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特許7453447情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20240312BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240312BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20240312BHJP
   H04M 11/04 20060101ALI20240312BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
G08B17/00 Z
G08B25/00 510M
G08B25/10 D
H04M11/04
H04N7/18 U
H04N7/18 D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023068059
(22)【出願日】2023-04-18
【審査請求日】2023-04-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515029558
【氏名又は名称】セーフィー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】朴 辰浩
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕太郎
(72)【発明者】
【氏名】石関 泰知
(72)【発明者】
【氏名】神田 舞
(72)【発明者】
【氏名】秦野 拓哉
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3143990(JP,U)
【文献】特開2022-111752(JP,A)
【文献】特開2020-004172(JP,A)
【文献】特開2021-039459(JP,A)
【文献】特開2007-010879(JP,A)
【文献】特開平07-095319(JP,A)
【文献】特開2013-089091(JP,A)
【文献】登録実用新案第3199005(JP,U)
【文献】特許第7175059(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00-31/00
H04M 3/00-11/00
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、
前記撮影装置は、火災受信機を撮影し、
前記火災受信機から所定の信号を受信したことに応じて、前記火災受信機が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信し、
前記所定の信号は、火災受信機が火災を感知した際に送信する信号であ
前記情報処理装置では、前記映像とともに前記映像のタイムラインが表示され、
前記所定の信号を受信したことに基づいて、前記タイムラインに火災が発生した時刻を示すオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御し、
前記オブジェクトは、火災の発生から消滅までを示す、
情報処理システム。
【請求項2】
撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、
前記撮影装置は、火災受信機を撮影し、
前記火災受信機から所定の信号を受信したことに応じて、前記火災受信機が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信し、
前記所定の信号は、火災受信機が火災を感知した際に送信する信号であり、
前記情報処理装置では、前記映像とともに前記映像のタイムラインが表示され、
前記所定の信号を受信したことに基づいて、前記タイムラインに火災が発生した時刻を示すオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御し、
前記オブジェクトは、火災の報知音が鳴ってから止まるまでを示す、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
更に前記映像を表示するための情報を前記情報処理装置に送信する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理システムにおいて、
前記オブジェクトが選択されると、前記オブジェクトに対応する時刻の映像が前記情報処理装置において表示されるよう制御する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記火災受信機より前記所定の信号を受信したことに応じて、前記撮影装置がズームアップして撮影するように制御する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記映像に基づいて火災が発生したエリアを特定し、
前記エリアを示す情報を前記情報処理装置に送信する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
火災発生の確定又は火災発生の解除に関するオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御し、
前記オブジェクトが選択された場合に、選択されたオブジェクトに対応する情報を前記火災受信機又は消防隊の装置に送信する、
情報処理システム。
【請求項8】
撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記撮影装置は、火災受信機を撮影し、
前記火災受信機から所定の信号を受信したことに応じて、前記火災受信機が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信し、
前記所定の信号は、火災受信機が火災を感知した際に送信する信号であ
前記情報処理装置では、前記映像とともに前記映像のタイムラインが表示され、
前記所定の信号を受信したことに基づいて、前記タイムラインに火災が発生した時刻を示すオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御し、
前記オブジェクトは、火災の発生から消滅までを示す、
情報処理方法。
【請求項9】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1から請求項までの何れか1項に記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の機器を管理する管理装置がある。
特許文献1には管理装置として、複数の火災感知器を管理し、火災感知器の配置を示すアイコン等を表示する火災受信機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6310243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
火災等のイベントが発生した場合に、施設の管理室等の担当者がイベントの発生を管理する管理装置を遠隔で確認したいというニーズがある。例えば、担当者が常に管理装置を見守っているとは限られず、管理装置から離れた場所で他の業務を行っている場合も存在する。このような場合に担当者がイベントの発生を遠隔ですぐに把握することができれば、すぐに問題に対処することも可能となる。また、管理装置を遠隔で確認等できるようになれば、そもそも現場ごとに担当者を配置する必要がなくなる。近年は、特に人手不足の問題が顕在化しつつあるところ、このような現場の省人化は社会課題の解決にも繋がる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、撮影装置及び撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、火災受信機から所定の信号を受信したことに応じて、火災受信機が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を情報処理装置に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、カメラ120のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、情報処理装置130に表示されている火災が発生したことを示す情報の一例を示す図である。
図6図6は、変形例1の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図7図7は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。
図8図8は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。
図9図9は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。
図10図10は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。
図11図11は、変形例4の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図12図12は、ズームアップして撮影された火災受信機110の映像を情報処理装置130において表示させた一例を示す図である。
図13図13は、変形例5の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図14図14は、変形例6の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図15図15は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。
図16図16は、変形例7の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図17図17は、変形例8の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図18図18は、実施形態2の情報処理システム2000のシステム構成の一例を示す図である。
図19図19は、情報処理システム2000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
図20図20は、実施形態3の情報処理システム3000のシステム構成の一例を示す図である。
図21図21は、情報処理システム3000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、以下に示す実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表されるか、信号値の物理的な数値によって表されるか、又は量子的な重ね合わせによって表されるかによらず、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0009】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0010】
また、実施形態中に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、サーバーからダウンロード可能な態様で実施してもよいし、クラウドコンピュータ上でプログラムの実行がなされてもよいし、不揮発性又は揮発性の非一時的な記憶媒体に記憶させて頒布されてもよい。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、火災受信機110と、カメラ120と、情報処理装置130と、火災感知器140と、を含む。サーバー装置100と、カメラ120と、情報処理装置130とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。火災受信機110と、カメラ120とは、有線、又は無線を介して通信可能に接続されている。また、火災受信機110と、火災感知器140とも、有線、又は無線を介して通信可能に接続されている。なお、火災受信機110とカメラ120とは、各種接点信号を受信し他の装置に送信する中継装置を介して間接的に通信可能としてもよい。この場合において、中継装置は、火災受信機110から受信した火災感知信号を、カメラ120に送信してもよいし、ネットワーク150を介してサーバー装置100に直接送信してもよい。また、火災受信機110がネットワークに接続され、火災感知信号がネットワーク150を介してサーバー装置100に直接送信されるようにしてもよい。
【0012】
サーバー装置100は、以下に示す変形例も含めて実施形態1に関する処理を実行する。カメラ120は、監視カメラ等であって、火災受信機110を撮影可能な場所に設置され、火災受信機110を撮影する。カメラ120は、撮影装置の一例である。また、カメラ120は、火災受信機110が出力する接続信号をサーバー装置100が受信する際の中継装置として機能してもよい。火災受信機110は、例えば、建物の防災センター又は管理室等に設置され、建物内に設置された感知器、又は発信機からの火災感知信号を受信し、火災の発生を音響とエリア表示とにより知らせるとともに、音響装置を鳴動させ報知する。火災受信機110は、感知器、又は発信機からの火災感知信号を受信すると、火災感知信号をカメラ120に送信する。火災感知信号は火災受信機110が火災感知信号を受信したことを示す信号である。カメラ120は、火災受信機110から火災感知信号を受信すると、火災感知信号を受信したことを示す信号、又は火災検知信号(以下、単に火災検知信号として説明する)をサーバー装置100に送信する。情報処理装置130は、建物の防災センター又は管理室の担当者が保持する装置であって、サーバー装置100から送信された情報を受信したり、後述する画面等をディスプレイ等に表示したりする。画面では、例えば、カメラ120で撮影された映像が表示される。
なお、図1では省略してあるが、建物の複数のエリアそれぞれにはサーバー装置100と通信可能なカメラが設置されている。
【0013】
また、図1では、情報処理装置130の例としてスマートフォンを示しているが、スマートフォンに限定されるものではなく、担当者が保持し、後述する画面等を表示可能であればどのような装置であってもよい。
【0014】
ここで、特許請求の範囲に記載の情報処理システムは、複数の装置で構成されてもよいし、一つの装置で構成されてもよい。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが一つの装置で構成され場合、その装置の一例はサーバー装置100である。なお、サーバー装置100が実行する処理をカメラ120が行ってもよい。このような構成の場合、装置の一例はカメラ120となる。許請求の範囲に記載の情報処理システムが複数の装置で構成される場合、複数の装置の例は、サーバー装置100及び情報処理装置130、又はサーバー装置100の機能を提供するクラウドシステム等である。
【0015】
2.ハードウェア構成
(サーバー装置100のハードウェア構成)
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。
【0016】
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。制御部210は、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。
【0017】
記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)の何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能が実現される。記憶部220は、記憶媒体の一例である。なお、実施形態1では制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータは記憶部220に記憶されるものとして説明するが、サーバー装置100と通信可能な他の装置の記憶部等に記憶されていてもよい。すなわち、データは、制御部210が参照可能であればどの装置の記憶部に記憶されていてもよい。
【0018】
通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
【0019】
(カメラ120のハードウェア構成)
図3は、カメラ120のハードウェア構成の一例を示す図である。カメラ120は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、撮影部330と、入出力部340と、通信部350と、を含む。
【0020】
制御部310は、CPU等であって、カメラ120の全体を制御する。
記憶部320は、HDD、ROM、RAM、SSDの何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム、制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶させる。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、カメラ120の機能が実現される。
撮影部330は、レンズ及びイメージセンサー等であって、被写体等を撮影する。
入出力部340は、タッチパネル等であってユーザー操作に基づいて情報を入力したり、制御部310の処理の結果等を出力したりする。
通信部350は、カメラ120をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
【0021】
なお、情報処理装置130のハードウェア構成もカメラ120のハードウェア構成と概ね同様であり、情報処理装置130の制御部が情報処理装置130の記憶部に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって情報処理装置130の機能が実現される。
【0022】
3.情報処理
以下、実施形態1に係る情報処理を説明する。
(処理の概要)
サーバー装置100は、火災受信機110から所定の信号を受信したことに応じて、火災受信機110が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する。このような処理により、担当者は、仮に火災受信機110から離れた場所に居た場合でもすぐに火災の発生を認知し、火災受信機110が設置されている管理室等に行き、火災受信機110を目視することによって火災の発生及び火災が発生しているエリア等を確認することができる。
【0023】
(処理の詳細)
図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、カメラ120は、火災受信機110を撮影する。
シーケンスSQ402において、カメラ120は、撮影した映像をサーバー装置100に送信する。サーバー装置100は、カメラ120より送信された映像を受信する。
シーケンスSQ403において、サーバー装置100の制御部210は、受信した映像を記憶部220等に記憶させる。
【0024】
建物内に設置された火災感知器140、又は発信機からの火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ404において、火災受信機110は、火災感知信号をカメラ120に送信する。すなわち、火災受信機110が送信する火災感知信号は、火災感知器が火災を感知した際に送信する信号ともいうことができる。カメラ120は、火災受信機110より送信された火災感知信号を受信する。
火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ405において、カメラ120は、火災感知信号、又は火災受信機110から火災感知信号を受信したことを示す信号をサーバー装置100に送信する。火災感知信号、又は火災受信機110から火災感知信号を受信したことを示す信号は、所定の信号の例である。なお、以下では説明の簡略化のため、カメラ120は、火災感知信号をサーバー装置100に送信するものとして説明を行う。
なお、図1の説明にて前述した中継装置を用いる場合、火災感知信号は、中継装置からカメラ120を経由してサーバー装置100に送信されてもよいし、中継装置から直接サーバー装置100に送信されてもよい。また、火災受信機110がネットワークに接続される場合、火災感知信号はネットワーク150を介してサーバー装置100に直接送信される。
【0025】
カメラ120より火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ406において、サーバー装置100の制御部210は、火災が発生したことを示す火災発生情報を設定された情報処理装置130宛に送信する。情報処理装置130は、火災発生情報を受信すると、ディスプレイに火災が発生したことを示す情報を表示する。図5は、情報処理装置130に表示されている火災が発生したことを示す情報の一例を示す図である。これは、例えば各種情報端末におけるプッシュ通知やメール通知を想定しているが、その他の通知方法でもよい。
【0026】
実施形態1の処理によれば、火災受信機110から離れた場所で他の業務を行っている場合であっても担当者が火災の発生をすぐに把握することができ、すぐに火災受信機110を確認することが可能となる。また、火災受信機110の近くに設置されているカメラ120を介して信号をサーバー装置100に送信する場合には、火災受信機110がネットワークに接続されていなくてもよい。また、もともとカメラ120で撮影された映像を保持等するサーバー装置100を利用することができるため、安価にシステムを構築することができる。
【0027】
(変形例1)
実施形態1の変形例1を説明する。
図6は、変形例1の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
カメラ120より火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ601において、変形例1のサーバー装置100の制御部210は、火災が発生したことを示す火災発生情報と、カメラ120が撮影している映像を表示する画面の表示情報とを情報処理装置130に送信する。表示情報の例としては、画面を表示するためのURL(Uniform Resource Locator)、カメラ120が撮影した映像のサムネイルであって火災が発生したタイミングに対応するもの等がある。シーケンスSQ601の処理は、サーバー装置100が、更に映像を表示するための情報を情報処理装置130に送信する処理の一例である。
【0028】
前述したURL又はサムネイルをクリックするといった、表示情報を選択する等の所定のユーザー操作を検知すると、シーケンスSQ602において、変形例2の情報処理装置130は、表示情報に関連する画面の表示要求をサーバー装置100に送信する。
【0029】
情報処理装置130からの表示要求を受信すると、シーケンスSQ603において、制御部210は、画面を生成し、要求元の情報処理装置130に送信する。他の例として制御部210は、画面の生成に必要なデータを要求元の情報処理装置130に送信する。そして、情報処理装置130が受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。なお、以下では説明の簡略化のため制御部210が画面を生成し、表示要求元の装置に送信するものとして説明を行う。
【0030】
サーバー装置100から画面を受信すると、シーケンスSQ604において、情報処理装置130は、画面をディスプレイ等に表示する。このとき最初に表示される画面としては、カメラ120が撮影した映像のうち、ライブ映像としてもよいし、直近で火災が発生したタイミングの映像としてもよい。図7は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。図7に示されるように、画面700には、表示領域710が含まれる。表示領域710には、カメラ120で撮影された映像が表示される。ライブ映像が表示されている状態では、そのことが分かるように、表示領域710内の所定の場所に「Live」と表示される。また、画面700には、タイムライン720が含まれる。タイムライン720は、表示領域710に表示されている映像の時間を示すものである。再生位置表示オブジェクト730は、表示領域710に表示されている映像の撮影日時を示すオブジェクトである。再生位置表示オブジェクト730がタイムライン720の一番左にあるときは映像の再生の開始位置であり、タイムライン720の一番右にあるときは映像の再生の終了位置となる。また、ユーザーは、再生位置表示オブジェクト730を操作して、表示領域710に表示される映像の撮影日時を指定することもできる。フラグ740は、タイムライン720に表示される、火災が起こったことを示すフラグである。日時情報750は、表示領域710に表示されている映像の撮影日時である。
【0031】
図7に示されるように情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面には、カメラ120で撮影された映像が表示領域710に表示されるとともに、映像のタイムライン720が表示される。サーバー装置100は、火災感知信号を受信したことに基づいて、タイムライン720に火災が発生した時刻を示すフラグ740が情報処理装置130において表示されるよう制御する。フラグ740は、オブジェクトの一例である。
【0032】
情報処理装置130のユーザーが図7に示されるフラグ740を選択したことを検知すると、情報処理装置130は、フラグ740に対応する日時における火災受信機110の映像の表示要求をサーバー装置100に送信する。表示要求を受信すると、サーバー装置100の制御部210は、フラグ740に対応する日時における火災受信機110の映像を含む画面を要求元の情報処理装置130に送信する。
【0033】
サーバー装置100から画面を受信すると、情報処理装置130は、画面をディスプレイ等に表示する。図8は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。図8の表示領域710には、フラグ740に対応する日時における火災受信機110の映像が表示される。すなわち、サーバー装置100は、情報処理装置130においてフラグが選択されると、フラグに対応する時刻の映像が情報処理装置130において表示されるよう制御する。
なお、ユーザーが前述したURL又はサムネイルをクリックしたことに応じて、直接、ライブ映像や直近でフラグが付されたタイミングの映像を表示するようにしてもよい。この場合、図7を省略して図8を表示することになるため、ユーザーは状況を確認しやすくなる。
【0034】
ここで、火災受信機110は、表示部を有している。表示部には、建物の各エリアに対応するランプが備えられており、火災が発生した際には、複数のエリアのうち、火災が発生しているエリアに対応するランプが点灯する等して識別可能に表示される。情報処理装置130のユーザーは、火災発生時の火災受信機110の映像を目視することにより、火災が発生しているエリアを確認することができる。したがって、情報処理装置130のユーザーは、例えば、火災が発生している現場にすぐに出向いて本当に火災が起きているか、逃げ遅れた人がいないか等を確認することができる。
【0035】
(変形例2)
実施形態1の変形例2を説明する。
実施形態1のフラグ740は、火災が発生したタイミングを示していると言える。変形例2のサーバー装置100は、火災の発生から消滅までの期間を示すフラグをタイムラインに関連付けて表示するよう制御する。より具体的に説明すると、サーバー装置100は、カメラ120(又は中継装置)を介して火災受信機110から火災の発生を示す信号を受信するとともに、カメラ120(又は中継装置)を介して火災受信機110から火災の消滅(又は鎮火)を示す信号を受信すると、これらの信号に基づき、火災の発生から消滅までを示すフラグをタイムラインに関連付けて表示するよう制御する。図9は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。フラグ910は、火災の発生から消滅までの期間を示すフラグである。フラグ910は、オブジェクトの一例である。
【0036】
(変形例3)
実施形態1の変形例3を説明する。
実施形態1のフラグ740は、火災が発生したタイミングを示していると言える。変形例3のサーバー装置100は、火災の報知音が鳴ってから止まるまでの期間を示すフラグをタイムラインに関連付けて表示するよう制御する。より具体的に説明すると、サーバー装置100は、カメラ120(又は中継装置)を介して火災受信機110から火災の報知音の出力の開始を示す信号を受信するとともに、カメラ120(又は中継装置)を介して火災受信機110から火災の報知音の出力の終了を示す信号を受信すると、これらの信号に基づき、火災の報知音が鳴ってから止まるまでを示すフラグをタイムラインに関連付けて表示するよう制御する。図10は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。フラグ1010は、火災の報知音が鳴ってから止まるまでの期間を示すフラグである。フラグ1010は、オブジェクトの一例である。
【0037】
(変形例4)
実施形態1の変形例4を説明する。
図11は、変形例4の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
カメラ120より火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ1101において、変形例4の制御部210は、ズームアップでの撮影を指示する制御信号をカメラ120に送信する。シーケンスSQ1101の処理は、サーバー装置100が、火災受信機110より所定の信号を受信したことに応じて、カメラ120がズームアップして撮影するように制御する処理の一例である。
サーバー装置100よりズームアップでの撮影を指示する制御信号を受信すると、変形例4のカメラ120は、ズームアップして火災受信機110を撮影する。なお、カメラ120により撮影する映像の中でどの領域をズームアップするかについては、予め情報処理装置130にてユーザーが領域や装置を特定することにより設定しておいてもよい。カメラ120は、設定された情報に基づいてズームアップを行う。
また、カメラ120は、所定時間経過後や、火災が消滅したことに応じて、ズームアップを解除してもよい。
【0038】
図12は、ズームアップして撮影された火災受信機110の映像を情報処理装置130において表示させた一例を示す図である。表示領域710には、ズームアップして撮影された火災受信機110の映像が表示されている。図12に示されるように、火災が発生した際の火災受信機110がズームアップして撮影されるので、情報処理装置130のユーザーは、どこで火災が発生したのか等、速やかに特定し、対応を取ることが可能となる。
なお、カメラ120はビルの管理室等に設置されることが多いが、そこには火災受信機が複数台設置されていたり、それ以外にも電気やガス等の各種制御装置が設置されていたりすることもある。その様な場合において、カメラ120が通常時に火災受信機110以外の火災受信機やその他の各種制御装置も映る画角で撮影している場合、ズームアップして撮影する効果はより大きくなる。
【0039】
(変形例5)
実施形態1の変形例5を説明する。
図13は、変形例5の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ1301において、変形例5のサーバー装置100の制御部210は、カメラ120で撮影された火災受信機110の映像に基づき、火災が発生したエリアを特定する。より具体的に説明すると、火災受信機110は、表示部を有している。表示部には、建物の各エリアが表示されており、火災が発生した際には、複数のエリアのうち、火災が発生しているエリアが識別可能に表示される。例えば、火災受信機110は、火災が発生しているエリアを赤色で表示し、火災が発生していないエリアを赤色以外の色で表示することで、火災が発生しているエリアを識別可能に表示する。なお、赤色は一例であって他の色であってもよい。また、色で識別可能にするのも一例であって、他の例として火災受信機110は、火災が発生しているエリアに炎のマークを表示させることで他のエリアと識別可能にさせてもよい。また、更に他の例として火災受信機110は、火災が発生しているエリアに「火災発生!」の文字列を重畳表示させることで他のエリアと識別可能にさせてもよい。すなわち、火災発生しているエリアと火災が発生していないエリアを識別可能に表示させることができればどのような表示態様であってもよい。サーバー装置100は、火災受信機110の映像を画像解析し、火災が発生しているエリアを特定する。他の例として、サーバー装置100は、映像を入力データ、火災が発生しているエリアを出力データとして学習された学習済みモデルにカメラ120から受信した映像を入力する。そして、サーバー装置100は、学習済みモデルから出力された火災が発生しているエリアのデータに基づきエリアを特定する。その他、火災感知信号の中に火災が発生しているエリアを示す情報を含めるようにして、その情報に基づいてエリアを特定してもよい。
なお、エリアの特定は、例えば図8のように表示された火災受信機110の映像の中で、ユーザーが何れかのランプを指定することにより、対応するエリアが特定されるようにしてもよい。この場合、予め、火災受信機110の映像の中でランプごとに対応する領域を分け、各々に対応付けてエリアを登録しておけばよい。
【0040】
シーケンスSQ1302において、制御部210は、特定したエリアの情報(以下、エリア情報という)を情報処理装置130に送信する。情報処理装置130のユーザーは、火災が発生したエリア情報を受け取ることによって、たとえ火災受信機110から離れた場所に居たとしても、すぐに火災が発生したエリアを特定し、例えばそのエリアに直行し、火災の状況を確認、避難等の誘導を行うことができる。
【0041】
(変形例6)
実施形態1の変形例6を説明する。
図14は、変形例6の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ1401において、変形例6の制御部210は、例えば、情報処理装置130からの制御信号に基づき、建物に関するエリアと、エリアを撮影するカメラと、を対応付けて対応付けデータとして記憶部220等に登録する。制御部210は、エリアAの撮影するカメラとしてカメラA、エリアBを撮影するカメラとしてカメラB等とエリアと、カメラと、を対応付けて登録する。シーケンスSQ1401の処理は、サーバー装置100が、建物のエリアと、エリアを撮影するカメラとを、対応付けて登録する処理の一例である。
【0042】
シーケンスSQ1402において、制御部210は、特定したエリア情報と、特定したエリア情報に関連するエリアを撮影しているカメラの映像を表示する画面の表示情報とを情報処理装置130に送信する。複数エリアで同時に火災が発生した場合には、制御部210は、各々に対応する表示情報を送信する。
表示情報を選択する等の所定のユーザー操作を検知すると、シーケンスSQ1403において、変形例6の情報処理装置130は、表示情報に関連する画面の表示要求をサーバー装置100に送信する。
情報処理装置130からの表示要求を受信すると、シーケンスSQ1404において、画面を要求元の情報処理装置130に送信する。シーケンスSQ1404の処理は、サーバー装置100が、エリアに対応するカメラで撮影された映像を情報処理装置130に送信する処理の一例である。
【0043】
サーバー装置100から画面を受信すると、シーケンスSQ1405において、情報処理装置130は、画面をディスプレイ等に表示する。図15は、情報処理装置130のディスプレイ等に表示される画面の一例を示す図である。図7に示されるように、画面1500には、表示領域1510が含まれる。表示領域710には、火災が発生したエリアを撮影範囲とするカメラで撮影された映像が表示される。
【0044】
(変形例7)
実施形態1の変形例7を説明する。
実施形態1等では、サーバー装置100は、カメラ120を介して火災受信機110は発信する信号を受信する例を示した。しかし、火災受信機110がサーバー装置100に直接、信号を送信するようにしてもよい。
【0045】
図16は、変形例7の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
火災感知器140からの火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ1601において、変形例7の火災受信機110は、火災感知信号をサーバー装置100に送信する。
火災受信機110より火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ1602において、変形例7のサーバー装置100の制御部210は、火災が発生したことを示す火災発生情報を設定された情報処理装置130宛に送信する。シーケンスSQ1602の処理は、火災感知器が火災を感知した際に送信する火災感知信号を受信したことに応じて、火災感知器が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する処理の一例である。情報処理装置130は、火災発生情報を受信すると、ディスプレイに火災が発生したことを示す情報を表示する。
なお、サーバー装置100は、火災感知信号を受信した場合、火災が発生したエリアを特定し、図8等に対応するバーチャル映像を生成して、それを情報処理装置130に送信してユーザーに表示するようにしてもよい。
【0046】
変形例7の処理によれば、カメラ120がなくとも火災が発生したことを示す情報を管理者等に通知することができる。
【0047】
(変形例8)
実施形態1の変形例8を説明する。
実施形態1等では、火災感知信号が、火災受信機110を経由して送信される例を示した。しかし、火災感知信号は、火災受信機110を経由することなく、火災感知器140からサーバー装置100に直接送信されるようにしてもよい。
【0048】
図17は、変形例8の情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ1601において、変形例8の火災感知器140は、火災感知信号をサーバー装置100に送信する。
火災感知器140より火災感知信号を受信すると、シーケンスSQ1602において、変形例8のサーバー装置100の制御部210は、火災が発生したことを示す火災発生情報を設定された情報処理装置130宛に送信する。シーケンスSQ1602の処理は、火災感知器が火災を感知した際に送信する火災感知信号を受信したことに応じて、火災感知器が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する処理の一例である。情報処理装置130は、火災発生情報を受信すると、ディスプレイに火災が発生したことを示す情報を表示する。
なお、サーバー装置100は、火災感知信号を受信したら、火災が発生したエリアを特定し、図8等に対応するバーチャル映像を生成して、それを情報処理装置130に送信してユーザーに表示するようにしてもよい。
【0049】
以上により、ビルの管理室等に火災受信機110やカメラ120を設置する必要がなくなるため、各種装置の導入に係るコスト削減のみならず、それらの設置に係るスペース削減も可能となる。
【0050】
(変形例9)
実施形態1等では、ビルの管理者や警備員等は、情報処理装置130にて火災発生情報を受けた後、ビルの管理室等に駆け付け、現場で火災発生の有無を確認したうえで、状況に応じて火災受信機110等に備えられた火災発生の確定ボタン又は解除ボタンを選択する必要があった。ここで、火災発生の確定ボタンが押されると、消防隊に救助要請がなされる。また、解除ボタンが押されると、救助要請はせず、サイレン等の各種アラートが停止する。しかし、これらのボタンをバーチャルで実現してもよい。
【0051】
例えば、変形例9の情報処理装置130は、変形例9のサーバー装置100の制御部210の制御に基づき図8又は図15の画面を表示するときに、併せて火災発生の確定ボタン及び/又は火災発生の解除ボタンに対応するオブジェクトを重ね合わせて表示する。そして、ユーザーが火災発生の確定ボタン又は火災発生の解除ボタンを選択した場合、選択したボタンに対応する情報をネットワーク経由で火災受信機110及び/又は消防隊の装置等に送信する。
【0052】
以上により、ユーザーが火災発生の確定ボタン又は解除ボタンをいち早く選択することができるようになるため、火災の対応を迅速に行うことが可能となる。また、ビルの管理者や警備員等が現場に駆け付ける必要がなくなるため、火災の危険にさらされるリスクを回避することも可能となる。
【0053】
<実施形態2>
図18は、実施形態2の情報処理システム2000のシステム構成の一例を示す図である。図18に示されるように、情報処理システム2000は、システム構成として、サーバー装置100と、カメラ120と、ナースコール親機160と、ナースコール子機170と、情報処理装置130と、を含む。サーバー装置100と、カメラ120と、情報処理装置130と、ナースコール子機170とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。ナースコール親機160と、ナースコール子機170とは、有線、又は無線を介して通信可能に接続されている。ナースコール親機160は、呼び出し表示機の一例である。
【0054】
サーバー装置100は、実施形態2に関する処理を実行する。カメラ120は、監視カメラ等であって、ナースコール親機160を撮影可能な場所に設置され、ナースコール親機160を撮影する。カメラ120は、撮影装置の一例である。ナースコール親機160は、例えば、病院の病棟等の建物において看護師が常駐しているスタッフステーションに設置され、ナースコール子機170からのナースコール信号を受信し、ナースコール子機170から呼び出されていることを示す音を出力するとともにナースコール信号を送信しているナースコール子機170の場所をエリア表示する。ナースコール信号はナースコール子機170において患者等に所定の操作(例えば、看護師を呼ぶための操作)を行われた際に出力される信号である。カメラ120は、ナースコール親機160からナースコール信号等を受信すると、ナースコール信号を受信したことを示す信号、又はナースコール信号(以下、単にナースコール信号として説明する)をサーバー装置100に送信する。情報処理装置130は、看護師が保持する装置であって、サーバー装置100から送信された情報を受信したり、画面等をディスプレイに表示したりする。
なお、図18では省略してあるが、病院の病棟等の建物の複数のエリアそれぞれにはサーバー装置100と通信可能なカメラが設置されていてもよい。
【0055】
サーバー装置100は、ナースコール親機160からナースコール信号を受信したことに応じて、ナースコール親機160に対応するナースコール子機170による呼び出しが発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する。このような処理により、看護師は、仮にスタッフステーションから離れた場所に居た場合でもすぐにナースコール子機170からのナースコールを認知し、ナースコール親機160が設置されているスタッフステーション等に行き、ナースコール親機160を目視することによってナースコールによる呼び出し及びナースコールによる呼び出しを行っている患者等が居るエリア等を確認することができる。
【0056】
図19は、情報処理システム2000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ1801において、カメラ120は、ナースコール親機160を撮影する。
シーケンスSQ1802において、カメラ120は、撮影した映像をサーバー装置100に送信する。サーバー装置100は、カメラ120より送信された映像を受信する。
シーケンスSQ1803において、サーバー装置100の制御部210は、受信した映像を記憶部220等に記憶させる。
【0057】
ナースコール子機170からのナースコール信号を受信すると、シーケンスSQ1804においてナースコール親機160は、ナースコール信号をカメラ120に送信する。カメラ120は、ナースコール親機160より送信されたナースコール信号を受信する。
ナースコール信号を受信すると、シーケンスSQ1805において、カメラ120は、ナースコール信号、又はナースコール親機160からナースコール信号を受信したことを示す信号をサーバー装置100に送信する。ナースコール信号、又はナースコール親機160からナースコール信号を受信したことを示す信号は、所定の信号の例である。なお、以下では説明の簡略化のため、カメラ120は、ナースコール信号をサーバー装置100に送信するものとして説明を行う。
【0058】
カメラ120よりナースコール信号を受信すると、シーケンスSQ1806において、サーバー装置100の制御部210は、ナースコールがされていることを示す情報(以下、ナースコール情報という)を設定された情報処理装置130宛に送信する。情報処理装置130は、ナースコール情報を受信すると、ディスプレイにナースコールがされていることを示す情報を表示する。
【0059】
<実施形態3>
図20は、実施形態3の情報処理システム3000のシステム構成の一例を示す図である。図20に示されるように、情報処理システム3000は、システム構成として、サーバー装置100と、カメラ120と、管理装置180と、機器190と、情報処理装置130と、を含む。サーバー装置100と、カメラ120と、情報処理装置130と、機器190とは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。管理装置180と、機器190とは、有線、又は無線を介して通信可能に接続されている。管理装置180は、コントロール装置の一例である。
【0060】
サーバー装置100は、実施形態3の関する処理を実行する。カメラ120は、監視カメラ等であって、管理装置180を撮影可能な場所に設置され、管理装置180を撮影する。カメラ120は、撮影装置の一例である。管理装置180は、例えば、工場等の建物において工場の機器等を管理する管理室に設置され、工場の機器190からの異常発生信号を受信し、異常が発生したことを示す音を出力するとともに異常発生信号を送信してきた機器190の場所をエリア表示する。異常発生信号は機器190において何らかの異常が発生した際に出力される信号である。カメラ120は、管理装置180からの異常発生信号等を受信すると、異常発生信号を受信したことを示す信号、又は異常発生信号(以下、単に異常発生信号として説明する)をサーバー装置100に送信する。情報処理装置130は、工場の管理者等が保持する装置であって、サーバー装置100から送信された情報を受信したり、画面等をディスプレイに表示したりする。
なお、図20では省略してあるが、工場等の建物の複数のエリアそれぞれにはサーバー装置100と通信可能なカメラが設置されていてもよい。
【0061】
サーバー装置100は、管理装置180から異常発生信号を受信したことに応じて、工場の機器190に異常が発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する。このような処理により、工場の管理者は、仮に管理室から離れた場所に居た場合でもすぐに機器190の異常を認知し、管理装置180が設置されている管理室等に行き、管理装置180を目視することによって機器190における異常の発生及び異常が発生している機器190が設置されているエリア等を確認することができる。
【0062】
図21は、情報処理システム3000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ2001において、カメラ120は、管理装置180を撮影する。
シーケンスSQ2002において、カメラ120は、撮影した映像をサーバー装置100に送信する。サーバー装置100は、カメラ120より送信された映像を受信する。
シーケンスSQ2003において、サーバー装置100の制御部210は、受信した映像を記憶部220等に記憶させる。
【0063】
機器190からの異常発生信号を受信すると、シーケンスSQ2004において、管理装置180は、異常発生信号をカメラ120に送信する。カメラ120は、管理装置180から送信された異常発生信号を受信する。
異常発生信号を受信すると、シーケンスSQ2005において、カメラ120は、異常発生信号、又は機器190から異常発生信号を受信したことを示す信号をサーバー装置100に送信する。異常発生信号、又は機器190から異常発生信号を受信したことを示す信号は、所定の信号の例である。なお、以下では説明の簡略化のため、カメラ120は、異常発生信号をサーバー装置100に送信するものとして説明を行う。
【0064】
カメラ120より異常発生信号を受信すると、シーケンスSQ2006において、サーバー装置100の制御部210は、異常が発生していることを示す情報(以下、異常発生情報という)を設定された情報処理装置130宛に送信する。情報処理装置130は、異常発生情報を受信すると、ディスプレイに機器に異常が発生したことを示す情報を表示する。
【0065】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0066】
(1)撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、火災受信機から所定の信号を受信したことに応じて、前記火災受信機が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0067】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記撮影装置は、前記火災受信機を撮影する、情報処理システム。
【0068】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、中継装置を介して、前記所定の信号を受信する、情報処理システム。
【0069】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、更に前記映像を表示するための情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0070】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記情報処理装置では、前記映像とともに前記映像のタイムラインが表示され、前記所定の信号を受信したことに基づいて、前記タイムラインに火災が発生した時刻を示すオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御する、情報処理システム。
【0071】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記オブジェクトが選択されると、前記オブジェクトに対応する時刻の映像が前記情報処理装置において表示されるよう制御する、情報処理システム。
【0072】
(7)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記オブジェクトは、火災の発生から消滅までを示す、情報処理システム。
【0073】
(8)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記オブジェクトは、火災の報知音が鳴ってから止まるまでを示す、情報処理システム。
【0074】
(9)上記(1)から(8)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記火災受信機より所定の信号を受信したことに応じて、前記撮影装置がズームアップして撮影するように制御する、情報処理システム。
【0075】
(10)上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記映像に基づいて火災が発生したエリアを特定し、前記エリアを示す情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0076】
(11)上記(10)に記載の情報処理システムにおいて、前記エリアに対応する撮影装置で撮影された映像を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0077】
(12)上記(10)に記載の情報処理システムにおいて、前記建物のエリアと、前記エリアを撮影する撮影装置とを、対応付けて登録する、情報処理システム。
【0078】
(13)上記(1)から(12)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記所定の信号は、火災感知器が火災を感知した際に送信する火災感知信号である、情報処理システム。
【0079】
(14)上記(1)から(13)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、火災発生の確定又は火災発生の解除に関するオブジェクトが前記情報処理装置において表示されるよう制御し、前記オブジェクトが選択された場合に、選択されたオブジェクトに対応する情報を前記火災受信機又は消防隊の装置に送信する、情報処理システム。
【0080】
(15)撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、火災感知器が火災を感知した際に送信する火災感知信号を受信したことに応じて、前記火災感知器が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0081】
(16)撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、呼出表示機から所定の信号を受信したことに応じて、前記呼出表示機に対応するナースコール子機による呼び出しが発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0082】
(17)撮影装置及び前記撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムであって、工場のコントロール装置から所定の信号を受信したことに応じて、前記工場の機器に異常が発生したことを示す情報を前記情報処理装置に送信する、情報処理システム。
【0083】
(18)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、火災受信機から所定の信号を受信したことに基づいてネットワークを介して通信可能な情報処理装置に火災が発生したことを示す情報を送信する、情報処理方法。
【0084】
(19)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)から(17)までの何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0085】
上述した複数の変形例を任意に組み合わせて実施してもよいし、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施してもよい。
【0086】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0087】
100 :サーバー装置
110 :火災受信機
120 :カメラ
130 :情報処理装置
150 :ネットワーク
160 :ナースコール親機
170 :ナースコール子機
180 :管理装置
190 :機器
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :撮影部
340 :入出力部
350 :通信部
700 :画面
710 :表示領域
720 :タイムライン
730 :再生位置表示オブジェクト
740 :フラグ
750 :日時情報
910 :フラグ
1000 :情報処理システム
1010 :フラグ
1500 :画面
1510 :表示領域
2000 :情報処理システム
3000 :情報処理システム
【要約】      (修正有)
【課題】撮影装置及び撮影装置により撮影された映像を表示する情報処理装置とネットワークを介して通信可能な情報処理システムを提供する。
【解決手段】サーバー装置100と、カメラ120と、情報処理装置130とが、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている情報処理システム1000であって、カメラ120は、火災受信機110から所定の信号を受信したことに応じて、火災受信機110が設置された建物で火災が発生したことを示す情報を情報処理装置130に送信する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21