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特許7453490ユーザ属性推定装置およびユーザ属性推定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-12
(45)【発行日】2024-03-21
(54)【発明の名称】ユーザ属性推定装置およびユーザ属性推定方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/908 20190101AFI20240313BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20240313BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
G06F16/908
G06F16/909
G06F3/01 510
G06F3/01 570
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019007969
(22)【出願日】2019-01-21
(65)【公開番号】P2020119097
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】516137096
【氏名又は名称】株式会社アルファコード
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】水野 拓宏
【審査官】酒井 恭信
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-186434(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0285521(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0331279(US,A1)
【文献】特開2014-167438(JP,A)
【文献】特表2011-505618(JP,A)
【文献】国際公開第2009/067676(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0133051(US,A1)
【文献】特開2007-203951(JP,A)
【文献】特開2015-029696(JP,A)
【文献】特開2017-006192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する位置検知情報取得部と、
上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する物理的特徴認識部と、
上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する属性推定部とを備え
上記属性推定部は、上記複数の物理的特徴の値がそれぞれ閾値より大きいか否かによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性または女性のどちらであるかを推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定装置。
【請求項2】
ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する位置検知情報取得部と、
上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する物理的特徴認識部と、
上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する属性推定部とを備え、
上記属性推定部は、上記物理的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザの属性が男性である確率および女性である確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定装置
【請求項3】
ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する位置検知情報取得部と、
上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する物理的特徴認識部と、
上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する属性推定部とを備え、
上記属性推定部は、上記物理的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザが属する年代の確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザが属する年代の確率を推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザが属する年代の確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定装置
【請求項4】
上記位置検知センサから複数の時点において上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の動作的特徴を認識する動作的特徴認識部を更に備え、
上記属性推定部は、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴および上記動作的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の動作的特徴から上記ユーザの属性を推定する
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のユーザ属性推定装置。
【請求項5】
上記動作的特徴認識部は、上記複数の位置検知センサのそれぞれから複数の時点において上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の動作的特徴を認識し、
上記属性推定部は、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴および上記動作的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の動作的特徴から上記ユーザの属性を推定する
ことを特徴とする請求項に記載のユーザ属性推定装置。
【請求項6】
上記ユーザの身体に装着される動き検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された動き検知センサの少なくとも一方から動き検知情報を取得する動き検知情報取得部と、
上記動き検知情報取得部により取得される動き検知情報から上記ユーザの身体の動作的特徴を認識する動作的特徴認識部とを更に備え、
上記属性推定部は、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴および上記動作的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の動作的特徴から上記ユーザの属性を推定する
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のユーザ属性推定装置。
【請求項7】
上記動き検知情報取得部は、上記ユーザの身体に装着される動き検知センサ、上記コントローラに搭載された動き検知センサの少なくとも一方を含む複数の動き検知センサから上記ユーザの身体の複数の動き検知情報を取得し、
上記動作的特徴認識部は、上記動き検知情報取得部により取得される上記複数の動き検知情報から上記ユーザの身体の複数の動作的特徴を認識し、
上記属性推定部は、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴および上記動作的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の動作的特徴から上記ユーザの属性を推定する
ことを特徴とする請求項6に記載のユーザ属性推定装置
【請求項8】
上記属性推定部は、上記複数の動作的特徴の値がそれぞれ閾値より大きいか否かによって、上記動作的特徴認識部により認識された上記複数の動作的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性または女性のどちらであるかを推定し、当該複数の動作的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定することを特徴とする請求項5または7に記載のユーザ属性推定装置
【請求項9】
上記属性推定部は、上記動作的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザの属性が男性である確率および女性である確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記動作的特徴認識部により認識された上記複数の動作的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定し、当該複数の動作的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定することを特徴とする請求項5または7に記載のユーザ属性推定装置
【請求項10】
上記属性推定部は、上記動作的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザが属する年代の確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記動作的特徴認識部により認識された上記複数の動作的特徴ごとに上記ユーザが属する年代の確率を推定し、当該複数の動作的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザが属する年代の確率を推定することを特徴とする請求項5または7に記載のユーザ属性推定装置
【請求項11】
ユーザ属性推定装置の位置検知情報取得部が、ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する第1のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の物理的特徴認識部が、上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する第2のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の属性推定部が、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する第3のステップとを有し、
上記属性推定部は、上記複数の物理的特徴の値がそれぞれ閾値より大きいか否かによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性または女性のどちらであるかを推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定方法。
【請求項12】
ユーザ属性推定装置の位置検知情報取得部が、ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する第1のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の物理的特徴認識部が、上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する第2のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の属性推定部が、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する第3のステップとを有し、
上記属性推定部は、上記物理的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザの属性が男性である確率および女性である確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザの属性が男性である確率または女性である確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定方法
【請求項13】
ユーザ属性推定装置の位置検知情報取得部が、ユーザの身体に装着される位置検知センサ、上記ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得する第1のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の物理的特徴認識部が、上記位置検知情報取得部により取得される複数の位置検知情報から上記ユーザの身体の複数の物理的特徴を認識する第2のステップと、
上記ユーザ属性推定装置の属性推定部が、上記物理的特徴認識部により認識された上記ユーザの身体の複数の物理的特徴から上記ユーザの属性を推定する第3のステップとを有し、
上記属性推定部は、上記物理的特徴の値の範囲に応じて上記ユーザが属する年代の確率を記憶したテーブル情報を参照することによって、上記物理的特徴認識部により認識された上記複数の物理的特徴ごとに上記ユーザが属する年代の確率を推定し、当該複数の物理的特徴ごとの推定結果を総合して、上記ユーザが属する年代の確率を推定する
ことを特徴とするユーザ属性推定方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ属性推定装置およびユーザ属性推定方法に関し、特に、VR画像を視聴しているユーザの属性を推定する装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの中に作られた仮想的な世界をあたかも現実のように体験させる仮想現実(VR:バーチャルリアリティ)技術の活用が広がりを見せつつある。VRの応用例は様々であるが、ユーザがゴーグルのようなHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着して、コンピュータによりHMDに対して3次元画像(VR画像)として描き出された3次元空間(VR空間)の中で自由に行動することにより、ユーザが仮想的に様々な体験をすることができるようにしたものが一般的である。ゴーグル型のHMDの代わりに眼鏡型や帽子型のHMDを用いる場合もある。VRは、時間や空間という現実の制約を超えた世界をユーザに提示することも可能である。
【0003】
最近では、VRの利用シーンの広がりを背景として、VR空間内に広告を表示する動きも広がりつつある。VR空間内に表示される広告は、VR広告と呼ばれている。VR広告は、インターネットのウェブサイトや電子メールを使用して行う従来型のインターネット広告とは異なり、その表現方法は平面とは限らない。VR空間上の平面に広告を表示することもあれば、360度のVR空間を最大限に生かした広告展開も可能である。このように表現方法の違いはあるが、VR広告はインターネット広告と同様、できるだけ広告効果を高めることが望まれている。そのため、VR画像を視聴しているユーザの属性や興味、行動等に合わせた内容の広告を表示する仕組みが工夫されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の情報提供システムでは、HMDに表示されたVR画像内で視聴者が注目した1以上の対象物を検出した上で、注目対象物を注目度合が高い順にランキングし、注目対象物に関連付けられた付随情報をランキングに従ってユーザ端末に提供する。なお、特許文献1に記載の情報提供システムでは、HMDにVR画像を表示しているときに検出された注目対象物に対応する詳細な付随情報を、VR画像の再生の終了後または停止後に、HMDとは異なるユーザ端末を通じて視聴者に提供するようにしている。
【0005】
上記特許文献1に記載の情報提供システムは、VR画像を視聴しているユーザの興味内容を推定し、その興味内容に合わせた広告を付随情報として表示するものである。これに対し、カメラで撮影したユーザの画像を解析することにより、ユーザの属性(体重、年齢、性別等)を推定する技術が知られている(例えば、特許文献2,3参照)。この特許文献2,3に記載の技術を用いて推定したユーザの属性に応じて決定したVR広告を表示することも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-37755号公報
【文献】特表2011-505618号公報
【文献】特表2015-501997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献2,3に記載の技術では、ユーザの属性を推定するために撮影画像を用いており、VR画像を視聴しているユーザの周囲にカメラの設置が必要となる。しかしながら、例えば展示会の特設会場やショップなどであればカメラの設置も可能であるが、自宅などの一般的な場所にはカメラは設置されておらず、VR画像を視聴しているユーザを外部から撮影することができないケースが多い。そのため、特許文献2,3に記載の技術を適用することができないことが多いという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、カメラが設置されていない場所においても、VR画像を視聴しているユーザの属性を推定することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、本発明では、ユーザの身体に装着される位置検知センサ、ユーザが把持して使用するコントローラに搭載された位置検知センサの少なくとも一方を含む複数の位置検知センサから複数の位置検知情報を取得し、複数の位置検知情報からユーザの身体の複数の物理的特徴を認識するとともに、当該認識したユーザの身体の複数の物理的特徴からユーザの属性を推定するようにしている。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した本発明によれば、VR画像を視聴しているユーザ自身の身体に装着されるセンサや、ユーザが把持するコントローラに搭載されるセンサによる検知情報に基づいてユーザの属性が推定されるので、カメラが設置されていない場所においても、VR画像を視聴しているユーザの属性を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態によるユーザ属性推定装置を適用したVR視聴システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態によるユーザ属性推定装置を含む演算装置の機能構成例を示すブロック図である。
図3】本実施形態による属性推定部の処理内容の一例を説明するための図である。
図4】本実施形態による属性推定部の処理内容の一例を説明するための図である。
図5】本実施形態による属性推定部の処理内容の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるユーザ属性推定装置を適用したVR視聴システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態のVR視聴システムは、ユーザ属性推定装置の機能構成を含む演算装置100と、ユーザの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)200と、ユーザが把持して使用するコントローラ300と、複数のセンサ400とを備えて構成される。
【0013】
HMD200は、どのようなタイプのものでもよい。すなわち、HMD200は、両眼タイプでもよいし、単眼タイプでもよい。また、HMD200は、目を完全に覆う非透過型でもよいし、透過型でもよい。また、HMD200は、ゴーグル型、眼鏡型、帽子型の何れであってもよい。コントローラ300は、ユーザが所望の指示を演算装置100に与えるためのものであり、所定の操作ボタンが設けられている。
【0014】
複数のセンサ400の1つは、HMD200に搭載される。複数のセンサ400の他の1つは、コントローラ300に搭載される。残りのセンサ400は、ユーザの身体の各場所にベルト等を使って装着される。ベルト等を介してセンサ400が装着されるユーザの身体の各場所は、肩、肘、手首、腰、膝、足首などである。本実施形態において、センサ400は、位置検知センサおよび動き検知センサにより構成される。ユーザの頭部に装着されるHMD200に搭載されたセンサ400と、ユーザの身体の各場所にベルト等を使って装着されるセンサ400とが「ユーザの身体に装着される」位置検知センサおよび動き検出センサに相当する。
【0015】
位置検知センサは、例えば受光センサを備えて構成される公知のセンサであり、演算装置100の周囲に設置された発光装置(図示せず)から一定間隔で発光される同期用フラッシュと赤外線レーザーとを受光し、その受光時間や受光角度、同期用フラッシュと赤外線レーザーとの受信時間差等を検知し、これらの位置検知情報を演算装置100に無線で送信する。演算装置100は、位置検知センサから送信される位置検知情報に基づいて、位置検知センサが存在する3次元空間上の位置(位置検知センサが装着された身体の部位の位置)を算出する。
【0016】
動き検知センサは、加速度センサやジャイロセンサなどを組み合わせて構成される公知のセンサであり、物体の動きの方向や速さ、姿勢の変化等に応じた加速度や角速度を検知し、これらの動き検知情報を演算装置100に無線で送信する。演算装置100は、動き検知センサから送信される動き検知情報に基づいて、動き検知センサの3次元空間上の動き(動き検知センサが装着された身体の部位の動き)を算出する。
【0017】
図2は、演算装置100の機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、演算装置100は、その機能構成として、位置検知情報取得部11、物理的特徴認識部12、動き検知情報取得部13、動作的特徴認識部14、属性推定部15および広告提供部16を備えている。また、演算装置100は、記憶媒体として、広告データ記憶部10を備えている。なお、機能ブロック11~15によりユーザ属性推定装置が構成される。
【0018】
上記各機能ブロック11~16は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック11~16は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
【0019】
位置検知情報取得部11は、複数のセンサ400(位置検知センサ)から複数の位置検知情報を取得する。位置検知情報取得部11は、位置検知センサから所定の時間間隔で順次送信されてくる位置検知情報を順次取得する。なお、位置検知センサから送られてくる位置検知情報には、各位置検知センサに固有の識別情報(ID)が付随している。
【0020】
物理的特徴認識部12は、位置検知情報取得部11により取得される複数の位置検知情報からユーザの身体の物理的特徴を認識する。具体的には、物理的特徴認識部12は、位置検知情報取得部11により取得される複数の位置検知情報からユーザの身体の各部位の位置を検出し、各部位の位置からユーザの身体の物理的特徴を認識する。
【0021】
すなわち、物理的特徴認識部12は、まず、HMD200に搭載された位置検知センサから取得される位置検知情報に基づいて、ユーザの頭部の位置を検出する。また、物理的特徴認識部12は、ユーザの肩、肘、手首、腰、膝、足首に装着された位置検知センサから取得される位置検知情報に基づいて、ユーザの肘、手首、腰、膝、足首の位置を検出する。物理的特徴認識部12は、位置検知センサのIDと身体の部位との対応関係を記録したテーブル情報を記憶しており、このテーブル情報を参照することにより、どの位置検知センサから取得された位置検知情報が身体のどの部位に対応するものかを認識することが可能である。
【0022】
次に、物理的特徴認識部12は、検出した頭部の位置からユーザの身長を認識する。また、物理的特徴認識部12は、検出した頭部の位置と腰の位置とからユーザの座高を認識する。また、物理的特徴認識部12は、検出した肩の位置と手首の位置とからユーザの手の長さを認識する。また、物理的特徴認識部12は、検出した腰の位置と足首の位置とからユーザの足の長さを認識する。また、物理的特徴認識部12は、検出した肩、肘、手首の各位置から、腕の関節比率(肩から肘までの長さと肘から手首までの長さとの比率)を認識する。また、物理的特徴認識部12は、検出した腰、膝、足首の各位置から、脚の関節比率(腰から膝までの長さと膝から足首までの長さとの比率)を認識する。
【0023】
物理的特徴認識部12は、以上のようにしてユーザの身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率などの物理的特徴を認識する際に、ある一時点において各位置検知センサから取得される位置検知情報に基づいて検出される、ある一時点における身体の各部位の位置を用いて物理的特徴を認識するようにしてよい。ただし、複数の時点において各位置検知センサから取得される位置検知情報を用いて身体の各部位の位置を検出し、複数の時点における身体の各部位の位置を用いて物理的特徴を認識するのが好ましい。VR画像の視聴中にユーザの身体が動くため、ある一時点において検出された身体の各部位の位置が、そのまま身体の物理的特徴を表す値であるとは限らないからである。
【0024】
例えば、物理的特徴認識部12は、複数の時点において検出した頭部の位置のうち、最も高い位置からユーザの身長を認識する。ユーザが座ったり、上半身を前に屈めたり、後ろに反らしたりすると、検出される頭部の位置は、本来の身長の位置よりも低くなる。これに対し、ユーザが直立した状態で検出される頭部の位置は最も高くなる。よって、複数の時点において検出した頭部の位置のうち、最も高い位置に基づいてユーザの身長を認識することにより、ユーザの身長を正しく認識することができる。なお、ユーザがジャンプすることも考えられる。そこで、所定時間より短い期間だけ最も高い位置を示しているものは排除し、所定時間より長い期間続けて最も高い位置を示しているものを採用してユーザの身長を認識するようにしてもよい。
【0025】
また、物理的特徴認識部12は、座高についても同様に、複数の時点において検出した頭部の位置のうち最も高い位置を用いるとともに、複数の時点において検出した腰の位置のうち最も高い位置を用いて、両者の高さの位置の差分からユーザの座高を認識する。なお、座高に関しては、ユーザが首を曲げた状態でなければ、どのような姿勢をとっていても、頭部の位置と腰の位置との差分から座高をほぼ正しく認識することが可能である。そこで、物理的特徴認識部12は、複数の時点において検出した頭部の位置と腰の位置との差分からユーザの座高をそれぞれ認識し、その中で最も長いものを採用するようにしてもよい。
【0026】
手の長さに関しては、肘を曲げている状態ではなく、肘を伸ばしている状態において認識する必要がある。そこで、物理的特徴認識部12は、複数の時点において検出した肩の位置と手首の位置との差分からユーザの手の長さをそれぞれ認識し、その中で最も長いものを採用する。足の長さも同様である。物理的特徴認識部12は、複数の時点において検出した腰の位置と足首の位置との差分からユーザの足の長さをそれぞれ認識し、その中で最も長いものを採用する。なお、腕の関節比率および脚の関節比率に関しては、ある一時点において検出した肩、肘、手首の各位置、および腰、膝、足首の各位置から認識するようにしてもよい。
【0027】
動き検知情報取得部13は、複数のセンサ400(動き検知センサ)から複数の動き検知情報を取得する。動き検知情報取得部13は、動き検知センサから所定の時間間隔で順次送信されてくる動き検知情報を順次取得する。なお、動き検知センサから送られてくる動き検知情報には、各動き検知センサに固有の識別情報(ID)が付随している。
【0028】
動作的特徴認識部14は、動き検知情報取得部13により取得される動き検知情報からユーザの身体の動作的特徴を認識する。具体的には、動作的特徴認識部14は、動き検知情報取得部13により取得される複数の動き検知情報からユーザの身体の各部位の動きを検出し、各部位の動きからユーザの身体の動作的特徴を認識する。動作的特徴認識部14は、動き検知センサのIDと身体の部位との対応関係を記録したテーブル情報を記憶しており、このテーブル情報を参照することにより、どの動き検知センサから取得された動き検知情報が身体のどの部位に対応するものかを認識することが可能である。
【0029】
動作的特徴認識部14が認識する動作的特徴は、例えば、ユーザの走り方、手の振り方、辺りの見回し方、立ち方、座り方などである。走り方に関して、動作的特徴認識部14は、肩、肘、手首、腰、膝、足首に装着された動き検知センサから取得される動き検知情報に基づいて、ユーザの腕の振り方、脚の動かし方、歩幅などから走り方を認識する。手の振り方に関して、動作的特徴認識部14は、肘、手首に装着された動き検知センサおよびコントローラ300に搭載された動き検出センサから取得される動き検知情報に基づいて、ユーザが手を振る動作の大きさや速さなどから手の振り方を認識する。
【0030】
辺りの見回し方に関して、動作的特徴認識部14は、HMD200に搭載された動き検出センサから取得される動き検知情報に基づいて、ユーザが首を回す速度などから辺りの見回し方を認識する。立ち方に関して、動作的特徴認識部14は、腰、膝、足首に装着された動き検知センサから取得される動き検知情報に基づいて、足を開いて立っているか閉じて立っているかなどからユーザの立ち方を認識する。座り方に関して動作的特徴認識部14は、腰、膝、足首に装着された動き検知センサから取得される動き検知情報に基づいて、足(又)を開いて座っているか閉じて座っているかなどからユーザの座り方を認識する。
【0031】
なお、動作的特徴認識部14は、位置検知情報取得部11により取得される位置検知情報から検出される身体の各部位の位置に基づいて、ユーザの身体の動作的特徴を認識するようにしてもよい。例えば、立ち方や座り方に関して、動作的特徴認識部14は、腰、膝、足首に装着された位置検知センサから取得される位置検知情報に基づいて、ユーザの立ち方や座り方を認識することが可能である。
【0032】
属性推定部15は、物理的特徴認識部12により認識されたユーザの身体の物理的特徴および動作的特徴認識部14により認識されたユーザの身体の動作的特徴からユーザの属性を推定する。属性推定部15が推定する属性は、例えばユーザの性別、年齢(年代)である。すなわち、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率などの物理的特徴や、走り方、手の振り方、辺りの見回し方、立ち方、座り方などの動作的特徴には、性別や年代に応じて一定の傾向が見られるため、この傾向をもとにユーザの性別や年代を推定する。
【0033】
すなわち、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率などの物理的特徴に関して、性別ごとにみられる傾向の違いや、年代ごとにみられる傾向の違いがある。そのような性別および年代別の物理的特徴の傾向をあらかじめ定義しておき、物理的特徴認識部12により認識されたユーザの身体の物理的特徴がどの傾向に該当するかによって、ユーザの性別や年代を推定することが可能である。
【0034】
例えば、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率は、女性よりも男性の方が大きな値を示す傾向にある。これにより、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率のそれぞれに関して閾値を設定し、物理的特徴認識部12により認識された値が閾値より大きい場合は男性、閾値以下の場合は女性などと推定することが可能である。そして、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率のそれぞれにおいて男性/女性のどちらが推定されたかを総合して、男性または女性である確率を推定するようにすることが可能である。例えば、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率の5つの項目のうち、何れか1つにおいて男性と推定され、他の4つにおいて女性と推定された場合は、男性である確率が20%、女性である確率が80%と推定される。
【0035】
あるいは、例えば図3に示すようなテーブル情報を用いて、複数の閾値によって身長を複数のレベルに分類し、物理的特徴認識部12により認識された身長がどの分類に属するかによって、男性である確率または女性である確率を推定するようにしてもよい。身長の各レベルにおける男性または女性である確率は、例えば身長に関する性別の統計値を根拠としてあらかじめ設定しておくことが可能である。図3の例において、M1+F1=100%、M2+F2=100%、・・・である。座高、手の長さ、足の長さ、関節比率についても同様にテーブル情報を用い、値の範囲に応じて分類した各レベルのどれに該当するかによって、男性または女性である確率をそれぞれ推定することが可能である。このようなテーブル情報を用いる場合も、属性推定部15は、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率のそれぞれにおいて推定された男性/女性の確率を総合して、男性または女性である確率を推定する。
【0036】
また、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率の中には、年代ごとの平均的な数値が統計として得られているものがある。年代別の統計が存在しない物理的特徴でも、一定数のサンプルユーザを集めて測定することにより、物理的特徴の年代別の平均値などを得ることは可能である。これにより、例えば図4に示すようなテーブル情報を用いて、複数の閾値によって身長を複数のレベルに分類し、物理的特徴認識部12により認識された身長がどの分類に属するかによって、ユーザがどの年代に属するかの確率を推定することが可能である。図4の例において、X1+Y1+・・・+Z1=100%、X2+Y2+・・・+Z2=100%、・・・である。属性推定部15は、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率についても同様にテーブル情報を用い、値の範囲に応じて分類した各レベルのどれに該当するかによって、ユーザが属する年代の確率をそれぞれ推定する。そして、身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率のそれぞれにおいて推定された年代の確率を総合して、どの年代に属するかの確率を推定するようにする。
【0037】
また、走り方、手の振り方、辺りの見回し方、立ち方、座り方などの動作的特徴に関しても、性別ごとにみられる傾向の違いや、年代ごとにみられる傾向の違いがある。そのような性別および年代別の動作的特徴の傾向をあらかじめ定義しておき、動作的特徴認識部14により認識されたユーザの動作的特徴がどの傾向に該当するかによって、ユーザの性別や年代を推定することが可能である。その推定の仕方は、上述した物理的特徴に基づく推定の仕方と同様とすることが可能である。
【0038】
以上のように、属性推定部15は、ユーザの身体の物理的特徴から性別および年代の確率を推定するとともに、ユーザの身体の動作的特徴から性別および年代の確率を推定することが可能である。属性推定部15はさらに、物理的特徴から推定した性別および年代の確率と、動作的特徴から推定した性別および年代の確率とを総合して、ユーザの性別および年代の最終的な確率を推定する。属性推定部15は、最終的な確率が最も大きい性別および年代を、ユーザの性別および年代であると推定するようにしてもよい。例えば、ユーザの性別に関する最終的な確率が男性65%、女性35%であれば、そのユーザは男性であると推定するといった具合である。
【0039】
なお、ここでは閾値を用いたテーブル方式でユーザの属性を推定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、機械学習を用いた方式でユーザの属性を推定するようにしてもよい。すなわち、学習を行う際は、性別および年齢(年代)が既知の複数のサンプルユーザについて、身体の物理的特徴を測定するとともに、身体の動作的特徴を特定する。そして、図5(a)のように、身体の物理的特徴、動作的特徴および既知のユーザ属性から成る情報セットを教師データとして学習器に与えて機械学習を行うことにより、身体の物理的特徴および動作的特徴を入力層に与えたときに性別および年齢(年代)が出力層から得られるような学習モデルを生成する。
【0040】
そして、属性が未知のユーザについて属性を推定する際には、図5(b)のように、そのユーザに関して物理的特徴認識部12により認識された物理的特徴および動作的特徴認識部14により認識された動作的特徴を、学習モデルが適用された予測器に入力することにより、当該学習モデルからの出力としてユーザの属性を推定する。なお、このような学習モデルに基づくユーザの推定結果に対して、実際の属性を正解データとして与え、この正解データと、予測器に入力された物理的特徴および動作的特徴とを学習器に入力することにより、学習モデルの強化学習を行うようにしてもよい。
【0041】
広告提供部16は、属性推定部15により推定されたユーザの属性に基づいて、当該属性に合わせた内容のVR広告をHMD200に提供する。HMD200に表示させるVR広告のデータは、広告データ記憶部10にあらかじめ記憶されている。広告データ記憶部10は、性別ごとおよび年齢(年代)ごとに内容を変えた広告データを記憶している。広告提供部16は、属性推定部15により推定されたユーザの性別および年齢(年代)に応じた広告データを広告データ記憶部10から読み出して、当該読み出した広告データに基づいてHMD200にVR広告を表示させる。
【0042】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、ユーザの身体に装着されるセンサ400およびユーザが把持して使用するコントローラ300に搭載されたセンサ400から複数の位置検知情報および複数の動き検知情報を取得し、ユーザの身体の物理的特徴を認識するとともに、ユーザの身体の動作的特徴を認識する。そして、当該認識したユーザの身体の物理的特徴および動作的特徴からユーザの属性を推定するようにしている。
【0043】
このように構成した本実施形態によれば、HMD200を装着してVR画像を視聴しているユーザ自身の身体に装着されるセンサ400や、ユーザが把持するコントローラ300に搭載されるセンサ400による検知情報に基づいてユーザの属性が推定されるので、カメラが設置されていない場所においても、VR画像を視聴しているユーザの属性を推定することができる。そして、推定したユーザの属性に応じた内容のVR広告をHMD200に表示させることができる。
【0044】
なお、上記実施形態において、属性推定部15は、物理的特徴認識部12により認識されたユーザの身体の物理的特徴と、動作的特徴認識部14により認識されたユーザの身体の動作的特徴とからユーザの属性を推定するものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、物理的特徴認識部12により認識されたユーザの身体の物理的特徴のみからユーザの属性を推定するようにしてもよい。この場合、動き検知情報取得部13および動作的特徴認識部14は不要である。
【0045】
また、上記実施形態では、肩、肘、手首、腰、膝、足の各場所にベルト等を使って位置検知センサを装着するとともに、HMD200やコントローラ300にも位置検知センサを搭載する例について説明したが、これらの場所の全てに位置検知センサを設置することを必須とするものではない。すなわち、位置検知情報取得部11は、ユーザの身体に装着される位置検知センサ(HMD200に搭載されるものも含む)、ユーザが把持して使用するコントローラ300に搭載された位置検知センサの少なくとも一方から複数の位置検知情報を取得するものであればよい。
【0046】
また、上記実施形態では、肩、肘、手首、腰、膝、足の各場所にベルト等を使って動き検知センサを装着するとともに、HMD200やコントローラ300にも動き検知センサを搭載する例について説明したが、これらの場所の全てに動き検知センサを設置することを必須とするものではない。すなわち、動き検知情報取得部13は、ユーザの身体に装着される動き検知センサ(HMD200に搭載されるものも含む)、ユーザが把持して使用するコントローラ300に搭載された動き検知センサの少なくとも一方から動き検知情報を取得するものであればよい。
【0047】
また、上記実施形態では、ユーザの身体の物理的特徴として、ユーザの身長、座高、手の長さ、足の長さ、関節比率を認識する例について説明したが、これらの全てを認識することを必須とするものではない。また、認識する物理的特徴の内容がこれらに限定されるものでもない。なお、より多くの種類の物理的特徴を認識した方が、その認識結果に基づくユーザの属性の推定の精度が上がる点で好ましい。
【0048】
また、上記実施形態では、ユーザの身体の動作的特徴として、ユーザの走り方、手の振り方、辺りの見回し方、立ち方、座り方を認識する例について説明したが、これらの全てを認識することを必須とするものではない。また、認識する動作的特徴の内容がこれらに限定されるものでもない。なお、より多くの種類の動作的特徴を認識した方が、その認識結果に基づくユーザの属性の推定の精度が上がる点で好ましい。
【0049】
また、上記実施形態では、推定したユーザの属性に応じた内容のVR広告を提供する例について説明したが、広告以外のコンテンツをユーザの属性に応じて提供するようにしてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、演算装置100がHMD200とは異なる別装置として構成される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、演算装置100が備える機能ブロック10~16の一部または全部をHMD200が備える構成としてもよい。
【0051】
また、上記実施形態において、HMD200またはベルト等を使ってユーザの身体にマイクを更に装着し、マイクからユーザの発話音声情報を取得する音声情報取得部を演算装置100が更に備え、属性推定部15が、当該音声情報取得部により取得されたユーザの発話音声情報を更に用いてユーザの属性を推定するようにしてもよい。
【0052】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0053】
10 広告データ記憶部
11 位置検知情報取得部
12 物理的特徴認識部
13 動き検知情報取得部
14 動作的特徴認識部
15 属性推定部
16 広告提供部
100 演算装置(ユーザ属性推定装置)
200 HMD
300 コントローラ
400 センサ(位置検知センサ、動き検出センサ)
図1
図2
図3
図4
図5