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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-12
(45)【発行日】2024-03-21
(54)【発明の名称】予約情報送信装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240313BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240313BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019077278
(22)【出願日】2019-04-15
(65)【公開番号】P2020177291
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-03-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)展示日 平成30年10月16日 (2)展示会名等 Datalympic 2018 大阪予選会CORONA(コローナ) (3)公開者 株式会社シブタニ
(73)【特許権者】
【識別番号】000131511
【氏名又は名称】株式会社シブタニ
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小笠 貴博
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-092357(JP,A)
【文献】特開平05-020327(JP,A)
【文献】登録実用新案第3191580(JP,U)
【文献】特開2013-146172(JP,A)
【文献】特開2018-042329(JP,A)
【文献】特開2004-015639(JP,A)
【文献】特開2017-097732(JP,A)
【文献】特開2004-046422(JP,A)
【文献】特開平06-083271(JP,A)
【文献】特開昭61-282566(JP,A)
【文献】特開2008-220692(JP,A)
【文献】特開2005-304888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ー 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席に配置され、座席が予約されていない状態を示す「空席」情報または座席が予約されている状態を示す「在席」情報を送信する予約情報送信装置であって、
座席の「空席」または「在席」情報を物理的に表示する表示手段と、
座席の「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段と、
前記切換手段によって情報が切り換わった場合に、当該情報を送信する送信手段と、を備え、
前記表示手段は、作動部材で構成されており、
前記切換手段は、予約情報送信装置に設けられた被作動部を前記作動部材によって作動させることにより操作され
前記表示手段は、前記送信手段を格納するケースに対して上方に突出または上向きに回動することを特徴とする予約情報送信装置。
【請求項2】
前記切換手段によって「空席」または「在席」情報が切り換わった場合には、前記表示手段の表示する「空席」または「在席」情報も対応して切り換わることを特徴とする請求項に記載の予約情報送信装置。
【請求項3】
前記切換手段が操作されることにより発電する発電手段を備え、
前記発電手段から前記送信手段に電力を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の予約情報送信装置。
【請求項4】
前記発電手段は、電磁誘導式の発電装置であり、前記切換手段が操作されたときに磁束の極性を変更して、電力を発生させることを特徴とする請求項に記載の予約情報送信装置。
【請求項5】
太陽電池式の発電手段を備え、前記切換手段には、磁力センサが設けられており、前記発電手段は、前記磁力センサが磁力を検知した場合に電力を前記送信手段に供給することを特徴とする請求項1または2に記載の予約情報送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約情報送信装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、座席等の空間を予約する際に、予約を入力する者が予約端末を操作して予約管理システムにアクセスすることが公知となっている。そして、予約管理システムにおいては、予約端末から送信された情報に基づいて空席情報が管理される。また、従来技術においては、予約端末から空席のある座席の予約情報を受け付ける予約受付手段と、座席の予約情報に基づいて、座席の空席情報を更新する更新手段とを有する予約管理システムが公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来技術においては、更新手段によって更新された情報は予約管理システムによって管理される。例えば、飲食店舗において、予約端末は、飲食店舗の店員が操作し、各テーブルの予約情報を送信する。しかし、例えば、複数の飲食店舗が一つの座席スペースを共有するフードコートのような形態では、セルフサービスによる給仕や配席が行われることが通常である。利用者は、座席の予約(確保)を行う場合、各自の所有物などを予約したい座席に配置することで、予約の意思を示すことが多く、その後、給仕などを行う場合には、配置した所有物に目が届かず盗難にあうおそれが有った。また、広い座席スペースにおいては、空席の有無を把握することが困難であり、順番待ちなどによるタイムロスが多いことも問題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6414944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、以上に示したかかる課題に鑑み、座席の「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段によって情報が切り換わった場合に情報を送信することにより、座席の管理を遠隔にいながら容易に行うことができる予約情報送信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、本発明においては、座席が予約されていない状態を示す「空席」情報または座席が予約されている状態を示す「在席」情報を送信する予約情報送信装置であって、
座席の「空席」または「在席」情報を物理的に表示する表示手段と、
座席の「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段と、
前記切換手段によって情報が切り換わった場合に、当該情報を送信する送信手段と、を備え、
前記表示手段は、作動部材で構成されており、
前記切換手段は、予約情報送信装置に設けられた被作動部を前記作動部材によって作動させることにより操作され
前記表示手段は、前記送信手段を格納するケースに対して上方に突出または上向きに回動するものである。
【0009】
また、本発明においては、記切換手段によって「空席」または「在席」情報が切り換わった場合には、前記表示手段の表示する「空席」または「在席」情報も対応して切り換わるものであってもよい。
【0010】
また、本発明においては、記切換手段が操作されることにより発電する発電手段を備え、
前記発電手段から前記送信手段に電力を供給するものであってもよい。
【0011】
【0012】
また、本発明においては、前記発電手段は、電磁誘導式の発電装置であり、前記切換手段が操作されたときに磁束の極性を変更して、電力を発生させるものであってもよい。
【0013】
また、本発明においては、陽電池式の発電手段を備え、前記切換手段には、磁力センサが設けられており、前記発電手段は、前記磁力センサが磁力を検知した場合に電力を前記送信手段に供給するものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
本発明においては、座席の「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段によって情報が切り換わった場合に情報を送信することにより、座席の管理を遠隔にいながら容易に行うことができる。また、送信された座席ごとの「空席」または「在席」情報を集積し、一か所で複数の座席の管理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る予約情報送信装置を示すブロック図。
図2】同じく予約情報送信装置を示す斜視図。
図3】同じく座席に配置された予約情報送信装置を示す斜視図。
図4】同じく予約情報送信装置および予約管理システムを示すブロック図。
図5】同じく外部出力装置によって出力されるテーブル配置図を示す図。
図6】別実施形態に係る予約情報送信装置を示す正面図。
図7】別実施形態に係る予約情報送信装置を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0018】
<第一の実施形態に係る予約情報送信装置>
まず、本発明の一実施形態にかかる装置について図1を用いて説明する。
予約情報送信装置1は、座席Sの「空席」または「在席」情報を送信する装置である。座席Sとは、利用者が予約した場合に占有することができる空間であればよく、椅子若しくは机を備える構成に限定されるものではない。例えば、複数の使用者が共有する会議ブースや、一時貸しの駐車場等のスペースなどであってもよい。「空席」とは、座席Sが予約もしくは利用されていない状態を示すものであり、「在席」とは、座席Sが予約もしくは利用されている状態を示すものである。座席Sの予約とは、座席Sを占有する権利を確保することである。本実施形態においては、座席Sの一例として、複数の飲食店舗が一つの座席スペースを共有するフードコートにおける座席を示す。詳細には、座席Sは、少なくとも一以上の椅子及び机を備えた占有空間である。予約情報送信装置1は、座席Sの机に配置される。
【0019】
予約情報送信装置1は、座席Sの「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段11と、切換手段11によって情報が切り換わった場合に、当該情報を送信する送信手段12と、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する表示手段13と、切換手段11が操作されることにより発電する発電手段14と、を備える。
【0020】
予約情報送信装置1は、座席Sの机に配置可能な形状に構成される。図2および図3に示すように、本実施形態においては、座席Sに載置する台座2と、台座2の上方に設けられ、切換手段11、送信手段12、表示手段13、および発電手段14が設けられるケース3とから構成される。このように構成することにより、台座2が設置される面に接触することで予約情報送信装置1は支持される。また、予約情報送信装置1は、可搬性を有し、座席S内の任意の場所へ移動することが可能となる。
【0021】
本実施形態においては、台座2とケース3は一体的に設けられているがこれに限定されるものではなく、例えばケースを直方体状に構成し、ケースの下端に台座を別体で取り付ける構成としてもよい。
【0022】
図2に示すように、切換手段11は、センサ21を備えており、センサ21によって所定の情報が検知された場合に座席Sの「空席」または「在席」情報を切り換える。所定の情報とは、「入」情報と、「切」情報を含む情報である。センサ21によって、「入」情報が検知された場合には、座席Sの「空席」または「在席」情報は、「在席」情報に切り換わる。また、センサ21によって、「切」情報が検知された場合には、座席Sの「空席」または「在席」情報は、「空席」情報に切り換わる。本実施形態において、センサ21は、接触式センサで構成されている。
【0023】
また、切換手段11は、センサ21に検知される所定の情報を変化させる切換器22を備える。図2及び図3に示すように、本実施形態においては、切換器22は、作動部材であるカード23と、被作動部であるカード挿入部24とから構成される。ここで、作動部材とは、被作動部を作動させて、所定の情報を変化させる部材であり、本実施形態においては、カード23をカード挿入部24に挿入することで所定の情報を変化させるものである。なお、作動部材と被作動部の組み合わせは、上記のように所定の情報を変化させることができる組み合わせであれば特に限定するものではない。カード23は後述する表示手段13を構成する。カード挿入部24は、カード23の少なくとも一部を挿入する部分であり、台座2に設けられる。本実施形態においては、カード挿入部24は、カード23を挿入するための凹部で構成されている。カード挿入部24の構成は、カード23の少なくとも一部が挿入される部分であればこれに限定するものではなく例えば溝や孔で構成してもよい。カード挿入部24の幅はカード23の幅と略同じに設けられており、凹部の深さは、カード23の上下長さよりも短くなるように構成されている。これにより、カード23をカード挿入部24に挿入した場合に、カード23の一部がカード挿入部24から上方に突出する。
【0024】
切換器22のカード挿入部24にカード23を挿入することにより、センサ21に検知される所定の情報を「入」情報に変化させることができる。また、切換器22のカード挿入部24からカード23を抜くことにより、センサ21に検知される所定の情報を「切」情報に変化させることができる。
【0025】
図2に示すように、送信手段12は、センサ21によって所定の情報の変化が検知された場合、当該情報を送信する手段であり、制御装置31と、送信部材32とを有する。制御装置31は、小型の演算装置であり、センサ21と送信部材32と、接続されている。センサ21によって所定の情報の変化が検知された場合、制御装置31は、送信部材32によって、座席Sの「空席」または「在席」情報を送信するように制御する。送信部材32は、座席Sの「空席」または「在席」情報を無線で送信する部材であり、アンテナで構成される。無線で送信する手段としては、電波等の高周波を介した無線送信が採用されている。
【0026】
表示手段13は、台座2およびケース3を用いて、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する装置である。本実施形態においては、ケース3に設けられたカード挿入部24およびカード23によって構成される。すなわち、図2に示すように、カード挿入部24にカード23が挿入されていない状態が、座席Sの「空席」情報を表示している状態である。また、図3に示すように、カード挿入部24にカード23が挿入された状態において、カード挿入部24からカード23の一部が突出する状態が、座席Sの「在席」情報を表示している状態である。
【0027】
発電手段14は、切換手段11が操作されることにより発電する手段であり、送信手段12が情報を送信するときに必要な電力を供給する手段である。発電手段14は、電磁誘導式のスイッチによって構成される。発電手段14は、ケース3内に設けられている。切換手段11の切換器22が、センサ21に検知される所定の情報を変化させるとき、すなわちカード挿入部24にカード23が挿入されるときに発電手段14は、電磁誘導により発電する。
【0028】
また、発電手段14においては、太陽電池と磁力センサとの組み合わせによって構成することも可能である。発電手段14は、ケース3の表面に露出した太陽電池と、太陽電池によって発電した電力を蓄える蓄電キャパシタを備える。また、切換手段のセンサ21を、磁力センサとして構成する。カード23の挿入側端部に、磁石を設ける。カード23を、カード挿入部に挿入した際に、センサ21は磁力の変化を検知して、太陽電池または蓄電キャパシタからの電力を送信手段に供給する。
【0029】
<予約管理システム>
次に、図4を用いて予約情報送信装置1を備えた、予約管理システム50について説明する。
予約管理システム50は、予約情報送信装置1と、情報格納装置51と、情報格納装置51において格納されたデータを分析し可視化するデータ加工装置52と、データ加工装置から送信された情報を表示する複数の外部出力装置53とを備える。
【0030】
情報格納装置51は、有形もしくは無形のサーバによって構成されており、各テーブルに配置された予約情報送信装置から送信された座席Sの「空席」または「在席」情報を格納する。情報格納装置51は、例えば、有形のゲートウェイと仮想空間上のクラウドデータサーバとから構成される。前記ゲートウェイは、フードコートの天井等に配置され常時電力が供給されている。データ加工装置52は、情報格納装置51と無線によって連携されており、情報格納装置51から送信されたデータを分析、加工して図や表によって可視化する装置である。本実施形態においては、図5に示すように、データ加工装置52は、座席Sの「空席」または「在席」情報からフードコートにおける座席Sの空席状況をテーブル配置図における色彩情報に加工する。例えば、「空席」は青(図5の太い斜線で示した部分)、「在席」は赤(図5の細い斜線で示した部分)で示すことにより情報を可視化する。複数の外部出力装置53は、データ加工装置52から送信された図や表を表示する手段であり、例えば、スマートフォンやデジタルサイネージで構成される。
【0031】
<予約情報送信装置を用いた座席の予約>
次に本実施形態に係る予約情報送信装置1を用いた座席Sの予約について説明する。
座席Sを予約したい者は、まず、所定の場所に配置されているカード23のうち一つを取得して、予約したい座席Sに配置された予約情報送信装置1のカード挿入部24へカード23を挿入する。
【0032】
カード挿入部24にカード23が挿入されると、まず発電手段14によって発電がなされ、送信手段12へ電力が一時的に供給される。所定の情報が「入」情報となった場合、座席Sの「空席」または「在席」情報は、「在席」情報に切り換わる。センサ21によって所定の情報が「入」情報となったことを検知すると、送信手段12の制御装置31は、送信部材32によって、座席Sの「在席」情報を送信するように制御し、送信部材32は、座席Sの「在席」情報を無線で送信する。
各予約情報送信装置1から送信された座席Sの「在席」情報は、情報格納装置51に格納される。情報格納装置51に格納される情報は座席情報、時刻情報、「空席」または「在席」情報などである。
【0033】
情報格納装置51に格納された各種情報は、データ加工装置52へ無線で送信される。データ加工装置52は、前記各種情報に基づいて、フードコート内の座席Sの混雑状況を可視化するように例えば、テーブル配置図を作成する。外部出力装置53は、データ加工装置52から送信されたテーブル配置図を表示する。例えば、フードコート内のデジタルサイネージや、座席Sを予約したい者が所持するスマートフォンの画面にデータ加工装置52からテーブル配置図を送信し表示することができる。
【0034】
予約情報送信装置1は、配置された座席Sにおける「空席」または「在席」情報を物理的に表示することができる。図3に示すように、カード23がカード挿入部24に挿入されると、カード23の一部がケース3から上方に突出する。これにより、座席Sの周囲にいる者は、当該座席Sが予約されていることを知ることができる。
【0035】
<効果>
本実施形態における予約情報送信装置1は、予約管理システム50から離れた位置にある座席Sの在席状況を簡易に把握することを可能にする。すなわち、予約管理システム50を管理する店舗側の管理者が、当該座席Sおよび当該座席Sを予約したい者から離れた位置にいる場合であっても、混雑状況を簡易に把握することができる。また、管理者は、予約管理システム50のデータ加工装置52を用いて、時間帯別の座席Sの利用状況を分析することができる。
【0036】
例えば、複数のカード23を管理者から離れた場所に載置する。管理者から離れた場所の一例としては、フードコートの給水所や入口が挙げられる。座席Sを予約したい者は、当該場所に載置されたカード23を取得して、空席を探す。空席が見つかった場合、空席におかれた予約情報送信装置1のカード挿入部24にカード23を挿入する。これにより、管理者が、離れた位置にいる場合であっても、混雑状況を簡易に把握することができる。
【0037】
座席Sを予約したい者は、カード23をカード挿入部24に挿入した時点で予約が完了するので、座席Sを離れて店舗へ移動し商品を購入することができる。これにより、荷物を座席Sにおいて座席Sを確保する必要が無く、所有物に目が届かず盗難にあうおそれがなくなる。
【0038】
また、カード23の色を複数用意する構成とし、及びカード23の一部に文字もしくは数字を記載したものを複数用意する構成としてもよい。このように構成することにより、表示手段13としてのカード23の一部に書かれた文字、数字及び色によって、当該表示手段13を見た者は、予約された座席Sを識別しやすくなる。また、カード23の一部に書かれた文字を広告情報で構成した場合には、当該表示手段13を見た者は、予約された座席Sを識別するときに、同時に広告情報を視認することができる。
【0039】
また、座席Sを利用したい者は、所持するスマートフォンにデータ加工装置52からテーブル配置図が送信されて表示されることにより、フードコートから離れた位置にいた場合であっても、フードコートの混雑状況を把握することができる。
【0040】
また、管理者側は、予約情報送信装置1から送信された情報をデータ加工装置52において解析することにより、時間別や日・月別の座席利用状況を分析することができる。
【0041】
以上のように本実施形態に係る予約情報送信装置は、座席Sの「空席」または「在席」情報を送信する予約情報送信装置1であって、座席Sの「空席」または「在席」情報を切り換える切換手段11と、切換手段11によって情報が切り換わった場合に、当該情報を送信する送信手段12と、を備えるものである。
このように構成することにより、座席Sを予約したい者は、空席が見つかった場合、自身で座席Sにおいて予約をすることが可能となる。また、予約管理システム50を管理する店舗側の管理者が、当該座席Sおよび当該座席Sを予約したい者から離れた位置にいる場合であっても、混雑状況や時間帯別の利用状況を簡易に把握することができる。
【0042】
また、予約情報送信装置1において、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する表示手段13を備え、切換手段11によって「空席」または「在席」情報が切り換わった場合には、表示手段13の表示する「空席」または「在席」情報も対応して切り換わるものであってもよい。
このように構成することにより、座席Sを予約したい者が、切換手段11によって「空席」または「在席」情報が切り換える動作を行うと同時に、表示手段13によって、「空席」または「在席」情報も対応させた表示が行われる。座席Sの近傍にいる者は、表示手段13によって予約した座席Sの「空席」または「在席」を識別することができる。
【0043】
また、表示手段13は、作動部材であるカード23で構成されており、切換手段11は、予約情報送信装置1に設けられた被作動部であるカード挿入部24へカード23を挿入することで作動させることにより操作されるものであってもよい。
このように構成することにより、簡易な構成で、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示することができる。
【0044】
また、送信手段12及び発電手段14を格納するケース3を備えるものであってもよい。このように構成することにより、ケース3内の防水、防汚効果を得ることができ、予約情報送信装置の長寿命化を図ることができる。
【0045】
また、発電手段14は、電磁誘導式の発電装置であり、切換手段11が操作されたときに磁束の極性を変更して、電力を発生させるものであってもよい。このように構成することにより、外部からの電源を設けることなく、送信手段12が情報を送信するときに必要な電力を供給することができる。
【0046】
また、発電手段14は、太陽電池式の発電装置であり、切換手段11には、センサ21として磁力センサが設けられており、発電手段14は、センサ21が磁力を検知した場合に電力を発生させるものであってもよい。このように構成することにより、外部からの電源を設けることなく、送信手段12が情報を送信するときに必要な電力を供給することができる。
【0047】
<第二の実施形態に係る予約情報発信装置>
予約情報送信装置1は、図6に示す予約情報送信装置61のように構成することもできる。予約情報送信装置61は、切換器22の代わりに切換器62を有している点で予約情報送信装置1と異なっている。予約情報送信装置61における予約情報送信装置1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0048】
切換器62は、旗63と、旗挿入部64とにより構成される。旗63は棒状の挿入部分と三角形状の旗部分を有する。旗挿入部64は、旗63を挿入するための凹部で構成されている。旗挿入部64は旗63の棒状部分の断面と略同じ形状に設けられており、凹部の深さは、旗63の棒状部分の上下長さよりも短くなるように構成されている。これにより、旗63を旗挿入部64に挿入した場合に、旗63の旗部分が旗挿入部64から上方に突出する。
【0049】
切換器62の旗挿入部64に旗63を挿入することにより、センサ21に検知される所定の情報を「入」情報に変化させることができる。また、切換器62の旗挿入部64から旗63を抜くことにより、センサ21に検知される所定の情報を「切」情報に変化させることができる。
【0050】
表示手段13は、台座2およびケース3を用いて、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する装置である。本実施形態においては、ケース3に設けられた旗挿入部64および旗63によって構成される。すなわち、旗挿入部64に旗63が挿入されていない状態が、座席Sの「空席」情報を表示している状態である。また、図6に示すように、旗挿入部64に旗63が挿入された状態において、旗挿入部64から旗63の旗部分が突出する状態が、座席Sの「在席」情報を表示している状態である。
【0051】
つまり、本実施形態においては、切換器62を、旗63と、旗挿入部64とにより構成することで、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する表示手段13として機能する。また、旗63の旗部分の色、及び旗63に書かれた数字を複数用意する構成としてもよい。このように構成することにより、表示手段13としての旗63の旗部分に書かれた数字及び色によって予約した座席Sを識別しやすくなる。
【0052】
<第三の実施形態に係る予約情報送信装置>
予約情報送信装置1は、図7に示す予約情報送信装置71のように構成することもできる。予約情報送信装置71は、切換手段11および表示手段13として可動板72を有している点で予約情報送信装置1と異なっている。予約情報送信装置71における予約情報送信装置1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
可動板72は、切換手段11および表示手段13を兼ねる部材である。可動板72は、回動軸72aを中心として回動可能に構成されている。またケース3には、センサ21が設けられており、可動板72が、ケース3側へ回動することにより、センサ21に検知される所定の情報を「」情報に変化させることができる。また、可動板72が、ケース3に対して垂直になるように回動することにより、センサ21に検知される所定の情報を「入」情報に変化させることができる。
【0054】
表示手段13は、可動板72を用いて、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する装置である。すなわち、可動板72が、ケース3側へ回動した状態が、座席Sの「空席」情報を表示している状態である。また、図7に示すように、可動板72が、ケース3に対して垂直になるように回動した状態が、座席Sの「在席」情報を表示している状態である。
【0055】
つまり、本実施形態においては、可動板72を設けることで、物理的に座席Sの「空席」または「在席」情報を表示する表示手段13として機能する。このように構成することにより、可動板72、台座2、およびケース3を一つのユニットとして設けることが可能となる。
【符号の説明】
【0056】
1 予約情報送信装置
2 台座
3 ケース
11 切換手段
12 送信手段
13 表示手段
14 発電手段
21 センサ
22 切換器
23 カード(作動部材)
24 カード挿入部(被作動部)
50 座席予約システム
51 情報格納装置
52 データ加工装置
53 外部出力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7