特許 7453786 集塵装置及び電気掃除機

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-03-12

(45)【発行日】2024-03-21

(54)【発明の名称】集塵装置及び電気掃除機

(51)【国際特許分類】

   A47L 9/16 20060101AFI20240313BHJP

   A47L 9/10 20060101ALI20240313BHJP

   A47L 9/20 20060101ALI20240313BHJP

【ＦＩ】

A47L9/16

A47L9/10 D

A47L9/20 A

【請求項の数】 7

(21)【出願番号】P 2019231399

(22)【出願日】2019-12-23

(65)【公開番号】P2021097892

(43)【公開日】2021-07-01

【審査請求日】2022-08-08

【前置審査】

(73)【特許権者】

【識別番号】503376518

【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100092565

【弁理士】

【氏名又は名称】樺澤 聡

(74)【代理人】

【識別番号】100112449

【弁理士】

【氏名又は名称】山田 哲也

(74)【代理人】

【識別番号】100062764

【弁理士】

【氏名又は名称】樺澤 襄

(72)【発明者】

【氏名】及川 真愛

【審査官】新井 浩士

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１７－１５８９５１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１４－０４５８３９（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ４７Ｌ ９／１０－９／２０

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

塵埃廃棄口を一端に有し、他端側の内部に塵埃を集積可能な集塵部を有するケース体と、
このケース体の前記塵埃廃棄口に着脱可能な分離体部と、
前記分離体部と前記ケース体とが取り付けられた状態で前記ケース体の内部に構成され、含塵空気から粗塵を分離して前記集塵部に集積する第一分離部と、
この第一分離部を通過した含塵空気から細塵を分離する第二分離部と、を備え、
前記分離体部は、
前記第二分離部で分離された細塵を受ける受け部と、
この受け部に開口された開口部と、を有し、かつ、
前記ケース体の他端の中央部にて前記集塵部に突設される凸部であり、前記分離体部と前記ケース体とが取り付けられた状態で前記開口部に挿入されて前記開口部を閉塞し、前記分離体部と前記ケース体とが取り外された状態で前記開口部から脱して前記開口部を開く開閉部をさらに備え、
前記開閉部は、前記ケース体の前記集塵部への粗塵の集積上限を示すごみ捨てラインよりも前記分離体部側に突出し、
前記塵埃廃棄口を開くように前記ケース体から前記分離体部を取り外すことにより、前記受け部に受けた細塵が、前記開口部を介して前記受け部から排出され、前記開閉部の周囲にて前記集塵部に集積された粗塵の隙間に入り込むように前記集塵部に集積される
ことを特徴とする集塵装置。

【請求項2】

前記開閉部は、前記開口部に挿入された状態で、前記開口部の開口面から前記第二分離部側に突出する
ことを特徴とする請求項１記載の集塵装置。

【請求項3】

前記開閉部は、先端部ほど細く形成されている
ことを特徴とする請求項１又は２記載の集塵装置。

【請求項4】

前記受け部は、前記開口部に向かって前記第二分離部から離れる方向に傾斜している
ことを特徴とする請求項１ないし３いずれか一記載の集塵装置。

【請求項5】

前記第二分離部は、
細塵を濾過分離するフィルタと、
このフィルタに捕集した細塵をこのフィルタから除去する除塵手段と、を有する
ことを特徴とする請求項１ないし４いずれか一記載の集塵装置。

【請求項6】

前記第二分離部は、遠心分離部である
ことを特徴とする請求項１ないし４いずれか一記載の集塵装置。

【請求項7】

請求項１ないし６いずれか一記載の集塵装置を備える
ことを特徴とする電気掃除機。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明の実施形態は、第一分離部を通過した含塵空気から細塵を分離する第二分離部を有する集塵装置及びこれを備えた電気掃除機に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、電気掃除機等に用いられる集塵装置として、有底円筒状のケース体の開口側に分離体部が着脱可能なものが知られている。そして、集塵装置は、粗塵を分離する第一分離部がケース体の内部に形成され、細塵を分離する第二分離部が分離体部内に配置されるとともに、各分離部により分離された塵埃を集積する集塵部がケース体の内部に形成される。

【0003】

第一分離部が遠心分離部である場合、第一分離部に形成される旋回流の中央部となる円筒状の内筒部がケース体の内部に配置され、内筒部の外部の筒状の空間に第一集塵部が形成され、内筒部の内部の空間を利用して第二集塵部が形成される。そのため、粗塵は内筒部の外周に円筒状に集積され、細塵は内筒部の内部に集積されることから、分離体部をケース体から取り外して塵埃を廃棄する際、円筒状の粗塵の中央部の空間内に細塵が位置することで、粗塵と細塵とが混ざりにくく、細塵が舞い上がりやすくなる。そのため、塵埃の廃棄の際に細塵を舞い上がりにくくすることが望まれる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【文献】特開２０１０－１５５１７３号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明が解決しようとする課題は、細塵を舞い上がりにくくしつつ、粗塵と細塵とをまとめて廃棄できる集塵装置及びこれを備えた電気掃除機を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

実施形態の集塵装置は、塵埃廃棄口を一端に有し、他端側の内部に塵埃を集積可能な集塵部を有するケース体を備える。集塵装置は、ケース体の塵埃廃棄口に着脱可能な分離体部を備える。集塵装置は、分離体部とケース体とが取り付けられた状態でケース体の内部に構成され、含塵空気から粗塵を分離して集塵部に集積する第一分離部を備える。集塵装置は、第一分離部を通過した含塵空気から細塵を分離する第二分離部を備える。分離体部は、第二分離部で分離された細塵を受ける受け部を有する。分離体部は、受け部に開口された開口部を有する。集塵装置は、ケース体の他端の中央部にて集塵部に突設される凸部であり、分離体部とケース体とが取り付けられた状態で開口部に挿入されて開口部を閉塞し、分離体部とケース体とが取り外された状態で開口部から脱して開口部を開く開閉部をさらに備える。開閉部は、ケース体の集塵部への粗塵の集積上限を示すごみ捨てラインよりも分離体部側に突出する。塵埃廃棄口を開くようにケース体から分離体部を取り外すことにより、受け部に受けた細塵が、開口部を介して受け部から排出され、開閉部の周囲にて集塵部に集積された粗塵の隙間に入り込むように集塵部に集積される。

【図面の簡単な説明】

【0007】

【図1】第１の実施形態の集塵装置のケース体と分離体部とが取り付けられた状態を示す断面図である。

【図2】同上集塵装置のケース体と分離体部とが取り外された状態を示す断面図である。

【図3】同上集塵装置を備える電気掃除機を示す斜視図である。

【図4】第２の実施形態の集塵装置のケース体と分離体部とが取り付けられた状態の一部を模式的に示す断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0008】

(第１の実施形態)
以下、第１の実施形態について、図面を参照して説明する。

【0009】

図３において、VCは電気掃除機を示す。本実施形態において、電気掃除機VCは、例えば床面上を走行可能な床走行式又はキャニスタ型の電気掃除機を例に挙げて説明する。これに限らず、電気掃除機VCは、スティック型、アップライト型、ハンディ型、自走式の電気掃除機等でもよい。

【0010】

電気掃除機VCは、掃除機本体１を備えている。掃除機本体１には、吸引源となる電動送風機２、この電動送風機２を制御する本体制御部、これら電動送風機２及び本体制御部等の電源となる電源部、及び、電動送風機２により吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離及び集積する集塵装置３等が配置されている。本実施形態において、電源部は、電源コードを有するコードリール装置が用いられるが、これに限らず、電源部は、二次電池等の電池が用いられてもよい。

【0011】

掃除機本体１には、本体吸込口10が形成されている。本実施形態において、本体吸込口10には、風路体が接続される。図示される例では、本体吸込口10には、風路体であるホース４が接続され、ホース４には、風路体である延長管５が接続され、延長管５には、風路体である吸込口体６が接続される。これに限らず、電気掃除機VCの種類によっては、本体吸込口10に延長管５又は吸込口体６が接続されてもよいし、自走式の電気掃除機の場合には本体吸込口10に風路体が接続されていなくてもよい。また、本実施形態において、電気掃除機VCは、使用者により把持される掃除操作用の操作部７を備える。本実施形態において、操作部７は、ホース４に形成されている。これに限らず、操作部７は、電気掃除機VCの種類によっては掃除機本体１に形成されていてもよいし、自走式の電気掃除機の場合には備えられていなくてもよい。操作部７には、電動送風機２の動作を本体制御部に設定する設定手段８が配置されている。

【0012】

図１に示す集塵装置３は、風路構成として、含塵空気が導入される吸気口、分離部である第一分離部31、集塵部32、第一分離部31と連通する風路部33、風路部33と連通する下流側分離部である第二分離部34、及び、塵埃が分離された空気を排出する排気口等を備えている。

【0013】

第一分離部31は、吸気口により導入された含塵空気から大きな塵埃である粗塵D1を主として分離する。本実施形態において、第一分離部31は、含塵空気から粗塵D1を遠心分離する遠心分離部である。

【0014】

集塵部32は、第一分離部31で分離された粗塵D1と、第二分離部34で分離された細塵D2と、を集積可能である。

【0015】

風路部33は、第一分離部31を通過した空気を集塵装置３の下流側に運ぶものである。風路部33は、第一分離部31と第二分離部34とを接続する。

【0016】

第二分離部34は、第一分離部31で分離しなかった塵埃を分離するものである。第二分離部34は、主として含塵空気中の小さな塵埃である細塵D2を分離する。本実施形態において、第二分離部34は、細塵D2を濾過分離するフィルタ340を有する。図示される例では、フィルタ340は、プリーツ状に形成されたプリーツフィルタである。本実施形態において、フィルタ340には、分離した細塵D2の一部が付着して保持される。そのため、本実施形態において、第二分離部34は、フィルタ340に付着した塵埃を除去するための除塵手段341を備えている。図示される例では、除塵手段341は、フィルタ340を、プリーツ形状と交差する方向に弾いて塵埃を除去する。除塵手段341は、使用者が手動で作動させてもよいし、使用者の指示及び／又はフィルタ340の目詰まり状態等、所定条件をトリガとして、モータ等のアクチュエータにより自動で作動させてもよい。

【0017】

また、集塵装置３は、構造的に、ケース体36、及び、分離体部37を備えている。本実施形態において、集塵装置３は、蓋部38をさらに備えている。

【0018】

ケース体36は、例えば合成樹脂等の部材により筒状に形成されている。好ましくは、ケース体36は、透明又は透光性を有する部材により形成されている。本実施形態において、ケース体36は、有底円筒状に形成されている。このため、ケース体36は、外側面部である円筒状の側面部360と、側面部360の端部を覆う底部361とを有し、内面362が円筒面状に形成されているとともに、一端側、すなわち図１中の上側が開口されて、塵埃を廃棄するための塵埃廃棄口363となっている。また、ケース体36には、側面部360に吸気口が形成され、この吸気口からケース体36の内面362に沿って含塵空気が導入されて旋回流が形成されるようになっている。吸気口は、図３に示す本体吸込口10と連通する。また、図１及び図２に示すように、ケース体36は、分離体部37に対して着脱可能となっている。そして、ケース体36の内部には、一端側、すなわち図１中の上側に第一分離部31が形成され、他端側、すなわち図１中の下側に集塵部32が形成される。

【0019】

分離体部37は、ケース体36の内方に位置する構造部である内筒部370を備えている。内筒部370は、第一分離部31の旋回流の中心に位置する部分である。内筒部370の外側面とケース体36の内面362との間に第一分離部31の旋回流が形成される。また、内筒部370は、第一分離部31と風路部33との接続部である。内筒部370は、第一分離部31から風路部33へと空気を排出する。内筒部370は、筒状に形成されている。本実施形態において、内筒部370は、円筒状に形成されている。これに限らず、内筒部370は、多角形筒状等に形成されていてもよい。内筒部370に囲まれる内部までが第一分離部31として構成されている。内筒部370の軸線に対し平行な方向の一端部側に風路部33が位置し、他端部側に集塵部32が位置する。内筒部370の内部の一端部側に風路部33が連通して位置している。内筒部370の一端部側は図１の上側、他端部側は図１の下側である。内筒部370は、ケース体36に対して同軸又は略同軸に配置される。

【0020】

内筒部370は、通気穴3700を備えている。通気穴3700は、内筒部370の側面を貫通して形成されている。通気穴3700は、内筒部370の周囲に複数形成されている。本実施形態において、通気穴3700は、内筒部370の側面において、内筒部370の一端部から他端部に亘り連なる形状に開口されている。これに限らず、通気穴3700は、小穴として形成され、内筒部370の側面において、内筒部370の両端部間に分布していてもよい。

【0021】

本実施形態において、内筒部370は、通気穴3700を側面に備える樹脂フレームである筒状の枠体3701と、枠体3701の側面を枠体3701の一端部から他端部に亘って覆うメッシュ状のフィルタである排出フィルタ3702と、により構成されている。なお、通気穴3700が小穴として形成されている場合には、通気穴3700自体が排出フィルタとして作用するように構成してもよい。すなわち、排出フィルタ3702は必須の構成ではない。

【0022】

また、分離体部37は、隔壁371を備えている。隔壁371は、第一分離部31と集塵部32との間に位置し、ケース体36内にこれら第一分離部31と集塵部32とを仕切るものである。隔壁371は、ケース体36の軸線に対し交差又は直交する方向に沿って位置する。隔壁371は、円形板状に形成されている。隔壁371は、内筒部370の端部に一体的に形成されている。隔壁371は、内筒部370の集塵部32側の端部である他端部に形成されている。隔壁371は、内筒部370と同軸状又は同心状に配置されている。隔壁371は、内筒部370の外形寸法又は外径寸法よりも外形寸法又は外径寸法が大きい。つまり、隔壁371は、内筒部370に対して外方又は径方向に拡大されている。また、隔壁371は、ケース体36の内面362の径寸法よりも外形寸法又は外径寸法が小さい。そのため、隔壁371の外縁は、ケース体36の内面362に対して離れて位置する。

【0023】

本実施形態において、隔壁371には、圧縮開口3710が形成されている。圧縮開口3710は、含塵空気を通過させて集塵部32に集積される塵埃を圧縮するものである。圧縮開口3710は、隔壁371を厚み方向に貫通して形成されている。本実施形態において、圧縮開口3710は、メッシュ状の圧縮フィルタ3711により覆われている。これに限らず、圧縮開口3710が小穴として形成され、圧縮開口3710自体が圧縮フィルタとして作用するように構成してもよい。すなわち、圧縮フィルタ3711は、必須の構成ではない。また、圧縮開口3710も必須の構成ではない。

【0024】

さらに、分離体部37は、外壁372を備えている。外壁372は、第一分離部31から集塵部32へと流れる旋回流の流速を確保するものである。外壁372は、隔壁371から第一分離部31とは反対側の集塵部32側に延びている。外壁372は、筒状に形成されている。本実施形態において、外壁372は、隔壁371の外縁と連なっている。外壁372は、隔壁371の外縁全体と連なっている。そのため、本実施形態において、外壁372は、円筒状に形成されている。外壁372と隔壁371とにより、下方に開口する有蓋円筒状のシェードが形成されている。また、外壁372は、内筒部370の軸線に対して平行又は略平行に配置されている。つまり、本実施形態の外壁372は、一定又は略一定の径寸法を有している。さらに、外壁372は、ケース体36に対して同軸又は略同軸に配置される。そのため、外壁372の外面は、ケース体36の内面362に対して平行又は略平行に位置する。外壁372とケース体36の内面362との間には、間隙が形成されている。この間隙は、内筒部370とケース体36の内面362との間隙よりも狭く形成されている。したがって、外壁372とケース体36の内面362との間では、含塵空気の旋回流の流速が内筒部370とケース体36の内面362との間よりも速くなっている。また、外壁372の底部361に対向する端部は、底部361に対して離間されている。なお、外壁372は、必須の構成ではない。

【0025】

また、分離体部37は、受け部373を備えている。受け部373は、第二分離部34で分離された細塵D2を受ける。本実施形態において、受け部373は、フィルタ340に濾過分離されて付着し除塵手段341によってフィルタ340から除去された細塵D2を受ける。受け部373は、内筒部370の他端部の内方の位置にて形成されている。すなわち、受け部373は、内筒部370又はケース体36の軸線と交差する位置にある。また、受け部373は、内筒部370又はケース体36の軸線に対して交差する方向に沿って延びている。受け部373は、内筒部370を基準として第二分離部34とは反対側に位置している。本実施形態において、受け部373は、内筒部370の他端部に一体的に形成され、隔壁371の中央部に形成された嵌合開口部3712に嵌合されている。これに限らず、受け部373は、隔壁371に一体的に形成されていてもよい。

【0026】

受け部373は、板状に形成されている。受け部373には、開口部3730が形成されている。開口部3730は、受け部373を貫通して形成されている。開口部3730は、内筒部370の内部と集塵部32とを連通する。つまり、分離体部37とケース体36とが取り外された状態で、開口部3730を介して、風路部33又は第二分離部34と、集塵部32又はケース体36の内部とが連通可能となっている。開口部3730は、受け部373の中央部又は略中央部に配置されている。つまり、開口部3730は、内筒部370又はケース体36の軸線と交差する位置を含む領域に形成されている。本実施形態において、開口部3730は、円形状に形成されている。また、開口部3730に向かって受け部373が第二分離部34から離れる方向又は集塵部32側に傾斜している。すなわち、受け部373は、開口部3730から第二分離部34側へと徐々に拡大されるように形成されている。本実施形態において、受け部373は、隔壁371に対し、少なくとも開口部3730の縁部の位置で集塵部32側に突出している。

【0027】

そして、開口部3730は、分離体部37とケース体36とが取り付けられた状態で開閉部39によって閉塞され、分離体部37とケース体36とが取り外された状態で開閉部39により開放される。本実施形態において、開閉部39は、ケース体36に一体的に形成されている。図示される例では、開閉部39は、ケース体36と一体成形されている。本実施形態において、開閉部39は、分離体部37とケース体36との着脱により開口部3730に対し挿脱される凸部として形成されている。すなわち、開閉部39は、分離体部37とケース体36とが取り付けられた状態で開口部3730に挿入されて開口部3730を閉塞し、分離体部37とケース体36とが取り外された状態で開口部3730から脱して開口部3730を開く。また、本実施形態において、開閉部39は、ケース体36の底部361から立ち上がって突出している。つまり、開閉部39は、少なくとも基端部が集塵部32に位置している。また、開閉部39は、ケース体36の中央部又は略中央部に、ケース体36の軸線に沿って突設されている。

【0028】

開閉部39は、好ましくは、開口部3730に挿入された状態で、開口部3730を気密にシールする。例えば開閉部39又は開口部3730の縁部の少なくともいずれかにシール部材を取り付けてもよいし、開閉部39又は受け部373の少なくともいずれかを軟質のシール部材によって形成してもよい。

【0029】

開閉部39の先端部は、分離体部37とケース体36とが取り付けられた状態で挿入される開口部3730の開口面又は合わせ位置よりも第二分離部34側に突出する。「開口部3730の開口面」とは、開口部3730の縁部全体を含む平面を言う。本実施形態において、「開口部3730の開口面」とは、受け部373の第二分離部34側において開口部3730の縁部全体を含む平面を言うものとする。また、開閉部39の先端部は、受け部373の第二分離部34側の主面を含む面に対して交差している。

【0030】

また、開閉部39は、ケース体36への粗塵D1の所定の集積量位置よりも分離体部37側又は第二分離部34側に突出する形状である。「粗塵D1の所定の集積量位置」とは、ケース体36に粗塵D1が所定の集積量集積されたときの粗塵D1のケース体36の底部361とは反対側の端部の位置を言う。所定の集積量とは、ケース体36の容積に応じて推奨される粗塵D1の上限集積量とする。すなわち、所定の集積量とは、ケース体36に集積される粗塵D1の量において、第一分離部31での分離性能又は吸込効率が、予め規定された所定の範囲を外れるか否かの閾値となる量である。この粗塵D1の所定の集積量位置は、例えばケース体36の側面部360に配置される表示手段の位置とする。表示手段は、一例として、ケース体36内の塵埃の廃棄を促すように使用者に示すごみ捨てライン等である。図１においては、二点鎖線Ｌに示す位置が粗塵D1の所定の集積量位置となる。

【0031】

さらに、本実施形態において、開閉部39は、分離体部37とケース体36とが取り付けられた状態で先端部が隔壁371の第一分離部31側の面から第一分離部31側に突出しない位置にある。すなわち、開閉部39は、内筒部370の集塵部32側の端部3703よりも集塵部32側の位置まで延びている。開閉部39は、底部361からの高さが、先端部が内筒部370の端部3703よりも分離体部37側又は第二分離部34側に突出しないように設定されている。

【0032】

また、開閉部39は、第二分離部34で分離された細塵D2が表面に溜まりにくい形状となっている。本実施形態において、開閉部39は、先端部ほど細くなるように形成されている。図示される例では、開閉部39は、少なくとも先端部が第二分離部34側に凸の球状、又は、錐状となっている。開閉部39は、基端部から先端部へと、徐々に縮小される筒状に形成されている。そのため、開閉部39は、ケース体36の軸線に対して交差又は直交する方向に延びる平面状の部分を有しておらず、外側面全体が、ケース体36の軸線に対し平行、及び／又は、先端部に向かい軸線に近づく方向に傾斜した面により形成されている。

【0033】

なお、開閉部39は、ケース体36に一体のものに限らず、ケース体36とは別体に構成し、ケース体36に一体的に取り付けられるようにしてもよい。その場合、ケース体36の底部361を狭くすることで、開口部3730を大きくすることも可能である。

【0034】

また、開閉部39は、開口部3730を気密に閉塞できる構成であれば、開口部3730に挿入されるものに限られない。

【0035】

さらに、開閉部39は、分離体部37とケース体36との着脱をトリガとして開口部3730を閉じたり開いたりする機械的な構造となっていてもよい。例えば、開閉部39は、開口部3730に可動的に設けられた弁体等とし、分離体部37とケース体36との着脱に応じて作動される作動機構と連動して開口部3730を開閉するようにしてもよい。

【0036】

さらに、本実施形態において、図１及び図２に示す分離体部37は、ケース体36とともに、図３に示す掃除機本体１から着脱可能な集塵装置３を構成している。そのため、本実施形態において、図１に示すように、分離体部37は、ケース体36の一端側を着脱可能に覆う本体部374を備えている。本体部374は、ケース体36の塵埃廃棄口363を覆って取り付けられる。本体部374に、内筒部370の一端部が一体的に接続されている。また、本体部374に、風路部33、及び、第二分離部34がそれぞれ配置される。本実施形態において、本体部374の内方に風路部33が形成され、本体部374に対し第二分離部34が着脱可能に配置される。なお、分離体部37は、少なくとも一部が図３に示す掃除機本体１に対し一体的に設けられて掃除機本体１に固定されていてもよい。すなわち、図１に示す内筒部370、風路部33、及び、第二分離部34は、それぞれ少なくとも一部が図３に示す掃除機本体１に形成されていてもよい。

【0037】

図１に示す蓋部38は、分離体部37に対し着脱可能に設けられている。蓋部38と分離体部37とのいずれか一方に排気口が形成されている。本実施形態において、蓋部38は、第二分離部34を覆っている。蓋部38が分離体部37から取り外されることで、第二分離部34が露出するようになっている。これに限らず、蓋部38に第二分離部34の除塵手段341を蓋部38の外部から操作可能とする摘み等が形成されていてもよい。また、蓋部38は、分離体部37の少なくとも一部が図３に示す掃除機本体１に対し一体的に設けられている場合には、掃除機本体１の内部構造自体が蓋部として作用し得るため不要である。その場合、排気口は、掃除機本体１の内部に形成される。

【0038】

そして、本実施形態において、集塵装置３は、下方の被掃除面又は走行面上に載置された掃除機本体１に対し、図１及び図２に示すように、ケース体36側を下側、分離体部37及び蓋部38側を上側として、ケース体36等の軸線を上下方向に沿わせて着脱可能に装着される。これに限らず、集塵装置３は、ケース体36等の軸線を上下方向に対して傾斜させて配置したり、水平方向に沿わせて配置したりする等、任意に配置してよい。

【0039】

次に、第１の実施形態の作用効果を説明する。

【0040】

集塵装置３は、分離体部37とケース体36とを、開閉部39の先端部が開口部3730に挿入されるように取り付けて組み立てる。このとき、開閉部39の先端部の形状が球状又は錐状であるため、開閉部39が開口部3730に挿入されるにしたがい、分離体部37とケース体36とが同軸状に容易に位置合わせされる。つまり、開閉部39の先端部と開口部3730とは、分離体部37とケース体36との取り付け時の位置合わせ用のガイドとして機能する。開閉部39の先端部が挿入された開口部3730は気密に閉塞される。本実施形態において、分離体部37には蓋部38が取り付けられる。

【0041】

そして、電気掃除機VCを用いた掃除の際、使用者は、集塵装置３を掃除機本体１に装着し、操作部７を把持して設定手段８を操作して電動送風機２を動作させ、風路体を用いて、電動送風機２の駆動により生じた負圧を利用して被掃除面の塵埃を空気とともに吸い込む。

【0042】

含塵空気は、風路体から本体吸込口10を経由して吸気口から集塵装置３に吸い込まれる。このとき、含塵空気は、吸気口により、ケース体36の内面362の接線方向に沿って導入されて、内筒部370とケース体36の内面362との間に第一分離部31の旋回流を生じさせる。

【0043】

第一分離部31の旋回流は、内筒部370と内面362との間で旋回して塵埃を遠心分離するとともに、一部が内筒部370の通気穴3700を通過して風路部33へと吸引され、他の一部が集塵部32側に流れる。集塵部32側へと流れる旋回流は、外壁372の内方から圧縮開口3710を通過して第一分離部31へと循環することで、集塵部32内に溜められた塵埃のうち、主として粗塵D1を隔壁371又は圧縮フィルタ3711に押し付けて圧縮しつつ、内筒部370の通気穴3700を通過して風路部33へと吸引される。集塵部32内には、開閉部39の周囲の位置に粗塵D1が集積される。

【0044】

そして、内筒部370を通過した空気は、風路部33から第二分離部34へと流れ、第二分離部34にて細塵D2がさらに分離される。本実施形態では、第二分離部34では、細塵D2がフィルタ340により濾過分離される。細塵D2が分離された空気は、排気口を介して電動送風機２に吸い込まれ、電動送風機２等を冷却した後、掃除機本体１から排気される。

【0045】

掃除が終了すると、使用者は、操作部７を把持して設定手段８を操作して電動送風機２を停止させる。

【0046】

集塵装置３に捕集された塵埃を廃棄する際には、本実施形態では、まず、集塵装置３を掃除機本体１から取り外し、例えばケース体36を下側、分離体部37を上側とするように配置し、除塵手段341を動作させて第二分離部34のフィルタ340に付着した細塵D2を、第二分離部34の下方にある受け部373へと落下させる。受け部373では、開口部3730が開閉部39によって閉塞されているため、第二分離部34で分離された細塵D2が受け部373上に溜まる。また、開口部3730から突出する開閉部39の先端部は、球状又は錐状に形成されているため、細塵D2が開閉部39の先端部に溜まりにくくなっている。

【0047】

その後、分離体部37をケース体36から取り外すことで、開口部3730から開閉部39の先端部が脱し、開口部3730が開口されて、受け部373上に溜まった細塵D2が、開口部3730からケース体36の内部へと落下する。受け部373が開口部3730に向かって傾斜しているため、受け部373上の細塵D2は開口部3730へと容易に運ばれる。また、開閉部39が基端部から先端部に向かって徐々に細くなっているため、開口部3730から落下した細塵D2は、開閉部39の表面上に溜まることなく、開閉部39の周囲に溜まっている粗塵D1上に降りかかって粗塵D1に混ざる。

【0048】

この状態で、ケース体36をごみ箱等の廃棄位置に運び、内部に溜まった塵埃、つまり粗塵D1と細塵D2とを塵埃廃棄口363からまとめて廃棄する。

【0049】

このように、第二分離部34で分離された細塵D2を受ける受け部373に開口部3730を形成し、開閉部39によって、分離体部37とケース体36とが取り付けられた状態で開口部3730を閉塞することにより、第一分離部31で分離された粗塵D1を開口部3730から第二分離部34側に移動させることなくケース体36の内部の集塵部32に確実に集積しておくことができる。

【0050】

また、分離体部37とケース体36とが取り外された状態では、開閉部39が開口部3730を開くことにより、受け部373で受けた細塵D2が開口部3730からケース体36中の粗塵D1上に降りかかることで、ケース体36内の塵埃を廃棄する際に、例えばケース体36を逆さにして塵埃廃棄口363を下方に向けると、粗塵D1が細塵D2の上蓋のように作用し、細塵D2が舞い上がりにくくなるとともに、粗塵D1と細塵D2とをまとめて廃棄できる。

【0051】

また、開閉部39を、分離体部37とケース体36との着脱により開口部39に挿脱される凸部とすることで、開閉部39を簡素に構成できる。

【0052】

さらに、開閉部39をケース体36から分離体部37に向かい底部361から突出させることで、開閉部39の基端部が集塵部32に位置するため、第一分離部31で分離された粗塵D1が開閉部39の基端部の周囲に集積される。一方、分離体部37とケース体36とが取り外されると、開口部3730から落下した細塵D2が開閉部39の先端部から、開閉部39の外側面に沿ってケース体36に落下する。つまり、開閉部39が、細塵D2を粗塵D1へと導くガイドとなる。そのため、細塵D2を粗塵D1の上部に確実に降りかからせることができ、細塵D2を粗塵D1に確実に混ぜることができる。

【0053】

また、開閉部39がケース体36の軸線に沿って位置するため、特に第一分離部31から集塵部32へと流れる含塵空気の旋回流が開閉部39を中心としてその周囲に形成されやすくなり、集塵部32においても旋回流の流速を低下させにくくできる。

【0054】

さらに、開閉部39が、開口部3730に挿入された状態で、開口部3730の開口面から第二分離部34側に突出するため、開口部3730を開閉部39によって、確実に閉塞できる。

【0055】

また、開閉部39は、ケース体36への粗塵D1の所定の集積量位置よりも分離体部37側に突出するので、粗塵D1が開閉部39の先端部よりも基端部側に位置する。そのため、塵埃を廃棄する際に、仮に塵埃の一部を廃棄し損ねたとしても、その塵埃が開閉部39の先端部に留まりにくいため、分離体部37とケース体36とを再度取り付ける際に、開閉部39と開口部3730の内縁との間に塵埃を挟み込みにくくなる。

【0056】

さらに、開閉部39を先端部ほど細くなるように形成しているため、開閉部39に細塵D2が溜まりにくくできる。例えば、開閉部39は、少なくとも開口部3730に挿入される先端部を球状又は錐状とすることで、第二分離部34で分離された細塵D2が開口部3730を閉塞する開閉部39の先端部に溜まりにくくなり、受け部373にて細塵D2を確実に受けることができる。

【0057】

そして、開閉部39を先端部ほど細くなるように形成しているので、開閉部39と開口部3730とが、分離体部37とケース体36との取り付け時の位置合わせ用のガイドとして機能し、開閉部39が開口部3730に挿入されるにしたがい、分離体部37とケース体36とが同軸状に容易に位置合わせでき、分離体部37とケース体36とを容易に位置合わせして取り付け可能となる。

【0058】

また、受け部373を、開口部3730に向かって第二分離部34から離れる方向に傾斜させたので、開口部3730を下側としたときに、受け部373で受けた細塵D2が、自重により受け部373の傾斜に沿って開口部3730へと移動しやすくなる。そのため、受け部373で受けた細塵D2を、分離体部37とケース体36とを取り外した状態で、開口部3730から容易にケース体36へと落下させることができる。

【0059】

第二分離部34を、細塵D2をフィルタ340により濾過分離し、フィルタ340に捕集した細塵D2を除塵手段341によって除去するものとしたので、第二分離部34を簡素に構成できる。

【0060】

(第２の実施形態)
次に、第２の実施形態について図４を参照して説明する。なお、第１の実施形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。

【0061】

本実施形態は、第二分離部34が細塵D2を遠心分離する遠心分離部となっている。

【0062】

つまり、第二分離部34は、コーン部342により構成されている。コーン部342は、ケース体36側に向かって縮径される円錐状に形成されている。本実施形態において、コーン部342は、複数設けられ、ケース体36の軸線の回りに円環状に配置されている。そして、各コーン部342は、一端部側から内部に導入された含塵空気を旋回させて塵埃を分離し、分離された塵埃を他端部側から集塵部32に排出可能となっている。また、各コーン部342は、排気風路部を介して排気口と連通されている。

【0063】

さらに、本実施形態において、受け部373は、仕切壁部375に一体的に形成されている。仕切壁部375は、分離体部37に形成されている。仕切壁部375は、円筒状に形成されている。仕切壁部375は、内筒部370と同軸状又は略同軸状に配置されている。また、仕切壁部375は、内筒部370に対して、第二分離部34側に位置している。仕切壁部375の内筒部370側の端部に受け部373が形成されている。本実施形態において、受け部373は、開口部3730側が内筒部370の内部に位置している。さらに、仕切壁部375の外部に沿って風路部33が配置されている。すなわち、本実施形態において、受け部373は、電動送風機２の負圧が作用しない、又は、作用しにくい位置に配置される。また、本実施形態において、開口部3730には、細塵D2をケース体36へと導くための導塵部376が気密に接続されている。導塵部376は、筒状に形成されている。導塵部376は、内筒部370と同軸状又は略同軸状に配置されている。導塵部376は、隔壁371に形成された連通口3713と気密に接続されている。本実施形態においては、連通口3713に開閉部39の先端部が挿脱されることにより、開口部3730が開閉されるようになっている。なお、導塵部376は、必須の構成ではなく、開閉部39を、連通口3713を越えて内筒部370の内部まで延びるように形成し、開口部3730に対し直接挿脱されるように構成されていてもよい。

【0064】

そして、上記の第１の実施形態と同様に、吸気口から集塵装置３に吸い込まれた含塵空気は、第一分離部31にて旋回されて粗塵D1が遠心分離され、一部がそのまま風路部33に吸引され、残りの他部が集塵部32側へと流れて圧縮開口3710から第一分離部31へと循環して塵埃を圧縮しつつ、風路部33に吸引される。風路部33に吸引された空気は、第二分離部34へと流れ、第二分離部34にて細塵D2が分離された空気は、排気口を介して電動送風機２に吸い込まれ、電動送風機２等を冷却した後、掃除機本体１から排気される。

【0065】

第二分離部34では、含塵空気がコーン部342の内部で旋回されて細塵が遠心分離され、この分離された細塵が受け部373に受けられるとともに、塵埃が分離された空気が、排気風路部を介して排気口へと排出される。

【0066】

また、掃除が終了し、集塵装置３に捕集された塵埃を廃棄する際には、分離体部37をケース体36から取り外すことで、連通口3713から開閉部39の先端部が脱し、開口部3730が開口されて、受け部373上に溜まった細塵D2が、開口部3730から導塵部376及び連通口3713を介してケース体36の内部へと落下する。

【0067】

すなわち、本実施形態によれば、第二分離部34が遠心分離部であっても、細塵を舞い上がりにくくしつつ、粗塵と細塵とをまとめて廃棄できる等、上記の第１の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。

【0068】

また、第二分離部34が遠心分離部である場合には、第二分離部34で分離された細塵D2が、掃除中、又は、掃除終了後に受け部373に受けられるため、除塵等の作業が不要で、塵埃をより容易に廃棄できる。

【0069】

なお、上記の各実施形態において、集塵装置３は、電気掃除機VCに用いるものに限らず、自走式電気掃除機のダストステーション等の塵埃集積装置に用いてもよい。

【0070】

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲をこれらの実施形態に限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

【符号の説明】

【0071】

VC 電気掃除機
３ 集塵装置
31 第一分離部
32 集塵部
34 第二分離部
36 ケース体
37 分離体部
39 開閉部
340 フィルタ
341 除塵手段
363 塵埃廃棄口
373 受け部
3730 開口部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】