(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-12
(45)【発行日】2024-03-21
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/248 20060101AFI20240313BHJP
B65G 47/30 20060101ALI20240313BHJP
B65G 47/08 20060101ALI20240313BHJP
【FI】
B65G47/248 J
B65G47/30 A
B65G47/30 D
B65G47/08 A
(21)【出願番号】P 2021031929
(22)【出願日】2021-03-01
【審査請求日】2023-04-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000167222
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクトマシンシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津田 裕功
(72)【発明者】
【氏名】山本 圭一
(72)【発明者】
【氏名】天野 陽介
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-019940(JP,A)
【文献】特表2014-507359(JP,A)
【文献】特公昭48-029945(JP,B1)
【文献】特開2004-203598(JP,A)
【文献】米国特許第06241074(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第101549761(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00-47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送方向に沿って断面円形状のワークを搬送するための搬送装置であって、
起立状態で排出された前記ワークを乗り移らせるとともに、該ワークを前記搬送方向に沿って搬送する搬送部を備え、
前記搬送部は、前記ワークを起立状態のまま乗り移らせるとともに、該ワークが前記搬送方向における後方に向かって転倒するように、排出される際の排出速度よりも高速で前記ワークを搬送
し、
前記搬送部の上流端部には、該搬送部の搬送面に沿わせるように配置され、かつ、起立状態で排出された前記ワークを滑らせて前記搬送部へと乗り移らせるように構成された滑動面が設けられ、
前記搬送面の高さは、鉛直方向において前記滑動面の高さ以上に設定される
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
所定の搬送方向に沿って断面円形状のワークを搬送するための搬送装置であって、
起立状態で排出された前記ワークを乗り移らせるとともに、該ワークを前記搬送方向に沿って搬送する搬送部を備え、
前記搬送部は、前記ワークを起立状態のまま乗り移らせるとともに、該ワークが前記搬送方向における後方に向かって転倒するように、排出される際の排出速度よりも高速で前記ワークを搬送し、
前記搬送方向に直交する搬送幅方向において前記搬送部と隣接する第2の搬送部と、
前記搬送部から前記第2の搬送部にわたって立設されているとともに、前記搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、前記搬送幅方向において前記搬送部から前記第2の搬送部へと延びるように傾斜したガイドウォールと、
前記搬送幅方向において、前記ガイドウォールの壁面と間隔を空けて向かい合うように配置された吹出口を有し、該吹出口からエアを噴射するように構成されたエアブローと、をさらに備え、
前記吹出口は、所定方向に幅広のエアを前記ワークに吹き付けるように構成され、
前記吹出口は、前記搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、鉛直方向に低くなるように傾斜した姿勢で配置され、
前記ガイドウォールの下端部と、前記第2の搬送部の搬送面との間には間隙が設けられる
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載された搬送装置において、
前記ワークの外径が一定の場合、前記ワークの下側かつ搬送方向における後端の角部と、前記ワークの重心とを結ぶ線分の長さをrとし、前記線分が鉛直方向に対してなす角度をαとし、前記ワークの重心まわりの慣性モーメントをI
Gとし、重力加速度をgとし、前記搬送方向における前記搬送部の搬送速度をV
1とすると、
前記搬送速度は、
【数1】
を満足するように設定される
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項4】
請求項
1に記載された搬送装置において、
前記搬送面のうち、少なくとも前記滑動面から前記ワークが乗り移る範囲の搬送面は、前記搬送方向に沿って前記滑動面から離間するにしたがって、鉛直方向において徐々に高くなっている
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項5】
請求項
4に記載された搬送装置において、
前記搬送方向に対する前記滑動面および前記搬送面の傾斜角度を調整可能な傾斜調整機構を備える
ことを特徴とする搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワークの搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、薄幅工作物の搬送装置を備えてなるセンタレス研削盤が開示されている。具体的に、特許文献1に開示されているセンタレス研削盤は、断面円形状のワークを起立状態で排出する送り込み装置と、排出されたワークを起立状態から倒伏状態に姿勢変換する姿勢変換部と、姿勢変換部によって倒伏状態にされたワークを搬送する搬送部と、を備えている。
【0003】
ここで、前記特許文献1に係る姿勢変換部は、ワークを落下排出する排出シュートを備えており、この排出シュートに沿ってワークを落下させることで、ワークの姿勢変換を行うように構成されている。このように構成することで、ワークを倒伏状態に姿勢変換し、順次搬送することができるようになる。この場合、搬送部には、起立状態ではなく、倒伏状態にあるワークが乗り移ることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前記特許文献1に開示されている構成では、落下空間でワークが意図しない方向(例えば、搬送方向の前側)に傾いてしまい、そのワークが排出シュート周辺の部材に引っかかる可能性があった。
【0006】
ここで、ワークの引っかかりを抑制するための方策としては、例えば落下空間をより広く確保することが考えられる。しかしながら、落下空間を広く確保した場合、複数個のワークが同時に落下してしまい、ワークの搬送に支障を来すおそれがある。
【0007】
また、クーラントで濡れたワークを搬送対象とした場合、ワーク同士が密着して落下しないという事態も想定される。ワークが正常に落下しなくては、ワークの搬送に支障を来すためやはり不都合である。
【0008】
本開示は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、断面円形状のワークを搬送するための搬送装置において、ワークの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の態様は、所定の搬送方向に沿って断面円形状のワークを搬送するための搬送装置に係る。この搬送装置は、起立状態で排出された前記ワークを乗り移らせるとともに、該ワークを前記搬送方向に沿って搬送する搬送部を備え、前記搬送部は、前記ワークを起立状態のまま乗り移らせるとともに、該ワークが前記搬送方向における後方に向かって転倒するように、排出される際の排出速度よりも高速で前記ワークを搬送する。
【0010】
前記第1の態様によると、前記搬送部には、倒伏状態にあるワークではなく、起立状態にあるワークが乗り移る。そして、搬送部は、前記排出速度よりも高速でワークを搬送する。これにより、ワークに加速度を加えるとともに、その加速度によって、ワークを後方に向かって転倒させることができる。
【0011】
前記第1の態様は、ワークの落下を必要としない。そのため、ワークの引っかかりが抑制されて、ワークの搬送を安定して行うことができるようになる。また、搬送部に乗り移ったワークを1つずつ順番に加速することになるため、密着状態にあるワークを搬送対象とした場合であっても、ワーク同士を切り離すことができる。そのため、ワーク同士を密着状態で搬送させることなく、ワーク同士の間隔をより確実に確保することができるようになる。このことも、ワークの搬送を安定して行う上で有効である。
【0012】
このように、前記第1の態様によると、ワークの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができる。
【0013】
また、本開示の第2の態様によれば、前記ワークの外径が一定の場合、前記ワークの下側かつ搬送方向における後端の角部と、前記ワークの重心とを結ぶ線分の長さをrとし、前記線分が鉛直方向に対してなす角度をαとし、前記ワークの重心まわりの慣性モーメントをI
Gとし、重力加速度をgとし、前記搬送方向における前記搬送部の搬送速度をV
1とすると、
前記搬送速度は、
【数1】
を満足するように設定される、としてもよい。
【0014】
本願発明者らが鋭意検討した結果、得られた知見によれば、前記第2の態様に係る関係を満足するように搬送速度を設定することで、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができるようになる。
【0015】
また、本開示の第3の態様によれば、前記搬送部の上流端部には、該搬送部の搬送面に沿わせるように配置され、かつ、起立状態で排出された前記ワークを滑らせて前記搬送部へと乗り移らせるように構成された滑動面が設けられ、前記搬送面の高さは、鉛直方向において前記滑動面の高さ以上に設定される、としてもよい。
【0016】
前記第3の態様によると、滑動面の高さ以上となるように、搬送面の高さを設定することで、滑動面から搬送面に乗り移ろうとしたワークを、上方に向かって持ち上げることができる。すなわち、ワークの外周面のうち、搬送面に接する部位は、滑動面と接する部位よりも上方に位置することになるから、その高低差を利用してワークの転倒を促すことができる。これにより、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができるようになる。
【0017】
また、本開示の第4の態様によれば、前記搬送面のうち、少なくとも前記滑動面から前記ワークが乗り移る範囲の搬送面は、前記搬送方向に沿って前記滑動面から離間するにしたがって、鉛直方向において徐々に高くなっている、としてもよい。
【0018】
前記第4の態様によると、滑動面と搬送面との間の段差を解消することができる。これにより、ワークの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができるようになる。
【0019】
また、本開示の第5の態様によれば、前記搬送装置は、前記搬送方向に対する前記滑動面および前記搬送面の傾斜角度を調整可能な傾斜調整機構を備える、としてもよい。
【0020】
例えば、落下を利用してワークを姿勢変換するように構成した場合、ワークの形状に応じて落下空間周辺の構造、特に排出シュートの構造を変更する必要がある。段取り替えに要する手間を考慮すると、そうした変更は、可能な限り簡潔に行うことが求められる。
【0021】
それに対し、前記第5の態様によると、滑動面および搬送面の傾斜角度を調整することで、ワークの形状に応じた最適化を行うことができる。このことは、段取り替えに要する手間を省くことができるという点で有効である。
【0022】
また、本開示の第6の態様によれば、前記搬送装置は、前記搬送方向に直交する搬送幅方向において前記搬送部と隣接する第2の搬送部と、前記搬送部から前記第2の搬送部にわたって立設されているとともに、前記搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、前記搬送幅方向において前記搬送部から前記第2の搬送部へと延びるように傾斜したガイドウォールと、前記搬送幅方向において、前記ガイドウォールの壁面と間隔を空けて向かい合うように配置された吹出口を有し、該吹出口からエアを噴射するように構成されたエアブローと、を備える、としてもよい。
【0023】
前記第6の態様によると、倒伏状態へと姿勢変換された状態で搬送されるワークは、該ワークの外周面とガイドウォールの壁面との摩擦力に起因して、該ワークの中心軸まわりに回転しながら搬送されることになる。
【0024】
一方、ガイドウォールの壁面にはエアブローの吹出口が対向配置されている。このエアブローは、ワークの外周面にエアを吹き付ける。ここで、前述のように、ワークは、その中心軸まわりに回転しながら搬送されることになるため、ワークに向かって複数の方向からエアを吹き出さずとも、外周面の全周にエアを吹き付けることが可能となる。
【0025】
また、本開示の第7の態様によれば、前記吹出口は、所定方向に幅広のエアを前記ワークに吹き付けるように構成され、前記吹出口は、前記搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、鉛直方向に低くなるように傾斜した姿勢で配置され、前記ガイドウォールの下端部と、前記第2の搬送部の搬送面との間には間隙が設けられる、としてもよい。
【0026】
前記第7の態様によると、エアブローの吹出口を下方に向かって傾斜するように配置することで、ワークの外周面に付着したクーラント、スラッジ等を下方に向けて押し流すことが可能となる。さらに、ガイドウォールの下端部と前記搬送面との間に間隙を設けることで、そうして押し流したクーラント等を隙間から落下させることができる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本開示によれば、ワークの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】機械装置の全体構成を例示する平面図である。
【
図2】機械装置の全体構成を例示する側面図である。
【
図3】出口コンベアの上流端部の構成を例示する縦断面図である。
【
図4】出口コンベアの上流端部の構成を拡大して例示する縦断面図である。
【
図6】傾斜調整機構による傾斜角度の調整について説明するための図である。
【
図7】出口コンベアと検測コンベアとの接続部分の構成を例示する平面図である。
【
図8】エアブローシステムのレイアウトを例示する側面図である。
【
図9】第2エアブローの構成を例示する側面図である。
【
図10】第2エアブローの構成を例示する横断面図である。
【
図11】ワークの起立状態および倒伏状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
【0030】
図1は機械装置Sの全体構成を例示する平面図であり、
図2は、同機械装置Sの全体構成を例示する側面図である。また、
図11は、ワークWの起立状態および倒伏状態を説明するための図である。機械装置Sは、センタレス研削盤(研削装置100)と、研削後のワークWを搬送する搬送装置1と、を備えており、断面円形状のワーク、特に軸方向の厚みが外径よりも小さい薄幅ワークWをスルーフィード研削し、後工程に搬送する装置である。以下、薄幅ワークWを単に「ワークW」とも呼称する。ここでいう「軸方向」とは、
図11に示すワークWの中心軸Ocに沿った方向を指す。また、以下の説明における「径方向」とは、ワークWの中心軸Ocに直交する方向を指す。
【0031】
図11の左図に示すように、以下の説明における「起立状態」とは、ブレード101の刃面、第1ベルト21の搬送面21a、第2ベルト51の搬送面51a等からなる設置面の上に、ワークWの外周面を載置した状態に相当する。起立状態にあるワークWは、該ワークWの径方向と設置面とが直交し、かつ、該ワークWの中心軸Ocを設置面に沿わせた姿勢となる。
【0032】
一方、
図11の右図に示すように、以下の記載における「倒伏状態」とは、前記設置面の上に、ワークWの端面(軸方向における端面)を載置した状態に相当する。倒伏状態にあるワークは、該ワークの中心軸Ocと設置面とが直交するような姿勢となる。
【0033】
機械装置Sは、そのワーク搬入側に配置された送り込み装置(不図示)を備える。送り込み装置は、軸方向に密着した複数のワークWを1つずつ順番に、起立状態で研削装置100に送り込む。研削装置100は、支持刃としてのブレード101と、調整車102と、によってワークWを支持および回転するとともに、回転する砥石103の外周面によって、各ワークWの外周を研削加工する。各ワークWは、調整車102から受ける推力によって、後述の搬送装置1まで搬出される。このとき、各ワークWは、起立状態を維持したまま、搬送装置1による搬送方向(推力を受ける方向)に沿って、所定の排出速度V
2で排出される。研削加工が施されたワークWは、互いに密着した状態でブレード101の刃面に沿ってスライドし、搬送装置1に排出される(
図1~
図3を参照)。
【0034】
機械装置Sは、そのワーク搬出側に配置された搬送装置1と、該搬送装置1の下流側に配置された寸法測定器200と、を備える。寸法測定器200は、本実施形態ではレーザ測定器によって構成されており、後述の搬送幅方向に沿ってレーザ光を出射することで、各ワークWの外径を測定する(
図1および
図2の2点鎖線を参照)。寸法測定器200によって測定されたワークWは、後工程に搬送される。
【0035】
搬送装置1は、所定の搬送方向に沿ってワークWを搬送するものである。以下、搬送装置1による搬送方向のうち、前述の寸法測定器200に向かう方を「下流」または「前」と呼称し、寸法測定器200から離間して研削装置100側に向かう方を「上流」または「後」と呼称する場合がある。また、搬送方向に直交する方向を、以下の記載では「搬送幅方向」と呼称する。また以下の記載において、「高さ」とは鉛直方向(重力方向)における高さを意味する。
【0036】
搬送装置1は、搬送部としての出口コンベア2と、滑動面3aを有する滑動部3と、傾斜調整機構4と、第2の搬送部としての検測コンベア5と、ガイドウォール6と、エアブローシステム7と、出口シュート8と、NGシュート9と、振分アーム10と、を備える。
【0037】
図3は出口コンベア2の上流端部の構成を例示する縦断面図であり、
図4は出口コンベア2の上流端部の構成(特に、
図3において鎖線IVで囲った部分)を拡大して例示する縦断面図である。また、
図5は、搬送速度V
1について説明するための図である。また、
図6は、傾斜調整機構4による傾斜角度の調整について説明するための図である。
【0038】
出口コンベア2は、ブレード101の後端部と接続されている。出口コンベア2は、起立状態で排出されたワークWを乗り移らせるとともに、該ワークWを搬送方向に沿って搬送する。
【0039】
本実施形態に係る出口コンベア2は、いわゆるベルトコンベアであり、
図2に示す駆動プーリ22に巻きかけられた第1ベルト21によって構成されている。第1ベルト21は、例えば、その長手方向を搬送方向に沿わせるとともに、短手方向を搬送幅方向に沿わせるように配置された歯付平ベルトによって構成することができる。便宜上、本実施形態では1本の歯付平ベルトからなる第1ベルト21を例示したが、搬送幅方向に並べた2本の歯付平ベルトによって第1ベルト21を構成したり、3本以上の歯付平ベルトによって第1ベルト21を構成したりすることができる。また、第1ベルト21として利用可能なベルトは、歯付平ベルトには限定されない。裏面フラットな平ベルトを利用してもよいし、ベルト断面が円形の丸ベルトを複列にした複列丸ベルトを利用してもよいし、Vガイド加工を施したベルト等、ベルト裏面に工夫を凝らしたベルトを利用してもよいし、搬送面と裏面の双方に工夫を凝らしたベルトを利用してもよい。
【0040】
第1ベルト21は、各ワークWが載置される搬送面21aを有する。
図3に示すように、搬送面21aの上流端部の高さ位置は、ブレード101の刃面よりも若干高くなるように設定されている。
【0041】
本実施形態に係る出口コンベア2は、ワークWを起立状態のまま乗り移らせるように構成されている。具体的に、滑動面3aから搬送面21aに乗り移ったワークW
1は、
図3の2点鎖線に示すように、その乗り移り直後のタイミング(より詳細には、ワークW
1の外周面のうち、上流側に位置する一部の外周面が搬送面21aに乗り上がったタイミング)においては、起立状態を維持するようになっている。
【0042】
そして、本実施形態に係る出口コンベア2は、そうして乗り移ったワークWが搬送方向における後方に向かって転倒するように、出口コンベア2に乗り移る際の排出速度V2よりも高速でワークWを搬送する。つまり、出口コンベア2の搬送速度V1は、少なくとも研削装置100からの排出速度V2よりも速くなるように設定されている(V1>V2)。
【0043】
研削装置100から密着した状態で排出されたワークWは、ブレード101から出口コンベア2への乗り移り直後、第1ベルト21から加わる加速度によって、搬送方向の後方(第1ベルト21の進行方向の逆側)に力を受ける。この力は、第1ベルト21とともに移動する座標系で見た場合における慣性力に相当する。第1ベルト21から慣性力を受けたワークWは、1個ずつ起立状態から倒伏状態へと姿勢変換し、その軸方向を搬送面21aに垂直な方向に向けた姿勢で、下流側へと搬送される。ワークWを1つずつ転倒させることで、軸方向に並んだ状態で排出されるワークWを互いに切り離すことが可能になる。
【0044】
ここで、
図5に示すように、ワークWの下側かつ搬送方向における後端の角部Aを支点として該ワークWが転倒する場合、ワークWが倒伏状態への姿勢変換を完了するための条件を検討する。以下の検討は、ワークWの外径が一定の場合を対象としたものである。
【0045】
ワークWが倒伏状態への姿勢変換を完了するためには、ワークWの重心Gが前記角部Aの真上(
図5の点G’を参照)に移動した姿勢となるまで、このワークWを転倒(回転)させることが求められる。この転倒(回転)に要する位置エネルギE
pは、ワークWの質量をMとし、重力加速度をgとし、重心Gと角部Aとを結ぶ線分の長さをrとし、この線分が鉛直方向に対してなす角度をαとすると、下式(1)によって表される。
【0046】
【0047】
また、角部Aを中心に角速度ωで転倒(回転)するワークWの運動エネルギEkは、角部AまわりのワークWの慣性モーメントをIとし、重心GまわりのワークWの慣性モーメントをIGとすると、下式(2)によって表される。
【0048】
【0049】
そして、Ep=Ekとすると、式(1)および(2)から下式(3)が得られる。
【0050】
【0051】
一方、起立状態における重心Gの高さ位置をR(=ワークWの半径)とすると、角部Aまわりに転倒(回転)する際のワークWの角運動量LVは、出口コンベア2の搬送速度V1を用いて下式(4)によって表される。
【0052】
【0053】
また、角部Aを中心に角速度ωで転倒(回転)するワークWの角運動量Lωは、下式(5)によって表される。
【0054】
【0055】
そして、LV=Lωとすると、式(4)および(5)から下式(6)が得られる。
【0056】
【0057】
最終的に、式(3)および式(6)を整理すると、搬送速度V1が上回るべき下限値を示す式(7)が得られる。
【0058】
【0059】
前述した条件V1>V2に加えて上式(7)に示す下限値よりも大きくなるように搬送速度V1を設定することで、ワークWを起立状態から倒伏状態へと姿勢変換することができるようになる。ここで、R=r・cosαを代入することで数式をさらに整理すると、搬送速度V1は、下式(8)を満足するように設定されることになる。
【0060】
【0061】
滑動部3は、出口コンベア2の上流端部の、搬送方向におけるブレード101と第1ベルト21との間に配置されるようになっている。
【0062】
滑動部3の上面は、出口コンベア2の搬送面21aに沿わせるように配置された滑動面3aをなす。この滑動面3aは、起立状態で排出されたワークWを滑らせて出口コンベア2へと乗り移らせるように構成されている。
【0063】
滑動面3aの高さ位置は、鉛直方向において、搬送面21aの上流端部の高さ位置よりも若干低くなるように設定されている。
図4に示すように、滑動面3aの高さ位置と、搬送面21aの上流端部の高さ位置との差分Δhは、例えば、第1ベルト21の厚みよりも小さくなるように設定される。
【0064】
搬送面21aのうち、少なくとも滑動面3aからワークWが乗り移る範囲の搬送面21aは、搬送方向に沿って滑動面3aから離間するにしたがって、鉛直方向において徐々に高くなっている。徐々に高くなるように傾斜させることで、出口コンベア2に乗り移ったワークWの前端部を上方に持ち上げることができる。これにより、転倒を促すことができるようになる。
【0065】
傾斜調整機構4は、出口コンベア2の上流端部に配置される。傾斜調整機構4は、搬送方向(各ワークWの排出方向)に対する滑動面3aおよび搬送面21aの傾斜角度を調整可能に構成されている。具体的に、傾斜調整機構4は、調整ネジ41と、ピボット42と、固定ボルト43と、テンションローラ44と、を有している。ピボット42は、例えばアイドラプーリのプーリ軸によって構成される。固定ボルト43を緩めた状態で調整ネジ41を操作することで、
図6の矢印Adに示すように、ピボット42を支点として前記上流端部の高さ位置、ひいては滑動面3aおよび搬送面21aの傾斜角度を調整することができる。なお、第1ベルト21にはテンションローラ44が張力を与えているため、傾斜角度の調整に伴う第1ベルト21の緩みは抑制される。
【0066】
なお、複数種類のワークWを搬送対象とする場合、排出時の高さ位置(排出高さ)が最も高いワークWに適合するように、出口コンベア2の上流端部が調整される。この場合、出口コンベア2の上流端部は、最も高い排出高さと水平に設定される。このように設定すると、搬送面21aの傾斜角度を調整するだけで機械装置Sの段取り替えを行うことができるようになる。
【0067】
図7は、出口コンベア2と検測コンベア5との接続部分の構成を例示する平面図である。また、
図8は、エアブローシステム7のレイアウトを例示する側面図である。また、
図9は第2エアブロー721,722の構成を例示する側面図であり、
図10は、その横断面図である。
【0068】
検測コンベア5は、出口コンベア2における下流側部分と接続されている。検測コンベア5は、搬送幅方向において出口コンベア2と隣接しており、搬送方向においては出口コンベア2と平行に延びる。検測コンベア5は、出口コンベア2を通過したワークWを乗り移らせるとともに、これを搬送方向に沿って搬送する。
【0069】
本実施形態に係る検測コンベア5は、出口コンベア2と同様に構成されたベルトコンベアであり、
図2に示す駆動プーリ52に巻きかけられた第2ベルト51によって構成されている。第2ベルト51は、例えば、その長手方向を搬送方向に沿わせるとともに、短手方向を搬送幅方向に沿わせるように配置された歯付平ベルトによって構成することができる。便宜上、本実施形態では1本の歯付平ベルトからなる第2ベルト51を例示したが、搬送幅方向に並べた2本の歯付平ベルトによって第2ベルト51を構成したり、3本以上の歯付平ベルトによって第1ベルト21を構成したりすることができる。また、第2ベルト51として利用可能なベルトは、歯付平ベルトには限定されない。裏面フラットな平ベルトを利用してもよいし、ベルト断面が円形の丸ベルトを複列にした複列丸ベルトを利用してもよいし、Vガイド加工を施したベルト等、ベルト裏面に工夫を凝らしたベルトを利用してもよいし、搬送面と裏面の双方に工夫を凝らしたベルトを利用してもよい。
【0070】
なお、検測コンベア5は、出口コンベア2を駆動するための駆動プーリ22とは別の駆動プーリ52によって駆動される。また、出口コンベア2から検測コンベア5への乗り移りに際してワークWの引っかかりを抑制するために、第2ベルト51の搬送面51aは、第1ベルト21の搬送面21aよりも若干低くなるように調整されている。
【0071】
図1および
図7に示すように、第1ベルト21の下流側部分と、第2ベルト51の上流側部分と、が搬送幅方向において隣接する。第1ベルト21から第2ベルト51へとワークWを乗り移らせるべく、出口コンベア2から検測コンベア5にわたってガイドウォール6が立設されている。
【0072】
ガイドウォール6は、鉛直方向に沿って延びる板状の部材である。ガイドウォール6は、搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、搬送幅方向において出口コンベア2から検測コンベア5へと延びるように傾斜している。
図7に示すように、ガイドウォール6は、第1ベルト21を搬送幅方向に横切るように傾斜している。また、
図9および
図10に示すように、ガイドウォール6の下端部と、第1ベルト21の搬送面21aとの間には間隙ΔGが設けられる。ワークWの落下を抑制すべく、間隙ΔGの大きさは、軸方向におけるワークWの厚みよりも小さくなるように設定される。
【0073】
ガイドウォール6にワークWを接触させた状態で、そのワークWに対して出口コンベア2または検測コンベア5から搬送方向に沿った力を加えると、ガイドウォール6の壁面6aとワークWの外周面との間に作用する摩擦力に起因して、ワークWには鉛直方向を中心とした回転がもたらされる。その結果、ガイドウォール6に接触したワークWは、
図9および
図10の矢印Arに示すように回転しつつ、
図9に示す矢印Atに沿って搬送されることになる。ワークWの回転は、ガイドウォール6において前述のように傾斜している壁面6aの終端を通過するまで継続する。
【0074】
なお、本実施形態に係るガイドウォール6は、搬送幅方向において位置調整を施すことができる。これにより、ワークWの外径にかかわらず、出口コンベア2から検測コンベア5へとワークWを案内することができる。
【0075】
エアブローシステム7は、搬送方向に沿って並んだ第1エアブロー711,712、第2エアブロー721,722、および、第3エアブロー73と、を有する。エアブローシステム7は、倒伏状態で搬送される各ワークWの端面(軸方向の端面)および外周面にエアを吹き付けることで、各面に付着したクーラント、スラッジ等を除去するように構成されている。エアによって除去されたクーラント等は、搬送装置1の下方に設定されたクーラントパン(不図示)によって受け止められる。
【0076】
なお、出口コンベア2と検測コンベア5とを直列に配置した場合、出口コンベア2の下流端部と検測コンベア5の上流端部とを接続するシュートにワークWが引っかかり、搬送方向におけるワークW同士の間隔が狭くなる可能性がある。加えて、出口コンベア2が搬送したクーラント等がシュートを伝ってしまい、検測コンベア5に乗り移る可能性もある。
【0077】
それに対し、出口コンベア2と検測コンベア5とを並列にするとともに、ガイドウォール6によってワークWを案内するように構成すると、ワークWの引っかかりが抑制されるため、ワークW同士の間隔を維持する上で有利になる。また、クーラント等については、検測コンベア5に乗り移らせることなく、コンベア同士の隙間から落下させることができる。
【0078】
第1エアブロー711,712は、ガイドウォール6の始端(上流端)付近に配置されており、エアの吹出口(不図示)と、出口コンベア2の搬送面21aと、を向かい合わせた姿勢で固定されている。第1エアブロー711,712は、倒伏状態で搬送されるワークWの端面にエアを噴射する。
【0079】
第1エアブロー711,712のうち、搬送方向の上流側に位置するエアブロー部711は、ガイドウォール6の始端よりも上流に配置される。このエアブロー部711は、搬送方向に比して搬送幅方向の寸法が長い幅広の吹出口を有している。
【0080】
第1エアブロー711,712のうち、搬送方向の下流側に位置するエアブロー部712は、ガイドウォール6の始端よりも下流かつ、該ガイドウォール6において前述のように傾斜している壁面6aよりも上流に配置されている。このエアブロー部712は、搬送幅方向に比して搬送方向の寸法が長い幅広の吹出口を有している。
【0081】
第2エアブロー721,722は、
図7に示すように、前記壁面6aに対し、搬送幅方向に間隔を空けて並ぶように配置されている。第2エアブロー721,722とガイドウォール6との間隔は、ワークWの外径よりも大きくなるように設定される。第2エアブロー721,722は、それぞれ、本実施形態における「エアブロー」の例示である。
【0082】
第2エアブロー721,722は、それぞれ、前記壁面6aと向かい合うように配置された吹出口72aを有する。換言すれば、本実施形態に係る吹出口72aは、ガイドウォール6における前記壁面6aと、エアの吹き出し方向とが直交するように配置される。第2エアブロー721,722は、倒伏状態で搬送されるワークWの外周面にエアを噴射する。
【0083】
また、第2エアブロー721,722のうち、搬送方向の上流側に位置するエアブロー部721と、同方向の下流側に位置するエアブロー部722とは、検測コンベア5の上方において、ガイドウォール6の傾斜方向と平行に並ぶように配置される。
【0084】
吹出口72aは、
図9に示すように、所定方向に沿って並んだ複数の開口部からなる。したがって、吹出口72aは、各開口部の並び方向である所定方向に沿って幅広のエアを、ワークWに吹き付けることができる。なお、吹出口72aは、前記所定方向に沿って延びるスリット状の開口部によって構成してもよいし、パイプ状の部材を並べることによって構成してもよい。また、複数の開口部によって吹出口72aを構成する場合であっても、各開口部の形状は、
図9に示すような丸穴には限定されず、任意の形状とすることができる。例えば、任意の方向に延びるスリットを並べたものとしてもよいし、丸穴とスリットとを並べたものとしてもよい。
【0085】
詳しくは、本実施形態に係る吹出口72aは、搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、鉛直方向に低くなるように傾斜した姿勢で配置されている。言い換えると、吹出口72aを構成する開口部は、搬送方向に対して下方に向かって傾斜した方向に沿って並んでいる。鉛直方向における吹出口72aの高さ位置は、その上流端において、倒伏状態にあるワークWの高さ(軸方向におけるワークWの寸法)よりも上方に配置される(
図9および
図10を参照)。
【0086】
吹出口72aを傾斜させることで、ワークWが回転しながら吹出口72aの前を横切る際に、ワークWの外周面に付着したクーラントCを、該外周面の上側から下側に向かって押し流すことができる。そうして流し出されたクーラントCは、前述の間隙ΔGを通じてクーラントパンに落下させることができる。
【0087】
第3エアブロー73は、ガイドウォール6の終端(下流端)付近に配置される。第3エアブロー73は、少なくとも、寸法測定器200よりも上流側に配置すればよい。
【0088】
第3エアブロー73は、ワークWの端面および外周面のうち、寸法測定器200によるレーザ光の照射位置と想定される部位に対してエアを吹き付けるように配置されている。本実施形態に係る寸法測定器200は、前述のように搬送幅方向に沿ってレーザ光を出射する。そのため、第3エアブロー73は、レーザ光の出射方向と平行になるように、搬送幅方向に沿ってエアを吹き出すように配置される。
【0089】
第3エアブロー73におけるエアの吹出口は、第2エアブロー721,722と同様に、搬送方向に沿って上流側から下流側に向かうにしたがって、鉛直方向に低くなるように傾斜した姿勢で配置される。
【0090】
第3エアブロー73を用いることで、レーザ光の照射位置に付着したクーラント等をより確実に除去することが可能となる。クーラント等が除去されたワークWは、寸法測定器200によって外径が測定される。寸法測定器200による測定結果は、不図示の制御装置に入力される。この制御装置は、寸法測定器200によって測定された外径に基づいて、研削装置100における切込量を補正したり、寸法測定器200の下流側に配置された振分アーム10を駆動したりする。測定された外径が規格内に収まるワークWについては、装置終端の出口シュート8を滑り落ちて排出される。一方、測定された外径が規格外だったワークWについては、
図1の破線に示すように制御装置が振分アームを回転させることで、NGシュート9を滑り落ちるよう、ワークWの進路が設定される。
【0091】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送装置1は、ワークWの落下を必要としない。そのため、ワークWの引っかかりが抑制されて、ワークWの搬送を安定して行うことができるようになる。また、出口コンベア2に乗り移ったワークWを1つずつ順番に加速することになるため、密着状態にあるワークWを搬送対象とした場合であっても、ワークW同士を切り離すことができる。そのため、ワークW同士を密着状態で搬送させることなく、ワークW同士の間隔をより確実に確保することができるようになる。このように、前記実施形態によれば、ワークWの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができる。
【0092】
また、ワークWの落下を利用した構成と比較して、落下空間の形成に係る部材を省くことができるため、装置全体の部品点数を抑制することもできる。これにより、搬送装置1をより安価に構成することができる。
【0093】
また、
図3および
図4に示したように、ワークWの外周面のうち、搬送面21aに接する部位は、滑動面3aと接する部位よりも上方に位置することになるから、その高低差を利用してワークWの転倒を促すことができる。これにより、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができるようになる。さらに、
図4に示したように、少なくとも滑動面3aからワークWが乗り移る範囲の搬送面21aを徐々に高くなるように傾斜させたことで、滑動面3aと搬送面21aとの間の段差を解消することができる。これにより、ワークWの搬送に支障を来すことなく、起立状態から倒伏状態への姿勢変換をより確実に行うことができるようになる。
【0094】
また、落下を利用してワークWの姿勢変換を行うように構成した場合、ワークWの形状に応じて、落下空間周辺の構成、特に排出シュートの構造を調整する必要がある。段取り替えに要する手間を考慮すると、そうした調整は、可能な限り簡潔に行うことが求められる。本実施形態では、搬送面21aの傾斜角度を調整することで、ワークWの形態に応じた最適化を行うことができる。このことは、段取り替えに要する手間を省くことができるという点で有効である。
【0095】
また、
図9および
図10を用いて説明したように、回転しながら搬送されるワークWにエアを吹き付けるように構成することで、各方向からエアを吹き出さずとも、ワークWの外周全体にエアを吹き付けることができるようになる。これにより、少数のエアブローによってクーラント等を除去することができるようになるため、搬送装置1をより安価に構成する上で有利になる。
【0096】
《他の実施形態》
前記実施形態では、センタレス研削盤である機械装置に係る構成を例示したが、本開示は、そうした構成には限定されない。本開示に係る搬送装置は、センタレス研削盤以外の機械装置に適用することができる。またそもそも、本開示は、機械装置の付帯装置には限定されない。本開示に係る搬送装置は、それ自体を独立した装置として運用することで機械装置以外の各種装置と組合わせて用いることができる。
【符号の説明】
【0097】
1 搬送装置
2 出口コンベア(搬送部)
21 第1ベルト
21a 搬送面
3 滑動部
3a 滑動面
4 傾斜調整機構
5 検測コンベア(第2の搬送部)
51 第2ベルト
51a 搬送面
6 ガイドウォール
6a ガイドウォールの壁面
721 第2エアブロー(エアブロー)
722 第2エアブロー(エアブロー)
72a 吹出口
S 機械装置
V1 搬送速度
V2 排出速度
W ワーク
ΔG 間隙