(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】タクシー決済システム、及びタクシー決済プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240312BHJP
【FI】
G06Q50/40
(21)【出願番号】P 2023009312
(22)【出願日】2023-01-25
【審査請求日】2023-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】313006647
【氏名又は名称】セイコーソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004244
【氏名又は名称】弁理士法人仲野・川井国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100096655
【氏名又は名称】川井 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100091225
【氏名又は名称】仲野 均
(72)【発明者】
【氏名】寺倉 正樹
(72)【発明者】
【氏名】田辺 達也
【審査官】石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159441(JP,A)
【文献】特開2020-160180(JP,A)
【文献】国際公開第2020/054694(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置と、
前記タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置と、
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得手段と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を前記乗客用表示装置に表示する乗客用制御手段と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を前記乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御手段と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済手段と、を具備し
、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面の入力操作に基づいて、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、
前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とするタクシー決済システム。
【請求項2】
タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置と、
前記タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置と、
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得手段と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を前記乗客用表示装置に表示する乗客用制御手段と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を前記乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御手段と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済手段と、を具備し
、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作をした場合、前記縮小決済画面の全領域を対象に、乗務員が確認できない状態にする全体マスク処理を行い、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客により、乗務員に対する入力操作の補助を求める操作が前記乗客決済画面から行われた場合、前記縮小決済画面の全領域を対象にした前記全体マスク処理を解除し、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とするタクシー決済システム。
【請求項3】
前記乗務員用表示装置と前記乗務員用制御手段と、を備えた乗務員端末と、
前記乗客用表示装置と前記乗客用制御手段と、を備えた乗客端末と、を備え、
前記乗務員端末と乗客端末の何れか一方が、前記金額情報取得手段と前記決済手段とを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のタクシー決済システム。
【請求項4】
前記乗務員用制御手段は、前記縮小決済画面に乗客の個人情報が含まれる場合、当該個人情報が表示されるよりも広い領域を対象として、乗務員が確認できない状態にするマスク処理を行う、
ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のタクシー決済システム。
【請求項5】
前記乗務員用制御手段は、前記縮小決済画面の全領域を対象として前記マスク処理を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載のタクシー決済システム。
【請求項6】
前記乗務員用制御手段は、前記乗務員決済画面の全領域を対象として前記マスク処理を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載のタクシー決済システム。
【請求項7】
前記乗務員用制御手段は、前記マスク処理の対象範囲に対して、更に、点滅、背景色の異色表示、又は縁取り表示などの、顧客の認識率を高める強調処理を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載のタクシー決済システム。
【請求項8】
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作を行い、決済が完了した場合、前記全体マスク処理を解除する、
ことを特徴とする
請求項2に記載のタクシー決済システム。
【請求項9】
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得機能と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を、タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置に表示する乗客用制御機能と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を、タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御機能と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済機能と、
をコンピュータに実現させるためのタクシー決済プログラムであって、
前記乗務員用制御機能は、前記乗客決済画面の入力操作に基づいて、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、
前記決済機能は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とするタクシー決済プログラム。
【請求項10】
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得機能と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を、タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置に表示する乗客用制御機能と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を、タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御機能と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済機能と、
を
コンピュータに実現させるためのタクシー決済プログラムであって、
前記乗務員用制御機能は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作をした場合、前記縮小決済画面の全領域を対象に、乗務員が確認できない状態にする全体マスク処理を行い、
前記乗務員用制御機能は、前記乗客により、乗務員に対する入力操作の補助を求める操作が前記乗客決済画面から行われた場合、前記縮小決済画面の全領域を対象にした前記全体マスク処理を解除し、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、前記決済機能は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とするタクシー決済プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー決済システム、及びタクシー決済プログラムに係り、例えば、クレジットカード等による決済処理に関する。
【背景技術】
【0002】
公共輸送手段としてのタクシーが広く利用されており、このタクシーの利用料金(運賃)の支払いは、目的地に到着後現金で支払う従来方法のほか、クレジットカードや電子マネーによる各種決済方法による支払が可能になっている。
例えば、特許文献1では、後部座席に客席端末が配置され、この客席端末を乗客が操作することでクレジットカードによる決済処理を行う技術について記載されている。
【0003】
また、クレジット決済だけでなく、電子マネー決済等の各種決済方法を選択して決済処理を行うことが可能な客席端末も存在する。
このように各種決済方法の選択が可能な客席端末では、乗客が客席端末で選択した決済方法や、決済の結果を乗務員が認識できない場合がある。
また、乗客が客席端末による決済操作が不明である場合がある。このような場合であっても、客席端末が後部座席に配設されているため、適切なアドバイスをしたり、乗客に変って操作を継続したりすることができないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、タクシーの後方に配設された客席端末の操作に基づく決済処理を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置と、前記タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置と、乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得手段と、選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を前記乗客用表示装置に表示する乗客用制御手段と、前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を前記乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御手段と、前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済手段と、を具備し、前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面の入力操作に基づいて、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、ことを特徴とするタクシー決済システムを提供する。
また、タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置と、前記タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置と、乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得手段と、選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を前記乗客用表示装置に表示する乗客用制御手段と、前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を前記乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御手段と、前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済手段と、を具備し、前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作をした場合、前記縮小決済画面の全領域を対象に、乗務員が確認できない状態にする全体マスク処理を行い、前記乗務員用制御手段は、前記乗客により、乗務員に対する入力操作の補助を求める操作が前記乗客決済画面から行われた場合、前記縮小決済画面の全領域を対象にした前記全体マスク処理を解除し、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、ことを特徴とするタクシー決済システムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を乗務員決済画面に表示するので、乗務員は縮小決済画面を確認することで、決済の状況を確認するとともに、決済に関する適切なアドバイスを行うことで、決済処理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態のタクシー決済端末が適用されるシステム構成図である。
【
図6】各営業状態に対応したメータ、乗務員端末、乗客端末間の処理概要を表したフローチャートである。
【
図7】乗務員端末の画面変更処理を表したフローチャートである。
【
図8】乗務員端末と乗客端末で遷移する表示画面の状態を中心に表したフローチャートである。
【
図9】クレジット決済が選択される場合の画面遷移を表したものである。
【
図10】第2実施形態における、決済処理における初期画面を表したものである。
【
図11】変形例によるマスク処理の範囲を表したものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のタクシー決済システム、及びタクシー決済プログラムにおける好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態のタクシー決済システムでは、タクシー1の乗務員席(前側)に配置されたメータ10や乗務員端末20の他に、乗客端末30が後部座席(後側)に配置されている。
乗客端末30は、乗客が決済をする際に、クレジット決済等の決済方法を選択したり、選択した決済方法に対応した決済処理を行うための各種操作画面やガイド用画面などの各種決済画面を表示し、乗客は表示される各種の乗客決済画面に従って操作することで決済処理が完了するようになっている。
一方、乗務員端末20は、乗客端末30に対して乗客決済画面を要求(自動的要求、乗務員操作で要求)することで、乗客端末30から乗客決済画面を受信して、乗客端末30の画面に表示された内容を表示する。具体的に乗務員端末20は、乗客端末30から受信した乗客決済画面を縮小して自装置の表示画面の一部に縮小決済画面として表示する。
これにより乗務員は、乗客が乗客端末30で行った操作や、決済結果がどうなったのかを確認することができる。
【0010】
また、乗務員は、乗客の操作状況を確認することができ、必要に応じて乗客に操作のアドバイスをすることができる。
操作がよく解らない乗客から代理操作を依頼された場合(乗客端末30の操作補助ボタンが選択された場合)、乗務員端末20は、縮小決済画面による代理入力操作を可能にする。
但し、暗証番号(パスワード)等の予め決められた所定レベル以上の重要個人情報に関する入力操作については乗客端末30だけが可能で、乗務員端末20からの入力対象外の項目となっているため、乗務員はアドバイスでの対応になる。
【0011】
乗務員端末20に表示される重要個人情報を入力する画面、又は重要個人情報の入力結果の表示欄については、乗務員端末20の画面上で入力画面の内容が非表示状態であることを、例えば該当する領域内を黒塗りや赤塗りにする等によって隠すマスク処理によって明示的に示すことで、乗客の不安を解消することができる。
好ましくは、縮小決済画面における入力結果表示欄のサイズよりも大きな領域をマスク処理により隠す対象としたり、縮小決済画面全体をマスク処理の対象にしたり、更には、乗務員端末20の画面全体に対してマスク処理をすることも可能である。
これにより乗務員には暗証番号等が見られていないことを乗客が確認しやすくなるので、乗客は安心して個人情報等の入力を行うことができる。
【0012】
決済完了後、乗務員端末20は、乗客端末30と連動する乗客決済画面の表示を終了して、自装置用の表示画面に戻す。
なお、乗務員端末20は、乗務員の操作による任意タイミングで、乗客端末30の乗客決済画面を含む乗客画面の表示と操作補助、及び乗客画面の表示解除ができるようにすることも可能である。
【0013】
(2)実施形態の詳細
図1は本実施形態のタクシー決済システムが適用されるシステム構成を表したものである。
図1に示すように、タクシー決済システムはタクシー1内の前方(ダッシュボード周辺)に配設されるメータ10と乗務員端末20、及び、後方に配設される乗客端末30を備え、外部の配車サーバ100や決済サーバ110と接続可能に構成されている。
タクシー決済システムのメータ10、乗務員端末20、乗客端末30はそれぞれ通信網により接続されていて、決済に関連するデータ等が供給される。
【0014】
メータ10は、走行距離や時間に応じて運賃を計算する運賃計算機能や、乗務員の操作により車両の状態を表す状態情報(空車、実車、支払)を乗務員端末20、乗客端末30に供給する状態供給機能を備えている。
乗務員端末20は、タクシーに対して配車の手配と指示等を行う配車サーバ100からの指示の表示やその受付をする配車機能の他、
図1に示すように車両周辺の地図上に目的地までの走行経路や現在位置を表示するナビゲーション機能、乗客による乗客端末30の操作をサポートする操作補助機能などの各種機能を備えている。
乗客端末30は、走行時に乗客向けの広告を表示する機能、メータ10から金額や営業状態(状態情報)の通知を受けて現金、クレジットカード、電子マネー等よる決済を、決済サーバ110との間で行う機能を備えている。
これらメータ10、乗務員端末20、乗客端末30は、CPUを備えたコンピュータシステムにより構成され、有線又は、無線により接続されたネットワークを構成することで、相互に連携しながら動作するようになっている。
【0015】
図2は乗務員端末20の構成を表したものである。
図2に示すように、乗務員端末20は乗務員端末として機能し、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、入力部25、スピーカ部26を備えている。
本実施形態において、制御部21は乗務員用制御手段として機能し、表示部24は乗務員用表示装置として機能する。
【0016】
制御部21は、基本プログラム(OS)や記憶部22に保存されたプログラムに従って各種機能を実現するCPU(中央演算装置)、基本プログラムやパラメータが保存された読出し専用の記憶装置であるROM、CPUが各種処理や制御を行う際に使用する読み書き可能なワーキングメモリとして各種データが一時保存されるRAMを備えている。
なお、この制御部21の基本的な構成は、乗客端末30の制御部31、メータ10の制御部11も同様であるため、該当する装置での説明は適宜省略する。
【0017】
制御部21は、画面表示や音声出力することで乗務員に走行経路の案内を行うナビゲーション機能や、配車サーバ100からの指示の受付や表示等を行う配車機能、乗務員端末20と連携して乗客による乗客端末30の操作をサポートする操作補助機能(決済補助機能)等の各種機能を実現する。
なお、図示しないが、制御部21は、ナビゲーション機能を実現するために、車両の現在位置を検出するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)装置等を備えている。
【0018】
記憶部22は、例えば、SSD(Solid State Drive)などの半導体記憶装置やハードディスクなどで構成される記憶装置で、制御部21に本実施形態の操作補助機能を発揮させるための操作補助プログラムや、ナビゲーション機能を発揮させるためのナビゲーションプログラム等の各種プログラムや、ナビゲーション用の地図情報、走行記録や決済記録、マスク処理対象画面リストなどの各種情報が保存される。
マスク処理対象画面リストは、乗客端末30から受信する乗客決済画面34a、34b、…のうち、マスク処理をして表示する画面のリストである。
なお、この記憶部22の基本的な構成も、乗客端末30の記憶部32、メータ10の記憶部12も同様であるため、該当する装置での説明は適宜省略する。
【0019】
通信部23は、メータ10や乗客端末30等の内部機器との通信、及び、配車サーバ100や決済サーバ110等の外部装置との間での通信を行う通信装置である。
通信部23は、内部機器との間では有線による通信を行い、外部装置との間ではLTE(Long Term Evolution)等の無線による通信を行う。
乗務員端末20は、この通信部23を介して、メータ10から車両の状態情報(空車、実車、支払)や金額情報等を受信し、メータ10に決算の結果情報等を送信する。
また、乗務員端末20は、通信部23を介して乗客端末30に対して乗客画面の要求や乗務員が入力した操作補助の情報等を送信し、乗客端末30から乗客決済画面や決済結果情報等を受信する。
【0020】
表示部24は、液晶表示画面を備え、走行中の周辺地図や、各種状態に応じた状態処理画面等が表示される。
例えば、決済処理では、決済画面が表示され、この決済画面の中に乗客端末30から受信した乗客決済画面を縮小した縮小決済画面が表示される。
本実施形態の表示部24では、乗客端末30の乗客決済画面中に乗客の個人情報が表示される場合(例えば、暗証番号又は、暗証番号を隠す隠し図形、電話番号等)が表示される場合には、当該表示箇所に対応する対応領域又は、対応領域よりも大きな領域が、制御部21によってマスク処理されて黒塗り表示になる。
【0021】
入力部25は、乗務員端末20の外周に配置されて各種操作入力(ナビゲーション表示操作等)を行うハードボタンと、表示部24の表面に配置されたタッチパネルを備えている。タッチパネルは、タッチパネルの押下箇所に応じて表示部24に表示されている項目が選択される。
【0022】
スピーカ部26は、音声等を出力する音響機器で、例えば、ナビゲーション機能による案内音声や、乗客の操作を案内する案内音声や助言するアドバイス音声等が出力される。
【0023】
図3は乗客端末30の構成を表したものである。
図3に示すように、乗客端末30は乗客端末として機能し、制御部31、記憶部32、通信部33、表示部34、入力部35、スピーカ部36、カード読取部37を備えている。
本実施形態において、制御部31は乗客用制御手段、金額情報取得手段、決済手段として機能し、表示部34は乗客用表示装置として機能する。
乗客端末30の制御部31は、メータ10から金額や営業状態(支払)の通知を受け、現金、クレジットカード、電子マネー等よる決済処理を行い、また車両の走行時に適時広告を表示する等の各種処理を行う。
【0024】
記憶部32は、制御部31に本実施形態の決済処理機能を発揮させるための決済プログラムや、広告機能を発揮させるための広告プログラム等の各種プログラムや、各プログラムで必要とされる各種情報が保存される。
【0025】
通信部33は、メータ10や乗客端末30等の内部機器との通信、及び、外部の決済サーバ等の外部装置との間での各種通信を行う通信装置である。
通信部33は、内部機器との間では有線による通信を行い、外部装置との間ではLTE等の無線による通信を行う。
本実施形態の通信部33は、乗客がクレジット決済あるいは電子マネーカード決済を行う際の各種情報(認証や与信に関する情報など)の送受信も行う。
【0026】
表示部34は、液晶表示画面を備え、走行中の広告画面や、支払い中の乗客決済画面等が表示される。
表示部34には、クレジット決済、電子マネー決済などの選択可能な決済方法を選択する画面が液晶表示される。
入力部35は、表示部34の表面に配置されたタッチパネルを備え、タッチパネルの押下箇所に応じて表示部34に表示されている項目が選択される。入力部35からは、タッチパネルを介して、決済方法の選択や、決済に必要なIDや暗証番号などが入力される。
スピーカ部36は、広告機能による音声や、決済処理における各乗客決済画面に応じた操作案内音声等が出力される。
【0027】
カード読取部37は、決済用の各種カードを読取る部材である。
具体的には、選択可能な決済の方法に応じて配置された磁気カードリーダー、接触ICカードリーダー、非接触ICカードRWがある。
本実施形態のカード読取部37は、乗客端末30に組込まれているが、専用の読取り機器が有線/無線接続される構成としてもよい。
決済方法は、クレジット決済や、デビットカード決済、電子マネー決済、二次元バーコード化されたタクシーチケット等による支払い方法であり、決済処理の際に乗務員端末20の操作者(乗客)が、表示部34のタッチパネル操作により選択される。
【0028】
図4はメータ10の構成を表したものである。
図4に示すように、メータ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14、入力部15を備えている。
メータ10の制御部11は、各種プログラムに従って、走行距離や時間に応じて運賃を計算する運賃計算処理や、乗務員の操作に従って車両の状態を表す状態情報(空車、実車、支払)を乗務員端末20、乗客端末30に供給する状態供給処理等の各種処理を行う。
【0029】
記憶部12は、運賃計算機能や状態供給機能を発揮させるための各種プログラムや、当該プログラムで必要とされる各種情報が保存される。
通信部13は、乗務員端末20間や乗客端末30間の各種通信を行う通信装置であり、制御部11の制御により運賃情報や状態情報を供給する。
表示部14は、液晶表示画面を備え、金額(運賃)や、営業状態(空車、実車、支払)が表示される。また、表示部14には、後述する入力部15で選択される空車ボタン151等に対応する空車ボタンアイコン等のボタンアイコンが表示される。なお表示部14には、図示しないが高速道路の料金を加算するための高速ボタンアイコンも表示される。
【0030】
入力部15は、表示部14の表面に配置されたタッチパネルを備え、タッチパネルの押下箇所に応じて表示部14に表示されている項目が選択される。
入力部15からは、表示部14に表示されたボタンアイコンに対応して、空車ボタン151、実車ボタン152、支払ボタン153が配置されている。いずれかのボタンアイコンが乗務員によって押下されると、制御部11により、押下されたアイコンに対応する状態情報が乗務員端末20と乗客端末30に供給される。
なお、本実施形態の入力部15は、乗務員がタクシーの営業状態を選択するためのボタンとして、アイコンによるボタン(空車ボタン151等)を使用するが、ハードボタンにより状態ボタンを構成してメータ10の外周面に配置するようにしてもよい。
【0031】
図5は、乗務員によるボタンアイコンの操作とメータ10から出力される、営業状態の遷移について表したものである。
図6は、各営業状態に対応したメータ10、乗務員端末20、乗客端末30間の処理の概要を表したフローチャートである。
営業状態の遷移は、乗務員による空車ボタン151等の押下に応じて変化する。
乗客を乗せていないときのタクシー1の営業状態は「空車」であり、乗客を得るために、車両を走行させたり、停車させて待機したりする。
タクシー1に乗客が乗車すると、乗務員は、実車ボタン152を押下する(ステップ1)。
この実車ボタン152が押下されると営業状態が「実車」となる。即ち制御部11は、通信部13を介して乗務員端末20と乗客端末30に対して「実車」の状態を通知し、表示部14に「実車」14b(
図5参照)を表示する(ステップ2)。これにより乗務員端末20と乗客端末30の表示部24、34にも状態表示「実車」が表示される。
そして乗務員は、乗客に指定された目的地に向かってタクシー1の走行を開始する。
【0032】
タクシー1が目的地に到着すると、乗務員は走行を停止し、支払ボタン153を押下する(ステップ3)。これにより営業状態が「支払」となり、制御部11は、通信部13を介して「支払」の状態と金額情報を乗務員端末20と乗客端末30に通知し、表示部14に「支払」14c(
図5参照)を表示する(ステップ4)。
【0033】
乗務員端末20の制御部21は、「支払」の状態と金額情報通知を受けると、乗客端末30に対して乗客画面の送信を要求する(ステップ5)。
一方、乗客端末30は、「支払」の状態と金額情報の通知を受けると、乗客決済画面の初期画面を表示部34に表示すると共に、乗務員端末20からの要求に基づいて表示中の乗客決済画面を乗務員端末20に送信(応答)する(ステップ6)。乗務員端末20は、乗客決済画面を受信して表示部24内に表示する。
この「支払」状態において、支払い方法が現金であれば、乗務員は乗客から運賃を受け取り、他の方法であれば、乗客が選択した各種決済方法による決済処理が乗客端末30で行われる。
【0034】
支払いが終了して乗客が降車した後、乗務員は空車ボタン151を押下する(ステップ7)。これにより、営業状態は再び「空車」となり、制御部11は、通信部13を介して乗務員端末20と乗客端末30に対して「空車」の状態を通知し、表示部14に「空車」14a(
図5参照)を表示する(ステップ8)。
【0035】
このように、乗務員による入力部15のボタンが押下される毎に、営業状態が変化する。
なお、支払いが終了して乗客が降車した後、引続き他の乗客が乗車した場合、
図5に点線で示すように、乗務員は、空車ボタン151ではなく、実車ボタン152を押下することで、営業状態「実車」に移行する。
【0036】
次に、乗務員端末20の画面変更処理について説明する。
この画面変更処理は、メータ10から通知される営業状態に応じて、決済処理用の操作補助機能を発揮させるための処理であり、操作補助プログラムのサブルーチンとして実行される。
図7は、乗務員端末20の画面変更処理を表したフローチャートである。
乗務員端末20の制御部21は、メータ10から状態通知がされたか否かを監視している(ステップ10)。
状態通知を受信していない場合(ステップ10;N)、制御部21は、現在の画面表示の状態を継続する。
一方、状態通知を受信すると(ステップ10;Y)、制御部21は、通知の内容を判断し(ステップ12)、営業状態が「支払」であれば乗客決済画面表示を行う(ステップ14)。
【0037】
受信した状態通知の営業状態が「空車」か「実車」である場合、制御部21は、現在の画面表示が乗客決済画面を表示中か否かを判断する(ステップ15)。
乗客決済画面の表示中でなければ(ステップ15;N)、ステップ10に戻って処理を継続する。
一方、乗客決済画面を表示中である場合(ステップ15;Y)、制御部21は、表示部24の乗客決済画面表示を解除し(ステップ16)、通常の画面(営業状態に応じた画面)に戻すと共に、ステップ10に戻って処理を継続する。
【0038】
次に、決済処理における乗務員端末20と乗客端末30における表示画面の遷移について説明する。
図8は、乗務員端末20と乗客端末30で遷移する表示画面の状態を中心に表したフローチャートである。
図8におけるステップ3~5は
図6で説明した通りである。乗客端末30の画面遷移はメータ10からの状態通知「支払」に基づき、乗務員端末20の画面遷移は乗客端末30からの乗客決済画面応答(ステップ6)に基づいている。
【0039】
乗客端末30では、メータ10からの状態通知「支払」と乗務員端末20からの乗客決済画面要求を受信すると(ステップ4、5)、制御部31は、表示部34に乗客決済画面34aを表示すると共に、乗客端末30に表示中の乗客決済画面34aを送信(応答)する。
乗務員端末20では、乗客端末30から乗客決済画面34aを受信すると、制御部21は決済画面24aを表示部24に表示する。
なお、乗客端末30に表示される乗客決済画面34a、34b、…、乗務員端末20に表示される決済画面24a、24b…は、両端末30、20に同時に表示されている画面を同じ添字a、a、b、b、…で表している。
【0040】
乗客端末30の乗客決済画面34aは、メータ10から「支払」の状態通知を受けた後の決済処理において最初に表示される初期画面である。
この乗客決済画面34aでは、決済額341、決済選択ボタン342、操作説明欄343が表示される。
決済額341には、メータ10から受信した決済の金額が表示され、決済が完了するまで表示される。乗客決済画面34aでは、「金額:1,000円」が表示されている。
操作説明欄343は、乗客に対する操作説明が記載される欄で、「決済方法を選択ください」と表示されている。
決済選択ボタン342は、各種決済方法に対応したボタンで、一例として「現金」ボタン、「クレジット」ボタン、「電子マネー」ボタン、「QRコード(登録商標)」ボタンが表示されている。乗客決済画面34aには表示されていないが、他の決済方法がある場合には、他の決済ボタンを表示する「次画面」ボタンも表示される。
【0041】
一方、乗務員端末20の決済画面24aも、メータ10から「支払」の状態通知を受けた後の決済処理において最初に表示される初期画面である。
決済画面24aには、決済額241、コメント欄242、縮小決済画面243、後席画面表示解除ボタン244が表示される。
決済額241も、メータ10から受信した決済の金額が表示され、決済が完了するまで表示される。乗務員端末20の決済画面24aでは、乗客端末30の表示額と同じ「金額:1,000円」が表示されている。
コメント欄242は、乗務員に対するコメントが表示される欄で、「後席端末にて決済してください。」と表示されている。
【0042】
縮小決済画面243は、乗客端末30から受信した乗客決済画面34a、34b、…を縮小して表示する画面である。
本実施形態では、乗客決済画面と同じ内容の縮小決済画面243が表示されることで、乗務員は乗客が見ている画面と同内容の画面を確認しながら適切な操作アドバイスをすることができる。例えば、縮小決済画面243を確認しながら、「画面に表示されている現金、クレジット、…の中からご希望の決済方法を選んで、該当するボタンをタッチしてください」等のアドバイスが可能になる。
後席画面表示解除ボタン244は、全ての決済画面24a、24b…に表示されるボタンで、縮小決済画面243の表示解除と再表示をするためのボタンである。縮小決済画面243の表示中に選択された場合には非表示に、非表示中に選択された場合には再表示される。
【0043】
乗客端末30の制御部31は、乗客決済画面34aで「電子マネー」ボタンが乗客に選択されると、表示画面を電子マネー決済に対応した乗客決済画面34bを表示部34に表示するとともに、乗務員端末20に送信する。
なお
図8では、電子マネー決済が選択された場合の画面遷移について説明するが、他の決済方法が選択された場合には、その決済に対応した乗客決済画面が遷移しながら順次表示される。
【0044】
図8に示す乗客決済画面34bの操作説明欄343には、選択された決済方法が表示され、この例では「電子マネー決済」が選択されていることが表示されている。
操作説明欄344には選択された電子マネーに対応して、「カードもしくはスマートフォンをタッチしてください。」との操作説明が表示されている。
なお、操作説明欄343、344に表示される操作説明に加えて/代えて、この操作説明の音声をスピーカ部36から出力するようにしてもよい。この音声による操作説明については、他の画面全体を通し出力するようにしてもよく、予め決められた乗客決済画面34に対してだけ出力するようにしてもよい。
【0045】
一方、乗務員端末20の決済画面には、乗客端末30から送信される乗客決済画面34bを縮小した縮小決済画面243が決済画面24bに表示される。
運転者は、縮小決済画面243に表示されている操作説明欄343の表示を確認することで、例えば、カードやスマホをタッチする場所や位置、向きなどを適宜乗客に説明することで操作をサポートすることができる。
【0046】
乗客は乗客端末30に遷移しながら表示される各乗客決済画面に応じて手続を行う。
そして、電子マネーによる決済が完了すると、乗客端末30の制御部31は、決済が完了したことを示す乗客決済画面34cを表示する。この乗客決済画面34cでは、「決済が完了しました。」と操作説明欄344に表示される。
【0047】
一方、乗務員端末20の制御部21は、乗客端末30から送信される乗客決済画面34cを縮小表示した縮小決済画面243を決済画面24cに表示する。
乗務員は、この決済画面24cの縮小決済画面243の表示によって、乗客による電子マネーの決済が完了したことを確認することができる。
このように乗務員は、縮小決済画面243により決済結果を確認することができるので、乗客用の後部ドアを開く等の動作をスムーズに行うことができる。
そして乗客が下車して後部ドアを閉じた後、乗務員は、新たな乗客がいれば実車ボタン152を、いなければ空車ボタン151を押下して、走行を開始する。
【0048】
次に、乗客の個人情報が乗客決済画面に表示される決済についての画面遷移について説明する。
図9は、クレジット決済が選択される場合の画面遷移を表したものである。
図9における乗客決済画面34a、決済画面24aは、メータ10から「支払」の状態通知を受けた後の初期画面で、
図8と同じである。
乗客決済画面34aで決済選択ボタン342から「クレジット」ボタンが乗客に選択されると、乗客端末30の制御部31は、
図8で説明した電子マネー決済時と同様に、クレジット決済に対応した乗客決済画面34eを表示部34に表示するとともに乗務員端末20に送信し、乗務員端末20では、乗客決済画面34eを縮小表示した縮小決済画面243を決済画面24eに表示する。
【0049】
この乗客決済画面34eの操作説明欄344には、「クレジットカードをリーダーに挿入してください。」という操作指示が表示される。
この指示に基づいて乗客がカードをカード読取部37のリーダーに挿入すると、制御部31は、乗客決済画面34fを表示するとともに乗務員端末20に送信する。
この乗客決済画面34fでは、クレジット決済に必要な暗証番号を入力する画面であり、操作説明欄345、暗証番号入力用のテンキー347、暗証番号欄346、決定ボタン348が表示される。
テンキー347から暗証番号が入力されると、制御部31は、入力された暗証番号をRAM内に一時保存すると共に、暗証番号は乗客の重要な個人情報なので、テンキーが押下された数の入力済記号(図では黒丸)を暗証番号欄346に表示する。
【0050】
一方、乗務員端末20は、乗客端末30から乗客決済画面34fを受信すると、画面に含まれる個人情報を隠すために、決済画面24fに示すように、縮小決済画面243b全体を所定色で塗りつぶして表示する。所定の色としては、後部座席の乗客が塗りつぶされていることを確認できる色、例えば黒や赤などで塗りつぶすことが好ましいが、他の色や網掛け等にすることも可能である。
このように、乗客の個人情報を含む縮小決済画面243b全体を塗りつぶすことで、乗客の個人情報は乗務員等に漏れていないことを示すことができ、乗客の不安を解消することができる。
また、縮小決済画面243bが塗りつぶし状態等であることを乗客がより認識しやすくするために、塗りつぶした縮小決済画面243bの全体や外縁部分を点滅させるようにしてもよい。
【0051】
なお、乗客決済画面34fの暗証番号欄346に示すように、乗客端末30で入力された暗証番号については、黒丸等を表示することで非表示状態になっている。
このため、乗務員端末20は、他の画面と同様に受信した乗客決済画面34fをそのまま縮小決済画面243に表示することも可能であるが、縮小表示された画面の一部に黒丸等が表示されていても、後部座席の乗客が非表示状態を確認しずらいので、縮小決済画面243全体をマスク処理の対象とすることで、乗客の安心感が得られやすくなる。
【0052】
本実施形態の乗務員端末20の制御部21では、乗客決済画面に個人情報が含まれているか否かについて、記憶部22に保存されているマスク処理対象画面リストに基づいて判断している。
なお、当該判断については、乗客端末30が個人情報を含む乗客決済画面と併せてマスク指示情報を乗務員端末20に送信し、乗務員端末20の制御部21はマスク指示情報を受信したか否かにより判断するようにしてもよい。
また、乗客端末30は、乗客決済画面を送信せずに、非表示指示情報だけを送信するようにしてもよい。
【0053】
なお、
図8で説明した決済方法は電子マネーであるため乗客決済画面34bを表示した状態で乗客がカード等をカード読取部37にタッチすることで電子マネーによる決済が完了するため、次の遷移画面として決済完了を示す乗客決済画面34cが表示されている。
これに対して
図9では、クレジット決済であるため、乗客決済画面34fで暗証番号等の操作をした後、途中クレジットカードの認証中であることを示す画面等が表示される場合があるが、その途中の乗客決済画面や決済画面の表示については省略している。
乗客端末30の制御部31は、カード読取部37で読取ったクレジット情報や、メータ10から受信した決済金額、乗客が入力した暗証番号等を使用して決済サーバ110との間でクレジット決済を行う。
そして、乗客端末30の制御部31は、クレジットカードによる決済が完了すると、
図8で説明したと同様に、決済が完了したことを示す乗客決済画面34gを表示部34に表示すると共に、乗務員端末20に送信する。
乗務員端末20では、受信した乗客決済画面34gを縮小した縮小決済画面243を決済画面24gに表示し、この画面により乗務員はクレジットカードによる決済が完了したことを確認し、後部座席ドアの開放等の動作をスムーズに行うことができる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態のタクシー決済システムによれば、乗客端末30の表示部34に表示されている乗客決済画面34a、34b、…と同一内容の縮小画像を縮小決済画面243として決済画面24a、24b、…に表示している。
これにより、乗務員は、乗客が決済途中のどの段階、画面であるかを乗務員端末20の決済画面で確認することができる。これにより、乗務員は、乗客がどのような操作をして、その決済結果がどうなったのかを認識することができる。
決済結果を確認することができるので、顧客の決済が完了しないうちに、後部座席用ドアを開放して顧客が下車してしまう等の、支払い時のトラブルを防止することができる。
そして乗務員は、決済の操作が解らない乗客の求めに応じて、縮小決済画面243を確認し、乗客決済画面の遷移状態に応じて適切な操作のアドバイス(操作補助)をすることができる。
【0055】
更に本実施形態によれば、乗客端末30の乗客決済画面が乗客の個人情報を表示している場合には、その内容を縮小した縮小決済画面243を決済画面に表示するのではなく、個人情報の表示領域よりも大きな領域を対象として塗りつぶしなどのマスク処理をして縮小決済画面243bに表示している。
このように大きな領域をマスク処理の対象としているので、個人情報が隠されていることを乗客が認識しやすくなり、安心感を与えることができる。
特に本実施形態では、縮小決済画面243全体をマスク処理の対象としているので、より確実にマスク処理を認識させることができる。
【0056】
次に第2実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では、決済処理に関する全ての操作を乗客端末30で行う場合について説明した。そして、乗客が乗客決済画面の操作が解らない場合、乗務員は、決済画面に表示されている縮小決済画面243を確認しながら、乗客が行うべき操作に対して音声(会話)による適切なアドバイスをすることができる。
これに対して第2実施形態では、乗客の入力操作に代って乗務員が入力操作を乗務員端末20から行うことで、乗客端末30の入力操作補助を可能にしたものである。
以下第1実施形態と同じ部分については適宜省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0057】
図10は、第2実施形態における、決済処理における初期画面を表したものである。
メータ10から「支払」の状態と金額情報通知を受けると、乗客端末30は決済用の初期画面としての乗客決済画面34jを、表示部34に表示するとともに、乗務員端末20に送信し、乗務員端末20は乗客決済画面34jを縮小して縮小決済画面243に表示した決済画面24jを表示部24に表示する。
この乗客決済画面34jと決済画面24jは、第1実施形態における乗客決済画面34aと決済画面24aに対応する初期画面であるが、第2実施形態の初期画面では、乗務員による入力操作を可能にする操作補助ボタン349が画面右上に表示されている。
図示しないが、操作補助ボタン349は、決済処理における全ての乗客決済画面に表示され、乗客はいずれの遷移画面による操作途中であっても、操作補助ボタン349を押下することができるようになっている。
但し、各乗客決済画面は乗務員端末20に送信され、決済画面の縮小決済画面243中にも表示されるが、本実施形態において操作補助ボタン349は乗務員の操作対象外である。
【0058】
乗客が操作補助ボタン349を押下すると、乗客端末30の制御部31は、通信部33を介して乗務員端末20に操作補助依頼情報を送信する。
なお、操作補助依頼情報を送信した後、制御部31は、表示中の乗客決済画面における操作補助ボタン349を、操作補助を終了する補助終了ボタンに切替えて表示するようにしてもよい。この場合、それ以降の乗客決済画面には補助終了ボタンを表示し、補助終了ボタンが押された以降の乗客決済画面には操作補助ボタン349を表示する。補助終了ボタンが押下された場合、乗客端末30の制御部31は、補助終了情報を乗務員端末20に送信し、乗務員端末20では乗務員の操作補助による入力操作を終了する。
【0059】
一方、乗務員端末20の制御部21は、乗客端末30から操作補助依頼情報を受信すると、決済画面に表示している縮小決済画面243に表示されている各種ボタンの選択や入力操作(以下単に入力操作という)を有効にする。
なお、
図10には表示していないが、乗務員端末20の画面では、例えば、縮小決済画面243が表示されている枠を青色に変更したり、縮小決済画面243内の背景色を青色にする等により、乗務員による操作が可能になったことを明示する。また、決済画面内に、補助操作可能であることを示す説明文「補助操作依頼がありました。縮小決済画面243内の入力操作が可能になりました。」などを表示するようにしてもよい。
【0060】
乗務員端末20の制御部21は、乗務員による縮小決済画面243内の入力操作に対応する入力情報を乗客端末30に送信する。
乗客端末30の制御部31は、操作補助依頼情報を送信した後に乗務員端末20から入力情報を受信すると、入力情報に対応する入力操作が乗客決済画面でなされたものと決済処理を継続する。
このように、操作補助ボタン349の押下による操作補助機能により、乗務員端末20の制御部21と乗客端末30の制御部31とが連携して決済処理を継続することができる。
なお、第2実施形態においても、乗客端末30から乗客の暗証番号等の個人情報を入力する乗客決済画面が送信されている場合には、第1実施形態の
図9で決済画面24fに示したように、縮小決済画面243に対してマスク処理を行うことで、乗客の不安が解消される。
【0061】
この第2実施形態によれば、乗客端末30に表示されている乗客決済画面の内容を縮小した縮小決済画面243を、乗務員端末20の決済画面内に表示することで第1実施形態と同じ効果が得られる。
更に、乗客が操作補助ボタン349を選択することで、乗客端末30で行うべき決済処理の各種入力操作を、乗務員端末20の縮小決済画面243から乗務員が代行することが可能になるので、確実に乗客の操作を補助することができる。
【0062】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項、実施形態に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
説明した両実施形態では、顧客の個人情報が含まれる縮小決済画面243b(
図9参照)に対してマスク処理を行う場合について説明したが、より広い範囲をマスク処理するようにしてもよい。
図11は、変形例によるマスク処理の範囲を表したものである。
図11に示すように、乗務員端末20の制御部21は、縮小決済画面243(乗客決済画面34j)に個人情報が含まれる場合、乗務員端末20の決済画面24j全体に対してマスク処理を行う。
このようにより広い範囲をマスク処理することで、個人情報が保護されていることをより確実に顧客に認識させることができる。
なお、マスク処理の方法については第1実施形態で説明したのと同様の方法による。
【0063】
また説明した実施形態では、決済サーバ110との間で乗客端末30が決済処理を行う場合について説明したが、乗務員端末20が行うようにしてもよい。この場合乗務員端末20の制御部21が決済手段として機能する。
この変形例では、乗客端末30で入力された暗証番号や電話番号等の個人情報やカード読取部37で読取ったカード情報については、決済に必要とされる決済情報として乗務員端末20に送信されるが、説明した実施形態と同様に、乗務員端末20の決済画面24におけるマスク処理の対象となる。
乗務員端末20は、乗客端末30から受信した決済情報に基づいて決済サーバ110との間で決済処理を行い、決済が終了した場合に、メータ10と乗客端末30に決済結果を送信する。
乗客端末30では、乗務員端末20から決済結果を受領すると、決済が完了したことを表す乗客決済画面34c、34g(
図8、
図9)を表示する。
【0064】
また、説明した実施形態では、乗務員端末20と乗客端末30の両者が制御部21、31を備えるコンピュータシステムで構成される場合について説明したが、いずれか一方(好ましくは乗務員端末20)、又は、別の装置に制御部を配置するようにしてもよい。
この場合、制御部21を備えない側の乗務員端末20又は/及び乗客端末30は、制御部21からの制御に基づいて決済状況に応じて遷移する決済画面を表示する表示部と、その外面に配設されたタッチパネルによる入力部が配置される。
【0065】
更に、説明した実施形態では、メータ10から乗務員端末20と乗客端末30の両者に状態通知がされる場合について説明した。
これに対してメータ10からは乗務員端末20だけに営業状態を通知し、この通知を受けた乗務員端末20が乗客端末30に営業状態を通知するようにしてもよい。
この場合、乗務員端末20は、営業状態「支払」の場合だけ乗客端末30に通知するようにしてもよく、また、メータ10から受けた全ての営業通知を乗客端末30に通知するようにしてもよい。後者の場合、全営業通知を受けることで、乗客端末30は営業状態が「実車」か「空車」かを判断できるので、実車時に限定して広告を表示することができる。
【0066】
乗務員端末20と乗客端末30は、乗客決済画面の画像データを送受信しているが、画像データの送受信ではなく、表示中の画像番号を送受信するようにしてもよい。
すなわち乗客端末30は、画像データに代えて、乗客の選択により遷移する各乗客決済画面の画像番号を乗務員端末20に送信する。
一方乗務員端末20は、乗客の選択により乗客端末30で遷移しながら表示される、各乗客決済画面と同一の画面データ、又は乗客決済画面の縮小決済画面の画面データに対して画像番号を付して記憶部22に保存しておく。そして乗務員端末20は、乗客端末30から送信される画像番号を受信すると、画像番号に対応する画像データを記憶部22から読み出して縮小決済画面に表示する。
これにより、乗務員端末20、乗客端末30間のデータ送受信の負担を少なくすることができる。
【0067】
以上説明した本実施形態や変形例では、乗客端末30から受信した乗客決済画面34を縮小した縮小決済画面243を乗務員端末20の決済画面24に表示する場合について説明した。
これに対して、乗務員端末20は、受信した乗客決済画面34を縮小せずに、そのままのサイズで決済画面24の一部の領域(以下、乗客画面領域という)に表示するようにしてもよい。
すなわち、乗務員端末20の決済画面24が、乗客端末30の乗客決済画面よりも充分に大きい場合には、乗客決済画面34と同じサイズの乗客画面領域を確保することで、受信した乗客決済画面34を縮小することなく、そのままのサイズで乗客画面領域中表示することができる。
【0068】
一方、乗務員端末20の決済画面24と乗客端末30の乗客決済画面34とがほぼ同じサイズである場合、乗務員端末20の決済画面の一部に乗客画面領域を確保し、乗客画面領域内に受信した乗客決済画面34を表示する。
この場合、受信した乗客決済画面34は、確保した乗客画面領域よりも大きいため、乗客決済画面34の一部が乗客画面領域に表示することになるが、乗務員は、乗客画面領域内に表示されている画像をスクロールさせることで、乗客決済画面34全体を確認することができる。
【0069】
また、説明した第2実施形態では、乗客端末30に対する操作を乗務員端末20の操作で補助することを可能にする操作補助ボタン349を乗務員端末20に設ける場合について説明した。
これに対して、操作補助ボタン349を乗客端末30ではなく乗務員端末20側だけに設けるようにしてもよい。
この場合、操作補助ボタン349は、乗務員端末20の決済画面24における縮小決済画面243の外側の領域に表示する。
そして、第2実施形態の変形例として説明したように、補助操作ボタン349が選択された後には、操作補助ボタン349に代えて、補助終了ボタンを表示するようにしてもよい。
なお、乗務員端末20により操作補助ボタン349が選択された場合、乗務員端末20での操作補助が可能な状態にあることを乗客端末30の乗客決済画面34で明示することが好ましい。
【0070】
また、操作補助ボタン349を務員端末20と乗客端末30の両端末に設けるようにしてもよい。
この場合、乗務員端末20における操作補助ボタン349は、縮小決済画面縮243中に縮小して表示されている操作補助ボタンを操作可能にしてもよく、縮小決済画面の外側に別途操作補助ボタン349を設けるようにしてもよい。
この場合において、操作補助ボタン349が乗務員端末20、乗客端末30のいずれの端末で操作された場合であっても、両端末では操作補助ボタン349に代えて操作終了ボタンを表示することが可能である。
【0071】
以上説明した実施形態では、乗務員端末20に表示される縮小決済画面243、又は変形例で説明した乗客画面領域(以下単に縮小決済画面等という)に対し、暗証番号などの重要個人情報を入力する画面、又は重要個人情報の入力結果を表示する欄を対象としてマスク処理を行う場合について説明した。
これに対し、乗客端末30による決済が開始した場合(乗客が金種(決済方法)の選択操作を行った後)に、縮小決済画面等の全体に対してマスク処理を行うようにしてもよい。
これにより乗客が選択した決済方法についても乗務員に知られないようにすることができる。
なお乗務員は、乗務員端末20の縮小決済画面等がマスク処理されることで、決済方法や決済の進行状態について確認することができないが、乗客による決済処理が開始されたことを認識することができる。
【0072】
この場合、乗務員端末20は、乗客端末30による決済完了後に、縮小決済画面等のマスク処理を終了するようにしてもよい。
すなわち乗務員端末20は、乗客端末30から決済が完了したことを示す乗客決済画面(例えば、乗客決済画面34c、34g等)を受信すると、縮小決済画面243のマスク処理を解除し、その内容を表示する。
これにより、乗務員は、マスク処理が解除されたことや、縮小決済画面等の表示内容から決済が完了していることを確認することができる。
但し、
図8、9で示した決済画面24cや決済画面24gにおける縮小決済画面243では、決済方法「電子マネー決済」や「クレジット決済」が表示されているので、この決済方法の表示部分についてのマスク処理を継続するようにしてもよい。
【0073】
なお、本変形例において、縮小決済画面243全体のマスク処理している途中において、乗務員端末20で操作補助ボタン349が選択された場合には、マスク処理を解除する。この場合においても、実施形態で説明したように、重要個人情報に対するマスク処理は行うものとする。
【0074】
なお、本実施形態については次のように構成することも可能である。
(1)構成1に記載の実施形態では、
タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置と、
前記タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置と、
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得手段と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を前記乗客用表示装置に表示する乗客用制御手段と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を前記乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御手段と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済手段と、
を具備したことを特徴とするタクシー決済システムを提供する。
(2)構成2に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面の入力操作に基づいて、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、
前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とする構成1に記載のタクシー決済システムを提供する。
(3)構成3に記載の実施形態では、
前記乗務員用表示装置と前記乗務員用制御手段と、を備えた乗務員端末と、
前記乗客用表示装置と前記乗客用制御手段と、を備えた乗客端末と、を備え、
前記乗務員端末と乗客端末の何れか一方が、前記金額情報取得手段と前記決済手段とを備える、
ことを特徴とする構成1、又は、構成2に記載のタクシー決済システムを提供する。
(4)構成4に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記縮小決済画面に乗客の個人情報が含まれる場合、当該個人情報が表示されるよりも広い領域を対象として、乗務員が確認できない状態にするマスク処理を行う、
ことを特徴とする構成1、構成2、又は構成3に記載のタクシー決済システムを提供する。
(5)構成5に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記縮小決済画面の全領域を対象として前記マスク処理を行う、
ことを特徴とする構成4に記載のタクシー決済システムを提供する。
(6)構成6に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記乗務員決済画面の全領域を対象として前記マスク処理を行う、
ことを特徴とする構成4に記載のタクシー決済システムを提供する。
(7)構成7に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記マスク処理の対象範囲に対して、更に、点滅、背景色の異色表示、又は縁取り表示などの、顧客の認識率を高める強調処理を行う、
ことを特徴とする構成4から構成6のうちのいずれか1の構成に記載のタクシー決済システムを提供する。
(8)構成8に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作をした場合、前記縮小決済画面の全領域を対象に、乗務員が確認できない状態にする全体マスク処理を行う、
ことを特徴とする構成1から構成7のうちのいずれか1の構成に記載のタクシー決済システムを提供する。
(9)構成9に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客決済画面に対して前記乗客が入力操作を行い、決済が完了した場合、前記全体マスク処理を解除する、
ことを特徴とする構成8に記載のタクシー決済システムを提供する。
(10)構成10に記載の実施形態では、
前記乗務員用制御手段は、前記乗客により、乗務員に対する入力操作の補助を求める操作が前記乗客決済画面から行われた場合、
前記縮小決済画面の全領域を対象にした前記全体マスク処理を解除し、前記乗務員用表示装置に表示された前記縮小決済画面からの入力操作を可能にし、
前記決済手段は、前記縮小決済画面からの入力を、前記乗客決済画面からの入力として、前記利用料金の決済を行う、
ことを特徴とする構成8又は構成9に記載のタクシー決済システムを提供する。
(11)構成11記載の実施形態では、
乗客が支払う利用料金の金額情報を取得する金額情報取得機能と、
選択された決済方法と入力内容に応じて順次遷移する乗客決済画面を、タクシーの後方に配置された乗客用の乗客用表示装置に表示する乗客用制御機能と、
前記乗客決済画面を縮小した縮小決済画面を含む乗務員決済画面を、タクシーの前方に配置された乗務員用の乗務員用表示装置に表示する乗務員用制御機能と、
前記取得した金額情報と前記順次遷移する乗客決済画面からの入力内容に従って、前記選択された決済方法による前記利用料金の決済を行う決済機能と、
を具備したことを特徴とするタクシー決済プログラムを提供する。
【符号の説明】
【0075】
1 タクシー
10 メータ
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 表示部
15 入力部
151 空車ボタン
152 実車ボタン
153 支払ボタン
20 乗務員端末
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 表示部
24a~24k 決済画面
241 決済額
242 コメント欄
243 縮小決済画面
243b 縮小決済画面
244 後席画面表示解除ボタン
25 入力部
26 スピーカ部
30 乗客端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 表示部
34a~34k 乗客決済画面
341 決済額
342 決済選択ボタン
343~345 操作説明欄
346 暗証番号欄
347 テンキー
348 決定ボタン
349 操作補助ボタン
35 入力部
36 スピーカ部
37 カード読取部
100 配車サーバ
110 決済サーバ
【要約】
【課題】タクシーの後方に配設された客席端末の操作に基づく決済処理を容易にする。
【解決手段】タクシー1の乗務員席に配置されたメータ10や乗務員端末20の他に、乗客端末30が後部座席に配置されている。乗客端末30は、乗客が決済をする際に決済方法を選択したり、選択した決済方法に対応した決済処理を行うための各種操作画面を表示し、乗客は表示される乗客決済画面に従って操作することで決済処理が完了する。乗務員端末20は、受信した乗客決済画面を縮小して自装置の表示画面の一部に縮小決済画面243として表示する。乗務員は、乗客が乗客端末30で行った操作や、決済結果がどうなったのかを縮小決済画面243で確認することができ、乗客に対する決済操作のアドバイスを行うことができる。
【選択図】
図1