bが開位置p1にあるとき、コネクティングロッド14は再びばね12に近づき、いわゆる頂部位置p5にある。
【0058】
このように説明した車両用制御フラップのシステム1は、フラップ100を制御するための方法2(制御方法2と呼ばれてもよい)を実施するように構成され、前記フラップ100は、フラップ100の2つのセット10a,10bの一部を形成する。制御方法2は、図8および図9を参照して以下に説明される。この制御は、アクチュエータ11によって行われる。
【0059】
図7に示すシーケンスは、非限定的な例と見なされる。図7に示すように、上部ルート10aおよび下部ルート10bのフラップ100は、最初に閉じられているp2(段階(a))。上部ルート10aおよび下部ルート10bは、閉位置p2にある。上部ルート10aのフラップ100は、下部ルート10bのフラップ100よりも先に開く(段階(b))。その後、下部ルート10bのフラップ100が開く(段階(c))。最終的に、上部ルート10aおよび下部ルート10bのフラップ100はすべて開く。上部ルート10aおよび下部ルート10bは、開位置p1になる。
【0060】
制御方法2は、非限定的な一実施形態による以下のステップを備える。
【0061】
図8に示すように、制御方法2は、F0(10a,p2,10b,p2)で示す初期ステップE0)を備え、フラップ100の2つのセット10a,10bは、最初に閉位置p2に位置決めされる。上部ルート10aおよび下部ルート10bが最初に閉位置p2にあるとき、ばね12は、一次接続部101aによって上方に引き伸ばされる。したがって、それは上方から張力を受ける。さらに、上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aは、下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bと同様に-90°に位置決めされる。上部ルート10aの一次駆動フィンガ102aは、一次ロストモーションカム131aに当接している。下部ルート10bの二次駆動フィンガ102bは、二次ロストモーションカム131bに当接している。
【0062】
図8に示すように、F1(10a,p1,10b,p2)で示すステップE1)において、フラップ100のセット10a,10bの一方10aは、フラップ100のセットの他方10bより先に開位置p1に位置決めされる。図示の非限定的な例では、開位置p1に位置決めされるのは上部ルート10aである。
【0063】
下部レバー13bに接続されたアクチュエータ11は、下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bを反時計回り方向に回転させる。したがって、位置-90°から0°まで通過する。二次ロストモーションカム131bは、二次接続部101bの二次駆動フィンガ102bに沿って摺動する。二次接続部101bは移動しない。フラップ100が二次接続部101bによって接続された下部ルート10bは、位置が変化しない。下部ルート10bのフラップ100は閉じたままである。
【0064】
移動を開始するときにコネクティングロッド14にも接続される下部レバー13bは、前記コネクティングロッド14を駆動し、それにより上方に押される。下部レバー13bは、円形ストロークを行い、上昇する。上部レバー13aにも接続されたコネクティングロッド14は、前記上部レバー13aを駆動し、上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aを反時計回り方向に回転させる。したがって、位置-90°から0°まで通過する。一次ロストモーションカム131aは、一次駆動フィンガ102aを一次接続部101aから解放する。一次接続部101aに接続されたばね12が弛緩し、一次接続部101aが下方に下降する。上部ルート10aのフラップ100は開いている。
【0065】
これにより、上部ルート10aのフラップ100が開かれ、下部ルート10bのフラップ100は閉じたままとなる。これは、制御フラップのシステム1のフラップ100の一部が開いており、フラップ100の別の部分が閉じている構成である。
【0066】
図8に示すように、F2(10a,p1,10b,p1)で示すステップE2)において、フラップ100のセット10a,10bの他方10bは、開位置p1に位置決めされる。図示の非限定的な例では、ここでも開位置p1に位置決めされるのは下部ルート10bである。
【0067】
下部レバー13bに接続されたアクチュエータ11は、再び下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bを反時計回り方向に回転させる。したがって、二次ロストモーションカム131bは、0°位置から+90°まで通過する。したがって、再び-90°の回転を行った。下部レバー13bの二次ロストモーションカム131bに当接している下部ルート10bの二次駆動フィンガ102bは、二次ロストモーションカム131bの回転により二次接続部101bを下方に駆動する。二次接続部101bに接続されたばね12は、二次接続部101bによって下方に引き伸ばされる。したがって、それは下方から張力を受ける。下部ルート10bのフラップ100は開いている。
【0068】
移動を開始するときにコネクティングロッド14にも接続される下部レバー13bは、前記コネクティングロッド14を駆動し、それにより依然として上方に押される。下部レバー13bは、その円形ストロークを継続し、上昇し続ける。上部レバー13aにも接続されたコネクティングロッド14は、前記上部レバー13aを駆動し、上部レバー13aの一次ロストモーションカム131aを反時計回り方向に回転させる。したがって、一次ロストモーションカム131aは、-0°位置から+90°まで通過する。したがって、再び-90°の回転を行った。一次ロストモーションカム131aは、一次接続部101aの一次駆動フィンガ102aに沿って摺動する。一次接続部101aは移動しない。一次接続部101aによってフラップ100が接続されている上部ルート10aは、位置が変化しない。上部ルート10aのフラップ100は開いたままである。
【0069】
したがって、下部ルート10bのフラップ100は開いており、上部ルート10aのフラップ100は開いたままである。これは、制御フラップのシステム1のすべてのフラップ100が開いている構成である。
【0070】
最初のステップからステップE2に進むために、一次ロストモーションカム102aおよび二次ロストモーションカム102bは-180°(反時計回り方向)の回転を行っていることに留意されたい。
【0071】
フラップ100の両方のセット10a,10bを開位置p1に駆動するために、前記制御方法2は、フラップ100のセット10a,10bの一方10aを、フラップ100のセット10a,10bの他方10bより先に開位置p1に駆動するステップを実行することに留意されたい。したがって、図7の段階aから図7の段階cに進むために、図7の段階bを通過する必要がある。
【0072】
さらに、フラップ100の両方のセット10a,10bを閉位置p2に再び駆動するために、図9に示す非限定的な一実施形態では、前記制御方法2は、フラップ100のセット10a,10bの他方10bを、フラップ100のセット10a,10bの一方10aより先に閉位置p2に駆動するステップを実行する。したがって、図7の段階cから図7の段階aに進むために、図7の段階bを通過する必要がある。この場合、図9に示すように、制御方法2は、
-セット10a,10bの他方10bを閉位置p2に駆動する、F3(10a,p1,10b,p2)で示すステップE3)であって、図示の非限定的な例では、閉位置p2に位置するのはセット10aである、ステップE3)と、
-セット10a,10bの一方10aを閉位置p2に駆動する、F4(10a,p2,10b,p2)で示すステップE4)であって、図示の非限定的な例では、その後閉位置p2に位置するのはセット10bである、ステップE4)と
をさらに備える。
【0073】
当然のことながら、本発明の説明は、上記の実施形態および上記の分野に限定されない。したがって、別の非限定的な実施形態では、アクチュエータ11の回転軸線Ax1は、下部レバー13bの回転軸線Ax2およびセット10bの各フラップの回転軸線Ax3とは異なる平面内に位置する。したがって、別の非限定的な実施形態では、上部レバー13aの回転軸線Ax4は、セット10aの各フラップのAx5とは異なる平面内に位置する。
【0074】
したがって、記載された発明は、特に、
-柔軟なフラップ制御戦略を有することを可能にし、
-単一のアクチュエータ11で制御されるフラップ100の2つのセット10a,10bを有することを可能にし、
-フラップ100の全部または一部のみを開閉することを可能にする
利点を有する。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
図8
図9